(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】貨物配送システムと手法
(51)【国際特許分類】
B64F 1/32 20060101AFI20220421BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220421BHJP
B64D 1/10 20060101ALI20220421BHJP
B64D 1/12 20060101ALI20220421BHJP
B64D 27/24 20060101ALI20220421BHJP
B64F 1/28 20060101ALI20220421BHJP
【FI】
B64F1/32
B64C39/02
B64D1/10
B64D1/12
B64D27/24
B64F1/28
(21)【出願番号】P 2019567976
(86)(22)【出願日】2018-06-11
(86)【国際出願番号】 EP2018065392
(87)【国際公開番号】W WO2018224691
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-06-03
(32)【優先日】2017-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】519433506
【氏名又は名称】ドローンーフューチャー ベーフェーベーアー
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100163544
【氏名又は名称】平田 緑
(72)【発明者】
【氏名】ゴーヴァルツ,バルト ジャン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ペーテルス,イヴァン ヨス クリスティーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ロティエ,クリス
【審査官】川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0257423(US,A1)
【文献】国際公開第2017/081550(WO,A1)
【文献】米国特許第9387928(US,B1)
【文献】国際公開第2015/155087(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/080389(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F 1/32
B64C 39/02
B64D 1/10
B64D 1/12
B64D 27/24
B64F 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物および/または乗客を輸送する、1 箇所以上のホームステーションと 1 機以上の航空機若しくは無人航空機 (UAV)) を含む貨物および/または乗客の輸送システムであって、
航空機は、貨物モジュールの 1 つ以上のコンパートメントによる貨物および/または乗客の収容に適合した貨物モジュールを備え、
ホームステーションは、1 機以上の航空機をドッキングするためのドッキングステーションを備え、さらに貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションをドッキングステーションから離れた位置に備え、さらにドッキングステーションと受け入れステーションを結合する輸送手段を備え、
ドッキングステーションは航空機とのリンクを物理的に確立し、前記リンクを安定した状態で確保するように適合し、ドッキングステーションはドッキングステーションまでの航空機とのリンクを確立する航空機リンキング手段を備え、前記リンクは貨物モジュールとのリンクではなく、ドッキングステーションはリンクされた航空機の貨物モジュールとのリンクを物理的に確立するように適合し、ドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの貨物モジュールとのリンクを確立する貨物モジュールリンキング手段を備え、ここで、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機リンキング手段とは独立した移動に適合し、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機からの貨物モジュールの切り離しと航空機との結合に適し、
受け入れステーションは貨物および/または乗客のレセプタクルを備え、前記貨物モジュールが受け入れステーションに搬送されたときに少なくとも貨物および/または乗客の一部を貨物モジュールからレセプタクルに取り出すように適合し、
輸送手段は貨物モジュールリンキング手段とリンクされた貨物モジュールの搬送に適合し、リンクされた航空機から切り離され、貨物モジュールが航空機から取り外し式の場合でもリンクされた前記航空機はドッキングステーションと受け入れステーション間で静止状態に保たれ、
貨物モジュールが航空機から取り外し式でない場合、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間の貨物モジュールリンキング手段と航空機リンキング手段の両方の搬送に適合する、
輸送システム。
【請求項2】
請求項1の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、航空機は貨物モジュールを収容するフレームを備え、貨物モジュールリンキング手段は前記フレームとのリンキングに適合し、貨物モジュールリンキング手段は貨物モジュールを収容するフレームの航空機からの切り離しと航空機との結合に適合する、輸送システム。
【請求項3】
請求項 1 または 2 のいずれか 1の貨物および/または乗客の輸送システムであって、
ここで、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間に伸びる 1 本以上のレールを備え、前記レールは少なくともドッキングステーションと受け入れステーション間の貨物モジュールリンキング手段の誘導に適合し、貨物モジュールリンキング手段はレールに沿って貨物モジュールリンキング手段を搬送するモーターを備える、又は、
ここで、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間に伸びる 1 本以上のレールを備え、前記レールは少なくともドッキングステーションと受け入れステーション間の貨物モジュールリンキング手段の誘導に適合し、貨物モジュールリンキング手段はレールに沿って貨物モジュールリンキング手段を搬送するモーターを備え、前記レールはドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直軸に沿って伸びる、輸送システム。
【請求項4】
請求項3に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションは航空機の 1 個以上のバッテリーの充電用に 1 本以上のレールから電源を受け取るように適合する、輸送システム。
【請求項5】
請求項1~4のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションは 1 つ以上の独立電源 (好ましくは太陽電池および/または風力タービン) を備え、前記独立電源はドッキングステーションへの電源供給に適合する、輸送システム。
【請求項6】
請求項1~5のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションは 1 つ以上の独立電源若しくは太陽電池および/または風力タービンおよび少なくとも 1 つのバッテリーを備え、前記バッテリーは、ドッキングステーションに電源を供給するように適合し、独立電源はバッテリーの充電に適合する、輸送システム。
【請求項7】
請求項1~6のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションはドッキングステーションのバッテリーとリンクされた航空機のバッテリー間で電源を電源を伝えるように適合する、輸送システム。
【請求項8】
請求項1~7のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションは航空機の電源として適している充電式バッテリーを 1 つ以上収容するように適合し、ドッキングステーションは、再生可能電源又は太陽電池および/若しくは風力タービン、から、および/または配電網から、前記充電式バッテリーに電力を充電するように適合し、ドッキングステーションは、1 つ以上の前記充電式バッテリーを、リンクされた航空機の 1 つ以上のバッテリーと交換するように適合し、
又は、次に、ドッキングステーションは、リンクされた航空機の交換した前記バッテリーを充電するように適合する、輸送システム。
【請求項9】
請求項1~8のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、輸送手段は、ドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直な軸に沿って伸びる 1 本以上のレールを備え、受け入れステーションに対して航空機を搬送するために伸張または格納するように適合したレールを特徴とし、
又は、
輸送手段は、ドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直な軸に沿って伸びる 1 本以上のレールを備え、受け入れステーションに対して航空機を搬送するために伸張または格納するように適合したレールであって、ドッキングステーションは航空機の 1 つ以上のバッテリーに充電する電源を 1 本以上のレールで受け取るように適合する、輸送システム。
【請求項10】
請求項1~9のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、ドッキングステーションは着陸する航空機の着陸プラットフォームを備え、ドッキングステーションはさらにドッキングステーションに対する航空機の物理的リンクを確立するため航空機の位置をドッキングステーションに正確に合わせるドッキング手段を備え、前記ドッキング手段はプロセッサーを備えるドッキングステーションに航空機の位置を合わせるための 1 つ以上の磁石を備え、前記プロセッサーは無線通信モジュールを備え、前記無線通信は航空機と通信してプロセッサーから航空機に指示を与えるように適合する、輸送システム。
【請求項11】
請求項1~10のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送システムであって、ここで、貨物モジュールは、少なくとも貨物および/または乗客を収容する 2 つのコンパートメントを備え、このコンパートメントは、スライド式で貨物モジュールからの取り外しと、貨物モジュールへの挿入ができ、受け入れステーションは貨物モジュールからコンパートメントを取り出し、および貨物モジュールにコンパートメントを挿入するように適合し、受け入れステーションは、貨物モジュールの最初の端からコンパートメントを取り出し、貨物モジュールの最初の端と反対側の第 2 の端にコンパートメントを挿入するように適合する、輸送システム。
【請求項12】
ホームステーションからホームステーションまでの航空機 若しくは無人航空機 (UAV)) による貨物および/または乗客の輸送方法であって、
航空機は、貨物モジュールを備え、この貨物モジュールは好ましくは解放可能な状態で航空機に連結され、貨物貨物モジュールの 1 つ以上のコンパートメントによる貨物および/または乗客の収容に適合し、ホームステーションは 1 機以上の航空機をドッキングするドッキングステーションを備え、さらに、貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションを備え、受け入れステーションはドッキングステーションから離れた位置にあり;
a.航空機がホームステーションにアプローチし、
b.航空機はドッキングステーションにドッキングし、それによって、
i.航空機との物理的なリンクが確立し、前記リンクが安定的に固定され、
ii.リンクされた航空機;の貨物モジュールと物理的にリンクを確立し、
この方法は、以下のステップが含まれることで特長付けられる:
c.貨物モジュールがリンクされた前記航空機から取り外すことができるかどうかを判定し、
貨物モジュールが航空機から取り外し式の場合、本方法にはさらに以下のステップが含まれる:
d.航空機から貨物モジュールを切り離し、
e.リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールをドッキングステーションから受け入れステーションに搬送し、
f.貨物および/または乗客をそれぞれ、受け入れステーションから貨物モジュールに、または貨物モジュールから受け入れステーションに移し替え、
g.そして、任意選択で、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールを、受け入れステーションからドッキングステーションに搬送し、
貨物モジュールが航空機から取り外し式ではない場合、代わりの方法は、以下のステップを含む:
d.リンクされた貨物モジュールとリンクされた航空機をドッキングステーションから受け入れステーションに搬送し、
e.貨物および/または乗客をそれぞれ、受け入れステーションから貨物モジュールに、または貨物モジュールから受け入れステーションに移し替え、
f.そして、任意選択で、リンクされた貨物モジュールとリンクされた航空機を、受け入れステーションからドッキングステーションに搬送する、
貨物および/または乗客の輸送方法。
【請求項13】
請求項12に記載の貨物および/または乗客の輸送方法で、ここでホームステーションは貨物モジュールとのリンクを確立するように適合した貨物モジュールリンキング手段を備え、
貨物モジュールが航空機から取り外し式の場合、本方法はさらに以下のステップを含む:
g. リンクされた航空機の貨物モジュールを受け入れステーションからドッキングステーションに搬送し、
h.次に貨物モジュールを航空機に連結し、
貨物モジュールリンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを搬送する、
貨物および/または乗客の輸送方法
【請求項14】
請求項12又は13に記載の貨物および/または乗客の輸送方法であって、ここで、航空機は貨物モジュールを収容するフレームを備え、貨物モジュールリンキング手段は貨物モジュールを収容するフレームとのリンクを確立するように適合し、航空機から貨物モジュールを切り離すステップは貨物モジュールを収容するフレームを航空機から切り離すステップで開始し、
貨物モジュールを航空機に連結するステップは貨物モジュールを収容するフレームを航空機に連結するステップで開始し、
ドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールリンキング手段は貨物モジュールを収容するフレームを搬送する、
貨物および/または乗客の輸送方法。
【請求項15】
請求項12~14のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送方法であって、ここで、ホームステーションは貨物モジュールを備える航空機とのリンクを確立するように適合した貨物モジュールリンキング手段を備え、貨物モジュールリンキング手段はドッキングステーションから受け入れステーションに航空機と貨物モジュールを搬送する、
貨物および/または乗客の輸送方法。
【請求項16】
請求項12~15のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送方法であって、ここで、ホームステーションはドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直な軸に沿って伸びる 1 本以上のレールを備え、貨物モジュールリンキング手段はレールの伸張または格納によりドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送される、
貨物および/または乗客の輸送方法。
【請求項17】
請求項12~15のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送方法であって、ここで、ホームステーションは、貨物モジュールとのリンクを確立するように適合した貨物モジュールリンキング手段を備え、ホームステーションはドッキングステーションと受け入れステーション間で伸びる1 本以上のレールを備え、前記レールに沿って、貨物モジュールリンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送され、貨物モジュールリンキング手段は前記レールに沿って貨物モジュールリンキング手段を搬送するためのモーターを備え、若しくは前記レールはドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直な軸に沿って伸張する、
貨物および/または乗客の輸送方法。
【請求項18】
請求項12~17のいづれか1に記載の貨物および/または乗客の輸送方法であって、ホームステーションと航空機は請求項1~11のいづれか1に記載のものである、貨物および/または乗客の輸送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームステーションにおける航空機 (好ましくは無人の航空機) による貨物および/または乗客の航空配送の技術分野に関する。さらに、そのような配送をさらに手軽にセキュリティを高めながら実現する手法の最適化システムにも関連している。
【背景技術】
【0002】
(無人) 航空機 (好ましくは UAV) またはドローンを活用する高度な配送システムの技術は依然として必要とされている。そのようなシステムでは、配送場所にはドッキングシステムやアセンブリがあり、航空機は小包とともに着陸して、ドッキングシステムに小包を移し替えることのでき、ドッキングシステムでは前記小包をユーザーに手渡す。ほとんどの場合、このようなドッキングステーションは、航空機が周囲の邪魔にならずに容易に接近でき、また航空機自体にとっても危険性の低い高い場所にある (障害物が少ないおよび/または容易に障害物を見つけて必要に応じてコースを変更できるような場所)。小包を移し替えたドローンは、たとえばシュート装置やエレベーター装置などで都合のよい場所 (1 階、郵便受けなど) からユーザーに届けるために、ドッキングシステムによって小包が扱われている間に再び離陸できる。
このようなシステムについては、たとえば US 9387928、US2016/159496、US 2016/257423、WO2014/080389、WO 2017/072101、US2015/158599 など数多くのドキュメントで取り上げられている。そういったドキュメントの主なものでは、たとえば、ポールなどの高架構造物に設置されたドローンのドッキングステーションについて触れており、これらのドッキングステーションで長距離飛行のための「充電ポイント」のネットワークが構成され、さらにそこには、ドローンから貨物を取り出すことのできる貨物回収システムもこのドッキングステーションが備わっている場合もある。その他のドキュメントでも同様のテーマを扱っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】US 9387928
【文献】US 2016/159496
【文献】US 2016/257423
【文献】WO 2014/080389
【文献】WO 2017/072101
【文献】US 2015/158599
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願者は、これらのシステムのすべてに、ハードウェアの大部分を苛酷な環境条件にさらし、それを (修理、メンテナンス、取り付けなどで) 技術専門家の手の届かないところに配置しなくてはならなず、そのためにうこれらの運用の困難さが大幅に増すという共通の弱点があることに気付いている。
さらに、これらのドキュメントのいずれにおいても、タイプの異なるドローン (取り外し式の貨物モジュール装備のドローンと、貨物モジュールが航空機から切り離せないドローンの両方のタイプ) から貨物を受け取ることのできる配送システムについては発表されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明では、少なくとも上記のような問題のいくつかの解決を目指している。
本発明の要旨
本発明で提供するのは、貨物および/または乗客の輸送のための 1箇所以上のホームステーションと 1 機以上の航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) を含む貨物および/または乗客の輸送のための改善されたシステムであって、その航空機は貨物および/または乗客を貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに収容するように適合した貨物モジュール (好ましくは解放可能な状態で航空機に連結され、さらに好ましくは、航空機に含まれるフレームに解放可能な状態で含まれる貨物モジュール) を備え、そのホームステーションは、1 機以上の航空機のドッキング用の高架のドッキングステーションを備え、さらにそのホームステーションは、ドッキングステーションから離れた位置にある、貨物および/または乗客を受け取る、受け入れステーションを備え、さらに、そのホームステーションは、ドッキングステーションと受け入れステーションを結合する移送手段を備え、これによって航空機とのリンクを物理的に確立し、前記リンクを安定した状態で確保するようにドッキングステーションを適合させ、これによって好ましくは、次に貨物モジュールとのリンクを物理的に確立するようにドッキングステーションを適合させ、これによって受け入れステーションは貨物および/または乗客のレセプタクルを備え、前記貨物モジュールが受け入れステーションに搬送されるときに、少なくとも貨物および/または乗客の一部を貨物モジュールからレセプタクルに取り出すように受け入れステーションは適合し、これによってその輸送手段を、ドッキングステーションと受け入れステーション間における少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールの搬送に適合させる。
【0006】
第 2 の態様では、本発明は、航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) による貨物および/または乗客の、ホームステーション発、またはホームステーション着の輸送方法を提供し、ここで、航空機は貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/乗客を収容できるように適合した貨物モジュール (好ましくは、解放可能な状態で航空機に連結した貨物モジュール) を備え、またホームステーションは、1 機以上の航空機がドッキングできる高架のドッキングステーションを備え、さらに、ドッキングステーションから離れた位置にある貨物および/乗客を受け取るための受け入れステーションを備え、本方法には、以下のステップを含む:
a.好ましくは、航空機は搭載ナビゲーションシステムでがホームステーションにアプローチし、
b.航空機はドッキングステーションにドッキングし、それによって、
a.航空機との物理的なリンクが確立し、前記リンクが安定的に固定され、
b.次に、貨物モジュールおよび/またはリンクされた航空機と物理的なリンクが確立し、
c.少なくとも、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールがドッキングステーションから受け入れステーションに搬送され、
d.貨物および/または乗客が受け入れステーションから貨物モジュールへ、または貨物モジュールから受け入れステーションへ移し替えられ、
e.少なくとも、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールが受け入れステーションからドッキングステーションに搬送される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態による方法は、特に人口密集地域.における小包の宅配に最適である。小包は、医薬品、食品、電子装置、新聞、その他書籍など、多岐にわたる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】図 1A~1B は、発明の実施形態に従ってホームステーションにドッキングしている航空機を示す。
【
図2】図 2 は、発明の実施形態に従ってホームステーションのドッキングステーションの近くにいる航空機を示す。
【
図3-1】図 3A、3B、3C と 3D は、発明の実施形態に従ってドッキングした航空機の詳細図示している。
【
図4-1】図 4A、4B、4C と 4D は、発明の実施形態に従って航空機の貨物モジュールと前記貨物モジュールのコンパートメントについて、可能性がある発明形態を示す。
【
図5】図 5 は、発明の実施形態に従って航空機の切り離したフレームと貨物モジュールの詳細図を示す。
【
図6-1】図 6A、6B、6C と 6D は、発明の実施形態に従ってホームステーションにおける貨物モジュールからの貨物の取り出しについて可能性がある方法を示す。
【
図7】図 7 は、貨物モジュールを UAV から切り離すことができ、ドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送される発明の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、(無人航空) 機 (好ましくは UAV) による貨物輸送の改善されたシステムと方法に関するものである。
特に他に定義がなければ、科学技術用語など本発明の開示に使用したすべての用語は、当技術分野における通常の力量を備えた人間が普通に理解できる意味を持つ。さらにガイダンスによって、本発明の教示の理解を高めるため用語定義を含める。
【0010】
本書で使用する以下の用語は、以下の意味で使用する:
本書で使用する「A」、「an」、および「the」は、文脈で明らかに別の指示がない限り、単数および複数の指示対象を表す。例として、「a コンパートメント」は1 つまたは複数のコンパートメントを表す。
【0011】
パラメーター、量、一定時間、その他の測定可能値に関連して本書で使用する「About」は、変化量が開示された発明を実行する上で適切である限りにおいて、指定値の、および指定値からの +/-20% 以下、好ましくは +/-10% 以下、さらに好ましくは +/-5% 以下、それよりもさらに好ましくは +/-1% 以下、それよりもさらに一層好ましくは +/-0.1% 以下の変化量を表すことになっている。
ただし、修飾語「about」で修飾する値も具体的に開示されることを理解しておかなくてはならない。
【0012】
本書で使用する 「Comprise (備える)、「comprising (備えている)」、および「comprises (備える)」と「comprisedof (からなる)」は、「include (含む)」、「including (含んでいる)」、「includes (含む)」、または「contain(含む)」、「containing (含んでいる)」、「contains (含む)」と同義であり、構成要素など、後続の物事の存在を指定する限定的用語または非限定的用語であり、当技術分野で既知の、あるいは当技術分野で開示されている、追加の、羅列されていない構成要素、機能、要素、メンバー、ステップを排除し、あるいは除外することはない。
【0013】
ここで留意すべきは、以下の 1 つ以上の定義は、開示された実施形態.で使用されている用語に部分的または全面的に適用できることである。
用語「航空機」とは空中移動ができる乗り物のことであり、好ましくは、すぐれた機動性と精度を備える。航空機には、搭乗するパイロットが操縦するものだけでなく、遠隔操縦も可能なドローンも含まれ、商品、農作物から、乗客および/または動物までさまざまな輸送対象に使用できる。
用語「無人航空機」、「UAV」、あるいは「ドローン」は、先に定義した航空機の特殊バージョンであり、空中移動できる乗り物を指し、特にすぐれた機動性 (人口密集地域での移動など) と精度に適合している。この乗り物は、好ましくは、自動化システムで制御されるが、パイロットも操縦できる (または、自動化システムから制御を奪う)。ここで留意すべきは、この乗り物は、一定の場所でホバリングや微妙な動きができ、人口密集地域 (あるいは多くのインフラ、家屋などがある地域) における貨物配送に最適な機動力を備えていることである。さらに、UAV には、通常、パイロットは搭乗しないが、乗客を乗せることがあることを考慮しなくてはならない。そのように、UAV は、ヒトおよび/または動物の輸送手段として機能することもできる。
【0014】
ここで留意すべきは、以下の内容では、用語「航空機」は、それを説明する特定の実施形態で、UAV として理解できる点である。
用語「ホームステーション」は (UAV) 貨物配送のシステム全体を指し、航空機が「着陸し」、ドッキングする 1 箇所以上のドッキングステーションと、航空機から貨物を取り出すための独立した 1 箇所 (または複数) の受け入れステーション、そしてこの 2 つを結合する輸送手段を備える。通常、ドッキングステーションは、航空機が簡単にアクセスできるよう、インフラから離れた位置、たとえば共同住宅の外部の屋根や、壁の外部に吊した状態の高架位置に配置される。受け入れステーションは、好ましくは、消費者が貨物を取り出す「郵便受け」システムに結合する (または一体化する)。
【0015】
用語「ドッキングステーション」は、航空機が「着陸し」、ドッキングできるステーションを指す。したがって、ドッキングステーションは 1 箇所以上の着陸プラットフォームを備えるが、さらに、近寄ってきた航空機を捉えて「リールで引き寄せる」締め付け装置を備えることもある。通常、ドッキング手段は、いったん着陸した航空機を、安定した状態で確保するため、航空機に一体化する (さらに場合によっては、たとえば航空機の充電や航空機とのコンタクトなど、その他のやりとりも実行する)。
【0016】
用語「受け入れステーション」は、航空機の貨物モジュールから (または、に) 貨物を取り出す (または積み込む) ように適合した取り出し (または積み込み) システムを指す。受け入れステーションは、貨物を抜き出せるロボットアームの形態や、貨物を滑り出せるように、あるいは貨物モジュールのコンパートメントを取り出すことができるように、傾けることのできる貨物モジュールの形態をとることがある。
【0017】
用語「レセプタクル」は、航空機から取り出し後の貨物をその適正な受取人に渡すために収容できるコンテナーを指す。
【0018】
用語「輸送手段」とは、ドッキングステーションと受け入れステーションを結合し、特に 2 箇所のステーション間で貨物モジュール (および任意選択でフレームおよび/または航空機) を搬送するシステムを指す。輸送手段の実施形態には、たとえば昇降システム、シュート、スライド、果てはコンベヤーベルトに限定されずさまざまな装備を備えたレールなどさまざまな可能性がある。
【0019】
用語「可動式リンキング手段」または「貨物モジュールリンキング手段」は、同じ意味の用語であり、(少なくとも) 貨物モジュールに結合 (任意選択で、この手段を収容するフレームに結合し、場合によっては貨物モジュールを収容するフレームを収容する航空機に結合) し、ドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを移動する装置を指す。この手段は、単純に、貨物モジュールと結合した状態でレールやケーブル上を移動する電動昇降装置の場合がある。
【0020】
用語「航空機リンキング手段」は航空機に自身を結合する装置を指すが、ドローンやフレーム (フレームがある場合) に直結するわけではない。ここで留意すべきは、この航空機リンキング手段は貨物モジュールリンキング手段から単独で移動できることである (ただし、もちろん前記貨物モジュールリンキング手段に沿って移動することも可能)。
【0021】
用語「フレーム」は貨物モジュールを収容し、好ましくは、外部干渉からこのモジュールを保護するように適合した収容構造物を指す。フレームには、実際の閉鎖コンテナーが考えられるが、好ましくは、軽量でありながら復元力が強く、簡単に操作でき、あるいはたとえばクランプなどで確保できるという有利さのあるフレームワークが考えられる。ただし「フレーム」の概念は全く任意であり、貨物モジュールは航空機に直接連結することもできれば、単純に貨物モジュール専用の保護フレームを備えることもできる点に注意されたい。ただし、実施形態によっては、特に適合したフレームを航空機に用意して航空機とコンテナー間のリンクを形成するのが好ましい。
【0022】
用語「貨物モジュール」は、貨物および/または乗客の収容に適合したコンテナーを指す。したがって、貨物モジュールは、(さまざまな状、数量、サイズの貨物および/または乗客を収容するために) さまざまな形態と寸法を用意する。
【0023】
用語「貨物」は、実際には商品、材料、物品、製品、品物、手荷物のすべて、ただし、さらに家畜、および乗客も含むように広く解釈できる。ただし、特に用語「乗客」との組み合わせで使用した場合、特に、貨物とは、主に商品、材料、物品、製品、品物、手荷物のことを指す。
【0024】
端点による数値的範囲の記述には、記述された端点も含めて、その範囲内のすべての数量と小数部が含まれる。
【0025】
主要態様において、本発明は貨物および/または乗客の輸送システムに関係しており、貨物および/または乗客の輸送用の 1 箇所以上のホームステーションと 1 機以上の航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) を含み、航空機は貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容するように適合した貨物モジュールを備える。ホームステーションは 1 機以上の航空機をドッキングするためのドッキングステーションを備え、さらに貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションをドッキングステーションから離れた位置に備え、さらにドッキングステーションと受け入れステーションを結合する輸送手段を備える。ドッキングステーションは航空機とのリンクを物理的に確立し、前記リンクを安定した状態で確保するように適合し、これによってドッキングステーションは、好ましくは、次に、ドッキングステーションまでの航空機とのリンクを確立するための航空機リンキング手段を備え、これによって前記リンクは貨物モジュールから離れ、これによってドッキングステーションはリンクされた航空機の貨物モジュールとのリンクを物理的に確立するように適合し、これによってドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの貨物モジュールとのリンクを確立する貨物モジュールリンキング手段を備え、ここで、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機リンキング手段とは独立した移動に適合し、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機からの貨物モジュールの切り離しと航空機との結合に適する。ドッキングステーションは航空機とのリンクを物理的に確立し、前記リンクを安定した状態で確保するように適合し、これによってドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの航空機とのリンクを確立するための航空機リンキング手段を備え、これによって前記リンクは貨物モジュールから離れ、これによってドッキングステーションはリンクされた航空機の貨物モジュールとのリンクを物理的に確立するように適合し、これによってドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの貨物モジュールとのリンクを確立する貨物モジュールリンキング手段を備え、ここで、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機リンキング手段とは独立した移動に適合し、前記貨物モジュールリンキング手段は航空機からの貨物モジュールの切り離しと航空機との結合に適している。輸送手段はリンクされた航空機から切り離された貨物モジュールリンキング手段とリンクされた貨物モジュールの搬送に適合し、これによってリンクされた前記航空機は、貨物モジュールを航空機から取り外し可能な状態でも、ドッキングステーションと受け入れステーション間で静止した状態が維持され、これによって貨物モジュールが航空機から取り外し可能でない場合でも、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間での貨物モジュールリンキング手段と航空機リンキング手段の両方の搬送に適合する。
【0026】
好ましい実施形態では、航空機は貨物モジュールを収容するフレームを備え、これによって貨物モジュールリンキング手段は前記フレームとのリンキングに適合し、これによって貨物モジュールリンキング手段は貨物モジュールを収容するフレームの、航空機からの切り離しと航空機との結合に適合する。
【0027】
さらに (フレームの有無を問わず) 貨物モジュールの切り離し (可能な場合) は、物理的動作 (たとえば、リンキングの間、またはリンキング後の航空機から貨物モジュールを切り離すためのあらかじめ定義された動作 - 傾斜、回転、並進などを実行する貨物モジュールリンキング手段、またはそれらの 2 つ以上の組み合わせ) によって、または、場合によっては貨物モジュールリンキング手段が貨物モジュールにリンクされたことを貨物モジュールリンキング手段自体が「確認し」たときに、ドッキングステーションから航空機/貨物モジュールに送信される貨物モジュールを解放する自動通信によってのみ可能であるということに着目する必要がある。第 2 の方法は、ドッキングステーションから航空機への信号で開始し、これで航空機はその貨物モジュールを切り離し、それを貨物モジュールリンキング手段へ引き渡す。
【0028】
第 2 の態様では、本発明は、航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) による貨物および/または乗客の、ホームステーション発、またはホームステーション着の輸送方法に関係し、ここで、航空機は貨物モジュール (好ましくは、解放可能な状態で航空機に連結した貨物モジュール) を備え、貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容できるように適合し、またホームステーションは、1 機以上の航空機がドッキングできるドッキングステーションを備え、さらに、ドッキングステーションから離れた位置にある貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションを備え、さらに本発明では、以下のステップを提供する:
a.航空機がホームステーションにアプローチし、
b.航空機はドッキングステーションにドッキングし、それによって、
i.航空機との物理的なリンクが確立し、前記リンクが安定的に固定され、
ii.リンクされた航空機;の貨物モジュールと物理的にリンクを確立し、
この方法は、以下のステップが含まれることで特長付けられる:
c.貨物モジュールがリンクされた前記航空機から取り外すことができるかどうかを判定し、
これによって貨物モジュールが航空機から取り外し式の場合、本方法にはさらに以下のステップが含まれる:
d.航空機から貨物モジュールを切り離し、
e.リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールをドッキングステーションから受け入れステーションに搬送し、
f.貨物および/または乗客をそれぞれ、受け入れステーションから貨物モジュールに、または貨物モジュールから受け入れステーションに移し替え、
g.そして、任意選択で、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールを、受け入れステーションからドッキングステーションに搬送し、
【0029】
そして、これによって貨物モジュールが航空機から取り外し式ではない場合、この方法には代わりに以下のステップが含まれる:
d.リンクされた貨物モジュールとリンクされた航空機をドッキングステーションから受け入れステーションに搬送し、
e.貨物および/または乗客をそれぞれ、受け入れステーションから貨物モジュールに、または貨物モジュールから受け入れステーションに移し替え、
f.そして、任意選択で、リンクされた貨物モジュールとリンクされた航空機を、受け入れステーションからドッキングステーションに搬送する。
【0030】
好ましい実施形態では、ホームステーションには、貨物モジュールとのリンクを確立するように適合した貨物モジュールリンキング手段を備え、貨物モジュールが航空機から取り外し式の方法では、さらに以下のステップが含まれる:
g.航空機のリンクされた貨物モジュールを、受け入れステーションからドッキングステーションに搬送し、
h.次に、貨物モジュールを航空機に連結し、
これによって貨物モジュールリンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを搬送する。
【0031】
ここで留意すべきは、可能性がある実施形態では、リンクされた航空機の貨物モジュールと物理的なリンク確立のステップii. は、貨物モジュールが取り外し式の場合のみ実行する点である。その場合、航空機のタイプ判定 (取り外し式の貨物モジュールか否か) では、貨物モジュールを航空機から切り離して、受け入れステーションに搬送できるよう、貨物モジュールリンキング手段で貨物モジュールとのリンクが確立する。
【0032】
さらに好ましい実施形態では、航空機は貨物モジュールを収容するフレームを備え、これによって貨物モジュールリンキング手段は、貨物モジュールを収容するフレームまでのリンクを確立するように適合し、これによって航空機から貨物モジュールを切り離すステップは航空機からの貨物モジュールを収容するフレームの切り離しによって開始し、貨物モジュールを航空機に連結するステップは貨物モジュールを収容するフレームの航空機への連結で開始し、これによって貨物モジュールリンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを収容するフレームを搬送する。
【0033】
他の既知のシステムにはない融通性に富んだ上記概念では、あらゆる種類の航空機が配送システムと相互作用でき、多くのドローンがこの配送システムに対して貨物 (および/または乗客) を届け、回収することができる。ほとんどのシステムはドローンの特定のタイプに合わせてあるので「取り扱い可能ドローン」は制限される。システムの多くは、たとえば、ドローン全体を受け取り、ドローン全体を下げて貨物モジュールを積み下ろすように適合する。本発明の本システムでは、取り外し式の貨物モジュールを搭載したドローンがドッキングステーションに残り、その間、貨物モジュールのみが取り出され、中身を取り出して/処理される。これで、「駐機した」ドローンには、準備ができた別の貨物モジュール (たとえば、以前に使用した貨物モジュールや単純に予備の貨物モジュール) を搭載でき、そのドローンは、専用の貨物モジュールを待つ必要がなく、処理時間を短縮できる。あるいは、積んできた貨物モジュールを残して、そのまま次の目的地に向けて離陸することができる。ドローンのタイプが異なり、貨物モジュールの切り離しができない場合、本システムは柔軟的に対応してドローン全体をレセプタクルに搬送し、そそこで貨物を回収し、その後、ドローンを再び、離陸できる上部に搬送する。従来の技術システムに、このようにタイプの異なる 2 機の航空機を処理するという融通性はない。したがって、両方のタイプの航空機を受け入れることができ、ただし取り外し式の貨物モジュールを備えたドローンは、よりすみやかに処理でき、空になった貨物モジュールの帰りを待つことなく、着陸したらすぐにその貨物モジュールを落とし、「待機中の」貨物モジュールを回収して (場合によっては、新しい貨物モジュールなしで離陸して)、ドッキングステーションをすみやかに解放して、再び次の利用にすぐに備えることができるという有利さがある (ひいては、バッテリー寿命も延びる)。したがって、最も好ましい実施形態の発明は、ホームステーションに対して航空機と貨物モジュール間で 2 つの独立したリンクが形成される (または、形成できる) 最初の態様になる。
【0034】
可能性がある実施形態では、航空機は、貨物モジュールの収容と、さらに貨物モジュールリンキング手段とのリンキングに適合した特定のフレームを備える。フレームは、たとえば 1 つ以上のクランプ、またはその他の連結手段など、特に航空機との取り外し可能な結合に適合する。好ましくは、前記クランプまたは連結手段は貨物モジュールリンキング手段とのリンキングの際に制御して (有線または無線で)、航空機に対する連結や切り離しを実行できる。このように、適合特化したフレームの有利さは、その柔軟性から、連結手段を選択すれば (可動式締め付けシステムまたはその他の手段)、すべてのタイプのドローンと互換性がある点にある。さらに、互換性のあるフレームには、貨物モジュールを別々の航空機間で差し替えて、専用のフレームや貨物モジュールを待つ必要がないという有利さもある (前述のように)。
【0035】
第 3 の態様において、本発明は貨物および/または乗客の輸送システムに関係しており、貨物および/または乗客の輸送用の 1 箇所以上のホームステーションと 1 機以上の航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) を含み、航空機は、貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容するように適合した貨物モジュール (好ましくは解放可能な状態で航空機に連結した貨物モジュール) を備える。ホームステーションは 1 機以上の航空機をドッキングするドッキングステーションを備え、さらに、貨物および/または乗客を受け取るための、ドッキングステーションから離れた位置にある、受け入れステーションを備え、さらに、ドッキングステーションと受け入れステーションを結合する輸送手段を備え、これによってドッキングステーションは、航空機と物理的にリンクを確立し、安定した状態で前記リンクを確保するように適合し、これによってドッキングステーションは、好ましくは、次に、物理的にリンクされた航空機の貨物モジュールとのリンクを確立するように適合し、これによって受け入れステーションは、貨物および/または乗客のレセプタクルを備え、受け入れステーションは、前記貨物モジュールが受け入れステーションに搬送されたときに、貨物および/または乗客の少なくとも一部を貨物モジュールからレセプタクルに取り出すように適合し、これによって輸送手段は、少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールをドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送するように適合し、これによって貨物モジュールは、少なくとも貨物および/または乗客の一部を収容するコンパートメントを少なくとも 1 つ備え、これによって前記コンパートメントには底壁がなく、前記コンパートメントはさらにハンドルを備え、これによって前記コンパートメントは貨物モジュールからスライド式に退避でき、これによってレセプタクルはハンドルによってコンパートメントとリンクするフック装置を備え、前記レセプタクルの開口部から貨物モジュールとレセプタクル間でリンクされたコンパートメントを移動するのに適合し、これによってレセプタクルはレセプタクルの開口部より低いレベルにある開いた下部セクションを備える。
【0036】
第 4 の態様は、航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) による貨物および/または乗客の、ホームステーション発、またはホームステーション着の輸送方法に関係する。ここで、航空機は貨物モジュール (好ましくは、解放可能な状態で航空機に連結した貨物モジュール) を備え、貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容できるように適合し、またホームステーションは、1 機以上の航空機がドッキングできるドッキングステーションを備え、さらに、ドッキングステーションから離れた位置にある貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションを備え、さらに本発明では、以下のステップを提供する:
a.航空機がホームステーションにアプローチし、
b.航空機がドッキングステーションにドッキングし、それによって貨物モジュールにリンクし、
c.ドッキングステーションから受け入れステーションに前記貨物モジュールを搬送し、これによって前記貨物モジュールは航空機から切り離され、単独で受け入れステーションに搬送されるか、または、これによって前記貨物モジュールは航空機に固定されたまま航空機とともに受け入れステーションに搬送され、
d.貨物および/または乗客をそれぞれ、受け入れステーションから貨物モジュールに、または貨物モジュールから受け入れステーションに移し替え、
貨物モジュールは、少なくとも、貨物および/または乗客の一部を収容するコンパートメントを 1 つ備えることを特徴とし、これによって前記コンパートメントには底壁がなく、前記コンパートメントはさらにハンドルを備え、これによって前記コンパートメントは貨物モジュールからスライド式に退避でき、これによって受け入れステーションは貨物を受け取るためのレセプタクルを備え、このレセプタクルはハンドルを介してコンパートメントとリンクするフック装置を備え、前記レセプタクルの開口部から貨物モジュールとレセプタクル間でリンクされたコンパートメントの移動するのに適合し、これによってレセプタクルはレセプタクルの開口部より低いレベルにある開いた下部セクションを備え、
e.レセプタクルのフック装置がコンパートメントのハンドルとリンクし、
f.貨物モジュールとレセプタクル間でリンクされたコンパートメントを移動し、これによって少なくとも部分的にはレセプタクル内におさまる位置に貨物モジュールが移動し、これによってレセプタクル内の貨物モジュールの一部が、レセプタクルの開いた開放セクションの上に配置され、
g.任意選択で、リンクされたコンパートメントをレセプタクルから貨物モジュールに戻し、ハンドルからフック装置を連結解除する。
受け入れステーションの具体的な強化、それもそのレセプタクルの強化で、貨物モジュールからの貨物の取り出しが非常に効率化されるのは明らかである。レセプタクルの下部セクションは上が開いており、底が開いている貨物モジュールの突き出たコンパートメント内の貨物は、レセプタクルに落下する。この「落下」の高さを無視できるとすれば、貨物が損傷するおそれはない。さらに、レセプタクルには、たとえばクッションなどの衝撃吸収機能を内部に備えて、さらに落下の衝撃を軽減することもできる。
【0037】
第 3 と第 4 の態様は、前記の最初と第 2 の態様と組み合わせると有利な可能性があるが、それだけでなく、さらなる態様や、本書でさらに述べたすべての実施形態も合わせて、あるいは個別に組み合わせるとさらに有利になる可能性がある。
【0038】
ここで留意すべきは、以下の好ましい実施形態も、上記の態様に適用でき、これによって、前述のように、用語「可動式リンキング手段」は、上記の「貨物モジュールリンキング手段」と読み取ることができることである。
【0039】
さらなる態様で、本発明で提供するのは、1 箇所以上のホームステーションと、貨物および/または乗客を輸送するための 1 機以上の (無人) 航空機 (好ましくは UAV) を含むシステムであって、その航空機は好ましくは解放可能な状態で (任意選択で航空機に含まれるフレームで) 航空機に連結された貨物モジュールを備え、貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容するように適合し、そのホームステーションは、1 機以上の航空機のドッキング用の高架のドッキングステーションを備え、さらにドッキングステーションから離れた位置にある、貨物および/または乗客を受け取る、受け入れステーションを備え、さらに、本システムはドッキングステーションと受け入れステーションを結合する移送手段を備え、これによって航空機とのリンクを物理的に確立し、前記リンクを安定した状態で確保するようにドッキングステーションを適合させ、これによって好ましくは、次に貨物モジュール (および/または任意選択でリンクされた航空機のフレーム) とのリンクを物理的に確立するようにドッキングステーションを適合させる。受け入れステーションは貨物および/または乗客のレセプタクルを備え、前記貨物モジュールが受け入れステーションに搬送されたとき、少なくとも貨物および/または乗客の一部を貨物モジュールからレセプタクルに取り出すように適合す。輸送手段は、少なくとも、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールを、ドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送するように適合する。
【0040】
前述のように、航空機が着陸し、出発するドッキングステーションは、通常、高架位置 (ドッキングステーションを壁掛け式にした人口密集地でない場所も候補地として可) になる。このドッキングステーションは、航空機が着陸して、それによってその航空機をドッキングステーションで物理的に支えるリンクを確立できるように適合しているとはいえ、目的の位置で航空機を支えるためには追加リンクが好ましい (たとえば充電のためなど)。ここで留意すべきは、この意味では、ドッキングステーションに何らかの着陸プラットフォームを備えることができる。さらに、ドッキングステーションには、好ましくは、航空機との通信用に交信距離の短い通信機器を備えることに注意されたい。これにより、ドキングステーションにより行程の最終部分で航空機を非常に高い精度で誘導して正確にドッキングすることができる (位置と向き)。これは、相当程度の精度が要求されることが多いため。貨物モジュール (および/またはフレーム) に追加リンクを加えると、よりすぐれた (より確実な) 結合が可能になる。ただし、その上、一定の実施形態では、本システム単独でドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを搬送することができる (貨物モジュールを収容するフレームの有無に関係なく)。本システムは、本質的に、少なくともドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを搬送する輸送手段の機能が特徴であり、これに対して従来の技術システムでは、貨物および/または乗客を移動するだけであった。
【0041】
航空機とホームステーションによる貨物配送システムを利用した従来のほとんどの技術システムは (引用したものも含め) 似たような方式、すなわち、貨物を航空機から抜き取るホームステーションに航空機が着陸し、次に、適切な最終目的地 (たとえば特定の郵便受けなど) に配達するといった方式を採用している。ドッキングステーションは通常、屋上にあり、場合によってはポールやタワーの先端にあって、それらは一般に高い位置にある。本出願者の意図は、「着陸地点」で貨物を抜き取らず、貨物モジュールで着陸地点やドッキングステーションから受け入れステーションへ貨物を搬送するシステムの提供である。このシステムでは、他の方法と比較して、輸送中は貨物モジュールによって貨物が破損要因やその他の環境要因 (温度、湿気、風など) から守られる点で有利である。ただし、その前提条件として、貨物モジュールが既知の数量であって、受け入れステーションが前記貨物モジュールに対してうまく機能するように簡単に適合できることが求められる。その適合条件の範囲は、受け入れステーションに対する貨物モジュールの高度なドッキング、すなわち貨物を受け入れステーションに移し替える自動回収システム (具体的には、郵便受けのような適切なレセプタクル) から、受け入れステーション (やドッキングステーション) で航空機に新しいバッテリーを供給するシステムまで広がる。さらに、貨物モジュール全体を受け入れステーションに搬送すると、別々の動作をしなくても 1回の操作ですむので、航空機で配送される新しい貨物を効率的に貨物モジュールに積み込むことができる。受け入れステーションではより複雑な操作 (貨物の抜き取り、新しい貨物の積み込みなど) が行われるため、これを実行するハードウェアも基本的に受け入れステーションに配置される。ハードウェアの脆弱性を考えると、ハードウェアは受け入れステーションに近い、通常はより安全な場所 (破損要因やその他の環境からの影響から守られた) が有利であり、問題が発生しても簡単に修理できる。これとは対照的に、通常、技術者が高い位置にあるドッキングステーションにホームステーションを取り付けなくてはならない古いシステムでは、修理やメンテナンスが困難でより危険をともなう。この態様では、手の届きやすい場所に、できるだけ多くのハードウェアを配置するのが好ましい。
【0042】
さらに、実施形態によっては、貨物モジュール (フレームの有無に関係なく) は航空機から切り離される。それによって、前記ホームステーションから次の受取人に航空機で届ける新しい貨物に適合した航空機に、ホームステーションで新しい貨物モジュール (と場合によってはフレーム) を連結することができる。場合によっては、貨物の容量や形態が変化するため、ときには、特定の貨物モジュールにその貨物を収容する必要性が存在する。この問題は、貨物モジュール (と場合によってはフレーム) を差し替えることで簡単に解決できる。
【0043】
ある追加態様では、受け入れステーションは、好ましくは、さらに、新しい貨物をその貨物モジュールに移し替えるように適合する。そうすることで、ホームステーションで、航空機があるドッキングステーションに新しい貨物を移し替えなくても貨物モジュールに直接積み込むことができ、前述の有利さが生かせる。
【0044】
最初の好ましい発明の実施形態では、貨物モジュールは、解放可能な状態で航空機に連結され、ドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの航空機とのリンクを確立する静止航空機リンキング手段を備える。輸送手段は、輸送手段までの貨物モジュールとのリンクを確立する可動式リンキング手段を備え、前記可動式リンキング手段は航空機に対する貨物モジュールの切り離しと結合に適合する。さらに、輸送手段は、ドッキングステーションと受け入れステーション間における可動式リンキング手段と切り離した貨物モジュールの搬送に適合する。
【0045】
この特定の実施形態では、貨物モジュール は、航空機から切り離して、輸送手段の可動式リンキング手段により、貨物モジュールと輸送手段間に確立されたリンクを通じて、輸送手段によってドッキングステーションから受け入れステーションに搬送することができる。ここで留意すべきは、航空機からドッキングステーションまでのリンクの確立後、前記リンク (可動式) は好ましくは確立されることである。これで、可動式リンキング手段で貨物モジュールに正確にリンクし、前記貨物モジュールを切り離すことができるよう航空機を正確な位置に送り込むことができる。可動式リンキング手段によって貨物モジュールが固定されると、貨物モジュールはドッキングステーションと受け入れステーション間の経路に沿って輸送手段によって搬送される。ここで留意すべきは、輸送手段は、物理的な経路 (たとえばレールなど) の他、経路に沿って搬送できる 1 つ以上の可動式ユニットを備えることである。貨物モジュールは可動式ユニットの 1 つに連結され、可動式ユニットに従って搬送される。前述のように、これで、貨物は、より簡単に取り出すことのできる受け入れステーションまで (そして、から) 安全に輸送される。さらに、貨物モジュールを切り離すと、この目的のために実際に動かさなくてはならないのは航空機の小さい部分だけとなり、必要なエネルギーが最小限で済み、(本来脆弱な) 航空機自体を損傷する危険性はほとんどないかまったくなくなる。
【0046】
第 2 の好ましい発明の実施形態では、航空機は、貨物モジュールを収容するフレームを備え、これによってフレームは解放可能な状態で航空機に連結され、ドッキングステーションは、ドッキングステーションまでの航空機とのリンクを確立する静止航空機リンキング手段を備える。前記リンキング手段は、さらに輸送手段までのフレームとのリンクを確立する可動式リンキング手段を備え、前記可動式リンキング手段は航空機までのフレームの切り離しと結合に適合する。さらに、輸送手段は、ドッキングステーションと受け入れステーション間における可動式リンキング手段と切り離したフレームの搬送に適合する。
この代替実施形態では、フレーム全体を航空機から切り離すことができる。ただし 貨物モジュールはフレームに (またはフレームによって) 収容されたままである。本出願者は、一定の状況では、貨物モジュールを収容した状態でフレーム全体を航空機から切り離し、ドッキングステーションから受け入れステーションに搬送することができるのが好ましいことに気付いている。再び、新たに有利な点として、フレームの数量がわかっており、さらに貨物モジュールの正確な位置もフレームでわかっているため、受け入れステーションは、容易に、そして自動的に貨物モジュールから貨物を取り出す (あるいは、そこに新しい貨物を積み込む) ことができる。さらに、フレーム全体を搬送することで、搬送される貨物のセキュリティが高まり、輸送手段 (および具体的には可動式リンキング手段) による搬送対象の重量をできるだけ低く抑えることができる (フレームは、通常、貨物モジュールを大きく越える重量にはならない)。従来通り、最初、航空機はドッキングして、(1 つ以上のクランプ、磁石、または類似のシステムなど、最初のリンキング手段で、好ましくは静止した状態で) 固定され、その後、フレームは、可動式リンキング手段によって物理的にリンクされる。この操作は、締め付け装置または磁気システムで実行できるが、一般には、特にフレームに適合したコネクター装置で実行できる (この装置は、好ましくはリンキング手段のコネクター装置に連結するマッチング装置または手段を備える)。
【0047】
第 3 の好ましい発明の実施形態では、輸送手段は可動式リンキング手段を備え、前記可動式リンキング手段は輸送手段までの航空機とのリンクを確立するための航空機リンキング手段を備える。さらに、これによって、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間における航空機リンキング手段と貨物モジュールを搭載した航空機の搬送に適合する。
【0048】
この実施形態で、ドッキング後に、航空機全体は (任意選択でフレームと貨物モジュールとともに) 受け入れステーションに搬送される。ここで留意すべきは、理論上は、ドッキングステーションは可動式であり、ドッキングした航空機を受け入れステーションに引き連れることである。ただし、ドッキングステーションの一部のみが搬送、または移動され、ドッキングステーション自体は移動せず、輸送手段全体が独立したそこから切り離されることもある。受け入れステーションで貨物モジュールから貨物だけが移し替えられる有利さは残る。さらに、航空機全体を受け入れステーションに搬送することで、より制御しやすい環境で (一般には、アクセスが困難なドッキングステーションの代わりに) 航空機のバッテリーを交換することができるようになった (ドッキングと貨物の配達/受け取りの所用時間は、高度なハードウェアなしでは、通常、バッテリーを十分に充電するには短すぎ、残したバッテリーは空いている時間に次の航空機のために受け入れステーションで充電できるため、バッテリーの交換が好ましい)。この実施形態、航空機は再充電可能な 1 つ以上の交換可能なバッテリーを備える。
【0049】
(少なくとも) 先の 3 つの代替実施形態のうちの好ましい実施形態では、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で伸びる 1 本以上のレールを備え、前記レールは、ドッキングステーションと受け入れステーション間の少なくとも可動式リンキング手段の誘導に適合する。可動式リンキング手段は、可動式リンキング手段をレールに沿って搬送するモーターを備え、好ましくは、これによって前記レールはドッキングステーションと受け入れステーション間でおおむね垂直な軸に沿って伸びる。あるいは、レールは堅固な状態で水平軸に沿って伸びる。
【0050】
レールはシンプルで、ただし効率的なシステムを構成し、レールによって輸送手段は貨物モジュールをドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送する (フレーム/航空機の有無に関係なく)。可動式リンキング手段はレール沿いの可動式リンキング手段の動作を実装するように適合したモーターを備える場合がある。
【0051】
前述のように、ドッキングステーションは高架か、そうでなければ人口密集地でない場所に設置されるため (高所で壁から離して)、レールは、ほとんどの場合は垂直軸、場合によっては水平軸 (たとえばドッキングステーションが壁から離れた位置に吊されている場合など) の、通常、1 本の軸に沿って直線に伸びる。立地条件によっては、レールに、曲線部や、場合によっては旋回部が含まれる可能性がある。このような状況は、集中型の配達ステーション (受け入れステーション) を備えた非常に大規模な構造物で扱う場合に見られるが、小規模構造物でも、受け入れステーションが複数の受け入れステーションの集合である場合 (たとえば、共同住宅やオフィスのさまざまな居住者の郵便受けなど) にも見られる。
【0052】
好ましい実施形態では、輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で伸びる、おおむね垂直な軸に沿った 1 本以上のレールを備え、これによってレールは、受け入れステーションに対して航空機を搬送するために伸張または格納するように適合する。
【0053】
レールは、伸縮して、互いにスライド式に出入り (または平行移動)できるが、好ましくはドッキングステーションの信号に基づいて操作されるモーターで誘導される。たとえば、航空機にアプローチするとき、ドッキングステーションは航空機の信号を受信し、次にドッキングステーションは、モーターにレールを伸ばすよう指示を伝え、航空機がドッキングできるようにドッキングステーションを表に出す。航空機が確実に連結されると、ドッキングステーションはモーターにレールの格納を信号で伝え、航空機の貨物モジュールから貨物の回収、または航空機の貨物モジュールに積み込みを行う受け入れステーションにドッキングステーション (と、それにドッキングした航空機) を引っ込める。
【0054】
伸縮式/格納式レール機能の有利さは、その高架位置または伸張位置からドッキングステーション全体を格納できる点にある。これで、貨物を航空機から簡単に回収できる (または新しい貨物を航空機に積み込める) だけでなく、ドッキングステーションが活動していないときや配達の予定がないとき、あるいは悪天候時などは安全な位置に収めることができる。
【0055】
さらに好ましい実施形態では、ドッキングステーションは航空機の 1 つ以上のバッテリーの充電用に 1 本以上のレールから電源を受け取れるように適合する。ここで留意すべきは、航空機の 1個以上のバッテリーを航空機に搭載した状態で直接充電するか、航空機とバッテリーを交換し、交換後にドッキングステーションに残ったバッテリーをレール経由お電源で充電するかは任意選択であるということである。レールで電源を供給すれば、余分な配線は不要になる。電源は、偶発的暴露や損傷を回避するためレールの内部配線で供給できるが、レール沿いの外部電源回線でも提供できる。ここで留意すべきは、ドッキングステーションにはその他の (ネット) 源からも電源を供給できるので、必ずしも受け入れステーションおよび/またはレール経由の電源を採用する必要はない点である。さらに、ドッキングステーションに残された 1 個以上のバッテリーは、配電施設への有線接続による充電に加えて、あるいはそれに代えて、ソーラーパネルなどによってドッキングステーションで充電できる。1 個以上のバッテリーが充電用に常時ドッキングステーションにあり、リンクされた航空機のバッテリーと交換できるような設定の有利さは明らかである。
【0056】
好ましい実施形態では、ドッキングステーションは、航空機の 1 個以上のバッテリーを充電済みバッテリーと交換するように適合し、および/または、これによってドッキングステーションはリンクおよび/またはワイヤレス充電で航空機の 1 個以上のバッテリーを充電するように適合する。ここで留意すべきは、この実施形態は、先の実施形態の機能に加えて、または代わりに提供できる点である。
【0057】
好ましい実施形態では、ドッキングステーションは 1 個以上のバッテリーを収容し、ドッキングステーション上に、および/または、ドッキングステーションの近くにあって、電源をドッキングステーションへの電源供給および/またはドッキングステーションにあるバッテリーの充電に使用できる 1 つ以上の太陽電池やソーラーパネル、風力タービンなどの電力供給網の電源および/またはその他の電源で前記バッテリーを充電するように適合する。ドッキングステーションに収容されるこれらのバッテリーには、さらに 1 つ以上の形式がある。いずれの形式も外部電源サポート (配電網) なしでドッキングステーションの電源として使用できるが、着陸した航空機の交換バッテリーとしても使用できる。好ましくは、ドッキングステーションは、バッテリー/航空機のバッテリーの充電状態を評価でき、それによってバッテリーを交換するかどうかを決定できる。航空機によって、ドッキングステーションの決定が無効になる場合もある。最後に、バッテリーは、もちろん、バッテリー交換とドッキングステーション自体のバッテリーパックとしての両方の機能に対応する。
【0058】
リンクされた航空機の交換したバッテリーは、今度は、ドッキングステーションで前述の 1 つ以上の充電方法によって充電できる。充電時の接続は、好ましくは磁石で確立する。
【0059】
ある変種では、バッテリー/航空機のバッテリーは、将来は貨物モジュールに含まれる。それによって、本システムは受け取り時に貨物モジュール全体を交換でき、これによって新しい貨物モジュールは充電されたバッテリーを収容する。交換した貨物モジュールのバッテリーは、後の交換用に充電できる。あるいは、貨物モジュールのバッテリーは貨物モジュール全体を交換することなく受け入れステーションやドッキングステーションでそのまま交換できる。
【0060】
先に述べたように、たとえ新しい高度なモデルでも、航空機のバッテリー寿命は比較的短く、充電にはかなりの時間がかかるため、ドッキング中の航空機に再充電するのは現実的ではない。したがって、ホームステーションに、1 つ以上の航空機の予備バッテリーとバッテリーの充電手段を備えることが好ましい。このようにして、ホームステーションにドッキングした航空機のバッテリーは、取り出して充電済みのバッテリーと交換でき、航空機から取り出した空のバッテリーや電位の下がったバッテリーは空いている時間に充電できる。好ましくは、航空機は、ドッキングしたときに 1 個以上のバッテリーを容易に交換できる構造の形状を備える。
【0061】
好ましい実施形態では、ドッキングステーションは航空機が着陸できる着陸プラットフォームを備え、ドッキングステーションは、さらに、ドッキングステーションに対する航空機のリンクを物理的に確立するために、航空機の位置をドッキングステーションに正確に合わせるドッキング手段を備える。前記ドッキング手段は、航空機の位置を、プロセッサーを備えるドッキングステーションに合わせるための 1 つ以上の磁石を備え、これによって前記プロセッサーは、無線通信モジュールを備え、前記無線通信は、航空機と通信して航空機にプロセッサーからの指示を与えるように適合している。代替として (または、追加として)、ドッキング手段は、航空機の一部 (航空機自体、フレーム、または貨物モジュール) を締め付ける締め付け装置を備える。
【0062】
着陸プラットフォームは、平らな表面として、あるいは着陸航空機の両側面を単純に支えるサポートとして実装できる。それにより、たとえば、貨物モジュール (と、場合によってはフレーム) を航空機から簡単に切り離すことができ、着陸プラットフォームのレベルを受け入れステーションまで下げ、(そして、受け入れステーションから航空機のレベルまで上昇させる) ることができる。
【0063】
ドッキングステーション (ドッキング手段) は、正確なドッキングができるよう、航空機の所定位置からの想定できる逸脱を修正できる。前述のように、輸送手段がリンクして (ドッキングステーションと受け取りステーション間で) 貨物モジュールを搬送して、および/または受け取りステーションが貨物モジュールから (に) 貨物を取り出す (積み込む) めるよう、ドッキングステーションと受け入れステーション間の搬送のために輸送手段が貨物モジュールに正しくリンクするためには、ドッキングステーションまでの距離という視点だけでなく回転の向きについても非常に慎重に航空機の位置決めをする必要がある。ドッキングステーションで指示を与えれば、航空機は着陸プラットフォームに比較的正確に着陸できるが、必ず変動要素 (風、信号の歪み、信号の時間差など) が存在するので、好ましくは、これらを修正する。したがって、この目標達成のために、本出願者はドッキング手段を用意した。最初のバージョンでは、これは磁石システムが考えられ、航空機がおよその位置にあるとき (必ずしも着陸後である必要はない)、このシステムは、航空機の磁化可能なセクション (たとえばフレームが航空機に含まれる場合、その一部) に働きかけて航空機を正確な目的位置に届ける。航空機の一般的な位置決めは、その機能自体が非常に正確な場合があり、逸脱修正用の磁石が必ずしも強力である必要がないため、磁場でその他のシステムが乱されることはない。代替バージョンでは、航空機が範囲内におさまると航空機 (再び、たとえばフレームで) を掴んで、航空機を目的の位置へ運ぶように設計された締め付け装置が考えられる。ここで留意すべきは、組み合わせも可能である点で、磁石を使用して航空機を締め付け装置の範囲内に運べば、その後クランプで航空機を所定の位置に運ぶことができる。
【0064】
好ましい実施形態では、ドッキングステーション に、1 つ以上のソーラーパネルを備えられる場合がある。ドッキングステーションは、ほとんどの場合、航空機が容易に離着陸できるように、建物から離れた高い位置にあり、ドッキングステーションのソーラーパネルの位置は、通常、太陽光からエネルギーを生み出すのに最適な場所になる。ソーラーパネルは、たとえば航空機が着陸できる着陸プラットフォームと一体化することができる。このエネルギーには、ドッキングステーションの電源、バッテリーの充電、輸送手段の電源など 1 つ以上の用途がある。
【0065】
好ましい実施形態では、食品、医薬品、またはその他、冷蔵保管が必要な貨物の配達などのために、受け入れステーションに 1 つ以上の冷却レセプタクルを備える場合がある。ホームステーションは、冷蔵保管で保存しなくてはならない貨物が送られてくると、受け入れステーションが貨物を適切なレセプタクルに保存できるように航空機 (または中央制御システム) からホームステーションに警報を送るように適合させることができる。既成の食品配達でも似たような改善は存在している可能性があり、そこでは、貨物は、温度を保つために熱を遮断した保管レセプタクルに保存できる。
【0066】
いずれの場合も、貨物モジュールを特定の目的にも同様に適合させることができる。
好ましい実施形態では、ドッキングステーションは、航空機のための着陸プラットフォームや着陸ボックスを備え、このプラットフォームやボックスは閉じることができる。これは、悪天候時に航空機を守る上で特に有効である。代替方法として、あるいは追加方法として、着陸プラットフォームやボックス保護のために突き出た構造やオーニング (好ましくは固定) を用意することができ、突き出た構造は、格納式、折り畳み式、あるいは可動式にできる。
【0067】
好ましい実施形態では、ドッキングステーションは、折り畳み可能な航空機の着陸プラットフォームを備える (図を参照)。
【0068】
好ましい実施形態では、貨物モジュール (およびフレームと航空機も同様) は、受け入れステーションで貨物モジュールの前側と後ろ側から貨物を操作できるように適合している。これは、航空機も同様に、ドッキングステーションの前後両方からドッキングするように適合していることを意味する。この実施形態の貨物モジュールには、貨物を出し入れできるドアまたは開口部を 2 つ設けることができる。ここで留意すべきは、このような双方向のアプローチ手段では、たとえば貨物を一方から貨物モジュールに積み込み、もう一方側から取り出すことができる点である。
【0069】
好ましい実施形態では、ドッキングステーションと航空機には相互に通信できるように適合した、少なくとも交信距離の短い通信システムが用意される。これは、想定する航空機の着陸/ドッキング位置のずれをドッキングステーションで修正できるため航空機のドッキングでは有利である。これは、たとえば、航空機の位置を検出し、航空機がドッキングステーションと正しく位置が合っているかどうかを判定できるセンサーで実装できる。さらに、通信により、配達確認、貨物情報の送信、またはバッテリー交換の管理 (交換する古い 1 つ以上のバッテリーと 1 つ以上の交換バッテリーの残量チェックなど) など、その他の操作を指示できる。
【0070】
好ましい実施形態では、輸送手段は、輸送手段の経路で (少なくとも) 貨物モジュールを移動できるように適合したホイールを備える。
【0071】
貨物モジュールは、航空機で独立した複数の「小包」を配達 (および/または独立した小包を収集) できるよう、好ましくは多くのコンパートメントを備える。ここで留意すべきは、これは、受け入れステーションで操作して、貨物の取り出しおよび/または積み込みができる「ドロワー」(または類似システム) を多く用意することで実装できる。例として、貨物モジュールが前後両方からアクセスすれば、1 つ以上の貨物小包の配達および/または1 つ以上の貨物小包の回収を平行して実行でき、たとえば、配達する貨物を前側から取り出し、新しい貨物を後ろ側から貨物モジュールに積み込むことができる。
【0072】
好ましくは、航空機は航空機からのフレームまたは貨物モジュールの切り離しを指示するために航空機および/またはフレームと貨物モジュール間で通信できる通信システムを備える。
【0073】
好ましい実施形態では、貨物モジュールは輸送するヒト (および/または動物) を収容するよう適合する。
【0074】
好ましい実施形態では、貨物モジュールは少なくとも貨物を収容する 2 つのコンパートメントを備え、コンパートメントは、好ましくは貨物モジュールにスライド式に出し入れでき、これによって受け入れステーションは貨物モジュールにコンパートメントを出し入れできるように適合し、好ましくはこれによって受け入れステーションは貨物モジュールの最初の一端からコンパートメントを取り出し、貨物モジュールの第 2 の一端 (最初の一端の反対側) で貨物モジュールにコンパートメントを挿入するように適合する。ここで留意すべきは、トレイ構造のコンパートメントも考えられ、貨物モジュールが異なるサイズのコンパートメントをいくつでも収容できるように適合する点である (たとえば、最初の端は、大型トレイ、反対側の第 3 の端は小型トレイのように)。この実施形態には、最初の端で貨物モジュールからコンパートメントを取り出して、そのコンパートメントの中身を受け入れステーションで空けることができるという別の有利さがある。そして、第 2 の端は、貨物の受け入れに使用できる (コンパートメントで)。貨物モジュールの両方の端にアクセスして利用することで、積み込みと積み卸しの時間を半減できる。この態様の本質は、本発明の要件を越えており、他の、類似のシステムで容易に実装して配達と積み込みを最適化できると思われるが、この態様の詳細を例に示す。
【0075】
この点では、本出願者は、1 箇所以上のホームステーションと貨物(航空機の貨物モジュールで) を輸送するための 1 機以上の航空機 (好ましくは無人航空機 (UAV)) を含む貨物および/または乗客の輸送システムについて、さらにこの発明の以下の態様を提出している。ホームステーションは、(航空機が着陸して、ドッキングできる) ドッキングステーションと (航空機の貨物モジュールに対して貨物を取り出しおよび/または積み込みできる) 受け入れステーション、およびホームステーションにドッキングした航空機をドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送する手段を備える。航空機の貨物モジュールは、前後両端で、(スライド式の) 脱着可能なコンパートメントをいくつでも (1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20 など) 受け取り、収容するように特に適合している。受け入れステーションは、特定のコンパートメントから貨物を受け取るために (たとえば QR コード登録商標などの識別子による認識で)、前記コンパートメントを貨物モジュールから取り出せる (または部分的に格納できる) ように適合している。それによって、航空機は多くのユーザーのための配達システムとして機能して、正しいユーザーに正しい貨物を確実に届けることができる。さらに、受け入れステーションは新しい貨物をコンパートメントに積み込むために、貨物モジュールから前記コンパートメントを取り出すか、部分的に退避し、前記コンパートメントは、次に後の配達のために貨物モジュールに再度押し込まれるように適合する。あるいは、コンパートメントを先に取り出しておいた貨物モジュールに新しいコンパートメントをそのまま積み込む。
【0076】
本書で述べた、すべてではないにしてもほとんどの改善は、本発明のこの態様に同様に適用できる点については注意されたい。
【0077】
さらなる態様では、本発明は、航空機 (好ましくは無人航空機(UAV)) による貨物および/または乗客の、ホームステーション発、またはホームステーション着の輸送方法に関係する。ここで、航空機は貨物モジュール (好ましくは、解放可能な状態で航空機に連結した貨物モジュール) を備え、貨物モジュールの 1 つ以上の貨物コンパートメントに貨物および/または乗客を収容できるように適合し、またホームステーションは、1 機以上の航空機がドッキングできるドッキングステーションを備え、さらに、ドッキングステーションから離れた位置にある貨物および/または乗客を受け取るための受け入れステーションを備える。
【0078】
さらに本発明では、以下のステップを提供する。
a.好ましくは、航空機は搭載ナビゲーションシステムでがホームステーションにアプローチし、
b.航空機はドッキングステーションにドッキングし、それによって、
a.航空機との物理的なリンクが確立し、前記リンクが安定的に固定され、
b.次に、リンクされた航空機;の貨物モジュールと物理的にリンクを確立する。
c.少なくとも、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールがドッキングステーションから受け入れステーションに搬送され、
d.貨物および/または乗客が受け入れステーションから貨物モジュールへ、または貨物モジュールから受け入れステーションへ移し替えられ、
e.少なくとも、リンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールが受け入れステーションからドッキングステーションに搬送される。
貨物モジュールの搬送ステップは、通常、ホームステーションに含まれる可動式リンキング手段で実行できる点については注意されたい。可動式リンキング手段が輸送手段の一部を構成することがあり、その輸送手段はドッキングステーションと受け入れステーションを結合する (たとえば、その上を可動式リンキング手段が移動するレールで)。本システムについては、さらに説明すると、すなわち、従来の技術システムのように、航空機と貨物がドッキングステーションで静止している間に、ドッキングステーションで貨物を取り出し、または積み込み、次に貨物はドッキングステーションと受け入れステーション間で移動する代わりに、ドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールが搬送され、その貨物は受け入れステーションで貨物モジュールから取り出され、または積み込まれる。先のテキストで有利さについては十分に議論し、本方法にも同様に適用した。
【0079】
好ましい実施形態では、ホームステーションは、貨物モジュールとのリンクを確立するように適合した可動式リンキング手段を備え、本方法には、さらに可動式リンキング手段で少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールをドッキングステーションから受け入れステーションに搬送する前の以下のステップが含まれる。
a.航空機から貨物モジュールを切り離し、
可動式リンキング手段で、少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールを受け入れステーションからドッキングステーションを搬送した後の以下のステップ:
b.貨物モジュールを航空機に連結する。
これによって可動式リンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で貨物モジュールを搬送する。
【0080】
代替実施形態では、航空機は、貨物モジュールを収容するフレームを備え、これによって、ホームステーションは、貨物モジュールを収容しているフレームとのリンクを確立するように適合した可動式リンキング手段を備え、本方法には、さらに可動式リンキング手段で少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールをドッキングステーションから受け入れステーションに搬送する前の以下のステップが含まれる:
a.貨物モジュールを収容するフレームを航空機から切り離す。
可動式リンキング手段で、少なくともリンクされた航空機のリンクされた貨物モジュールを受け入れステーションからドッキングステーションを搬送した後の以下のステップ:
b.貨物モジュールを収容するフレームを航空機に連結する。
これによってドッキングステーションと受け入れステーション間で可動式リンキング手段は貨物モジュールを収容するフレームを搬送する。
これらの実施形態では、特に、貨物モジュールまたはフレームと貨物モジュールが航空機から切り離され、可動式リンキング手段でドッキングステーションと受け入れステーション間を搬送されることを明らかにする。これらの方法の有利なのは、前述のように、貨物モジュールに対して貨物を取り出しまたは積み込む回収および/または積み込みシステムのアクセスしやすさが改善される点である。従来の技術システムでは、この動作を、多くは手の届きにくい不便な場所にあるドッキングステーションで実行する (壁から吊り下げた位置、屋上、塔など)。これは、メンテナンスや修理、取り付けをするときの作業で、非常に不便で、経費が増え、危険であるだけでなく、困難さが生じる。さらに、回収/積み込みを行うハードウェアは、これら手の届きにくい場所にあり、多くは苛酷な環境条件下にあって、損傷しやすい状況にある。ここで留意すべきは、これにより、前述の多くの理由から望ましいとされるドッキングステーションのコンパクト化が図られ、容積や面積も縮小され、環境条件 (ここで留意すべきは、環境条件には鳥などの野生動物が含まれることである) による損傷を削減することができる。
【0081】
代替方法として好ましい実施形態では、ホームステーションは、可動式リンキング手段を備える。これは、貨物モジュールを備える航空機とのリンクを確立するように適合して、これによって可動式リンキング手段は、ドッキングステーションから受け入れステーションに航空機と貨物モジュール (任意選択で前記貨物モジュールを収容するフレームと航空機に含まれる、それ自体) を搬送する。
【0082】
さらに好ましい実施形態では、ホームステーションは、ドッキングステーションと受け入れステーション間で、おおむね垂直な軸に沿って伸びている 1 本以上のレールを備え、これによって可動式リンキング手段は、レールの伸縮により、ドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送される。あるいは、レールは堅固な状態で水平軸に沿って伸びる。
【0083】
レールを伸縮して可動式リンキング手段 (および貨物モジュール)を受け入れステーションに対して出し入れの搬送すると、少ないエネルギー消費量で貨物モジュールを簡単に回収できる。さらに、伸縮レールでドッキングステーション全体を格納、または伸張させると、それによって、非活動時 (劣悪な大気条件などの際に、一定期間内に配達予定がない場合など) に、ドッキングステーションを安全な場所に運ぶことができる (環境条件や損傷にさらされるおそれが軽減され)。
【0084】
好ましい実施形態では、本方法では、ドッキングステーションで航空機の (必ずしも電源があるとは限らないため) 1 つ以上のバッテリーの残量を測定するステップを備える。残量が一定のしきい値レベル未満になり、その 1 つ以上のバッテリーがドッキングステーションに収容されている残量の多いバッテリーと一致する場合、ドッキングステーションは航空機とドッキングステーション間で前記の 1 つ以上のバッテリーの交換を開始する。その後、航空機から受け取った 1 つ以上のバッテリーは、好ましくはドッキングステーションで充電される (以後のバッテリー交換に備えて)。ドッキングステーションが収容しているバッテリーは、(送電網結合によって) 絶えず充電されており、および/または、ソーラーパネル、風力タービンなどドッキングステーションの再生可能エネルギー源を電源とする (または 1 つ以上の前記方法で充電されたドッキングステーションに固定されたバッテリーを電源として)。好ましい実施形態では、ドッキングステーションは 1 つ以上 (2、3、4、...) のバッテリーを備え、一部の実施形態では、一定の地域におけるさまざまなタイプの航空機とそのバッテリーの普及次第で、タイプの異なる 1 個以上のバッテリーを備える。
【0085】
好ましい実施形態では、これによってホームステーションは貨物モジュールとのリンクを確立するように適合した貨物モジュールリンキング手段を備え、ホームステーションは、ドッキングステーションと受け入れステーション間で伸びている 1 本以上のレールを備え、前記レールに沿って可動式リンキング手段はドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送され、これによって可動式リンキング手段は前記レールに沿って可動式リンキング手段を搬送するモーターを備え、好ましくはこれによって前記レールはおおむね垂直な軸に沿ってドッキングステーションと受け入れステーション間で伸張する。
【0086】
電動可動式リンキング手段で、高速で効率的な貨物モジュール輸送が可能になる。ここで留意すべきは、モーターの電源は好ましくは商用電源とし、前記電源はレールによって供給でき、航空機のエネルギー供給を確保する点である。
【0087】
特に好ましい実施形態では、前述の本方法の航空機 (好ましくはUAV) とホームステーションは、本書で述べた本本発明の本システムによる航空機 (好ましくは UAV)、ホームステーションである。
【0088】
本出願者は、さらに、本発明の前述の貨物配達システムの実施形態のすべての有利さは、本発明の方法に同様に必然的に適用される。
本発明について、さらに以下の非限定例で解説するが、これは本発明の追加解説であり、本発明の範囲を制限する意図はなく、またそのように解釈されるべきものでもない。
非限定的な例を参照しながら、本発明の詳細を述べる。
【実施例】
【0089】
実施例 1:
航空機 (好ましくは UAV) は、ドッキングステーションと受け入れステーション間で搬送される
【0090】
図 1A~1B は、この実施形態で、展開されたホームステーションを示し、このホームステーションは輸送手段 (6) によって結合されたドッキングステーション (4) と受け入れステーション (5) 今度は、可動式リンキング手段 (8) とレール (9) を備える。ドッキングステーション (4) には、貨物モジュール (3) を収容するフレーム (2) を備える航空機 (1) (好ましくは UAV) がドッキングしている。図の実施形態では、プラットフォーム (13) は、プラットフォーム (13) が航空機 (1) を支えるドッキングステーション (4) に含まれる。ただしここで留意すべきは、これは任意選択の機能であり、航空機 (1) は、好ましくはプラットフォーム (13) 以外にその他の手段でも、ドッキングステーション (4) に固定される可能性があるということである図は、フレーム (2) がコネクター装置 (11) によって航空機 (1) に結合されている状況をさらに明解に示している。ここで留意すべきは、実施形態によっては、コネクター装置 (11) で航空機 (1) からフレーム (2) を切り離すことができる点である。ここで留意すべきは、貨物モジュール (3) とフレーム (2) 間でフレーム (2) から貨物モジュール (3) を切り離すためにコネクター装置が (代わりに) が存在する場合がある点である。
【0091】
図 1A~1B の実施形態では、輸送手段 (6) に含まれる可動式リンキング手段 (8) は、航空機全体を (1) をフレーム (2) と貨物モジュール (3) とともにレール (9) 上を搬送するように適合している。図 1A にあるように、受け入れステーション (5) は、貨物を受け取るために多くのスロットまたはレセプタクル (16) を備える。前記レセプタクル (16) はドアまたは開口部を前面に備える。図 1B は、同じく、貨物モジュール (3) の背後にドアであり、ここから貨物をレセプタクル (16) とやりとりする。ここで留意すべきは、予備バッテリー (7b) もある点で、これは航空機の (1) のバッテリー (7) と交換できる。
【0092】
図 2 で、プラットフォームがないドッキングステーション(4) 近くの空中に航空機 (1) が引き続き吊り下げられた本発明の実施形態を示す。その場合、別のリンキングシステムで航空機 (1) をドッキングステーション (4) に固定する。
【0093】
図 3A~3D は、ドッキングステーション (4) にドッキングした航空機の (1) の拡大図を示す。図 3A で留意すべきは、図 3B、3C、3D にあった着陸プラットフォーム (13) がドッキングステーションにない点である。ドッキングステーション (4) は、航空機 (1) との通信用のアンテナ (14) と、レール (9) 上でリンキング手段 (8) の動作を実行するモーター (10) を備える。さらに、航空機 (1) の外部にはっきりと示されているバッテリー (パック) (7) は、作業時間が延びても簡単に交換できる。通信システム (12) は、ドッキングステーション (4) とコンタクトをとるために航空機 (1) に搭載される。航空機 (1) に指示を与えるため、ドッキングステーション (4) に、通信システム付きのプロセッサーを備える場合がある。図 3B-3D のプラットフォーム (13) はソーラーパネルを備える場合がある。図 3D は、航空機 (1) がドッキングして (ドッキングしようとして) いないときに着陸プラットフォーム (13) を折り畳むことができることを示す。ここで留意すべきは、図 3C で、ドッキング手段 (18) は、ドッキングステーション (4) 内同様に示されているが、このドッキング手段 (18) は、たとえば図 3B のようにフレーム (2) を受け取るように特に適合している点である。
【0094】
図 4A、4B、4C、4D は、今度は、貨物モジュール(3) の可能性がある具体的な実施形態と貨物が貨物モジュール (3) のコンパートメント (17) にどのように収納されるかを示す。これらの実施形態で、貨物モジュール (3) は、コンテナー (15) と、スライド式にコンテナー (15) に開閉されるドロワー (17) 形式の 1 箇所以上のコンパートメント (17) を備える。ドロワー (17) は全体を、その中の貨物とともに、貨物モジュール (3) からレセプタクル (16) に移し替えることができる。ただし、代替方法として図 7A、7B、7C、7D にあるように、コンパートメント (17) には底がなく、コンパートメント (17) から貨物を取り出すレセプタクル (16) にコンパートメント (17) を引き込むことができる。この目的のため、ランプがレセプタクル (16) に作り付けてある場合と、貨物モジュール (たとえば、貨物モジュール (3) からスライド式に延長可能な方式で) 側で用意する場合がある。その後、コンパートメントまたはドロワー (17) は、貨物モジュール (3) のコンテナー (15) に戻せる。
【0095】
図 4A の場合、貨物モジュール (3) はコンテナー (15) を 1 台収容する。貨物モジュール (3) には 1 台のコンパートメント(17) を収容できる。図 4B と 4C は、貨物モジュール (3) の前後両方から貨物の取り出し/積み込みができる 2 つの独立したコンパートメント (17) があるコンテナー (15) を示す。図 4D と 4E は、それぞれ 2 つまたは 3 つのコンパートメント(17) が片側にあり、反対側には 1 つのコンパートメント(17) がある実施形態を示す。
【0096】
図 5 は、切り離されてそこで吊り下げられているフレーム(2) と貨物モジュール (3)、同じく航空機の (1) バッテリー (7) を示す。
【0097】
図 6A~6D は、航空機全体 (1) を受け入れステーション (5) に下ろした場合の、貨物モジュール (3) からの貨物積み卸しの手順として可能性がある実施形態を示す。 ここで留意すべきは、この手順は、ほとんど調整なしで例 2 と 3 (およびすべてのその他の変種) にも適用できる点である。 さらに、図 6A~6D で、積み卸し手順をわかりやすく示すため、レール (9)、可動式リンキング手段 (8) などは図の簡略化のために示されていない点に注意されたい。
【0098】
図 6A は、貨物モジュール (3) から受け入れステーション (5) まで、それもレセプタクル (16) までのアプローチを示す。これらは、いずれも互いの位置が合っているが、これは最初の端の貨物モジュール (3) の開口部をレセプタクル (16) (今回のケースではスライド式のドアでカバーされる開口部がある) の位置と合わせるためである。レセプタクル (16) のドアが開き、レセプタクル (16) のフック装置が、貨物モジュール (3) 方向に移動する。任意選択で、貨物をレセプタクル (16) にゆっくり下ろすためのランプをレセプタクル (16) に備えることができる。図 6B は、フック装置が貨物モジュール (3) と、特に貨物モジュール (3) からスライド式に退避できるそのコンパートメント (17) とどのように相互作用をするかを明解に示す。その場合、コンパートメント (17) には、フック装置を収容できるハンドルがある。フック装置でコンパートメント(17) が確保されると、コンパートメントは再びレセプタクル (16) に格納される。図 6C で、レセプタクル (16) は、今度は貨物モジュール (3) からレセプタクル (16) にコンパートメント (17) をフック装置とともに格納する。ここで留意すべきは、コンパートメント (17)に底壁がない点であり (場合によっては、代わりに開放できる底壁がある)、貨物はコンパートメント (17) とともにスライドして (ランプから) レセプタクル (16)に落下する。貨物モジュール (3) にある間、貨物は、コンテナー (15) で (コンテナーがない場合、貨物モジュール (3) のフロアで) 支えられる。前述のように、コンパートメント (17) から貨物が回収されると、図 6D のように、フック装置は、再びコンパートメント (17) を貨物モジュール (3) 内に押し戻し、そこでフック装置はコンパートメント (17) から切り離され、再び格納される。
【0099】
ここで留意すべきは、本システムと方法は、前述のように、貨物モジュールが取り外し式の航空機と固定されたままの航空機を認識できるよう、多少の変更で融通がきくことである。ドッキングステーションが取り外し式タイプを認識すると、航空機がドッキングステーションに止まっている間に、可動式リンキング手段 (貨物モジュールリンキング手段) は、貨物モジュール切り離し、その貨物モジュールを受け入れステーションに搬送する。ドッキングステーションが固定タイプを認識すると、航空機は貨物モジュールとともに一式で受け入れステーションに搬送される。
【0100】
実施例 2:
取り外し式の貨物モジュール装備の航空機 (好ましくは UAV)
【0101】
第 2 の例では、本システムは、可動式リンキング手段 (8) の視点で例 1 のシステムと異なり、したがって輸送手段 (6) 全体はドッキングステーション (4) と受け入れステーション (5) 間で貨物モジュール (3) のみを搬送するように適合する。明らかにこれで、可動式リンキング手段 (8) と貨物モジュール間で確実にリンクできるよう、貨物モジュールの構造的変更がいくらか必要になるが、その実装方法は磁気要素からクランプ、オス対メスコネクター、あるいはその組み合わせなど多岐にわたる。さらに、この場合、貨物モジュールは航空機 (1) 自体 (および場合によっては、貨物モジュールを収容する、航空機の (1) フレーム (2) ) から取り外し式 (好ましくは再連結可能) であることが求められる。切り離しは、好ましくは自動化され、ドッキングステーション (4) から航空機 (1) に航空機(1) が正確にドッキングしたことを知らせる信号が届いてから実行される (さらに任意選択で、切り離しを促す構造物が設けられる)。再連結は、上記手順を逆に追ってそのまま実行できる。
【0102】
これらの違いは別として、ホームステーションは一般に、例 1 の場合と同じであり、図 1A、1B、2、3A~3D、5 のとおりとする。航空機 (1) から取り外し式の貨物モジュール (3) については、当技術分野の熟練技術者であれば、その他の図に対する直感的な調整とともに、本発明のこの実施形態の概念は、図の内容とあわせて、細部の調整だけで理解できる。
【0103】
図 7 は、ドッキングステーション (4) と受け入れステーション (5) 間で搬送される取り外し式の貨物モジュール (3) を航空機 (1) が備える実施形態を示す。この特定の事例で可動式リンキング手段 (8) は、貨物モジュール (3) を連結するように適合したクランプ一式をどのようにして備えたかに留意されたい。
【0104】
実施例 3:
取り外し式フレーム装備の航空機 (好ましくは UAV)
【0105】
第 3 の例で、本システムは、航空機 (1) が貨物モジュール (3) を収容するフレーム (2) を備え、前記フレーム (2) は航空機から (1) 取り外し式 (および好ましくは再連結可能) である点が異なる。切り離しは、好ましくは自動化され、ドッキングステーション (4) から航空機 (1) に航空機(1) が正確にドッキングしたことを知らせる信号が届いてから実行される (さらに任意選択で、切り離しを促す構造物が設けられる)。再連結は、上記手順を逆に追ってそのまま実行できる。可動式リンキング手段 (8) は、前記フレーム (2) にリンクし、ドッキングステーション (4) と 受け入れステーション (5) 間で貨物モジュール (3) を収容するフレーム (2) を搬送するように適合する。ここでも再び、フレーム (2) と貨物モジュール (3) の移動中は、航空機 (1) がドッキングステーション (4) に留まれるよう、前述のすべての任意選択肢は有効であり、安全である。そのため、基本的概念が同じなので受け入れステーション (5) の抜本的な変更は必要ない。したがって、この第 3 の例で述べる実施形態にはほとんどの図を再び適用でき、どの図も少しの変更で適用する。
【0106】
実施例 4: 配達 - 戻り貨物
【0107】
図 6D は、任意選択でさらに態様を示し、すなわち、レセプタクル (16) はホームステーションからの航空機の出発前に送り主が用意した新しいコンパートメント (17b) を備える。それによって、航空機 (1) は配達後、ドッキングステーション (4) から出発し、180°旋回して、再びドッキングする。貨物モジュール (3) が、受け入れステーション (5) とレセプタクル (16) に搬送されると、貨物モジュール (3) の反対側がレセプタクル (16) を向き、レセプタクルはそこで送り出す貨物とともに新しいコンパートメント(17b) を積み込む。レセプタクル (16) は、必要な情報(たとえば、受取人、貨物の仕様、など) を航空機 (1) に伝えることもできる。図 6D で、レセプタクルの (16) の右側にあるのが、この新しいコンパートメント (17b) である。
【0108】
あるいは、レセプタクル (16) の側とは反対側の貨物モジュール (3) から配達ステーションを受け入れステーション (5) に用意することができる。この配達ステーションは、先に用意したコンパートメントを貨物モジュール (3) (の空きスペースに)に積み込むことができる。この方法は、空いたスペースを自動的に探すように、あるいは、空いているスペースを認識している航空機/貨物モジュールから指示されるように配達ステーションを適合させることができるため、貨物モジュール (またはコンテナー) で複数の「トレイ」スペースを扱うときに特に便利である。
【0109】
本発明は、先に述べたどの形態にも限定されるものではなく、添付の請求項の再評価なしに、提示した製作例に何らかの変更が加えられる可能性がある。一例として、本発明は、貨物配達を引き合いにして説明してきたが、本発明は、たとえば食品や医薬品の配達、または文書の配達、ウィンドウやソーラーパネルアセンブリの掃除、構造物の監視や警備、構造物の修理、果ては機能停止した航空機の輸送にまで適用できるのは明らかである。さらに、本発明はヒト (および/または動物) の輸送にも簡単に適用できる点については注意されたい。
【符号の説明】
【0110】
1:航空機
2:フレーム
3:貨物モジュール
4:ドッキングステーション
5:受け入れステーション
6:輸送手段
7:バッテリー
7b:予備バッテリー
8:リンキング手段
8:可動式リンキング手段
9:レール
10:モーター
11:コネクター装置
12:通信システム
13:プラットフォーム
13:着陸プラットフォーム
14:通信用のアンテナ
15:コンテナー
16:レセプタクル
17:コンパートメント
17:ドロワー
18:ドッキング手段