(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】アレイ基板、COF、表示装置及び位置合わせ方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20220414BHJP
H01L 23/00 20060101ALI20220414BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20220414BHJP
H05K 1/11 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
H01L21/60 311W
H01L23/00 A
H05K1/02 J
H05K1/02 R
H05K1/11 C
(21)【出願番号】P 2020501522
(86)(22)【出願日】2018-08-28
(86)【国際出願番号】 CN2018102687
(87)【国際公開番号】W WO2019192137
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-01-14
(31)【優先権主張番号】201810283325.3
(32)【優先日】2018-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉仁杰
(72)【発明者】
【氏名】王向前
(72)【発明者】
【氏名】陳玲艷
【審査官】安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-258396(JP,A)
【文献】特開平11-274670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60
H01L 23/544
H05K 1/02
H05K 1/11
H05K 1/14
H05K 3/36
G02F 1/1345
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
COFの第2のリードに対応して接続される第1のリードと、
前記第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、前記COFの第2のアライメントマークと位置合わせするための第1のアライメントマークと、
前記第1のリードと前記第2のリードとのアライメントズレ
を示すための第1のズレマークと、を備
え、
前記第1のズレマークは第1のアライメントラベルを含み、前記第1のアライメントラベルは第1の横方向アライメントラベルと、前記第1の横方向アライメントラベルに対応する第1の縦方向アライメントラベルとを含み、前記第1の横方向アライメントラベルは前記第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し且つ前記第1のリードに隣接し、
隣り合う前記第1の縦方向アライメントラベル同士の間の距離は、隣り合う前記第1の横方向アライメントラベル同士の間の距離と前記第1のリードの傾斜角の正接との積であり、
前記第1のリードの傾斜角は、前記第1のリードと前記第1の横方向アライメントラベルの配列方向との夾角である
ことを特徴とするアレイ基板。
【請求項2】
前記第1のリードは複数であり、前記第2のリードは複数であ
る
ことを特徴とする請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記複数の第1のリード又は前記複数の第1のリードが位置する直線が互いに交差する
ことを特徴とする請求項
2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記第1の横方向アライメントラベルは前記複数の第1のリードのうちの、前記第1のアライメントマークに最も近い第1のリードに隣接する
ことを特徴とする請求項
2又は3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
アレイ基板の第1のリードに対応して接続される第2のリードと、
前記第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、前記アレイ基板の第1のアライメントマークと位置合わせするための第2のアライメントマークと
、
前記第1のリードと前記第2のリードとのアライメントズレ
を示すための第2のズレマークと、を備
え、
前記第2のズレマークは第2のアライメントラベルを含み、前記第2のアライメントラベルは第2の横方向アライメントラベルと、前記第2の横方向アライメントラベルに対応する第2の縦方向アライメントラベルとを含み、前記第2の横方向アライメントラベルは前記第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し且つ前記第2のリードに隣接し、
隣り合う前記第2の縦方向アライメントラベル同士の間の距離は、隣り合う前記第2の横方向アライメントラベル同士の間の距離と前記第2のリードの傾斜角の正接との積であり、
前記第2のリードの傾斜角は、前記第2のリードと前記第2の横方向アライメントラベルの配列方向との夾角である
ことを特徴とするCOF。
【請求項6】
前記第1のリードは複数であり、前記第2のリードは複数であ
る
ことを特徴とする請求項5に記載のCOF。
【請求項7】
前記複数の第2のリード又は前記複数の第2のリードが位置する直線は互いに交差する
ことを特徴とする請求項6に記載のCOF。
【請求項8】
前記第2の横方向アライメントラベルは前記複数の第2のリードのうちの、前記第2のアライメントマークに最も近い第2のリードに隣接する
ことを特徴とする請求項
6又は7に記載のCOF。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載のアレイ基板と、第2のリード、第2のアライメントマーク及び第2のズレマークを有するCOFとを備え、又は、
請求項5~
8のいずれか一項に記載のCOFと、第1のリード、第1のアライメントマーク及び第1のズレマークを有するアレイ基板とを備える
ことを特徴とする表示装置。
【請求項10】
第1の装置の第1のリードと第2の装置の第2のリードとを対応して接続するステップと、
前記第1の装置の第1のアライメントマークと前記第2の装置の第2のアライメントマークとを位置合わせするステップと、
第1のズレマークにより前記第1のリードと前記第2のリードとのアライメントズレを示すステップと、
前記アライメントズレに基づいて前記第1の装置と前記第2の装置とを位置合わせするステップと、を含み、
前
記第1のズレマークは前記第1のリードと前記第2のリードとのアライメントズレ
を示す
ために設けられ、
前記第1のズレマークは第1のアライメントラベルを含み、前記第1のアライメントラベルは第1の横方向アライメントラベルと、前記第1の横方向アライメントラベルに対応する第1の縦方向アライメントラベルとを含み、前記第1の横方向アライメントラベルは前記第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し且つ前記第1のリードに隣接し、
隣り合う前記第1の縦方向アライメントラベル同士の間の距離は、隣り合う前記第1の横方向アライメントラベル同士の間の距離と前記第1のリードの傾斜角の正接との積であり、
前記第1のリードの傾斜角は、前記第1のリードと前記第1の横方向アライメントラベルの配列方向との夾角である
ことを特徴とする位置合わせ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年4月2日に提出された出願番号No.201810283325.3の中国出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用することで本文に組み込む。
本願はディスプレイ技術分野に関し、特にアレイ基板、COF、表示装置及び位置合わせ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル表示装置とは、表示パネルが曲げ変形可能な表示装置である。フレキシブル表示装置は、新世代の表示デバイスとして、薄型軽量化、高コントラスト、快速な応答、広視野、高輝度、フルカラーなどの利点を有し、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、 PDA)、デジタルカメラ、車載ディスプレイ、ノートパソコン、壁掛けテレビ及び軍事分野などにおいて、非常に幅広く応用される見込みがある。
【0003】
フレキシブル表示装置のチップオンフィルム(Chip On Film, COF)のリード/端子/電極は、スクリーン本体のリードと位置合わせされる必要がある。しかし、集積度の向上及び温度、湿度などの環境要因の影響により、従来のCOFは、スクリーンとの位置合わせ精度が高くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に鑑みて、本願の実施例は、従来のアレイ基板のリードとCOFのリードとを精密に位置合わせすることができないという問題を解決するために、アレイ基板、COF、表示装置及び位置合わせ方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、第1の態様によれば、本願は、COFの第2のリードに対応して接続される第1のリードと、第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、COFの第2のアライメントマークと位置合わせするための第1のアライメントマークと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得され、第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、第1のリードと第2のリードとのアライメントズレを示すための第1のズレマークと、を備えるアレイ基板を提供する。
【0006】
さらに、第1のリードは複数であり、第2のリードは複数であり、第1のズレマークは複数の第1のリードのうち、第1のアライメントマークに最も近い第1のリードに隣接するする。
【0007】
さらに、複数の第2のリード又は複数の第2のリードが位置する直線は互いに交差する。
【0008】
さらに、第1のズレマークは第1のアライメント目盛を含み、第1のアライメント目盛は横方向アライメント目盛及び/又は縦方向アライメント目盛を含む。
【0009】
さらに、第1のズレマークは第1のアライメントラベルを含み、第1のアライメントラベルは第1の横方向アライメントラベルと、第1の横方向アライメントラベルに対応する第1の縦方向アライメントラベルとを含む。
【0010】
第2の態様によれば、本願は、アレイ基板の第1のリードに対応して接続される第2のリードと、第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、アレイ基板の第1のアライメントマークと位置合わせするための第2のアライメントマークと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得され、第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、第1のリードと第2のリードとのアライメントズレを示すための第2のズレマークと、を備えるCOFを更に提供する。
【0011】
さらに、第1のリードは複数であり、第2のリードは複数であり、第2のズレマークは複数の第2のリードのうち、第2のアライメントマークに最も近い第2のリードに隣接する。
【0012】
さらに、複数の第1のリード又は複数の第1のリードが位置する直線は互いに交差する。
【0013】
さらに、第2のズレマークは第2のアライメント目盛を含み、第2のアライメント目盛は横方向アライメント目盛及び/又は縦方向アライメント目盛を含む。
【0014】
さらに、第2のズレマークは第2のアライメントラベルを含み、第2のアライメントラベルは第2の横方向アライメントラベルと、第2の横方向アライメントラベルに対応する第2の縦方向アライメントラベルとを含む。
【0015】
第3の態様によれば、本願は、上述のいずれかの実施例に記載のアレイ基板を備えるとともに、第2のリード、第2のアライメントマーク及び第2のズレマークを有するCOFを更に備える表示装置を更に提供する。
【0016】
第4の態様によれば、本願は、上述のいずれかの実施例に記載のCOFを備えるとともに、第1のリード、第1のアライメントマーク及び第1のズレマークを有するアレイ基板を更に備える表示装置を更に提供する。
【0017】
第5の態様によれば、本願は位置合わせ方法を更に提供する。当該方法は、第1の装置の第1のリードと第2の装置の第2のリードとを対応して接続するステップと、第1の装置の第1のアライメントマークと第2の装置の第2のアライメントマークとを位置合わせするステップと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得される第1のズレマークを用いて第1のリードと第2のリードのアライメントズレを示すステップと、アライメントズレに基づいて第1の装置と第2の装置とを位置合わせするステップと、を含む。
【0018】
さらに、第1の装置はアレイ基板及びCOFのうちの一方であり、第2の装置がアレイ基板及びCOFのうちの他方である。
【発明の効果】
【0019】
本願の実施例に係るアレイ基板、COF、表示装置及び位置合わせ方法は、アレイ基板のリードとCOFのリードとを位置合わせするためのアライメントマークのほかに、アレイ基板のリードとCOFのリードとのアライメントズレを示すためのズレマークも設けている。このように、アライメントマークを用いて位置合わせを行った後、ズレマークを用いてアライメントズレを特定することができ、さらにズレマークを用いて精密な位置合わせを行うことができるので、製作過程において斜め形状のリードが熱膨張の影響を受けたとしても、ズレマークによって精密な位置合わせを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明で使用される図面を簡単に説明する。当然ながら、以下の図面は本願の一部の実施例であり、当業者であれば、創意工夫をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】
図1は、本願の一実施例に係るアレイ基板の模式図である。
【
図3】
図3は、本願の一実施例に係るCOFの模式図である。
【
図4】
図4は、本願の別の実施例に係るアレイ基板の模式図である。
【
図6】
図6は、本願のさらに別の実施例に係るアレイ基板の模式図である。
【
図7】
図7は、本願のさらに別の実施例に係るCOFの模式図である。
【
図8】
図8は、本願のさらにまた別の実施例に係るCOFの模式図である。
【
図10】
図10は、本願のさらに別の実施例に係る位置合わせ方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本願の実施例の目的、発明及び利点をより明確にするために、以下、本願の実施例に係る図面を参照しながら本願の実施例に係る技術案を明確で完全に説明する。当然ながら、以下の実施例は本願の全ての実施例ではなく、一部の実施例に過ぎない。本願の実施例に基づいて当業者が創意工夫をせずに得る他の実施例は、すべて本願の保護範囲に属する。
【0022】
本願に係るアレイ基板は、COFの第2のリードに対応して接続される第1のリードと、第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、COFの第2のアライメントマークと位置合わせするための第1のアライメントマークと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得され、第1のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、第1のリードと第2のリードとのアライメントズレを示すための第1のズレマークと、を備える。
【0023】
本願に係るCOFは、アレイ基板の第1のリードに対応して接続される第2のリードと、第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、アレイ基板の第1のアライメントマークと位置合わせするための第2のアライメントマークと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得され、第2のリードのアライメントプリセット範囲に位置し、第1のリードと第2のリードとのアライメントズレを示すための第2のズレマークと、を備える。
【0024】
なお、アライメントプリセット範囲は、実際の状況に応じて設定されることが可能であり、本願はそれを限定しない。
【0025】
本願の1つの実施形態において、上述の第1のズレマークは第1のアライメント目盛である。
図1は、本願の一実施例に係るアレイ基板の模式図である。
図2は、
図1の一部の拡大模式図である。
図3は、本願の一実施例に係る好適なCOFの模式図である。以下、
図1~
図3を参照して説明する。なお、図面におけるリードの数及び角度は図示の便宜を図るためのものにすぎず、本願のリードの数及び角度を限定するものではない。
【0026】
図1、
図2に示すように、アレイ基板100は、複数のリード11、アライメントマーク12及び第1のアライメント目盛30を備えてもよい。
図3に示すように、COF200は、複数のリード21及びアライメントマーク22を備えてもよい。
【0027】
アレイ基板100は、表示領域と、複数のリード11が設けられたボンディング領域を含む非表示領域とを有する。複数のリード11は、COF200の複数のリード21と一対一に接続される。同様に、複数のリード21は、アレイ基板100の複数のリード11と一対一に接続される。アライメントマーク12は、複数のリード11の少なくとも一方側に設けられ、COF200のアライメントマーク22と位置合わせするためのものである。同様に、アライメントマーク22は、複数のリード21の少なくとも一方側に設けられ、アレイ基板100のアライメントマーク12と位置合わせするためのものである。
【0028】
第1のアライメント目盛30は、複数のリード11の少なくとも一方側に設けられ、複数のリード11と複数のリード21とのアライメントズレを示すためのものである。
【0029】
アレイ基板100の複数のリード11とCOF200の複数のリード21とを位置合わせするときに、まず、アライメントマーク12とアライメントマーク22とを位置合わせし、アライメントマーク12とアライメントマーク22とが重なるか又はマッチするようになって位置合わせが完了した後、第1のアライメント目盛30によって横方向又は縦方向におけるリード11とリード21のアライメントズレを特定し、アライメントズレ及び第1のアライメント目盛30に基づいてアレイ基板100又はCOF200を移動して精密な位置合わせを行う。
【0030】
本願の1つの実施形態において、第1のアライメント目盛30は、複数のリード11のうち最も外側のリード11と隣接する。つまり、第1のアライメント目盛30は、複数のリード11のうち第1のアライメント目盛30に最も近いリード11と隣接する。
図2に示すように、第1のアライメント目盛30は、最も左側のリード11と隣接する。
【0031】
本願の1つの実施形態において、
図2に示すように、第1のアライメント目盛30は、横方向アライメント目盛及び/又は縦方向アライメント目盛を含む。
【0032】
アライメントマーク12とアライメントマーク22とを位置合わせした後、最も外側のリード11に対して最も外側のリード21の横方向におけるズレ量がLであると、精密な位置合わせを行うときに、縦方向における移動距離がD=L×tanAとなる。このとき、第1のアライメント目盛30の縦方向における移動距離Dを利用すれば、リード11とリード21との精密な位置合わせを実現できる。なお、Aは、横方向に対する最も外側のリード11の傾斜角度である。
【0033】
本願の1つの実施形態において、複数のリード11は斜めに設けられる。言い換えると、複数のリード11は縦方向又は横方向と直交せずかつ平行しない。つまり、複数のリード11又は複数のリード11が位置する直線が互いに交差する。具体的に、横方向又は縦方向に対する複数のリード11の傾斜角度は30°~75°であり、好ましい傾斜角度は45°、30°、又は60°である。具体的に、各リード11は互いに平行するように設けられてもよい。リード21は、リード11に対応して類似の配置を有するので、本願の実施例において説明を省略する。
【0034】
本願の1つの実施形態において、複数のリード11のうち、左右両側に位置する少なくとも1つのリード11は、中心位置に位置する少なくとも1つのリード11に対して逆の方向に傾斜している。具体的に、中心位置にある少なくとも1つのリード11は縦方向に平行する。一例として、
図1に示すように、左側の少なくとも1つのリード11は、中心位置に位置する少なくとも1つのリード11に対して左へ第1角度だけ傾斜し、右側の少なくとも1つのリード11は、中心位置に位置する少なくとも1つのリード11に対して右へ第2角度だけ傾斜している。具体的に第1角度又は第2角度は、30°~75°範囲内の任意の値であってもよく、好ましく、第1角度又は第2角度は、45°、30°、又は60°である。リード21はリード11に対応して、類似の配置を有するので、本願の実施例においてはその具体的な配置についての説明を省略する。
【0035】
本願の1つの実施形態において、アライメントマーク12の形状として、円形、十字形、三角形、台形又は凸字状などが挙げられる。アライメントマーク22とアライメントマーク12の形状は同じであるか、又は互いにマッチする。アライメントマーク22のアライメントマーク12に対応する形状として、円形、十字形、三角形、台形又は凸字状などが挙げられる。
図3には、アライメントマーク22が十字形である場合を例とする。
図1には、アライメントマーク12とアライメントマーク22が互いにマッチする場合を例としている。
【0036】
本願の1つの実施形態において、複数のリード11のいずれか一方側に位置するアライメントマーク12を少なくとも1つ設けている。好ましくは、複数のリード11のいずれか一方側に位置する全てのアライメントマーク12の中心軸線を同一の直線上に設置する。好ましくは、
図1に示すように、複数のリード11の両側のいずれにもアライメントマーク12が設けられ、複数のリード11の両側のアライメントマーク12が互いに対称になるように配置される。同様に、
図3に示すように、複数のリード21の両側のいずれにもアライメントマーク22が設けられ、複数のリード21の両側のアライメントマーク22が互いに対称になるように配置される。リード21はリード11に対応して、類似の配置を有するので、本願の実施例においてはリード21の具体的な配置についての説明を省略する。
【0037】
具体的に、アライメントマーク12が位置する領域は透光性を有するように設けられ、第1のズレマークが位置する領域は透光性を有するように設けられる。
【0038】
図4は、本願の別の実施例に係るアレイ基板の模式図である。
図5は
図4の一部の拡大模式図である。
図4に示すアレイ基板100′と上述のアレイ基板100との相違点として、第1のズレマークが第1のアライメントラベルである。
図4に示すアレイ基板100′は、複数のリード11、アライメントマーク12及び第1のアライメントラベルを備えてもよい。
図4、
図5に示すように、第1のアライメントラベルは、複数の一対一に対応する第1の横方向アライメントラベル51及び第1の縦方向アライメントラベル52を備え、例えば第1の横方向アライメントラベル51及び第1の縦方向アライメントラベル52は一対一に対応するA000、A001~A009を備える。第1の縦方向アライメントラベル52の設置位置は、第1の横方向アライメントラベル51の設置位置及びAによって特定され、隣り合う縦方向アライメントラベル間のピッチ=隣り合う横方向アライメントラベル間のピッチ×tanA。ここで、Aは、横方向に対する、第1の横方向アライメントラベル51と隣接するリード11の傾斜角度である。このように、ズレマークがアライメント目盛である実施形態に比べて、アライメントマーク12とアライメントマーク22とが重なる又はマッチするようになった後、第1の横方向アライメントラベル51に基づいてリードの横方向におけるズレが特定される。その後、縦方向において移動する必要がある距離を計算しなくてもよく、対応する第1の縦方向アライメントラベル52まで直接移動すればよい。例えば、横方向においてA001までズレが発生した場合、それに対応するように縦方向においてA001まで移動すればよい。
【0039】
本願の1つの実施形態において、第1の横方向アライメントラベル51は、複数のリード11のうち、最も外側に位置するリード11に隣接する。
図4に示すように、第1の横方向アライメントラベル51は、最も左側のリード11に隣接する。
【0040】
本願は、上述のアレイ基板100とCOF200とを備えるか、又はアレイ基板100′とCOF200とを備える表示装置を提供する。
【0041】
本願の実施例は、COFを提供する。当該COFは、アレイ基板の少なくとも1つの第1のリードに対応して接続される少なくとも1つの第2のリードと、前記少なくとも1つの第2のリードの少なくとも一方側に設けられ、前記アレイ基板の第1のアライメントマークと位置合わせするための第2のアライメントマークと、第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得され、前記少なくとも1つの第2のリードの少なくとも一方側に設けられ、前記少なくとも1つの第1のリードと前記少なくとも1つの第2のリードとのアライメントズレを示すための第2のズレマークと、を備える。
【0042】
本願の1つの実施形態において、上述の第2のズレマークは第2のアライメント目盛である。
図6は、本願のさらに別の実施例に係るアレイ基板の模式図である。
図7は、本願のさらに別の実施例に係るCOFの模式図である。
図6に示すアレイ基板100″と上述の
図1に示すアレイ基板100との相違点として、
図6に示すアレイ基板100は第1のアライメント目盛30を備えない。
図7に示すCOF200′と
図3に示すCOF200との相違点として、
図7に示すCOF200′は第2のアライメント目盛40を備える。すなわち、
図6、
図7に示す実施例は、
図1、
図3に示す実施例に比較すると、アライメント目盛がアレイ基板ではなくCOFに設けられている。
【0043】
第2のアライメント目盛40は、複数のリード21の少なくとも一方側に設けられ、複数のリード11と複数のリード21とのアライメントズレを示す。
【0044】
本願の1つの実施形態において、第2のアライメント目盛40は複数のリード21のうち、最も外側に位置するリード21に隣接する。
【0045】
本願の1つの実施形態において、第2のアライメント目盛40は、横方向アライメント目盛及び/又は縦方向アライメント目盛を備える。
【0046】
第2のアライメント目盛40の具体的な設置は、上述の第1のアライメント目盛30と類似しているので、本願の実施例において詳しい説明を省略する。
【0047】
具体的に、アライメントマーク22が位置する領域は透光性を有するように設けられ、第2のズレマーク40が位置する領域は透光性を有するように設けられる。
【0048】
図8は、本願のさらに別の実施例に係るCOFの模式図である。
図9は、
図8の一部の拡大模式図である。
図8に示すCOF200″と上述のCOF200′との相違点として、第2のズレマークが第2のアライメントラベルである。
図8に示すCOF200″は、複数のリード21、アライメントマーク22及び第2のアライメントラベルを備えてもよい。
図8、
図9に示すように、第2のアライメントラベルは、複数の一対一に対応する第2の横方向アライメントラベル61と第2の縦方向アライメントラベル62とを備え、例えば第2の横方向アライメントラベル61及び第2の縦方向アライメントラベル62は一対一に対応するB000、B001~B009を備える。第2の縦方向アライメントラベル62の設置位置は、第2の横方向アライメントラベル61の設置位置及びAによって特定され、隣り合う縦方向アライメントラベル間のピッチ=隣り合う横方向アライメントラベル間のピッチ×tanA。ここで、Aは、横方向に対する、第2の横方向アライメントラベル61と隣接するリード21の傾斜角度である。このように、ズレマークがアライメント目盛である実施形態に比べて、アライメントマーク12とアライメントマーク22とが重なる又はマッチするようになった後、第2の横方向アライメントラベル61に基づいてリードの横方向におけるズレが特定される。その後、縦方向において移動する必要がある距離を計算しなくてもよく、対応する第2の縦方向アライメントラベル62まで直接移動すればよい。例えば、横方向においてB001までズレが発生した場合、それに対応するように縦方向においてB001まで移動すればよい。
【0049】
本願の1つの実施形態において、第2の横方向アライメントラベル61は複数のリード21のうち、最も外側に位置するリード21に隣接する。
図4に示すように、第2の横方向アライメントラベル61は、最も左側のリード21に隣接する。
【0050】
本願に係る別の表示装置は、上述のアレイ基板100′とCOF200′とを備えるか、又はアレイ基板100′とCOF200″とを備える。
【0051】
本願は、アレイ基板とCOFとの位置合わせ方法を提供する。当該方法は、第1の装置に、第2の装置に設けられた少なくとも1つの第2のリードに対応して接続される少なくとも1つの第1のリードを設けるステップと、前記第1の装置に、前記第2の装置に設けられた第2のアライメントマークと位置合わせするための第1のアライメントマークを設けるステップと、前記第1のアライメントマーク及び前記第2のアライメントマークによって、前記少なくとも1つの第1のリードと前記少なくとも1つの第2のリードとのアライメントズレを示すための第1のズレマークを取得し、前記第1の装置に設けるステップと、前記アライメントズレに基づいて前記第1の装置と前記第2の装置とを位置合わせするステップと、を含む。なお、前記第1の装置がアレイ基板及びCOFのうちの一方であり、前記第2の装置が前記アレイ基板及び前記COFのうちの他方である。
【0052】
本願の1つの実施形態において、前記第1の装置に第1のアライメントマークを設けるステップは、前記第1のアライメントマークを前記少なくとも1つの第1のリードの少なくとも一方側に設けるステップを含む。
【0053】
本願の1つの実施形態において、前記第1の装置に前記第1のズレマークを設けるステップは、前記第1のズレマークを前記第1のリードの少なくとも一方側に設けるステップを含む。
【0054】
図10は、本願のさらに別の実施例に係る位置合わせ方法のフローチャートである。
図10に示すように、本願の実施例に係る位置合わせ方法は、以下の内容を含む。
ステップS10:第1の装置の第1のリードと第2の装置の第2のリードとを対応して接続する。
ステップS20:第1の装置の第1のアライメントマークと第2の装置の第2のアライメントマークとを位置合わせする。
ステップS30:第1のアライメントマーク及び第2のアライメントマークによって取得される第1のズレマークにより第1のリードと第2のリードとのアライメントズレを示す。
ステップS40:アライメントズレに基づいて第1の装置と第2の装置とを位置合わせする。
【0055】
つまり、本願の実施例に係る位置合わせ方法は、リード、アライメントマーク及びズレマークを用いて第1の装置と第2の装置との精密な位置合わせを実現することができる。
【0056】
以下、本願の上述の実施例に係るアレイ基板100及びCOF200を参照して本願の位置合わせ方法を説明する。当該方法は、COF200に設けられた少なくとも1つのリード21に対応して接続される少なくとも1つのリード11を前記アレイ基板100に設けるステップと、前記COF200に設けられたアライメントマーク22と位置合わせするためのアライメントマーク12を前記少なくとも1つのリード11の少なくとも一方側に設けるステップと、前記アライメントマーク12及びアライメントマーク22によって、少なくとも1つのリード11と少なくとも1つのリード21とのアライメントズレを示すための第1のズレマークを取得し、第1のズレマークをリード11の少なくとも一方側に設け、前記アライメントズレに基づいて前記アレイ基板100とCOF200とを位置合わせするステップと、を含む。ここで、アレイ基板100及びCOF200を例として説明を行ったが、上述の位置合わせ方法は、本願で説明した他の実施形態におけるアレイ基板及びCOF、例えばアレイ基板100′及びCOF200、又はアレイ基板100′及びCOF200′、又はアレイ基板100′及びCOF200″にも適用できることが、当業者には理解できる。
【0057】
本願の実施例に係るアレイ基板、COF及びそれらの位置合わせ方法、さらに表示装置においては、アレイ基板のリードとCOFのリードとを位置合わせするためのアライメントマークのほかに、アレイ基板のリードとCOFのリードとのアライメントズレを示すためのズレマークも設けている。このように、アライメントマークを用いて位置合わせを行った後、ズレマークを用いてアライメントズレを特定することができ、さらにズレマークを用いて精密な位置合わせを行うことができるので、斜め形状のリードが製作過程において熱膨張の影響を受け、アライメントマークのみによる位置合わせ方法が効果を失った場合においても、ズレマークを用いて精密な位置合わせを行うことができる。
【0058】
なお、以上の実施例は、本願に係る技術案を説明するためのものにすぎず、それを限定するものではない。上述の実施例を参照して本願を詳しく説明したが、当業者は上述の各実施例に記載された技術案を修正するか、又は一部の技術的特徴を均等的に置き換えることができるが、得られる対応する技術案の本質は本願の各実施例の技術案の趣旨と範囲を逸脱しないことは、当業者であれば理解すべきである。