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特許7058414サーキューレーター装置及び部屋の消臭方法
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  • 特許-サーキューレーター装置及び部屋の消臭方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-14
(45)【発行日】2022-04-22
(54)【発明の名称】サーキューレーター装置及び部屋の消臭方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20220415BHJP
   F24F 3/16 20210101ALI20220415BHJP
   A61L 9/12 20060101ALI20220415BHJP
【FI】
F24F7/007 101
F24F3/16
A61L9/12
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018193075
(22)【出願日】2018-10-12
(65)【公開番号】P2020058685
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2020-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】300026926
【氏名又は名称】株式会社 ハル・インダストリ
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】松 浦 令 一
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-090094(JP,U)
【文献】特開2008-267795(JP,A)
【文献】登録実用新案第3062362(JP,U)
【文献】特開2007-113901(JP,A)
【文献】特開2017-6342(JP,A)
【文献】登録実用新案第3187378(JP,U)
【文献】特開2016-140397(JP,A)
【文献】登録実用新案第3120998(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
F24F 7/007
F24F 3/16
F24F 11/02
F04D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、
載置台に載置された前記容器を覆うと共に、前記載置台に載置された無底の覆い部材と、
この覆い部材の天井面に載置され、部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、
前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、
前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されず、
前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、
前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にある
ことを特徴とするサーキューレーター装置。
【請求項2】
消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、
載置台に載置された前記容器を覆うと共に、前記載置台に載置された有底の覆い部材と、
この覆い部材の天井面に載置され、部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、
前記覆い部材の天井面が前記覆い部材に対して着脱自在であり、
前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、
前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されず、
前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、
前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にある
ことを特徴とするサーキューレーター装置。
【請求項3】
覆い部材は、前記覆い部材内の空気をサーキューレーターの吸い込み側に案内する排出ガイド体を有している
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のサーキューレーター装置。
【請求項4】
部屋内を冷房又は暖房するエアコンと、
前記部屋内に設置され、消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、
前記部屋内に設置された載置台に載置され、前記容器を覆う覆い部材と、
この覆い部材の天井面に載置され、前記部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、
前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、
前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にあり、前記サーキューレーターの排風を前記エアコンが吸い込むものであり、
前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、
前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されていない
ことを特徴とする部屋の消臭方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーキューレーター装置及び部屋の消臭方法に係り、特に、簡単な構成を付加することにより循環空気に消臭効果を発揮することができるサーキューレーター装置及び部屋の消臭方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部屋内を消臭するものとして、例えば、エアコン内に消臭剤を組み込んだ消臭エアコンがある(例えば、特許文献参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭59-182013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記消臭エアコンは、エアコン内に消臭剤を組み込んでいるため、
消臭剤を供給する際には、エアコンの前面パネル等を取り外して行うため、取付が面倒であると共に、エアコン内のファンだけでは、部屋内の空気を循環させるには不十分であるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、消臭剤とサーキューレーターを組み合わせたサーキューレーター装置及び部屋の消臭方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のサーキューレーター装置は、消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、載置台に載置された前記容器を覆うと共に、前記載置台に載置された無底の覆い部材と、この覆い部材の天井面に載置され、部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されず、前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、
前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にある。
【0007】
また、請求項2記載のサーキューレーター装置は、消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、載置台に載置された前記容器を覆うと共に、前記載置台に載置された有底の覆い部材と、この覆い部材の天井面に載置され、部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、前記覆い部材の天井面が前記覆い部材に対して着脱自在であり、前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されず、前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にある。
【0008】
また、請求項3記載のサーキューレーター装置は、請求項1又は請求項2記載のサーキューレーター装置において、覆い部材は、前記覆い部材内の空気をサーキューレーターの吸い込み側に案内する排出ガイド体を有しているものである。
【0009】
また、請求項4記載の部屋の消臭方法は、部屋内を冷房又は暖房するエアコンと、前記部屋内に設置され、消臭剤を収納すると共に、前記消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器と、前記部屋内に設置された載置台に載置され、前記容器を覆う覆い部材と、この覆い部材の天井面に載置され、前記部屋内の空気を循環させるサーキューレーターとを備え、前記覆い部材には、前記覆い部材内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口と、前記覆い部材内の空気を前記部屋内へ排出する排出口とを有し、前記排出口は、前記サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置にあり、前記サーキューレーターの排風を前記エアコンが吸い込むものであり、前記サーキューレーターは、サーキューレーター本体と、このサーキューレーター本体を支持する基台とを有し、前記基台は、前記天井面に載置され、前記基台内には、前記消臭剤を収納する前記容器は収納されていないものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載のサーキューレーター装置によれば、サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置に覆い部材の排出口があるため、消臭成分を含んだ空気が部屋に放出され、部屋内の空気を循環させると共に、消臭効果を部屋内に及ぼすことができ、しかも、その効果は、「消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器」と、「前記容器を覆うと共に、取り入れ口と排出口とを有した覆い部材」との簡単な構成で得ることができる。
【0011】
また、請求項2記載のサーキューレーター装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、容器は、天井面が開放したものであり、覆い部材は、無底か、又は、前記覆い部材が有底の場合、前記覆い部材の天井面が前記覆い部材に対して着脱自在であるため、容器の取り付け、取り外しが極めて容易である。
【0013】
また、請求項4記載の部屋の消臭方法によれば、サーキューレーターの吸い込み側に臨む位置に覆い部材の排出口があり、サーキューレーターの排風をエアコンが吸い込むように配置しているため、消臭成分を含んだ空気が部屋内に放出され、部屋内の空気を循環させると共に、消臭効果を部屋内に及ぼすことができ、しかも、その効果は、「消臭剤からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口を有した容器」と、「前記容器を覆うと共に、取り入れ口と排出口とを有した覆い部材」との簡単な構成で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施例の部屋の消臭装置の使用例を示す概略的断面図である。
図2図2は、図1のサーキューレーター装置の概略的斜視図である。
図3図3は、図2のサーキューレーター装置を分解して示す概略的分解斜視図である。
図4図4は、図2のサーキューレーター装置の概略的正面図である。
図5図5は、図4の5-5線による概略的断面図である。
図6図6は、図1の一部を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施例のサーキューレーター装置及び部屋の消臭方法を図1乃至図6を参照して説明する。

【0016】
図1に示すAは部屋の消臭装置で、部屋の消臭装置Aは、部屋内を冷房又は暖房するエアコン1と、サーキューレーター装置2とを備えている。
【0017】
サーキューレーター装置2は、部屋内に設置され、消臭剤211を収納すると共に、消臭剤211からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口212を有した容器21と、前記部屋内に設置された載置台3(例えば、床、床以外には、テーブル等でも良い。)に載置され、容器21を覆う覆い部材22と、この覆い部材22の天井面221に載置され、前記部屋内の空気を循環させるサーキューレーター4とを備えている。
なお、容器21は、天井面が開放し、覆い部材22は、無底となっている。また、消臭剤211は、例えば、消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物(吸水性樹脂粒状物は、言い換えれば、吸水性ポリマ-に消臭液剤を含浸させたもの)である。
また、本実施例では、容器21は無底となっているが、覆い部材22に底を設け(有底)、天井面を着脱自在に設け、天井面を開閉して覆い部材22内に消臭剤211を収納した容器21を出し入れするようにしても良い。
【0018】
そして、覆い部材22には、覆い部材22内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口222と、覆い部材22内の空気を前記部屋内へ排出する排出口223とを有し、図1に示すように、排出口223は、サーキューレーター4の吸い込み側に臨む位置にあり、サーキューレーター4の排風をエアコン1が吸い込むように配置している。
【0019】
従って、上述した部屋の消臭装置(部屋の消臭方法)によれば、サーキューレーター4の吸い込み側に臨む位置に覆い部材22の排出口223があり、サーキューレーター4の排風をエアコン1が吸い込むように配置しているため、消臭成分を含んだ空気が部屋内に放出され、部屋内の空気を循環させると共に、消臭効果を部屋内に及ぼすことができ、しかも、その効果は、「消臭剤211からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口212を有した容器21」と、「容器21を覆うと共に、取り入れ口222と排出口223とを有した覆い部材22」との簡単な構成で得ることができる。
【0020】
上述した実施例においては、エアコン1のある部屋の例を挙げたが、本願発明にあっては、これに限らず、エアコン1は必ずしも必要ではない。
【0021】
即ち、サーキューレーター装置4は、消臭剤211を収納すると共に、消臭剤211からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口212を有した容器21と、載置台3に載置され、容器21を覆う覆い部材22と、この覆い部材22の天井面221に載置され、部屋内の空気を循環させるサーキューレーター4とを備え、覆い部材22には、覆い部材22内に前記部屋内の空気を取り入れる取り入れ口222と、覆い部材22内の空気を前記部屋内へ排出する排出口223とを有し、排出口223は、サーキューレーター4の吸い込み側に臨む位置にあるようにしても良い。つまり、図1記載からエアコン1を排除したものでも良い。
【0022】
このサーキューレーター装置4によれば、サーキューレーター4の吸い込み側に臨む位置に覆い部材22の排出口223があるため、消臭成分を含んだ空気が部屋に放出して、部屋内の空気を循環させると共に、消臭効果を部屋内に及ぼすことができ、しかも、その効果は、「消臭剤211からの消臭成分を含んだ空気を排出する消臭空気排出口212を有した容器21」と、「容器21を覆うと共に、取り入れ口222と排出口223とを有した覆い部材22」との簡単な構成で得ることができる。
【0023】
また、覆い部材22は、図3に示すように、覆い部材本体220、天井面221、排出ガイド体224とを有し、これら覆い部材本体220、天井面221、排出ガイド体224は、個別に形成されているが、一体に形成されても良い。
【符号の説明】
【0024】

2 サーキューレーター装置
3 載置台
4 サーキューレーター
21 容器
22 覆い部材
211 消臭剤
212 消臭空気排出口
221 天井面
図1
図2
図3
図4
図5
図6