(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】空調システム
(51)【国際特許分類】
F24D 15/00 20220101AFI20220419BHJP
F24H 9/20 20220101ALI20220419BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20220419BHJP
F24F 7/06 20060101ALI20220419BHJP
F24F 11/62 20180101ALN20220419BHJP
【FI】
F24D15/00 Z
F24H9/20 Z
F24D15/00 B
F24F7/007 B
F24F7/06 B
F24F11/62
(21)【出願番号】P 2017154548
(22)【出願日】2017-08-09
【審査請求日】2020-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢野 剛広
(72)【発明者】
【氏名】高橋 要
(72)【発明者】
【氏名】崎野 恭介
(72)【発明者】
【氏名】大原 一真
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-275332(JP,A)
【文献】特開2002-022240(JP,A)
【文献】特開平08-014623(JP,A)
【文献】特開平05-322290(JP,A)
【文献】特開平04-268149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 15/00
F24H 9/20
F24F 7/007
F24F 7/06
F24F 11/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室の温度を検出する浴室温度検出部と、
前記浴室に連通する隣室を暖房する暖房運転モードを有する隣室空調機と、
前記隣室空調機を制御する制御部と、
前記隣室の温度を検出する隣室温度検出部と、
前記隣室内の空気を前記隣室の外部へ排気する換気運転モードを有する隣室換気装置と
を備え、
前記制御部は、
前記浴室温度検出部によって検出された前記浴室の温度の経時変化に基づき、入浴中または入浴準備中であるか否かを判定し、
前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させ、
前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記閾値を超える場合に、前記隣室換気装置を制御して前記換気運転モードを開始させること
を特徴とする空調システム。
【請求項2】
浴室の温度を検出する浴室温度検出部と、
前記浴室に連通する隣室を暖房する暖房運転モードを有する隣室空調機と、
前記隣室空調機を制御する制御部と、
前記隣室の温度を検出する隣室温度検出部と、
前記隣室内の空気を前記隣室の外部へ排気する換気運転モードを有する隣室換気装置と
を備え、
前記制御部は、
前記浴室温度検出部によって検出された前記浴室の温度の経時変化に基づき、入浴中または入浴準備中であるか否かを判定し、
前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させ、前記隣室換気装置を制御して前記換気運転モードを開始させること
を特徴とする空調システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記閾値である第1閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して、前記暖房運転モードを第1の風量で開始させ、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記第1閾値よりも低い第2閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して、前記暖房運転モードを前記第1の風量よりも大きい第2の風量で開始させること
を特徴とする請求項
1または2に記載の空調システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記浴室温度検出部による検出結果に基づき、前記浴室の温度よりも高い温度を前記暖房運転モードにおける目標温度として決定すること
を特徴とする請求項1~
3のいずれか一つに記載の空調システム。
【請求項5】
前記浴室に向けて開口する吸込口および吹出口と、前記吸込口と前記吹出口とを連通する風路と、前記吸込口から前記吹出口へ向かう空気の流れを発生させるファンとを備えた浴室空調機
をさらに備え、
前記浴室温度検出部は、
前記浴室空調機の前記風路内に配置されること
を特徴とする請求項1~
4のいずれか一つに記載の空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
浴室に隣接する洗面所や脱衣所等の隣室は、浴室から流入する湿気によって結露が生じ易く、結露が生じることで、鏡が曇ったりカビが発生したりするおそれがある。
【0003】
そこで、隣室の結露を抑制するために、隣室に湿度センサを設置し、湿度センサによって隣室が高湿度状態であることが検出された場合に、隣室の換気を開始させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術には、隣室の結露を抑制することに関してさらなる改善の余地がある。
【0006】
すなわち、上述した従来技術のように隣室の湿度に基づいて隣室の換気を開始させることとすると、隣室の湿度が上昇した後で隣室の換気が開始されることとなるため、隣室の結露を十分に防止することができない。
【0007】
実施形態の一態様は、浴室に隣接する隣室の結露を抑制することができる空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の一態様に係る空調システムは、浴室の温度を検出する浴室温度検出部と、前記浴室に連通する隣室を暖房する暖房運転モードを有する隣室空調機と、前記隣室空調機を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記浴室温度検出部による検出結果に基づき、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させることを特徴とする。
【0009】
暖房運転モードを開始させて隣室の温度を上昇させることで、隣室の飽和水蒸気量を上昇させて、隣室を結露が生じにくい状態とする。これにより、隣室の結露を抑制することができる。また、浴室では、湯張りやシャワー吐水によって湿気が発生するが、湯張りやシャワー吐水が開始されると、浴室から隣室へ湿気が流入するよりも前に、浴室の温度が上昇することとなる。したがって、浴室温度検出部による検出結果に基づいて暖房運転モードを開始させることで、浴室から隣室に湿気が流入するよりも前、すなわち、隣室の湿度が上昇するよりも前に、暖房運転モードを開始させて、隣室を結露が生じにくい状態とすることができる。したがって、実施形態に係る空調システムによれば、たとえば、隣室の湿度に基づいて暖房運転モードを開始させる場合と比較して、隣室の結露をより確実に抑制することができる。
【0010】
また、前記制御部は、前記浴室温度検出部によって検出された前記浴室の温度の経時変化に基づき、入浴中または入浴準備中であるか否かを判定し、前記入浴中または入浴準備中であると判定した場合に、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させることを特徴とする。
【0011】
これにより、浴室から隣室に湿気が流入する可能性が高い状況下において暖房運転モードを開始させることができる。また、浴室から隣室に湿気が流入する可能性が低い状況下で暖房運転モードが不必要に開始されることを抑制することができる。
【0012】
また、前記隣室の温度を検出する隣室温度検出部をさらに備え、前記制御部は、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させることを特徴とする。
【0013】
隣室の温度が比較的高い状況下においては、隣室の飽和水蒸気量が比較的高いため、必ずしも暖房運転モードを開始させることを要しない場合もある。また、隣室の温度が比較的高い状況下で暖房運転を行うと、使用者に不快感を与えてしまうおそれもある。そこで、隣室の温度が閾値以下である場合に暖房運転モードを開始させるようにすることで、暖房運転モードが不必要に開始されることを抑制することができる。
【0014】
また、前記制御部は、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記閾値である第1閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して、前記暖房運転モードを第1の風量で開始させ、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記第1閾値よりも低い第2閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して、前記暖房運転モードを前記第1の風量よりも大きい第2の風量で開始させることを特徴とする。
【0015】
暖房運転モードを第2の風量で開始させることで、隣室の温度をより早く上昇させることができるため、隣室の結露をさらに抑制することができる。
【0016】
また、前記隣室内の空気を前記隣室の外部へ排気する換気運転モードを有する隣室換気装置をさらに備え、前記制御部は、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記閾値を超える場合に、前記隣室換気装置を制御して前記換気運転モードを開始させることを特徴とする。
【0017】
夏場などの比較的外気温が高いときに、暖房運転に代えて換気運転を行うようにすることで、使用者に不快感を与えることなく隣室の結露を抑制することができる。
【0018】
また、前記隣室内の空気を前記隣室の外部へ排気する換気運転モードを有する隣室換気装置をさらに備え、前記制御部は、前記入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、前記隣室温度検出部によって検出された前記隣室の温度が前記閾値以下である場合に、前記隣室空調機を制御して前記暖房運転モードを開始させ、前記隣室換気装置を制御して前記換気運転モードを開始させることを特徴とする。
【0019】
暖房運転に加えて換気運転も行うことで、隣室内の湿気を室外に排出することができるため、隣室の結露をさらに抑制することができる。
【0020】
また、前記制御部は、前記浴室温度検出部による検出結果に基づき、前記浴室の温度よりも高い温度を前記暖房運転モードにおける目標温度として決定することを特徴とする。
【0021】
浴室の温度よりも隣室の温度が高くなるように隣室の目標温度を設定することで、隣室の飽和水蒸気量を浴室の飽和水蒸気量よりも高くすることができる。これにより、たとえば、隣室の目標温度を浴室の温度よりも低い温度に設定した場合と比べて、隣室の結露をさらに抑制することができる。
【0022】
また、前記浴室に向けて開口する吸込口および吹出口と、前記吸込口と前記吹出口とを連通する風路と、前記吸込口から前記吹出口へ向かう空気の流れを発生させるファンとを備えた浴室空調機をさらに備え、前記浴室温度検出部は、前記浴室空調機の前記風路内に配置されることを特徴とする。
【0023】
浴室内に空気の循環流を発生させる浴室空調機を備えることで、浴室空調機を備えない場合と比較して、浴室内の温度をより早期に均一化させることができる。したがって、浴室温度検出部を用いて浴室の温度をより正確に検出することができる。また、循環流が通過する浴室空調機の風路内に浴室温度検出部を配置することにより、たとえば、浴室の隅など空気の流れが少ない場所に浴室温度検出部を配置した場合と比較して、浴室の温度変化に対する応答性を高めることができる。
【発明の効果】
【0024】
実施形態の一態様によれば、浴室に隣接する隣室の結露を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、実施形態に係る空調システムの概要説明図である。
【
図2】
図2は、空調システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、浴室空調機の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、結露抑制処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する空調システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0027】
<空調システムの概要>
まず、実施形態に係る空調システムの概要について
図1を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る空調システムの概要説明図である。
【0028】
図1に示すように、浴室2の隣には、洗面所、脱衣所あるいは洗面脱衣所等の隣室3が配置される。隣室3は、たとえば浴室ドア4に設けられたガラリ等の通気部5を介して隣室3に連通するため、浴室2において入浴や入浴の準備(たとえば湯張りなど)が行われると、浴室2内で発生した湿気が通気部5を介して隣室3に流入することとなる。また、たとえば、使用者が浴室ドア4を開けることによって浴室2から隣室3へ湿気が流入する場合もある。浴室2の湿気が隣室3に流入すると、隣室3に結露が発生して、たとえば隣室3内の鏡が曇ったり隣室3にカビが発生したりするおそれがある。
【0029】
そこで、実施形態に係る空調システム1では、入浴または入浴準備が開始された場合に、隣室3の温度を上昇させることとした。隣室3の温度を上昇させることで、隣室3の飽和水蒸気量が上昇して、隣室3に結露が生じにくくなる。これにより、隣室3の結露を抑制することができる。
【0030】
具体的には、
図1に示すように、実施形態に係る空調システム1は、浴室温度検出部10と、隣室空調機20と、制御部30とを備える。
【0031】
浴室温度検出部10は、浴室2の温度を検出する。隣室空調機20は、隣室3を暖房する暖房運転モードを有する。制御部30は、隣室空調機20を制御する。
【0032】
ここで、浴室2では、湯張りやシャワー吐水によって湿気が発生するが、湯張りやシャワー吐水が開始されると、浴室2から隣室3へ湿気が流入するよりも前に、浴室2の温度が上昇することとなる。
【0033】
そこで、実施形態に係る空調システム1では、浴室温度検出部10による検出結果に基づき、隣室空調機20を制御して暖房運転モードを開始させることとした。これにより、浴室2から隣室3に湿気が流入するよりも前、すなわち、隣室3の湿度が上昇するよりも前に、暖房運転モードを開始させて、隣室3を結露が生じにくい状態とすることができる。したがって、実施形態に係る空調システム1によれば、隣室3の湿度に基づいて暖房運転モードを開始させる場合と比較して、隣室3の結露をより確実に抑制することができる。
【0034】
このように、実施形態に係る空調システム1によれば、隣室3の結露を抑制することが可能である。
【0035】
<空調システムの構成>
次に、上述した空調システム1の構成について
図2を参照して説明する。
図2は、空調システム1の構成例を示すブロック図である。
【0036】
図2に示すように、空調システム1は、浴室温度検出部10と、隣室空調機20と、制御部30と、浴室空調機40と、入力装置60とを備える。
【0037】
浴室温度検出部10は、浴室2の温度を検出し、検出結果を制御部30へ出力する。かかる浴室温度検出部10は、浴室空調機40内に設けられる。なお、浴室空調機40と隣室空調機20の制御部30とは、有線または無線で接続されており、双方向に通信可能である。同様に、入力装置60と隣室空調機20の制御部30とは、有線または無線で接続されており、双方向に通信可能である。
【0038】
ここで、浴室温度検出部10の配置について、浴室空調機40の構成とあわせて
図3を参照して説明する。
図3は、浴室空調機40の構成例を示す図である。
【0039】
図3に示すように、浴室空調機40は、たとえば浴室2の天井2Cに埋め込まれる所謂ビルトインタイプの空調機である。かかる浴室空調機40は、浴室2の内部に向けて開口する吸込口41および室内吹出口42と、浴室2の外部に向けて開口する屋外吹出口43と、吸込口41、室内吹出口42および屋外吹出口43を連通する風路44とを備える。風路44は、たとえば浴室空調機40の本体内部に形成された風路、あるいは、浴室空調機40の外部に設けられたダクトである。また、浴室空調機40は、吸込口41から風路44に吸い込まれた空気の流出先を室内吹出口42と屋外吹出口43との間で切り替えるダンパ45を備える。
【0040】
また、浴室空調機40は、ダンパ45よりも上流側の風路44に配置され、吸込口41から室内吹出口42へ向かう空気の流れを発生させる際に用いられる循環用ファン46と、ダンパ45よりも下流側の風路44のうち屋外吹出口43へ向かう風路44に配置され、吸込口41から屋外吹出口43へ向かう空気の流れを発生させる際に用いられる換気用ファン47とを備える。
【0041】
また、浴室空調機40は、ダンパ45よりも下流側の風路44のうち室内吹出口42へ向かう風路44に配置され、風路44内を室内吹出口42へ向かって流れる空気を加熱するヒータ等の熱源48と、ダンパ45、循環用ファン46、換気用ファン47および熱源48の各駆動装置を制御する制御部49とを備える。
【0042】
上記のように構成された浴室空調機40は、「暖房運転モード」と、「送風運転モード」と、「換気運転モード」とを有する。
【0043】
暖房運転モードにおいて、浴室空調機40の制御部49は、ダンパ45を制御して、空気の流出先を室内吹出口42に切り替える。なお、ダンパ45が既に室内吹出口42側に切り替わっている場合には、この処理は不要である。
【0044】
また、制御部49は、循環用ファン46を制御して、吸込口41から室内吹出口42へ向かう空気の流れ(循環流)を風路44内に形成する。また、制御部49は、熱源48を制御して、吸込口41から室内吹出口42へ流れる空気を加熱する。これにより、加熱された空気が室内吹出口42から浴室2の内部に供給されて浴室2が暖房される。
【0045】
また、送風運転モードにおいて、制御部49は、熱源48を駆動させることなく上記暖房運転モードと同様の制御を行う。これにより、熱源48によって加熱されていない空気(たとえば浴室2と同等の温度の空気)が室内吹出口42から浴室2の内部に供給される。
【0046】
また、換気運転モードにおいて、制御部49は、ダンパ45を制御して、空気の流出先を屋外吹出口43に切り替える。なお、ダンパ45が既に屋外吹出口43側に切り替わっている場合には、この処理は不要である。
【0047】
また、制御部49は、換気用ファン47を制御して、吸込口41から屋外吹出口43へ向かう空気の流れを風路44内に形成する。これにより、浴室2内の空気が吸込口41から屋外吹出口43へ排出されて浴室2が換気される。
【0048】
図3に示すように、浴室温度検出部10は、浴室空調機40の風路44内に配置される。このように、循環流が通過する浴室空調機40の風路44内に浴室温度検出部10を配置することにより、たとえば、浴室2の隅など空気の流れが少ない場所に浴室温度検出部10を配置した場合と比較して、浴室2の温度変化に対する応答性を高めることができる。
【0049】
また、浴室温度検出部10は、熱源48よりも上流側の風路44に配置される。これにより、熱源48によって加熱される前の空気の温度を検出することとなるため、たとえば、熱源48よりも下流側の風路44に浴室温度検出部10を配置する場合と比較して、浴室2の温度をより正確に検出することができる。
【0050】
また、浴室2内に空気の循環流を発生させる浴室空調機40を備えることで、浴室空調機40を備えない場合と比較して、浴室2内の温度をより早期に均一化させることができる。したがって、浴室温度検出部10を用いて浴室の温度をより正確に検出することができる。
【0051】
図3に示すように、ダンパ45よりも下流側の風路44には、隣室3から延びる風路51が接続される。風路51は、
図2に示すように、隣室3に向けて開口する吸込口52に連通する。
【0052】
浴室空調機40は、換気用ファン47を駆動することにより、隣室3内の空気を吸込口52、風路51および風路44を介して屋外吹出口43から隣室3の外部へ排気することができる。このように、吸込口52、風路51、風路44、換気用ファン47および屋外吹出口43は、隣室3内の空気を隣室3の外部へ排気する隣室換気装置の一例である。
【0053】
なお、ここでは、隣室換気装置の風路51を浴室空調機40の風路44に接続することとしたが、空調システム1は、浴室空調機40と独立した隣室換気装置を備えていてもよい。この場合、隣室換気装置は、隣室3に向けて開口する吸込口52と、隣室3の外部へ向けて開口する吹出口と、吸込口52と吹出口とを連通する風路と、風路に設けられ吸込口52から吹出口へ向かう空気の流れを発生させるファンとを備える構成とすればよい。
【0054】
また、隣室換気装置は、隣室空調機20に一体的に設けられてもよい。この場合、隣室空調機20の風路構成は、たとえば、
図3に示す浴室空調機40の風路構成から風路51を除外した構成とすることができる。
【0055】
図2に戻り、隣室3に設置される機器の構成について説明する。隣室3には、隣室空調機20と、入力装置60とが設置される。
【0056】
隣室空調機20は、たとえば壁掛けタイプの空調機であり、隣室3の壁面に設置される。なお、隣室空調機20は、壁掛けタイプに限定されず、隣室3の天井に埋め込まれる所謂ビルトインタイプであってもよい。
【0057】
隣室空調機20は、上述した制御部30の他、隣室温度検出部21と、駆動装置22と、ファン23と、熱源24と、記憶部25とを備える。また、駆動装置22は、ファン23を駆動するファン駆動装置221と、熱源24を駆動する熱源駆動装置222とを備え、これらは制御部30によって制御される。
【0058】
隣室温度検出部21は、隣室3の温度を検出し、検出結果を制御部30へ出力する。隣室温度検出部21は、たとえば、浴室温度検出部10と同様、隣室空調機20の風路内に配置される。具体的には、隣室空調機20は、隣室3に向けて開口する吸込口および吹出口と、吸込口と吹出口とを連通する風路とを備え、隣室温度検出部21は、後述するファン23および熱源24とともに上記風路内に配置される。この場合、隣室温度検出部21は、熱源24よりも上流側の風路内に配置されることが好ましい。
【0059】
なお、隣室温度検出部21は、必ずしも隣室空調機20の風路内に配置されることを要さず、風路外に配置されても良い。また、隣室温度検出部21は、入力装置60に配置されても良い。
【0060】
ファン23は、隣室空調機20の風路内に配置され、隣室空調機20の吸込口から吹出口へ向かう空気の流れを隣室空調機20の風路内に発生させる。ファン23は、ファン駆動装置221によって駆動される。ファン駆動装置221は、モータを含んで構成される。
【0061】
熱源24は、隣室空調機20の風路内に配置され、隣室空調機20の風路を流れる空気を加熱する。熱源24は、たとえばヒータであり、熱源駆動装置222によって駆動される。熱源駆動装置222は、熱源24への通電を行うことによって熱源24を駆動する。
【0062】
記憶部25は、たとえばRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子等によって実現される。記憶部25には、後述する判定部31による判定処理に用いられる各種の閾値や、浴室温度検出部10による検出結果等が記憶される。
【0063】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部25に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0064】
かかる制御部30は、判定部31と、運転制御部32とを備え、以下に説明する結露抑制処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部30の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する結露抑制処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0065】
制御部30は、浴室温度検出部10から浴室2の温度の検出結果を取得して、取得日時等と対応付けて記憶部25に記憶させる。
【0066】
判定部31は、浴室温度検出部10によって検出された浴室2の温度の経時変化に基づき、入浴中または入浴準備中であるか否かを判定する。
【0067】
ここで、「入浴中」とは、浴室2において使用者が湯船につかったりシャワーを浴びたりしている状態を示す。また、「入浴準備中」とは、入浴中ではないが、入浴の準備のための湯張りまたはシャワー吐水を行っている状態を示す。入浴または入浴準備が開始されると、浴室2の温度が上昇する。したがって、浴室2の温度を監視することにより、入浴または入浴準備が開始されたか否かを判定することができる。
【0068】
たとえば、判定部31は、浴室温度検出部10による検出結果が記憶部25に記憶される毎あるいは所定時間毎に、記憶部25に記憶された複数の検出結果を直近のものから順に取り出し、取り出した複数の検出結果を用いて浴室2の温度上昇率を算出する。そして、判定部31は、算出した浴室2の温度上昇率が記憶部25に記憶された閾値(入浴等判定閾値)を超えた場合に、入浴中または入浴準備中であると判定する。
【0069】
入浴等判定閾値は、予め実験やシミュレーション等により、入浴および入浴準備以外の要因、たとえば、時間帯の変化に伴って生じる温度上昇率と判別可能な温度上昇率に設定される。たとえば、入浴等判定閾値は、2℃/minに設定される。
【0070】
また、判定部31は、隣室温度検出部21による検出結果を取得した場合に、取得した検出結果と、記憶部25に記憶された閾値(モード判定閾値)とを比較する。そして、判定部31は、取得した検出結果(すなわち、隣室3の温度)がモード判定閾値以下である場合に、運転制御部32に対して第1結露抑制運転モードを開始するように指示する。一方、判定部31は、取得した検出結果がモード判定閾値を超える場合には、運転制御部32に対して第2結露抑制運転モードを開始するように指示する。
【0071】
モード判定閾値は、季節を考慮した温度に決定される。すなわち、夏場(想定温度25℃)に暖房運転を行うと、使用者に不快感を与えてしまうおそれがある。そこで、モード判定閾値は、暖房運転を行っても使用者に不快感を与えない程度の温度に設定される。たとえば、モード判定閾値は、春または秋の気温として想定される15℃に設定される。
【0072】
運転制御部32は、ファン駆動装置221を制御することによりファン23の動作を制御する。また、運転制御部32は、熱源駆動装置222を制御することによって熱源24の動作を制御する。
【0073】
隣室空調機20は、「暖房運転モード」と、「送風運転モード」とを有する。暖房運転モードにおいて、運転制御部32は、ファン駆動装置221を制御してファン23を駆動させるとともに、熱源駆動装置222を制御して熱源24を駆動させる。これにより、加熱された空気が隣室空調機20の吹出口から隣室3に供給されて隣室3が暖房される。また、送風運転モードにおいて、運転制御部32は、ファン23および熱源24のうちファン23のみを駆動させる。これにより、熱源24によって加熱されていない空気(たとえば隣室3と同等の温度の空気)が隣室空調機20の吹出口から隣室3に供給される。
【0074】
さらに、運転制御部32は、浴室空調機40が備える換気用ファン47(
図3参照)の制御も行う。
【0075】
かかる運転制御部32は、判定部31から第1結露抑制運転モードの開始を指示された場合に、ファン駆動装置221を制御してファン23を駆動させるとともに、熱源駆動装置222を制御して熱源24を駆動させる。すなわち、運転制御部32は、暖房運転モードを開始させる。これにより、隣室3の飽和水蒸気量が上昇して隣室3を結露しにくい状態とすることができる。
【0076】
第1結露抑制運転モードにおける隣室3の目標温度は、浴室2の温度よりも高い温度に設定される。このように、浴室2の温度よりも隣室3の温度が高くなるように隣室3の目標温度を設定することで、隣室3の飽和水蒸気量を浴室2の飽和水蒸気量よりも高くすることができる。これにより、たとえば、隣室3の目標温度を浴室2の温度よりも低い温度に設定した場合と比べて、隣室3の結露をさらに抑制することができる。
【0077】
また、第1結露抑制運転モードにおける隣室3の目標温度は、浴室温度検出部10によって検出される浴室2の温度に対し、予め決められた補完温度ΔTを加算した温度に設定される。
【0078】
たとえば、補完温度ΔTは、隣室3の壁面の温度をT1、壁面から離れた場所(隣室3の中心位置)の温度をT2とすると、ΔT=(T2-T1)×αで表される。なお、αは、正の数である。つまり、補完温度は、隣室3の壁面の温度と壁面から離れた場所の温度との差分に基づく温度である。
【0079】
このように、第1結露抑制運転モードでは、隣室3の壁面の温度が浴室2の温度よりも高くなるように隣室3の目標温度が設定される。洗面化粧台や衣類棚などは、隣室3の壁面に寄せて配置される場合が多い。また、特に冬場などにおいて、隣室3の壁面の温度は、隣室3の壁面から離れた場所の温度と比べて低くなる。したがって、浴室2の温度に補完温度を加えた温度を隣室3の目標温度として設定し、隣室3の壁面の温度が浴室2の温度よりも高くなるようにすることで、結露を抑制したい場所である隣室3の壁面付近の結露をより確実に抑えることができる。
【0080】
一方、運転制御部32は、判定部31から第2結露抑制運転モードの開始を指示された場合には、浴室空調機40の換気用ファン47を制御することにより、隣室3内の空気を隣室3の外部に排気する換気運転モードを開始させる。換気運転モードが開始されることで、浴室2から隣室3に流入した湿気を隣室3内の空気とともに隣室3の外部へ排気することができる。これにより、隣室3の結露を抑制することができる。
【0081】
また、夏場などの比較的外気温が高いときに、暖房運転に代えて換気運転を行うようにすることで、使用者に不快感を与えることなく隣室3の結露を抑制することができる。
【0082】
このように、制御部30は、浴室温度検出部10によって検出された浴室2の温度の経時変化に基づき、入浴中または入浴準備中であるか否かを判定し、入浴中または入浴準備中であると判定した場合に、隣室空調機20を制御して暖房運転モードを開始させることとした。
【0083】
これにより、浴室2から隣室3に湿気が流入する可能性が高い状況下において暖房運転モードを開始させることができる。また、浴室2から隣室3に湿気が流入する可能性が低い状況下で暖房運転モードが不必要に開始されることを抑制することができる。
【0084】
また、制御部30は、入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、隣室温度検出部21によって検出された隣室3の温度がモード判定閾値以下である場合に、隣室空調機20を制御して暖房運転モードを開始させることとした。
【0085】
隣室3の温度が比較的高い状況下においては、隣室3の飽和水蒸気量が比較的高いため、必ずしも暖房運転モードを開始させることを要しない場合もある。また、隣室3の温度が比較的高い状況下で暖房運転を行うと、使用者に不快感を与えてしまうおそれもある。そこで、隣室3の温度がモード判定閾値以下である場合に暖房運転モードを開始させるようにすることで、暖房運転モードが不必要に開始されることを抑制することができる。
【0086】
また、制御部30は、入浴中または入浴準備中であると判定し、且つ、隣室温度検出部21によって検出された隣室3の温度がモード判定閾値を超える場合に、換気用ファン47を制御して換気運転モードを開始させることとした。このように、夏場などの比較的外気温が高いときに、暖房運転に代えて換気運転を行うようにすることで、使用者に不快感を与えることなく隣室3の結露を抑制することができる。
【0087】
入力装置60は、たとえば壁掛けタイプのリモコンであり、入力部61と、制御部62とを備える。入力部61は、使用者による入力操作を受け付ける。制御部62は、入力部61への入力結果に応じた信号を隣室空調機20の制御部30へ出力する。制御部30は、制御部62から出力される信号に従って、たとえば、暖房運転モードまたは送風運転モードを開始させたり、暖房運転モードにおける設定温度や風量の変更を行ったりする。また、制御部30は、制御部62から出力される信号に従って、結露抑制処理を行う結露抑制モードのオン・オフを切り替えることができる。すなわち、使用者は、結露抑制処理を行うか否かを任意に選択することができる。
【0088】
<結露抑制処理のフローチャート>
次に、空調システム1において実行される結露抑制処理の処理手順について
図4を参照して説明する。
図4は、結露抑制処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、上述したように、結露抑制処理は、結露抑制モードがオンの状態において実行される。
【0089】
図4に示すように、制御部30は、浴室温度検出部10から浴室2の温度を取得し(ステップS101)、浴室2の温度上昇率が入浴等判定閾値を超えたか否かを判定する(ステップS102)。
【0090】
ステップS102において、浴室2の温度上昇率が入浴等判定閾値を超えていない場合(ステップS102,No)、制御部30は、処理をステップS101に戻す。
【0091】
一方、ステップS102において、浴室2の温度上昇率が入浴等判定閾値を超えたと判定した場合(ステップS102,Yes)、制御部30は、隣室温度検出部21から隣室3の温度を取得し(ステップS103)、隣室3の温度がモード判定閾値以下であるか否かを判定する(ステップS104)。
【0092】
ステップS104において、隣室3の温度がモード判定閾値以下であると判定した場合(ステップS104,Yes)、制御部30は、第1結露抑制運転モードとして暖房運転モードを開始させる(ステップS105)。
【0093】
一方、ステップS104において、隣室3の温度がモード判定閾値を超えている場合(ステップS104,No)、制御部30は、第2結露抑制運転モードとして換気運転モードを開始させる(ステップS106)。
【0094】
つづいて、制御部30は、第1結露抑制運転モードまたは第2結露抑制運転モードの終了条件が満たされたか否かを判定する(ステップS107)。たとえば、制御部30は、入力装置60から停止指示を受け付けた場合、すなわち、使用者によって停止操作がなされた場合に、終了条件が満たされたと判定する。
【0095】
また、制御部30は、第1結露抑制運転モードまたは第2結露抑制運転モードが開始されてから所定時間が経過した場合に、終了条件が満たされたと判定してもよい。また、制御部30は、浴室温度検出部10によって検出される浴室2の温度が閾値(停止判定閾値)を下回った場合に、終了条件が満たされたと判定してもよい。
【0096】
ステップS107において、終了条件が満たされていない場合(ステップS107,No)、制御部30は、終了条件が満たされるまでステップS107の判定を繰り返す。
【0097】
一方、ステップS107において、終了条件が満たされたと判定した場合(ステップS107,Yes)、制御部30は、第1結露抑制運転モードまたは第2結露抑制運転モードを終了して(ステップS108)、一連の結露抑制処理を終了する。なお、結露抑制処理を終了する際、制御部30は、結露抑制運転モードをオフにしてもよいし、オン状態を維持してもよい。
【0098】
<その他の実施形態>
図4のステップS104において、制御部30は、隣室3の温度が第1モード判定閾値よりも低いと判定した場合に、ステップS105において、暖房運転モードを第1の風量で開始させ、隣室3の温度が第1モード判定閾値よりも低い第2モード判定閾値以下であると判定した場合には、ステップS105において、暖房運転モードを第1の風量よりも大きい第2の風量で開始させることとしてもよい。
【0099】
隣室3の温度がより低い場合、すなわち、隣室3の飽和水蒸気量がより低い場合に、暖房運転モードをより風量が大きい第2の風量で開始させることで、隣室3の温度をより早く上昇させることができる。したがって、隣室3の結露をさらに抑制することができる。
【0100】
また、
図4のステップS105において、制御部30は、ファン駆動装置221および熱源駆動装置222を制御して暖房運転モードを開始させるとともに、換気用ファン47を制御して換気運転モードを開始させることとしてもよい。
【0101】
このように、第1結露抑制運転モードにおいて、暖房運転に加えて換気運転も行うことで、隣室3の飽和水蒸気量を上昇させつつ、隣室3の湿気を室外に排出することができるため、隣室3の結露をさらに抑制することができる。
【0102】
また、
図4のステップS102において、浴室2の温度上昇率が入浴等判定閾値を超えたか否かを判定することとしたが、制御部30は、ステップS102において、浴室2の温度が閾値を超えたか否かを判定することとしてもよい。
【0103】
また、
図4のステップS104において、隣室3の温度がモード判定閾値以下であるか否かを判定することとしたが、制御部30は、必ずしもステップS104の判定処理を行うことを要しない。すなわち、制御部30は、ステップS102において、浴室2の温度上昇率が入浴等判定閾値を超えたと判定した場合に、第1結露抑制運転モードすなわち暖房運転モードを開始させることとしてもよい。
【0104】
また、制御部30は、入浴中または入浴準備中であると判定した場合において、浴室温度検出部10によって検出された浴室2の温度と隣室温度検出部21によって検出された隣室3の温度との差が閾値を超えた場合に、隣室空調機20を制御して暖房運転モードを開始させることとしてもよい。
【0105】
浴室2と隣室3との温度差が大きいほど隣室3において結露が発生し易くなる。したがって、浴室2と隣室3との温度差が閾値を超えた場合に、暖房運転モードを開始させるようにすることで、隣室3の結露を効果的に抑制することができる。
【0106】
上述してきたように、実施形態に係る空調システム1は、浴室温度検出部10と、隣室空調機20と、制御部30とを備える。浴室温度検出部10は、浴室2の温度を検出する。隣室空調機20は、浴室2に連通する隣室3を暖房する暖房運転モードを有する。制御部30は、隣室空調機20を制御する。また、制御部30は、浴室温度検出部10による検出結果に基づき、隣室空調機20を制御して暖房運転モードを開始させる。
【0107】
したがって、実施形態に係る空調システム1によれば、浴室2に隣接する隣室の結露を抑制することができる。
【0108】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0109】
1 空調システム
2 浴室
3 隣室
5 通気部
10 浴室温度検出部
20 隣室空調機
21 隣室温度検出部
30 制御部
40 浴室空調機
60 入力装置