(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20220419BHJP
H04W 48/20 20090101ALI20220419BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20220419BHJP
【FI】
H04W48/16 132
H04W48/20
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2019169335
(22)【出願日】2019-09-18
【審査請求日】2021-01-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】中村 敏夫
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2003/101132(WO,A1)
【文献】特開2006-148488(JP,A)
【文献】特開2008-219733(JP,A)
【文献】特開2012-023601(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲に存在する、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器の中から無線LAN接続先を選択する制御部と、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するとともに、前記制御部によって選択された前記無線LAN接続先に接続する無線LAN通信制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択して、
前記通信速度が十分であるか否かは、PCRの欠損の有無により判定する、
無線通信装置。
【請求項2】
無線LAN通信制御部は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索したときに対応するRSSIをさらに検出し、
前記制御部は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中に、前記通信速度が所定の閾値以上のものが存在しない場合、RSSIが最も大きいものを前記無線LAN接続先として選択する、請求項
1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
周囲に存在する、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器の中から無線LAN接続先を選択する制御部と、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するとともに、前記制御部によって選択された前記無線LAN接続先に接続する無線LAN通信制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択して、
前記無線LAN通信制御部は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索したときに対応するRSSIをさらに検出し、
前記制御部は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中に、前記通信速度が所定の閾値以上のものが存在しない場合、RSSIが最も大きいものを前記無線LAN接続先として選択する、
無線通信装置。
【請求項4】
表示装置をさらに備え、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索したときにESSIDが検出されない場合には、接続先が見つからない旨を前記表示装置に表示させる、請求項1から
3のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
遅延時間の検出は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中で検索されたものに接続した状態で、配信サーバに対してpingコマンドを実行することで行う、請求項1から
4のいずれか一項に記載の無線通信装置。
【請求項6】
無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するステップと、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択するステップと、
選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと
を備え、
前記通信速度が十分であるか否かは、PCRの欠損の有無により判定する
無線通信方法。
【請求項7】
無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出する
検出ステップと、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択する
選択ステップと、
選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと、
を備え、
前記検出ステップでは、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索したときに対応するRSSIをさらに検出し、
前記選択ステップでは、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中に、前記通信速度が所定の閾値以上のものが存在しない場合、RSSIが最も大きいものを前記無線LAN接続先として選択する
無線通信方法。
【請求項8】
無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するステップと、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択するステップと、
選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム
であって、
前記選択するステップでは、前記通信速度が十分であるか否かは、PCRの欠損の有無により判定するプログラム。
【請求項9】
無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するステップと、
前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中から、前記通信速度が十分であり、かつ、前記遅延時間が最も短いものを前記無線LAN接続先として選択するステップと、
選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム
であって、
検出するステップでは、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索したときに対応するRSSIをさらに検出し、
選択するステップでは、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器の中に、前記通信速度が所定の閾値以上のものが存在しない場合、RSSIが最も大きいものを前記無線LAN接続先として選択するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LAN通信を用いる無線通信に関し、特に複数の無線LANアクセスポイントから接続先を選択する無線通信装置、無線通信方法及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、無線LANを通信手段としてインターネットに接続するスマートフォン等の無線LAN端末が多く使用されている。無線LANアクセスポイントからの通信可能範囲を拡大するために無線LAN中継器が複数使用される場合がある。その場合、無線LAN端末が無線LANアクセスポイント及び無線LAN中継器の中から接続先を選択する必要がある。接続先を選択する方法としては、例えば特許文献1などに開示されているように、通信の混雑度合いをもとに接続先を選択する方法が知られている。また、接続先として設定されている無線LANアクセスポイント及び無線LAN中継器の中からの受信電波強度が最も強い接続先に接続することも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線LAN中継器を使用すると通信速度の高い範囲は拡大されるが、中継段数が多くなるほど通信遅延は多くなる。特許文献1では無線LAN中継器による通信遅延については考慮されていない。通信速度だけではなく通信遅延が少ないことが求められるテレビ放送のIP再送信サービスを提供しているセットトップボックスでは、無線LAN中継器が設置されている環境で、無線LANアクセスポイント及び無線LAN中継器の中から最適な接続先を選択する技術が必要とされている。
【0005】
本開示の目的は、以上の背景に鑑みなされたものであり、無線LAN中継器が設置されている環境で、最適な接続先を選択することができる無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様による無線通信装置は、周囲に存在する、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器の中から無線LAN接続先を選択する制御部と、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するとともに、前記制御部によって選択された前記無線LAN接続先に接続する無線LAN通信制御部と、備え、前記制御部は、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器のそれぞれに対応する前記通信速度及び前記遅延時間を考慮して前記無線LAN接続先を選択する。
【0007】
一態様による無線通信方法は、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するステップと、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器のそれぞれに対応する前記通信速度及び前記遅延時間を考慮して無線LAN接続先を選択するステップと、選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと、備える。
【0008】
一態様によるコンピュータ可読媒体は、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するステップと、前記無線LANアクセスポイント及び前記複数の無線LAN中継器のそれぞれに対応する前記通信速度及び前記遅延時間を考慮して無線LAN接続先を選択するステップと、選択された前記無線LAN接続先に接続するステップと、をコンピュータに実行させるプログラムが格納されている。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、無線LAN中継器が設置されている環境で、最適な接続先を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態2に係る無線通信装置としてのセットトップボックスの無線LANへの接続構成を示す図である。
【
図3】実施の形態2に係る無線通信装置としてのセットトップボックスの構成を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態2に係る無線通信装置としてのセットトップボックスが行う無線LAN接続処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態2に係る無線通信装置としてのセットトップボックスが行う接続先判定の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0012】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、無線通信装置115は、制御部121と、無線LAN通信制御部125と、を備える。
【0013】
制御部121は、周囲に存在する、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器の中から無線LAN接続先を選択する。無線LAN通信制御部125は、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器を検索して対応する通信速度と遅延時間を検出するとともに、制御部121によって選択された無線LAN接続先に接続する。制御部121は、無線LANアクセスポイント及び複数の無線LAN中継器のそれぞれに対応する通信速度及び遅延時間を考慮して無線LAN接続先を選択する。
【0014】
このようにすることで、無線LAN中継器が設置されている環境で、最適な接続先を選択することができる。
【0015】
[実施の形態2]
図2は、実施の形態2に係る無線通信装置としてのセットトップボックス15が、インターネットに接続する無線LANの構成を示す図である。
図2に示すように、無線LANアクセスポイント11は、インターネット50に接続されている。
【0016】
無線LAN中継器12、13、14は、無線LANアクセスポイント11からの無線通信を中継して通信可能エリアを広げるためのものである。なお、無線LAN中継器は、3台に限るものではなく、任意の台数で構成され、並列や直列に接続することが可能である。セットトップボックス15は、無線LANアクセスポイント11や無線LAN中継器12、13、14を経由してインターネット50に接続するためのもので、インターネット上で提供されているテレビ放送のIP再送信サービスを受信することができる。テレビ16は、セットトップボックス15の表示装置であり、情報やテレビ放送を表示することができる。
【0017】
図3は、セットトップボックス15の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御部21は、記憶部23に記憶されているプログラムを実行することで各部の制御を行う。映像/音声再生部22は、圧縮されたテレビ放送のIP再送信のデータを復元して映像/音声を再生する。また、映像/音声再生部22は、文字等のメッセージを表示することができる。
【0018】
記憶部23は、フラッシュメモリやRAM等の記憶装置により構成され、プログラムや後述する管理テーブルとしての接続先テーブルを格納する。操作部24は、アクセスポイント11(
図2参照)との接続やテレビチャネル切替のためのリモコン受信を行う。
【0019】
無線LAN通信制御部25は、無線LAN通信を行うもので、検索手段25aと、接続手段25bと、を有している。検索手段25aは、周囲の無線LANアクセスポイントや無線LAN中継器を検索して各無線LANアクセスポイントのRSSI(Received Signal Strength Indicator)、通信速度、遅延時間(応答時間)などの情報を取得する。検索手段25aは、さらに、取得した情報に基づいて接続先テーブルを作成し、作成した接続先テーブルを記憶部23に記憶させる。接続手段25bは、制御部21により指示された接続先に接続するものである。映像/音声出力部26は、映像/音声再生部22が再生した映像/音声やメッセージなどの文字情報をテレビ16(
図2参照)に出力するHDMI等の出力部である。
【0020】
図4は、
図3に示す記憶部23に記憶された接続先テーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、接続先テーブルは、接続先である、アクセスポイント11、無線LAN中継器12、13、14(
図2参照)に対する、RSSI、通信速度[Mbps]、遅延時間[msec]の情報を一覧表にしたものである。
【0021】
次に、セットトップボックス15で行うアクセスポイントへの接続方法について説明する。なお、以下の説明において
図2及び
図3についても適宜参照する。
【0022】
図5は、セットトップボックス15で行う無線LAN接続の処理の流れについて示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、無線LAN通信制御部25が、周囲の無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器を検索する(ステップS101)。周囲の無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器の検索は、具体的には、無線LANで使用されている全ての通信チャネルを順次切り替えながら無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器から送出されているビーコンを検出することで行う。
【0023】
続いて、無線LAN通信制御部25が、周囲に無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器があるか否か、すなわち、無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器から送出されているビーコンが検出されたか否かを判断する(ステップS102)。ステップS102において無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器がないと判定された場合、無線LAN通信制御部25が、接続先が見つからない旨のメッセージをテレビ16に表示させる(ステップS103)。無線LAN中継器が複数存在する環境では、あらかじめ接続先として設定されているESSID(Extended Service Set Identifier)は複数検出されることになる。あらかじめ設定しているESSIDが検出されない場合には、接続先が見つからない旨を表示することで、ユーザーに接続先設定の再確認を促すようにする。
【0024】
ステップS102において無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器があると判定された場合、無線LAN通信制御部25が、あらかじめ接続先として設定されているESSIDに合致する接続先の接続先テーブルを作成する(ステップS104)。続いて、制御部21が、接続先テーブルに基づいて接続先判断の処理を行う(ステップS105)。続いて、制御部21が、接続先の判断処理を行った結果、最適と判断された無線LANアクセスポイント/無線LAN中継器に接続するよう無線LAN通信制御部25に指示し、無線LAN通信制御部25が指示された接続先に接続する。(ステップS106)
【0025】
次に、セットトップボックス15で行う接続先判断の処理の流れについて説明する。なお、以下の説明において
図2及び
図3についても適宜参照する。
図6は、セットトップボックス15で行う接続先判定の処理の流れについて示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、制御部21が、記憶部23に記録されている接続先テーブルの先頭の接続先への接続を無線LAN通信制御部25に指示して、接続先テーブルの先頭の接続先に接続させる(ステップS201)。
【0026】
続いて、配信サーバからのストリーミング映像を受信し、無線LANの通信速度が十分であるか否かの判断を行う(ステップS202)。配信サーバから受信したストリーミング映像は受信映像/音声再生部22で再生する。IP再配信に使用されるストリーミング映像はMPEG等のフォーマットが使用されている。MPEGでは、100msec等の一定間隔でPCR(Program Clock Reference)と呼ばれる送信機と受信機の時刻同期を行う際の基準クロックが挿入されている。このPCRの欠損有無で、無線LANの通信速度が十分であるか否かを判断することができる。
【0027】
ステップS202に続いて、無線LANの通信速度が十分であるか否かの判断結果を接続先テーブルに記録する(ステップS203)。続いて、通信の到達性や遅延時間の測定のため、配信サーバに対してpingコマンドを実行する(ステップS204)。pingコマンドは、ICMPプロトコルを使用したネットワークの診断プログラムで、通信の到達性や遅延時間を測定することができる。続いて、通信の到達性や遅延時間の測定の結果を接続先テーブルに記録する(ステップS205)。
【0028】
ステップS205に続いて、接続先テーブルで未調査の接続先が残っているか否かを判断する(ステップS206)。ステップS206において接続先テーブルで未調査の接続先が残っていると判断された場合は、未接続の接続先に接続し(ステップS207)、処理をステップS202に戻す。ステップS206、207の処理を繰り返すことで、接続先リストの接続先を全て調査することができる。
【0029】
ステップS206において接続先テーブルで未調査の接続先が残っていないと判断された場合は、通信速度が十分な接続先があるか否かを判断する(ステップS208)。ステップS208において通信速度が十分な接続先があると判断された場合、通信速度が十分な接続先の中で、最も遅延時間が短い接続先を最適な接続先と判断する(ステップS209)。ステップS208において通信速度が十分な接続先があると判断された場合、RSSIが最も大きい接続先を最適な接続先と判断する(ステップS210)。
【0030】
このように、RSSI、通信速度、通信遅延を含む接続先テーブルを作成し、当該接続先テーブルに基づいて最適な接続先を選択することで、通信速度が十分な接続先の中で最も遅延時間が短い接続先を最適な接続先として選択することができる。これにより、あらかじめ設定した接続先と同じESSIDが複数存在する環境において、IP再配信に適切な接続先を選択することができる。
【0031】
以上により、本実施の形態によれば、セットトップボックス15は複数の中継器の存在する環境において通信速度のみではなく遅延時間も考慮した接続先に接続することから、IP再配信サービスの安定した受信を提供できる。
【0032】
なお、以上、実施の形態を参照して本開示について説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0033】
上述の実施の形態では、本開示をハードウェアの構成として説明したが、本開示は、これに限定されるものではない。本開示は、モバイルルータの制御部における各処理を、CPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0034】
上述のプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0035】
11 アクセスポイント
12 無線LAN中継器
15 セットトップボックス
16 テレビ
21、121 制御部
22 音声再生部
23 記憶部
24 操作部
25、125 無線LAN通信制御部
25a 検索手段
25b 接続手段
26 音声出力部
50 インターネット
115 無線通信装置