(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】髄核インプラント器具
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20220419BHJP
【FI】
A61F2/44
(21)【出願番号】P 2018543031
(86)(22)【出願日】2016-11-03
(86)【国際出願番号】 US2016060224
(87)【国際公開番号】W WO2017079367
(87)【国際公開日】2017-05-11
【審査請求日】2019-10-31
(32)【優先日】2015-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518069450
【氏名又は名称】スパイナル スタビライゼーション テクノロジーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ヒブリ ナディ エス.
(72)【発明者】
【氏名】フランシス ローレン ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ノボトニー マーク エー.
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-504321(JP,A)
【文献】特表2009-538200(JP,A)
【文献】特表2011-521734(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0222096(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一端部と第二端部と線維輪に接触してシールするよう適合している後部と、該後部よりも従順性(compliant)である前部とを有する、膨張式バルーンと;
該膨張式バルーンの該第一端部に連結された第一アンカーであって、該膨張式バルーンの該第一端部を、該線維輪の第一側面における該線維輪の第一位置に係留するよう適合した、第一アンカーと;
該膨張式バルーンの該第二端部に連結された第二アンカーであって、該膨張式バルーンの該第二端部を、該線維輪の第二側面に係留するよう適合した、第二アンカーと
を含む、損傷した線維輪を補強するための器具。
【請求項2】
バルーンの後部に連結された補強層をさらに含む、請求項1記載の器具。
【請求項3】
バルーンの後部
が非従順性(non-compliant)となるよう、該後部が、該バルーンの後面に連結された補強層をさらに含み;かつ
該バルーンの前部
が従順性(compliant)となるよう、該前部がシリコーン材料を含む、
請求項1記載の器具。
【請求項4】
膨張式バルーンがシリコーンを含む、請求項1記載の器具。
【請求項5】
膨張式バルーンがPTFEを含む、請求項1記載の器具。
【請求項6】
膨張式バルーンの内部表面に配された炭素層をさらに含む、請求項5記載の器具。
【請求項7】
PTFEバルーンが多孔質である、請求項5記載の器具。
【請求項8】
第一アンカーが、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートをさらに含む、請求項1記載の器具。
【請求項9】
第二アンカーが、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートをさらに含む、請求項8記載の器具。
【請求項10】
膨張式バルーン内に硬化性材料をさらに含む、請求項1記載の器具。
【請求項11】
後部が複数の層を含む、請求項1記載の器具。
【請求項12】
後部の外層が、膨張時に該後部の内層がそこを通って突出できるような開口部を含む、請求項11記載の器具。
【請求項13】
膨張式バルーンが、エレクトロスピニングされたポリマー材料を含む、請求項1記載の器具。
【請求項14】
第一アンカーが、該第一アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぐのを助けるための伸展部を含む、請求項1記載の器具。
【請求項15】
第二アンカーが、該第二アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぐのを助けるための伸展部を備えた保持部材を含む、請求項1記載の器具。
【請求項16】
膨張式バルーンが、該膨張式バルーンに異なる特性を提供するよう適合した複数の層を含む、請求項1記載の器具。
【請求項17】
膨張式バルーンが、第一チャンバーと、該第一チャンバーの中に全体が配された第二チャンバーとを含む、請求項1記載の器具。
【請求項18】
第二アンカーが、該第二アンカーから伸びている第一および第二の材料ループを含む、請求項1記載の器具。
【請求項19】
第一および第二の材料ループのうちの1つと係合するための保持部材をさらに含む、請求項18記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年11月6日に提出された米国特許出願第14/934,987号の優先権および恩典を主張する。参照される同出願の内容は、参照により本出願に組み入れられる。
【0002】
本開示の分野
本開示は、概して脊椎手術に関し、より具体的には、断裂または損傷した線維輪を補強するための方法および器具に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
椎間板は典型的に、加えられた力に対して正常な抵抗を与えるインタクトな線維輪を生涯にわたって有する。しかし、変性した椎間板は機械的な不全を呈する。一般的な機械的不全として、線維輪の放射方向断裂がある。
【0004】
線維輪の放射方向断裂は、すべての変性椎間板に特徴的であり、椎間板高の減少、分節不安定性、および疼痛と関連していることが多い。定義によれば、放射方向断裂は、線維輪の内縁から椎間板の外周部まで、線維輪の全層にわたる欠損である。
【0005】
放射方向断裂は腰椎に最も多く見られ、L4-L5およびL5-S1の椎間板レベルに最も多い。ほとんどの放射方向断裂は、後部線維輪に関係し、そして、椎間板ヘルニアに典型的な臨床所見がある患者であっても、椎間板ヘルニアを伴わずに生じる。腰椎領域の場合、下肢に関連痛が生じることが多い。関連痛は、髄核ヘルニアが脊髄神経を圧迫することによる神経根障害と、臨床的に区別が困難な場合もある。
【0006】
髄核が分解すると、流体および組織が放射方向断裂を通って外に漏れだすことがあり、これは、近接する髄膜、および、放射方向断裂に沿った、神経支配されている肉芽組織に、炎症を引き起こす。
【0007】
放射方向断裂による輪状線維の破損は、椎間板内圧および椎間板高の減少と関連しており、その結果、患部椎間板レベルにおける運動分節の過可動性または不安定性が生じる。放射方向断裂がもたらす脊椎不安定性は、変性椎間板をまたぐ結合組織および椎間関節にひずみを与えることによって疼痛を引き起こす可能性があると想定される。
【0008】
その関連する可動性増大は、放射方向断裂を含有する脊椎レベルにおいて間欠的な神経根圧迫をもたらす可能性がある。姿勢が変わる際および脊椎に生理的負荷がかかる際に、間欠的、潜在的な脊柱管狭窄、外側陥凹狭窄、および神経椎間孔狭窄が生じる可能性がある。
【0009】
椎間板造影などの機能的検査において、複数レベルにおける放射方向断裂が示される場合もあり、症候性の放射方向断裂を特定するのは難しい場合もある。症候性の椎間板レベルを特定すること、および、脊椎固定術のアウトカムを予測することに関する椎間板造影の価値については、議論が行われている。
【0010】
時に医師は、コンテインド(contained)型の椎間板ヘルニアまたは症候性の放射方向断裂に対処する外科手技の一部として、線維輪に、さまざまなサイズ、形状、および位置の、医原性の孔または線維輪切開部(annulotomy)を作ることがある。
【0011】
近年、椎間板の正常機能を回復するため、断裂した線維輪を修復、再生、および支持することに関心が高まっている。また、疼痛を伴うさまざまなタイプの脊椎病態を首尾よく処置するという文脈において、椎間板ヘルニアの再発を予防し、かつ髄核摘出後の変性プロセスを遅らせるため、放射方向断裂または術後の線維輪欠損部を修復することにも関心が持たれている。
【0012】
線維輪の修復は、生物学的修復であれ外科的修復であれ、椎間板ヘルニアを伴うかもしくは伴わない症候性の線維輪断裂に対処するための、または、脊椎病態の外科処置における、発展中の技術である。
【0013】
多数の外科技法およびインプラントが現在開発中であり、次の数年間にさらなる臨床データが得られると期待されている。吸収性ゼラチンスポンジ(すなわちゲルフォーム(gel foam))は有望であるようである。しかし、臨床試験は小サイズの欠損に対してしか行われておらず、また、このモデルを髄核摘出術に外挿することは困難である。アンカー付き縫合糸(例えば、XcloseおよびInclose, Anulex Technologies, Inc., Minnetonka, MN)が市場に導入され、現在、米国食品医薬品局(FDA)の試験が行われている。Barricaid(Intrinsic Therapeutics, Inc., Woburn, MA)は、椎体内に係留して、欠損内に挿入された織物メッシュバリアを支持する、市販のインプラントである。
【0014】
外科的介入に関連する組織損傷を減らす取り組みにおいて、低侵襲の外科的アクセスまたは経皮的アクセスを利用することのニーズが存在する。線維輪の断裂または椎間板ヘルニアがあり、それ以外には線維輪および髄核の損傷がないかまたは変性がわずかである若年患者では、髄核全摘出より部分的またはターゲット化した髄核摘出のほうが好ましい可能性がある。
【0015】
現在の外科手技のアプローチ、アクセス、およびツールは、郭清された椎間板空隙のポジション、サイズ、および形状を決定する外科医の能力を制限する。この精度の欠如は、髄核インプラントの設計、サイズ決定、留置、および確実固定(securement)に困難をもたらす。髄核インプラントの不適切な留置は、脊椎分節の生体力学的挙動に干渉する可能性がある。このことはまた、インプラントの移動および脱出が生じる可能性を増大させる。
【0016】
つまり、線維輪の断裂または欠損は、臨床的に重大であり処置を要する。しかし、線維輪の断裂または線維輪の他の損傷に対して商業的に利用可能な処置には、多数の問題および/または不利点がある。本開示のさまざまな態様は、それらの問題および/または不利点のうちの1つまたは複数を軽減または解決できる可能性がある。
【発明の概要】
【0017】
概要
本開示の1つの例示的局面において、損傷した線維輪を補強するための器具は、第一端部と第二端部とを有する膨張式バルーンであって、該膨張式バルーンの後部が、線維輪に接触してシールするよう適合している、膨張式バルーンと;膨張式バルーンの第一端部に連結された第一アンカーであって、膨張式バルーンの第一端部を、線維輪の第一側面における線維輪の第一位置に係留するよう適合した、第一アンカーと;膨張式バルーンの第二端部に連結された第二アンカーであって、膨張式バルーンの第二端部を、線維輪の第二側面に係留するよう適合した、第二アンカーとを含む。
【0018】
膨張式インプラントの後部は、後部が実質的に非従順性(non-compliant)となるよう、バルーンの後面に連結された補強層を含んでいてもよく、バルーンの前部は、前部が実質的に従順性(compliant)となるよう、シリコーン材料を含んでいてもよい。
【0019】
膨張式バルーンは、シリコーンまたはPTFEなど、ヒトへの長期埋植に適した任意のエラストマー生体適合性材料を含んでいてもよい。膨張式バルーンは、エレクトロスピニングされたポリマー材料を含んでいてもよい。膨張式バルーンは、膨張式バルーンの内部表面に配された炭素層をさらに含んでいてもよい。PTFE材料は多孔質であってもよい。
【0020】
第一アンカーは、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートを含んでいてもよい。
【0021】
第二アンカーは、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートをさらに含んでいてもよい。
【0022】
膨張式バルーン内に硬化性材料が配されていてもよい。膨張式バルーンの中に気体が配されていてもよい。
【0023】
膨張式バルーンは、後部と異なる特性を備えた前部を含んでいてもよい。後部は前部より従順性が低くてもよい。後部が複数の層を含んでいてもよい。
【0024】
膨張式バルーンは複数の層を含んでいてもよい。その複数の層は、膨張式バルーンに異なる特性を提供するよう適合していてもよい。
【0025】
後部の外層は、膨張時に後部の内層がそこを通って突出できるような開口部を含んでいてもよい。
【0026】
第一アンカーは、第一アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぎ、これにより移動または脱出を軽減する、伸展部を含んでいてもよい。
【0027】
第二アンカーは、第二アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぐのを助けるための伸展部を備えた保持部材を含んでいてもよい。保持部材は、第二アンカーから伸びている紐を保持するための少なくとも1つのアパーチャーを備えた滑動式プレートを滑動式に受けるための少なくとも1つの開口部を備えた保持リングを含んでいてもよい。
【0028】
膨張式バルーンは複数の層を含んでいてもよい。その複数の層は、膨張式バルーンに異なる特性を提供するよう適合していてもよい。
【0029】
膨張式バルーンは、第一チャンバーと、第一チャンバーの中に全体が配された第二チャンバーとを含んでいてもよい。
【0030】
第二アンカーは、第二アンカーから伸びている第一および第二の材料ループを含んでいてもよい。第一および第二の材料ループのうちの1つと係合するための保持部材が提供されていてもよい。
【0031】
別の例示的局面において、本開示は、線維輪の後部を補強する方法であって、髄核椎間板空隙(nuclear disc space)へのアクセスを得るため、線維輪の後部の第一および第二側部上に位置する第一および第二線維輪切開部を通して第一および第二カニューレを挿入する段階;第一カニューレと第二カニューレとの間にわたる空洞を作製するため髄核亜全摘術を行う段階であって、空洞の後面は線維輪によって形成され、かつ空洞の前面は髄核残存部によって形成される、段階;インプラントの第一端部が第一線維輪切開部に位置し、かつインプラントの第二端部が第二線維輪切開部に位置するよう、髄核亜全摘術によって形成された空洞内に膨張式インプラントを挿入する段階;インプラントが空洞を実質的に満たし、かつ線維輪を圧迫して、線維輪に接した実質的に液密なシールを形成するよう、インプラントを硬化性媒質で膨張させる段階;インプラントの第一端部を第一線維輪切開部に係留する段階;ならびに、インプラントの第二端部を第二線維輪切開部に係留する段階を含む方法に関する。
【0032】
線維輪の後部は欠損を有していてもよく、そして、第一および第二線維輪切開部は、欠損の第一および第二側部上において欠損から間隔を空けて存在してもよい。
【0033】
第一および第二線維輪切開部は、線維輪の後側面上に位置していてもよい。
【0034】
インプラントの第一および第二端部を第一および第二線維輪切開部に係留する段階は、第一および第二線維輪切開部がインプラントの第一および第二端部と係合するよう第一および第二カニューレを除去することを含んでいてもよい。
【0035】
空洞内に膨張式インプラントを挿入する段階は、第一カニューレを通して空洞内にインプラントを配置することを含んでいてもよく、そして、第二カニューレを通してインプラントの端部を捕捉すること、および、バルーンを所定のポジションまで操舵することをさらに含んでいてもよい。
【0036】
インプラントの第二端部を係留する段階は、インプラントの第二端部に、第二線維輪切開部より大きい保持部材を取り付けることを含んでいてもよい。
【0037】
インプラントを伸展させる段階は、内部チャンバーを気体媒質で膨張させることをさらに含んでいてもよい。
【0038】
別の例示的局面において、本開示は、後部線維輪を補強する方法であって、線維輪によって形成された髄核空隙にアクセスする段階;線維輪の第一側面から線維輪の第二側面にまでわたる空洞を作製するため部分的髄核摘出術を行う段階であって、空洞の後面は線維輪の内壁によって形成され、かつ空洞の前面は髄核残存部によって形成される、段階;第一端部と第二端部とを備えた膨張式バルーンを、部分的髄核摘出術によって形成された空洞内に挿入する段階;膨張式バルーンを硬化性媒質で膨張させる段階;膨張式バルーンの第一端部を、線維輪の第一側面上で線維輪に係留する段階;および、膨張式バルーンの第二端部を、線維輪の第二側面上で線維輪に係留する段階を含む方法に関する。
【0039】
髄核空隙にアクセスする段階は、線維輪の第一および第二側部において、第一および第二カニューレで、後側方両側経皮アクセス(bilateral posterolateral percutaneous access)を得ることを含んでいてもよい。
【0040】
膨張式バルーンは第一カニューレから第二カニューレにまでわたっていてもよい。
【0041】
本発明の方法は、バルーンの第一および第二端部を線維輪に係留するため、第一および第二線維輪切開部がバルーンの第一および第二端部と係合するよう、第一および第二カニューレを引き出す段階をさらに含んでいてもよい。
【0042】
膨張式バルーンは、第一カニューレを通して空洞内に配置されてもよい。バルーンは、第二カニューレを通して捕捉されそして所定のポジションまで操舵されてもよい。
【0043】
膨張式バルーンから突出するよう適合した、膨張式バルーンの部分は、線維輪欠損部とアライメントされてもよく、そして、バルーンが線維輪欠損部の中へと突出するように膨張式バルーンが膨張されてもよい。線維輪欠損部は、髄核ヘルニアまたは医原性欠損のうちの1つによって引き起こされた欠損を含んでもよい。
【0044】
バルーンは、線維輪に接した実質的に液密なシールを形成してもよい。
【0045】
バルーンは、線維輪の後部から流体が漏出することを実質的に防いでもよい。
【0046】
本開示の別の局面において、線維輪切開部を通して髄核インプラントを線維輪に係留するためのアンカーは、線維輪切開部を通ってフィットするようサイズ決定されたアンカー部材と;アンカー部材から伸びている少なくとも1つの材料ループと;少なくとも1つの材料ループを受けかつそれと係合するためのアパーチャーを備えた、線維輪切開部より大きい保持部材とを含む。
【0047】
保持部材は、保持リングと、開ポジションと閉ポジションとの間で動くことができる少なくとも1つの可動部材とを含んでいてもよく、可動部材は、プレートが開ポジションにあるときは材料ループが可動性となりプレートが閉ポジションにあるときは材料ループが不動性となるよう、少なくとも1つの材料ループを受けるための開口部を有する。
【0048】
少なくとも1つの材料ループはアンカーループを含んでいてもよい。少なくとも1つの材料ループは、ユーザーによって捕捉可能な第二の材料ループをさらに含んでいてもよい。
【0049】
「連結された」という用語は、接続された、として定義されるが、必ずしも直接的でなくてもよい。「1つの(a)」および「1つの(an)」という用語は、本開示が他のことを明示的に求めるのでない限り、1つまたは複数の、として定義される。「実質的に」、「およそ」、および「約」という用語は、当業者に理解されるように、概ね(largely)明記のとおりとして定義されるが、必ずしも全面的に(wholly)明記のとおりでなくてもよい(そして、明記されるものを含む;例えば、実質的に90度は90度を含み、実質的に平行は平行を含む)。開示されるいかなる態様においても、「実質的に」、「およそ」、および「約」という用語は、明記されるものの「[あるパーセンテージ]以内」で置き換えられてもよく、その場合、パーセンテージは0.1、1、5、および10パーセントを含む。
【0050】
「含む(comprise)」(そして"comprises"および"comprising"など、含むの任意の変化形)、「有する」(そして"has"および"having"など、有するの任意の変化形)、「含む(include)」(そして"includes"および"including"など、含むの任意の変化形)、ならびに「含有する」(そして"contains"および"containing"など、含有するの任意の変化形)の用語は、オープンエンドの連結動詞である。結果として、1つまたは複数の要素または特徴を「含む(comprise)」、「有する」、「含む(include)」、または「含有する」システムまたはシステムの要素は、それら1つまたは複数の要素または特徴を持つ(possess)が、それら要素または特徴のみを持つことに限定されるわけではない。同様に、1つまたは複数の段階を「含む(comprise)」、「有する」、「含む(include)」、または「含有する」方法は、それら1つまたは複数の段階を持つが、それら1つまたは複数の段階のみを持つことに限定されるわけではない。加えて、「第一」および「第二」などの用語は、構造または特徴を区別するためにのみ用いられるのであり、異なる構造または特徴を特定の順序に限定するわけではない。
【0051】
特定の方式で構成されるデバイス、システム、またはそれらいずれかの構成要素は、少なくともその方式で構成されるが、具体的に説明される以外の方式でもまた構成されてよい。
【0052】
本発明のいかなるシステムおよび方法のいかなる態様も、説明される要素、特徴、および/または段階のうちの任意のものを、含む(comprise)/含む(include)/含有する/有するのでなく、それら任意のものからなっていてもよく、または、それら任意のものから本質的になっていてもよい。ゆえに、いかなる請求項においても、所与の請求項の範囲を、上述したオープンエンドの連結動詞のいずれかを用いた場合の範囲から変更する目的で、そのオープンエンドの連結動詞の代わりに、「~からなる」または「本質的に~からなる」という用語が用いられてもよい。
【0053】
1つの態様の特徴は、本開示またはその態様の性質により明示的に禁じられるのでない限り、説明または図示されていなくとも他の態様に適用されてもよい。
【0054】
[本発明1001]
第一端部と第二端部とを有する膨張式バルーンであって、該膨張式バルーンの後部が、線維輪に接触してシールするよう適合している、膨張式バルーンと;
該膨張式バルーンの該第一端部に連結された第一アンカーであって、該膨張式バルーンの該第一端部を、該線維輪の第一側面における該線維輪の第一位置に係留するよう適合した、第一アンカーと;
該膨張式バルーンの該第二端部に連結された第二アンカーであって、該膨張式バルーンの該第二端部を、該線維輪の第二側面に係留するよう適合した、第二アンカーと
を含む、損傷した線維輪を補強するための器具。
[本発明1002]
バルーンの後部に連結された補強層をさらに含む、本発明1001の器具。
[本発明1003]
バルーンの後部が実質的に非従順性(non-compliant)となるよう、該後部が、該バルーンの後面に連結された補強層をさらに含み;かつ
該バルーンの前部が実質的に従順性(compliant)となるよう、該前部がシリコーン材料を含む、
本発明1001の器具。
[本発明1004]
膨張式バルーンがシリコーンを含む、本発明1001の器具。
[本発明1005]
膨張式バルーンがPTFEを含む、本発明1001の器具。
[本発明1006]
膨張式バルーンの内部表面に配された炭素層をさらに含む、本発明1005の器具。
[本発明1007]
PTFEバルーンが多孔質である、本発明1005の器具。
[本発明1008]
第一アンカーが、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートをさらに含む、本発明1001の器具。
[本発明1009]
第二アンカーが、膨張材料を膨張式バルーンに注入するための少なくとも1つの膨張用ポートをさらに含む、本発明1008の器具。
[本発明1010]
膨張式バルーン内に硬化性材料をさらに含む、本発明1001の器具。
[本発明1011]
膨張式バルーンが、後部と異なる特性を備えた前部を含む、本発明1001の器具。
[本発明1012]
前部が、後部よりも従順性である、本発明1011の器具。
[本発明1013]
後部が複数の層を含む、本発明1011の器具。
[本発明1014]
後部の外層が、膨張時に該後部の内層がそこを通って突出できるような開口部を含む、本発明1013の器具。
[本発明1015]
膨張式バルーンが、エレクトロスピニングされたポリマー材料を含む、本発明1001の器具。
[本発明1016]
第一アンカーが、該第一アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぐのを助けるための伸展部を含む、本発明1001の器具。
[本発明1017]
第二アンカーが、該第二アンカーが線維輪を通して引っ張られることを防ぐのを助けるための伸展部を備えた保持部材を含む、本発明1001の器具。
[本発明1018]
膨張式バルーンが、該膨張式バルーンに異なる特性を提供するよう適合した複数の層を含む、本発明1001の器具。
[本発明1019]
膨張式バルーンが、第一チャンバーと、該第一チャンバーの中に全体が配された第二チャンバーとを含む、本発明1001の器具。
[本発明1020]
第二アンカーが、該第二アンカーから伸びている第一および第二の材料ループを含む、本発明1001の器具。
[本発明1021]
第一および第二の材料ループのうちの1つと係合するための保持部材をさらに含む、本発明1020の器具。
[本発明1022]
以下の段階を含む、後部線維輪を補強する方法:
髄核空隙へのアクセスを得るため、該後部線維輪の第一および第二側部上に位置する第一および第二線維輪切開部を通して第一および第二カニューレを挿入する段階;
該第一カニューレと該第二カニューレとの間にわたる空洞を作製するため髄核亜全摘術を行う段階であって、該空洞の後面は該線維輪によって形成され、かつ該空洞の前面は髄核残存部によって形成される、段階;
膨張式インプラントの第一端部が該第一線維輪切開部に位置し、かつ該インプラントの第二端部が該第二線維輪切開部に位置するよう、該髄核亜全摘術によって形成された該空洞内に該膨張式インプラントを挿入する段階;
該インプラントが該空洞を実質的に満たし、かつ該線維輪を圧迫して、該線維輪に接した実質的に液密なシールを形成するよう、該インプラントを硬化性媒質で伸展させる段階;
該インプラントの該第一端部を該第一線維輪切開部に係留する段階;ならびに
該インプラントの該第二端部を該第二線維輪切開部に係留する段階。
[本発明1023]
線維輪の後部が欠損を有し、かつ、第一および第二線維輪切開部が、該欠損の第一および第二側部上において該欠損から間隔を空けて存在する、本発明1022の方法。
[本発明1024]
第一および第二線維輪切開部が、線維輪の後側面上にある、本発明1022の方法。
[本発明1025]
インプラントの第一および第二端部を第一および第二線維輪切開部に係留する段階が、該第一および第二線維輪切開部が該インプラントの該第一および第二端部と係合するよう第一および第二カニューレを除去することを含む、本発明1022の方法。
[本発明1026]
空洞内に膨張式インプラントを挿入する段階が、第一カニューレを通して該空洞内に該インプラントを配置することを含む、本発明1022の方法。
[本発明1027]
空洞内に膨張式インプラントを挿入する段階が、第二カニューレを通して該インプラントの第二端部を捕捉すること、および、該インプラントを所定のポジションまで操舵することをさらに含む、本発明1026の方法。
[本発明1028]
インプラントの第二端部を係留する段階が、該インプラントの該第二端部に、第二線維輪切開部より大きい保持部材を取り付けることを含む、本発明1022の方法。
[本発明1029]
インプラントを伸展させる段階が、内部チャンバーを気体媒質で膨張させることをさらに含む、本発明1022の方法。
[本発明1030]
以下の段階を含む、後部線維輪を補強する方法:
該線維輪によって形成された髄核空隙にアクセスする段階;
該線維輪の第一側面から該線維輪の第二側面にまでわたる空洞を作製するため部分的髄核摘出術を行う段階であって、該空洞の後面は該線維輪の内壁によって形成され、かつ該空洞の前面は髄核残存部によって形成される、段階;
第一端部と第二端部とを備えた膨張式バルーンを、該部分的髄核摘出術によって形成された該空洞内に挿入する段階;
該膨張式バルーンを硬化性媒質で膨張させる段階;
該膨張式バルーンの該第一端部を、該線維輪の該第一側面上で該線維輪に係留する段階;および
該膨張式バルーンの該第二端部を、該線維輪の該第二側面上で該線維輪に係留する段階。
[本発明1031]
髄核空隙にアクセスする段階が、線維輪の第一および第二側部において、第一および第二線維輪切開部を通して挿入された第一および第二カニューレで、後側方両側経皮アクセス(bilateral posterolateral percutaneous access)を得ることを含む、本発明1030の方法。
[本発明1032]
膨張式バルーンが第一カニューレから第二カニューレにまでわたる、本発明1031の方法。
[本発明1033]
バルーンの第一および第二端部を線維輪に係留するため、第一および第二線維輪切開部が該バルーンの該第一および第二端部と係合するよう、第一および第二カニューレを引き出す段階をさらに含む、本発明1032の方法。
[本発明1034]
膨張式バルーンが、第一カニューレを通して空洞内に挿入される、本発明1031の方法。
[本発明1035]
第二カニューレを通してバルーンを捕捉する段階、および該バルーンを所定のポジションまで操舵する段階をさらに含む、本発明1034の方法。
[本発明1036]
膨張式バルーンから突出するよう適合した、該膨張式バルーンの部分を、線維輪欠損部とアライメントさせる段階;および
該バルーンが該線維輪欠損部の中へと突出するよう該膨張式バルーンを膨張させる段階
をさらに含む、本発明1030の方法。
[本発明1037]
線維輪欠損部が、髄核ヘルニアまたは医原性欠損のうちの1つによって引き起こされた欠損を含む、本発明1036の方法。
[本発明1038]
バルーンが、線維輪に接した実質的に液密なシールを形成する、本発明1030の方法。
[本発明1039]
バルーンが、後部線維輪からの流体の漏出を実質的に防ぐ、本発明1030の方法。
[本発明1040]
線維輪切開部を通ってフィットするようサイズ決定されたアンカー部材と;
該アンカー部材から伸びている少なくとも1つの材料ループと;
該少なくとも1つの材料ループを受けかつそれと係合するためのアパーチャーを備えた、該線維輪切開部より大きい保持部材と
を含む、線維輪切開部を通して髄核インプラントを線維輪に係留するためのアンカー。
[本発明1041]
保持部材が、保持リングと、開ポジションと閉ポジションとの間で動くことができる少なくとも1つの可動部材とを含み、該可動部材は、プレートが開ポジションにあるときは材料ループが可動性となり該プレートが閉ポジションにあるときは該材料ループが不動性となるよう、少なくとも1つの材料ループを受けるための開口部を有する、本発明1040のアンカー。
[本発明1042]
少なくとも1つの材料ループがアンカーループを含む、本発明1041のアンカー。
[本発明1043]
少なくとも1つの材料ループが、ユーザーによって捕捉可能な第二の材料ループをさらに含む、本発明1042のアンカー。
上述の諸態様に関連する詳細および他の詳細を以下に提示する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】欠損と椎間板ヘルニアとを伴う線維輪の断面図である。
【
図2】椎間板ヘルニアが除去された、
図1の線維輪の断面図である。
【
図3】インプラントを受けるための空洞を形成するため椎間板の後部が除去された、
図1および
図2の線維輪の断面図である。
【
図4】インプラントを受けるための椎間板空隙内にインプラントを送達する段階の断面図である。
【
図5】インプラントを受けるための椎間板空隙内にインプラントを送達する別の段階の断面図である。
【
図7】送達カニューレ内に装填されたインプラントの断面図である。
【
図8】
図4のインプラントを係留するための係留機構の断面図である。
【
図9】送達カニューレ内で圧縮ポジションになっている、
図8の係留機構の断面図である。
【
図12】開ポジションにある、
図11の保持部材の平面図である。
【
図13】閉ポジションにある、
図11の保持クリップの平面図である。
【
図15】開ポジションにある、別の態様に基づく保持部材の断面図である。
【
図16】開ポジションにある、
図15の保持部材の断面図である。
【
図17】
図15の保持部材において用いるための2つの保持部材の断面図である。
【
図18】
図15の保持部材の、線18-18に沿った断面図である。
【
図21】線維輪を修復するためのインプラントの別の態様の、膨張前の断面図である。
【
図22】膨張前の
図21のインプラントの、線21-21に沿った別の断面図である。
【
図24】膨張後の
図21のインプラントの、線24-24に沿った別の断面図である。
【
図25】埋植および膨張後の、
図21のインプラントの断面図である。
【
図26】線維輪を修復するためのインプラントの別の態様の、膨張前の断面図である。
【
図28】埋植および膨張後の、
図23のインプラントの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
詳細な説明
以下の詳細な説明において、本発明の、例示的であるが非限定的かつ非網羅的な態様を示した、添付の図面が参照される。これらの態様は、当業者が本発明を実施できるよう充分に詳しく説明され、そして理解される点として、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の態様が用いられることおよび他の変更がなされることが可能である。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味に取られるべきでなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。添付の図面において、別段の定めがない限り、類似の符番はさまざまな図にわたって類似のパーツを参照する。
【0057】
図1~3に、本開示の1つの態様に基づくインプラントを受けるための線維輪内の欠損部を伴う脊椎分節を準備するプロセスを図示する。
図1を参照すると、線維輪100は、線維輪100の後部104に欠損部102を有する。
図1は、髄核ヘルニアを伴う欠損部102を図示している;すなわち、髄核106が線維輪欠損部102を通って突き出して、椎間板ヘルニア108を形成している。ここでは髄核ヘルニアが図示されているが、欠損部102は、放射方向断裂、裂溝、開口部、または線維輪における他の任意のタイプの欠陥など、任意の欠損であってよく、椎間板変性疾患、外傷、または他の病態から生じたものも含まれることが、理解されるべきである。
【0058】
線維輪100の第一後側面および線維輪100の第二後側面から椎間板空洞に至る、後側方両側経皮アクセスを提供するため、第一アクセスカニューレ110および第二アクセスカニューレ112が線維輪100の線維輪切開部を通して挿入される。第一および第二アクセスカニューレ110, 112は、好ましくは、Kambinの三角形(Kambin's triangle)として定義される安全帯を通って挿入される。第一および第二アクセスカニューレ110, 112は、欠損部102と隣接しないよう、線維輪欠損部102から間隔が空けられる。アクセスカニューレ110, 112は、順次拡張式カニューレ(sequentially dilating cannulas)の使用、低侵襲の外科的アプローチ、または当業者に公知である他の技法によって、挿入されてもよい。順次拡張式カニューレを用いて線維輪切開部を作製すると、線維輪の切断を伴わずに線維輪の線維が広がる。これにより、カニューレが除去されたときに線維が閉じることが可能となる。
【0059】
図2および
図3を参照すると、初期の段階は、(存在するならば)椎間板ヘルニア108を除去することである。これは、当業者に公知である従来の外科技法を用いて実現されてもよい。次に、髄核106の後部114を除去するための部分的髄核摘出術が行われ、これによって髄核残存部162が残される。いくつかの態様において、その部分的髄核摘出術は、第一および第二アクセスカニューレ110, 112を通した経皮的技法を用いて行われる。これにより、髄核後部に対する制御された選択的な髄核摘出を行い、他の点では健常な髄核106と髄核残存部162とを残すことが可能となる。
【0060】
部分的髄核摘出術により、インプラント118を受けるための空洞116が作製される。明瞭性のため、添付の図面において空洞116は比較的大きな空洞として図示されている;しかし、空洞116は好ましくは小さな空洞である(例えば、幅がおよそ1~2 mmであってもよい)ことが理解されるべきである。空洞116の後面は線維輪100の内壁によって形成され、一方、空洞116の前面は髄核残存部162によって形成される。医師は、空洞116が適切に形成されたことを確認しやすくするため、および、インプラント内に用いる硬化性材料の量を決定しやすくするため、髄核摘出術の実施中に、サイズ決定用バルーン(すなわち、従順性の高いバルーン)を造影剤とともに用いて、空洞116のサイズおよび形状を測定してもよい。
【0061】
図4~5を参照すると、インプラント118が、第一および第二アクセスカニューレ110, 112を通って椎間板空洞116に送達される。
図4に示すように、インプラント118の第二端部122が第一アクセスカニューレ110から出て椎間板空洞116内まで伸びるよう、しぼんだ状態のインプラント118が第一アクセスカニューレ110を通って椎間板空洞118に挿入される。次に、インプラント118の第二端部122が、当業者に公知の技法を用いて、第二アクセスカニューレ112を通して挿入されたツールを用いて捕捉またはその他捕獲され、そして次に、インプラント118は、望ましいポジションになるよう椎間板空洞116を通して引っ張られる。第二端部122を捕捉しそして第二アクセスカニューレの遠位端に引き入れることを補助するため、第二端部122が紐ループまたは別の保持部材を有していてもよい。インプラント118を望ましい位置に留置することを補助するため、1つまたは複数の放射線不透過性マーカーがインプラント118上に提供されていてもよい。
【0062】
インプラント118は、第一端部120から第二端部122にまでわたるエラストマーのバルーン124を含む。バルーン124の第一端部120に第一アンカー126が連結され、バルーン124の第二端部122に第二アンカー128が連結されている。第一アンカー126はバルーン124を膨張させるための膨張用ポート130(
図7を参照)を含む。第一および第二アンカー126, 128は、バルーン124と一体式に形成されてもよく、または、別に形成されてからバルーン124に連結されてもよい。
【0063】
インプラント118が望ましいポジションに留置された後、バルーン124を膨張させるため、膨張用ポート130に挿入された膨張用スタイラス144を用いて膨張材料132が送達される。好ましくは、膨張用スタイラス144は、カテーテルを通って送達される前に膨張用ポート130に挿入される(すなわち、
図7に示すように、あらかじめ組み立てられている)。いくつかの態様において、膨張材料132は硬化性のシリコーン材料である。膨張したバルーン118は、線維輪100の内壁、髄核残存部162の後面、ならびに上終板および下終板を圧迫するよう、空洞116をいっぱいに満たす。好ましくは、正常な椎間板内圧と、正常な椎間板高(すなわち隣接する椎体終板間の距離)および角形成と、正常な生体力学機能とを実質的に回復できる充分な量および圧力でバルーン124が膨張されうるよう、膨張は(例えば蛍光透視などの)観察下で行われる。第二のバルーンチャンバー内で気体を膨張させるため、第二の膨張用ポート(図には示されていない)が利用されてもよい(これについて詳しくは後述する)。
【0064】
インプラント118は、線維輪100の後部を補強するため、線維輪100の内壁を圧迫し、その内壁に接した実質的に液密なシールを形成する。欠損部102が存在している場合は、インプラント118が欠損部102を閉じる。好ましくは、インプラント188が線維輪100の後部全体を補強するよう、インプラント118は線維輪の後部の実質的に全部にわたって伸張する。このことは、椎間板ヘルニア再発のリスクを低減するのに役立つ。髄核空隙のシールは、椎間板内圧を保つこと、および、患者の不快感を引き起こす可能性がある、線維輪の断裂または欠損を通る髄核分解産物の滲出を最少化することに役立つ。
【0065】
膨張材料132が硬化した後、第一および第二アクセスカニューレ110, 112が除去され、そして
図6に示すように、第一および第二アクセスカニューレ110, 112によって形成された第一および第二開口部(または線維輪切開部)134, 136に第一および第二アンカー126, 128が係留される。線維輪100の線維を広げることによって線維輪切開部134, 136が形成された場合は、カニューレ110, 112が除去されたときに、線維輪100の線維の弾性によって、線維は締まって収縮し、これによりバルーン124の第一および第二端部120, 122と係合する。椎間板空隙が広くなること(すなわち、正常な椎間板高の回復)は、線維輪100の線維が締まることに寄与する。このことにより、線維輪100の側面に向かって欠損部102から間隔が空けられた線維輪切開部134, 136において、欠損部102の両側で、端部120, 122が線維輪100に固定される。さらに、髄核ヘルニアの場合、アンカー126, 128は、椎間板ヘルニア108の除去に用いられる手術部位からも間隔が空けられる。アンカー126および128は、インプラント118が椎間板空洞116から排出されるリスクまたは椎間板空洞116内で移動するリスクを低減するのに役立つ。
【0066】
図8~10を参照すると、第一アンカー126および第二アンカー128は、アンカーが線維輪100を通して引っ張られる可能性を最少にするための追加的な特徴を有していてもよい。第一アンカー126は、フランジ140を備えた円柱形のステム部142を含んでいてもよい。挿入の際、硬化性材料がバルーン124に流入できるよう、円柱形のステム部142が膨張用スタイラス144上で伸張されて膨張用ポート130を開く。膨張用スタイラス144が引っ込められると、バルーン124をシールしそして膨張材料132がバルーン124から出ることを防ぐため、円柱形のステム部142がつぶれて、膨張用ポート130を閉じる弁として作用する。膨張用スタイラスおよびステム部142は、偶発的な接続外れまたは漏出を防ぐための特徴(拡大した排出端、または、対応する溝およびスロットなど)を有していてもよい。フランジ140は、送達中、送達カニューレおよびアクセスカニューレ110によって圧縮されている。膨張用スタイラス144およびアクセスカニューレ110が除去されると、フランジ140が伸展して伸展部146を形成し、これは、円柱形のステム部142が線維輪100を通して引っ張られることを防ぐのに役立つ。
【0067】
図10~14を参照すると、第二アンカー128がバルーン124の第二端部122に連結されている。第二アンカー128は、円柱形または他の任意の好適な形状であってもよい。第二アンカー128は、椎間板空隙116を通って第二カニューレの遠位端内に送達される。第二アンカー128は、第一アンカー126のようにフランジまたは伸展部を有していてもよい。代替的に、第二アンカー128が、異なる係留機構を有していてもよい。1つの態様において、第二アンカー128は、縫合糸材料で形成されていてもよい第一および第二側部170, 172を備えた材料ループを含む。医師は、埋植手技中に、そのループを捕捉し、そしてそのループを用いて第二アンカーを第二カニューレに引き入れてもよい。保持部材(またはクリップ)174が、その紐に取り付けられてもよく、そして、第二アンカー128を所定の場所にホールドすることを助けるため、線維輪100に密着するよう引かれてもよい。いくつかの態様において、保持部材174は、滑動プレート178が滑動式に接続された第一部材176を含む。第一部材176は、少なくとも1つであり好ましくは2つであるアパーチャー180を有する。滑動プレート178は、少なくとも1つであり好ましくは2つであるアパーチャー182を有する。バイアス部材184が、(
図13に示すように)滑動プレート178に外向きのバイアスをかける。滑動プレート178がスクィーズされて近づくと、アパーチャー180と182とがアライメントされて、縫合糸材料ループの第一および第二側部170, 172をアパーチャーを通して留置することが可能になる。ユーザーは、アパーチャーに通せるよう、ループを切って2つの別個の紐170, 172にしなければならない。リリース時は、プレート178に外向きのバイアスがかかり、これにより紐170, 172がアパーチャー180, 182によってトラップされる(
図12を参照)。ユーザーは、保持部材174を、線維輪100の外縁に密着するまで、紐170, 172に沿って滑動させてもよい。いくつかの態様において、滑動プレート178が、第二アクセスカニューレ112の遠位端から出るまで開ポジションにホールドされるよう、開ポジションにおける保持部材174の外径は、第二アクセスカニューレ112の内径と実質的に同じ大きさである。図示した態様には2つの紐が示されているが、1つまたは複数の任意の数の紐が用いられてよい。同様に、2つの滑動プレート192を備えた保持部材190を図示した
図14に示されているように、異なる数の滑動プレートを備えた保持部材が用いられてもよい。
【0068】
図15~20に保持部材および係留機構の別の態様を示す。保持部材194は、第一および第二滑動部材202, 204をそれぞれ受けるための第一および第二開口部198, 200を備えた、外側の保持リング196を含む。第一および第二滑動部材202, 204は、内向きおよび外向き(すなわち、保持リング198の中心に向かう方向および離れる方向)に滑動し、そして、(明瞭性のため図示はされていないが)ばねなどのバイアス部材によって外向きのバイアスがかけられる。保持リング196の外径は、送達カニューレ206の内径と実質的に同じである。第一および第二滑動部材202, 204は、送達カニューレ206によって開ポジションにホールドされる(すなわち、スロット208が開くよう、共にスクィーズされる)。滑動部材202, 204は、好ましくは、同じ形状および構成である。各滑動部材は、アパーチャー214を形成する突出したu字形部材212を備えた、平坦部材210を含む。u字形部材212からタング216が伸びている。滑動部材が異なる配向で保持リング196に挿入されるよう、u字形部材212は平坦部材210の中心線からオフセットされている。この方式により、u字形部材212は相補的な滑動部材を形成し(
図18を参照)、開ポジションに置かれたときに互いに干渉しない。保持部材194は、ステンレス鋼またはポリマー材料など、任意の生体適合性材料で形成されていてよい。
【0069】
保持部材194を用いるには、2つのプレートのアパーチャー214がアライメントされてスロット208を形成するよう、滑動プレートが共にスクィーズされる。紐170, 172がスロット208に通され、そしてスロット208がカニューレ206内に装填される。次に、保持部材194が、第二アンカー216に近接するまで、プッシャー(図には示されていない)によって送達カニューレ206に沿って送達される。プッシャーは、送達カニューレ206の中にぴったりフィットする外径を備えたカニューレであってもよい。保持部材194を第二アンカー218に密着させてホールドしたまま、送達カニューレが除去され、これにより、バイアス部材によって滑動部材202, 204が閉じる(すなわち、
図16および
図18に示すように、バイアス部材が滑動部材を外向きに押してスロット208を閉じる)。いくつかの態様において、保持リング196および滑動プレート202, 204は、保持部材194が所定の場所になったら滑動プレートを閉ポジションにロックするための、ロック用の特徴を有していてもよい。滑動プレート202, 204は、保持リング196から外向きに伸展すると、拡大部を形成し、その拡大部は、インプラントの端部を係留すること、および、アンカーが線維輪を通して引っ張られるのを防ぐことを助ける。
【0070】
図19および
図20に、
図15~18の保持部材とともに用いるのに特に好適なアンカー218を示す。アンカー218は、ワイヤループまたは紐ループ222が埋め込まれた円柱形の部材220を含む。ループ222は、好ましくは、ワイヤまたは硬いナイロンなど、形状を保持する材料で形成される。前述のように、ループ222は、アンカー218を捕捉して、第二カニューレの遠位セグメント内の適切なポジションまで引き入れるために用いられてもよい。ループ222は、明瞭性のため図には短く描かれているが、好ましくは、第二送達カニューレ212の端部から引っ張り出せるよう充分に長い。第二アンカーループ224がアンカーの近くに置かれて、ループ222に留められる。アンカー218が保持部材194とともに用いられる場合は、タング216が閉じられたときにタング216がアンカーループ224内に伸びて、確実な接続(positive connection)を形成する。したがって、ループ222と滑動プレート202, 204との間の摩擦のみに頼る代わりに、アンカーループ224が保持部材194に確実にロックされる。
【0071】
図21~25を参照すると、いくつかの態様において、インプラント118のバルーン124は多層式のバルーンを含んでいてもよい。例えば、バルーン124は、インプラントを強化し、そして線維輪内へのインプラント118の取り込みを補助するため、インプラント118の後部156に補強層150を有していてもよい。補強層150はバルーン124の内側または外側に位置していてもよい。補強層150は、織り、編み、もしくは編組みされた生地、またはePTFE材料など、高い強度を備えた任意の生体適合性材料であってよい。エレクトロスピニングなど他の繊維付着技法が補強層150の形成に用いられてもよい。バルーン124が膨張され硬化性材料が硬化した後は、インプラント118は、線維輪欠損部102を通る移動に抵抗する、可撓性かつ弾性の構造を含む。
【0072】
いくつかの態様において、バルーン124はシリコーン材料を含む。いくつかの態様において、バルーン124はPTFE材料(発泡PTFE材料など)を含む。PTFE材料と硬化性材料との間の結合を高めるため、炭素材料の層が含まれていてもよい。層間剥離の可能性が最小になるような一体化構造を硬化後に作り出すため、硬化性材料が液性状態にある間に硬化性材料の部分的浸透が生じるよう、PTFE材料の多孔度が制御されてもよい。システム内の空気または混合時に液状シリコーン中にトラップされた空気が排出されうるよう、バルーン124は多孔質であってもよい。
【0073】
いくつかの態様において、バルーン124は、バルーン124の伸展の方向および量を制御するため、差異的かつ指向的な(differential and directional)伸展性を有していてもよい。いくつかの態様において、バルーン124は、基礎的安定性および寸法安定性が増大したセグメント(segments of increased base and dimensional stability)を有する。いくつかの態様において、バルーン124の表面は、所望の特性を高めるための独特な表面トポグラフィーを有する。例えば、バルーンの表面は、椎体終板表面に対する摩擦を低減し、線維輪内の組織の内部成長を高めるため、増大した潤滑性を有していてもよい。バルーン124は、異なる空洞構成にフィットするようさまざまな形状に形成されていてもよい。
【0074】
いくつかの態様において、バルーン124は線維輪欠損部を満たすよう適合している。バルーン124の外層150は、インプラント118が空洞116の中で膨張されたときに内層160がそれを通って突出する、少なくとも1つの開口部152を有していてもよい。外層150の開口部152を線維輪100の欠損部102とアライメントさせることにより、内層160が開口部152から突出して突起154を形成する。突起154は、線維輪欠損部102と関連する空洞とを満たすプラグとして作用し、このことは線維輪欠損部102の処置を補助する。いくつかの態様において、バルーン124の内層160はシリコーン膜などの従順性材料を含み、外層150は内層160より従順性が低い材料を含む。いくつかの態様において、外層150は繊維強化される。従順性がより低い外層150にある開口部152は、それを通って従順性の内層160が伸展することを可能にする。
【0075】
いくつかの態様において、バルーン124の前壁158は、バルーン124の後壁156と比較して、より薄いかまたはより従順性である。バルーン124が伸展する際に、より従順性である前壁158が後壁156より大きく伸展するという差異的な伸展が生じる。いくつかの態様において、従順性がより低い後壁156は、スピニングされた繊維のマトリックスの1つまたは複数の層を含む。破裂強さおよび貫入抵抗などの機械特性を含む、バルーンの特定の特性を強化するかまたはその他影響を与えるため、多層式の設計が構成されてもよい。
【0076】
多層式かつ差異的なバルーン壁の使用は、髄核インプラントにかかわる製造、配置、および治療法のさまざまな局面を容易にする可能性がある。例えば、上述のように、多層式の設計は、前壁156に沿って、より薄くかつ/またはより従順性であってもよい。このことは、インプラントのバルーン124を折り畳むかまたはその他パッキングしてより小さな送達用構成にすることを可能にしてもよい。加えて、輪郭が小さいと、アクセスカニューレの直径および線維輪切開部の穿刺が小さくてすむ可能性があり、このことは、インプラントが突き出る可能性を低減させる。
【0077】
多層式髄核インプラントのバルーン124の後壁156は、同じ材料の複数の層で形成されていてもよく、または異なる材料の複数の層で形成されていてもよい。いくつかの態様において、同様の従順性を備えた材料で各層が形成されて、追加的な効果をもたらしてもよい。他の態様において、各層の特性を個別に最適化できるよう、各層が異なる材料で独立に形成されてもよい。
【0078】
バルーン124は対称的または非対称的に伸展するよう設計されていてもよい。バルーン壁は、従順性、強度、および他の特性という点で異なる1つまたは複数の領域を断面形が有する、放射方向非対称に拡張可能な部分を少なくとも1つ含んでいてもよい。そのようなバルーンは、インプラントの差異的かつ指向的な伸展性を用いることによる性能の向上;寸法安定性の増大;空洞の輪郭の向上;および、組織の取り込みの向上をもたらす。
【0079】
いくつかの態様において、バルーン124は、エレクトロスピニングされたポリマー材料がシリコーン材料と組み合わせられたエリアと、覆われていないシリコーン材料による他のエリアとを有する。エレクトロスピニングされたポリマー材料は、発泡PTFE(ePTFE)を含んでいてもよい。インプラント118の後壁156にPTFEを適用すると、線維輪内部に沿った膨張が少なくとも部分的に制約され、そして、差異的かつ指向的な伸展性を用いることにより性能の向上がもたらされる。さらに、PTFEは、線維細胞の移動および後部線維輪へのインプラントの取り込みを促すことによって、軟部組織のてこ作用(purchase)を高める。このことは、さらなる椎間板ヘルニアに対する保護に役立つ。
【0080】
バルーン124は、強度および弾性を損なうことなく小断面の送達に対応できる、可撓性材料を含んでいてもよい。いくつかの態様において、バルーン124は、オランダHerleenのRoyal DSMから入手可能であるDYNEEMA(登録商標)など、超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)材料を含む。いくつかの態様において、バルーン124は、潤滑性を増大させるため親水性材料でコーティングされていてもよい。
【0081】
いくつかの態様において、前壁158は、後壁156より大きく伸展するよう、後壁156と比較して、より薄くかつより従順性であり、これにより、髄核106の残存部を隔離するとともに、椎間板空隙の拡幅および角度の回復をもたらす。
【0082】
1つの態様において、髄核インプラントの後部は、金属または高分子のモノフィラメントおよび高分子マルチフィラメントのヤーンが三次元的に編組みされた可撓性の管状構造からなる。付加的な補強、および、大きな線維輪欠損部または非常に弱くなった後部線維輪を通るインプラントの移動に対する有効な保護を要する用途に対しては、金属糸の要素またはストランドが好ましい。
【0083】
図26~28を参照すると、いくつかの態様において、部分的髄核摘出に対するインプラント230は、近位アンカー232と、遠位アンカー234と、それらの間にわたる膨張式バルーン236とを含む。膨張式バルーン236は、少なくとも第一チャンバー238と第二チャンバー240とを有する、複数チャンバー式のバルーンである。1つの態様において、第二チャンバー240は、第一チャンバー238の内部に配され、そして第一チャンバー238によって完全に囲まれている。インプラント230に望ましい特性をもたらすため、内部チャンバーと外部チャンバーとが異なる材料で満たされてもよい。流体を注入するのに好適な任意のデバイス、器具、および/またはシステムが第一および第二チャンバー238, 240の膨張に用いられてよいことが当業者に理解されるべきである。いくつかの態様において、第一チャンバー238は硬化性のエラストマー材料242で満たされ、一方、第二チャンバー240は圧縮性材料244(すなわち気体材料)で満たされる。このことは、インプラント230が椎間板内圧の急激な上昇を吸収し、緩衝器として有効に作用することを可能にする。他の態様と同様、バルーン236が複数の層を含んでいてもよく、そして補強層246が提供されていてもよい。
【0084】
以上の明細および実施例は、例示的態様の構造および使用について完全な説明を提供している。上記には、特定の態様について、ある程度具体的に、または、1つもしくは複数の個々の態様を参照しながら、説明したが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、開示される諸態様に対して多数の変更を行いうるであろう。ゆえに、本発明のデバイスのさまざまな例示的態様が、開示される具体的形態に限定されることは意図されていない。むしろ、それら態様は特許請求の範囲内に入るすべての改変および変更を含むのであり、本明細書に示された以外の態様が、記述された態様の特徴の一部または全部を含む可能性もある。例えば、構成要素がユニット構造として組み合わせられてもよく、かつ/または、接続が置き換えられてもよい。さらに、適宜、上述した任意の実施例の局面が、上述した他の任意の実施例の局面と組み合わされて、同等または異なる特性を有しかつ同じまたは異なる問題に対処する、さらなる実施例を形成してもよい。同様に、上述の恩典および利点は、1つの態様に関する可能性があり、または複数の態様に関する可能性があることも、理解されるであろう。
【0085】
特許請求の範囲は、所与の請求項において、ミーンズ・プラス・ファンクションまたはステップ・プラス・ファンクションの限定が、それぞれ「~するための手段」または「~するための段階」という句を用いて明示的に説明されているのでない限り、そのような限定を含むとは意図されておらず、そのような限定を含むと解釈されるべきでない。