(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-20
(45)【発行日】2022-04-28
(54)【発明の名称】バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株、及びそれによって生産されるポリペプチドを含む抗酸化及び抗炎症活性を提供するかあるいは脂質異常症を予防又は治療する組成物
(51)【国際特許分類】
C12N 1/20 20060101AFI20220421BHJP
C12N 9/02 20060101ALI20220421BHJP
A61K 38/44 20060101ALI20220421BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220421BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20220421BHJP
A23L 33/195 20160101ALI20220421BHJP
C12N 15/53 20060101ALN20220421BHJP
【FI】
C12N1/20 A ZNA
C12N9/02
A61K38/44
A61P35/00
A61P3/06
A23L33/195
C12N15/53
(21)【出願番号】P 2019538343
(86)(22)【出願日】2018-03-07
(86)【国際出願番号】 KR2018002677
(87)【国際公開番号】W WO2018164468
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2019-10-16
(31)【優先権主張番号】10-2017-0030300
(32)【優先日】2017-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0030301
(32)【優先日】2017-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0116305
(32)【優先日】2017-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【微生物の受託番号】KCTC KCTC 13222BP
(73)【特許権者】
【識別番号】519166224
【氏名又は名称】ジェノフォーカス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GENOFOCUS, INC.
【住所又は居所原語表記】65, Techno 1-ro, Yuseong-gu Daejeon 34014, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヨム,ト ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】パン,チェ ク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウイ チュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,テク ホ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジ ウン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン ト
【審査官】小田 浩代
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-003018(JP,A)
【文献】I2C7T2,UniProtKB[online],2012年,https://www.uniprot.org/uniprot/I2C7T2,[retrieved on 11.13.2020]
【文献】S6FMU1,UniProtKB[online],2013年,https://www.uniprot.org/uniprot/S6FMU1,[retrieved on 11.13.2020]
【文献】A7Z6R8,UniProtKB[online],2007年,https://www.uniprot.org/uniprot/A7Z6R8,[retrieved on 11.13.2020]
【文献】Vaille, A. et al.,Normolipidaemic activity of liposomal-encapsulated superoxide dismutase in rats,Free Radic. Res. Commun.,1990年,Vol. 11(4-5),pp. 241-50
【文献】Inaoka, T. et al.,Molecular cloning and nucleotide sequence of the superoxide dismutase gene and characterization of its product from Bacillus subtilis,J. Bacteriol.,1998年,Vol. 180(14),pp. 3697-3703
【文献】Carillon, J. et al.,Superoxide dismutase administration, a potential therapy against oxidative stress related diseases:several routes of supplementation and proposal of an original mechanism of action,Pharm. Res.,2013年,Vol. 30(11),pp. 2718-2728
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00-15/90
C07K 14/00-14/825
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産された、配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む、大腸癌治療用薬剤学的組成物。
【請求項2】
韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産された、配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む、脂質異常症予防又は治療
のための経口投与用薬剤学的組成物。
【請求項3】
韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産された、配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む、脂質異常症予防又は改善用に役立つ食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株、及びそれによって生産されるスーパーオキシドジスムターゼ活性を有するポリペプチドを含む抗酸化、抗炎症及び脂質異常症予防又は治療用薬剤学的組成物及び食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
活性酸素は人体内で正常な代謝過程中に生物学的反応によって形成される。しかし、活性酸素の蓄積又は過度な量の活性酸素の生成は大部分の生物に有害であり、このような状態は酸化的ストレスと知られている。酸化的ストレスは細胞と組職にさまざまな疾病を誘発するものと知られている。今まで知られたところによれば、消化器疾患、糖尿病、癌、心血関系疾患、退行性疾患などが酸化的ストレスによって誘発されると知られている。これを防止するために、生体内で自由ラジカルの生成を抑制するための生理作用として、酸化性自由ラジカルに電子を供与して酸化を抑制するか又は過酸化ラジカル(superoxide anion radical)を正常状態の酸素に転換させる作用機序が知られている。
【0003】
このような酸化的ストレスが老化を含めて各種の疾患を引き起こす重要な原因であることが明かされるにつれて生体内活性酸素を除去する抗酸化剤を開発しようとする研究が活発に進んでいる。活性酸素種を調節することができるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(catalase)、ペルオキシダーゼ(peroxidase)、グルタチオンなどの抗酸化性酵素及びビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)などの天産物由来の低分子抗酸化物質に対して多くの研究が進んでいる。合成抗酸化剤としては、BHA(butylated hydroxy anosole)、BHT(butylated hydroxy toluene)及びNDGA(nordihydroguaiaretic acid)なども多く開発されて医薬品及び食品分野に用いられている。
【0004】
しかし、自然界に由来した天然抗酸化性物質は抗酸化効果が大きくないから、これらの抗酸化性物質を使って実効を得るためには多量を使わなければならなく、これによって価格が上昇するから、経済性が低いという問題点があった。一方、化学的に合成された抗酸化性物質は天然抗酸化性物質よりも優れた抗酸化効果を現すが、人体に多様な副作用を誘発するという新しい問題点があるため使用が制限されている。
【0005】
一方、過多な脂質が血管壁に積もれば、血管の大きさを減らし、炎症反応による動脈硬化(Atherosclerosis)を引き起こす。これにより冠状動脈心臓疾患又は脳血管疾患、末梢血管の閉鎖などが発生することがある。また、過多な血液内脂質は肝組織に蓄積され、これによって脂肪肝が誘発されることがある。
【0006】
現在まで血中脂質濃度を減少させる方法としては、コレステロール又は脂肪が多く含有されている飲食物の摂取を減らす食餌療法、運動療法及び薬物療法などが使われている。しかし、食餌療法又は運動療法は厳格な管理及び実施が困り、その治療効果にも限界がある。
【0007】
一方、現在まで開発された脂質濃度を減少させる薬物としては、胆汁酸結合樹脂、コレステロール生合成に重要な酵素であるHMG-CoA還元酵素抑制剤(HMF-CoA reductase inhibitors)のようなコレステロールの量を低める薬物、フィブリン酸誘導体、ニコチン酸などの中性脂肪を低める薬剤が開発された。しかし、これらの薬剤は肝毒性、胃膓障害及び発癌性などの副作用が報告された。したがって、血中脂質濃度を効果的に低めて脂質異常症及びこれに関連した疾病の治療に使うことができながらも副作用が少ない薬剤の開発が至急な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような背景下で、本発明者は自然界に由来して安全性を確保しながらも、優れた抗酸化効果を示す抗酸化性物質を開発するために、鋭意研究した結果、バチルスアミロリケファシエンス菌株に由来した抽出物が優れたスーパーオキシドジスムターゼ活性を現すことを確認し、本発明を完成した。
【0009】
本発明の他の目的は、前記スーパーオキシドジスムターゼを用いてSODを製造する方法を提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む抗酸化及び抗炎症薬剤学的組成物を提供することである。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む抗酸化及び抗炎症に役立つ健康機能性食品及び飼料添加剤を提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、毒性副作用なしに安全でありながらも脂質代謝異常に係わる疾患又は障害を予防又は治療するための手段を提供することであり、具体的に脂質異常症の予防又は治療用薬剤学的組成物を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む脂質異常症予防又は改善に役立つ健康機能性食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決するための本発明の一つの様相は、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase;SOD)活性を有するポリペプチドを生産し、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)に関する。
【0015】
本発明の他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)を培養して収得した培養液からスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドを分離することを含む、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドの製造方法に関する。
【0016】
本発明のさらに他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む、抗酸化又は抗炎症薬剤学的組成物に関する。
【0017】
本発明のさらに他の様相は、バチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む、抗酸化又は抗炎症に役立つ健康機能性食品に関する。
【0018】
本発明のさらに他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産された、配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む、脂質異常症予防又は治療用薬剤学的組成物に関する。
【0019】
本発明のさらに他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産された、配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む、脂質異常症予防又は治療用に役立つ健康機能性食品に関する。
【発明の効果】
【0020】
本発明のバチルスアミロリケファシエンス菌株はスーパーオキシドジスムターゼ生産性に非常に優れ、食品、健康機能性食品、健康補助食品、医薬品及び化粧品の材料生産に有利に使われることができる。
【0021】
本発明の菌株は人間に安全な微生物であり、SODは細胞の外部に分泌される酵素なので、本発明による菌株を用いてSOD製造する場合、高価の精製過程(例えば、カラム精製)を経ず、人間に安全性が確保されたSODを大量で生産することができる。また、本発明による菌株の培養によるSODの生産は、植物由来のSOD生産に比べて培養時間が短く、生産に必要な空間が植物の栽培に必要な空間に比べて数等少なくて経済的に生産可能である。
【0022】
本発明のバチルスアミロリケファシエンス由来のスーパーオキシドジスムターゼ活性を有するポリペプチドは、現在商業化している他の植物由来のスーパーオキシドジスムターゼとは違い、細胞の外部に分泌されて酵素活性の安全性に優れながらも、従来の天然抗酸化性物質よりも抗酸化効果に優れ、合成抗酸化性物質と同等な水準の抗酸化効果を現すので、抗酸化性物質を含む食品、健康機能性食品、医薬品、化粧品などの各種の製品の開発に広く活用されることができる。
【0023】
本発明の組成物は炎症反応時に分泌する炎症誘発因子と活性酸素種の生成及び炎症媒介物質と炎症誘発遺伝子の発現を抑制することにより、抗酸化活性を有しながらもより効果的な抗炎症効果を現す。
【0024】
本発明の抗酸化及び抗炎症性組成物はスーパーオキシド陰イオンラジカルの消去能に優れ、脂質過酸化物生成抑制効果に非常に優れるので、これを用いれば化粧料組成物に適用するとき、皮膚の老化抑制及び皮膚美白機能に効果的である。
【0025】
本発明の薬剤学的組成物は、脂質異常症及びこれに関連した疾患の治療において有用に使うことができるので、血管内の高濃度の脂質によって発生する冠状動脈心臓疾患、脳血管疾患、又は末梢血管の閉鎖などの予防又は治療に使われることができる。
【0026】
本発明の薬剤学的組成物はバチルスアミロリケファシエンス菌株に由来したスーパーオキシドジスムターゼを含んで安全性を確保しながらも、脂質異常症によって発生し得る病変現象を予防するか抑制することができる著しくても有利な効果があり、各種の医薬品、健康機能性食品、又は飼料添加剤などの開発に広く活用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施例によってバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株からスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)を精製した結果を示した図で、フェニルセファロースの溶出挙動を示したグラフである。
【
図2】バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株からSOD遺伝子を不活性化させる方法を示す図である。
【
図3】バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株からSOD遺伝子を不活性化するために使用されたプラスミドの模式図である。
【
図4】本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODとメロンSODのアミノ酸配列相同性比較結果を示した図である。
【
図5】バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の培養様相を示したグラフである。
【
図6A】大膓癌細胞増殖に対するバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産された本発明のSOD活性を有するポリペプチドの効果を示したグラフである。
【
図6B】大膓癌細胞増殖に対するバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産された本発明のSOD活性を有するポリペプチドの効果を示したグラフである。
【
図7】マウスの体重変化に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図8】マウスの血液内のスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase、SOD)活性に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図9】マウスのカタラーゼ(catalase、CAT)活性に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図10】マウスの血液内のグルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase、GPx)活性に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図11】マウスの血液内の炎症性サイトカインIL-1βの濃度に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図12】マウスの血液内の炎症性サイトカインTNF-αの濃度に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図13】マウスの血液内の炎症性サイトカインIL-6の濃度に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【
図14】マウスの血液内の酸化窒素(NO)の濃度に対する本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODの効果を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で図面を参照して本発明についてより詳細に説明する。
【0029】
本明細書で、“抗酸化”と言う用語は狭い範囲では体内で生成される自由ラジカル、前記自由ラジカルから生成される過酸化水素又は過酸化物、前記過酸化水素から生成されるヒドロキシラジカルの生成又は反応を抑制、減少又は制御する作用を意味し、広い範囲では自然界で発生する酸化反応の生成を抑制、減少又は制御する作用を意味する。
【0030】
本明細書で、“核酸分子”と言う用語はDNA(gDNA及びcDNA)そしてRNA分子を包括的に含む意味を有し、核酸分子において基本構成単位であるヌクレオチドは自然のヌクレオチドだけではなく、糖又は塩基部位が変形された類似体(analogue)も含む(Scheit, Nucleotide Analogs, John Wiley, New York(1980); Uhlman and Peyman, Chemical Reviews, 90:543-584(1990))。
【0031】
本明細書で、“抗炎症”と言う用語は以下で定義する炎症性疾患の改善活性と定義され、“改善”と言う用語は炎症性疾患が有する病理的症状の改善、及びそのような病理的症状の発病抑制及び遅延を含む意味である。また、本明細書で、“炎症性疾患”と言う用語は外部の物理/化学的刺激又は外部感染源の感染に対する局所的又は全身的生体防御反応に特定される病的状態と定義されることができる。前記炎症性疾患は、急性、慢性、潰瘍性、アレルギー性又は怪死性を有することができる。具体的に、前記炎症性疾患には、喘息、気管支炎、鼻炎、胃炎、膓炎、腎臓炎、肝炎、膵膓炎、結膜炎、虹彩炎、強膜炎、ブドウ膜炎、皮膚炎、関節炎などが含まれることができる。
【0032】
本明細書で、“坑癌”と言う用語は大膓癌の改善活性と定義され、“改善”と言う用語は大膓癌が有する病理的症状の改善、及びそのような病理的症状の発病抑制及び遅延を含む意味である。
【0033】
本明細書で、“脂質異常症”と言う用語は血液内に遊離コレステロール、コレステロールエステル、燐脂質、中性脂肪などの脂肪質が異常に増加した状態を意味する。脂質異常症はコレステロール、中性脂肪、燐脂質及び遊離脂肪酸などの血清脂質の一つ以上の血清内濃度が空腹時の血清脂質の正常範囲である中性脂肪50~150mg/dl、燐脂質150~250mg/dl、コレステロール130~220mg/dl及び遊離脂肪酸5~10mg/dlより高い状態である。
【0034】
本明細書で、“健康機能性食品”と言う用語は特定の保健用食品(food for special health use、FoSHU)と同じ用語であり、栄養供給の他にも生体調節機能が効率的に現れるように加工された医療効果の高い食品を意味し、場合によって健康食品、機能性食品、健康補助食品などの用語と互換されることができる。本発明の目的上、前記健康機能性食品は抗酸化、抗炎症及び抗脂質異常症活性を現し、これを取った個体の健康を維持、改善又は回復に役立つ有用な効果を提供することができる。
【0035】
本発明の一様相はスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase;SOD)活性を有するポリペプチドを生産するバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)に関する。本発明のこのような菌株はBinex Co., Ltdから購入したビスパン(Bispan)粉末から分離した、SOD生成能力に優れた菌株である。前記バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)を韓国生命工学研究院に2017年3月6日付で寄託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託した。
【0036】
本発明のバチルスアミロリケファシエンス菌株は配列番号1からなる遺伝子配列によってコード化したスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドを生産する。このようなSOD活性を有するポリペプチドは配列リスト配列番号2のアミノ酸配列を有する。
【0037】
本発明の前記菌株は配列リスト配列番号3~11と同じ16S ribosomal RNA遺伝子配列を有する。
【0038】
本発明によるバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の特性は次のようである。
【0039】
【0040】
本発明によるバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の糖利用性は次のようである。
【0041】
【0042】
本発明のさらに他の様相によれば、本発明はスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase;SOD)活性を有するポリペプチドを生産し、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)を培養して収得した培養液からスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドを分離する段階を含むスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドの製造方法を提供する。
【0043】
本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の培養は当該分野に知られた適合した培地と培養条件によって行うことができる。このような培養過程は当業者であれば選択される菌株によって容易に調整して使うことができる。前記培養方法の例として、回分式、連続式及び流加式培養が含まれるが、これに限定されるものではない。このような多様な培養方法は、例えば文献(Biochemical Engineering" by James M. Lee, Prentice-Hall International Editions, pp. 138-176)に記載されている。
【0044】
本発明の菌株の培養に使われる培地は特定の菌株の要求条件を適切に満たさなければならない。多様な微生物培養培地は、例えば文献("Manual of Methods for General Bacteriology" by the American Society for Bacteriology, Washington D.C., USA, 1981)に記載されている。これら培地は、多様な炭素源、窒素源及び微量元素成分を含む。炭素源は、葡萄糖、乳糖、蔗糖、果糖、麦芽糖、澱粉及び纎維素のような炭水化物;豆油、ひまわり油、ひまし油及びココナツオイルのような脂肪;パルミチン酸、ステアリン酸及びリノール酸のような脂肪酸;グリセロール及びエタノールのようなアルコールと酢酸のような有機酸を含む。これらの炭素源は単独で又は組合せで使われることができる。窒素源としては、ペプトン、酵母抽出液、酵母エキス、麦芽抽出液、トウモロコシ浸出液及び大豆粉のような有機窒素源及び尿素、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムのような無機窒素源を含む。これらの窒素源は単独で又は組合せで使われることができる。前記培地には、リン酸源として、追加的にリン酸二水素カリウム、リン酸水素カリウム及び相応するナトリウム包含塩を含むことができる。また、培地は、硫酸マグネシウム又は硫酸鉄のような金属を含むことができる。また、アミノ酸、ビタミン及び適切な前駆体などが添加されることができる。これらの培地又は前駆体は培養物に回分式又は連続式で添加されることができる。
【0045】
また、培養中に水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アンモニア、リン酸及び硫酸のような化合物を適切な方式で添加することによって培養物のpHを調整することができる。また、培養中に脂肪酸ポリグリコールエステルのような消泡剤を使うことによって培養中に気泡生成を抑制することができる。また、培養液の好気性条件を維持するために、培養液内に酸素又は酸素を含むガス(例えば、空気)を培養液に注入することができる。培養物の温度は一般的に20~45℃、好ましくは25~40℃である。培養の期間はSOD活性を有するポリペプチドの生産が所望の水準に到逹するまで続くことができ、好ましい培養時間は48~72時間である。
【0046】
SOD活性を有するポリペプチドは下記の分離方法によって分離されることが好ましいが、これに限定されない。バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株を培養した培養液を遠心分離して上澄み液分画を回収し、上澄み液分画を固相抽出(Solid Phase Extraction)で前処理した後、上澄み液分画をクロマトグラフィーで分離及び精製する。ここで、クロマトグラフィーは疎水性相互作用クロマトグラフィー(hydrophobic interaction chromatography)を使うことが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
【0047】
本発明の方法では、宿主細胞から生産されたスーパーオキシドジスムターゼ活性を有するポリペプチドを精製した精製溶液とセラックを含有する緩衝液を混合して凍結乾燥する段階をさらに含むことができる。SODを経口投与した場合、胃腸管内で活性が急速に低下することがあるから、生体利用率及び効率性の減少につながる問題がある。このような問題はSODの効果が最も高い特定の細胞位置までSODを伝達することが困ってもっと深刻になる。したがって、本発明の方法ではスーパーオキシドジスムターゼを溶液状態でコーティングすることができる。具体的に、精製溶液とセラックを含む緩衝液を混合した後、凍結乾燥させる。このような凍結乾燥された菌株サンプルは粉末化して使うまで約-4℃で保管することができる。
【0048】
本発明で使うのに適したコーティングの例としては、セラック(shellac)を挙げることができ、この他にもエチルセルロース(ethyl cellulose)、ヒドロキシメチルセルロース(hydroxypropyl methyl cellulose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタルレート(hydroxypropylmethyl cellulose phthalate)、ゼイン(zein)、Eudragit及びこれらの組合せを含むが、必ずしもこれらに制限されるものではない。
【0049】
本発明では、前記コーティング剤は、SOD精製粉末の総重量を基準に0.6~4重量%含むことが好ましい。また、前記コーティング溶液には、塩化カルシウム、クエン酸、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、ポリソルベート、D-ソルビトール又はトリアセチンのような可塑剤などが加わることができる。
【0050】
本発明のさらに他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む抗酸化又は抗炎症薬剤学的組成物に関する。
【0051】
本発明による抗酸化又は抗炎症薬剤学的組成物は細胞損傷の主要原因になるラジカルと過酸化脂質を抑制し、細胞内の抗酸化酵素の活性を増加させて活性酸素種を除去することによって酸化的ストレスによる細胞損傷を防止するので、抗酸化薬物として使うことができる。また、本発明による抗酸化又は抗炎症薬剤学的組成物は、大膓癌細胞に対して坑癌活性を有するので、抗癌剤薬物として使うことができる。
【0052】
本発明のさらに他の様相は、韓国生命工学研究院生物資源センター(Korean Collection for Type Culture;KCTC)に受託番号KCTC 13222 BPとして国際寄託されたバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるスーパーオキシドジスムターゼを含む脂質異常症予防又は治療用薬剤学的組成物に関する。
【0053】
血中の低密度リポタンパク(low density lipoprotein、LDL)は受容体によって細胞内で分解されるが、コレステロール多量摂取によって受容体が不足であるか欠乏すれば、血中に多くなり、結局蓄積して酸化したLDLが生成される。酸化したLDLは高い細胞毒性がある脂質過酸化物を持っているため、細胞組職に拡散して毒性を示し、内皮細胞に炎症を引き起こして動脈硬化を誘発する。本発明の薬剤学的組成物は活性酸素種を十分に解毒して、身体の抗酸化機能を活性化し、低密度リポタンパクの過酸化率を低めることにより、脂質異常症の発病を予防するか遅延させ、血中の総コレステロール及びLDLコレステロール、中性脂肪を減少させることにより、脂質異常症を改善又は緩和させることができる。
【0054】
本発明の薬剤学的組成物は、脂質異常症、脂肪肝疾患、又は動脈硬化症の予防又は治療に使うために単独で使うか、又は他の薬剤と併用して投与されることができる。
【0055】
本発明では、前記バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の培養上澄み液から抗酸化、抗炎症又は抗脂質異常症活性を有するSODを抽出することができる。まず、バチルスアミロリケファシエンスGF423をpH6.0~8.0の複合培地で、25~42℃で、1~4日間培養して培養液を得る。バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株を培養する複合培地としては、LB(Luria-Bertani)培地、ISP(International Streptomyces Project)培地、NA(nutrient agar)培地、BHI(brain heart infusion agar)培地、SDA(sabouroud dextrose agar)、PDA(potato dextrose agar)培地、NB(nutrient broth)培地などが使われることができ、好ましくは、LB培地、ISP培地、BHI培地、SDA培地、NB培地を使うことができる。
【0056】
前記培養液を遠心分離して培養上澄み液を得た後、培養上澄み液を濾過及び濃縮すれば、抗酸化、抗炎症又は抗脂質異常症活性物質を最適に抽出した培養上澄み液抽出物を収得することができる。
【0057】
本発明の組成物は、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株から生産されたSOD以外に通常的な薬剤学的に許容可能な担体又は賦形剤をさらに含むことができ、この他にも、バインダー、コーティング剤、分解剤、滑剤、コーティング剤などの薬剤学的に通常的に使われる多様な添加剤とともに剤形化して調剤されることができる。
【0058】
本発明の薬剤学的組成物の場合、前記薬剤学的組成物は前記有効成分以外に薬剤学的に許容される担体を含むことができる。このような薬剤学的に許容される担体は薬品製剤時に通常的に用いられるもので、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、ゼラチン、珪酸カルシウム、微細結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ミネラルオイルなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0059】
本発明で使用可能な賦形剤は、スクロース、ラクトース、マンニトール、グルコースなどの砂糖及びトウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、米澱粉、部分的に前ゼラチン化した澱粉などの澱粉を含む。バインダーは、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、グアーガム、アカシア、寒天などの多糖類、トラガカント、ゼラチン、グルテンなどの自然発生高分子物質、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体及びポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びビニルアセテート樹脂などの高分子を含む。
【0060】
分解剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体及びナトリウムカルボキシメチル澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、米澱粉及び部分的に前ゼラチン化した澱粉などの澱粉を使うことができる。
【0061】
本発明で使用可能な滑剤の例としては、滑石、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状シリカ、含水二酸化ケイ素、多様な種類のワックス及び水素化油などを含む。
【0062】
コーティング剤としては、セラック、ジメチルアミノエチルメタクリレート-メタクリル酸共重合体、ポリビニルアセタルジエチルアミノアセテート、エチルアクリレート-メタクリル酸共重合体、エチルアクリレート-メチルメタクリレート-クロロトリメチルアンモニウムエチルメタクリレート共重合体、エチルなどの水不溶性重合体、メタクリル酸-エチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスシネートなどの腸溶性重合体及びメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの水溶性重合体を含むが、必ずしもこれらに制限されるものではない。
【0063】
前記薬剤学的組成物は薬剤学的に許容される担体及び/又は賦形剤を用いて製剤化することによって単位容量形態に製造されるか又は多回用剤形に製造されることができる。ここで、剤形は、溶液、懸濁液又は乳化液の形態であるか、エリキシル剤、エキス剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、硬膏剤、ローション剤、軟膏制などの形態であり得る。
【0064】
本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを含む薬剤学的組成物の投与量は治療又は予防の目的、治療又は予防しようとする患者の種類、患者の症状、体重、年齢、性別などを考慮して適切に決定することができる。一例として、本発明の組成物は、組成物の総重量に対して、有効成分としてバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを治療有効量又は栄養的に有効な濃度で含むが、好ましくは2~100U/mgの含量で含むことができる。
【0065】
前記薬剤学的組成物は症状程度によって投与方法が決定されるが、通常的には局所投与方式が好ましい。また、前記薬剤学的組成物のうち有効成分の投与量は、投与経路、疾病の程度、患者の年齢、性別、体重などによって変わることができ、一日に1回乃至数回投与することができる。
【0066】
本発明の薬剤学的組成物は多様な経路を介して投与されることができる。投与の全ての方式は予想可能であるが、例えば、経口、直腸又は静脈、筋肉、皮下、髄腔内又は脳室内(intracerebroventricular)注射によって投与されることができる。
【0067】
本発明の他の様相は、バチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む抗酸化又は抗炎症に役立つ食品に関する。
【0068】
本発明の健康機能性食品は食品学分野で公知となった多様な方法で製造されることができ、その自体又は食品学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤などと混合して経口で摂取することができるどんな食品形態にも製造されることができる。好ましくは、散剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ剤、浸出剤、液剤、エキス剤、ガム、お茶、ゼリー、又は飲料などに製造されることができる。
【0069】
本発明のさらに他の様相は、バチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産される配列番号2のアミノ酸配列からなるSODを含む抗酸化又は抗炎症に役立つ化粧品組成物に関する。好ましい一実施例によれば、本発明の化粧品組成物は機能性化粧品の製造に使われることができる。
【0070】
本発明の機能性化粧品は当該分野で通常的に製造されるどんな剤形にも製造されることができるが、好ましくは、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、せっけん、界面活性剤含有クレンジングオイル、粉末ファウンデーション、乳濁液ファウンデーション、ワックスファウンデーション及びスプレーなどに剤形化されることができ、より詳細に、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、ローション、ゲル、エッセンス、アイクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パック、軟膏、スティック、パッチ、スプレー又はパウダーの製品に製造されることができるが、これに制限されない。
【0071】
本発明のさらに他の様相は、本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)菌株によって生産されるSODを含み、抗酸化及び抗炎症活性強化に役立つ飼料添加剤を提供する。本発明の飼料添加剤を製造するために、前記菌株の培養液の上澄み液を直接製剤化するか小麦粉、澱粉、デキストリンなどの希釈剤及び穀類、もみがら及び脱脂米ぬかのようなぬか、オイル及び脂肪分が豊かな種子ケーキのような飼料用原料とともに製剤化されることができる。
【0072】
本発明によれば、バチルスアミロリケファシエンスGF423(Bacillus amyloliquefaciens GF423)によって生産されるSOD成分が炎症によって発生する酸化的ストレスを減らす役目をすることにより、大腸炎症の発病時に同伴される体重減少、脱水、血便などの症状を緩和させることができる。
【0073】
以下、本発明の理解を助けるために、実施例に基づいて詳細に説明する。ただ、下記の実施例は本発明の内容を例示するものであるだけ、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。
【0074】
実施例1.菌株の分離及び同定
Binex Co., Ltdからビスパンを購入し、これから後述する過程によって本発明のSODを生産するバチルスアミロリケファシエンス菌株を純粋分離した。ビスパン粉末0.1gを10ml生理食塩水(0.9%NaCl)に希釈し、LB寒天プレートに塗抹してコロニーを確保した。これから単一コロニーを取り、またLB寒天プレートに塗抹した。このような過程を3回繰り返して単一菌株を分離した。分離された細菌はグラム陽性、模様はバチルスであり、内生胞子(endospore)を生成することができた。
【0075】
純粋分離された菌株を同定するために、Sambrookなど(Sambrook, J. et al., "Molecular Cloning. A Laboratory Manual, 3rd ed.", 2001, Cold Spring Harbor Press)の方法で純粋分離された菌株からゲノム(genome)を精製した。精製されたゲノムはIllumina社のHiSeq PE100を用いて全体ゲノムの塩基配列を決定した。
【0076】
分離された菌株のゲノムを分析した結果、9コピーの16S rRNA遺伝子(配列リスト配列番号3~11)が発見された。16S rRNA遺伝子のうち、BPJGP_r00130(配列番号7)とBPJGP_r00160(配列番号8)は同じ塩基配列を示したが、他の16S rRNA遺伝子は互いに異なる塩基配列を示した。すなわち、分離された菌株は塩基配列が互いに異なる8種の16S rRNA遺伝子を持っていた。
【0077】
9コピーの16S rRNA遺伝子を用いての属水準(Genus level)の同定を進めた。使用した16S rRNAデータベースとソフトウェアはThe Ribosomal Database ProjectのClassifier(Wang, Q. et al., Appl Environ Microbiol., 73:5261-5267 (2007)), Living Tree Projectの Aligner(Pruesse, E. et al., Bioinformatics, 28:1823-1829 (2012))、EzTaxon databaseのIdentity(Kim, O.S. et al., Int J SystEvol Microbiol., 62:716721 (2012))を使った。分離された菌株は全ての同定ソフトウェアで信頼区間(confidence)95%以上であってバチルス属と同定された。
【0078】
分離された菌株をEzTaxonデータベースのIdentity(Kim, O.S. et al., Int J SystEvol Microbiol., 62:716721 (2012))を使って種水準(Species level)の同定を進めた。現在種水準(Species level)を同定するための16S rRNAの相同性閾値(identity threshold)の国際的標準は存在しないが、最も広く認められている臨界値のうち最も高い基準である99%(Yarza, P. et al., Nature Rev. Microbiol., 12:635645 (2014))を探索基準として用いた。また、純粋分離された菌株は8種の相異なる16S rRNA遺伝子を持っているから、各16S rRNA遺伝子を対象として検索し、検索された基準菌株のうち、共通して発見される基準菌株を選択した。探索結果、互いに異なる種に属する80種の基準菌株が探索された。この結果は16S rRNA遺伝子の相同性のみを用いてバチルス属に属する種を区別することができないという先行の研究結果と一致する(Janda J.M. & Abbott S.L., J Clin Microbiol., 45:2761-2764 (2007); Maughan H. & Van der AuweraG., Infect Genet Evol., 11:789-797 (2011))。
【0079】
したがって、ゲノムに基づいた分類を進めた。前記過程で選別された菌株を対象として、一番目分離された菌株の全体ゲノムの相同性をin silico DNA-DNA Hybridization(DDH; AuchA.F. et al., Stand Genomic Sci., 28:117-234 (2010))で分析して70%以上の相同性を示す基準菌株を選択した。この結果、2種の基準菌株が発見され(表3)、発見された基準菌株と分離された菌株のゲノム水準でのANI(the average nucleotide identity)とAAI(the average amino acid identity)を分析して検証した(Rodriguez-R L.M. & Konstantinidis K.T., https://doi.org/10.7287/peerj.preprints.1900v1 (2016))。
【0080】
下記の表3に分離された菌株とDDH分析において最も相同性が高い3種の基準菌株の16S rRNA遺伝子、DDH、ANI、AAIの結果を示した。
【0081】
【0082】
以上のように16S rRNA遺伝子、全体ゲノム比較により、純粋分離された菌株はバチルスアミロリケファシエンスに属する微生物と同定し、分離された菌株をバチルスアミロリケファシエンスGF423と名付け、2017年3月6日付で国際寄託機関である韓国生命工学院生物資源センター(KCTC)に寄託して受託番号KCTC 13222 BPを受けた。
【0083】
アメリカ国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information;https://www.ncbi.nlm.nih.gov/)のヌクレオチドデータベースを対象として検索した結果、本発明の菌株と同じ16S rRNA遺伝子(配列番号3~11)と100%相同性を有する生物体は存在しなかった。
【0084】
実施例2-バチルスアミロリケファシエンスGF423からスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の分離/精製
2.1バチルスアミロリケファシエンスGF423の培養
バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の培養のために、LB寒天培地(Luria-Bertani(LB)寒天;トリプトファン10g/L、酵母抽出物5g/L、NaCl 10g/L、寒天15g/L)で形成された単一コロニーをLB培地30mlに接種し、37℃で12時間培養した。この種培養をまた1mM硫酸マンガン(MnSO4)の含まれたLB培地3Lに接種し、37℃で20時間培養した。
【0085】
2.2スーパーオキシドジスムターゼの分離及び精製
細胞培養液を4℃で、3,578xgで20分間遠心分離して上澄み液を取った後、限外濾過(Ultrafiltration、以下、UF、MWCO 10,000)を用いて10倍濃縮した。濃縮された上澄み液300mlを4℃で撹拌しながら60%飽和度まで硫酸アンモニウム(ammonium sulfate)を添加し、30分間撹拌した。その後、3,578gで30分間遠心分離して上澄み液を取り、2M硫酸アンモニウムが含まれた50mMリン酸カリウム(potassium phosphate、pH7.5)で平衡化したHiPrep
TM Phenyl HP 16/10カラムにロードした。その後、2M~0Mの硫酸アンモニウムが含まれた50mMリン酸カリウム(pH7.5)を用いて溶出した(
図1のA)。
【0086】
SOD含有分画(#35~#40)を集めた後、UF(MWCO 10,000)を用いて濃縮し、50mMリン酸カリウム(pH7.5)で透析して塩を除去した。タンパク質の濃度はブラッドフォード(Bradford M, Anal Biochem, 72, 248-254, 1976)の方法で測定した。精製挙動は
図1に示した。
【0087】
スーパーオキシドジスムターゼの活性はスーパーオキシドジスムターゼ分析キット(Cayman Chemical、Michigan、USA)を用いて確認した。スーパーオキシドジスムターゼ活性の1単位はスーパーオキシドラジカルを50%抑制する酵素の量と定義される。精製されたSODの活性は2231.12±269U/mg、SDS上の分子量は約22,000daltonであった。
【0088】
実施例3-バチルスアミロリケファシエンスGF423からスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の遺伝子の確認
Edman分解方法を用いて、精製されたSODのN末端を分析した結果、Ala-Tyr-Lys-Leu-Pro-Gluのアミノ酸配列を確認した。ゲノム上に前記アミノ酸配列をコード化することができる遺伝子を探索した結果、配列番号1の遺伝子を見つけた。
【0089】
配列番号1の遺伝子がSODをコード化する遺伝子であるかを検証するために、配列番号1の遺伝子を
図2のように不活性化した。エリスロマイシン抵抗性遺伝子はEmF(gaagcaaacttaagagtgtg)とEmR(tccttggaagctgtcagtag)のオリゴプライマーを用いてpDG1664 plasmid(Guerout-Fleury, A.M. et al., Gene 180:57-61 (1996))から1144bpの大きさのPCR増幅産物を得た。配列番号1の遺伝子の両隣接領域の相同性部位はバチルスアミロリケファシエンスGF423ゲノムを鋳型として使い、プライマー1(aaacagctgggatgaacacaagtgagag)とプライマー2(cacactcttaagtttgcttccaattctggaagtttgtaag)の組合せで778bp大きさと、プライマー3(ctactgacagcttccaaggatacctgaactaccaaaaccg)とプライマー4(aaacagctgaagctcatgaccacagcaag)の組合せで796bp大きさのPCR産物を増幅してエリスロマイシン抵抗性遺伝子とPCRで連結して単一断片のDNAに作った。連結されたDNAはpUori-ts-cmプラスミド(
図3)のPvuII制限酵素部位に挿入した。完成されたプラスミドpUori-sodem(
図3)はZhangなどの方法(Zhang G.Q. et al., Anal Biochem. 409:130-137 (2011))でB.amyloliquefaciens GF423に形質導入した。30℃でクロラムフェニコール(10μg/ml)とエリスロマイシン(5μg/ml)が添加されたLB培地で生成された形質転換体を選別し、エリスロマイシン(5μg/ml)が添加されたLB液状培地に接種し、37℃で16時間培養した。培養液をエリスロマイシン(5μg/ml)の含有されたLB寒天培地に塗抹し、37℃でコロニーを形成させ、これからクロラムフェニコールに対する感受性を有するコロニーを選別してSOD遺伝子が不活性化した菌株を確保した。
【0090】
親株と配列番号1の遺伝子が不活性化した菌株のSOD活性を比較した結果、同じ細胞OD600で不活性化した菌株(3.1SOD U/ml)は親株(41.4SOD U/ml)に比べてSOD活性が10倍以上減少したことから、配列番号1の遺伝子はバチルスアミロリケファシエンスGF423が生産する主要SOD活性を有するポリペプチドをコード化することを確認した。
【0091】
実施例4-メロンSODと本発明のバチルスアミロリケファシエンスSODの相同性比較
メロン(Cucumis melon)のミトコンドリア(XP_008457298、XP_008457297)クロロプラスト(XP_008453838、XP_008450700、XP_008450699、XP_008465422、NP_001315382)、サイトゾル(XP_008441989、XP_008455578、XP_008455574、ALO62043、ALO62042)内に存在するSODとバチルスアミロリケファシエンスGR423菌株によって生産されたSODのアミノ酸配列と相同性を調査した結果、いずれも40%以下の相同性(identity)を示した。下記の表4に相同性(identity)と類似性(similarity)を示した。
【0092】
【0093】
図4は本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODとメロンミトコンドリアSODの相同性を比較して示す結果である。
【0094】
実施例5-バチルスアミロリケファシエンスGF423由来のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の生産
5.1バチルスアミロリケファシエンスGF423の培養
前記菌株の培養のために、LB寒天培地で形成された単一コロニーをLB培地50mlに接種し、37℃で12時間培養した。この種培養をまた500mlのLB培地に接種し、37℃で6時間培養した。この2次種培養をまた1mM硫酸マンガンの含まれた50LのLB培地に接種し、37℃で20時間培養した。バチルスアミロリケファシエンスGF423の培養挙動は
図5に示した。
【0095】
5.2バチルスアミロリケファシエンスGF423培養液後の工程
細胞培養液に0.7%リン酸水素二カリウム(K2HPO4)を添加し、この混合液に1.4%塩化カルシウム(CaCl2)を添加した後、また0.7%リン酸水素二カリウムを添加し、30分間混合して凝集(flocculation)を誘導した。その後、4℃、3,578gで間遠心分離して上澄み液を取った後、UF(MWCO 10,000)を用いて10倍濃縮した。
【0096】
5.3スーパーオキシドジスムターゼのコーティング
バチルスアミロリケファシエンスGF423由来スーパーオキシドジスムターゼのコーティングは天然コーティング製剤であるセラック(shellac)を用いた。セラックは50mMリン酸カリウム(pH7.0)緩衝溶液に溶解し、スーパーオキシドジスムターゼ精製溶液と混合して凍結乾燥させた。凍結乾燥されたサンプルは粉末形態で4℃で保管した。
【0097】
セラック濃度変化によるコーティング効率は表5に示した。
【0098】
【表5】
*(1-(コーティングSODを緩衝溶液に懸濁した直後に測定したSOD力価/懸濁後24時間後に測定したSOD力価))*100
【0099】
実施例6-スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の活性測定
精製したバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株由来のスーパーオキシドジスムターゼ(GF423 SOD)の活性をスーパーオキシドジスムターゼ活性測定キット(SOD activity assay kit、cayman 706002)を用いて測定した。
【0100】
まず、サンプル緩衝液(50mM Tris-HCl pH8.0)を用いて標準サンプル(standard sample)とスーパーオキシドジスムターゼサンプル(SOD samples)を希釈して準備し、96ウェルにラジカル検出器(radical detector)200μlを分株した後、標準サンプルとスーパーオキシドジスムターゼサンプルを10μlずつ分株した。その後、キサンチンオキシダーゼ(xanthine oxidase)を20μlずつ分株し、常温で30分間インキュベーション(incubation)した後、450nmで吸光度を測定した。標準サンプルの吸光度値から線形比率(linearized rate、LR)値を求めて標準曲線を描き、標準曲線から得た式を用いてスーパーオキシドジスムターゼの活性を下記の数学式1によって算出した。
[数1]
スーパーオキシドジスムターゼ活性(SOD activity、U/ml)=[{(LR-y切片)/勾配}*23]*希釈倍数
例)標準サンプルAの線形比率値(Std A LR)=標準サンプルAのO.D./標準サンプルAのO.D.
標準サンプルBの線形比率値(Std B LR)=標準サンプルAのO.D./標準サンプルBのO.D.
【0101】
本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたスーパーオキシドジスムターゼ(GF423 SOD)と他製品のSOD活性を比較した。比較のために、本発明の菌株によって生産されたGF423 SOD、ウチワサボテンSOD(Xi’an Hao-Xuan Bio-Tech Co.,Ltd.)、植物ハブSOD(Xi’an Hao-Xuan Bio-Tech Co.,Ltd.)、及びメロンSOD(BioNov)のSOD活性を比較して下記の表6に示した。
【0102】
【0103】
実施例7:バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株が生産するSODの抗酸化効果
動物モデルでバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の抗酸化効果と抗炎症効果を確認するために実験を進めた。
【0104】
動物実験はInstitutional Animal Care and Use Committee(IACUC)のAnimal use and Care Protocolを守って進めた。実験動物は7週齢の雄SD実験用マウスを購入し、一週間の適応期間を持った後、下記のように4グループに分けて24℃、55±10%湿度、12時間明/暗周期の環境で育てた。
【0105】
動物実験は各グループ当たり7匹ずつ、対照群(グループI)、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSOD投与群(グループII)、ストレスを受けるようにして炎症反応を誘発するためにガンマ線を照射したガンマ線照射群(グループIII)、及びガンマ線照射後、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを投与した群(グループIV)の4グループに分けて進めた。実験は総29日間遂行し、グループIにはPBS 100μlを毎日経口投与し、グループIIにはバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを10unit/100μlずつ毎日経口投与した。グループIIIはストレスを誘発するために0日目、6日目、13日目、20日目、27日目にガンマ線を2グレー(Gy)照射し、PBS 100μlを毎日経口投与した。グループIVはグループIIIと同様にガンマ線を照射し、バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを10unit/100μlずつ毎日経口投与した。
【0106】
投与後、毎日体重変化を測定し、0日目、7日目、14日目、21日目、28日目に血液サンプルを採取し、採取した血液サンプルは常温で30分インキュベーションした後、13,000rpmで30分間遠心分離して血清を得た。
【0107】
1)マウスの体重変化測定
動物実験を進めるうちマウスの体重変化を毎日測定して記録して
図7に示した。
図7を参照すれば、他のグループに比べて対照群(グループI)の体重増加幅が最も大きく現れ、他のグループはSOD又はガンマ線の影響によって体重の増加幅が対照群に比べて少なく現れた。
【0108】
2)血液内の抗酸化酵素変化測定
-
SOD活性変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のSOD活性を測定して
図8に示した。
図8を参照すれば、対照群と比較したとき、グループII(GF423菌株によって生産されたSOD投与グループ)で血液内のSOD活性が増加したことを確認し、グループIII(ガンマ線照射グループ)はSOD活性が減少したことを確認した。ガンマ線を照射し、本発明の菌株を投与したグループIV(GF423菌株によって生産されたSOD投与グループ)では血液内のSOD活性がガンマ線のみ照射したグループ(グループIII)より高く現れて対照群(グループI)と類似した様相を示した。
【0109】
-カタラーゼ(catalase、CAT)変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のCAT活性を測定するために、カタラーゼ活性測定キット(catalase assay kit、cayman 707002)を用いた。
【0110】
カタラーゼサンプルバッファー(25mM KH2PO4、pH7.5、1mM EDTA、0.1%BSA)を用いてカタラーゼ対照群と血清サンプルを希釈して準備した後、カタラーゼ分析バッファー(100mM KH2PO4、pH7.0)を96ウェルプレートに100μl分株し、メタノール30μlを分株した。その後、カタラーゼ対照群と標準サンプル(standard sample)、血清サンプルをそれぞれ20μlずつ分株した。ついで、過酸化水素を20μlずつ分株し、常温で20分間インキュベーションした。その後、水酸化カリウム30μl分株し、カタラーゼパーパルド(catalase purpald)30μlを加えた後、常温で10分間インキュベーションした。
【0111】
最後に、過ヨウ素酸カリウム(potassium periodate)10μlを入れた後、5分間インキュベーションし、540nmで吸光度を測定した。標準サンプルと血清サンプルの吸光度値から標準サンプルA(濃度0)の吸光値を差し引いて得た値を用いて標準曲線を描き、標準曲線から得た式を用いて血清サンプルのホルムアルデヒド濃度を求め、その濃度値を用いて下記の式2によってカタラーゼの活性を計算し、
図9にグラフで示した。
【0112】
[数2]
ホルムアルデヒド(uM)=[(サンプルO.D.-y切片)/勾配]*(0.17ml/0.02ml)
カタラーゼ活性(CAT activity、nmol/min/ml)=(サンプルのホルムアルデヒド濃度/20分)*希釈倍数
【0113】
図9の結果を参照すれば、対照群のカタラーゼ活性には何の変化もなく、対照群に比べてグループII(GF423菌株によって生産されたSOD投与グループ)が28日目でカタラーゼの活性が増加したことを確認した。また、グループIII(ガンマ線照射グループ)はカタラーゼ活性が減少したことを確認し、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株生産SOD)はカタラーゼの比率がガンマ線照射によって減少してからGF423菌株生産SOD投与によって対照群グループ程度に回復したことを確認することができた。
【0114】
-グルタチオンペルオキシダーゼ(glutathione peroxidase、GPx)変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のGPx活性を測定するためにグルタチオンペルオキシダーゼ活性測定キット(glutathione peroxidase assay kit、cayman 703102)を用いて測定し、結果を
図10に示した。
【0115】
まず、サンプルバッファー(50mM Tris-HCl、pH7.6、5mM EDTA、1mg/ml BSA)を用いてグルタチオンペルオキシダーゼ(対照群)と血清サンプルを希釈して準備し、96ウェルプレートのバックグラウンドウェルには分析バッファー(50mM Tris-HCl、pH7.6、5mM EDTA)120μlとco-substrate mixture(NADPH、グルタチオン、グルタチオン還元酵素)50μlを入れ、陽性対照群ウェルと血清サンプルウェルには分析バッファー100μlとco-substrate mixture 50μlを入れた後、対照群と血清サンプルをそれぞれ20μlずつ分株した。その後、クメンヒドロペルオキシド(cumene hydroperoxide)を20μlずつ分株し、数秒間よく交ぜた後、340nmで1分に一回ずつ5回以上吸光度を測定した。時間別に吸光度からΔA340/minを求め、この値を用いて数3によってグルタチオンペルオキシダーゼの活性を計算して
図10にグラフで示した。
【0116】
[数10]
ΔA340/min=|A340(time 2)O.D.-A340(time 1)O.D.|/{Time 2(min)-Time 1(min)}
GPx活性(nmol/min/ml)=(ΔA340/min/0.00373uM^-1)*(0.19ml/0.02ml)*希釈倍数
【0117】
図10を参照すれば、対照群グループのグルタチオンペルオキシダーゼの活性変化は大きく現れなく、対照群(グループI)に比べてグループII(GF423菌株によって生産されたSOD投与グループ)はグルタチオンペルオキシダーゼの活性が増加したことを確認した。また、グループIII(ガンマ線照射グループ)でのGPx活性は減少し、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株)のGPx活性はガンマ線照射によって減少してから本発明のGF423菌株生産SODの投与によって再び元の水準まで回復したことを確認した。
【0118】
実施例8:バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株の抗炎症効果検証
1)血液内のIL-1β(interleukin-1 beta)変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のIL-1βの濃度変化を測定するためにIL-1β ELISA測定キット(マウスIL-1β immunoassay kit、R&D system SMLB00C)を用いた。
まず、蒸溜水を用いてマウスIL-1β対照群を溶かし、calibrator diluent RD5-16を用いてIL-1β標準サンプルと血清サンプルを希釈して準備した。マウスIL-1β単クロン抗体がコートされたプレートにassay diluent RD1N 50μlを入れた後、準備した対照群、標準サンプル及び血清サンプルをそれぞれ50μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、洗浄バッファー(1x PBS、0.1% tween-20)を用いて5回洗浄した後、マウスIL-1βコンジュゲート(ワサビダイコンペルオキシダーゼが結合したマウスIL-1β多クロン抗体)を各ウェルに100μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、5回洗浄し、発色試薬A(過酸化水素)とB(tetramethlybenzidine)を同量で交ぜて(使用15分前に予め混ぜ合わせた)各ウェルに100μlずつ分株し、光を避けて30分間常温でインキュベーションした後、停止液100μlを入れて反応を止め、450nmと540nmで吸光度を測定した。IL-1βの数値を得るために、まず540nmの吸光値から450nmの吸光値を差し引いた値を用いて計算した。その後、標準サンプル、対照群、血清サンプルの値から標準サンプルの0点吸光値を差し引いた後、その値を用いて標準サンプルの標準曲線を描き、それによって得た式を用いて下記の数4によってIL-1β値を計算して
図11にグラフで示した。
【0119】
[数4]
1)ΔO.D.=540nmO.D.-450nmO.D.
2)ΔΔO.D.=ΔO.D.-Std 0 ΔO.D.
3)IL-1β(pg/ml)={(ΔΔO.D.-y切片)/勾配}*希釈倍数
【0120】
図11を参照すれば、対照群(グループI)と本発明の菌株を投与したグループIIでIL-1βの数値変化は大きく現れなく、グループIII(ガンマ線照射グループ)ではIL-1βの数値が大きく増加したことを確認した。一方、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株生産SOD)ではIL-1βの数値の増加が現れたが、ガンマ線のみ照射したグループに比べて小さく増加したことを確認することができた。
【0121】
2)TNF-α(腫瘍壊死因子-α)変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のTNF-αの濃度変化を測定するためにTNF-α ELISA測定キット(マウスTNF-α免疫分析キット、R&D system SMTA00B)を用いた。
【0122】
まず、蒸溜水を用いてマウスTNF-α対照群を溶かし、calibrator diluent RD6-12を用いてTNF-α標準(standard)サンプルと血清サンプルを希釈して準備した。マウスTNF-α単クロン抗体がコートされたプレートにassay diluent RD1-63 50μlを入れた後、準備した対照群、標準サンプル及び血清サンプルをそれぞれ50μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、洗浄バッファー(1x PBS、0.1% tween-20)を用いて5回洗浄した後、マウスTNF-αコンジュゲート(ワサビダイコンペルオキシダーゼが結合したマウスTNF-α多クロン抗体)を各ウェルに100μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、5回洗浄し、発色試薬A(過酸化水素)とB(tetramethlybenzidine)を同一量で交ぜて(使用15分前に予め混ぜ合わせた)各ウェルに100μlずつ分株し、光を避けて30分間常温でインキュベーションした後、停止液100μlを入れて反応を止め、450nmと540nmで吸光度を測定して
図12にグラフで示した。
【0123】
図12を参照すれば、対照群と本発明の菌株を投与したグループIIのTNF-α数値は大きな変化を示さなく、グループIII(ガンマ線照射グループ)はTNF-αの数値が増加したことを確認した。一方、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株生産SOD)のTNF-α数値はガンマ線照射によって増加してからGF423菌株生産SODの投与によって減少したことを確認することができた。
【0124】
3)IL-6変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内のIL-6の濃度変化を測定するためにIL-6 ELISA測定キット(R&D system SM6000B)を用いた。
【0125】
まず、蒸溜水を用いてマウスIL-6対照群を溶かし、calibrator diluent RD5Tを用いてIL-6標準(standard)サンプルと血清サンプルを希釈して準備した。マウスIL-6単クロン抗体がコートされたプレートにassay diluent RD1-14 50μlを入れた後、準備した対照群、標準サンプル及び血清サンプルをそれぞれ50μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、洗浄バッファー(1x PBS、0.1% tween-20)を用いて5回洗浄した後、マウスIL-6コンジュゲート(ワサビダイコンペルオキシダーゼが結合したマウスIL-6多クロン抗体)を各ウェルに100μlずつ分株し、常温で2時間インキュベーションした。その後、5回洗浄し、発色試薬A(過酸化水素)とB(tetramethlybenzidine)を同一量で交ぜて(使用15分前に予め混ぜ合わせた)各ウェルに100μlずつ分株し、光を避けて30分間常温でインキュベーションした後、停止液100μlを入れて反応を止め、450nmと540nmで吸光度を測定して
図13に示した。
【0126】
図13を参照すれば、対照群(グループI)と本発明の菌株を投与したグループのIL-6濃度の変化は大きくなく、グループIII(ガンマ線照射グループ)ではIL-6の濃度が増加したことを確認した。一方、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株生産SOD)のIL-6濃度変化はGF423 SODのみ食べさせたグループの変化に似ている様相を示した。
【0127】
4)酸化窒素(nitric oxide、NO)変化測定
動物実験後に得た血清を用いて血液内の酸化窒素の変化を測定するために、酸化窒素測定キット(in vitro nitric oxide assay kit、cell biolabs STA-802)を用いた。
【0128】
蒸溜水を用いて硝酸ナトリウム標準サンプル(14mM)を希釈して準備し、血清サンプルはPBSを用いて希釈する。希釈した標準サンプルと血清サンプルを96ウェルプレートに50μlずつ分株し、酵素混合物(nitric reductase、窒素還元酵素混合物)と酵素補助因子(sodium hydroxide、水酸化ナトリウム)を交ぜて酵素反応混合物を作って各ウェルに50μlずつ分株した。その後、光を遮断し、一時間常温でインキュベーションし、ついで、グリース試薬Aとグリース試薬Bを順次50μlずつ分株した後、発色するように常温で10分間インキュベーションし、540nmで吸光度を測定した。標準サンプルの吸光度を用いて標準曲線を描き、それによって得た式を用いて下記の5によって酸化窒素の濃度を計算して
図14にグラフで示した。
【0129】
[数5]
酸化窒素(NO)uM={(サンプルO.D.-y切片)/勾配}*希釈倍数
【0130】
図14を参照すれば、対照群と本発明の菌株を投与したグループIIの酸化窒素濃度の変化は大きくなく、グループIII(ガンマ線照射グループ)の濃度は増加したことを確認した。一方、グループIV(ガンマ線照射+GF423菌株生産SOD)の酸化窒素濃度はガンマ線照射によって増加してからGF423菌株生産SODの投与によって元の水準に減少したことを確認した。
【0131】
実施例9-バチルスアミロリケファシエンスGF423から精製されたSODの大膓癌細胞株増殖抑制効果
以下で説明する方法によって本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されたSODを大膓癌細胞に処理したとき、細胞増殖の阻害程度を確認した。
【0132】
大膓癌細胞HT-29とSW480を96ウェルに1x10
4個で蒔いた後、24時間37℃で、5%CO
2インキュベーター(incubator)で培養した。24時間後、バチルスアミロリケファシエンスGF423によって生産されたSODと商業化したスーパーオキシドジスムターゼ(ウチワサボテンSOD(Xi’an Hao-Xuan Bio-Tech Co.,Ltd.)、植物ハブSOD(Xi’an Hao-Xuan Bio-Tech Co.,Ltd.)、メロンSOD(BioNov))を濃度(0、10、25、50、100、200、400、800U/ml)で処理し、48時間37℃で、5%CO
2インキュベーター(incubator)でインキュベーションした。その後、WST-8(WST-8細胞増殖キット、Cayman 10010199)混合物を10μlずつ分株した後、1時間37℃、5%CO
2インキュベーターでインキュベーションした後、450nmで吸光度を測定して対照群の吸光度値と比較し、下記の数学式6によって細胞増殖阻害程度をパーセント(%)値に計算し、その結果を
図6A及び
図6Bに示した。
【0133】
[数6]
細胞増殖(%)=(各濃度別O.D./対照群O.D.)*100」
【0134】
図6Aを参照すれば、商業化したウチワサボテンSOD、植物ハブSOD、メロンSODより発明の菌株によって生産されたSODが大膓癌細胞に対する細胞増殖阻害効果がもっと優れたことを確認することができる。特に、低濃度10U/ml、25U/mlで効果の差が著しかった。すなわち、大膓癌細胞SW480の場合、SOD 10U/mlの濃度でウチワサボテンSOD、メロンSODは大膓癌細胞に対する増殖阻害効果がない反面、植物ハブSODとGF423 SODの場合は約10%の阻害効果を示し、SOD 25U/mlの場合、植物ハブSODは約10%、本発明のGF423 SODの場合は約40%の優れた阻害効果を示した。
【0135】
図6Bを参照すれば、大膓癌細胞HT29の場合にも、ウチワサボテンSOD、植物ハブSOD、メロンSOD(BioNov)は100U/mlの濃度まで大膓癌細胞の増殖抑制効果が小さい反面(約10%以下)、本発明のGF423 SODの場合、25U/ml濃度から効果を示し始めて25U/mlでは約15%、50U/mlでは30%、100U/mlの濃度では50%の非常に優れた大膓癌細胞増殖抑制効果を示した。
【0136】
以上の結果から確認できるように、本発明のバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株によって生産されるSOD活性を有するポリペプチドは大膓癌細胞に対しては癌細胞増殖阻害効果を示すことを確認したし、商業化したSODに比べて低濃度で格段の効果を示した。
【0137】
実施例10:バチルスアミロリケファシエンスGF423菌株由来のSODの脂質異常症に対する効果
本実施例ではバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株由来のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の脂質異常症患者及び正常人の脂質代謝に対する効能効果を確認するために実験を進めた。
【0138】
本発明の組成物の脂質異常症に対する予防又は治療効果を立証するために、それぞれ22人の正常グループ(正常群)と脂質異常症患者(危険群)の44人の対象者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するスーパーオキシドジスムターゼを一定期間投与した後、血中総コレステロール(TC)、中性脂肪(TG)、LDLコレステロール及びHDLコレステロール濃度を測定した。
【0139】
本実施例では配列番号2のアミノ酸配列を有するスーパーオキシドジスムターゼを下記の表7の組成で賦形剤とともに混合してカプセル当たり250Uになるように調剤した。このように製造された本発明の組成物を4週間2グループの対象体に毎日経口で1回1カプセルずつ投与した(250UNIT/day)。
【0140】
【0141】
効能評価方法-脂質パラメーター
本発明のスーパーオキシドジスムターゼの服用4週前後、全血のHDL-コレステロール、LDL-コレステロール、総コレステロール及び中性脂肪濃度を測定した。前記実験例の各対象者から得た血液の総コレステロールはアライン(Allain)などの酵素法(Clin. Chem. 20: 470-475, 1974)を応用した測定用試薬(アサン製薬キット)を使った。HDL-コレステロールはアサン製薬試薬を使って測定した(Clin. Chem. 28: 1379-1388, 1982)。血液の中性脂肪(TG)の濃度はMcGowanなどの酵素法(Clin. Chem. 29: 538-542, 1983)を用いた発色法原理によって中性脂肪測定用試薬(アサン製薬キット)を使って測定し、その結果を下記の表8に示した。全ての値は平均値±標準偏差(SD)で示した。本発明の薬剤学的組成物に対して全ての対象体では何の副作用も観察されなかった。
【0142】
【0143】
前記表8に示したように、偽薬群は総コレステロール、中性脂肪及び低密度コレステロールの濃度において少しの変化はあったが、有意な著しい変化を示さなかった。これに比べ、本発明のスーパーオキシドジスムターゼを主成分とする薬剤学的組成物を服用した脂質異常症患者群の場合には、服用前に比べて総コレステロール、中性脂肪及び低密度コレステロールの濃度が有意に低くなった。
【0144】
以上で本発明について詳細に説明したが、これはただ本発明の具体的な具現例を例示したもので、これによって本発明の範囲が制限されるものではない。本発明が本発明の精神及び範疇を逸脱しない範疇内で多様に変形及び/又は変更して実施されることができるのは本発明が属する技術分野の通常の技術者に明らかであろう。したがって、本発明の実質的な保護範囲は添付の請求範囲及びそれと均等範囲によって決定されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本発明のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を有するポリペプチドは抗酸化、抗炎症及び坑癌活性に優れ、脂質異常症の予防又は治療活性に優れ、酵素活性の安全性及び生体内での安全性に優れるので、既存のSODを含む食品、健康補助食品、医薬品、化粧品などの材料として有利に使われることができる。
【受託番号】
【0146】
KCTC 13222 BP
【配列表フリーテキスト】
【0147】
配列番号1はバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)によって生産されるスーパーオキシドジスムターゼをコーディングする遺伝子の塩基配列である。
配列番号2はバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)によって生産されるスーパーオキシドジスムターゼのアミノ酸配列である。
配列番号3~11はバチルスアミロリケファシエンスGF423菌株(Bacillus amyloliquefaciens GF423)の16S rRNA遺伝子の塩基配列である。
【配列表】