(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-19
(45)【発行日】2022-04-27
(54)【発明の名称】選挙特典管理装置、プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20220420BHJP
【FI】
G06Q50/26
(21)【出願番号】P 2020071987
(22)【出願日】2020-04-13
【審査請求日】2021-08-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514162623
【氏名又は名称】株式会社ワカゾウ
(74)【代理人】
【識別番号】100128886
【氏名又は名称】横田 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 章太郎
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-129274(JP,A)
【文献】特開2020-030612(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0114392(US,A1)
【文献】野村総研 日本ナレッジマネジメント学会,ミクシィ・フェイスブックが消える日,株式会社セルバ出版,2013年10月29日,第161,162,168-176頁,ISBN:978-4-86367-134-8
【文献】木暮 健太郎,LINEを活用した自治体サービスの試み,行政&情報システム Vol.54 No.5,一般社団法人行政情報システム研究所,2018年10月10日,第78-82頁,ISSN:1882-0689
【文献】岩崎 正洋,eデモクラシーと電子投票 初版,第1版,株式会社日本経済評論社,2009年06月15日,第143-152頁,ISBN:978-4-8188-2057-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作する端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを
示す位置情報、ユーザが投票したことを示す画像、またはユーザが投票をしたことを証明する証明データを受け付ける受信部と、
前記受信部が
受け付けた情報に基づいてユーザが投票した
かを判定する判定部と、
前記
判定部によって前記投票
をしたと判定されたユーザに特典を付与する付与部と
を備える投票特典管理装置。
【請求項2】
前記付与部は、予め定めた店舗において優待サービスが提供される画像である特典画像を前記端末に表示する請求項1記載の投票特典管理装置。
【請求項3】
前記端末の位置から予め定めた範囲にあり前記優待サービスを提供する店舗の情報を当該端末に表示する表示部を備える請求項2記載の投票特典管理装置。
【請求項4】
ユーザの住所を示す情報の文字入力を受け付ける住所受付部と、
前記住所受付部が受け付ける前記住所のうち一部を除いて記憶する記憶部と、
を備える請求項1乃至3のいずれか1項記載の投票特典管理装置。
【請求項5】
ユーザに郵送される投票入場券の画像からユーザの住所の情報を読み取る住所情報読取部と、
前記住所情報読取部が読み取る前記住所のうち少なくとも住居番号を除き記憶する住所記憶部と
を備える請求項1乃至4のいずれか1項記載の投票特典管理装置。
【請求項6】
ユーザに郵送される投票入場券の画像からユーザが投票をする投票所の情報を読み取る投票所読取部と、
前記端末の位置情報に基づいて、前記投票所に当該端末が存在することを確認する位置確認部と
を備える請求項1乃至5のいずれか1項記載の投票特典管理装置。
【請求項7】
前記受信部は、前記端末から画像を受け付け、
前記
判定部は、前記受信部が受け付けた前記画像が予め定めた特定の画像を含む場合に、ユーザが投票したと
判定する
請求項1乃至6のいずれか1項記載の投票特典管理装置。
【請求項8】
前記選挙において投票権を有しないユーザが、当該選挙の候補者から少なくとも1人の候補者を選択する模擬投票を受け付ける模擬投票受付部と、
前記模擬投票において前記少なくとも1人の候補者を選択した理由を受け付ける理由受付部と
を備える請求項1乃至7のいずれか1項記載の投票特典管理装置。
【請求項9】
ユーザが操作する端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを
示す位置情報、ユーザが投票したことを示す画像、またはユーザが投票をしたことを証明する証明データを送信するステップと、
前記送信された情報に基づいて投票
をしたと判定されたユーザに特典を付与するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
ユーザが操作する端末と、
前記端末とネットワークを介して通信可能な管理装置と
を有するシステムであって、
前記管理装置は、
前記端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを
示す位置情報、ユーザが投票したことを示す画像、またはユーザが投票をしたことを証明する証明データを受け付ける受信部と、
前記受信部が
受け付けた情報に基づいてユーザが投票した
かを判定する判定部と、
前記
判定部によって前記投票
をしたと判定されたユーザに特典を付与する付与部と
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選挙特典管理装置、プログラム、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、顧客毎に適したクーポンを発行することができるクーポン発行システムが開示されている。クーポン発行システムにおいて、販売管理装置は、店舗での顧客の購入商品の精算時に当該顧客の顧客識別子で管理可能な購買データを生成している。情報端末装置は、顧客識別子を用いてクーポン発行要求をクーポン配信装置に対し行う。クーポン配信装置は、クーポン価値決定手段によって、購買記憶部からクーポン発行要求のあった顧客識別子を含む購買データを抽出し、抽出した購買データに基づいて、クーポン使用で顧客に付与するポイントの点数を決定する。そして、クーポン配信装置は、クーポン出力手段によって、決定した点数を示すクーポン情報を情報端末装置へ送信することで、クーポンを発行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば国政選挙や地方選挙において投票率の低下が問題となることがある。そして、これらの選挙の投票率を向上させるべく、より多くの有権者が選挙に関心を持つことが期待されている。
【0005】
そこで、本発明では、投票をすることにともない特典が付与される投票特典管理装置などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、ユーザが操作する端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを示す信号を受け付ける受信部と、前記受信部が受信した前記信号に基づいてユーザが投票したことを確認する確認部と、前記確認部によって前記投票が確認されたユーザに特典を付与する付与部とを備える投票特典管理装置である。
ここで、前記付与部は、予め定めた店舗において優待サービスが提供される画像である特典画像を前記端末に表示するとよい。
また、前記端末の位置から予め定めた範囲にあり前記優待サービスを提供する店舗の情報を当該端末に表示する表示部を備えるとよい。
また、ユーザの住所を示す情報の文字入力を受け付ける住所受付部と、前記住所受付部が受け付ける前記住所のうち一部を除いて記憶する記憶部と、を備えるとよい。
また、ユーザに郵送される投票入場券の画像からユーザの住所の情報を読み取る住所情報読取部と、前記住所情報読取部が読み取る前記住所のうち少なくとも住居番号を除き記憶する住所記憶部とを備えるとよい。
また、ユーザに郵送される投票入場券の画像からユーザが投票をする投票所の情報を読み取る投票所読取部と、前記端末の位置情報に基づいて、前記投票所に当該端末が存在することを確認する位置確認部とを備えるとよい。
また、前記受信部は、前記端末から画像を受け付け、前記確認部は、前記受信部が受け付けた前記画像が予め定めた特定の画像を含む場合に、ユーザが投票したと確認するとよい。
また、前記選挙において投票権を有しないユーザが、当該選挙の候補者から少なくとも1人の候補者を選択する模擬投票を受け付ける模擬投票受付部と、前記模擬投票において前記少なくとも1人の候補者を選択した理由を受け付ける理由受付部とを備えるとよい。
【0007】
他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、ユーザが操作する端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを示す信号を送信するステップと、前記信号に基づいて投票したことが確認されたユーザに特典を付与するステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
さらに他の観点から捉えると、ユーザが操作する端末と、前記端末とネットワークを介して通信可能な管理装置とを有するシステムであって、前記管理装置は、前記端末から予め定めた選挙においてユーザが投票したことを示す信号を受け付ける受信部と、前記受信部が受信した前記信号に基づいてユーザが投票したことを確認する確認部と、前記確認部によって前記投票が確認されたユーザに特典を付与する付与部とを備えるシステムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、投票をすることにともない特典が付与される投票特典管理装置などが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態が適用される投票特典提供システムの全体構成例を示した図である。
【
図2】管理装置の構成例を説明するための図である。
【
図6】管理装置の投票者登録動作を示すフローチャートである。
【
図9】サービス提供動作を説明するための図である。
【
図10】サービス提供動作を示すフローチャートである。
【
図12】管理装置のハードウェア構成例を示した図である。
【
図13】端末のハードウェア構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<投票特典提供システム1>
図1は、本実施の形態が適用される投票特典提供システム1の全体構成例を示した図である。
投票特典提供システム1は、管理装置10と、端末30、50とを有する。管理装置10および端末30、50は、ネットワーク90を介して互いに接続されている。
【0011】
投票特典提供システム1においては、端末30を操作するユーザに対して、端末50を操作する店舗管理者から割引などの優待サービスが提供される。さらに説明をすると、投票特典提供システム1においては、端末30を操作するユーザが、予め定めた選挙において投票を行うと、端末50を操作するユーザが管理する店舗において特典を得ることができる。また、投票特典提供システム1を利用したユーザの数に応じて、端末50を操作するユーザの店舗側から投票特典提供システム1に対して広告料が支払われる。なお、以下の説明においては、端末30を操作するユーザを「投票者」と呼ぶことがあり、端末50を操作するユーザを「店舗管理者」と呼ぶことがある。
【0012】
ここで、本実施の形態における選挙とは、例えば、国会議員や都道府県知事・都道府県議会議員、市区町村長・市区町村議会議員など公務員を選ぶために行われる選挙をいう。また、投票とは、選挙において、候補者の中から特定の者を選出するため有権者が行う意思表示をいう。また、投票は、原則として、選挙期日(投票日)に予め定められた投票所において行われる。なお、選挙期日前であっても、例えば選挙期日の公示日の翌日から選挙期日の前日までなどの特定の期間においては、期日前投票制度を利用することで投票が可能となる。
【0013】
図1に示す管理装置10は、コンピュータ装置によって構成される。この管理装置10は、投票特典提供システム1におけるサーバとして機能する。本実施の形態の管理装置10は、端末30を操作する投票者に対して、ホーム画像310(後述する
図3参照)などを表示する機能を備えている。
【0014】
端末30、50の各々は、スマートフォン、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、あるいはタブレット型コンピュータなどのコンピュータ装置によって構成される。この端末30、50は、投票特典提供システム1におけるクライアントとして機能する。
【0015】
ここで、端末30、50の各々は、投票特典提供システム1のユーザである投票者および店舗管理者によって操作される。図示の例においては、端末30、50の2つが示されているが、その数は特に限定されず、端末30、50以外の端末も接続可能である。すなわち、端末30、50を操作するユーザ以外の投票者および店舗管理者が存在してもよい。
【0016】
ネットワーク90は、装置間のデータ交換に用いられる通信ネットワークである。図示のネットワーク90は、インターネットにより構成されるが、特に限定されるものではない。ネットワーク90は、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)であってもよい。また、ネットワーク90の通信回線は、有線か無線かを問わず、これらを併用してもよい。
【0017】
<管理装置10>
図2は、管理装置10の構成例を説明するための図である。
次に、
図1および
図2を参照しながら管理装置10の構成例について説明をする。
管理装置10は、投票者登録部110と、投票記録部130と、投票所登録部150と、模擬投票記録部170と、サービス店舗登録部190と、サービス提供部210と、結果出力部230とを有する。
【0018】
投票者登録部110は、投票者が端末30を操作することにより、投票者の情報を登録する。図示の投票者登録部110は、投票者情報受付部111と、画像読取部121とを有する。
【0019】
投票者情報受付部111は、投票者の情報を受け付ける。図示の例の投票者情報受付部111は、投票者の氏名またはユーザ名を受け付ける投票者名受付部113、投票者の性別を受け付ける性別受付部115、投票者の年齢を年代で受け付ける年代受付部117、および投票者の住所を受け付ける住所受付部119を有する。
【0020】
画像読取部121は、投票所入場券の画像を読み取ることにより、投票者が投票する投票所に関する情報を取得する。図示の例の画像読取部121は、投票所入場券における投票者の住所を示す画像を読み取る市区町村読取部123と、投票所入場券における投票者が投票を行う投票所を示す画像を読み取る投票所読取部125とを有する。
【0021】
投票記録部130は、投票者が投票したことの記録を行う。図示の投票記録部130は、位置情報取得部131と、特定画像取得部133と、証明書読取部135と、完了部137とを有する。
【0022】
位置情報取得部131は、投票者が操作する端末30の緯度経度などの位置情報を取得する。特定画像取得部133は、端末30などから受け付ける画像が、立て看板などの特定の画像を含むかを判断する。証明書読取部135は、投票所において投票を完了させた投票者が受領することができる投票済証(証明書)の画像を取得する。完了部137は、投票者が投票を完了させたことの判定を行う。
【0023】
投票所登録部150は、投票所の情報を登録する。図示の投票所登録部150は、投票所情報受付部151と、投票区域受付部153とを有する。投票所情報受付部151は、投票所読取部125によって読み取られた画像から投票所の情報を受け付ける。投票区域受付部153は、ネットワーク90などを介してウェブサイトにおいて公開されている投票区域に関する情報を取得する(詳細は後述)。
【0024】
模擬投票記録部170は、例えば中学生など、現実には投票権を有しないユーザによって行われる模擬的な投票である模擬投票の記録を受け付ける。図示の例においては、模擬投票受付画像810(後述する
図11(a)参照)などを端末30に表示する模擬投票実行部171と、模擬投票コメント画像830(後述する
図11(b)参照)などを端末30に表示する選択理由受付部173と、地域における課題を受け付け端末30に表示する課題受付部175とを有する。
【0025】
サービス店舗登録部190は、割引サービスなどを提供する店舗を登録する。図示のサービス店舗登録部190は、店舗の名称を登録する店舗名登録部191、店舗のジャンル(飲食店、クリーニング店など)を登録するジャンル登録部193、店舗の住所を登録する住所登録部195、店舗の詳細情報を登録する詳細情報登録部197を有する。ここで、店舗の詳細情報は、店舗ID(識別情報)、電話番号、店舗画像、メニューなどを含む。
【0026】
サービス提供部210は、端末30を操作する投票者が割引サービスを受けるための画像を端末30に表示などする。図示のサービス提供部に210は、サービス店舗表示部211と、割引画像表示部213と、近隣情報通知部215と、利用履歴記録部217とを有する。サービス店舗表示部211は、サービスを受けられる店舗の画像を端末30に表示する。割引画像表示部213は、サービスを受けるためのいわゆるクーポンなどの画像を端末30に表示する。近隣情報通知部215は、端末30の近隣におけるサービス店舗に関する情報を端末30に通知する。利用履歴記録部217は、投票者がサービスを利用した店舗を記憶する。
【0027】
結果出力部230は、投票者がサービスを利用した結果を出力する。図示の結果出力部230は、利用履歴出力部231と、広告料算出部233とを有する。利用履歴出力部231は、例えば利用履歴記憶部217が記憶するサービスの利用履歴などを、システム1の管理者に出力(提供)する。広告料算出部233は、利用履歴記憶部217が記憶するサービスの利用履歴に応じて、店舗から投票特典提供システム1の管理者に支払われる広告料を算出する。図示の例においては、店舗がサービスを提供した回数が多いほど、すなわち店舗でサービスを受けた投票者の人数が多いほど、広告料が高額となる。
【0028】
<ホーム画像310>
図3は、ホーム画像310などを説明するための図である。
次に、
図3(a)を参照しながらホーム画像310について説明をする。
まず、ホーム画像310は、投票者が端末30を操作することで管理装置10にアクセスすることによって、端末30に表示される画像である。このホーム画像310は、投票特典提供システム1のサービス名称であるタイトル画像311と、イメージキャラクタを示すキャラクタ画像313と、各動作を実行する画面に切り替える切替画像315とを有する。
【0029】
切替画像315は、ユーザが投票した後に投票の記録を行う投票アイコン321と、ユーザの住所の登録を行う住所登録アイコン323と、割引クーポンの取得を行う割引アイコン325と、質問および回答を表示する質問アイコン327とを有する。図示の例においては、投票アイコン321を選択すると、投票の記録動作である投票記録動作が開始される。同様に、住所登録アイコン323を選択すると、投票者の登録動作である住所登録動作が開始される。また、割引アイコン325を選択すると、サービスの提供動作であるサービス提供動作が開始される。また、質問アイコン327を選択すると、よくある質問とその回答とが表示される。以下では、住所登録動作、投票記録動作、およびサービス提供動作の順に各々を説明する。
【0030】
<住所登録動作>
図4は、投票区域表470を説明するための図である。
図5は、住所登録動作を説明するための図である。さらに説明をすると、
図5(a)は投票所入場券410を示す図であり、
図5(b)は住所読取画像430を示す図であり、
図5(c)は投票所登録画像450を示す図である。
【0031】
次に、
図3乃至
図5を参照しながら、管理装置10の住所登録動作について説明をする。
まず、管理装置10の住所登録動作は、投票者が端末30に表示された住所登録アイコン323(
図3(a)参照)を操作することにより開始される。住所登録アイコン323が選択されると、
図3(b)に示すように端末30に住所登録画像350が表示される。住所登録画像350は、ユーザが端末30などを操作して住所を文字情報として入力する処理が開始される文字入力アイコン351と、ユーザが端末30などのカメラによって取得した画像から文字認識で住所を取得する処理が開始される文字認識アイコン353とを有する。
【0032】
ここで、投票者が投票を行う投票所と、投票者の住所との関係について説明をする。
図4に示す投票区域表470のように、投票者が投票を行う投票所は、投票区域ごとに予め定められていることがある。すなわち、投票者の住所に応じて、投票所が決定される。図示の例においては、投票所として、「恵比寿小学校」、「恵比寿中学校」、「恵比寿高校」、「恵比寿高校分校」があり、各々に対して投票区域が割り当てられている。例えば、「恵比寿高校分校」は「投票区域」が「恵比寿7丁目」である。すなわち、住所が「恵比寿7丁目」の投票者は、「恵比寿高校分校」が投票所となる。
【0033】
本実施の形態において、投票区域表470に示される投票所と投票者の住所の関係を示す情報は、投票区域受付部153(
図2参照)によって記憶される。なお、この投票区域表470は、例えば投票区域の地方公共団体のウェブサイトなどにより公開されている。そして、投票区域受付部153が、ネットワーク90を介して投票区域表470を取得する。なお、例えば管理装置10の管理者からの入力により、投票区域受付部153が投票区域表470に示される情報を取得してもよい。
【0034】
そして、投票区域受付部153が記憶する投票区域表470によって、投票者が登録する投票者の住所に基づき、すなわち投票者が投票を行うべき投票所の情報が得られる。詳細は後述するが、対象とする投票者が投票を行うべき投票所の位置情報と、投票者が操作する端末30の位置情報が一致すると、投票者が投票を行ったものと判断される。
【0035】
さて、投票者によっては、個人情報保護などの理由により、投票特典提供システム1に自身の住所が登録されることを望まない場合がある。そこで、本実施の形態においては、投票特典提供システム1に投票者の住所の情報の全てを登録せず、市区町村名など、投票所が特定可能な範囲までを登録し、投票所が特定可能な範囲を超えた詳細情報は登録しない。
【0036】
例えば、投票者の住所が東京都渋谷区恵比寿南七丁目7番7号であるとする。そして、この住所における「恵比寿南七丁目」は「町名」であり、「7番」は街区符号であり、「7号」は住居番号である。このうち、管理装置10が登録する情報は、少なくとも投票者の住所のうち住居番号は含まれず、好ましくは街区符号が含まれず、さらに好ましくは町名が含まれない。なお、建物名(例えば恵比寿ビル等)がある場合、建物名を含まない態様であってもよい。
【0037】
したがって、住所登録画像350における文字入力アイコン351が操作を受け付けた場合には、投票所が特定可能な範囲まで入力された時点(上記の例でいえば「東京都渋谷区恵比寿南七丁目」まで投票者が入力した時点)で、登録アイコン(不図示)を操作して登録を実行可能とする。なお、住所登録画像350における文字入力アイコン351が操作を受け付けた場合であって、投票者が住所の全てを入力した場合(上記の例で「東京都渋谷区恵比寿南七丁目7番7号」まで投票者が入力した場合)、投票所が特定可能な範囲まで登録することを投票者に確認する画像(例えば、「東京都渋谷区恵比寿南七丁目までを登録しますか?」)を表示する。
【0038】
次に、住所登録画像350における文字認識アイコン353が操作を受け付けた場合について説明をする。
【0039】
まず、投票者に対しては、投票日前に投票所入場券が郵送されることがある。
図5(a)に示すように、投票所入場券410は、投票所入場券であることを示すタイトル画像411と、投票者の住所を示す住所画像413と、投票者の氏名を示す氏名画像415と、投票期間を示す投票期間画像417と、投票所の情報を示す投票所画像421とを有する。なお、投票所画像421は、投票所の住所を示す投票所住所画像423と、投票所の地図である投票所地
図425とを有する。
【0040】
そして、住所登録画像350における文字認識アイコン353が操作を受け付けると、端末30を操作して住所画像413あるいは投票所画像421を読み取ることを促す読取促進画像(不図示)が端末30に表示される。そして、この読取促進画像に従い、住所画像413あるいは投票所画像421が、端末30のカメラ308(後述する
図13参照)によって読み取られる。なお、読み取られた画像が住所画像413および投票所画像421のいずれかであるかの判断は、例えば読み取られた文字情報が、投票区域受付部153が記憶する投票区域表470に含まれる投票所であるか否かによって判断される。
【0041】
そして、
図4(b)に示すように、住所画像413が読み取られたと判断されると、端末30に住所読取画像430が表示される。この住所読取画像430は、タイトル画像431と、認識文字列画像433と、ユーザに登録するかの判断を促す登録判断画像435とを有する。登録判断画像435は、登録を実行する実行画像437と、登録を拒否する拒否画像439とを有する。ここで、認識文字列画像433は、上記のように住所の一部を示す文字情報である。このように、住所画像413の全てを登録せず、投票所が特定可能な範囲までを登録する。さらに説明をすると、住所画像413が読み取る情報として住居番号などを含まないことで、個人情報を保護し得る。
【0042】
また、
図4(c)に示すように、投票所画像421が読み取られたと判断されると、端末30に投票所登録画像450が表示される。この投票所登録画像450は、タイトル画像451と、投票所を登録するかの判断をユーザに促す登録判断画像453とを有する。登録判断画像453は、登録を実行する実行画像455と、登録を拒否する拒否画像457とを有する。このように、投票者の住所に替えて、投票所を登録することで、個人情報を保護し得る。また、図示の例においては、投票者の住所の代替として、登録された投票所に対応する投票区域を代表する住所(代表住所)を登録する。この代表住所は、投票区域に含まれる住所であればよい。例えば、投票区域が「恵比寿一丁目から三丁目」である場合、先頭に表記される「恵比寿一丁目」とするなどしてもよい。
【0043】
図6は、管理装置10の投票者登録動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、管理装置10の投票者情報受付部111は、文字入力アイコン351が操作されることで住所入力が選択されたかを判断する(S601)。住所入力選択された場合(S601でYES)、投票者が端末30を操作することにより、住所受付部119が投票者の住所の一部の入力を受け付ける(S602)。そして、住所受付部119が取得された住所を記憶する(S603)。
【0044】
一方、住所入力が選択されなかった場合(S601でNO)、すなわち文字認識アイコン353が操作されることでカメラを用いた文字認識が選択された場合、投票者が端末30を操作することにより取得された画像が投票所画像であるかを、投票所読取部125が判断する(S604)。投票所画像である場合(S604でYES)、投票所読取部125が投票所の読み取りを行い、端末30に投票所登録画像450を表示する(S605)。そして、投票区域情報に基づいて代表住所を投票所読取部125が取得する(S606)。そして、住所受付部119が取得された住所を記憶する(S603)。
【0045】
一方、投票所画像でない場合(S604でNO)、市区町村読取部123が文字認識により住所の読み取りを実行する(S607)。そして、読み取った文字情報のうち、詳細情報を非表示とする処理を行い、端末30に住所読取画像430を表示する(S608)。そして、住所受付部119が取得された住所を記憶する(S603)。
【0046】
<投票記録動作>
図7は、投票記録動作を説明するための図である。さらに説明をすると、
図7(a)は投票完了画像510を示し、
図7(b)は投票所画像530を示し、
図7(c)は証明書画像550を示し、
図7(d)は受付完了画像570を示す。
【0047】
まず、管理装置10の住所登録動作は、投票者が端末30に表示された投票アイコン321(
図3(a)参照)を操作することにより開始される。投票アイコン321が選択されると、
図7(a)に示すように端末30に投票完了画像510が表示される。この投票完了画像510は、投票完了アイコン511と、投票所写真取得アイコン513と、証明書写真取得アイコン515とを有する。
【0048】
図7(a)に示す投票完了アイコン511は、投票者が投票所で選択(操作)するアイコンである。この投票完了アイコン511が選択されると、端末30のGPSセンサ309(後述する
図13)により取得された端末30の位置情報が、管理装置10に送信される。そして、端末30および投票所の位置情報が一致し管理装置10において投票者が投票を完了させたと判断されると、
図7(d)に示すように、受付完了画像570が端末30に表示される。なお、受付完了画像570は、クーポンを取得したことを示すクーポン獲得画像571と、割引などのサービスを受ける際に表示されるクーポン画像573とを有する。ここで、クーポン画像573は、サービスを受ける際に店舗で読み取られるQRコード(登録商標)である読取画像575を含む。図示は省略するが、端末30および投票所の位置情報と一致しない場合、すなわち投票者が投票を完了させたと判断されない場合、受付完了画像570は表示されない。
【0049】
図7(b)に示す投票所写真取得アイコン513は、投票者が投票所以外の場所でも選択可能なアイコンである。すなわち、端末30の位置情報によらずに処理が実行される。この投票所写真取得アイコン513が選択されると、投票所に表示された立て看板の写真を送信することを要求する画像(不図示)が端末30に表示される。そして、
図7(b)に示すように、立看板画像531を有する投票所画像530が、端末30から管理装置10に送信される。そして、管理装置10において、特定画像として立て看板の画像が含まれることが確認され投票者が投票を完了させたと判断されると、
図7(d)に示す受付完了画像570が端末30に表示される。図示は省略するが、立て看板の画像が含まれることが確認されない場合、すなわち投票者が投票を完了させたと判断されない場合、受付完了画像570は表示されない。
【0050】
図7(c)に示す証明書写真取得アイコン515は、投票者が投票所以外の場所でも選択可能なアイコンである。すなわち、端末30の位置情報によらずに処理が実行される。この証明書写真取得アイコン515が選択されると、証明書の写真を送信することを要求する画像(不図示)が端末30に表示される。そして、
図7(c)に示すように、証明書551を含む証明書画像550が、端末30から管理装置10に送信される。そして、証明書の画像が含まれることが確認され管理装置10において投票者が投票を完了させたと判断されると、
図7(d)に示す受付完了画像570が端末30に表示される。図示は省略するが、証明書の画像が含まれることが確認されない場合、すなわち投票者が投票を完了させたと判断されない場合、受付完了画像570は表示されない。
【0051】
図8は、投票記録動作を示すフローチャートである。
次に、
図8を参照しながら管理装置10による投票記録動作を説明する。
まず、投票記録部130の位置情報取得部131が投票完了操作を受け付けたか否かを判断する(S801)。そして、位置情報取得部131が投票完了操作を受け付けた場合(S801でYES)、位置情報取得部131が端末30の位置情報を取得する(S802)。そして、位置情報取得部131が取得した端末30の位置情報が、登録された投票所の位置情報と一致するか否かを判断する(S803)。登録された投票所の位置情報と一致する場合(S803でYES)、完了部137が投票完了処理を行う(S804)。そして完了部137が端末30に受付完了画像570を表示する(S805)。
【0052】
一方で、位置情報取得部131が投票完了操作を受け付けない場合(S801でNO)、特定画像取得部133が特定画像を検知したか否かを判断する(S806)。特定画像を検知した場合(S806でYES)、完了部137が投票完了処理を行う(S804)。
【0053】
一方で、特定画像を検知しない場合(S806でNO)、証明書読取部135が証明書画像を検知したか否かを判断する(S807)。証明書画像を検知した場合(S807でYES)、完了部137が投票完了処理を行う(S804)。
【0054】
また、証明書画像を像検知しない場合(S807でNO)、完了部137がエラー画像を表示する(S808)。同様に、登録された投票所の位置情報と一致しない場合(S803でNO)、位置情報取得部131がエラー画像を表示する(S809)。
【0055】
<サービス提供動作>
図9は、サービス提供動作を説明するための図である。
次に、
図9を参照しながら管理装置10によるサービス提供動作を説明する。
まず、
図9(a)に示すように、端末30のホーム画像710には、投票特典提供システム1のソフトウェア以外にも、各種ソフトウェアのアイコン711が複数表示される。
【0056】
そして、上記のように投票記録動作が実行された後、端末30の位置情報に基づいて、ホーム画像710にプッシュ通知画像713が表示される。さらに説明をすると、端末30を所有する投票者が移動することで、投票者(端末30)から予め定めた距離(例えば300m)内に、特典が提供される店舗が存在する状態となると、プッシュ通知画像713が端末30に表示される。なお、以下の説明においては、投票者(端末30)から予め定めた距離(例えば300m)以内に存在し、かつ投票者に特典が提供される店舗を近隣店舗ということがある。
【0057】
そして、投票者がプッシュ通知画像713を操作すると、
図9(b)に示すように、端末30の周辺を示す地図である近隣店舗画像750が端末30に表示される。この近隣店舗画像750は、端末30すなわち投票者の現在地を示す現在地画像751と、それぞれ近隣店舗を示す近隣第1店舗画像753および近隣第2店舗画像755とを有する。そして、近隣第1店舗画像753および近隣第2店舗画像755のいずれかが投票者によって選択されると、選択された店舗におけるクーポン画像573(
図7(d)参照)が表示される。このクーポン画像573を該当する店舗の店舗管理者に見せることで、投票者は料金の割引を受けることができる。このとき、店舗においては、クーポン画像573の読取画像575を読取装置(不図示)で読み取ることにより利用記録がなされる。
【0058】
図10は、サービス提供動作を示すフローチャートである。
次に、
図10を参照しながら管理装置10によるサービス提供動作を説明する。なお、このサービス提供動作は、投票記録動作が実行されることにより実行される。さらに説明をすると、上記の投票記録動作において完了部137が投票完了処理を行うこと(
図8のS804参照)により、近隣情報通知部215が近隣店舗の存在を検索する処理が実行される。
【0059】
そして、近隣情報通知部215が近隣店舗を検知したか否かを判断する(S1001)。近隣店舗を検知した場合(S1001でYES)、端末30にプッシュ通知画像713を表示し、近隣店舗を投票者に通知する(S1002)。そして、サービス店舗表示部211がサービス店舗の表示指示を受け付けたか否かを判断する(S1003)。サービス店舗の表示指示を受け付けた場合(S1003でYES)、サービス店舗表示部211がサービス店舗の表示を行う(S1004)。
【0060】
次に、割引画像表示部213が、割引画像の表示指示を受け付けたか否かを判断する(S1005)。割引画像の表示指示を受け付けた場合(S1005でYES)、割引画像表示部213がクーポン画像573の表示を行う。そして、読取画像575を読み取ることで利用履歴記録部217が利用記録を受け付けたか否かを判断する(S1007)。利用記録を受け付けた場合(S1007でYES)、利用履歴記録部217が利用履歴の更新をする(S1008)。
【0061】
<模擬投票動作>
次に、投票特典提供システム1によって実行される模擬投票動作について説明をする。
まず、上記のように模擬投票は、例えば中学生のように選挙権を持たないユーザなどによって行われる。この模擬投票においては、国会議員選挙など、実際に行われる選挙の候補者の中から、現実の選挙における有効な投票とはならないものの、候補者を選ぶ模擬的な投票を行う。また、この模擬投票においては、選挙権を持たないユーザの住所から、実際に行われる選挙の選挙区を判別し、判別された選挙区の候補者に対して模擬的な投票を行う。模擬投票を行うことで、現実の投票権を持つ投票者と同一のサービスをサービス店舗で受けることができる。
【0062】
また、模擬投票においては、ユーザ自身が候補者を選択した理由を、端末30を介して入力する。そして、この理由を中学校における学級全体など、複数のユーザから集計することなどにより、候補者選びを行うことの難しさなどについて学習することができる。
【0063】
また、例えば中学生が地域社会を理解するための授業として、近隣の店舗を訪問することがある。そこで、この訪問において、中学生であるユーザが、訪問した店舗に対してサービス店舗として登録することの依頼をするとともに、地域における社会的な課題などをインタビューする。そして、インタビューの結果を、端末30を介して入力する。あるいは、インタビューとは関係なく、自身が考える地域の課題などを、端末30を介して入力する。この入力された地域の課題を、管理装置10が他のユーザも閲覧可能とすることにより、ユーザが地域における社会問題を考える機会となる。
【0064】
図11は、模擬投票動作を説明するための図である。
次に、
図11を参照しながら、模擬投票記録部170が実行する模擬投票動作を説明する。
【0065】
まず、模擬投票を行う際には、
図11(a)に示すように、模擬投票実行部171が模擬投票受付画像810を端末30に表示させる。模擬投票受付画像810は、タイトル画像811と、候補者選択画像813と、投票アイコン815とを有する。候補者選択画像813は、ユーザの登録住所から判別された実際の選挙の候補者である「候補者A」、「候補者B」、「候補者C」として複数の候補者から、ユーザが投票する候補者を少なくとも1人選択可能である。そして、候補者選択画像813において候補者が選択された後、投票アイコン815が操作されることで、模擬投票実行部171が模擬投票を受け付ける。そして、受付完了画像570(
図7(d)参照)が端末30に表示される。
【0066】
また、模擬投票実行部171が模擬投票における投票を受け付けると、
図11(b)に示すように、選択理由受付部173が、模擬投票コメント画像830を端末30に表示する。模擬投票コメント画像830は、理由選択画像833と、自由記入欄835と、入力確定アイコン837とを有する。理由選択画像833は、「政策に賛同したから」、「格好良かったから」、「候補者に会ったから」、「その他」として複数の理由から投票理由を選択可能である。なお、理由選択画像833において「その他」が選択されると、自由記入欄835においてユーザが文字列を記入することが可能となる。そして、理由選択画像833において投票理由が選択された後、入力確定アイコン837が操作されることで、選択理由受付部173が模擬投票における投票の投票理由を受け付ける。選択理由受付部173は、受け付けた投票理由を記憶し、例えばユーザからの指示に応じて投票理由の集計および表示を行う。
【0067】
また、課題受付部175は、ユーザが端末30を操作して入力する地域の課題を受け付ける。そして、
図11(c)に示すように、課題受付部175は、端末30に受け付けた地域の課題を示す地域課題表示画像850を表示する。この地域課題表示画像850は、第1課題851と、第2課題853と、第3課題855とを有する。ここで、第1課題851乃至第3課題855の各々は、「ユーザA」、「ユーザB」、「ユーザC」と互いに異なるユーザによって記入されている。このように、地域課題表示画像850によって他のユーザも閲覧可能とすることで、地域における課題をより理解することが可能となる。なお、この地域における課題は、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)によって他のユーザと共有してもよい。
【0068】
なお、上記の説明においては、ユーザの登録住所から判別された選挙区に基づいて、選挙の候補者を特定する構成、すなわちユーザの登録住所と選挙区とが連動することで、模擬投票の対象となる立候補者情報が変化することを説明したが、これに限定されない。すなわち、ユーザの登録住所に基づかずに、例えばユーザが中学生である場合にそのユーザが在籍する中学校の住所に基づいて候補者を決定する構成や、実際の選挙区とは関係なく投票特典提供システム1の管理者が予め候補者を定める構成であってもよい。
【0069】
<管理装置10のハードウェア構成>
図12は、管理装置10のハードウェア構成例を示した図である。
図12に示すように、管理装置10は、CPU101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、通信I/F105とを備える。
【0070】
CPU101は、ROM103等に記憶された各種プログラムをRAM102にロードして実行することにより、管理装置10の上記各機能を実現する。
RAM102は、CPU101の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM103は、CPU101が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD104は、ユーザの情報等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
通信I/F105は、ネットワーク90(
図1参照)を介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
【0071】
ここで、CPU101によって実行されるプログラムは、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、管理装置10へ提供しうる。また、CPU101によって実行されるプログラムは、管理装置10を介して端末30などへダウンロードしてもよい。例えば、管理装置10の上記各機能を実現するプログラムを、アプリとして管理装置10へダウンロードしてもよい。
【0072】
<端末30のハードウェア構成>
図13は、端末30のハードウェア構成例を示した図である。
図13に示すように、端末30は、CPU301と、RAM302と、ROM303と、記憶部304と、操作パネル305と、スピーカ306と、マイク307と、カメラ308と、GPSセンサ309と、通信I/F312とを備える。
【0073】
CPU301は、ROM303等に記憶された各種プログラムをRAM302にロードして実行することにより、端末30の上記各機能を実現する。
RAM302は、CPU301の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM303は、CPU301が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
記憶部304は、各種アプリのプログラム、および当該プログラムによって使用される各種データ等を記憶する例えばフラッシュメモリである。
操作パネル305は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネル式の液晶画面である。
【0074】
スピーカ306は、通話先から受信された受話音声を含む種々の音声を出力する。
マイク307は、ユーザの発話音声を含む種々の音声を取得する。
カメラ308は、レンズと、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)などの撮像素子(画像センサ)とを含み、被写体を撮影する。
【0075】
GPSセンサ309は、GPS(Global Positioning System)信号を取得し、端末30の位置情報を取得する。
通信I/F312は、ネットワーク90(
図1参照)などを介して他の通信機器との間でデータを送受信する。
【0076】
ここで、CPU301によって実行されるプログラムは、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、端末30などへ提供し得る。また、CPU301によって実行されるプログラムは、ネットワーク90を介して端末30などへダウンロードしてもよい。例えば、端末30などの上記各機能を実現するプログラムを、アプリとして端末30へダウンロードしてもよい。
【0077】
<変形例>
上記の説明においては、端末30を操作するユーザが受ける特典として、店舗において割引サービスを受けることを説明したがこれに限定されない。例えば管理装置10が、端末30などにおいて実行される特定のゲームにおけるコイン、アイテム、キャラクタなどを付与(配信)する態様でもよい。また、例えば、携帯電話の通信料金や、保険料金などを割引することや、通常は待ち時間が発生する施設へ優先的に入場できる権利などでもよい。
【0078】
また、スタンプラリーのように、投票を行った回数に応じて、受けられるサービスが変化してもよい。さらに説明をすると、例えば予め定めた期間に実行される複数の選挙において、投票した回数が多くなるほど、店舗における割引額が大きくなるなどしてもよい。
【0079】
また、投票日における予め定めた時刻に、投票日であることをユーザに通知する画像を端末30に表示してもよい。この画像が端末30に表示されることにより、ユーザが投票することが促される。
【0080】
また、選挙においては、期日前投票(不在者投票)が行われる場合がある。そして、期日前投票においては、期日の投票所とは異なる投票所が割り当てられることがある。そこで、管理装置10が、時間情報を取得する時間情報取得部と、期日前投票の投票所の位置情報(住所など)を取得する期日前投票情報取得部とを有してもよい。そして、時間情報取得部が取得する時間情報が期日前である場合、端末30から送信される端末30の位置情報と、期日前投票情報取得部が取得する期日前投票の投票所の位置情報とが一致することにより、認証を行っても良い。
【0081】
また、上記の説明においては、投票所写真取得アイコン513が立て看板の画像(写真)であることを認識することで、投票者が投票を完了させたと判断されることを説明したが、これに限定されない。立て看板とともに、ユーザの顔が含まれた画像でもよい。あるいは、期日当日にユーザが特定の姿勢をとった画像を送信させる態様でもよい。例えば、指定の画像として、立て看板とともに、じゃんけんにおけるチョキの手が含まれた画像を送信させる態様でもよい。
【0082】
クーポンにおいては、QRコードやバーコードなどの読取画像、言い替えると店舗管理者が操作する端末50によって読み取り可能な画像が表示される。投票者が店舗を利用することにともない、端末30に表示された読取画像を端末50で読み取ることにより、店舗におけるサービス利用履歴を取得しても良い。
【0083】
管理装置10の投票者情報受付部111は、ユーザが住む地域、ユーザがよく訪れる地域(例えば市街地名)、ユーザが使う交通機関(例えば鉄道の沿線名)などの情報を取得してもよい。そして、サービス提供部210が、これらの情報と関連のある店舗をリスト化して表示する態様でもよい。
【0084】
投票特典提供システム1は、国や地方公共団体における選挙だけでなく、学校行事の学園祭などにおけるイベントにおける投票や、生徒会の会長選挙の投票に用いてもよい。
【0085】
また、投票特典提供システム1は、インターネットなどのネットワークを介して投票を行う所謂電子投票に用いてもよい。ここで、電子投票においては、投票を完了させると上記の投票済証に替えて、例えば投票済みの確認画像が端末30などに表示されることや、投票したことを証明する証明データが端末30などに送信されることがある。電子投票においては、投票特典提供システム1の完了部137が、この確認画像や証明データを用いて上記投票完了処理を行ってもよい。
【0086】
また、例えばユーザが模擬投票で投票した候補者など、投票に関する情報は、機密性が高い情報である。そこで、投票特典提供システム1においては、ブロックチェーンを用いて投票に関する情報を分散管理しても良い。
【0087】
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例同士を組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0088】
投票特典提供システム1は、システムの一例である。管理装置10は、投票特典管理装置の一例である。位置情報取得部131は、受信部の一例である。完了部137は、確認部および位置確認部の一例である。割引画像表示部213は、付与部の一例である。クーポン画像573は、特典画像の一例である。近隣情報通知部215は、表示部の一例である。投票者登録部110は、記憶部および住所記憶部の一例である。市区町村読取部123は、住所情報読取部の一例である。模擬投票実行部171は、模擬投票受付部の一例である。選択理由受付部173は、理由受付部の一例である。
【符号の説明】
【0089】
1…投票特典提供システム、10…管理装置、30…端末、131…位置情報取得部、137…完了部、213…割引画像表示部、573…クーポン画像