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特許7060603無線通信システムにおいて3GPP LTEとNRとの間にスペクトルを共有するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-18
(45)【発行日】2022-04-26
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて3GPP LTEとNRとの間にスペクトルを共有するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20220419BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20220419BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220419BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W48/18 111
H04W16/28
H04L27/26 113
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019536548
(86)(22)【出願日】2018-01-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 KR2018000198
(87)【国際公開番号】W WO2018128426
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2019-08-27
(31)【優先権主張番号】62/442,396
(32)【優先日】2017-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/491,387
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/492,932
(32)【優先日】2017-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/519,817
(32)【優先日】2017-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/520,676
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/521,343
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/534,225
(32)【優先日】2017-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イ ユンチョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンウク
(72)【発明者】
【氏名】ファン テソン
(72)【発明者】
【氏名】ソ インクォン
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Considerations of NR UL operation for LTE-NR coexistence[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #88bis R1-1704199,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1704199.zip>,2017年03月25日
【文献】Huawei, HiSilicon,Considerations of NR UL operation[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #88 R1-1701668,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1701668.zip>,2017年02月06日
【文献】3GPP TR 38.802 V1.2.0,2017年03月01日,pages 20,33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて無線機器により行われる方法であって、
NR UL(new radio uplink)搬送波に対する第1PRACH(physical random access channel)構成と、SUL(supplemental uplink)搬送波に対する第2PRACH構成とを受信する段階であって、
前記NR UL搬送波及び前記NR UL搬送波にリンクするDL(downlink)搬送波は、第1周波数帯域に属し、
前記SUL搬送波は、第2周波数帯域に属する、段階と、
前記DL搬送波上でRSRP(reference signal received power)測定を行う段階と、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の結果に基づいて、前記NR UL搬送波及び前記SUL搬送波のうちのランダムアクセス手順のためのUL搬送波を選択する段階と、
前記選択されたUL搬送波に対するPRACH構成に基づいて、前記選択されたUL搬送波上で前記ランダムアクセス手順を行う段階と、を含み、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の前記結果が閾値より小さいことに基づいて、前記SUL搬送波は、前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択され、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の前記結果が前記閾値より小さくないことに基づいて、前記NR UL搬送波は、前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択され、
前記SUL搬送波が前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択されることに基づいて、前記SUL搬送波は、前記ランダムアクセス手順の間、前記NR UL搬送波への動的転換が禁止される、方法。
【請求項2】
前記第1周波数帯域は、前記第2周波数帯域より高い周波数を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1周波数帯域は、5G NR(new radio access technology)のための周波数帯域であり、
前記第2周波数帯域は、4G LTE(long-term evolution)のための周波数帯域である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記SUL搬送波は、補助UL搬送波である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記補助UL搬送波は、LTE ULリソース及びNR ULリソースを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記LTE ULリソース及び前記NR ULリソースは、TDM(time division multiplexing)及び/又はFDM(frequency division multiplexing)により多重化される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
PUCCH(physical uplink control channel)を運搬するセルは、前記NR UL搬送波又は前記SUL搬送波の1つに構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
PUSCH(physical uplink shared channel)送信は、前記PUCCHを運搬する前記セルにおいて行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
PUSCH送信は、前記PUCCHを運搬する前記セルが構成されるUL搬送波と異なるUL搬送波に構成される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
DL追跡RS(reference signal)を前記DL搬送波で受信する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ランダムアクセス手順は、最も良いビームを示すデータを運搬する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記選択されたUL搬送波に対する前記PRACH構成に基づいてPRACHリソースを選択する段階をさらに含み、
前記PRACHリソースは、最も良いビームを示すように選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
PUSCH(physical uplink shared channel)送信のためのUL搬送波は、ネットワークから受信されたUL承認によって前記NR UL搬送波及び前記SUL搬送波のうちの一つで示される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ランダムアクセス手順の間の全ての上りリンク送信は、前記SUL搬送波が前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択されることに基づいて、前記選択されたUL搬送波上で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
無線通信システムにおける無線機器であって、
メモリと、
送受信部と、
前記メモリ及び前記送受信部と動作可能に結合する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
NR UL(new radio uplink)搬送波に対する第1PRACH(physical random access channel)構成と、SUL(supplemental uplink)搬送波に対する第2PRACH構成とを、前記送受信部によって受信し、
前記NR UL搬送波及び前記NR UL搬送波にリンクするDL(downlink)搬送波は、第1周波数帯域に属し、
前記SUL搬送波は、第2周波数帯域に属し、
前記DL搬送波上でRSRP(reference signal received power)測定を行い、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の結果に基づいて、前記NR UL搬送波及び前記SUL搬送波のうちのランダムアクセス手順のためのUL搬送波を選択し、
前記選択されたUL搬送波に対するPRACH構成に基づいて、前記選択されたUL搬送波上で前記ランダムアクセス手順を行う、ように構成され、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の前記結果が閾値より小さいことに基づいて、前記SUL搬送波は、前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択され、
前記DL搬送波上における前記RSRP測定の前記結果が前記閾値より小さくないことに基づいて、前記NR UL搬送波は、前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択され、
前記SUL搬送波が前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択されることに基づいて、前記SUL搬送波は、前記ランダムアクセス手順の間、前記NR UL搬送波への動的転換が禁止される、無線機器。
【請求項16】
PUSCH(physical uplink shared channel)送信のためのUL搬送波は、ネットワークから受信されたUL承認によって前記NR UL搬送波及び前記SUL搬送波のうちの一つで示される、請求項15に記載の無線機器。
【請求項17】
前記ランダムアクセス手順の間の全ての上りリンク送信は、前記SUL搬送波が前記ランダムアクセス手順のための前記UL搬送波として選択されることに基づいて、前記選択されたUL搬送波上で行われる、請求項15に記載の無線機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳細には、無線通信システムにおいて3GPP LTE(3rd generation partnership project long-term evolution)とNR(new radio access technology)との間にスペクトルを共有するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能とするための技術である。LTEの目標であるユーザと事業者の費用節減、サービス品質向上、カバレッジ拡張及びシステム容量増大のために多くの方式が提案された。3GPP LTEは、上位レベルの必要条件として、ビット当たり費用の節減、サービス有用性向上、周波数バンドの柔軟な使用、簡単な構造、開放型インターフェース及び端末の適切な電力消費を要求する。
【0003】
より多くの通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存の無線アクセス技術に比べて改善されたモバイル広帯域通信が必要である。また、複数の機器及び物を接続していつでもどこでも多様なサービスを提供する巨大MTC(machine type communication)も次世代通信において考慮される主要イシューの1つである。さらに、信頼性及び遅延に敏感なサービス/端末(UE:user equipment)を考慮した通信システム設計が論議されている。このように向上したモバイル広帯域通信(eMBB:enhanced mobile broadband communication)、巨大MTC、URLLC(ultra-reliable and low latency communication)などを考慮した次世代無線アクセス技術の導入が論議されており、便宜上、このような新しい技術は新しい無線アクセス技術(new radio access technology(RAT)又はNR)と呼ばれることができる。
【0004】
ミリメートル波(mmW)帯域では波長が短くなって同一面積に複数のアンテナが設置されることができる。例えば、30GHz帯域で波長は1cmであり、5×5cmのパネルに0.5λ(波長)間隔で2次元配列形態で計100個のアンテナ要素が設置されることができる。従って、mmW帯域では、複数のアンテナ要素を用いてビームフォーミング(beamforming)利得を向上させてカバレッジを増加させるか、処理量(throughput)を向上させることができる。
【0005】
この場合、アンテナ要素別に送信パワー及び位相の調節ができるように送受信部を有すると、周波数リソース別に独立的なビームフォーミングが可能である。しかしながら、100個余りのアンテナ要素の全てに送受信部を設置すると、コストの側面で実効性が低下する問題がある。従って、1つの送受信部に複数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフタ(analog phase shifter)でビームの方向を調節する方式が考慮されている。このようなアナログビームフォーミング方式は、全帯域にわたって1つのビーム方向のみを作ることができるため、周波数選択的ビームフォーミングができないという欠点がある。
【0006】
デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングの中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数であるB個の送受信部を有するハイブリッドビームフォーミングを考慮することができる。この場合、B個の送受信部とQ個のアンテナ要素の接続方式によって異なるが、同時に送信できるビームの方向はB個以下に制限される。
【0007】
NRを効率的に運営するために多様な方法が論議された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、無線通信システムにおいて3GPP LTE(3rd generation partnership project long-term evolution)とNR(new radio access technology)との間にスペクトルを共有するための方法及び装置を提供する。本発明は、少なくともNRの初期配置のために、同一の周波数においてLTEとNRとの間のスペクトル共有メカニズムを議論する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様において、無線通信システムにおいて端末(UE:user equipment)がPRACH(physical random access channel)を送信する方法が提供される。前記方法は、NR(new radio access technology)帯域のNR DL/UL(downlink/uplink)搬送波に対する第1PRACH構成とLTE(long-term evolution)帯域の補助UL搬送波に対する第2PRACH構成を含む複数のPRACH構成を受信する段階と、前記第1PRACH構成に基づいて第1PRACH電力を利用して前記NR帯域のNR DL/UL搬送波に接続するための第1PRACH又は前記第2PRACH構成に基づいて第2PRACH電力を利用して前記LTE帯域の前記補助UL搬送波に接続するための第2PRACHのうち少なくとも1つを送信する段階とを含む。前記第1PRACH構成及び第2PRACH構成は、異なるPRACH電力の構成を含む。
【0010】
他の態様において、無線通信システムにおける端末(UE:user equipment)が提供される。前記UEは、メモリ、送受信部、及び前記メモリ及び前記送受信部と動作可能に結合されるプロセッサを含む。前記プロセッサは、NR(new radio access technology)帯域のNR DL/UL(downlink/uplink)搬送波に対する第1PRACH構成とLTE(long-term evolution)帯域の補助UL搬送波に対する第2PRACH構成を含む複数のPRACH構成を受信するように前記送受信部を制御し、前記第1PRACH構成に基づいて第1PRACH電力を利用して前記NR帯域のNR DL/UL搬送波に接続するための第1PRACH又は前記第2PRACH構成に基づいて第2PRACH電力を利用して前記LTE帯域の前記補助UL搬送波に接続するための第2PRACHのうち少なくとも1つを送信するように前記送受信部を制御する。前記第1PRACH構成及び第2PRACH構成は、異なるPRACH電力の構成を含む。
【発明の効果】
【0011】
3GPP LTE及びNRは、同一の周波数のスペクトルを効率的に共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long-term evolution)システムを示す。
図2図2は、3GPP LTEの無線フレームの構造を示す。
図3図3は、1つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を示す。
図4図4は、NRに対するサブフレームタイプの例を示す。
図5図5は、システムの帯域幅においてLTE/NR周波数の一部を変更する例を示す。
図6図6は、本発明の実施形態による初期アクセス(initial access)の手順の例を示す。
図7図7は、本発明の実施形態による同一の周波数における異なるRATの共存の例を示す。
図8図8は、タイミングアドバンスイシューの例を示す。
図9図9は、マイクロとマクロの間のタイミング誤整列(misalignment)の例を示す。
図10図10は、本発明の実施形態によってPRACHが最も良いビーム情報を伝達しない場合の例を示す。
図11図11は、本発明の一実施形態によるSULに対するシナリオの例を示す。
図12図12は、本発明の一実施形態によるPDSCH-HARQ-ACK及び/又はPDCCH-PUSCHのタイミングの例を示す。
図13図13は、本発明の一実施形態によるNR搬送波でのSSブロック送信の例を示す。
図14図14は、本発明の一実施形態によるNR搬送波でのSSブロック送信の他の例を示す。
図15図15は、DLヌメロロジーに基づいたスロットタイプ形成の例を示す。
図16図16は、DL及びULヌメロロジーに基づいたスロットタイプ形成の例を示す。
図17図17は、本発明の実施形態によってUEによりPRACHを送信する方法を示す。
図18図18は、本発明の一実施例を具現化するための無線通信システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long-term evolution)システムを示す。3GPP LTEシステム10は、少なくとも1つのeNB(evolved NodeB)11を含む。各eNB11は、固有の地理的領域(一般に、セルという)15a、15b、15cに対して通信サービスを提供する。各セルは、複数の領域(セクターという)にさらに分けられる。端末(UE:user equipment)12は、固定されるか、移動性を有し、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などの他の用語で呼ばれることができる。eNB11は、一般的にUE12と通信する固定地点をいい、BS(base station)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(access point)などの他の用語で呼ばれることができる。
【0014】
UEは、通常1つのセルに属するが、UEが属したセルをサービングセル(serving cell)という。サービングセルに対して通信サービスを提供するeNBをサービングeNBという。無線通信システムは、セルラーシステムであるから、サービングセルに隣接する他のセルが存在する。サービングセルに隣接する他のセルを隣接セル(neighbor cell)という。隣接セルに対して通信サービスを提供するeNBを隣接eNBという。サービングセル及び隣接セルは、UEを基準として相対的に決定される。
【0015】
この技術は、DLまたはULに使用されることができる。一般に、DLは、eNB11からUE12への通信を意味し、ULは、UE12からeNB11への通信を意味する。DLにおいて送信機は、eNB11の一部であり、受信機は、UE12の一部でありうる。ULにおいて送信機は、UE12の一部であり、受信機は、eNB11の一部でありうる。
【0016】
無線通信システムは、MIMO(multiple-input multiple-output)システム、MISO(multiple-input single-output)システム、SISO(single-input single-output)システム、及びSIMO(single-input multiple-output)システムのうち、いずれか1つでありうる。MIMOシステムは、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを使用する。MISOシステムは、複数の送信アンテナと1つの受信アンテナを使用する。SISOシステムは、1つの送信アンテナと1つの受信アンテナを使用する。SIMOシステムは、1つの送信アンテナと複数の受信アンテナを使用する。以下において、送信アンテナは、1つの信号またはストリームを送信するのに使用される物理的または論理的アンテナを意味し、受信アンテナは、1つの信号またはストリームを受信するのに使用される物理的または論理的アンテナを意味する。
【0017】
図2は、3GPP LTEの無線フレームの構造を示す。図2を参照すると、無線フレームは、10個のサブフレームを含む。サブフレームは、時間領域で2個のスロットを含む。上位層により1つのトランスポートブロックを物理層に送信する時間は、(一般的に1つのサブフレームにわたって)TTI(transmission time interval)と定義される。例えば、1つのサブフレームは、1msの長さを有することができ、1つのスロットは、0.5msの長さを有することができる。1つのスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含む。3GPP LTEは、DLでOFDMAを使用するため、OFDMシンボルは、1つのシンボル周期を表現するためのものである。OFDMシンボルは、多重アクセス方式によって他の名称でも呼ばれる。例えば、SC-FDMAがUL多重アクセス方式として用いられる場合、OFDMシンボルは、SC-FDMAシンボルとも呼ばれる。リソースブロック(RB:resource block)は、リソース割当単位であり、1つのスロットに複数の連続された(contiguous)副搬送波を含む。例示的な目的のみのために無線フレームの構造が図示される。したがって、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数またはスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、多様に変更されることができる。
【0018】
無線通信システムは,FDD(frequency division duplex)方式とTDD(time division duplex)方式に区分されることができる。FDD方式によると、アップリンク送信とダウンリンク送信は、互いに異なる周波数帯域で行われる。TDD方式によると、UL送信とDL送信は、同じ周波数帯域で互いに異なる時間間隔で行われる。TDD方式のチャネル応答は、実質的に相互に逆(reciprocal)である。これは与えられた周波数帯域でDLチャネル応答及びULチャネル応答がほとんど同じであることを意味する。したがって、TDDベースの無線通信システムは、ULチャネル応答からDLチャネル応答を得ることができるという長所がある。TDD方式は、全周波数帯域がUL及びDL送信のために時分割されるため、eNBによるDL送信とUEによるUL送信を同時に実行することができない。UL送信とDL送信がサブフレーム単位で区別されるTDDシステムで、UL送信とDL送信は、異なるサブフレームで実行される。TDDシステムにおいて、DLとULとの間の高速スイッチングを可能にするために、TDM(time division multiplexing)/FDM(frequency division multiplexing)方式で同じサブフレーム/スロット内でUL及びDL送信が実行されることができる。
【0019】
図3は、1つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を示す。図3を参照すると、DLスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含む。ここで、例示として、1つのDLスロットは、7個のOFDMシンボルを含み、1つのRBは、周波数領域で12個の副搬送波を含むと述べられる。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。リソースグリッドの各要素は、リソース要素(RE:resource element)という。1つのRBは、12×7または12×14リソース要素を含む。DLスロットに含まれるRBの数NDLは、DL送信帯域幅によって決まる。ULスロットの構造は、DLスロットの構造と同じである。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔などによって変わることができる。例えば、一般CP(normal cyclic prefix)の場合、OFDMシンボルの個数は7個または14個であり、拡張CPの場合、OFDMシンボルの個数は6個または12個である。1つのOFDMシンボルで、128、256、512、1024、1536、2048、4096及び8192のうち1つを副搬送波の個数として選択的に使用することができる。
【0020】
第5世代移動通信網又は第5世代移動通信システム(5G)は、現在の4G LTE/IMT(international mobile telecommunications)標準以後に提案された次世代通信標準である。5Gは、新しい無線アクセス技術(new radio access technology(RAT)又はNR)とLTE進化(evolution)を全て含む。以下、5GのうちNRに焦点を合わせて説明する。5Gプランニングは、現在の4G LTEより高い容量を目標とし、モバイル広帯域ユーザの密度を向上させ、機器対機器、高信頼(ultra-reliable)及び大規模マシン通信(massive machine communications)をサポートする。また、5G研究開発は、モノのインターネットをより良く実装するために、4G装置より短い遅延と低いバッテリ消費を目標とする。
【0021】
NRは、OFDM送信方式又はそれに類似する送信方式を用いることができる。NRは、既存のLTE/LTE-Aヌメロロジーに従うか、既存のLTE/LTE-Aヌメロロジーとは異なるヌメロロジーに従うことができる。NRは、より大きなシステム帯域幅(例えば、100MHz)を有する。または、1つのセルがNRにおいて様々なヌメロロジーをサポートすることもできる。すなわち、異なるヌメロロジーにおいて動作するUEがNR内の1つのセル内に共存することができる。
【0022】
NRに対して他のフレーム構造が必要であると期待される。特に、UL及びDLがサブフレーム毎に存在できるか、又は同一の搬送波内で非常に頻繁に変更できる異なるフレーム構造がNRに必要であり得る。異なるアプリケーションは、異なる遅延及びカバレッジ要求事項をサポートするために、DL又はUL部分(portion)の異なる最小サイズを必要とすることがある。例えば、高いカバレッジの場合、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive machine-type communication)は、1つの送信(transmission)の送信に成功できるように比較的に長いDL及びUL部分を必要とすることがある。また、同期化及び追跡正確度の要求事項に関する異なる要求事項により、異なる副搬送波間隔及び/又は異なるCPの長さが考慮されることがある。このような観点で、同一の搬送波に共存する異なるフレーム構造を可能にし、同一のセル/eNBで動作できるメカニズムを考慮することが必要である。
【0023】
NRにおいて、ダウンリンク及びアップリンクが含まれるサブフレームを用いることが考慮される。この方式は、ペアード(paired)スペクトル及びアンペアード(unpaired)スペクトルに適用されることができる。ペアードスペクトルは、1つの搬送波が2つの搬送波から構成されることを意味する。例えば、ペアードスペクトルにおいて、1つの搬送波はDL搬送波及びUL搬送波を含むことができ、これは相互にペアリングされる。ペアードスペクトルにおいて、DL、UL、機器対機器通信及び/又は中継通信などの通信は、ペアードスペクトルを用いて行われる。アンペアードスペクトルは、現在の4G LTEのように1つの搬送波がただ1つの搬送波から構成されることを意味する。アンペアードスペクトルにおいて、DL、UL、機器対機器通信及び/又は中継通信などの通信は、アンペアードスペクトル内で行われることができる。
【0024】
また、NRにおいて、以下のサブフレームタイプは、前述したペアードスペクトル及びアンペアードスペクトルをサポートすると見なされる。
【0025】
(1)DL制御及びDLデータを含むサブフレーム
【0026】
(2)DL制御、DLデータ、及びUL制御を含むサブフレーム
【0027】
(3)DL制御及びULデータを含むサブフレーム
【0028】
(4)DL制御、ULデータ、及びUL制御を含むサブフレーム
【0029】
(5)アクセス信号又はランダムアクセス信号又は他の目的を含むサブフレーム
【0030】
(6)DL/UL及び全てのUL信号を全て含むサブフレーム
【0031】
しかしながら、前述したサブフレームタイプは、単に例示的なものであり、他のサブフレームタイプも考慮されることができる。
【0032】
図4は、NRに対するサブフレームタイプの例を示す。図4に示すサブフレームは、データ送信の遅延を最小化するためにNRのTDDシステムにおいて用いられる。図4を参照すると、サブフレームは、現在のサブフレームと類似するように、1つのTTIで14個のシンボルを含む。しかしながら、サブフレームは、最初のシンボルにDL制御チャネル及び最後のシンボルにUL制御チャネルを含む。DL制御チャネルのための領域は、DCI(downlink control information)送信のためのPDCCH(physical downlink control channel)の送信領域を示し、UL制御チャネルのための領域は、UCI(uplink control information)送信のためのPUCCH(physical uplink control channel)の送信領域を示す。ここで、DCIを介してeNBによりUEに送信される制御情報は、UEが知っているべきセル構成に関する情報、DLスケジューリングなどのDL固有情報及びUL承認などのUL固有情報を含むことができる。また、UCIを介してUEによりeNBに送信される制御情報は、DLデータに対するHARQ(hybrid automatic repeat request)ACK/NACK(acknowledgement/non-Acknowledgement)報告、DLチャネル状態に関するチャネル状態情報(CSI:channel state information)及びスケジューリング要求(SR:scheduling request)を含む。残りのシンボルは、DLデータ送信(例えば、PDSCH(physical downlink shared channel))又はULデータ送信(例えば、PUSCH(physical uplink shared channel))のために用いられる。
【0033】
このサブフレーム構造によると、DL送信とUL送信は、1つのサブフレームにおいて順次行われる、サブフレーム内でDLデータが送信されることができ、サブフレーム内でUL ACK/NACKが受信されることもできる。このような方式で、図4に示すサブフレームは、自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)といえる。その結果、データ送信エラーが発生するときにデータの再送信にかかる時間が短くなるので、最終データ送信の遅延が最小になる。自己完結型サブフレーム構造において、送信モードから受信モードへ又は受信モードから送信モードへの移行過程(transition process)に時間ギャップ(time gap)が必要になり得る。このために、サブフレーム構造において、DLからULに転換するときの一部OFDMシンボルをガード期間(GP:guard period)に設定することができる。
【0034】
以下で、3GPP LTEとNRとの間のスペクトル共有に対する多様な様相が本発明の実施形態によって説明される。4Gから5G(又は、NRから3GPP LTE)に変更する間、LTEのみをサポートするUE及び両方のRATをサポートするUEが共存することができる。このような場合、向上したUEの比率に応じて、同一の周波数帯域においてNR周波数/時間の使用又はLTE周波数/時間の使用の部分を動的に変更することが有利である。ネットワークがLTE周波数の使用部分を減らすために、LTEにおいてネットワークがSCell(secondary cell)-オフを行うことができる。LTE eNB及びNR gNBは、共通配置(collocate)されるか、非共通配置(non-collocate)されることができる。本発明は、LTEとNRセルとの間の非理想的なバックホール条件を含む異なる配置シナリオに適用できる。
【0035】
図5は、システムの帯域幅においてLTE/NR周波数の一部を変更する例を示す。ケース1において、両方のRATをサポートするUEよりLTEのみをサポートするUEがより多い。従って、全システム帯域幅においてLTE周波数使用部分が増加する可能性がある。ケース2において、LTEのみをサポートするUEより両方のRATをサポートするUEがより多い。従って、全システム帯域幅においてNR周波数使用部分が増加する可能性がある。
【0036】
この動作をサポートするために、LTEの観点から以下のようなアプローチを考慮することができる。
【0037】
-LTE UEは、柔軟な帯域幅をサポートしないこともある。従って、LTE搬送波において全てのUEを分離(de-attach)し、MIB(master information block)/SIB(system information block)をアップデートしてシステムの帯域幅を変更することが必要である。しかしながら、これは、MIB/SIB情報変更による若干の再構成遅延を招く可能性があり、従って、2つのRAT間に動的再構成又は柔軟なスペクトル共有を提供しない場合がある。
【0038】
代わりに、システム帯域幅に関するシステム情報アップデートに依存することに代えて、LTEスペクトルのインター周波数キャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)が使用されることがある。例えば、総システム帯域幅がM MHzである場合、K*M/K MHz周波数チャンクに分割されることができ、UEはイントラCA能力によりM MHzと関連付けられることができる。この場合、1つ又は複数の周波数チャンクを非活性化するために、ネットワークは単純にSCellを非活性化し、SCell-offを行うことができる。発見信号を送信するために、NRは干渉を最小化するために発見信号により使用される一部のリソースを使用することができない。発見信号送信のための一部のリソースを確保する観点から、発見信号は送信されたNR信号をパンクチャリングすることができる。例えば、15kHz副搬送波間隔に基づいた信号はNRにおいて使用されることができ、レガシー発見信号に使用されるリソースは、送信されたNR信号をパンクチャリングすることができる。発見信号によりNR信号の性能が低下する可能性がある。例えば、制御信号及びデータ信号がかえって劣化することがある。このような処理は、スケジューリングによる適切なコード率適応及びリソース割り当てにより行われることができる。
【0039】
-LTE UEは、柔軟な帯域幅をサポートすることができる。この場合、LTEセルは最小帯域幅をできるだけ小さく構成することができ、LTE UEに柔軟な帯域幅の動作を許容することができる。LTE UEは、帯域幅のサイズを動的に適応させることができる。NRセルはまた、LTE/NR UEの個体数(populations)によって動的に帯域幅のサイズを適応させることができる。
【0040】
-また、LTE UEはNRをサポートすることができ、LTE及びNRはLTE UEの観点から柔軟に相互に交換されることができる。NR効率が一般的にLTE効率より優れていると仮定する場合、UEがLTE及びNRを両方ともサポートすると、カバレッジの差がない限りNRで動作することがより好ましい。このような意味で、全てのUEがNRをサポートすると、共有の問題はそれほど重要でなくなり、ここでLTE部分/SCellが非活性化される。NRは自分のシステム帯域幅を柔軟に適応させて全システム帯域幅をカバーすることができる。
【0041】
NRをサポートするUE(以下、NR UE)の観点から、次の2つの可能性が考慮されることができる。
【0042】
-NR UEは、UEが主にNRと関連付けられた周波数帯域又は同一の周波数においてLTEをサポートすることができる。これはまた、UEが1つの周波数帯域においてNR及びLTEを同時にサポートできる場合(例えば、イントラ帯域CA又はデュアルコネクティビティ(DC:dual connectivity、二重接続))を含むことができる。
【0043】
-NR UEは、LTEをサポートしない可能性もある。これは、NR UEが異なる周波数帯域においてLTEをサポートすることができるが、NRが動作できる同一の周波数においてLTEをサポートしないことを意味する。または、NR UEはLTEをサポートしない可能性がある。または、NR UEは、1つの周波数帯域においてNR又はLTEをサポートすることができる。
【0044】
前述したアプローチに基づいて以下のような事項を考慮することができる。
【0045】
(1)NR UEシステム帯域幅シグナリング
【0046】
NRのシステム帯域幅は、LTEスペクトルの使用又は他の使用(例えば、許可された共有アクセスの場合、より多くのスペクトルを取得するか又は非許可スペクトルの非許可スペクトル-動的割り当ての活用)によって変わる。従って、セルがサポートしようとする最小及び最大のシステム帯域幅をシグナリングする必要がある。また、同期信号の中心周波数又は一般的に中心周波数として使用される所定の信号は、最大システム帯域幅の中心に位置しないことがある。このような意味で、最小システム帯域幅及び最大システム帯域幅の中心周波数を示すことが好ましいかも知れない。または、最小システム帯域幅の中心周波数とPSS(primary synchronization signal)のような基準信号の中心周波数との間のオフセット又は基準信号と最大システム帯域幅の中心周波数との間のオフセットが示されることができる。このような情報は、同期信号及び/又はMIB及び/又はSIBにより伝達されることができる。範囲がわかる場合、UEは、潜在的に電力消費を減らすか又は他の目的のために受信帯域幅(RF(radio frequency)及び基底帯域の両方とも)を調整することができる。しかしながら、基準信号の中心周波数を仮定するか、又は、UEが最大システム帯域幅の中心周波数にリチューンできると仮定すると、最大システム帯域幅の開始と終了は、UEのRF帯域幅を超過しないことが好ましいかもしれない。また、DC(direct current)副搬送波が変更されないことが好ましいかもしれない。従って、DC副搬送波は、最小システム帯域幅又は基準信号の中心に位置することができる。
【0047】
最小システム帯域幅(min_SBW)と最大システム帯域幅(max_SBW)との間で、同期信号、PBCH(physical broadcast channel)及び可能であればSIBなどの任意のセル共通信号がmin_SBW内で送信されることができる。CoMP(coordinate multi-point)送信、MBMS(multimedia broadcast multicast services)などのマルチセル動作がmin_SBW上で行われることがある。または、各動作に適用されるシステム帯域幅は、隣のセルの配置シナリオによって個別に構成される。min_SBWを超過してサポートされる場合、帯域幅を変更するには動的シグナリングが必要となることもある。半静的にmin_SBWが変更されると、min_SBWがmax_SBWと同じであり得る。
【0048】
max_SBWのシグナリングはUE固有又はグループ固有であり得る。例えば、特定の周波数は位置及び/又はチャネルの状態及び/又はUE性能に応じてUEのグループにのみ利用できる場合もある。また、帯域幅は、異なるRRC(radio resource control)接続毎に、又は、例えば、応用プログラム又は使用例によって物理層から区別できる接続毎に、異なる構成になることもある。例えば、URLLC(ultra-reliable and low latency communication)又はeV2X(enhanced vehicle-to-everything)使用例の場合、eMBB(enhanced mobile broadband)使用例より帯域幅が小さいか大きい。異なる接続によって、UE基底帯域は使用例毎に又は接続毎に異なる場合があるので、帯域幅は異なる構成となり得る。次のような特性を有する接続が複数あり得る。
【0049】
-複数の接続に関係なく、同期化が一回行われることができる。接続の追加同期が必要である場合、再度行われる必要があり得る。
【0050】
-それぞれの接続毎に異なるRRCパラメータ/U-Plane bearerなどが構成されることができる。
【0051】
個々の接続は、異なるブランクリソース及び/又は異なるシステム帯域幅及び/又は異なるヌメロロジー及び/又は異なるTTIの長さを有する。これは他の場合にも適用できる。
【0052】
(2)LTE及びNRを両方ともサポートする1つのUE(すなわち、FDM又はTDM)
【0053】
もし、NR UEがLTEのセル固有信号周辺のレートマッチングをサポートする場合、ヌメロロジーが互換可能であると、LTEに割り当てられたスペクトルがNR UEに対して動的に使用できる。例えば、LTEセルがレガシーLTE PDCCH及び/又はLTE CRS(cell-specific reference signal)を送信できる周波数範囲でNR UEがシグナリングされることができ、以後、データ及び/又は制御がLTEと重畳された部分を介してスケジュールされると、NR UEはレートマッチングを行うことができる。PDCCHの長さ、CRSアンテナポート番号、セルID(identifier)及び/又はvshift値のような必要な情報もシグナリングされることができる。NR RSとLTE RSが同一のRE位置で衝突すると、UEはNRのためにシグナリングされたリソースにおいてLTE RSが送信されない可能性があると仮定できる。UEが2つのRATを両方ともサポートする場合にも、前記(1)で言及されたアプローチが依然として適用されることができる。(1)と(2)の主な相異点はレートマッチング又はデータ受信のためにレガシー信号の周知の情報を利用することである。
【0054】
UEは、LTE信号を理解する観点から異なる能力を有することができるので、異なるレートマッチングパターン又は動作がNRとLTEとの間の動的リソース共有の観点から異なるUEに割り当てられることがある。例えば、UEがLTE信号解釈をサポートすると、ネットワークはREレベルでCRS周囲のレートマッチングを構成することができるが、UEがLTEをサポートしないと、ネットワークはCRSシンボル周囲のレートマッチングを構成することができる。
【0055】
本発明の実施形態による初期セル探索について説明する。
【0056】
NRとLTEが共存できる周波数スペクトルにおいて、UEはLTE及びNRの両方のセル探索アルゴリズムを行うことができる。同一の周波数においてLTE及びNR同期信号がある可能性があるため、UEはLTE又はNRのいずれか1つに対して初期アクセスを開始しようと試みることができる。UEがLTE又はNRのいずれか1つに関連付けられる場合、能力がシグナリングされた後、UEは再構成されるか、あるいはNR又はLTE(即ち、異なるRAT)にハンドオーバされることがある。このために、PRACH(physical random access channel)リソース構成は、NR UEに対しても使用できるPRACHリソースをシグナリングすることができる。言い換えると、NR及びLTEを両方ともサポートするUEに対して使用できる1つ以上のPRACHリソースがシグナリングされることができる。このようなリソースが使用される場合、ネットワークは次のようにNR及びLTEをサポートするUEに対してNR動作を行うことができる。
【0057】
(1)ネットワークがRAR(random access response)を送信すると、ネットワークはNRの周波数をシグナリングしてUEをNRにハンドオーバすることができる。ネットワークはLTEの周波数もシグナリングすることができる。または、Msg4のRRC信号で構成されてもよい。情報は、周波数、帯域幅及び/又はRATタイプを含むことができる。
【0058】
(2)RARの送信から、ネットワークはNRフォーマットに基づいて全てのRS/データをシグナリング又は送信することができる。UEの観点から、全てのLTEセルに共通の(又は、後方互換性のある)信号は、レートマッチングされるかパンクチャリングされることができる。セル共通信号は、UE固有信号又はセル固有信号又はグループ固有信号を介して通知される。このような意味で、ネットワークは、同一のスペクトルにおいてLTE及びNRを形成することができ、LTE UE及びNR UEは、FDM/TDM/CDM(code division multiplexing)/空間多重化などの異なる方式で多重化されることができる。
【0059】
図6は、本発明の実施形態による初期アクセスの手順の例を示す。全般的に、セル関連付け(cell association)手順は以下の通りである。
【0060】
(1)セル探索:次の2つのケースが考慮される。
【0061】
-PSS/SSなどのセル探索信号は、LTE及びNRに共通的であり得る。セルが両方のRATをサポートする場合、共通セル探索信号が送信されることができる。この場合、セルは、レガシーPBCH及び/又はレガシーSIBを送信してレガシーLTE UEがLTEセルに接続できるようにする。レガシーPBCH及び/又はレガシーSIBは、ネットワークにレガシーUEが存在しないと予想されると、選択的にネットワークにより送信されない可能性がある。また、LTEセルがLTEレガシーUEの観点からSCellのみのために用いられる場合、レガシーPBCH及び/又はレガシーSIBが存在するか又は存在しない場合がある。NRとLTEを区別するために同一の論理が用いられても、他のルートインデックスが使用されることができる。NRにおいて、少なくともデータ送信にDCトーンが使用されないことがある。少なくとも初期信号検出(例えば、PSS)に対してNRとLTE間に同一の論理を可能とするために、UE受信機の中心においてDCトーン(NULLトーン)が仮定される。
【0062】
-セル探索信号は独立的であり、LTE及びNRにおいて異なる場合がある。UEは、各RATの同期信号を検出するために異なる受信機アルゴリズム又は仮定(例えば、NRとLTEの間の異なるルートインデックス)を有することができる。この場合、UEは、LTE又はNRのいずれか1つが先に探索される各周波数において優先順位リストで構成されることができる。周波数又は帯域又は周波数領域ごとに優先順位のRATが構成されることができる。
【0063】
(2)PBCH判読:同一のセル探索信号が使用される場合、同一のPBCH送信も使用されることができる。この場合、予約ビットを用いるか、PBCHエントリを再シャッフリング(reshuffling)することにより、レガシーPBCHはRATタイプを含むことができる。代わりに、同一のセル探索信号を使用しても、異なるリソースを利用する異なるPBCHが送信されることがある。1つの追加的な同期信号がNRに対して存在することができ、UEはNR関連PBCH及び関連付けられたSI送信の判読を試みることができる。付加的な信号の例は、同期信号及び/又はビーム方向の位置のために使用できるビームインジケータ又は拡張された同期信号であり得る。異なるセル探索信号が使用されると、異なるPBCHが仮定されることができ、セル探索信号に続いて、UEは対応するPBCH(NR及びLTEに対するNR-PBCH及びPBCH)を判読することができる。
【0064】
(3)SIB判読:PBCHに基づいて、NR-SIB又はSIBが判読されることができる。NR-SIBにおいて、ネットワークがUEをLTE搬送波に迂回(detour)することを希望する場合、ネットワークはLTE中心周波数をシグナリングすることができる。以後、UEは、LTEの中心周波数にスイッチングしてLTEのセル関連付けを開始することができる。UEがLTEをサポートしない場合、UEは、フィールドを無視してNRセル関連付けを進めることができる。
【0065】
SIBにおいて、異なるPRACH構成が与えられることがある。NRにおいて、LTE用のPRACHリソースを構成することができる。UEがLTE PRACHリソースを選択すると、対応するセル関連付けはLTE手順に基づいて行われることができる。この場合、UEが放送されたPBCH/SIB送信を判読する必要がある代わりに、LTE用のPBCH/SIBがUE固有にシグナリングされることができる。言い換えると、セルが2つのRATを両方ともサポートしても、セルはPBCH/SIBのためにLTE又はNR関連共通信号を放送することができる。異なるRATからUEをスイッチングする観点から、これらの情報はUE固有シグナリングにより与えられることができる。
【0066】
RACH手順の観点から、RACH手順によるオフローディングが考慮されることができる。ネットワークがNR-PRACHを受信し、複数のNR UEがある場合、ネットワークはLTEサポートUEがLTEに迂回するように拒否信号を送信することができる。拒否信号は、各RACHをサポートするUEが各RATのローディング条件に基づいて1つのPRACHリソースを選択できるように各PACHリソースにおいてオーバーローディング指示を伝達することができる。すなわち、各PRACHのリソースは、両方のRATをサポートするUEがRAT及びPRACHリソースのより良い選択のためにこれらの情報を利用できるようにRAT指示及びオーバーローディング指示の選択的フィールドを含むことができる。ネットワークが各RATの周波数部分を動的に変更できるが、異なるRAT間のバランスを合わせるための動的ローディング(dynamic loading)が用いられる可能性もある。この情報は、また、ハンドオーバ動作のために使用されるか、UEのRAT動作を変更できるPDCCHオーダー又はPRACHトリガーで指示されることがある。UEが動作RATタイプとは異なるRATタイプを有するPACHトリガーで構成されると、UEは必要なハンドオーバ手順を行うことができる。また、UEが複数の接続で構成される場合、PRACHトリガーが全ての接続に又は接続のサブセットに部分的に適用されることができる。これは接続の全部又は一部が他のRATタイプ又はセルに転換できることを意味する。また、UEは自分のアプリケーション特性又は要求に基づいて異なるRATを選択することができる。
【0067】
(4)RACH手順:PRACHリソース選択に基づいて、異なるRAR及びRACH手順が予想されることができる。NRにおいて、LTE用の追加PRACHリソースが構成されることができ、以降、NR-Msg3又はレガシーMsg3のうち1つで回答される。UEがレガシー信号から開始すると、UEはレガシーRACHの手順で開始されることができ、これはMsg4が受信される場合又はRARを介して迂回されることができる。
【0068】
(5)RRC構成:各RATタイプに基づいて、適切なリソース構成が与えられることができる。
【0069】
他のアプローチは、検索された同期信号及び/又はPBCH信号によってUEがNR又はLTE手順を介してセルと関連付けられることである。UEがいずれかのRATタイプと接続されると、セルは他のRATの追加リソースを指示することができる。UEの観点から、これは単一搬送波であり、他のRATは同一の搬送波に共存する。
【0070】
図7は、本発明の実施形態によって同一の周波数における異なるRATの共存の例を示す。図7の(a)はタイプ0のケースであり、図7の(b)はタイプ1のケースである。
【0071】
(1)タイプ0:LTEの中心がNRの中心と整列されず、NRが中心周波数DCを使用する場合、これはLTE用に使用される可能性がある。しかしながら、NRは中心信号と同期信号の整列を避けるためにDCを活用しないことと予想される。この場合、LTEは中心周波数DCを使用しなければならないので、DCが適切に考慮されなければならない。1つのアプローチは、NRの隣接したPRBにDCを吸収することであり、従って、隣接したPRBはN個の搬送波の代わりにN-1個の副搬送波で構成される。UEがLTEの搬送波と関連付けられると、追加のNR PRBは、中心周波数、システム帯域幅、ブランクリソースなどで構成されることができる。NRのみをサポートするUEのために、NRとLTEとの間でPRBを整列するために、NR搬送波にDCを有するように構成できるだけでなく、これはRB構成を考慮していないDCトーンの位置上のUEに指示されることがある。この場合、他のヌメロロジーをサポートすることが難しくなり得るので、その場合、15kHzの副搬送波間隔のみを使用することができる。
【0072】
(2)タイプ1:両RATが整列される場合、NRはまた使用されていないDCトーンを予約することができる。この場合、NRのFRB形成は影響を受けないことがある。NRがDCトーンを予約しないと、タイプ0と類似したイシュー又は処理が必要となる可能性がある。
【0073】
NRとLTEの中心周波数間の周波数オフセット、NRシステムの帯域幅、必要な情報が構成されることができる。LTEをサポートしないUEの場合、LTE帯域幅は、ブランクリソースとして扱われることがある。ブランクリソースの観点から、2つのタイプのブランクリソース構成が以下のように考慮される。
【0074】
(1)全ブランクリソース:UEは、任意のRS/データ/制御が構成されたリソースにマッピングされないと仮定することができる。一例は、ブランクリソースとして1つのスロット又はサブフレームを構成することである。
【0075】
(2)部分ブランクリソース:UEは、少なくとも部分的なリソースが使用できないリソースに対して一部のRS/データ/制御がマッピングできると仮定することができる。一部のリソースを使用できないという側面から、一部のシグナリングが考慮されることができる。例えば、144のビットマップ(1つのRBマッピング)が使用されることができ、各ビットはPRBの1つのREにマッピングされることができ、これは、構成されたPRBにわたって一定であると仮定される。代わりの信号減少がさらに考慮されることもでき、例えば、レガシー制御領域シンボルの長さ、CRSポート、セルID、CSI-RS、PRS(positioning reference signal)などがレガシーLTEのセル共通信号をカバーすることができる。代わりに、ブランクリソースは、PRBレベルの代わりに副搬送波レベルで構成されることができるため、より細密な構成を可能にする。代わりに、ブランクリソースは、周波数ドメインにおいてはREレベルで、時間ドメインにおいてはOFDMシンボルレベルで構成されることができ、REレベルが全システム帯域幅又はUE帯域幅に適用されることができる。
【0076】
ブランクサブフレーム構成を動的に許容するために、半静的に構成されたブランクサブフレームセットが動的に使用可能になるか、又は使用不可能になることができる。例えば、ブランクリソースの半静的セットが構成されることができ、これは次のような方法の1つにより動的に使用可能になるか、又は使用不可能になることができる。
【0077】
(1)動的シグナリングの明示的な使用可能/使用不可能:L1又はMAC(media access control) CE(control element)を使用して動的に使用可能/使用不可能になることができる。シグナリングは、UE固有又はセル共通又はグループ固有であり得る。
【0078】
(2)UEのブラインド検出(BD:blind detection):スケジューリング及び/又はブランクリソースから関連付けられたNR信号を検出することにより、UEは、そのリソースがNRに使用されるか否かを検出することができる。または、ブランクリソース(例えば、LTE CRS)に存在できるいくつかの他の信号に対するUE BDによって、UEは、そのリソースが他のRAT又は他の目的のために使用されるか否かを決定することができる。
【0079】
UEが(初期セル関連付け手順に基づいた)アンカーRATによって、LTE及びNRで構成される場合、次のアプローチが考慮されることができる。
【0080】
(1)アンカーRATがLTE:この場合、追加的なNRリソースは、CRSが送信されない可能性のある制御及び/又はデータの送信に使用できるセグメントと見なされることがある。制御/データ復調のためのRSは個別的にシグナリングされることができる。
【0081】
(2)アンカーRATがNR:この場合、追加的なLTEリソースは、部分的なブランクリソースと見なされることがあり、これはレガシーLTE信号に関する適切なレートマッチングとして使用されることができる。
【0082】
各RATの帯域幅によって、(1)又は(2)が選択されて使用される。
【0083】
また他のアプローチは、異なるMACにおいて別途のMACエンティティを許容するために2つのRAT間にCA又はデュアルコネクティビティを仮定することである。例えば、タイプ0において、イントラ隣接CAがNR及びLTEに対して仮定されることができる。タイプ1において、イントラCAが仮定されることができ、セグメントされたNR搬送波の処理はUEの実装毎に異なる可能性がある。一例は、タイプ1において3つのイントラ隣接CA搬送波を構成することである。
【0084】
CAアプローチがNRとLTEとの間で使用されると、次のような手順が明確になる。
【0085】
(1)PCell(primary cell)決定:NRとLTEの間で、PCellが明確になることができる。これは、初期同期信号検出に従うことができ、一旦セル関連付け手順が完了したら、RRC、シグナリングを介して変更されることができる。言い換えると、前述した類似したセル関連付け手順は、セル関連付けが完了したら再構成できるCAケースにも使用されることができる。
【0086】
(2)クロスキャリアスケジューリング:NR-MACとLTE-MACの間の緊密な相互作用を許容することにより、リアルタイム処理、クロスキャリアスケジューリングが使用できる。クロスキャリアスケジューリングが使用される場合、制御のフォーマットは他の搬送波をスケジューリングする搬送波に従うことができる。DCIコンテンツは、スケジューリングされた搬送波フォーマットに従うことができる。言い換えると、実際の制御チャネルフォーマットはスケジューリングする搬送波のRATに従い、コンテンツはスケジューリングされた搬送波のRATに基づく。1つの考慮事項は、LTEとNRの間の動的な帯域幅の変更を許容することであり、これは、スケジューリング、LTEの帯域幅を動的にスケジューリングで指示されることができる。
【0087】
(3)SR(scheduling request):SRは、異なるフォーマットを有するいずれかのRATに送信されることができる。タイマー値が一致する限り、異なるRAT間に1つのタイマーが共有されることができる。または、各RATごとに独立SRを構成することができる。同一のタイマーが2つのRAT間で使用される場合、1つのRATにおいてタイマーが満了すると、他のRATにおいてタイマーが満了するようにタイマーをトリガリングすることができ、必要な手順が行われることができる。
【0088】
(4)PHR(power headroom report):PHRはまた、2つのRAT間で共有される形式で報告されることができる。しかしながら、これは、2つのRATにより共有される各RATごとに異なる内容を報告することが好ましい可能性がある。例えば、UEがただ1つのアップリンク搬送波のみを使用することができる場合、PHR値はRATタイプによって異なる場合があり、従って、UEがただ1つのアップリンク搬送波のみをサポートしても2つの異なるPHRが報告されることができる。UL搬送波のそれぞれが異なるRATと関連付けられることができるか、又は2つのRAT間で共有されることができる。構成によってPHR報告が異なる可能性がある。1つのUL搬送波が2つの異なるRATと関連付けられることができる限り、異なるPHRが報告されることができる。
【0089】
LTE及びNRをサポートするためにどのようなアプローチが用いられるかに関係なく、同期化仮定はLTE同期信号/RSとNR同期信号/RSとの間で明確になる必要がある。前述したアプローチを許容するためには、少なくともCA同期化要求事項(緊密な同期化)を満たさなければならない。簡単な仮定はLTE及びNRの同期信号/RS送信間のQCL(quasi-collocation)を仮定することであり得る。すなわち、LTE同期信号及び/又はRSに基づいて、NR RSは微調整(fine-tune)されることができる(そして、その逆も同様である)。
【0090】
また他のアプローチは、デュアルコネクティビティ類似フレームワークを介してLTE及びNRを共にサポートすることであり、個別MAC及び取り扱いを使用することができる。この場合、2つのRATの同期信号/RS間の関係は必要でない可能性もある。デュアルコネクティビティと類似して、同期化仮定は上位層シグナリングにより指示されることができる。
【0091】
本発明の一実施形態による異なる連動メカニズムが説明される。
【0092】
(1)RRC又はユーザプレーン(UP:user plane)の接続別のRATタイプ構成
【0093】
RAT構成は、送信モードに類似に構成される。言い換えると、UPベアラ又はRRC接続ごとに、異なるRATタイプが構成されることができる。異なるRATタイプは、以下の少なくとも1つのUE動作を示すか定義することができる。
【0094】
-NR制御チャネルの構成/設計又はLTE制御チャネルの構成/設計に従うか否かに関する制御チャネル設計
【0095】
-DCIコンテンツ
【0096】
-PDSCHコーディングメカニズム、TBS(transport block size)テーブル、MCS(modulation and coding scheme)テーブルなど
【0097】
-CQI(channel quality indicator)メカニズム
【0098】
(2)NRセルに対するLTEセルの同期基準
【0099】
効率的なUE動作のために、セル共通送信は、1つのRATを使用して行われる。また、これは、SCell追加で指示されることができ、異なる搬送波毎に異なるRATが使用されることができる。また、NR及びLTEのセルがCoMP動作を行う場合、データレートマッチングの観点から、RATタイプが動的に指示されるか、レートマッチング因子が動的に指示されることができる。NRで送信されたRSタイプ間のQCL関係が存在しないこともあるが、LTE-CRSとNR-RS(例えば、UE DM-RS(demodulation RS) 又はビームRS)間のシグナリングできるQCL関係が存在しうる。このようなメカニズムを利用して、UEはNR-PSS/NR-SSを除いてはNR RS送信により実行できない大雑把な同期化(coarse synchronization)を行うことができる。このセルは、基準搬送波で構成されることができる。このような方式により、ネットワークは、UE同期化性能を大きく損なうことなく、複数の隣接NRセルとともに1つのLTEセルを配置することができる。
【0100】
(3)NRセル又はLTEセルへのデータオフローディング
【0101】
ブランクリソース構成、負荷などによって、LTE及びNRを両方ともサポートするUEは、NR及びLTEを有する同一の周波数の2つのセルで構成される。UEは、いずれかのセルからはデータを受信し、いずれかのセルから制御を受信するように構成されている。データ及び/又は制御は、1つ又は2つのセルから動的に送信することができる。このアプローチの利点は、有効でないサブフレーム又は有効でないリソースに関係なくUEがサービスできるように短い遅延を許容することである。例えば、1つのアプローチは、同期信号のような「常時オン(always-on)」信号に対して2つのRATタイプの異なるサブフレーム位置を用いてUEが少なくとも1つのセルからこれらのリソースのデータで依然としてスケジューリングできるようにすることである。これは、LTEとNRセルの間にCoMP演算を許容して部分的にサポートされることができる。レガシーLTE CoMPとは異なり、レガシーCRS仮定は、各参加CoMPセルのRATタイプによって変更されることができる。レガシーCRS受信の性能を向上させるために、選択的にゼロ電力(zero-power) CRSが隣のNRセルに使用されることができる。
【0102】
(4)LTEを介するグループ又はセル固有データ/制御送信及びNRを介するUE固有制御/データ送信
【0103】
LTEとNRとの間の共存又は緊密な連動をサポートするための他のアプローチは、LTEの無指向性送信及びNRの指向性/ビーム形成送信を利用することである。例えば、ビーム方向を動的に変更して示すために、LTE搬送波を使用してこのような信号を示すことができる。一例は、異なる周波数の2つの異なるアンテナ送信メカニズムで同一のヌメロロジーを利用することであり(これは、異なるセル又はeNBにより動作できる)、無指向性送信は、放送情報、ビームスケジューリング情報を含むビーム形成された送信に必要な情報を示すことができる。他の例は、LTEセルを介して初期アクセスを行い、RACH手順後に使用できるNRを集める(aggregate)ことである。これは、アンカー搬送波及び追加搬送波へのハンドオーバと類似し、ここで、アンカー搬送波は、ハンドオーバ搬送波又は追加搬送波と並行して動作できるか、又は並行して動作しないこともある。これが適用されると、NRセルは、任意のセル共通信号を送信しないか、又は選択的にそれらの信号を遮断することができる。
【0104】
本発明の一実施形態によってNRのみをサポートするUEを処理する方法について説明する。これまではLTEをサポートするUEを処理するためのメカニズムが議論された。しかしながら、UEはLTEを認識しないか、又はLTE及びNRを同一の周波数で同時にサポートしないこともありうる。この場合、スペクトルを有効に使用するために次の動作が考慮することができる。
【0105】
(1)ケース1:低周波でのUE送信、高周波でのUE受信(低周波は6GHz以下、高周波は6GHz以上、例えば、2GHz/28GHzであり得る。)
【0106】
(2)ケース2:低周波でのUE送信、高/低周波でのUE受信
【0107】
(3)ケース3:低/高周波でのUE送信、高周波でのUE受信
【0108】
(4)ケース4:低/高周波でのUE送信、高/低周波でのUE受信
【0109】
前述したそれぞれのケースについて、関連イシューを以下で説明する。
【0110】
図8は、タイミングアドバンスイシューの例を示す。UEが前述したケース1又は2のようにDL周波数に比べて異なるUL周波数を使用し、UEがDL周波数にいずれの接続も有していない場合(例えば、低周波でDL、高周波でUL)、タイミングアドバンス(TA:timing advance)計算に多少の困難があり得る。図8に示すように、UEがマイクロ(micro)からDLを受信してマクロ(macro)にULを送信すると、両UE間の伝搬遅延は異なる可能性がある。マクロにより計算されたTAがマイクロにより伝達されると、これはマクロとUEの間で2倍の伝搬遅延を含むことがあるが、UEのDLタイミングはマイクロとUEの間の伝搬遅延に基づく。
【0111】
図9は、マイクロとマクロの間のタイミング誤整列(misalignment)の例を示す。図9に示すように、マイクロとUE間の伝搬遅延がほぼ0である場合、マクロからのTAを適用することにより、実際の到着時間は予想より速いことがある。しかしながら、UEがPRACH/SRS(sounding reference signal)のような何らかの基準信号も送信しない限り、マイクロとマクロ間の電波遅延を推定することは難しい。
【0112】
前述した問題点を解決するために、次のアプローチの少なくとも1つが考慮されることができる。
【0113】
(1)UL送信のために延長されたCP又はより長いCPを使用:マイクロとUEの間の知られていない伝搬遅延を補償するためにより長いCPがUL送信のために使用されることができる。
【0114】
(2)マイクロとUE間の伝搬遅延がほぼ0であると仮定:マイクロの小さなカバレッジを仮定すると、伝搬遅延は非常に小さい。この場合、TAはマクロ又はマイクロにより調整されることができる (すなわち、TAとして2*伝搬遅延を利用する代わりに伝搬遅延がTAに設定される)。
【0115】
(3)マイクロにおいてUE信号を傍受して伝搬遅延推定:また、他のアプローチは伝搬遅延を検出するためにマイクロにおいてUEからの信号送信を傍受することである。前記情報に基づいて、マクロからのTAはUEに伝達される前にマイクロ単位で調整できる。
【0116】
(4)UL送信のための同期を取得するために同一の周波数又はペアードスペクトル(paired spectrum)又は基準搬送波においてDL信号を受信:例えば、UEはUL周波数に対応するDL周波数においてDL受信能力(同期信号及び/又は基準信号、すなわち、RF能力が備えられるのに対して、基底帯域能力が両搬送波を判読するようにサポートされない可能性もある)もサポートすることができる。ネットワークは、UL送信のために同期化が行われるべき基準搬送波を構成することができる。言い換えると、同期化のための基準搬送波は、UL送信とDL受信との間で異なり、個別に構成できる。UEは、同期と関連する信号のみを受信し、基準搬送波を介してUL同期化を行う。TAは、UL送信のために基準搬送波により追跡されるタイミングに基づいて適用できる。
【0117】
(5)UE位置情報に基づいて伝搬遅延を推定:一応推定が行われると、マクロ又はマイクロは調節されたTAを送信することができる。
【0118】
本発明の一実施形態による周波数/タイミングオフセットについて説明する。同一の周波数においてLTEとNRが共存することによるもう1つのイシューは、周波数/タイミングオフセットを処理することである。DL周波数において、UEにより測定された周波数/タイミングオフセットは、UL周波数に対して十分ではない可能性がある。また、DL及びUL周波数が異なる場合、DLとUL間の異なる経路損失がイシューとなり得る。
【0119】
2つのgNBが共に配置される場合も、使用された周波数スペクトルが非常に異なるか、そして/または各周波数において使用されたヌメロロジーが異なると、周波数オフセットがUL送信に影響を及ぼすことがある。例えば、DL周波数が28GHzであり、周波数オフセットの要求が0.1ppmであると、一般的にUEは約2.8kHzの搬送波のオフセットを有することができる。副搬送波間隔が大きい場合、この周波数のオフセットは大きなイシューではない可能性もある。しかしながら、低周波でのUL送信がより小さい副搬送波間隔を使用する場合、DL周波数により補正された全体の周波数オフセットは十分ではないかも知れない。例えば、2.8kHzの周波数のエラーは約1.5ppmになる。これは、サンプリングオフセットに影響を与えるので、gNBにおける全般的な復調/検知性能が低下する可能性がある。
【0120】
前述した問題点を緩和するために、次のようなアプローチが考慮されることができる。
【0121】
(1)DL周波数において周波数オフセットを減少:より小さな副搬送波間隔を利用することにより、追跡RSを送信することができる。追跡RSに基づいて、UEは最大0.01ppmのように追跡性能を増加させることができるので、大きなイシューなしにULスペクトルに対してこれを使用することができる。
【0122】
(2)ULスペクトルに対応するDLスペクトルにおいてDL追跡RSを送信:UEはまた、ULスペクトルに対応するDLスペクトルをサポートすることができる。従って、UEは、DL搬送波から少なくとも追跡RSを受信することができる。UEがセルにアタッチ(attach)している場合、ネットワークは、その対応するUL搬送波及び追跡目的のためのDL搬送波を示すことができる。追跡のためのDL搬送波が構成される場合、SSブロック及び/又は広帯域RS及び/又はCSI-RSのような追跡RS送信の構成も示されることができる。より一般的に、これは基準DL搬送波がUL搬送波に対して定義できると説明されることができる。基準DL搬送波は、サービングDL周波数又はSSブロックが検出されたDL周波数とは異なる。UL同期化のための基準DL搬送波は、NR DL搬送波又はLTE DL搬送波であり得る。UEは、UL搬送波に対して対応するDL搬送波においてLTE又はNR(又は、両方とも)をサポートする必要がある。
【0123】
UEがULスペクトルの共有のために対応するDL搬送波をサポートするように強制しないために、また他のアプローチは、ネットワークがDL搬送波もサポートする場合、UEが他のDL搬送波をサポートできるようにすることである。UEからサポートされる性能に基づいて、ネットワークは、UL搬送波に対して対応するDL搬送波と同一か又は異なる基準DL搬送波を決定することができる。ネットワークが追跡性能を保証できれば、SSブロックが検出されたサービングDL搬送波又はDL搬送波は基準DL搬送波として構成されることもできる。一例は、ギャップがそれほど大きくない場合にDL及びULを個別に構成(例えば、3.5GHzにおいてDL及び1.8GHzにおいてUL)することである。また、ネットワークは、DL搬送波がLTE又はNRを追跡目的に使用するか否かを示すことができる。LTEをサポートするUEは、LTE搬送波から時間/周波数追跡を取得することもできる。
【0124】
このイシューを克服するために、ULに対する周波数オフセットが相対的に高い場合、QPSK(quadrature phase shift keying)のようなロバストな変調がUL送信に用いられる。または、UEは、十分に正確な時間/周波数追跡結果を発生させることができるDL搬送波から時間/周波数追跡を取得することができる。例えば、UEが構成されたULスペクトルに対応する1つのペアードDLスペクトル/搬送波においてUEがLTEをサポートすると、UL搬送波に対する時間/周波数追跡のためにNR DLに依存する代わりに、UEは、追跡RS(例えば、PSS/SS/CRS)を利用することができる。
【0125】
類似したメカニズムが経路損失の推定のためにも可能であり得る。ネットワークは、現在のDLスペクトルがULスペクトル経路損失の測定に望ましくない場合、与えられたULスペクトルに対する経路損失の推定のためにDL搬送波を構成することもできる。基準DL搬送波がUEに構成されるか、UEに活性化する必要がない場合もある。言い換えると、UEは、基準DL搬送波から時間/周波数追跡及び/又は経路損失推定のみを取得することができる。これは、追加的な測定と見なされることができ、UEはこのような構成に関係なく現在DL搬送波に基づいて経路損失及び/又は時間/周波数追跡を測定することもできる。これが所定のULに対して構成されると、基準DL搬送波からの時間/周波数追跡(及び経路損失推定)がUL送信のために使用されることができる。基準DL搬送波は、例えば、UE固有上位層シグナリング又はPBCH又はSIによるセル固有シグナリングにより構成されることができる。
【0126】
(3)UEは、任意のDLに対して対応するULスペクトルを介してのみセル関連付けを開始することができる。セル関連付けの観点から、DLスペクトルとULスペクトルの間のギャップは、典型的なFDD及びTDDギャップに従うことができる。UEが搬送波に接続されると、ネットワークは、異なるデュプレックスギャップを有しうる異なるULスペクトルに転換するようにUEに指示することができ、これは完全に異なる周波数帯域/範囲であり得る。これをサポートするために、UEは、PRACHが試みられるUL周波数を含むPDCCHオーダーで指示されることができる。ネットワークがUEからPRACH送信を受信すると、ネットワークは、ネットワークがUEの時間/周波数オフセットを取得するように周波数/時間追跡を行うことができる。オフセット値は、RAR又は対応するメッセージを介してUEに応答され、UEが自分の時間/周波数を調整(tune)できるようにする。周期的な時間/周波数追跡はまた、UEからのSRS及び/又はDM-RS送信に基づいて行われることができる。
【0127】
(4)UEは、相当の時間/周波数の追跡の性能ギャップを誘発できるDL及びULで構成されない可能性もある。このような場合、ネットワークは、UL送信のためにさらに大きな副搬送波間隔を用いることもできる。遅延拡散又はチャネル状態を補償するために、拡張CPが使用されることもできる。従って、セルの初期アクセス手順のために高周波DL/低周波ULペアリングをまたサポートする場合、Msg3からの拡張CPの必要性及びヌメロロジーがRACHの構成を介して指示されることができる。
【0128】
(5)ネットワークは、UEから受信されたRS又はPRACHに基づいて追跡を行うことができる。検出されたオフセットが補正のためにUEに通知されることもある。より良好な追跡のために、RS送信を追跡するためのUE専用リソースが考慮されることがある。
【0129】
本発明の一実施形態による経路損失補償について説明される。DL及びUL周波数が非常に異なる場合、経路の損失が非常に異なるため、電力制御、特に、開ループ電力制御が困難となる可能性がある。このイシューの緩和のために、次のアプローチを考慮することができる。
【0130】
(1)オプション1:UE固有搬送波周波数変更(UEはUL共有スペクトルだけでなく、NR DLに対応するNR ULをサポートする)
【0131】
-NR DL f1(NR f1周波数に対してf1又はf2においてペアード又はアンペアードスペクトル仮定)、NR UL f3
【0132】
-f1において経路損失測定
【0133】
-f2又はf1のPRACH構成に従うf2又はf1を介してPRACH送信
【0134】
-RARによるTA調整
【0135】
-f3 ULスペクトル上のPDCCHオーダー
【0136】
-gNBは、経路損失オフセット及びTAオフセットを測定し、電力制御に用いられる経路損失のオフセットを示す。経路損失に追加して、UL電力制御のためのオフセットが追加されることがある。
【0137】
(2)オプション2:セル固有NR DL-UL共有NR ULペアリング
【0138】
-ネットワークはDLとULの間のオフセットが分かる。従って、ネットワークは、UE固有信号を介して又はRACH構成を介して経路損失オフセットをUEに指示することができる。
【0139】
- 代わりに、UEがPRACHを送信すると、ネットワークはPRACHのために使用された電力に基づいて可能な経路損失を測定する。このために、UEにおける電力レベルは、PRACH構成で示されることができる。または、初期アクセス後に、経路損失補償は、PDCCHオーダー又はUEで使用される要求された電力が明示的に指示できる他の要求により開始されることがある。または、SRSは、閉ループに基づいてUE電力を高くするか、低くすることに使用される。開ループ電力制御のために、明示された電力レベルによる明示的なPRACH又はUL送信に基づいて経路損失差が測定されることがある。オフセットを測定した後、ネットワークは、オフセットを指示して電力制御計算に加算されるようにすることができる。
【0140】
本発明の一実施形態による初期アクセスが説明される。異なる周波数帯域においてDL(f1)及びUL(f3)スペクトルを利用する観点から、これは次のような3つのカテゴリに分類されることができる。ここで、f1に対する対応するULスペクトルはf2と仮定することができる。
【0141】
(1)RRC接続UEのみがULスペクトルf3に接続できる。
【0142】
(2)RRC接続UE及びRRC非活性化UEがULスペクトルf3に接続できる。
【0143】
(3)全てのRRC接続/アイドルUEがスペクトルf3に接続できる。
【0144】
帯域定義の観点から表1による次の帯域が考慮されることができる。
【0145】
【表1】
【0146】
帯域が前述したように定義されると、UEは帯域X又は帯域Yをサポートするか又は両帯域を両方ともサポートすることができる。サポートされる帯域がネットワークに指示されることができる。UEが帯域Xのみをサポートする可能性がある場合、ネットワークは、帯域Xと帯域Yの初期アクセスを同時にサポートするか、又は、UEがSCellアタッチ又はセカンドリSCG(secondary cell group)アタッチのみを介して帯域Xに接続することもできる(PCell又はMCG(master cell group)が経路損失/周波数オフセット推定に必要なリソースを構成することができる)。
【0147】
それぞれのケースに対して、異なる初期アクセス手順が以下のように考慮されることができる。
【0148】
(1)RRC接続UEのみがULスペクトルf3に接続することができる。
【0149】
この場合、UEは、f1及びf2において初期アクセスを行うことができる。UEが接続されると、UEはPDCCHオーダー又はULスペクトルのRRC再構成などの他の手順を介して異なるUL周波数に再構成されることができる。再構成のとき、帯域幅の構成及びUL中心周波数などを構成することができる。この場合、f2においてULをシャットオフ(shut off)せずに2つのULを維持することが可能であるかもしれない。f2を維持する利点は、SRS/DM-RS送信を介してチャネル相互性をサポートすることである。UEは、f2及び/又はf3を介して、制御及び/又はデータを送信することができる。これをサポートするために、DL搬送波及びUL搬送波の構成が個別に行われることができ、活性化/非活性化がDLとUL搬送波間に独立的に行われることができる。アンペアードスペクトルに対しても、DL/UL搬送波の独立的な活性化/非活性化が考慮されることができる。UEは、アイドル又は無効状態になると、f2に転換することができる。
【0150】
(2)RRC接続UE及びRRC非活性化UEはULスペクトルf3に接続することができる。
【0151】
(1)とは異なり、UEは、ULスペクトル情報を非活性状態で維持することができる。UEが2つ以上のULスペクトル(例えば、f2及びf3)で構成される場合、UEは、非活性化状態に進入する場合にf3の代わりにf2を維持することができる。1つのUL(例えば、f3)をサポートするUEに対して、f1及びf3を介する初期アクセス手順が必要なことがある。
【0152】
(3)全てのRRC接続/アイドルUEはULスペクトルf3に接続することができる。
【0153】
f3での初期アクセスをサポートするため、PRACH構成はリソースを含むことができる。帯域X又は帯域YのみをサポートするUEがあると仮定する場合、f2及びf3の両方でPRACHリソースが必要なことがある。言い換えると、異なるアップリンク周波数において複数のPRACH構成が必要になることがある。PRACH構成は、以下の少なくとも1つを含む。
【0154】
-UL搬送波の周波数又は中心周波数又は周波数位置を含むPRACHリソース:周波数位置は、帯域情報、及びPRACHリソースと帯域の中心間のオフセット、又はPRACHリソースとDL周波数又は中心に対応する前記予想されるUL周波数又はSSブロックの中心間のオフセットを含むことができる。例えば、固定されたDL-ULギャップが周波数帯域毎に仮定される場合、SSブロックの位置又はDL搬送波の中心に応じて、UL搬送波の中心又は基準位置はDL搬送波+固定DL-ULギャップに対する基準点として仮定されることができ、PRACHリソースは、基準UL周波数を中心に又はこれに基づくPRBインデックス又はPRACHリソースと基準点の間のオフセットに基づいて構成されることができる。帯域中心がPRBインデックスのためのDL搬送波に対する基準点として用いられる場合、搬送波内の最大RB数は帯域のサイズにより定義されることができる。
【0155】
-PRACHの送信に使用されるヌメロロジー:補助(supplemental)UL(SUL)搬送波でのPRACH送信とf1上のDL搬送波でのRAR送信の間のタイミングは、f1(又は、FDDの場合はF2)上のUL搬送波でのPRACH送信とf1上のDL搬送波でのRAR送信の間のタイミングと異なることがある。RARに対する同一のタイミングを維持するために、RARタイミングは、PRACH送信の終了(又は、PRACHが送信されたスロットの終了)からRAR送信に使用されるDL搬送波のヌメロロジーに基づいて決定されることができる。
【0156】
-Msg3の送信に使用されるヌメロロジー:Msg3(他のPRACHの場合)に使用されたヌメロロジーは、周波数帯域ごとに構成又は定義されるか、PRACH構成で構成されることができる。Msg3送信のためのタイミングは、Msg3の送信に使用されたヌメロロジーに従うことができる。
【0157】
最も良いビーム情報を伝達するためのもう1つのアプローチは、PRACHを両方のUL搬送波で同時に送信することである。代わりに、SULを構成するために、送信ビームの個数がそれほど多くないため、ビームに基づくリソースが構成されるか、又はRARが多重ビームを介して送信されることがある。または、DL搬送波が多重ビームを使用しない場合にのみSULが構成されることがある。PRACHが同時に送信される場合、2つの関係が予め定義(すなわち、f1(又は、FDDでf2) ULとSUL PRACHリソースの間のリソース)されるか、または明示的に構成されて、ネットワークが2つの送信が同一のUEからの送信であるか否かを決定することができる。UEの観点から、UEは、電力制限された場合もあり得るので、送信は同時送信の代わりに順次方式で行われることができる。
【0158】
異なるUL周波数において複数のPRACHリソースが構成される場合、UEは以下の少なくとも1つに基づいて自分のPRACHリソースを選択することができる。
【0159】
-UE能力:UEが帯域X又は帯域Yをサポートするか、又は両方ともをサポートするか
【0160】
-UE RSRP(reference signal received power)測定:(閾値と比較して)RSRPが低い場合、UEは、より良好なカバレッジのためにf3を選択することができる。そうでないと、UEは、より少ない複雑度のためにf2を選択することができる。
【0161】
-UE移動性:UE移動性によって、UEは、異なるUL周波数を選択することができる。
【0162】
UEがULスペクトルを全てサポートし、ネットワークが両UL周波数を両方ともサポートする場合、ビームの失敗が発生すると、UEは信頼性を高めるためにf2の代わりにf3を介してビーム失敗復旧要求を送信することができる。言い換えると、UEがUL送信のためにビームスイーピング(sweeping)を行う必要がある場合、UEは、高速送信、低いオーバーヘッド、及びより良好な信頼性のためにf2に転換することができる。
【0163】
この場合、DLとULとの間のビーム対応が仮定されないことがある。この動作をサポートするために次のアプローチが考慮されることができる。
【0164】
-PRACH送信のための1つのビームのみが存在する可能性があるので、単一PRACH構成が使用される。それぞれのSSブロックにおいて行われるPRACH構成は同一であり得る。ビームペアリングがRACH手順により達成できないため、UEはDLの最も良いビームインデックスを通知する必要がある。最も良いビームインデックスは、RAR送信に使用できる。最も良いビームインデックスを指示するために、他のアプローチが考慮されることができる:(1)PRACHは最も良いビームを指示するためにデータを伝達することができ、(2)PREABMLEシーケンス又はPRACHリソースは、最も良いビームによって選択されることができる。ネットワークが各ビームに対応する異なるPRACHリソースを構成すると、UEはPRACHリソースを選択して最も良いビームを通知することができる。これはネットワークが複数のDLビームに対して複数のPRACHリソースを構成する必要があることを意味する。代わりに、RAR送信が複数のビームにわたって発生することもある。PRACHの送信において、ネットワークは、DLに対する最も良いビームを認識しない。多重ビームを介してRARを送信した後、最も良いビームがMsg3に報告されることができる。その後、最も良いビームがDL送信のために用いられることができる。受信機ビームが複数であると、PRACHリソースの繰り返しが構成されることができ、UEは構成された数に対して自分のPRACHの送信を繰り返すことができる。
【0165】
-PRACH送信のための複数のビームが存在することがあり、UEは、ビームペアリングがf2及びf3において異なるかもしれないので、PRACHを複数回送信する必要があり得る。これを可能とするために、PRACH送信のための1つ以上のリソースが構成される。または、UEは、試みごとにビームを変更することができる。PRACH送信のための2つ以上のリソースが構成されると、PRACH構成の数はPRACH構成においてネットワークにより示されることができる。受信機ビームが複数であると、単一ビーム方向を有するPRACH送信に対するPRACHリソースの繰り返しが構成され、UEは構成された数で自分のPRACH送信を繰り返すことができる。UL送信のために選択されたビームがMsg3送信のためにRARで示されることができる。
【0166】
図10は、本発明の実施形態によってPRACHが最も良いビーム情報を伝達しない場合の例を示す。この場合、異なる周波数によりDL及びULに対してビーム復元が(それぞれUE及びネットワークにより)行われる必要があり得る。ビーム復元及び測定のために、UEはネットワーク構成によりビームスイッチングRS(例えば、SRS又はDM-RS)を周期的に送信することができる。UEは、DL RS(例えば、SSブロック、CSI-RSなど)に基づいてビーム追跡/管理を行うことができる。
【0167】
DL/ULの非対称性からの影響を緩和するために、UEはカバレッジ目的のためにf3での追加的なULに構成されることが望ましい。または、f3でのULはカバレッジイシューがあるUEにのみ構成される。すなわち、f3のULはRRCの接続状態でのみ構成されることができる。
【0168】
要約すると、UEが異なる周波数帯域においてDL及びULの帯域組み合わせをサポートする場合、UEの能力に応じて次の2つのアプローチが考慮されることができる。f1上のDL搬送波とf2上のUL搬送波の帯域組み合わせはUL共有帯域と呼ばれることができる。
【0169】
(1)UEがf1上のDL搬送波及びf2上のUL搬送波をサポートする場合、UEは、f1上のDL搬送波及びf1上のUL搬送波(又は、f1がFDD帯域である場合はペアードULスペクトル)をサポートすることができる。すなわち,UEは、NRスペクトルにおいてNR DL/UL搬送波をサポートすることができ、NR/LTE帯域組み合わせにおいてNR DL/UL搬送波をサポートすることができる。
【0170】
(2)UEは、f1上のDL搬送波及びf1上のUL搬送波(又はf1がFDD帯域である場合はペアードULスペクトル)、又はf1上のDL搬送波及びf2上のUL搬送波又は両方ともをサポートすることができる。帯域組み合わせのうち1つ又は両方ともをサポートするか否かはUE能力にかかっている。
【0171】
第1のアプローチが用いられる場合、UEがNRスペクトルにおいてNR DL/UL組み合わせを介してNR搬送波に最初にアクセスすると仮定して初期アクセス手順が設計されることができる。これは、UEが時間/周波数オフセット及び経路損失差を処理するメカニズムを許容することができる。すなわち、第1アプローチが使用されると、時間/周波数オフセット及び経路損失差を緩和するためのメカニズムがRRC_CONNECTED UEに対して開始されることができ、初期アクセス後にf2 ULがUEに対して構成されることができる。
【0172】
第2のアプローチが用いられる場合、初期アクセス手順は異なる周波数範囲において複数のPRACH構成を要求できる異なるUEをサポートする必要があり、そして、時間/周波数オフセット及び経路損失差を最初から処理する必要がある。これがサポートされると、NR DL搬送波において異なるDL搬送波からの時間/周波数オフセットの追跡及び経路損失の推定をサポートすることが望ましい。これは、UEがUL搬送波に対応するペアードDL(又は、同一のf2)搬送波を介して少なくとも時間/周波数の追跡及び経路損失推定をサポートする必要があることを意味する。
【0173】
SULの様々な様相が本発明の実施形態によって詳細に説明される。
【0174】
図11は、本発明の一実施形態によるSULに対するシナリオの例を示す。図11において、LTE帯域は比較的低い周波数を使用し、NR帯域は比較的高い周波数(例えば、3.5GHz)を使用する。図11の(a)は、スタンドアローン(stand-alone)SULの場合を示す。この場合、LTE帯域のUL搬送波がNRに対する補助UL搬送波として用いられる。NRに対する補助UL搬送波は、NR帯域でのNR DL/UL搬送波に対応する。図11の(b)は、デュアルコネクティビティSULの場合を示す。この場合、LTE帯域のUL搬送波は、LTE UL搬送波とNRの補助UL搬送波とに分けられ、NRに対する補助UL搬送波は、NR帯域のNR DL/UL搬送波に対応する。LTE帯域において、LTE UL搬送波及びNRに対する補助UL搬送波は、TDM又はFDMに分けられる。
【0175】
SUL動作をサポートするために、多重PRACH構成が指示される必要がある。スタンドアローンSULがサポートされると、PRACH構成をRMSI(remaining minimum system information)を介して通知する必要がある。UEは、UE能力(例えば、UEがSULをサポートするか否か)及びRRM(radio resource management)測定などのRSRPに基づいてPRACHリソースを選択することができる。また、次のように、解決しなければならないいくつかのイシューがあり得る。
【0176】
(1)PRACH電力決定:異なる電力構成、例えば、TargetReceivedPowerが異なる周波数での経路損失差を解決するために個々のPRACHリソースごとに構成される。
【0177】
(2)RACH手順においてSUL搬送波が選択される場合、NR TDD/FDD UL搬送波の処理:また他のイシューは、NR TDD/FDD UL搬送波とSUL搬送波との間の同時送信を許容するか、又はいずれか1つが選択されるかのことである。SULの主な動機の1つは、DLとULとの間の非対称カバレッジを取り扱うことであるので、NR TDD/FDD UL搬送波とSUL搬送波との間の同時送信を可能にする強い動機はない。UEは、RRM測定に基づいて1つの周波数を選択することができ、RACH手順を介して自分のUL周波数を再び変更するまで、又は、上位層により変更されるように構成されるまで留まることができる。従って、SULが適用される場合、2つのUL周波数の間で同時送信又は動的転換が許容されないこともある。UEがRACH手順で選択することにより1つの搬送波を介して留まる場合、UEは対応するDLがプライマリ搬送波であると、PUCCHを送信するように構成される。UEがSULで構成される場合、以下が考慮される。
【0178】
-UEがSUL搬送波が構成されるただ1つの搬送波で構成される場合、PRACH送信のためにSUL搬送波が選択されると、UEは、PRACH/PUCCHをUL-PCC(primary component carrier)及びSUL搬送波の両方において送信することができる。これは、UEがPRACHをUL-PCCにおいて送信した後、UEは、2つのPUCCHグループ又はセルグループで構成されることを意味し、SUL搬送波は1つのセルグループ内のPUCCHセルであり得る。しかしながら、いずれか1つのPUCCHセルが与えられた時間にPUCCH送信のために使用できるようにPUCCH送信のための1つのDLのみがあり得る。PUCCH送信の指示は半静的に構成されるか、又はDLスケジューリングにより動的に指示されることがある。または、UEは、UL-PCCがPRACHを送信するセルに変更できると推定することができる。言い換えると、UL-PCCの観点から、異なる帯域でのDL-PCCとUL-PCCとの間の柔軟なペアリングがサポートされることができる。または、UEは、UL-SCC(secondary component carrier)がPUCCHセルで構成され、UEはUL-PCCがPUCCHを運ばない場合もあると仮定することができる。UL-PCCは、依然としてPRACH及び/又はSRSを送信するために活性化されることができる。PUCCH送信のためのUL-SCCは半静的に構成されるか、DLスケジューリングにより動的に指示されることがある。動的な指示の場合、タイミング及びPUCCHのフォーマット、及び必要なPUCCHパラメータがPUCCHセルによって、差別化されることができる。または、UEは、非PCC搬送波に対してのみSUL搬送波で構成されることができる。
【0179】
-PUCCHセルが(FDD又はTDDスペクトルによってDL-PCCとペアリングされるか又は同一の)UL-PCC及びSUL搬送波のうち1つの搬送波で構成される場合、PUSCH送信はPUCCHセルに従うことができ、PUCCHセルに制限されるか、PUCCHセルとは異なる搬送波に半静的に構成されるか、又はUL承認を介して動的に指示されることがある。動的な指示の場合、PUSCH送信のタイミング差又はタイミング適用は、PUSCHが送信される搬送波に従うことができる。
【0180】
(3)PDSCH-HARQ-ACK及びPDCCH-PUSCHのタイミング:HARQ-ACK及びPUSCHの送信に対するタイミングの動的又は半静的な指示を許容することが合意された。DLとULが異なるヌメロロジーを使用するので、スロットサイズが異なると、タイミング値を適用するための基準タイミングを決定しなければならない。次のアプローチを考慮することができる。
【0181】
図12は、本発明の一実施形態によるPDSCH-HARQ-ACK及び/又はPDCCH-PUSCHのタイミングの例を示す。
【0182】
-アプローチ1:図12の(a)はアプローチ1に対応する。SUL搬送波のスロットに基づいてタイミングが決定されることができる。例えば、PUSCHのタイミングがPDCCH以降に1であると、PDCCHのDLスロットと重畳されるスロットの次のスロットがPUSCH送信のために使用されることができる。言い換えると、SUL搬送波又はPUCCH又はPUSCHが送信される搬送波において使用されるヌメロロジーに基づいてタイミングが決定されることができる。
【0183】
-アプローチ2:図12の(b)はアプローチ2に対応する。DL搬送波のスロットに基づいてタイミングが決定されることができる。DL搬送波のスロットに基づいてタイミングが適用されることができ、SUL搬送波のスロットの開始(すなわち、タイミングがSUL搬送波のスロットの中間にあると、次に利用可能なSUL搬送波のスロット)においてUL送信が発生することがある。
【0184】
-アプローチ3:図12の(c)はアプローチ3に対応する。タイミングは、DL搬送波のスロット(又は、UL送信)に基づいて決定でき、UL送信はミニスロットを使用して発生することができる。次に利用可能なULスロットへの送信を遅延させる代わりに、ミニスロットスケジューリングが使用されることができる。しかしながら、SUL搬送波のスロットがDL搬送波のスロットに均等に分配されない可能性があるので、特定ヌメロロジー(例えば、60kHz及び15kHz)間にはこの機能が動作しないことがある。このアプローチを処理するために、不均一なミニスロットデュレーションを有するミニスロット構造が考慮される。代わりに、DL搬送波のスロットに基づくタイミングと整列される最も近い次のミニスロット又はUL搬送波のスロットに基づくタイミングのミニスロットに基づく指示が考慮される。例えば、ミニスロットに基づく方式が使用される場合、タイミングが2であると、DL搬送波のスロットの2スロット以降で最も近いミニスロットがPUCCHの送信に使用されることができる。ミニスロットレベル又はOFDMシンボルレベル指示のタイミングを有するタイミング決定のためにULスロットのヌメロロジーを使って類似のメカニズムが実現できる。
【0185】
それにもかかわらず、異なるヌメロロジーを有する2つの異なる搬送波間のクロスキャリアスケジューリング及びUCI送信の類似/同一なアプローチがまたSULシナリオを処理するのに使用されることができる。
【0186】
(4)デュアルコネクティビティシナリオ:UEがTDMを介してLTE UL及びNR ULが共有されるデュアルコネクティビティで構成される場合、単一の活性ULと同一の扱いが必要なことがある。LTEとNRがFDMを介してスペクトルを共有する場合、UEのハードウェアの要求事項を明確にする必要がある。UE RF構造によって、ULのタイミング差及び波形のような追加的な制約が存在することがある。
【0187】
3つ以上のUL搬送波が1つのDL搬送波に対応して構成されるか、3つ以上のUL搬送波が1つのUL搬送波グループに含まれる場合、PUCCHはそのうちの1つで送信されることができる。PUCCH転換をサポートするために、次のアプローチが考慮されることができる。
【0188】
-PUCCHセルの半静的構成:PUCCHセルは、RRC又はMAC CE又は動的構成により変更されることができる。曖昧性を処理するために、特に異なるヌメロロジーが2つのUL搬送波間で使用される場合、ネットワークは、それぞれのタイミング(すなわち、それぞれのPUCCH搬送波のヌメロロジーに基づく)に基づいて両方のリソースにおいてブラインド検出を行うことが予想される。代わりに、PUCCHセルは、PUCCHのヌメロロジーに基づいてタイミングが決定されるPUCCHリソースの1つであるかのように動的に指示されることができる。例えば、UEがPUCCH送信のために、各PUCCHセルにおいて15kHzの副搬送波間隔及び60kHzの副搬送波間隔で構成される2つのPUCCHセルがある場合、(15kHzの副搬送波間隔の)PUCCH Aが動的に指示されると、タイミングは15kHzのヌメロロジーに基づいて決定される。それに対して、(60kHzの副搬送波間隔の)PUCCH Bが動的に指示されると、タイミングは60kHzのヌメロロジーに基づいて決定される。
【0189】
-PUCCHセルの動的構成:他の方法は、周波数リソースのようにPUCCHセルを処理することであり、PUCCHセルは前述したように動的に指示されることができる。
【0190】
PUSCHピギーバック(piggyback)のために、次のようなアプローチが考慮されることができる。
【0191】
-明白なピギーバック指示及び搬送波指示:1つのアプローチは、与えられたHARQ-ACKフィードバックに対してピギーバックが期待されるか否かを指示し、期待される場合、搬送波インデックス又は帯域幅部分(BWP:bandwidth part)インデックスが指示される。UEは、指示されたリソースにおいてULの承認を期待することができる。タイミングは、ピギーバックが発生しうるPUSCHのヌメロロジー又はPUCCHヌメロロジーに基づいて決定されることができる。
【0192】
-HARQ-ACKのタイミングは、PUCCHヌメロロジーに基づいて決められる。OFDMシンボル又はスロットレベル指示が使用されることができる。OFDMシンボルレベル指示が使用される場合、元のスタートPUCCHシンボルと重畳されるOFDMシンボル内の任意のPUSCHにおいてピギーバッグが発生することがある。言い換えると、実際のピギーバック位置は、PUCCHの送信開始と同一であり得る。スロットレベル指示が使用されると、ピギーバックは、PUCCH送信と重畳される第1送信で発生することがある。シンボルレベル指示が使用され、例えば、PUCCHヌメロロジーが15kHzであり、7シンボルの60kHzを有するPUSCHがスケジューリングされると、PUCCH送信の第1シンボルに重畳された60kHzのシンボルがHARQ-ACKをピギーバックすることができる。
【0193】
-CSIフィードバックの場合、周期(例えば、スロット又はシンボルレベル)の粒度(granularity)によって、異なる扱いも考慮されることができる。スロットレベルピギーバックは(CSI用)PUCCHスロットと重畳される第1送信に従うことができ、シンボルレベルピギーバックはピギーバックのための同一のOFDMシンボルに従うことができる。
【0194】
ハーフ搬送波シフト(half-carrier shift)に対して、LTE ULスペクトルと共有する場合、NR ULにおいてハーフ搬送波シフトを許容するか否かが議論された。ハーフ搬送波シフトがBWP構成以外にも、7.5kHzシフトのULの中心の指示又は基底帯域処理により採択される場合、ULの中心周波数を指示しなければならない場合もある。この情報は、PRACH構成で構成されるか、RARで指示されることができる。
【0195】
単一活性ULの場合、NR非スタンドアローン動作に対して与えられた時間に1つの活性UL搬送波をサポートすることに合意した。これをサポートするために次のようなアプローチが考慮されることができる。
【0196】
(1)ULリソースは、NRとLTEとの間で半静的に分割されることができ、各RATへのUL送信が割り当てられたULリソースにおいてそれぞれ発生することができる。
【0197】
(2)UCIタイプ及び/又はCGに基づいたスケジューリング及び優先順位に基づいてNRとLTEとの間にULリソースが動的に使用されることができる。また他のアプローチは、各ULリソースにおいて採用するUL送信を動的に選択できるようにすることである。可能な衝突ケースを処理するために各CGの処理時間が異なるので、スケジューリングによる完全な衝突回避が容易に実現されないことがあるため、UCIタイプ及びCGのような優先順位規則が必要となることがある。
【0198】
(3)NR及びLTEデュアルコネクティビティがCAのように処理できるので、UCIの集合体(aggregation)及びデータが2つのCG間に集められることができる。
【0199】
半静的リソース分割の場合、単一の活性ULをサポートする最も簡単な方法は、LTEとNRとの間でリソースを分割することである。LTEがサブフレームに基づく送信を必要とする場合、サブフレームのうちサブセットはNRに割り当てられ、他のサブフレームはLTEに割り当てられる。NRに割り当てられたサブフレームにPUCCH又はPUSCHなどのスケジューリングされたLTE UL送信があると、UEは、NR UL送信の有無に関係なくチャネルをドロップすることができる。ドロップを最小化するために、1つのアプローチは基準HARQのタイミングを構成することである。例えば、FDDの場合、PCellフレーム構造タイプが2であるFDD-TDD CAからのHARQタイミングが使用されることができ、同一のULセットを有するTDD DL/UL構成が選択されることができる。例えば、ULサブフレーム2、3、4、7、8、9がLTEに対して割り当てられると、FDD-TDD CAとのHARQ-ACKのタイミングのためにDL/UL構成0が使用されることができる。PUSCHの場合、正規タイミングが使用されることができ、スケジューリングは衝突を避けることができる。言い換えると、半静的分割が使用される場合、HARQ-ACKドロップを最小化するために、FDD-TDD CAフレームワークがLTE FDDのためのHARQ-ACKタイミングに用いられることができる。
【0200】
LTE TDD搬送波及びNR FDD搬送波が二重接続されている場合、NR UL搬送波は非LTE ULサブフレームに制限される可能性がある。LTE TDD搬送波とNR TDD搬送波が二重接続されている場合、NRのフレーム境界をシフトしてNRとLTE ULの重畳を最小化することができる。
【0201】
半静的リソース分割が使用される場合、異なるTA値に対する一部の考慮が提示される必要があり得る。例えば、LTEのTAがNRのTAより大きい場合、NRサブフレームの1つ又はいくつかのOFDMシンボルがTAの取り扱いのためにLTEに譲られる必要があり得る。
【0202】
トラフィックが動的に変更されるか、十分に活用されないRATがある場合、半静的リソース分割が効率的でないことがあるので、動的リソース分割が考慮されることができる。すなわち、それぞれのサブフレームがそれぞれのRATにプライマリCGとして割り当てられる動的なULリソース共有が使用されることができる。割り当てられたプライマリCGに送信がないと、セカンドリCGにリソースを使用することができる。動的ULリソースの共有が使用される場合、ヌメロロジー及びTTIの長さによる異なる処理時間が考慮されなければならない。例えば、LTEが2シンボルsTTI動作のような短いTTIで構成されると、サブフレーム内でUL送信がトリガリングされることができる。2つのRAT間で処理時間及びTTIが同一でないと、他のCGにより与えられたリソースでのUL送信を完全に予測することは困難である。従って、動的ULリソースの共有が考慮される場合、プライマリCGによりスケジューリングされたUL送信がないと、より速い処理時間及び/又はより短いTTIを有するCGがULリソースを盗む(steal)ことが許容されることができる。例えば、短いTTI動作が構成されない場合、より速い処理を有するNRはLTEにより使用されないリソースを使用することができる。
【0203】
代わりに、2つのRAT間でリソース共有が使用されることができ、優先順位規則に基づいて衝突が処理されることができる。例えば、短いUL送信は長いUL送信より高い優先順位を有する。または、UCIを含む送信は、UCIがない送信より高い優先順位を有する。衝突が発生すると、まず順位が低いチャネルが部分的に又は完全にドロップされる可能性がある。短いTTI動作のためのULチャネルの衝突で用いられる類似の技術が考慮されることができる。
【0204】
本発明の一実施形態によるLTE/NRがDL搬送波を共有する場合のNR SSブロック送信について説明する。LTEとNRとの間のDL搬送波の共有に関しては、次のようなアプローチが考慮されることができる。
【0205】
-NRとLTEは完全に重畳される可能性がある。NRはMBSFN(multicast broadcast single frequency network)サブフレーム及び正規サブフレームにおいて非CRS OFDMシンボルを利用することができる。
【0206】
-NRとLTEが部分的に重畳されることがある。NRは、LTE搬送波のMBSFNサブフレーム及び非CRS OFDMシンボルを使用できるのに対して、これは正規サブフレームにおいてLTE搬送波と共にFDMを利用することもできる。
【0207】
-NRとLTEは重畳されないこともあり、NRとLTEはFDMにより多重化されることがある。
【0208】
3番目のケースにおいて、NR帯域幅がRMSI送信のためのUE最小帯域幅及び/又はSSブロック帯域幅より大きいと、SSブロック送信にはイシューがない。2番目のケースにおいて、NR搬送波のFDM部分がRMSI及び/又はSSブロックを収容するのに十分大きいと、SSブロック送信にはイシューがない。他のケース(ケース1又はより小さな帯域幅を有するケース2)で、NR SSブロックは次のように2つの異なる方式で送信されることができる。
【0209】
(1)SSブロックは、MBSFNサブフレームでのみ送信されることができる。
【0210】
(2)(30kHz副搬送波間隔のような)他のヌメロロジーを有するSSブロックは、正規サブフレームのミニスロット及び/又はMBSFNサブフレームで送信されることができる。
【0211】
アプローチ(1)において、仕様は、絶対スロットインデックス又はサブフレームインデックスの代わりにSSブロックヌメロロジーに基づいてスロット内の(及び/又はスロットを介して)SSブロックの相対的な位置を定義できるので、SSブロックはMBSFNサブフレームに配置されるか、LTE CRSがないOFDMシンボルに配置される。スタンドアローンUE又はRRC_IDLE UEの初期アクセスのために、SSブロック送信はMBMSサービスによりパンクチャリングされないことがある。MBMSサービスとの衝突を避けるために、シグナリングを介してUEに指示されるSSブロックに対して、予約されたリソースはMBMSが実際に送信されるMBMSサブフレームを含むことができ、SSブロックはそのようなMBMSサブフレーム又は予約されたリソースで送信されないことがあることを示すことができる。この予約されたリソースは、データ及びSSブロックに対する予約されたリソースに対して個別に構成できる(これは、RMSI及び関連初期アクセス手順の送信を含む)。
【0212】
LTEとNRとの間のDL共有の可能なシナリオは、異なるサブフレームにFDM、TDM及びFDM+TDMを含むことができる。FDMが使用される場合、NR搬送波とLTE搬送波は周波数を共有しないことがある。従って、SSブロックの送信は、NR搬送波の帯域幅がSSブロック送信のために要求される最小の帯域幅を超過する限り、他のNR搬送波と同様に行われることができる。TDMが使用される場合、NR信号によるCRS OFDMシンボルを避けるために、LTE正常サブフレームにおいてSSブロックを送信することは難しい。1つのアプローチは、MBSFNサブフレームにおいてSSブロックを送信することである。SSブロックが定義されたサブフレーム/スロットのセットで送信される場合、LTE及びNRフレーム境界はLTE MBSFNサブフレームにおいてSSブロックが送信されるように遷移されることができる。eNB及びgNBは、バックホールシグナリングを介してMBSFNサブフレームに関する情報を交換することができる。この場合、2つの間のオフセットが必要になるかもしれない。このために、SFN(system frame number)又はサブフレームインデックスが追加で指示されることができる。
【0213】
図13は、本発明の一実施形態によるNR搬送波でのSSブロック送信の例を示す。図13に示すように、MBSFNサブフレームは、LTE PDCCHのためのOFDMシンボルを使用するために、SSブロックがOFDMシンボル3ないし6に配置されると、MBSFNサブフレームの第1スロットにRMSI CORESET(control resource set)のための空間がない。従って、RMSI送信のために7つのOFDMシンボルスロット又はミニスロット送信を使用することと見なされることがある。
【0214】
RMSI CORESETのために予約されたリソースがあるので、PBCHにおいて各サブフレームに予約されたリソースがあるか否か又はLTE-NR TDMの共有が使用されるか否かを示す必要がある。代わりに、RMSI送信のスロットサイズは7つのOFDMシンボルとして示され、一部のスロットはいかなるCORESETも運ばない可能性もある。また、広帯域RSは、CORESETが存在しない周波数位置で送信されないことがある。代わりに、予約されたリソースがPBCHにおいて明示的に指示できるため、UEは、RMSI CORESET及び広帯域RSが予約されたリソースにおいて省略できると仮定することができる。スロットデュレーションの指示に関連して、UEがSSブロックの正確な位置を知る必要がある場合があるので、次のように共通指示(joint indication)が可能である。
【0215】
-0:RMSI及びSSブロックの両方ともが14個のOFDMシンボルスロット長を仮定することを示す。
【0216】
-1:RMSI及びSSブロックの両方ともが7つのOFDMシンボルスロット長を仮定することを示す。
【0217】
-2:RMSIが7つのOFDMシンボルスロット長を使用するのに対して、SSブロックは14個のOFDMシンボルスロット長を使用することを示す。
【0218】
-3:RMSIが14個のOFDMシンボルスロット長を使用するのに対して、SSブロックは7つのOFDMシンボルスロット長を使用することを示す。
【0219】
代わりに、各SSブロック及びRMSIのスロット長は個別に示すことができる。代わりに、SSブロックのマッピングパターンが示されることができ、また、時間位置を含むRMSI CORESET構成が別途に示されることができる。
【0220】
図14は、本発明の一実施形態によるNR搬送波でのSSブロック送信の他の例を示す。LTE-NR TDMがPBCHにおいてトリガリングされると、UEは、14個のOFDMシンボルスロットがSSブロックに用いられ、7つのOFDMシンボルスロットがRMSI送信に使用されると仮定することができる。また、各サブフレームにおいて2つのOFDMシンボルが予約されることができ、CORESETは第2スロットにのみ配置されることができる。この情報はPBCHで示されるか、(PCell又はUE固有のシグナリングを介して)補助情報により示されることができる。この情報が知られると、UEは、スロットサイズが14個のOFDMシンボルであってもCORESETがスロットの第1OFDMシンボルの代わりに第3OFDMシンボルで開始されると仮定することができる。
【0221】
すなわち、MBSFNサブフレームにおいてLTE PDCCHのための予約リソースがRMSI送信のために示されるか、RMSIはLTE MBSFNサブフレームの第2スロットで送信されることができる。代わりに、LTE-NR TDMを示す1つのビットがPBCHで示されることができる。このフラグが示されると、UEは、各サブフレームにおいて少なくとも2つのシンボルがLTE信号のために予約されていると仮定することができる。前記情報に基づいて、異なるSSブロックマップが使用されることができる。または、異なるSSブロックマッピングパターンがこのような場合に使用されることができる。明示的シグナリングがない場合、レガシーLTE動作が存在するか否かに関係なくLTE帯域にNRが配置されると仮定してLTE-NR共存を仮定することができる。この場合、LTE-NR共存に対する明示的指示がなくても、UEはLTE-NR共存のケースが適用されると仮定することができる。
【0222】
少なくとも1つのCORESETシンボルを保証するために、異なるSSブロックマッピングが使用できる。例えば、3つのOFDMシンボルがSSブロックマッピングのために個々のサブフレームに予約されることができる。LTE-NR TDMのほかにも、LTE PDCCHシンボルの数を示すか、予約されたシンボルの数(1又は2)も個別に示すことができる。予約されたシンボルが1つのOFDMシンボルであると、同一のSSブロックマッピングが使用できる。任意のリソース要素グループ(REG:resource element group)マッピングは予約されたリソースでは使用されない。言い換えると、制御領域の全デュレーションがさらに小さくなることがある。
【0223】
LTE-NR間のTDM/FDM多重化が使用される場合、TDMを介してLTE領域においてRMSI CORESET/PDSCHが送信されると、予約されたリソースが示される必要があり得る。このために、この場合にもLTE-NR-Hybridフィールドが示されるか、LTE-NR-TDMが示されることができる。UEは、SSブロックマッピング及びRMSI送信のためにLTE-NR TDMと同一の動作を仮定することができる。予約されたリソースに関するより詳細な情報は、RMSI又は他のSI又はUE固有のシグナリングで示されることができる。
【0224】
より一般的に、動的に予約されたリソースが示されるLTE-NR共存でのCORESET構成において、CORESETデュレーション及び/又はCORESET開始OFDMシンボルは、最も良い場合(すなわち、1つのLTE PDCCH領域)に基づいて構成され、予約リソースに基づいて、CORESETデュレーション及び/又はCORESET開始OFDMシンボルは動的に変更される。
【0225】
本発明の一実施形態によるUL7.5kHzシフト指示が説明される。7.5kHzシフトが用いられる場合、実際NR搬送波の中心と同一か異なるNR搬送波の中心周波数が構成されることができる。LTE搬送波の中心を示すことができる。中心周波数がまた7.5kHzシフトとともに示されることもできる。
【0226】
UEの実装に基づいた基底帯域及び/又はデジタルローテータ(rotator)において7.5kHzシフト動作が適用されると、次のいずれか1つにより使用可能である。
【0227】
-UEは、LTE ULスペクトルにおいて示された中心周辺の7.5kHzのシフトを仮定することができる。
【0228】
-UEは、PRACH構成による7.5kHzのシフトを仮定することができ、7.5kHzシフト+中心周波数が異なるPRACHリソースで示されることができる。
【0229】
-UEは、PRACHに対して7.5kHzのシフトを仮定しないことがあり、RARはRARでシフトされた値を有する中心周波数又はシフトを示すことができる。
【0230】
-中心周波数の観点から、指示されたUL周波数は中心周波数であり、LTE及びNRの中心周波数は信号生成の観点から同一である。
【0231】
本発明の一実施形態による一般CP/拡張CP多重化について説明する。DLとULが異なるフレーム構造を使用する場合、TDDにおいてDLとULの間のフレーム構造又はスロット構造が異なる場合がある。DLとULが異なるヌメロロジーを使用するタイミングを決定する側面において、以下のような様々なオプションが考慮することができる。
【0232】
(1)スロット構造はDLのヌメロロジーにより定義されることができる。
【0233】
図15は、DLヌメロロジーに基づいたスロットタイプ形成の例を示す。拡張されたCPシンボルは、スロットの最後と整列されたUL部分内に配置されることができる。図15に示すように、拡張されたCP ULシンボルは、正規CP DLスロットの最後に配置される。例えば、30kHzの正規CP DLヌメロロジーにおいて、スロットサイズが7である場合、より大きなCPを有する正規CPの1番目のOFDMシンボルにより正規CP DLと整列される拡張CPシンボルは拡張CP専用ULスロットと整列されないこともある。このアプローチは、DLとULの間のタイミングを複雑にする可能性がある。
【0234】
(2)スロット構造は、DL及びULに対するそれぞれのヌメロロジーにより定義されることができる。
【0235】
図16は、DL及びULヌメロロジーに基づいたスロットタイプ形成の例を示す。このアプローチは、ULとDLとの間に別途のスロット構造を維持し、PDSCH対HARQ-ACK及びPDCCH対PUSCHのようなタイミングの扱いのためのCAフレームワークを使用する。PDSCH対HARQ-ACK及びPDCCH対PUSCHのタイミングは、複数のオプションを有することができ、これはより多くの研究が完了しなければならない。この方式の1つの短所は、スロットのフォーマットがグループ共通PDCCHにより示される場合、個別のフォーマットがDL及びULにおいて示されるか、スロットフォーマット構造が第1アプローチに基づいて示されるということである。図16に示すように、個別スロット構造がDL及びULに対して構成される。ミニスロットが適用される場合、ミニスロットはこのようなアプローチでそれぞれDL及びULごとに適用されることができる。
【0236】
図17は、本発明の実施形態によってUEによりPRACHを送信する方法を示す。前述した本発明はこの実施形態に適用できる。
【0237】
段階S100で、UEは、NR帯域のNR DL/UL搬送波に対する第1PRACH構成とLTE帯域の補助UL搬送波に対する第2PRACH構成を含む複数のPRACH構成を受信する。段階S110で、UEは、前記第1PRACH構成に基づいて第1PRACH電力を利用して前記NR帯域のNR DL/UL搬送波に接続するための第1PRACH又は前記第2PRACH構成に基づいて第2PRACH電力を利用して前記LTE帯域の前記補助UL搬送波に接続するための第2PRACHのうち少なくとも1つを送信する。前記第1PRACH構成及び第2PRACH構成は異なるPRACH電力の構成を含む。
【0238】
UEは、前記LTE帯域の前記補助UL搬送波のみで構成される。この場合、UL PCCは、前記第2PRACHが送信される前記補助UL搬送波のセルに変更されることができる。DL PCCは、前記NR DL/UL搬送波内にあり得る。
【0239】
また、前記補助UL搬送波は、LTE ULリソース及びNR ULリソースを含むことができる。前記LTE ULリソース及び前記LTE ULリソースは、TDM又はFDMにより多重化される。FDD-TDD CAに基づく基準HARQタイミングが前記LTEULリソースに対して構成されることができる。
【0240】
また、PUCCHを運搬するセルは、前記NR DL/UL搬送波又は前記補助UL搬送波のUL PCCのいずれか1つで構成されることができる。PUSCH送信は、前記PUCCHを運搬するセルにおいて行われることができる。また、PUSCH送信は、前記NR DL/UL搬送波又は前記補助UL搬送波ではない他の搬送波で構成されることができる。
【0241】
また、UEは、DL追跡RSを前記NR DL/UL搬送波又は前記補助UL搬送波に対応するDL搬送波において受信することができる。
【0242】
また、前記第1PRACH又は前記第2PRACHのうち少なくとも1つは最も良いビームを示すデータを運搬することができる。また、プリアンブルシーケンス又はPRACHリソースが最も良いビームを示すように選択されることができる。
【0243】
図18は、本発明の一実施例を具現化するための無線通信システムを示す。
【0244】
ネットワークノード800は、プロセッサ810、メモリ820及び送受信部830を含む。プロセッサ810は、本明細書で説明された提案された機能、手順及び/または方法を具現化するように構成されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層がプロセッサ810で具現化されることができる。メモリ820は、プロセッサ810と動作可能に結合され、プロセッサ810を動作させるための多様な情報を格納する。送受信部830は、プロセッサ810と動作可能に結合され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0245】
UE900は、プロセッサ910、メモリ920及び送受信部930を含む。プロセッサ910は、本明細書で説明された提案された機能、手順及び/または方法を具現化するように構成されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層がプロセッサ910で具現化されることができる。メモリ920は、プロセッサ910と動作可能に結合され、プロセッサ910を動作させるための多様な情報を格納する。送受信部930は、プロセッサ910と動作可能に結合され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0246】
プロセッサ810、910は、ASIC(application-specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリ820、920は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。送受信部830、930は、無線周波数信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現化される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現化されることができる。モジュールは、メモリ820、920に格納され、プロセッサ810、910により実行されることができる。メモリ820、920は、プロセッサ810、910の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサ810、910と連結されることができる。
【0247】
前述した例示的なシステムにおいて、前述した本発明の特徴によって実現されることができる方法は、流れ図に基づいて説明された。便宜上、方法は、一連のステップまたはブロックで説明したが、請求された本発明の特徴は、ステップまたはブロックの順序に限定されるものではなく、あるステップは、他のステップと、前述と異なる順序にまたは同時に発生できる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれるか、流れ図の1つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18