IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特許7062164バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車
<>
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図1
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図2
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図3
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図4
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図5
  • 特許-バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-22
(45)【発行日】2022-05-06
(54)【発明の名称】バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6554 20140101AFI20220425BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20220425BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20220425BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20220425BHJP
   H01M 10/627 20140101ALI20220425BHJP
【FI】
H01M10/6554
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/647
H01M10/627
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019531137
(86)(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 KR2018004356
(87)【国際公開番号】W WO2018199521
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2019-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2017-0053845
(32)【優先日】2017-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ホ-ジュン・チ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-オ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン-ウォン・ソ
(72)【発明者】
【氏名】ユン-グ・イ
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-018915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0183178(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0021122(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0021650(KR,A)
【文献】特表2011-503794(JP,A)
【文献】特表2014-504779(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/6554
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/627
H01M 10/647
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーモジュールであって、
相互並んで積層される複数個のバッテリーセルと、
前記複数個のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、
前記モジュールケースの外側に装着され、前記複数個のバッテリーセルを冷却するためのヒートシンクと、
前記ヒートシンク及び前記複数個のバッテリーセルに接触して配置され、少なくとも部分的に前記モジュールケースを貫通する少なくとも一つの熱伝達パッドと、
を含み、
前記少なくとも一つの熱伝達パッドの一方の面が、前記複数個のバッテリーセルに接触して配置され、
前記熱伝達パッドの前記一方の面には、前記複数個のバッテリーセルをより安定的に接触させると共に、前記複数個のバッテリーセルを支持できるように前記複数個のバッテリーセルの一部分が挿入される複数個のセル挿入孔が形成されることを特徴とするバッテリーモジュール。
【請求項2】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他方の面が、前記モジュールケースの外へ突出し、前記ヒートシンクに直接的に接触することを特徴とする請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記モジュールケースには、前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他方の面における一部が貫通する少なくとも一つのパッド貫通孔が備えられることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記モジュールケースが、前記ヒートシンクと所定の間隙を有するように配置されることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドが、単一部材からなることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他方の面には、少なくとも一つの突起が設けられることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記ヒートシンクは、
前記モジュールケースの下側に備えられ、
前記熱伝達パッドは、一つが備えられ、前記モジュールケースの底部で前記複数個のバッテリーセルと前記ヒートシンクとを連結することを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
前記モジュールケースの両側面に備えられ、
前記熱伝達パッドは、
一対が備えられ、前記モジュールケースの両側面で前記複数個のバッテリーセルと前記ヒートシンクとを連結することを特徴とする請求項2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項9】
前記複数個のバッテリーセルが、パウチ型二次電池として設けられることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項10】
請求項1に記載の少なくとも一つのバッテリーモジュールと、
前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースと、
を含むことを特徴とするバッテリーパック。
【請求項11】
請求項10に記載の少なくとも一つのバッテリーパックを含むことを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車に関する。
【0002】
本出願は、2017年4月26日出願の韓国特許出願第10-2017-0053845号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0003】
多様な製品への適用が容易であり、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用器機のみならず電気的駆動源によって駆動する電気自動車(Electric Vehicle,EV)またはハイブリッド自動車(Hybrid Electric Vehicle,HEV)などに普遍的に応用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させることができるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用に伴う副産物が一切発生しないという点で環境に優しく、エネルギー効率性の向上のための新しいエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在、広く使用される二次電池の種類としては、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、即ち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.6Vである。したがって、これよりさらに高い出力電圧が要求される場合、複数の二次電池セルを直列接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに要求される充放電容量によって複数の二次電池セルを並列接続してバッテリーパックを構成し得る。したがって、前記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの個数は、要求される出力電圧または充放電容量によって多様に設定することができる。
【0005】
一方、複数の二次電池セルを直列・並列接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルからなるバッテリーモジュールを先に構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールを用いてその他の構成要素を追加してバッテリーパックを構成する方法が通常である。
【0006】
従来のバッテリーモジュールは、通常、相互並んで積層される複数個のバッテリーセルと、複数個のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、モジュールケースの外側に装着され、複数個のバッテリーセルを冷却するためのヒートシンクと、を含んで構成される。
【0007】
ここで、従来のバッテリーモジュールは、熱伝達効率を高めるよう、モジュールケースの内部でバッテリーセルと接触して配置される内側熱伝達部材と、モジュールケースを挟んで内側熱伝達部材に対向して配置され、ヒートシンクと接触して配置される外側熱伝達部材と、をさらに含んで構成される。このような構造を有する従来のバッテリーモジュールの場合、バッテリーセルで発生した熱が内側熱伝達部材、モジュールケース及び外側熱伝達部材を経てヒートシンクへ伝達される。
【0008】
しかし、従来のバッテリーモジュールにおいては、バッテリーセルの熱がヒートシンクへ伝達されるとき、二つの熱伝達部材を通るようになり、その中間経路にモジュールケースも含まれることから、熱伝達経路の距離が長くなるという問題がある。
【0009】
また、従来のバッテリーモジュールにおいては、モジュールケースを挟んでいる二つの熱伝達部材によって、モジュールの全体サイズが大きくなるしかないため、最近のスリム化トレンドによるモジュールスリム化を阻害し、エネルギー密度面でも不利であるという問題がある。
【0010】
さらに、従来のバッテリーモジュールにおいては、二つの熱伝達部材の装着によって製造コストが増加し、製造効率が低下してしまう問題がある。
【0011】
そこで、前述の問題点を解決できるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、バッテリーセルからヒートシンク側への熱伝達経路の距離を短縮できるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、最近のスリム化トレンドに乗って更なるスリム化の可能な構造を有し、エネルギー密度を向上させることができるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することを他の目的とする。
【0014】
さらに、本発明は、製造コストを節減し、かつ製造効率を高めることができるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することをまた他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を達成するため、本発明は、バッテリーモジュールであって、相互並んで積層される複数個のバッテリーセルと、前記複数個のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、前記モジュールケースの外側に装着され、前記複数個のバッテリーセルを冷却するためのヒートシンクと、前記ヒートシンク及び前記複数個のバッテリーセルに接触して配置され、少なくとも部分的に前記モジュールケースを貫通する少なくとも一つの熱伝達パッドと、を含むことを特徴とするバッテリーモジュールを提供する。
【0016】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドの一端部は、前記複数個のバッテリーセルに接触して配置され、前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他端部は、前記モジュールケースの外へ突出し、前記ヒートシンクに直接的に接触し得る。
【0017】
前記モジュールケースには、前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他端部が貫通する少なくとも一つのパッド貫通孔が備えられ得る。
【0018】
前記モジュールケースは、前記ヒートシンクと所定の間隙を有するように配置され得る。
【0019】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドは、単一部材からなり得る。
【0020】
前記少なくとも一つの熱伝達パッドの他端部には、少なくとも一つの突起が設けられ得る。
【0021】
前記ヒートシンクは、前記モジュールケースの下側に備えられ、前記熱伝達パッドは、一つが備えられ、前記モジュールケースの底部で前記複数個のバッテリーセルと前記ヒートシンクとを連結し得る。
【0022】
前記モジュールケースの両側面に備えられ、前記熱伝達パッドは、一対で備えられ、前記モジュールケースの両側面で前記複数個のバッテリーセルと前記ヒートシンクとを連結し得る。
【0023】
前記複数個のバッテリーセルは、パウチ型二次電池として設けられ得る。
【0024】
そして、本発明は、バッテリーパックであって、前述の実施例による少なくとも一つのバッテリーモジュールと、前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースと、を含むことを特徴とするバッテリーパックを提供する。
【0025】
なお、本発明は、自動車であって、前述の実施例による少なくとも一つのバッテリーパックを含むことを特徴とする自動車を提供する。
【発明の効果】
【0026】
以上のような多様な実施例によって、バッテリーセルからヒートシンク側への熱伝達経路の距離を短縮することができるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することができる。
【0027】
また、以上のような多様な実施例によって、最近のスリム化トレンドに乗って更なるスリム化の可能な構造を有し、エネルギー密度を向上させることができるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することができる。
【0028】
また、以上のような多様な実施例によって、製造コストを節減し、かつ製造効率を高めることができるバッテリーモジュール、これを含むバッテリーパック及びこのバッテリーパックを含む自動車を提供することができる。
【0029】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図である。
図2図1におけるバッテリーモジュールの熱伝達パッドを説明するための図である。
図3図1におけるバッテリーモジュールの主要部を説明するための図である。
図4】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図である。
図5図4におけるバッテリーモジュールの主要部を説明するための図である。
図6】本発明の一実施例によるバッテリーパックを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。ここで説明される実施例は、発明の理解を助けるために例示的に示したものであり、本発明は、ここで説明する実施例とは相違に多様に変形して実施できることを理解せねばならない。なお、発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張または省略されるか、概略的に示されることがある。
【0032】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図であり、図2は、図1におけるバッテリーモジュールの熱伝達パッドを説明するための図であり、図3は、図1におけるバッテリーモジュールの主要部を説明するための図である。
【0033】
図1図3を参照すれば、バッテリーモジュール10は、バッテリーセル100、モジュールケース200、ヒートシンク300、支持部材400及び熱伝達パッド500を含み得る。
【0034】
前記バッテリーセル100は、パウチ型二次電池として設けられ得、複数個が備えられ得る。前記複数個のバッテリーセル100は、相互並んで左右方向に沿って積層され、相互電気的に接続し得る。
【0035】
前記モジュールケース200は、前記複数個のバッテリーセル100を収容し得る。このために、前記モジュールケース200には、前記複数個のバッテリーセル100を収容できる収容空間が設けられ得る。
【0036】
前記モジュールケース200の底部には、後述の熱伝達パッド500の他端部530が貫通する少なくとも一つ、本実施例の場合、複数個のパッド貫通孔250が形成され得る。
【0037】
前記ヒートシンク300は、前記複数個のバッテリーセル100の冷却のためのものであって、前記モジュールケース200の外側、本実施例の場合、前記モジュールケース200の下側に備えられ得る。
【0038】
前記支持部材400は、前記モジュールケース200内で前記複数個のバッテリーセル100の支持及び緩衝の役割を果たすためのものであって、一対として備えられ、前記モジュールケース200の内壁の左右側に備えられ得る。
【0039】
前記熱伝達パッド500は、前記複数個のバッテリーセル100で発生した熱を前記ヒートシンク300へ伝達するためのものであって、一つの単一部材からなり、前記ヒートシンク300及び前記複数個のバッテリーセル100に接触して配置され得る。
【0040】
このような前記熱伝達パッド500は、一つが備えられ、前記モジュールケース200の底部で前記複数個のバッテリーセル100と前記ヒートシンク300とを連結し得る。ここで、前記熱伝達パッド500は、少なくとも部分的に前記モジュールケース200を貫通しながら前記ヒートシンク300に直接接触して連結され得る。
【0041】
具体的に説明すれば、前記熱伝達パッド500の一端部510は、前記複数個のバッテリーセル100に接触して配置され得る。ここで、前記熱伝達パッド500の一端部510には、前記複数個のバッテリーセル100をより安定的に接触させると共に、支持できるように前記複数個のバッテリーセル100が挿入される複数個のセル挿入孔515が形成され得る。
【0042】
前記熱伝達パッド500の他端部530は、前記モジュールケース200の底部の外へ突出し、前記ヒートシンク300に直接的に接触し得る。ここで、前記モジュールケース200の底部は、前記ヒートシンク300と所定の間隙を有するように配置され得る。
【0043】
前記熱伝達パッド500の他端部530には、少なくとも一つの突起が形成され得る。前記少なくとも一つの突起は、ディンプル形状などを有し得、前記モジュールケース200の底部の剛性を確保すると共に、熱伝達効率をより向上させることができる。
【0044】
このように、本実施例においては、前記熱伝達パッド500が単一部材として前記バッテリーセル100と前記ヒートシンク300とを直接連結するため、前記モジュールケース200を挟んで多重層として備えられるケースよりも熱伝達経路の距離が大幅短縮する。
【0045】
また、本実施例においては、前記熱伝達パッド500が単一部材で設けられるため、最近のスリム化トレンドに乗って更なるスリム化の可能な構造を有し、エネルギー密度を向上させることができるバッテリーモジュール10を提供することができる。また、前記熱伝達パッド500の個数を減らすことができ、前記バッテリーモジュール10の製造コストを節減し、製造効率も高めることができる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図であり、図5は、図4のバッテリーモジュールの主要部を説明するための図である。
【0047】
本実施例によるバッテリーモジュール20は、前述の実施例の前記バッテリーモジュール10と実質的に同一または類似であるので、同一または類似の構成については反復的な説明を省略し、相違点を中心にして説明する。
【0048】
図4及び図5を参照すれば、前記バッテリーモジュール20は、複数個のバッテリーセル100、モジュールケース600、ヒートシンク700、支持部材800及び熱伝達パッド900を含み得る。
【0049】
前記複数個のバッテリーセル100は、後述のモジュールケース600の内部で相互上下方向に沿って積層され得る。前記モジュールケース600の両側面には、後述する各々の熱伝達パッド900の他端部930が貫通するための複数個のパッド貫通孔650が形成され得る。前記ヒートシンク700は、前記モジュールケース600の両側面の外側に備えられ得る。前記支持部材800は、前記モジュールケース600の内壁の上下側に備えられ、前記複数個のバッテリーセル100を支持し得る。
【0050】
前記熱伝達パッド900は一対で備えられ、前記モジュールケース600の両側面で前記複数個のバッテリーセル100と前記ヒートシンク700とを連結し得る。
【0051】
前記熱伝達パッド900の一端部910には、前記複数個のバッテリーセル100が挿入される複数個のセル挿入孔915が形成され得る。前記熱伝達パッド900の他端部930は、前記複数個のパッド貫通孔650を通過し、前記モジュールケース600の両側面の外へ突出し、前記ヒートシンク700に接触して配置され得る。
【0052】
このように、本実施例による前記熱伝達パッド900は、前記モジュールケース600内で上下方向に沿って積層されるバッテリーセル100の構造にも適用可能であり、この場合にも同様に、熱伝達経路の距離短縮、前記バッテリーモジュール20のスリム化、エネルギー密度及び製造効率の向上ができる。
【0053】
図6は、本発明の一実施例によるバッテリーパックを説明するための図である。
【0054】
図6を参照すれば、バッテリーパック1は、前述の実施例による少なくとも一つのバッテリーモジュール10(20)と、前記少なくとも一つのバッテリーモジュール10(20)をパッケージングするパックケース50と、を含み得る。
【0055】
このような前記バッテリーパック1は、自動車の燃料源であって、自動車に備えることができる。例えば、前記バッテリーパック1は、電気自動車、ハイブリッド自動車及びその他のバッテリーパック1を燃料源として用いることができるその他の方式で自動車に備えられ得る。また、前記バッテリーパック1は、前記自動車の外にも二次電池を用いる電力貯蔵装置(Energy Storage System)など、その他の装置や器具及び設備などに備えられることも可能である。
【0056】
このように、本実施例による前記バッテリーパック1と前記自動車のような前記バッテリーパック1を備える装置や器具及び設備は、前述の前記バッテリーモジュール10(20)を含むことから、前述のバッテリーモジュール10(20)による長所を全て有するバッテリーパック1及びこれを備える自動車などの装置や器具及び設備などを具現することができる。
【0057】
以上のような多様な実施例によって、バッテリーセル100からヒートシンク300、700側への熱伝達経路の距離を短縮できるバッテリーモジュール10、20、これを含むバッテリーパック1及びこのバッテリーパック1を含む自動車を提供することができる。
【0058】
また、以上のような多様な実施例によって、最近のスリム化トレンドに乗った更なるスリム化の可能な構造を有し、エネルギー密度を向上させることができるバッテリーモジュール10、20、これを含むバッテリーパック1及びこのバッテリーパック1を含む自動車を提供することができる。
【0059】
また、以上のような多様な実施例によって、製造コストを減らし、かつ製造効率を向上させることができるバッテリーモジュール10、20、これを含むバッテリーパック1及び
【0060】
このバッテリーパック1を含む自動車を提供することができる。
【0061】
以上、本発明の望ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者であれば、だれでも多様に変形できることは言うまでもなく、かかる変形は請求範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1 バッテリーパック
10 バッテリーモジュール
20 バッテリーモジュール
50 パックケース
100 バッテリーセル
200 モジュールケース
250 パッド貫通孔
300 ヒートシンク
400 支持部材
500 熱伝達パッド
510 一端部
515 セル挿入孔
530 他端部
600 モジュールケース
650 パッド貫通孔
700 ヒートシンク
800 支持部材
900 熱伝達パッド
910 一端部
915 セル挿入孔
930 他端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6