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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-21
(45)【発行日】2022-05-02
(54)【発明の名称】歯科矯正用ワイヤー曲げ装置
(51)【国際特許分類】
   B21F 1/00 20060101AFI20220422BHJP
   B21F 11/00 20060101ALI20220422BHJP
   B21F 23/00 20060101ALI20220422BHJP
   A61C 7/20 20060101ALN20220422BHJP
【FI】
B21F1/00 B
B21F11/00 C
B21F23/00 A
A61C7/20
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020567576
(86)(22)【出願日】2019-06-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 KR2019006665
(87)【国際公開番号】W WO2019235796
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2020-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0064274
(32)【優先日】2018-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0109776
(32)【優先日】2018-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】304059937
【氏名又は名称】コリア・インスティテュート・オブ・マシナリー・アンド・マテリアルズ
【氏名又は名称原語表記】KOREA INSTITUTE OF MACHINERY & MATERIALS
【住所又は居所原語表記】156,GAJEONGBUK-RO,YUSEONG-GU,DAEJEON,REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】宋 浚▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】金 容眞
(72)【発明者】
【氏名】鄭 然鎬
(72)【発明者】
【氏名】崔 光善
(72)【発明者】
【氏名】李 宰鶴
(72)【発明者】
【氏名】金 承晩
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1489324(KR,B1)
【文献】実開昭48-020918(JP,U)
【文献】特許第5512858(JP,B2)
【文献】米国特許第04335758(US,A)
【文献】特許第6043018(JP,B2)
【文献】特開昭57-126347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21F 1/00
B21F 11/00
B21F 23/00
A61C 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤを供給する供給部と、
前記供給部の前端に設置され、前記ワイヤを固定する固定部と、前記固定部により固定されたワイヤを曲げさせる曲げ部とを含む曲げユニットと、
前記曲げ部により曲げられたワイヤを切断する切断部と
上板治具及び下板治具を含むガイド治具部と、を含み、
前記曲げユニットにより曲げられたワイヤが前記上板治具と下板治具との間に配置され、
前記曲げ部は、円周方向に回転するか、一方向に移動して、前記ワイヤの少なくとも一面に接触して前記ワイヤを曲げさせる曲げモジュールとを含むことを特徴とするワイヤ曲げ装置。
【請求項2】
前記供給部は、前記ワイヤの移送をガイドする複数のガイドローラを含む少なくとも1つの供給ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項3】
前記ガイドローラのそれぞれには、円周方向に沿って凹む案内溝が形成され、前記ワイヤをガイドすることを特徴とする請求項2に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項4】
前記供給部は、前記ガイドローラ上で駆動され、前記ガイドローラに駆動力を提供するベルトと、
前記ベルトに駆動力を提供する駆動ローラとを含むことを特徴とする請求項2に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項5】
前記供給部は、前記ワイヤを固定する第1の固定ユニットと、前記第1の固定ユニットが摺動されるガイドユニットとを含み、
前記第1の固定ユニットの摺動により、前記ワイヤが供給されることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項6】
前記供給部は、更に、前記第1の固定ユニットの後方に位置し、外部から引込まれる前記ワイヤを定位置させる第2の固定ユニットと、
前記ガイドユニットが固定されるガイドフレームとを含むことを特徴とする請求項5に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項7】
前記第2の固定ユニットは、前記引込まれるワイヤを定位置から前記第1の固定ユニット方向に移動させる回動部を含むことを特徴とする請求項6に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項8】
前記切断部は、前記固定部の前端又は後端に設置され、少なくとも1つの切削刃が備えられた切削部を含むことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項9】
前記切削刃は、前記ワイヤを3方向から同時に切断する三重刃、又は前記ワイヤを二方向から同時に切断する二重刃であることを特徴とする請求項8に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項10】
前記切断部は、更に、
内周縁に歯が形成されたホイールと、
前記ホイールを回転駆動させる切断駆動部とを含み、
前記切削部は、前記ホイールの内周縁に沿って回転し、前記ワイヤを切断することを特徴とする請求項8に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項11】
前記切断部は、前記ワイヤにレーザを照射して、前記ワイヤを切断することを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項12】
更に、前記切断部と連結された結合部材を含み、前記切断部を前記ワイヤに向かう方向に移動させるリニア移動部を含み、
前記結合部材は、前記切断部と斜線で連結され、前記切断部は、前記ワイヤに向かって斜線方向に移動されることを特徴とする請求項8に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項13】
前記上板治具及び下板治具が互いに所定の隙間を設けて重なことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項14】
前記上板治具及び前記下板治具には、前記曲げユニット及び前記切断部の切削部が位置するガイド溝が形成されることを特徴とする請求項13に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項15】
前記下板治具は、界面を基準に分離可能に結合される第1の下板部材及び第2の下板部材を含み、
前記第1の下板部材は、前記第2の下板部材に対して回転して、前記上板治具及び前記下板治具の間に固定されたワイヤを下部に移動させることを特徴とする請求項13に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項16】
前記上板治具は、透明材質を含み、
前記上板治具の上部には、前記上板治具を透過して、前記ワイヤの状態を監視するビジョン部が備えられることを特徴とする請求項13に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項17】
前記固定部は、
前記ワイヤを固定する固定治具と、
前記固定治具をワイヤが貫通して吐出される場合、前記ワイヤを固定して一列に配列される少なくとも一対の固定チップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項18】
前記固定部は、更に、
前記ワイヤの下部より前記ワイヤが吐出される方向に垂直な方向に延在し、前記ワイヤと接触するガイドピンを含むことを特徴とする請求項17に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項19】
前記曲げ部は、ベースと、前記ベース上に突出し、前記ワイヤの両側に位置し、前記ワイヤを曲げさせる曲げバーとを含み、
前記曲げバーは、zモーションにより、前記ワイヤを中心に両側に選択的に位置することを特徴とする請求項1に記載のワイヤ曲げ装置。
【請求項20】
前記曲げバーは、前記ワイヤの進行方向に沿って前方又は後方に移動されて、前記ワイヤの回転中心の位置を変化させることを特徴とする請求項19に記載のワイヤ曲げ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科矯正用ワイヤー曲げ装置に関し、より詳しくは、歯科矯正用ワイヤーの折曲げ又は切断時にワイヤの固定力を高めることはもちろん、ワイヤをより様々な形状で、より正確で且つ容易に製作することができ、構造的な安全性及び生産の容易性を有する歯科矯正用ワイヤー曲げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科治療とは、歯牙と、その周囲組織及び口腔を含む顎顔面領域の疾病や非正常的な状態などを予防し診断し、治療を図る一連の治療をいう。
【0003】
最近、口腔衛生状態を改善し、元気な歯牙を維持するために必要な診療の他に、校正治療が多く行われている。校正治療とは、単にゆがんだ歯牙をきちんとすることを含み、成長過程で発生し得る様々な骨格的な不調和を正して、正常な機能を発揮できるようにして、元気な口腔組織及び美しい顔姿を作ってくれることを意味する。
【0004】
このような校正治療過程において、校正用ワイヤが多く使われる。校正患者の歯牙配列、歯牙形などの歯牙構造によって、正確な形状の歯科矯正用ワイヤーを製作することが、施術期間を短縮し、施術効果を向上させる前提条件である。そこで、成功的な校正治療のために、歯科矯正用ワイヤーは、それぞれの患者の口腔構造によって、精巧に成形されなければならない。
【0005】
このような歯科矯正用ワイヤーを成形する方法は、歯牙を含む口腔内部のフレーム(模型)を模した後、歯科医者又は歯機工などによって、手作業で行われることが多かった。
【0006】
このような手作業で校正用ワイヤが成形されると、作業者の熟練度により校正用ワイヤの成形品質が左右され、作業コスト及び作業時間が大きく増加し、これは、校正治療コストの増加とつながる。
【0007】
最近、米国公開特許公報第6,612,143号でのように、歯牙を含む口腔内部構造に対する3D撮影が可能であるので、歯牙を含む口腔構造を3次元にモデリングし、3Dモデリング結果により、校正用ワイヤを、曲げロボットにより曲げる技術が開示されている。
【0008】
しかし、曲げロボットの装備が複雑で、曲げロボットメーカが独占的地位を形成して、装備自体の購買が不可であり、これにより、校正用ワイヤを曲げ成形するコストが極めて高価であるという問題がある。
【0009】
そこで、曲げ装置の構成が単純であり、校正用ワイヤの曲げ成形コストを減らすことができる曲げシステムが要求されている。
【0010】
関連する先行技術としては、米国公開特許公報第6,612,143号、及び大韓民国登録特許第10-1877514号がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国公開特許公報第6,612,143号
【文献】大韓民国登録特許第10-1877514号
【発明の概要】
【解決しようとする課題】
【0012】
本発明の技術的課題は、このようなことから着眼したものであって、本発明の目的は、歯科矯正用ワイヤーの折曲げ及び切断時にワイヤの固定力を高めることはもちろん、ワイヤを様々な形状でより正確で容易に製作することができ、構造的な安全性及び生産容易性を有する歯科矯正用ワイヤー曲げ装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的を実現するための一実施例による歯科矯正用ワイヤー曲げ装置は、ワイヤを供給する供給部と、前記供給部の前端に設置され、前記ワイヤを固定する固定部と、前記固定部により固定されたワイヤを曲げさせる曲げ部とを含む曲げユニッと、前記曲げ部により曲げられたワイヤを切断する切断部とを含み、前記曲げ部は、円周方向に回転するか、一方向に移動して、前記ワイヤの少なくとも一面に接触して前記ワイヤを曲げさせる曲げモジュールとを含むことを特徴とする。
【0014】
前記供給部は、前記ワイヤの移送をガイドする複数のガイドローラを含む少なくとも1つの供給ユニットを含む。
【0015】
前記ガイドローラのそれぞれには、円周方向に沿って凹む案内溝が形成され、前記ワイヤをガイドする。
【0016】
前記供給部は、前記ガイドローラ上で駆動され、前記ガイドローラに駆動力を提供するベルトと、前記ベルトに駆動力を提供する駆動ローラとを含む。
【0017】
前記供給部は、前記ワイヤを固定する第1の固定ユニットと、前記第1の固定ユニットが摺動されるガイドユニットとを含み、前記第1の固定ユニットの摺動により、前記ワイヤが供給される。
【0018】
前記供給部は、更に、前記第1の固定ユニットの後方に位置し、外部から引込まれる前記ワイヤを定位置させる第2の固定ユニットと、前記ガイドユニットが固定されるガイドフレームとを含む。
【0019】
前記第2の固定ユニットは、前記引込まれるワイヤを定位置から前記第1の固定ユニット方向に移動させる回動部を含む。
【0020】
前記切断部は、前記固定部の前端又は後端に設置され、少なくとも1つの切削刃が備えられた切削部を含む。
【0021】
前記切削刃は、前記ワイヤを3方向から同時に切断する三重刃、又は前記ワイヤを二方向から同時に切断する二重刃である。
【0022】
前記切断部は、更に、内周縁に歯が形成されたホイールと、前記ホイールを回転駆動させる切断駆動部とを含み、前記切削部は、前記ホイールの内周縁に沿って回転し、前記ワイヤを切断する。
【0023】
前記切断部は、前記ワイヤにレーザを照射して、前記ワイヤを切断する。
【0024】
更に、前記切断部と連結された結合部材を含み、前記切断部を前記ワイヤに向かう方向
【0025】
更に、互いに所定の隙間を設けて重なり、前記曲げユニッにより曲げられたワイヤが間で延在して固定される上板治具及び下板治具を含むガイド治具部を含む。
【0026】
前記上板治具及び前記下板治具には、前記曲げユニット及び前記切断部の切削部が位置するガイド溝が形成される。
【0027】
前記下板治具は、界面を基準に分離可能に結合される第1の下板部材及び第2の下板部材を含み、前記第1の下板部材は、前記第2の下板部材に対して回転して、前記上板治具及び前記下板治具の間に固定されたワイヤを下部に移動させる。
【0028】
前記上板治具は、透明材質を含み、前記上板治具の上部には、前記上板治具を透過して、前記ワイヤの状態を監視するビジョン部が備えられる。
【0029】
前記固定部は、前記ワイヤを固定する固定治具と、前記固定治具をワイヤが貫通して吐出される場合、前記ワイヤを固定して一列に配列される少なくとも一対の固定チップとを含む。
【0030】
前記固定部は、更に、前記ワイヤの下部より前記ワイヤが吐出される方向に垂直な方向に延在し、前記ワイヤと接触するガイドピンを含む。
【0031】
前記曲げ部は、ベースと、前記ベース上に突出し、前記ワイヤの両側に位置し、前記ワイヤを曲げさせる曲げバーとを含み、前記曲げバーは、zモーションにより、前記ワイヤを中心に両側に選択的に位置する。
【0032】
前記曲げバーは、前記ワイヤの進行方向に沿って前方又は後方に移動されて、前記ワイヤの回転中心の位置を変化させる。
発明の効果]
【0033】
本発明の実施例によると、供給部の少なくとも1つの供給ユニットが一列に配列され、ワイヤを相対的に長手方向に所定の距離だけ断続的に移送させることができるので、ワイヤを一列に均一に移送することができる。
【0034】
また、ガイドローラーの外周縁には、ワイヤが安着して行うように、円周方向に沿って凹む案内溝が形成され、ワイヤが接触箇所から位置ずれなく、安全にガイドローラによって移送される。
【0035】
これに対して、ガイドローラがベルトにより駆動力を伝達されて、ワイヤを提供することができるので、相対的に容易な構造で安定したワイヤ供給が可能である。
【0036】
さらには、供給部は、ワイヤを固定した第1の固定ユニットがガイドユニット上で摺動され、ワイヤを提供することによって、相対的に長いワイヤをより安定して一方向に供給することができ、この場合、外部から引込まれるワイヤを定位置に安着させるための第2の固定ユニットが更に備えられ、ワイヤ位置エラーによる連続的な曲げが行われないという問題を防止することができる。
【0037】
また、切断部の切削部が三重刃からなる場合、三重刃が同時にワイヤの一断面を切断するようにすることによって、ワイヤの切断に際して、切断力が一方向のみに提供されることによるワイヤの不均一な整列を防止することができるので、より精巧に切断を行えるという効果がある。
【0038】
これに対して、切削部が二重刃からなる場合、ワイヤの切断のためにワイヤに向かう二重刃は、互いに同一方向に延在して、ブレードギャップを最小化することができ、ワイヤの切断面がより滑らかな表面を有するようにすることができる。
【0039】
この場合、切断部は、ホイールの駆動で切削部を駆動するように設計されることで、前記三重刃又は二重刃のそれぞれの刃に均一な力を印加することができ、より安定的で且つ精巧な切断が行える。
【0040】
これに対して、レーザによるワイヤ切削を行って、より精巧で精密な切削を行うことができる。
【0041】
また、ワイヤを切断する切断部とリニア移動部とを結合させて、前記切断部が前記リニア移動部により移動するようにすることで、ワイヤの切断が必要な場合は、前記ワイヤに向かう方向に移動してワイヤを切断し、ワイヤの切断を行った後には、ワイヤと離れる方向に移動させて、ワイヤの後続曲げを妨害しない。
【0042】
また、互いに所定のギャップを設けて重ね合わせ、曲げユニッが位置されるガイド溝を形成する上板及び下板治具を形成することで、ワイヤの曲げ部分が前記上板及び下板治具の間で固定するようにすることができ、このため、ワイヤの連続的な曲げ動作において、ワイヤが下部に垂れることを防止することができ、曲げ状態を正しく維持することができる。
【0043】
また、前記下板治具は、互いに回転可能に結合された第1及び第2の下板部材を含み、ワイヤの曲げが終わると、前記第1の下板部材が前記第2の下板部材に対して回転することで、ワイヤを下部に移動することができる。
【0044】
さらには、前記上板治具は、透明な材質からなり、前記下板治具は、不透明な材質からなることで、曲げられたワイヤが前記上板及び下板治具の間に延在することを目視確認することができ、特に、ビジョン部が前記上板治具を透過して、ワイヤが設計により曲げられることを確認し制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1は、本発明の一実施例による歯科矯正用ワイヤー曲げ装置を示す斜視図である。
図2図2は、図1の曲げ装置から、切断部の切断駆動部を除いて示す内部斜視図である。
図3図3は、図2の曲げ装置におけるA部を示す拡大図である。
図4図4は、図2の曲げ装置において、供給部の他の例を示す内部斜視図である。
図5図5は、図2の曲げ装置において、供給部の更に他の例を示す内部斜視図である。
図6図6は、図2の曲げ装置の内部を示す内部斜視図である。
図7図7は、図6の曲げ装置において、曲げ部、固定部、及び切断部を示す拡大図である。
図8図8は、図7の曲げ装置におけるB部を示す拡大図である。
図9図9は、図7の曲げ装置において、治具部の他の例を示す拡大図である。
図10図10は、図2の曲げ装置において、切断部の切削刃の他の例を示す斜視図である。
図11図11は、本発明の他の実施例による曲げ装置を示す斜視図である。
図12図12は、図11の曲げ装置を他の角度から示す斜視図である。
図13図13は、図11の曲げ装置において、曲げユニット、切断部、ガイド治具部などを示す拡大図である。
図14図14は、図11の曲げ装置において、曲げユニット、切断部、ガイド治具部などを示す拡大図である。
図15図15は、図11の曲げ装置において、曲げユニット、切断部、ガイド治具部などを示す拡大図である。
【発明を実施するための具体的な内容】
【0046】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、実施例を本文で詳細に説明しようとする。しかし、これは、本発明を特定した開示形態について限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されるべきである。各図面を説明することに当たり、類似した図面符号を類似した構成要素について使っている。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明することに使用可能であるが、前記構成要素は、前記用語によって限定してはいけない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。本出願において使用する用語は、単に、特定の実施例を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意図しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「からなる」などの用語は、明細書上で記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0047】
他に定義されない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使う全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、一般的に理解されるものと同一の意味を持っている。一般的に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解析されない。
【0048】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例をより詳細に説明しようとする。
【0049】
図1は、本発明の一実施例による歯科矯正用ワイヤー曲げ装置を示す斜視図である。図2は、図1の曲げ装置から、切断部の切断駆動部を除いて示す内部斜視図である。図3は、図2の曲げ装置におけるA部を示す拡大図である。
【0050】
まず、図1及び図2に示しているように、本実施例による歯科矯正用ワイヤー曲げ装置10(以下、曲げ装置という)は、供給部100と、曲げユニット300と、切断部400と、感知部(図示せず)とを含み、前記曲げユニット300は、固定部600と、曲げ部700とを含む。
【0051】
本実施例では、前記供給部100を介してワイヤ(w)が提供されると、前記供給部100の前端に位置した前記固定部600は、前記ワイヤ(w)を固定する。この後、前記固定したワイヤ(w)に対する曲げが必要な場合、前記曲げ部700により前記ワイヤ(w)が曲げられ、また、前記固定されたワイヤ(w)に対する切断が必要であると、前記切断部400により前記ワイヤ(w)が切断される。
【0052】
より具体的に、図2及び図3に示しているように、前記供給部100は、供給ユニットが少なくとも1つ以上が互いに連結され、前記供給ユニットは、複数個連結される場合、ワイヤ(w)の移送経路を直線上に維持するように一列に配置される。そして、前記供給部100は、前記ワイヤ(w)を1方向(X方向)にステップ移送、すなわち、前記ワイヤ(w)を所定の距離分だけ断続的に移送することになる。これに対して、前記供給部100は、曲げ又は切断状態を基に、連続的に前記ワイヤ(w)を移送することができる。
【0053】
この場合、図示していないが、前記供給部100は、前記ワイヤ(w)が引込まれる入口にテーパ形状を含むことで、前記ワイヤ(w)が前記供給部100に容易に引込まれることになる。
【0054】
前記供給部100の供給ユニットのそれぞれは、前記ワイヤ(w)を前記一方向(X)に導く複数のガイドローラ110と、複数の挿入溝121を形成し、前記挿入溝121に前記複数のローラ110をそれぞれ挿入するブラケット120とを含む。
【0055】
この場合、前記ガイドローラ110は、少なくとも2つ以上が、前記ブラケット120の前記挿入溝121に挿入され、前記少なくとも2つ以上のガイドローラ110は、別のモータ(図示せず)の回転力で回転するように設けられ、互いに当接して回転して、前記ワイヤ(w)を導くことができる。
【0056】
そして、前記ワイヤ(w)は、前記ブラケット120の上部に形成された貫通孔122を貫通して互いに当接して回転する前記少なくとも2つ以上のガイドローラ110により、前記一方向(X)に導かれる。
【0057】
前記ガイドローラ110が2つの場合、互いに向かい合うように、前記挿入溝121に位置し、前記2つのガイドローラ110の間に前記ワイヤ(w)が導かれる。
【0058】
これに対して、図3に示しているように、前記ガイドローラ110が4つである場合、2つずつ互いに向かい合うように、2列に前記挿入溝121に位置し、前記2対のガイドローラ110の間に前記ワイヤ(w)が導かれる。
【0059】
この場合、前記ガイドローラの数及び配列方法などは、多様に変形可能である。
【0060】
一方、本実施例でのように、前記ガイドローラ110が、予め形成された前記ブラケット120の前記挿入溝121に位置することで、前記ガイドローラ110のみを介して、前記ワイヤ(w)を導く場合、前記ワイヤ(w)の延在方向を一方向に均一に維持するために、前記ガイドローラ110を整列しなければならないという難しさを解決することができ、整列済みの前記挿入溝121にガイドローラ110のみを位置させることで、別に整列することなく、前記ワイヤ(w)を均一に移動することができる。
【0061】
前記ガイドローラ110のそれぞれの外周縁には、円周方向に沿って凹む案内溝(図示せず)が形成され、前記案内溝に前記ワイヤ(w)が安着して進行する。このように、前記ガイドローラ110のそれぞれの外周縁に前記ワイヤ(w)が安着して進行される前記案内溝が形成されることによって、前記ワイヤ(w)が接触箇所から位置ずれなく、正確で且つ安全にカイドされる。
【0062】
一方、図2に示しているように、前記供給部110のそれぞれの供給ユニットの前記ブラケット120が、前記一方向(X)に沿って、同一線上に配置されることによって、前記ブラケット120を経由する前記ワイヤ(w)が容易に一直線を維持することができ、前記ワイヤ(w)の整列を維持しながら相対的に長く延在することができ、後述する前記曲げユニット300及び前記切断部400において、前記ワイヤ(w)に対する加工を連続して行うことができるので、生産性を向上することができる。
【0063】
一方、前記切断部400は、切断駆動部430を含み、前記切断駆動部430は、後述するホイール410を回転駆動させて、前記ワイヤ(w)に対する切断を行う。
【0064】
この場合、図1に示しているように、前記切断駆動部430は、いわゆる大回転モータであって、前記ワイヤ(w)に対する切断の他に、前記ワイヤ(w)に対する3次元曲げを行うために必要である。ここで、3次元曲げとは、曲げ済みのワイヤが3次元形状を有することを意味し、本実施例においては、前記切断駆動部430により大回転が行われることで、前記切断部400が全体として回転することになって、前記ワイヤに対する3次元形状の曲げが可能となる。
【0065】
一方、前記切断駆動部430が省略され、前記切断部400が全体として回転しないことがあり、この場合、前記ワイヤ(w)に対する曲げは、いわゆる2次元曲げであって、最終的に曲げられたワイヤは、2次元形状を有することになる。
【0066】
図4は、図2の曲げ装置において、供給部の他の例を示す内部斜視図である。
【0067】
前記曲げ装置10は、他の形態の供給部101を含む。
【0068】
すなわち、図4に示しているように、前記供給部101は、ワイヤ蓋体102と、第1及び第2の固定ユニット103、104と、連結ユニット105と、ガイドユニット106と、ガイド駆動部107と、ガイドフレーム108とを含む。
【0069】
前記ワイヤ(w)は、前記ワイヤ蓋体102を介して吐出され、前記吐出されるワイヤ(w)は、まず、前記第2の固定ユニット104により固定される。この場合、前記第2の固定ユニット104は、前記ワイヤ(w)の両側、例えば上側及び下側において、前記ワイヤ(w)に向かって接触し、前記ワイヤ(w)を固定することができる。一方、前記第2の固定ユニット104は、ワイヤが移動する場合、接触が解除して、前記ワイヤ(w)の撓みや離脱などのみを防止する役割を果たすことができ、ワイヤが移動しない状態でのみ、前記ワイヤ(w)を固定することができる。
【0070】
また、前記第2の固定ユニット104から前方側、すなわち、前記ワイヤ(w)が進行する方向(+X)側には、前記第1の固定ユニット103が位置して、前記ワイヤ(w)を更に固定する。
【0071】
この場合、前記第1の固定ユニット103は、前記ワイヤ(w)に向かって3方向にアクセスして前記ワイヤ(w)を固定する3点支持の形態であり、前記ワイヤ(w)が移動する場合、前記第1の固定ユニット103は、前記ワイヤと同時に移動して、前方側(+X)に向かって移動する。
【0072】
すなわち、前記第1の固定ユニット103は、連結ユニット105を介して、前記ガイドユニット106と連結され、前記連結ユニット105は、前記ガイドユニット106上で、前記ガイドユニット106の延在方向(X)に沿って摺動される。
【0073】
この場合、前記ガイドユニット106上における摺動駆動のために、前記ガイド駆動部107が設けられ、前記ガイド駆動部107及び前記ガイドユニット106の固定のためのガイドフレーム108が、前記ガイドユニット106の一側に固定される。そして、前記ガイドユニット106は、前記ガイドフレーム108上に固定され、一方向(X)に延在する。
【0074】
そして、前記第1の固定ユニット103は、前記連結ユニット105と共に、前記ガイドユニット106上で摺動され、この場合、前記ワイヤ(w)は、前記第1の固定ユニット103に固定されるので、前記ワイヤも、前記ガイドユニット106の延在方向に沿って平行に移動することになる。
【0075】
以上のように、前記ワイヤ(w)は、一方向(X)に導かれる。
【0076】
図5は、図2の曲げ装置において、供給部の更に他の例を示す内部斜視図である。
【0077】
前記曲げ装置10は、更に他の形態の供給部111を含む。
【0078】
すなわち、図5に示しているように、前記供給部111は、引込みユニット112と、第1及び第2の固定ユニット113、114、ガイドユニット116、ガイド駆動部117と、ガイドフレーム118とを含む。
【0079】
この場合、前記ワイヤ(w)は、引込みユニット112を介して提供され、前記引込みユニット112は、内側にワイヤが引込まれる貫通路を備えたユニットである。また、前記ワイヤ(w)は、ユーザにより又は別の引込み手段により、前記引込みユニット112に提供される。
【0080】
このように引込まれた前記ワイヤ(w)は、前記第2の固定ユニット114を介して固定進行される。この場合、前記第2の固定ユニット114は、端に回動部119が設けられる。前記回動部119は、図示しているように、円形プレート状で回転可能であり、これにより、前記ワイヤ(w)が前記回動部119に提供されると、前記回動部119により、前記ワイヤ(w)は、前方側(+X)に位置した第1の固定ユニット113に提供される。
【0081】
すなわち、前記第2の固定ユニット114は、前記回動部119を介して、前記ワイヤ(w)が一方向(X)に向かって位置すると共に、一方向(X)に向かって進行するように、定位置させる。
【0082】
より具体的に、前記回動部119において、前記ワイヤ(w)が提供される場合、少し上側へ移動して、前記ワイヤ(w)が前記回動部119側に引き込まれる空間を提供し、以後、前記ワイヤ(w)が前記回動部119側に引込まれると、再度下側に移動して、前記ワイヤ(w)に直接接触することになる。そこで、前記回動部119の回転により、前記ワイヤ(w)は、前記第1の固定ユニット113に向かって前進することになる。
【0083】
このように、前記第2の固定ユニット114により位置が固定進行されたワイヤ(w)は、前記第1の固定ユニット113により固定される。本実施例において、前記第1の固定ユニット113は、上面及び下面において、前記ワイヤ(w)に向かってアクセスして、前記ワイヤ(w)を固定することができ、これに対して、固定される形態は、様々に変形可能である。そして、前記第1の固定ユニット113により前記ワイヤ(w)は固定した状態で、前記ワイヤ(w)の移動と共に、前記第1の固定ユニット113も、前方側(+X)に向かって移動することになる。
【0084】
この場合、前記第1の固定ユニット113は、前記ガイドユニット116上で前記ガイドユニット116の延在方向(X)に沿って摺動される。
【0085】
前記ガイド駆動部117は、前記ガイドユニット116上における摺動駆動のために設けられ、これにより、前記第1の固定ユニット113は、前記ガイドユニット116に沿って摺動駆動される。そして、前記第1の固定ユニット113に固定された前記ワイヤ(w)も、前記ガイドユニット116に沿って駆動され、前方側に向かって提供される。
【0086】
この場合、前記ガイドフレーム118は、前記一方向(X)に沿って延在し、前記ガイドユニット116が、前記ガイドフレーム118に沿って固定され、前記ガイドユニット116は、前記ガイドフレーム118の両側に一対に設けられる。
【0087】
さらには、図示していないが、本実施例では、前記供給部100、101、111により移動する前記ワイヤ(w)の長さ方向移動距離を測定して、前記ワイヤ(w)の巻取不良可否を判断するか、前記供給部により供給されるワイヤ(w)の長さを補正する感知部(図示せず)を更に含むことができる。
【0088】
同様に図示していないが、本実施例では、前記供給部100、101、111により移動する前記ワイヤ(w)の位置をより正確に感知するために、前記感知部が、前記供給部の入口部、前記供給部の中央部、及び前記供給部の出口部にそれぞれ配置されることもできる。
【0089】
この場合、前記感知部は、例えば、フォトセンサ又はマグネチックセンサなどのセンサを使用することができる。
【0090】
そして、前記供給部の入口部の感知部により、前記ワイヤ(w)が前記供給部側に正確に引込まれた否かに関するフィードバック感知を行うことができ、前記供給部の中央部の感知部により、前記ワイヤ(w)が前記供給部を介して正確に移動しているか否かに関するフィードバック感知を行うことができる。同様に、前記供給部の出口部の感知部により、前記ワイヤ(w)が前記供給部の外側に正確に抜け出ているか否かをフィードバック感知することができる。これによって、前記ワイヤ(w)に対するより精度高い感知が可能であり、不良を最小化することができる。
【0091】
図6は、図2の曲げ装置の内部を示す内部斜視図である。図7は、図6の曲げ装置において、曲げ部、固定部、及び切断部を示す拡大図である。図8は、図7の曲げ装置におけるB部を示す拡大図である。
【0092】
図6図7及び図8に示しているように、前記曲げユニット300の前記固定部600は、前記ワイヤ(w)の移送経路上における前記供給部100の前端に設置され、前記供給部100から移送される前記ワイヤ(w)を固定する。
【0093】
前記固定部600は、前記ワイヤ(w)を固定する固定治具及び間隔調整手段620を含む。
この場合、前記固定治具は、前記ワイヤ(w)を挟み、一面が互いに向かい合うように対を成す第1の治具610a及び第2の治具610bからなり、前記間隔調整手段620は、前記第1の治具610a及び前記第2の治具610bがそれぞれ、前記ワイヤ(w)方向にアクセスするように、前記第1の治具610a及び前記第2の治具610bを移動させる。
【0094】
前記間隔調整手段620は、前記第1の治具610aと前記第2の治具610bの間の間隔を調整し、前記ワイヤ(w)が前記第1の治具610aと前記第2の治具610bの間に安着した状態で、前記第1の治具610aと前記第2の治具610bの間隔が減少されるようにして、前記第1及び前記第2の治具610a、610bが前記ワイヤ(w)を固定するようにする。
【0095】
前記第1及び前記第2の治具610a、610bは、前記間隔調整手段620により、前記一方向(X)に吐出する前記ワイヤ(w)の径に合うように、互いにアクセスする方向に移動して、前記ワイヤ(w)を固定するようにする。
【0096】
前記間隔調整手段620は、自動制御され、前記第1及び前記第2の治具610a、610bは、前記ワイヤ(w)を把持して、前記ワイヤ(w)の位置を固定する。
【0097】
一方、前記ワイヤ(w)が前記第1及び第2の治具610a、610bにより固定された状態で、前記曲げユニット300の前記曲げ部700は、前記ワイヤ(w)を、前記一方向(X)に垂直な方向に所定の角度分だけ-180度乃至180度の範囲内で曲げる。
【0098】
また、前記曲げ部700は、図7及び図8に示しているように、ベース701と、曲げモジュール702と、曲げ回転部720と、曲げ駆動部730とを含む。
【0099】
前記ベース701は、所定厚さの円形のプレート形状、すなわち、円筒形状からなる。
【0100】
前記曲げモジュール702は、前記ベース701上から突出し、前記ベース100の回転により共に回転して、前記ワイヤ(w)を曲げるか、前記ベース701上で移動して、前記ワイヤ(w)を曲げる。
【0101】
前記曲げ回転部720は、前記ベース701の下部に装着して回転し、前記ベース701を回転させ、前記曲げ駆動部730は、前記曲げ回転部720の下部で前記曲げ回転部720に駆動力を提供して、前記曲げ回転部720を回転することができる。
【0102】
より具体的に、前記曲げモジュール702は示しているように、空間を通じて、前記ワイヤ(w)が間を貫通して配置されるように、前記ベース701上から上方向に突出した一対の曲げバーである。これに対して、前記曲げモジュール702は、前記ワイヤ(w)を曲げることができる様々な形状に形成することもできる。
この場合、前記曲げ回転部720は、前記ベース100が回転することにつれ、前記ベース100上に形成された前記曲げモジュール702を円周方向に移動して、前記ワイヤ(w)を曲げることができ、その回転方向によって、前記ワイヤ(w)の曲げ方向を決めることができる。
【0103】
すなわち、前記曲げ回転部720は、-180度乃至+180度範囲の角度で所定の角度分だけ、時計方向又は反時計方向に回転することになり、これにより、前記ベース701も、所定の角度分だけ、時計方向又は反時計方向に回転することになることで、前記ワイヤ(w)の曲げ角度が決められる。
【0104】
そこで、前記曲げ回転部720及び前記ベース701はいずれも、-180度乃至+180度範囲の角度で、所定の角度分だけ回転することができるので、前記ワイヤ(w)は、患者の口腔内の歯牙又は歯茎の屈曲構造を反映して成形することができる。
【0105】
以上のように、前記ベース701及び前記曲げ回転部720が所定の角度分だけ回転し、これにより、前記曲げモジュール702によって、前記ワイヤ(w)が所定の角度で折られて曲げることになる。
【0106】
この場合、前記曲げモジュール702は、前記ワイヤ(w)の延在方向に垂直な方向に前記ワイヤ(w)と直接接触して、直接力を与えることで、前記ワイヤ(w)を曲げさせ、前記曲げモジュール702が一対の曲げバーで構成される場合、前記ワイヤ(w)の一側面に選択的に接触し力を与えて、一方向への回転を誘導することになる。
【0107】
また、曲げ量やワイヤの強度などを考えて、前記曲げモジュール702による曲げは、複数回繰返して行うこともできる。
【0108】
一方、前記ワイヤ(w)の曲げが完了すると、前記切断部400は、前記ワイヤ(w)を所定の長さに切断する。前記切断部400は、前記ワイヤ(w)の移送経路上に位置し、本実施例の場合、図6に示しているように、前記固定部600の後端に位置することができる。
【0109】
より具体的に、図6及び図7を再度参照すると、前記切断部400は、内周縁に歯412が形成されたホイール410と、前記ホイール410の前記歯412と噛み合って前記ホイール410の内周縁に沿って移動し、前記ワイヤ(w)の断面を切断する切削部420と、前記ホイール410を回転駆動させる切断駆動部430とを含む。
【0110】
前記切削部420は、前記ワイヤ(w)の断面を切断する少なくとも1つの切削刃421を備える。
【0111】
この場合、前記切削刃421は、前記ワイヤ(w)を3方向から同時に切断する三重刃であり得る。前記切削刃421が三重刃である場合、前記切削刃421はそれぞれ、ギアホイール422に回転自在に結合され、前記ギアホイール422が前記ホイール410の歯412に噛合わせることになる。
【0112】
これによって、前記ホイール410が回転すると、前記ギアホイール422も回転することになり、これにより、前記切削刃421は、前記ワイヤ(w)に向かってアクセスしながら、同時に前記ワイヤ(w)を切断することになる。
【0113】
特に、本実施例では、前記切削刃421が三重刃からなり、前記三重刃が同時に均一な力を加えて、前記ワイヤ(w)の一端面を切断することで、前記ワイヤ(w)をより精巧で均一に切断することができる。
【0114】
特に、本実施例では、ワイヤ(w)が中央に貫通し、前記ワイヤ(w)の外側を覆うように、内周縁に歯412が形成されたホイール410が設けられ、前記ホイール410の回転駆動だけで前記切削刃421を作動させて、前記ワイヤ(w)に対する切断が行えるので、駆動メカニズムを簡単に構成しながらも、切断効果を向上することができる。
【0115】
図9は、図7の曲げ装置において、治具部の他の例を示す拡大図である。
【0116】
図9に示しているように、本例の場合、前記固定部600は、前記ワイヤ(w)を固定する固定治具611を含み、前記固定治具611は、円筒形状で、内部を前記ワイヤ(w)が貫通して固定される。
【0117】
そして、本例の場合、前記固定治具が一対の第1及び第2の治具を含む形態で構成されず、内部に形成された孔を介して、前記ワイヤ(w)が貫通して固定され、これにより、前記固定治具611は、前記ワイヤ(w)を固定することになる。
【0118】
この場合、曲げ部710は、曲げモジュール703及び曲げ回転部721を含み、前記曲げ回転部721は、上部の前記曲げモジュール703を回転させて、前記ワイヤ(w)を曲げるようになる。
【0119】
また、前記曲げモジュール703は、前記曲げ回転部721から上部方向に垂直に延在し、前記ワイヤ(w)の一側において、前記ワイヤ(w)に対する曲げを行うことができる。
【0120】
図10は、図2の曲げ装置において、切断部の切削刃の他の例を示す斜視図である。
【0121】
図10に示しているように、前記切断部401では、前記切削部420の切削刃423が二重刃からなることもできる。この場合、図面には、前記切削刃423が二重刃で構成されるものだけを示しているが、前記二重刃である切削刃423を動作する駆動メカニズムは、図6及び図7を参照して説明した前記切削刃421が三重刃である場合に対して、刃の個数と形状が異なるだけで、動作メカニズムと配置構造は実質的に同一であるため、重複する説明は省略する。
【0122】
前述したように、前記切削刃421が三重刃からなる場合、ワイヤ(w)の切断のために、ワイヤに向かう切削刃のそれぞれの側面の間に隙間が生じることがあり、ワイヤの切断される断面が滑らかでなく切断することがある。
【0123】
しかし、前記切削刃423が二重刃からなる場合、ワイヤ(w)の切断のために、ワイヤに向かう二重刃は、互いに同じ方向に延在して、ブレードギャップを最小化することができ、ワイヤの切断面がより滑らかな表面を有することができる。
【0124】
一方、図示していないが、前記ワイヤ(w)は、レーザの照射により切断することもできる。 すなわち、前記切断部が、レーザ切断ユニットを含むことができる。
【0125】
前述した三重刃又は二重刃方式の切断の場合、複数の刃が同時にワイヤ(w)に接して切断が行われることで、変形を最小化し、均一にワイヤに対する切断が可能であるが、前記ワイヤが相対的に薄いか、又は強度が低い材料を含むと、このような均一な切断は難しいという問題が生じることがある。
【0126】
そこで、前記切断部をレーザ切断ユニットから形成することによって、相対的に薄い厚さ又は相対的に低い強度のワイヤに対する切断を、より精巧で且つ変形がなく均一になるように切断を行うことができる。
【0127】
図11は、本発明の他の実施例による曲げ装置を示す斜視図である。図12は、図11の曲げ装置を他の角度から示す斜視図である。図13図14、及び図15は、図11の曲げ装置において、曲げユニット、切断部、ガイド治具部などを示す拡大図である。
【0128】
図11乃至図15に示しているように、本実施例による曲げ装置20は、供給部170と、曲げユニット370と、切断部401と、リニア移動部480と、ガイド治具部870と、ビジョン部970とを含む。
【0129】
本実施例において、前記供給部170は、ガイドローラ172と、駆動ローラ173と、転換ローラ174と、ベルト175とを含み、前記ワイヤ(w)を前記側壁部171を通過して提供する。
【0130】
前記ガイドローラ172は、複数個が一方向(X)に沿って1列に延在可能であり、前述したように、前記ガイドローラ172には、図示していないが、円周方向に沿って凹む案内溝が形成されて、前記ワイヤ(w)が前記案内溝に嵌合してガイドされる。
【0131】
本実施例の場合、前記ガイドローラ172は、それぞれの別の駆動力で駆動されず、その場で回転だけが可能であり、前記ベルト175を介して回転駆動力を提供される。
【0132】
すなわち、前記ガイドローラ172は、前記ガイドローラ172の延在方向と離隔した位置に位置する前記駆動ローラ173と前記ベルト175を介して互いに連結され、前記ベルト175の方向転換のための転換ローラ174がそれぞれ、前記駆動ローラ173に隣接して配置される。
【0133】
この場合、前記駆動ローラ173及び前記転換ローラ174の位置、配列、及び個数などは、多様に設計可能である。
【0134】
そして、前記駆動ローラ173で回転駆動力が発生すると、前記ベルト175により前記回転駆動力が前記ガイドローラ172へ伝達され、また、前記ガイドローラ172は、その場で回転することになる。
【0135】
その結果、前記ガイドローラ172の案内溝に位置する前記ワイヤ(w)は、前記一方向(X)に進行することになる。
【0136】
一方、図示していないが、前記供給部170は、前記ワイヤ(w)が引込まれる入口に、テーパ形状を含むことで、前記ワイヤ(w)が前記供給部170に容易に引込まれることになる。
【0137】
さらには、本実施例では図示していないが、前記供給部170を通じて移動する前記ワイヤ(w)の長さ方向移動距離を測定して、前記ワイヤ(w)の巻取不良可否を判断するか、前記供給部170を通じて供給されるワイヤ(w)の長さを補正する感知部(図示せず)をさらに含むことができる。
【0138】
以上のように、前記ガイドローラ172により移動される前記ワイヤ(w)は、側壁部171を通過して、前記側壁部171の前端に位置した曲げユニット370に提供される。
【0139】
一方、図14に示しているように、前記曲げユニット370は、固定部390と、曲げ部380とを含む。
【0140】
前記曲げユニット370の前記固定部390は、前記ワイヤ(w)の移送経路上における前記供給部170の前端に、すなわち、前記側壁部171の前端に設けられ、前記供給部170から移送する前記ワイヤ(w)を固定する。
【0141】
前記固定部390は、第1及び第2の治具391、392と、間隔調整手段(図示せず)と、一対の固定チップ393と、固定プレート395と、ガイドピン394とを含む。
【0142】
まず、前記第1及び第2の治具391、392は、前記ワイヤ(w)を挟んで、一面が互いに向かい合うように対をなし、前記ワイヤ(w)の吐出をガイドする。
【0143】
前記一対の固定チップ393は、前記第1及び第2の治具391、392の端部から延在したワイヤ(w)の両側に位置すると共に、後述する曲げバーの間に位置する。すなわち、前記一対の固定チップ393は、前記第1及び第2の治具391、392の前端部に位置して、前記ワイヤ(w)を固定することができる。
【0144】
また、前記一対の固定チップ393は、2対以上に形成可能であり、それぞれの一対の固定チップ393は、互いに離隔して配置され、前記ワイヤ(w)の両側部をそれぞれ把持して固定することで、前記ワイヤ(w)の曲げに際して、前記ワイヤ(w)に対する固定力を向上することができる。
【0145】
このように、前記一対の固定チップ393が2対以上に設けられる場合、前記曲げバーに相対的により近く位置した一対の固定チップ393が、前記ワイヤ(w)が曲げられる場合、回転中心の役割を果たすことができる。
【0146】
一方、前記固定部390は、図示していないが、前記第1の治具391及び前記第2の治具392がそれぞれ、前記ワイヤ(w)方向にアクセスするように、前記第1の治具391及び前記第2の治具392を移動させる間隔調整手段(図示せず)を更に含むことができる。
【0147】
さらには、前記一対の固定チップ393は、円筒形状からなることによって、前記一対の固定チップの端面が円弧形状からなるので、前記ワイヤ(w)が前記第1及び第2の治具391、392の間を貫通して吐出される場合、前記ワイヤ(w)が前記一対の固定チップの断面によって係止することなく、円滑に吐出される。
【0148】
前記間隔調整手段(図示せず)は、前記第1の治具391と前記第2の治具392の間の間隔を調整するもので、前記ワイヤ(w)が、前記第1の治具391と前記第2の治具392の間に安着した状態で、前記第1の治具391と前記第2の治具392の間隔が減少するようにすることができる。
【0149】
前記第1及び第2の治具391、392は、前記間隔調整手段により、一方向に吐出する前記ワイヤ(w)の径に合うように、互いにアクセスする方向に移動され、前記ワイヤ(w)を把持することができる。
【0150】
前記間隔調整手段は、自動制御され、前記第1及び第2の治具391、392は、前記ワイヤ(w)を把持して、前記ワイヤ(w)の位置を固定する。
【0151】
一方、前記固定プレート395は、プレート形状からなり、上面に前記一対の固定チップを位置させ、前記ワイヤ(w)の下部に位置して、前記ワイヤ(w)を支持することができる。すなわち、前記ガイドピン394は、前記ワイヤ(w)が前記第1及び第2の治具391、392の間から離脱することを防止することができ、前記ワイヤ(w)が下部に動くか、垂れることを防止することができる。
【0152】
また、前記固定プレート395の上面には、前記ワイヤが吐出される方向に垂直な方向に延在した溝(図示せず)が形成され、前記溝に前記ガイドピン394が挿入される。
【0153】
この場合、前記ガイドピン394が円棒状からなり、前記ワイヤ(w)が吐出する方向に垂直な方向に延在し、これにより、前記ワイヤ(w)が前記固定プレート395上で前記固定プレート395と接して吐出される間、前記ワイヤ(w)は、一部分が前記ガイドピン394と接することで、前記固定プレート395により干渉されることを回避することができるようになる。
【0154】
ここで、前記固定プレート395上に形成される前記ガイドピン394の数は、多様に設計可能である。
【0155】
さらには、前記ガイドピン394は、前記固定プレート395の上面に形成された前記溝に挿入して、一方向に回転する場合、前記ガイドピン394が回転し、前記ワイヤ(w)と接触することで、前記ワイヤ(w)の吐出をガイドすることができるので、前記ワイヤ(w)がより容易に吐出される。
【0156】
さらに、前記第1及び第2の治具391、392により、前記ワイヤ(w)が固定した状態で、前記曲げユニット370の前記曲げ部380が、前記ワイヤ(w)を必要な方向に曲げることになる。すなわち、前記ワイヤ(w)は、治療の目的に適して、患者の歯列状態に合うように予めプログラム化され、所定の曲げ方向、曲げ量などによって曲げられるべきであり、前記曲げ部がこれを行うことになる。
【0157】
一方、前記曲げ部380による曲げは、前記ワイヤ(w)が吐出されると共に行われ、これにより、前記曲げ部380により曲げられた部分は、前記第1及び第2の治具391、392の前端に進行して位置することになる。
【0158】
より具体的に、前記曲げ部380は、ベース381と、曲げバー383とを含む。
【0159】
前記ベース381は、所定厚さの円形のプレート形状、すなわち、円筒形状からなる。
【0160】
前記曲げバー383は、前記ベース381上に突出した状態で、前記ベース上において、前記ベースの円周方向に沿って移動することで、前記ワイヤ(w)を曲げることができる。
【0161】
この場合、前記曲げバー383は、前記ワイヤ(w)の一面に配置されて、前記ワイヤ(w)を特定の方向、すなわち、一方向に向かって曲げさせ、これに対して、前記ワイヤ(w)を前記特定方向の反対方向、すなわち、他方向に向かって曲げさせようとする場合は、前記曲げバーが前記ワイヤ(w)の他側に位置しなければならない。
【0162】
このために、前記曲げバー383は、前記ベース381上に突出した状態で、Zモーション(垂直方向移動)により、前記ベース381に形成されたホール(h)に挿入された後、前記ベース381が回転することによって共に回転されて、前記ワイヤ(w)の他側に位置するようになると、再度、前記ベース381上にZモーション、すなわち、突出して前記ワイヤ(w)を曲げさせる。
【0163】
このように、前記曲げバー383は、前記ベース381に形成された前記ホール(h)への挿入及び前記ベース381の上部へのZモーションにより、前記ワイヤ(w)を中心に両側にそれぞれ移動して位置することができる。すなわち、1つの前記曲げバー383により、前記ワイヤ(w)の両側からそれぞれ特定方向への前記ワイヤ(w)の曲げが可能である。
【0164】
そこで、前記ワイヤ(w)に前記曲げバー383による干渉が発生しないので、前記ワイヤ(w)の曲げ角度が制限的になるという問題を防止することができ、より広い範囲のワイヤ曲げ角度を有し、これにより、前記ワイヤ(w)をより多様な角度でより多様に曲げさせることができる。
【0165】
さらには、前記曲げバー383は、前記ワイヤ(w)の進行方向によって前後方向に位置移動が可能である。これにより、前記曲げバー383にょり前記ワイヤ(w)を回転させる場合、前記ワイヤ(w)の回転中心の位置を変化することができる。
【0166】
すなわち、前記曲げバー383が前記固定部390の固定チップ393側に位置した状態で前記ワイヤ(w)を曲げると、前記ワイヤ(w)の回転中心は、前記固定チップ393にアクセスするようになり、これに対して、前記曲げバー383が前記固定チップ393から離れて位置した状態で曲げると、前記ワイヤ(w)の回転中心は、前記固定チップ22から離れて位置することになる。
【0167】
以上のように、前記曲げ部により、前記ワイヤ(w)に対する曲げが終わると、前記ワイヤ(w)に対する切削が行われる。
【0168】
この場合、前記切断部401は、前記リニア移動部480により移動され、図示しているように、ワイヤ(w)に向かう方向に移動して、前記ワイヤ(w)を切断し、前記ワイヤ(w)の切断動作を行った後は、再度、前記リニア移動部480により、前記ワイヤ(w)と離れる方向に移動される。
【0169】
より具体的に、図13及び図15を参照すると、前記リニア移動部480は、リニアモータ481と、結合部材483とを含み、前記切断部401は、回転軸471と、切削部473と、胴部材475とを含む。
【0170】
前記リニアモータ481は、線形移送力を提供し、前記結合部材483は、前記切断部401と結合して、前記切断部401に前記線形移送力を伝達し、図示しているように、斜線方向又は対角線方向に延在して、前記切断部401を、前記斜線方向又は対角線方向に線形移動させる。
【0171】
すなわち、前記リニアモータ481は、前記切断部401を前記ガイド治具部870に対して斜線方向に向かって移動させて、前記ワイヤ(w)にアクセスするか、前記ワイヤ(w)から離れるようにする。これは、前記ビジョン部970が前記ワイヤ(w)に対する切断状況を監視するために、ガイド溝871の垂直上側に位置するので、前記ビジョン部970との干渉を最小化するための配置である。
【0172】
前記切削部473は、外周面に切削刃が形成された円形プレート形状であり、回転軸471を中心に回転し、前記ワイヤ(w)を切削する。前記胴部材475は、前記回転軸471に回転力を提供し、一側面が前記結合部材483に結合して、前記結合部材483から前記線形移送力を伝達される。
【0173】
この場合、前記切削部473は、例えば、グラインダー形態で回転し、前記ワイヤ(w)を切断することができる。
【0174】
このように、前記切断部401は、前記リニア移動部480により、前記ガイド治具部870に対して斜線方向に移動しながら、前記ワイヤ(w)の切断が必要な場合は、前記ワイヤ(w)に向かう方向に移動して、前記ワイヤ(w)を切断し、前記ワイヤ(w)の切断を行った後は、前記ワイヤ(w)の後続曲げに妨げられないように、前記ワイヤ(w)と離れる方向に移動する。
【0175】
一方、前記ガイド治具部870は、前記供給部170の前端に位置し、前記ワイヤ(w)の吐出方向に沿って、プレート形状に延在する。この場合、前記ガイド治具部870は、ガイド溝871と、重ね合わせる上板治具880及び下板治具890とを含む。
【0176】
前記上板及び下板治具880、890は、前記供給ユニット170の側壁部171から垂直方向に延在し、前記ガイド溝871は、前記上板及び下板治具880、890と前記側壁部171の間に形成された空間で、前記ガイド溝871に前記曲げユニット370が位置する。このように、前記ガイド溝871の形成により、前記ワイヤ(w)に対する切断が必要な場合、前記切削部473は、前記ガイド溝871の内側に位置して、前記ワイヤ(w)を切断することになる。
【0177】
また、前記上板及び下板治具880、890が互いに所定の隙間を設けて重なるので、前記曲げユニット370により曲げられる前記ワイヤ(w)は、前記上板及び下板治具880、890の間で延在し固定される。
【0178】
これにより、前記ワイヤ(w)が連続して曲げ延在される場合、前記ワイヤ(w)の曲げ済み部分は、前記上板及び下板治具880、890の間に固定され、前記ワイヤ(w)の連続的な曲げ動作時に、前記ワイヤ(w)が上部又は下部に撓まれるか、垂れることが防止され、既に曲げられた状態を正確に維持することができるようになる。
【0179】
一方、前記下板治具890は、界面893を基準に、分離可能に結合される第1の下板部材891と、第2の下板部材892とを含む。
【0180】
この場合、前記第1及び第2の下板部材891、892は、前記第1の下板部材891の一側面を貫通し、前記界面893と近接して形成された回転部材895により結合し連結される。
【0181】
すなわち、前記第2の下板部材892が前記側壁部171に結合固定した状態で、前記第1の下板部材891は、前記回転部材895により、前記第2の下板部材892に対して回転可能であり、前記第1の下板部材891が、前記回転部材895が形成された一側面を中心に回転する場合、前記第1及び第2の下板部材891、892は、前記界面893を基準に分離可能であり、これにより、前記上板及び下板治具880、890の間に固定した前記ワイヤ(w)は、下部へ移動することができる。
【0182】
そこで、成形が全て終了した前記ワイヤ(w)は、下部に位置した別のトレーや保存部(図示せず)に移動され、外部に伝達されることができる。
【0183】
一方、前記上板治具880は、透明な材質から形成され、前記下板治具890は、不透明な材質から形成され、これにより、前記曲げられたワイヤ(w)が、前記上板及び下板治具880、890の間に延在することを目視確認することができる。
【0184】
前記ビジョン部970は、前記上板治具880の上部に形成され、このように、透明な前記上板治具880を透過して、前記ワイヤ(w)が設計によって曲げられることを確認し、前記ワイヤ(w)が設計の通り曲げられない場合、前記曲げユニット370を制御する。
【0185】
さらに、前記ビジョン部970は、前記曲げ量、前記曲げ角度などを測定した後、該当曲げ量値、該当曲げ角度値などを外部システム(図示せず)に転送して、更なる曲げが必要であるか否かを判断することができる。
【0186】
一方、図示していないが、本実施例における曲げ装置20は、レーザヒート部を更に含み、前記レーザヒート部は、前記曲げユニット370の上部に位置し、前記ガイド溝871に位置し、前記曲げユニット370の前記一対の固定チップにより固定されたワイヤ(w)を局所的に溶融させる役割を果たす。このような溶融は、曲げられる部分に対してのみ局所的に行われ、このような局所的な溶融により、前記曲げユニット370による曲げがより容易に行われる。
【0187】
この場合、前記レーザヒート部は、前記ワイヤ(w)の形状を維持できるほどにレーザを照射して局所的に溶融させ、このように前記局所的に溶融されたワイヤ(w)は、前記曲げユニット370の前記曲げ部により設計された通り、より容易で且つ正確に曲げられる。
【0188】
特に、前記ワイヤ(w)は、歯科矯正用ワイヤーであって、相対的に強度が高いため、高い曲げが必要であり、1回の曲げでは、必要量の曲げが行われないことがある。そこで、前記ワイヤ(w)に対する局所的な溶融で曲げが行われる部分に対する強度を低下させて、相対的に少ない回数又は1回の曲げで必要量の曲げを行って、曲げ工程をより正確で容易に行うことができる。
【0189】
本発明の実施例によると、供給部の少なくとも1つの供給ユニットが一列に配列され、ワイヤを相対的に長い方向に所定の距離分だけ断続的に移送させることができるので、ワイヤを一列に均一に移送することができる。
【0190】
また、ガイドローラの外周縁には、ワイヤが安着して進行するように、円周方向に沿って凹む案内溝が形成されて、ワイヤが接触箇所から位置ずれないように、安全にガイドローラにより移送することができる。
【0191】
これに対して、ガイドローラがベルトにより駆動力を伝達されて、ワイヤを提供することができるので、相対的に容易な構造で安定したワイヤ供給が可能である。
【0192】
さらには、供給部は、ワイヤを固定した第1の固定ユニットがガイドユニット上で摺動され、ワイヤを提供することによって、相対的に長いワイヤをより安定して一方向に供給することができ、この場合、外部から引込まれるワイヤを定位置に安着させるための第2の固定ユニットが更に設けられ、ワイヤ位置エラーによる連続的な曲げが行われないという問題を防止することができる。
【0193】
また、切断部の切削部が三重刃で形成される場合、三重刃が同時にワイヤの一端面を切断することによって、ワイヤの切断時、切断力が一方向にのみ提供されることによるワイヤの不均一な整列を防止することができるので、より精度高い切断が行える。
【0194】
これに対して、切削部が二重刃で形成される場合、ワイヤの切断のために、ワイヤに向かう二重刃は、互いに同一方向に延在して、ブレードギャップを最小化することができるので、ワイヤの切断面がより滑らかな表現を有することができる。
【0195】
この場合、切断部は、ホイールの駆動によって切削部を駆動するように設計されることで、前記三重刃又は二重刃のそれぞれの刃に均一な力を印加することができるので、より安定的で且つ精度高い切断が行える。
【0196】
これに対して、レーザによるワイヤ切削を行って、より精巧で精密な切削を行うことができる。
【0197】
これとは異なり、ワイヤを切断する切断部とリニア移動部とを結合させて、前記切断部が前記リニア移動部によって移動されるようにすることで、ワイヤの切断が必要な場合は、前記ワイヤに向かう方向に移動してワイヤを切断し、ワイヤを切断した後には、ワイヤと離れる方向に移動させて、ワイヤの後続曲げを妨害しないことができる。
【0198】
また、互いに所定の隙間を形成して重ね合わせ、曲げユニッが位置されるガイド溝を形成する上板及び下板治具を形成することで、ワイヤの曲げ部分が前記上板及び下板治具の間で固定されるようにすることができ、これにより、ワイヤの連続的な曲げ動作時に、ワイヤが下部に垂れることを防止することができるので、曲げ状態を正確に維持することができる。
【0199】
また、前記下板治具は、互いに回転可能に結合された第1及び第2の下板部材を含み、ワイヤ曲げが終了すると、前記第1の下板部材が前記第2の下板部材に対して回転することで、ワイヤを下部に移動することができる。
【0200】
さらには、前記上板治具は、透明な材質からなり、前記下板治具は、不透明な材質からなることで、曲げられたワイヤが前記上板及び下板治具の間で延在することを目視確認することができ、特に、ビジョン部が前記上板治具を透過して、ワイヤが設計によって曲げられることを確認し制御することができるという効果がある。
【0201】
前記では、本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者は、下記の請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更できることを理解できるだろう。
【符号の説明】
【0202】
10、20 : 曲げ装置
100、101、111、170 : 供給部
110、172 : ガイドローラ
300、370 : 曲げユニット
400、401 : 切断部
420、473 : 切削部
430 : 切断駆動部
480 : リニア移動部
483 : 結合部材
600 : 固定部
380、700 : 曲げ部
702 : 曲げモジュール
870 : ガイド治具部
880 : 上部治具
890 : 下部治具
891 : 第1の下板部材
892 : 第2の下板部材
970 : ビジョン部
w : ワイヤ
図1
図2
図3
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図5
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図10
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