(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-13
(45)【発行日】2022-04-21
(54)【発明の名称】検査装置、検査方法、学習方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20220414BHJP
G01M 11/00 20060101ALI20220414BHJP
G03F 1/84 20120101ALI20220414BHJP
【FI】
G01N21/956 A
G01M11/00 T
G03F1/84
(21)【出願番号】P 2020518296
(86)(22)【出願日】2019-05-07
(86)【国際出願番号】 JP2019018221
(87)【国際公開番号】W WO2019216303
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2020-08-11
(31)【優先権主張番号】P 2018090336
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000115902
【氏名又は名称】レーザーテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100129953
【氏名又は名称】岩瀬 康弘
(72)【発明者】
【氏名】関 寛和
(72)【発明者】
【氏名】轟 寿幸
【審査官】平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/087646(WO,A1)
【文献】特開2006-011270(JP,A)
【文献】特開2001-266126(JP,A)
【文献】特開平07-160881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01M 11/00
G01B 11/00 - G01B 11/30
G03F 1/84
G06T 1/00 - G06T 1/40
G06T 3/00 - G06T 3/60
G06T 5/00 - G06T 5/50
G06T 7/00 - G06T 7/90
G06T 9/00 - G06T 9/40
H01L 21/027
H01L 21/64 - H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターンが設けられたマスクを照明する照明光を発生する照明光源と、
前記照明光源からの照明光によって照明された前記マスクを撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像された撮像画像に基づいて、前記マスクを検査する処理装置と、を備え、
前記処理装置は、
前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応するデータベース画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する学習器で生成された第1の学習済みモデルと、
前記第1の学習済みモデルを用いて、前記マスクのデータベース画像から、参照画像を生成する参照画像生成部と、
前記参照画像と前記撮像画像とを比較する比較部と、を備え、
前記学習器は、前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量である前記撮像部のフォーカスずれ量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記参照画像生成部は、前記マスクを撮像したときのフォーカスずれ量に応じた参照画像を生成し、
前記学習器は、前記学習用撮像画像を入力データとし、前記学習用撮像画像を撮像したときの前記フォーカスずれ量を教師データとする機械学習によって、回帰ネットワークを生成し、
前記学習器は、前記学習用撮像画像を教師データとする機械学習により、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークを生成し、
前記回帰ネットワークを用いて、前記マスクの前記撮像画像から前記フォーカスずれ量を推定して、
前記後段ネットワークは、前記マスクのパターンの有無に応じた2値化画像であるデータベース画像と、前記フォーカスずれ量の推定値とを入力として、参照画像を出力する検査装置。
【請求項2】
前記学習器は、前記学習用サンプルにパターンを形成する製造プロセスにおける製造プロセス条件を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記参照画像生成部は、前記マスクにパターンを形成する製造プロセスの製造プロセス条件に応じた参照画像を生成している請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記比較部は、
前記第1の学習済みモデルを用いて生成された前記参照画像と前記撮像画像との比較結果に基づいて、前記マスクにおける欠陥候補を検出し、
判別用学習済みモデルを用いて、前記欠陥候補が、疑似欠陥であるか否かを判別しており、
前記学習器は、前記疑似欠陥である
か実欠陥であるかを示す値を前記学習用撮像画像に対応付けて学習することで、前記判別用学習済みモデルを生成している請求項1、又は
2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記比較部は、前記疑似欠陥であると判別された場合に、第2の学習済みモデルを用いて再検査を行い、
前記学習器は、疑似欠陥を含む撮像画像と、データベース画像とを対応付けて、機械学習により前記第2の学習済みモデルを生成している請求項
3に記載の検査装置。
【請求項5】
パターンが設けられたマスクを照明する照明光を発生する照明光源と、
前記照明光源からの照明光によって照明された前記マスクを撮像する撮像部と、用いてマスクを検査する検査方法であって、
前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応するデータベース画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習することで、第1の学習済みモデルを生成する学習ステップと、
前記第1の学習済みモデルを用いて、前記マスクのデータベース画像から、参照画像を生成する生成ステップと、
前記参照画像と前記マスクの撮像画像とを比較する比較ステップと、を備え、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量である前記撮像部のフォーカスずれ量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記生成ステップでは、前記マスクを撮像したときのプロセス変動量に応じた参照画像を生成し、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を入力データとし、前記学習用撮像画像を撮像したときの前記フォーカスずれ量を教師データとする機械学習によって、回帰ネットワークを生成し、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を教師データとする機械学習により、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークを生成し、
前記生成ステップでは、前記回帰ネットワークを用いて、前記マスクの前記撮像画像から前記フォーカスずれ量を推定して、
前記生成ステップでは、前記後段ネットワークを用いて、前記マスクのパターンの有無に応じた2値化画像であるデータベース画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、前記参照画像を出力する検査方法。
【請求項6】
前記学習ステップでは、前記学習用サンプルにパターンを形成する製造プロセスにおける製造プロセス条件を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記生成ステップでは、前記マスクにパターンを形成する製造プロセスの製造プロセス条件に応じた参照画像を生成している請求項
5に記載の検査方法。
【請求項7】
前記比較ステップでは、
前記第1の学習済みモデルを用いて生成された前記参照画像と前記撮像画像との比較結果に基づいて、前記マスクにおける欠陥候補が検出され、
判別用学習済みモデルを用いて、前記欠陥候補が、疑似欠陥であるか否かを判別されており、
前記学習ステップでは、前記疑似欠陥である
か実欠陥であるかを示す値を前記学習用撮像画像に対応付けて学習することで、前記判別用学習済みモデルを生成している請求項
5、又は6に記載の検査方法。
【請求項8】
前記比較ステップでは、前記疑似欠陥であると判別された場合に、第2の学習済みモデルを用いて再検査を行い、
前記学習ステップでは、疑似欠陥を含む撮像画像と、データベース画像とを対応付けて、機械学習により前記第2の学習済みモデルを生成している請求項
7に記載の検査方法。
【請求項9】
コンピュータに対して、検査対象を検査する検査方法を実行させるプログラムであって、
前記検査方法は
撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応するデータベース画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習する学習ステップと、
前記学習ステップでの学習結果に基づいて、前記検査対象のデータベース画像から、参照画像を生成する生成ステップと、
前記参照画像と撮像部で撮像した検査対象の撮像画像とを比較する比較ステップと、を備え、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量である前記撮像部のフォーカスずれ量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記生成ステップでは、前記検査対象を撮像したときのプロセス変動量に応じた参照画像を生成し、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を入力データとし、前記学習用撮像画像を撮像したときの前記フォーカスずれ量を教師データとする機械学習によって、回帰ネットワークを生成し、
前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を教師データとする機械学習により、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークを生成し、
前記生成ステップでは、前記回帰ネットワークを用いて、前記検査対象の前記撮像画像から前記フォーカスずれ量を推定して、
前記生成ステップでは、前記後段ネットワークを用いて、前記検査対象のパターンの有無に応じた2値化画像であるデータベース画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、前記参照画像を出力する、プログラム。
【請求項10】
パターンが設けられたマスクの撮像画像を取得して、学習用撮像画像とするステップと、
前記学習用撮像画像に対応する前記マスクのパターンの有無に応じた2値化画像であるデータベース画像を前記学習用撮像画像と対応付けて、ディープラーニングによる学習を行うことで、データベース画像から参照画像を生成する学習済みモデルを生成するステップとを、備え、
前学習済みモデルを生成するステップでは、
前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量であるフォーカスずれ量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記マスクを撮像したときのプロセス変動量に応じた参照画像を生成し、
前記学習用撮像画像を入力データとし、前記学習用撮像画像を撮像したときの前記フォーカスずれ量を教師データとする機械学習によって、回帰ネットワークを生成し、
前記学習用撮像画像を教師データとする機械学習により、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークを生成する、学習方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置、検査方法、学習方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス製造工程において、マスク検査装置にはダイツーダイ(Die To Die)検査と、ダイツーデータベース(Die To Database)検査とがある。ダイツーダイ検査では、2つの撮像画像を比較することで、パターンの欠陥を検査している。ダイツーデータベース検査では、マスクの設計データに応じたデータベース(DB)画像から、参照画像を生成している(特許文献1)。そして、参照画像と撮像画像とを比較することで、パターン検査を行っている。
【0003】
特許文献2には、光学像データと参照像データとを比較することで、フォトマスクを検査する検査装置が開示されている。特許文献2の検査装置では、マスクの設計パターンデータや光学象データを基に、マスクの製造プロセスや検査装置の光学系による変化を模擬した参照像関数を決定している。検査装置は、参照像生成関数を用いて、イメージデータに2次元のデジタルフィルタをかける。参照像の決定に際して、マスクの典型的なパターンを用いて、検査装置にパラメータを機械学習させている。
【0004】
特許文献3には、ウェハの欠陥を検出するシステムが開示されている。このシステムでは、生成モデルが設計データベースから画像を生成している。生成モデルは、CNN(convolutional neural network)等のディープラーニング技術を用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016―197318号公報
【文献】特開2016-145887号公報
【文献】国際公開第2017/120094号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マスクの検査装置において、参照画像(参照像)を生成する場合、参照画像が適切でないと、欠陥を誤検出してしまう。したがって、より適切に参照画像を生成する手法が望まれる。
【0007】
本開示は、このような事情を背景としてなされたものであり、適切な参照画像を生成することができる検査装置、検査方法、及びプログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態の一態様にかかる検査装置は、パターンが設けられたマスクを照明する照明光を発生する照明光源と、前記照明光源からの照明光によって照明された前記マスクを撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された撮像画像に基づいて、前記マスクを検査する処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応するデータベース画像とを対応付けて、ディープラーニング(深層学習)により学習する学習器で生成された第1の学習済みモデルと、
前記第1の学習済みモデルを用いて、前記マスクのデータベース画像から、参照画像を生成する参照画像生成部と、前記参照画像と前記撮像画像とを比較する比較部と、を備えたものである。
【0009】
上記の検査装置において、前記学習器は、前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、前記参照画像生成部は、前記マスクを撮像したときのプロセス変動量に応じた参照画像を生成していてもよい。
【0010】
上記の検査装置において、前記学習器は、回帰ネットワークを用いて、前記マスクの前記撮像画像からプロセス変動量を推定して、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークが、前記プロセス変動量の推定値に基づいて、前記参照画像を生成するようにしてもよい。
【0011】
上記の検査装置において、前記後段ネットワークは、前記マスクのデータベース画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、参照画像を出力するようにしてもよい。
【0012】
上記の検査装置において、前記後段ネットワークは、前記マスクのデータベース画像から求められたプロセス変動がない場合の良品画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、前記参照画像を出力するようにしてもよい。
【0013】
上記の検査装置において、前記学習器は、前記学習用サンプルにパターンを形成する製造プロセスにおける製造プロセス条件を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、
前記参照画像生成部は、前記マスクにパターンを形成する製造プロセスの製造プロセス条件に応じた参照画像を生成していていてもよい。
【0014】
上記の検査装置において、前記比較部は、前記第1の学習済みモデルを用いて生成された前記参照画像と前記撮像画像との比較結果に基づいて、前記マスクにおける欠陥候補を検出し、判別用学習済みモデルを用いて、前記欠陥候補が、疑似欠陥であるか否かを判別しており、前記学習器は、前記疑似欠陥である実欠陥であるかを示す値を前記学習用撮像画像に対応付けて学習することで、前記判別用済み学習モデルを生成していてもよい。
【0015】
上記の検査装置において、前記比較部は、前記疑似欠陥であると判別された場合に、第2の学習済みモデルを用いて再検査を行い、前記学習器は、疑似欠陥を含む撮像画像と、データベース画像とを対応付けて、機械学習により前記第2の学習済みモデルを生成していてもよい。
【0016】
本実施形態にかかる検査方法は、パターンが設けられたマスクを照明する照明光を発生する照明光源と、前記照明光源からの照明光によって照明された前記マスクを撮像する撮像部と、用いてマスクを検査する検査方法であって、前記撮像部で学習用サンプルを撮像した学習用撮像画像と、前記学習用撮像画像に対応するデータベース画像とを対応付けて、ディープラーニングにより学習することで、第1の学習済みモデルを生成する学習ステップと、前記第1の学習済みモデルを用いて、前記マスクのデータベース画像から、参照画像を生成する生成ステップと、前記参照画像と前記マスクの撮像画像とを比較する比較ステップと、を備えたものである。
【0017】
上記の検査方法において、前記学習ステップでは、前記学習用撮像画像を撮像したときのプロセス変動量を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、前記生成ステップでは、前記マスクを撮像したときのプロセス変動量に応じた参照画像を生成してもよい。
【0018】
上記の検査方法において、前記学習ステップでは、回帰ネットワークを用いて、前記マスクの前記撮像画像からプロセス変動量を推定して、前記回帰ネットワークの後段にある後段ネットワークが、前記プロセス変動量の推定値に基づいて、前記参照画像を生成するようにしてもよい。
【0019】
上記の検査方法において、前記後段ネットワークは、マスクのデータベース画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、参照画像を出力するようにしてもよい。
【0020】
上記の検査方法において、前記後段ネットワークは、前記マスクのデータベース画像から求められたプロセス変動がない場合の良品画像と、前記プロセス変動量の推定値とを入力として、前記参照画像を出力するようにしてもよい。
【0021】
上記の検査方法において、前記学習ステップでは、前記学習用サンプルにパターンを形成する製造プロセスにおける製造プロセス条件を前記学習用撮像画像に対応付けて学習しており、前記生成ステップでは、前記マスクにパターンを形成する製造プロセスの製造プロセス条件に応じた参照画像を生成していてもよい。
【0022】
上記の検査方法において、前記比較ステップでは、前記第1の学習済みモデルを用いて生成された前記参照画像と前記撮像画像との比較結果に基づいて、前記マスクにおける欠陥候補が検出され、判別用学習済みモデルを用いて、前記欠陥候補が、疑似欠陥であるか否かを判別されており、前記学習ステップでは、前記疑似欠陥である実欠陥であるかを示す値を前記学習用撮像画像に対応付けて学習することで、前記判別用済み学習モデルを生成していてもよい。
【0023】
上記の検査方法において、前記比較ステップでは、前記疑似欠陥であると判別された場合に、第2の学習済みモデルを用いて再検査を行い、前記学習ステップでは、疑似欠陥を含む撮像画像と、データベース画像とを対応付けて、機械学習により前記第2の学習済みモデルを生成していてもよい。
【0024】
本実施形態にかかるプログラムは、コンピュータに対して、マスクを検査する検査方法を実行させるプログラムであって、前記検査方法は、上記の検査方法であるものである。
【0025】
本実施形態にかかる検査方法は、第1の検査装置と、前記第1の検査装置と異なる第2の検査装置と、を用いて、マスクの検査を行う検査方法であって、第1の検査装置が学習用サンプルを撮像した第1の学習画像と、第2の検査装置が前記学習用サンプルを撮像した第2の学習画像とを対応付けて学習するステップと、前記学習するステップでの学習結果により得られた画像変換器を用いて、第1の検査装置での撮像画像から、前記第2の検査装置で用いられる参照画像を生成する生成ステップと、前記参照画像と前記第2の検査装置が前記マスクを撮像した前記撮像画像とを比較する比較ステップと、を備えたものである。
【0026】
本実施形態にかかる学習方法は、パターンが設けられたマスクの撮像画像を取得して、学習用撮像画像とするステップと、前記学習用撮像画像に対応する前記マスクのデータベース画像を前記学習用画像と対応付けて、ディープラーニングによる学習を行うことで、データベース画像から参照画像を生成する学習済みモデルを生成するステップとを、備えたものである。
【発明の効果】
【0027】
本開示によれば、適切な参照画像を生成することができる検査装置、検査方法、学習方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本実施の形態1にかかる検査装置の構成を示す図である。
【
図2】検査装置の処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】
図3のDB画像に対応する撮像画像を示す図である。
【
図5】DB画像から参照画像を生成する多段ネットワークを説明するための図である。
【
図6】回帰ネットワークを用いて、撮像画像から変動量を推定する処理を説明するための図である。
【
図7】変動量を用いて参照画像を生成するためのネットワークの一例を示す図である。
【
図8】変動量を用いて参照画像を生成するためのネットワークの他の例を示す図である。
【
図9】実施の形態2にかかる検査装置における機械学習を説明するための図である。
【
図10】実施の形態2にかかる検査装置の構成を示すブロック図である。
【
図11】実施の形態3にかかる検査装置における機械学習を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
実施の形態1.
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。本実施の形態にかかる検査装置の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、試料のパターン検査を行う検査装置1の構成を示す図である。検査装置1は、照明光源11、照明光学系12、レンズ13、レンズ14、検出光学系15、検出器16、ステージ17、及び処理装置30を備えている。
【0030】
検査対象となる試料21は、パターン付きマスク、あるいは半導体装置などである。例えば、試料21は、フォトリソグラフィーに用いられるバイナリーマスクである。なお、検査対象となる試料21は、パターン22が形成されたものであればよい。
【0031】
本実施の形態にかかる検査装置1は、例えば、ダイツーデータベースにより検査を行う。検査装置1は、試料21を撮像した撮像画像に基づいて検査を行う。具体的には、検査装置1は、パターン22を含む撮像画像を撮像し、撮像画像と参照画像とを比較する。参照画像は、DB(データベース)画像に基づいて生成された良品画像である。例えば、フォトマスクや半導体の設計データに基づくDB画像が処理装置30に格納されている。
【0032】
照明光源11は、試料21を照明する照明光を発生する。照明光源11からの照明光は、照明光学系12に入射する。照明光学系12は、リレーレンズやミラーなどの光学部品を備えており、照明光をレンズ13に導く。また、照明光学系12は光スキャナやオートフォーカス(AF)機能などを備えていてもよい。照明光は、レンズ13で集光されて、試料21に入射する。レンズ13は、試料21のパターンが形成されたパターン面に照明光を集光する。これにより、試料21が照明される。
【0033】
試料21を透過した透過光は、透明なステージ17を透過して、レンズ14に入射する。レンズ14は対物レンズであり、試料21からの透過光を集光する。透過光は、レンズ14を介して、検出光学系15に入射する。検出光学系15は、結像レンズやミラーなどの光学部品を備えており、照明光を検出器16に導く。検出光学系15は、試料21の像を検出器16の受光面に結像する。
【0034】
検出器16は、複数の画素を備えたCCD(Charged Coupled Device)やCMOSカメラ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のラインセンサや2次元アレイセンサである。検出器16として、TDI(Time Delay Integration)センサを用いることも可能である。したがって、検出器16は、パターン22が設けられた試料21を撮像する撮像部となる。パターン22の有無に応じて、照明光に対する透過率が異なる。例えば、フォトマスクの場合、パターン22がある箇所では透過率が低くなり、ない箇所では透過率が高くなる。よって、パターン22の有無に応じて、受光量が変化する。
【0035】
試料21は、ステージ17の上に載置されている。ステージ17は、XYステージであり、試料21をXY方向に移動する。ステージ17の移動座標は、処理装置30に入力されている。そして、ステージ17が試料21を移動させている間、検出器16が試料21を撮像する。こうすることで、試料21の全体、あるいは所望の領域の撮像画像を得ることができる。パターン22の有無に応じて、照明光に対する透過率が異なる。よって、パターン22の有無に応じて、輝度値、すなわち、検出信号の強度が大きく異なる。
【0036】
検出器16は、受光量に応じた検出信号を処理装置30に出力する。これにより、撮像画像が処理装置30に入力される。撮像画像の各画素には、受光量に応じた階調値が設定されている。処理装置30は、検出信号に対して画像処理を行う。例えば、処理装置30は、プロセッサ、及びメモリなどを備えたコンピュータである。なお、
図1では透過照明を用いて試料を撮像しているが、反射照明を用いてもよい。
【0037】
処理装置30は、コンピュータプログラムによって、検査を行うための処理を実施する。すなわち、処理装置30は、プログラムを格納するメモリ、及び、CPUなどのプロセッサ等を備えている。プロセッサが検査用のプログラムを実行することによって、以下に示す処理、及び欠陥検出処理が行われてもよい。また、コンピュータプログラムによって検査方法を実現する場合、既存の検査装置の処理装置30にプログラムをインストールするようにしてもよい。
【0038】
処理装置30の構成について、
図2を用いて説明する。
図2は、処理装置30の構成を示すブロック図である。処理装置30は、撮像画像取得部31と、比較部33と、参照画像生成部35と、学習画像記憶部36と、学習器37と、DB画像記憶部38と、を備えている。
【0039】
DB画像記憶部38は、試料21のDB画像を記憶するハードディスクやメモリ等の記憶手段を有している。DB画像は、試料21の設計データに基づくデータベース画像である。例えば、DB画像は、GDS,OASISなどのリソグラフィー用のデータに基づく画像である。DB画像は、パターン22の有無に応じた2値化画像となっている。パターン22がある箇所は第1の値(例えば、0)、パターンがない箇所は第2の値(例えば、1)となっている)。このように、DB画像には、画素毎に0又は1の値が設定されている。
図3にDB画像の一例を示す。
図3は、半導体装置用フォトマスクパターンのDB画像である。もちろん、DB画像は2値画像に限らず、複数ビットの画像となっていてもよい。
【0040】
撮像画像取得部31は、検出器16からの検出信号に基づいて、撮像画像を取得する。撮像画像取得部31は、ステージ17の座標と検出信号の強度を対応付けることで、試料21の2次元画像を取得する。
図4に
図3のDB画像に対応する撮像画像の例を示す。DB画像と撮像画像はリソグラフィープロセス、撮像光学系などに起因する一定の対応関係をもっている。さらに、撮像画像は、検査装置1での検査プロセス中に変動に応じて変化する。例えば、検査中に照明光のフォーカス位置がずれた場合、撮像画像は、よりぼけた画像となる。あるいは、検査中に照明光源11の照明光量が低下した場合、撮像画像の輝度(諧調値)が全体的に低下する。
【0041】
学習画像記憶部36は、学習画像を記憶するハードディスクやメモリ等の記憶手段を有している。学習画像記憶部36は、学習器37での学習に用いられる学習画像を記憶している。学習画像は、検出器16によって学習用サンプルを撮像することで得られた撮像画像(以下、学習用撮像画像とする)を含んでいる。学習画像記憶部36は、DB画像記憶部38とは、物理的に単一な記憶装置であってもよく、異なる記憶装置であってもよい。
【0042】
学習画像記憶部36は、学習用サンプルのDB画像(以下、学習用DB画像とする)と学習用撮像画像とを対応付けて記憶している。つまり、学習用DB画像と、該学習用DB画像に対応する学習用撮像画像とを1セットのデータとして、学習画像記憶部36は、複数セットのデータを記憶している。学習画像記憶部36は、様々な学習用サンプルの学習用撮像画像を、学習用DB画像と対応付けて記憶している。学習のみに用いられるパターン基板を学習用サンプルとしてもよく、実際に検査が行われる試料21を学習用サンプルとしてもよい。学習画像記憶部36は学習器37での学習が終了した学習画像を順次消去してもよい。
【0043】
さらに、検査プロセスでの変動を考慮した参照画像を生成するために、学習画像記憶部36は、学習用撮像画像に、プロセスの変動量を対応付けて記憶している。つまり、変動量は、検査中に変動するパラメータである。具体的には、変動量は、フォーカスずれ量や、照明光の輝度変動などである。さらには、変動量は、検査中のプロセス変動だけに限らず、試料21を露光、現像するためのリソグラフィープロセスにおける変動に応じた変動量であってもよい。ここでは、検査プロセス中のフォーカスずれ量を変動量として説明する。
【0044】
学習画像記憶部36は、フォーカスずれ量を変えて撮像された学習用撮像画像を学習画像として記憶している。例えば、フォーカスずれ量を変えていって、検出器16が学習用サンプルを撮像する。これにより、撮像画像取得部31がフォーカスずれ量の異なる複数の学習用撮像画像を取得することができる。学習画像記憶部36は、フォーカスずれ量と学習用撮像画像と学習用DB画像とを対応付けて記憶する。
【0045】
学習器37は学習用撮像画像と、学習用撮像画像に対応する学習用DB画像と、を対応付けてディープラーニングにより学習する。つまり、学習器37は、学習画像記憶部36に記憶された複数セットの学習画像を学習して、試料21のDB画像を参照画像に変換する変換関数を生成する。学習器37は、生成した変換関数等を第1の学習済みモデルとしてメモリなどに格納する。さらに、学習器37は、学習用撮像画像と、該学習用撮像画像に対応するDB画像と、該学習用撮像画像を撮像したときの変動量とを対応付けて、機械学習している。このようにすることで、プロセス変動が生じた場合でも、参照画像生成部35が適切に参照画像を生成することができる。
【0046】
学習器37は、例えば、学習用撮像画像を教師画像(教師データ)として、教師有り学習を行う。変換関数は、試料21のDB画像を入力として、参照画像を出力とする関数である。変換関数は多層のネットワークモデルによって構成されていてもよい。学習器37は、与えられた特徴量に基づく機械学習により、変換関数を求めてもよい。あるいは、学習器37が特徴量を決定するディープラーニングにより、変換関数を求めてもよい。
【0047】
参照画像生成部35は、学習器37での学習結果に基づいて、参照画像を生成する。参照画像生成部35は、学習器37が求めた変換関数(第1の学習済みモデル)を用いて、試料21のDB画像から、参照画像を生成することができる。参照画像生成部35は、DB画像記憶部38のDB画像に、変換関数を適用することで、参照画像を生成する。参照画像は、欠陥がない良品サンプルを撮像した良品画像に対応する。
【0048】
参照画像生成部35は、画像処理により、DB画像を参照画像に変換する画像変換器となる。例えば、参照画像生成部35による画像処理によって、
図3に示されたDB画像が、
図4に示すように、ぼけた参照画像となる。参照画像を生成する手法は、例えば、以下の文献に記載されたニューラルネットワークを用いることができる。
Li Xu, et al., “Deep Convolutional Neural Network for Image Deconvolution”
http://www.cse.cuhk.edu.hk/leojia/papers/deconv_nips14.pdf
上記の文献は、画像のぼけを取り除くデコンボリューション処理を開示している。このため、このデコンボリューション処理と反対のコンボリューション処理を実施することで、DB画像をぼかした参照画像を生成することができる。
【0049】
比較部33は、試料21の撮像画像を、参照画像生成部35で生成された参照画像と比較する。例えば、比較部33は、参照画像と撮像画像との階調値の差分値を求め、差分値を閾値と比較する。比較部33は、差分値と閾値との比較結果によって、パターン異常や欠陥等を検出する。すなわち、パターン異常が発生した箇所は異物が付着した箇所では、差分値が閾値よりも大きくなる。比較部33は、欠陥箇所と、その位置座標を対応付けて出力する。このようにして、比較部33がパターン検査を行う。なお、比較部33における処理は、従来と同様の処理を用いることができる。したがって、詳細な説明を省略する。
【0050】
以下、参照画像を生成するための処理、及び機械学習のいくつかの例を以下に説明する。
図5は、学習器37での学習の一例を説明するための図である。
図5は、2段のネットワークにより参照画像を生成する例を示す図である。つまり、基本変換ネットワーク102と、基本変換ネットワーク102の後段に設けられた後段ネットワーク105とを用いて、参照画像生成部35が参照画像を生成する。
【0051】
1段目の基本変換ネットワーク102は、試料21のDB画像101に基づいて、フォーカスずれ無し良品画像103を生成する。つまり、基本変換ネットワーク102は、DB画像101をフォーカスずれ無し良品画像103に変換する第1の変換関数を有している。基本変換ネットワーク102は、DB画像101を入力として、フォーカスずれ無し良品画像103を出力する。フォーカスずれ無し良品画像103は、フォーカスずれがなく、かつ、欠陥のない良品画像である。
【0052】
基本変換ネットワーク102は、例えば、学習器37による学習結果に基づいて設定された多層ニューラルネットワークである。学習器37は、学習用DB画像と、該学習用DB画像に対応するフォーカスずれ無し良品画像とを1セットとして、複数セットのデータを学習する。学習器37は、学習用DB画像を入力データとし、フォーカスずれ無し良品画像を教師データとして、機械学習を行う。なお、フォーカスずれが無い状態で、検出器16が学習用サンプルを撮像しておくことで、撮像画像取得部31が学習用サンプルのフォーカスずれ無し良品画像を取得することができる。学習器37による学習によって、第1の変換関数を求めることができる。
【0053】
次に、2段目の後段ネットワーク105が、フォーカスずれ無し良品画像103と、撮像画像104とに基づいて、参照画像106を生成する。後段ネットワーク105は、フォーカスずれ無し良品画像103を、参照画像106に変換する第2の変換関数を有している。例えば、後段ネットワーク105は、試料21の撮像画像からフォーカス変動量を推定して、推定されたフォーカス変動量に基づいて、フォーカスずれ無し良品画像103を参照画像に変換している。つまり、後段ネットワーク105は、フォーカスずれ無し良品画像103及び撮像画像104を入力として、参照画像106を出力する。参照画像106はフォーカスずれが適用された良品画像となる。比較部33が、試料21の撮像画像を、参照画像106と比較することで、欠陥が検出される。
【0054】
後段ネットワーク105は、例えば、学習器37による学習結果に基づいて設定された多層ニューラルネットワークである。学習器37は、学習用撮像画像とフォーカスずれ量とを対応付けて機械学習する。学習器37は、学習用撮像画像を入力データとして、フォーカスずれ量を教師データとして、機械学習を行ってもよい。あるいは、フォーカスずれ量及び学習用DB画像を入力データとし、学習用撮像画像とを教師データとして、機械学習を行ってもよい。
【0055】
後段ネットワーク105は、撮像画像104からフォーカスずれ量を判断して、判断されたフォーカスずれ量を参照画像106の生成に適用するネットワークである。後段ネットワーク105は、ステップを分けて、事前計算されていてもよく、リアルタイムに変換するようにしてもよい。
【0056】
なお、基本変換ネットワーク102、及び後段ネットワーク105の少なくとも一方は、ディープラーニングを用いた学習によって生成されていてもよい。たとえは、基本変換ネットワーク102は、特許文献1のように、例えば特許文献1のように点像分布関数を用いた既存の変換手法により、生成されていてもよい。後段ネットワーク105は、ディープラーニングを用いて生成することが好ましい。
【0057】
図6は、プロセス変動の判断に回帰ネットワーク111を利用する例を示す図である。回帰ネットワーク111は、入力された撮像画像104に基づいて、フォーカスずれ量P1の推定値を出力するネットワークである。すなわち、回帰ネットワーク111は、入力された撮像画像104からフォーカスずれ量P1を判断して、フォーカスずれ量P1を示す数値を後段に出力する。回帰ネットワーク111はディープラーニングにより生成されていてもよく、既存の変換手法により生成されていてもよい。回帰ネットワーク111は、
図5の後段ネットワーク105の一部となっていてもよい。
【0058】
学習器37が、撮像画像を入力データとし、フォーカスずれ量P1を教師データとして、事前に学習しておくことで、回帰ネットワーク111を求めることができる。例えば、フォーカスずれ量を変えて、検出器16が学習用サンプルを撮像する。撮像画像取得部31がフォーカスずれ量が異なる撮像画像を取得する。そして、学習器37が、フォーカスずれ量に対応付けられた学習用サンプルの撮像画像を学習して、フォーカスずれ量P1を推定するための回帰ネットワーク111を求める。
【0059】
図7は、フォーカスずれ量P1を用いて参照画像を生成する後段ネットワーク112を説明するための図である。
図3と同様に、基本変換ネットワーク102は、DB画像からフォーカスずれ無し良品画像103を生成して、後段ネットワーク112に出力する。そして、
図6で示した回帰ネットワーク111は、フォーカスずれ量P1の推定値を後段ネットワーク112に出力する。
【0060】
後段ネットワーク112は、フォーカスずれ量P1の推定値とフォーカスずれ無し良品画像103とに基づいて、参照画像106を生成する。つまり、後段ネットワーク112は、フォーカスずれ無し良品画像103にフォーカスずれ量P1を適用することで、フォーカスずれが適用された参照画像106を生成する。
【0061】
学習器37が、学習用サンプルのフォーカスずれ無し良品画像と、フォーカスずれがある良品画像とを学習することで、
図7に示す後段ネットワーク112を生成することが可能である。つまり、フォーカスずれがある状態と、フォーカスずれが無い状態の両方で、学習用サンプルを検出器16が撮像する。そして、撮像画像取得部31は、フォーカスずれ有りの撮像画像(フォーカスずれ有り良品画像)と、フォーカスずれ無しの撮像画像(フォーカスずれ無し良品画像)とを取得する。また、撮像画像取得部31は、学習用サンプルの撮像画像をフォーカスずれ量と対応付けて取得する。なお、検査装置1において、フォーカスずれ量を段階的に変更していって、学習用サンプルを撮像してもよい。学習器37は、フォーカスずれが有る状態の撮像画像を教師データとして、学習する。これにより、フォーカスずれ量に応じた適切な参照画像を生成することができる。
【0062】
図8は、フォーカスずれ量P1の推定値を用いて参照画像を生成する別の後段ネットワーク113を説明するための図である。
図8では、
図5、
図7と異なり、フォーカスずれ無し良品画像を生成せずに、参照画像が生成されている。具体的には、
図6で示した回帰ネットワーク111が1段目のネットワークとなり、
図8の後段ネットワーク113が2段目のネットワークとなっている。
【0063】
後段ネットワーク113は、フォーカスずれ量P1と、DB画像101とに基づいて、参照画像106を生成する。参照画像106は、フォーカスずれが適用された良品画像となる。つまり、後段ネットワーク113は、DB画像101にフォーカスずれ量P1を適用することで、DB画像101を参照画像106に直接変換する。つまり、後段ネットワーク113は、フォーカスずれ無し良品画像を生成することなく、DB画像101を参照画像106に変換する。
【0064】
学習器37が、学習用サンプルを撮像した撮像画像と、該撮像画像に対応するDB画像を対応付けて学習することで、
図8に示す後段ネットワーク113が生成される。つまり、検査装置1は、フォーカスずれ量を段階的に変えていき、学習用サンプルを撮像する。学習器37は、DB画像とフォーカスずれ量とを入力データとして、撮像画像を教師データとして、学習する。これにより、フォーカスずれ量に応じた適切な参照画像を生成することができる。
【0065】
本実施の形態では、上記のように、学習器37がディープラーニングにより学習している。そして、ディープラーニングの学習結果に基づいて、参照画像生成部35が参照画像を生成している。これにより、適切に参照画像を生成することがきる。また、参照画像の作成を大幅に簡素化することができる。
【0066】
検査装置1のフォーカス変動量に応じて、学習器37が、機械学習を行っている。したがって、検査中にフォーカス変動が生じた場合であっても、参照画像生成部35が適切な参照画像を生成することができる。よって、精度の高い検査が可能となる。
【0067】
参照画像生成部35は、参照画像をリアルタイムに生成してもよく、事前に生成していてもよい。参照画像生成部35が、事前に参照画像を生成する場合、例えば、参照画像生成部35は、1つのDB画像に対して複数のパターンの参照画像を事前に生成しておく。そして、参照画像生成部がプロセス変動量に応じて、最適な参照画像を選択すればよい。
【0068】
より具体的には、参照画像生成部35が、1つDB画像に対して、フォーカス変動量に応じて、複数の参照画像の候補を生成しておく。回帰ネットワーク111が、フォーカスずれ量P1を推定すると、参照画像生成部35が、複数の参照画像の候補の中から推定値に適した1つの参照画像を選択する。このようにすることで、参照画像を生成するための処理を待つ時間を短縮することができるため、総検査時間を短縮することが可能となる。
【0069】
上記のように、機械学習を2段以上の多段ネットワークに分けて、役割を明確にしておくことで、学習の難度を下げることができる。よって、参照画像の作成をより簡素化することができる。特に変動量を推定するための回帰ネットワーク111を用いることで、簡便に機械学習を行うことができる。例えば、回帰ネットワーク111が、撮像画像からフォーカスずれ量P1の推定値を求める。そして、フォーカスずれ量P1の推定値に基づいて、後段のネットワークが参照画像を生成する。
【0070】
なお、考慮する変動量については、フォーカスずれ量に限らず、他の変動量を考慮してもよい。他の変動量としては、照明光源11の照明光量変化に起因する輝度変動等がある。さらには、フォーカス変動量と照明光量等の2以上の変動量を考慮してもよい。2以上の変動量を考慮する場合、それぞれを異なるネットワークとしてもよく、1つのネットワークで変動量を考慮してもよい。異なるネットワークとした場合、それらを多段に接続すればよい。
【0071】
また、検査プロセスにおける変動量に限らず、他のプロセスにおける変動量を考慮してもよい。例えば、試料21のパターン22を形成するためのリソグラフィープロセスにおける変動量を考慮してもよい。例えば、描画機の描画条件、仕上がり、機差を変動量としてもよい。また、現像機における現像条件、仕上がり、機差などを変動量としてもよい。エッチング機におけるエッチング条件、仕上がり、機差を変動量としてもよい。光学シミュレーションを変動量としてもよい。このような種々の変動量を勘案して、参照画像生成部35のアルゴリズムやパラメータを決定することができる。よって、種々のプロセス変動に対して、ロバストな処理を構築することができる。
【0072】
例えば、学習器37は、学習用サンプルにパターンを形成する製造プロセスにおける製造プロセス条件を学習用撮像画像に対応付けて学習する。これにより、製造プロセス条件とDB画像とを入力として、参照画像を生成する第1の学習済みモデルが構築される。参照画像生成部35は、検査対象であるマスク(試料21)にパターンを形成する製造プロセスの製造プロセス条件に応じた参照画像を生成する。この場合、ユーザが、処理装置30に検査対象のマスクの製造プロセス条件を入力してもよい。あるいは、処理装置30が他のプロセス装置やサーバ装置などから製造プロセス条件を取得してもよい。そして、参照画像生成部35、製造プロセス条件とDB画像を第1の学習済みモデルに入力することで、参照画像を生成する。製造プロセス条件とDB画像から、参照画像を生成するモデルは、
図5~
図7に示す手法用いて生成されていてもよい。例えば、製造プロセス条件を推定して、この推定値を入力としてもよい。もちろん、参照画像生成部35は、製造プロセス条件と、検査装置1におけるプロセス変動量の両方を用いて、参照画像を生成してもよい。
【0073】
実施の形態2
実施の形態2にかかる検査装置、及び検査方法について、
図9、10を用いて説明する。
図9は、検査装置による機械学習を説明するための図である。
図10は、学習結果により得られた画像変換器を用いた検査装置の構成を示す機能ブロック図である。なお、検査装置の基本的な構成、及び処理については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0074】
図9に示すように、学習器237は、学習用サンプルの撮像画像202とDB画像201とを対応付けて学習している。すなわち、DB画像201と、該DB画像201に対応する撮像画像202とを1セットとして、学習器237は、複数セットのデータをディープラーニングにより学習する。学習器237は、ディープラーニングによる学習結果に基づいて、画像変換器235を生成する。
【0075】
図10に示すように、元データ記憶部238は、検査対象のDB画像を元データとして記憶している。参照画像変換器235は実施の形態1の学習器37と同様にDB画像から参照画像を生成するための変換器(第1の学習済みモデル)を格納している。参照画像変換器235は、元データ、つまりDB画像に基づいて、参照画像241を生成して、比較器233に出力する。元データ記憶部238は、実施の形態1のDB画像記憶部38に対応している。画像変換器235は、実施の形態1の参照画像生成部35に対応している。
【0076】
検出器216は、実施の形態1の検出器16に対応している。検出器216は、DB画像に対応する撮像画像242を取得するため、試料21を撮像する。検出器216は、撮像画像242を比較器233に出力する。比較器233は、実施の形態1の比較部33に対応しており、参照画像241と撮像画像242とを比較することで、パターン検査を行う。比較器233は、欠陥の位置座標を検査結果データとして出力する。
【0077】
本実施の形態では、学習器237が、ディープラーニングにより学習しているため適切に参照画像を生成するための画像変換器235を生成することができる。よって、適切な参照画像を用いた比較検査が可能となり、精度の高い検査を行うことができる。
【0078】
実施の形態3
実施の形態3にかかる検査装置、及び検査方法について、
図11を用いて説明する。
図11は、検査装置による機械学習を説明するための図である。実施の形態3の検査装置、及び検査方法では、異なる検査装置の参照画像を学習することで、画像変換器を生成している。したがって、本実施の形態3にかかる検査方法によれば、検査装置間の個体差を考慮して、参照画像を生成することできる。なお、検査装置の基本的な構成については、実施の形態1、2と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0079】
学習器237は、第1の学習画像301と、第2の学習画像302とを対応付けて学習している。第1の学習画像301は、第1の検査装置で撮像された良品画像である。第2の学習画像302は、第2の検査装置で撮像された良品画像である。なお、第1の検査装置と第2の検査装置とは実施の形態1で示したような構成を有しており、物理的に異なる検査装置である。
【0080】
第1の検査装置と第2の検査装置とが同じ設計で製造されていたとしても、レンズ、カメラ、光源などの個体差があるため、同じ条件で同じ試料を撮像した場合でも2つの撮像画像は全く同じ画像とはならない。つまり、種々の変動パラメータによって、撮像画像に差が生じる。そのため、本実施の形態では、学習器237が、第1の検査装置の参照画像から、第2の検査装置の参照画像を生成するための画像変換器235を生成している。
【0081】
第1の検査装置と第2の検査装置とは、同じ試料の同じ箇所を同じ条件で撮像している。学習器237は、同じ条件で同じ試料の同じ箇所を撮像したときの第1の学習画像301と第2の学習画像302とを1セットのデータとして、複数セットのデータを機械学習している。学習器237は、第1の学習画像301を入力データとし、第2の学習画像302を教師データとして教師有り学習を行っている。学習器237は、ディープラーニングにより学習を行うことが好ましい。
【0082】
このようにすることで、学習器237が、第1の検査装置と第2の検査装置との間の画像変換器235を生成することができる。例えば、半導体製造工場等において、複数の検査装置が設定されている場合、それぞれの装置に対して、参照画像を取得する必要がなくなる。つまり、一定数のサンプルに対しては、第1及び第2の検査装置で良品画像を撮像して、第1及び第2の参照画像とする。新たな別のサンプルについては、第1の検査装置で良品画像を撮像しておけば、第2の検査装置で良品画像を撮像しておかなくても、画像変換器235を用いることで、第2の検査装置の参照画像を生成することができる。また、第1の検査装置で撮像した検査対象と、第2の検査装置で検査する検査対象は、物理的に同一な検査対象でなくてもよく、同じ設計データで製造された検査対象であってもよい。
【0083】
そして、
図10に示した構成により、実施の形態1、2と同様に、比較検査を行うことができる。例えば、実施の形態3では、元データ記憶部238が、第1の検査装置の参照画像を元データとして記憶している。そして、画像変換器235が、第1の検査装置の参照画像を第2の検査装置の参照画像241に変換する。
【0084】
よって、検査装置に機体差がある場合でも、適切に参照画像を生成することができる。よって、検査精度を向上することができる。さらに、複数の検査装置を利用する場合に、簡便に参照画像を生成することが可能となる。
【0085】
また、実施の形態3では、画像変換器237が第1の検査装置で撮像された撮像画像から第2の検査装置の検査に用いられる参照画像を生成することができる。つまり、画像変換器237は、DB画像を用いることなく、第2の検査装置の検査に用いられる参照画像を生成することができる。これにより、ダイツーダイ検査やマスクツーマスク(Mask to Mask)検査を簡便に行うことができる。マスクツーマスク検査では、1つのマスクの経時的な変化をモニタすることができる。例えば、EUVフォトリソグラフィーでは、現状ペリクル付きマスクが開発段階であるため、ペリクル付きマスクが実用化されるまではペリクル無しマスクが用いられる。ペリクル無しマスクでは、時間経過とともにマスク表面にゴミなどが付着してしまう。マスク全面検査を行うことで、ゴミの増加を評価することができる。このような検査においても、2台以上の検査装置を用いて、1つのマスク(試料21)を適切に検査することができる。
【0086】
その他の実施の形態
上記した実施の形態1~3において、不適切な参照画像が生成された場合、撮像した良品画像が参照画像とマッチしない。従って、比較部33によって検出された欠陥が疑似欠陥となる。このような疑似欠陥が検出された場合、ディープラーニングを行うことで、疑似判別を行うことができる。つまり、ディープラーニングによって、疑似欠陥か否かを判別する疑似欠陥判別アルゴリズムを構築することができる。
【0087】
例えば、不適切な参照画像が生成された場合に、比較部33が検出した欠陥が疑似欠陥となる。また、適切な参照画像が生成された場合に、比較部33が検出した欠陥が疑似欠陥とならない。疑似欠陥を含む撮像画像を用いて、学習器37が機械学習を行う。なお、疑似欠陥か否かの判別は、ユーザが行ってもよい。例えば、ユーザが目視により疑似欠陥か実欠陥かを判別してもよい。なお、実欠陥とは、実際にパターン異常が発生した欠陥や異物などが付着した欠陥である。
【0088】
具体的には、学習器37は、疑似欠陥か実欠陥を示す値を正解ラベル(教師ラベル)として、撮像画像に付す。例えば、疑似欠陥を含む画像には、第1の値が付され、実欠陥を含む画像には第2の値が付される。このように、疑似欠陥又は実欠陥を示す値を正解ラベル(教師ラベル)として、その欠陥が含まれる撮像画像に付す。
【0089】
学習器37が、正解ラベルと撮像画像とを対応付けたデータを学習用データとして、教師あり学習を行う。学習器37は、ディープラーニングにより、疑似欠陥か否かを判別するための判別用学習済みモデル(疑似欠陥判別アルゴリズム)を構築する。学習器37は、撮像画像に対して畳み込み処理を行うCNNを判別用学習済みモデルとすることができる。判別用学習済みモデルは、撮像画像を入力として、疑似欠陥か否かを示す値を出力する。
【0090】
実施の検査を行う前に、処理装置30が判別用学習済みモデルを格納する。そして、第1の学習済みモデルを用いて比較部33が検出した欠陥を欠陥候補とする。比較部33は、判別用学習済みモデルを用いて、欠陥候補が実欠陥か疑似欠陥かを判別する。比較部33が、欠陥候補を含む撮像画像を判別用学習済みモデルに入力する。判別用学習済みモデルは、欠陥候補を含む撮像画像を入力として、疑似欠陥か実欠陥を判定して、その判定結果を出力する。これにより、処理装置30が、疑似欠陥か実欠陥かを判別することができる。よって、欠陥の検出精度を向上することができる。
【0091】
上記した実施の形態1~3において、検査と同時に学習用撮像画像を蓄積して、追加学習を行ってもよい。つまり、試料21の撮像画像を学習用撮像画像として、学習器37が学習を行うことが可能である。この場合、上記した疑似欠陥判別アルゴリズムで抽出された疑似欠陥を含む撮像画像とDB画像を1セットして、機械学習を行ってもよい。そして、疑似欠陥を含む撮像画像と、該撮像画像に対応するDB画像とを用いて、学習器37が第2の変換関数を算出してもよい。参照画像生成部35が第2の変換関数を用いて、DB画像から第2の参照画像を生成する。比較部33は、疑似欠陥を含む撮像画像を第2の参照画像と比較することで欠陥を検出する。これにより、より適切に参照画像を生成することができ、検査精度を向上することができる。
【0092】
第2の変換関数を用いる前に、比較部33が、第1の比較検査を行う。第1の比較検査では、比較部33が、撮像画像を、第1の変換関数により生成された第1の参照画像と比較する。第1の変換関数とは、例えば、実施の形態1で示す手法により学習器37で生成された変換関数(第1の学習済みモデル)である。第1の比較検査で検出された欠陥は、疑似欠陥である可能性がある。よって、第1の比較検査で検出された欠陥を欠陥候補とする。比較部33は、欠陥候補を含む撮像画像と、第2の変換関数(第2の学習済みモデル)で生成された第2の参照画像とを比較して、第2の比較検査を行う。つまり、比較部33は、第2の変換関数(第2の学習済みモデル)を用いて再検査を行う。これにより、第1の比較検査で検出された欠陥候補が、実欠陥か疑似欠陥かを判別することができる。よって、欠陥の検出精度を高くすることができる。
【0093】
処理装置30は、単一の装置に限られるものではない。例えば、学習を行うコンピュータと、比較検査を行う処理装置は、別の装置であってもよい。つまり、例えば、高速なコンピュータが、学習画像を読み込んで機械学習を行い、学習結果から得られた変換関数を別の装置に出力する。別の装置が、DB画像から参照画像を生成して、比較検査を行う。
【0094】
例えば、機械学習を行う学習器37は、検査装置の処理装置30と物理的に異なる処理装置に設けられていてもよい。学習器37を備えた学習装置と、比較検査を行う処理装置30は、異なる装置であってもよく、同一の装置であってもよい。学習装置と処理装置30が異なる装置の場合、検査装置が撮像した撮像画像を学習装置が取得して、学習器37が機械学習を行う。学習装置は、学習済みモデルであるコンピュータプログラムを処理装置30に送信する。処理装置30は、学習済みモデルとして機能するコンピュータプログラムを、メモリなどに保存する。これにより、処理装置30に学習済みモデルが格納されるため、処理装置30が学習済みモデルを備えることができる。
【0095】
そして、参照画像生成部35が学習済みモデルを用いて、参照画像を生成する。学習済みモデルは、データベース画像を入力として、参照画像を生成する画像変換器として機能するコンピュータプログラムである。このような構成であっても、上記の検査方法を実行することができる。また、処理装置30は物理的に単一な装置に限られるものではない。例えば、学習済みモデルを格納する装置と、比較検査を行うプロセッサが物理的に異なる装置であってもよい。例えば、学習済みモデルがサーバ装置などに格納されていてもよい。この場合、プロセッサがネットワークを介して学習済みモデルにアクセスすればよい。
【0096】
さらに、学習器37として2つ以上の装置を用いてもよい。つまり、2以上のコンピュータを用いて、1つの学習済みモデルを生成してもよい。あるいは、第1の学習済みモデル、第2の学習済みモデル、判別用学習済みモデルがそれぞれ異なる学習装置で生成されていてもよい。
【0097】
上記処理のうちの一部又は全部は、コンピュータプログラムによって実行されてもよい。上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0098】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。
【0099】
この出願は、2018年5月9日に出願された日本出願特願2018-90336を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0100】
1 検査装置
11 照明光源
12 照明光学系
13 レンズ
14 レンズ
15 検出光学系
16 検出器
17 ステージ
21 試料
22 パターン
30 処理装置
31 撮像画像取得部
33 比較部
35 参照画像生成部
36 学習画像記憶部
37 学習器
38 DB画像記憶部
101 DB画像
102 基本変換ネットワーク
103 フォーカスずれ無し良品画像
104 撮像画像
105 後段ネットワーク
106 参照画像
111 回帰ネットワーク
112 後段ネットワーク
113 後段ネットワーク