(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】通信端末、システム、プログラム及び通信端末の制御方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220419BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04M1/00 R
(21)【出願番号】P 2019226326
(22)【出願日】2019-12-16
【審査請求日】2021-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(72)【発明者】
【氏名】上原 綾菜
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-038616(JP,A)
【文献】特開2018-013387(JP,A)
【文献】沖 真帆,MediAlarm:多様な目覚めを支援する起床支援インタフェース,ヒューマンインタフェース学会誌,2011年11月25日,Vol.13 No.4,pp.323-334
【文献】矢野 裕彦,一度寝をしたら即ツイート!緊張感MAXな目覚ましアプリ,週刊アスキー,2015年03月31日,No.1023,p.31
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する特定情報を表示する表示部と、
前記特定情報をSNSサーバーに送信する通信部と、
前記特定情報を送信する送信時刻
の設定
を行う設定部と、
現在時刻を取得する時刻測定部と、
前記設定の解除を受け付ける受付部と、
前記現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記受付部が前記
解除を受け付
けた場合、
前記通信部に前記特定情報を送信させない送信制御部と
を備え、
前記通信部は、前記特定情報を送信した場合、前記SNSサーバーから応答情報を受信し、
前記表示部は、前記応答情報に基いて前記特定情報が
前記SNSサーバーによって公開された
旨の表示をする
、
ことを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記通信端末は、更に、前記送信時刻の所定時間前から、
前記現在時刻が当該送信時刻の前の時刻であることを報せる
予報を行う予報部を備える請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記受付部は、前記送信時刻の所定時間前から前記送信時刻に至るまでの間にのみ、前記
解除を受け付ける請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記表示部は、更に、テンプレート情報を表示し、
前記
受付部は、
更に、前記テンプレート情報に基いて前記特定情報
を受け付ける請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項5】
前記予報部は、前記受付部
が、前記
解除を受け付けた場合に、
前記予報を停止する請求項2または請求項3に記載の通信端末。
【請求項6】
通信端末と通信装置とを含むシステムにおいて、
前記通信端末は、
利用者に関する特定情報を表示する表示部と、
前記特定情報を前記通信装置に送信する通信部と、
前記特定情報を送信する送信時刻の設定を行う設定部と、
現在時刻を取得する時刻測定部と、
前記設定の解除を受け付ける受付部と、
前記現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記受付部が前記解除を受け付けた場合、前記通信部に前記特定情報を送信させない送信制御部とを備え、
前記通信装置は、
前記通信部により送信された前記特定情報を受信し、前記通信部に応答情報を返信する返信手段と、
前記特定情報を公開する公開手段とを備え、
前記通信部は、前記特定情報を送信した場合、前記返信手段から前記応答情報を受信し、
前記表示部は、前記応答情報に基いて前記特定情報が前記公開手段によって公開された旨の表示をする、
ことを特徴とするシステム。
【請求項7】
SNSサーバーと通信端末とを含むシステムにおいて、
前記SNSサーバーは、
利用者のIDを管理し、前記IDの認証処理をするID認証処理部と、
前記通信端末から前記利用者に関する特定情報を受信すると、応答情報を前記通信端末に返信するサーバー通信部と、
を備え、
前記通信端末は、
前記特定情報を表示する表示部と、
前記SNSサーバーに前記IDを送信して、前記ID認証処理部により認証処理された前記IDの認証許可を得るID認証部と、
前記認証許可を得た場合に、前記特定情報を前記サーバー通信部に送信する端末通信部と、
前記特定情報を送信する送信時刻の設定を行う設定部と、
現在時刻を取得する時刻測定部と、
前記設定の解除を受け付ける受付部と、
前記現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記受付部が前記解除を受け付けた場合、前記端末通信部に前記特定情報を送信させない送信制御部とを備え、
前記端末通信部は、前記特定情報を送信した場合、前記サーバ通信部から前記応答情報を受信し、
前記表示部は、前記応答情報に基いて前記特定情報が前記SNSサーバーによって公開された旨の表示をする、
ことを特徴とするシステム。
【請求項8】
前記SNSサーバーは、更に、特定の分類に属することを示す分類情報が付与された前記特定情報を管理する管理部を備え、
前記表示部は、更に、前記管理部により管理されている前記特定情報のうち所定の分類情報が付与された前記特定情報を、前記SNSサーバーから取得して一覧表示する請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
コンピューターを、
利用者に関する特定情報を表示する表示部、
前記特定情報をSNSサーバーに送信する通信部、
前記特定情報を送信する送信時刻の設定を行う設定部、
現在時刻を取得する時刻測定部、
前記設定の解除を受け付ける受付部、
前記現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記受付部が前記解除を受け付けた場合、前記通信部に前記特定情報を送信させない送信制御部として機能させ、
前記通信部は、前記特定情報を送信した場合、前記SNSサーバーから応答情報を受信し、
前記表示部は、前記応答情報に基いて前記特定情報が前記SNSサーバーによって公開された旨の表示をする、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
利用者に関する特定情報をSNSサーバーに送信する通信端末の制御方法であって、
前記通信端末はCPUと、プログラムを記憶する記憶部とを備え、
前記CPUが前記プログラムを実行することにより、
前記特定情報を送信する送信時刻の設定を行い、
前記設定の解除を受け付け、
現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記解除を受け付けた場合、前記特定情報を送信させず、
現在時刻が前記送信時刻になる前に、前記解除を受け付けなかった場合、前記特定情報を送信させ、
前記特定情報を送信した後、前記SNSサーバーから応答情報を受信した場合、前記応答情報に基いて前記特定情報が前記SNSサーバーによって公開されている旨の表示をさせる、
ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスマートフォン等の通信端末を用いたサービスに関し、特に利用者が予め設定した時刻に利用者が行動することを促す技術に関する。
【背景技術】
【0002】
個人が利用する通信端末として、スマートフォンが広く普及している。スマートフォンは、利用者の好みに応じたアプリケーション・プログラム(以下、単に「アプリ」という)を利用者自身が選択してインストールすることで多様な機能を備える。
【0003】
このようなアプリの一つに、アラーム時計アプリがある。アラーム時計アプリがインストールされている通信端末は、利用者の操作に基いて、アラームの鳴動を開始する時刻と、鳴動させる音を設定する。
【0004】
通信端末は、現在時刻が設定した時刻になると、設定した音のアラームを出力することで、利用者に対して設定した時刻になったことを報らせる。
【0005】
下記の先行技術文献には、通信端末のアラームが鳴っても利用者が気付かない(起床していない)場合に、利用者に対して制裁を加える、という制裁要素を付与することで、利用者の起床等の行動を促す発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-038616号公報
【文献】特開2015-156056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている発明は、通信端末が備える位置情報の取得機能を用いて、利用者が起床しているか否かを判定する。より詳細に述べると、特許文献1に開示されている発明は、利用者が予め設定した時刻に、予め設定した位置からある程度離れた位置まで利用者が移動しているかを通信端末が検出することで、利用者が起床しているかどうかを判定する。
【0008】
しかし、利用者が起床して移動した先が屋内の場合、通信端末はGPS等の位置情報を正しく取得できない場合がある。通信端末が位置情報を正しく取得できなければ、利用者が起床して移動していたとしても、通信端末は、利用者は起床していないと判定する可能性がある。
【0009】
特許文献2に開示されている発明は、利用者が設定した時刻に、利用者が特定の操作をしなかった場合、「利用者は起床していない」と判定して、利用者と関係のある人に対して利用者が不利になる処理をすることが開示されている。
【0010】
特許文献2に開示されている発明は、利用者が起床しているかどうかの判定をサーバーが行う。
【0011】
この場合、利用者の通信端末とサーバーとを接続するネットワークに不具合があると、利用者が起床して特定の操作をしたにも関わらず、サーバーにその旨の通知が届かないため、誤判定をされる可能性がある。すなわち、利用者が起床しているにも関わらず、サーバーが「利用者は起床していない」と判定して、利用者と関係のある人に対して利用者が不利になる処理をする可能性がある。
【0012】
上記の特許文献1及び特許文献2に開示されている発明はいずれも、利用者が保有する通信端末ではなく、GPS、ネットワーク等の外側の問題により誤判定が生じる。そして、その誤判定により制裁が発動され、利用者が不利益を被るという問題がある。
【0013】
このような問題があると、利用者はこれらの発明に開示されている制裁要素を含むアプリを二度と利用しなくなる可能性がある。
【0014】
また、制裁要素の一つとして、利用者が個人的な情報(以下、「特定情報」という。)をSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に投稿して公開する、という内容が特許文献1及び特許文献2に開示されている。
【0015】
このような制裁要素を用いたサービスを利用する場合、特定情報が本当に公開されたのかどうかは、利用者にとって気になるポイントである。しかし、特許文献1及び特許文献2のいずれにも、投稿された特定情報が本当に公開されたのかどうかを確認することについて、開示も示唆もされていない。
【0016】
係る問題は、アラーム時計アプリだけでなく、スケジュール管理アプリ等で、予定した時刻になったことを通知しても利用者が気付かないときの制裁として、特定情報の公開を取り入れた場合にも同様の問題が生じる。
【0017】
1つの側面において、本発明は、特定情報の公開を制裁要素として用いたアプリ等を通信端末で利用する際、利用者が安心してアプリを利用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
1つの案では、本発明に係る通信端末は、表示部、通信部、設定部、時刻測定部、受付部及び送信制御部を備える。また、本発明に係るプログラムは、コンピューターを、表示部、通信部、設定部、時刻測定部、受付部及び送信制御部として機能させる。
【0019】
表示部は、利用者に関する特定情報を表示する。通信部は、特定情報をSNSサーバーに送信する。設定部は、特定情報を送信する送信時刻の設定を行う。時刻測定部は、現在時刻を取得する。受付部は、設定の解除を受け付ける。送信制御部は、現在時刻が前記送信時刻になる前に、受付部が解除を受け付けた場合、通信部に特定情報を送信させない。通信部は、特定情報を送信した場合、SNSサーバーから応答情報を受信する。表示部は、応答情報に基いて特定情報がSNSサーバーによって公開された旨の表示をする。
【0020】
また、本発明に係るシステムは、通信端末と通信装置とを含む。通信端末は、表示部、通信部、設定部、時刻測定部、受付部及び送信制御部を備える。通信装置は、返信手段と、公開手段を備える。
【0021】
表示部は、利用者に関する特定情報を表示する。通信部は、特定情報を通信装置に送信する。設定部は、特定情報を送信する送信時刻の設定を行う。時刻測定部は、現在時刻を取得する。受付部は、設定の解除を受け付ける。送信制御部は、現在時刻が前記送信時刻になる前に、受付部が解除を受け付けた場合、通信部に特定情報を送信させない。通信部は、特定情報を送信した場合、通信装置から応答情報を受信する。表示部は、応答情報に基いて特定情報が通信装置によって公開された旨の表示をする。返信手段は、通信部により送信された特定情報を受信し、通信部に応答情報を返信する。公開手段は、特定情報を公開する。通信部は、特定情報を送信した場合、返信手段から応答情報を受信し、表示部は、応答情報に基いて特定情報が公開手段によって公開された旨の表示をする。
【0022】
また、本発明に係る通信端末の制御方法は、利用者に関する特定情報をSNSサーバーに送信する通信端末の制御方法である。通信端末はCPUと、プログラムを記憶する記憶部とを備える。
【0023】
CPUがプログラムを実行することにより、特定情報を送信する送信時刻の設定を行い、設定の解除を受け付け、現在時刻が送信時刻になる前に、解除を受け付けた場合、特定情報を送信させず、現在時刻が送信時刻になる前に、解除を受け付けなかった場合、特定情報を送信させ、特定情報を送信した後、SNSサーバーから応答情報を受信した場合、応答情報に基いて特定情報がSNSサーバーによって公開されている旨の表示をさせることを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る通信端末は、予報部を含むとしてもよい。予報部は、送信時刻の所定時間前から、現在時刻が送信時刻の前の時刻であることを報せる。これにより、特定情報が送信される時刻になる前に利用者が起床等の行動をすることが促進される。
【0025】
また、受付部は、送信時刻の所定時間前から送信時刻に至るまでの間にのみ、入力を受け付けるとしてもよい。これにより、入力を受け付ける期間が限られるため、利用者に対して適度な緊張感を持たせることができ、利用者が起床等の行動をすることが促進される。
【0026】
また、記憶部は更に、特定情報のテンプレート情報を記憶するとしてもよい。設定部は、テンプレート情報を利用者に提示して、利用者がテンプレート情報に基いて特定情報を設定するとしてもよい。これにより、どういう内容が適切な特定情報かについて利用者が思いつきにくい場合、利用者はテンプレート情報を用いることで、簡単に特定情報を入力することができる。
【0027】
また、予報部は、受付部において入力を受け付けた場合に、現在時刻が送信時刻の前の時刻であることを報せることを停止するとしてもよい。これにより、入力を行った利用者に対しては特定情報の送信が回避されたことを認識させることができる。
【0028】
また、本発明に係るシステムは、SNSサーバーと通信端末とを含む。SNSサーバーは、ID認証部と、サーバー通信部を備える。ID認証部は、SNSを利用する利用者のIDを管理し、IDの認証処理をする。サーバー通信部は、通信端末から利用者に関する特定情報を受信すると、応答情報を前記通信端末に返信する。通信端末は、更に、ID認証部を備える。ID認証部は、SNSサーバーにIDを送信して、ID認証処理部により認証処理されたIDの認証許可を得る。通信端末が備える通信部は、認証許可を得た場合に、利用者に関する特定情報をSNSサーバーに送信する、としてもよい。
【0029】
これにより、ID認証許可を得たIDで、SNSに特定情報を投稿して公開することができるので、利用者は安心して制裁要素である特定情報の公開を担保にして、設定した送信時刻より前に行動することができる。
【0030】
また、送信制御部は、特定情報に、特定の分類に属することを示す分類情報を付与して通信装置に送信する。通信装置は、管理部を有する。管理部は、分類情報が付与された特定情報を管理する。通信端末は、更に表示部を備える。表示部は、通信装置にアクセスして、管理部により管理されている分類情報が付与された特定情報を、通信装置から取得して一覧表示するとしてもよい。
【0031】
例えば、通信端末は、SNSの一つであるツィッター(登録商標)の利用者IDの認証許可を得ることで、利用者のID名でツィッター(登録商標)のサーバーに特定情報を送信(投稿)することができる。
【0032】
ツィッター(登録商標)のサーバーには、利用者のID名に紐づけて送信(投稿)された特定情報がネット上で誰でも見れるように管理されている。
【0033】
投稿された特定情報には、分類情報としてハッシュタグが付与される。例えば、「#特定情報」というハッシュタグを特定情報に付与するとしてもよい。これにより、通信端末は、「#特定情報」をキーにして、同じ「#特定情報」が付与されている投稿情報を抽出して一覧表示することができる。
【0034】
つまり、本発明に係る通信端末は、特定情報を公開するという制裁を受けた各利用者の特定情報を一覧表示することができる。この一覧表示により、利用者は、利用者自身も特定情報が公開されたのにも関わらず、同様に特定情報が公開された人がいることを確認することで、「自分だけではない」という安心感を得ることができると共に、他人の特定情報の公開を楽しむことができる。
【0035】
また、このように公開されてしまう、ということを利用者に認識させることで、設定した送信時刻の前に行動することが促される。
【発明の効果】
【0036】
1つの側面によれば、利用者は、特定情報の公開を制裁要素として用いたアプリ等を安心して利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る通信端末の機能構成図である。
【
図3】本実施形態に係るSNSのID認証処理遷移を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るアラームが未設定の場合の画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るアラームが設定されている場合の画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る特定情報の設定操作画面の遷移を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る特定情報の設定画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る送信時刻及び特定情報の編集画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る特定情報の設定画面(テンプレート情報表示)の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るアプリ制御部102による本アプリ制御の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る特定情報の送信時刻までのカウントダウン表示の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態に係る特定情報の送信が停止されたことを示す画面の一例である。
【
図13】本実施形態に係る特定情報が外部のSNSサーバーに送信されて公開されたことを示す画面の一例である。
【
図14】本実施形態に係る各利用者の公開された特定情報を一覧表示した画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
<システムの構成>
【0039】
図1は、本実施の形態に係るシステム構成の一例を示す図である。本システムは、ネットワーク1、第1の通信端末100
、第2の通信端末200、SNSサーバー10を含む。
【0040】
第1の通信端末100、第2の通信端末200及びSNSサーバー10は、ネットワーク1を介して接続される。
【0041】
ネットワーク1は、いわゆるインターネットである。ネットワーク1は、イントラネット、LAN、WAN、移動携帯通信網等が含まれる。
【0042】
通信機能を有するコンピューター等の通信機器をネットワーク1に接続することで、その通信機器は、ネットワーク1に接続されている他の通信機器と通信ができる。
【0043】
なお、ネットワーク1に接続されている通信機器は、
図1に示されている第1の通信端末100、第2の通信端末200、SNSサーバー10に限定されない。より多くの他の通信端末、他のサーバー等がネットワーク1に接続されていてもよい。
【0044】
第1の通信端末100、及び第2の通信端末200は、通信機能、入出力機能、バッテリーを備えた、いわゆるスマートフォンと呼ばれる情報処理端末である。
【0045】
SNSサーバー10は、インターネット上の会員制サービスの一種であるソーシャルネットワーキングサービス(以下、「SNS」という。)を提供するためのサーバーである。
【0046】
SNSサーバー10は、処理の負荷分散のために複数台のコンピューターで構築されたコンピューター群である。
【0047】
第1の通信端末100または第2の通信端末200は、SNSの利用者の操作に基いて、SNSサーバー10にアクセスする。第1の通信端末100または第2の通信端末200は、SNSサーバー10からID認証を受けて許可を得ることで、SNSサーバー10に情報を投稿(送信)することができる。
【0048】
SNSサーバー10は、管理部2を有する。管理部2は、SNSサーバー10に投稿された情報(以下、「投稿情報」という。)を蓄積して管理する機能を有する。第1の通信端末100または第2の通信端末200は、SNSサーバー10にアクセスすることで、管理部2により管理されている投稿情報を取得して、第1の通信端末100または第2の通信端末200が有するディスプレイ等の画面上に表示する。
【0049】
SNSサーバー10は、SNS利用者がSNSを利用するときに必要なログイン手続きであるID認証処理(後述)を行う。また、SNSサーバー10は、ID認証許可済みのIDでログインした通信端末から送信された投稿情報を受信して蓄積及び管理する機能を有する。
【0050】
SNSサーバー10へのアクセスは、第1の通信端末100または第2の通信端末200にデフォルトでインストールされている汎用的なウェブブラウザーアプリを使ってアクセスすることができる。一般的にはSNS専用のアプリ(以下、単に「SNSアプリ」という。)を利用者自身がダウンロード・インストールして使用する。
【0051】
汎用的なウェブブラウザーよりもSNSアプリを使う方が、ID認証、投稿内容の書き込み、投稿情報の表示、他のアプリとの連携等でメリットがある。例えば、操作数が減る、視認性が良い等のUI上のメリットがある。
【0052】
管理部2は、SNS利用者のID毎に固有のウェブページを割り当てて管理する。すなわち、管理部2は、第1の通信端末100または第2の通信端末200から送信された投稿情報を、利用者のIDに割り当てられた固有のウェブページに対応付けて管理する。
【0053】
また、第1の通信端末100または第2の通信端末200は、他のSNS利用者のIDに割り当てられたウェブページにコメントという形で投稿情報を送信することもできる。そして、これらの投稿情報は、ID認証されたSNSアプリが動作する第1の通信端末100、または第2の通信端末200が、SNSサーバー10にアクセスして取得することができる。そして、第1の通信端末100、または第2の通信端末200が取得した投稿情報は、それぞれの通信端末の画面上に表示する。
【0054】
投稿情報には、利用者のID、ニックネーム、利用者が予め設定した顔写真等のアイコンが紐づいて提示される。よって、投稿者の知人が投稿情報を見ると、投稿者のID等から投稿者が誰であるのかがわかる。投稿情報は、文章、写真、画像、動画、音楽、プログラム等であり、これらの組み合わせでもよい。
【0055】
<第1の通信端末100の構成>
図2は、第1の通信端末100の機能ブロックの一例を示す図である。第1の通信端末100は、図示していないがCPU、メモリ(記憶部)、電池等のハードウェアで構成されている。
【0056】
メモリには、複数のプログラムが記憶されている。CPUは、記憶されているプログラムを実行処理することで、第1の通信端末100の利用者が所望するデータ、情報の提示、外部への送信及び記録等を行う。
【0057】
なお、
図1に示す第2の通信端末200は、第1の通信端末100と同等の機能を有していてもよい。また、第2の通信端末200は、より多くのハードウェア機能を搭載していてもよい。或いは、第2の通信端末200は、SNSを利用できる程度の最小限度の機能を有していてもよい。
【0058】
図2に示すように、第1の通信端末100は、少なくとも記憶部101、アプリ制御部102、通信部113、入出力制御部107、表示部108、スピーカー109、マイク110、LED111、バイブレーター112を備える。
【0059】
記憶部101は、RAM、ROM等のメモリで構成された各種情報を記録するためのストレージである。なお、第1の通信端末100にはSDカード等の記録媒体を外部から取り込む差込口を備えていてもよい。第1の通信端末100は、差し込まれたSDカード等を記憶部101の一部ストレージとして使用してもよい。
【0060】
第1の通信端末100は、本発明に係るプログラムである行動促進アプリ(以下、「本アプリ」という。)を、本アプリ提供会社のウェブサイト(サーバー装置等)からダウンロードしてインストールされている。
【0061】
なお、本アプリは、第1の通信端末100のOS(オペレーション・システム)を提供するサービス会社のアプリ提供サイトからダウンロードしてもよい。また、本アプリは、配布されたメディアに記録されている実行ファイル形式のファイルを第1の通信端末100に取り込んで、そのファイルを実行することでインストールしてもよい。また、本アプリは、予め第1の通信端末100のデフォルト機能としてインストール済みであってもよい。
【0062】
本アプリは、利用者が第1の通信端末100を操作して本アプリを起動する操作、例えば、本アプリのアイコンをクリックする操作を行うことで起動する。
【0063】
アプリ制御部102は、記憶部101に記憶されているプログラムに基いて動作制御する機能を有する。アプリ制御部102は、利用者の操作或いは利用者が予め設定した通知設定等に基いて、利用者が所望する情報を外部から通信部113を介して受信して記憶部101に記憶する。
【0064】
また、アプリ制御部102は、記憶部101に記憶されている情報を通信部113から出力することで外部に送信する。また、アプリ制御部102は予報部の機能を有する。アプリ制御部102は、記憶部101に記憶されている情報を入出力制御部107に出力することで、入出力制御部107が表示部108、スピーカー109、LED111,バイブレーター112、カメラ114を動作させてユーザーに情報を提示し、特定情報の送信時刻になる前であることを予め報せる機能を有する。
【0065】
また、アプリ制御部102は、利用者から表示部108への入力操作、マイク110への音声入力を受けて入出力制御部107から入力を受けることで、プログラムに基づく処理を行う。
【0066】
通信部113、入出力制御部107、表示部108、スピーカー109、マイク110、LED111、バイブレーター112、カメラ114については、一般的なスマートフォン等の通信端末に備わっている機能と同じである。
【0067】
通信部113は、ネットワーク1に接続して、外部の通信装置に対して、通話の音声情報及びデータの送受信を行う機能を有する。
【0068】
入出力制御部107は、表示部108、スピーカー109、LED111、バイブレーター112及びカメラ114に対してそれぞれのデバイスに対応した情報を出力する機能を有する。また、入出力制御部107は、表示部108、マイク110、カメラ114から入力された信号をデータ変換してアプリ制御部102に出力する機能を有する。
【0069】
表示部(受付部及び提示部)108は、LCD等で構成された画面を有する。表示部108は、その画面に情報(アイコン、ボタン等)を表示する機能を有する。また、表示部108は、表示された情報の特定領域(アイコン、ボタン等の画像周辺を含む)に対して利用者がタッチ操作することで、その情報を利用者が選択した、すなわち、利用者の操作に基く入力を受け付ける受付部として機能を有する。また、表示部108は、アプリで処理をした結果を提示する提示部としての機能を有する。
【0070】
スピーカー(予報部)109は、入出力制御部107から出力された音声信号に基いて振動板を振動させることで音声(空気振動)を外部に出力する機能を有する。本アプリにおいては、アラームを鳴動させて、現在時刻が送信時刻の前であることを報せる予報部として機能する。
【0071】
マイク110は、外部の音声(空気振動)の振動を振動板で収音して音声信号に変換し、入出力制御部107に出力する機能を有する。本アプリにおいては、後述するように、秘密情報の送信停止の入力手段として用いてもよい。
【0072】
LED111は、入出力制御部107から出力された発光制御信号に基いて輝度、色等を変化させる機能を有する。本アプリにおいては、特定のパターンで発光を点滅させることで、現在時刻が送信時刻の前であることを報せる予報部として機能させてもよい。
【0073】
バイブレーター112は、入出力制御部107から出力された振動制御信号に基いて機械的な振動(バイブレーター)を発生させて、第1の通信端末100の筐体全体を振動させる機能を有する。本アプリにおいては、特定のパターンで振動させることで、現在時刻が送信時刻の前であることを報せる予報部として機能させてもよい。
【0074】
カメラ114は、入出力制御部107から出力された撮像指示信号に基いて撮像して画像を取得する機能を有する。本アプリにおいては、後述するように、秘密情報の送信停止の入力手段として用いてもよい。
【0075】
また、アプリ制御部102は、本アプリの動作制御を行う機能を有する。アプリ制御部102は、主要な機能として、ID認証部103、時刻測定部104、秘密情報・アラーム設定部105及び送信制御部106を有する。
【0076】
<本アプリの機能構成>
ID認証部103は、利用者が利用しているSNSのIDとパスワードの入力を受け付けて、SNSサーバー10に対してIDとパスワードを送信し、その後、SNSサーバー10から受信したID認証許可結果の通知後処理を行うID認証機能を有する。
【0077】
このID認証機能により、SNSサーバー10からSNSのID認証許可を受けておくことで、後述するSNSへの「秘密情報」の自動投稿、すなわち本アプリとSNSとの連携が可能となる。
【0078】
一般的にSNSでは、利用者がなりすまし被害を受けることを避けるために、SNSを始める利用者に対してIDとパスワードの登録設定を要求する。よって、SNSに投稿する場合は上述のID認証が必要である。
【0079】
図3は、本実施形態に係るID認証の状態遷移を示す図である。まず、利用者が第1の通信端末100を操作することで本アプリは起動する。続いて、アプリ制御部102は、SNS連携画面11を表示部108に表示する。
【0080】
利用者が、表示部108に表示されたSNS連携画面11のボタンを押下すると、表示部108は受付部として機能してこれを検出し、入出力制御部107を介してアプリ制御部102に出力する。ID認証部103は、SNSのIDとパスワードの入力を受け付けるID認証画面12を表示する。
【0081】
ID認証部103は、ID認証画面12に入力された利用者のSNSのIDとパスワードの入力を受け付けると、SNSサーバー10にIDとパスワードを送信する。
【0082】
SNSサーバー10は、ID認証部103から受信したIDとパスワードが正しいものかどうかを判定するID認証処理部13を有する。
【0083】
SNSサーバー10は、ID認証処理部13において、正しいIDとパスワードであると判定した場合、許可のコマンドを第1の通信端末100(ID認証部103)に送信する。ID認証処理部13がIDに誤りがあると判定した場合は、SNSサーバー10は、エラーのコマンドをID認証部103に送信する。
【0084】
ID認証部103は、SNSサーバー10のID認証処理部13の判定結果のコマンドを受信し、許可の場合は、許可コマンドを記憶部101に記憶する。
【0085】
ID認証部103は、判定結果のコマンドがエラーの場合、再度正しいIDとパスワードの入力を促す表示をする。
【0086】
時刻測定部104は、現在時刻を測定して取得する時計機能を有する。現在時刻を測定するためのAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェース)を用いて実現してもよい。
【0087】
秘密情報・アラーム設定部105は、利用者の操作に基いて、利用者に関する特定情報を秘密情報として設定する機能を有する。
【0088】
秘密情報の具体例としては、自分の体重、好きな人、勝手に自分が似ていると思っている有名人、恥ずかしい思い出を綴った文章等、文字で表現される情報の他、失敗したときの一場面、面白い顔等の画像(静止画、動画)が挙げられる。
【0089】
また、秘密情報・アラーム設定部105は、利用者が入力した秘密情報に、本アプリから送信した秘密情報に属することを示す分類として、ハッシュタグを分類情報として付与する機能を有する。
具体的には、秘密情報・アラーム設定部105は、「#秘密情報」、「#行動促進アプリ」という2種類のハッシュタグを特定情報に付与する。
【0090】
秘密情報・アラーム設定部105は、予報(アラーム)の鳴動開始時刻の設定を利用者から受け付ける機能を有する。秘密情報・アラーム設定部105は、利用者から受け付けた予報(アラーム)の鳴動開始時刻の所定時間後を、秘密情報をSNSサーバー10に送信する送信時刻として設定する機能を有する。
【0091】
例えば、所定時間を1分とした場合、秘密情報・アラーム設定部105は、利用者の操作に基いて、6時を予報(アラーム)の鳴動開始時刻として設定すると、1分後の6時1分を秘密情報の送信時刻に設定する。
【0092】
なお、秘密情報・アラーム設定部105は、利用者の操作に基いて、鳴動開始時刻の後、何分後に秘密情報を送信するかを任意に設定できるようにしてもよい。また、秘密情報・アラーム設定部105は、利用者の操作に基いて、予報(アラーム)の鳴動音の音色、予報(アラーム)中のLED111の点滅パターン及びバイブレーター112の振動パターンを任意に設定できるようにしてもよい。
【0093】
なお、ID認証の許可を得た後に、利用者が本アプリを再起動すると、ID認証部103は、まず、記憶部101に記憶した許可コマンドを確認する。ID認証部103は、記憶部101に許可コマンドが記憶されていることを確認すると、SNS連携画面11は表示せず、
図4または
図5に示す画面を表示する。
【0094】
図4は、アラームの鳴動と秘密情報を送信するための設定が未設定の場合の画面の一例を示す図である。
【0095】
第1の画面14には、未設定メッセージ141及び設定アイコン142が含まれる。未設定メッセージ141は、「アラームが設定されていません」というメッセージを表示する。設定アイコン142は、秘密情報設定画面16に移行する指示を受け付けるボタンとして機能する。
【0096】
図5は、本実施形態に係る秘密情報とアラームが設定されている場合の画面の一例を示す図である。
【0097】
第2の画面15には、爆弾アイコン151、設定済メッセージ152、及び設定アイコン142が含まれる。爆弾アイコン151は、秘密情報とアラームが設定されていることを視覚的に示すことを目的として、爆弾の導火線に火が付いた絵で表される。設定済メッセージ152は、「アラームが設定されています 9月25日(水)10:00」というメッセージを表示する。
【0098】
本アプリにおいて既にID認証済みで、且つ秘密情報・アラーム設定がされている場合は、本アプリを再起動すると、アプリ制御部102は第2の画面15を表示する。
【0099】
<秘密情報・アラーム設定の動作>
利用者の操作に基いてアプリ制御部102が行う画面表示の遷移と設定の動作について説明する。
【0100】
図6は、秘密情報の設定操作画面の遷移を示す図である。本アプリが起動すると、アプリ制御部102は、
図4に示す第1の画面14又は
図5に示す第2の画面15を表示部108に表示する。そして、アプリ制御部102は、第1の画面14又は第2の画面15に含まれる
設定アイコン142を利用者が押下したことを検知すると、
図6に示す秘密情報設定画面16に画面が遷移する。
【0101】
図7は、秘密情報設定画面16の一例を示す図である。
図7に示すように、秘密情報設定画面16には、アラームオンオフボタン161、アップロードウィンドウ162、第2のボタン163、時刻入力ウィンドウ164が含まれる。
【0102】
アラームオンオフボタン161は、アラームの鳴動及び特定情報の送信制御のオン・オフ設定を切り替える機能を有する。アップロードウィンドウ162は、秘密情報として写真を投稿する場合に、対象となる写真・動画のアップロードを受け付ける機能を有する。
【0103】
第2のボタン163は、秘密情報として文字情報を投稿する場合の入力画面を開く機能を有する。時刻入力ウィンドウ164は、アラームを鳴動させる時刻の入力を受け付ける機能を有する。
【0104】
アラームオンオフボタン161をオンにすると、本アプリは、設定された時刻にアラームが鳴動し、秘密情報を送信する設定になる。逆にアラームオンオフボタン161をオフにすると、アラームの鳴動開始時刻を設定していたとしても、本アプリは、アラームの鳴動開始時刻にアラームは鳴動せず、秘密情報の送信も行わない設定になる。
【0105】
アプリ制御部102は、アラームの鳴動開始時刻から秘密情報の送信時刻までの間は、利用者からアラームオンオフボタン161の切り替え操作を受け付けないようにする。具体的な一例としては、アラームの鳴動開始時刻から秘密情報の送信時刻までの間は、アラームオンオフボタン161が含まれる秘密情報設定画面16に画面遷移できないようにしてもよい。
【0106】
アラームの鳴動時に、アラームオンオフボタン161を利用者が操作することによってアラーム設定のオン・オフ状態が簡単に切り替えることができると、利用者の起床状態を正しく判定することができないからである。
【0107】
時刻入力ウィンドウ164は、利用者の操作に基いて、24時間表記でアラームの鳴動開始時刻の入力を受け付ける。
【0108】
時刻入力ウィンドウ164にアラームの鳴動開始時刻が入力されると、アラームオンオフボタン161は、自動的にオン状態となる。
【0109】
第2のボタン163が、利用者の操作により押下されると、
表示部108に秘密情報編集画面17が表示される(
図6、
図8参照)。
図8は、秘密情報編集画面17の一例を示す図である。
【0110】
秘密情報編集画面17には、テンプレートボタン171、入力スペース172、及び入力画面173が表示されている。テンプレートボタン171は、テンプレート情報を開く指示を利用者から受け付ける機能を有する。入力スペース172は、入力画面173を利用者がタッチ操作することで入力されたテキスト情報を表示する機能を有する。入力画面173は、入力候補の文字を配列表示して、利用者のタッチ操作により選択された文字の入力を受け付ける機能を有する。
【0111】
秘密情報編集画面17において、利用者が秘密情報としてテキストの文字情報を入力する、若しくは選択した写真をアップロードする操作を行うと、アプリ制御部102は、表示部108の表示を秘密情報設定画面16に遷移する(
図6、
図7参照)。
【0112】
また、秘密情報編集画面17に表示されているテンプレートボタン171を利用者が押下すると、アプリ制御部102は、表示部108の表示を、秘密情報の作成を支援するためのテンプレート情報を表示したテンプレート情報表示画面18に遷移する(
図6、
図9参照)。
【0113】
図9は、秘密情報のテンプレート情報表示画面18の一例を示す図である。テンプレート情報表示画面18は、テンプレート情報182を含む。
【0114】
テンプレート情報182は、秘密情報のテンプレートとして、「私は芸能人でいうと〇〇〇に似ている思っています」、「私は生まれてから一度も恋人がいたことがありません」、「私は〇〇フェチです」、「私は体重が〇〇kgあります」といったテンプレートが含まれる。表示部108は、利用者の操作に基いて、テンプレート情報182からテンプレートの選択を受け付ける。
【0115】
ここで、利用者が表示部108に対してタッチ操作を行って、いずれかのテンプレートを選択すると、入力スペース172に、〇〇の部分以外のテキストが、自動入力される。
【0116】
入力スペース172は、利用者から〇〇の部分の入力を受け付けると、アプリ制御部102は、表示部108の表示を秘密情報設定画面16に遷移する(
図6、
図7参照)。
【0117】
送信制御部106は、秘密情報・アラーム設定部105において、利用者がアラーム設定をオンの状態にした時から、設定された秘密情報の送信時刻に至るまでの各機能部の動作を制御する機能を有する。また、送信制御部106は、予報(アラーム)の鳴動開始、鳴動停止の制御を行う。
【0118】
確認部115は、SNSサーバー10にアクセスして、送信した秘密情報が公開状態であるか否かを確認する機能を有する。
【0119】
<アプリ制御部102の動作>
以下、
図10~
図14を用いて、アプリ制御部102による動作フローを説明する。
【0120】
図10は、アプリ制御部102による本アプリ制御の動作フローの一例を示す図である。本アプリが、利用者の操作に基いて起動すると、ID認証部103は、SNSのID認証をSNSサーバー10に問い合わせして行う(ステップ0、以下、ステップを省略して「S」という)。
【0121】
SNSサーバー10からID認証の許可が得られると、秘密情報・アラーム設定部105は、予報(アラーム)の鳴動開始時刻と、秘密情報の設定入力を利用者から受け付ける(S1)。
【0122】
秘密情報・アラーム設定部105が、利用者からアラームの鳴動開始時刻と秘密情報の入力を受け付けると、送信制御部106は、時刻測定部104による現在時刻の取得により、現在時刻とアラームの鳴動開始時刻との比較を行う(S2)。
【0123】
上記の比較をした結果、現在時刻がアラームの鳴動開始時刻になると(S3:Yes)、送信制御部106は、スピーカー(予報部)109を制御して、アラームの鳴動を開始させると共に、秘密情報の送信までの残り時間を逐次更新して表示する、いわゆる、カウントダウンの表示(以下、単に「カウントダウン表示」という)を表示部108に表示させる(S4)。
【0124】
また、送信制御部106は、表示部108を受付部として、秘密情報の送信を停止するための入力操作の受付を開始する(S4)。なお、送信制御部106は、アラームの鳴動開始時に、スピーカー(予報部)109から鳴動音を出力すると共に、LED111を予め設定したパターンで発光させ、バイブレーター112を振動させてもよい。
【0125】
図11は、アラームの鳴動開始後の、秘密情報を送信する時刻までのカウントダウン画面の一例を示す図である。カウントダウン画面22は、カウントダウンウィンドウ221、公開内容表示ウィンドウ222、解除入力スペース223、及びテンキーウィンドウ224を含む。
【0126】
カウントダウンウィンドウ221は、「秘密情報送信まであと〇〇秒」という表示をし、カウントダウン形式で、〇〇の部分に送信時刻までの残り時間を秒単位で表示する機能を有する。公開内容表示ウィンドウ222は、利用者のSNSのIDと、設定した秘密情報の内容を表示する機能を有する。
【0127】
解除入力スペース223は、テンキーウィンドウ224に表示された1~9までの数字のいずれかを利用者がタッチ操作することで入力された数字を表示する機能を有する。テンキーウィンドウ224は、1~9までの数字をランダムに配列して表示し、利用者のタッチ操作により数字の選択入力を受け付ける機能を有する。
【0128】
カウントダウンウィンドウ221に表示されるカウントダウンの秒数が0になる前に、すなわち、現在時刻が送信時刻になる前に、利用者が解除入力スペース223に1~9までの数字をこの順番で入力することができれば(S5:Yes)、送信制御部106は、スピーカー(予報部)109からの予報(アラーム)の鳴動を停止し、送信時刻になっても秘密情報の送信を行わない(S8)。
【0129】
同時に送信制御部106は、入力操作により解除が成功(送信停止)した旨の表示を表示部108に行い(S8)、処理を終了する。
【0130】
図12は、秘密情報の送信が停止されたことを示す画面の一例である。送信解除画面23は、ポップアップウィンドウ231を含む。ポップアップウィンドウ231は、「秘密情報の送信は回避されました!」というポップアップ表示をする。
【0131】
送信制御部106は、ポップアップウィンドウ231をポップアップ表示したときに、スピーカー(予報部)109からの予報(アラーム)の鳴動を停止する。なお、送信制御部106は、スピーカー(予報部)109からの予報(アラーム)の鳴動停止後に、予報(アラーム)の鳴動音とは異なる音をスピーカー109から鳴らしてもよい。
【0132】
例えば、利用者が設定したアラームの設定時刻に利用者が起床することができたことを祝福する、ファンファーレ等の効果音をスピーカー109から鳴動させてもよい。
【0133】
一方、ステップS5において、テンキーウィンドウ224に対する利用者のタッチ操作がない、或いは、正しい順番でテンキーの入力操作が行われていない場合(S5:No)、送信制御部106は、現在時刻を取得して、表示部108にカウントダウンの表示更新を継続して行わせる(S6)。
【0134】
そして、現在時刻が送信時刻になった時に、すなわち、カウントダウン秒数が0になると、(S7:Yes)、送信制御部106は、スピーカー109からの予報(アラーム)の鳴動を停止させ、通信部113に秘密情報をSNSサーバー10に送信させる(S9)。
【0135】
また、送信制御部106は、表示部108に対して、予報(アラーム)の鳴動解除の操作を受け付けるカウントダウン画面22の表示から、鳴動解除の操作を受け付けない暴露画面24に遷移させる(S9)。これにより、送信制御部106は、利用者に対して鳴動解除の操作を受け付けないことを報せることができる。
【0136】
確認部115は、第1の通信端末100がSNSサーバー10に秘密情報を送信すると、SNSサーバー10から秘密情報を受信したことを示す応答情報の返信を受信する。その返信には、送信した秘密情報にアクセスするための識別情報を含む。
【0137】
確認部115は、その識別情報を使ってSNSサーバー10にアクセスして、送信した秘密情報が公開状態であるか否かを確認する。確認部115は、送信した秘密情報が公開状態であることを確認した結果、暴露画面24に、秘密情報がSNSサーバー10に投稿され、公開されたことを示す提示をし(S10)、処理を終了する。すなわち、表示部108は、秘密情報が公開されたことを提示する提示部として機能する。
【0138】
図13は、本実施形態に係る秘密情報が外部のSNSサーバー10に送信することで公開されたことを示す画面の一例である。
【0139】
暴露画面24は、爆発アイコン241及び暴露ウィンドウ242を含む。爆発アイコン241は、秘密情報がSNSサイトに公開された(暴露された)ことを示すアイコンである。爆発アイコン241を表示した時に、爆弾が爆発したときの効果音をスピーカー109から出力してもよい。
【0140】
暴露ウィンドウ242は、秘密情報の送信先であるSNSサーバー10により公開された秘密情報の内容を、利用者のIDと共に表示する。なお、S10において、利用者自身の秘密情報だけでなく、他の利用者が同じステップを踏むことでSNSサーバー10に公開されている他の利用者の秘密情報を、秘密情報に付与されているハッシュタグ「#秘密情報」、「#行動促進アプリ」を抽出して、利用者の第1の通信端末100の画面上に一覧表示させることも可能である。
【0141】
図14は、本実施形態に係る各利用者の公開された秘密情報を一覧表示した画面の一例である。リスト画面25は、公開秘密情報リスト251を含む。公開秘密情報リスト251には、第1の通信端末100の利用者であるID名:Ayさんだけでなく、他の利用者、例えば、ID名:Taroさんの公開秘密情報を抽出して一覧表示する。
【0142】
なお、本アプリは、第1の通信端末100が接続するネットワークが不調の場合、または通信環境の悪化により、秘密情報の送信時刻に秘密情報を送信することができないことが考えられる。この場合、アプリ制御部102は、表示部108に秘密情報が送信できなかった旨を示す表示を行う。
【0143】
このように、第1の通信端末100は、送信時刻に秘密情報を送信できない場合は、その旨の表示を行うので、利用者は、秘密情報の送信状況がどうなっているのか、知らないままにはならない。よって、利用者は、安心して本アプリを第1の通信端末100にインストールして利用することができる。
【0144】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の通信端末の構成や本アプリの制御方法である通信端末制御方法等は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0145】
例えば、上記実施の形態では、SNSサーバー10に秘密情報を送信することで秘密情報の公開を実現していたが、他の通信装置は、例えば、知人が所有する通信端末、公共施設に配置されている専用のサイネージ装置等に、メール、チャット、メッセンジャー等のコミュニケーションツールを用いて送信してもよいし、ラジオやTV放送局が視聴者向けに用意した端末に送信し、その端末が収集した秘密情報を、番組のアナウンサー等の人が確認して、番組内で秘密情報を読み上げる形で公開してもよい。
【0146】
また、テキスト情報として秘密情報が投稿された場合に、その秘密情報を音声合成機能で音声信号に変換して、投稿された順番で逐次、サーバーがストリーミング形式で放送してもよい。
【0147】
秘密情報の送信を受信した通信装置がなんらかの方法で秘密情報を公開した場合、公開されたことを示すフラグを当該秘密情報に付与するとしてもよい。これにより、秘密情報を送信した通信端末は、当該送信先の通信装置にアクセスして、公開されたことを示すフラグを確認することで、秘密情報が公開されたことを認識することができる。
【0148】
上記実施の形態では、秘密情報の送信解除は、表示部108への数字の入力操作で行われていたが、秘密情報の送信解除のための入力は、これに限られない。例えば、第1の通信端末100のマイク110に利用者が音声を入力して、その音声の認証により送信解除してもよい。
【0149】
この場合、本アプリは、音声認識APIを用いて、入力された音声をテキスト変換し、予め決められた送信解除のための文字列を検出してもよいし、或いは、音声処理APIを用いて、入力された音声をスペクトル変換し、その周波数特性が予め登録していた利用者の声と一致するかどうかの相関関係をみて検出してもよい。
【0150】
また、送信解除のための音声または文字列の内容は、予め利用者自身が設定した秘密情報の内容であってもよいし、設定した秘密情報の内容とは異なる内容であってもよい。
【0151】
本アプリは、カメラ114で撮像した画像(静止画、動画等)を用いて利用者の起床状況の判定を行うことで、秘密情報の送信解除を行ってもよい。
【0152】
画像を用いた、利用者の起床状況の判定方法としては、例えば、予め利用者の家の中にある物(自分の靴、帽子等)を撮影して登録しておき、予報(アラーム)が鳴動したときに、登録した画像と同じ物を利用者に撮影してもらって、登録した画像と撮影した画像との相関を取ることで同じアングルで同じ対象物を撮影したかどうかを判定に用いることができる。
【0153】
利用者が起床していないと、予め撮影した登録画像と同様のアングルで対象物を撮影することが難しいからである。
【0154】
また、本アプリは、顔認証APIを用いて、利用者自身の顔の画像を予め、カメラで取得して登録しておき、送信解除のときにカメラで顔認証して、利用者本人の顔であることが認証された場合、送信解除することが考えられる。
【0155】
この場合、起床したばかりの寝ぼけた状態では、通常はできない顔を認証用に登録しておくことが考えられる。例えば、外出する直前の化粧をした顔を登録しておくことで、利用者が起床しているかどうかの判定に用いることも可能である。
【0156】
また、顔認証だけでなく、利用者を特定することが可能な身体の部位、例えば、目の虹彩、指紋等の生態認証を組み合わせることで、複数のステップを踏まえた認証を行うことで、秘密情報の送信解除を行うようにしてもよい。
【0157】
生態認証の組み合わせの例として、目の虹彩認証と指紋認証を順番に行って、最後に数字入力をするという組み合わせが考えられる。この順番どおりに認証しないと送信解除にはならないので、利用者本人が起床しているかどうかを正確に判定することができる。
【0158】
上記実施の形態では、秘密情報の送信時刻までに利用者が、表示部108にランダムに配列表示された1~9の数字をその順番にタッチ入力することで、起床していることを簡易判定していたが、本発明は、その他の入力操作で、利用者が起床していることを判定してもよい。
【0159】
その他の入力操作としては、数字の順番を逆順で入力するとしてもよいし、入力する数字もランダムに都度、生成して表示して、この順で入力するようにしてもよい。
【0160】
また、入力対象は、数字だけでなく、アルファベット、ひらがな等の文字及び記号を用いてもよい。また、簡易クイズ形式にしてクイズを提示し、利用者が正解を入力することで、利用者の起床を判定してもよい。
【0161】
上記実施の形態において、秘密情報・アラーム設定部105は、利用者から予報(アラーム)の鳴動開始時刻の入力設定を受け付けていたが、秘密情報の送信時刻の入力を受け付けてもよい。
【0162】
この場合、秘密情報・アラーム設定部105は、送信時刻の所定時間前、例えば、1分前を予報(アラーム)の鳴動開始時刻に自動設定する、または、予報(アラーム)の鳴動を行わない、としてもよい。
【0163】
予報(アラーム)が鳴動しないことにより、利用者は、より時間に対して意識することになる。よって、本アプリを利用者が利用することで、設定した時刻に起床等の行動が促される効果が期待できる。
【0164】
上記実施の形態において、本アプリは、第1の通信端末100が接続しているネットワークの不調や、通信環境の悪化により、秘密情報の送信時刻に秘密情報を送信することができない場合、表示部108には、秘密情報が送信できなかった旨を示す表示を行う、としていたが、ネットワークが正常に戻る、或いは、通信環境が良くなったときに、秘密情報を送信するとしてもよい。
【0165】
この場合、アプリ制御部102は、表示部108に、送信時刻に秘密情報が送信することができなかったので、通信環境が復帰したときに、秘密情報を送信する旨の表示を行う。これにより、利用者は、秘密情報の送信状況がどうなっているのか、知ることができる。よって、利用者は、安心して本アプリを利用することができる。
【0166】
本発明は、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。
【0167】
例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良いし、追記した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0168】
このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0169】
本発明は、通信機能を備えた通信端末を用いた情報処理システムに適用できる。
【符号の説明】
【0170】
1 ネットワーク
2 管理部
10 SNSサーバー
13 ID認証処理部
100 第1の通信端末
200 第2の通信端末
101 記憶部
102 アプリ制御部
103 ID認証部
104 時刻測定部
105 秘密情報・アラーム設定部
106 送信制御部
107 入出力制御部
108 表示部(受付部及び提示部)
109 スピーカー(予報部)
110 マイク
111 LED
112 バイブレーター
113 通信部
114 カメラ
115 確認部