(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-14
(45)【発行日】2022-04-22
(54)【発明の名称】多機能な牽引車両又は運搬車両
(51)【国際特許分類】
B62D 21/10 20060101AFI20220415BHJP
B62D 21/18 20060101ALI20220415BHJP
B62D 49/00 20060101ALI20220415BHJP
B60K 11/04 20060101ALI20220415BHJP
B60K 17/06 20060101ALI20220415BHJP
【FI】
B62D21/10
B62D21/18 B
B62D21/18 D
B62D49/00 B
B62D49/00 E
B60K11/04 B
B60K17/06 C
(21)【出願番号】P 2020544134
(86)(22)【出願日】2018-11-09
(86)【国際出願番号】 EP2018080815
(87)【国際公開番号】W WO2019092202
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-08-26
(31)【優先権主張番号】102017126475.2
(32)【優先日】2017-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520160705
【氏名又は名称】エスワイエヌ・トラック・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ピュッツ
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-065572(JP,U)
【文献】特開2010-247671(JP,A)
【文献】特開平04-008675(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0052563(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 21/10,21/18,
27/00,49/00,
53/00
B60K 11/04,17/04,
17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
牽引及び輸送するための多機能な車両であって、車両シャーシ(5)を備えている前記車両において、
前記車両シャーシ(5)が、
略板状に形成されているアンダーボディ(12)と、
前記アンダーボディ(12)に接続されているギアボックスハウジング(2)と、
前記アンダーボディ(12)及び/又は前記ギアボックスハウジング(2)に接続されているフレーム(14)であって、
前記フレーム(14)が、管状部材を備えて
おり、前記フレーム(14)の少なくとも1つの前記管状部材が、前記車両の少なくとも1つの空圧式手段のための圧縮空気リザーバ(21)として構成されている、前記フレーム(14)と、
を備えており、
前記アンダーボディ(12)、前記ギアボックスハウジング(2)、及び前記フレーム(14)が、前記車両の
荷重支持構造体を形成して
おり、
前記車両シャーシ(5)が、垂直方向において互いに重なって配置されている3つの高さに亘って延在しており、
前記アンダーボディ(12)が、下段に配置されており、前記ギアボックスハウジング(2)が、中段に配置されており、前記フレーム(14)が、上段に配置されていることを特徴とする車両。
【請求項2】
前記車両の長手方向に延在している中心軸線(9)に関して、ギアボックス(3)が、前記中心軸線(9)の片側に配置されており、前記片側が、ギアボックス側(10)と呼称され、
前記ギアボックス(3)が、前記中心軸線(9)の方向において延在している駆動シャフト(15)及び/又は前記中心軸線(9)の方向において延在している動力取出シャフト(16)を駆動可能とされるように、前記ギアボックス(3)の駆動部が、前記車両の略中心に配置されており、
前記車両のエンジン(4)が、前記中心軸線(9)に関して前記片側の反対側において、前記車両(8)の長手方向における中央に且つ前記ギアボックス(3)に隣り合って配置されており、前記反対側が、エンジン側(11)と呼称されることを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記エンジン側(11)には、エンジンラジエタ(17)及び/又はインタークーラ(18)が配置されており、前記エンジンラジエタ(17)及び/又は前記インタークーラ(18)の端部壁が、前記車両(8)の長手方向に延在していることを特徴とする請求項
2に記載の車両。
【請求項4】
前記ギアボックス側(10)には、ギアボッククーラ(19)及び/又は液圧機器(20)のためのクーラが配置されており、前記ギアボッククーラ(19)及び/又は前記液圧機器(20)のための前記クーラの端部壁が、前記車両(8)の長手方向に延在していることを特徴とする請求項
2に記載の車両。
【請求項5】
前記アンダーボディ(12)が、前記ギアボックスハウジング(2)に接続されており、且つ、前記車両(8)の長手方向における前方部分に及び/又は前記車両(8)の長手方向における後方部分に位置決めされている結合装置(13)を介して前記フレーム(14)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項6】
中央の管状モジュール(22)が、前記ギアボックスハウジング(2)と車軸(23,24)との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記中央の管状モジュール(22)が、前記車両の前記車両シャーシ(5)に内蔵されている
荷重支持部品であることを特徴とする請求項
6に記載の車両。
【請求項8】
駆動シャフト(15)と動力取出シャフト(16)とが、前記車両(1)を通じて後方部分から前方部分に至るまで、前記ギアボックス(3)の両側において軸線方向に延在しており、これにより動力取出シャフトの全出力が、前記前方部分と前記後方部分との両方で利用可能となることを特徴とする請求項1に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタは、農業機械を運搬及び運転するために、農業で利用される車両である。トラクタは、農業とは別に、林業、行政の作業、園芸、空港、並びに建設(道路建設、土壌運搬、及び造園)で利用される。
【0003】
一般に、トラクタのギアボックスは、幾つかの増進歯車を有している。市場における当該ギアボックスの範囲は、8枚の前進歯車と4枚の後進歯車との組み合わせから、72枚の前進歯車と72枚の後進歯車との組み合わせに至るまで及ぶ。また、ハイドロメカニカル・ギアボックスも利用可能とされるので、エンジン速度と関係無く且つ電力潮流を停止させること無く、毎時約20メートル~毎時60キロメートルの、無限に変更可能な曳航速度が可能となる。
【0004】
ディファレンシャルロックが標準装備されているので、一の車軸のホイール同士が路面グリップにおいて相違する場合であっても、比較的小さい路面グリップを有する一方のホイールがスピンする限度までは滑らず、滑り易い地面に接地された他方のホイールが、ロックされていないディファレンシャルの作用によって停止に至るまで減速される。トラクタには、例えば部分的に自動ロック式のディファレンシャルやスイッチ又はペダルによって部分的に手動作動式のディファレンシャルのような、異なる構成を有しているディファレンシャルロックが設けられている場合がある。利用されるディファレンシャルロックは、ロック操作に関しても相違する。ディファレンシャルロックは、車軸の両方のホイールに堅固に接続されており、その結果として完全なロック作用を実現することができる場合もある。しかしながら、ディファレンシャルロックは、一定量のホイールスリップを許容するように構成されている場合もある。
【0005】
概して、現代のトラクタは、選択可能な全輪駆動を装備している。全輪駆動は、広く進歩として知られているものを有している。ここでは、前輪の走行速度は後輪の走行速度より約2%高いので、コーナリング時にギアボックスが歪むことが防止される。
【0006】
時速15kmを超える速度で路上走行や道路工事をしない限り、必然的に発生するスリップを許容することができる。
【0007】
エンジンが発生させる運動エネルギ(回転)は、クランクシャフトと動力取出トランスミッションとを経由して、付属機器/拡張機器に伝達される。標準的な(エンジンの)の動力取出では、必要に応じて中間ギアボックスを介して毎分540回転又は毎分1000回転の速度に切り替わる。これは通常、約2000rpmのエンジン速度における最適なエンジン性能の範囲内である。いわゆる経済的な動力取出速度すなわちECO動力取出速度も利用可能である。それらは、既に低燃費の1600のrpmで540又は1000の定格速度を達成し、比較的軽負荷の運転仕事に、例えば干し草乾燥機に適している。特別なケースは、2000rpmで到達する430の定格速度である。この回転速度は、主に山岳地帯で供給され、前方の動力取出シャフトの全力である1000rpmに達すると同時に、後方において自動積載式トレーラの低速駆動を許容する。
【0008】
特定用途車両に接続可能な装置の場合には、例えば3点液圧システムに(フレキシブルに)取り付けられた拡張ユニットと、フレームに堅固に(非常に堅牢に)接続されている搭載ユニットとを区別することができる。
【0009】
拡張ユニットの場合には、例えばトレーラ、種子ドリル、ハロウ、プラウ、耕運機、高さ調整ブレード、タンカー、スラリースプレッダー、ローラーのような、単に引っ張られたり押されたりするユニットと、例えばフォークリフトアタッチメント、ベーラー、肥料散布機、回転式鍬、苗床の落葉樹若しくは落葉性灌木から葉を取り除くための落葉剤、フィールドチョッパー、フライスミカッター、フロントエンドローダー、フィードミキサーワゴン、スイーパー、コンバイン収穫機のような、トラクタによって引っ張ったり支えたりすると同時に動力取出シャフトを介して液圧式駆動されるユニット、又は例えば木の掘削機、アースオーガー、木材スプリッター、円形のこぎり、肥料やスラリーのための真空ポンプ、ウォーターポンプ、スラリーミキサー、搾乳機のような、トラクタが不動の状態で動力取出シャフト又は液圧機器を介して駆動されるユニットとを区別することができる。
【0010】
搭載ユニットとしては、例えば林業専用の機器又は行政で利用する機器(例えば、収穫機のアーム、ウィンチ、回転式ブレード、搭載されたクレーン又は掘削機、アウトリガー草刈り機)を具備する車両が挙げられる。この種のトラクタは、例えば多関節ステアリングを具備する特殊林業機械のような専門機械への移行を表わす。
【0011】
今日、従来トラクタによって駆動されていた機器の多くの物品は、それ自体大きく且つ専門化されているので、例えばコンバイン収穫機、飼料、グラバー、林業専用機械(収穫機、フォワーダー)のような、独立した自走式機械として広まっている。
【0012】
新しい開発は、ISOBUSバスシステムを介してトラクタに接続される拡張ユニットのためのものである。拡張ユニットの制御は、拡張ユニットそれぞれのために別体の制御装置をトラクタに組み込むことを要しないで、トラクタに組み込まれたバスターミナルを介して一貫して実行可能とされる。また、バスターミナルを具備する旧型のトラクタを改造することもできる。
【0013】
エンジン及びトランスミッションの配置に起因して、農業用多目的車両やトラクタの大部分において、エンジンの全動力が、フライホイールによってのみ、トラクションドライブ又は後方動力取出シャフトに向けて後方に解放可能とされる。前方動力取出シャフトのための動力は、エンジンの前方において利用され、原理的には一般にエンジン動力の約30%に制限される。
【0014】
自治体では、農業部門や林業部門は、既知の多数のトレーラ、拡張ユニット、並びに、例えば雪かき機、除雪機、掃除機、及び芝刈り機のような、様々な役割を実行する取付可能なツールを利用している。農場では、様々な拡張ユニット及び搭載ユニットと、一般に広範に亘る様々な車両とには、様々なトレーラや取付部のための結合装置を具備する様々な連結結合システムが設けられている。例えば、牽引棒や3点リンク機構が一般的である。当該技術分野では、様々なトレーラ及び取付部は、連結結合システムに対して全く異なる要件を有している。例えば、関節式継手を有しているトレーラもあれば、例えば雪かき機のように車両に堅固に取り付けられる必要があるトレーラもあるからである。
【0015】
特定用途車両が、特許文献1に開示されている。当該特許文献では、特定用途車両は、ミッドシップエンジンとミッドシップエンジンの側部に配置されているギアボックスとを含んでいる。ミッドシップエンジンとギアボックスとは、ギア接続部を介して機能的に接続されており、ミッドシップエンジンとギアボックスとギア接続部とが、U字型に配置されている。ギア接続部は、例えばベルト駆動装置又はチェイン駆動装置として、又はミッドシップエンジンからギアボックスにトルクを伝達するための一連の歯車として構成されている。当該特許文献では、ギア接続部とギアボックスとが、一のトランスミッションユニットを形成している場合がある。
【0016】
当該車両は、中央に配置されている動力取出シャフト及び/又は駆動シャフトであって、接触手段と機能的に接続されている動力取出シャフト及び/又は駆動シャフトを有しており、動力取出シャフト及び/又は駆動シャフトのトルクは、接触手段を介して拡張モジュールに伝達可能とされる。
【0017】
車両の荷重支持部品は、アンダーボディ、フレーム、シャーシ、又は車台として構成されている。荷重支持部品の機能は、駆動装置、車体、及びペイロードを支持すること、並びに、外力に抗して安定化させることである。自立式車体を具備する車両では、車体は支持部材である。
【0018】
ホイール懸架装置と、例えばギアボックスやエンジンのようなすべての必要な駆動要素と、適切な場合には車体すなわち貨台及びトレーラ結合部とが、シャーシに固定されている。フレームを具備するシャーシは、車体を備えなくとも道路上での利用に適している。
【0019】
トラクタでは、ボンネットの全面が制限されることに起因して、ラジエタ(典型的には冷却水ラジエタ、インタークーラ、ギアボックスクーラ、液圧式クーラ)と空調コンデンサーとは、冷却空気の流れに直列で配置されている。冷却空気入口の温度が増大の一途をたどるので、クーラは、対応する大きさである必要がある。清掃用の冷却レジスタそれぞれを展開するために、清掃装置が設けられている(適切なチューブ及び機構を要する)。すべてのクーラはファンによって換気されるが、ニーズそれぞれに基づくファンの調整を実現することができない(->より多くの電力及び燃料を要する)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は、小型で多機能な、並びに/又は特に農業及び自治体の利用に、好ましくは丘陵地帯での利用に適合しているトラクタ及びキャリア車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
当該目的は、請求項1に規定される特徴を有している車両によって達成される。
【0023】
有利な実施例は、従属請求項に規定されている。
【0024】
本発明における車両の特徴は、当該車両の車両シャーシが、管状部材を具備するフレームとギアボックスハウジングとアンダーボディとを含んでいることである。フレームとギアボックスハウジングとアンダーボディとは、車両のシャーシを、ひいてはエンジン、車体及び/又はペイロードのための支持フレームを形成するように接続されている。
【0025】
車両シャーシは、エンジン、補器、車体、ペイロードを支持するように、且つ、外力に抗してこれら構成要素を安定化させるように構成されている。
【0026】
ホイール懸架装置、エンジン、車体、運転室、及び/又は結合手段が、車両シャーシに固定されている場合がある。
【0027】
本発明では、結合手段は、車両を拡張ユニットに接続するための結合装置の一部であって、共に当該結合装置を形成するように対応して構成されている結合手段が、車両及び拡張ユニットそれぞれに設けられていることに留意すべきである。以下において、結合装置は連結装置とも呼称され、結合手段は連結プラグインモジュール又は連結受容部とも呼称される。
【0028】
この種の結合手段は、本質的に、例えば特許文献1に開示される接触手段のような、従来技術に基づく既知の機器から得られる。
【0029】
本発明では、ギアボックスハウジングは、車両又は車両シャーシの中央の荷重支持部材を形成している。前方車軸と後方車軸とは、例えば中央の管状モジュールのような適切な連結構造体を介して、ギアボックスハウジングに取り付け可能とされる。
【0030】
従って、車両の車両シャーシ又は耐荷重構造体は、互いに直接的又は間接的に接続されている3つの要素であって、3つの異なる高さ、すなわち板状のアンダーボディとギアボックスハウジングとフレームとに垂直方向において重なるように配置されている3つの要素を備えている。
【0031】
本発明では、優位には、フレームの管状部材は、少なくとも1つの空圧式手段のための圧縮空気リザーバとして構成されている。従って、フレームは、閉じられた気密型圧縮空気リザーバを形成しており、省スペースな態様で多機能的に利用可能とされる。
【0032】
フレーム又はフレームの一部が圧縮空気リザーバとして構成されているという事実は、2つの機能、第一にシャーシの安定化に貢献すること、及び第二に別体の圧縮空気リザーバのための車両内部の空間を節約することを実現する。
【0033】
特にフレームが、車両の長手方向における前方及び/又は後方に位置決めされている結合手段を介して、ギアボックスハウジングに、及び/又は好ましくはアンダーボディに接続されていることに留意すべきである。
【0034】
ギアボックスは、車両の長手方向に延在している中心軸線に関して、車両の中央領域において、実質的に当該中心軸線の側方に配置されている。本発明では、車両の当該側方は、ギアボックス側とされる。
【0035】
ギアボックスが、中心軸線方向に延在している駆動シャフトを、及び/又は中心軸線方向に延在している動力取出シャフトを駆動するように、ギアボックスの駆動部は、車両の中央において略中心に配置されている。
【0036】
車両のエンジンは、中心軸線に関してギアボックス側の反対側に且つ車両の長手方向において中央にギアボックスと隣り合って配置されており、本発明では、車両の当該反対側は、エンジン側とされる。
【0037】
ギアボックス及びエンジンをこのように配置することによって、非常に小型な構造を実現することができる。
【0038】
小型な構造は、特に優位な構成、すなわちエンジンをミッドシップエンジンとすること、及び、車両の中央にギアボックスを配置することによって実現可能とされる。このような小型な構造は、結合装置が前方領域及び後方領域に設けられている場合であっても、比較すべき従来型の車両の全長を超えないすなわち当該全長より短い車両の短い全長を実現することができることを意味する。
【0039】
エンジン側には、少なくともエンジンラジエタ及び/又は好ましくはインタークーラが配置されており、当該冷却手段の吸気端部壁は、車両の長手方向に延在している。
【0040】
ギアボックスクーラ及び/又は液圧機器のためのクーラは、ギアボックス側に配置されており、当該冷却手段の吸気端部壁も、同様に車両の長手方向に延在している。
【0041】
好ましくは、エンジン側及びギアボックス側の冷却手段は、自身の端部壁が車両の長手方向において隣り合う状態で配置されている。
【0042】
これにより、冷却手段と冷却すべき構成要素との接続が比較的短くなる。また、これにより、極めて小型な構造の車両を実現することができる。
【0043】
車両のこのような冷却手段の配置は、動作時に、例えば雪、塵、埃、草や葉等の切除された生体物質のような、任意の性質の汚染物質によって、詰まったり汚れたりしない点において優位である。従って、機器それぞれの物品を冷却するために不可欠な冷却空気が常時供給可能とされる。
【0044】
さらに、冷却手段とそのファンとは、互いから独立して調整可能とされる。すなわち、冷却手段は、最適な性能を付与するために独立して調整可能とされる。
【0045】
冷却手段の折り畳み機構を省略することができる。上述の配置によって、冷却手段は、清掃のために理想的にアクセス可能となるからである。
【0046】
また、冷却手段のこのような配置によって、車両の前方領域及び後方領域に配置されている動力取出接続手段及び/又は駆動シャフト接続手段に自在にアクセス可能となる。さらに、これにより、動力取出シャフト及び駆動シャフトは、エンジン又は他のユニットと干渉することなく、車両の後方から前方へギアボックスを通じて延伸することができる。従って、前方の動力取出シャフトをエンジンに利用する必要が無くなる。
【0047】
さらに、冷却手段のファンは、冷却手段の冷却要素から塵埃を吹き飛ばすための可逆ファンとして構成されている。このために、制御装置が、コントローラがファンを作動させることによって一定の間隔で塵埃を吹き飛ばすために設けられている。
【0048】
一の進行方向において、エンジンは車両の長手方向に据え付けられており、ギアボックスの側方に配置されている。
【0049】
ギアボックスは、車両の長手方向に延在している駆動シャフトと、車両の長手方向に延在している動力取出シャフトとを駆動させることができる。
【0050】
このことは、エンジン及びギアボックスが車両の中央領域において車両の長手方向に対して平行に配置されているので、車両の重心が低くなることを意味する。
【0051】
これによりトラクション駆動時における、前方又は後方の動力取出時における、又はポンプ補助駆動時におけるエンジンの全動力を、横置きトランスミッションを介して取り出すことができる。
【0052】
ギアボックスは、横置き駆動装置、動力取出結合部、補助駆動装置、VTBステップレストランスミッション、ハイロートランスミッション、及び縦置きディファレンシャルがギアボックスハウジング集合体に組み込まれるように構成されている。
【0053】
上述のように、ギアボックスハウジングはシャーシの荷重負荷部とされる。車両モータは、好ましくはフライホイールハウジングにおいてギアボックスハウジングに堅固に接続されており、さらにギアボックスハウジングの側部に取り付けられているブラケットによって前方において支持されている。
【0054】
車両のシャーシは、垂直方向において重なるように配置されている3つの高さに亘って延在しており、アンダーボディが下段に設けられており、ギアボックスハウジングを中段に設けられており、フレームが上段に設けられている。
【0055】
フレームは、好ましくは前方の結合手段と後方の結合手段を介して、ギアボックスハウジングとアンダーボディとに接続されている。従って、結合手段は、荷重支持構造体の一部とされる。
【0056】
結合手段は、前輪車軸及び後輪車軸に、又は対応する中央の管状モジュールに接続されている。
【0057】
アンダーボディは、前方の結合手段、前輪車軸、及び後輪車軸に、並びに、後方の結合手段に接続されており、好ましくは螺合されている。
【0058】
本発明における車両が実質的に鏡面対称とされ且つ極めて小型な構成とされるという事実は、例えば適切な操作機器によって車両シートを回転させることによって、又は運転室全体を回転させることによって、車両を駆動し、且つ車両を任意の方向で利用することができることを意味する。
【0059】
本発明における車両について、図面を用いて例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】本発明における丘陵地帯での利用に適合している多機能トラクタ及びキャリア車両の概略図である。
【
図2】本発明における車両のシャーシの概略的な部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明における車両1は、例えば全輪駆動するように構成されており、ギアボックスハウジング2に設けられているギアボックス3と、エンジン4と、車両シャーシ5と、車両シャーシ5に接続されている2つの車軸6であって、2つのホイール7をそれぞれ具備する2つの車軸6とを含んでいる。
【0062】
車両1の長手方向8において延在している中心軸線9を基準にして、ギアボックス3は、車両1の中央領域において実質的に中心軸線9の片側に配置されている。車両1の当該片側は、ギアボックス側10と呼称される。
【0063】
エンジン4は、中心軸線9に関してギアボックス側10の反対側に且つ車両1の長手方向8において中央にギアボックス3に隣り合って配置されている。車両1の当該片側は、エンジン側11と呼称される。
【0064】
ギアボックスハウジング2に接続されているプレート型のアンダーボディ12が、垂直方向においてギアボックスハウジング2の下方に設けられている。
【0065】
アンダーボディ12が、車両2の長手方向8における前方端部において、及び、車両2の長手方向8における後方端部において、結合手段13を介してフレーム14に接続されている。
【0066】
ギアボックス3と、ギアボックスハウジング2と、ギアボックスハウジング2及びギアボックス3に接続されているアンダーボディ12と、フレーム14とが、車両シャーシ5を形成している。
【0067】
ギアボックス3の駆動部は、車両1の略中央に配置されており、ギアボックス3が、中心軸線9の方向に延在している駆動シャフト15と、垂直方向において駆動シャフト15の上方に配設されていると共に中心軸線9の方向に延在している動力取出シャフト16とを駆動するように構成されている。
【0068】
従って、駆動シャフト15と動力取出シャフト16とは、ギアボックス3の両側において軸線方向において、後方から前方に至るまで車両1を通じて延在している。
【0069】
エンジンラジエタ17は、エンジン側11に配置されており、エンジンラジエタ17の吸気端部壁は、車両1の長手方向8に延在している。
【0070】
インタークーラ18は、エンジン側11に配置されており、インタークーラ18の吸気端部壁は同様に、車両1の長手方向8に延在している。
【0071】
エンジンラジエタ17とインタークーラ18とは、車両1の長手方向8において互いに隣り合って配置されている。
【0072】
ギアボックスクーラ19は、ギアボックス側10に配置されており、ギアボックスクーラ19の吸気端部壁は、車両1の長手方向8に延在している。
【0073】
液圧機器のためのクーラ20は、ギアボックス側10に配置されており、液圧機器のためのクーラ20の吸気端部壁は同様に、車両1の長手方向8に延在している。
【0074】
フレーム14は、車両1の空圧機器のための圧縮空気リザーバ21として構成されている少なくとも1つの管状部材を備えている。
【0075】
ギアボックス3は、前方及び後方において、中央管状モジュール22を介して前方車軸23及び後方車軸24に接続されている。中央管状モジュール22は、好ましくはアンダーボディ12及びフレーム14と共に、車両シャーシ5の荷重支持構造体の一部を形成している。
【0076】
これら車軸6,23,24は、ハイドロニューマチック・サスペンションを具備する揺動式車軸として構成されている。
【0077】
また、常時全輪駆動システムには、車軸6の長手方向のロック機能と横方向の差動ロック機能とが付与されている。車両1は、好ましくは全輪操舵システムを有している。
【0078】
エンジン4の動力は、例えば約220kw~約340kwとされる。
【0079】
ホイールベースの長さ、すなわち前方車軸と後方車軸との間の距離は、例えば約3300mmとされる。積載重量は、約11,500kgとされる。軸重は、約10,500のkgとされる。
【0080】
ギアボックス3は、無限に変化可能な変速比を有する液圧式/機械式の動力分離型ギアボックスとして想定されている。
【0081】
低速走行モードでは、毎時0キロメートル~60キロメートルの速度が可能であり、高速走行モードでは、毎時0キロメートル~80キロメートルの速度が可能である。
【0082】
最大牽引力は、例えば最大136kNである。
【0083】
さらに、例えば連結プラグインモジュールのような適切な結合手段を有する任意の拡張ユニット又は作業モジュールを、車両に、例えば車両の連結受容部のような車載連結手段を介して接続させることができる。
【0084】
エンジン動力取出シャフトは、車両の前部及び後部において拡張ユニットに接続可能とされ、毎分1,000回転で回転し、3,000Nmのトルクを発生させる。
【0085】
エンジン動力取出シャフトが車両全体を通過するように構成されているので、動力取出シャフトの全動力を車両の前部と後部との両方に初めて供給することができる。既知の車両における前方動力取出シャフトの性能は顕著に低い。
【0086】
また、例えば圧力210barで毎分180リットル、最大毎分360リットルの液圧式ポンプをオプションとして設けられる場合がある。他の実施例では、結合手段は、荷重付加機能を具備する車両シャーシの構造部品とされる。結合手段は、拡張ユニットを介して伝達される外力を吸収することに加えて、車軸操舵のシリンダ及びサスペンションのシリンダのシャーシ力も吸収し、少なくとも車両の前部及び後部に設けられており、車両シャーシを形成するためにアンダーボディのパネル板及びフレームに接続されている。
【0087】
車両は、ピストン蓄圧室を具備するサスペンションのシリンダを有している。
【0088】
ピストン蓄圧室が、サスペンションのシリンダへの最短の伝達経路を作成するために側壁に取り付けられており、このことは、サスペンションの応答挙動(短線-低い流れ抵抗)に好影響を及ぼす。
【0089】
車両の後部に及び車両の前部に逆向きで配置されている連結プレートの背面に位置する、操舵シリンダ又はリセットシリンダのための2つのレシーバーが、挿入方向における前方に、対称的に且つ構造的に同一に設けられている。最大50km/hの許可を取得した車両は、好ましくは、操舵シリンダを前方車軸に有している。最大80km/hの許可を取得した車両は、好ましくは、2つの操舵シリンダを前方車軸に有している。
【0090】
後方車軸の片側には、操舵シリンダが取り付けられており、他方の側には、リセットシリンダが取り付けられている。リセットシリンダは、膜リザーバによってプリロードされ、後部車軸ステアリングシステムが故障した場合に確実に車軸が直動するように設定されている。
【0091】
連結受容部を設けることによって、複数の拡張ユニットを基本車両に接続することができる。
【0092】
連結プラグインモジュール32(結合手段)を受容するための連結装置30(結合装置)のこのような連結受容部31(結合手段)について、以下に説明する。
【0093】
連結受容部31は、連結受容部に構造上対応している連結プラグインモジュール32を事前芯出しするために、挿入方向34において略錐状にテーパ状になっている挿入パン35を具備する略U字状の事前芯出し手段33を備えている。
【0094】
少なくとも第1の芯出し手段36及び第2の芯出し手段37が、連結受容部31にさらに設けられており、第1の芯出し手段36及び第2の芯出し手段37はそれぞれ、連結プラグインモジュール32の対応する結合部材及び/又は相補的な結合部材に接続するための2つの結合部材及び/又は相補的な結合部材を備えている。
【0095】
連結受容部31を基準として連結プラグインモジュール32を芯出しするための第1の芯出し手段36及び第2の芯出し手段37は、さらに、一の挿入方向34において4つの結合部材及び相補的な結合部材に対応する4つの芯出し軸線38に沿って構成されている。さらに、連結受容部31は、挿入方向34において連結プラグインモジュール23を連結受容部31に引き込むための2つの液圧作動式キャッチフック44を具備する、引き込む手段を備えている。
【0096】
連結受容部31は、垂直方向に延在していると共に水平方向において互いに対してオフセットされて配置されている、連結壁39,40を含んでいる。
【0097】
これら2つの連結壁39,40は、略水平方向に延在している挿入パン35を介して接続されている。
【0098】
従って、第1の連結壁39は、挿入パン35の下方の領域に垂直に配置されており、第2の連結壁は、挿入パン35の上方において挿入パン35の水平方向の境界として配置されている。
【0099】
挿入パンは、挿入パン35に対応するように構成されている連結プラグインモジュール32の本体を受容することによって連結プラグインモジュール32が連結受容部31に挿入された場合に、事前芯出しの機能を発揮させるようになっている。
【0100】
本発明では、挿入方向は、略水平方向に延在している方向であって、連結プラグインモジュール32が連結受容部31に挿入される方向として定義される。
【0101】
連結プラグインモジュール32が連結受容部31に挿入された場合に連結プラグインモジュール32を事前芯出しするために、挿入パン35の形状は、連結プラグインモジュール32の事前芯出しを可能とするように、挿入方向34においてテーパ状になっている。
【0102】
略垂直方向に延在している内側壁41及び外側壁42は、挿入方向34に対する略横方向における挿入パン35の側部それぞれに設けられている。内側壁41及び外側壁42は、内側壁41及び挿入パン35によって境界が形成されている受容ピン43が挿入方向においてテーパ状になっているように、挿入方向34において所定の角度で配置されている。
【0103】
内側壁41には、連結プラグインモジュール32に対応して形成されたキャッチフック/キャッチピンを案内及び受容するために設けられているキャッチ凹所/キャッチピンガイド45が形成されている。
【0104】
内側壁41及び外側壁42においては、キャッチフック44を回動させるためのシャフトが、対応する穿孔部に配置されている。
【0105】
従って、キャッチフックは、内側壁41及び外側壁42によって境界が形成されているキャッチフック空間に配置されている。キャッチフックは、対応するキャッチフックシリンダ46を介して動作可能とされる。
【0106】
第1の連結壁39の領域には、略スリーブ状の芯出しピン受容部47(相補的な結合部材)が設けられており、芯出しピン受容部47は、連結受容部31の第1の芯出し手段36を形成している。
【0107】
スリーブ状に形成された芯出しピン受容部47を受容するための2つの穿孔部48を有している第1の連結壁39が、挿入方向34において最初に設けられる。
【0108】
スリーブ状に形成された芯出しピン受容部47は、穿孔部48に配置されている。
【0109】
従って、スリーブ状に形成された芯出しピン受容部47は、挿入方向34において第1の連結壁39の後方に配置されている。
【0110】
挿入方向34において、スリーブ状に形成された芯出しピン受容部47は、管状の挿入/芯出し部49と固定部54とを備えている。
【0111】
管状の挿入/芯出し部49は、錐状にテーパ状になっている挿入凹所50を有しており、挿入方向34の反対向きに配置されている垂直方向端面が、第1の連結壁39から突出しており、第1の停止手段52の第1の軸線方向停止面51を形成している。この円状の第1の停止面51には、径方向に延在していると共に等間隔で配置されている塵埃排出スロット53が、汚染物質を受容及び除去するために形成されている。
【0112】
この種の汚染物質は、停止手段の位置を変位させる。このことは、連結受容部と連結手段との正確な結合が実現不可能となる点において不利である。
【0113】
管状の挿入/芯出し部49は、挿入方向34において挿入凹所50に接続しているシリンドリカル状の芯出し凹所55を有している。
【0114】
挿入方向34の反対向きに位置決めされている円状の端面には、管状固定部57は、例えば適切な締結接続を介して第1の連結壁39と接続するための穿孔部56を有している。この端面は、管状の挿入/芯出し部49より大きい直径を有しているので、径方向に延在している停止肩部を形成しており、これにより、スリーブ状に形成された芯出し凹所が挿入方向34の反対向きに移動することが防止される。
【0115】
ロック本体は、後方からシリンドリカル状の穿孔部に受容されており、第1のプレートの裏面に支持されているフランジを有している。このような構成の利点は、第一に拡張ユニットによって作用され、第二に楔フォークの楔力によって重ね合わされる長手方向力を、ネジ集合体を介して連結凹所に導入する必要が無いことである。
【0116】
さらに、管状の固定部57には、水力方向に延在しているスロット58が、液圧作動式楔フォーク59を受容するために設けられている。
【0117】
楔フォーク59は、連結プラグインモジュール32の対応する芯出しピンを固定するために設けられており、解除位置から固定位置に至るまで垂直方向に移動可能とされる。従って、楔フォーク59は、軸線方向固定手段60を形成している。
【0118】
第1の連結壁39の略中心には、駆動シャフト接続手段が、2つのスリーブ状に形成された芯出しピン受容部47の間の領域に設けられている。
【0119】
駆動シャフト接続手段は、駆動シャフトの車載側端部を駆動シャフトの拡張ユニット側端部と接続させるための駆動シャフト接続装置の一部とされる。
【0120】
第2の連結壁40には、凹所66が、車両と拡張ユニットとの間に電気的接続、電子的接続、液圧的接続、及び/又は空圧的接続を確立するための結合プレート100を受容するために設けられている。
【0121】
フランジに取り付けられた弁ブロックを具備する結合プレート100は、挿入方向34に対して4つのボルトを緩めるだけで補修のために極めて迅速且つ容易に分解することができる。横方向において、結合プレート100は、幾らかの遊嵌を有しているが、動作時には軸線方向において連結手段に固定される。
【0122】
さらに、第2の連結壁40の領域には、2つの芯出しピン61(結合部材)が挿入方向34の反対向きに延在しており、連結受容部31の第2の芯出し手段37を形成している。
【0123】
挿入方向には、芯出しピン61は、錐状の挿入部62とシリンドリカル状の芯出し部63とを有している。
【0124】
中心部63に接続している挿入方向34の前方部分に位置決めされている円状の垂直方向端面は、第2の停止手段65の第2の停止面64を形成している。
【0125】
従って、第1の芯出し手段及び第2芯出し手段の結合部材並びに/又は相補的な結合部材は、連結受容部と連結プラグインモジュールとの挿入方向における相対的な移動を制限する少なくとも2つの軸線方向停止手段を形成している。
【0126】
好ましくは、軸線方向停止手段は、第1の芯出しピン及び/若しくは第2の芯出しピンに、並びに/又は第1の芯出し凹所及び/若しくは第2の芯出し凹所に形成されており、挿入方向の円状の停止面に対して垂直な平面において延在している。
【0127】
第2の連結壁40の略中心には、動力取出シャフト接続手段68が、2つの芯出しピン66の間の領域に設けられている。動力取出シャフト接続手段68は、動力取出シャフトの車載側端部を動力取出シャフトの拡張ユニット側端部と接続させるための動力取出シャフト接続装置の一部とされる。
【0128】
連結受容部は、車軸中心部の中央パイプフランジの芯出しスピゴットの第1のプレートの直径約258mmの大きい機械加工された穿孔部の上方に位置決めされている。このような精度が、ギアボックスの動力取出シャフト駆動部と動力取出シャフト接続手段とを接続するための歯付スリーブを具備する接続シャフトを利用可能とする。これにより、高価で何よりも保守不要ではないカルダンシャフトを利用した接続が不要となる。
【0129】
本発明における車両は、可変コックピットを備えた運転席を有している。
【0130】
これら多様な拡張ユニットが運転席からでも最適に操作可能となるように、すべての電気式機能群、液圧式機能群、空圧式機能群が、既存の制御装置(右側のアームレスト、左側のジョイスティック)又は外部制御装置を介して制御するために設けられている。
【0131】
外部制御装置又は作動手段の例としては、スイッチ/ボタン、ジョイスティック、ディスプレイ等が挙げられる。これら電気信号は、運転席のモジュール式接続システムを介して送信され、拡張ユニットに伝えられる。
【0132】
本願発明では、2つの異なる動作方法、例えばジョイスティック及び/又はアームレストを介した操作は区別されている。
【0133】
ユーザー入力は、車両によって拡張ユニットの要求信号に変換される。
【0134】
対応する視覚化は、運転席のディスプレイ手段に提示される。
【0135】
OEMを利用する制御、及び/又は外部制御では、入力装置が既存のコネクタに接続されており、信号が連結拡張ユニットに直接伝送され、出力装置が既存のコネクタに接続され、拡張ユニットに直接通信している。
【0136】
上述の方法の両方を組み合わせることもできる。
【0137】
発明の利点は、非常に高い性能を提供しつつ、非常に多様な方法で利用可能とされる非常に小型の車両が、前輪及び後輪の両方に最適な動力を供給可能とされることである。
【符号の説明】
【0138】
1 車両
2 ギアボックスハウジング
3 ギアボックス
4 エンジン
5 車両シャーシ
6 車軸
7 ホイール
8 (車両1の)長手方向
9 中心軸線
10 ギアボックス側
11 エンジン側
12 アンダーボディパネル
13 結合手段
14 フレーム
15 駆動シャフト
16 動力取出シャフト
17 エンジンラジエタ
18 インタークーラ
19 ギアボックスクーラ
20 油圧装置用クーラ
21 圧縮空気リザーバ
22 中央管状モジュール
23 前方車軸
24 後方車軸
25 冷却手段
30 連結装置
31 連結受容部
32 連結プラグインモジュール
33 事前芯出し手段
34 挿入方向
35 挿入パン
36 第1の芯出し手段
37 第2の芯出し手段
38 センタリング軸
39 第1の連結壁
40 第2の連結壁
41 内側壁
42 外側壁
43 受容空間
44 キャッチフック
45 キャッチピン案内部
46 キャッチフックシリンダ
47 芯出しピン受容部
48 穿孔部
49 挿入/芯出し部
50 錐状の挿入開口部
51 第1の軸線方向停止面
52 第1の停止手段
53 塵埃排出スロット
54 管状の芯出し部
55 シリンドリカル状の芯出し凹所
56 穿孔部
57 固定部
58 スロット
59 楔フォーク
60 軸線方向固定装置
61 芯出しピン
62 挿入部
63 芯出し部
64 第2の停止面
65 第2の停止手段
66 凹所
67 駆動シャフト接続手段
68 動力取出シャフト接続手段
69 キャッチ凹所