(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】物干し竿
(51)【国際特許分類】
D06F 57/00 20060101AFI20220419BHJP
【FI】
D06F57/00 310Z
D06F57/00 310B
(21)【出願番号】P 2021170242
(22)【出願日】2021-10-18
【審査請求日】2021-11-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000169732
【氏名又は名称】高倉 一豊
(72)【発明者】
【氏名】高倉一豊
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-064894(JP,U)
【文献】実開昭53-164926(JP,U)
【文献】実開昭59-171691(JP,U)
【文献】実開昭48-110227(JP,U)
【文献】実開昭50-126528(JP,U)
【文献】登録実用新案第3090025(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に所定の間隔で平行に延び洗濯物と接する2つの端面(2,3)を有し、その断面が左右対称の板体(1)で構成された物干し竿であって、左右の前記板体
(1)の間隔(L1)が前記2つの端面(2,3)において最も広くなって
おり、前記板体(1)に所定の間隔で貫通孔(11)及び前記端面(2,3)が前後方向に欠けた孔(12)が設けられていることを特徴とする物干し竿。
【請求項2】
前記断面がX字形、U字形、H字形、L字形、B字形のいずれかの形状であることを特徴とする請求項1に記載された物干し竿。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物を早く乾かす物干し竿に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の物干し竿は、パイプの竿が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-118015
【文献】特開2020-043939
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の物干し竿は、洗濯物をパイプに通し乾かすが課題は、竿と洗濯物、洗濯物の前後接面と風通しも悪く乾きが遅い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明の物干し竿は、前後方向に所定の間隔で平行に延び洗濯物と接する2つの端面(2,3)を有し、その断面が左右対称の板体(1)で構成された物干し竿であって、左右の前記板体(1)の間隔(L1)が前記2つの端面(2、3)において最も広くなっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
従来の物干し竿で洗濯物を干す場合、竿の表面と洗濯物、洗濯物の前後が接面して、風通しが悪く乾きに時間を有するが、本発明の物干し竿を使用すると竿と洗濯物、洗濯物の前後に接面しなく、空間と孔で風通し良く、乾燥の促進効果を生む竿ができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態1における物干し竿の斜視図(a)、竿の断面図(b)である。
【
図2】本発明の実施形態1の変形例(a)~(d)を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実地形態2~5((a)~(d))を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1(a)、(b)に示すように、実施形態1の物干し竿は、前後方向に所定の間隔で平行に延び洗濯物と接する2つの端面2,3を有し、その断面が左右対称のX字形の板体1で構成されている。板体1の幅(左右の間隔)L1が2つの端面2,3において最大の幅Lとなっている。これにより、この物干し竿に洗濯物Gを干した場合に、洗濯物Gは物干し竿の2つの端面2,3のみで物干し竿に接することになり、従来のパイプ状の物干し竿と比較して、洗濯物Gと物干し竿との接触面積が大幅に減少する。このため、従来のように物干し竿と接する部分で洗濯物が生乾きになる問題が大幅に改善される。また、端面2,3は所定の距離だけお互いに離れているので、細いロープなどに洗濯物をかけた場合のように下方で洗濯物同士がくっついて乾きにくくなることもない。
【0009】
また、本実施の形態の物干し竿は、板体1で構成されているために板体1と洗濯物Gとの間には広い空間ができ、この空間を風が通ることによって、より乾きやすくなる。さらに、板体1には所定の間隔で孔11又は欠けた孔12が開いており、この孔11又は欠けた孔12も風が通り、孔11又は欠けた孔12が無い場合に比べて洗濯物Gはより乾きやすくなる。またこの孔11又は欠けた孔12を設けることにより物干し竿が軽くなるというメリットもあり、強度との兼ね合いから適切な個数の貫通穴を設けるのが望ましい。
【0010】
図2(a)~(d)は実施形態1の変形例を示しており、(a)~(d)は、それぞれ物干し竿の断面形状がU字形、H字形、L字形、B字型となっている。いずれの変形例の物干し竿も前後方向に所定の間隔で平行に延び洗濯物と接する2つの端面2,3を有し、その断面が左右対称で板体1により構成されている。また板体1の幅が2つの端面2,3において最大となっている。このように、洗濯物Gは端面2,3で物干し竿に接する構造となっており、板体1には所定の間隔で孔11又は欠けた孔12が開いている。このため、前述した実施形態1と同じように洗濯物Gと接触する面積が減少して生乾きが少なくなる。また、板体1と洗濯物Gとの間には広い空間ができ、この空間や孔11又は欠けた孔12を風が通ることにより、洗濯物Gの乾きが早くなる。
図2(d)はパイプの中心線を縦に2分割した2本を平行に並べ使用する。洗濯物の端面2,3,4,5と巾広くし、板体1の両内端面3,4を両外端面2,5より低くして干すと、両内端面3,4に接面が少なくなる竿である。また、板体1の両内端面3,4の両外側に繋器具Aを使用して2つのパイプが結合されている。
【0011】
図3(a)は実施形態2のパイプ状の竿であり、その竿にリングRを必要な間隔で入れた状態を表し、竿に差し込んだリングRの端面21に洗濯物が接し竿に接面しなくする効果が有る。又リングRを任意の箇所に固定して線又はロープSを両端に伸ばし両端を固定する、其のことでスムースに洗濯物を通す事ができる。
【0012】
図3(b)は実施形態3のパイプ状の竿であり、パイプ状の板体1に孔11を開け、そのパイプにリングR1を螺旋状に巻いた状態を表している。孔11を開けリングR1の端面21に洗濯物がパイプに接しなく風通し良くする効果が有る。又リングR1を任意の箇所に固定して線又はロープSを両端に伸ばし固定する、其のことでスムースに洗濯物を通す事ができる。
【0013】
図3(c)は実施形態4のリング状の竿を表し、2個のリングRに孔11や固定具20を設けその線又はロープSを繋いだ物をセットEとする。又、セットEの両端を外に引っ張る線又はロープTなどの為の孔11や固定具20を設けて、引っ張る。又、リングRの代用に器具Iを設ける他に、洗濯物の竿の代用とし線Sが寄らぬための寄り防止器具Iとしても任意に使用する。
【0014】
図3(d)は、実施形態5のパイプ状の竿を表し、竿にプラスチック等で凸面Oの有する縞や点などを被せている。この竿に孔を開けると、上記実施形態と同様の効果を発揮する。今回の発明の原点は、自然の中で早く乾かす方法は、洗濯物と竿の関係を面より線、線より点にすればより速い乾きが得られるという考えである。
【符号の説明】
【0015】
1 板体
2、3、4、5、21 端面
11 孔
12 欠けた孔
L、L1 板の間隔
A 繋器具
G 洗濯物
R、R1 リング
S 線又はロープ
T 引っ張り線又はロープ
O 凸面
E 竿セット
I 寄り防止器具
20 固定具
【要約】
【課題】従来の物干し竿は、洗濯物をパイプに通し乾かすが課題は、竿と洗濯物、洗濯物の前後接面と風通しも悪く乾きが遅い。
【解決手段】本発明の物干し竿は、前後方向に所定の間隔で平行に延び洗濯物と接する2つの端面2,3を有し、その断面が左右対称の板体1で構成された物干し竿であって、左右の前記板体1の間隔L1が前記2つの端面2,3において最も広くなっていることを特徴とする。
【選択図】
図1