(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20120101AFI20220421BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2021125687
(22)【出願日】2021-07-30
【審査請求日】2021-08-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514323246
【氏名又は名称】株式会社JX通信社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】特許業務法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 凌
(72)【発明者】
【氏名】細野 雄紀
(72)【発明者】
【氏名】柳 佳音
(72)【発明者】
【氏名】米重 克洋
【審査官】上嶋 裕樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-085862(JP,A)
【文献】特開2018-032441(JP,A)
【文献】特開2012-068982(JP,A)
【文献】特開2020-052546(JP,A)
【文献】国際公開第2014/002258(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/073377(WO,A1)
【文献】特開2012-073795(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0161517(US,A1)
【文献】村上 勝利,名取 滋樹,全社型業務改革で切り開く新たな経営スタイル 2 新たな顧客管理手法「RFM+I分析」によるCRM,知的資産創造,日本,株式会社野村総合研究所,2013年02月20日,第21巻,第3号,第16~29頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者を特定するための対象者情報を取得する対象者情報取得部と、
前記対象者情報を用いて、前記対象者に関連するキーワードを収集するキーワード収集部と、
前記キーワードを用いて、ソーシャルネットワーキングサービスにおける投稿から、前記キーワードを含む投稿を検索するキーワード検索処理部と、
前記キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、前記対象者に関連する投稿である対象者関連投稿を抽出する投稿抽出部と、
前記対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される前記対象者関連投稿である注目投稿を抽出する拡散予測部と、
前記注目投稿を外部端末に通知する通知部と、を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記キーワード収集部は、前記キーワードを、ウェブサイトから収集する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記キーワード収集部は、前記キーワードとして、前記対象者の現在の名称に加えて、前記対象者に関連した商品の商品名、前記対象者に関連したサービスのサービス名、前記対象者に関連した商品の商品名の略称、前記対象者に関連したサービスのサービス名の略称、前記対象者に関連した商品のカテゴリ、前記対象者に関連したサービスのカテゴリ、前記対象者の過去の名称、前記対象者の現在の略称、前記対象者の過去の略称、および前記対象者が属する業界を示す情報の少なくとも一つを含む情報を収集する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ソーシャルネットワーキングサービスにおける投稿に含まれる画像を用いて、前記対象者に関連するデザインを含む投稿を検索するデザイン検索処理部を備え、
前記投稿抽出部は、前記キーワードを含む投稿の検索結果と前記デザインを含む投稿の検索結果とを用いて、前記対象者関連投稿を抽出する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記デザイン検索処理部は、前記ソーシャルネットワーキングサービスにおける投稿のうち、前記キーワード検索処理部による検索結果が示す前記キーワードを含む投稿から、前記デザインを含む投稿を検索する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記デザイン検索処理部は、前記画像を入力として前記デザインの有無を示す結果を出力するデザイン学習済みモデルを用いて、前記デザインを含む投稿を検索する
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記拡散予測部は、前記対象者関連投稿が注目投稿者によって再投稿、引用、または評価された場合、前記将来の拡散状況が前記注目条件を満たすと予測する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記拡散予測部は、前記対象者関連投稿が投稿された後の、予め定められた観測期間における実際の拡散状況を示す値の変化度合いが予め定められた変化度合いを超える場合に、前記将来の拡散状況が前記注目条件を満たすと予測する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記拡散予測部は、前記将来の拡散状況を示す値の予測到達値を算出し、算出された前記予測到達値が予め定められた閾値を超えた場合、前記将来の拡散状況が前記注目条件を満たすと予測する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記拡散予測部は、前記対象者関連投稿の再投稿回数、引用回数、評価回数および閲覧回数の少なくとも一つを、前記拡散状況を示す値として用いる
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記拡散予測部は、前記対象者関連投稿を入力として、前記将来の拡散状況が前記注目条件を満たすか否かを示す情報を出力する拡散学習済みモデルを用いて、前記将来の拡散状況が前記注目条件を満たすか否かを予測する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記拡散予測部は、前記拡散状況を示す値の予測値の推移を算出するものであり、
前記通知部は、前記注目投稿と前記予測値の推移とを前記外部端末の画面に表示するための制御情報を、前記外部端末に送信することにより、前記外部端末への通知を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記キーワード検索処理部と、前記投稿抽出部と、前記拡散予測部と、前記通知部とは、予め定められた周期で処理を繰り返し行う
ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記キーワードが登録されたデータベースと、
前記外部端末と、を備え、
前記外部端末に前記対象者情報が入力されると、前記対象者情報取得部は、前記対象者情報を取得し、前記キーワード収集部は、前記対象者情報を用いて前記キーワードを取得し、収集した前記キーワードを前記データベースに登録する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
前記外部端末に、前記キーワードの表示を要求する操作が入力されると、
前記情報処理装置は、前記データベースから登録された前記キーワードを取得して前記外部端末に送信し、
前記外部端末の画面に前記キーワードが表示された後、前記キーワードを編集する編集操作が入力されると、
前記情報処理装置は、前記データベースに登録された前記キーワードを、前記編集操作で指示された編集内容を用いて編集する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理システム。
【請求項16】
コンピュータを、
対象者を特定するための対象者情報を取得する対象者情報取得部、
前記対象者情報を用いて、前記対象者に関連するキーワードを収集するキーワード収集部、
前記キーワードを用いて、ソーシャルネットワーキングサービスにおける投稿から、前記キーワードを含む投稿を検索するキーワード検索処理部、
前記キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、前記対象者に関連する投稿である対象者関連投稿を抽出する投稿抽出部、
前記対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される前記対象者関連投稿である注目投稿を抽出する拡散予測部、
前記注目投稿を外部端末に通知する通知部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、単に「SNS」という。)では、世界的なユーザ数の増大により、日々刻々と増える投稿の数も莫大である。これらの投稿の中には、時間と共に多くの人々の関心を集め、場合によっては、社会全体の認知度が高くなるものもある。例えば、ある団体または個人に言及した投稿に多くの人々の関心が集まった場合、その投稿が与える社会等への影響は、その団体または個人の活動にも大きな影響を与え得る。したがって、種々の団体または個人にとって、いわゆる「エゴサーチ」等を行うことによって、SNSにおける投稿を監視することが重要になってきている。
【0003】
ここで、例えば、特許文献1には、Web上から収集されたコンテンツ情報の中から個人の意見の開示単位を抽出し、抽出した個人の意見の開示単位を解析することにより個人の意見の対象についての個人の評価を特定するコンテンツ情報処理方法が開示されている。このコンテンツ情報処理方法によれば、さらに、コンテンツ情報の開示単位毎の被参照度を用いることにより、影響度の高い注目すべきWeb上の意見を探し出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載される従来の技術は、被参照度を利用してコンテンツ情報の現時点までの影響度を判断することはできる。しかしながら、このような従来の技術では、SNSにおける投稿が与える将来の影響を判断できないという課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであり、SNSにおける投稿が与える将来の影響を判断することができる、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、対象者を特定するための対象者情報を取得する対象者情報取得部と、対象者情報を用いて、対象者に関連するキーワードを収集するキーワード収集部と、キーワードを用いて、SNSにおける投稿から、キーワードを含む投稿を検索するキーワード検索処理部と、キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、対象者に関連する投稿である対象者関連投稿を抽出する投稿抽出部と、対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿である注目投稿を抽出する拡散予測部と、注目投稿を外部端末に通知する通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、対象者を特定するための対象者情報を用いて収集した対象者に関連するキーワードを用いて、SNSにおける投稿からキーワードを含む投稿を検索し、キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、対象者関連投稿を抽出する。対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿を、注目投稿として抽出するので、本発明に係る情報処理装置は、SNSにおける投稿が与える将来の影響を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】画像が添付された投稿の一例を示す図である。
【
図5】SNSにおける投稿のリツイート数の時間変化を示すグラフである。
【
図6】アラート通知画面の一例を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、SNSサーバ3、Webサーバ4、サービスユーザ端末5およびSNSユーザ端末6が、ネットワーク7を介して接続されたシステムである。情報処理システム1は、SNSにおける投稿が与える将来の影響の予測に利用される。将来の影響の予測とは、具体的には、投稿の将来の拡散状況の予測(以下「拡散予測」ともいう。)である。ネットワーク7は、インターネットを含む電気通信回線である。情報処理装置2は、SNSにおける投稿から対象者に対応した投稿の将来の拡散状況を予測する拡散予測サービスをサービスユーザ端末5に提供するサーバである。
【0011】
SNSサーバ3は、ネットワーク7を介して、SNSユーザ端末6にSNSを提供するサーバである。SNSとしては、例えば、Twitter(登録商標)、Instagram(登録商標)、TikTok(登録商標)、YouTube(登録商標)またはFacebook(登録商標)がある。Webサーバ4は、ネットワーク7を介してWebサイトを提供するサーバである。ネットワーク7には、多数のWebサーバ4が接続されており、Webサーバ4は、膨大な量の情報を公開している。サービスユーザ端末5およびSNSユーザ端末6は、ネットワーク7を介して、情報処理装置2、SNSサーバ3またはWebサーバ4と通信可能な端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。
【0012】
サービスユーザ端末5は、情報処理装置2が提供する拡散予測サービスを利用するユーザが使用する端末である。拡散予測サービスのユーザは、種々の団体または個人であり得る。「団体」には、種々の営利団体または非営利団体として、法人企業、個人企業または行政団体等が含まれ、「個人」には、種々の自然人として、政治家、芸能人等の他、一般人等も含まれる。また、拡散予測サービスのユーザは、後述する「対象者」自体である場合も、または、「対象者」以外である場合もあり得る。サービスユーザ端末5では、SaaS(Software as a Service)の形態で提供される拡散予測サービスが利用可能である。すなわち、拡散予測サービスを提供するためのサービス用アプリケーションは、情報処理装置2上で実行されており、サービスユーザ端末5は、サービス専用のアプリケーションをインストールすることなく、Webブラウザ上で拡散予測サービスの提供を受けることができる。または、サービスユーザ端末5には、拡散予測サービスを利用するための専用アプリケーションがインストールされていてもよい。SNSユーザ端末6は、SNSを利用するユーザ(以下「SNSユーザ」という。)が使用する端末である。例えば、SNSユーザは、SNSユーザ端末6を用いて、SNSサーバ3が提供するSNSにログインすることにより、SNSの利用が可能となる。
【0013】
拡散予測サービスを提供する情報処理装置2は、対象者情報取得部21、キーワード収集部22、キーワード検索処理部23、デザイン検索処理部24、投稿抽出部25、拡散予測部26および通知部27を備える。対象者情報取得部21は、対象者を特定するための対象者情報を取得する。「対象者」は、種々の団体または種々の個人であり得る。「団体」には、種々の営利団体または非営利団体として、法人企業、個人企業または行政団体等が含まれ、「個人」には、種々の自然人として、政治家、芸能人等の他、一般人等も含まれる。例えば、拡散予測サービスのユーザ(以下「サービスユーザ」ともいう。)は、上記サービス用アプリケーションが提供する入力画面が表示されたサービスユーザ端末5に対して対象者情報を入力する。対象者情報取得部21は、ネットワーク7を介して、サービスユーザ端末5から対象者情報を取得する。
対象者が団体の場合、対象者情報は、例えば、その団体を特定できる現在の名称である。例えば、対象者が非営利団体の場合、対象者情報は、その非営利団体の現在の団体名であり、また、対象者が企業の場合、対象者情報は、その企業の現在の企業名であり得る。対象者が個人の場合、対象者情報は、例えば、その個人を特定できる現在の名称である。例えば、対象者が一般人の場合、対象者情報は、その人の現在の氏名であり、また、対象者が芸能人の場合、対象者情報は、その芸能人の現在の芸名であり得る。
【0014】
キーワード収集部22は、対象者情報を用いて、対象者に関連するキーワードを収集する。例えば、対象者が企業の場合、キーワード収集部22は、ネットワーク7を介して、Webサーバ4が公開するWebサイトのWebページを、現在の企業名等の対象者情報を用いて検索することにより、検索結果のキーワードを収集する。キーワードを収集する対象となるWebサイトには、例えば、Wikipedia(登録商標)等のインターネット百科事典サイトまたは対象者が提供するWebサイトがある。例えば、対象者が企業であり、キーワードの収集対象が企業のWebサイトである場合、特に、IR(Investor Relations)ページ等の企業の網羅的な情報を取得できるページから、キーワードが収集される。
【0015】
また、キーワード収集部22は、キーワードとして、対象者の現在の名称に加え、対象者に関連した商品の商品名、対象者に関連したサービスのサービス名、対象者に関連した商品の商品名の略称、対象者に関連したサービスのサービス名の略称、対象者に関連した商品のカテゴリ、対象者に関連したサービスのカテゴリ、対象者の過去の名称、対象者の現在の略称、対象者の過去の略称、および対象者が属する業界を示す情報の少なくとも一つを含む情報を収集する。
対象者に関連した商品には、例えば、対象者が企業である場合には、その企業(以下「対象企業」という。)が有償もしくは無償により提供する商品が含まれ、対象者が個人である場合には、その個人(以下「対象個人」という。)がいわゆるフリマアプリ等を利用して取引する物品、対象個人が創作した著作物、または、対象個人が出演する作品が含まれる。
対象者に関連したサービスには、例えば、対象企業が有償または無償により提供するサービス、または、対象個人が行うボランティア活動等が含まれる。
商品名には、例えば、個々の商品の名称の他、商品のブランド名も含まれ、また、サービス名には、例えば、個々のサービスの名称の他、サービスのブランド名も含まれる。
対象者の名称には、例えば、対象企業の企業名、対象個人の氏名または個人の別名が含まれる。
対象者が属する業界には、例えば、対象企業の属する業界または対象個人の職業が含まれる。
【0016】
キーワード収集部22により収集されたキーワードは、情報処理装置2が備える不図示の記憶装置に記憶されているデータベースに登録される。情報処理システム1において、サービスユーザ端末5に、キーワードの表示を要求する操作が入力されると、情報処理装置2は、当該データベースから、登録されたキーワードを取得してサービスユーザ端末5に送信する。サービスユーザ端末5の画面にキーワードが表示された後に、キーワードを編集する編集操作が入力されると、情報処理装置2は、データベースに登録されたキーワードを、編集操作で指示された編集内容を用いて編集する。通常、キーワード収集部22は、複数のキーワードを収集する。編集操作によって指示できる編集内容は、これらの複数のキーワードに対する新たなキーワードの追加、いずれかのキーワードの削除、いずれかのキーワードの修正等である。
【0017】
キーワード検索処理部23は、キーワードを用いて、SNSにおける投稿から、キーワードを含む投稿を検索する。例えば、キーワード検索処理部23は、各キーワードについてのOR検索、AND検索、フレーズ検索または除外ワード検索の少なくとも一つを行う。OR検索では、対象者に関する複数のキーワードのいずれかを含む投稿を検索することができる。AND検索では、対象者に関する複数のキーワードの全てを含む投稿を検索することができる。また、キーワードの検索はSNSの投稿に含まれるテキスト情報に対して検索するだけでなく、SNSの投稿に含まれる添付画像や添付動画に含まれるテキストを認識して、認識されたテキストに対して検索することとしてもよい。
【0018】
フレーズ検索では、対象者に関するキーワードを一つのフレーズとして検索することができる。除外ワード検索では、本来検索したい対象者に関するキーワードはそのままに、不要なワードを検索対象から除外することができる。例えば、キーワード「カフェ」を含んだ投稿が検索対象である場合に、「カフェ」とは異なる意味合いの「ネットカフェ」を検索対象から除外可能である。
【0019】
また、キーワード検索処理部23は、キーワードが伏せ字で記載された投稿も検索可能である。例えば、キーワード検索処理部23は、投稿を言語解析して伏せ字からキーワードを推定することにより、キーワードが伏せ字で記載された投稿を検索する。キーワード「A通信社」が検索されないように、投稿に「A通○社」という伏せ字で記載されていた場合、キーワード検索処理部23は、当該投稿を言語解析して「A通○社」から「A通信社」を推定することにより、「A通信社」が直接的に記載されていない投稿を検索する。
【0020】
デザイン検索処理部24は、SNSにおける投稿に含まれる画像を用いて、対象者に関連するデザインを含む投稿を検索する。SNSにおける投稿には、対象者に関するキーワードが本文中に含まれないが、対象者に関連するデザインを含む画像が添付されているものがある。当該画像が添付された投稿も、対象者に影響を与える程度にSNS上で拡散される可能性がある。情報処理装置2は、デザイン検索処理部24を備える場合、このような投稿を検索対象とすることができる。例えば、デザイン検索処理部24は、投稿に添付された画像を画像解析して、デザインが含まれる画像が添付された投稿を検索する。なお、画像は、静止画であっても、動画であっても、その両方であってもよい。また、対象者に関連するデザインとしては、例えば、対象者を示すシンボルマーク等のロゴ、対象者が使用するデザイン文字もしくは図形を含む商標、対象者が提供する商品のブランドもしくはサービスのブランドを示すロゴ、対象者が提供する商品の形状、対象者が提供する商品のパッケージの形状、対象者が提供する商品もしくはパッケージに付されたロゴ、対象者が提供するアプリのUI(User Interface)等がある。
【0021】
また、デザイン検索処理部24は、SNSにおける投稿のうち、キーワード検索処理部23による検索結果が示すキーワードを含む投稿から、デザインを含む投稿を検索することも可能である。例えば、キーワード検索処理部23によって検索された、対象者に関するキーワードが本文中に含まれる投稿を対象として、デザイン検索処理部24は、対象者に関連するデザインが含まれる画像が添付された投稿を検索する。
【0022】
デザイン検索処理部24は、画像を入力としてデザインの有無を示す結果を出力するデザイン学習済みモデルを用いて、デザインを含む投稿を検索する。デザイン学習済みモデルは、画像認識の学習アルゴリズムを応用した機械学習により生成される。当該機械学習に用いられる学習データは、SNSにおける実際の投稿に添付され得る程度の粗目の画像が好ましい。なお、画像の大きさが一定値以上のものを学習データとして用いることにより、デザインの推論精度を向上させたデザイン学習済みモデルを生成可能である。また、デザイン学習済みモデルの学習において、既存の学習データである画像に対してデータオーギュメンテイション(Data Augmentation)を実施して学習データ数を増加させてもよい。データオーギュメンテイションでは、既存の学習データである画像の反転、画像の角度の変換、または、画像のぼやかしの処理等を行うことで、新たな学習データを生成することができる。
【0023】
投稿抽出部25は、キーワード検索処理部23によるキーワードを含む投稿の検索結果を用いて、対象者に関連する投稿である対象者関連投稿を抽出する。
例えば、投稿抽出部25は、キーワード検索処理部23により検索されたキーワードを含む投稿を、そのまますべて対象者関連投稿として抽出する。
また、例えば、投稿抽出部25は、キーワードを含む投稿の検索結果をカテゴリごとに分類し、サービスユーザが設定したカテゴリに属する対象者関連投稿を抽出する。カテゴリとしては、例えば、キャンペーン投稿、プレスリリース、サービス品質に関する意見、従業員対応に関する意見、商品レビュー、商品もしくはサービスに関する要望、商品紹介、サービス紹介、故障、異物混入、情報漏洩、サービス障害クレーム、オペレーションミス、店舗混雑、交通渋滞、風評被害、他社比較、または、感染症関連情報がある。
【0024】
また、投稿抽出部25は、キーワード検索処理部23によるキーワードを含む投稿の検索結果とデザイン検索処理部24によるデザインを含む投稿の検索結果とを用いて、対象者関連投稿を抽出してもよい。
例えば、投稿抽出部25は、キーワード検索処理部23により検索されたキーワードを含む投稿のうち、特定のキーワードを含む投稿については、デザイン検索処理部24により対象者に関連するデザインを含む画像が添付された投稿として検索された投稿のみを対象者関連投稿として抽出する。その際、特定のキーワード以外のキーワードを含む投稿については、そのまま対象者関連投稿として抽出する。このような抽出手法は、まず、複数のキーワードのうち一部のキーワードとして広めのキーワードを利用した検索を行うことで、検索漏れのないように広めに投稿を検索しておき、その広めのキーワードで抽出された投稿について、対象者に関連するデザインを含む画像が添付された投稿のみを検索して、無関係の投稿を排除して、対象者関連投稿のみを抽出する手法として有効である。
また、例えば、投稿抽出部25は、キーワードを含む投稿の検索結果およびデザインを含む投稿の検索結果をそれぞれカテゴリごとに分類し、サービスユーザが設定したカテゴリに属する対象者関連投稿を抽出する。これにより、キーワードを含む投稿に加えて、対象者に関連するデザインを含む投稿を対象者関連投稿として抽出することが可能である。
【0025】
拡散予測部26は、対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿である注目投稿を抽出する。注目条件は、対象者関連投稿が広く拡散された状態を示す条件である。例えば、拡散予測部26は、対象者関連投稿が投稿された後の、予め定められた観測期間における実際の拡散状況を示す値の変化度合いが予め定められた変化度合いを超える場合、当該対象者関連投稿の将来の拡散状況が上記注目条件を満たすと予測する。拡散状況を示す値は、例えば、対象者関連投稿の再投稿回数、引用回数、評価回数および閲覧回数の少なくとも一つである。また、拡散予測部26は、将来の拡散状況を示す値の予測到達値を算出し、算出された予測到達値が予め定められた閾値を超えた場合に、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測してもよい。
【0026】
注目投稿者とは、その者による投稿が相当多数のSNSユーザによって直接に閲覧可能な投稿者である。例えば、SNSがTwitterであれば、相当多数のSNSユーザにフォローされている投稿者が注目投稿者である。このような投稿者は、インフルエンサとも呼ばれる。注目投稿者による投稿の将来の拡散状況は、注目条件を満たす可能性が高いと予測され、また、少なくとも、その注目投稿者による投稿は、直接に相当多数のSNSユーザによって閲覧される。このため、拡散予測部26は、対象者関連投稿が注目投稿者によって再投稿、引用、または評価された場合、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測する。
【0027】
拡散予測部26は、また、対象者関連投稿を入力として、将来の拡散状況が注目条件を満たすか否かを示す情報を出力する拡散学習済みモデルを用いて、将来の拡散状況が注目条件を満たすか否かを予測するものであってもよい。例えば、拡散学習済みモデルは、対象者関連投稿から抽出された特徴情報を入力として、将来の拡散状況が注目条件を満たすか否かの推論結果を出力する機械学習モデルである。対象者関連投稿の特徴情報としては、種々の情報を利用できる。特徴情報としては、例えば、投稿者の投稿名等のプロフィール、投稿者または対象者関連投稿を引用等によって拡散した者をフォローするSNSユーザの数、投稿者がプログラムにより自動投稿するいわゆる「ボット」か否かを示す情報、対象者関連投稿中の特定のワード、対象者関連投稿がポジティブもしくはネガティブな内容であるか否かを示す情報、対象者関連投稿に添付された画像、現時点での再投稿回数、引用回数、評価回数または閲覧回数等、対象者関連投稿が投稿されてから現時点までの経過時間、または、対象者関連投稿の単位時間当たりの再投稿回数等のいずれか一つまたは組み合わせを使用可能である。
拡散予測部26は、また、注目投稿を抽出することに加えて、当該注目投稿の将来の拡散状況を示す予測値の推移を算出するものであってもよい。
【0028】
通知部27は、注目投稿を、外部端末であるサービスユーザ端末5に通知する。拡散予測部26が、予測値の推移を算出するものである場合、通知部27は、注目投稿と予測値の推移とをサービスユーザ端末5の画面に表示するための制御情報をサービスユーザ端末5に送信することにより、サービスユーザ端末5への通知を行ってもよい。この場合、サービスユーザ端末5は、情報処理装置2から受信した制御情報に従って、注目投稿と予測値の推移とを画面に表示する。なお、この場合の予測値の推移の一部には、拡散状況を示す値の現時点までの実際の推移が含まれていてもよい。また、通知の形態は、例えば、拡散予測サービスの提供画面への表示、または、ポップアップ表示による通知のほか、電子メールでの送信による通知、または、音声での通知でもよい。
【0029】
図2は、情報処理装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、情報処理装置2は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。情報処理装置2が備える、対象者情報取得部21、キーワード収集部22、キーワード検索処理部23、デザイン検索処理部24、投稿抽出部25、拡散予測部26、および通知部27の各機能は、これらのハードウェア構成により実現される。
【0030】
通信インタフェース100は、ネットワーク7を介して外部装置から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク7を介して、サービスユーザ端末5へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、
図1および
図2において図示しない記憶装置に対してデータを読み書きする。当該記憶装置は、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える記憶装置である。
【0031】
対象者情報取得部21、キーワード収集部22、キーワード検索処理部23、デザイン検索処理部24、投稿抽出部25、拡散予測部26、および通知部27の各機能を実現するためのアプリケーションプログラムは、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える上記記憶装置に記憶されている。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、上記記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを読み出してメモリ103にロードし、ロードしたプログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、対象者情報取得部21、キーワード収集部22、キーワード検索処理部23、デザイン検索処理部24、投稿抽出部25、拡散予測部26、および通知部27の各機能を実現する。メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0032】
図3は、情報処理装置2の動作を示すフローチャートである。
対象者情報取得部21は、対象者を特定するための対象者情報を取得する(ステップST1)。キーワード収集部22は、対象者情報を用いて、対象者に関連するキーワードを収集する(ステップST2)。キーワード収集部22が収集したキーワードは、そのまま、または、サービスユーザによって編集された上で、情報処理装置2が備える不図示の記憶装置におけるデータベースに登録される。
【0033】
キーワード検索処理部23は、上記データベースから読み出したキーワードを用いて、SNSにおける投稿からキーワードを含む投稿を検索する(ステップST3)。
図4は、画像10Bが添付された投稿10の一例を示す図である。キーワード検索処理部23は、投稿10の本文10A中にキーワードが含まれる投稿10を検索する。また、デザイン検索処理部24は、対象者に関するデザイン10Cが画像10Bに含まれる投稿10を検索する。これらの処理が、ステップST3における検索処理である。
【0034】
投稿抽出部25は、検索処理による投稿の検索結果を用いて対象者関連投稿を抽出する(ステップST4)。拡散予測部26は、対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿である注目投稿を抽出する(ステップST5)。
図5は、SNSがTwitterである場合の当該SNSにおける投稿であるツイートの、リツイート数(以下「RT数」という。)の時間変化を示すグラフである。
図5において、投稿の将来の拡散状況を示す値は、当該投稿のRT数である。
【0035】
拡散予測部26は、投稿抽出部25により抽出された対象者関連投稿が投稿された後の、予め定められた観測期間ΔT1における実際のRT数の変化度合いが予め定められた閾値を超える場合、当該対象者関連投稿の将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測し、当該対象者関連投稿を注目投稿として抽出する。
図5に示す注目投稿は、投稿後に時間ΔT2(>ΔT1)が経過するまでに、RT数が対数関数的に増大している。拡散予測部26は、観測期間ΔT1における投稿の実際のRT数の変化度合いが閾値よりも大きいか否かを判定することで、ΔT2が経過した後に当該投稿のRT数が一定数を超えるか否かを予測できる。なお、一般的に、RT数の伸びが緩やかになりほぼ最大値に近づく、つまり、増加が頭打ちになるまでのΔT2の時間は、投稿の内容等に応じて、数日、数週間または数カ月の単位等、様々である。
【0036】
対象者関連投稿のRT数の推移は、例えば、対象者関連投稿が投稿された後の観測期間ΔT1における実際のRT数の変化度合いに基づいて予測可能である。例えば、拡散予測部26は、対象者関連投稿のRT数の増加が頭打ちになる予測到達値を算出し、予測到達値が閾値を超えた場合、当該投稿の将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測する。なお、予め複数段階の閾値を準備しておき、予測到達値がいずれの閾値を超えるかに応じて、注目投稿の重要度を決定し、通知部27を介して通知するようにしてもよい。
【0037】
通知部27は、拡散予測部26により抽出された注目投稿を、サービスユーザ端末5に通知する(ステップST6)。例えば、通知部27は、注目投稿に関する情報を含むアラート通知画面を表示させるための制御情報を、ネットワーク7を介してサービスユーザ端末5に送信する。サービスユーザ端末5は、通知部27から受信した制御情報に従って、注目投稿に関するアラート通知画面を表示する。
【0038】
図6は、アラート通知画面30の一例を示す画面図であり、
図4に示した投稿が注目投稿である場合を示している。
図6に示すように、アラート通知画面30には、注目投稿10、RT到達予測値30AおよびRT数の推移グラフ30Bが表示される。サービスユーザは、アラート通知画面30における注目投稿10、RT到達予測値30AおよびRT数の推移グラフ30Bを参照することにより、注目投稿が対象者に与える影響度合いを知ることができる。
【0039】
また、
図3におけるステップST1およびステップST2の動作は、通常、新規の対象者を登録する際に1度だけ行われる。ただし、キーワードの編集作業は、任意のタイミングで行い得る。これに対し、
図3におけるステップST3からステップST6までの動作は、予め定められた周期で繰り返し実行される。つまり、キーワード検索処理部23と、投稿抽出部25と、拡散予測部26と、通知部27とは、予め定められた周期で処理を繰り返し行う。繰り返し処理の周期は、例えば、1分周期である。
【0040】
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置2は、対象者を特定するための対象者情報を用いて収集した対象者に関連するキーワードを用いて、SNSにおける投稿からキーワードを含む投稿を検索し、キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、対象者関連投稿を抽出し、対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿を注目投稿として抽出するので、情報処理装置2は、SNSにおける投稿が与える将来の影響を判断することができる。
【0041】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、キーワード収集部22は、キーワードをWebサイトから収集する。Webサイトとして公開された膨大な量の情報から、キーワードを収集することができる。
【0042】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、キーワード収集部22は、キーワードとして、対象者の現在の名称に加えて、対象者に関連した商品の商品名、対象者に関連したサービスのサービス名、対象者に関連した商品の商品名の略称、対象者に関連したサービスのサービス名の略称、対象者に関連した商品のカテゴリ、対象者に関連したサービスのカテゴリ、対象者の過去の名称、対象者の現在の略称、対象者の過去の略称、および対象者が属する業界を示す情報の少なくとも一つを含む情報を収集する。これにより、情報処理装置2は、対象者に関連した投稿を、SNSから確実に抽出することができる。
【0043】
実施の形態1に係る情報処理装置2は、SNSにおける投稿に含まれる画像を用いて、対象者に関連するデザインを含む投稿を検索するデザイン検索処理部24を備える。投稿抽出部25は、キーワードを含む投稿の検索結果とデザインを含む投稿の検索結果とを用いて、対象者関連投稿を抽出する。情報処理装置2は、デザイン検索処理部24を備えることにより、キーワードを含む投稿とデザインを含む投稿とを利用して、対象者関連投稿を抽出することが可能である。
【0044】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、デザイン検索処理部24は、SNSにおける投稿のうち、キーワード検索処理部23による検索結果が示すキーワードを含む投稿から、デザインを含む投稿を検索する。これにより、情報処理装置2は、Webサイトとして公開された膨大な量の情報から、キーワードを含む投稿を広く検索した上で、対象者に関連するデザインを含む投稿に絞った検索を行うことができる。
【0045】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、デザイン検索処理部24は、画像を入力としてデザインの有無を示す結果を出力するデザイン学習済みモデルを用いて、デザインを含む投稿を検索する。デザイン学習済みモデルを用いることにより、デザインを含む投稿を正確に検索することができる。
【0046】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、対象者関連投稿が注目投稿者によって再投稿、引用、または評価された場合、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測する。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす対象者関連投稿を、注目投稿として的確に抽出することができる。
【0047】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、対象者関連投稿が投稿された後の、予め定められた観測期間における実際の拡散状況を示す値の変化度合いが予め定められた変化度合いを超える場合、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測する。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす対象者関連投稿を、注目投稿として的確に抽出することができる。
【0048】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、将来の拡散状況を示す値の予測到達値を算出し、算出された予測到達値が予め定められた閾値を超えた場合、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測する。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす対象者関連投稿を、注目投稿として的確に抽出することができる。
【0049】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、対象者関連投稿の再投稿回数、引用回数、評価回数および閲覧回数の少なくとも一つを、拡散状況を示す値として用いる。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす対象者関連投稿を、注目投稿として的確に抽出することができる。
【0050】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、対象者関連投稿を入力として、将来の拡散状況が注目条件を満たすか否かを示す情報を出力する拡散学習済みモデルを用いて、将来の拡散状況が注目条件を満たすか否かを予測する。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす対象者関連投稿を、注目投稿として的確に抽出することができる。
【0051】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、拡散予測部26は、予測値の推移を算出するものである。通知部27は、注目投稿と予測値の推移とをサービスユーザ端末5の画面に表示するための制御情報をサービスユーザ端末5に送信することにより、サービスユーザ端末5への通知を行う。これにより、サービスユーザは、注目投稿の将来の拡散状況を把握することができる。
【0052】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、キーワード検索処理部23と、投稿抽出部25と、拡散予測部26と、通知部27とは、予め定められた周期で処理を繰り返し行う。これにより、拡散予測部26は、将来の拡散状況が注目条件を満たす注目投稿を迅速に抽出することができる。
【0053】
実施の形態1に係る情報処理システム1において、サービスユーザ端末5に、キーワードの表示を要求する操作が入力されると、情報処理装置2は、データベースから登録されたキーワードを取得してサービスユーザ端末5に送信する。サービスユーザ端末5の画面にキーワードが表示された後、キーワードを編集する編集操作が入力されると、情報処理装置2は、データベースに登録されたキーワードを、編集操作で指示された編集内容を用いて編集する。これにより、情報処理装置2は、キーワードをより有用なものに編集することが可能である。
【0054】
なお、実施の形態の任意の構成要素の変形もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 情報処理システム、2 情報処理装置、3 サービスユーザ端末、4 SNSユーザ端末、4 Webサーバ、5 SNSサーバ、10 投稿、10A,30A 投稿文、10B 画像、10C デザイン、21 対象者情報取得部、22 キーワード収集部、23 キーワード検索処理部、24 デザイン検索処理部、25 投稿抽出部、26 拡散予測部、27 通知部、30 アラート通知画面、31A RT到達予測数、31B 推移グラフ、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ。
【要約】 (修正有)
【課題】SNSにおける投稿が与える将来の影響を判断する情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム(1)において、情報処理装置(2)は、対象者を特定するための対象者情報を取得する対象者情報取得部(21)と、対象者情報を用いて、対象者に関連するキーワードを収集するキーワード収集部(22)と、キーワードを用いて、SNSにおける投稿から、キーワードを含む投稿を検索するキーワード検索処理部(23)と、キーワードを含む投稿の検索結果を用いて、対象者に関連する投稿である対象者関連投稿を抽出する投稿抽出部(25)と、対象者関連投稿から、将来の拡散状況が注目条件を満たすと予測される対象者関連投稿である注目投稿を抽出する拡散予測部(26)と、注目投稿を外部端末に通知する通知部(27)と、を備える。
【選択図】
図1