(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-21
(45)【発行日】2022-05-02
(54)【発明の名称】通信システム、サーバ、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20220422BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220422BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220422BHJP
A63F 13/87 20140101ALI20220422BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20220422BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/35
A63F13/79
A63F13/79 500
A63F13/87
H04L51/04
(21)【出願番号】P 2017115983
(22)【出願日】2017-06-13
【審査請求日】2020-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】特許業務法人 小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】中村 大輔
(72)【発明者】
【氏名】清木 昌
(72)【発明者】
【氏名】藤野 洋右
(72)【発明者】
【氏名】村上 幹
(72)【発明者】
【氏名】田邉 英明
(72)【発明者】
【氏名】大沼 翔
(72)【発明者】
【氏名】田口 幸次郎
(72)【発明者】
【氏名】廣田 直也
(72)【発明者】
【氏名】松崎 康彦
(72)【発明者】
【氏名】辻村 大介
【審査官】神谷 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-111088(JP,A)
【文献】特開2005-332187(JP,A)
【文献】国際公開第2010/110155(WO,A1)
【文献】そのほかの任天堂関連スマホアプリ最新情報,ファミ通App Android NO.032,カドカワ株式会社,2017年03月31日,20頁
【文献】塩田紳二,ゲーマーのためのWindows10集中講座(3)ゲーマー特化の新機能「Xboxアプリ」では何ができるのか?標準アプリ群をチェックする,4Gamer.net,2015年07月25日,8頁,https://www.4gamer.net/games/276/G027669/20150723017/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/795
A63F 13/35
A63F 13/79
A63F 13/87
H04L 51/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信端末と、1または複数のサーバ群とを備える通信システムであって、
前記サーバ群は、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、
前記第1通信端末は、
前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を前記第2通信端末に送信する招待情報送信部を備え、
前記サーバ群は、
前記第1通信端末から送信される招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
通信システム。
【請求項2】
第1通信端末と、1または複数のサーバ群とを備える通信システムであって、
前記サーバ群は、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、
前記第1通信端末は、
前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を前記サーバ群へ送信する招待情報送信部を備え、
前記サーバ群は、
前記第1通信端末から送信される招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
通信システム。
【請求項3】
前記招待情報は、前記ルームの識別情報を含み、
前記第2通信端末は、前記第1通信端末から受信した前記招待情報に含まれる前記ルームの識別情報を含む受諾通知を前記サーバ群に対して送信する招待受諾部を備え、
前記招待ユーザ登録部は、前記第2通信端末から受信した前記受諾通知に含まれる前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する 請求項1に記載の通信システム。
【請求項4】
前記サーバ群は、前記招待情報を生成して、前記第1通信端末に対して送信する招待情報生成部をさらに備える請求項1又は3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記招待情報生成部は、前記招待情報としてURLを生成する請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記サーバ群は、前記第1通信端末からの要求に応じて、前記ルームに招待されるユーザの候補情報を生成して、前記第1通信端末に対して送信する候補情報生成部をさらに備え、
前記第1通信端末は、前記候補情報に基づいて、前記ルームに招待されるユーザの候補のリストを表示部に表示させる候補リスト表示制御部をさらに備え、
前記招待情報送信部は、前記リストの中から前記第1ユーザにより前記第2ユーザが選択された場合に、前記招待情報を前記サーバ群に対して送信する
請求項2に記載の通信システム。
【請求項7】
前記リストは、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用することにより登録されたユーザのリストである請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記リストは、前記第1ユーザとの間で相互の同意に基づいて交友関係が成立したユーザであるフレンドのリストである請求項7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記リストは、前記第1ユーザとマルチプレイをしたことがあるユーザのリストである請求項7に記載の通信システム。
【請求項10】
前記招待ユーザ登録部は、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記第2通信端末に、前記第2ユーザが前記ルームに招待された旨を通知する請求項6乃至9のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項11】
前記ルーム作成部は、前記第1ゲーム装置からの要求に応じて、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記ルームの識別情報を前記第1通信端末に対して送信する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項12】
前記ルーム作成部は、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記ルームに他のユーザを招待することを促すための情報を前記第1通信端末に対して送信する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項13】
前記第1通信端末は、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記ルームにおいてマルチプレイを行う際に、前記第2通信端末との間でコミュニケーションを実行するコミュニケーション実行部をさらに備える請求項1乃至12のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項14】
前記サーバ群は、前記第1通信端末がコミュニケーションを実行するグループに関するグループ情報を前記第1通信端末に対して送信するグループ情報送信部をさらに備え、 前記コミュニケーション実行部は、前記グループ情報により示されるグループが、前記第2通信端末が属するグループと共通する場合に、前記グループ情報に基づいて前記第2通信端末との間でコミュニケーションを実行する 請求項13に記載の通信システム。
【請求項15】
前記コミュニケーション実行部は、前記ルームにおいて前記第1ユーザと前記第2ユーザとにより行われるマルチプレイの状況に応じて、前記第2通信端末との間のコミュニケーションを開始又は終了する請求項13又は14に記載の通信システム。
【請求項16】
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行 される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と、
前記第1通信端末から送信される、前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部と
を備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
1又は複数のサーバ群。
【請求項17】
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行 される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と、
前記第1通信端末から送信される、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部と
を備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
1又は複数のサーバ群。
【請求項18】
1又は複数のサーバ群により実行される情報処理方法であって、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行 される第2アプリケーションとを対応付けるステップと、 前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと、
前記第1通信端末から送信される、前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと
を備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
情報処理方法。
【請求項19】
1又は複数のサーバ群により実行される情報処理方法であって、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行 される第2アプリケーションとを対応付けるステップと、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと、
前記第1通信端末から送信される、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと
を備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
情報処理方法。
【請求項20】
1又は複数のサーバ群とともに通信システムを構成する第1通信端末のコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記サーバ群は、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記プログラムとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行されるアプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と
を備え、
前記プログラムは、前記コンピュータに、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を前記第2通信端末に対して送信可能なように前記第1ユーザに対して提示するステップを実行させ、
前記サーバ群は、前記コンピュータから送信される前記招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
プログラム。
【請求項21】
前記プログラムは、前記第2通信端末から、前記第1ユーザを招待するための招待情報を受信
する際に、前記招待を受諾する旨の受諾通知を前記サーバ群に送信するステップを前記コンピュータに更に実行させる、請求項20に記載のプログラム。
【請求項22】
1又は複数のサーバ群とともに通信システムを構成する第1通信端末のコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記サーバ群は、
第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記プログラムとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行されるアプリケーションとを対応付ける連携部と、
前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と
を備え、
前記プログラムは、前記コンピュータに、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための、前記第2ユーザの識別情報を含む招待情報を前記サーバ群へ送信するステップを実行させ、
前記サーバ群は、前記コンピュータから送信される招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、
前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする、
プログラム。
【請求項23】
前記招待ユーザ登録部は、前記第2通信端末から送信される、第1ユーザの識別情報を含む招待情報を受信
する際に、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶し、当該記憶の後に、前記コンピュータに、前記第1ユーザが前記ルームに招待された旨を通知し、
前記プログラムは、前記コンピュータに、前記サーバ群から前記通知を受信するステップをさらに実行させる、請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記プログラムは、通信回線に対して常時接続可能な端末である前記第1通信端末のコンピュータにおいて実行される、請求項20乃至23のいずれか1項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームのマルチプレイに他のユーザを招待するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームのマルチプレイに他のユーザを招待するための機能が知られている。例えば、特許文献1には、ゲーム装置間で、マルチプレイに招待するためのメッセージをやり取りする方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ゲーム装置を用いて招待を行う場合、相手方のゲーム装置がオンライン状態でないときには、その相手をマルチプレイに招待することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ゲーム装置とは異なる他の通信端末を用いて、ゲームのマルチプレイに他のユーザを招待する際の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る通信システムは、第1通信端末と、1または複数のサーバ群とを備える通信システムであって、前記サーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、前記第1通信端末は、前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を前記第2通信端末に送信する招待情報送信部を備え、前記サーバ群は、前記第1通信端末から送信される招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
前記第1ユーザの識別情報は、前記第1ユーザが使用する前記第1ゲーム装置の装置ID、前記第1ユーザの管理用ユーザID又は前記第1ユーザのアプリユーザIDを含む。前記第2ユーザの識別情報は、前記第2ユーザが使用する前記第2ゲーム装置の装置ID、前記第2ユーザの管理用ユーザID又は前記第2ユーザのアプリユーザIDを含む。
【0006】
また、本発明に係る通信システムは、第1通信端末と、1または複数のサーバ群とを備える通信システムであって、前記サーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、前記第1通信端末は、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を前記サーバ群へ送信する招待情報送信部を備え、前記サーバ群は、前記第1通信端末から送信される招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
前記第1ユーザの識別情報は、前記第1ユーザが使用する前記第1ゲーム装置の装置ID、前記第1ユーザの管理用ユーザID又は前記第1ユーザのアプリユーザIDを含む。前記第2ユーザの識別情報は、前記第2ユーザが使用する前記第2ゲーム装置の装置ID、前記第2ユーザの管理用ユーザID又は前記第2ユーザのアプリユーザIDを含む。
【0007】
前記招待情報は、前記ルームの識別情報を含み、前記第2通信端末は、前記第1通信端末から受信した前記招待情報に含まれる前記ルームの識別情報を含む受諾通知を前記サーバ群に対して送信する招待受諾部を備え、前記招待ユーザ登録部は、前記第2通信端末から受信した前記受諾通知に含まれる前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶してもよい。
前記サーバ群は、前記招待情報を生成して、前記第1通信端末に対して送信する招待情報生成部をさらに備えてもよい。
前記招待情報生成部は、前記招待情報としてURLを生成してもよい。
前記サーバ群は、前記第1通信端末からの要求に応じて、前記ルームに招待されるユーザの候補情報を生成して、前記第1通信端末に対して送信する候補情報生成部をさらに備え、前記第1通信端末は、前記候補情報に基づいて、前記ルームに招待されるユーザの候補のリストを表示部に表示させる候補リスト表示制御部をさらに備え、前記招待情報送信部は、前記リストの中から前記第1ユーザにより前記第2ユーザが選択された場合に、前記招待情報を前記サーバ群に対して送信してもよい。
前記リストは、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用することにより登録されたユーザのリストであってもよい。この構成によれば、第1通信端末のユーザは、第1ゲーム装置を使用することにより登録されたユーザのリストの中から、ルームに招待するユーザを選択することができる。
前記リストは、前記第1ユーザとの間で相互の同意に基づいて交友関係が成立したユーザであるフレンドのリストであってもよい。この構成によれば、フレンドの中から、ルームに招待するユーザを選択することができる。
前記リストは、前記第1ユーザとマルチプレイをしたことがあるユーザのリストであってもよい。この構成によれば、過去にマルチプレイをしたことがある他のユーザの中から、ルームに招待するユーザを選択することができる。
前記招待ユーザ登録部は、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記第2通信端末に、前記第2ユーザが前記ルームに招待された旨を通知してもよい。
前記ルーム作成部は、前記第1ゲーム装置からの要求に応じて、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記ルームの識別情報を前記第1通信端末に対して送信してもよい。この構成によれば、第1通信端末のユーザは、招待するユーザに通知すべきルームの識別情報を、当該端末に入力する必要がない。
前記ルーム作成部は、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶した後に、前記ルームに他のユーザを招待することを促すための情報を前記第1通信端末に対して送信してもよい。
前記第1通信端末は、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記ルームにおいてマルチプレイを行う際に、前記第2通信端末との間でコミュニケーションを実行するコミュニケーション実行部をさらに備えてもよい。
前記サーバ群は、前記第1通信端末がコミュニケーションを実行するグループに関するグループ情報を前記第1通信端末に対して送信するグループ情報送信部をさらに備え、前記コミュニケーション実行部は、前記グループ情報により示されるグループが、前記第2通信端末が属するグループと共通する場合に、前記グループ情報に基づいて前記第2通信端末との間でコミュニケーションを実行してもよい。
前記コミュニケーション実行部は、前記ルームにおいて前記第1ユーザと前記第2ユーザとにより行われるマルチプレイの状況に応じて、前記第2通信端末との間のコミュニケーションを開始又は終了してもよい。
【0008】
また、本発明に係る1又は複数のサーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と、前記第1通信端末から送信される、前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部とを備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【0009】
また、本発明に係る1又は複数のサーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部と、前記第1通信端末から送信される、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部とを備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【0010】
また、本発明に係る情報処理方法は、1又は複数のサーバ群により実行される情報処理方法であって、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付けるステップと、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと、前記第1通信端末から送信される、前記ルームに第2ユーザを招待するための招待情報を受信した前記第2通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップとを備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【0011】
また、本発明に係る情報処理方法は、1又は複数のサーバ群により実行される情報処理方法であって、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、第1通信端末で実行される第1アプリケーションとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、第2通信端末で実行される第2アプリケーションとを対応付けるステップと、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップと、前記第1通信端末から送信される、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するステップとを備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、1又は複数のサーバ群とともに通信システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、前記サーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記プログラムとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、通信端末で実行されるアプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、前記プログラムは、前記コンピュータに、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を前記通信端末に対して送信可能なように前記第1ユーザに対して提示するステップを実行させ、前記サーバ群は、前記コンピュータから送信される前記招待情報を受信した前記通信端末から、前記招待を受諾する旨を通知する受諾通知を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、1又は複数のサーバ群とともに通信システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、前記サーバ群は、第1ゲーム装置を使用する第1ユーザの識別情報を用いて、前記第1ゲーム装置と、前記プログラムとを対応付けるとともに、第2ゲーム装置を使用する第2ユーザの識別情報を用いて、前記第2ゲーム装置と、通信端末で実行されるアプリケーションとを対応付ける連携部と、前記第1ユーザが前記第1ゲーム装置を使用してネットワークを介したマルチプレイを行うための仮想的なルームの識別情報を取得し、前記ルームの識別情報と前記第1ユーザの識別情報とを対応付けて記憶するルーム作成部とを備え、前記プログラムは、前記コンピュータに、前記ルームに前記第2ユーザを招待するための招待情報を前記サーバ群へ送信するステップを実行させ、前記サーバ群は、前記コンピュータから送信される招待情報を受信したことに応じて、前記ルームの識別情報と前記第2ユーザの識別情報とを対応付けて記憶する招待ユーザ登録部をさらに備え、前記第1ユーザの識別情報と前記第2ユーザの識別情報と前記ルームの識別情報とが対応付けられることにより、前記第1ユーザと前記第2ユーザとが前記第1ゲーム装置と前記第2ゲーム装置とをそれぞれ使用して前記ルームにおいてマルチプレイを行うことを可能にする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ゲーム装置とは異なる他の通信端末を用いて、ゲームのマルチプレイに他のユーザを招待する際の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】通信システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】ゲーム装置10の構成の一例を示す図である。
【
図4】ゲーム支援サーバ30の構成の一例を示す図である。
【
図5】ユーザ情報DB321の一例を示す図である。
【
図6】ルーム情報DB322の一例を示す図である。
【
図7】ゲーム状況情報DB323の一例を示す図である。
【
図8】フレンド情報DB324の一例を示す図である。
【
図9】マルチプレイ履歴DB325の一例を示す図である。
【
図10】コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】フレンドの招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図16】フレンドの招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図17】過去にマルチプレイした他のユーザの招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図18】過去にマルチプレイした他のユーザの招待動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図19】マルチプレイ時の動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図20】マルチプレイ時の動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図22】ボイスチャットのグループ分けの例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.実施形態
1-1.構成
1-1-1.通信システム1の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の構成の一例を示す図である。通信システム1は、複数のゲーム装置10A~10D(以下、特に区別する必要がない場合は「ゲーム装置10」という。)と、複数の通信端末20A~20D(以下、特に区別する必要がない場合は「通信端末20」という。)と、ゲーム支援サーバ30と、ゲームサーバ40と、ボイスチャットサーバ50とを備える。通信システム1を構成する各装置は、インターネット、LAN、移動体通信網等からなる通信回線60により相互に接続される。この通信システム1において、ゲーム装置10Aと通信端末20AはユーザAにより使用され、ゲーム装置10Bと通信端末20BはユーザBにより使用される。ゲーム装置10Cと通信端末20CはユーザCにより使用され、ゲーム装置10Dと通信端末20DはユーザDにより使用される。なお、本実施形態では、4人のユーザにより4組のゲーム装置10及び通信端末20が使用される場合を想定するが、ユーザの人数と装置の組数はこれに限られない。
【0017】
1-1-2.ゲーム装置10の構成
ゲーム装置10は、通信機能を備えた携帯型のコンピュータゲーム装置である。ゲーム装置10のユーザは、この装置を用いることにより、マルチプレイを楽しむことができる。なおここでマルチプレイとは、通信ネットワークを介して複数のユーザで同時に同じゲームをプレイすることである。マルチプレイに参加するユーザは、仮想的なルームに入室し、ルーム単位でマルチプレイを行う。マルチプレイの対象となるゲームには、例えば、対戦ゲームと協力ゲームがある。
【0018】
また、ゲーム装置10は、通信回線60に対して非常時接続端末である。言い換えると、通信回線60に対して常時接続でない端末である。そのためゲーム装置10は、原則、ユーザによる接続のための明示的な操作を受けて通信回線60への接続動作を行う。また、ユーザによる操作を受けずに自動的に通信回線60に接続する場合には、接続のきっかけとなった所定の処理の実行後に、通信回線60への接続を自動的に切断する。
【0019】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示す図である。ゲーム装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、操作入力部14と、通信部15とを備える。なお変形例として、記憶部12は、着脱可能な外部記憶媒体であってもよい。
【0020】
制御部11は、CPUやGPU等の演算処理装置と揮発性のメモリとを備え、記憶部12に記憶されるプログラムを実行する。制御部11がプログラムを実行することにより実現される機能については後述する。
【0021】
記憶部12は、フラッシュメモリ等の記憶装置であり、制御部11により実行されるプログラムを記憶する。記憶部12に記憶されるプログラムには、ゲームプログラムP1が含まれる。このゲームプログラムP1は、マルチプレイ用の対戦ゲームGのプログラムである。本ゲームプログラムP1により実現される対戦ゲームGは、複数のユーザが複数のグループに分かれて対戦するゲームである。本対戦ゲームGでは、ユーザの好みに応じて繰り返し試合(言い換えると、勝負、競技又はマッチ)が実施され、試合ごとに、ユーザの指示に基づいて又はランダムにユーザのグループ分けが行われる。
【0022】
次に、表示部13は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置である。
【0023】
操作入力部14は、表示部13に重ねられたタッチセンサや、十字キーや、アナログスティック等の入力装置である。
【0024】
通信部15は、ゲーム支援サーバ30やゲームサーバ40と通信を行うための通信モジュールである。例えば、通信部15は、IEEE802.11.b/g等のIEEE802.11標準規格に準拠した方式で無線LANのアクセスポイントに接続し、通信回線60を介してゲーム支援サーバ30やゲームサーバ40と通信を行う。
【0025】
制御部11は、記憶部12に記憶されるゲームプログラムP1を実行することにより、メニュー画面表示制御部111と、ルーム作成要求部112と、ゲーム状況通知部113と、ゲーム実行部114という機能を実現する。
【0026】
メニュー画面表示制御部111は、ユーザによりメニュー画面の表示が指示されると、ゲーム装置10の識別情報である装置IDを含むルーム情報要求を、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30により送信されるルーム情報を受け付けると、受け付けたルーム情報に基づいてメニュー画面(
図12又は
図21参照)を表示部13に表示させる。その後、メニュー画面においてユーザにより所望のルームが選択されると、ボイスチャットの利用の要否を確認するための確認画面を表示部13に表示させる。
【0027】
ルーム作成要求部112は、メニュー画面においてユーザによりルーム作成ボタンが選択されると、ゲーム装置10の装置IDを含むルーム作成要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信される、ルームの作成が完了したことを通知する完了通知を受け付けると、ルームの作成が完了したことを通知する完了画面(
図13参照)を表示部13に表示させる。この完了画面においてユーザにより、同様の通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20Aにも行うことを要求するための通知要求ボタンが選択されると、ゲーム装置10の装置IDを含む通知要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。
【0028】
ゲーム状況通知部113は、ボイスチャットの利用の要否を確認するための確認画面において、ユーザにより、ボイスチャットの利用を要求するための所定の操作が行われると、メニュー画面において選択されたルームの識別情報であるルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む入室通知を、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。
【0029】
また、ゲーム状況通知部113は、マルチプレイが開始され、チャンネルIDの変更が必要になると、ゲーム装置10の装置IDを含むグループ変更通知を、マルチプレイの状況に関する情報として、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。ここで、チャンネルIDとは、ルームIDとともに、互いにボイスチャットを行う通信端末20のグループを識別するための識別情報である。このチャンネルIDの変更が必要になる場合とは、例えば、対戦ゲームGにおいてユーザのグループ分けが行われた場合と、試合が終了した場合である。前者の場合には、ユーザが新たに属することになったグループの識別情報であるグループIDが、グループ変更通知に含められる。
【0030】
また、ゲーム状況通知部113は、ユーザによりマルチプレイの終了が指示されると、ユーザが入室しているルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む退室通知を、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。
【0031】
ゲーム実行部114は、ボイスチャットの利用の要否を確認するための確認画面において、ユーザにより、ボイスチャットの利用を要求するための所定の操作が行われると、メニュー画面において選択されたルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む入室要求を、ゲームサーバ40に対して送信する。
【0032】
また、ゲーム実行部114は、ユーザによりマルチプレイの終了が指示されると、ユーザが入室しているルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む退室通知を、ゲームサーバ40に対して送信し、マルチプレイを終了する。
【0033】
1-1-3.通信端末20の構成
通信端末20は、通信機能を備えた携帯型のコンピュータ装置である。例えば、スマートフォンや携帯電話機やタブレット端末等の携帯端末である。この通信端末20は、通信回線60に対して常時接続端末である。より具体的には、通信回線60に接続可能な環境においては常に通信回線60に対して接続状態に維持され、いつでも通信可能な状態にある通信端末である。通信端末20は、ユーザが明示的に接続のための操作を行わなくても自動的に通信回線60への接続動作を行い、ユーザは接続状態を意識することなく必要なときにすぐに通信回線60にアクセスすることができる。
【0034】
図3は、通信端末20の構成の一例を示す図である。通信端末20は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、操作入力部24と、通信部25と、マイク26と、スピーカ27とを備える。なお変形例として、記憶部22は、着脱可能な外部記憶媒体であってもよい。
【0035】
制御部21は、CPUやGPU等の演算処理装置と揮発性のメモリとを備え、記憶部22に記憶されるプログラムを実行する。制御部21がプログラムを実行することにより実現される機能については後述する。
【0036】
記憶部22は、フラッシュメモリ等の記憶装置であり、制御部21により実行されるプログラムを記憶する。記憶部22に記憶されるプログラムには、ゲーム支援プログラムP2とコミュニケーションプログラムP3が含まれる。ゲーム支援プログラムP2は、対戦ゲームGのマルチプレイを支援するための動作手順を規定するアプリケーションプログラムである。対戦ゲームGのマルチプレイを支援するための動作には、マルチプレイに他のユーザを招待するための動作と、マルチプレイ時の動作がある。一方、コミュニケーションプログラムP3は、他の通信端末20との間で行うコミュニケーション動作の手順を規定するプログラムである。コミュニケーションプログラムP3は、例えば、メーラやSNS(Social Networking Service)アプリケーションプログラムである。
【0037】
表示部23は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置である。
【0038】
操作入力部24は、表示部23に重ねられたタッチセンサやテンキー等の入力装置である。
【0039】
通信部25は、ゲーム支援サーバ30やボイスチャットサーバ50と通信を行うための通信モジュールである。例えば、通信部25は、移動体通信網の基地局に接続し、通信回線60を介してゲーム支援サーバ30やボイスチャットサーバ50と通信を行う。または、IEEE802.11.b/g等のIEEE802.11標準規格に準拠した方式で無線LANのアクセスポイントに接続し、通信回線60を介してゲーム支援サーバ30やボイスチャットサーバ50と通信を行う。
【0040】
マイク26は、通信端末20のユーザの音声を収音して音声情報を生成し、制御部21に対して出力する。
【0041】
スピーカ27は、制御部21から出力される音声情報に基づいて音声を出力する。
【0042】
制御部21は、記憶部22に記憶されるゲーム支援プログラムP2を実行することにより、完了通知表示制御部211と、第1招待部212と、招待受諾部213と、第2招待部214と、第3招待部215と、ボイスチャット実行部216という機能を実現する。
【0043】
完了通知表示制御部211は、ゲーム支援サーバ30から送信される、ルームの完成を通知する完了通知を受け付けると、ルームが作成されたことを通知するとともに、作成したルームに他のユーザを招待することを促すメッセージを表示部23に表示させる。このメッセージの表示後、例えばユーザが当該メッセージを選択する等の所定の操作を行うと、招待方法選択画面(
図14参照)を表示部23に表示させる。
【0044】
また、完了通知表示制御部211は、ゲーム支援サーバ30から送信される、ユーザが他のユーザのルームのゲストユーザとして登録されたことを通知する完了通知を受け付けると、その旨を通知するメッセージを表示部23に表示させる。
【0045】
第1招待部212は、招待方法選択画面においてユーザにより、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待を選択するための選択ボタンが選択されると、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDを含むアドレス情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信されるアドレス情報を受け付けると、受け付けたアドレス情報を表示部23に表示させる。表示部23に表示されたアドレス情報は、ゲーム装置10を使用する他のユーザをルームに招待するための招待情報として、コミュニケーションプログラムP3を用いて、他の通信端末20に送信することができる。その際、第1招待部212は、OSが提供するシェア機能を用いてコミュニケーションプログラムP3を起動し、表示中のアドレス情報を含む招待メッセージを他の通信端末20に対して送信してもよい。
【0046】
招待受諾部213は、他のユーザからのルームへの招待を受諾するか否かを確認するための確認画面において、例えばユーザにより、招待を受諾する意思を表示するための所定の操作が行われると、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとユーザのアプリユーザIDとを含む招待受諾応答を、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。なおここで、アプリユーザIDとは、通信端末20上で実行されるゲーム支援プログラムP2を利用するユーザを識別するための識別情報である。招待受諾部213は、招待受諾応答の送信後、ゲーム支援サーバ30から送信される、ゲストユーザとして登録が完了したことを通知する完了通知を受け付けると、その旨を通知する完了画面を表示部23に表示させる。
【0047】
第2招待部214は、招待方法選択画面においてユーザにより、フレンドの招待を選択するための選択ボタンが選択されると、ユーザのアプリユーザIDを含むフレンド情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信されるフレンド情報を受け付けると、受け付けたフレンド情報に基づいてフレンドリストを表示部23に表示させる。フレンドリストの表示後、ユーザにより、他のユーザを選択する操作が行われると、選択されたユーザのアプリユーザIDと、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとを含む招待要求を、選択されたユーザをルームに招待するための招待情報として、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。
【0048】
第3招待部215は、招待方法選択画面においてユーザにより、過去に一緒にマルチプレイを行ったことがある他のユーザの招待を選択するための選択ボタンが選択されると、ユーザのアプリユーザIDを含むプレイ履歴情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信されるプレイ履歴情報を受け付けると、受け付けたプレイ履歴情報に基づいて、過去に一緒にマルチプレイを行ったことがある他のユーザのリストを表示部23に表示させる。ユーザリストの表示後、ユーザにより、他のユーザを選択する操作が行われると、選択されたユーザのアプリユーザIDと、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとを含む招待要求を、選択されたユーザをルームに招待するための招待情報として、ゲーム支援サーバ30に対して送信する。
【0049】
ボイスチャット実行部216は、ゲーム支援サーバ30から送信される入室通知を受け付けると、ユーザのアプリユーザIDを含む接続情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信される接続情報を受け付け、且つユーザによるボイスチャットの開始操作を受け付けると、入室通知に含まれるルームID及びチャンネルIDと、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット開始要求を、受け付けた接続情報を用いてボイスチャットサーバ50に対して送信する。なおここで、接続情報とは、ボイスチャットサーバ50に接続するために必要な情報である。具体的には、ボイスチャットサーバ50のホスト名や、当該サーバに接続する際に使用される認証情報である。ボイスチャット実行部216は、ボイスチャット開始要求の送信後、ボイスチャットが可能になったことを通知するメッセージを表示部23に表示させる。
【0050】
また、ボイスチャット実行部216は、マルチプレイ中に、ゲーム支援サーバ30から送信されるチャンネル変更通知を受け付けると、ユーザのアプリユーザIDを含む接続情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。その後、ゲーム支援サーバ30から送信される接続情報を受け付けると、ユーザが入室済みのルームのルームIDと、チャンネル変更通知に含まれるチャンネルIDと、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット開始要求を、受け付けた接続情報を用いてボイスチャットサーバ50に対して送信する。
【0051】
また、ボイスチャット実行部216は、ゲーム支援サーバ30から送信される、ユーザが退室したことを通知する退室通知を受け付けると、所定時間経過後(例えば3分)に、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット終了通知をボイスチャットサーバ50に対して送信して、ボイスチャットを終了する。
【0052】
また、制御部21は、記憶部22に記憶されるコミュニケーションプログラムP3を実行することにより、招待情報送信部217という機能を実現する。この招待情報送信部217は、第1招待部212により取得されたアドレス情報を含む招待メッセージを他の通信端末20に対して送信する。
【0053】
1-1-4.ゲーム支援サーバ30の構成
ゲーム支援サーバ30は、ゲーム装置10により行われる対戦ゲームGのマルチプレイを支援するためのコンピュータ装置である。ゲーム支援サーバ30は、具体的には、マルチプレイへの他のユーザの招待と、マルチプレイ時のコミュニケーションを支援する。なお、ゲーム支援サーバ30は、物理的に独立した複数台のサーバにより構成されてもよい。各サーバへの機能配置は任意に決定されてよい。
【0054】
図4は、ゲーム支援サーバ30の構成の一例を示す図である。ゲーム支援サーバ30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33とを備える。
【0055】
制御部31は、CPUやGPU等の演算処理装置と揮発性のメモリとを備え、記憶部32に記憶されるプログラムを実行する。制御部31がプログラムを実行することにより実現される機能については後述する。
【0056】
記憶部32は、ハードディスク等の記憶装置であり、制御部31により実行されるプログラムを記憶する。記憶部32に記憶されるプログラムには、ゲーム支援プログラムP4が含まれる。ゲーム支援プログラムP4は、ゲーム装置10により行われる対戦ゲームGのマルチプレイを支援するための動作手順を規定するアプリケーションプログラムである。対戦ゲームGのマルチプレイを支援するための動作には、マルチプレイに他のユーザを招待するための動作と、マルチプレイ時のコミュニケーション動作がある。また、記憶部32は、ユーザ情報DB321と、ルーム情報DB322と、ゲーム状況情報DB323と、フレンド情報DB324と、マルチプレイ履歴DB325とを記憶する。
【0057】
図5は、ユーザ情報DB321の一例を示す図である。ユーザ情報DB321は、ゲーム装置10及び通信端末20のユーザの情報を管理するためのデータベースである。ユーザ情報DB321を構成する各レコードは、ユーザが使用するゲーム装置10の装置IDと、ユーザのアプリユーザIDと、ユーザの管理用ユーザIDと、ユーザのユーザ名の各フィールドにより構成される。なおここで、管理用ユーザIDとは、通信プレイを行うユーザに対して発行される識別情報である。
【0058】
このユーザ情報DB321において装置IDとアプリユーザIDとが対応付けて格納されることにより、当該装置IDにより識別されるゲーム装置10と、当該アプリユーザIDにより識別されるゲーム支援プログラムP2とが連携する。
【0059】
図6は、ルーム情報DB322の一例を示す図である。ルーム情報DB322は、作成されたルームの情報を管理するためのデータベースである。ルーム情報DB322を構成する各レコードは、ルームIDと、ルーム名と、アドレス情報と、ルームを作成したホストユーザのアプリユーザIDと、ルームに招待されたゲストユーザのアプリユーザIDの各フィールドにより構成される。なおここで、アドレス情報とは、ルームへの参加の意思を確認するための確認画面の情報の格納場所を識別するための識別情報である。具体的には、URL(Uniform Resource Locator)である。このURLには、ルームID、又はルームIDに基づいて所定の規則に従って作成した識別情報が含まれる。
【0060】
図7は、ゲーム状況情報DB323の一例を示す図である。ゲーム状況情報DB323は、ユーザの入室状況を含むゲーム状況に関する情報を管理するためのデータベースである。ゲーム状況情報DB323を構成する各レコードは、アプリユーザIDと、ルームIDと、チャンネルIDと、グループIDと、接続情報の各フィールドにより構成される。
【0061】
図8は、フレンド情報DB324の一例を示す図である。フレンド情報DB324は、ゲーム装置10及び通信端末20のユーザのフレンドであって、ゲーム装置10を使用することにより登録されたフレンドの情報を管理するためのデータベースである。フレンド情報DB324は、ユーザごとに作成される複数のテーブルにより構成され、各テーブルには、ユーザのフレンドが使用するゲーム装置10の装置IDとユーザ名が格納される。
【0062】
なおここで、フレンドとは、ユーザ間の相互の同意に基づいて成立する交友関係をいう。フレンドは、一方のユーザが他方のユーザに対してフレンドの成立を求めるフレンド申請を行い、他方のユーザがこのフレンド申請を承認することで成立する。または、双方のユーザが相手に対してフレンド申請を行うことで成立する。フレンドになると両ユーザは、互いに情報を共有することができる。例えば、SNSアプリケーションを利用して相手のユーザが投稿したメッセージを自動的に取得したり、相手のユーザがオンライン状態であるか否かを知ったりすることができる。また両ユーザは、互いに同時にゲームを楽しむことができる。例えば、フレンド同士で対戦プレイや協力プレイを楽しんだり、フレンド同士で同じランキングに名を連ねたりすることができる。
【0063】
図9は、マルチプレイ履歴DB325の一例を示す図である。マルチプレイ履歴DB325は、ゲーム装置10及び通信端末20のユーザと過去に一緒にマルチプレイを行ったことがある他のユーザであって、ゲーム装置10を使用することにより登録された他のユーザの情報を管理するためのデータベースである。マルチプレイ履歴DB325は、ユーザごとに作成される複数のテーブルにより構成され、各テーブルには、ユーザが過去に一緒にマルチプレイした他のユーザのアプリユーザIDとユーザ名が格納される。
【0064】
次に、通信部33は、ゲーム装置10や通信端末20と通信を行うための通信モジュールである。
【0065】
制御部31は、記憶部32に記憶されるゲーム支援プログラムP4を実行することにより、ルーム情報作成部311と、ルーム作成部312と、アクセス情報通知部313と、フレンド情報作成部314と、プレイ履歴情報作成部315と、招待ユーザ登録部316と、ゲーム状況管理部317と、連携部318という機能を実現する。
【0066】
ルーム情報作成部311は、ゲーム装置10から送信されるルーム情報要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照してルーム情報を作成する。具体的には、受け付けたルーム情報要求に含まれる装置IDに対応するアプリユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定したアプリユーザIDと対応付けられているルームIDとルーム名の組を、ルーム情報DB322を参照して、ルーム情報として特定する。ルーム情報を作成すると、作成したルーム情報をゲーム装置10に対して送信する。
【0067】
ルーム作成部312は、ゲーム装置10から送信されるルーム作成要求を受け付けると、ルームを作成する。具体的には、第1に、ルームIDとルーム名を作成する。ルーム名は、例えば、ユーザのユーザ名に「ルーム」を付加することにより作成する。第2に、受け付けたルーム作成要求に含まれる装置IDに対応するアプリユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定する。第3に、アドレス情報を作成する。アドレス情報には、ルームID、又はルームIDに基づいて所定の規則に従って作成した識別情報を含める。最後に、作成したルームID及びルーム名と、特定したアプリユーザIDと、作成したアドレス情報とを対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。ルームを作成すると、ルームの作成が完了したことを通知する完了通知をゲーム装置10に対して送信する。その後、ゲーム装置10から送信される、完了通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20にも行うことを要求する通知要求を受け付けると、作成したルームのルームIDを含む完了通知をプッシュ通知として通信端末20に対して送信する。
【0068】
アクセス情報通知部313は、通信端末20から送信されるアドレス情報要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照して、要求されたアドレス情報を通信端末20に対して送信する。具体的には、受け付けられたアドレス情報要求に含まれるルームIDに対応するアドレス情報を、ルーム情報DB322を参照して特定し、通信端末20に対して送信する。
【0069】
フレンド情報作成部314は、通信端末20から送信されるフレンド情報要求を受け付けると、フレンド情報DB324を参照してフレンド情報を作成する。具体的には、フレンド情報DB324を参照して、フレンドの装置IDとユーザ名をフレンド情報として特定する。ただし、特定したフレンドの装置IDは、ユーザ情報DB321を参照して、対応するアプリユーザIDに変換する。フレンド情報を作成すると、作成したフレンド情報を通信端末20に対して送信する。
【0070】
プレイ履歴情報作成部315は、通信端末20から送信されるプレイ履歴情報要求を受け付けると、マルチプレイ履歴DB325を参照してプレイ履歴情報を作成する。具体的には、マルチプレイ履歴DB325を参照して、過去に一緒にマルチプレイをしたことがあるアプリユーザIDとユーザ名をプレイ履歴情報として特定する。プレイ履歴情報を作成すると、作成したプレイ履歴情報を通信端末20に対して送信する。
【0071】
招待ユーザ登録部316は、通信端末20から送信される招待受諾応答を受け付けると、受け付けられた招待受諾応答に含まれるルームIDとアプリユーザIDとを対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。その結果、当該アプリユーザIDにより識別されるユーザは、当該ルームIDにより識別されるルームに入室することが可能になる。その後、招待ユーザ登録部316は、ゲストユーザとしての登録が完了したことを通知する完了通知を、通信端末20に対して送信する。
【0072】
また、招待ユーザ登録部316は、通信端末20から送信される招待要求を受け付けると、受け付けられた招待要求に含まれるルームIDとアプリユーザIDとを対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。その結果、当該アプリユーザIDにより識別されるユーザは、当該ルームIDにより識別されるルームに入室することが可能になる。その後、招待ユーザ登録部316は、ゲストユーザとしての登録が完了したことを通知する招待通知を、ゲストユーザとして登録されたユーザが使用する通信端末20に対してプッシュ通知として送信する。
【0073】
ゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10から送信される入室通知を受け付けると、ゲーム状況情報DB323において、ゲーム装置10のユーザがルームに入室した旨を登録する。具体的には、受け付けた入室通知に含まれる装置IDに対応するアプリユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定したアプリユーザIDと、受け付けた入室通知に含まれるルームIDと、チャンネルID「ch0」と、接続情報とを対応付けて、ゲーム状況情報DB323に格納する。入室した旨の登録が完了すると、ユーザが入室したルームのルームIDとチャンネルID「ch0」とを含む入室通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対してプッシュ通知として送信する。その後、通信端末20から送信される接続情報要求を受け付けると、受け付けた接続情報要求に含まれるアプリユーザIDに対応付けられている接続情報を、ゲーム状況情報DB323を参照して特定し、特定した接続情報を通信端末20に対して送信する。
【0074】
また、ゲーム状況管理部317は、マルチプレイの開始後、ゲーム装置10から送信されるグループ変更通知を受け付けると、受け付けたグループ変更通知に基づいて、ゲーム状況情報DB323に格納されているグループIDとチャンネルIDを更新する。具体的には、第1に、受け付けたグループ変更通知に含まれる装置IDに対応するアプリユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定したアプリユーザIDと、受け付けたグループ変更通知に含まれるグループIDとを対応付けて、ゲーム状況情報DB323に格納する。なお、グループ変更通知にグループIDが含まれない場合には(言い換えると、試合の終了を通知するグループ変更通知である場合には)、グループIDを初期値にリセットする。第2に、特定したアプリユーザIDにより識別されるユーザに対して新たにチャンネルIDを割り当てて、ゲーム状況情報DB323に格納されているチャンネルIDを更新する。その際、同じルームの中で、グループIDが共通するユーザ同士のチャンネルIDが同じくなるように、チャンネルIDを割り当てる。ルーム内のユーザのグループIDが初期値にリセットされている場合には、すべてのユーザに対して同じチャンネルID「ch0」を割り当てる。グループIDとチャンネルIDの更新が完了すると、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対して、チャンネルIDが変更されたことを通知するチャンネル変更通知を送信する。その後、通信端末20から送信される接続情報要求を受け付けると、受け付けた接続情報要求に含まれるアプリユーザIDに対応付けられている接続情報を、ゲーム状況情報DB323を参照して特定し、特定した接続情報を通信端末20に対して送信する。
【0075】
また、ゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10から送信される退室通知を受け付けると、ゲーム状況情報DB323において、ゲーム装置10のユーザのレコードを削除する。具体的には、受け付けた退室通知に含まれる装置IDに対応するアプリユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定したアプリユーザIDを含むレコードをゲーム状況情報DB323から削除する。レコードの削除が完了すると、ユーザが退室したことを通知する退室通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対して送信する。
【0076】
連携部318は、ゲーム装置10又は通信端末20からの要求に応じて、装置IDと、アプリユーザIDと、管理用ユーザIDと、ユーザ名とを含むレコードを、ユーザ情報DB321に格納する。
【0077】
1-1-5.ゲームサーバ40の構成
ゲームサーバ40は、複数のゲーム装置10のユーザ間で、対戦ゲームGのマルチプレイを可能にするためのコンピュータ装置である。このゲームサーバ40は、複数のゲーム装置10から入室要求を受信し、入室要求に含まれるルームIDが共通するゲーム装置10同士をマッチングして、マッチングした装置間で対戦ゲームGのマルチプレイを行わせる。
【0078】
1-1-6.ボイスチャットサーバ50の構成
ボイスチャットサーバ50は、複数の通信端末20のユーザ間で、ボイスチャットを可能にするためのコンピュータ装置である。このボイスチャットサーバ50は、複数の通信端末20からボイスチャット開始要求を受信し、ボイスチャット開始要求に含まれるルームID及びチャンネルIDの組が共通する通信端末20同士をマッチングして、マッチングした端末間でボイスチャットを行わせる。
【0079】
1-2.動作
通信システム1で実行される、マルチプレイに他のユーザを招待するための動作と、マルチプレイ時の動作について説明する。前者の動作については、より具体的には、コミュニケーションプログラムP3を用いて他のユーザを招待するための動作と、フレンドを招待するための動作と、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザを招待するための動作について説明する。
【0080】
1-2-1.招待動作
1-2-1-1.コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作
図10及び
図11は、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作の一例を示すシーケンス図である。以下の説明では、ゲーム装置10A及び通信端末20AのユーザAが、ゲーム装置10B及び通信端末20BのユーザBを対戦ゲームGのマルチプレイに招待する場合を想定する。
【0081】
ゲーム装置10Aの制御部11は、ユーザAによりゲームプログラムP1の実行が指示されると、記憶部12に記憶される当該プログラムを実行する(ステップSa1)。ゲームプログラムP1の実行後、ユーザAが、ルームを作成するためにメニュー画面の表示を指示すると(ステップSa2)、メニュー画面表示制御部111は、ゲーム装置10Aの装置IDを含むルーム情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa3)。ゲーム支援サーバ30のルーム情報作成部311は、このルーム情報要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照してルーム情報を作成し(ステップSa4)、ゲーム装置10Aに対して送信する(ステップSa5)。ゲーム装置10Aのメニュー画面表示制御部111は、このルーム情報を受け付けると、受け付けたルーム情報に基づいてメニュー画面を表示部13に表示させる(ステップSa6)。
図12は、このメニュー画面の一例を示す図である。同図に示すメニュー画面は、ルーム作成ボタンB1とルームリストにより構成される。同メニュー画面では、ルームが作成されておらず、また招待もされていないため、ルームリストにルーム名が表示されていない。
【0082】
このメニュー画面において、ユーザAによりルーム作成ボタンB1が選択されると(ステップSa7)、ルーム作成要求部112は、ゲーム装置10Aの装置IDを含むルーム作成要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa8)。ゲーム支援サーバ30のルーム作成部312は、このルーム作成要求を受け付けると、ルームを作成する(ステップSa9)。ルームの作成後、ルーム作成部312は、ルームの作成が完了したことを通知する完了通知をゲーム装置10Aに対して送信する(ステップSa10)。ゲーム装置10Aのルーム作成要求部112は、この完了通知を受け付けると、ルームの作成が完了したことを通知する完了画面を表示部13に表示させる(ステップSa11)。
図13は、この完了画面の一例を示す図である。同図に示す完了画面は、ルームの作成が完了したことを通知するメッセージと、同様の通知を、ゲーム装置10Aと連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20Aにも行うことを要求するための通知要求ボタンB2により構成される。
【0083】
この完了画面において、ユーザAにより通知要求ボタンB2が選択されると(ステップSa12)、ルーム作成要求部112は、ゲーム装置10Aの装置IDを含む通知要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa13)。ゲーム支援サーバ30のルーム作成部312は、この通知要求を受け付けると、作成したルームのルームIDを含む完了通知をプッシュ通知として通信端末20Aに対して送信する(ステップSa14)。この完了通知を受信した通信端末20Aの制御部21は、ゲーム支援プログラムP2が実行されていない場合には、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行し(ステップSa15)、完了通知表示制御部211は、ルームが作成されたことを通知するとともに、作成したルームに他のユーザを招待することを促すメッセージを表示部23に表示させる(ステップSa16)。このメッセージの表示後、例えばユーザBが当該メッセージを選択する等の所定の操作を行うと、完了通知表示制御部211は、次に、招待方法選択画面を表示部23に表示させる(ステップSa17)。
図14は、この招待方法選択画面の一例を示す図である。同図に示す招待方法選択画面は、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待を選択するための選択ボタンB3と、フレンドの招待を選択するための選択ボタンB4と、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待を選択するための選択ボタンB5と、閉じるボタンB6により構成される。
【0084】
この招待方法選択画面において、ユーザAにより選択ボタンB3が選択されると(ステップSa18)、第1招待部212は、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDを含むアドレス情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa19)。ゲーム支援サーバ30のアクセス情報通知部313は、このアドレス情報要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照して、要求されたアドレス情報を通信端末20Aに対して送信する(ステップSa20)。なお、変形例として、アクセス情報通知部313は、通信端末20Aからアドレス情報要求を受け付けてからアドレス情報を作成するようにしてもよい。通信端末20Aの第1招待部212は、ゲーム支援サーバ30からアドレス情報を受け付けると、受け付けたアドレス情報を表示部23に表示させる(ステップSa21)。アドレス情報の表示後、通信端末20Aの制御部21は、ユーザAによりコミュニケーションプログラムP3の実行が指示されると、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行する(ステップSa22)。そして、ユーザAにより、アドレス情報を、ユーザBが使用する通信端末20Bに対して通知することを指示されると、当該アドレス情報を含む招待メッセージを通信端末20Bに対して送信する(ステップSa23)。なお、変形例として、第1招待部212が、OSが提供するシェア機能を用いてコミュニケーションプログラムP3を起動し、メッセージにアドレス情報を貼り付けることで招待メッセージを生成し、この生成した招待メッセージを通信端末20Bに送信するようにしてもよい。
【0085】
通信端末20Bの制御部21は、この招待メッセージを受け付けると、受け付けた招待メッセージを表示部23に表示させる(ステップSa24)。招待メッセージの表示後、当該メッセージに含まれるアドレス情報がユーザBにより選択されると(ステップSa25)、通信端末20Bの制御部21は、選択されたアドレス情報に基づいて、招待を受諾するか否かを確認するための確認画面の要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa26)。ゲーム支援サーバ30の制御部31は、この確認画面要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照して、要求された確認画面情報を作成し(ステップSa27)、ルームIDとともに通信端末20Bに対して送信する(ステップSa28)。通信端末20Bの制御部21は、この確認画面情報を受け付けると、確認画面を表示部23に表示させる(ステップSa29)。この表示された確認画面において、例えばユーザBが、招待を受諾する意思を表示するための所定の操作を行うと(ステップSa30)、通信端末20Bの制御部21は、ゲーム支援プログラムP2が実行されていない場合には、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行し(ステップSa31)、招待受諾部213は、ゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとユーザBのアプリユーザIDとを含む招待受諾応答をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSa32)。ゲーム支援サーバ30の招待ユーザ登録部316は、この招待受諾応答を受け付けると、ルーム情報DB322において、ユーザBをユーザAのルームのゲストユーザとして登録する(ステップSa33)。具体的には、受け付けられた招待受諾応答に含まれるルームIDとアプリユーザIDとを対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。ユーザ登録が完了すると、招待ユーザ登録部316は、ゲストユーザとして登録が完了したことを通知する完了通知を通信端末20Bに対して送信する(ステップSa34)。通信端末20Bの招待受諾部213は、この完了通知を受け付けると、ゲストユーザとして登録が完了したことを通知する完了画面を表示部23に表示させる(ステップSa35)。なお、変形例として、ステップSa34と並行して、招待ユーザ登録部316は、ユーザBが招待を受諾した旨を、ユーザAが使用する通信端末20Aに対して通知してもよい。
以上が、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作についての説明である。
【0086】
なお、上記の招待動作の説明では、ルームの作成を依頼したホストユーザであるユーザAが、他のユーザであるユーザBをルームに招待しているが、この招待されたユーザBは、他のユーザをさらに招待してもよい。その場合、ユーザBは、通信端末20B上で招待方法選択画面を呼び出し、ステップSa17乃至Sa23を実行する。
【0087】
1-2-1-2.フレンドの招待動作
図15及び
図16は、フレンドの招待動作の一例を示すシーケンス図である。以下の説明では、ゲーム装置10A及び通信端末20AのユーザAと、ゲーム装置10B及び通信端末20BのユーザBとがフレンドであり、ユーザAがユーザBを対戦ゲームGのマルチプレイに招待する場合を想定する。なお、フレンド招待動作のうち、ステップSa1~Sa17は、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作と共通するため、その説明を省略する。
【0088】
ステップSa17により表示された招待方法選択画面において、通信端末20AのユーザAにより、フレンドの招待を選択するための選択ボタンB4が選択されると(ステップSb1)、第2招待部214は、ユーザAのアプリユーザIDを含むフレンド情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSb2)。ゲーム支援サーバ30のフレンド情報作成部314は、このフレンド情報要求を受け付けると、フレンド情報DB324を参照してフレンド情報を作成し(ステップSb3)、通信端末20Aに対して送信する(ステップSb4)。通信端末20Aの第2招待部214は、このフレンド情報を受け付けると、フレンドリストを表示部23に表示させる(ステップSb5)。フレンドリストの表示後、ユーザAが、ユーザBを選択する操作を行うと(ステップSb6)、第2招待部214は、選択されたユーザBのアプリユーザIDと、ステップSa14によりゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとを含む招待要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSb7)。ゲーム支援サーバ30の招待ユーザ登録部316は、この招待要求を受け付けると、ルーム情報DB322において、ユーザBをユーザAのルームのゲストユーザとして登録する(ステップSb8)。ゲストユーザの登録が完了すると、招待ユーザ登録部316は、ユーザBがユーザAのルームのゲストユーザとして登録されたことを通知する招待通知を、ユーザBが使用する通信端末20Bに対してプッシュ通知として送信する(ステップSb9)。
【0089】
通信端末20Bの制御部21は、この完了通知を受け付けると、ゲーム支援プログラムP2が実行されていない場合には、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行し(ステップSb10)、完了通知表示制御部211は、ユーザBがユーザAのルームのゲストユーザとして登録されたことを通知するメッセージを表示部23に表示させる(ステップSb11)。
以上が、フレンドの招待動作についての説明である。
【0090】
なお、上記の招待動作の説明では、ルームの作成を依頼したホストユーザであるユーザAが、他のユーザであるユーザBをルームに招待しているが、この招待されたユーザBは、他のユーザをさらに招待してもよい。その場合、ユーザBは、通信端末20B上で招待方法選択画面を呼び出し、ステップSa17、Sb1乃至Sb7を実行する。
【0091】
1-2-1-3.過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待動作
図17及び
図18は、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待動作の一例を示すシーケンス図である。以下の説明では、ゲーム装置10A及び通信端末20AのユーザAと、ゲーム装置10B及び通信端末20BのユーザBが過去に一緒にマルチプレイしたことがあり、ユーザAがユーザBを対戦ゲームGのマルチプレイに招待する場合を想定する。なお、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待動作のうち、ステップSa1~Sa17は、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作と共通するため、その説明を省略する。
【0092】
ステップSa17により表示された招待方法選択画面において、通信端末20AのユーザAにより、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待を選択するための選択ボタンB5が選択されると(ステップSc1)、第3招待部215は、ユーザAのアプリユーザIDを含むプレイ履歴情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSc2)。ゲーム支援サーバ30のプレイ履歴情報作成部315は、このプレイ履歴情報要求を受け付けると、マルチプレイ履歴DB325を参照してプレイ履歴情報を作成し(ステップSc3)、通信端末20Aに対して送信する(ステップSc4)。通信端末20Aの第3招待部215は、このプレイ履歴情報を受け付けると、過去に一緒にマルチプレイを行ったことがある他のユーザのリストを表示部23に表示させる(ステップSc5)。ユーザリストの表示後、ユーザAが、ユーザBを選択する操作を行うと(ステップSc6)、第3招待部215は、選択されたユーザBのアプリユーザIDと、ステップSa14によりゲーム支援サーバ30から受信したルームIDとを含む招待要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSc7)。ゲーム支援サーバ30の招待ユーザ登録部316は、この招待要求を受け付けると、ルーム情報DB322において、ユーザBをユーザAのルームのゲストユーザとして登録する(ステップSc8)。ゲストユーザの登録が完了すると、招待ユーザ登録部316は、ユーザBがユーザAのルームのゲストユーザとして登録されたことを通知する招待通知を、ユーザBが使用する通信端末20Bに対してプッシュ通知として送信する(ステップSc9)。
【0093】
通信端末20Bの制御部21は、この完了通知を受け付けると、ゲーム支援プログラムP2が実行されていない場合には、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行し(ステップSc10)、完了通知表示制御部211は、ユーザBがユーザAのルームのゲストユーザとして登録されたことを通知するメッセージを表示部23に表示させる(ステップSc11)。
以上が、過去にマルチプレイした他のユーザの招待動作についての説明である。
【0094】
なお、上記の招待動作の説明では、ルームの作成を依頼したホストユーザであるユーザAが、他のユーザであるユーザBをルームに招待しているが、この招待されたユーザBは、他のユーザをさらに招待してもよい。その場合、ユーザBは、通信端末20B上で招待方法選択画面を呼び出し、ステップSa17、Sc1乃至Sc7を実行する。
【0095】
以上説明した3種類の招待動作によれば、通信端末20を用いて、マルチプレイに他のユーザを招待したり、招待を受けたりすることができる。そのため、自身の手元にゲーム装置10がない場合や、ゲーム装置10が通信回線60に接続されていない場合でも、マルチプレイに他のユーザを招待したり、招待を受けたりすることができる。また、招待するユーザの手元にゲーム装置10がない場合や、そのゲーム装置10が通信回線60に接続されていない場合でも、そのユーザをマルチプレイに招待することができる。特に、上記の招待動作では、ゲーム装置10を用いて作成されたルームのルームIDが、当該ゲーム装置と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に通知され、当該通信端末を用いて招待が行われるため、通信端末20のユーザは、招待するユーザに通知すべきルームIDを手入力する必要がない。
【0096】
上記の3種類の招待動作のうち、特に、コミュニケーションプログラムP3を用いた招待動作によれば、ゲーム装置10を用いたつながりを有しない他のユーザであっても、マルチプレイに招待することができる。具体的には、フレンド登録されていないユーザであっても、フレンド関係の構築手続を必要とすることなく、マルチプレイに招待することができる。また、過去に一緒にマルチプレイをしたことがないユーザであっても、マルチプレイに招待することができる。さらに、招待を受けたユーザにとっては、簡単な選択操作を行うだけで、招待を受諾することができる。一方、フレンドの招待動作と、過去に一緒にマルチプレイした他のユーザの招待動作によれば、招待するユーザを選択する際に、実行中のゲーム支援プログラムP2と連携するゲーム装置10を用いて登録された他のユーザの情報を参照することができる。
【0097】
1-2-2.マルチプレイ時の動作
図19及び
図20は、マルチプレイ時の動作の一例を示すシーケンス図である。同図に示すマルチプレイ時の動作では、マルチプレイされる対戦ゲームG上のグループ分けに応じて、ボイスチャットのグループ分けが自動的に行われる。
【0098】
ゲーム装置10の制御部11は、ユーザによりゲームプログラムP1の実行が指示されると、記憶部12に記憶される当該プログラムを実行する(ステップSd1)。ゲームプログラムP1の実行後、ユーザが、ルームを選択するためにメニュー画面の表示を指示すると(ステップSd2)、メニュー画面表示制御部111は、ゲーム装置10の装置IDを含むルーム情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd3)。ゲーム支援サーバ30のルーム情報作成部311は、このルーム情報要求を受け付けると、ルーム情報DB322を参照してルーム情報を作成し(ステップSd4)、ゲーム装置10に対して送信する(ステップSd5)。ゲーム装置10のメニュー画面表示制御部111は、このルーム情報を受け付けると、受け付けたルーム情報に基づいてメニュー画面を表示部13に表示させる(ステップSd6)。
図21は、このメニュー画面の一例を示す図である。同図に示すメニュー画面は、ルーム作成ボタンB1とルームリストにより構成される。
【0099】
このメニュー画面において、ユーザにより所望のルームが選択されると(ステップSd7)、メニュー画面表示制御部111は、ボイスチャットの利用の要否を確認するための確認画面を表示部13に表示させる(ステップSd8)。この確認画面の表示後、ユーザが、ボイスチャットの利用を要求するための所定の操作を行うと(ステップSd9)、ゲーム状況通知部113は、選択されたルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む入室通知をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd10)。ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、この入室通知を受け付けると、ゲーム状況情報DB323において、ゲーム装置10のユーザが、選択されたルームに入室した旨を登録する(ステップSd11)。また、当該ユーザに対し、チャンネルID「ch0」を割り当てる(ステップSd12)。これらの処理が完了すると、ゲーム状況管理部317は、ユーザが入室したルームのルームIDと、ユーザに対して割り当てられたチャンネルIDとを含む入室通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対してプッシュ通知として送信する(ステップSd13)。
【0100】
この入室通知を受信した通信端末20の制御部21は、ゲーム支援プログラムP2が実行されていない場合には、記憶部22に記憶される当該プログラムを実行し(ステップSd14)、ボイスチャット実行部216は、ユーザのアプリユーザIDを含む接続情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd15)。ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、この接続情報要求を受け付けると、ゲーム状況情報DB323を参照して、要求された接続情報を通信端末20に対して送信する(ステップSd16)。通信端末20のボイスチャット実行部216は、ユーザによるボイスチャットの開始操作を受け付けると、受信された入室通知に含まれるルームID及びチャンネルIDと、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット開始要求を、受け付けた接続情報を用いてボイスチャットサーバ50に対して送信する(ステップSd17)。このボイスチャット開始要求を受信したボイスチャットサーバ50は、ルームIDとチャンネルIDの組が共通する通信端末20同士をマッチングして、マッチングした端末間でボイスチャットを行わせる(ステップSd18)。ボイスチャット実行部216は、ボイスチャット開始要求の送信後、ボイスチャットが可能になったことを通知するメッセージを表示部23に表示させる(ステップSd19)。
【0101】
ゲーム装置10のゲーム実行部114は、ステップSd10と並行して、ユーザが入室したルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む入室要求を、ゲームサーバ40に対して送信する(ステップSd20)。入室要求を受信したゲームサーバ40は、ルームIDが共通するゲーム装置10同士をマッチングして、マッチングした装置間で対戦ゲームGのマルチプレイを行わせる(ステップSd21)。
【0102】
マルチプレイの開始後、チャンネルIDの変更が必要になると、ゲーム装置10のゲーム状況通知部113は、当該装置の装置IDを含むグループ変更通知を、ゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd22)。ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、このグループ変更通知を受け付けると、受け付けたグループ変更通知に基づいて、ゲーム状況情報DB323に格納されているグループIDとチャンネルIDを更新する(ステップSd23)。その後、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対して、チャンネルIDが変更されたことを通知するチャンネル変更通知を送信する(ステップSd24)。通信端末20のボイスチャット実行部216は、このチャンネル変更通知を受け付けると、ユーザのアプリユーザIDを含む接続情報要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd25)。ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、この接続情報要求を受け付けると、ゲーム状況情報DB323を参照して、要求された接続情報を通信端末20に対して送信する(ステップSd26)。通信端末20のボイスチャット実行部216は、この接続情報を受け付けると、ユーザが入室済みのルームのルームIDと、チャンネル変更通知に含まれるチャンネルIDと、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット開始要求を、受け付けた接続情報を用いてボイスチャットサーバ50に対して送信する(ステップSd27)。このボイスチャット開始要求を受信したボイスチャットサーバ50は、ルームIDとチャンネルIDの組が共通する通信端末20同士をマッチングして、マッチングした端末間でボイスチャットを行わせる(ステップSd28)。
以上説明したステップSd22~Sd28は、対戦ゲームGにおいてユーザのグループ分けが行われたり、試合が終了したりする度に実行される。
【0103】
マルチプレイの終了がユーザにより指示されると、ゲーム装置10のゲーム実行部114は、ユーザが入室しているルームのルームIDとゲーム装置10の装置IDとを含む退室通知を、ゲームサーバ40に対して送信する(ステップSd29)。またこれと並行して、ゲーム状況通知部113は、同様の通知をゲーム支援サーバ30に対して送信する(ステップSd30)。ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、この退室通知を受け付けると、ゲーム状況情報DB323において、ゲーム装置10のユーザのレコードを削除する(ステップSd31)。また、ユーザが退室したことを通知する退室通知を、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対して送信する(ステップSd32)。通信端末20のボイスチャット実行部216は、この退室通知を受け付けると、所定時間経過後(例えば3分)に、ユーザのアプリユーザIDとを含むボイスチャット終了通知をボイスチャットサーバ50に対して送信し(ステップSd33)、ボイスチャットを終了する。
以上が、マルチプレイ時の動作についての説明である。
【0104】
次に、以上説明したマルチプレイ時の動作が、ゲーム装置10と通信端末20の複数の組により実行された場合に行われる、ボイスチャットのグループ分けの例について説明する。
図22は、そのような例を説明するための図である。同図に示すグループ分けの例は、通信端末20A~20DのユーザA~Dが、対戦ゲームGのマルチプレイを行う場合を想定している。
【0105】
マルチプレイの開始直後は、すべてのユーザA~Dに対してチャンネルID「ch0」が割り当てられるため、すべての通信端末20A~20Dの間でボイスチャットが行われる。
【0106】
その後、第1試合の開始前にユーザのグループ分けが行われ、ユーザA及びBがグループαに属し、ユーザC及びDがグループβに属すと、ユーザA及びBに対してはチャンネルID「ch1」が割り当てられ、ユーザC及びDに対してはチャンネルID「ch2」が割り当てられる。その結果、通信端末20A、B間と、通信端末20C、D間でそれぞれボイスチャットが行われる。
【0107】
第1試合が終了すると、すべてのユーザA~Dに対して再びチャンネルID「ch0」が割り当てられるため、すべての通信端末20A~20Dの間でボイスチャットが行われる。
【0108】
その後、第2試合の開始前にユーザのグループ分けが行われ、ユーザA及びCがグループαに属し、ユーザB及びDがグループβに属すと、ユーザA及びCに対してはチャンネルID「ch1」が割り当てられ、ユーザB及びDに対してはチャンネルID「ch2」が割り当てられる。その結果、通信端末20A、C間と、通信端末20B、D間でそれぞれボイスチャットが行われる。
【0109】
第2試合が終了すると、すべてのユーザA~Dに対して再びチャンネルID「ch0」が割り当てられるため、すべての通信端末20A~20Dの間でボイスチャットが行われる。
以上が、ボイスチャットのグループ分けの例についての説明である。
【0110】
以上説明したマルチプレイ時の動作によれば、通信端末20を用いてボイスチャットを行うことができる。そのため、ゲーム装置10にマイクが備わっていなくても、マルチプレイ時にボイスチャットを行うことができる。また、仮にゲーム装置10がマイクを備えていたとしても、通信端末20を用いてボイスチャットを行うことで、ゲーム装置10にかかる音声情報の処理負荷を軽減することができる。
【0111】
また、上記のマルチプレイ時の動作によれば、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20を用いてボイスチャットが行われるため、ボイスチャットの開始タイミング(又は終了タイミング)を、マルチプレイの開始タイミング(又は終了タイミング)に合わせることができる。また、対戦ゲームGのグループ分けに応じて自動的にボイスチャットのグループ分けを行うことができ、グループ単位での情報共有が可能になる。
【0112】
2.変形例
上記の実施形態は下記のように変形してもよい。なお、下記の変形例のうち、2以上の変形例を互いに組み合わせてもよい。
【0113】
2-1.変形例1
ゲーム装置10は、携帯型のゲーム装置ではなく、据え置き型のゲーム装置であってもよい。また、非常時接続端末ではなく、常時接続端末であってもよい。また、ゲーム装置10は、必ずしもゲーム専用機でなくてもよい。本発明に係る「ゲーム装置」には、スマートフォンやタブレット端末、PC等の、ゲームプログラムを実行可能な情報処理装置も含まれる。
【0114】
2-2.変形例2
ゲーム装置10は、マルチプレイの終了後、当該マルチプレイに関する情報をゲーム支援サーバ30に対して送信し、ゲーム支援サーバ30は、その受信した情報を、当該ゲーム装置と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に対して転送してもよい。ここで、マルチプレイに関する情報とは、例えば、マルチプレイの結果を示す戦績情報や、マルチプレイ中にユーザの操作により又は自動的に保存されたゲーム画面(言い換えるとスクリーンショット)の画像情報である。
【0115】
2-3.変形例3
通信端末20は、携帯型のコンピュータ装置ではなく、据え置き型のコンピュータ装置であってもよい。また、常時接続端末ではなく、非常時接続端末であってもよい。
【0116】
2-4.変形例4
通信端末20は、ゲーム装置10に代えて又は加えて、ゲーム支援サーバ30に対してルームの作成を要求してもよい。その場合、通信端末20の制御部21は、ゲーム支援プログラムP2を実行することにより、ルーム作成要求部という機能をさらに実現する。このルーム作成要求部は、ユーザによる指示に従って、アプリユーザIDを含むルーム作成要求をゲーム支援サーバ30に対して送信する。そして、ゲーム支援サーバ30から返信される、ルームの作成が完了したことを通知する完了通知であって、作成されたルームのルームIDを含む完了通知を受け付けると、ルームの作成が完了したことを通知する完了画面を表示部23に表示させる。
【0117】
2-5.変形例5
通信端末20は、ボイスチャットに代えて、他のリアルタイムコミュニケーションを他の通信端末20との間で行ってもよい。例えば、ビデオチャットや、テキストチャットや、定型文やスタンプを用いたコミュニケーションを行ってもよい。その場合も、ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、ボイスチャットのときと同様に、対戦ゲームGのグループ分けに応じてコミュニケーションのグループ分けを行う。なお、本発明に係る「コミュニケーション」には、ユーザ間の意思の伝達だけでなく、端末間のデータ(例えば制御情報)のやり取りも含まれる。
【0118】
2-6.変形例6
通信端末20は、ボイスチャットサーバ50を介さずに、ピアツーピアで他の通信端末20とボイスチャットを行ってもよい。その場合、通信端末20は、ピアツーピアで通信を行う他の通信端末20のうち、自端末とルームID及びチャンネルIDの組が共通する通信端末20から受信される音声情報のみを出力することで、グループ単位での情報共有を可能にしてもよい。
【0119】
2-7.変形例7
ゲーム支援サーバ30のルーム情報DB322では、ルームIDと、ホストユーザ及びゲストユーザのアプリユーザIDとが対応付けられているが、アプリユーザIDに代えて、管理用ユーザIDを、ルームIDと対応付けてもよい。その場合、ルーム作成部312は、ゲーム装置10から送信されるルーム作成要求を受け付けると、受け付けたルーム作成要求に含まれる装置IDに対応する管理用ユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定した管理用ユーザIDを、ルームID、ルーム名及びアドレス情報と対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。また、招待ユーザ登録部316は、通信端末20から送信される招待受諾応答又は招待要求を受け付けると、受け付けた情報に含まれるアプリユーザIDに対応する管理用ユーザIDを、ユーザ情報DB321を参照して特定し、特定した管理用ユーザIDを、ルームIDと対応付けて、ルーム情報DB322に格納する。
【0120】
2-8.変形例8
ゲーム支援サーバ30のフレンド情報DB324において、フレンド情報に加えて又は代えて、ユーザがフォローする他のユーザ(または、ユーザをフォローする他のユーザ(フォロワー))の装置ID及びユーザ名を管理するようにしてもよい。なおここでフォローとは、他のユーザが投稿したメッセージを自動的に取得できるように、当該他のユーザを登録することである。フォローは、フレンド登録とは異なり、一方のユーザの同意のみに基づいて成立する。
【0121】
2-9.変形例9
ゲーム支援サーバ30は、ゲーム装置10から入室通知を受信した際、当該ゲーム装置のユーザと同じルームに属する他のユーザが使用する通信端末20に対して、当該ユーザがルームに入室したことを通知してもよい。具体的には、ゲーム支援サーバ30は、ルームに入室したユーザのアプリユーザIDと対応付けられている他のユーザのアプリユーザIDを、ルーム情報DB322を参照して特定し、特定したアプリユーザIDにより識別される他のユーザの通信端末20に対して、当該ユーザがルームに入室したことを通知するメッセージをプッシュ通知として送信してもよい。
【0122】
2-10.変形例10
ゲーム支援サーバ30は、マルチプレイの際、必ずしもすべてのゲーム装置10からグループ変更通知を受信しなくてもよい。マルチプレイに参加するゲーム装置10のうち、1のゲーム装置10のみから、すべてのユーザのグループIDを含むグループ変更通知を受信するようにしてもよい。
または、ゲーム支援サーバ30は、ゲーム装置10に代えて、ゲームサーバ40からグループ変更通知を受信するようにしてもよい。
【0123】
2-11.変形例11
ゲーム支援サーバ30は、マルチプレイの際、当該マルチプレイの状況に応じて、通信端末20間で行われるコミュニケーションの方法を変更するようにしてもよい。例えば、マルチプレイの開始直後であってグループ分けが行われる前は、通信端末20間でビデオチャット(又はテキストチャット)を行わせ、グループ分けの後、試合が終了するまでは、通信端末20間でボイスチャットを行わせ、試合終了後、次のグループ分けが行われるまでは、また通信端末20間でビデオチャット(又はテキストチャット)を行わせるようにしてもよい。
【0124】
2-12.変形例12
ゲーム支援サーバ30は、対戦ゲームGとは団体戦ではなく個人戦であるという点で異なる他の対戦ゲームがマルチプレイされる場合に、ゲーム内のグループ分けに代えて、ゲームの戦績というマルチプレイのゲーム状況に応じて、ボイスチャットのグループ分けを行うようにしてもよい。ここで、ゲームの戦績とは、例えば、試合の順位である。その場合、ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10から送信される、ゲームの戦績に関する情報を含むグループ変更通知を受け付け、受け付けたグループ変更通知に基づいて、ゲーム状況情報DB323に格納される戦績情報を更新する。また、更新された戦績情報に基づいて、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20のユーザに対して、新たにチャンネルIDを割り当て、ゲーム状況情報DB323に格納されているチャンネルIDを更新する。その際、同じルームの中で、前の試合の順位が1位以外のユーザ同士のチャンネルIDが同じくなるように、チャンネルIDを割り当てる。その結果、前の試合の順位が1位以外のユーザ間で、ボイスチャットを行うことが可能になる。互いにボイスチャットが可能となった1位以外のユーザは、相互の連携が容易になり、ゲームを逆転する可能性が高くなる。ゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10からグループ変更通知を受け付けるたびに上記の動作を実行し、その結果、ゲームの戦績が変化するたびにチャンネルIDが更新されて、ボイスチャットのグループ分けが変化することになる。
【0125】
なお、上記の戦績情報により示されるゲームの戦績は、1試合の順位ではなく、複数の試合の結果に基づいて付与される総合順位であってもよい。また、ボイスチャットのグループから除外されるユーザは、順位が1位のユーザ1人に限られず、上位の複数のユーザであってもよい。
【0126】
2-13.変形例13
ゲーム支援サーバ30は、対戦ゲームGに代えて、RPG等の他のジャンルのマルチプレイゲームがプレイされる場合には、ゲーム内のグループ分けに代えて、ゲームの進行状況というマルチプレイの状況に応じて、ボイスチャットのグループ分けを行うようにしてもよい。ここで、ゲームの進行状況とは、例えば、ゲームのステージ(又はエリア)や、ユーザが操作するキャラクタの位置である。その場合、ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10から送信される、ゲームの進行状況に関する情報を含むグループ変更通知を受け付け、受け付けたグループ変更通知に基づいて、ゲーム状況情報DB323に格納される進行状況情報を更新する。また、更新された進行状況情報に基づいて、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20のユーザに対して、新たにチャンネルIDを割り当て、ゲーム状況情報DB323に格納されているチャンネルIDを更新する。その際、同じルームの中で、ゲームの進行状況が同一又は類似のユーザ同士(例えば、ゲーム空間内で同一又は近くのエリアにいるキャラクタを操作するユーザ同士)のチャンネルIDが同じくなるように、チャンネルIDを割り当てる。その結果、ゲームの進行状況が同一又は類似のユーザ間で、ボイスチャットを行うことが可能になる。ゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10からグループ変更通知を受け付けるたびに上記の動作を実行し、その結果、ゲームの進行状況が変化するたびにチャンネルIDが更新されて、ボイスチャットのグループ分けが変化することになる。
【0127】
2-14.変形例14
ゲーム支援サーバ30は、対戦ゲームGに代えて、RPG等の他のジャンルのマルチプレイゲームがプレイされる場合には、ゲーム内のグループ分けに応じて、各ユーザのボイスチャットの再生音量を変更するようにしてもよい。ここで、ゲームの進行状況とは、例えば、ゲームのステージ(又はエリア)や、ユーザが操作するキャラクタの位置である。その場合、ゲーム支援サーバ30のゲーム状況管理部317は、上記のマルチプレイ時の動作のステップSd23において、ゲーム装置10から送信される、ゲームの進行状況に関する情報を含むグループ変更通知を受け付け、受け付けたグループ変更通知に基づいて、ゲーム状況情報DB323に格納される進行状況情報を更新する。また、更新された進行状況情報に基づいて、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20のユーザについて、再生音量の制御対象となる他のユーザのアプリユーザIDを特定し、ゲーム状況情報DB323に格納する。その際、同じルームの中で、ゲームの進行状況が同一又は類似の他のユーザ(例えば、ゲーム空間内で同一又は近くのエリアにいるキャラクタを操作する他のユーザ)のアプリユーザIDを特定する。アプリユーザIDを特定すると、ステップSd24において、特定したアプリユーザIDを音声制御対象情報として、ゲーム装置10と連携するゲーム支援プログラムP2が実行される通信端末20に送信する。この音声制御対象情報を受信した通信端末20では、ボイスチャットサーバ50から受信する音声情報のうち、受信した音声制御対象情報により識別されるユーザの音声の再生音量を、他のユーザと比較して変化させる。例えば、他のユーザと比較して大きくすることで、ゲームの進行状況が同一又は類似のユーザの音声が聞き取りやすくなる。ゲーム状況管理部317は、ゲーム装置10からグループ変更通知を受け付けるたびに上記の動作を実行し、その結果、ゲームの進行状況が変化するたびに、再生音量の制御対象が変更される。
なお、本変形例が採用される場合、上記のマルチプレイ時の動作のうち、ステップSd25乃至Sd28は省略される。
【0128】
2-15.変形例15
ゲーム装置10に、マイクとスピーカを備えさせ、かつ記憶部12にゲーム支援プログラムP2を記憶させることで、通信端末20が備える各機能を実現可能なようにしてもよい。
【0129】
2-16.変形例16
ゲーム装置10、通信端末20及びゲーム支援サーバ30で実行される各プログラムは、コンピュータ装置が読み取り可能な記録媒体に記録されて配布されてもよい。なおここで、記録媒体とは、例えば、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体や、光ディスクなどの光記録媒体や、光磁気記録媒体や、半導体メモリである。または、各プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配信されてもよい。
【符号の説明】
【0130】
1…通信システム、10…ゲーム装置、11…制御部、12…記憶部、13…表示部、14…操作入力部、15…通信部、20…通信端末、21…制御部、22…記憶部、23…表示部、24…操作入力部、25…通信部、26…マイク、27…スピーカ、30…ゲーム支援サーバ、31…制御部、32…記憶部、33…通信部、40…ゲームサーバ、50…ボイスチャットサーバ、60…通信回線、111…メニュー画面表示制御部、112…ルーム作成要求部、113…ゲーム状況通知部、114…ゲーム実行部、211…完了通知表示制御部、212…第1招待部、213…招待受諾部、214…第2招待部、215…第3招待部、216…ボイスチャット実行部、217…招待情報送信部、311…ルーム情報作成部、312…ルーム作成部、313…アクセス情報通知部、314…フレンド情報作成部、315…プレイ履歴情報作成部、316…招待ユーザ登録部、317…ゲーム状況管理部、318…連携部、321…ユーザ情報DB、322…ルーム情報DB、323…ゲーム状況情報DB、324…フレンド情報DB、325…マルチプレイ履歴DB、P1…ゲームプログラム、P2…ゲーム支援プログラム、P3…コミュニケーションプログラム、P4…ゲーム支援プログラム