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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】収納管理システムおよび収納管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20220421BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018080829
(22)【出願日】2018-04-19
(65)【公開番号】P2019191703
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-02-03
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500374434
【氏名又は名称】ビリングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江田 敏彦
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-229317(JP,A)
【文献】特開2014-026342(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納機関システム、撮影部と制御部とを備えたスマートフォンまたはタブレット端末である端末装置、ならびに、制御部を備えた金融機関システムを通信可能に接続した収納管理システムであって、
前記端末装置の前記制御部は、
金融機関支店窓口にて顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得し、前記金融機関支店窓口担当者の専用の支店担当者口座への前記払込金額の入金処理を実行する支払明細取得手段と、
前記支店担当者口座に紐付けた前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記払込票上のバーコードまたは二次元コードに基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データを前記金融機関システムに送信する払込票取得手段と、
前記払込票取得手段により前記払込票データが前記金融機関システムに送信されると即時に、前記支払明細データを前記金融機関システムに送信し、前記収納機関に対する収納代行に用いる前記金融機関システムの収納代行口座への前記支店担当者口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行し、前記支店担当者口座の残高を0とする支払明細送信手段と、
を備え、
前記金融機関システムの前記制御部は、
前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関の前記収納機関システムに送信し、前記各収納機関の収納機関口座への前記収納代行口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行する収納明細作成手段、
を備えたことを特徴とする収納管理システム。
【請求項2】
前記収納機関システムの制御部は、
前記収納明細データに基づいて、前記払込票に関する請求明細データに対する入金消込処理を実行する入金消込手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の収納管理システム。
【請求項3】
収納機関システム、撮影部と制御部とを備えたスマートフォンまたはタブレット端末である端末装置、ならびに、制御部を備えた金融機関システムを通信可能に接続した収納管理システムに実行させるための収納管理方法であって、
前記端末装置の前記制御部で実行させる、
金融機関支店窓口にて顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得し、前記金融機関支店窓口担当者の専用の支店担当者口座への前記払込金額の入金処理を実行する支払明細取得ステップと、
前記支店担当者口座に紐付けた前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記払込票上のバーコードまたは二次元コードに基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データを前記金融機関システムに送信する払込票取得ステップと、
前記払込票取得ステップにて前記払込票データが前記金融機関システムに送信されると即時に、前記支払明細データを前記金融機関システムに送信し、前記収納機関に対する収納代行に用いる前記金融機関システムの収納代行口座への前記支店担当者口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行し、前記支店担当者口座の残高を0とする支払明細送信ステップと、
を含み、
前記金融機関システムの前記制御部で実行させる、
前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関の前記収納機関システムに送信し、前記各収納機関の収納機関口座への前記収納代行口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行する収納明細作成ステップ、
を含むことを特徴とする収納管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納管理システム、収納管理方法、および、収納管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、払込票の事務処理において、顧客が金融機関の支店窓口に来店して払込票の支払をした場合、支店窓口では、払込票合計金額を集計し、払込票の収納確認欄に収納印を押印して領収書を顧客に渡し、支店窓口が当日受け付けた払込票収納票を、店舗保管分の支店収納票を支店で保管し、収納機関保管分の収納通知書を金融機関の事務センターに送付し、事務センターでは、収納機関毎に収納通知書を取り纏めて収納機関に送付していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の払込票の事務処理において、支店から事務センターへの紙媒体の取り纏めおよび送付、ならびに、事務センターから収納機関への紙媒体の取り纏めおよび送付といった事務処理の負担があり、手間だけでなくコストを必要としていたという課題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、金融機関および収納機関における払込票の事務処理の効率化を図ることができる収納管理システム、収納管理方法、および、収納管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る収納管理システムは、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する支払明細取得手段と、撮影部にて撮影された前記払込票に基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得する払込票取得手段と、前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関に送信する収納明細作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る収納管理システムにおいて、収納機関システム、撮影部と制御部とを備えた端末装置、および、制御部を備えた金融機関システムを通信可能に接続した収納管理システムであって、前記端末装置の前記制御部は、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する支払明細取得手段と、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記払込票に基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データを前記金融機関システムに送信する払込票取得手段と、前記払込票取得手段により取得された前記払込票データに基づいて、前記支払明細データを前記金融機関システムに送信する支払明細送信手段と、を備え、前記金融機関システムの前記制御部は、前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関の前記収納機関システムに送信する収納明細作成手段、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る収納管理システムにおいて、前記収納機関システムの制御部は、前記収納明細データに基づいて、前記払込票に関する請求明細データに対する入金消込処理を実行する入金消込手段、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る収納管理システムにおいて、前記支払明細取得手段は、更に、前記顧客から前記払込票の前記払込金額が支払われた場合、金融機関の店舗の店舗口座への前記払込金額の入金処理を実行し、前記支払明細送信手段は、更に、前記払込票取得手段により前記払込票データが取得された場合、前記収納機関に対する収納代行に用いる収納代行口座への前記店舗口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行し、前記収納明細作成手段は、更に、前記収納明細データを前記各収納機関システムに送信した場合、前記各収納機関の収納機関口座への前記収納代行口座に入金済の前記払込金額の口座振替処理を実行することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る収納管理システムにおいて、前記払込票取得手段は、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記払込票上のバーコードまたは二次元コードに基づいて、前記顧客データおよび前記収納機関の前記収納機関データを含む前記払込票データを取得し、当該払込票データを前記金融機関システムに送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る収納管理方法は、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する支払明細取得ステップと、撮影部にて撮影された前記払込票に基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得する払込票取得ステップと、前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関に送信する収納明細作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る収納管理プログラムは、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する支払明細取得ステップと、撮影部にて撮影された前記払込票に基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得する払込票取得ステップと、前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関に送信する収納明細作成ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る収納管理方法は、収納機関システム、撮影部と制御部とを備えた端末装置、および、制御部を備えた金融機関システムを通信可能に接続した収納管理システムに実行させるための収納管理方法であって、前記端末装置の前記制御部で実行させる、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、前記払込金額および前記顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する支払明細取得ステップと、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記払込票に基づいて、前記顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データを前記金融機関システムに送信する払込票取得ステップと、前記払込票取得ステップにて取得された前記払込票データに基づいて、前記支払明細データを前記金融機関システムに送信する支払明細送信ステップと、を含み、前記金融機関システムの前記制御部で実行させる、前記払込票データおよび前記支払明細データに基づいて、前記収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを前記各収納機関の前記収納機関システムに送信する収納明細作成ステップ、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、金融機関の支店窓口においては、各払込票を取り纏め、金融機関(事務)センターに送付する事務処理を削減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、金融機関センターにおいては、全支店から送付された収納通知書を、収納機関毎に取り纏め、集計表を作成して収納機関(事業会社)センターに送付する事務処理を削減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、収納機関センターにおいては、金融機関センターから送付される収納通知書をスキャナーで読み込み、入金者データを作成する事務処理、および、収納通知書を整理して保管する事務処理を削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、従来の払込票事務処理の一例を示す図である。
図2図2は、従来の払込票事務処理の一例を示すフロー図である。
図3図3は、本実施形態における払込票事務処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における収納管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態における収納管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本実施形態における払込票事務処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.概要]
まず、図1から図3を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、従来の払込票事務処理の一例を示す図である。図2は、従来の払込票事務処理の一例を示すフロー図である。図3は、本実施形態における払込票事務処理の一例を示す図である。
【0017】
図1に示すように、従来、A電力の顧客が支店窓口に来店し、払込票合計金額の支払(現金または口座振替)をした場合、金融機関の支店窓口では、払込票合計金額を集計し、現金または口座振替で集金し、各収納機関へ入金または別段預金口座へ入金し、払込票の収納確認欄に収納印を押印して領収書を顧客に渡していた。そして、図1に示すように、金融機関の支店窓口では、支店が当日受け付けた払込票収納票を、収納機関毎に支店保管分と収納機関保管分とに取り纏め、収納機関保管分を、金融機関の事務センターに送付し、別段預金口座に入金がある場合、別段預金口座から各収納機関の合計分を口座振替していた。そして、図1に示すように、金融機関事務センターでは、全支店から送付された払込票収納票(収納通知書)を、収納機関ごとに取り纏めて収納機関に送付していた。そして、図1に示すように、収納機関事務センターでは、各金融機関から送付された払込票収納票をスキャナーで読込み、入金明細データを作成し、収納機関システムセンターでは、入金明細データを業務システムに取込み、請求明細毎ごとの入金確定をしていた。
【0018】
また、図2に示すように、従来、顧客が事業会社のサービスを利用した場合(ステップSA-1)、事業会社(収納機関)システムセンターは、請求データを事業会社(収納機関)事務センターに送付し(ステップSA-2)、事業会社は、払込票を顧客に送付し、サービス代金を請求していた(ステップSA-3)。そして、図2に示すように、顧客が払込票を金融機関窓口に持参して代金を支払った場合(ステップSA-4)、支店窓口では、払込金額を別段預金口座に収納し(ステップSA-5)、領収書を顧客(支払人)に返還し(ステップSA-6)、支店収納票を支店で保管し(ステップSA-7)、収納通知書を金融機関事務センターに送っていた(ステップSA-8)。そして、図2に示すように、金融機関事務センターでは、収納通知書を事業会社毎に取り纏め、集計表と併せて事業会社(収納機関)事務センターに送付し(ステップSA-9)、集計表の合計金額を、事業会社預金口座へ口座振替していた(ステップSA-10)。そして、図2に示すように、事業会社(収納機関)事務センターでは、集計表合計金額と入金額とを照合し、入金明細データを事業会社(収納機関)システムセンターに通知し(ステップSA-11)、事業会社(収納機関)システムセンターでは、請求明細データの入金消込を実施していた(ステップSA-12)。
【0019】
そこで、図3に示すように、本実施形態においては、A電力の顧客が支店窓口に来店し、払込票合計金額の支払(現金または口座振替)をした場合、金融機関の支店窓口では、払込票合計金額を集計し、現金または口座振替で集金し、専用の支店担当者口座へ入金し、支店担当者口座に紐付けた端末装置で払込票をスキャンすることで支払処理を実施し、全払込票の支払完了により、支店担当者口座から金融機関システムセンターの収納代行口座へ即時口座振替を実施して、支店担当者口座の残高を0とする。そして、図3に示すように、金融機関の支店窓口では、払込票の収納確認欄に収納印を押印し、領収書を顧客に渡し、支店分と、金融機関事務センターへ送付不要となった収納機関分とを支店で管理する。そして、図3に示すように、金融機関システムセンターでは、収納機関毎の収納明細データファイルを作成し、収納機関へ伝送する。そして、図3に示すように、収納機関システムセンターでは、金融機関から受ける収納明細データを、業務システムに収納明細データとして取込み、請求明細毎の入金確定をできるようにしている。
【0020】
[2.収納管理システムの構成]
本実施形態に係る収納機関システム600、金融機関店舗窓口の端末装置100、および、サーバ(金融機関システム)200を通信可能に接続した収納管理システムの構成の一例について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態における収納管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
[端末装置100の構成]
図4において、端末装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PHSもしくはPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末、または、一般に市販されるデスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置等であってもよい。
【0022】
端末装置100は、制御部102と記憶部106と撮影部110と入出力部112とを備えており、端末装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
入出力部112は、データの入出力(I/O)を行う機能を有していてもよい。ここで、入出力部112は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。また、入出力部112は、アプリケーション等の(入出力)情報を表示する表示部(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイ、モニタ、および、タッチパネル等)であってもよい。また、入出力部112は、音声情報を音声として出力する音声出力部(例えば、スピーカ等)であってもよい。
【0024】
撮影部110は、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子で撮影した画像(静止画および動画)をデジタルデータとして記録するカメラ等であってもよい。
【0025】
端末装置100は、他の装置とネットワーク300を介して通信可能に接続し、他の装置とデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、端末装置100、サーバ200および収納機関システム600を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えば、インターネットおよび/またはLAN(Local Area Network)等である。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、および/または、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。記憶部106は、撮影部110にて記録された画像データ、ネットワーク300を介して受信されたデータ、および/または、入出力部112を介して入力された入力データ等を記憶していてもよい。
【0027】
制御部102は、端末装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。例えば、制御部102は、撮影部110にて記録された画像データの取得および画像データに含まれる文字データ(URL等)のデータ読取、ネットワーク300を介したデータ送受信、入出力部112を介して入力された入力データの取得、ならびに、出力部114でのデータ(画面)表示等の各処理を実行してもよい。制御部102は、機能概念的に、支払明細取得部102aと、払込票取得部102bと、支払明細送信部102cとを備えている。
【0028】
支払明細取得部102aは、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、払込金額および顧客の顧客データを含む支払明細データを取得する。ここで、支払明細取得部102aは、顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、金融機関の店舗の店舗口座への払込金額の入金処理を実行してもよい。
【0029】
払込票取得部102bは、端末装置100の撮影部110にて撮影された払込票に基づいて、顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データをサーバ200に送信する。ここで、払込票取得部102bは、端末装置100の撮影部110にて撮影された払込票上のバーコードまたは二次元コードに基づいて、顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データをサーバ200に送信してもよい。
【0030】
支払明細送信部102cは、払込票取得部102bにより取得された払込票データに基づいて、支払明細データをサーバ200に送信する。ここで、支払明細送信部102cは、払込票取得部102bにより払込票データが取得された場合、収納機関に対する収納代行に用いる収納代行口座への店舗口座に入金済の払込金額の口座振替処理を実行してもよい。
【0031】
[サーバ200の構成]
図4において、サーバ200は、パーソナルコンピュータ、または、ワークステーション等の情報処理装置であってもよい。サーバ200は、制御部202と記憶部206とを備えており、サーバ200が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。サーバ200は、ネットワーク300を介して、端末装置100または収納機関システム600と相互に通信可能に接続されている。
【0032】
記憶部206には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部206には、OSと協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部206は、RAM、ROM、HDD、および/または、SSD等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブルを格納する。
【0033】
制御部202は、サーバ200を統括的に制御するCPU等である。制御部202は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、機能概念的に、収納明細作成部202aを備えている。
【0034】
収納明細作成部202aは、払込票データおよび支払明細データに基づいて、収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを各収納機関の収納機関システム600に送信する。ここで、収納明細作成部202aは、収納明細データを各収納機関システム600に送信した場合、各収納機関の収納機関口座への収納代行口座に入金済の払込金額の口座振替処理を実行してもよい。
【0035】
[収納機関システム600の構成]
図4において、収納機関システム600は、パーソナルコンピュータ、または、ワークステーション等の情報処理装置であってもよい。収納機関システム600は、制御部602と記憶部606とを備えており、収納機関システム600が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。収納機関システム600は、ネットワーク300を介して、端末装置100またはサーバ200と相互に通信可能に接続されている。
【0036】
記憶部606には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部606には、OSと協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部606は、RAM、ROM、HDD、および/または、SSD等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブルを格納する。
【0037】
制御部602は、収納機関システム600を統括的に制御するCPU等である。制御部602は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部602は、機能概念的に、入金消込部602aを備えている。
【0038】
入金消込部602aは、収納明細データに基づいて、払込票に関する請求明細データに対する入金消込処理を実行する。
【0039】
[3.収納管理システムの処理]
本実施形態に係る収納管理システムの処理の一例について、図5から図6を参照して説明する。図5は、本実施形態における収納管理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0040】
図5に示すように、端末装置100の支払明細取得部102aは、金融機関の支店窓口にて顧客から払込票の払込金額が支払われた場合、窓口担当者により端末装置100の入出力部112を介して入力された払込金額および顧客の顧客データを含む支払明細データを取得し、金融機関の支店の店舗口座(支店担当者口座)への払込金額の入金処理を実行する(ステップSB-1)。
【0041】
そして、端末装置100の払込票取得部102bは、窓口担当者により端末装置100の撮影部110にて撮影された払込票上のバーコードまたは二次元コードに基づいて、顧客データおよび収納機関の収納機関データを含む払込票データを取得し、当該払込票データをサーバ200に送信する(ステップSB-2)。
【0042】
そして、サーバ200の制御部202は、払込票データを端末装置100から受信する(ステップSB-3)。
【0043】
そして、端末装置100の支払明細送信部102cは、払込票取得部102bにより取得された払込票データに基づいて、支払明細データをサーバ200に送信し、収納機関に対する収納代行に用いる収納代行口座への支店担当者口座に入金済の払込金額の口座振替処理を実行する(ステップSB-4)。
【0044】
そして、サーバ200の制御部202は、支払明細データを端末装置100から受信する(ステップSB-5)。
【0045】
そして、サーバ200の収納明細作成部202aは、端末装置100から受信した払込票データおよび支払明細データに基づいて、収納機関毎の収納明細データを作成し、当該収納明細データを各収納機関の収納機関システム600に送信し、各収納機関の収納機関口座への収納代行口座に入金済の払込金額の口座振替処理を実行する(ステップSB-6)。
【0046】
そして、収納機関システム600の制御部602は、収納明細データをサーバ200から受信する(ステップSB-7)。
【0047】
そして、収納機関システム600の入金消込部602aは、サーバ200から受信した収納明細データに基づいて、払込票に関する請求明細データに対する入金消込処理を実行し(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0048】
ここで、図6を参照して、本実施形態における払込票事務処理の一例について説明する。図6は、本実施形態における払込票事務処理の一例を示すフロー図である。
【0049】
図6に示すように、本実施形態において、顧客が事業会社のサービスを利用した場合(ステップSC-1)、事業会社(収納機関)システムセンター600は、請求データを事業会社(収納機関)事務センターに送付し(ステップSC-2)、事業会社は、払込票を顧客に送付し、サービス代金を請求している(ステップSC-3)。そして、図6に示すように、本実施形態において、顧客が払込票を金融機関支店窓口に持参して代金を支払った場合(ステップSC-4)、金融機関支店窓口では、払込金額を別段預金口座に収納し(ステップSC-5)、払込票を端末装置100でスキャンして払込票データを金融機関システムセンター200に送信し(ステップSC-6)、領収書を顧客(支払人)に返還し(ステップSC-7)、支店収納票および収納通知書を支店(倉庫)で保管している(ステップSC-8)。そして、図6に示すように、本実施形態において、金融機関システムセンター200は、金融機関支店窓口の別段預金口座から金融機関システムセンター200の収納代行口座への払込票の払込金額の口座振替を実行し(ステップSC-9)、収納明細データを作成し、収納明細データを事業会社(収納機関)システムセンター600に通知した場合(ステップSC-10)、収納合計金額を収納代行口座から事業会社預金口座に送金している(ステップSC-11)。そして、図6に示すように、本実施形態において、事業会社(収納機関)システムセンター600では、請求明細への入金消込を実施している(ステップSC-12)。
【0050】
このように、本実施形態において、金融機関支店窓口では、各払込票をスキャンして支払処理を実行し、収納処理した払込票を集計して処理明細と突合してもよい。また、本実施形態において、金融機関支店窓口では、支払処理に利用する担当者端末として、スマートフォンまたはタブレット等を用意し、担当者端末により支店担当者口座に対する各処理を実行してもよい。また、本実施形態において、金融機関システムセンター200では、全支店の支店担当者口座から支払明細データを抜出し、各収納機関の入金(収納)明細データを作成してもよい。また、本実施形態において、金融機関システムセンター200では、金融機関の全支店から支払票データを抜出し、収納機関毎に金融機関毎の収納明細デ-タを作成し、収納機関毎に収納明細データを送付してもよい。また、本実施形態において、収納機関システムセンター600では、支払われた自社宛の入金明細データを取得してもよい。また、本実施形態において、収納機関システムセンター600では、金融機関から送付される入金明細データを入金者データに変換してもよい。
【0051】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0052】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0053】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0054】
また、端末装置100、サーバ200および収納機関システム600に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0055】
例えば、端末装置100およびサーバ200が備える処理機能、特に制御部102および制御部202にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0056】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100およびサーバ200に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0057】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0058】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0059】
記憶部106および記憶部206に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0060】
また、端末装置100およびサーバ200は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、端末装置100およびサーバ200は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0061】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、収納代行業務を行う金融業界において有用である。
【符号の説明】
【0063】
100 端末装置
102 制御部
102a 支払明細取得部
102b 払込票取得部
102c 支払明細送信部
106 記憶部
110 撮影部
112 入出力部
200 サーバ
202 制御部
202a 収納明細作成部
206 記憶部
300 ネットワーク
600 収納機関システム
602 制御部
602a 入金消込部
606 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6