(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-19
(45)【発行日】2022-04-27
(54)【発明の名称】電流電圧変換回路、基準電圧発生回路及び不揮発性半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H03K 19/00 20060101AFI20220420BHJP
G05F 3/26 20060101ALI20220420BHJP
【FI】
H03K19/00 210
G05F3/26
(21)【出願番号】P 2020203224
(22)【出願日】2020-12-08
(62)【分割の表示】P 2019037526の分割
【原出願日】2019-03-01
【審査請求日】2020-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】519213274
【氏名又は名称】力晶積成電子製造股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Powerchip Semiconductor Manufacturing Corporation
【住所又は居所原語表記】NO.18, LI-HSIN RD. 1, HSINCHU SCIENCE PARK, HSINCHU, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】木谷 朋文
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-179167(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0182398(US,A1)
【文献】特開2011-141649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 19/00-19/23
G05F 3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の第1及び第2のMOSトランジスタと、出力抵抗とを含む第1のカレントミラー回路と、
入力される第1の電圧と前記第1及び第2のMOSトランジスタとの間に挿入され、かつ前記出力抵抗からの出力電圧が帰還されるゲートを有するデプレッション型NチャネルMOSトランジスタとを備える電流電圧変換回路であって、
前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタは、前記第2のMOSトランジスタのブレークダウン電圧未満のしきい値電圧を有し、
前記入力される第1の電圧は、前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタのドレインに入力され、
前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタのソースは、前記第1及び第2のMOSトランジスタの各ソースに接続され、
前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が前記第2のMOSトランジスタのブレークダウン電圧未満であるときに、前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の存在により、
前記電流電圧変換回路における前記第1の電圧に係る電圧範囲は、前記別の電流電圧変換回路における前記第1の電圧に係る電圧範囲よりも広くすることができ、これにより、前記出力電圧は、前記電流電圧変換回路において前記デプレッション型NチャネルMOSトランジスタが存在しない別の電流電圧変換回路の出力電圧よりも高くなることが可能とな
ることを特徴とする電流電圧変換回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電流電圧変換回路を備えた基準電圧発生回路であって、
前記基準電圧発生回路は、前記第1のMOSトランジスタのドレインに基準電流を入力したときに、前記第2のMOSトランジスタのソース及びドレイン間及び前記出力抵抗に流れる、前記基準電流に対応する電流により出力電圧を基準電圧として発生して出力する、基準電圧発生回路。
【請求項3】
前記基準電圧発生回路は、
前記第2のMOSトランジスタのドレインと、前記出力抵抗との間に挿入され、互いに接続されたゲート及びドレインを有する第3のMOSトランジスタと、
前記基準電圧に基づいて、入力される第2の電圧をクランプする第4のMOSトランジスタとを備え、
前記第3及び第4のMOSトランジスタを第2のカレントミラー回路として構成し、
前記基準電圧発生回路は、前記第4のMOSトランジスタからの出力電圧を前記基準電圧として出力する、請求項2に記載の基準電圧発生回路。
【請求項4】
メモリアレイを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、
請求項2又は3に記載の基準電圧発生回路を備え、
前記基準電圧発生回路からの出力電圧を、不揮発性半導体記憶装置のメモリアレイに供給することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路を用いた不揮発性半導体記憶装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来技術に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性半導体記憶装置は、読み出し、プログラム及び消去操作を行うために多くの種類の電圧を必要とする。一般的には、それらの電圧は、
図1に示すように、チャージポンプ回路21とレギュレータ回路22等の電圧発生回路によって生成されて、ワード線デコーダ回路11を介してメモリアレイ10に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、チャージポンプ回路21からの出力電圧には電圧リップルが存在し、それはメモリセルのストレスに影響を及ぼし、ワード線の位置依存性を有する(
図1)。リップルを減らすために、レギュレータ回路22からいくつかの電圧が供給されるが、それは余分なレイアウト領域を消費するという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して小さいレイアウト領域で、安定した基準電圧を供給できる電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路を用いた不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電流電圧変換回路は、
一対の第1及び第2のMOSトランジスタと、出力抵抗とを含む第1のカレントミラー回路と、
入力される第1の電圧と前記第1及び第2のMOSトランジスタとの間に挿入され、かつ前記出力抵抗からの出力電圧が帰還されるゲートを有するデプレッション型NチャネルMOSトランジスタとを備え、
前記第1のMOSトランジスタに基準電流を入力したときに、前記第2のMOSトランジスタ及び出力抵抗に流れる、前記基準電流に対応する電流により出力電圧を発生することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
従って、本発明によれば、従来技術に比較して小さいレイアウト領域で、安定した基準電圧を供給できる電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路と、前記基準電圧発生回路を用いた不揮発性半導体記憶装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】従来技術に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
【
図2A】比較例に係る電流電圧変換回路の構成例を示す回路図である。
【
図2B】実施形態1に係る電流電圧変換回路の構成例を示す回路図である。
【
図2C】
図2及び
図3の電流電圧変換回路の動作比較を示すグラフである。
【
図3】実施形態2に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図2Bの電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路を含む電圧発生回路の構成例を示す回路図である。
【
図5】実施形態2に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の具体的構成例を示すブロック図である。
【
図6A】実施形態2においてワード線の低電圧側で各動作電圧を印加する条件を説明するための回路図である。
【
図6B】実施形態2においてワード線の高電圧側で各動作電圧を印加する条件を説明するための回路図である。
【
図7】実施形態3に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
【
図8】
図7の電圧発生回路による電圧発生例を示すグラフである。
【
図9】実施形態4に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して説明する。なお、同一又は同様の構成要素については同一の符号を付している。
【0010】
(比較例)
図2Aは比較例に係る電流電圧変換回路の構成例を示す回路図である。なお、カレントミラー回路を用いた電流電圧変換回路については、例えば特許文献1において開示されている。
【0011】
図2Aにおいて、一対のPチャネルMOSトランジスタM1,M2を備えて構成され、電流を電圧に変換する単純なカレントミラー回路を示している。ここで、MOSトランジスタM1のゲート及びソースはそれぞれ、MOSトランジスタM2のゲート及びソースに接続され、MOSトランジスタM1,M2の各ゲートはMOSトランジスタM1のドレインに接続される。MOSトランジスタM2のドレインと接地との間には、出力電圧VOUTを調整する可変抵抗R1が接続される。なお、可変抵抗R1は、実装時には、デジタル的に設定可能な例えば半固定抵抗を用いる。
【0012】
以上のように構成された電流電圧変換回路において、MOSトランジスタM1,M2の各ソースに電源電圧V1が印加される。MOSトランジスタM1,M2によりカレントミラー回路を構成しているので、MOSトランジスタM1に基準電流Iref1を流すと、当該基準電流Iref1に対応する電流Iref2がMOSトランジスタM2及び可変抵抗R1に流れる。このとき、出力抵抗である可変抵抗R1に出力電圧VOUTが生成されて出力される。
【0013】
ここで、出力電圧VOUTはMOSトランジスタM2のドレイン-ソース間のブレークダウン電圧BVds2を考慮する必要がある。出力電圧VOUTは例えば0Vに設定される可能性があるため、電源電圧V1はブレークダウン電圧BVds2より小さくする必要がある。
【0014】
(実施形態1)
図2Bは実施形態1に係る電流電圧変換回路の構成例を示す回路図である。
図2Bの電流電圧変換回路は、
図2Aの電流電圧変換回路に比較して、以下の点が異なる。
(1)電源電圧V1と、一対のMOSトランジスタM1,M2の各ソースとの間に、デプレッション型NチャネルMOSトランジスタDM1を挿入した。
【0015】
図2Bにおいて、MOSトランジスタDM1のドレインは電源電圧V1に接続され、MOSトランジスタDM1のソースはMOSトランジスタM1,M2の各ソースに接続される。MOSトランジスタDM1のゲート(制御端子)は可変抵抗R1の一端及び出力電圧VOUTの端子に接続される。なお、MOSトランジスタM1,M2の各ソースの電圧をV2とする。
【0016】
以上のように構成された電流電圧変換回路において、一対のMOSトランジスタM1,M2によりカレントミラー回路を構成する。ここで、電圧V2のノードN2と、電圧V1のノードN1との間には、デプレッション型NチャネルMOSトランジスタDM1が挿入されており、MOSトランジスタDM1のゲートは出力電圧VOUTの端子に接続され、出力電圧VOUTが当該ゲートに帰還される。これにより、出力電圧VOUTに応じてMOSトランジスタDM1に流れる電流が制御され、ノードN2の電圧V2を制御することになる。
【0017】
【0018】
デプレッション型NチャネルMOSトランジスタDM1は負のしきい値電圧Vthを有するので、
図2Cに示すように、ノードN2の電圧V2は、MOSトランジスタDM1の出力電圧VOUT+Vthを保持するように制御される。このことは、前記ブレークダウン電圧Vds2が常にMOSトランジスタDM1のしきい値Vth付近に保持されることを意味する。従って、MOSトランジスタDM1のしきい値電圧Vthがブレークダウン電圧BVds2未満である限り、出力電圧VOUTは、
図2Aの電流電圧変換回路よりも高い電圧で供給される。
【0019】
前記MOSトランジスタDM1のブレークダウン電圧Vds2よりも高い次のブレークダウン電圧は接合ブレークダウン電圧BVjである。電圧V1がブレークダウン電圧BVjに近づくように設定されると、出力電圧VOUTの最大値はおおよそV1-Vthになる。
【0020】
以上説明したように、
図2Cから明らかなように、MOSトランジスタDM1のしきい値Vthの存在により、
図2Bの電流電圧変換回路の電圧範囲VR2は、
図2Aの電流電圧変換回路の電圧範囲VR1よりも大幅に広くなることがわかる。また、
図2Bの電流電圧変換回路は、基準電流Iref1に対応した基準電圧である出力電圧VOUTを発生する基準電圧発生回路を構成できる。
【0021】
(実施形態2)
図3は実施形態2に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
【0022】
図3において、基準電圧発生回路24は、例えば実施形態1に係る、カレントミラー回路を含む電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路で構成され、チャージポンプ回路23からの電圧に基づいて所定の基準電圧VREFを発生してMOSトランジスタQ1のゲートに印加する。一方、チャージポンプ回路21からの電圧を、MOSトランジスタQ1によるクランプ動作を利用して、前記基準電圧VREFに対応した所定電圧以下にクランプする。このクランプ方式はクランプMOS方式ということができる。
図3のクランプMOS方式のMOSトランジスタQ1を用いてワード線デコーダ回路11及びメモリアレイ10のワード線に供給するワード線電圧を従来技術に比較してリップルを軽減した所定値電圧を供給できる。
【0023】
図4は
図2Bの電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路を含む電圧発生回路の構成例を示す回路図である。
図4において、チャージポンプ回路21,23と、複数の基準電圧発生回路24-1~24-4と、クランプMOS方式のMOSトランジスタM41~M44を備えて構成される。
【0024】
図4において、各基準電圧発生回路24-1~24-5は、
図2Bの電流電圧変換回路を用いた基準電圧発生回路において、MOSトランジスタM2と可変抵抗R1との間に、クランプMOS方式のMOSトランジスタM41~M44とカレントミラー回路を構成するためのMOSトランジスタM3を挿入したことを特徴としている。ここで、MOSトランジスタM3のゲートはそのドレインに接続される。
【0025】
基準電圧発生回路24-1とMOSトランジスタM41との回路に関する回路動作について以下に説明する。基準電圧発生回路24-1はチャージポンプ回路23からの電圧V1に基づいて、基準電流Iref1に対応する出力電圧VOUTである基準電圧VREFをMOSトランジスタM41のゲートに印加する。MOSトランジスタM3とMOSトランジスタM41とはカレントミラー回路を構成しており、MOSトランジスタM41のドレインにはチャージポンプ回路21からチャージポンプ電圧VCPOUTが印加されている。これらの回路において、MOSトランジスタM3に流れる電流Iref2に対応する電流がMOSトランジスタM41に流れ、MOSトランジスタM3のソース電圧である目標電圧VTARGETは、クランプMOS方式のMOSトランジスタM41のソースにクランプされた基準電圧を出現させることができる。
【0026】
また、基準電圧発生回路24-2とMOSトランジスタM42との回路、基準電圧発生回路24-3とMOSトランジスタM43との回路、及び基準電圧発生回路24-4とMOSトランジスタM44との回路も、上記回路と同様に動作する。
【0027】
以上のように構成された
図4の電圧発生回路によれば、上記カレントミラー回路のミラー効果のために、目標電圧V
TARGETはメモリアレイ10に正しく出力に伝達され、チャージポンプ回路21,23からのリップルは劇的に減少する。
【0028】
(実施形態2)
図5は実施形態2に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の具体的構成例を示すブロック図である。
【0029】
図5において、電圧発生回路は、NAND型フラッシュメモリのための種々の以下の電圧を発生させてワード線デコーダ回路11を介してメモリアレイ10に供給するために、複数のチャージポンプ回路21-1~21-4と、複数のレギュレータ回路22-1,22-2とを備えて構成される。
(1)プログラム電圧V
PGM;
(2)非選択ワード線のための電圧V
PASS1/V
PASS2/V
PASS3;
(3)読み出し又はベリファイ電圧V
RD;
(4)選択ゲート電圧V
SG;
(5)その他の電圧。
【0030】
ここで、レギュレータ回路22-1,22-2は例えば上記基準電圧発生回路を用いて構成でき、特に、より正確でリップルを軽減する必要がある電圧VPASS1及びVRDはレギュレータ回路22-1、22-2により発生される。
【0031】
図6Aは実施形態2においてワード線の低電圧側で各動作電圧を印加する条件を説明するための回路図である。また、
図6Bは実施形態2においてワード線の高電圧側で各動作電圧を印加する条件を説明するための回路図である。
【0032】
図6Aはワード線の低電圧側で各動作電圧を印加する条件を説明するもので、電圧V
PASS3の回路には最も負荷がかかる。これに対して、選択ワード線が高電圧側に移動すると、
図6Bに示すように、電圧V
PASS3の回路にかかる負荷ははるかに減少し、電圧V
PASS2の回路には最も重い負荷がかかる。特に、選択しない電圧の回路には、各チャージポンプ回路の回路規模が大きくなり、広範囲の負荷をカバーする必要がある。
【0033】
(実施形態3)
図7は実施形態3に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の具体的構成例を示すブロック図である。
【0034】
図7において、基準電圧発生回路24は、
図4の回路を用いて構成され、チャージポンプ回路23からの電圧V1に基づいて所定の基準電圧VREFを発生してそれぞれ、クランプMOS方式のMOSトランジスタM51~M55の各ゲートに印加する。一方、チャージポンプ回路21からのチャージポンプ電圧VCPOUTを、クランプMOS方式のMOSトランジスタM51~M55を用いてそれぞれ所定の必要な電圧を発生してワード線デコーダ回路11を介してメモリアレイ10に供給する。
【0035】
図7の電圧発生回路はチャージポンプ回路21を備えており、総負荷はチャージポンプ回路を用いると同じであり、選択したワード線の位置は関係なく、種々の電圧を発生することができ、レイアウト面積を節約することができる。
【0036】
図8は
図7の電圧発生回路による電圧発生例を示すグラフである。
図8から明らかなように、チャージポンプ回路からのチャージポンプ電圧VCPOUTはまだいくらかのリップルが存在するが、クランプMOS方式のMOSトランジスタM51~M55を通過した後はリップルが十分に減少する。
【0037】
(実施形態4)
図9は実施形態4に係るNAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路の構成例を示すブロック図である。
図7の電圧発生回路はノイズを低減することは可能ですが、出力電圧は正確にする精度はいまだ高くない。この問題点を解決するために、
図9の電圧発生回路を提案する。
【0038】
図9において、MOSトランジスタM3と、MOSトランジスタM4とによりカレントミラー回路50を構成し、メモリアレイ10の各ノードに適切な各電圧を印加するためのソースフォロワ回路60を構成した。各電圧をそれぞれ適切な電圧に強制するために、所定のバイアスゲート電圧VBIASを印加したMOSトランジスタM5によりテール電流I
TCを流すソースフォロワ回路60のMOSトランジスタM5とMOSトランジスタM4と直列に接続した。なお、C
LOADは電圧供給線の寄生容量を表す。
【0039】
以上のように構成された
図9の電圧発生回路によれば、MOSトランジスタM3とM4の電流密度は互いに同じになる。同じ電流密度のため、MOSトランジスタM4のしきい値電圧VthはMOSトランジスタM3のしきい値電圧Vthと同じであるため、目標電圧V
TARGETは各電圧V
RD、V
PASS1~V
PASS3、及びV
PGMとして正しくメモリアレイ10に転送される。
【0040】
(変形例)
以上の実施形態においては、NAND型フラッシュメモリのための電圧発生回路について説明しているが、本発明はこれに限らず、他の種々の不揮発性半導体記憶装置に適用してもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 メモリアレイ
11 ワード線デコーダ回路
21,23,21-1~21-4 チャージポンプ回路
22,22-1~22-4 レギュレータ回路
24 基準電圧発生回路
50 カレントミラー回路
60 ソースフォロワ回路
DM1,M1~M55,Q1 MOSトランジスタ
CLOAD キャパシタ
R1 可変抵抗