(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-19
(45)【発行日】2022-04-27
(54)【発明の名称】ゲームコントローラ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/24 20140101AFI20220420BHJP
A63F 13/92 20140101ALI20220420BHJP
A63F 13/23 20140101ALI20220420BHJP
G06F 3/02 20060101ALI20220420BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/92
A63F13/23
G06F3/02 400
(21)【出願番号】P 2018032880
(22)【出願日】2018-02-27
【審査請求日】2020-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】藤田 訓平
【審査官】神谷 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-018405(JP,A)
【文献】特開2007-021065(JP,A)
【文献】特開2017-004523(JP,A)
【文献】特開2002-032172(JP,A)
【文献】特開2018-057650(JP,A)
【文献】特開2017-000757(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0095925(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104436646(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
G06F 3/02-3/027
H03M 11/00-11/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材を備える本体装置に装着可能なゲームコントローラであって、
操作部と、
前記本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能なコントローラ側スライド部材とを備え、
前記コントローラ側スライド部材の前記スライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも前記一端から前記コントローラ側スライド部材を前記本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、前記ゲームコントローラは前記本体装置に対して装着されることが可能であり、
前記コントローラ側スライド部材は、
前記ゲームコントローラの所定面から突出して設けられ、当該所定面に対して固定された固定部と、
前記固定部に接続され、当該固定部に対して回動が可能な回動部とを備える、ゲームコントローラ。
【請求項2】
前記回動部は、当該回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置に回動可能である、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記回動部は、前記本体装置側スライド部材に対して前記固定部および当該回動部が同時に係合可能となる第1位置に回動可能である、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記回動部は、前記第1位置と、当該回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置との間を含む範囲で回動可能であり、
前記第1位置から前記第2位置への回動方向、および、前記第2位置から前記第1位置への回動方向のいずれか一方に前記回動部を付勢する付勢部をさらに備える、請求項2または請求項3に記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
前記回動部は、前記第1位置と、当該回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸に対して平角以外の所定の角度をなす第2位置との間を含む範囲で回動可能であり、
前記第1位置から前記第2位置への回動方向、または、前記第2位置から前記第1位置への回動方向に前記回動部を付勢する付勢部をさらに備える、請求項2または請求項3に記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
前記回動部を所定の位置に保持する保持部をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項7】
前記回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置に当該回動部を保持する保持部をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項8】
前記回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸に対して平角以外の所定の角度をなす第2位置に当該回動部を保持する保持部をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項9】
前記回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置で前記回動部の回動を制限する第1制限部をさらに備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項10】
前記回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置で前記回動部の回動を制限する第2制限部をさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項11】
前記所定面は、前記ゲームコントローラの本体部の側面であり、
前記本体部の正面は、
前記操作部が設けられる第1平面と、
前記第1平面とは平行ではない第2平面とを含む、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項12】
前記固定部と前記回動部との接続部分は、前記スライド方向に関して、前記第1平面と前記第2平面との境界部分に対応する位置に設けられる、請求項11に記載のゲームコントローラ。
【請求項13】
前記固定部は、前記本体部の側面のうち、前記第2平面の側方に位置する側面に設けられ、当該固定部のスライド軸と前記第2平面とが実質的に平行となるように設けられる、
前記回動部は、
前記第1平面の側方に設けられ、
当該回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置と、前記本体部の前記第1平面に対して当該回動部が突出する量が前記第1位置における当該回動部の突出量よりも減少する向きに当該回動部が回動した第3位置との間で回動可能である、請求項11または請求項12に記載のゲームコントローラ。
【請求項14】
前記第3位置は、前記本体部の前記第1平面よりも前記回動部が背面側となる位置である、請求項13に記載のゲームコントローラ。
【請求項15】
前記所定面は、前記ゲームコントローラの本体部の側面であり、
前記本体部の正面は、屈曲または湾曲しており、
前記操作部は、前記本体部の前記正面に設けられる、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項16】
前記固定部と前記回動部との接続部分は、前記スライド方向に関して、前記本体部が屈曲または湾曲する部分に対応する位置に設けられる、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項17】
前記所定面は、前記ゲームコントローラの本体部の側面であり、
前記本体部の正面は、前記操作部が設けられる、凸状の曲面を含む、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項18】
前記固定部は、前記本体部の側面のうち、前記第2平面の側方に位置する側面に設けられ、当該固定部のスライド軸と前記第2平面とが実質的に平行となるように設けられる、 請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項19】
前記固定部は、前記本体部の前記正面よりも背面側に設けられる、請求項11から請求項18のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項20】
前記回動部は、当該回動部のスライド軸が前記固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置と、前記本体部の前記正面に対して当該回動部が突出する量が前記第1位置における当該回動部の突出量よりも減少する向きに当該回動部が回動した第4位置との間で回動可能である、請求項15から請求項19のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項21】
前記第4位置は、前記本体部の前記正面よりも前記回動部が背面側となる位置である、請求項20に記載のゲームコントローラ。
【請求項22】
前記回動部は、前記所定面に対して実質的に垂直な軸まわりの回動が可能である、請求項1から請求項21のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項23】
前記コントローラ側スライド部材は、前記スライド方向における前記固定部の端部に設けられる軸部をさらに備え、
前記回動部は、前記軸部を中心に回動が可能である、請求項1から請求項22のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項24】
前記操作部は、方向入力が可能な方向入力部である、請求項1から請求項23のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項25】
前記本体装置側スライド部材に対して所定位置まで前記コントローラ側スライド部材が挿入された状態において、当該コントローラ側スライド部材が当該本体装置側スライド部材に対して挿入される方向とは逆方向へのスライド移動を係止し、前記回動部に設けられる係止部材をさらに備える、請求項1から請求項24のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項26】
前記回動部に設けられ、ユーザによる操作によって移動可能な可動部材であって、ユーザによって操作されたことに応じて前記係止部材を第4位置から第5位置へと移動させる可動部材をさらに備え、
前記第4位置にある前記係止部材は、前記ゲームコントローラの前記所定面および前記コントローラ側スライド部材の側面のうちの少なくとも1つの面から、当該係止部材が前記第5位置にある状態よりも突出しており、
前記係止部材は、前記第4位置にある突出状態となるように付勢されている、請求項25に記載のゲームコントローラ。
【請求項27】
前記回動部に設けられる操作部をさらに備える、請求項1から請求項26のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項28】
前記コントローラ側スライド部材の前記一端側に前記固定部が設けられ、前記他端側に前記回動部が設けられ、
前記固定部は、
当該固定部の前記一端側から前記スライド方向に突出して設けられ、前記ゲームコントローラの前記所定面に対向する対向面を有する突出部を含み、
前記対向面と前記所定面との間に設けられ、前記本体装置と電気的に接続可能な少なくとも1つの端子を備える、請求項1から請求項27のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項29】
前記コントローラ側スライド部材の前記他端側に前記固定部が設けられ、前記一端側に前記回動部が設けられ、
前記回動部は、
当該回動部の前記他端側から前記スライド方向に突出して設けられ、前記ゲームコントローラの前記所定面に対向する対向面を有する突出部を含み、
前記対向面と前記所定面との間に設けられ、前記本体装置と電気的に接続可能な少なくとも1つの端子を備える、請求項1から請求項27のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【請求項30】
前記端子は、当該端子の少なくとも一部が、前記対向面に設けられるスリット内に位置するように設けられる、請求項28または請求項29に記載のゲームコントローラ。
【請求項31】
前記所定面は、前記ゲームコントローラの本体部の側面であり、
前記本体部の裏面は、
第1面と、
前記第1面から突出した、ユーザの手で把持可能な凸状の第2面とを含む、請求項1から請求項30のいずれか1項に記載のゲームコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、本体装置とゲームコントローラとを含むゲームシステムにおいて、本体装置とゲームコントローラとをスライド機構を用いて接続する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来において、上記ゲームコントローラは、当該ゲームコントローラを本体装置に装着するためのレールを備える。従来、上記ゲームコントローラは、当該レールに合わせた形状を有するように、形状に関して制限が課されていた。そのため、ゲームコントローラの設計の自由度に改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、形状に関する設計上の自由度を向上することが可能なゲームコントローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(34)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材を備える本体装置に装着可能なゲームコントローラである。ゲームコントローラは、操作部と、コントローラ側スライド部材とを備える。コントローラ側スライド部材は、本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能である。コントローラ側スライド部材のスライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも一端からコントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、ゲームコントローラは本体装置に対して装着されることが可能である。コントローラ側スライド部材は、固定部と、回動部とを備える。固定部は、ゲームコントローラの所定面から突出して設けられ、当該所定面に対して固定される。回動部は、固定部に接続され、当該固定部に対して回動が可能である。
【0008】
上記(1)の構成によれば、コントローラ側スライド部材の一部である回動部が回動可能であるので、コントローラ側スライド部材の形状(換言すれば、固定部に対する回動部の向き)を変化させることが可能である。ここで、ゲームコントローラの形状の設計はコントローラ側スライド部材の形状による制限を受けるが、上記(1)の構成によれば、コントローラ側スライド部材の形状の自由度を向上させることができるので、それによってゲームコントローラの形状の自由度を向上させることができる。
【0009】
(2)
回動部は、当該回動部のスライド軸が固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置に回動可能であってもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、固定部および回動部におけるスライド軸を同一直線上に配置することができるので、コントローラ側スライド部材を、本体装置側スライド部材に対してスムーズに装着することができる。
【0011】
(3)
回動部は、本体装置側スライド部材に対して固定部および当該回動部が同時に係合可能となる第1位置に回動可能であってもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、固定部および回動部を同時に本体装置側スライド部材に対して装着可能となるので、コントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して装着することができる。
【0013】
(4)
回動部は、第1位置と、当該回動部のスライド軸が固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置との間を含む範囲で回動可能であってもよい。ゲームコントローラは、付勢部をさらに備えていてもよい。付勢部は、第1位置から第2位置への回動方向、および、第2位置から第1位置への回動方向のいずれか一方に回動部を付勢する。
【0014】
上記(4)の構成によれば、第1位置と第2位置とを含む範囲で回動部が回動可能であり、付勢部によって回動部を第1位置から第2位置への回動方向、または、第2位置から第1位置への回動方向へ付勢することができる。
【0015】
(5)
回動部は、第1位置と、当該回動部のスライド軸が固定部のスライド軸に対して平角以外の所定の角度をなす第2位置との間を含む範囲で回動可能であってもよい。ゲームコントローラは、付勢部をさらに備えていてもよい。付勢部は、第1位置から第2位置への回動方向、または、第2位置から第1位置への回動方向に回動部を付勢する。
【0016】
上記(5)の構成によれば、第1位置と第2位置とを含む範囲で回動部が回動可能であり、付勢部によって回動部を第1位置から第2位置への回動方向、または、第2位置から第1位置への回動方向へ付勢することができる。
【0017】
(6)
ゲームコントローラは、保持部をさらに備えていてもよい。保持部は、回動部を所定の位置に保持する。
【0018】
上記(6)の構成によれば、保持部によって回動部が所定位置に保持されるので、ゲームコントローラが本体装置から外された状態において回動部が自由に回動してぶらつく可能性を低減することができる。
【0019】
(7)
ゲームコントローラは、保持部をさらに備えていてもよい。保持部は、回動部のスライド軸が固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置に当該回動部を保持する。
【0020】
上記(7)の構成によれば、ゲームコントローラが本体装置から外された状態において、第2位置で回動部を保持することができ、回動部が自由に回動してぶらつく可能性を低減することができる。
【0021】
(8)
ゲームコントローラは、保持部をさらに備えていてもよい。保持部は、回動部のスライド軸が固定部のスライド軸に対して平角以外の所定の角度をなす第2位置に当該回動部を保持する。
【0022】
上記(8)の構成によれば、ゲームコントローラが本体装置から外された状態において、第2位置で回動部を保持することができ、回動部が自由に回動してぶらつく可能性を低減することができる。
【0023】
(9)
ゲームコントローラは、第1制限部をさらに備えていてもよい。第1制限部は、回動部のスライド軸が固定部のスライド軸に対して傾いた第2位置で回動部の回動を制限する。
【0024】
上記(9)の構成によれば、回動部が第2位置を超えて回動する可能性を低減することができる。
【0025】
(10)
ゲームコントローラは、第2制限部をさらに備えていてもよい。第2制限部は、回動部のスライド軸が固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置で回動部の回動を制限する。
【0026】
上記(10)の構成によれば、回動部が第1位置を超えて回動する可能性を低減することができる。
【0027】
(11)
所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面であってもよい。本体部の正面は、操作部が設けられる第1平面と、第1平面とは平行ではない第2平面とを含んでいてもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、本体部を把持しやすくすることができる。
【0029】
(12)
固定部と回動部との接続部分は、スライド方向に関して、第1平面と第2平面との境界部分に対応する位置に設けられてもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、上記境界部分を軸に回動部が回動するので、回動部を第1平面に沿うように配置させることができる。
【0031】
(13)
固定部は、本体部の側面のうち、第2平面の側方に位置する側面に設けられてもよく、当該固定部のスライド軸と第2平面とが実質的に平行となるように設けられてもよい。回動部は、第1平面の側方に設けられてもよい。また回動部は、当該回動部のスライド軸が固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置と、本体部の第1平面に対して当該回動部が突出する量が第1位置における当該回動部の突出量よりも減少する向きに当該回動部が回動した第3位置との間で回動可能であってもよい。
【0032】
上記(13)の構成によれば、回動部を第1位置にすることによって、ゲームコントローラを本体装置に装着可能にすることができるとともに、回動部を第3位置にすることによって、回動部を邪魔になりにくくすることができる。
【0033】
(14)
第3位置は、本体部の第1平面よりも回動部が背面側となる位置であってもよい。
【0034】
上記(14)の構成によれば、より邪魔になりにくい第3位置に回動部を回動させることができる。
【0035】
(15)
所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面であってもよい。本体部の正面は、屈曲または湾曲していてもよい。操作部は、本体部の正面に設けられてもよい。
【0036】
上記(15)の構成によれば、本体部を把持しやすくすることができる。
【0037】
(16)
固定部と回動部との接続部分は、スライド方向に関して、本体部が屈曲または湾曲する部分に対応する位置に設けられてもよい。
【0038】
上記(16)の構成によれば、上記曲がり部分を軸に回動部が回動するので、回動部を本体部の正面に沿うように配置させることができる。
【0039】
(17)
所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面であってもよい。本体部の正面は、操作部が設けられる、凸状の曲面を含んでもよい。
【0040】
上記(17)の構成によれば、本体部を把持しやすくすることができる。
【0041】
(18)
固定部は、本体部の側面のうち、第2平面の側方に位置する側面に設けられてもよく、当該固定部のスライド軸と第2平面とが実質的に平行となるように設けられてもよい。
【0042】
上記(18)の構成によれば、固定部のスライド軸と本体部の第2面とが実質的に平行に設けられるので、ユーザは、第2面を把持してゲームコントローラを第1レール部のスライド方向に動かすことによって、ゲームコントローラを本体装置に容易に装着することができる。
【0043】
(19)
固定部は、本体部の正面よりも背面側に設けられてもよい。
【0044】
上記(19)の構成によれば、固定部が本体部の正面に対して突出しないので、ユーザが本体部を把持する場合に固定部が邪魔になりにくくなる。
【0045】
(20)
回動部は、当該回動部のスライド軸が固定部のスライド軸と実質的に同一直線上となる第1位置と、本体部の正面に対して当該回動部が突出する量が第1位置における当該回動部の突出量よりも減少する向きに当該回動部が回動した第4位置との間で回動可能であってもよい。
【0046】
上記(20)の構成によれば、回動部を第1位置にすることによって、ゲームコントローラを本体装置に装着可能にすることができるとともに、回動部を第4位置にすることによって、回動部を邪魔になりにくくすることができる。
【0047】
(21)
第4位置は、本体部の正面よりも回動部が背面側となる位置であってもよい。
【0048】
上記(21)の構成によれば、より邪魔になりにくい第4位置に回動部を回動させることができる。
【0049】
(22)
回動部は、所定面に対して実質的に垂直な軸まわりの回動が可能であってもよい。
【0050】
上記(22)の構成によれば、回動部は、所定面に対して実質的に垂直な軸について、当該軸まわりの回動が可能であるので、この回動の方向に関してゲームコントローラの形状の自由度を向上させることができる。
【0051】
(23)
コントローラ側スライド部材は、スライド方向における固定部の端部に設けられる軸部をさらに備えていてもよい。回動部は、軸部を中心に回動が可能であってもよい。
【0052】
上記(23)の構成によれば、固定部の端部を中心にして回動部を回動可能とすることができる。
【0053】
(24)
操作部は、方向入力が可能な方向入力部であってもよい。
【0054】
上記(24)の構成によれば、方向入力部を備えるゲームコントローラの形状の自由度を向上させることができる。
【0055】
(25)
ゲームコントローラは、係止部材をさらに備えていてもよい。係止部材は、本体装置側スライド部材に対して所定位置までコントローラ側スライド部材が挿入された状態において、当該コントローラ側スライド部材が当該本体装置側スライド部材に対して挿入される方向とは逆方向へのスライド移動を係止する。また、係止部材は、回動部に設けられる。
【0056】
上記(25)の構成によれば、本体装置に装着されたゲームコントローラが本体装置から外れる可能性を低減することができる。
【0057】
(26)
ゲームコントローラは、可動部材をさらに備えてもよい。可動部材は、回動部に設けられ、ユーザによる操作によって移動可能である。また、可動部材は、ユーザによって操作されたことに応じて係止部材を第4位置から第5位置へと移動させる。第4位置にある係止部材は、ゲームコントローラの所定面およびコントローラ側スライド部材の側面のうちの少なくとも1つの面から、当該係止部材が第5位置にある状態よりも突出する。また、係止部材は、第4位置にある突出状態となるように付勢される。
【0058】
上記(26)の構成によれば、ユーザは、可動部材を操作することによって係止部を第5位置へと移動させることによって、本体装置からゲームコントローラを外しやすくなる。
【0059】
(27)
ゲームコントローラは、回動部に設けられる操作部をさらに備えてもよい。
【0060】
上記(27)の構成によれば、ゲームコントローラにおける配置スペースを効率良く用いることができ、ゲームコントローラにおいて操作ボタンを効率良く配置することができる。
【0061】
(28)
コントローラ側スライド部材の一端側に固定部が設けられてもよく、他端側に回動部が設けられてもよい。固定部は、突出部を含んでもよい。突出部は、当該固定部の一端側からスライド方向に突出して設けられ、ゲームコントローラの所定面に対向する対向面を有する。ゲームコントローラは、本体装置と電気的に接続可能な少なくとも1つの端子を備えていてもよい。端子は、対向面と所定面との間に設けられる。
【0062】
上記(28)の構成によれば、端子が本体部を向く側が露出されて配置されることによって、端子がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、端子を保護することができる。
【0063】
(29)
コントローラ側スライド部材の他端側に固定部が設けられ、一端側に回動部が設けられてもよい。回動部は、突出部を含んでもよい。突出部は、当該回動部の他端側からスライド方向に突出して設けられ、ゲームコントローラの所定面に対向する対向面を有する。ゲームコントローラは、本体装置と電気的に接続可能な少なくとも1つの端子を備えていてもよい。端子は、対向面と所定面との間に設けられる。
【0064】
上記(29)の構成によれば、端子が本体部を向く側が露出されて配置されることによって、端子がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、端子を保護することができる。
【0065】
(30)
端子は、当該端子の少なくとも一部が、対向面に設けられるスリット内に位置するように設けられてもよい。
【0066】
上記(30)の構成によれば、スリット内に端子が設けられることによって、端子をより効率良く保護することができる。
【0067】
(31)
所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面であってもよい。本体部の裏面は、第1面と、第1面から突出した、ユーザの手で把持可能な凸状の第2面とを含んでもよい。
【0068】
上記(31)の構成によれば、本体部をより把持しやすくすることができる。
【0069】
(32)
本発明の他の一例は、ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材を備える本体装置に装着可能なゲームコントローラである。ゲームコントローラは、操作部と、コントローラ側スライド部材とを備える。コントローラ側スライド部材は、ゲームコントローラの所定面から突出して設けられ、本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能である。コントローラ側スライド部材のスライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも一端からコントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、ゲームコントローラは本体装置に対して装着されることが可能である。所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面である。本体部の正面は、操作部が設けられる第1面と、第1平面とは平行ではない第2面とを含む。コントローラ側スライド部材は、その一部が、側面に垂直な向きから見て当該本体部の正面に対して突出して設けられる。
【0070】
上記(32)の構成によれば、本体部を把持しやすくすることができ、把持しやすいゲームコントローラを提供することができる。
【0071】
(33)
本発明の他の一例は、ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材を備える本体装置に装着可能なゲームコントローラである。ゲームコントローラは、操作部と、コントローラ側スライド部材とを備える。コントローラ側スライド部材は、ゲームコントローラの所定面から突出して設けられ、本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能である。コントローラ側スライド部材のスライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも一端からコントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、ゲームコントローラは本体装置に対して装着されることが可能である。所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面である。本体部の正面は、操作部が設けられる、凸状の曲面を含む。コントローラ側スライド部材は、その一部が、側面に垂直な向きから見て当該本体部の正面に対して突出して設けられる。
【0072】
上記(33)の構成によれば、本体部を把持しやすくすることができ、把持しやすいゲームコントローラを提供することができる。
【0073】
(34)
本発明の他の一例は、ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材を備える本体装置に装着可能なゲームコントローラである。ゲームコントローラは、操作部と、コントローラ側スライド部材とを備える。コントローラ側スライド部材は、ゲームコントローラの所定面から突出して設けられ、本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能である。コントローラ側スライド部材のスライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも一端からコントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、ゲームコントローラは本体装置に対して装着されることが可能である。所定面は、ゲームコントローラの本体部の側面である。本体部の正面は、操作部が設けられる第1面と、第1平面とは平行ではない第2面とを含む。本体部の裏面は、第3面と、第3面から突出した、ユーザの手で把持可能な凸状の第4面とを含む。
【0074】
上記(34)の構成によれば、本体部の正面と裏面とを把持しやすくすることができ、把持しやすいゲームコントローラを提供することができる。
【0075】
なお、本発明の他の一例は、上記ゲームコントローラと、上記本体装置とを含むゲームシステムとして提供されてもよい。
【発明の効果】
【0076】
上記ゲームコントローラによれば、ゲームコントローラの形状に関する設計上の自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【
図1】本体装置に第1左コントローラおよび第1右コントローラを装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置から第1左コントローラおよび第1右コントローラをそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図7】本体装置と第1左コントローラおよび第1右コントローラとの内部構成の一例を示すブロック図
【
図9】
図8に示すA-A’断面における本体レール部材の断面の一例を模式的に示す図
【
図10】
図8に示すレール部材の下端部付近の断面の一例を模式的に示す図
【
図14】第2左コントローラの固定部および回動部の一例の拡大図
【
図15】固定部の下端部付近の断面の一例を模式的に示す図
【
図16】突出部に設けられる端子の一例を示す斜視図
【
図17】固定部と回動部との接続部分の一例を模式的に示す図
【
図20】非装着状態の第2左コントローラをユーザが把持する様子の一例を示す図
【
図21】コントローラのスライド部材と本体装置のスライド部材とが係合した状態の一例を模式的に示す図
【
図22】装着状態における第2左コントローラの一例を示す図
【
図23】本体装置に第2コントローラが装着されたゲームシステムの一例を示す図
【
図24】第2コントローラが本体装置に装着されたゲームシステムをユーザが把持する様子の一例を示す図
【
図25】上記実施形態の第1の変形例に係る左コントローラの一例を示す図
【
図26】上記実施形態の第2の変形例に係る左コントローラの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0078】
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と第1左コントローラ3および第1右コントローラ4とを含む。本体装置2は、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と第1左コントローラ3および第1右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。
【0079】
さらに、本実施形態においては、ゲームシステムは、後述する第2左コントローラ6および第2右コントローラ7を含む(
図11および
図12)。本実施形態においては、第1左コントローラ3に代えて第2左コントローラ6を本体装置2に装着することが可能であり、第1右コントローラ4に代えて第2右コントローラ7を本体装置2に装着することが可能である。第2左コントローラ6および第2右コントローラ7については、後述する。
【0080】
なお、本明細書においては、第1左コントローラ3、第1右コントローラ4、第2左コントローラ6、および、第2右コントローラ7の総称として「コントローラ」と記載することがある。また、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4の総称として「第1コントローラ」と記載することがあり、第2左コントローラ6および第2右コントローラ7の総称として「第2コントローラ」と記載することがある。
【0081】
[1.本体装置および各第1コントローラの構成]
図1は、本体装置2に第1左コントローラ3および第1右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。第1左コントローラ3および第1右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0082】
図2は、本体装置2から第1左コントローラ3および第1右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。
【0083】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0084】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に第1左コントローラ3および第1右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0085】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0086】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0087】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0088】
また、本体装置2は、本体装置2が第1左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が第1右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0089】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0090】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0091】
図4は、第1左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、第1左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。第1左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、第1左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。第1左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0092】
第1左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、第1左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0093】
第1左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。第1左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、第1左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。第1左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、第1左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0094】
また、第1左コントローラ3は、第1左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0095】
図5は、第1右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、第1右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。第1右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、第1右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。第1右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0096】
第1右コントローラ4は、第1左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、第1左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、第1右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、第1右コントローラ4は、第1左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、第1右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、第1右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、第1右コントローラ4は、第1左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0097】
また、ハウジング51の下側面には、窓部68が設けられる。詳細は後述するが、第1右コントローラ4は、ハウジング51の内部に配置される赤外撮像部123および赤外発光部124を備えている。赤外撮像部123は、第1右コントローラ4の下方向(
図5に示すy軸負方向)を撮像方向として、窓部68を介して第1右コントローラ4の周囲を撮像する。赤外発光部124は、第1右コントローラ4の下方向(
図5に示すy軸負方向)を中心とする所定範囲を照射範囲として、赤外撮像部123が撮像する撮像対象に窓部68を介して赤外光を照射する。窓部68は、赤外撮像部123のカメラのレンズや赤外発光部124の発光体等を保護するためのものであり、当該カメラが検知する波長の光や当該発光体が照射する光を透過する材質(例えば、透明な材質)で構成される。なお、窓部68は、ハウジング51に形成された孔であってもよい。なお、本実施形態においては、カメラが検知する光(本実施形態においては、赤外光)以外の波長の光の透過を抑制するフィルタ部材を赤外撮像部123自身が有する。ただし、他の実施形態においては、窓部68がフィルタの機能を有していてもよい。
【0098】
また、詳細は後述するが、第1右コントローラ4は、NFC通信部122を備える。NFC通信部122は、NFC(Near Field Communication)の規格に基づく近距離無線通信を行う。NFC通信部122は、近距離無線通信に用いられるアンテナ122aと、アンテナ122aから送出すべき信号(電波)を生成する回路(例えばNFCチップ)とを有する。なお、NFC通信部122は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行う代わりに、任意の近接通信(非接触通信とも言う)で近距離無線通信を行うようにしてもよい。ここで、NFCの規格は、近接通信(非接触通信)に用いることができるものであり、「任意の近接通信で近距離無線通信を行うようにしてもよい」とは、NFCの規格による近接通信を除いた他の近接通信で近距離無線通信を行ってもよいことを意図している。
【0099】
また、第1右コントローラ4は、第1右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0100】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0101】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0102】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0103】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0104】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0105】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0106】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、第1左コントローラ3および/または第1右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と第1左コントローラ3および第1右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、第1左コントローラ3との間および第1右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0107】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、第1左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して第1左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して第1左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、第1右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して第1右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して第1右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0108】
ここで、本体装置2は、複数の第1左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の第1右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、第1左コントローラ3および第1右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが第1左コントローラ3および第1右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが第1左コントローラ3および第1右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0109】
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
【0110】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0111】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0112】
また、本体装置2は、加速度センサ89を備える。本実施形態においては、加速度センサ89は、所定の3軸(例えば、
図1に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ89は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。
【0113】
また、本体装置2は、角速度センサ90を備える。本実施形態においては、角速度センサ90は、所定の3軸(例えば、
図1に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ90は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
【0114】
加速度センサ89および角速度センサ90は、プロセッサ81に接続され、加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果は、プロセッサ81へ出力される。プロセッサ81は、上記の加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果に基づいて、本体装置2の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。
【0115】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0116】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0117】
図7は、本体装置2と第1左コントローラ3および第1右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0118】
第1左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、第1左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、第1左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、第1左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0119】
また、第1左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0120】
第1左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、第1左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0121】
第1左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、第1左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、第1左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、
図4に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、
図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
【0122】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0123】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、第1左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、第1左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
【0124】
第1左コントローラ3は、振動によってユーザに通知を行うための振動子107を備える。本実施形態においては、振動子107は、本体装置2からの指令によって制御される。すなわち、通信制御部101は、本体装置2からの上記指令を受け取ると、当該指令に従って振動子107を駆動させる。ここで、第1左コントローラ3は、コーデック部106を備える。通信制御部101は、上記指令を受け取ると、指令に応じた制御信号をコーデック部106へ出力する。コーデック部106は、通信制御部101からの制御信号から振動子107を駆動させるための駆動信号を生成して振動子107へ与える。これによって振動子107が動作する。
【0125】
振動子107は、より具体的にはリニア振動モータである。リニア振動モータは、回転運動をする通常のモータと異なり、入力される電圧に応じて所定方向に駆動されるため、入力される電圧の波形に応じた振幅および周波数で振動をさせることができる。本実施形態において、本体装置2から第1左コントローラ3に送信される振動制御信号は、単位時間ごとに周波数と振幅とを表すデジタル信号であってよい。別の実施形態においては、本体装置2から波形そのものを示す情報を送信するようにしてもよいが、振幅および周波数だけを送信することで通信データ量を削減することができる。また、さらにデータ量を削減するため、そのときの振幅および周波数の数値に替えて、前回の値からの差分だけを送信するようにしてもよい。この場合、コーデック部106は、通信制御部101から取得される振幅および周波数の値を示すデジタル信号をアナログの電圧の波形に変換し、当該波形に合わせて電圧を入力することで振動子107を駆動させる。したがって、本体装置2は、単位時間ごとに送信する振幅および周波数を変えることによって、そのときに振動子107を振動させる振幅および周波数を制御することができる。なお、本体装置2から第1左コントローラ3に送信される振幅および周波数は、1つに限らず、2つ以上送信するようにしてもよい。その場合、コーデック部106は、受信された複数の振幅および周波数それぞれが示す波形を合成することで、振動子107を制御する電圧の波形を生成することができる。
【0126】
第1左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、第1左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0127】
図7に示すように、第1右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、第1右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、第1左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、第1右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0128】
第1右コントローラ4は、第1左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、慣性センサ(加速度センサ114および角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、第1左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0129】
また、第1右コントローラ4は、振動子117およびコーデック部116を備える。振動子117およびコーデック部116は、第1左コントローラ3の振動子107およびコーデック部106と同様に動作する。すなわち、通信制御部111は、本体装置2からの指令に従って、コーデック部116を用いて振動子117を動作させる。
【0130】
第1右コントローラ4は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行うNFC通信部122を備える。NFC通信部122は、いわゆるNFCリーダ・ライタの機能を有する。ここで、本明細書において近距離無線通信とは、一方の装置(ここでは、第1右コントローラ4)からの電波によって(例えば電磁誘導によって)他方の装置(ここでは、アンテナ122aと近接する装置)に起電力を発生させる通信方式が含まれる。他方の装置は、発生した起電力によって動作することが可能であり、電源を有していてもよいし有していなくてもよい。NFC通信部122は、第1右コントローラ4(アンテナ122a)と通信対象とが接近した場合(典型的には、両者の距離が十数センチメートル以下となった場合)に当該通信対象との間で通信可能となる。通信対象は、NFC通信部122との間で近距離無線通信が可能な任意の装置であり、例えばNFCタグやNFCタグの機能を有する記憶媒体である。ただし、通信対象は、NFCのカードエミュレーション機能を有する他の装置であってもよい。
【0131】
また、第1右コントローラ4は、赤外撮像部123を備える。赤外撮像部123は、第1右コントローラ4の周囲を撮像する赤外線カメラを有する。一例として、本体装置2および/または第1右コントローラ4は、撮像された情報(例えば、撮像された撮像画像における少なくとも一部の領域全体を分割した複数のブロックの輝度に関連する情報等)を算出し、当該情報に基づいて、第1右コントローラ4の周囲変化を判別する。また、赤外撮像部123は、環境光によって撮像を行ってもよいが、本実施形態においては、赤外線を照射する赤外発光部124を有する。赤外発光部124は、例えば、赤外線カメラが画像を撮像するタイミングと同期して、赤外線を照射する。そして、赤外発光部124によって照射された赤外線が撮像対象によって反射され、当該反射された赤外線が赤外線カメラによって受光されることで、赤外線の画像が取得される。これによって、赤外撮像部123は、より鮮明な赤外線画像を得ることができる。なお、赤外撮像部123と赤外発光部124とは、それぞれ別のデバイスとして第1右コントローラ4内に設けられてもよいし、同じパッケージ内に設けられた単一のデバイスとして第1右コントローラ4内に設けられてもよい。また、本実施形態においては、赤外線カメラを有する赤外撮像部123が用いられるが、他の実施形態においては、撮像手段として、赤外線カメラに代えて可視光カメラ(可視光イメージセンサを用いたカメラ)が用いられてもよい。
【0132】
第1右コントローラ4は、処理部121を備える。処理部121は、通信制御部111に接続される。また、処理部121は、NFC通信部122、赤外撮像部123、および赤外発光部124に接続される。処理部121は、本体装置2からの指令に応じて、NFC通信部122に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じてNFC通信部122の動作を制御する。また、処理部121は、NFC通信部122の起動を制御したり、通信対象(例えば、NFCタグ)に対するNFC通信部122の動作(具体的には、読み出しおよび書き込み等)を制御したりする。また、処理部121は、通信制御部111を介して通信対象に送信されるべき情報を本体装置2から受信してNFC通信部122へ渡したり、通信対象から受信された情報をNFC通信部122から取得して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。
【0133】
また、処理部121は、CPUやメモリ等を含み、第1右コントローラ4に備えられた図示しない記憶装置(例えば、不揮発性メモリ等)に記憶された所定のプログラム(例えば、画像処理や各種演算を行うためのアプリケーションプログラム)に基づいて、本体装置2からの指令に応じて赤外撮像部123に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、赤外撮像部123に撮像動作を行わせたり、撮像結果に基づく情報(撮像画像の情報、あるいは、当該情報から算出される情報等)を取得および/または算出して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。また、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124の発光を制御する。なお、処理部121が処理を行う際に用いるメモリは、処理部121内に設けられてもいいし、メモリ112であってもよい。
【0134】
第1右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、第1左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0135】
(本体装置におけるスライド部材)
以下、本体装置2に対してコントローラを着脱可能に装着するための構成について説明する。本実施形態においては、スライド機構によって、本体装置2に対してコントローラを着脱可能に装着することが可能である。本体装置2およびコントローラはそれぞれ、スライド機構を構成するためのスライド部材を備えている。本体装置2のスライド部材とコントローラのスライド部材とは、互いに他方のスライド部材に対してスライド可能に装着可能である。以下、本体装置2のスライド部材について説明する。
【0136】
図3に示すように、本体装置2は、スライド部材の一例として、本体レール部材29を備える。本体レール部材29は、本体装置2の左側面に設けられる。本体レール部材29は、第1左コントローラ3(または、後述する第2左コントローラ6)を本体装置2に着脱可能に装着するためのスライド部材である。なお、他の実施形態においては、本体レール部材29は、本体装置2のハウジング11と一体的に構成されてもよい。すなわち、ハウジング11の一部が本体レール部材として機能してもよい。
【0137】
図8は、
図3に示す本体レール部材29の拡大図である。また、
図9は、
図8に示すA-A’断面における本体レール部材29の断面の一例を模式的に示す図である。なお、本明細書において「模式的に示す」とは、説明対象となる構成要素(例えば、
図9においては本体レール部材29)を見やすくする目的で、当該構成要素の大きさおよび形状や、構成要素間の位置関係を、他の図面とは異なるようにして示すことを意味する。
【0138】
図8および
図9に示すように、本体レール部材29は、底面部201と、側面部202aおよび202bと、天面部203aおよび203bとを有する。なお、以下において、側面部202aおよび202bの総称として「側面部202」と記載することがある。また、天面部203aおよび203bの総称として「天面部203」と記載することがある。本実施形態においては、各部201~203は、略板状の部材である。
【0139】
底面部201は、ハウジング11の装着面(すなわち、左側面)において、当該装着面と実質的に平行に配置される。なお、本明細書において、「実質的に(ある状態となる)」とは、厳密にその状態となる場合と、概ねその状態となる場合との両方を含む意味である。例えば、「実質的に平行」とは、厳密に平行となる状態であってもよいし、厳密には平行でなくても概ね平行となる状態であってもよいことを意味する。
【0140】
底面部201は、本体レール部材29の底面2011を有する。また、
図9に示すように、側面部202は、底面に対して実質的に垂直な側面2021(具体的には、側面2021aおよび2021b)を有する。側面部202は、底面部201における幅方向(すなわち、
図8に示すz軸方向)に関する両端から、底面部201に対して実質的に垂直に延びる。具体的には、側面部202aは、底面部201の一端側(すなわち、z軸負方向側)から延び、側面部202bは、底面部201の他端側(すなわち、z軸正方向側)から延びる。
図9に示すように、底面部201と側面部202とによって、溝部が形成される。なお、上記溝部の上端(すなわち、y軸正方向側の端)は、当該上端からコントローラのスライド部材を挿入可能なように、開口されている。
【0141】
図9に示すように、天面部203は、底面2011に実質的に平行な天面2031(具体的には、天面2031aおよび2031b)を有する。天面部203は、側面部202において、底面部201が接続される側と反対側(すなわち、x軸負方向側)から、底面2011と実質的に平行な方向へ延びる。具体的には、天面部203aは、側面部202aのx軸負方向側の端部から延び、天面部203bは、側面部202bのx軸負方向側の端部から延びる。天面部203aおよび203bは、側面部202から本体レール部材29の内側に向かって突出するように(換言すれば、互いに近づく方向に突出するように)設けられる。また、底面部201と側面部202とによって形成される上記溝部にコントローラのスライド部材を挿入することができるように、天面部203aと天面部203bとは、互いに間隔を空けて配置される(
図9)。
【0142】
図8に示すように、天面部203における上端(すなわち、y軸正方向側の端)部分の一部において、切欠きC1が形成される。詳細は後述するが、切欠きC1は、コントローラが本体装置2に装着された状態において当該コントローラの係止部材が切欠きC1(厳密には、切欠きC1の周囲の天面部203)に係止するために形成される。つまり、天面部203のうちで切欠きC1が形成される部分は、コントローラの係止部材が係止するための被係止部となる。
【0143】
図10は、
図8に示すレール部材の下端部付近の断面の一例を模式的に示す図である。
図10は、
図8に示すB-B’断面における本体レール部材29の部分断面の一例を模式的に示す図である。
【0144】
図8および
図10に示すように、本体レール部材29は、対向部204を有する。本実施形態においては、対向部204は、本体レール部材29に対してスライド方向における上側から挿入されたコントローラのスライド部材と当接することによって当該スライド部材のスライド移動を停止させる。なお、他の実施形態においては、対向部204がコントローラのスライド部材と当接することに代えて(または、共に)、当該スライド部材の先端が、対向部204の奥(すなわち、
図10に示すy軸負方向側)に設けられる壁面に当接することによって当該スライド部材のスライド移動を停止してもよい。
【0145】
図10に示すように、対向部204は、底面部201の一部(具体的には、底面部201の下端付近の部分)と対向する位置に、底面部201と間隔を空けて設けられる。対向部204は、底面部201と対向する対向面204aを有する。対向面204aは、本体装置2のハウジング11(換言すれば、装着面)の方を向く面である。本実施形態においては、本体装置2にコントローラが装着される際、底面部201と対向部204との間の空間に、コントローラのスライド部材(より具体的には、後述する突出部308)が挿入される。
【0146】
本実施形態においては、天面部203と対向部204とが一体的に形成される。換言すれば、対向部204の上面(すなわち、x軸負方向側を向く面)は、天面部203の上面(すなわち、x軸負方向側を向く面)と連続するように構成される。これによれば、本体レール部材29の形状を単純化することができ、レール部材の製造を容易にすることができる。
【0147】
なお、本実施形態においては、上記各部201~204を有する本体レール部材29は、金属で構成される。これによれば、レール部材の強度を向上することができる。さらに、レール部材の強度を向上することによって、当該レール部材が装着される本体装置2の強度の向上にも寄与することができる。
【0148】
図8に示すように、本体レール部材29は、板バネ205を有する。板バネ205は、本体レール部材29の底面部201に設けられる。板バネ205は、コントローラが本体装置2に装着された状態において、コントローラに対して本体装置2から離れる方向(すなわち、
図9に示すx軸負方向)への力を加える弾性部材の一例である。他の実施形態においては、板バネに代えて、ゴム等の弾性部材が用いられてもよい。また、他の実施形態においては、本体レール部材29は、板バネ205を有していなくてもよい。
【0149】
図10に示すように、本体装置2の左側端子17は、対向部204の上記対向面204aに設けられる。
図10に示すように、左側端子17は、底面部201を向く側が露出された状態で配置される。このように、本実施形態においては、左側端子17は、本体装置2の装着面(換言すれば底面部201)と間隔を空けて配置される部材(すなわち、対向部204)において、当該部材の裏側(すなわち、底面部201に対向する側)に配置される。これによれば、左側端子17がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、左側端子17を保護することができる。
【0150】
また、本体装置2は、本体装置2の右側面に、本体レール部材29と同様のレール部材を備える(
図3)。右側面に設けられるレール部材は、第1右コントローラ4(または、後述する第2右コントローラ7)を本体装置2に着脱可能に装着するためのスライド部材の一例である。右側面に設けられるレール部材の構成は、上記本体レール部材29の構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。また、右側端子21は、左側端子17と同様、レール部材が有する対向部の対向面に設けられる。
【0151】
[2.第2コントローラの構成]
次に、ゲームシステムに含まれる第2コントローラの構成の一例について説明する。
図11は、第2左コントローラの一例を示す図である。
図12は、第2右コントローラの一例を示す図である。
図11に示す第2左コントローラ6は、第1左コントローラ3と同様に、本体装置2の左側面に装着可能である。
図12に示す第2右コントローラ7は、第1右コントローラ4と同様に、本体装置2の右側面に装着可能である。
図11および
図12に示すように、第2コントローラは、その一部が屈曲した形状をしている点で、第1コントローラと相違する。以下、第2左コントローラ6を例として、第2コントローラの構成について説明する。なお、第2コントローラの内部構成は、第1コントローラの内部構成(
図7)と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0152】
[2-1.第2左コントローラ]
[2-1-1.本体部]
図13は、
図11に示す第2左コントローラ6の一例の六面図である。
図11および
図13に示すように、第2左コントローラ6は、本体部301を備える。本体部301は、ユーザが第2左コントローラ6を使用する際にユーザによって主に把持される部分である。また、本体部301には、各操作部(例えば、後述するアナログスティック32等)が設けられる。ここで、第2左コントローラ6の本体部301は、第1左コントローラ3とは異なり、板状体(換言すれば、直方体)の上側(すなわち、
図11に示すy軸正方向側)が後方(すなわち、
図11に示すz軸正方向)に屈曲した形状を有する。詳細は後述するが、本体部301が屈曲した形状を有することによって、第2左コントローラ6は、ユーザにとって把持しやすく、操作しやすい形状となっている。
【0153】
図11および
図13に示すように、本体部301の正面は、山型に屈曲している。具体的には、本体部301の正面は、正対面301aと、斜面301bとを含む。本実施形態においては、正対面301aおよび斜面301bは平面(具体的には、当該面上の任意の2点を通過する直線が、常に当該面上に含まれるような面)である。ただし、他の実施形態においては、正対面301aおよび/または斜面301bは曲面(例えば、凸状の曲面)であってもよい。また、他の実施形態においては、正対面301aと斜面301bとの接続部分(換言すれば、正対面301aと斜面301bとの境界)は、面取りされていてもよい。
【0154】
正対面301aは、第2左コントローラ6の正面方向(前後方向とも言う。すなわち、
図11に示すz軸方向)に実質的に垂直な面である。本実施形態においては、正対面301aは、本体部301の正面のうちで下側(すなわち、
図11に示すy軸負方向側)の部分である。
【0155】
斜面301bは、上記正対面301aの上方に設けられる。斜面301bは、正対面301aと連続する面であり、正対面301aに対して傾いて設けられる。斜面301bは、斜面301bの上側部分が斜面301bの下側部分よりも後方(すなわち、z軸正方向側)に位置する向きに傾いている。斜面301bは、後述する回動部304の回動方向(すなわち、x軸まわりに回動する方向)と実質的に同じ方向に傾いていると言うことができる。斜面301bは、正対面301aに対して所定の角度(例えば、30°)傾いて設けられる。なお、正対面301aに対して斜面301bが傾く向きは、後述する回動部304が回動する向きと実質的に同じである。他の実施形態においては、斜面301bの傾き角度の大きさは任意である。
【0156】
図13に示すように、本体部301は板状の形状である。本体部301の裏面は、本体部301の正面に対して大略的には平行に設けられる。具体的には、本体部301の裏面は、上記正対面301aに対して実質的に平行な第1裏面301cと、上記斜面301bに対して実質的に平行な第2裏面301dとを有する。
【0157】
本体部301は、上記正面と上記裏面とに接する側面を有する。本実施形態においては、本体部301の側面のうちの右側面に、スライド部材302が設けられる。なお、
図11に示すように、本体部301の右側面は、第1右側面301eと、第2右側面301fとを含む。第1右側面301eは、本体部301の右側面のうち、正対面301aの側方(具体的には、左右方向。すなわち、
図11に示すx軸方向)に設けられる側面である。第2右側面301fは、本体部301の右側面のうち、斜面301bの側方に設けられる側面である。
【0158】
図11および
図13に示すように、本実施形態においては、正対面301aには、操作ボタン33~36および録画ボタン37が設けられる。また、斜面301bには、アナログスティック32および-(マイナス)ボタン47が設けられる。なお、本明細書において、第2左コントローラ6が備える構成要素のうち、上述した第1左コントローラ3が備える構成要素と同じものについては、第1左コントローラ3が備える構成要素と同じ参照符号を付すこととする。
【0159】
図13の正面図に示すように、本体部301の左上部分(厳密には、本体部301を表側から見たときの左上部分)の角部は面取りされており、丸みを帯びた形状となっている。この角部に、第1Lボタン38およびZLボタン39が設けられる。第1Lボタン38は、本体部301の側面のうちの左上部分に設けられる。また、ZLボタン39は、本体部301の側面から裏面(より具体的には、第2裏面301d)にかけての左上部分に設けられる。つまり、ZLボタン39は、第1Lボタン38の後側(
図13に示すz軸正方向側)に設けられる。本実施形態においては、本体部301の左上部分が丸みを帯びた形状であるので、第1Lボタン38およびZLボタン39は、本体部301の当該左上部分の丸みに応じた丸みを帯びた形状を有する。
【0160】
[2-1-2.スライド部材]
図11および
図13に示すように、第2左コントローラ6は、スライド部材302を備える。本実施形態においては、スライド部材302は、固定部303と、回動部304とを備える。固定部303は、本体部301に対して固定されている。回動部304は、固定部303に対して回動可能に設けられる。つまり、第2左コントローラ6のスライド部材302は、その一部(すなわち、回動部304)が本体部301に対して可動に構成されている。回動部304が回動することによって、スライド部材302は変形可能である。
【0161】
図11に示すように、固定部303は、上記第1右側面301eに設けられる。つまり、固定部303は、正対面301aの側方に設けられる。固定部303は、当該第1右側面301eから突出して設けられる。固定部303は、棒状の部材であり、第2左コントローラ6の上下方向(すなわち、
図13に示すy軸方向)に沿って延びる向きに設けられる。なお、固定部303は、本体部301の側方において、本体部301の側面に垂直な向きから見て当該本体部301の正面に対して突出しないように設けられる(後述する
図14参照)。つまり、固定部303は、本体部301の正面よりも背面側に設けられる。例えば、固定部303は、本体部301の側面に垂直な向きから見て第1右側面301eの範囲に収まるように設けられる。
【0162】
固定部303は、本体レール部材29に対してスライド可能に係合することが可能な形状を有する。なお、以下においては、固定部303が本体装置2の本体レール部材29に係合した状態において当該固定部303がスライド可能な方向(本実施形態においては、
図11に示すy軸方向)を、「(固定部303の)スライド方向」と呼ぶ。また、固定部303(より具体的には、固定部303の中心)を通る軸であって、固定部303のスライド方向に平行な軸を「(固定部303の)スライド軸」と呼ぶ。したがって、固定部303は、本体レール部材29に対して、当該固定部303のスライド軸に沿った方向にスライド可能に係合することが可能である。以下、固定部303の具体的な構成の一例について説明する。
【0163】
図14は、第2左コントローラ6の固定部303および回動部304の一例の拡大図である。
図14に示す拡大
図Aは、固定部303を下側(すなわち、
図14に示すy軸負方向側)から見たときの拡大図である。
【0164】
拡大
図Aに示すように、固定部303は、大略的には、スライド方向に垂直な断面がT字形状となる形状を有する。具体的には、固定部303は、軸部306と、天面部307とを有する。拡大
図Aに示すように、軸部306は、本体部301の第1右側面301eから突出して設けられる。天面部307は、軸部306において本体部301の反対側(すなわち、x軸負方向側)に設けられる。天面部307の幅(すなわち、z軸方向に関する長さ)は、軸部306の幅より広い。また、天面部307のz軸方向における端部は、軸部306のz軸方向における端部よりも突出した位置(換言すれば、外側の位置)となる。
【0165】
このように、固定部303は、スライド方向に垂直な断面における断面形状として、本体部301の側面から突出する(換言すれば、側面に隣接する)第1部分(すなわち、軸部306)の幅が、第1部分よりも当該側面から離れた位置にある第2部分(すなわち、天面部307)の幅よりも短い形状を有する。詳細は後述するが、上記の形状によって、本体装置2の本体レール部材29と係合した固定部303は、スライド方向に垂直な向きに関しては本体レール部材29に対して固定されて外れないようになっている(
図21参照)。
【0166】
また、
図14に示すように、固定部303はスライド軸に沿って延びる棒状の部材である。軸部306および天面部307は、固定部303のスライド軸に沿って延びるように設けられる。本実施形態においては、固定部303のスライド軸は、正対面301aと実質的に平行に設けられる。また、固定部303のスライド軸は、本体部301の第1右側面301eと実質的に平行に設けられる。
【0167】
また、
図11および
図14に示すように、固定部303の上側部分(すなわち、y軸正方向側の部分)においては、軸部306が設けられて、天面部307が設けられない。このように、天面部307は、固定部303のスライド方向の全体に亘って設けられる必要はない。また、他の実施形態においては、軸部306も天面部307と同様、固定部303のスライド方向の全体に亘って設けられる必要はない。
【0168】
図15は、固定部の下端部付近の断面の一例を模式的に示す図である。
図15は、
図14に示すC-C’断面における固定部303の部分断面の一例を模式的に示す図である。
図15に示すように、本実施形態においては、第2左コントローラ6は、固定部303に端子42を備える。具体的には、
図15に示すように、固定部303は、当該固定部303の下端部分に突出部308を有する。突出部308は、天面部307からスライド方向に(より具体的には、下方向、すなわち、y軸負方向に)突出して設けられる。突出部308は、固定部303において、本体部301から遠い側(すなわち、x軸正方向側)に設けられる。つまり、突出部308は、本体部301とは間隔を空けて設けられる。
図15に示すように、突出部308は、本体部301の方を向く対向面308aを有する。対向面308aは、第2左コントローラ6の所定面(具体的には、第1右側面301e)に対向する。
【0169】
図15に示すように、端子42は、対向面308aと上記所定面との間に設けられる。より具体的には、本実施形態においては、端子42は、対向面308aに設けられる。端子42は、本体部301を向く側が露出された状態で配置される。端子42は、固定部303(具体的には、突出部308)における裏側に配置される。上記のように、端子42が本体部301を向く側が露出されて配置されることによって、端子42がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、端子42を保護することができる。なお、
図15に示すように、端子42の先端は、スライド方向において、突出部308の先端(具体的には、y軸負方向側の先端)よりも内側に位置する。これによっても、端子42を保護することができる。
【0170】
図16は、突出部に設けられる端子の一例を示す斜視図である。
図16は、突出部308を裏側から(すなわち、対向面308aの側から)見た図である。
図15および
図16に示すように、突出部308は、壁部309を有する。壁部309は、上記対向面308aにおいて、対向面308aに平行で、かつ、スライド方向と実質的に垂直な方向(すなわち、z軸方向)に関する両側に設けられる。壁部309によって、端子42がユーザの手や他の物体に接触する可能性をより低減することができるので、端子42をより確実に保護することができる。
【0171】
図16の拡大図に示すように、固定部303の軸部306のうちで突出部308が設けられる側の面(すなわち、y軸負方向側の端面)に、孔306aが形成される。端子42は、孔306aを介して固定部303の内側から突出するように設けられる。また、突出部308の対向面308aには、端子42の数(ここでは、10個)と同数のスリット308bが形成される。スリット308bは、上記孔306aと繋がっている。スリット308bは、スライド方向(すなわち、y軸方向)に延びるように形成される。また、
図16に示すように、各スリット308bは、対向面308aに平行で、かつ、スライド方向に垂直な方向に(すなわち、z軸方向)に並んで形成される。
【0172】
図16に示すように、端子42は、スリット308bに沿って対向面308aに設けられる。各端子42は、各スリット308bと同様に、スライド方向に垂直な方向に(すなわち、z軸方向)に並んで設けられる。本実施形態においては、端子42は、その一部(例えば、先端部分)がスリット308b内に設けられ、他の一部がスリット308bの外側に設けられる(
図15および
図16)。ここで、第2左コントローラ6が本体装置2に装着される状態(「装着状態」と呼ぶ)においては、第2左コントローラ6の端子42が本体装置2の左側端子17に接続される状態においては、端子42は左側端子17に押されて変形し、スリット308bに近づく方向(すなわち、x軸負方向)に移動する。すなわち、各端子42は、当該各端子42の少なくとも一部が対向面308aに設けられるスリット308bの内部に入り込むように曲がる。スリット308bは、端子42が変形した際に対向面308aに接触しないよう、変形した端子42を避けるために設けられていると言うことができる。このように、本実施形態においては、端子42は、対向面308aに接触していないが、対向面308aに設けられるスリット308bに対応する位置に設けられており、スリット308bが無いとすれば対向面308aに接触する位置に設けられている。この意味で、本実施形態において、端子42は、対向面308aに設けられていると言うことができる。なお、他の実施形態においては、対向面308aにはスリット308bが設けられず、端子42は、対向面308aに接触するように設けられてもよい。また、
図16に示すように、端子42は、対向面308aに沿って延びている。
【0173】
図14に示すように、回動部304は、固定部303に接続される。本実施形態においては、回動部304は、固定部303の上側の端部(換言すれば、軸部306の上側の端部)に接続される。回動部304も固定部303と同様、本体レール部材29に対してスライド可能に係合することが可能な形状を有する。なお、以下においては、回動部304が本体装置2の本体レール部材29に係合した状態において当該回動部304がスライド可能な方向を、「(回動部304の)スライド方向」と呼ぶ。また、回動部304(より具体的には、回動部304の中心)を通る軸であって、回動部304のスライド方向に平行な軸を「(回動部304の)スライド軸」と呼ぶ。したがって、回動部304は、本体レール部材29に対して、当該回動部304のスライド軸に沿った方向にスライド可能に係合することが可能である。以下、回動部304の具体的な構成の一例について説明する。
【0174】
図14に示す拡大
図Bは、回動部304を、回動部304の先端側(具体的には、固定部303に接続される端部と反対側の端部)から見たときの拡大図である。拡大
図Bに示すように、回動部304は、固定部303と同様、大略的には、スライド方向に垂直な断面がT字形状となる形状を有する。具体的には、回動部304は、軸部316と、天面部317とを有する。拡大
図Bに示すように、軸部316は、後述する可動筐体319から突出して設けられる。天面部317は、軸部316において本体部301の反対側(すなわち、x軸負方向側)に設けられる。天面部317の幅方向(具体的には、回動部304のスライド方向に垂直であって、z軸方向に垂直な方向)の長さは、軸部316の幅より広い。また、天面部317の幅方向における端部は、軸部316のz軸方向における端部よりも突出した位置(換言すれば、外側の位置)となる。このような形状によって、回動部304も固定部303と同様、本体装置2の本体レール部材29と係合した場合に、スライド方向に垂直な向きに関しては本体レール部材29に対して固定されて外れないようになっている。
【0175】
また、
図11に示すように、回動部304の軸部316は、固定部303の軸部306とx軸方向(換言すれば、第1右側面301eに垂直な方向)について実質的に同じ位置に設けられ、回動部304の天面部317は、固定部303の天面部307とx軸方向について実質的に同じ位置に設けられる。したがって、固定部303のスライド軸と回動部304のスライド軸とが同一直線上に配置される場合には、固定部303と回動部304の両方を本体レール部材29に係合させることが可能である。
【0176】
また、
図14に示すように、回動部304はスライド軸に沿って延びる棒状の部材である。軸部316および天面部317は、回動部304のスライド軸に沿って延びるように設けられる。本実施形態においては、回動部304のスライド軸は、固定部303と同様、本体部301の第1右側面301eと実質的に平行に設けられる。
【0177】
また、
図11および
図14に示すように、回動部304のうち、固定部303に接続される側の端部においては、軸部316が設けられて、天面部317が設けられない。このように、天面部317は、回動部304のスライド方向の全体に亘って設けられる必要はない。また、他の実施形態においては、軸部316も天面部317と同様、回動部304のスライド方向の全体に亘って設けられる必要はない。なお、回動部304のうち固定部303に接続される側の端部については、可動筐体319と接続されていない。
【0178】
本実施形態においては、回動部304は、固定部303に対して回動可能に接続される。以下、
図17を参照して、固定部303と回動部304とを回動可能に接続する構成の一例について説明する。
【0179】
図17は、固定部と回動部との接続部分の一例を模式的に示す図である。
図17に示すように、固定部303(具体的には、軸部306)の上端付近に、実質的に円形の孔306aが形成される。また、回動部304(具体的には、軸部316)は、固定部303に接続される側の端部に、固定部303の孔306aに挿入可能な軸部304aを有する。軸部304aは、固定部303が設けられる第1右側面301eに対して実質的に垂直な向き(すなわち、x軸方向)に設けられる。軸部304aの直径は、固定部303の孔306aの直径とほぼ同程度に(あるいは、当該孔の直径より少しだけ小さく)設定される。また、スライド部材302は、固定用ディスク313および固定用ネジ314を有する。固定用ディスク313は、固定部303の孔306aよりも大きい円形の形状を有する。
【0180】
図17に示すように、回動部304は、軸部304aが固定部303の孔306aに挿入された状態で、固定用ネジ314によって固定用ディスク313と接続される。つまり、軸部304aは、固定部303の上端部分に設けられる。このとき、固定部303の上端部分(換言すれば、孔306aの周囲の部分)は、回動部304と固定用ディスク313とによって挟まれる。上記の構成によって、回動部304は、軸部304aを中心に回動が可能となる。具体的には、回動軸となる軸部304aは、第1右側面301eに対して実質的に垂直な向き(すなわち、x軸方向)を向くので、回動部304は固定部303に対してx軸回りに回動する。
【0181】
なお、固定部303と回動部304とを回動可能に接続するための回動機構は任意である。例えば、他の実施形態においては、回動部304の一端部分に孔が設けられ、当該孔に挿入可能な軸部が固定部303の上端部分に設けられてもよい。
【0182】
また、本実施形態においては、第2左コントローラ6のスライド部材302は、1つの回転軸を有する構成であるが、他の実施形態においては、2つ以上の回転軸を有する構成であってもよい。例えば、他の実施形態においては、スライド部材は、固定部と、第1回動部と、第2回動部とを備えていてもよい。このとき、固定部は、本実施形態と同様に、本体部301に対して固定される。第1回動部は、固定部に対して回動可能に接続される。なお、第1回動部の一端が、固定部の上端に接続され、第1回動部の他端が、第2回動部の一端に接続される。第2回動部は、第1回動部に対して回動可能に接続される。なお、上記固定部と、第1回動部および第2回動部のうち少なくとも1つとは、本体装置2の本体レール部材29とスライド可能に係合することが可能な形状を有していてもよい。
【0183】
なお、
図14の拡大
図Bに示すように、第2左コントローラ6は、係止部材318を備える。本実施形態においては、係止部材318は回動部304に設けられる。係止部材318は、第2左コントローラ6が本体装置2に装着された際に、本体装置2に対する第2左コントローラ6のスライド移動を係止するために設けられる。係止部材318の詳細については後述する。
【0184】
図11、
図13および
図14に示すように、回動部304は、可動筐体319を備える。可動筐体319は、回動部304の軸部316に固定されている。ここで、
図13に示すように、本体部301の斜面301bは、当該斜面301bの右辺が本体部301の正対面301aの右辺よりも左側に位置するように設けられる。つまり、本体部301の右側面のうち、斜面301bに接する第2右側面301fは、正対面301aに接する第1右側面301eに対して段差を有するように設けられる。具体的には、本体部301の右側面を右側(すなわち、x軸負方向側)から見たときに、第2右側面301fは第1右側面301eよりも奥側に設けられる。そのため、第2右側面301fと軸部316とは間隔を空けて設けられる。上記可動筐体319は、第2右側面301fと軸部316との間に設けられる。なお、本実施形態においては、可動筐体319と本体部301との隙間がほとんど生じないように可動筐体319が設けられる(
図13)。
【0185】
(回動部304の回動を制限するための構成)
図13に示すように、第2左コントローラ6は、突起部321を備える。突起部321は、本体部301において、上記第2右側面301fから突出するように設けられる。具体的には、突起部321が第2右側面301fから突出する量(換言すれば、長さ)は、可動筐体319と本体部301とのx軸方向における間隔(上記のように、本実施形態においてはほとんど生じない)よりも大きく設定される。本実施形態においては、突起部321は、第2右側面301fにおける後側(換言すれば、本体部301の裏面側)に設けられる。突起部321は、回動部304の回動を制限するために設けられる。
【0186】
図18は、回動部が回動する様子の一例を示す図である。なお、
図18においては、回動部304を見やすくする目的で、回動部304を斜線で示している。本実施形態においては、回動部304は、所定の回動方向(すなわち、x軸まわりの回動方向)に回動可能であり、
図18に示すように、直線位置と傾き位置とを取り得る。直線位置は、固定部303のスライド軸(
図18に示す一点鎖線A)と、回動部304のスライド軸(
図18に示す一点鎖線B)とが同一直線上に配置される位置である(
図18に示す(a))。つまり、回動部304が直線位置となる場合、固定部303のスライド方向と回動部304のスライド方向とが一致する。換言すれば、直線位置は、本体レール部材29に対して固定部303および回動部304が同時に係合可能となる位置である。
【0187】
一方、傾き位置は、回動部304のスライド軸が固定部303のスライド軸に対して傾く位置である(
図18に示す(a))。傾き位置にある回動部304は、当該回動部304のスライド軸が固定部303のスライド軸に対して平角以外の所定の角度(例えば、30°)をなす。より具体的には、本実施形態においては、傾き位置は、回動部304のスライド軸(換言すれば、回動部304のスライド方向)が、本体部301の斜面301bと実質的に平行となる位置である(
図18に示す(b))。換言すれば、傾き位置は、本体部301の正面に対して回動部304が突出しない位置であり、本体部301の正面(より具体的には、斜面301b)よりも回動部304が奥(換言すれば、背面側)となる位置であるとも言える。本実施形態において、回動部304は、少なくとも直線位置から傾き位置までの範囲で回動可能である。換言すれば、スライド部材302は、一直線状の形状と、その一部(すなわち、回動部304)が折曲した形状とに変形可能である。
【0188】
また、
図14および
図18に示すように、固定部303と回動部304との接続部分は、スライド部材302のスライド方向(すなわち、y軸方向)に関して、斜面301bと正対面301aとの境界部分に対応する位置に設けられる。換言すれば、固定部303と回動部304との接続部分の位置と、斜面301bと正対面301aとの境界部分の位置とは、本体部301の縦方向(すなわち、上記スライド方向)に関して実質的に同じ位置となる。なお、上記境界部分は、屈曲する形状を有する本体部301における屈曲する部分と言うことができる。以上によって、回動部304は、上記境界部分を軸として回動するので、回動部304を斜面301bに沿うように配置させることができる。したがって、回動部304が上記傾き位置に位置する場合には、回動部304は、斜面301bから突出しない状態となる。
【0189】
なお、固定部303は本体部301に対して固定されているので、固定部303のスライド方向は変化しない(すなわち、常にy軸方向を向く)のに対して、回動部304は回動するので、回動部304のスライド方向は回動に応じて変化する。ここで、詳細は後述するが、第2左コントローラ6が本体装置2に装着される場合には、固定部303のスライド軸と、回動部304のスライド軸とが実質的に平行になる。つまり、固定部303と回動部304のスライド方向が実質的に一致する。したがって、「スライド部材302が、本体レール部材29に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合する」と言う場合の「スライド方向」とは、固定部303のスライド方向であり、換言すれば、固定部303のスライド方向と実質的に一致する場合における回動部304のスライド方向である。
【0190】
上記突起部321は、回動部304が傾き位置となる場合に当該突起部321が可動筐体319に当接する位置に設けられる。具体的には、可動筐体319の背面側の一部は、突起部321と実質的に同じ形状に切欠かれており、回動部304が傾き位置となった状態において、突起部321は、可動筐体319における切欠かれた部分に挿入された状態で当該可動筐体319に当接する。このように、回動部304が直線位置から傾き位置まで回動する場合に回動部304が傾き位置となった状態において、突起部321は、回動部304の可動筐体319に当接する。突起部321が可動筐体319に当接することによって、回動部304の回動が傾き位置で停止される(
図18に示す(b))。このように、本実施形態においては、突起部321は、直線位置から傾き位置への向き(
図18に示す矢印参照)に回動する回動部304が傾き位置を超えて回動することを制限している。
【0191】
上記のように、本実施形態においては、第2左コントローラ6は、直線位置から、回動部304のスライド軸が固定部303のスライド軸に対して傾いた所定位置(具体的には、上記傾き位置)で回動部304の回動を制限する第1制限部(具体的には、突起部321)を備える。より具体的には、第1制限部は、直線位置から上記所定位置へ回動した回動部304の回動を当該所定位置で制限する。これによれば、回動部304が上記所定位置を超えた位置まで(換言すれば、直線位置から所定位置までの範囲を超えて)回動する可能性を低減することができ、回動部304が邪魔になりにくくなる。例えば、上記所定位置を超えた位置にある回動部304が何かに当たったり引っ掛かったりすることによって回動部304が破損する可能性を低減することができる。
【0192】
なお、他の実施形態においては、第1制限部が回動部304の回動を制限する所定位置は、傾き位置とは異なる位置であってもよい。例えば、第1制限部は、直線位置と傾き位置との間の位置で回動部304の回動を停止させてもよいし、傾き位置の付近の位置(厳密には傾き位置を超えた位置であってもよい)で回動部304の回動を停止させてもよい。これによっても本実施形態と同様、回動部304を邪魔になりにくくすることができる。
【0193】
また、他の実施形態においては、第2左コントローラ6は、直線位置で回動部304の回動を制限する第2制限部を備えていてもよい。より具体的には、第2制限部は、上記所定位置から直線位置へ回動した回動部304の回動を当該直線位置で制限する。これによれば、回動部304が上記直線位置を超えた位置まで(換言すれば、直線位置から所定位置までの範囲を超えて)回動する可能性を低減することができる。そのため、ユーザにとっては、回動部304を上記直線位置に配置させやすくなるので、スライド部材302を本体装置2に装着可能な形状にしやすくなる。これによって、第2左コントローラ6を本体装置2に装着する作業がユーザにとって行いやすくなる。また、回動部304が直線位置を超えた位置まで回動しにくくなるので、回動部304が邪魔になりにくくなる。
【0194】
なお、第2制限部の具体的な構成は任意である。例えば、第2左コントローラ6は、上記第2制限部として、突起を備えていてもよい。この突起は、例えば、固定部303の上端部分に設けられ、回動部304が直線位置となる場合に当該突起が可動筐体319に当接するように設けられてもよい。
【0195】
(回動部の位置を保持するための構成)
図13の正面図に示すように、本体部301には第1磁石322が設けられ、可動筐体319には第2磁石323が設けられる。第1磁石322は、本体部301の筐体の内部において、上記傾き位置にある回動部304の可動筐体319に対向する面(すなわち、第2右側面301f)の近傍に設けられる。第2磁石323は、可動筐体319の内部において、回動部304が傾き位置にある場合において本体部301に対向する面(「回動側対向面」と呼ぶ。)の近傍に設けられる。本実施形態においては、第1磁石322および第2磁石323は、第2左コントローラ6の外部から見えないように筐体の内部に配置される。ただし、他の実施形態においては、各磁石322および323は、第2左コントローラ6の外部に露出するように設けられてもよい。例えば、第1磁石322は、第2右側面301f上に設けられてもよいし、第2磁石323は、回動側対向面上に設けられてもよい。
【0196】
第1磁石322および第2磁石323は、互いに異なる磁極が対向する向きに(換言すれば、2つの磁石間に引力が働くように)設けられる。例えば、回動部304が傾き位置にある状態において第1磁石322のN極が第2磁石323の方を向くように設けられる場合、第2磁石323は、S極が第1磁石322の方を向く向きで設けられる。これによって、本体部301の第2右側面301fと、可動筐体319の回動側対向面との間には引力が働く。したがって、回動部304に力が加わっていない状態では、回動部304は、各磁石322および323による引力によって傾き位置に位置するように保持(換言すれば、維持)される。換言すれば、回動部304は、各磁石322および323の引力によって傾き位置の方へ付勢される。なお、各磁石322および323は、回動部304を厳密に傾き位置に保持する(換言すれば、移動させる)必要はなく、回動部304を傾き位置の近傍に保持するものであってもよい。
【0197】
上記のように、本実施形態においては、第2左コントローラ6は、回動部を所定位置(具体的には、傾き位置)に保持する保持部(具体的には、第1磁石322および第2磁石323)を備える。なお、保持部は、回動部304を所定位置に保持する保持力を当該回動部304に付与するものであると言うことができる。本実施形態によれば、回動部304に重力以外の力が加わっていない状態では、回動部304が傾き位置で保持されるので、回動部304がぶらついて邪魔になる可能性を低減することができる。なお、保持部は、回動部304に一定以上の力が加えられることによって、回動部304を傾き位置に保持する状態を解除するものである。つまり、第2左コントローラ6が保持部を有する構成であっても、回動部304は回動可能である。
【0198】
なお、他の実施形態においては、保持部は、磁石以外の他の部品によって構成されてもよい。例えば、上記第2右側面301fおよび回動側対向面のうち一方の面に係合穴が設けられる場合、当該係合穴に係合可能な突起が保持部として他方の面に設けられてもよい。突起は、回動部304が傾き位置にある場合において上記係合穴に挿入されて係合する位置に設けられる。したがって、突起が係合穴に係合することによって、回動部304が傾き位置に保持される。なお、突起は、当該突起が設けられる面から突出する向きに付勢されており、反対向きの力を加えることによって当該面に対して引っ込む方向へ移動可能であってもよい。以上のように、保持部は上記突起であってもよく、これによっても回動部304を傾き位置に保持することができる。
【0199】
また、他の実施形態においては、保持部は、上記第2右側面301fおよび回動側対向面のうち少なくとも一方の面に設けられる弾性体(例えばゴム)であってもよい。回動部304が傾き位置にある場合において、上記弾性体は、当該弾性体が設けられる面に対向する面(すなわち、第2右側面301fまたは回動側対向面)を押圧する。弾性体と当該弾性体が押圧する面との摩擦力によって、回動部304は傾き位置に保持される。
【0200】
なお、保持部は、傾き位置および直線位置とは異なる位置で回動部304を保持するものであってもよい。保持部によって回動部304が保持される位置がいずれの位置であっても、回動部304がぶらついて邪魔になる可能性を低減することができる。
【0201】
また、上記保持部として機能する各構成要素(すなわち、上記磁石、上記突起、または、上記弾性体)は、傾き位置で回動部304の回動を停止させる機能を有する。つまり、これらの各構成要素は、上述の第1制限部であると言うこともできる。なお、本実施形態における突起部321は、突起部321が破壊等されない限り、傾き位置を超える回動部304の回動を禁止するものである。これに対して、上記各構成要素は、回動部304が傾き位置にとどまるように一定の力を加えるものの、傾き位置を超える回動部304の回動を禁止しない。つまり、第1制限部は、傾き位置を超える回動部304の回動を禁止するものであってもよいし、傾き位置を超える回動を禁止しないものであってもよい。
【0202】
また、第1磁石322および第2磁石323は、回動部304を(回動部304の現在位置から)傾き位置に向けて付勢する機能を有する。つまり、第1磁石322および第2磁石323は、回動部304を直線位置から傾き位置への方向に付勢する付勢部であるということができる。付勢部によって、ユーザが動かさなくても回動部304を傾き位置に移動させることができるので、回動部304を傾き位置に移動させたいユーザの手間を省くことができる。
【0203】
なお、他の実施形態においては、付勢部は、磁石以外の構成要素、例えば、ばね等の弾性体によって構成されてもよい。具体的には、付勢部は、回動部304の回転軸(すなわち、軸部304a)に設けられるねじりコイルばねであってもよい。第2左コントローラ6は、上記第1磁石322および第2磁石323に代えて(または共に)、回動部304を付勢する弾性体を備えていてもよい。
【0204】
また、第2左コントローラ6が、第1制限部(すなわち、突起部321)と、上記付勢部として機能する弾性体とを備える場合、当該弾性体によって直線位置から傾き位置への方向に付勢される回動部304が突起部321によって傾き位置に停止される。その結果、回動部304は傾き位置に保持される。このように、第1制限部および上記弾性体は、保持部として機能することもできる。つまり、保持部は、第1制限部と上記弾性体とによって構成されてもよい。
【0205】
また、他の実施形態においては、上記突起部321は、回動部304に引っ掛かることが可能な爪部を有していてもよい。具体的には、爪部は、回動部304が傾き位置となる場合に当該爪部が当該回動部304の可動筐体319に引っ掛かり、回動部304が傾き位置から直線位置への方向に回動しないようにする。したがって、上記の場合、回動部304は、突起部321によって、傾き位置を超えて(より具体的には、直線位置から傾き位置までの範囲を超えて)回動することが制限されるとともに、突起部321の爪部によって、傾き位置から直線位置への方向に回動することが制限される。なお、ユーザは、爪部による引っ掛かりが解除される程度の力を加えることによって、回動部304を傾き位置から直線位置への方向へ回動させることができる。以上のように、突起部321が、上記第1制限部と上記保持部との両方の機能を有していてもよい。
【0206】
他の実施形態においては、付勢部は、回動部304を傾き位置から直線位置への方向に付勢するものであってもよい。例えば、第1磁石322および第2磁石323は、回動部304を直線位置に保持するように配置されてもよい。また、上記ねじりコイルばねは、回動部304を傾き位置から直線位置への方向に付勢するように設けられてもよい。なお、第2左コントローラ6が、上述の第2制限部と、回動部304を傾き位置から直線位置への方向に付勢するねじりコイルばねとを備える場合、回動部304に力が加わっていない状態では、回動部304は直線位置に保持される。
【0207】
(スライド部材302に設けられる操作部)
図11および
図13に示すように、第2左コントローラ6は第1左コントローラ3と同様、スライド部材302に操作部を備える。操作部は、スライド部材302の装着面(すなわち、スライド部材302が本体装置2に装着される場合に当該本体装置2に対向する面。具体的には、x軸負方向側を向く面)に設けられる。具体的には、第2左コントローラ6は、固定部303(より具体的には、天面部307)に、第2Rボタン44と、ペアリングボタン325とを備える。本実施形態においては、ペアリングボタン325は、第2左コントローラ6と本体装置2との無線通信に関する設定処理(ペアリング処理とも言う)を指示するために用いられる。
【0208】
なお、本実施形態において、スライド部材302の上記装着面は、上段面と下段面とを有している。上段面は、本体部301から相対的に(すなわち、下段面よりも)離れた位置に設けられる面であり、下段面は、本体部301に相対的に(すなわち、上段面よりも)近い位置に設けられる面である。また、スライド部材302の上記装着面は、上段面と下段面とを接続する斜面を有する。スライド部材302の装着面に設けられる各ボタン44および325は、上記上段面に対して突出しないように設けられる。すなわち、上記各ボタンは、下段面または斜面に設けられ、上記各ボタンの上面(すなわち、x軸負方向側の面。換言すれば押下面。)は、上段面と同じ面に配置されるか、あるいは、上段面よりも凹んだ位置に配置される。これによれば、スライド部材302が本体装置2の本体レール部材29に挿入された状態において、スライド部材302を本体レール部材29に対してスムーズにスライドさせることができる。
【0209】
また、
図13に示すように、第2左コントローラ6は、固定部303に通知用LED326(本実施形態においては、4つの通知用LED)を備える。通知用LED326は、ユーザに対して所定の情報を通知するための通知部である。通知用LED326によって通知される情報は任意である。例えば、本実施形態においては、通知用LED326は、本体装置2が複数のコントローラと通信を行う場合に、各コントローラを識別する情報(例えば、コントローラに付された番号)をユーザに示す。なお、本実施形態においては、4つの通知用LEDのうち2つが天面部307に設けられ、残りの2つの通知用LEDが軸部306に設けられる。ただし、各通知用LED326の配置位置は任意である。
【0210】
図11および
図13に示すように、第2Lボタン43は回動部304に設けられる。本実施形態においては、第2Lボタンは、軸部316に設けられ、天面部317よりも突出しないように設けられる。すなわち、第2Lボタンの上面(すなわち、x軸負方向側の面。換言すれば押下面。)は、天面部317の上面(すなわち、x軸負方向側の面)と同じ面に配置されるか、あるいは、当該面よりも凹んだ位置に配置される。
【0211】
上記のように、本実施形態においては、回動部304に操作部が設けられる。そのため、第2左コントローラ6は、第2Lボタン43に対する操作を検知して、当該操作を示す信号を回動部304から本体部301へ伝送する伝送部を備える。具体的には、本実施形態においては、伝送部は、フィルム状の基板で構成されるフレキシブルプリント回路基板327である。
【0212】
図19は、スライド部材(固定部および回動部)の内部構成の一例を示す図である。
図19に示すように、フレキシブルプリント回路基板327は、可動筐体319と固定部303とに亘って設けられる。すなわち、フレキシブルプリント回路基板327の一部(すなわち、第1部分)は、可動筐体319の内部に設けられ、フレキシブルプリント回路基板327の他の一部(すなわち、第2部分)が可動筐体319の外側に延び、さらに、フレキシブルプリント回路基板327の他の一部(すなわち、第3部分)が固定部303の内部に設けられる。このように、本実施形態においては、回動部304は固定部303に対して回動するので、曲げることが可能なフレキシブルプリント回路基板327によって固定部303と回動部304とを電気的に接続している。
【0213】
なお、本実施形態においては、フレキシブルプリント回路基板327は、可動筐体319内の第1部分と固定部303内の第3部分との間の第2部分が、第2左コントローラ6の外部に露出する。ただし、他の実施形態においては、フレキシブルプリント回路基板327は、第2左コントローラ6の外部に露出しないように設けられてもよい。例えば、フレキシブルプリント回路基板327は、回動部304の軸部316の内部から回動機構の内部を介して固定部303の軸部306の内部へ延びるように設けられてもよい。
【0214】
フレキシブルプリント回路基板327は、可動筐体319の内部に設けられる第1部分において、第2Lボタン43に対する操作を検知する。また、フレキシブルプリント回路基板327は、固定部303の内部に設けられる第3部分において、第2Rボタン44に対する操作と、ペアリングボタン325に対する操作とを検知する。図示しないが、フレキシブルプリント回路基板327は、本体部301の内部に設けられる通信制御部101に電気的に接続される。フレキシブルプリント回路基板327は、第2Lボタン43、第2Rボタン44、および、ペアリングボタン325に対する操作を示す信号を通信制御部101へ出力する。また、フレキシブルプリント回路基板327は、通知用LED326に電気的に接続されており、通信制御部101からの制御指令に基づいて通知用LED326の点灯を制御する。
【0215】
[2-1-3.係止部材]
図14の拡大
図Bに示すように、第2左コントローラ6は、係止部材318を備える。係止部材318は、上記装着状態において本体装置2に対する第2左コントローラ6のスライド部材302のスライド移動を係止するための部材である。
【0216】
係止部材318は、スライド部材302における上側部分(換言すれば、回動部304)に設けられる(
図14の拡大
図B)。なお、係止部材318の位置は、本体装置2の本体レール部材29における被係止部(すなわち、
図9に示す切欠きC1)の位置に応じて決められる。すなわち、係止部材318の位置は、装着状態において係止部材318が本体レール部材29の切欠きC1の場所に位置するように決定される。本実施形態のように、係止部材318がスライド部材302における上側部分に設けられる場合、スライド部材302が本体レール部材29に挿入される際に係止部材318が本体レール部材29に接触する期間を短くすることができる。これによって、ユーザは、スライド部材302のスライド移動をスムーズに行うことができる。なお、係止部材318の位置は任意であり、他の実施形態においては、スライド部材302における下側部分(例えば、固定部303)に設けられてもよい。
【0217】
図14の拡大
図Bに示すように、係止部材318は、スライド部材302の軸部316の側面(すなわち、軸部316の幅方向に垂直な面)から突出して設けられる。また、係止部材318は、可動筐体319の右側面から突出して設けられる。このように、係止部材318は、スライド部材302の側面および可動筐体319の右側面から突出して設けられる。具体的には、軸部316の側面と可動筐体319の右側面とに亘って孔が設けられており、係止部材318の少なくとも一部は、当該孔から突出して設けられる(
図14の拡大
図B)。なお、係止部材318は、スライド部材302の側面および可動筐体319の右側面のいずれか一方からのみ突出して設けられてもよい。
【0218】
本実施形態においては、係止部材318は可動である(
図14の拡大
図B)。具体的には、係止部材318は、軸部316の側面から突出した突出状態と、当該突出状態から当該側面の内側の方へ移動した収納状態との間で移動可能である。なお、収納状態とは、係止部材318が軸部316の内部にある程度収納された状態であってもよいし、完全に収納された状態であってもよい。したがって、突出状態は、係止部材318が収納状態にある場合よりも突出している状態であると言うことができる。なお、他の実施形態においては、係止部材318は、可動筐体319の右側面に垂直な方向に移動可能であってもよい。このとき、係止部材318は、可動筐体319の内部に近づく方向に移動することで収納状態となる。
【0219】
本実施形態においては、係止部材318は、弾性部材(例えば、ばね)によって、上記突出状態となるように付勢されている。例えば、回動部304の内部において、係止部材318よりも内側に、係止部材318に当接するようにばねを設けることによって、係止部材318を突出状態となるように付勢することができる。なお、他の実施形態においては、係止部材318は、スライド部材302の側面および/または可動筐体319の右側面から突出して設けられ、他からの力を受けることによって自身が変形する部材であってもよい。
【0220】
図13に示すように、第2左コントローラ6は、解除ボタン328を備える。解除ボタン328は、ユーザによる操作によって移動可能な可動部材の一例である。解除ボタン328は、可動筐体319に設けられる。図示しないが、解除ボタン328は、係止部材318と連動して移動することが可能に構成される。なお、係止部材318と解除ボタン328は、一体的に形成されていてもよい。例えば、回動部304の内部には、係止部材318および解除ボタン328が移動可能な溝が設けられている。係止部材318および解除ボタン328は、上記溝に沿って所定方向(すなわち、
図14に示す移動方向)に移動可能に設けられる。したがって、解除ボタン328が押下された場合、解除ボタン328と共に係止部材318も移動する。
【0221】
以上より、本実施形態においては、解除ボタン328が押下されていない状態では、係止部材318が上記突出状態となり、解除ボタン328が押下されたことに応じて、係止部材318が上記収納状態となる。
【0222】
また、第2左コントローラ6が本体装置2に装着される場合において、係止部材318が収納状態となる場合、係止部材318は、上記本体レール部材29の切欠きC1には引っ掛からない(あるいは、ほとんど引っ掛からない)。そのため、収納状態においては、係止部材318による係止(換言すれば、ロック)が解除される。以上より、ユーザは、解除ボタン328を押下することによって、係止部材318を収納状態へと移行させ、係止部材318によるロックを解除することができる。
【0223】
[2-2.第2右コントローラ]
図12に示すように、第2右コントローラ7は、操作部の配置等を除いて、第2左コントローラ6と同様の構成を有する。具体的には、第2右コントローラ7は、本体部401と、スライド部材402とを備える。
【0224】
本実施形態において、第2右コントローラ7の本体部401は、第2左コントローラ6の本体部301と左右対称となる形状である。ただし、本体部401は、本体部301と厳密に左右対称である必要はない。本体部401の正面も本体部301の正面と同様、正対面401aと斜面401bとを含む。また、第2右コントローラ7は、第1右コントローラ4と同様、本体部401の下側面に窓部68を有する。
【0225】
スライド部材402は、本体装置2の右側面に設けられるレール部に着脱可能に装着可能である。
図12に示すように、スライド部材402は、固定部403および回動部404を備える。第2右コントローラ7のスライド部材402は、前後方向(すなわち、
図12に示すz軸方向)に関して反対である点を除いて、第2左コントローラ6のスライド部材302と同様に構成される。
【0226】
図12に示すように、第2右コントローラ7においては、アナログスティック52およびホームボタン58が正対面401aに設けられ、各操作ボタン53~55および+(プラス)ボタン57が斜面401bに設けられる。また、本体部401の右上部分に第1Rボタン60が設けられ、第1Rボタン60の後側(すなわち、
図12に示すz軸正方向側)にZRボタン(図示せず)が設けられる。図示しないが、第2Lボタンおよびペアリングボタンは、固定部403に設けられる。また、第2Rボタンは、回動部404に設けられる。
【0227】
以上のように、第2右コントローラ7も第2左コントローラ6と同様、本体部401が把持しやすい形状となっている。また、非装着状態においては回動部404が傾き位置となるので、回動部404が邪魔になりにくく、把持しやすくなっている。また、回動部404が直線位置となることが可能であるので、スライド部材402が本体装置2のレール部に挿入可能となっており、第2右コントローラ7を本体装置2に装着可能である。
【0228】
[3.第2コントローラの使用]
以下、第2コントローラが使用される際の動作について説明する。第2コントローラも第1コントローラと同様、本体装置2から外した状態(「非装着状態」と呼ぶ。)で使用することも可能であるし、本体装置2に装着された状態(すなわち、装着状態)で使用することも可能である。
【0229】
[3-1.非装着状態での使用]
図20は、非装着状態の第2左コントローラ6をユーザが把持する様子の一例を示す図である。なお、
図20は、ユーザが片手で第2左コントローラ6を把持する様子を示す。
図20においては、ユーザは、第2左コントローラ6を縦持ち(すなわち、コントローラの長手方向が縦向きとなる持ち方)で把持すると言うことができる。
【0230】
図20において、ユーザは、本体部301を手のひらで把持する。つまり、本体部301は、ユーザによって把持される把持部と言うこともできる。
図20において、ユーザは、本体部301を把持した状態で、アナログスティック32を操作可能な位置に親指を配置し、第1Lボタン38またはZLボタン39を操作可能な位置に人差し指を配置して、第2左コントローラ6を使用することができる。なお、縦持ちで第2左コントローラ6を把持する際、ユーザは、操作ボタン33~36を親指で操作することも可能であるし、第2Lボタン43および第2Rボタン44を親指以外の指のいずれかで操作することも可能である。
【0231】
第2左コントローラ6については本体部301の上側部分が奥側(すなわち、
図20に示すz軸正方向側)に屈曲しているので、ユーザにとって第2左コントローラ6が把持しやすくなっている。また、第2左コントローラ6においては、アナログスティック32が斜面301bに設けられる。本実施形態においては、アナログスティック32が本体部301から突出する長さは、操作ボタン33~36が本体部301から突出する長さよりも長い。このように、第2左コントローラ6においては、突出量が大きいアナログスティック32を斜面301bに設けることによって、アナログスティック32がユーザにとって操作しやすくなっている。
【0232】
なお、図示しないが、ユーザが両手で横持ち(すなわち、コントローラの長手方向が横向きとなる持ち方)で第2左コントローラ6を把持する場合も、縦持ちの場合と同様、第2左コントローラ6は把持しやすくなっている。すなわち、ユーザは、本体部301の斜面301bの部分を左手で把持し、正対面301aの部分を右手で把持した状態で、アナログスティック32を操作可能な位置に左手の親指を配置し、操作ボタン33~36を操作可能な位置に左手の親指を配置して、第2左コントローラ6を使用することができる。このように、横持ちで第2左コントローラ6を把持する場合、左コントローラ6においては、左手で把持する斜面301bと、右手で把持する正対面301aとに角度が付けられていることによって、本体部301が把持しやすくなっている。
【0233】
なお、非装着状態において、回動部304が上記傾き位置以外の位置にある場合、回動部304は、上記付勢部として機能する各磁石322および323によって、傾き位置へと回動する。また、非装着状態において、回動部304が上記傾き位置にある場合、回動部304は、上記保持部として機能する各磁石322および323によって、傾き位置に保持される。このように、非装着状態においては、回動部304は傾き位置に配置される。したがって、非装着状態においては、回動部304は、本体部301の形状に沿って配置されるので、ユーザが第2左コントローラ6を把持する際に回動部304が邪魔になりにくく、ユーザは第2左コントローラ6を把持しやすくなる。
【0234】
[3-2.装着状態での使用]
次に、第2コントローラを本体装置2に装着して使用する場合について説明する。第2左コントローラ6を本体装置2に装着する際、ユーザは、まず、第2左コントローラ6のスライド部材302の下端(具体的には、固定部303の下端)を、本体装置2の本体レール部材29の上端の挿入口に挿入する。第2左コントローラ6の固定部303が本体レール部材29に挿入された後、ユーザは、固定部303を本体レール部材29の奥(
図8では、y軸負方向側)へ移動させる。
【0235】
図21は、コントローラのスライド部材と本体装置2のスライド部材とが係合した状態の一例を模式的に示す図である。なお、
図21は、第2左コントローラ6の固定部303と本体装置2の本体レール部材29との断面を示す図である。本体レール部材29に第2左コントローラ6のスライド部材302(
図21の例においては、固定部303)が挿入された状態では、
図21に示すように、本体レール部材29と固定部303とが係合した状態となる。この状態において、本体レール部材29に係合した固定部303は、スライド方向(すなわち、y軸方向)にはスライド移動可能であるとともに、スライド方向に垂直な方向(すなわち、x軸方向)に関しては、本体レール部材29の天面部203によって固定されて外れないようになっている。
【0236】
本体レール部材29に挿入された固定部303が本体レール部材29の奥へ移動されていくと、回動部304が本体レール部材29に挿入され始める。このとき、回動部304が本体レール部材29に当たり、回動部304は傾き位置から直線位置への方向へ回動する。そして、固定部303がある程度奥の位置まで本体レール部材29に挿入されると、回動部304は本体レール部材29に挿入されるにつれて直線位置となる。そして、固定部303の先端が本体レール部材29の奥に到達すると、第2左コントローラ6が本体装置2に装着された装着状態となる。
【0237】
図22は、装着状態における第2左コントローラ6の一例を示す図である。また、
図23は、本体装置2に第2コントローラが装着されたゲームシステムの一例を示す図である。なお、
図22では、第2左コントローラ6を見やすく示すために、本体装置2を示さずに、第2左コントローラ6のみを示している。
図22に示すように、第2左コントローラ6が本体装置2に装着される際には、回動部304が直線位置となり、第2左コントローラ6のスライド部材である固定部303および回動部304は一直線状になる(すなわち、固定部303のスライド軸および回動部304のスライド軸は同一直線上に配置される)。
【0238】
また、装着状態においては、係止部材318は、本体レール部材29に形成された切欠きC1に対応する位置となる。したがって、装着状態においては、係止部材318は、突出状態となって本体レール部材29の切欠きC1に引っ掛かる。これによって、係止部材318は、第2左コントローラ6のスライド部材302の抜去方向(すなわち、スライド部材302が本体レール部材29から抜去される方向、換言すれば、スライド部材302が本体レール部材29に挿入される方向の逆方向)へのスライド移動を係止する。このようにして、係止部材318によって、第2左コントローラ6を本体装置2に対して係止する(換言すれば、ロックする)ことができる。
【0239】
なお、係止部材318は、収納状態となることが可能であるので、第2左コントローラ6のスライド部材302が本体レール部材29に対して挿入途中または抜去途中である状態では、係止部材318が本体レール部材29の天面部203に当接して収納状態となる。そのため、上記の状態においては第2左コントローラ6を本体装置2に対してスムーズにスライド移動させることができる。
【0240】
また、装着状態においては、本体レール部材29に設けられる板バネ205は、第2左コントローラ6のスライド部材に当接し、本体装置2から離れる方向に第2左コントローラ6を押圧する。これによって、本体装置2と第2左コントローラ6とのがたつきを低減することができ、本体装置2と第2左コントローラ6とをしっかりと接続することができる。
【0241】
なお、上記においては、第2左コントローラ6を本体装置2に装着する場合を例として説明したが、第2右コントローラ7も第2左コントローラ6と同様にして本体装置2に装着することが可能である。
【0242】
図24は、第2コントローラが本体装置2に装着されたゲームシステムをユーザが把持する様子の一例を示す図である。
図24においては、ユーザは、本体装置2に装着された第2左コントローラ6を左手で把持し、本体装置2に装着された第2右コントローラ7を右手で把持している。
図24に示すように、ユーザは、装着状態においても非装着状態(
図20)と同様にして第2コントローラを把持することができる。ここで、第2コントローラについては本体部の上側部分が奥側へ屈曲しているので、ユーザにとって第2コントローラが把持しやすくなっている。また、各第2コントローラの斜面に設けられる操作部(アナログスティック32、または、操作ボタン53~56等)が操作しやすくなっている。
【0243】
なお、
図24においては、本体装置2に対して左右2つの第2コントローラが装着されているが、本体装置2には第1コントローラと第2コントローラとを1つずつ装着することも可能である。
【0244】
第2左コントローラ6を本体装置2から外す場合、ユーザは、上述の解除ボタン328を押下する。解除ボタン328は、ユーザによって操作されたことに応じて係止部材318を突出状態の位置から収納状態の位置へと移動させる。解除ボタン328が押下されたことに応じて、上述のように、係止部材318は収納状態となるので、係止部材318がスライド部材による抜去方向へのスライド移動を係止する状態が解除される。このとき、ユーザは、(係止部材318がスライド移動を係止する状態に比べて)比較的容易に第2左コントローラ6を抜去方向へスライド移動させることができる。したがって、ユーザは、解除ボタン328を押下して係止が解除された状態で、第2左コントローラ6をスライド移動させることによって、本体装置2から第2左コントローラ6を容易に外すことができる。なお、第2右コントローラ7も第2左コントローラ6と同様にして本体装置2から外すことができる。
【0245】
なお、本体装置2から第2左コントローラ6が外されると、回動部304は回動可能な状態となる。ここで、本実施形態においては、本体装置2は第1磁石322および第2磁石323を備えるので、各磁石322および323による引力によって、回動部304は傾き位置まで回動し、(力が加えられない場合には)傾き位置を維持する。このように、本実施形態においては、本体装置2から第2左コントローラ6が外されると、ユーザが動かさなくても、回動部304は邪魔になりにくい傾き位置へ移動する。本実施形態によれば、ユーザが回動部304を傾き位置へ移動させる必要がないので、便利である。
【0246】
[4.本実施形態における作用効果および変形例]
上記実施形態においては、ゲームコントローラ(すなわち、第2コントローラ)は、ゲーム処理を実行可能であって本体装置側スライド部材(例えば、本体レール部材29)を備える本体装置2に装着可能である。ゲームコントローラは、操作部(例えば、アナログスティック32)と、コントローラ側スライド部材(例えば、スライド部材302)とを備える。コントローラ側スライド部材は、本体装置側スライド部材に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能である。コントローラ側スライド部材のスライド方向における一端と他端とのうちで、少なくとも一端(例えば、
図11に示すy軸負方向側の端)からコントローラ側スライド部材を本体装置側スライド部材に対して挿入することによって、ゲームコントローラは本体装置に対して装着されることが可能である。また、コントローラ側スライド部材は、ゲームコントローラの所定面(例えば、第1右側面301e)から突出して設けられ、当該所定面に対して固定された固定部303と、固定部303に接続され、当該固定部303に対して回動が可能な回動部304とを備える。
【0247】
上記実施形態によれば、スライド部材302の一部である回動部304が回動可能であるので、スライド部材302の形状(換言すれば、固定部303に対する回動部304の向き)を変化させることができる。ここで、コントローラの形状の設計はスライド部材302の形状による制限を受ける。これに関して、上記実施形態によれば、スライド部材302の形状の自由度が増すことによって、コントローラの形状の自由度を向上させることができる。
【0248】
(本体部の形状に関する変形例)
上記実施形態においては、第2左コントローラ6の本体部301の正面は、山型に屈曲する形状であった。具体的には、本体部301の正面は、操作部(すなわち、アナログスティック32)が設けられる斜面301bと、当該斜面とは平行ではない(換言すれば、側面に垂直な向きから見て斜面301bに対して所定角度傾いた)正対面301aという2つの平面を含む。なお、本体部301の正面の屈曲する部分(すなわち、正対面301aと斜面301bとの境界部分)は、面取りされていてもよい。つまり、上記境界部分は、曲面で構成されてもよい。このとき、当該境界部分は、湾曲する部分ということもできる。また、他の実施形態においては、以下に例示するように、本体部301の正面は、平面を含まない形状であってもよい。
【0249】
図25は、上記実施形態の第1の変形例に係る第3左コントローラの一例を示す図である。
図25に示すように、第1の変形例に係る第3左コントローラ8は、本体部501および可動筐体502を備える。なお、第3左コントローラ8は、本体部501および可動筐体502の形状が異なる点を除いて、上記実施形態に係る第2左コントローラ6と同様である。
【0250】
図25に示すように、本体部501の正面は、山型に湾曲している。換言すれば、本体部501の正面は、凸状の曲面を含む。この曲面に操作部(アナログスティック32等)が設けられる。本体部501の正面は、前側(すなわち、
図25に示すz軸負方向側)が凸となる曲面である。換言すれば、本体部501の正面は、上下方向(すなわち、
図25に示すy軸方向)の各端が後側に引っ込み、当該各端の間の部分が突出した形状である。
【0251】
なお、本実施形態において、「山型に屈曲(または湾曲)する面」とは、当該面におけるある点を頂点とした場合に、頂点からある方向について両側に向かうにつれて奥側(当該面が正面とすれば、背面側と言える。)に位置するような面を指す。ただし、頂点を基準とした全方向(すなわち、360度の方向)についての位置が頂点よりも奥側に位置する必要はない。例えば、上記実施形態においては、本体部301の正面は、正対面301aと斜面301bとの境界上の点を頂点としたときに、本体部301の上下方向(すなわち、y軸方向)について両側に向かうにつれて奥側に位置するような面であるので、「山型に屈曲する面」であると言える。
【0252】
なお、第1の変形例においては、本体部501の正面の全体が凸状の曲面であった。ここで、他の実施形態においては、本体部501の正面の一部が凸状の曲面であってもよい。例えば、本体部501の正面のうち、上下方向に関してスライド部材が設けられる範囲の部分が、凸状の曲面であってもよい。また、本体部501の正面のうち、上下方向に関して所定の操作部が設けられる範囲(例えば、アナログスティック32および各操作ボタン33~36が設けられる範囲)の部分が、凸状の曲面であってもよい。
【0253】
上記のように、左コントローラの本体部は、前側が凸となるように屈曲する形状(例えば、上記実施形態)であってもよいし、前側が凸となるように湾曲する形状(例えば、上記第1の変形例)であってもよい。これによって、ユーザにとって本体部が把持しやすくなる。
【0254】
また、第1の変形例においては、可動筐体502は、本体部501の形状に応じた曲面を有するように構成される。すなわち、
図25に示すように、可動筐体502は、回動部304が傾き位置となる場合において、本体部501の正面と可動筐体502の正面とが横方向(すなわち、
図25に示すx軸方向)から見て実質的に一致するように設けられる。これによれば、回動部304が傾き位置となる場合において、可動筐体502が邪魔になりにくくなる。なお、他の実施形態においては、可動筐体502は、回動部304が傾き位置となる場合において、横方向から見て本体部501よりも突出しないように設けられてもよい。
【0255】
(回動部の回動範囲に関する変形例)
なお、上記実施形態および上記第1の変形例において、回動部304は、直線位置と、傾き位置との間で回動可能である。したがって、上記実施形態および上記第1の変形例によれば、左コントローラを本体装置2に装着可能な位置(すなわち、直線位置)に回動部304が回動可能であるとともに、邪魔になりにくい上記所定位置に回動部304を回動させることができる。
【0256】
なお、他の実施形態においては、回動部304は、直線位置と傾き位置との間の範囲で回動可能でなくてもよく、直線位置と所定位置との間の範囲で回動可能であってもよい。この所定位置とは、直線位置と傾き位置との間の位置(この位置は、直線位置および傾き位置とは異なる)である。上記所定位置は、本体部301の正面(より具体的には、斜面301b)に対して当該回動部304が突出する量が、直線位置における当該回動部304の突出量(換言すれば、突出する長さ)よりも減少する向き(すなわち、直線位置から傾き位置への向き。換言すれば、回動部304が正面側から背面側へ向かう向き)に当該回動部304が回動した位置である。換言すれば、回動部304が直線位置から所定位置へ移動することによって、回動部304が本体部301の正面から突出する長さは短くなり、回動部304のうちで当該正面から突出する部分は小さくなる。したがって、回動部304が上記所定位置となることによって、(回動部304が直線位置にある状態に比べて)回動部304が邪魔になりにくくなる。このように、回動部304が直線位置と上記所定位置との間の範囲で回動可能である場合であっても、上記実施形態と同様に、回動部304が邪魔になりにくくなるという効果を奏することができる。
【0257】
(グリップ部に関する変形例)
図26は、上記実施形態の第2の変形例に係る左コントローラの一例を示す図である。なお、
図26は、第2の変形例に係る左コントローラを右側から見た図と下側から見た図とを含む。
図26に示すように、第2の変形例に係る左コントローラ9は、本体部301の裏面301cにグリップ部505を備える。
図26に示すように、グリップ部505は、裏面301cよりも突出した凸状の面を有する。当該凸状の面は、ユーザの手で把持可能である(すなわち、ユーザの手で把持可能な程度に突出している)。第2の変形例によれば、ユーザは、グリップ部505に手を掛ける(換言すれば、グリップ部505の面に手を当てる)ことによって、本体部301をより把持しやすくなる。
【0258】
なお、第2の変形例においては、グリップ部505は、本体部301の裏面の少なくとも下側部分に設けられる。これによれば、例えばコントローラを把持するユーザの中指、薬指、および/または、小指をグリップ部505に掛けてコントローラを把持することができるので、本体部301をより把持しやすくなる。なお、他の実施形態においては、グリップ部505が設けられる位置は任意であり、例えば、裏面301cと裏面301dとに亘ってグリップ部505が設けられてもよい。また、グリップ部505は、凸状の任意の形状であってよい。
【0259】
また、
図26においては、本体部301は、平面である裏面301cを含む構成である。ただし、他の実施形態においては、本体部301は裏側に平面を含まず、裏側の全体が凸状の面によって構成されてもよい。
【0260】
また、
図26においては、グリップ部505は、本体部301の筐体と一体的に形成される。ただし、他の実施形態においては、グリップ部505は、本体部301に対して着脱可能なアタッチメントであってもよい。このとき、例えば、グリップ部505は、コントローラのスライド部材に着脱可能なスライド部材(例えば、本体レール部材29と同様のスライド部材)によって、コントローラに対して着脱可能に構成されてもよい。
【0261】
(固定部と回動部との配置に関する変形例)
上記実施形態では、第2左コントローラ6のスライド部材の下端側(すなわち、
図13に示すy軸負方向側)に固定部303が設けられ、上端側に回動部304が設けられた。また、固定部303の下端に設けられる突出部308に端子42が設けられる構成であった。ここで、他の実施形態においては、以下に説明するように、固定部と回動部との配置が反対(すなわち、コントローラのスライド部材の上端側に固定部が設けられ、下端側に回動部が設けられる)であってもよい。
【0262】
固定部と回動部との配置が反対となる変形例においては、第2左コントローラ6の本体部の右側面のうち、正対面の側方の第1右側面は、斜面の側方の第2右側面よりも凹んだ位置に設けられる。固定部は、第2右側面に固定して設けられる。回動部は、固定部の下端に接続され、固定部に対して回動可能に接続される。可動筐体は、回動部の軸部に固定されて接続される。なお、可動筐体は、上記第1右側面と回動部の軸部との間に設けられる。また、突出部は、回動部の下端側に設けられ、端子は突出部に設けられる。なお、上記変形例においても上記実施形態と同様、端子は、突出部の対向面(すなわち、本体部に対向する面)に設けられる。
【0263】
なお、上記変形例においては、第2左コントローラ6を本体装置2に装着する際には、回動部の下端を本体装置2の本体レール部材29の上端の挿入口に挿入する。上記変形例においても上記実施形態と同様、回動部のスライド軸と固定部のスライド軸とを同一直線上に配置させることによって、第2左コントローラ6のスライド部材を本体レール部材29に挿入することができ、第2左コントローラ6を本体装置2に装着することができる。
【0264】
(スライド部材の構成に関する変形例)
他の実施形態においては、第2コントローラのスライド部材は、回動部を備えておらず、変形不可能な構成であってもよい。このとき、第2コントローラの本体部の正面は、上記実施形態と同様、正対面301aと斜面301bとを含んでいてもよいし、上記第1の変形例と同様、凸状の曲面を含んでいてもよい。上記スライド部材は、その一部が、本体部の側面に垂直な向きから見て当該本体部の正面に対して突出して設けられる。なお、本体部は、その裏面に上記グリップ部を備えていてもよい。以上の構成によれば、上記実施形態と同様、本体部を把持しやすくすることができ、把持しやすいコントローラを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0265】
上記実施形態は、コントローラの形状に関する設計上の自由度を向上すること等を目的として、例えば、ゲームコントローラとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0266】
1 ゲームシステム
2 本体装置
6 第2左コントローラ
7 第2右コントローラ
29 本体側レール部材
32 アナログスティック
301 本体部
302 スライド部材
303 固定部
304 回動部
321 突起部
323 第1磁石
324 第2磁石