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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-21
(45)【発行日】2022-05-02
(54)【発明の名称】サッシ
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20220422BHJP
   E06B 1/32 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B1/32
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017183084
(22)【出願日】2017-09-22
(65)【公開番号】P2019060072
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-03-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】澤田 晃尚
(72)【発明者】
【氏名】丸池 勇
(72)【発明者】
【氏名】米道 貴広
(72)【発明者】
【氏名】荒井 直樹
(72)【発明者】
【氏名】大楠 安紀
【審査官】藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-061390(JP,U)
【文献】特開2016-102354(JP,A)
【文献】特開2015-140541(JP,A)
【文献】米国特許第06327826(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/00 - 5/20
E06B 1/00 - 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の内周面に固定される樹脂製の枠体と、内障子及び外障子を備え、
枠体の外周面の室内側及び室外側に長手方向に沿って加熱により膨張する加熱膨張材が取り付けられており、
加熱膨張材は、枠体の外周面と開口部の内周面に挟まれており、枠体の室内側に内障子が配置されているとともに枠体の室外側に外障子が配置されていることを特徴とするサッシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
建築物等の開口部に配置されるサッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物の開口部に配置されるサッシとして、高い断熱性を有する樹脂枠及び樹脂框を備えるサッシが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-108909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示す樹脂サッシにおいては、樹脂材料の特徴を生かして高い断熱性を有することができるが、火炎や熱には弱いという一面があった。
近年、樹脂材料からなる部位を備える断熱サッシにおいても、高い防火性能が求められるようになってきた。
【0005】
本発明は、上記の事情を鑑みたものであり、断熱性能とともに高い防火性能を備えるサッシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの実施形態は、開口部の内周面に固定される樹脂製の枠体と、内障子及び外障子を備え、枠体の外周面の室内側及び室外側に長手方向に沿って加熱により膨張する加熱膨張材が取り付けられており、加熱膨張材は、枠体の外周面と開口部の内周面に挟まれており、枠体の室内側に内障子が配置されているとともに枠体の室外側に外障子が配置されているサッシである。
【発明の効果】
【0007】
本実施形態によれば、樹脂材料からなる部材を有するサッシに対して、断熱性能を維持しながら、防火性能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るサッシの外観図である。
図2】本発明の実施形態に係るサッシの竪断面図である。
図3】本発明の実施形態に係るサッシの横断面図である。
図4】本発明の実施形態に係るサッシの上枠部分の拡大図であり、(a)は火災前の状態であり、(b)は火災後の状態を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るサッシの下枠部分の拡大図であり、(a)は火災前の状態であり、(b)は火災後の状態を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係るサッシの右竪枠部分の拡大図であり、(a)は火災前の状態であり、(b)は火災後の状態を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係るサッシの上枠の図であり、(a)は下方から見た平面図であり、(b)は(a)のa-a断面図であり、(c)は(a)のb-b断面図である。
図8】本発明の実施形態に係るサッシの内障子の組み立て図である。
図9】本発明の実施形態に係るサッシの下框と右竪框との接合部の図であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は分解正面図であり、(c)は分解平面図である。
図10】本発明の実施形態に係るサッシの下框と右竪框との接合部の図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は平面図である。
図11】本発明の実施形態に係るサッシの端部キャップ及びコーナーブロックの図であり、(a)はコーナーブロックの側面図であり、(b)はコーナーブロックの正面図であり、(c)は端部キャップの側面図であり、(d)は端部キャップの正面図であり、(e)は端部キャップの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係るサッシについて、図面を参考にして説明する。
本発明の実施形態に係るサッシは、図1に示すように、建物開口部に配置される枠体10と、枠体10に対して摺動自在に配置される内障子20及び外障子30を備えている。
本実施形態のサッシの枠体10は、上枠11,下枠12及び左、右竪枠13,14を有しており、各枠材は枠組されることなく、上枠11,下枠12及び左、右竪枠13,14がそれぞれ建物開口部の内周面にビス等の固定手段によって固定されることで建物開口部の四周に亘る枠体10が形成されている。
また、本実施形態のサッシの内障子20は、上框21、下框22、左竪框(召合框)23及び右竪框(戸先框)24を四周に組んで、その内周にパネル体25を取り付けて形成されており、外障子30は、上框31、下框32、左竪框(戸先框)33及び右竪框(召合框)34を四周に組んで、その内周にパネル体35を取り付けて形成されている。
【0010】
(枠体の構成)
枠体10の上枠11は、図2に示すように、樹脂材料からなる略平板状の上枠本体111と、アルミ合金等の金属材料からなる上レール部材112を有している。そして、上レール部材112が上枠本体111の内周面(下面)に配置された状態で、上枠本体111と上レール部材112はビス等の固定手段bにより、建物開口部の内周面(下面)にともに固定されている。
上枠本体111は、建物開口部に固定される上枠本体部111aと、上枠本体部111aの室内側端から垂下する室内側壁部111bを有している。
【0011】
上レール部材112は、上枠本体111と共に建物開口部に固定される上レール固定部112aと、上レール固定部112aの室内側より下方に垂設される上内レール112bと、上レール固定部112aの室外側より下方に垂設される上外レール112cを有している。
上枠11の上内レール112bと上外レール112cとの間であって、内障子20及び外障子30の召合框23,34の上方位置にはヒレ状の風止め部を有する風止め部材71が配置されている。
【0012】
枠体10の下枠12は、図2に示すように、樹脂材料からなる略平板状の下枠本体121と、アルミ合金等の金属材料からなる下レール部材122を有している。そして、下レール部材122が下枠本体121の内周面(上面)に配置された状態で、下枠本体121と下レール部材122はビス等の固定手段bにより、建物開口部の内周面(上面)にともに固定されている。
下枠本体121は、建物開口部に固定される下枠本体部121aと、下枠本体部121aの室内側端から上方に立設する室内側壁部121bを有している。
【0013】
下レール部材122は、下枠本体121と共に建物開口部に固定される下レール固定部122aと、下レール固定部122aの室内側より上方に立設する室内側下レール1222bと、下レール固定部122aの室外側より上方に立設する下外レール122cを有している。
下枠12の下内レール122bと下外レール122cとの間であって、内障子20及び外障子30の召合框23,34の下方位置にはヒレ状の風止め部を有する風止め部材72が配置されている。
【0014】
枠体10の左、右竪枠13,14は、図3に示すように、樹脂材料からなり略平板状に形成されており、ビス等の固定手段b,bにより、建物開口部の内周面に固定されている。
左、右竪枠13,14は、建物開口部に固定される左、右竪枠本体部131a,141aと、左、右竪枠本体部131a,141aの見込み方向略中央位置から内周方向に突設される中央壁部131b,141bと、左、右竪枠本体部131a,141aの室内側端から内周方向に突設される室内側壁部131c,141cと、左、右竪枠本体部131a,141aの室外側端から内周方向に突設される室外側壁部131d,141dとを有している。
中央壁部131b,141bは、内周端に、室内外両側に延びるヒレ状の気密片を有している。ヒレ状の気密片は、内障子20もしくは外障子30の閉鎖時において、内、外障子20,30の戸先框24,33に当接して、内、外障子20,30の閉鎖時における内障子20と右竪枠14との気密、外障子30と左竪枠13との気密をはかっている。
【0015】
左竪枠13は、左竪枠本体部131aの内周側であって中央壁部131bの室外側に金属材料からなる補強部材132を有しており、右竪枠14は、右竪枠本体部141aの内周面であって中央壁部141bの室内側に金属材料からなる補強部材142を有している。
補強部材132,142は、アルミ合金やスチール等の金属材料からなる断面略L字状の長尺部材であり、左、右竪枠13,14の全長に亘って配置されている。
左、右竪枠13,14に配置された補強部材132,142は、それぞれ左、右竪枠13,14を固定する固定手段b,bによって、左、右竪枠本体部131a,141aとともに建物開口部に固定されている。
そして、左、右竪枠13,14に配置された補強部材132,142の内周面に、内外障子20,30の戸先框24,33に対向するように加熱膨張材が配置されている。
【0016】
本実施形態のサッシの枠体10を建物開口部に固定するに際しては、例えば、左竪枠13→下枠12→右竪枠14→上枠11の順番で建物開口部の四周に配置、固定することで、枠体10を建物開口部の四周に対して配置することができる。
このとき、建物開口部の四隅において、横枠(上枠11,下枠12)の少なくとも上内レール112b、上外レール112c及び下内レール122b、下外レール122cの一部、もしくは、竪枠(左竪枠13,右竪枠14)の中央壁部131b,141bの一部を切欠くこと等によって、上枠11,下枠12及び左、右竪枠13,14同士が取付けに際して干渉することを防止することができる。
【0017】
(内障子の構成)
内障子20の上框21は、図2に示すように、樹脂材料からなる上框本体211と、アルミ合金等の金属材料からなり上框本体211に内装される補強芯材212を有している。
上框本体211は、パネル体25を保持するためのパネル間口部211aと、パネル間口部211aの外周側に形成され上内レール112bに案内される開口部211bを有し、開口部211b内に補強芯材212が配置されている。
【0018】
パネル間口部211a内には、スチール等の金属材料からなる補強部材213が配置されており、パネル体25が、補強部材213及び難燃性のグレイジングチャンネル219を介してパネル間口部211aに保持されている。
開口部211bを構成する室内、外側壁の上端には上内レール112bに当接もしくは近接する気密片が設けられている。
【0019】
補強芯材212は、開口部211bの底部に沿って配置される底壁部212aと、底壁部212aの室内側端部に連続して開口部211bの室内壁に沿って延びる室内壁部212bと、底壁部212aの室外側端部に連続して開口部211bの外側壁に沿って延びる室外壁部212cを有している。
開口部211bに配置された補強芯材212とパネル間口部211aに配置された補強部材213とは、開口部211bの底壁を間に挟んで連結手段により連結されている。
【0020】
内障子20の下框22は、図2に示すように、樹脂材料からなる下框本体221と、アルミ合金等の金属材料からなり下框本体221に内装される第1補強芯材222及び第2補強芯材223を有している。
下框本体221は、内周側のパネル間口部221aと、パネル間口部221aの外周に配置される中空部221bと、外周側の開口部221cとを有している。
【0021】
第1補強芯材222は、断面略矩形の中空形状をなしており、下框本体221の中空部221b内に配置されている。第2補強芯材223は、矩形中空部と下方に開口する開口部を備える断面形状をなしており、下框本体221の開口部221cの開口内に配置されている。
第1補強芯材222の中空部内には、スチール等からなる断面略U字状の第1補強部材224が外周方向に開口するように配置され、第2補強芯材223の中空部内及び開口部内には、断面略U字状の第2補強部材225及び第3補強部材226がそれぞれ室内方向に開口するように配置されている。
【0022】
パネル間口部221a内には、スチール等の金属材料からなる第4補強部材227が配置されており、パネル体25が、第4補強部材227及び難燃性のグレイジングチャンネル229を介してパネル間口部221aに保持されている。
第4補強部材227と第1補強芯材222及び第1補強部材224は、パネル間口部221aの底壁を挟んで連結手段を介して連結されている。
また、第1補強芯材222と第2補強芯材223及び第2補強部材225は、下框本体221の中空部221bの底壁を挟んで連結手段により連結されており、第2補強部材225と第3補強部材226は、第2補強芯材223の中間壁を間に挟んで連結手段により連結されている。
下框本体221の開口部221cの所定位置には、下内レール122b上を走行する車輪92が配置され、下内レール122b上を走行自在に配置されている。
【0023】
内障子20の右竪框(戸先框)24は、図3に示すように、樹脂材料からなり、断面略矩形の中空部を有する右竪框本体部241bと、右竪框本体部241bの内周側に形成されパネル体25を保持するためのパネル間口部241aを有している。
【0024】
右竪框本体部241bの中空部内には、スチール等の金属材料からなり外周側に向けて開口する断面略U字状の第1補強部材242が配置されている。パネル間口部241a内には、金属材料からなり内周側に向けて開口する断面略U字状の第2補強部材243が配置されており、パネル体25が、第2補強部材243及び難燃性のグレイジングチャンネル249を介してパネル間口部241aに保持されている。
第1補強部材242と第2補強部材243とは、右竪框本体部241bの内周側の壁部を挟んで連結手段により連結されている。
なお、右竪框本体部241bの中空部内に配置される第1補強材242は、略U字状の断面形状に限らず、例えば、断面略矩形のホロー構造等でもよい。
【0025】
内障子20の左竪框(召合框)23は、樹脂材料からなり、図3に示すように、中空部を有する左竪框本体部231bと左竪框本体部231bの室外側内周に形成されるパネル間口部231aを有している。
左竪框23の室外側面には、外障子30の右竪框(召合框)34の室内側面との間に煙返しを形成する金属材料からなる煙返し片235が取り付けられており、また、左竪框23の外周面には防火クレセント錠61が取り付けられている。
【0026】
左竪框本体部231bの中空部内には、スチール等の金属材料からなりパネル間口部231aの底壁に沿う見込面部と左竪框本体部231bの室外側面に沿う見付面部と外周側の見込面部を有する第1補強部材232と、第1補強部材232に固定され少なくとも左竪框本体部231bの室内側面に沿う見付面部を有する第2補強部材233が配置されている。
一方、パネル間口部231a内には、内周側に向けて開口する断面略U字状の第3補強部材234が配置されており、第3補強部材234の底壁には加熱膨張材fが配置されている。そして、パネル体25が、第3補強部材234及び難燃性のグレイジングチャンネル239を介してパネル間口部231aに保持されている。
【0027】
第1補強部材232と第3補強部材234は、左竪框本体部231bの内周側の壁及び加熱膨張材fを間に挟んで連結手段により連結されている。また、第1補強部材232と第2補強部材233の何れか、もしくは両方に、加熱膨張材fが配置されている。
なお、内障子20に使用されるパネル体25は、耐火性、耐熱性を有するガラス、例えば、結晶化ガラスにより形成されている。
【0028】
(外障子の構成)
以下に、外障子30について説明するが、外障子30と内障子20とは、上下枠および戸先框について基本的にその構成を同じくするものであるから、ここでは、特に外障子30の召合框34について説明し、内障子20の構成と同様の構成については、その説明を省略する。
【0029】
外障子30の右竪框(召合框)34は、樹脂材料からなり、図3に示すように、中空部を有する右竪框本体部341bと右竪框本体部341bの内周側に形成されるパネル間口部341aを有している。
右竪框(召合框)34の室内側面には内障子20の左竪框(召合框)23の煙返し片235とともに煙返しを形成する金属材料からなる煙返し片345が取り付けられており、煙返し片345の内周側には、防火クレセント受け62が設けられている。
【0030】
右竪框(召合框)34の右竪框本体部341bの中空部内には、室内側に開口する断面略U字状の第1補強部材342が配置されている。一方、パネル間口部341a内には、内周側に向けて開口する断面略U字状の第2補強部材343が配置されており、第2補強部材343の底壁には加熱膨張材fが配置されている。そして、パネル体35が、第2補強部材343及び難燃性のグレイジングチャンネル349を介してパネル間口部341aに保持されている。
第1補強部材342と第2補強部材343は、右竪框本体部341bの内周側の壁及び加熱膨張材fを間に挟んで連結手段により連結されている。また、第1補強部材342には、火災時の加熱により膨張する加熱膨張材fが配置されている。
【0031】
以上、本実施形態においては、建物開口部の室内側に配置されサッシは、上下左右の枠体が略平板状の部材と上下のレール部材等により構成されているので、略平板状の部材を建物開口部に順次配置して固定し、上、下枠体の内周面に上、下レール部材を配置して、ビス等の固定手段によって建物開口部に固定して施工することができるので、例えば、室外側に建具が既に施工されている建物の開口部に対しても、後付けで簡単に施工することができ、また、施工後の開口面積の減少を少なく抑えることができる。
【0032】
本実施形態のサッシの特徴部分である防火構造について、以下に説明する。
まずは、上枠11と内、外障子20,30の上框21,31との間の防火構造について、上枠11と内障子20の上框21の構造を参考にして説明する。
【0033】
図4(a)に示すように、枠体10を構成する上枠11は、樹脂材料からなる上枠本体111の内周に金属材料からなる上レール部材112が配置されて形成されている。
上枠本体111の上枠本体部111aは、上レール部材112が配置される見込み方向略中央部分に形成された建物開口部に取り付けられる固定部111cと、固定部111cの見込み方向で室内側と室内側の両側に連続する内、外段部111d,111eを有しており、内、外段部111d,111eの上面には、加熱膨張材f11,f11が配置されている
【0034】
上枠本体部111aの見込み方向両端部には、上枠11を建物開口部に取り付けたときに建物開口部に当接するシール部111f,111gが設けられており、建物開口部と上枠11との間に配置された加熱膨張材f11,f11を保護している。
【0035】
一方、内障子20の上框21は、樹脂材料によりなる上框本体211に金属材料からなる複数の補強材が内装されて形成されている。
上框本体211の内周側は、室内側に中空壁からなる内パネル間口壁211cを有し、室外側に中空壁からなる外パネル間口壁211dを有しており、両パネル間口壁211c,211dによって、パネル間口部211aが形成されている。
【0036】
パネル間口部211aには補強部材213が配置されており、補強部材213の内周には、難燃性のグレイジングチャンネル219が配置されている。補強部材213とグレイジングチャンネル219との間には、加熱膨張材f211が設けられている。
【0037】
また、上框本体211の外周側は、室内側に上方に延びる室内側壁部211gと、室外側に上方に延びる室外側壁部211hを有しており、室内側壁部211gと室外側壁部211hとによって、開口部211bが形成されている。
室内側壁部211gと室外側壁部211hは、外周端部にそれぞれ係止部211i,211jを有しており、開口部211b内に配置された補強芯材212の室内壁部212bの上端及び室外壁部212cの上端を係止している。
【0038】
補強芯材212は、開口部211bの底部に沿って配置される底壁部212aと、底壁部212aの室内側端に連続する室内壁部212bと、底壁部212aの室外側端に連続する室外壁部212cを有しており、全体として外周方向の開口が深く形成された断面略H字状の部材として形成されている。
そして、底壁部212aの下面に、加熱膨張材f212が配置されるとともに、底壁部212aの上面に加熱膨張材f213が配置されている。上框本体211の開口部211bに配置された補強芯材212とパネル間口部211aに配置された補強部材213は、上框本体211の開口部211bの底壁及び加熱膨張材f212を間にして連結手段を介して連結されている。
【0039】
そして、火災時には、図4(b)に示すように、建物開口部と上枠11との間に配置された加熱膨張材f11,f11が膨張することで、建物開口部と上レール部材112との間を塞ぐことができ、また、建物開口部側が延燃されることを防止することができる。
さらに、上框21の補強芯材212の底壁部212aの上面に配置された加熱膨張材f213は、室内壁部212bと室外壁部212cによって膨張方向が制限され、上枠11に向かうように膨張する。
そのため、上枠11に配置された加熱膨張材f11と補強芯材212の底壁部212aの上面に配置された加熱膨張材f213が膨張して、建物開口部、金属材料からなる上レール部材112及び補強芯材212を包み込むように一体となって膨張して、上枠11と内障子20との間の空間を塞ぐことができる。
【0040】
また、内障子20の補強芯材212の底壁部212aの下面に配置された加熱膨張材f212は、膨張することで補強芯材212と補強部材213との連結部を覆い、補強部材213の内周に配置された加熱膨張材f211は、膨張することで補強部材213と耐火性を有するパネル体25とを一体的に覆うことができ、内障子20の上框21における室内外の連通を抑制することができる。
【0041】
次に、下枠12と内、外障子20,30の下框22,32との間の防火構造について、下枠12と内障子20の下框22の構成を参考にして説明する。
図5(a)に示すように、枠体10を構成する下枠12は、樹脂材料からなる下枠本体121の内周に金属材料からなる下レール部材122が配置されて形成されている。
下枠本体121の下枠本体部121aは、下レール部材122が配置される見込み方向略中央部分の建物開口部に取り付けられる固定部121cと、固定部121cの見込み方向で室内側と室外側の両側に連続する内、外段部121d,121eを有しており、内、外段部121d,121eの下面には、加熱膨張材f12,f12が配置されている。
【0042】
下枠本体部121aの見込み方向両端部には、下枠12を建物開口部に取り付けたときに建物開口部に当接するシール部121f,121gが設けられており、建物開口部と上枠11との間に配置された加熱膨張材f12,f12を保護している。
【0043】
一方、内障子20の下框22は、樹脂材料によりなる下框本体221に金属材料からなる複数の補強材が内装されて形成されている。
下框本体221の内周側は、室内側に中空壁からなる内パネル間口壁221dを有し、室外側に中空壁からなる外パネル間口壁221eを有しており、両パネル間口壁221d,221eによって、パネル間口部221aが形成されている。
【0044】
パネル間口部221aには補強部材227が配置されており、補強部材227の内周には、難燃性のグレイジングチャンネル229が配置されている。補強部材227とグレイジングチャンネル229との間には、加熱膨張材f221が設けられている。
【0045】
下框本体221は、パネル間口部221aの外周側に中空部221bを有しており、中空部221b内には、第1補強芯材222が配置されている。
また、下框本体221は、中空部221bのさらに外周側に、室内側から下方に延びる室内側壁部221fを有し、室外側から下方に延びる室外側壁部221gを有しており、室内側壁部221fと室外側壁部221gとによって、開口部221cが形成されている。
【0046】
開口部221c内には、第2補強芯材223が配置されている。第2補強芯材223は、中空部223aと、中空部223aの室内側から下方に延びる室内側壁部223bと、中空部223aの室外側から下方に延びる室外側壁部223cを有し、室内側壁部223bと室外側壁部223cとによって下方開口部223dが形成されている。
第2補強芯材223の中空部223aには第2補強部材225が配置され、下方開口部223dには第3補強部材226が配置されており、第2補強部材225と第3補強部材226は連結手段によって連結されている。
【0047】
下方開口部223dに配置された第3補強部材226の下面は、第2補強芯材223の室内側壁部223bと室外側壁部223cの下端よりも上方位置となっており、下框22の下端は下方に開口する凹部となっている。
そして、凹部を形成する第2補強芯材223の室内側壁部223bの下端室外側面と室外側壁部223cの下端室内側面には、それぞれ加熱膨張材f222,f222が設けられ、第2補強芯材223の下方開口部223dに配置された第3補強部材226の下面には、加熱膨張材f223が設けられている。
【0048】
そして、火災時には、図5(b)に示すように、建物開口部と下枠12との間に配置された加熱膨張材f12,f12が膨張することで、建物開口部と下レール部材122との間を塞ぐことができ、また、建物開口部側が延燃されることを防止することができる。
さらに、下框22の第2補強芯材223の室内側壁部223bと室外側壁部223cに配置された加熱膨張材f222,f222および第3補強部材226の下面に配置された加熱膨張材f223は、室内側壁部223bと室外側壁部223cによって膨張方向が制限され、下枠12に向かうように膨張する。
そのため、下枠12に配置された加熱膨張材f12と下框22の凹部に配置された加熱膨張材f222,f223が、建物開口部、金属材料からなる下レール部材122及び第2補強芯材223を包み込むように一体となって膨張して、下枠12と内障子20との間の空間を塞ぐことができる。
【0049】
また、下框22のパネル間口部221a内の補強部材227の内周に配置された加熱膨張材f221は、膨張することで補強部材227と耐火性を有するパネル体25とを一体的に覆うことができ、内障子20の下框22における室内外の連通を抑制することができる。
【0050】
次に、左、右竪枠13,14と内、外障子20,30の左、右竪框23,24,33,34との間の防火構造について、右竪枠14と内障子20の右竪框24の構成を参考にして説明する。
【0051】
図6(a)に示すように、枠体10を構成する右竪枠14は、樹脂材料からなり、略平板状の右竪枠本体部141aと、右竪枠本体部141aの見込み方向略中央位置から内周方向に突設される中央壁部141bと、右竪枠本体部141aの室内側端から内周方向に突設される室内側壁部141cと、右竪枠本体部141aの室外側端から内周方向に突設される室外側壁部141dとを有している。
【0052】
右竪枠本体部141aは、外周面に長手方向に沿って複数のリブを有しており、建物開口部に対して所定間隔をあけて取り付けられている。そして、右竪枠14の外周面の室内側と室外側には、右竪枠14の長手方向の略全長に亘って加熱膨張材f141,f141が配置されている。
右竪枠本体部141aの見込み方向両端部には、右竪枠14を建物開口部に取り付けたときに建物開口部に当接するシール部141f,141gが設けられており、建物開口部と上枠11との間に配置された加熱膨張材f141,f141を保護している。
【0053】
右竪枠14の内周面に配置される補強部材142は、右竪枠本体部141aの内周面に配置される見込み面142aと中央壁部141bの室内側面に配置される見付け面142bを有し、断面略L字状をしている。そして、補強部材142は、補強部材142の見込み面142aから見付け面142bの室内側の部位、すなわち内障子20の閉鎖時において戸先框24の戸先面と室外側面の角部が近接する部位に、長手方向の略全長に亘って加熱膨張材f142,f143が配置されている。
【0054】
一方、内障子20の右竪框24は、右竪框本体部241bの内周側の室内側に内パネル間口壁241cを有し、室外側に外パネル間口壁241dを有しており、両パネル間口壁241c,241dによって、パネル間口部241aが形成されている。
【0055】
パネル間口部241aには補強部材243が配置されており、補強部材243の内周には、難燃性のグレイジングチャンネル249が配置されている。補強部材243とグレイジングチャンネル249との間には、加熱膨張材f241が設けられている。
【0056】
右竪框本体部241bの中空部内には、補強部材242が配置されている。
補強部材242は、内周側見込壁242aと、室内側見付壁242bと、室外側見付壁242cを有し、外周方向に開口する断面略U字状の部材により形成されており、内周側見込壁242aの外周面と室内側見付壁242bの室外側面と室外側見付壁242cの室内側面には、それぞれ加熱膨張材f242,f243,f244が配置されている。
また、補強部材242の内周側見込壁242aの内周面と右縦框本体241との間には、加熱膨張材f245,245が配置されている。
【0057】
そして、火災時には、図6(b)に示すように、建物開口部と右竪枠14との間に配置された加熱膨張材f141,f141と、右竪枠14の内周に固定された補強部材142の見込み面142aと見付け面142bに設けられた加熱膨張材f142,f143が膨張するとともに、右竪框24の補強部材242の内周に配置された加熱膨張材f242,f243,f244が膨張する。
このとき、補強部材242の内周に配置された加熱膨張材f242,f243,f244は、外周に開口する補強部材242の室内側見付壁242bと室外側見付壁242cによって膨張する方向が規制され右竪枠14に向かうように膨張する。
そのため、右竪框24の補強部材242に配置された加熱膨張材f242,f243,f244と右竪枠14に配置された各加熱膨張材f141,f142,f143は一体となって、建物開口部、金属材料からなる補強部材142及び右縦框24の補強部材242を包み込むように膨張して、右縦枠14と内障子20との間を塞ぐことができる。
【0058】
また、右竪框24のパネル間口部241a内の補強部材243の内周に配置された加熱膨張材f241は、膨張することで補強部材243と耐火性を有するパネル体25とを一体的に覆うことができ、内障子20の右竪框24における室内外の連通を抑制することができる。
【0059】
さらに、本実施形態のサッシは、上記枠体と障子の框との間に配置した加熱膨張材に加えて、図1に示すサッシの四隅の部分AないしD、及び、内、外障子の召合部の上下部E,Fにおける防火性能を向上させるための構造を備えている。以下、図7を参考にして詳細に説明する。
なお、上枠の四隅部分A,Bと下枠の四隅部分C,D、及び、上枠の召合部上部Eと下枠の召合部上部Fは、概ね同様の構成をしているので、ここでは上枠11を用いて説明し、下枠についてはその説明を省略する。
【0060】
図7に示すように、サッシの上枠11は、樹脂材料からなる上枠本体111と、上枠本体111の見込み方向中央部分に配置される上レール部材112を備えており、左、右竪枠13,14の間に配置されている。
上レール部材112は、上内レール112bと上外レール112cを有しており、上内レール112bと上外レール112cの間であって、上レール部材112の見付方向ほぼ中央位置、すなわち内、外障子20,30の召合せ部の上部位置には、風止め部材71が配置されている。
【0061】
風止め部材71は、弾性を有する軟質の樹脂部材等からなり、上レール部材112に固定される平面視矩形板状の固定板部711と、固定板部711の下面より下方に垂設される風止めヒレ部712を有している。本実施形態のサッシの風止めヒレ部712は、見込み方向に並ぶ3枚一組のヒレ部が見付方向に3列並んで形成されている。なお、風止め部材71の構成は特に限定されるものではない。
そして、風止め部材71の固定板部711の下面であって、3列の風止めヒレ部712,712,712の両側及び間には、加熱膨張材f112が配置されている。
したがって、内、外障子20,30の召合わせ部の上部位置においては、火災時には、風止め部材71に配置した加熱膨張材f112が内、外障子20,30の召合框23,34の上部位置で膨張し、上枠11と内障子20の上框21との間を塞ぐ加熱膨張材と、上枠11と外障子30の上框31との間を塞ぐ加熱膨張材とを召合せ部の上部において連続することができる。
【0062】
また、サッシの左竪枠13の中央壁部131bの室外側には、内、外障子20,30の閉鎖時に外障子30の戸先框33の戸先面に向かって膨張する加熱膨張材f132及び戸先框33の室内側面に向かって膨張する加熱膨張材f133が配置されており、サッシの右竪枠14の中央壁部141bの室内側には、内、外障子20,30の閉鎖時に内障子20の戸先框24の戸先面に向かって膨張する加熱膨張材f142及び戸先框33の室外側面に向かって膨張する加熱膨張材f143が配置されている。
そして、上枠11の上内レール112bと上外レール112cの間であって、左竪枠13の近傍位置及び右竪枠14の近傍位置、すなわち内障子20及び外障子30の戸先框24,33の上部位置には、見込み方向に並ぶ2つの加熱膨張材f113,f113が配置されている。
したがって、火災時に、上枠11の戸先側上隅部に配置した加熱膨張材f113,f113が膨張し、左、右竪枠13,14の左、右竪枠本体部131a,141aの内周及び中間壁部131b,141bに配置されて、内、外障子20,30の戸先框24,3と左、右竪枠14,13との間を塞ぐ加熱膨張材f132,f133,f142,f143と、上枠11と内、外障子20,30の上框21、31との間を塞ぐ加熱膨張材f213,f313を、枠体10の上隅部分において連続することができる。
【0063】
さらに、本実施形態のサッシは、内、外障子自体にも、防火性能を向上させるための構造を備えている。以下、図8ないし11を参考にして説明する。なお、内障子20と外障子30の防火構造は同様であるので、以下の説明おいては、内障子20を用いて説明する。
本実施形態のサッシの内障子20は、図8に示すように、左、右竪框23,24の内周面に上框21及び下框22の端面を突き当ててネジ等の固定手段bにより固定することで四周組みされている。
左、右竪框23,24の上下端には、樹脂材料からなる端部キャップ81が装着されており、左、右竪框23,24の上、下框21,22が当接する部位には、端部キャップ81に隣接してコーナーブロック82が配置されている。
【0064】
内障子20のコーナー部分の構成について、下框22と右竪框24との連結部分を用いて、さらに詳細に説明する。
図9(a)に示すように、右竪框24の下端には、端部キャップ81が装着されており、端部キャップ81の上方位置で下框22の端部が当接する右竪框24のパネル間口部241a内には、パネル間口部241aの空間を埋めるようにコーナーブロック82が配置されている。
【0065】
ここで、端部キャップ81及びコーナーブロック82を、図11に示す。
端部キャップ81は、例えば樹脂材料からなり、図11(c),(d),(e)に示すように、ブロック状の挿入部81aと、挿入部81aの下面に形成される蓋部81bと、挿入部81aの戸先側に形成される鍔部81cを有している。
挿入部81aには、複数のリブ部81dが設けられており、右竪框24の下端に挿入されることで、端部キャップ81を右竪框24の下端に強固に装着することができる。挿入部81aが右竪框24の下端に挿入された状態で、蓋部81bが右竪框24の下端面を覆い、鍔部81cが右竪框24の戸先側下端に露出している。
【0066】
一方、コーナーブロック82は、アルミ合金等の金属材料からなり、図11(a),(b)に示すように、全体として上下方向に長い立方体形状のブロック部材である。コーナーブロック82は、右竪框24のパネル間口部241a内に収まる断面寸法(パネル間口部241aに収まる補強部材243と同程度)を有しており、上下方向に複数のビス等の固定手段用の孔82aが形成されている。
【0067】
そして、パネル間口部241a内に配置されたコーナーブロック82は、図9(b),(c)に示すように、反戸先側面82cが右竪框24の下框22が当接する当接面241sとほぼ面一となり、下框22の右端部を右竪框24の当接面241s及びコーナーブロック82の反戸先側面82cに当接させて、ビス等の固定手段bにより固定することで、右竪框24と下框22を連結することができる。
【0068】
右竪框24に下框22が連結された状態では、図10に示すように、コーナーブロック82の上面82bは下框22のパネル間口部221a内に配置された補強部材227の底壁の上面とほぼ面一となる。
したがって、図10(b),(c)に示すように、補強部材227の底壁に配置された加熱膨張材f221をコーナーブロック82の上面82bにまで配置することができ、右竪框24のパネル間口部241a内に配置された補強部材243の底壁に配置された加熱膨張材f241と角部において近接させることができる。
【0069】
以上のように、本実施形態にかかるサッシの枠体10は、樹脂材料からなる上枠11、下枠12及び左、右竪枠13,14の内周に金属材料からなるレール部材もしくは補強部材が配置されて枠体が形成されているとともに、枠体10は、建物開口部との間に加熱膨張材を介在させて建物開口部に固定されている。
したがって、火災時には、建物開口部との間に介在する加熱膨張材f11,f12が膨張して、枠体10が火災の熱によって変形、溶融して生じる建物開口部と枠体10との間の隙間を塞ぐとともに、建物開口部における躯体を保護することができ、延焼を抑えることができる。
【0070】
そして、枠体10と建物開口部との間に配置する加熱膨張材f11,f12は、枠体10の見付け方向全長に亘って室外側と室内側の2条に配置することで、サッシの室内側と室外側のいずれの火災に対してもすばやく膨張させることができ、かつ、加熱膨張材fを枠体10の全面に配置することによる過剰な膨張による枠体10の変形を防止することができる。
【0071】
また、内、外障子20,30は、樹脂材料からなる上框本体、下框本体及び左、右竪框本体に、金属材料からなる補強芯材もしくは補強部材が内装されており、補強芯材及び補強部材同士は連結手段により連結されているとともに、補強芯材及び補強部材の適宜部位には、加熱膨張材が配置されている。
特に、竪枠に対向する戸先框の竪框本体には、外周側に向けて開口する断面略U字状の補強部材が配置されており、補強部材の内周面の三面には加熱膨張材が配置されている。
したがって、室内側および室外側の何れの側からの火災に対しても早期に加熱膨張材が膨張し、補強部材の内周で膨張した加熱膨張材は外周側、すなわち枠体に向かって膨張するので、枠体10と建物開口部との間に配置された加熱膨張材と一体となって膨張し、樹脂材料からなる戸先框本体が溶融、消失したとしても、障子と枠体との間を確実に封鎖することができる。
【0072】
なお、本実施形態のサッシは、それ単独で建物開口部に配置されるサッシとして使用できるが、室外側に既設のサッシが配置された建物開口部の室内側に配置される室内側サッシとして、使用することもできる。
さらに、本発明において、内障子及び外障子の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において、如何なる障子も用いることができる。
また、障子の框材を補強する補強材の断面形状は、実施形態に示す断面形状に限定されるものではなく、補強材に配置される加熱膨張材の位置も限定されるものではない。例えば、竪框内に配置する補強部材をホロー構造にした場合などには、加熱膨張材は、枠体に対向する面(外周面)等に設けてもよい。
さらに、障子を構成する框材のパネル間口部内に配置される補強部材は、見付け方向に延びる長尺部材として形成されることが好ましいが、ピース状に形成されて框材の見付け方向の複数位置に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0073】
10 :枠体
11 :上枠
12 :下枠
13 :左竪枠
14 :右竪枠
20 :内障子
21 :上框
22 :下框
23 :右竪框
24 :右竪框
25 :パネル体
30 :外障子
31 :上框
32 :下框
33 :左竪框
34 :右竪框
35 :パネル体
71 :風止め部材
72 :風止め部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11