(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-21
(45)【発行日】2022-05-02
(54)【発明の名称】表示モジュール、表示装置、表示装置の制御方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G02F 1/15 20190101AFI20220422BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20220422BHJP
G02F 1/169 20190101ALI20220422BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20220422BHJP
G02F 1/1334 20060101ALI20220422BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220422BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
G02F1/15 502
G06F3/041 490
G02F1/169
G02F1/13 505
G02F1/1334
G09F9/00 302
G09F9/00 313
G09F9/00 366A
G09F9/30 349E
(21)【出願番号】P 2019563884
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2019098743
(87)【国際公開番号】W WO2020237824
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2019-11-18
(31)【優先権主張番号】201910473195.4
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517188574
【氏名又は名称】ペキン シャオミ モバイル ソフトウェア カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING XIAOMI MOBILE SOFTWARE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】▲韋▼▲書▼俊
(72)【発明者】
【氏名】白▲劍▼
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208819534(CN,U)
【文献】特開2018-132650(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108254963(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109407375(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15-1/19
G02F 1/13
G02F 1/1334
G09F 9/00
G09F 9/30
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュールであって、
表示モジュールの外面に位置し、前記表示モジュールを保護するように構成される保護ガラスであって、前記表示モジュールの内面の第1領域が画像収集モジュールの感光面に覆われており、前記表示モジュールの内面が前記表示モジュールの外面の反対側の面である
、保護ガラスと、
表示領域内に表示するように構成される表示コンポーネントと、
前記表示コンポーネントと前記保護ガラスとの間に位置し、第2領域以外の前記表示領域内に偏光作用に基づいて前記表示コンポーネントにより反射された環境光をフィルタリングするように構成される偏光コンポーネントであって、前記第2領域が前記表示モジュールにおける前記第1領域を覆っている領域である
、偏光コンポーネントと、
前記保護ガラスと前記表示コンポーネントとの間に位置し、前記偏光コンポーネントに隣接して設置されて、前記第2領域内に充填されているエレクトロクロミックコンポーネント
と
を備え、
前記エレクトロクロミックコンポーネントは、印加された電気信号に基づき、前記表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、第1透明度を有し、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有するように構成され、前記第2透明度は前記第1透明度より低
く、
前記偏光コンポーネントは、
偏光基板と、
前記偏光基板に設置されて、前記偏光作用を有し、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する偏光層と
を備え、
前記表示モジュールは、
前記偏光コンポーネントと前記表示コンポーネントとの間に位置し、タッチ操作を検出するように構成されるタッチコンポーネントと、
前記タッチコンポーネントと前記偏光コンポーネントとを接着して、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する第1透明接着層と
を更に備え、
前記第1透明接着層は、第1厚さを有し、前記タッチコンポーネントと前記偏光基板との間に第1収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第1収容空間内に位置する、表示モジュール。
【請求項2】
前記偏光コンポーネントは、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、偏光作用に基づいて前記表示コンポーネントにより反射された環境光をフィルタリングする際に生じた透明度を第3透明度とし、前記第2透明度と前記第3透明度との差が所定範囲内にある
、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項3】
前記偏光基板が前記第2領域以外の前記表示領域内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネントと前記偏光コンポーネントとが前記表示モジュールに平行する平面内に並列して設置される
、請求項
1に記載の表示モジュール。
【請求項4】
前記偏光基板が前記表示領域全体内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネントは、
前記偏光基板の前記第2領域内の部分に覆われている第1電極層と、
前記第1電極層に対向して設置され、印加された前記電気信号に基づき、前記第1電極層と相互作用して電界を生じるように構成される第2電極層と、
前記第1電極層と前記第2電極層との間に位置し、前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成された電界に基づき
、エレクトロクロミック材料の透明度を変えるように構成されるエレクトロクロミック材料
と
を含む
、請求項
1に記載の表示モジュール。
【請求項5】
前記偏光基板は、
第1表面と、
前記第1表面の反対側の面であって、前記第1表面より前記表示コンポーネント寄り面である第2表面
と
を含み、
前記第1電極層が前記第1表面の前記第2領域内に設置され、又は、前記第1電極層が前記第2表面の前記第2領域内に設置される
、請求項
4に記載の表示モジュール。
【請求項6】
前記第1電極層が前記第1表面に
スプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層であり、
又は、
前記第1電極層が前記第2表面に
スプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層である
、請求項
5に記載の表示モジュール。
【請求項7】
前記エレクトロクロミック材料が前記第1電極層上に
スプレー塗装される、請求項
6に記載の表示モジュール。
【請求項8】
前記表示モジュールは
、前記保護ガラスと前記偏光コンポーネントとを接着して、前記第2領域以外の表示領域内に位置する第2透明接着層を
更に備え、
前記第2透明接着層は、第2厚さを有し、前記保護ガラスと前記偏光基板との間に第2収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第2収容空間内に位置する
、請求項
5に記載の表示モジュール。
【請求項9】
表示装置であって、
請求項1~
8のいずれか1項に記載の表示モジュールである表示モジュールと、
環境光をセンシングして画像を形成する感光面を有し、前記感光面が前記表示モジュールの内面の第1領域で覆われている画像収集モジュールと、
それぞれ前記表示モジュール及び前記画像収集モジュールと電気接続が確立され、前記表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、前記表示モジュールにおけるエレクトロクロミックが第1透明度を有するように制御し、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有するように構成される処理モジュールであって、前記第2透明度は前記第1透明度より低い
、処理モジュール
と
を備える
、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年05月31日に提出した中国特許出願第201910473195.4号の優先権を主張し、ここで、該中国特許出願の全内容が本願の一部として援用される。
【0002】
本開示は表示技術分野に関するが、表示技術分野に限らず、特に表示モジュール、表示装置、表示装置の制御方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
フルスクリーン技術の発展に伴い、モバイル端末等の装置の前置カメラが依然として直接装置正面の面積を占めれば、装置の画面占有率が低下してしまう。カメラをスクリーンの下部に設置すれば、スクリーンオフ状態においてカメラをはっきりと見えるため、装置のスクリーンの全体感に悪影響を与えてしまい、ユーザー体験が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は表示モジュール、表示装置、表示装置の制御方法及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
表示モジュールであって、
表示モジュールの外面に位置し、前記表示モジュールを保護するように構成される保護ガラスであって、前記表示モジュールの内面の第1領域が画像収集モジュールの感光面に覆われており、前記表示モジュールの内面が前記表示モジュールの外面の反対側の面である保護ガラスと、
表示領域内に表示するように構成される表示コンポーネントと、
前記表示コンポーネントと前記保護ガラスとの間に位置し、第2領域以外の前記表示領域内に偏光作用に基づいて前記表示コンポーネントにより反射された環境光をフィルタリングするように構成される偏光コンポーネントであって、前記第2領域が前記表示モジュールにおける前記第1領域を覆っている領域である偏光コンポーネントと、
前記保護ガラスと前記表示コンポーネントとの間に位置し、前記偏光コンポーネントに隣接して設置されて、前記第2領域内に充填されており、印加された電気信号に基づき、前記表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、第1透明度を有し、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有するように構成されるエレクトロクロミックコンポーネントであって、前記第2透明度は前記第1透明度より低いエレクトロクロミックコンポーネントと、を備える。
【0006】
上記解決手段によれば、前記偏光コンポーネントは前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、偏光作用に基づいて前記表示コンポーネントにより反射された環境光をフィルタリングする際に生じた透明度を第3透明度とし、
前記第2透明度と前記第3透明度との差が所定範囲内にある。
【0007】
上記解決手段によれば、前記偏光コンポーネントは、
偏光基板と、
前記偏光基板に設置されて、前記偏光作用を有し、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する偏光層と、を備える。
【0008】
上記解決手段によれば、前記偏光基板が前記第2領域以外の前記表示領域内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネントと前記偏光コンポーネントとが前記表示モジュールに平行する平面内に並列して設置される。
【0009】
上記解決手段によれば、前記偏光基板が前記表示領域全体内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネントは、
前記偏光基板の前記第2領域内の部分に覆われている第1電極層と、
前記第1電極層に対向して設置され、印加された前記電気信号に基づき、前記第1電極層と相互作用して電界を生じるように構成される第2電極層と、
前記第1電極層と前記第2電極層との間に位置し、前記第1電極層と前記第2電極層との間に形成された電界に基づき、前記エレクトロクロミック材料の透明度を変えるように構成されるエレクトロクロミック材料と、を含む。
【0010】
上記解決手段によれば、前記偏光基板は、
第1表面と、
前記第1表面の反対側の面であって、前記第1表面より前記表示コンポーネント寄り面である第2表面と、含み、
前記第1電極層が前記第1表面の前記第2領域内に設置され、又は、前記第1電極層が前記第2表面の前記第2領域内に設置される。
【0011】
上記解決手段によれば、前記第1電極層が前記第1表面にスプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層であり、
又は、
前記第1電極層が前記第2表面にスプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層である。
【0012】
上記解決手段によれば、前記エレクトロクロミック材料が前記第1電極層上にスプレー塗装される。
【0013】
上記解決手段によれば、前記表示モジュールは、更に、
前記偏光コンポーネントと前記表示コンポーネントとの間に位置し、タッチ操作を検出するように構成されるタッチコンポーネントと、
前記タッチコンポーネントと前記偏光コンポーネントとを接着して、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する第1透明接着層と、を備え、
前記第1透明接着層は、第1厚さを有し、前記タッチコンポーネントと前記偏光基板との間に第1収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第1収容空間内に位置する。
【0014】
上記解決手段によれば、前記表示モジュールは、更に、
前記保護ガラスと前記偏光コンポーネントとを接着して、前記第2領域以外の表示領域内に位置する第2透明接着層を備え、
前記第2透明接着層は、第2厚さを有し、前記保護ガラスと前記偏光基板との間に第2収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第2収容空間内に位置する。
【0015】
表示装置であって、
上記いずれか1つの技術案に係る表示モジュールである表示モジュールと、
環境光をセンシングして画像を形成する感光面を有し、前記感光面が前記表示モジュールの内面の第1領域で覆われている画像収集モジュールと、
それぞれ前記表示モジュール及び前記画像収集モジュールと電気接続が確立され、前記表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、前記表示モジュールにおけるエレクトロクロミックが第1透明度を有するように制御し、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有するように構成される処理モジュールであって、前記第2透明度は前記第1透明度より低い処理モジュールと、を備える。
【発明の効果】
【0016】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示及び解釈のためのものであり、本開示を制限するためのものではないと理解すべきである。
【0017】
本実施例に係る表示モジュールにおいて、表示モジュールの第1側に位置する第1領域が画像収集モジュールの感光面に対向して設置されるが、表示モジュールにおける前記第1領域から第2領域までを覆っている部分にエレクトロクロミックコンポーネントが設置され、該エレクトロクロミックコンポーネントは表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、より高い透明度を有し、これにより、表示モジュールの通常表示及び画像収集モジュールの画像の通常を確保する。そして、表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、エレクトロルミネッセンス表示コンポーネントがより低い透明度を有し、これにより、第1領域内の画像表示モジュール及び第2領域内の表示モジュールの構造が直接露出することがなく、表示装置の表示効果と外観効果との整合性を維持する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は例示的な実施例に係る表示モジュールの構造模式図である。
【
図2】
図2は例示的な実施例に係る表示モジュールの効果模式図である。
【
図3A】
図3Aは例示的な実施例に係る表示モジュールの他の効果模式図である。
【
図3B】
図3Bは例示的な実施例に係る表示モジュールの別の効果模式図である。
【
図4】
図4は例示的な実施例に係る他の表示モジュールの構造模式図である。
【
図5】
図5は例示的な実施例に係る別の表示モジュールの構造模式図である。
【
図6】
図6は例示的な実施例に係る更なる表示モジュールの構造模式図である。
【
図7】
図7は例示的な実施例に係る表示装置の構造模式図である。
【
図8】
図8は例示的な実施例に係る表示装置の制御方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は例示的な実施例に係る表示装置に対応する装置のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、図面は明細書に援用されて本明細書の一部となり、本開示に一致する実施例を示し、且つ明細書とともに本開示の原理を解釈することに用いられる。
【0020】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明し、その例を図面に示す。以下の説明は図面に関わる場合、特に断りがない限り、異なる図面における同じ数字が同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に説明される実施形態は本開示に一致する実施形態のすべてではない。逆に、それらは単に添付の特許請求の範囲に説明される、本開示のいくつかの態様に一致する装置及び方法の例である。
【0021】
図1に示すように、本実施例は表示モジュールを提供する。該表示モジュールは、
表示モジュールの外面に位置し、前記表示モジュールを保護するように構成される保護ガラス11であって、前記表示モジュールの内面の第1領域が画像収集モジュールの感光面に覆われており、前記表示モジュールの内面が前記表示モジュールの外面の反対側の面である保護ガラス11と、
表示領域内に表示するように構成される表示コンポーネント12と、
前記表示コンポーネント12と前記保護ガラス11との間に位置し、第2領域以外の前記表示領域内に偏光作用に基づいて前記表示コンポーネント12により反射された環境光をフィルタリングするように構成される偏光コンポーネント13であって、前記第2領域が前記表示モジュールにおける前記第1領域を覆っている領域である偏光コンポーネント13と、
前記保護ガラス11と前記表示コンポーネント12との間に位置し、前記偏光コンポーネント13に隣接して設置されて、前記第2領域内に充填されており、印加された電気信号に基づき、前記表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、第1透明度を有し、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有するように構成されるエレクトロクロミックコンポーネント14であって、前記第2透明度は前記第1透明度より低いように構成されるエレクトロクロミックコンポーネント14と、を備える。
【0022】
本実施例では、前記表示コンポーネント12が表示アレイを備え、これらの表示アレイが有機発光ダイオード(OLED:Organic Light-Emitting Diode)からなる。前記表示コンポーネント12が表示に使用されてもよい。
【0023】
本実施例では、前記表示コンポーネント12は透明コンポーネントであり、光を透過できるコンポーネントであり、前記表示モジュールの内面の第1領域内の画像収集モジュールは透明な前記表示コンポーネント12によって画像収集を行うことができる。
【0024】
該表示コンポーネント12は表示モジュールがスクリーンオン状態にある際に表示し、表示モジュールがスクリーンオフ状態にある際に表示しない。
【0025】
本実施例では、表示モジュールの内面の第1領域が画像収集モジュールに対向して設置され、且つ第1領域が前記画像収集モジュールの感光面に覆われており、例えば、画像収集モジュールの感光面が前記表示コンポーネント12の第1領域に向かっている。該感光面が画像収集モジュールの収集面であり、該収集面が環境光をセンシングして、センシングされた環境光によって画像収集を行うことに用いられる。
【0026】
該画像収集モジュールがモバイル端末の前置カメラであってもよい。
【0027】
前記画像収集モジュールの位置する第1領域の前記表示モジュールにおける垂直投影が前記第2領域内に含まれる。
【0028】
いくつかの実施例では、前記第2領域の面積が前記第1領域の面積に等しく、又は、前記第2領域の面積が前記第1領域の面積より少々大きい。
【0029】
本願では、前記表示モジュールが画像収集状態において透明状態に入ることができるため、前記画像収集モジュールは収集モジュールによって画像収集を行うことができる。
【0030】
本実施例では、前記偏光コンポーネント13が1つ又は複数の偏光層を備え、これらの偏光層が偏光作用を有する。それと同時に、前記偏光コンポーネント13自体の光透過率が低く、例えば、該光透過率が50%以下、例えば50%又は30%以下である可能性がある。
【0031】
偏光コンポーネント13はまず低光透過率で表示モジュールの内部に入射された環境光の一部を減少させる一方、設定された偏光作用に基づいて前記表示コンポーネント12が入射された環境光を反射してなる反射光をフィルタリングすることができ、これにより、多くの反射光を環境に投射させないようにして、ユーザーが光透過表示モジュールの外面を見えて表示モジュールを見えるようにする。
【0032】
しかしながら、偏光コンポーネント13の低光透過率のため、1つ又は複数のカメラで形成された画像収集モジュールに依然として偏光コンポーネント13が設置されれば、画像収集モジュールが画像収集を行うことができなくなり、又は収集された画像輝度が極めて低くなる。従って、本実施例では、前記偏光コンポーネント13が具体的に第2領域以外の表示領域内に光フィルタリングを行い、これにより、偏光コンポーネント13が第2領域内に位置することがなく、それにより画像収集モジュールは表示モジュールの内面の第1領域、表示モジュールにおける第2領域によって画像収集を行うことができる。
【0033】
このように、第2領域において偏光コンポーネント13の偏光作用がなくなることに相当し、この表示コンポーネント12がスクリーンオフ状態にあって、前記エレクトロクロミックコンポーネント14を設置していない場合、光透過率が異なり及び反射光がフィルタリングされていないため、表示領域内の第2領域と第1領域との間に色収差又は透明度差が生じ、ひいては画像収集モジュール又は表示コンポーネントが第2領域によって露出する現象が生じてしまう。
【0034】
本実施例では、前記第2領域は前記表示領域の1つのサブ領域であり、且つ該サブ領域が前記第1領域に対応する。前記第2領域は1つの矩形領域、円形領域又は楕円形領域が前記画像表示モジュールの形状及び寸法に一致する領域であってもよい。
【0035】
本実施例に言及した画像収集モジュールが表示装置の前置カメラであってもよい。
図2には第2領域及び第2領域以外の表示領域を示す。
【0036】
図3Aに示すように、画像収集モジュールが非画像収集状態にあるとき、第2領域及び第2領域以外の表示領域がいずれもスクリーンオン状態にある。
図3Aはデスクトップの表示模式図である。
【0037】
図3Bには表示モジュールがスクリーンオフ状態(すなわち、非スクリーンオン状態)にあるときの第1領域内の画像収集モジュールの模式図を示す。本願の実施例に係る表示モジュールはスクリーンオフ状態において画像収集モジュールが露出せず、
図3Bには画像収集モジュールと表示モジュールとの位置関係を示すために、差別化表示を行い、
図3Bに示される効果が本願の実施例の実際の効果ではない。
【0038】
本実施例では、前記表示モジュールに更にエレクトロクロミックコンポーネント14が導入され、該エレクトロクロミックコンポーネント14が前記表示モジュール内に統合してパッケージ化されたものであり、つまり、表示モジュールの1つの構成部分を構成する。
【0039】
前記エレクトロクロミックコンポーネント14がその上に印加した電気信号に基づき、その透明度を変えることにより、ユーザーは視覚的にその下方に位置する他のコンポーネントが表示しており又は表示していないことを感じる。
【0040】
前記エレクトロクロミックコンポーネント14は電気信号を印加するとき、電気信号を印加しないとき、又は印加された電気信号が異なるとき、少なくとも異なる透明度を呈することができる。
【0041】
いくつかの実施例では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14は少なくとも2種類の状態、すなわち透明状態、非透明状態を有してもよい。前記透明状態が前記第1透明度を有し、前記非透明状態が第2透明度を有する。
【0042】
いくつかの実施例では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14は2種類以上の状態を有してもよく、例えば、前記2種類以上の状態は、以下を含むが、それらに限らない。
【0043】
第一:より高い光透過率を有し、基本的に大部分又は全部の光が透過できる透明状態;
第二:より低い光透過率を有し、基本的に光の透過を禁止し、又は大部分の光が透過できない非透明状態;
第三:前記透明状態と前記非透明状態との間にある中間状態であり、透明状態の光透過率より低く、非透明状態の光透過率より高い半透明の中間状態。
【0044】
ここで、透過率は光が前記エレクトロクロミックコンポーネント14を透過する確率である。
【0045】
本実施例では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14は少なくともエレクトロクロミック材料を含み、該エレクトロクロミック材料は、
高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、
懸濁粒子デバイス(SPD:Suspended Particle Device)、
電子制御(EC:Electronic Control)変色材料を含むが、それらに限らない。
【0046】
本実施例では、表示モジュールにエレクトロクロミックコンポーネント14が導入されるが、該エレクトロクロミックコンポーネント14は印加された電気信号が異なるとき、異なる透明度を生じることができる。
【0047】
本実施例では、表示コンポーネント12が表示し又は画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、高透明度を有し、これにより、表示モジュールの表示効果及び画像収集モジュールの画像収集効果を確保するが、表示コンポーネント12がスクリーンオフ状態にあるとき、透明度を低下させて、表示モジュールに全体的に同じ透明度及び同じ色調を有させ、それにより表示モジュールの整合性を向上させる。
【0048】
前記エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13との設置は以下を含むが、それらのうちの少なくとも1つに限らない。
【0049】
前記エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが左右に隣接して設置され、
図4はエレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが左右に隣接して設置される模式図である;
前記エレクトロクロミックコンポーネント14と偏光コンポーネント13とが上下に隣接して設置され、
図5及び
図6は前記エレクトロクロミックコンポーネント14と偏光コンポーネント13とが上下に隣接して設置される模式図である。
【0050】
いくつかの実施例では、前記偏光コンポーネント13は前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、偏光作用に基づいて前記表示コンポーネント12により反射された環境光をフィルタリングする際に生じた透明度を第3透明度とし、前記第2透明度と前記第3透明度との差が所定範囲内にあり、これにより、表示モジュールに良好な整合性を有させる。
【0051】
いくつかの実施例では、前記偏光コンポーネント13は、
透明なガラス基板又はプラスチック基板等であり、偏光層に設置されるキャリアを提供する偏光基板と、
前記偏光基板に設置されて、前記偏光作用を有し、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する偏光層と、を備える。
【0052】
前記偏光基板がガラス基板又はプラスチック基板であってもよい。
【0053】
前記偏光基板に偏光層が貼り付け、塗布又はメッキされてもよい。前記偏光層はそれと特定の角度をなす光の透過のみを許容し、他の入射角度の光が透過できず、これにより、偏光コンポーネント13によって光フィルタリングを行って、表示モジュールを透過して表示コンポーネント12に入射された環境光を減少させることができるが、反射率のより高い表示コンポーネント12はより多くの環境光が入射するとき、環境光を反射して表示への干渉を低減する一方、スクリーンオフ状態において表示コンポーネント12の画素を露出させる現象を減少させることができる。
【0054】
いくつかの実施例では、
図4に示すように、前記偏光基板が前記第2領域以外の前記表示領域内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが前記表示モジュールに平行する平面内に並列して設置され、前記第1方向が前記表示コンポーネント12の第1側と前記第2側とを接続する方向である。
【0055】
本実施例では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが同じ平面内に並列して設置される。
【0056】
例えば、該エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが表示モジュール全体の表示面に平行する平面内に並列して設置されてもよい。
【0057】
本実施例では、前記偏光コンポーネント13が表示コンポーネント12と保護ガラス11との間に位置してもよく、同様に、エレクトロクロミックコンポーネント14と前記偏光コンポーネント13とが前記表示コンポーネント12と前記保護ガラス11との間に並列して設置される。
【0058】
前記表示領域が第2領域及び第3領域に分けられてもよく、前記第3領域が前記第2領域以外の領域である。前記偏光コンポーネント13全体が前記第3領域内に位置するが、前記エレクトロクロミックコンポーネント14が前記第2領域内に位置する。
【0059】
図4に示すように、前記偏光コンポーネント13と前記エレクトロクロミックコンポーネント14とが並列して設置される。
【0060】
図4では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14は第1電極層141、第2電極層142及び第1電極層141と第2電極層142との間に位置するエレクトロクロミック材料143を含む。
【0061】
図4に示される表示モジュール内に更にタッチコンポーネント15が含まれ、該タッチコンポーネント15はタッチパネルを備えるが、それに限らず、様々なタイプのタッチ操作、例えばポイントコンタクト操作及び/又はスワイプ操作を検出することができる。
【0062】
いくつかの実施例では、前記タッチコンポーネント15が更に表示モジュールの外部、例えば偏光コンポーネント13と保護ガラス11との間に設置されてもよい。
【0063】
図4では、該表示コンポーネント12はOLED表示コンポーネント12である。前記OLED表示コンポーネント12はOLEDランプが表示画素を構成する表示コンポーネント12である。
【0064】
図4~
図6では、前記表示モジュール内に更にパッケージ(ENCAP)ガラス18が統合される。
図4~
図6では、前記表示モジュール内に更に低温ポリシリコン(LTPS:Low Temperature Poly-silicon)ガラス19が統合される。
【0065】
いくつかの実施例では、前記偏光基板が前記表示領域全体内に位置し、
前記エレクトロクロミックコンポーネント14は、
前記偏光基板の前記第2領域内の部分に設置される第1電極層141と、
前記第1電極層141に対向して設置され、印加された前記電気信号に基づき、前記第1電極層141と相互作用して電界を生じるように構成される第2電極層142と、
前記第1電極層141と前記第2電極層142との間に位置し、前記第1電極層141と前記第2電極層142との間に形成された電界に基づき、前記エレクトロクロミック材料143の透明度を変えるように構成されるエレクトロクロミック材料143と、を含む。
【0066】
本実施例では、前記第1電極層141及び前記第2電極層142がいずれも薄膜電極層であってもよく、前記薄膜電極層は透明度が高く、印加によって電界を生じることができるという特性を有する。
【0067】
具体的に、前記薄膜電極はN型酸化物半導体-酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)電極を含むが、それに限らず、2つの電極層に印加した電圧を変えることにより、第1電極層141と第2電極層142との間に形成された電界を変える。
【0068】
他の実施例では、前記第1電極層141及び第2電極層142に一定の電流を印加することにより、前記エレクトロクロミック材料143は異なる電流作用下(異なる電界に相当する)で色が変わる。
【0069】
このように、前記第1電極層141と第2電極層142との間の電気信号を制御することにより、前記エレクトロクロミックコンポーネント14の現在の透明度を容易に制御できる。
【0070】
いくつかの実施例では、前記偏光基板は、
第1表面と、
前記第1表面の反対側の面であって、前記第1表面より前記表示コンポーネント12寄り面である第2表面と、を含み、
前記第1電極層141が前記第1表面の前記第2領域内に設置され、又は、前記第1電極層141が前記第2表面の前記第2領域内に設置される。
【0071】
本実施例では、前記第2表面が偏光基板の前記表示コンポーネント12寄り片面であり、従って、第2表面が前記表示コンポーネント12と前記第1表面との間に位置することに相当する。
【0072】
本実施例では、前記第1電極層141が前記第1表面の第2領域内に設置され、又は、第1電極層141が前記第2表面の第2領域内に設置され、つまり、前記第1電極層141が偏光基板の2つの対向する表面のいずれか1つの表面に位置してもよい。
【0073】
例えば、前記偏光基板の第1表面の第2領域内の偏光層を除去し、又は、前記偏光基板の第2表面の第2領域内の偏光層を除去し、次に第1電極層141を、前記偏光層を除去した偏光板の第1表面又は第2表面の第2領域内に設置する。
【0074】
更に、例えば、前記偏光コンポーネント13を製造するとき、前記偏光コンポーネント13の前記第2領域以外の第3領域内のみに貼り付け、塗布又は電気メッキ等の方式で前記偏光層を形成し、これにより、前記第1電極層141を設置するために、前記第1電極層141を設置するための第2領域を直接残す。
【0075】
本実施例では、前記タッチコンポーネント15はタッチパネルを備え、該タッチパネルは様々なタッチ操作を検出することに用いられてもよく、該タッチ操作はクリック操作及び/又はスワイプ操作等を含むが、それらに限らない。
【0076】
前記第1電極層141が前記第1表面にスプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層であり、
又は、
前記第1電極層141が前記第2表面にスプレー塗装される前記第2領域内の透明電極層である。
【0077】
本実施例では、
スプレー塗装プロセスを用いて、更に流動性を有する透明導電性材料を前記第1表面又は第2表面の第2領域に設置する。
図5に示すように、第1電極層141が前記偏光コンポーネント13における偏光基板の第2表面の第2領域内に設置され、前記第2電極層142がタッチコンポーネント15に含まれる電極からなり、これにより、前記第2電極層12がタッチコンポーネント15を多重化してタッチ電極を検出することに用いられ、表示モジュールの構成構造を簡略化し、それにより本実施例に係る表示モジュールは構造が簡単で精巧であるという特徴を有する。
【0078】
いくつかの実施例では、前記エレクトロクロミック材料が前記タッチコンポーネント15に含まれる電極からなる前記第2電極層上にスプレー塗装される。
【0079】
図6に示すように、前記第1電極層141が偏光コンポーネント13の第1表面の第1領域の電極層に設置され、前記第2電極層142が保護ガラス11の内面に
スプレー塗装される電極層であってもよい。
【0080】
いくつかの実施例では、第1電極層141と第2電極層142との間に位置するエレクトロクロミック材料が前記第2電極層12上にスプレー塗装されてもよい。
【0081】
いくつかの実施例では、前記エレクトロクロミック材料143が前記第1電極層141上にスプレー塗装される。
【0082】
スプレー塗装プロセスによって前記第1電極層141及び/又は前記エレクトロクロミックの厚さを均一にすることができ、それにより表示モジュールの品質を確保し、且つ、プロセスが簡単であるという特徴を有する。
【0083】
図5に示すように、前記表示モジュールは、更に、
前記偏光コンポーネント13と前記表示コンポーネント12との間に位置し、タッチ操作を検出するように構成されるタッチコンポーネント15と、
前記タッチコンポーネント15と前記偏光コンポーネント13とを接着して、前記第2領域以外の前記表示領域内に位置する第1透明接着層16と、を備え、
前記第1透明接着層16は第1厚さを有し、前記タッチコンポーネント15と前記偏光基板との間に第1収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネント14が前記第1収容空間内に位置する。
【0084】
前記タッチコンポーネント15は透明なタッチパネルを含むが、それに限らず、前記タッチ操作はクリック操作及び/又はスワイプ操作を含むが、それらに限らない。
【0085】
本実施例では、前記第1透明接着層16は透明なものであってもよく、且つその粘性によってタッチコンポーネント15と偏光コンポーネント13とを固定することができる。
【0086】
本実施例では、前記第1透明接着層16は第1厚さを有し、該第1厚さが前記エレクトロクロミックコンポーネント14の厚さに一致してもよく、これにより、前記エレクトロクロミックコンポーネント14も前記偏光基板と前記タッチコンポーネント15との間に位置し、且つ前記第1電極層141が前記エレクトロクロミックコンポーネント14の上電極層である。このように、前記第1透明接着層16は前記タッチコンポーネント15と前記偏光コンポーネント13とを接着する作用を果たすだけでなく、支持作用も果たし、該支持作用によって前記タッチコンポーネント15と前記偏光基板との間の隙間を、前記エレクトロクロミックコンポーネント14を収納できるような寸法にする。
【0087】
他の実施例では、
図6に示すように、前記表示モジュールは、更に、
前記表示モジュールの外面に位置する保護ガラス11と、
前記保護ガラス11と前記偏光コンポーネント13とを接着して、前記第2領域以外の表示領域内に位置する第2透明接着層16と、を備え、
前記第2透明接着層16は第2厚さを有し、前記保護ガラス11と前記偏光基板との間に第2収容空間を形成させ、前記エレクトロクロミックコンポーネント14が前記第2収容空間内に位置する。
【0088】
本実施例では、前記保護ガラス11は前記表示モジュール全体の最外層に位置し、且つ表示モジュール全体を保護するガラスであってもよい。前記保護ガラス11が前記表示コンポーネント12の表示面に向かっており、これにより、ユーザーが透明な保護ガラス11によって表示モジュールの表示を見える。
【0089】
本実施例では、前記エレクトロクロミックコンポーネント14が前記偏光基板と前記保護ガラス11との間に位置し、且つ前記偏光基板に位置する第1電極層が前記エレクトロクロミックコンポーネント14の下電極層であってもよい。
【0090】
同様に、本実施例では、前記第2透明接着層16は接着作用を果たし、保護ガラス11と前記偏光コンポーネント13とを接着する一方、支持作用も果たし、前記保護ガラス11と前記偏光コンポーネント13との間に前記エレクトロクロミックコンポーネント14を収納できるような隙間を有させる。
【0091】
要するに、本実施例では、表示モジュールにエレクトロクロミックコンポーネント14が導入され、且つ偏光コンポーネント13に隣接して設置され、且つ、最終的に表示モジュールの動作状態の変化によって、表示モジュールがスクリーンオン状態にあり及び画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、第1透明度を有させ、それによりエレクトロクロミックコンポーネント14の表示及び画像収集への干渉を低減するとともに、エレクトロクロミックコンポーネント14が第2透明度を有するため、偏光層位置なしの表示コンポーネント12及び/又はカメラの露出を減少させることができる。
【0092】
図4、
図5及び
図6に示されるOLED表示コンポーネント12が上記表示コンポーネント12の1つである。
【0093】
図7に示すように、本実施例の表示装置は、
上記いずれか1つの技術案に係る表示モジュールである表示モジュール21と、
環境光をセンシングして画像を形成する感光面を有し、前記感光面が前記表示モジュール21の内面の第1領域で覆われている画像収集モジュール23と、
それぞれ前記表示モジュール21及び前記画像収集モジュール23と電気接続が確立され、前記表示モジュール21がスクリーンオン状態にあり又は前記画像収集モジュール23が画像収集状態にあるとき、前記表示モジュール21におけるエレクトロクロミックが第1透明度を有するように制御し、前記表示モジュール21がスクリーンオフ状態にあるとき、第2透明度を有し、前記第2透明度は前記第1透明度より低いように構成される処理モジュール22と、を備える。
【0094】
該表示装置が携帯電話、タブレット又はウェアラブルデバイス等のモバイルデバイスであってもよい。
【0095】
該表示装置に含まれる表示モジュール21は上記いずれか1つの技術案に係るエレクトロクロミックコンポーネントが含まれる表示モジュールである。
【0096】
該処理モジュールは1つ又は複数のプロセッサを備え、該プロセッサは中央演算装置、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、プログラマブルアレイ又は特定用途向け集積回路を含むが、それらに限らない。
【0097】
いくつかの実施例では、前記表示モジュールが有機発光ダイオードOLED表示モジュールである。
【0098】
本実施例では、前記表示装置は上記いずれか1つの実施例に係る表示モジュールを用いるため、表示モジュールの表示面に画像収集モジュールの露出のための空間を残す必要がないとともに、エレクトロクロミックコンポーネントの導入、変色コンポーネントの透明度の切り替えのため、表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、より高い透明度を有し、表示モジュールの表示及び/又は画像収集モジュールの画像収集に影響を与えない。そして、表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、より低い透明度を有し、画像収集モジュール及び/又は表示モジュール内の様々なコンポーネントの露出を減少させ、表示装置の外観を全体として呈させ、表示装置の整合性及びユーザー体験を向上させる。
【0099】
図8に示すように、本実施例は更に表示装置の制御方法を提供し、該方法は、
表示モジュール及び画像収集モジュールの現在状態を決定するステップS110と、
表示モジュールがスクリーンオン状態にあり又は画像収集モジュールが画像収集状態にあるとき、エレクトロクロミックコンポーネントに第1電気信号を印加するステップS120と、
前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第1電気信号に基づいて第1透明度を有し、前記第1透明度によって、前記表示モジュールの画素を、前記エレクトロクロミックコンポーネントの位置する第2領域を透過して表示させ、又は、前記画像収集モジュールに前記第2領域を透過して画像収集を行わせるステップS130と、
前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、前記エレクトロクロミックコンポーネントに第2電気信号を印加するステップS140と、
前記エレクトロクロミックコンポーネントが前記第2電気信号に基づいて第2透明度を有し、前記第2透明度は前記第1透明度より低いステップS150と、を含む。
【0100】
該表示装置がユーザー装置であってもよく、ユーザーの入力によって表示モジュール及び画像収集モジュールの現在状態を把握できる。例えば、ユーザーがタッチコンポーネントに作用するタッチ操作を検出し、又は、ユーザーが表示装置の外面の様々な物理キーに作用する様々な操作を検出し、これらの操作は表示装置の表示モジュールが点灯され又はオフにされるようにトリガーし、又は前記画像収集モジュールが画像収集状態に入るようにトリガーする可能性がある。
【0101】
本実施例では、表示モジュール及び画像収集モジュールの現在状態に応じて、エレクトロクロミックコンポーネントの透明度の切り替えを制御し、実現しやすい特徴を有する。
【0102】
いくつかの実施例では、前記方法は、更に、
前記表示モジュールが前記スクリーンオン状態にあって、前記画像収集モジュールが収集状態にあるとき、オフ信号を生成することと、
前記表示モジュールが前記オフ信号によって前記第2領域内の画素をオフにするように制御することと、を含む。
【0103】
例えば、前記表示モジュールが駆動回路を備え、駆動回路が表示モジュール内の各表示画素に表示する駆動信号を提供する。前記オフ信号を受信した後、駆動回路が前記第2領域内の画素に駆動信号を提供しないように制御し、これにより、第2領域内の画素が非表示のオフ状態にある。
【0104】
いくつかの実施例では、前記表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、前記表示装置の偏光コンポーネントが偏光作用に基づいて前記表示コンポーネントにより反射された環境光をフィルタリングした後、前記第2領域以外の表示領域に第3透明度を有させ、前記第3透明度と前記第1透明度との透明度差が所定範囲内にある。前記第3透明度と前記第1透明度との透明度差が所定範囲内にある。
【0105】
透明度の設定によって、表示モジュールがスクリーンオフ状態にあるとき、より高い整合性を有させることができる。
【0106】
以下、上記いずれか1つの実施例と組み合わせていくつかの具体例を提供する。
【0107】
例1
本例に係る表示モジュールは撮影(すなわち、画像収集)時、エレクトロクロミック材料が透明状態にあり、表示モジュール外側の光ができる限りエレクトロクロミック材料を透過してカメラに入る。スクリーンが点灯されるとき、エレクトロクロミック材料が透明状態にあり、OLEDディスプレイ(すなわち、上記表示コンポーネントの1つ)から出した光が変色材料を透過して、カメラ(画像収集コンポーネント)の位置する領域の表示効果を他の領域の表示効果に一致させることができる。
【0108】
OLEDディスプレイ画面がオフにされるとき、変色材料がオフ状態(暗色)にあるため、外部光が変色材料を透過できず、カメラ領域が黒色状態にあり、スクリーン整合性を大幅に向上させる。
【0109】
撮影モード(つまり、画像収集モジュールが画像収集状態にある)において、エレクトロクロミック材料が透明状態にあり、外部環境光は変色材料を透過してカメラに入ることができ、それにより撮影効果を確保する。
【0110】
OLEDディスプレイの表示モード(つまり、スクリーンオン状態にある)において、エレクトロクロミック材料が透明状態にあり、OLEDディスプレイのカメラ領域は内容を正常に表示することができ、スクリーンの輝度がカメラの反射光の輝度より大幅に高いため、実際にはユーザーがカメラを見えず、それによりユーザーはスクリーンが一体であることを感じる。
【0111】
OLEDディスプレイの待機モード(つまり、スクリーンオフ状態にある)において、エレクトロクロミック材料が非透明状態にあり、環境光が変色材料を透過できず、カメラを見えないため、スクリーン全体が一体になる。
【0112】
例2
本例に係る表示モジュールはカメラ領域においてエレクトロクロミック材料をディスプレイモジュールのタッチコンポーネントと保護ガラスとの間に挿入する。該領域において偏光コンポーネントにおける偏光作用を有する偏光シートを剪断して除去し、該位置にSPD材料が含まれるエレクトロクロミック材料を挿入する。
【0113】
例3
本例に係る表示モジュールはタッチコンポーネントのカメラ領域内の電極層を変色材料の下電極層とし、変色材料をタッチコンポーネントにスプレー塗装し、上電極層(上記第1電極層に対応する)を偏光片の底層にスプレー塗装する。
【0114】
例4
本例に係る表示モジュールはカメラ領域の下電極層を偏光材料基材(該領域において偏光材料を除去する)の上層にスプレー塗装し、変色材料を偏光片の電極層上にスプレー塗装し、上電極層を保護ガラスの底面にスプレー塗装する。
【0115】
要するに、本願の例2~例4に係る表示モジュールはエレクトロクロミック材料の自動切り替えによって、非表示状態及びスクリーンオン状態にあるとき、スクリーンのカメラ領域及び非カメラ領域を一体にする。カメラが動作するとき、変色材料が透明状態にあり、光ができる限り変色材料を透過してカメラに入るため、撮影効果に影響を与えない。該カメラが前置カメラであってもよく、該カメラが上記画像収集モジュールである。
図9は例示的な実施例に係る上記表示装置のための装置800のブロック図である。例えば、装置800が携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信装置、ゲームコンソール、タブレット装置、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタント等であってもよい。
【0116】
図9に示すように、装置800は処理コンポーネント802、メモリ804、電源コンポーネント806、マルチメディアコンポーネント808、オーディオコンポーネント810、入力/出力(I/O)インターフェース812、センサコンポーネント814及び通信コンポーネント816のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0117】
処理コンポーネント802は、一般的に装置800の全体操作、例えば表示、電話コール、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。上記方法の全部又は一部のステップを完了するために、処理コンポーネント802は命令を実行する1つ又は複数のプロセッサ820を備えてもよい。また、処理コンポーネント802と他のコンポーネントとの相互作用のために、処理コンポーネント802は1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、マルチメディアコンポーネント808と処理コンポーネント802との相互作用のために、処理コンポーネント802はマルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0118】
メモリ804は、装置800の動作をサポートするために、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は装置800においていかなるアプリケーションプログラム又は方法を操作するための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、ビデオ等を含む。メモリ804がいかなるタイプの揮発性記憶装置又は不揮発性記憶装置、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスク又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。
【0119】
電源コンポーネント806は、装置800の様々なコンポーネントに電力を提供する。電源コンポーネント806は電源管理システム、1つ又は複数の電源及び装置800に電力を生成、管理及び分配することに関連する他のコンポーネントを備えてもよい。
【0120】
マルチメディアコンポーネント808は、前記装置800とユーザーとの間に1つの出力インターフェースを提供するスクリーンを備える。いくつかの実施例では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を備えてもよい。スクリーンがタッチパネルを備える場合、ユーザーからの入力信号を受信するために、スクリーンがタッチスクリーンとして実現されてもよい。タッチ、スワイプ及びタッチパネル上のジェスチャーを感知するために、タッチパネルが1つ又は複数のタッチセンサを備える。前記タッチセンサはタッチ又はスワイプ動作の境界を感知するだけでなく、前記タッチ又はスワイプ操作に関連する持続時間及び圧力も検出する。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント808は1つの前置カメラ及び/又は後置カメラを備える。装置800が動作モード、例えば撮影モード又はビデオモードにあるとき、前置カメラ及び/又は後置カメラは外部のマルチメディアデータを受信することができる。各前置カメラ及び後置カメラは1つの一定の光学レンズ系であり、又は合焦及び光学ズーム機能を有してもよい。
【0121】
オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント810は1つのマイクロフォン(MIC)を備え、装置800が動作モード、例えばコールモード、記録モード及び音声認識モードにあるとき、マイクロフォンは外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は更にメモリ804に記憶され、又は通信コンポーネント816を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント810は更にオーディオ信号を出力するように構成される1つの拡声器を備える。
【0122】
I/Oインターフェース812は、処理コンポーネント802と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記周辺インターフェースモジュールがキーボード、クリックホイール、キー等であってもよい。これらのキーはホームページキー、音量キー、起動キー及びロックキーを含んでもよいが、それらに限らない。
【0123】
センサコンポーネント814は、装置800に各面の状態の評価を提供するように構成される1つ又は複数のセンサを備える。例えば、センサコンポーネント814は装置800のオン/オフ状態、コンポーネントの相対位置決め、例えば前記コンポーネントが装置800のディスプレイ及びキーパッドであることを検出することができ、センサコンポーネント814は更に装置800又は装置800の1つのコンポーネントの位置変化、ユーザーと装置800とが接触しているかどうか、装置800の方位又は加速/減速及び装置800の温度変化を検出することができる。センサコンポーネント814は物理的に接触しない際に近傍物体の存在を検出するように構成される接近センサを備える。センサコンポーネント814は更にイメージングアプリケーションに使用される光センサ、例えばCMOS又はCCD画像センサを備えてもよい。いくつかの実施例では、該センサコンポーネント814は更に加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを備えてもよい。
【0124】
通信コンポーネント816は、装置800と他の装置との有線又は無線方式の通信に役立つように構成される。装置800が通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2G、3G又はそれらの組み合わせにアクセスされてもよい。例示的な実施例では、通信コンポーネント816は報知チャネルを介して外部放送管理システムからの放送信号又は放送関連情報を受信する。例示的な実施例では、近距離通信を促進するために、前記通信コンポーネント816は更に近距離無線通信(NFC)モジュールを備える。例えば、NFCモジュールは無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及び他の技術によって実現されてもよい。
【0125】
例示的な実施例では、上記方法を実行するために、装置800は1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品で実現されてもよい。
【0126】
例示的な実施例では、更に命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体、例えば命令を含むメモリ804を提供し、上記方法を完了するために、上記命令が装置800のプロセッサ820で実行されてもよい。例えば、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体がROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク及び光データ記憶装置等であってもよい。
【0127】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体における命令がモバイル端末のプロセッサにより実行されるとき、表示装置が上記いずれか1つの表示装置の制御方法、例えば
図8に示される方法を実行する。
【0128】
当業者が明細書を考慮してここで開示される発明を実践した後、本開示の他の実施形態に容易に想到し得る。本願は本開示のいかなる変形、用途又は適応変化を含むように意図され、これらの変形、用途又は適応変化は本開示の一般原理に従い、且つ本開示に開示されていない本技術分野の周知技術又は常用の技術的手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものであると見なされ、本開示の真の範囲及び主旨は以下の特許請求の範囲により示されるものとする。
【0129】
本開示は以上に説明されて図面に示される正確な構造に限らず、その範囲を逸脱せずに種々の修正や変更を行うことができると理解すべきである。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲のみに制限される。