(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-15
(45)【発行日】2022-04-25
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5372 20140101AFI20220418BHJP
A63F 13/5378 20140101ALI20220418BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20220418BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20220418BHJP
【FI】
A63F13/5372
A63F13/5378
A63F13/58
A63F13/822
(21)【出願番号】P 2017237517
(22)【出願日】2017-12-12
【審査請求日】2020-09-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年6月13日~15日 E3 2017にてゲーム「ファイアーエムブレム無双」をプレイ可能な試遊機を出展
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年8月22日~26日 gamescom 2017にてゲーム「ファイアーエムブレム無双」をプレイ可能な試遊機を出展
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年9月21日~24日 東京ゲームショウ2017にてゲーム「ファイアーエムブレム無双」を公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年9月28日 ゲーム「ファイアーエムブレム無双」を販売
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】特許業務法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 信
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-55995(JP,A)
【文献】特開2016-159119(JP,A)
【文献】特開2015-29903(JP,A)
【文献】特開2008-228943(JP,A)
【文献】「ファイアーエムブレム無双」ファーストインプレッション。無双アクションの爽快感はそのままに,FEらしいタクティカル要素が楽しめる,4Gamer.net[online],2017年08月10日,https://www.4gamer.net/games/368/G036839/20170804053/,[2021年9月27日検索]
【文献】シナリオ1 家督相続編 武田家でプレイ1(信長の野望 創造 PS4),Yugaの月記[online],2015年11月03日,http://yuga.blog5.fc2.com/blog-category-18.html,[2021年9月27日検索]
【文献】三國志12 with パワーアップキット,4Gamer.net[online],2013年06月07日,https://www.4gamer.net/games/219/G021986/screenshot.html?num=009&move=reverse,[2021年9月27日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
ゲーム画面上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つのオブジェクトに関連するオブジェクト関連情報を集計する情報集計処理部、
前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて集計アイコンを生成する集計アイコン生成処理部、
前記集計アイコンを、前記オブジェクト関連情報を集計された前記少なくとも1つのオブジェクトが存在する前記区画上に表示する集計アイコン表示処理部、
前記オブジェクトの現在位置に基づいてオブジェクトアイコンを表示するオブジェクトアイコン表示処理部、
として機能さ
せ、
前記集計アイコン表示処理部は、
前記集計アイコンと前記オブジェクトアイコンとが交互に表示されるように、前記集計アイコンを前記オブジェクトアイコンに重ねて表示する、
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記集計アイコン生成処理部は、
前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて前記集計アイコンの大きさを決定する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
味方の前記オブジェクトと敵の前記オブジェクトとのバトルを実行するバトル実行処理部、
前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて
、味方の
前記オブジェクトが前記区画に存在する少なくとも1つ
の敵の
前記オブジェクトに対して前記バトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定する戦況判定処理部、としてさらに機能させ、
前記集計アイコン生成処理部は、
前記戦況の判定結果を識別可能に前記集計アイコンを生成する、
請求項1
又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
プレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤが操作可能なプレイヤオブジェクト
を味方の
前記オブジェクトのいずれかに切り替えるプレイヤオブジェクト切替処理部、としてさらに機能させ、
前記戦況判定処理部は、
切り替えられた前記プレイヤオブジェクト
が敵の
前記オブジェクトに対して前記バトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定し、
前記集計アイコン生成処理部は、
前記
戦況の判定結果に基づいて前記集計アイコンの前記戦況の判定結果の識別表示を切り替える、
請求項
3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記集計アイコン生成処理部は、
マップ画面上に設定された前記区画に存在す
る敵の
前記オブジェクトの数に基づいて前記集計アイコンの大きさを決定する、
請求項
3又は
4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記情報処理装置を、
前記マップ画面をゲームフィールド画面の周辺部に表示させるマップ表示処理部、としてさらに機能させる、
請求項
5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至
6のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
ゲーム画面上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つのオブジェクトに関連するオブジェクト関連情報を集計するステップと、
前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて集計アイコンを生成するステップと、
前記集計アイコンを、前記オブジェクト関連情報を集計された前記少なくとも1つのオブジェクトが存在する前記区画上に表示するステップと、
前記オブジェクトの現在位置に基づいてオブジェクトアイコンを表示するステップと、
を有
し、
前記集計アイコンを表示するステップでは、
前記集計アイコンと前記オブジェクトアイコンとが交互に表示されるように、前記集計アイコンを前記オブジェクトアイコンに重ねて表示する、
ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、当該ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば敵と味方に分かれてマップ上でユニットを移動させて戦うウォーシミュレーションゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術のゲームでは、存在しているユニット数に応じた数のアイコンがマップ上に表示される。このような表示では、多数のユニットが存在する場合にはゲーム画面が煩雑となり、プレイヤがゲーム画面上の情報を得にくくなるという課題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、プレイヤがゲーム画面上の情報を容易に得ることが可能なゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、ゲーム画面上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つのオブジェクトに関連するオブジェクト関連情報を集計する情報集計処理部、前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて集計アイコンを生成する集計アイコン生成処理部、前記集計アイコンを、前記オブジェクト関連情報を集計された前記少なくとも1つのオブジェクトが存在する前記区画上に表示する集計アイコン表示処理部、として機能させる。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明の記録媒体は、上記ゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、ゲーム画面上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つのオブジェクトに関連するオブジェクト関連情報を集計するステップと、前記オブジェクト関連情報の集計結果に基づいて集計アイコンを生成するステップと、前記集計アイコンを、前記オブジェクト関連情報を集計された前記少なくとも1つのオブジェクトが存在する前記区画上に表示するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゲームプログラム等によれば、プレイヤがゲーム画面上の情報を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表すシステム構成図である。
【
図2】情報処理装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【
図6】集計アイコンのさらに他の例を表す説明図である。
【
図7】プレイヤキャラクタが切り替えられた場合のゲームフィールド画面の表示の一例を表す説明図である。
【
図8】プレイヤキャラクタが切り替えられた場合のマップ画面の表示の一例を表す説明図である。
【
図9】情報処理装置が実行する処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図10】情報処理装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【
図11】ゲームフィールド画面上に集計アイコンが表示される場合の画面の一例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<1.ゲームシステムの全体構成>
まず、
図1を用いて、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。
図1に示すように、ゲームシステム1は、情報処理装置3と、コントローラ5と、表示装置7を有する。コントローラ5及び表示装置7の各々は、情報処理装置3と通信可能に接続されている。なお、
図1には有線により接続された場合を図示しているが、無線により接続されてもよい。
【0013】
情報処理装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、携帯電話、スマートフォン、ファブレット等のように、電話機として製造、販売等されているものでもよい。
【0014】
プレイヤは、コントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。
図1に示す例では、コントローラ5は例えば十字キー9や複数のボタン11等を有する。なお、コントローラ5は上記に代えて又は加えて、例えばジョイスティックやタッチパッド等を有してもよい。
【0015】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム及びゲーム処理方法が情報処理装置3によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、味方キャラクタが敵キャラクタと戦闘を行いつつストーリーを進めていく、いわゆるアクションロールプレイングゲームである。味方キャラクタは、プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタと、ゲームプログラムにより操作されるノンプレイヤキャラクタとを含む。戦闘は、味方キャラクタがゲームフィールド上で敵キャラクタと遭遇するとゲームフィールド上で直接行われ、プレイヤの操作に連動してリアルタイムにプレイヤキャラクタが行動する。
【0017】
なお、ゲームに登場するキャラクタ(オブジェクトの一例)は、例えば人間の男性キャラクタ、女性キャラクタ、人間以外の動物キャラクタ、人間や動物以外の仮想的な生物キャラクタ等でもよいし、例えば生物以外の物体等でもよい。
【0018】
本実施形態に係るゲームでは、戦闘中に各キャラクタの現在位置がキャラクタアイコンとして表示されるマップ画面において、所定の区画ごとにキャラクタに関連する情報が集計され、当該集計結果に基づいて集計アイコンが生成されてマップ画面に表示される。以下、この内容について詳細に説明する。
【0019】
<3.情報処理装置の機能的構成>
次に、
図2及び
図3~
図7を用いて、情報処理装置3の機能的構成の一例について説明する。
【0020】
図2に示すように、情報処理装置3は、バトル実行処理部13と、マップ表示処理部15と、キャラクタアイコン表示処理部17と、情報集計処理部19と、戦況判定処理部21と、集計アイコン生成処理部23と、集計アイコン表示処理部25と、プレイヤキャラクタ切替処理部27とを有する。
【0021】
バトル実行処理部13は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルを実行する。味方キャラクタ(味方のオブジェクトの一例)は、少なくとも1人のプレイヤキャラクタと、少なくとも1人のノンプレイヤキャラクタとを含む、複数のキャラクタで構成される。但し、味方キャラクタはプレイヤキャラクタ1人でもよい。敵キャラクタ(敵のオブジェクトの一例)は複数のキャラクタで構成される。プレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクトの一例)はプレイヤによって直接操作され、ゲームフィールド上を移動して敵キャラクタへの攻撃等を行う。また、ノンプレイヤキャラクタは、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御され、ゲームフィールド上を移動して敵キャラクタへの攻撃等を行う。
【0022】
マップ表示処理部15は、マップ画面をゲームフィールド画面の周辺部に表示させる。これにより、プレイヤはマップ画面を参照して味方キャラクタや敵キャラクタの現在位置を確認しながらプレイヤキャラクタをゲームフィールド上で操作することができる。なお、マップ表示処理部15は、常にゲームフィールド上にマップを重ねて表示させてもよいし、通常はゲームフィールド画面のみを表示しておいてプレイヤによる所定の操作入力があった場合にマップを重ねて表示させてもよい。また、プレイヤによる所定の操作入力があった場合に、ゲームフィールド画面をマップ画面に切り替えてマップを全画面表示させてもよい。
【0023】
図3に、上記マップ表示処理部15によるマップ表示の一例を示す。
図3に示す例では、ゲームフィールド画面33上で4人の味方キャラクタ29A~29Dと複数の敵キャラクタ31とが戦闘を行っている。4人の味方キャラクタ29A~29Dは、プレイヤキャラクタ29Aと、残りのノンプレイヤキャラクタ29B~29Dで構成されている。
図3に示す例では、プレイヤキャラクタ29Aは武器として例えば槍を装備しており、ノンプレイヤキャラクタ29B~29Dはそれぞれ例えば弓矢、剣、斧を装備している。なお、味方キャラクタ29及び敵キャラクタ31の数や配置、装備は一例であり、
図3に示す例に限定されるものではない。また、ノンプレイヤキャラクタ29B~29Dは画面の外で行動してもよい。
【0024】
ゲームフィールド画面33の周辺部、
図3に示す例では左上の隅部に、マップ画面35がゲームフィールド画面33に重畳して表示されている。なお、マップ画面35の表示位置は戦況等に応じて変更されてもよいし、例えば半透明としてゲームフィールド画面33の視認性を向上させてもよい。マップ画面35には、各味方キャラクタ29の現在位置を示す味方キャラクタアイコン37、各敵キャラクタ31の現在位置を示す敵キャラクタアイコン39が表示されている。味方キャラクタアイコン37は、どの味方キャラクタがプレイヤキャラクタなのかを識別可能に表示されている。また、所定の区画ごとに敵キャラクタ31に関連する情報が集計され、当該集計結果に基づいて生成された集計アイコン41が表示されている。集計アイコン41の詳細については後述する。
【0025】
なお、本実施形態では敵キャラクタ31の1人1人について敵キャラクタアイコン39が表示されるのではなく、複数の敵キャラクタ31が所定のグループを構成しており、当該グループごと(あるいは当該グループのボスごと)に敵キャラクタアイコン39が表示される。これにより、マップ画面が煩雑になるのを抑制できる。
【0026】
図2に戻り、キャラクタアイコン表示処理部17(オブジェクトアイコン表示処理部の一例)は、味方キャラクタ29及び敵キャラクタ31の現在位置に基づいて味方キャラクタアイコン37(オブジェクトアイコンの一例)及び敵キャラクタアイコン39(オブジェクトアイコンの一例)をマップ画面35に表示する。
【0027】
図4の上部に、上記キャラクタアイコン表示処理部17によるキャラクタアイコン表示の一例を示す。
図4に示す例では、味方キャラクタアイコン37と敵キャラクタアイコン39とはそれぞれ円形状のオブジェクトとして表示されており、表示色の相違により敵味方を識別可能となっている(
図4等では味方キャラクタアイコン37を白、敵キャラクタアイコン39をハッチングで示す)。なお、上記キャラクタアイコンの形状は一例であり、例えば円形以外の形状や記号、キャラクタの容姿を表す図柄等としてもよい。
【0028】
なお前述のように、キャラクタアイコン表示処理部17は、敵キャラクタ31の1人1人について敵キャラクタアイコン39を表示するのではなく、複数の敵キャラクタ31が構成するグループごと(あるいはグループのボスごと)に敵キャラクタアイコン39を表示する。また同様に、味方キャラクタ29が例えば武将であり複数の兵隊からなる部隊等を連れている場合にも、当該部隊ごと(あるいは武将ごと)に味方キャラクタアイコン37を表示する。
【0029】
図2に戻り、情報集計処理部19は、ゲーム画面上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つの敵キャラクタ31に関連するキャラクタ関連情報(オブジェクト関連情報の一例)を集計する。すなわち本実施形態では、マップ画面35上に設定された所定の区画に存在する少なくとも1つの敵キャラクタアイコン39に関連するキャラクタ関連情報を集計する。
【0030】
所定の区画とは、キャラクタ関連情報の集計を行うための単位領域であり、例えば
図4に示すようにマップ画面35がグリッド線43により格子状に区切られた領域(区画45)である。なお、グリッド線43は説明の便宜上図示しているがマップ画面35には表示されない。
【0031】
キャラクタ関連情報は、各区画45内に存在する敵キャラクタアイコン39(敵キャラクタ31)に関連する情報であり、例えば当該敵キャラクタアイコン39の数や、戦闘に関わるステータス情報(例えばレベル、体力値、攻撃力、防御力、装備、スキル、属性、特殊効果などのパラメータ)等である。
図4に示す例では、敵キャラクタアイコン39の数が区画45aでは1、区画45bでは2、区画45cでは3、区画45dでは4、それ以外の区画45では0と集計される。また、それぞれの区画45では、区画45内に存在する敵キャラクタアイコン39(敵キャラクタ31)の上記ステータス情報の例えば合計(又は平均等でもよい)が算出されることによって集計される。
【0032】
図2に戻り、戦況判定処理部21は、上記キャラクタ関連情報の集計結果に基づいて、プレイヤキャラクタが区画45a~45cに存在する敵キャラクタ31に対してバトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定(予想)する。なお、戦況の変動により各区画45の集計結果が変動(敵キャラクタの数や種類の変動等)した場合には、当該変動に応じて上記戦況の判定結果もリアルタイムに変動する。判定の手法は上記集計結果に基づくものであれば特に限定されるものではないが、例えば装備する武器の種類による判定、装備やスキルの特殊効果による判定、パラメータの大小による判定等が例として挙げられる。
【0033】
装備する武器の種類による判定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、各キャラクタが装備する武器にはその種類に応じて相対的に有利又は不利となる効果が設定されている。例えば、槍は剣に有利であり、剣は斧に有利であり、斧は槍に有利であるといった、いわゆる三すくみの関係等である。戦況判定処理部21は、プレイヤキャラクタが装備する武器の種類と区画45a~45cに存在する敵キャラクタ31が装備する武器の種類とを比較して、上記関係に基づいて戦況を判定する。
【0034】
装備やスキルの特殊効果による判定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、各キャラクタが備える武器やスキルにはその種類に応じて特別な効果が設定されている。例えば、特定の武器や特定のスキルが特定の種類のキャラクタに対して大ダメージを与える効果が設定されている(飛翔するキャラクタに対する弓矢など)等である。戦況判定処理部21は、プレイヤキャラクタの種類並びに備える武器及びスキルの種類と区画45a~45cに存在する敵キャラクタ31の種類並びに備える武器及びスキルの種類とを比較して、上記特殊効果に基づいて戦況を判定する。
【0035】
パラメータの大小による判定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、上述した武器やスキルの種類による有利不利が存在しない特定のキャラクタに対しては、例えば守備力が低いキャラクタに対しては攻撃力の高いキャラクタが有利である、魔法攻撃をするキャラクタに対しては魔法防御力が低いキャラクタは不利である、といったように、各種のパラメータを考慮した判定が行われる。戦況判定処理部21は、プレイヤキャラクタが備えるパラメータと区画45a~45cに存在する敵キャラクタ31が備えるパラメータとを比較考慮して戦況を判定する。
【0036】
集計アイコン生成処理部23は、キャラクタ関連情報の集計結果に基づいて集計アイコン41を生成する。このとき、集計アイコン生成処理部23は、キャラクタ関連情報の集計結果、本実施形態では各区画45a~45d内に存在する敵キャラクタアイコン39の数に基づいて集計アイコン41の大きさを決定する。これにより、戦況の変動により各区画45内の敵キャラクタ数が変動した場合には、当該変動に応じて表示中の集計アイコン41の大きさがリアルタイムに変動する。また集計アイコン生成処理部23は、上述した戦況の判定結果を識別可能に集計アイコン41を生成する。これにより、戦況の変動により各区画45内の判定結果が変動した場合には、当該変動に応じて表示中の集計アイコン41の識別表示がリアルタイムに変動する。
【0037】
図4~
図6に、上記集計アイコン生成処理部23により生成される集計アイコン41の一例を示す。
図4は、上述した装備する武器の種類による戦況の判定が行われた場合の集計アイコンの一例である。
図4の下部に示すように、集計アイコン41はそれぞれ吹き出し状の円形オブジェクトとして生成、表示されており、円形オブジェクトの大きさ(直径)により敵キャラクタアイコン39の数を識別可能であり、且つ、内側の記号及び表示色の相違により上述した戦況の判定結果を識別可能となっている。
【0038】
図4に示す例では、敵キャラクタアイコン39の数が1である区画45aでは最小の集計アイコン41が生成され、敵キャラクタアイコン数が2,3,4と増加するにつれて集計アイコン41の大きさが次第に増大されている。なお、敵キャラクタアイコン39が存在しない区画45では集計アイコン41は生成、表示されない。また、集計アイコン41の大きさの最大値は特に限定されておらず、1つの区画45内に存在する敵キャラクタアイコン39の数が増えるほど大きくなる。なお、本実施形態では敵キャラクタアイコン39(敵キャラクタ31)の数を1アイコン(1キャラクタ)ずつカウントして集計アイコン41の大きさを変動させており、これによりきめ細かな表示を可能としているが、複数のアイコン(複数キャラクタ)ずつカウントして段階的に大きさを変動させてもよい。
【0039】
また
図4に示す例では、集計アイコン41の内部に上述した装備する武器の種類による戦況の判定結果を表す記号47が表示されている。この例では、記号47は例えば折線状の二本線の記号であり、下向きに折れた記号47aはプレイヤキャラクタが有利、上向きに折れた記号47bはプレイヤキャラクタが不利であることを表している。併せて、集計アイコン41の表示色の相違によりプレイヤは瞬時に戦況の判定結果を識別可能となっている(この例ではプレイヤキャラクタが有利な場合の集計アイコン41を白、プレイヤキャラクタが不利な場合の集計アイコン41をハッチングで示す)。
【0040】
なお、上記集計アイコン41の形状は一例であり、例えば円形以外の形状や記号、キャラクタの容姿を表す図柄等としてもよい。また、上記記号47の形状も一例であり、例えば折線以外の記号や文字、図柄等としてもよい。また、戦況の判定結果に応じて集計アイコンの種類を異ならせてもよい。
【0041】
図5は、上述した装備やスキルの特殊効果による戦況の判定が行われた場合の集計アイコンの一例である。集計アイコン41の大きさにより敵キャラクタアイコン39の数を識別可能であり、且つ、内側の記号及び表示色の相違により上述した戦況の判定結果を識別可能である点は、上述の
図4と同様である。
【0042】
図5の下部に示す例では、一部の区画45b,45cにおいて、集計アイコン41の内部に上述した装備やスキルの特殊効果による戦況の判定結果を表す記号49が表示されている。この例では、記号49は例えば感嘆符(エクスクラメーションマーク)の記号であり、表示色と併せて、プレイヤは瞬時に戦況の判定結果を識別可能となっている。すなわち、右上の区画45b(集計アイコン41が白)の敵キャラクタ31に対してはプレイヤキャラクタは特殊効果によって有利であり、区画45c(集計アイコン41がハッチング)の敵キャラクタ31に対してはプレイヤキャラクタは特殊効果によって不利となっている。その他の表示内容については前述の
図4と同様であるので説明を省略する。
【0043】
なお、上記記号49の形状は一例であり、例えば感嘆符以外の記号や文字、図柄等としてもよい。また、戦況の判定結果に応じて集計アイコンの種類を異ならせてもよい。
【0044】
図6は、上述したパラメータの大小による戦況の判定が行われた場合の集計アイコンの一例である。集計アイコン41の大きさにより敵キャラクタアイコン39の数を識別可能であり、且つ、内側の記号及び表示色の相違により上述した戦況の判定結果を識別可能である点は、上述の
図4及び
図5と同様である。
【0045】
図6の下部に示す例では、一部の区画45aにおいて、集計アイコン41の内部に上述したパラメータの大小による戦況の判定結果を表す記号51が表示されている。この例では、記号51は例えば折線状の一本線の記号であり、下向きに折れた記号51aはプレイヤキャラクタが有利、上向きに折れた記号51bはプレイヤキャラクタが不利であることを表している。併せて、集計アイコン41の表示色の相違によりプレイヤは瞬時に戦況の判定結果を識別可能となっている(この例ではプレイヤキャラクタが有利な場合の集計アイコン41を白、プレイヤキャラクタが不利な場合の集計アイコン41をハッチングで示す)。すなわち、上端の2つ及び下部の1つの区画45a(集計アイコン41が白)の敵キャラクタ31に対してはプレイヤキャラクタはパラメータの大小によって有利であり、右端の区画45a(集計アイコン41がハッチング)の敵キャラクタ31に対してはプレイヤキャラクタはパラメータの大小によって不利となっている。その他の表示内容については前述の
図4及び
図5と同様であるので説明を省略する。
【0046】
なお、上記記号51の形状は一例であり、例えば折れ線以外の記号や文字、図柄等としてもよい。また、戦況の判定結果に応じて集計アイコンの種類を異ならせてもよい。
【0047】
図2に戻り、集計アイコン表示処理部25は、集計アイコン41を、キャラクタ関連情報を集計された少なくとも1つのキャラクタが存在する区画45上に表示する。このとき、集計アイコン表示処理部25は、集計アイコン41と敵キャラクタアイコン39とが交互に表示されるように、集計アイコン41を敵キャラクタアイコン39に重ねて表示する。
【0048】
図4~
図6に、上記集計アイコン表示処理部25による表示の一例を示す。
図4~
図6に示すように、マップ画面35では、集計アイコン41が表示されずに各キャラクタアイコン37,39が表示された状態と、集計アイコン41が対応する区画45の略中央位置に各キャラクタアイコン37,39に重ねて表示された状態とが、所定の時間(例えば1秒)ごとに切り替えられる。言い換えると、各キャラクタアイコン37,39はマップ画面35に常時表示されており、集計アイコン41がその上に重ねて所定の時間ごとに点滅するように表示される。これにより、敵キャラクタアイコン39と集計アイコン41とが自動的に切り替わるので、プレイヤによる表示を切り替えるための操作入力の手間を要しない。その上で、プレイヤは集計された情報と各キャラクタの詳細な位置の両方を確認しながらプレイヤキャラクタを操作することができる。
【0049】
図2に戻り、プレイヤキャラクタ切替処理部27(プレイヤオブジェクト切替処理部の一例)は、プレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタを味方キャラクタのいずれかに切り替える。これにより、プレイヤはバトルの実行中の任意のタイミングでプレイヤキャラクタを所望の味方キャラクタに切り替えることができる。このとき、バトル画面の視点(仮想カメラの位置)もプレイヤキャラクタの切り替えに応じて切り替えられる。なお、味方キャラクタの全員についてプレイヤキャラクタに切り替え可能としてもよいし、味方キャラクタの一部のみプレイヤキャラクタに切り替え可能としてもよい。
【0050】
このとき、戦況判定処理部21は、切り替えられたプレイヤキャラクタが敵キャラクタ31に対してバトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定し、集計アイコン生成処理部23は、当該判定結果に基づいて集計アイコン41の戦況の判定結果の識別表示を切り替える。
【0051】
図7及び
図8に、上記プレイヤキャラクタ切替処理部27によりプレイヤキャラクタが切り替えられた場合のゲームフィールド画面33及びマップ画面35の表示の一例を示す。
【0052】
図7の上部に示す例では、ゲームフィールド画面33上で4人の味方キャラクタ29A~29Dと複数の敵キャラクタ31とが戦闘を行っている。4人の味方キャラクタ29A~29Dは、プレイヤキャラクタ29Aと、残りのノンプレイヤキャラクタ29B~29Dで構成されている。
図7に示す例では、プレイヤキャラクタ29Aは武器として例えば槍を装備しており、ノンプレイヤキャラクタ29B~29Dはそれぞれ例えば弓矢、剣、斧を装備している。
【0053】
図7の下部に、プレイヤキャラクタが切り替えられた場合の画面の一例を示す。この例では、プレイヤキャラクタが味方キャラクタ29A(
図7上部に示す状態)から味方キャラクタ29C(
図7下部に示す状態)に切り替えられている。これにより、ノンプレイヤキャラクタ29Cがプレイヤキャラクタ29Cとなり、プレイヤキャラクタ29Aがノンプレイヤキャラクタ29Aとなる。また、これに伴ってバトル画面の視点(仮想カメラの位置)も味方キャラクタ29Aの後方(
図7上部に示す状態)から味方キャラクタ29Cの後方(
図7下部に示す状態)に切り替えられる。
【0054】
マップ画面35においては、上記プレイヤキャラクタの切り替えに伴って集計アイコン41の表示が切り替わる。この詳細について
図8を用いて説明する。
図8は、
図7のプレイヤキャラクタの切り替え前後におけるマップ画面35を拡大して示した図である。なお、説明を容易とするために、
図7及び
図8では敵キャラクタ31の全てが斧(図示省略)を装備しているものとする。
【0055】
図8の上部は、
図7の上部に対応している。
図8の上部に示すように、味方キャラクタ29A~29Dに対応する4つの味方キャラクタアイコン37が、敵キャラクタアイコン39の周囲に表示されている。このとき、プレイヤキャラクタ29Aに対応する味方キャラクタアイコン37については、識別表示部53によりプレイヤキャラクタであることが分かるように表示されている。ここでは説明を容易とするために、例えば右端の区画45aと区画45cに存在する敵キャラクタ31は剣(図示省略)を装備しており、その他の区画45a,45b,45dに存在する敵キャラクタ31は例えば斧(図示省略)を装備しているものとする。その結果、プレイヤキャラクタ29Aが装備している槍との間の前述の三すくみの関係から、右端の区画45aと区画45cについてはプレイヤキャラクタが有利であることを表す集計アイコン41が表示され、その他の区画45a,45b,45dについてはプレイヤキャラクタが不利であることを表す集計アイコン41が表示されている。
【0056】
この状態では、プレイヤキャラクタ29Aは対峙する敵キャラクタ31に対して不利である。そこで、
図7の下部に示すようにプレイヤキャラクタが味方キャラクタ29Cに切り替えられると、マップ画面35は
図8の下部に示すようになる。すなわち、切り替えられたプレイヤキャラクタ29Cは剣を装備しているため、前述の三すくみの関係から、右端の区画45aと区画45cについてはプレイヤキャラクタが不利となるが、その他の区画45a,45b,45dについてはプレイヤキャラクタが有利となり、集計アイコン41の戦況の判定結果の識別表示が切り替える。これにより、プレイヤは対峙する敵キャラクタ31に対して有利なプレイヤキャラクタ29Cを操作してバトルを進行することができる。
【0057】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU101(後述の
図10参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0058】
<4.情報処理装置が実行する処理手順>
次に、
図9を用いて、情報処理装置3のCPU101によって実行される処理手順の一例について説明する。
【0059】
ステップS5では、情報処理装置3は、バトル実行処理部13により、味方キャラクタ29と敵キャラクタ31とのバトルを開始する。
【0060】
ステップS10では、情報処理装置3は、マップ表示処理部15により、マップ画面35をゲームフィールド画面33の周辺部に表示させる。
【0061】
ステップS15では、情報処理装置3は、キャラクタアイコン表示処理部17により、味方キャラクタ29及び敵キャラクタ31の現在位置に応じて味方キャラクタアイコン37及び敵キャラクタアイコン39をマップ画面35に表示する。
【0062】
ステップS20では、情報処理装置3は、情報集計処理部19により、マップ画面35上に設定された各区画45内に存在する敵キャラクタ31に関連するキャラクタ関連情報を集計する。キャラクタ関連情報は、前述のように例えば各区画45内に存在する敵キャラクタアイコン39の数や戦闘に関わるステータス情報等である。
【0063】
ステップS25では、情報処理装置3は、情報集計処理部19により、各区画45内に存在する敵キャラクタアイコン39の数に基づいて集計アイコン41の大きさを決定する。
【0064】
ステップS30では、情報処理装置3は、戦況判定処理部21により、上記ステップS20におけるキャラクタ関連情報の集計結果に基づいて、プレイヤキャラクタが各区画45に存在する敵キャラクタ31に対してバトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定する。
【0065】
ステップS35では、情報処理装置3は、集計アイコン生成処理部23により、上記ステップS25で決定されたアイコンの大きさ及び上記ステップS30における判定結果に基づいて集計アイコン41を生成する。
【0066】
ステップS40では、情報処理装置3は、集計アイコン表示処理部25により、集計アイコン41と敵キャラクタアイコン39とが交互に表示されるように、集計アイコン41を対応する区画45の略中央位置に表示する。
【0067】
ステップS45では、情報処理装置3は、プレイヤによりプレイヤキャラクタの切り替えの操作入力がされたか否かを判定する。操作入力がされた場合には(ステップS45:YES)、次のステップS50に移る。一方、操作入力がされていない場合には(ステップS45:NO)、後述のステップS60に移る。
【0068】
ステップS50では、情報処理装置3は、プレイヤキャラクタ切替処理部27により、プレイヤの操作入力に応じてプレイヤキャラクタを複数の味方キャラクタの中の任意のキャラクタに切り替える。
【0069】
ステップS55では、情報処理装置3は、集計アイコン生成処理部23により、上記プレイヤキャラクタの切り替えに応じて集計アイコン41の戦況の判定結果の識別表示を切り替える。
【0070】
ステップS60では、情報処理装置3は、プレイヤによりバトルを終了する操作入力がされたか否かを判定する。操作入力がされていない場合には(ステップS60:NO)、先のステップS15に戻り、同様のステップを繰り返す。一方、操作入力がされた場合には(ステップS60:YES)、本フローを終了する。
【0071】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられてもよい。
【0072】
<5.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、
図10を用いて、上記で説明したCPU101等が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現する情報処理装置3のハードウェア構成の一例について説明する。
【0073】
図10に示すように、情報処理装置3は、例えば、CPU101と、ROM103と、RAM105と、GPU106と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路107と、入力装置113と、出力装置115と、記録装置117と、ドライブ119と、接続ポート121と、通信装置123を有する。これらの構成は、バス109や入出力インターフェース111等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0074】
ゲームプログラムは、例えば、ROM103やRAM105、記録装置117等に記録しておくことができる。
【0075】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体125に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体125は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体125に記録されたゲームプログラムは、ドライブ119により読み出されて、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0076】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置123がこのプログラムを受信する。そして、通信装置123が受信したプログラムは、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0077】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器127に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート121を介し転送され、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0078】
そして、CPU101が、上記記録装置117に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の情報集計処理部19や集計アイコン生成処理部23等による処理が実現される。この際、CPU101は、例えば、上記記録装置117からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM105に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU101は、例えば、プログラムを通信装置123やドライブ119、接続ポート121を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置117に記録せずに直接実行してもよい。
【0079】
また、CPU101は、必要に応じて、前述のコントローラ5を含む、例えばマウス、キーボード、マイク等(図示せず)の入力装置113から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0080】
GPU106は、CPU101からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0081】
そして、CPU101及びGPU106は、上記の処理を実行した結果を、例えば前述の表示装置7や音声出力部を含む、出力装置115から出力する。さらにCPU101及びGPU106は、必要に応じてこの処理結果を通信装置123や接続ポート121を介し送信してもよく、上記記録装置117や記録媒体125に記録させてもよい。
【0082】
<6.実施形態の効果>
本実施形態のゲームプログラムは、情報処理装置3を、ゲーム画面上に設定された所定の区画45に存在する少なくとも1つの敵キャラクタ31に関連するキャラクタ関連情報を集計する情報集計処理部19、キャラクタ関連情報の集計結果に基づいて集計アイコン41を生成する集計アイコン生成処理部23、集計アイコン41を、キャラクタ関連情報を集計された少なくとも1つの敵キャラクタ31が存在する区画45上に表示する集計アイコン表示処理部25、として機能させる。
【0083】
本実施形態では、ゲーム画面に設定された区画45ごとに、当該区画45に存在する敵キャラクタ31の情報の集計結果を表す集計アイコン41が表示される。これにより、キャラクタごとに関連する情報をそれぞれ詳細に表示するのではなく、区画45内に存在する複数のキャラクタの情報をまとめて集計表示することができる。その結果、例えば多数のキャラクタが登場する場合でも、プレイヤはゲーム画面上の細かな情報まで見なくても一見して大まかな情報を把握することが可能となるので、ゲーム画面上の情報を得ることが容易となる。
【0084】
また、本実施形態では特に、集計アイコン生成処理部23は、キャラクタ関連情報の集計結果に基づいて集計アイコン41の大きさを決定する。
【0085】
本実施形態では、集計結果を集計アイコン41の大きさで表すので視認性を向上でき、プレイヤがゲーム画面上の情報を得ることがさらに容易となる。また、例えばアクションゲーム等のように各キャラクタの位置や状況(パラメータ等)が常に変動するような場合でも、当該変動に応じて集計アイコン41の大きさをリアルタイムに変動させることができるので、プレイヤは常に最新の情報をゲーム画面上から得ることができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、味方キャラクタ29及び敵キャラクタ31の現在位置に基づいて味方キャラクタアイコン37及び敵キャラクタアイコン39を表示するキャラクタアイコン表示処理部17、としてさらに機能させ、集計アイコン表示処理部25は、集計アイコン41と敵キャラクタアイコン39とが交互に表示されるように、集計アイコン41を敵キャラクタアイコン39に重ねて表示する。
【0087】
これにより、プレイヤは集計された情報だけでなく、各キャラクタの詳細な位置についても把握することができるので、プレイヤが得ることができる情報量を増大できる。また、自動的にアイコン表示が切り替わるので、プレイヤによる表示を切り替えるための操作入力の手間を要することがなく、利便性を向上できる。
【0088】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、味方キャラクタ29と敵キャラクタ31とのバトルを実行するバトル実行処理部13、キャラクタ関連情報の集計結果に基づいて、味方キャラクタ29が区画45に存在する少なくとも1つの敵キャラクタ31に対してバトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定する戦況判定処理部21、としてさらに機能させ、集計アイコン生成処理部23は、戦況の判定結果を識別可能に集計アイコン41を生成する。
【0089】
これにより、プレイヤは味方キャラクタ29をどの区画45の敵キャラクタ31と戦闘させるのが好ましいのか好ましくないのかを瞬時に判断することができるので、バトルを有利に進めることができる。また、例えばアクションゲーム等のように戦況がリアルタイムに変化する場合には、集計アイコン41の有利か不利かの識別表示もリアルタイムに変化するため、プレイヤは集計アイコン41を参照することで常に変化する戦況を把握しつつ臨機応変な戦術をとることが可能となる。したがって、戦略性を向上できる。
【0090】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤの操作入力に基づいて、プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタを味方キャラクタ29のいずれかに切り替えるプレイヤキャラクタ切替処理部27、としてさらに機能させ、戦況判定処理部21は、切り替えられたプレイヤキャラクタが敵キャラクタ31に対してバトルを挑んだ場合に戦況が有利となるか不利となるかを判定し、集計アイコン生成処理部23は、判定結果に基づいて集計アイコン41の戦況の判定結果の識別表示を切り替える。
【0091】
本実施形態では、プレイヤはバトルの実行中の任意のタイミングでプレイヤキャラクタを所望の味方キャラクタ29に切り替えることができる。これにより、プレイヤは色々なキャラクタを用いてバトルに参加することができるので興趣性を向上できる。またこのとき、集計アイコン41における戦況が有利となるか不利となるかの識別表示もプレイヤキャラクタの切り替えに応じて切り替えられる。このため、例えばプレイヤキャラクタが不利な敵キャラクタ31と対峙した場合には、プレイヤキャラクタを当該敵キャラクタ31に対して有利な味方キャラクタ29に切り替えて当該敵キャラクタ31に戦いを挑む等の戦術をとることが可能となる。したがって、戦略性を向上できる。
【0092】
また、本実施形態では特に、集計アイコン生成処理部23は、マップ画面35上に設定された区画45に存在する敵キャラクタ31の数に基づいて集計アイコン41の大きさを決定する。
【0093】
これにより、プレイヤはマップ画面35の集計アイコン41を参照することでゲームフィールド上の敵キャラクタ31の分布や勢力を一見して把握することができる。したがって、プレイヤはマップ画面35を参照することで常に変化する敵キャラクタ31の分布や勢力を把握しつつ臨機応変な戦術をとることが可能となるので、戦略性を向上できる。
【0094】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、マップ画面35をゲームフィールド画面33の周辺部に表示させるマップ表示処理部15、としてさらに機能させる。
【0095】
例えば、ゲームフィールド画面33でリアルタイムにプレイヤキャラクタを操作してバトルを行うアクションゲームにおいては、プレイヤはプレイヤキャラクタを移動させつつ多種多様な攻撃や防御等を実行させるために複雑な操作を行う必要がある。このため、ゲームフィールド画面33の周辺部に表示されたマップ画面35上の細かな情報まで読み取るのが難しい状況にある。
【0096】
本実施形態では、プレイヤはマップ画面35上の細かな情報まで見なくても瞬時に敵キャラクタ31の分布や勢力等の大雑把な情報を把握することができるので、上記のようなゲームに非常に好適であり、プレイヤは操作に集中しつつ必要な情報を得ることができる。
【0097】
<7.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0098】
例えば、以上では、集計アイコンをマップ画面35に表示する場合を一例として説明したが、マップ画面以外のゲーム画面に集計アイコンを表示してもよい。
図11に、例えばゲームフィールド画面33に集計アイコンを表示する場合の表示の一例を示す。
【0099】
図11に示す例では、ゲームフィールド画面33上でプレイヤキャラクタ29Aと複数の敵キャラクタの部隊55A~55Eとが対峙している。ゲームフィールド画面33にはグリッド線43により格子状の区画57が設定されている。
【0100】
本変形例において実行される処理は前述の実施形態と同様である。すなわち、情報集計処理部19により区画57ごとに存在する敵キャラクタの部隊55A~55Eに関連するキャラクタ関連情報が集計され、各部隊55A~55Eのキャラクタ数に応じた大きさで且つ前述した戦況の判定結果を識別可能な集計アイコン41が、敵キャラクタの部隊55A~55E上にそれぞれ重ねて表示される。このとき、集計アイコン表示処理部25により、集計アイコン41と各部隊55A~55Eのアイコンとが交互に表示される。
【0101】
本変形例によれば、次のような効果を得る。すなわち、ゲームフィールド画面33上に上記部隊55A~55Eのような敵キャラクタが集合したユニットが複数存在する場合、それらのユニットを細かく表示するとプレイヤは見づらくなり、且つ、処理負荷も増大する。このため、本変形例のように集計アイコン41を表示することにより、上記ユニットを細かく表示しなくても、プレイヤは一見して大まかな情報を把握することが可能となる。したがって、プレイヤによる視認性を向上できると共に、処理負荷も軽減できる。また、プレイヤはどの部隊に対して戦闘を挑むか等の戦略を立てやすくなるので戦略性を向上できる。
【0102】
また例えば、以上では、敵キャラクタ31(敵キャラクタアイコン39)の数に基づいて集計アイコン41の大きさを決定したが、これに限定されるものではなく、例えば敵キャラクタ31の戦闘に関わるステータス(例えばレベル、体力値、攻撃力、防御力、装備、スキル、属性、特殊効果などのパラメータ)等に基づいて集計アイコン41の大きさを決定してもよい。この場合、区画45内に複数の敵キャラクタ31が存在する場合にはそれらのステータスを合計して総力を集計してもよい。
【0103】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0104】
3 情報処理装置
13 バトル実行処理部
15 マップ表示処理部
17 キャラクタアイコン表示処理部(オブジェクトアイコン表示処理部)
19 情報集計処理部
21 戦況判定処理部
23 集計アイコン生成処理部
25 集計アイコン表示処理部
27 プレイヤキャラクタ切替処理部(プレイヤオブジェクト切替処理部)
29A~29D 味方キャラクタ
29A,29C プレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)
31 敵キャラクタ
33 ゲームフィールド画面
35 マップ画面
37 味方キャラクタアイコン(オブジェクトアイコン)
39 敵キャラクタアイコン(オブジェクトアイコン)
41 集計アイコン
45 区画
125 記録媒体