(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-15
(45)【発行日】2022-04-25
(54)【発明の名称】可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造及び生体内検出装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/04 20060101AFI20220418BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20220418BHJP
A61B 1/06 20060101ALI20220418BHJP
G02B 23/26 20060101ALI20220418BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
A61B1/04 530
A61B1/00 715
A61B1/06 531
G02B23/26 C
G02B23/24 B
(21)【出願番号】P 2020558972
(86)(22)【出願日】2019-01-29
(86)【国際出願番号】 CN2019073614
(87)【国際公開番号】W WO2020124752
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2020-10-22
(31)【優先権主張番号】201811570625.6
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519228854
【氏名又は名称】上海英諾偉医療器械有限公司
【住所又は居所原語表記】1F And East 2F Building 7,No.150 Cailun Road,Pilot Free Trade Zone,Pudong New Area Shanghai 201203 China
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】厳航
(72)【発明者】
【氏名】唐偉
(72)【発明者】
【氏名】高瑞峰
(72)【発明者】
【氏名】張子美
【審査官】高松 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505154(JP,A)
【文献】特表2009-534113(JP,A)
【文献】特開2017-153769(JP,A)
【文献】国際公開第2016/111075(WO,A1)
【文献】特開平08-009272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/04
A61B 1/00
A61B 1/06
G02B 23/26
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造であって、主回路基板、検出回路基板、検出部材、器具チューブ、チューブキャップと外側チューブを備え、
前記検出回路基板が前記主回路基板の第一の方向に沿った第一の側面に垂直に設けられ、前記器具チューブが前記主回路基板の前記第一の方向に沿った
前記第一の側面と反対側の第二の側面の一側に位置し、前記検出部材が第二の方向に沿って前記検出回路基板の第一の側面に設けられ、前記チューブキャップが前記主回路基板の第二の側面に設けられ、且つ前記器具チューブの端部に接続され、
前記検出回路基板の前記第二の方向に沿った第一の側面に第一の導電性材料が設けられ、前記検出回路基板の前記第二の方向に沿った第二の側面に前記第一の導電性材料と導通可能な第二の導電性材料が設けられ、前記主回路基板の第一の側面に検出用導電性材料が設けられ、前記検出部材の接続端子が前記第一の導電性材料に導通溶接され、前記検出用導電性材料の一端が前記第二の導電性材料に導通溶接され、前記検出用導電性材料の他端がケーブルに導通接続され、
前記主回路基板、前記検出回路基板、前記検出部材、前記チューブキャップと前記器具チューブの一部はいずれも前記外側チューブ内に設けられ、前記外側チューブが柔軟且つ制御可能な湾曲チューブに直接又は間接的に接続され、
ここで、前記第一の方向が第二の方向に対して垂直であることを特徴とする可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造。
【請求項2】
前記検出用導電性材料は、少なくとも2つの導電部を含み、前記導電部が前記第二の方向に沿っており、前記少なくとも2つの導電部が互いに平行であることを特徴とする請求項1に記載の構造。
【請求項3】
前記主回路基板には取付位置決め溝が設けられ、前記検出回路基板と前記チューブキャップの両方は前記取付位置決め溝に挿入されて取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の構造。
【請求項4】
前記チューブキャップの前記器具チューブと反対側の端面が第一の傾斜面を有し、前記外側チューブの前記チューブキャップに近い端面が前記第一の傾斜面の角度と一致する第二の傾斜面を有していることを特徴とする請求項1に記載の構造。
【請求項5】
前記検出部材は、画像収集部材であり、前記主回路基板の端部に照明部材が設けられ、前記照明部材と前記検出部材の両方は、前記第
二の方向に沿い且つ同じ方向を向いていることを特徴とする請求項1-4のいずれか一項に記載の構造。
【請求項6】
前記主回路基板の端部にはスロットが設けられ、前記照明部材は前記スロットに設けられていることを特徴とする請求項5に記載の構造。
【請求項7】
前記主回路基板の第一の側面及び/又は第二の側面にはさらに照明用導電性材料が設けられ、前記照明用導電性材料は、前記照明部材に導通溶接され、これにより、少なくとも2つの前記照明部材は並列に接続され、前記照明用導電性材料はケーブルに導通接続されていることを特徴とする請求項6に記載の構造。
【請求項8】
前記器具チューブと前記チューブキャップは接着され、前記検出部材と前記主回路基板は接着されていることを特徴とする請求項1-4のいずれか一項に記載の構造。
【請求項9】
前記検出回路基板の前記主回路基板と反対側の側縁は円弧形状であり、前記円弧形状が前記外側チューブの内面と一致していることを特徴とする請求項1-4のいずれか一項に記載の構造。
【請求項10】
可撓性チューブに基づく生体内検出装置であって、
請求項1-9のいずれか一項に記載の可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造と、柔軟且つ制御可能な湾曲チューブとを備え、前記可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造が前記制御可能な湾曲チューブの一端に挿入部を形成していることを特徴とする可撓性チューブに基づく生体内検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療分野に関し、特に可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造及び生体内検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、可撓性チューブに基づく生体内検出技術は、医療分野に広く応用され、可撓性チューブに基づく生体内検出装置を人体内に挿入することで、医療従事者が人体内の臓器を検査することを支援することができる。
従来の関連技術では、可撓性チューブに基づく生体内検出装置は、柔軟且つ制御可能な湾曲チューブ、及び制御可能な湾曲チューブの一端に形成された検出部材を含むことができる。該検出部材の接続端子は、溶接により他の電線と溶接でき、さらに電力伝送を実現する。
【0003】
しかしながら、検出部材が小さいため、その電線のサイズも小さく、それと他の電線との溶接プロセスは操作しにくく、同時に、移動中に溶接効果を保証することも困難であり、例えば検出部材の電線と他の電線は移動する時に断線状況が発生しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、溶接プロセスの操作が容易ではないという問題を解決するために、可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造及び生体内検出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一の態様による可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造は、主回路基板、検出回路基板、検出部材、器具チューブ、チューブキャップと外側チューブを備え、
前記検出回路基板が前記主回路基板の第一の方向に沿った第一の側面に垂直に設けられ、前記器具チューブが前記主回路基板の前記第一の方向に沿った第二の側面の一側に位置し、前記検出部材が第二の方向に沿って前記検出回路基板の第一の側面に設けられ、前記チューブキャップが前記主回路基板の第二の側面に設けられ、且つ前記器具チューブの端部に接続され、
前記検出回路基板の前記第二の方向に沿った第一の側面に第一の導電性材料が設けられ、前記検出回路基板の前記第二の方向に沿った第二の側面に前記第一の導電性材料と導通可能な第二の導電性材料が設けられ、前記主回路基板の第一の側面に検出用導電性材料が設けられ、前記検出部材の接続端子に前記第一の導電性材料が導通溶接され、前記検出用導電性材料の一端が前記第二の導電性材料に導通溶接され、前記検出用導電性材料の他端がケーブルに導通接続され、
前記主回路基板、前記検出回路基板、前記検出部材、前記チューブキャップと前記器具チューブの一部はいずれも前記外側チューブ内に設けられ、前記外側チューブが柔軟且つ制御可能な湾曲チューブに直接又は間接的に接続され、
ここで、前記第一の方向が第二の方向に対して垂直である。
【0006】
選択可能に、前記検出用導電性材料は、少なくとも2つの導電部を含み、前記導電部が前記第二の方向に沿っており、前記少なくとも2つの導電部が互いに平行である。
【0007】
選択可能に、前記主回路基板には取付位置決め溝が設けられ、前記検出回路基板と前記チューブキャップの両方は前記取付位置決め溝に挿入されて取り付けられる。
【0008】
選択可能に、前記チューブキャップの前記器具チューブと反対側の端面が第一の傾斜面を有し、前記外側チューブの前記チューブキャップに近い端面が前記第一の傾斜面の角度と一致する第二の傾斜面を有している。
【0009】
選択可能に、前記検出部材は、画像収集部材であり、前記主回路基板の端部に照明部材が設けられ、前記照明部材と前記検出部材の両方は、前記第2の方向に沿い且つ同じ方向を向いている。
【0010】
選択可能に、前記主回路基板の端部にはスロットが設けられ、前記照明部材は前記スロットに設けられている。
【0011】
選択可能に、前記主回路基板の第一の側面及び/又は第二の側面にはさらに照明用導電性材料が設けられ、前記照明用導電性材料は、前記照明部材に導通溶接され、これにより、少なくとも2つの前記照明部材は並列に接続され、前記照明用導電性材料はケーブルに導通接続されている。
【0012】
選択可能に、前記器具チューブと前記チューブキャップは接着され、前記検出部材と前記主回路基板は接着されている。
【0013】
選択可能に、前記検出回路基板の前記主回路基板と反対側の側縁は円弧形状であり、前記円弧形状が前記外側チューブの内面と一致している。
【0014】
本発明の第二の態様による可撓性チューブに基づく生体内検出装置は、第一の態様及びその選択可能な解決策に係る可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造と、柔軟且つ制御可能な湾曲チューブとを備え、前記可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造が前記制御可能な湾曲チューブの一端に挿入部を形成している。
【0015】
本発明によって提供される可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造及び生体内検出装置では、相互に直交する検出回路基板と主回路基板が用いられ、且つ前記検出回路基板の第一の側面に第一の導電性材料が設けられ、第二の側面に第一の導電性材料と導通可能な第二の導電性材料が設けられ、前記検出部材が前記検出回路基板の第一の側面に接続される場合、検出部材の接続端子に前記第一の導電性材料が溶接されてもよく、さらに、垂直な主回路基板と検出回路基板、及びその上の導電性材料により、ケーブルと検出部材の直接溶接が回避され、同時に、検出部材が第一の側面にある第一の導電性材料と溶接するだけでよく、これにより、検出部材の溶接スポットを拡大することに役立ち、したがって、本発明は、溶接作業の難度を低減し、溶接の強度、信頼性を向上させ、様々な移動状況での溶接の安定性を満たす。
【0016】
本発明はさらに主回路基板と検出回路基板の組み立てにより、検出部材の安定した取り付け及び使用を確保し、それが外力の影響を受けないようにし、同時に、検出回路基板が主回路基板の第一の側面に垂直に設けられるので、スペースの応用の合理化を有利にすることができ、それによって構造の全体のサイズの縮小が容易になる。
【0017】
本発明の選択可能な解決策は、少なくとも2つの相互に平行な導電部により、ケーブルとの導通接続を実現でき、それによってセンシング部材に対応するケーブルの溶接作業を容易にし、溶接強度の向上を有利にすることができる。
【0018】
本発明の選択可能な解決策は、取付位置決め溝により、検出回路基板と主回路基板が取り付けられた後の径方向のサイズの縮小を有利にすることができる。
【0019】
本発明の選択可能な解決策は、さらに、第一の傾斜面と第二の傾斜面により、挿入部の挿入通過性を効果的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の記述において必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は本発明のいくつかの実施例だけであり、当業者であれば、創造的な労働を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブを除く部分の構造の概略
図1である。
【
図2】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブを除く部分の構造の概略
図2である。
【
図3】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の概略
図1である。
【
図4】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の概略
図2である。
【
図5】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の端面構造の概略図である。
【
図6】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図1である。
【
図7】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図2である。
【
図8】本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図3である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施例の図面と組み合わせて本発明の実施例における技術的解決策を明確且つ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要せずに取得する他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0022】
本発明の明細書と特許請求の範囲及び上記図面中の用語「第一」、「第二」、「第三」、「第四」など(存在すれば)は類似するオブジェクトを区別するためのものであり、特定の順序又は前後順序を説明することに用いられる必要がない。このように用いられるデータは、ここで説明する本発明の実施例がここで図示又は記載されるもの以外の順序で実施されることができるように、適切な場合で交換可能であると理解すべきである。また、用語「含む」と「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包括を覆うことを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は明確に列挙されたステップ又はユニットに限定される必要がなく、明確に列挙されないもの又はこれらのプロセス、方法、製品又は装置の固有の他のステップ又はユニットを含むことができる。
【0023】
以下に本発明の技術的解決策を具体的な実施例で詳細に説明する。以下にいくつかの具体的な実施例は、互いに組み合わせられてもよく、同じ又は類似する概念又はプロセスに対して、いくつかの実施例では繰り返して説明されない。
【0024】
図1は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブを除く部分の構造の概略
図1であり、
図2は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブを除く部分の構造の概略
図2である。
【0025】
図1を参照すると、可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造は、主回路基板1、検出回路基板2、検出部材3、器具チューブ4、チューブキャップ5と外側チューブ7を備える。
【0026】
前記検出回路基板2は、前記主回路基板1の第一の方向に沿った第一の側面に垂直に設けられ、前記器具チューブ4は、前記主回路基板の前記第一の方向に沿った第二の側面の一側に位置し、前記チューブキャップ5は、前記主回路基板の第二の側面に設けられ、且つ前記器具チューブの端部に接続される。
【0027】
ここで、第一の方向は、表面及び裏面の方向として理解されてもよく、又は主回路基板1の表面に垂直な方向として理解されてもよい。さらに、検出回路基板2と器具チューブ4は、主回路基板1の両側面に別々に設けられてもよい。
前記検出部材3は第二の方向に沿って前記検出回路基板2の第一の側面に設けられる。
【0028】
第二の方向は、検出回路基板2の表面及び裏面の方向として理解されてもよく、又は検出回路基板2の表面に垂直な方向として理解されてもよく、さらに器具チューブ4の長手方向として理解されてもよい。検出回路基板2の第一の側面が検出方向を向いているため、検出部品3は検出方向を向いていることができる。第一の方向と第二の方向は、互いに垂直な方向として理解されてもよい。
【0029】
これからわかるように、本実施例は主回路基板と検出回路基板の組み立てにより、検出部材の安定した取り付け及び使用を確保し、それが外力の影響を受けないようにし、同時に、検出回路基板が主回路基板の第一の側面に垂直に設けられるので、スペースの応用の合理化を有利にすることができ、それによって構造の全体のサイズの縮小が容易になる。
【0030】
ここで、前記検出回路基板2の前記第二の方向に沿った第一の側面に第一の導電性材料(図示せず)が設けられ、前記検出回路基板2の前記第二の方向に沿った第二の側面に前記第一の導電性材料と導通可能な第二の導電性材料21が設けられ、前記主回路基板1の第一の側面に検出用導電性材料11が設けられ、前記検出部材3の接続端子に前記第一の導電性材料が導通接続され、前記検出用導電性材料11の一端が前記第二の導電性材料21に導通溶接され、前記検出用導電性材料11の他端がケーブルに導通接続される。
【0031】
これからわかるように、本実施例は、さらに、垂直な主回路基板と検出回路基板、及びその上の導電性材料により、ケーブルと検出部品の直接溶接を回避し、同時に、検出部材が第一の側面にある第一の導電性材料と溶接するだけでよく、これにより、検出部材の溶接スポットを拡大することに役立ち、したがって、本発明は、溶接作業の難度を低減し、溶接の強度、信頼性を向上させ、様々な移動状況での溶接の安定性を満たす。
【0032】
また、上述した主回路基板1の第一の側面、第二の側面、及び検出回路基板2の第一の側面と第二の側面はいずれも平面であってもよく、同時に、本実施例ではこれらの側面が曲面、弧状面である実施形態は排除されない。
【0033】
第一の導電性材料は、接続導電を実現できる任意の材料であってもよく、銅シートなどの金属シートであってもよく、一実施形態では、第一の側面の表面上に設けられてもよく、他の選択可能な実施形態では、第一の側面に溝が開設されてもよく、さらに第一の導電性材料は該溝に設けられてもよい。
【0034】
第二の導電性材料21は、接続導電を実現できる任意の材料であってもよく、銅シートなどの金属シートであってもよく、一実施形態では、第二の側面の表面上に設けられてもよく、他の選択可能な実施形態では、第二の側面に溝が開設されてもよく、さらに第二の導電性材料は該溝に設けられてもよい。
【0035】
検出用導電性材料11は、接続導電を実現できる任意の材料であってもよく、具体的には、検出回路基板2上の導電性材料と導通し、さらに、ケーブルと検出回路基板2の間の信号及び/又は電気エネルギーの伝送を実現でき、検出用導電性材料11は、銅シートなどの金属シートであってもよく、一実施形態では、検出用導電性材料11は、主回路基板の外側端面及び/又は内側端面まで延びることができる。
【0036】
器具チューブ4は、生検、レーザーなどの器具を設けることができるチューブ材料であってもよく、可撓性を有するものであってもよいと理解される。具体的には分野内での制御可能な湾曲チューブのうちの器具チューブ4に対する定義を参照して理解することができる。
【0037】
図3は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の概略
図1であり、
図4は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の概略
図2であり、
図5は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の端面の概略図である。
【0038】
図3から
図5を参照すると、本実施例では、前記主回路基板1、前記検出回路基板2、前記検出部材3、前記チューブキャップ5と前記器具チューブ4の一部はいずれも前記外側チューブ7内に設けられ、前記外側チューブ7が柔軟且つ制御可能な湾曲チューブに直接又は間接的に接続される。
【0039】
前記外側チューブ7内に接着剤が充填されてもよく、該接着剤により、各回路基板、部材、及び器具チューブの間の位置への固定を実現し、装置全体のパッケージングを実現することができる。接着剤が充填されており、これは、外側チューブ7内に接着剤がある限り、すべての空のスペースが満たされているか否かに関わらず、上記の説明から逸脱しないと理解されてもよい。
【0040】
接着剤で固定すると、一体化した挿入部を形成できる。
【0041】
図6は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図1であり、
図7は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図2であり、
図8は本発明の一実施例における可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造の外側チューブと器具チューブを除く部分の構造の概略
図3である。
【0042】
図1から
図6を参照すると、一実施形態では、前記検出用導電性材料11は、少なくとも2つの導電部を含み、前記導電部が前記第二の方向に沿っており、前記少なくとも2つの導電部が互いに平行である。その中の導電部は矩形であり、両端のケーブルと第二の導電性材料を直接導通することができる。
【0043】
これからわかるように、各導電部が一字状に並べて平行に分布することにより、検出用導電性材料11とケーブルの溶接を容易にすることができ、且つ溶接強度を効果的に高めることができる。
【0044】
一実施形態では、
図8を参照しながら他の図面と併せて、前記主回路基板1には取付位置決め溝15が設けられ、前記検出回路基板2と前記チューブキャップ5の両方は前記取付位置決め溝15に挿入されて取り付けられる。
【0045】
取付位置決め溝15が設けられることにより、検出回路基板2とチューブキャップ5を挿入して取り付けることができ、さらに、スペースに対する合理的な利用により、全体構造の径方向のサイズを効果的に制御することができる。
【0046】
該取付位置決め溝15は、矩形の溝であってもよく、チューブキャップ5は取付位置決め溝15の第二の方向に沿ってケーブルから離れた部分に取り付けられてもよく、検出回路基板2は、取付位置決め溝15の第二の方向に沿ってケーブルに近づく部分に取り付けられてもよい。
【0047】
取り付けて位置決めするとともに、取付位置決め溝15の縁位置に接続部材を設けることができ、該接続部材は、例えば接着、係合、溶接のための任意の接続部材であってもよく、したがって、主回路基板1と検出回路基板2の間、及び主回路基板1とチューブキャップ5の間の取り付け及び位置決めの安定化をさらに有利にすることができる。
【0048】
一実施形態では、前記検出回路基板2の前記主回路基板1と反対側の側縁は円弧形状であり、前記円弧形状が前記外側チューブ7の内面と一致している。
さらに、検出回路基板2と外側チューブ7は縁部に組み立てられてもよい。
【0049】
具体的な実施過程では、検出回路基板2は、半円部、及び第一の方向に沿って半円部の直線縁に設けられた挿入部を含むことができ、該挿入部が前記取付位置決め溝15に挿入でき、半円部が第一の方向と第二の方向に垂直な第三の方向に沿っており、その直径が挿入部の第三の方向に沿ったサイズよりも大きくなる必要があり、挿入部の第三の方向に沿ったサイズが取付位置決め溝15の第三の方向に沿ったサイズと一致する。
【0050】
具体的な実施過程では、チューブキャップ5の第一の方向に沿った側にも挿入部が設けられ、該挿入部は前記取付位置決め溝15に挿入できる。
【0051】
一実施形態では、
図2、
図3、
図4と
図7を参照すると、前記チューブキャップ5の前記器具チューブと反対側の端面が第一の傾斜面を有し、前記外側チューブ7の前記チューブキャップに近い端面が前記第一の傾斜面の角度と一致する第二の傾斜面を有している。
【0052】
該第一の傾斜面と第二の傾斜面は、器具チューブ4の軸心に対して非直角の角度をなすことができると理解されてもよい。第一の傾斜面と第二の傾斜面の角度が一致していることは、両方と軸心の間の角度が同じであるか、差が一定の閾値未満であると理解されてもよく、同時に、該第一の傾斜面はチューブキャップ5の端面の一部であってもよいし、チューブキャップ5の端面の全部であってもよく、該第二の傾斜面は、外側チューブ7の端面の部分であってもよいし、外側チューブ7の端面の全部であってもよい。
【0053】
また、上記傾斜面は、平坦な傾斜面であってもよいし、一定の弧度を有してもよい。
【0054】
チューブキャップ5の第一の傾斜面と外側チューブ7の第二の傾斜面により、構造又は形成された挿入部の挿入通過性を効果的に向上させることができる。
【0055】
一実施形態では、前記検出部材3は画像収集部材であってもよい。他の選択可能な実施形態では、前記検出部材3は、液体検出部材、ガス検出部材などの液体、ガス、固体の物理的及び化学的特性を検出するための任意の他の検出装置であってもよい。
【0056】
検出部材3は画像収集部材であってもよく、イメージセンサーの急速な発展に伴い、現在、最小のイメージセンサーが0.7mm*0.7mmを達成できるため、外径を効果的に制御でき、照明機能を有し、パッケージングが安全で信頼性でき、コストが低いパッケージ構造が急務となり、本実施例に係る装置は、このニーズを満たすことができる。
【0057】
効果的な画像収集を実現することに適するために、前記装置は、さらに照明部材6を含むことができ、具体的には、前記主回路基板1の端部に照明部材6が設けられ、これは、主回路基板1の検出部材3に近い端部に照明部材6が設けられると理解されてもよい。前記照明部材6と前記検出部材3の両方は、前記第2の方向に沿い且つ同じ方向を向いている。この同じ方向が検出方向、即ち照明方向を指すことができる。
【0058】
具体的な実施過程では、照明部材6の数は2つのグループであってもよく、それらは第三の方向に沿って主回路基板1の端部に分布し、且つ該2つのグループの照明部材6は検出部材3の第三の方向に沿った両側に均一に分布することができ、さらに、クリア且つ均一な照明を実現することに有利である。
【0059】
照明部材6は、光を出力できる任意の部材であってもよく、それは、任意の色であってもよく、発光原理を有する任意の部材、例えばLEDであってもよい。具体的な実施過程では、該照明部材6は単色であってもよいし、多色であってもよく、また、変色してもよい。
【0060】
一実施形態では、
図6と
図8を参照すると、前記主回路基板1の端部にはスロット14が設けられ、前記照明部材6は前記スロット14に設けられている。
該スロット14の形状は、照明部材6の外部形状と一致することができる。
これからわかるように、スロット14により、照明部材6の安定した取り付けを有利にすることができる。
【0061】
また、スロット14の第二の方向に沿った深さは、検出部材3の第二の方向に沿ったサイズに関連付けられてもよく、さらに、検出部材3の検出回路基板2に遠い端部と照明部材6の検出回路基板2に遠い端部が同一の基準面にあることを確保することを有利にすることができ、該基準面が第二の方向に垂直な面を指す。同時に、該照明部材5の該端部が第二の方向に沿って検出部材3の端部よりもわずかに高いか、低くてもよく、上述した一致から逸脱せず、また、上述した同じ基準面にあることから逸脱しない。
【0062】
これから分かるように、照明部材6と検出部材3が同じ基準面にあることにより、照明をより均一にすることができる。
【0063】
照明用導電性材料とそれに接続されたケーブルは、信号を伝送することができ、電気エネルギーを伝送することもできる。
【0064】
一実施形態では、前記主回路基板1の第一の側面及び/又は第二の側面にはさらに照明用導電性材料が設けられ、前記照明用導電性材料は、前記照明部材6に導通溶接され、これにより、少なくとも2つの前記照明部材は並列に接続され、前記照明用導電性材料はケーブルに導通接続されている。
【0065】
該照明用導電性材料は、照明部材6に導電溶接された第一の照明用導電性材料12、及び第一の照明用導電性材料12とケーブルを第二の方向に沿って導通接続する第二の照明用導電性材料13を含むことができ、その中の第二の照明用導電性材料13は検出用導電性材料11と類似することができ、互いに平行な導電部を含み、それは、各導電部が一字状に並べて平行に分布することにより、第二の照明用導電性材料13とケーブルの溶接を容易にすることに有利であり、そして溶接強度を効果的に高めることができる。
【0066】
これからわかるように、回路基板と導電性材料により、検出部材、照明部材とケーブルの溶接の強度、信頼性を効果的に向上させ、溶接スポットと外側チューブの短絡リスクを低減させることができる。
【0067】
また、照明に対応するケーブルと検出に対応するケーブルは、異なるケーブルであってもよいし、同一のケーブル内に設けられてもよい。
【0068】
具体的な実施過程では、ケーブルはシールド層付きの同軸ケーブルであってもよい。シールド層は、溶接強度を効果的に高めることができ、その中の電線の異常を回避することもできる。
【0069】
一実施形態では、前記器具チューブ4と前記チューブキャップ5は接着されてもよく、前記検出部材3と前記主回路基板1も接着されてもよい。さらに、それらの間の位置の安定性を確保することができ、同時に、この実施形態では、接着剤を充填する方式は除外されない。
【0070】
以上の解決策に係る構造に基づき、設計が巧みで、部品量が少なく、スペースが合理的に利用され、簡単且つ確実で製造しやすい等の積極的な効果を有することができる。同時に、本実施例及びその選択可能な解決策を利用し、内視鏡分野に適用すれば、斜辺を有する直径3mm未満のマイクロセンサー内視鏡挿入部をパッケージ化でき、内視鏡分野におけるマイクロセンサーの用途を大幅に拡大する。
【0071】
本発実施例はさらに、以上の選択可能な解決策に係る可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造と、柔軟且つ制御可能な湾曲チューブとを備え、前記可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造が前記制御可能な湾曲チューブの一端に挿入部を形成している可撓性チューブに基づく生体内検出装置を提供する。
【0072】
該挿入部と制御可能な湾曲チューは、内視鏡の制御可能な湾曲チューブと挿入部であってもよい。
【0073】
上述したように、本実施例によって提供される可撓性チューブに基づく検出パッケージ構造及び生体内検出装置では、相互に直交する検出回路基板と主回路基板が用いられ、前記検出回路基板の第一の側面に第一の導電性材料が設けられ、第二の側面に第一の導電性材料と導通可能な第二の導電性材料が設けられ、前記検出部材が前記検出回路基板の第一の側面に接続される場合、検出部材の接続端子に前記第一の導電性材料が溶接されてもよく、さらに、垂直な主回路基板と検出回路基板、及びその上の導電性材料により、ケーブルと検出部品の直接溶接が回避され、同時に、検出部材が第一の側面にある第一の導電性材料と溶接するだけでよく、これにより、検出部材の溶接スポットを拡大することに役立ち、したがって、本発明は、溶接作業の難度を低減し、溶接の強度、信頼性を向上させ、様々な移動状況での溶接の安定性を満たす。
【0074】
本実施例はさらに主回路基板と検出回路基板の組み立てにより、検出部材の安定した取り付け及び使用を確保し、それが外力の影響を受けないようにし、同時に、検出回路基板が主回路基板の第一の側面に垂直に設けられるので、スペースの応用の合理化を有利にすることができ、それによって構造の全体のサイズの縮小が容易になる。
【0075】
最後に、以上の各実施例が本発明の技術的解決策を説明するためのものだけであるがこれを限定するものではないことを説明すべきであり、本発明は上記各実施例を参照して詳細に説明されたが、当業者であれば、依然として上記の各実施例に記載される技術的解決策を変更し、又はその技術的特徴の一部又は全部に対して同等の置き換えを行うことができるが、これらの変更又は置き換えは対応する技術的解決策の本質を本発明の各実施例の技術的解決策の範囲から逸脱させない。
【符号の説明】
【0076】
1-主回路基板
11-検出用導電性材料
12-第一の照明用導電性材料
13-第二の照明用導電性材料
14-スロット
15-取付位置決め溝
2-検出回路基板
21-第二の導電性材料
3-検出部材
4-器具チューブ
5-チューブキャップ
6-照明部材
7-外側チューブ