(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】ハンダフィルター
(51)【国際特許分類】
B23K 1/018 20060101AFI20220419BHJP
【FI】
B23K1/018 A
(21)【出願番号】P 2019197940
(22)【出願日】2019-10-10
【審査請求日】2020-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】591089198
【氏名又は名称】小松 伸一
(72)【発明者】
【氏名】小松 伸一
【審査官】黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-179344(JP,A)
【文献】特開平04-004970(JP,A)
【文献】特開昭51-119653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンダ吸取り器1に取り付けるゴム栓4を有し、低温ハンダを溜めるスチールウール6を入れるスペースを設けるハンダフィルター本体5、および、ハンダ吸取りノズル7を具備するハンダフィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のプリント基板の補修に使われる道具に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の修理で電子部品を取り外すときに、低温ハンダを用いることで、基板と電子部品を高温に晒されずにすむので、劣化を最小限にすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子機器の修理で電子部品を取り外すときに、基板に負担のかけない低温ハンダを用いるときに、低温ハンダに使われる高価なイリジウム,ビスマスを有効利用するためにリサイクルする必要があり、さらに低温ハンダに使われるイリジウム,カドミウム,鉛は有害なので使用量を低減するためにもリサイクルする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基板から電子部品を取り外すときに、ハンダ付けされている部分に低温ハンダを追加ハンダ付けすることにより、融点が下がるので電子部品の取り外しがしやすくなる。
低温ハンダを用いて電子部品を取り外すときは、ハンダ吸取り器1のハンダ吸取り器ノズル2にハンダフィルター8を取り付けて低温ハンダを吸い取る。
低温ハンダを用いないで電子部品を取り外すときは、ハンダフィルター8を取り外して、ハンダ吸取り器1でハンダを吸い取る。
【発明の効果】
【0005】
ハンダフィルター8には使用した低温ハンダが溜まり、その低温ハンダは再び電子部品を外すために再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
第2図において、第1図のハンダフィルター8は、ゴム栓4,ハンダフィルター本体5,ハンダ吸取りノズル7で構成され、消耗品であるスチールウール6は、適切に交換される。
ゴム栓4は、ハンダ吸取り器取り付け穴3に、ハンダ吸取り器1のハンダ吸取り器ノズル2を嵌入し、ハンダ吸取り器1とハンダフィルター8を接続するとともに、必要に応じてハンダ吸取り器1から切り離すことができる。
ゴム栓4は、ハンダフィルター本体5にスチールウール6を封入し、ハンダ吸取りノズル7に、ハンダ吸取り器1が発生させる吸引力を伝えるために、ハンダフィルター本体5の気密を保つとともに、必要に応じてスチールウール6を交換するために、ハンダフィルター本体5から外すことができる。
【0008】
スチールウール6は、ハンダ吸取り器1が発生させる吸引力によって、ハンダ吸取りノズル7から吸い込まれる空気と低温ハンダから、低温ハンダだけを吸着させ、ハンダ吸取り器1には空気のみ吸取るようにする。
【0009】
以上のような構成であるので、低温ハンダを吸取るときに、ハンダ吸取り器1にハンダフィルター8を取り付け、低温ハンダをスチールウール6に溜める。
低温ハンダを回収するときは、ゴム栓4と、ハンダフィルター本体5を外し、スチールウール6をとりだし、ハンダこてをあてると低温ハンダがしたたり落ちるので、これを棒状の型などに入れて凝固させる。
この低温ハンダは、再び基板から電子部品を取り外すのに用いることができる。
なを、ハンダ吸取り器1のハンダ吸取り器ノズル2を、本発明のゴム栓4に簡単に取り付けられるようにしたアタッチメントにし、ゴム栓4もこれにぴったりと嵌入するプラスチック成型品にするのも良いだろう。
【符号の説明】
【0010】
1 ハンダ吸取り器 2 ハンダ吸取り器ノズル
3 ハンダ吸取り器取り付け穴 4 ゴム栓
5 ハンダフィルター本体 6 スチールウール
7 ハンダ吸取りノズル 8 ハンダフィルター