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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】サインボード取付セット
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/18 20060101AFI20220421BHJP
   G09F 7/00 20060101ALI20220421BHJP
【FI】
G09F7/18 A
G09F7/00 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2017232507
(22)【出願日】2017-12-04
(65)【公開番号】P2019101252
(43)【公開日】2019-06-24
【審査請求日】2020-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000133928
【氏名又は名称】株式会社テラモト
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】安原 吉夫
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-034178(JP,A)
【文献】登録実用新案第3105763(JP,U)
【文献】特開2011-221049(JP,A)
【文献】特開2003-012251(JP,A)
【文献】特開2002-320536(JP,A)
【文献】特開2004-101752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 1/00 - 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状のサインボードと、
長さ調節可能な伸縮棒状具と、
上記サインボードの周縁に取り付けられる取付具と、を備え、
上記取付具は、上記伸縮棒状具を係止させる係止部を有し、
上記伸縮棒状具は、地面から起立する一対の構造体の間に配置可能であり、
上記サインボードの周縁に取り付けられ、かつ地面に弾性的に押し付けられる押圧部をさらに備える、サインボード取付セット。
【請求項2】
上記サインボードは、長矩形状とされており、
上記伸縮棒状具は、その軸線が上記サインボードの短手方向に沿う姿勢で上記係止部に係止される、請求項1に記載のサインボード取付セット。
【請求項3】
上記取付具は、上記サインボードの周縁のうち長手方向に沿って延びる一対の長辺部それぞれに取り付けられて対をなしており、
上記伸縮棒状具は、対をなす上記取付具に橋渡し状に係止される、請求項に記載のサインボード取付セット。
【請求項4】
上記サインボードの周縁に装着されるチャンネル部材を備え、
上記取付具は、上記チャンネル部材に固定される、請求項1ないしのいずれかに記載のサインボード取付セット。
【請求項5】
上記取付具は、上記チャンネル部材が嵌入可能とされた凹溝を有する、請求項に記載のサインボード取付セット。
【請求項6】
上記サインボードは、プラスチックダンボール製の板材により構成される、請求項1ないしのいずれかに記載のサインボード取付セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば案内表示を有するサインボードを起立した状態で使用するためのサインボード取付セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば通行人に案内情報を表示するための表示装置が使用されている(たとえば、特許文献1を参照)。特許文献1に開示された表示装置は、エレベータの点検作業中に当該点検作業中である旨を表示するためのものであり、棒状体(6)と表示幕(7)とを備える。上記棒状体は、所定の長さ範囲で伸縮可能とされており、所定の長さに伸縮させた状態を保持することが可能となっている。上記表示幕は、合成樹脂シートからなり、点検中である旨の案内表示が施されている。また、表示幕は、棒状体が挿通される挿通筒部を有する。エレベータの保守点検時には、棒状体を伸長しその両端をエレベータ出入口の枠の両側面に当接させ突っ張り固定する。これにより、エレベータ出入口の前方に向けて、表示幕により点検中である旨が示される。したがって、特許文献1に記載された表示装置によれば、エレベータの利用者に対して簡単に点検中である旨を案内表示することができる。
【0003】
その一方、通行人等に対して案内情報を表示したい場面は様々である。たとえば電車が遅延している場合においては、駅の改札口にその旨の案内情報を表示するのが望ましいが、それと併せて、改札口から駅の構内へ人が進入するのを禁止したい場合もある。特許文献1に記載された表示装置においては、上記のように表示幕が合成樹脂シートからなるため、風の影響を受けやすい。したがって、当該表示装置を駅の改札口での案内表示に用いると、電車がプラットホームに進入する際の列車風や屋外の風等の影響により、表示幕がめくれ上がり、表示幕としての機能を果たさない虞れがあった。このような使用状況を考慮すると、上記従来の表示装置は改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-12251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、サインボードを起立した状態で使用するのに適したサインボード取付セットを提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本発明によって提供されるサインボード取付セットは、平板状のサインボードと、長さ調節可能な伸縮棒状具と、上記サインボードの周縁に取り付けられる取付具と、を備え、上記取付具は、上記伸縮棒状具を係止させる係止部を有する。
【0008】
好ましい実施の形態においては、上記伸縮棒状具は、地面から起立する一対の構造体の間に配置され、上記サインボードの周縁に取り付けられ、かつ地面に弾性的に押し付けられる押圧部をさらに備える。
【0009】
好ましい実施の形態においては、上記サインボードは、長矩形状とされており、上記伸縮棒状具は、その軸線が上記サインボードの短手方向に沿う姿勢で上記係止部に係止される。
【0010】
好ましい実施の形態においては、上記取付具は、上記サインボードの周縁のうち長手方向に沿って延びる一対の長辺部それぞれに取り付けられて対をなしており、上記伸縮棒状具は、対をなす上記取付具に橋渡し状に係止される。
【0011】
好ましい実施の形態においては、上記サインボードの周縁に装着されるチャンネル部材を備え、上記取付具は、上記チャンネル部材に固定される。
【0012】
好ましい実施の形態においては、上記取付具は、上記チャンネル部材が嵌入可能とされた凹溝を有する。
【0013】
好ましい実施の形態においては、上記サインボードは、プラスチックダンボール製の板材により構成される。
【0014】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るサインボード取付セットの一例を示す正面図である。
図2図1に示したサインボード取付セットの平面図である。
図3図1に示したサインボード取付セットの右側面図である。
図4図1に示したサインボード取付セットの背面図である。
図5図4の部分拡大図である。
図6図5のVI-VI線に沿う部分拡大断面図である。
図7図3のVII-VII線に沿う部分拡大断面図である。
図8】サインボードの一例を示す斜視図である。
図9図1に示したサインボード取付セットの使用方法を説明するための部分拡大右側面図である。
図10図1に示したサインボード取付セットを一対の構造体の間に配置した使用例を示す正面図である。
図11】本発明に係るサインボード取付セットの他の例を示す正面図である。
図12図11に示したサインボード取付セットを一対の構造体の間に配置した使用例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
図1図7は、本発明に係るサインボード取付セットの一例を示す。本実施形態のサインボード取付セットA1は、サインボード1と、伸縮棒状具2と、取付具3とを備え、サインボード1を起立した状態で使用するためのものである。
【0018】
図8に示すように、サインボード1は、平板状であり、略長矩形状とされている。サインボード1は、第1面1aと、第1面1aの反対を向く第2面1bとを有する。本実施形態のサインボード1は、たとえばプラスチックダンボール、合成樹脂、あるいは発泡樹脂からなる板材により構成されており、好ましくはプラスチックダンボール製である。第1面1aおよび第2面1bの少なくとも一方には、案内表示や広告などが描画されている。本実施形態においては、正面側に位置する第1面1aに案内表示等が描画されている。なお、第1面1a(第2面1b)に案内表示等を直接描画せずに、案内表示等が印刷されたシール等を第1面1a(第2面1b)に貼ってもよい。
【0019】
サインボード1がプラスチックダンボール製の長矩形状の板材からなる場合、たとえば長辺(図1において垂直方向に延びる辺)の長さが90~180cm程度であり、短辺(図1において水平方向に延びる辺)の長さが20~50cm程度である。サインボード1は、定尺のプラスチックダンボール板材を適宜切断することによって得られる。
【0020】
サインボード1の周縁には、チャンネル部材11が装着されている。チャンネル部材11は、断面コの字状であり、たとえばアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。本実施形態において、チャンネル部材11は、サインボード1の4隅を除いた4辺の各々に装着されている。
【0021】
伸縮棒状具2は、所定の長さ範囲で伸縮可能であって長さ調節が可能とされた、いわゆる突っ張り棒である。伸縮棒状具2は、棒状の本体部21と、本体部21の両端に取り付けられた一対のキャップ22とを有する。詳細な図示説明は省略するが、本体部21は、互いに径寸法の異なる円筒パイプが部分的に嵌挿された二重管構造であり、これら円筒パイプを軸線周りに相対回転させることで、伸縮可能な状態と、所定長さに保持した状態とを切り替えることが可能である。キャップ22は、たとえばゴム製であり、上記本体部21の端部に外嵌されている。これにより、キャップ22の外径寸法は、本体部21の外径寸法よりも大である。また、本体部21には、たとえばコイルばねが内装されており、伸縮棒状具2の使用時には当該伸縮棒状具2の端部から軸線方向外側に向けて押圧力を付与することが可能とされている。
【0022】
取付具3は、サインボード1の周縁に取り付けられている。本実施形態では、取付具3は、サインボード1の周縁のうち長手方向に沿って延びる一対の長辺部それぞれに取り付けられて対をなしている。詳細は後述するが、これら一対の取付具3と上記の伸縮棒状具2との協働により、サインボード1が起立した姿勢で保持される。なお、一対の取付具3は、実質的に同じ構造である。
【0023】
図5図7に示すように、取付具3は、基部31および係止部32を有する。基部31は、サインボード1に取り付けられる部位であり、一定方向に延びる長状である(図6参照)。基部31には、長手方向に沿って凹溝311が形成されている。この凹溝311には、チャンネル部材11が嵌入可能である。図7に表れているように、基部31には、ねじ孔312が形成されている。ねじ孔312は、基部31の外側面から凹溝311まで通じている。本実施形態においては、取付具3は、チャンネル部材11を介してサインボード1に取り付けられる。取付具3をサインボード1に取り付けた状態においては、図7に示すように、凹溝311に、サインボード1に装着されたチャンネル部材11が嵌入する。凹溝311は、開口端側(図7において図中上端側)の幅寸法がチャンネル部材11嵌入部の幅寸法よりも小とされている。これにより、チャンネル部材11の凹溝311からの脱落が防止されている。そして、基部31のねじ孔312には止めねじ33が螺合されており、ねじ締結によって、取付具3がチャンネル部材11に固定される。なお、凹溝311の開口端側の幅寸法は、サインボード1の厚さに対応する寸法とされている。
【0024】
図6に示すように、係止部32は、基部31の側面から延びており、この係止部32と基部31とにより閉じたループが形成されている。係止部32は、挿通用開口321と、一対の係止溝322とを有する。挿通用開口321は、伸縮棒状具2のキャップ22が通過可能なサイズとされている。一対の係止溝322は、挿通用開口321を間に挟んで互いに対向して設けられている。係止溝322は、伸縮棒状具2の本体部21の外径寸法に対応するサイズとされている。係止溝322の幅寸法(図6における左右方向の寸法L1)は、挿通用開口321の幅寸法(同図左右方向の寸法L2)よりも小さい。なお、本実施形態において、取付具3は、たとえばポリアミドなどの所定の強度を有する合成樹脂により一体形成されている。また、図1図4等に示した左右一対の取付具3は、左右反転した状態で取り付けられている。
【0025】
本実施形態においては、図1に示すように、サインボード1における上側の2箇所の角部にはコーナーカバー12が装着されており、下側の2箇所の角部にはコーナーカバー13が装着されている。詳細な図示説明は省略するが、各コーナーカバー12,13は、一対の板片を有し、当該一対の板片において、互いに対向する内側面の適所には凹溝が形成されている。当該凹溝は、上記取付具3に形成された凹溝311と同様であり、上記凹溝に、サインボード1に装着されたチャンネル部材11が嵌入される。
【0026】
サインボード1へのコーナーカバー12,13の取り付けは、たとえばねじ締結により行う。たとえば皿小ねじなどのねじ軸部材を、各コーナーカバー12,13の上記一対の板片にそれぞれ形成された貫通孔、およびサインボード1に形成された貫通孔(いずれも図示略)に連通させつつ、袋ナットなどのナット部材に締め付ける。このようにして、サインボード1にコーナーカバー12,13が取り付けられる。
【0027】
本実施形態においてはまた、サインボード1の下側に設けられたコーナーカバー13には、弾性部材131が設けられている。弾性部材131は、たとえばポリウレタンフォームなどのスポンジ状合成樹脂からなり、コーナーカバー13の下面に固定されている。弾性部材131が固定されたコーナーカバー13は、本発明で言う押圧部に相当する。
【0028】
次に、本実施形態のサインボード取付セットA1の使用方法および作用について、図9図10を参照して説明する。
【0029】
本実施形態のサインボード取付セットA1は、使用前においては、保管場所の省スペース等の便宜のため、伸縮棒状具2が取付具3から分離された状態で取り扱われる。なお、チャンネル部材11、コーナーカバー12,13、および取付具3は、サインボード1に予め取り付けられた状態で取り扱うことができる。
【0030】
サインボード取付セットA1の使用に先立ち、まず、伸縮棒状具2を取付具3の係止部32に係止させる。ここで、図9において仮想線で示すように、伸縮棒状具2の端部に設けられたキャップ22を係止部32の挿通用開口321に通過させて、伸縮棒状具2の本体部21が一対の取付具3それぞれの挿通用開口321に挿通する状態とする。次に、本体部21を降下させて、係止部32において下方に位置する係止溝322に嵌める。
【0031】
サインボード取付セットA1は、たとえば地面から起立する一対の構造体の間に配置される。図10は、サインボード取付セットA1の使用例として、当該サインボード取付セットA1を駅の改札口TGに取り付けた場合を示している。改札口TGは、一対の改札機TMの間に位置し、駅の利用者が通行するための通路である。
【0032】
サインボード取付セットA1を使用する際、サインボード1を改札口TGに配置しつつ伸縮棒状具2を下方に押し下げることで、弾性部材131を地面GLに押し付けて圧縮させる。次いで、伸縮棒状具2を押し下げたまま当該伸縮棒状具2(本体部21)を伸長させ、両端のキャップ22を一対の改札機TMにおける対向する両側面に当接させて、突っ張り固定する。これにより、サインボード1は、地面GL上に起立した状態で保持される。このとき、伸縮棒状具2は、左右に対をなす取付具3によって橋渡し状に係止される。また、伸縮棒状具2は、その軸線がサインボード1の短手方向に沿う姿勢で係止溝322(係止部32)に係止される。
【0033】
本実施形態のサインボード取付セットA1によれば、サインボード1の周縁に取り付けられる取付具3と長さ調節可能な伸縮棒状具2との協働により、平板状のサインボード1を起立させることができる。図10に示すように、たとえばサインボード取付セットA1を駅の改札口TGに配置すれば、起立するサインボード1により案内情報を適切に表示するとともに、改札口TGから駅構内への人の進入を防止することができる。
【0034】
また、サインボード取付セットA1の使用時には、上記のように平板状のサインボード1が地面GL上に起立させられる。このため、サインボード取付セットA1を駅の改札口TGに配置する場合、電車がプラットホームに進入する際の列車風や屋外の風等が吹いたとしても、サインボード1の起立姿勢を維持することができる。したがって、サインボード取付セットA1は、風の影響を受ける場所での使用にも適する。
【0035】
伸縮棒状具2は、たとえば地面GLから起立する一対の改札機TM(一対の構造体)の間に配置されている。そして、サインボード1の周縁(下側の角部)には、弾性部材131が固定されたコーナーカバー13が取り付けられており、当該コーナーカバー13が地面GLに弾性的に押し付けられる。このような構成によれば、上記取付具3と伸縮棒状具2との協働に加え、サインボード1に取り付けられて地面GLに押し付けられるコーナーカバー13(押圧部)の協働によって、サインボード1をより適切に起立状態で保持することができる。
【0036】
サインボード1は垂直方向を長手方向とする長矩形状であり、取付具3は、サインボード1の周縁のうち長手方向に沿って延びる一対の長辺部それぞれに取り付けられて対をなしている。伸縮棒状具2は、その軸線がサインボード1の短手方向に沿う姿勢で取付具3の係止溝322(係止部32)に係止される。そして、伸縮棒状具2は、対をなす取付具3に橋渡し状に係止される。このような構成によれば、長矩形状のサインボード1を起立した状態で安定して保持することができる。
【0037】
本実施形態において、サインボード1の周縁にはチャンネル部材11が装着されている。このような構成によれば、サインボード1が比較的大きなサイズである場合、当該サインボード1を適切に補強することができる。また、サインボード1が定尺の板材を切断したものである場合、切断面が露出することが防止され、安全面での改善を図ることができる。
【0038】
図11は、本発明に係るサインボード取付セットの他の例を示している。図11以降の図においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
【0039】
図11に示すサインボード取付セットA2は、サインボード1と、伸縮棒状具2と、取付具3とを備える。本実施形態のサインボード取付セットA2は、2本の伸縮棒状具2を具備しており、これら伸縮棒状具2は、サインボード1の上端寄りの位置と下端寄りの位置の2箇所に配置されている。取付具3は、2本の伸縮棒状具2それぞれに対応して対をなすように設けられている。取付具3は、各伸縮棒状具2に対応するように、サインボード1の一対の長辺部それぞれに取り付けられて対をなしている。即ち、本実施形態では、対をなす取付具3が2組設けられており、サインボード取付セットA2は合計4個の取付具3を具備する。
【0040】
図12は、サインボード取付セットA2の使用例として、当該サインボード取付セットA2を駅の改札口TGに取り付けた場合を示している。
【0041】
サインボード取付セットA2を使用する際、サインボード1を改札口TGに配置しつつ、下方に位置する伸縮棒状具2を押し下げることで、弾性部材131を地面GLに押し付けて圧縮させる。次いで、下方に位置する伸縮棒状具2を押し下げたまま当該伸縮棒状具2(本体部21)を伸長させ、両端のキャップ22を一対の改札機TMにおける対向する両側面に当接させて、突っ張り固定する。次いで、上方に位置する伸縮棒状具2についても、押し下げながら当該伸縮棒状具2(本体部21)を伸長させ、両端のキャップ22を一対の改札機TMにおける対向する両側面に当接させて、突っ張り固定する。これにより、サインボード1は、地面GL上に起立した状態で保持される。このとき、2本の伸縮棒状具2は、各々が左右に対をなす取付具3によって橋渡し状に係止される。また、各伸縮棒状具2は、その軸線がサインボード1の短手方向に沿う姿勢で係止溝322(係止部32)に係止される。
【0042】
本実施形態のサインボード取付セットA2によれば、サインボード1の周縁に取り付けられる取付具3と長さ調節可能な伸縮棒状具2との協働により、平板状のサインボード1を起立させることができる。図12に示すように、たとえばサインボード取付セットA2を駅の改札口TGに配置すれば、起立するサインボード1により案内情報を適切に表示するとともに、改札口TGから駅構内への人の進入を防止することができる。
【0043】
本実施形態においては、2本の伸縮棒状具2を具備しており、これら伸縮棒状具2がそれぞれ、地面GLから起立する一対の改札機TM(一対の構造体)の間に配置されている。このような構成によれば、長矩形状のサインボード1を、より安定的に起立させることができる。本実施形態のサインボード取付セットA2において、その他にも上記したサインボード取付セットA1と同様の作用効果を奏する。
【0044】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係るサインボード取付セットの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0045】
上記実施形態において、サインボード取付セットが一対の改札機の間に配置される場合を使用例として説明したが、本発明に係るサインボード取付セットの使用例はこれに限定されず、他の様々な一対の構造体の間に配置して使用することができる。たとえば本発明に係るサインボード取付セットをビルや商業施設に配置する場合、風除室(エントランス)から入ってくる風等にも対応し、起立するサインボードにより通行人等に対して案内情報を表示することができる。
【符号の説明】
【0046】
A1,A2 サインボード取付セット
GL 地面
L1,L2 寸法
TG 改札口
TM 改札機
1 サインボード
1a 第1面
1b 第2面
11 チャンネル部材
12 コーナーカバー
13 コーナーカバー(押圧部)
131 弾性部材
2 伸縮棒状具
21 本体部
22 キャップ
3 取付具
31 基部
311 凹溝
312 ねじ孔
32 係止部
321 挿通用開口
322 係止溝
33 止めねじ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12