IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コアド カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図1
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図2
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図3
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図4
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図5
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図6
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図7
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図8
  • 特許-産業用自動ドアシート熱融着装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】産業用自動ドアシート熱融着装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/10 20060101AFI20220421BHJP
【FI】
B29C65/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020567004
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2019011971
(87)【国際公開番号】W WO2021054487
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2020-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】518316664
【氏名又は名称】コアド カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】COAD Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】202-37, Hyundaikia-ro, Namyang-eup, Hwaseong-si, Gyeonggi-do, 18279, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,ホ テ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギョン ドク
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-39654(JP,A)
【文献】特開2002-347119(JP,A)
【文献】特開2010-188612(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0011472(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0121163(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00-65/82
E04D 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シート及び前記第1シートから分離した第2シートを熱融着する産業用自動ドアシート熱融着装置において、
動力源が備えられ、前記第1シートと前記第2シートの重なる上側を走行する本体、
前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分に沿って移動する前輪、
前記前輪から離隔して前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分に沿って移動する後輪、及び
前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートとの間に熱風を噴射する熱風噴射部材を含み、
前記前輪に形成された安着溝が前記1シートと前記第2シートの重なる部分の間に挿入された支持台に安着されて、前記産業用自動ドアシート熱融着装置は走行することを特徴とする産業用自動ドアシート熱融着装置。
【請求項2】
前記熱風噴射部材は、
前記本体に備えられた第1横軸に結合されて横方向に移動し、前記本体に備えられた第2横軸に回転可能に結合される連結部材
前記連結部材に結合され、熱風を提供する熱風ボディ、及び
前記熱風ボディに結合され前記熱風ボディから提供される熱風を前記第1シートと前記第2シートの重なる部分の間に噴射するノズルを含み、
前記ノズルが前記第1シートと前記第2シートとの重なる部分の間に挿入されて熱風を噴射することを特徴とする請求項1に記載の産業用自動ドアシート熱融着装置。
【請求項3】
前記ノズルは、前記前輪と前記後輪との間で前記第1シートと前記第2シートとの重なる部分の間に挿入され、
前記ノズルは、前記第1シートと前記第2シートとの重なる部分の間に挿入される際に、前記後輪に隣接するように位置することを特徴とする請求項2に記載の産業用自動ドアシート熱融着装置。
【請求項4】
前記ノズルは、上部板と下部板が結合されるように形成され、
前記上部板又は前記下部板には少なくとも一つの噴射孔が形成され、
前記ノズルのうち前記本体から近い側に位置する側面であるノズル内側と、前記本体から遠い側に位置する側面であるノズル外側に前記熱風ボディが結合され、
前記第1シートと前記第2シートとの重なる部分の間への挿入が容易になるように、前記ノズルの前記上部板及び前記下部板のうちの少なくとも1つには傾斜部が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の産業用自動ドアシート熱融着装置。
【請求項5】
前記後輪は、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分を加圧する加圧ローラであって、前記加圧ローラは前記前輪よりも大きく重く構成され、
前記後輪に隣接する位置で前記本体に結合される重りがさらに備えられ、
前記重りは。前記本体に着脱可能に結合されることを特徴とする請求項4に記載の産業用自動ドアシート熱融着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用自動ドアシート熱融着装置に関し、より詳細には、シートを自動で熱融着できる産業用自動ドアシート熱融着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、例えば、スクリーンシャッターのような産業用自動ドアは、多様な形態の工場(例、自動車、食品、機械、電気、印刷、鋳物、繊維、プラスチック、化学、電子等)の出入口、物流施設(例、流通センサー)、または製品出荷場、自動車洗車機または整備工場出入口などに設置される開閉可能なドアであって、既存のスライディング方式のスライディングドアおよび金属シャッタータイプのドアよりもはるかに迅速な開閉が可能な所謂スクリーンタイプドアを意味する。このような産業用自動ドアは、次のような多様な有用性のため、近年その普及が拡大している傾向にある。
【0003】
第一に、風、熱などの移動を効果的に遮断し、特に食品製造業の工場の場合、外部から工場内部への埃、粉塵、昆虫などの流入を効果的に遮断するだけでなく、工場内部の温度及び湿度のうち少なくとも一つを維持するのに有用である。第二に、産業用自動ドアの開閉時、安全センサーにより再開放が可能であり、特殊材質のシートを使用して日光を遮らないため自然採光が可能である。第三に、冷房または暖房によるエネルギー損失を最小限に抑え、狭い空間にも設置できるので空間効率を極大化させ、自動ドアの開閉のための駆動力と時間を節約できるので、工場の生産性および収率のうち少なくとも一つを向上させることができる。第四に、物流移動が迅速に行われ、外観が秀麗で開閉時に騒音がない効果がある。
【0004】
産業用自動ドアはシートを使って製作される。ここで、シートはあらかじめ設定された空間を開放し、閉鎖する機能を持つ。この時、産業用自動ドアに使われるシートは多様な方式で接着されることができる。従来の技術の場合、産業用自動ドアに使用されるシートを作業者が手作業で加工し、ボンドなどの接着物質を使用して接着するので加工時間が増え、作業者の熟練度に応じて品質が変わり一定の品質が得られない問題点がある。このような点を反映して、産業用自動ドアに使われるシートを自動で熱融着することができる装置の必要性が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の技術的課題は、産業用自動ドアに使用されるシートを自動で熱融着することができる産業用自動ドアシート熱融着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による産業用自動ドアシート熱融着装置は、第1シート及び第1シートから分離された第2シートを熱融着する産業用自動ドアシート熱融着装置において、動力源が備えられ、前記第1シートと前記第2シートの重なる上側を走行する本体;前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分に沿って移動する前輪;前記前輪から離隔されて前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分に沿って移動する後輪;及び前記本体に結合され、前記第1シートと前記第2シートとの間に熱風を噴射する熱風噴射部材を含むことを特徴とする。
【0007】
前記熱風噴射部材は、前記本体に備えられた第1横軸に結合され、前記第1横軸とともに横方向に移動し、前記本体に備えられた第2横軸に回動可能に結合される連結バー;前記連結バーに結合され、吸気ファンとヒーティング部材が装着されて熱風を提供する熱風ボディ;及び前記熱風ボディに結合されて熱風ボディから提供される熱風を前記第1シートと前記第2シートの重なる部分の間に噴射するノズルを含み、前記ノズルは、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分との間に挿入され、熱風を噴射することを特徴とする。
【0008】
前記ノズルは、前記前輪と前記後輪との間で前記第1シートと前記第2シートの重なる部分との間に挿入され、前記ノズルは、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分との間に挿入される際に前記後輪に隣接するように位置することを特徴とする。
【0009】
前記ノズルは上部板と下部板とが結合されるように形成され、前記上部板又は前記下部板には少なくとも一つの噴射孔が形成され、前記ノズルのうち前記ノズルのうち前記本体から近い側に位置する側面であるノズルの内側と、前記本体から遠い側に位置する側面であるノズルの外側から前記ノズルの内側に前記熱風ボディが結合され、前記第1シートと前記第2シートとの重なる部分との間への挿入が容易になるように前記ノズルの内側の上部板及び下部板の少なくとも一つには傾斜部が形成されることを特徴とする。
【0010】
前記後輪は、前記第1シートと前記第2シートの重なる部分を加圧する加圧ローラであって、前記加圧ローラは前記前輪よりも大きく重く構成され、前記後輪に隣接する位置で前記本体に結合される重りがさらに備えられ、前記重りは前記本体に着脱可能に結合されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例によれば、前輪と後輪を具備した本体がシートに沿って移動しながら産業用自動ドアに使用されるシートを自動的に熱融着できる効果がある。また、自動化により加工時間が減少し、一定の品質が保障される効果がある。また、空間の活用性に優れ、シートを簡単に熱融着できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置の概略的な斜視図である。
図2】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置において熱風噴射部材が回動する様子の斜視図である。
図3】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置において、前輪がシートを加圧する様子の部分斜視図である。
図4】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置においてノズルが第1シートと第2シートの重なる部分との間に挿入されている様子の斜視図である。
図5図4の側面図であり、本体を図示せず、熱風噴射部材を簡略に図示した図面である。
図6図4からノズルが第1シートと第2シートとの重なる部分との間に挿入された姿の斜視図である。
図7図6の側面図であり、本体を図示せず、熱風噴射部材を簡略に図示した図面である。
図8】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置における熱風噴射部材の斜視図である。
図9】本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置により、第1シートと第2シートとが熱融着された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例
【0013】
図1乃至図9を参照すると、本発明の一実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置10は、第1シート610と、第1シート610から分離された第2シート620を熱融着する産業用自動ドアシート熱融着装置10として、本体100と、前輪200と、後輪300と、熱風噴射部材400とを含む。ここで、第1シート610と第2シート620は、完全に分離されたシートが重なって熱融着される場合のみならず、一つのシート600の一側端部と、一つのシート600の他端部とが重なって熱融着される場合も含む。ただし、説明の便宜のため、以下では1つのシート600を重なる場合、上側と下側のうち上側部分が第1シート610であり、下側部分が第2シート620の場合を中心に説明する。ここで、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間には支持台700(図9参照)が挿入される。
【0014】
本体100は、多様な種類の動力源(図示せず)、例えばモーターのような動力源(図示せず)が備えられて走行するように設けられる。図6を参照すると、本体100は第1シート610と第2シート620の重なる上側を走行する。産業用自動ドアシートが自動的に焼き付けられるように、本体100には、作業者が本体100を押すように設けた本体取っ手が取り外されている。
【0015】
前輪200は本体100の移動方向を基準に本体100の前方に結合される前方車輪で、第1シート610と第2シート620の重なる部分に沿って移動する。図3及び図9を参照すると、前輪200には、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間に挿入された支持台700に安着できる安着溝210が形成される。前輪200は本体100の移動方向を基準に本体100の前方に結合される前方車輪で、第1シート610と第2シート620の重なる部分に沿って移動する。図3及び図9を併せて参照すると、前輪200は複数の車輪からなり、複数の車輪の間には、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間に挿入された支持台700に安着できる安着溝210が形成される。
【0016】
後輪300は、第1シート610と第2シート620の重なる部分を加圧する加圧ローラで作られる。すなわち、熱風噴射部材400により、第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に熱風が噴射され、第1シート610と第2シート620の少なくとも一部分が溶融されると後輪300の加圧ローラが第1シート610と第2シート620を加圧して融着させる。後輪300が加圧ローラで作られる場合、後輪300は前輪200より大きくて重く構成される。
【0017】
熱風噴射部材400は本体100に結合され、第1シート610と第2シート620の間で熱風を噴射する。すなわち、熱風噴射部材400から噴射された熱風により第1シート610と第2シート620が溶融され、加圧ローラである後輪300が第1シート610と第2シート620を加圧して融着させる。熱風噴射部材400による熱風の強さは調節可能である。そして、熱風噴射部材400から噴射される熱風の強さによって本体100の移動速度が変わることがある。すなわち、熱風の強さが強い場合、本体100は早く移動でき、熱風の強さが弱い場合、本体100はゆっくり移動する。熱風噴射部材400は連結バー410と熱風ボディ420、ノズル430を含むことができる。
【0018】
図5及び図7を参照すると、連結バー410は、本体100に備えられた第1横軸110に結合され、第1横軸110とともに横方向に移動するように設けられる。そして、図2を参照すると、連結バー410は、本体100に備えられた第2横軸120に結合されて図2の矢印の方向に第2横軸120に対して回動可能に設けられる。
【0019】
ここで、連結バー410は一つの部材で構成されることもでき、又は、図2図5及び図7のとおり、連結バー410が第1連結バー411と、第2連結バー412とを含むように構成されることもできる。この場合、第1連結バー411は第1横軸110に結合されて左右方向に移動し、第2連結バー412は第2横軸120に結合されて回動するように設けられる。
【0020】
連結バー410の第1連結バー411が第1横軸110に結合されて連結バー410と第1横軸110が一緒に移動するように設けられることもあるが、他の実施例として第1横軸110が固定され、連結バー410の第1連結バー411が第1横軸110に沿って移動するように設けられることもある。このように、連結バー410は左右方向の移動と前方及び後方方向への回動が可能に形成される。すなわち、連結バー410の第1連結バー411が第1横軸110と共に左右方向に移動し、連結バー410の第2連結バー412が第2横軸120に対して前方及び後方方向に回動すると、連結バー410に結合された熱風ボディ420も連結バー410と共に移動ないし回動し、熱風ボディ420に結合されたノズル430が第1シート610と第2シート620の間に挟まれる。
【0021】
熱風ボディ420は連結バー410に結合される。そして、熱風ボディ420は多様な方式で熱風を形成して噴射するように用意される。例えば、熱風ボディ420は吸気ファン(図示せず)とヒーティング部材(図示せず)が装着され、熱風を提供するように用意される。ここで、熱風ボディ420は吸気ファン(図示せず)とヒーティング部材(図示せず)だけでなく、熱風を形成して噴射するように用意されれば、他の多様な構成を備えても構わない。
【0022】
ノズル430は熱風ボディ420に結合され、熱風ボディ420から提供される熱風を第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に噴射するように設けられる。第1シート610と第2シート620の重なる部分の間から熱風を噴射する方式は様々であり、例えば、図4乃至図7を参照すると、ノズル430が、第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入され、熱風を噴射するように設けられる。
【0023】
図2から連結バー410が回動すると図4から同様に、連結バー410に結合された熱風ボディ420とノズル430も回動され、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間に位置する。そして、図4及び図5の矢印方向に連結バー410の第1連結バー411が移動すると、ノズル430が第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入されても、図6及び図7におけるような状態となる。
【0024】
図6及び図7のようにノズル430が第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に完全に挿入されると、ノズル430を通じて第1シート610と第2シート620に熱風が噴射される。このように、ノズル430が第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入された後、熱風が噴射されると、ノズル430から噴射される熱風が最短時間内に第1シート610と第2シート620に到着するので、熱風の熱が維持された状態で第1シート610と第2シート620に直接伝達でき、従って熱融着の効率が増大する効果がある。
【0025】
取っ手(図示せず)は連結バー410または熱風ボディ420に結合することができる。作業者は、取っ手(図示せず)を把持後、連結バー410と熱風ボディ420を左右方向に移動させ、かつ、回動させてノズル430を第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入できる。
【0026】
図4及び図6を参照すると、ノズル430は前輪200と後輪300との間で第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入される。ここで、ノズル430は、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間から挿入されるとき、後輪300に隣接するように位置することができる。これは、ノズル430から吹き付けた熱風により第1シート610と第2シート620が溶融した直後に後輪300が第1シート610と第2シート620を加圧して熱融着するためである。すなわち、熱風が噴射されるノズル430と、第1シート610と第2シート620とを加圧する後輪300を最大限近くに位置させて、第1シート610と第2シート620を溶融するとほぼ同時に加圧させて熱融着するためである。
【0027】
図8を参照すると、ノズル430は上部板431と下部板432が結合されるように形成される。そして、上部板431又は下部板432に少なくとも一つの噴射穴433が形成される。図8では上部板431のみに噴射孔433が形成されたことが図示されているが、噴射孔433は上部板431のみに形成され、下部板432のみに形成され、また上部板431と下部板432の両方に形成されることもできる。
【0028】
ノズル430のうち本体100から近い側に位置する側面であるノズル内側434と、本体100から遠い側に位置する側面であるノズル外側435に熱風ボディ420が結合される。これにより、ノズル430が第1シート610と第2シート620の重なる部分の間から容易に挿入できる。
【0029】
ノズル内側434の上部板431又は下部板432や、ノズル内側434とノズル外側435との間には傾斜部436が形成されることがある。ここで、傾斜部436は上部板431のみに形成することもでき、下部板432のみに形成することもでき、また上部板431にも下部板432にも形成することもできる。このように、上部板431または下部板432に傾斜部436が形成されると、上部板431または下部板432の端部に刃のように鋭い部分が形成されるので、第1シート610と第2シート620の重なる部分との間への挿入が容易になる効果がある。ただし、上部板431又は下部板432の傾斜部436が刃ほど鋭いと作業者に傷を生じることがあるので、作業者に傷を生じないよう上部板431又は下部板432の傾斜部436は刃よりは鈍いに形成されることが望ましい。
【0030】
重り500は後輪300に隣接した位置で本体100に着脱可能に結合できる。重り500は後輪300の重さを加重させたり減量させたりする。すなわち、後輪300は前記のように、溶融した第1のシート610と第2のシート620を加圧する車輪であるので、重いほど容易に加圧できる。ただし、後輪300が重すぎると移動速度が減少するので、第1シート610と第2シート620の材質や熱風の温度等を考慮して、重り500を追加または除去することができ、これにより後輪300が第1シート610と第2シート620に適切な圧力を加えることができるように調節可能である。
【0031】
以下、図面を参照して、本発明の仕事の実施例による産業用自動ドアシート熱融着装置10の作用及び効果について説明する。
【0032】
作業者は、本発明の一実施例に従った産業用自動ドアシート熱融着装置10を、第1シート610と第2シート620の重なる部分の上側に移動させる。このとき、図3のとおり、前輪200に形成された安着溝210が第1シート610と第2シート620の重なる部分との間に挿入された支持台700に安着される。
【0033】
そして、図1乃至図2を参照すると、作業者は連結バー410を左右方向に移動させ、前方及び後方方向に回動させて熱風噴射部材400のノズル430を第1シート610と第2シート620の重なる部分に隣接する位置に移動させる。そして、図4及び図5におけるようにノズル430を第1シート610と第2シート620の重なる部分の間に挿入してノズル430が図6及び図7における同じ位置に移動すると、本体100に取り付けられた動力源が作動して前輪200と後輪300が第1シート610と第2シート620の重なる部分の上側に沿って移動する。
【0034】
このとき、ノズル430は、第1シート610と第2シート620の重なる部分の間から熱風を直接噴射して、第1シート610と第2シート620を溶融させ、ノズル430に隣接する後輪300の加圧ローラが溶融した第1シート610と第2シート620を加圧して融着させる。このような方式により、産業用自動ドアに使用されるシート600が自動的に焼き付けられる。そして、自動化により加工時間が減少し、一定の品質が保障される効果がある。また、本体100が移動するスペースのみ必要で作業者の作業スペースが不要なので、空間活用性に優れ、簡便にシート600を焼き付ける効果がある。
【0035】
以上において、本発明は限られた実施例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、修正や変形が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の産業用自動ドアシート熱融着装置は、特に、産業用自動ドアに関連する産業に利用可能である。
【符号の説明】
【0037】
10 産業用自動ドアシート熱融着装置
100 本体
110 第1横軸
120 第2横軸
200 前輪
210 安着溝
300 後輪
400 熱風噴射部材
410 連結バー
411 第1連結バー
412 第2連結バー
420 熱風ボディ
430 ノズル
431 上部板
432 下部板
433 噴射孔
434 ノズル内側
436 傾斜部
500 重り
600 シート
610 第1シート
620 第2シート
700 支持台

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9