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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-21
(45)【発行日】2022-05-02
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/18 20060101AFI20220422BHJP
   H01L 25/04 20140101ALI20220422BHJP
   H01L 23/40 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
H01L25/04 Z
H01L23/40 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018199937
(22)【出願日】2018-10-24
(65)【公開番号】P2020068282
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-03-05
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土屋 恵太
(72)【発明者】
【氏名】仮屋崎 修一
(72)【発明者】
【氏名】菊池 卓
(72)【発明者】
【氏名】杉山 道昭
(72)【発明者】
【氏名】田沼 祐輔
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-042030(JP,A)
【文献】特開2007-095860(JP,A)
【文献】特開2006-310411(JP,A)
【文献】国際公開第2011/016157(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0043581(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102956584(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/18
H01L 23/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を有する配線基板と、
前記第1面上に配置された第1半導体チップ及び第2半導体チップと、
前記第1半導体チップを覆うように前記第1面上に配置され、かつ、前記第1面に対向する第2面と、前記第2面の反対面である第3面とを有する放熱板とを備え、
前記放熱板は、第1切り欠き部を有しており、
前記第1切り欠き部は、平面視において前記第2半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第2面は、少なくとも前記第1面の四隅に接合されており、
前記放熱板の前記第1切り欠き部側の縁部には、前記第3面から前記第2面に向かう方向に沿って前記第2面から突出する突出部が形成されている、半導体装置。
【請求項2】
前記第1半導体チップは、前記第1面とは反対側において第1上面を有しており、
前記第2半導体チップは、前記第1面とは反対側において第2上面を有しており、
前記第2上面は、前記第1上面よりも前記第1面から離れた位置にある、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1面と前記第2面とを接合している第1接着部材と、
前記第1上面と前記第2面とを接合している第2接着部材とをさらに備え、
前記第2接着部材の熱伝導率は、前記第1接着部材の熱伝導率よりも高い、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2上面は、前記第1上面に接合されている前記第2面よりも前記第1面から離れた位置にある、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1半導体チップは、ベアチップであり、
前記第2半導体チップは、樹脂封止されている、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1半導体チップには、ロジック回路が形成されており、
前記第2半導体チップには、メモリ回路が形成されている、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1半導体チップの発熱量は、前記第2半導体チップの発熱量よりも大きい、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記配線基板上に配置される第4半導体チップをさらに備え、
前記放熱板は、第3切り欠き部をさらに有しており、
前記第3切り欠き部は、平面視において前記第4半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第1面は、第1方向に延在する第1辺と、前記第1方向に延在し、かつ、前記第1辺と対向する第3辺とを含んでおり、
前記第2半導体チップは、平面視において前記第1辺と前記第1半導体チップとの間に配置されており、
前記第4半導体チップは、平面視において前記第3辺と前記第1半導体チップとの間に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1面上に配置された第3半導体チップをさらに備え、
前記第1面は、第1方向に延在する第1辺を含んでおり、
前記第1切り欠き部は、平面視において前記第2半導体チップ及び前記第3半導体チップと重なるように形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項10】
第1面を有する配線基板と、
前記第1面上に配置された第1半導体チップ及び第2半導体チップと、
前記第1半導体チップを覆うように前記第1面上に配置され、かつ、前記第1面に対向する第2面と、前記第2面の反対面である第3面とを有する放熱板とを備え、
前記放熱板は、第1切り欠き部を有しており、
前記第1切り欠き部は、平面視において前記第2半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第2面は、少なくとも前記第1面の四隅に接合されており、
前記第1面上に配置された第3半導体チップをさらに備え、
前記放熱板は、第2切り欠き部をさらに有しており、
前記第2切り欠き部は、平面視において前記第3半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第1面は、第1方向に延在する第1辺と、前記第1方向と交差する第2方向に延在する第2辺とを含んでおり、
前記第2半導体チップは、平面視において前記第1辺と前記第1半導体チップとの間に配置されており、
前記第3半導体チップは、平面視において前記第2辺と前記第1半導体チップとの間に配置されており、
前記第1面は、前記第1方向に延在し、かつ、前記第1辺と対向する第3辺と、前記第2方向に延在し、かつ、前記第2辺と対向する第4辺とをさらに含んでおり、
前記第2半導体チップは、前記第1方向において、前記第1辺の中央よりも前記第4辺側にずれた位置に配置されており、
前記第3半導体チップは、前記第2方向において、前記第2辺の中央よりも前記第3辺側にずれた位置に配置されている半導体装置。
【請求項11】
第1面を有する配線基板と、
前記第1面上に配置された第1半導体チップ及び第2半導体チップと、
前記第1半導体チップを覆うように前記第1面上に配置され、かつ、前記第1面に対向する第2面と、前記第2面の反対面である第3面とを有する放熱板とを備え、
前記放熱板は、第1切り欠き部を有しており、
前記第1切り欠き部は、平面視において前記第2半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第2面は、少なくとも前記第1面の四隅に接合されており、
前記第1面上に配置された第3半導体チップをさらに備え、
前記放熱板は、第2切り欠き部をさらに有しており、
前記第2切り欠き部は、平面視において前記第3半導体チップと重なる位置に形成されており、かつ、前記第3面から前記第2面に向かう方向に前記放熱板を貫通しており、
前記第1面は、第1方向に延在する第1辺と、前記第1方向と交差する第2方向に延在する第2辺とを含んでおり、
前記第2半導体チップは、平面視において前記第1辺と前記第1半導体チップとの間に配置されており、
前記第3半導体チップは、平面視において前記第2辺と前記第1半導体チップとの間に配置されており、
前記第1面は、前記第1方向に延在し、かつ、前記第1辺と対向する第3辺と、前記第2方向に延在し、かつ、前記第2辺と対向する第4辺とをさらに含んでおり、
前記放熱板は、平面視において、前記第1辺に沿う第5辺と、前記第2辺に沿う第6辺と、前記第3辺に沿う第7辺と、前記第4辺に沿う第8辺とを有しており、
前記第2半導体チップの前記第3辺側の端と前記第1切り欠き部の前記第7辺側の端との間の距離は、前記第5辺と前記第1辺との間の距離よりも大きく、
前記第3半導体チップの前記第3辺側の端と前記第2切り欠き部の前記第7辺側の端との距離は、前記第2半導体チップの前記第1辺側の端と前記第1辺との間の距離よりも大きい半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特開2007-95860号公報(特許文献1)に記載の半導体装置が知られている。特許文献1に記載の半導体装置は、基板と、第1の半導体チップと、第2の半導体チップと、放熱板とを有している。
【0003】
第1の半導体チップ及び第2の半導体チップは、基板上に配置されている。第1の半導体チップは、平面視において基板の中央に配置されており、第2の半導体チップは、平面視において、基板の四隅に配置されている。第2の半導体チップの上面は、第1の半導体チップの上面よりも基板の表面から離れた位置にある。
【0004】
放熱板は、平面視において、十字型の形状を有している。すなわち、放熱板は、第1の半導体チップを覆っているが、第2の半導体チップを覆っていない。第1の半導体チップ及び放熱板は、接着材で互いに接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-95860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の半導体装置においては、放熱板が第1の半導体チップを覆っているが、第2の半導体チップを覆っていないため、接着材の厚さが第2の半導体チップの高さの影響を受けない。そのため、特許文献1に記載の半導体装置においては、接着材の厚さを相対的に薄くすることが可能になり、第1の半導体チップから放熱板への放熱効率を高めることができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の半導体装置においては、放熱板が第1の半導体チップのみに接合されているため、基板の反りに改善の余地がある。
【0008】
その他の課題及び新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る半導体装置は、配線基板と、第1半導体チップ及び第2半導体チップと、放熱板とを備えている。配線基板は、第1面を有している。第1半導体チップ及び第2半導体チップは、第1面上に配置されている。放熱板は、第1半導体チップを覆うように第1面上に配置されている。放熱板は、第2面と、第3面とを有している。第2面は、第1面に対向している。第3面は、第2面の反対面である。放熱板は、第1切り欠き部を有している。第1切り欠き部は、平面視において第2半導体チップと重なる位置に形成され、かつ、第3面から第2面に向かう方向に放熱板を貫通している。第2面は、少なくとも第1面の四隅に接合されている。
【発明の効果】
【0010】
一実施形態に係る半導体装置によると、配線基板の反りを抑制しつつ、第1半導体チップから放熱板への放熱効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る半導体装置の平面図である。
図2図1のII-IIにおける断面図である。
図3図1のIII-IIIにおける断面図である。
図4】第1実施形態に係る半導体装置の配線層WL1の上面図である。
図5】第1実施形態に係る半導体装置の配線層WL2の上面図である。
図6】第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置の上面図である。
図7】第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の上面図である。
図8】第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置の上面図である。
図9】第1比較例に係る半導体装置の上面図である。
図10図9のX-Xにおける断面図である。
図11】第2比較例に係る半導体装置の上面図である。
図12図11のXII-XIIにおける断面図である。
図13】第2実施形態に係る半導体装置の上面図である。
図14】第3実施形態に係る半導体装置の断面図である。
図15】第3実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。
図16】第4実施形態に係る半導体装置の上面図である。
図17】第4実施形態の変形例に係る半導体装置の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さない。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0013】
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。
【0014】
図1図2及び図3に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、配線基板PWBと、半導体チップCHP1と、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5と、放熱板HSとを有している。
【0015】
<配線基板PWBの構成>
配線基板PWBは、表面FS1(第1面)と、裏面BS1とを有している。裏面BS1は、表面FS1の反対面である。裏面BS1には、外部接続電極ELが形成されている。外部接続電極ELは、例えば、はんだボールで形成されている。配線基板PWBは、例えば、プリント配線板である。表面FS1は、平面視において(表面FS1に直交する方向からみて)、矩形形状を有している。
【0016】
表面FS1は、第1辺FS1aと、第2辺FS1bと、第3辺FS1cと、第4辺FS1dとを有している。第1辺FS1a~第4辺FS1dは、表面FS1の外周を構成している。第1辺FS1aは、第1方向DR1に延在している。第2辺FS1bは、第2方向DR2に延在している。第2辺FS1bは、一方端において第1辺FS1aに連なっている。第2辺FS1bは、他方端において第3辺FS1cに連なっている。
【0017】
第3辺FS1cは、第1方向DR1に延在している。第1辺FS1a及び第3辺FS1cは、互いに対向している。第4辺FS1dは、第2方向DR2に延在している。第2辺FS1b及び第4辺FS1dは、互いに対向している。第4辺FS1dは、一方端において第3辺FS1cに連なっている。第4辺FS1dは、他方端において第1辺FS1aに連なっている。
【0018】
第1方向DR1及び第2方向DR2は、互いに交差している。好ましくは、第1方向DR1及び第2方向DR2は、互いに直交している。なお、第1辺FS1aの中央、第2辺FS1bの中央、第3辺FS1cの中央及び第4辺FS1dの中央を、それぞれ、中央C1、中央C2、中央C3及び中央C4という。
【0019】
<半導体チップCHP1の構成>
半導体チップCHP1は、表面FS1上に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP1は、電極EL1を有している。電極EL1は、例えば、はんだボールで形成されている。電極EL1は、半導体チップCHP1の回路形成面側に形成されている。
【0020】
半導体チップCHP1は、平面視において、矩形形状を有している。半導体チップCHP1は、平面視において、配線基板PWBの中央部に配置されている。より具体的には、平面視において、半導体チップCHP1の中央は、中央C1及び中央C3を結んだ直線と中央C2及び中央C4を結んだ直線との交点と一致している。
【0021】
半導体チップCHP1は、電極EL1により、配線基板PWBに接続されている。半導体チップCHP1は、ベアチップである。すなわち、半導体チップCHP1は、フリップチップ実装されている。半導体チップCHP1は、例えば、ロジック回路を含んでいる。
【0022】
半導体チップCHP1は、上面US1(第1上面)を有している。半導体チップCHP1と配線基板PWBとの間には、アンダーフィルUF1が充填されている。これにより、半導体チップCHP1と配線基板PWBとの接続の補強が行われている。アンダーフィルUF1は、例えば、絶縁性の樹脂材料で形成されている。
【0023】
<半導体チップCHP2の構成>
半導体チップCHP2は、表面FS1上に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP2は、電極EL2を有している。電極EL2は、例えば、はんだボールで形成されている。
【0024】
半導体チップCHP2は、電極EL2により、配線基板PWBに接続されている。半導体チップCHP2は、電極EL2がマトリクス状に配置されたBGA(Ball Grid Array)であり、樹脂封止されている。半導体チップCHP2は、メモリ回路(フラッシュメモリ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等)を含んでいる。半導体チップCHP2の消費電力(発熱量)は、半導体チップCHP1の消費電力(発熱量)よりも少ない。
【0025】
半導体チップCHP2と配線基板PWBの間には、アンダーフィルUF2が充填されている。これにより、半導体チップCHP2と配線基板PWBとの接続の補強が行われている。アンダーフィルUF2は、例えば、絶縁性の樹脂材料で形成されている。
【0026】
半導体チップCHP2は、上面US2(第2上面)を有している。上面US2は、上面US1よりも配線基板PWBから(表面FS1から)離れた位置にある。
【0027】
半導体チップCHP2は、平面視において、矩形形状を有している。半導体チップCHP2は、平面視において、半導体チップCHP1の周囲に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP2は、平面視において、第1辺FS1aと半導体チップCHP1との間に配置されている。平面視において、半導体チップCHP2の中央の第1方向DR1における位置は、中央C1の第1方向DR1における位置と一致している。
【0028】
<半導体チップCHP3~半導体チップCHP5の構成>
半導体チップCHP3は、平面視において、半導体チップCHP1の周囲に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP3は、平面視において、第2辺FS1bと半導体チップCHP1との間に配置されている。平面視において、半導体チップCHP3の中央の第2方向DR2における位置は、中央C2の第2方向DR2における位置と一致している。
【0029】
半導体チップCHP4は、平面視において、半導体チップCHP1の周囲に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP4は、平面視において、第3辺FS1cと半導体チップCHP1との間に配置されている。平面視において、半導体チップCHP4の中央の第1方向DR1における位置は、中央C3の第1方向DR1における位置と一致している。
【0030】
半導体チップCHP5は、平面視において、半導体チップCHP1の周囲に配置されている。より具体的には、半導体チップCHP5は、平面視において、第4辺FS1dと半導体チップCHP1との間に配置されている。平面視において、半導体チップCHP4の中央の第2方向DR2における位置は、中央C4の第2方向DR2における位置と一致している。
【0031】
半導体チップCHP3、半導体チップCHP4及び半導体チップCHP5のその余の構成は、半導体チップCHP2の構成と同様であるため、その説明は省略する。なお、半導体チップCHP3~半導体チップCHP5の上面を、それぞれ、上面US3~上面US5とする。
【0032】
<放熱板HSの構成>
放熱板HSは、表面FS2(第3面)と、裏面BS2(第2面)とを有している。裏面BS2は、表面FS1に対向している。表面FS2は、裏面BS2の反対面である。放熱板HSは、例えば、銅(Cu)合金で形成されている。放熱板HSは、アルミニウム(Al)合金で形成されていてもよい。放熱板HSは、例えば、板状の部材に対して打ち抜きや絞り加工を行うことにより形成されている。
【0033】
放熱板HSは、平面視において、矩形形状を有している。放熱板HSは、平面視において、第5辺HSaと、第6辺HSbと、第7辺HScと、第8辺HSdとを有している。第5辺HSa~第8辺HSdは、平面視における放熱板HSの外周を構成している。平面視における放熱板HSの外周は、配線基板PWBの表面FS1の外周よりも内側に位置している。
【0034】
第5辺HSaは、第1方向DR1に延在している。第6辺HSbは、第2方向DR2に延在している。第6辺HSbは、一方端において第5辺HSaに連なっている。第6辺HSbは、他方端において第7辺HScに連なっている。
【0035】
第7辺HScは、第1方向DR1に延在している。第7辺HScは、第5辺HSaに対向している。第8辺HSdは、第2方向DR2に延在している。第8辺HSdは、第6辺HSbと対向している。第8辺HSdは、一方端において第7辺HScに連なっている。第8辺HSdは、他方端において第5辺HSaに連なっている。
【0036】
放熱板HSは、第5辺HSa、第6辺HSb、第7辺HSc及び第8辺HSdが、それぞれ第1辺FS1a、第2辺FS1b、第3辺FS1c及び第4辺FS1dに沿うように配置されている。
【0037】
放熱板HSは、第1部分HS1と、第2部分HS2と、第3部分HS3とから構成されている。第2部分HS2は、平面視において第1部分HS1を取り囲むように形成されている。第3部分HS3は、平面視において第2部分HS2を取り囲むように形成されている。第1部分HS1にある裏面BS2と表面FS1との間の距離は、第3部分HS3にある裏面BS2と表面FS1との間の距離よりも大きい。第2部分HS2にある裏面BS2と表面FS1との間の距離は、第3部分HS3側から第1部分HS1側に向かうにしたがって大きくなっている。
【0038】
第1部分HS1にある裏面BS2は、上面US2(上面US3~上面US5)よりも表面FS1に近い位置にある。すなわち、第1部分HS1にある裏面BS2と表面FS1との間の距離は、上面US2(上面US3~上面US5)と表面FS1との間の距離よりも小さい。
【0039】
第3部分HS3にある裏面BS2は、接着部材AM1(第1接着部材)により、表面FS1の周縁部に接合されている。第3部分HS3にある裏面BS2は、少なくとも表面FS1の四隅に接合されていればよい。
【0040】
第1部分HS1にある裏面BS1は、接着部材AM2(第2接着部材)により、上面US1に接合されている。接着部材AM2の熱伝導率は、接着部材AM1の熱伝導率よりも大きい。接着部材AM1は、例えば、エポキシ系の接着剤で形成されている。接着部材AM2は、例えば、エポキシ系の接着剤にフィラー粒子を混合することにより形成されている。このフィラー粒子は、金属粒子又はセラミック粒子である。
【0041】
放熱板HSには、切り欠き部CP1と、切り欠き部CP2と、切り欠き部CP3と、切り欠き部CP4とが形成されている。切り欠き部CP1~切り欠き部CP4は、平面視において、矩形形状を有している。切り欠き部CP1~切り欠き部CP4は、放熱板HSを厚さ方向に(表面FS2から裏面BS2に向かう方向に)貫通している。
【0042】
切り欠き部CP1は、平面視において、第5辺HSaから第7辺HSc側へと延在している。切り欠き部CP2は、平面視において、第6辺HSbから第8辺HSd側へと延在している。切り欠き部CP3は、平面視において、第7辺HScから第5辺HSa側へと延在している。切り欠き部CP4は、平面視において、第8辺HSdから第6辺HSb側へと延在している。
【0043】
切り欠き部CP1は、平面視において、半導体チップCHP2と重なるように形成されている。切り欠き部CP2は、平面視において、半導体チップCHP3と重なるように形成されている。切り欠き部CP3は、平面視において、半導体チップCHP4と重なるように形成されている。切り欠き部CP4は、平面視において、半導体チップCHP5と重なるように形成されている。切り欠き部CP1~切り欠き部CP4は、例えば、放熱板HSに対して打ち抜き加工を行うことにより形成される。
【0044】
すなわち、放熱板HSは、半導体チップCHP1を覆っているが、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5を覆っていない。その結果、第1部分HS1にある裏面BS2が上面US2(上面US3~上面US5)よりも表面FS1に近い位置にあっても、放熱板HSと上面US2とが接触することはない。
【0045】
切り欠き部CP1の第7辺HSc側の端と半導体チップCHP2の第3辺FS1c側の端との間の距離を、距離L1とする。切り欠き部CP2の第7辺HSc側の端と半導体チップCHP3の第3辺FS1c側の端との距離を、距離L2とする。第1辺FS1aと第5辺HSaと間の距離を、距離L3とする。距離L1及び距離L2は、距離L3よりも大きい。
【0046】
<配線基板PWBの配線構造>
図4及び図5に示されるように、配線基板PWBは、配線層WL1と、配線層WL2とを含んでいる。すなわち、配線基板PWBは、多層配線基板である。配線層WL1は、配線層WL2よりも表面FS1に近い側に配置されている。なお、図4中において、半導体チップCHP1~半導体チップCHP5の外形は、点線で示されている。
【0047】
図4に示されるように、配線層WL1は、配線WL1aと、配線WL1bとを有している。図5に示されるように、配線層WL2は、配線WL2aを有している。
【0048】
配線WL1aは、半導体チップCHP1と半導体チップCHP1~半導体チップCHP5とを接続している。配線WL1bは、半導体チップCHP1とビアホールVH1とを接続している。配線WL1bは、平面視において配線WL1aと交差しないように形成されている。ビアホールVH1は、配線WL1bと配線WL2aとを接続している。配線WL2aは、ビアホールVH2に接続されている。ビアホールVH2は、外部接続電極ELに接続されている。
【0049】
<第1実施形態の第1変形例に係る半導体装置>
第1実施形態に係る半導体装置は、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5の全てを有している必要はない。例えば、図6に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、半導体チップCHP3~半導体チップCHP5を有していなくてもよい。なお、この場合には、放熱板HSに切り欠き部CP2~切り欠き部CP4が形成されていなくてもよい。
【0050】
<第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置>
図7に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、半導体チップCHP3及び半導体チップCHP5を有していなくてもよい。なお、この場合には、放熱板HSに切り欠き部CP2及び切り欠き部CP4が形成されていなくてもよい。すなわち、半導体チップCHP1の周囲に配置される2つの半導体チップが、半導体チップCHP1を挟んで互いに対向するように配置されていてもよい。
【0051】
<第1実施形態の第3変形例に係る半導体装置>
図8に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、半導体チップCHP5を有していなくてもよい。なお、この場合には、放熱板HSに切り欠き部CP4が形成されていなくてもよい。
【0052】
(第1実施形態に係る半導体装置の効果)
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の効果を、比較例と対比しながら説明する。
【0053】
第1比較例に係る半導体装置においては、第3部分HS3にある裏面BS2が少なくとも表面FS1の四隅に接合されている。そのため、第1比較例に係る半導体装置においては、配線基板PWBの反りは、放熱板HSにより抑制されている。
【0054】
しかしながら、図9及び図10に示されるように、第1比較例に係る半導体装置においては、切り欠き部CP1~切り欠き部CP4が形成されていない。すなわち、第1比較例に係る半導体装置においては、放熱板HS(第1部分HS1)と上面US2(上面US3~上面US5)とが接触しないように、第1部分HS1にある裏面BS2と表面FS1との間の距離を大きく確保する必要がある。その結果、第1部分HS1にある裏面BS2と上面US1との間の距離も大きくなり(接着部材AM2も厚くなり)、半導体チップCHP1から放熱板HSへの放熱効率が低下する。
【0055】
図11及び図12に示されるように、第2比較例に係る半導体装置においては、放熱板HSが半導体チップCHP1を覆うが、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5を覆わない矩形形状を有している。そのため、第2比較例に係る半導体装置によると、放熱板HSと上面US2(上面US3~上面US5)とが接触することがないため、接着部材AM2を薄くすることができる。
【0056】
しかしながら、第2比較例に係る半導体装置においては、放熱板HSが接着部材AM2によってのみ固定されることになるため、接着部材AM2に熱伝導率が高い接着部材を用いることが困難である。これは、接着部材の熱伝導率と接着部材の接合強度との間には、トレードオフの関係があるためである。
【0057】
その結果、第2比較例に係る半導体装置においては、半導体チップCHP1から放熱板HSへの放熱効率が低下する。さらに、第2比較例に係る半導体装置においては、放熱板HSが表面FS1の四隅に接合されないため、放熱板HSにより配線基板PWBの反りを抑制することができない。
【0058】
第1実施形態に係る半導体装置においては、放熱板HSに切り欠き部CP1~切り欠き部CP4が形成されているため、第1部分HS1にある裏面BS2と上面US1との間の距離を小さくしても(接着部材AM2を薄くしても)、放熱板HS(第1部分HS1)と上面US2(上面US3~上面US5)とが接触しない。そのため、第1実施形態に係る半導体装置によると、半導体チップCHP1から放熱板HSへの放熱効率を改善することができる。
【0059】
また、第1実施形態に係る半導体装置においては、第3部分HS3にある裏面BS2が少なくとも表面FS1の四隅に接合されているため、放熱板HSにより配線基板PWBの反りを抑制することができる。このように、第1実施形態に係る半導体装置によると、配線基板PWBの反りを抑制しつつ、半導体チップCHP1から放熱板HSへの放熱効率を高めることができる。さらに、第1実施形態に係る半導体装置においては、接着部材AM2を、接合強度よりも熱伝導率を重視して選択することができるため、半導体チップCHP1から放熱板HSへの放熱効率を高めることができる。
【0060】
第1実施形態に係る半導体装置において、距離L1及び距離L2が距離L3よりも大きい場合、放熱板HSが第2方向DR2において最大限ずれて配置されたとしても、放熱板HSと半導体チップCHP2~半導体チップCHP5とが接触することを抑制することができる。
【0061】
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0062】
第2実施形態に係る半導体装置は、配線基板PWBと、半導体チップCHP1と、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5と、放熱板HSと、接着部材AM1及び接着部材AM2とを有している。放熱板HS(第3部分HS3)は、少なくとも表面FS1の四隅に接着部材AM1で接合されている。上面US1は、放熱板HS(第1部分HS1)に接着部材AM2で接合されている。放熱板HSには、切り欠き部CP1~切り欠き部CP4が形成されている。これらの点に関して、第2実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態に係る半導体装置の構成と共通している。
【0063】
しかしながら、図13に示されるように、第2実施形態に係る半導体装置の構成は、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5の配置に関して、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なっている。
【0064】
半導体チップCHP2は、その平面視における中央が、第1方向DR1において、中央C1から第4辺FS1d側にずれるように配置されている。半導体チップCHP3は、その平面視における中央が、第2方向DR2において、中央C2から第3辺FS1c側にずれるように配置されている。半導体チップCHP4は、その平面視における中央が、第1方向DR1において、中央C3から第2辺FS1b側にずれるように配置されている。半導体チップCHP5は、その平面視における中央が、第2方向DR2において、中央C4から第1辺FS1a側にずれるように配置されている。半導体チップCHP1の内部においては、回路CIR1(半導体チップCHP2に対する入出力回路)と回路CIR4(半導体チップCHP5に対する入出力回路)とを近接配置させる。また、半導体チップCHP1の内部においては、回路CIR2(半導体チップCHP3に対する入出力回路)と回路CIR3(半導体チップCHP4に対する入出力回路)とを近接配置させる。
【0065】
以下に、第2実施形態の半導体装置の効果を説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0066】
半導体チップCHP1内部において回路CIR1と回路CIR4とを近接配置させることで、半導体チップCHP2及び半導体チップCHP5の同期を取り易くなる。また、回路CIR1及び回路CIR4の近接配置に対応して半導体チップCHP2と半導体チップCHP5とを近接配置させることで、半導体チップCHP1と外部接続電極ELの間の信号配線を通過させ易くなる。半導体チップCHP1の内部において回路CIR2と回路CIR3とを近接配置させることで、半導体チップCHP3及び半導体チップCHP4の同期を取り易くなる。また、回路CIR2及び回路CIR3の近接配置に対応して半導体チップCHP3と半導体チップCHP4とを近接配置させることで、半導体チップCHP1と外部接続電極ELの間の信号配線を通過させ易くなる。
【0067】
(第3実施形態)
以下に、第3実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0068】
第3実施形態に係る半導体装置は、配線基板PWBと、半導体チップCHP1と、半導体チップCHP2~半導体チップCHP5と、放熱板HSと、接着部材AM1及び接着部材AM2とを有している。放熱板HS(第3部分HS3)は、少なくとも表面FS1の四隅に接着部材AM1で接合されている。上面US1は、放熱板HS(第1部分HS1)に接着部材AM2で接合されている。放熱板HSには、切り欠き部CP1~切り欠き部CP4が形成されている。これらの点に関して、第3実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態に係る半導体装置の構成と共通している。
【0069】
しかしながら、放熱板HSの詳細に関して、第3実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なっている。
【0070】
図14に示されるように、放熱板HSは、厚さTH1を有している。半導体チップCHP1は、厚さTH2を有している。なお、厚さTH1は、表面FS2と裏面BS2との間の距離であり、厚さTH1は、半導体チップCHP1の底面と半導体チップCHP1の上面US1との間の距離である。なお、厚さTH1(厚さTH2)が場所により異なる場合には、厚さTH1(厚さTH2)は、その最大値により決定される。厚さTH1は、厚さTH2よりも大きくなっている。
【0071】
以下に、第3実施形態に係る半導体装置の効果を説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0072】
配線基板PWBの反りは、配線基板PWBの熱膨張係数と半導体チップCHP1の熱膨張係数との差に起因して生じる。また、配線基板PWBの反りは、半導体チップCHP1の厚さ(厚さTH2)が大きくなるにしたがって大きくなる。他方で、配線基板PWBの反りは、放熱板HSの厚さ(厚さTH1)が大きくなるにしたがって、抑制される。これは、放熱板HSの厚さが大きくなるほど放熱板HSの剛性が上昇するためである。そのため、第3実施形態に係る半導体装置によると、配線基板PWBの反りをさらに抑制することができる。
【0073】
(第3実施形態に係る半導体装置の変形例)
図15に示されるように、第3実施形態に係る半導体装置においては、厚さTH1が厚さTH2よりも大きくなっていることに代えて、放熱板HSに突出部PPが形成されていてもよい。
【0074】
突出部PPは、切り欠き部CP1~切り欠き部CP4側にある放熱板HSの縁部に形成されている。突出部PPは、表面FS2から裏面BS2に向かう方向に沿って、裏面BS2から突出している。突出部PPは、例えば、放熱板HSに対して、半抜き加工又は絞り加工を行うことにより形成される。
【0075】
突出部PPが形成されている部分においては、裏面BS2と放熱板HSの中立軸(図15中の点線参照)との距離が局所的に増加している。放熱板HSの剛性は、当該距離が大きくなるほど上昇するため、突出部PPが形成されることにより、放熱板HSの剛性が改善され、配線基板PWBの反りがさらに抑制される。
【0076】
(第4実施形態)
以下に、第4実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。なお、以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0077】
第4実施形態に係る半導体装置は、配線基板PWBと、半導体チップCHP1と、半導体チップCHP2及び半導体チップCHP3と、切り欠き部CP1及び切り欠き部CP2を有する放熱板HSと、接着部材AM1及び接着部材AM2とを有している。放熱板HS(第3部分HS3)は、少なくとも表面FS1の四隅に、接着部材AM1で接合されている。上面US1は、放熱板HS(第1部分HS1)に接着部材AM2で接合されている。すなわち、第4実施形態に係る半導体装置は、半導体チップCHP1の周囲に配置される半導体チップの数が2つである点に関して、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置と共通している。
【0078】
しかしながら、図16に示されるように、第4実施形態に係る半導体装置においては、半導体チップCHP1の周囲に配置される2つの半導体チップ(半導体チップCHP2及び半導体チップCHP3)は、半導体チップCHP1を挟んで互いに対向するように配置されていない。この点に関して、第4実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の構成と異なっている。
【0079】
なお、第4実施形態に係る半導体装置において、半導体チップCHP1には、半導体チップCHP2に対する入出力回路である回路CIR1と、半導体チップCHP3に対する入出力回路である回路CIR2とが形成されている。回路CIR1は、平面視において、半導体チップCHP2側に配置(半導体チップCHP2に対向して配置)されており、回路CIR2は、平面視において、半導体チップCHP3側に配置(半導体チップCHP3に対向して配置)されている。
【0080】
以下に、第4実施形態に係る半導体装置の効果を説明する。なお、以下においては、第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0081】
第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置においては、半導体チップCHP1に回路CIR1(図7参照)及び半導体チップCHP4に対する入出力回路(回路CIR3、図7参照)が形成されている。第1実施形態の第2変形例に係る半導体装置においては、回路CIR1を半導体チップCHP2側に配置し、かつ回路CIR3を半導体チップCHP4側に配置する結果、回路CIR1と回路CIR3とが相対的に離れて配置されることになる。
【0082】
第4実施形態に係る半導体装置においては、半導体チップCHP1の周囲に配置される2つの半導体チップ(半導体チップCHP2及び半導体チップCHP3)が上記のように配置される結果、それらに対する入出力回路(回路CIR1及び回路CIR2)が相対的に近くに配置されることになる。そのため、第4実施形態に係る半導体装置によると、半導体チップCHP1の周囲に配置される2つの半導体チップを同期させて動作させやすくなる。
【0083】
<第4実施形態の変形例に係る半導体装置>
図17に示されるように、半導体チップCHP2及び半導体チップCHP3は、半導体チップCHP1と第1辺FS1aとの間に配置されていてもよい。放熱板HSには、切り欠き部CP2が形成されていなくてもよい。その代わりに、放熱板HSには、切り欠き部CP1が、平面視において、半導体チップCHP2及び半導体チップCHP3に重なるように形成されている。
【0084】
この場合、回路CIR1及び回路CIR2を半導体チップCHP1の同一の側に配置することができる(回路CIR1及び回路CIR2をさらに近くに配置することができる)ため、半導体チップCHP1の周囲に配置される2つの半導体チップを同期させて動作させやすくなる。
【0085】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0086】
AM1,AM2 接着部材、BS1,BS2 裏面、C1,C2,C3,C4 中央、CHP1 半導体チップ、CHP2,CHP3,CHP4,CHP5 半導体チップ、CIR1,CIR2,CIR3 回路、CP1,CP2,CP3,CP4 切り欠き部、DR1 第1方向、DR2 第2方向、EL 外部接続電極、EL1,EL2 電極、FS1,FS2 表面、FS1a 第1辺、FS1b 第2辺、FS1c 第3辺、FS1d 第4辺、HS 放熱板、HS1 第1部分、HS2 第2部分、HS3 第3部分、HSa 第5辺、HSb 第6辺、HSc 第7辺、HSd 第8辺、L1,L2,L3 距離、PP 突出部、PWB 配線基板、TH1,TH2 厚さ、UF1,UF2 アンダーフィル、US1,US2,US3,US4,US5 上面、VH1,VH2 ビアホール、WL1a,WL1b,WL2a 配線、WL1,WL2 配線層。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17