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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】クラッチユニット、日射遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
   A47H 5/02 20060101AFI20220419BHJP
   A47H 5/032 20060101ALI20220419BHJP
   F16D 11/04 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
A47H5/02
A47H5/032
F16D11/04 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018160167
(22)【出願日】2018-08-29
(65)【公開番号】P2020031824
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000109923
【氏名又は名称】トーソー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】足立 剛範
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-151158(JP,A)
【文献】特開平05-231449(JP,A)
【文献】実開平01-059476(JP,U)
【文献】特開2002-326582(JP,A)
【文献】実開昭62-063388(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2011/0146434(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47H 5/02 - 5/06
F16D 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
日射遮蔽材を取り付けるランナーを移動可能に支持しているレール上で前記ランナーを移動させる移動機構と、前記移動機構の回転軸を駆動する駆動部とを備える日射遮蔽装置において、前記移動機構と前記駆動部との間に備えられるクラッチユニットであって、
前記クラッチユニットは、
前記駆動部からの入力に応じて回転可能なシャフトと、
前記シャフトの外周面に被せられている筒部と、
前記筒部において外周面と内周面とを貫通し、周方向に対して所定の角度を有して形成されている案内溝と、
前記シャフトの外周面に設けられ、前記案内溝を転動可能な転動体と、
前記筒部を収容可能な筒状の内周面を有する収容部と、
前記筒部の外周面に設けられている凸部と、
前記収容部の内周面に前記シャフトの軸線方向を長手方向として形成され、前記凸部を収容可能な少なくとも1つの凹部と、
前記収容部の内周面に沿って形成され、前記凹部の上端部と連接している凹状の係合部と、
前記筒部の上端部に設けられている第1歯部と、
前記移動機構の回転軸に接続するとともに、前記第1歯部と噛み合う第2歯部と、
を備える、
クラッチユニット。
【請求項2】
前記案内溝は、前記シャフトの回動に応じて前記筒部を前記軸線方向に移動させるように形成されている、
請求項1に記載のクラッチユニット。
【請求項3】
前記第2歯部は、前記軸線方向の位置が固定されていて、
前記第1歯部は、前記筒部が、前記軸線方向において上側に移動することで前記第2歯部と噛み合い、前記軸線方向において下側に移動することで前記第2歯部から離間する、
請求項1または2に記載のクラッチユニット。
【請求項4】
前記筒部を前記軸線方向において前記第2歯部から離間する方向に移動させる力を発揮する弾性部材を備える、
請求項1から3のいずれかに記載のクラッチユニット。
【請求項5】
前記凹部は、前記収容部の内周面において、所定の間隔を持って複数設けられている、
請求項1から4のいずれかに記載のクラッチユニット。
【請求項6】
前記凸部は、前記筒部とは別体の球体状の部材であり、
前記筒部の外周面に形成され、前記球体状の部材を保持可能な保持部を備える、
請求項1から5のいずれかに記載のクラッチユニット。
【請求項7】
日射遮蔽材を取り付けるランナーを移動可能に支持しているレールと、
前記レール上で前記ランナーを移動させる移動機構と、
前記移動機構を駆動する駆動部と、
前記移動機構と前記駆動部との間に設けられているクラッチユニットと、
を備える日射遮蔽装置であって、
前記クラッチユニットは、請求項1から6のいずれかに記載のクラッチユニットである、
日射遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチユニット、日射遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日射遮蔽装置の一例として、一般にカーテンレールと称されるものがある。カーテンレールとしては、日射遮蔽材としてのカーテンを取り付けるランナーを移動可能に支持しているレールと、レール上でランナーを移動させるベルトとプーリーとを備える移送機構と、移送機構を駆動する駆動部と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の日射遮蔽装置は、移送機構を駆動する駆動部の駆動方式に関して、手動操作コード(操作用部材)を備えて駆動軸を手動で回転させる手動式と、給電コードを備えて駆動軸を電動で回転させる電動式とのいずれかに切り替え可能である。従来のカーテンレールは、手動式の駆動部を用いた場合、駆動部の手動操作コードを手で操作することで、移送機構が動作してカーテンレール上でランナーが動きカーテンが開閉する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6100909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のカーテンレールは、ユーザーがカーテンを手で持つことで、駆動部を操作することなくカーテンが開閉されることもあった。
【0006】
しかしながら、従来のカーテンレールは、ランナーから駆動部までの間において、力の伝達経路が直結されていた。このため、従来のカーテンレールは、ユーザーがカーテンを手で開閉操作すると、カーテンを取り付けているランナーから移送機構を経由して駆動部に力が伝わっていた。つまり、従来のカーテンレールでは、カーテンを手で開閉操作する際に駆動部にも力を伝えてしまうため、ユーザーがカーテンに加える力が大きくなっていた。
【0007】
また、従来のカーテンレールは、カーテンを手で開閉操作するとカーテンと連動して駆動部に設けられている操作用部材が動くため、駆動部から騒音が発生していた。さらに、従来のカーテンレールでは、このように操作用部材がカーテンと連動するため、常に操作用部材を動作可能な状態、例えば駆動部から操作用部材が垂れ下がった状態にしておく必要があった。従って、従来のカーテンレールは、ユーザーが状況に応じて操作用部材の収納や固定をすることが難しかった。
【0008】
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、利便性に優れる日射遮蔽装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るクラッチユニットは、日射遮蔽材を取り付けるランナーを移動可能に支持しているレール上でランナーを移動させる移動機構と、移動機構の回転軸を駆動する駆動部とを備える日射遮蔽装置において、移動機構と駆動部との間に備えられ、駆動部からの入力に応じて回転可能なシャフトと、シャフトの外周面に被せられている筒部と、筒部において外周面と内周面とを貫通し、周方向に対して所定の角度を有して形成されている案内溝と、シャフトの外周面に設けられ、案内溝を転動可能な転動体と、筒部を収容可能な筒状の内周面を有する収容部と、筒部の外周面に設けられている凸部と、収容部の内周面にシャフトの軸線方向を長手方向として形成され、凸部を収容可能な少なくとも1つの凹部と、収容部の内周面に沿って形成され、凹部の上端部と連接している凹状の係合部と、筒部の上端部に設けられている第1歯部と、移動機構の回転軸に接続するとともに、第1歯部と噛み合う第2歯部と、を備える。
【0010】
本発明の一態様に係るクラッチユニットにおいて、案内溝は、シャフトの回動に応じて筒部を軸線方向に移動させるように形成されていてもよい。
【0011】
本発明の一態様に係るクラッチユニットにおいて、第2歯部は、軸線方向の位置が固定されていて、第1歯部は、筒部が、軸線方向上側に移動することで第2歯部と噛み合い、軸線方向下側に移動することで第2歯部から離間してもよい。
【0012】
本発明の一態様に係るクラッチユニットにおいて、筒部を軸線方向において第2歯部から離間する方向に移動させる力を発揮する弾性部材を備えてもよい。
【0013】
本発明の一態様に係るクラッチユニットにおいて、凹部は、収容部の内周面において、所定の間隔を持って複数設けられていてもよい。
【0014】
本発明の一態様に係るクラッチユニットにおいて、凸部は、筒部とは別体の球体状の部材であり、筒部の外周面に形成され、球体状の部材を保持可能な保持部を備えてもよい。
【0015】
上記目的を達成するために、本発明に係る日射遮蔽装置は、日射遮蔽材を取り付けるランナーを移動可能に支持しているレールと、レール上でランナーを移動させる移動機構と、移動機構を駆動する駆動部と、移動機構と駆動部との間に設けられているクラッチユニットと、を備え、クラッチユニットは、上記に記載のクラッチユニットである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、利便性に優れる日射遮蔽装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態に係る日射遮蔽装置の構成を概略的に示す正面図である。
図2図1に示す日射遮蔽装置の構成を概略的に示す斜視図である。
図3図1に示す日射遮蔽装置の構成を概略的に示すための部分断面図である。
図4】本発明の実施の形態に係るクラッチユニットの構成を概略的に示すための側面図である。
図5図4に示すクラッチユニットの構成を概略的に示すための分解斜視図である。
図6図4に示すクラッチユニットの筐体中部の構成を概略的に示すための斜視図である。
図7図4に示すクラッチユニットの筐体中部の構成を概略的に示すための平面図である。
図8図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、駆動部からの入力に応じて筒部がシャフトに対して軸線方向上側に移動している状態を示すための図である。
図9図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、ボールが凹部の内部に配置されている状態を示すための図である。
図10図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、駆動部からの入力に応じてボールが係合部の内部を移動している状態を示すための平面図である。
図11図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、駆動部からの入力に応じて第1歯部が第2歯部に接触している状態を示すための側面図である。
図12図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、移動機構からの入力に応じて筒部がシャフトに対して軸線方向下側に移動している状態を示すための図である。
図13図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、移動機構からの入力に応じてボールが係合部の内部を移動している状態を示すための図である。
図14図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、移動機構からの入力に応じてボールが凹部に収容された状態を示すための図である。
図15図4に示すクラッチユニットの動作を概略的に示す模式図であり、移動機構からの入力に応じて第1歯部が第2歯部から離間した状態を示すための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る日射遮蔽装置、及び、日射遮蔽装置が備えるクラッチユニットについて図面を参照しながら説明する。以下の説明において、本実施の形態に係る日射遮蔽装置は、不図示の窓枠の上縁付近に取り付けられる。また、本実施の形態に係る日射遮蔽装置は、日射遮蔽材の一例であるカーテンを開閉する装置、すなわちカーテンレールとして説明する。
【0019】
[日射遮蔽装置]
本発明の一実施の形態に係る日射遮蔽装置について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る日射遮蔽装置10の構成を概略的に示す正面図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る日射遮蔽装置10の構成を概略的に示す斜視図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、日射遮蔽装置10は、カーテン20を取り付けるランナー31を移動可能に支持しているレール30と、レール30上でランナー31を移動させる移動機構40と、移動機構40を駆動する駆動部50とを備える。また、日射遮蔽装置10は、移動機構40と駆動部50との間に設けられているクラッチユニット60を備える。以下、日射遮蔽装置10の構成について、具体的に説明する。
【0021】
なお、以下の説明において、図1及び図2における日射遮蔽装置10のレール30の長手方向(横方向、幅方向)をX軸方向、X軸に直交する図面を貫く方向(奥行方向)をY軸方向、X軸に直交するレール30の短手方向(縦方向、高さ方向)をZ軸方向と定める。
【0022】
カーテン20は、一般に不図示の窓枠を覆うのに十分な所定の寸法に裁断された布などに、ランナー31及び吊り下げ具32を取り付けることができるように加工されたものである。なお、本発明において、カーテン20の素材、枚数、及び寸法は限定されない。
【0023】
レール30は、ランナー31、及び吊り下げ具32を備える。レール30において、ランナー31は、カーテン20の枚数に対応して設けられる。ランナー31は、レール30に対して移動可能に支持される。ランナー31は、カーテン20の図1において向かって左端(一端)に取り付けられる。吊り下げ具32は、レール30においてランナー31とレール30の先端との間に多数が移動可能に支持されている。本実施の形態において、吊り下げ具32の数は限定されない。レール30には、ランナー31及び吊り下げ具32によってカーテン20が吊下支持されている。
【0024】
移動機構40は、日射遮蔽装置10の図1において向かって右端(他端)に取り付けられている。
【0025】
図3は、日射遮蔽装置10の構成を概略的に示す部分断面図である。図3に示すように、移動機構40は、レール30の内部を移動する無端状のベルト41と、ベルト41が掛けられる第1プーリー42と、ベルト41及び第1プーリー42を含む移動機構40の構成要素を収容するカバー43と、を備えている。また、移動機構40は、駆動部50からの駆動力の伝動を可能にするため、カバー43の下側の外方に第1プーリー42の回転軸44が下方(-Z軸方向)に向かって露出している。
【0026】
なお、移動機構40は、レール30においてランナー31を移動させることができれば、伝達手段を問わない。移動機構40の伝達手段は、例えばローラチェーンなどを用いてもよい。
【0027】
駆動部50は、移動機構40の下方かつクラッチユニット60の右方に設けられている。図3に示すように、駆動部50は、ボールチェーン51と、ケース52と、第2プーリー53とを備える。また、駆動部50は、ケース52の内部に伝達機構54が設けられている。
【0028】
ボールチェーン51は、無端状の部材である。ボールチェーン51は、ユーザーの操作用部材の一例であり、ユーザの力を受け付ける。ボールチェーン51は、駆動部50に設けられている第2プーリー53に巻き掛けられている。第2プーリー53は、伝達機構54の回転軸に設けられている。第2プーリー53は、ボールチェーン51を巻き掛けることができるように、ボールチェーン51の形状に対応した凹凸形状を有する。伝達機構54は、ボールチェーン51によって回転される第2プーリー53の回転力を、ランナー31の駆動力としてクラッチユニット60を介して移動機構40に伝達する。つまり、駆動部50は、ユーザーがボールチェーン51を操作することで、その操作に応じた方向へランナー31を移動させる。伝達機構54は、例えば遊星歯車機構など、ボールチェーン51によって回転される第2プーリー53の回転力を減速してトルクを上げる機能を有するものが望ましい。
【0029】
なお、日射遮蔽装置10において、駆動部50の構成は、上述の例には限定されない。
【0030】
クラッチユニット60は、日射遮蔽装置10において、移動機構40と駆動部50との間に備えられる。クラッチユニット60の構成及び動作については後述する。
【0031】
日射遮蔽装置10は、以上説明したレール30、移動機構40、駆動部50を有することで、レール30に沿ってカーテン20を広げた状態(閉状態)と、カーテン20を折り畳んだ状態(開状態)とを呈する。
【0032】
[クラッチユニット]
次に、本発明の一実施の形態に係る日射遮蔽装置10が備えるクラッチユニット60について説明する。
【0033】
上述のように、クラッチユニット60は、日射遮蔽装置10において、移動機構40と駆動部50との間に備えられる。
【0034】
図4は、本発明の実施の形態に係るクラッチユニット60の構成を概略的に示す側面図である。また、図5は、クラッチユニット60の構成を概略的に示す分解斜視図である。図4は、クラッチユニット60の筐体のみを断面で示している。
【0035】
図4及び図5に示すように、クラッチユニット60は、駆動部50からの入力に応じて回転可能なシャフト61と、シャフト61の外周面に被せられている筒部62とを備える。また、クラッチユニット60は、筒部62において外周面621と内周面622とを貫通し、周方向に対して所定の角度を有して形成されている案内溝63と、シャフト61の外周面に設けられ、案内溝63を転動可能な転動体としての車輪64とを備える。また、クラッチユニット60は、筒部62を収容可能な筒状の内周面651を有する収容部65と、筒部62の外周面621に設けられている凸部としてのボール623とを備える。また、クラッチユニット60は、収容部65の内周面651にシャフト61の軸線方向を長手方向として形成され、ボール623を収容可能な少なくとも1つの凹部652を備える。また、クラッチユニット60は、収容部65の内周面651に沿って形成され、凹部652の上端部653と連接している凹状の係合部654を備える。また、クラッチユニット60は、筒部62の上端部625に設けられている第1歯部626と、図3に示した移動機構40の回転軸44に接続するとともに、第1歯部626と噛み合う第2歯部681と、を備える。クラッチユニット60は、上述の構成要素に加えて、筐体66、かさ歯車機構67、及び、出力部68を備える。以下、クラッチユニット60の構成について、具体的に説明する。
【0036】
シャフト61は、図4及び図5におけるZ軸方向を軸線方向として、筐体66の内部に配置されている。シャフト61は、かさ歯車機構67を介して、駆動部50からの入力を受け付ける入力軸として機能する。シャフト61は、例えば、シャフト下部611とシャフト上部612とにより構成されている。シャフト下部611は、シャフト61の軸線方向において中心部からZ軸方向下側の部分である。シャフト上部612は、シャフト61の軸線方向において中心部からZ軸方向上側の部分である。シャフト下部611は、シャフト上部612と比較して径が細い。シャフト下部611は、かさ歯車機構67と接続することにより、駆動部50からの回転力が伝達可能である。シャフト上部612は、筒部62を被せることができるように形成されている。また、シャフト上部612の外周面には、車輪64が取り付けられている。
【0037】
筒部62は、シャフト61と同心であり、シャフト61におけるシャフト上部612の外周面に被せられている。筒部62は、外周面621と内周面622とを有することにより、内周面622側に空間を有する概略筒形状に形成されている。筒部62は、シャフト61に被せられるように組み付けられるために、その内周面622が少なくともシャフト61、具体的にはシャフト上部612の外周面の径方向の寸法よりも大きい。筒部62は、案内溝63と、保持部624と、第1歯部626とが形成されている。
【0038】
案内溝63は、筒部62の周面において、外周面621と内周面622とを貫通している。案内溝63は、シャフト61の回動に応じて筒部62を軸線方向(Z軸方向)において上下に移動させることができるように形成されている。案内溝63は、筒部62の周方向に対して所定の角度で傾斜して形成されている。案内溝63は、筒部62の下端部627寄りに一端部632と他端部633とを有している。案内溝63は、一端部632及び他端部633から上方に傾斜して筒部62の上端部625寄りの頂部634で折り返すように形成されている。案内溝63は、筒部62の周面における厚さ方向(XY平面方向)の断面を接触面631として有する。
【0039】
車輪64は、上述したようにシャフト上部612の外周面に取り付けられている。車輪64は、回転面及び回転軸がZ軸方向に直交、つまりXY平面に沿うように取り付けられている。車輪64は、シャフト上部612において、筒部62が被せられる位置に対応して設けられている。車輪64は、案内溝63の接触面631に接するように取り付けられている。このように取り付けられていることにより、車輪64は、案内溝63の内側を、一端部632または他端部633と頂部634との間において移動することができる。なお、本発明に係るクラッチユニットにおいて、転動体は、案内溝63の内部を移動して筒部62を上下させることができればよいため、車輪64でなくてもよい。
【0040】
クラッチユニット60は、車輪64が接触面631に接触しつつ案内溝63の内側を移動することにより、シャフト61と筒部62との軸線方向(Z軸方向)における相対的な位置を変化させることができる。クラッチユニット60において、案内溝63を備える筒部62が円筒カムとして機能し、車輪64が円筒カムに接する接触子として機能する。つまり、クラッチユニット60において、筒部62、案内溝63、及び車輪64は、円筒カム機構を構成している。そして、クラッチユニット60は、円筒カム機構を備えることにより、シャフト61の軸線方向を中心とした回転運動を、筒部62の軸線方向に沿った上下運動に変換することができる。
【0041】
ボール623は、筒部62の外周面621の上の所定の位置に設けられている。つまり、ボール623は、筒部62とは別体の球体状の部材である。ボール623は、具体的には外周面621に形成され、ボール623を保持可能な保持部624に保持されている。ボール623は、少なくとも一部が筒部62の外周面621から径方向外側に突出している。なお、本発明に係るクラッチユニットにおいて、凸部は、球体状のボール623以外の形状であってもよい。また、凸部は、ボール623のように筒部62と別体ではなく一体成型であってもよい。
【0042】
第1歯部626は、筒部62の上端部625に設けられている。第1歯部626は、筒部62の上端部625において、筒部62の周面に沿って軸線方向上側に凹凸の歯が形成されている。第1歯部626の歯の形状は、第2歯部681と噛み合うことができるように、後述する第2歯部681の歯の形状と対応している。
【0043】
筐体66は、クラッチユニット60の構成要素を収容することができるように、その内部に空間が設けられている。筐体66は、例えば樹脂材料により形成されている。筐体66は、任意の位置において複数の部分(筐体下部661、筐体中部662、筐体上部663)に分割されて形成されている。筐体66は、クラッチユニット60の組み立て時に筐体下部661、筐体中部662、及び筐体上部663を組み合わせることにより構成されている。
【0044】
筐体下部661は、筐体66の軸線方向における下部を構成する部材である。筐体下部661は、クラッチユニット60のシャフト61、筒部62、あるいはかさ歯車機構67などを収容している。筐体下部661は、かさ歯車機構67の第1かさ歯車671の軸部を保持する第1軸受部661aと、第2かさ歯車672の軸部を保持する第2軸受部661bとを備える。また、筐体下部661は、軸線方向上側が開放されている。
【0045】
筐体中部662は、シャフト61、筒部62などのクラッチユニット60の構成要素を収容している。筐体中部662は、筐体下部661と筐体上部663に組み合わせられている。筐体中部662は、シャフト61、筒部62などを収容可能とするために、筒状の内周面651を有する収容部65を構成している。
【0046】
図6は、クラッチユニット60の筐体中部662の構成を概略的に示すための斜視図である。また、図7は、クラッチユニット60の筐体中部662の構成を概略的に示すための平面図である。
【0047】
図6及び図7に示すように、筐体中部662に設けられている収容部65は、内周面651に、凹部652と係合部654とを備える。
【0048】
凹部652は、内周面651にシャフト61の軸線方向を長手方向とする縦溝として形成されている。凹部652は、図4に示した筒部62の外周面621において径方向(XY平面方向に沿って)外側に突出しているボール623を収容可能に形成されている。図6及び図7において、凹部652は、内周面651の周方向において90度ずつの間隔をもって4つ設けられている。
【0049】
なお、本発明に係るクラッチユニットにおいて、凹部652は、収容部65の内周面651において、1つ、または所定の間隔を持って複数設けられていればよいため、凹部652の数及び配置間隔は以上の例に限定されない。
【0050】
係合部654は、収容部65の内周面651の形状に沿うように周溝として形成されている。係合部654は、ボール623を係止可能なように、凹状の横溝として形成されている。係合部654は、凹部652の上端部653と連接している。
【0051】
図4に示すように、筐体上部663は、筐体下部661及び筐体中部662と同様に、シャフト61、筒部62などのクラッチユニット60の構成要素を収容している。筐体上部663は、軸線方向の下部において筐体中部662に組み合わせられている。筐体上部663は、筒部62を収容可能とするために、筒状の内周面663aを構成している。また、筐体上部663は、筐体66の内部と外部とが連通している内周面663aの上端部に、内周面663aの径よりも拡径されている段部663bが設けられている。段部663bには、出力部68の鍔部683が係止されている。
【0052】
出力部68は、第2歯部681と、出力軸682と、鍔部683とを備える。出力部68は、駆動部50からクラッチユニット60に入力された回転力を、移動機構40に出力する。出力部68は、クラッチユニット60の入力部の他端、具体的には筐体上部663に設けられている。
【0053】
第2歯部681は、出力部68の軸線方向の下側に設けられている。第2歯部681は、第1歯部626と対応した形状の歯を有している。第2歯部681は、軸線方向下側に向けて凹凸形状の歯が形成されている。第2歯部681は、第1歯部626と同様に、筒部62の周面に沿って軸線方向上側に凹凸の歯が形成されている。第2歯部681の歯の形状は、第1歯部626と噛み合うことができるように、第1歯部626の歯の形状と対応している。
【0054】
鍔部683は、出力部68の第2歯部681と出力軸682との間に設けられている。鍔部683は、筐体上部663の段部663bに係止しつつ段部663bを摺動することができるように形成されている。鍔部683を有することにより、出力部68は、出力軸682を中心に回転することができる。また、鍔部683は、段部663bに係止されていることにより、第2歯部681を含めて出力部68の軸線方向の位置を固定することができる。
【0055】
かさ歯車機構67は、第1かさ歯車671と、第2かさ歯車672とを備える。第1かさ歯車671は、駆動部50の回転軸と同心に設けられている。第2かさ歯車672は、筐体中部662の下方から露出しているシャフト61のシャフト下部611と接続している。かさ歯車機構67は、クラッチユニット60のシャフト61及び移動機構40の回転軸44の回転方向に対応させて、駆動部50の回転軸の方向を90度変更する。
【0056】
なお、本発明のクラッチユニット及びクラッチユニットを備える日射遮蔽装置は、かさ歯車機構を有するものに限定されない。クラッチユニットは、駆動部の出力軸とシャフトとが直接的に伝動可能に接続してもよい。
【0057】
コイルバネ69は、シャフト61の外周側と筒部62の内周側との間に配置されている。コイルバネ69は、下端部が筒部62の下端側と接触し、上端部がシャフト上部612の下端側と接触している。コイルバネ69は、筒部62を軸線方向において第2歯部681から離間する方向に移動させる力を発揮する弾性部材として機能する。コイルバネ69は、圧縮バネであり、筒部62を軸線方向の下方に押し下げるように弾性力を発揮している。
【0058】
[駆動部からの入力に応じたクラッチユニットの動作]
次に、以上説明したクラッチユニット60を日射遮蔽装置10の移動機構40と駆動部50との間に配置した場合において、駆動部50からの入力に応じた動作例を説明する。
【0059】
図3に示すように、駆動部50は、ユーザーがボールチェーン51を引いて第2プーリー53を回転させて回転力が入力されると、伝達機構54の遊星歯車機構により減速されてトルクを向上させてクラッチユニット60に出力する。
【0060】
図8は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、駆動部50からの入力に応じて筒部62がシャフト61に対して軸線方向上側に移動している状態を示すための図である。図8に示すように、駆動部50から出力された回転方向R1の回転力は、かさ歯車機構67により回転方向R2に方向が90度変更される。回転方向R2の回転力は、かさ歯車機構67に結合しているクラッチユニット60のシャフト61に入力される。かさ歯車機構67からの入力によりシャフト61が筒部62の内周側で回転する。
【0061】
シャフト61が筒部62の内周側で回転すると、シャフト61のシャフト上部612の外周面に設けられている車輪64は、案内溝63の内部において接触面631に接触しつつ頂部634から図4及び図5に示した一端部632または他端部633の方向に移動する。
【0062】
上述したように、筒部62、案内溝63、及び車輪64は、円筒カム機構を構成している。このため、車輪64が案内溝63において接触面631に接触しつつ頂部634から一端部632または他端部633に移動すると、筒部62は、シャフト61に対する軸線方向(Z軸方向)の相対的な位置が矢印U方向に上昇する。筒部62が軸線方向において上昇することにより、上端部625に設けられている第1歯部626は、出力部68に設けられている第2歯部681に接近する。また、筒部62の内部において、コイルバネ69は、シャフト上部612の下端側と筒部62の下端側との間で圧縮される。
【0063】
図9は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、ボール623が凹部652の内部に配置されている状態を示すための図である。図8及び図9に示すように、筒部62が軸線方向において矢印U方向に上昇する際に、外周面621に設けられているボール623は、凹部652に収容されている。ボール623が凹部652に収容されているため、クラッチユニット60において、筒部62が回転方向R2に回転せず、シャフト61のみが回転方向R2に回転する。クラッチユニット60において、筒部62に設けられているボール623が収容部65の凹部652と係合することによって、車輪64が案内溝63の接触面631を押して筒部62が回転してしまうことを防ぐことができる。つまり、クラッチユニット60において、ボール623が凹部652と係合することによって、筒部62を確実に矢印U方向に上昇させることができる。
【0064】
図10は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、駆動部50からの入力に応じてボール623が係合部654の内部を移動している状態を示すための平面図である。図10に示すように、クラッチユニット60において、ボール623は、軸線方向の位置が凹部652と係合部654との連接箇所、つまり係合部654が設けられている位置に達すると、ボール623は、凹部652からの係合を解かれる。凹部652からの係合が解かれたボール623は、係合部654の上を回転方向R2に移動する。ボール623が設けられている筒部62も、シャフト61とともに回転方向R2に回転する。
【0065】
図11は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、駆動部50からの入力に応じて第1歯部626が第2歯部681に接触している状態を示すための図である。上述のように、クラッチユニット60において、ボール623の軸線方向の位置が、係合部654が設けられている位置に達すると、図11に示すように、筒部62の上端部625に設けられている第1歯部626も軸線方向上側に移動し、出力部68の第2歯部681と噛み合う。
【0066】
クラッチユニット60において、第1歯部626と第2歯部681とが噛み合うことにより、シャフト61、筒部62、及び出力部68が一体となって回転方向R2に回転する。つまり、出力部68が回転方向R2に回転することにより、出力部68の軸線方向上側において移動機構40の回転軸44と面するように設けられている出力軸682(図3参照)も回転方向R2に回転する。
【0067】
以上説明したように、クラッチユニット60は、筒部62、案内溝63、及び車輪64が円筒カム機構を構成するため、駆動部50からの入力を移動機構40に確実に伝達することができる。また、クラッチユニット60は、筒部62にボール623を備え、収容部65に凹部652を備えることにより、筒部62の空転を防いで確実に筒部62を上昇させることができる。さらに、クラッチユニット60は、収容部65において係合部654が設けられている位置を、第1歯部626と第2歯部681との噛み合い位置に対応させることにより、確実に第1歯部626と第2歯部681とを噛み合わせ、駆動部50の力を移動機構40、レール30、及びカーテン20に伝えることができる。
【0068】
[移動機構からの入力に応じたクラッチユニットの動作]
次に、以上説明したクラッチユニット60を日射遮蔽装置10の移動機構40と駆動部50との間に配置した場合において、移動機構40からの入力に応じた動作例を説明する。すなわち、この動作例は、ユーザーが駆動部50を操作することなく、カーテン20を直接的に保持して開閉操作した場合の動作例である。
【0069】
図1に示すカーテン20をユーザーが手で操作すると、ランナー31がレール30の上を移動する。ランナー31がレール30を移動することで、図4に示す移動機構40のベルト41が駆動される。ベルト41が駆動されることで、ベルト41が巻き掛けられている第1プーリー42が回転する。第1プーリー42の回転力は、回転軸44を介してクラッチユニット60の出力部68に設けられている出力軸682に入力する。
【0070】
図12は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、移動機構40からの入力に応じて筒部62がシャフト61に対して軸線方向下側に移動している状態を示すための図である。図12に示すように、移動機構40からの入力に応じて出力軸682が回転方向R3に回転すると、出力部68の第2歯部681と筒部62の第1歯部626とが噛み合っているため、筒部62も回転方向R3に回転する。
【0071】
図13は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、移動機構40からの入力に応じてボール623が係合部654の内部を移動している状態を示すための図である。図13に示すように、移動機構40からの入力に応じて筒部62が回転方向R3に回転すると、筒部62の外周面621に設けられているボール623も係合部654を移動する。ボール623は、凹部652が設けられている位置に達すると、係合部654から凹部652に移動する。
【0072】
図14は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、移動機構40からの入力に応じてボール623が凹部652に収容された状態を示すための図である。図14に示すように、ボール623は、収容部65において所定の間隔で設けられている凹部652と係合部654との連接位置に到達すると、軸線方向への移動を妨げている係合部654による係止を解かれる。係合部654による係止を解かれたボール623は、凹部652に収容される。ボール623が凹部652に収容されると、筒部62は、回転方向R3への回動が止まる。
【0073】
図15は、クラッチユニット60の動作を概略的に示す模式図であり、移動機構40からの入力に応じて第1歯部626が第2歯部681から離間した状態を示すための図である。図15に示すように、筒部62の内部において圧縮されていたコイルバネ69からの反発力により、筒部62は、軸線方向下側、つまり矢印D方向に押し付けられる力を受ける。ここで、第2歯部681が設けられている出力部68は、図4に示したように鍔部683が筐体上部663の段部663bに係止されている。このため、筒部62が矢印D方向に移動することにより、筒部62に設けられている第1歯部626は、第2歯部681から離間する。
【0074】
以上説明したように、移動機構40からの入力に応じて出力部68の出力軸682が回転すると、ボール623は、第2歯部681に対する第1歯部626の位置を保持していた係合部654を移動して凹部652に達すると、係合部654からの係合が解かれて、凹部652に収容される。凹部652にボール623が収容されることで、クラッチユニット60は、筒部62の軸線方向の位置が下方に移動可能になる。このため、クラッチユニット60によれば、出力部68の第2歯部681と噛み合っている第1歯部626を下方に離間させることができる。
【0075】
また、クラッチユニット60は、移動機構40からの入力に応じて出力部68の出力軸682が回転した場合に、筒部62に対して軸線方向下側に反発力を発揮するコイルバネ69を備える。このように構成することにより、クラッチユニット60は、出力部68の第2歯部681と噛み合っている第1歯部626をより確実に離間させることができる。
【0076】
従って、クラッチユニット60を備える日射遮蔽装置10によれば、カーテン20に対して直接的に開閉操作を行った場合に、移動機構40から駆動部50への力を遮断できるため、駆動部50のボールチェーン51が動かない。
【0077】
日射遮蔽装置10は、以上説明したクラッチユニット60を備えることにより、ランナー31から駆動部50までの間において駆動力の伝達経路が直結されていない。このため、日射遮蔽装置10によれば、クラッチユニット60を備えることにより、ユーザーが手でカーテン20を開閉操作しても、ランナー31から移動機構40を経由して駆動部50に力が伝わらない。つまり、日射遮蔽装置10によれば、クラッチユニット60を備えることにより、カーテン20を手で開閉操作する際にカーテン20に加える力を低減することができる。
【0078】
また、日射遮蔽装置10によれば、クラッチユニット60を備えることにより、カーテン20を手で開閉操作してもボールチェーン51が動くことがなく、駆動部50から騒音を抑制することができる。
【0079】
さらに、クラッチユニット60を備える日射遮蔽装置10によれば、ボールチェーン51がカーテン20と連動しないため、ボールチェーン51を使用しない場合など、ユーザーが状況に応じてボールチェーン51の収納や固定をすることができる。
【0080】
従って、クラッチユニット60によれば、利便性に優れる日射遮蔽装置10を提供することができる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係る日射遮蔽装置及び日射遮蔽装置のクラッチユニットに限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。例えば、日射遮蔽装置10において、駆動部50は、ユーザーがボールチェーン51を操作することにより駆動されるいわゆる手動式であったが、本発明において電動式の駆動部であってもよい。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
【符号の説明】
【0082】
10…日射遮蔽装置、20…カーテン、30…レール、31…ランナー、32…吊り下げ具、40…移動機構、41…ベルト、42…第1プーリー、43…カバー、44…回転軸、50…駆動部、51…ボールチェーン、52…ケース、53…第2プーリー、54…伝達機構、60…クラッチユニット、61…シャフト、62…筒部、63…案内溝、64…車輪、65…収容部、66…筐体、67…歯車機構、68…出力部、69…コイルバネ、611…シャフト下部、612…シャフト上部、621…外周面、622…内周面、623…ボール、624…保持部、625…上端部、626…第1歯部、627…下端部、631…接触面、632…一端部、633…他端部、634…頂部、651…内周面、652…凹部、653…上端部、654…係合部、661…筐体下部、661a…第1軸受部、661b…第2軸受部、662…筐体中部、663…筐体上部、663a…内周面、663b…段部、671…歯車、672…歯車、681…第2歯部、682…出力軸、683…鍔部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15