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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-22
(45)【発行日】2022-05-06
(54)【発明の名称】表示装置、表示方法及び色分離素子
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20220425BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220425BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20220425BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20220425BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20220425BHJP
【FI】
G09F9/00 324
G09F9/30 349B
G09F9/00 336E
G02F1/1335
G02F1/13357
G02B5/18
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2017041143
(22)【出願日】2017-03-03
(65)【公開番号】P2018146750
(43)【公開日】2018-09-20
【審査請求日】2020-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中岡 知球
(72)【発明者】
【氏名】加邉 正章
(72)【発明者】
【氏名】矢田 竜也
(72)【発明者】
【氏名】池田 幸次朗
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-222361(JP,A)
【文献】特開平09-284684(JP,A)
【文献】特開平09-050024(JP,A)
【文献】特開平10-055129(JP,A)
【文献】特開平11-174234(JP,A)
【文献】特開2002-189216(JP,A)
【文献】特開平10-054959(JP,A)
【文献】特表2007-522482(JP,A)
【文献】国際公開第2014/178231(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
G02B 5/00-5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同じ幅で、第1色が対応づけられた第1画素、第2色が対応づけられた第2画素、第3色が対応づけられた第3画素が第1の方向に周期的に配列され、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向にそれぞれ同一の色で対応付けられた前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素が配列される画素配列層と、
前記画素配列層に光を照射する照明装置と、
第1構造を有する第1素子、第2構造を有する第2素子、第3構造を有する第3素子を有し、前記第1素子は、第1色の波長の分離光を対向位置にある第1画素に集光するように回折し、第3色の波長の分離光を第1画素の左側に位置する第3画素に集光するように回折し、第2色の波長の分離光を第1画素の右側に位置する第2画素に集光するように回折する特性を有し、前記第2素子は、第2色の波長の分離光を対向位置にある第2画素に集光するように回折し、第1色の波長の分離光を第2画素の左側に位置する第1画素に集光するように回折し、第3色の波長の分離光を第2画素の右側に位置する第3画素に集光するように回折する特性を有し、前記第3素子は、第3色の波長の分離光を対向位置にある第3画素に集光するように回折し、第2色の波長の分離光を第3画素の左側に位置する第2画素に集光するように回折し、第1色の波長の分離光を第3画素の右側に位置する第1画素に集光するように回折する特性を有する色分離素子と
を具備し、
前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子を、それぞれ透明な誘電体材料によって、前記第1の方向について、前記第1色、前記第2色、前記第3色の分離及び回折方向に応じた凹凸形状に成形した構造を有し、
前記第2方向について前記凹凸形状の前記第1方向及び前記第2方向に対して垂直な第3方向を略同一に成形した構造を有し、
前記第1色は第1波長λ1の光に対応し、前記第2色は第2波長λ2の光に対応し、前記第3色は第3波長λ3の光に対応し、前記第1波長λ1、前記第2波長λ2、前記第3波長λ3は、λ1>λ2>λ3の関係を示し、
前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子それぞれの前記凹凸形状の平均溝幅W1,W2,W3がW2≦W1≦W3の関係を満たす構造を有する表示装置。
【請求項2】
前記色分離素子は、前記凹凸形状の溝幅が、前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素の画素周期と前記画素配列層との距離に応じて増減される構造を有する請求項記載の表示装置。
【請求項3】
前記色分離素子の前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子は、少なくとも第1色に対応する第1波長λ1の光をそれぞれ異なる方向に回折させる請求項に記載の表示装置。
【請求項4】
前記色分離素子は、前記第1素子が前記第1色に対応する第1波長λ1の分離光を中央に向けて回折し、前記第2素子が前記第2色に対応する第2波長λ2の分離光を中央に向けて回折し、前記第3素子が前記第3色に対応する第3波長λ3の分離光を中央に向けて回折する構造を有する請求項記載の表示装置。
【請求項5】
前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子それぞれの前記凹凸形状の溝本数N1,N2,N3がN2≧N1≧N3の関係を満たす構造を有する請求項記載の表示装置。
【請求項6】
前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子それぞれの前記凹凸形状の前記第3の方向の最大値-最小値の厚さΔh1,Δh2,Δh3がΔh1≦Δh2,Δh3の関係を満たす構造を有する請求項記載の表示装置。
【請求項7】
前記画素配列層の前記光の入射面側に偏光板が積層され、前記色分離素子は前記偏光板と前記照明装置との間に配置される請求項記載の表示装置。
【請求項8】
前記画素配列層の前記光の入射面側に走査線と信号線が形成される基板が配置され、前記基板の前記光入射面側に偏光板が積層され、前記色分離素子は前記基板と前記偏光板との間に配置される請求項記載の表示装置。
【請求項9】
前記画素配列層の前記光の透過面側の上部に拡散板が配置される請求項記載の表示装置。
【請求項10】
前記照明装置は光源を含み、
前記光源は、第4方向に対する第1指向性と、前記第4方向に垂直な第5方向に対する第2指向性とを有し、
前記第1指向性は、前記第2指向性よりも強い請求項1から請求項の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素の各々は、長手方向と、前記長手方向に交差し前記長手方向よりも短い短手方向とを有し、
前記短手方向は、前記第4方向である請求項10記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置、表示方法及び色分離素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置で採用しているRGBカラーフィルタ(CF)方式の表示素子では、バックライト(白色)光のうちそれぞれのCF色に対応する波長以外が吸収されるため、光の利用効率が低い。そこで、従来では、光の利用効率を高める目的で、例えばプリズム(回折格子)とレンズによる色分離素子を用いて、バックライト光を各CFそれぞれに対応する波長ごとに分離した後に、各CFに対応する波長の光を入射して透過させる方式が採用されている。
【0003】
しかしながら、上記のように、表示素子の各画素に向けて白色光を空間的に分離する従来の方式では、色分離素子で分離された光が色毎に角度依存を持っているため、CFを透過した後、異なる角度方向へ分散してしまい、見る角度によって色、輝度が変わりやすいという問題を持っている。この色、輝度の視認角依存の問題を解消するために、(1)表示素子の各画素CFの上下にレンズ(フレネルレンズ)やプリズム(回折格子)を配置する、(2)強いHazeの拡散板を配置するという手法が提案されている。しかし、(1)の手法はコストアップにつながるという課題を有している。また、(2)の手法は出射角度ずれが緩和されるだけで、根本的な解決になっておらず、正面輝度の大幅低下につながってしまうという課題を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-170257号公報
【文献】特開平9-318942号公報
【文献】特開2005-62692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のように、従来の表示装置では、RGBカラーフィルタ(CF)方式の表示素子の採用に際して、色分離素子によってバックライト光をCF色に対応する波長ごとに分離し、各CFにそれぞれに対応する波長の光を入射し透過させることで、光の利用効率を上げる方式が採用されている。しかし、従来方式の場合には、各CF色に対応する波長の光の分散方向が特定の方向に偏ってしまうため、当該特定の方向に偏った光を正面に向けるための光学部品が必要となっていた。
【0006】
そこで、本発明では、複数色に対応する波長に分散された光がいずれも一定の方向に偏ることなく、同一の分布で輝度範囲を持つように分離制御を可能とする表示装置、表示方法及び色分離素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る表示装置は、画素配列層と、照明装置と、色分離素子とを備える。前記画素配列層は、互いに同じ幅で、第1色が対応づけられた第1画素、第2色が対応づけられた第2画素、第3色が対応づけられた第3画素が第1の方向に周期的に配列され、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向にそれぞれ同一の色で対応付けられた前記第1画素、前記第2画素、前記第3画素が配列される。前記照明装置は、前記画素配列層に光を照射する。前記色分離素子は、第1構造を有する第1素子、第2構造を有する第2素子、第3構造を有する第3素子を有し、前記第1素子は、第1色の波長の分離光を対向位置にある第1画素に集光するように回折し、第3色の波長の分離光を第1画素の左側に位置する第3画素に集光するように回折し、第2色の波長の分離光を第1画素の右側に位置する第2画素に集光するように回折する特性を有し、前記第2素子は、第2色の波長の分離光を対向位置にある第2画素に集光するように回折し、第1色の波長の分離光を第2画素の左側に位置する第1画素に集光するように回折し、第3色の波長の分離光を第2画素の右側に位置する第3画素に集光するように回折する特性を有し、前記第3素子は、第3色の波長の分離光を対向位置にある第3画素に集光するように回折し、第2色の波長の分離光を第3画素の左側に位置する第2画素に集光するように回折し、第1色の波長の分離光を第3画素の右側に位置する第1画素に集光するように回折する特性を有する。前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子を、それぞれ透明な誘電体材料によって、前記第1の方向について、前記第1色、前記第2色、前記第3色の分離及び回折方向に応じた凹凸形状に成形した構造を有し、前記第2の方向について前記凹凸形状の前記第1の方向及び前記第2の方向に対して垂直な第3の方向を略同一に成形した構造を有し、前記第1色は第1波長λ1の光に対応し、前記第2色は第2波長λ2の光に対応し、前記第3色は第3波長λ3の光に対応し、前記第1波長λ1、前記第2波長λ2、前記第3波長λ3は、λ1>λ2>λ3の関係を示し、前記色分離素子は、前記第1素子、前記第2素子、前記第3素子それぞれの前記凹凸形状の平均溝幅W1,W2,W3がW2≦W1≦W3の関係を満たす構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に適用可能な照明装置及び表示部の一構成例を示す図である。
図3図3は、ローカルディミング制御が適用される表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図4図4は、本実施形態の表示装置の分解斜視図である。
図5図5は、本実施形態に係る表示装置に用いられるRGBカラーフィルタ(CF)方式の表示素子における色分離の概念を従来と比較して示す断面図である。
図6図6は、図5に示す表示素子の1周期当たりの色分離素子と1画素単位の色分離素子の3パターンの構造を示す断面図である。
図7図7は、図6に示す1画素単位の色分離素子の3パターンの組み合わせによる位相状態の変化を説明するための断面図である。
図8図8は、図6に示す1画素単位の色分離素子の3パターンが担う3色3種類のレンズの繰り返しに相当する役割を示す断面図である。
図9図9は、図6に示す1画素単位の色分離素子の3色の周期構造を説明するための断面図である。
図10図10は、図6に示す色分離素子の形状による入射平行光の位相変調と画素色違い方向を説明するための断面図及び斜視図である。
図11図11は、図6に示す色分離素子の1周期構造で組み合わされる3パターンの素子それぞれの平均溝幅、分離距離、高さを説明するための断面図である。
図12図12は、本実施形態に係る表示装置の表示素子構造を例示する断面図である。
図13図13は、本実施形態に係る表示素子が完全に垂直でない場合の臨界角度を説明するための図である。
図14図14は、図6に示す1画素単位がRGBストライプ構造の場合に用いられる異方指向性バックライト方式の光源の特性を示す図である。
図15図15は、1画素単位が白Wを含むRGBストライプ構造の場合の実施形態の適用例を説明するための図である。
図16図16は、1画素単位が1列毎に市松配置された場合に用いられる色分離素子の具体的な構造を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態と称する)について詳細に説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
まず、本実施形態に係る表示装置について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置DSPは、制御部10と、表示部30と、表示部30を照明する光を発生する照明装置ILと、を備えている。制御部10は、信号処理部20と、表示部30の駆動を制御する表示駆動部40と、照明装置ILの駆動を制御する照明装置制御部60と、を備えている。
【0011】
信号処理部20は、画像出力部11から出力される画像信号SGIが入力され、表示装置DSPの各部に画像信号DGIに基づく表示制御信号SGOを送り、表示装置DSPの動作を制御する。信号処理部20は、表示駆動部40及び照明装置制御部60と接続されている。ここで、信号処理部20は、表示部30及び照明装置ILの動作を制御する演算処理部に相当する。信号処理部20は、入力される画像信号SGIを処理して、表示制御信号SGO及び照明装置制御信号SGILを生成する。信号処理部20は、生成した表示制御信号SGOを表示駆動部40に出力し、生成した照明装置制御信号SGILを照明装置制御部60に出力する。
【0012】
表示部30は、信号処理部20から出力された表示制御信号SGOに基づいて画像を表示する。表示部30は、複数の画素PXを有している。複数の画素PXはマトリクス状に配置されている。各画素PXにはスイッチング素子等が配置されている。
【0013】
表示駆動部40は、信号出力回路41及び走査回路42を備えている。信号出力回路41は、信号線SLを介して表示部30と電気的に接続されている。走査回路42は、走査線GLを介して表示部30と電気的に接続されている。表示駆動部40は、信号出力回路41によって映像信号が含まれる表示制御信号SGOを保持し、順次、表示部30に出力する。また、表示駆動部40は、走査回路42によって、表示部30における画素PXを選択し、画素PXの動作(光透過率)を制御するためのスイッチング素子のオン及びオフを制御する。
【0014】
図2は、本実施形態に適用可能な照明装置IL及び表示部30の一構成例を示す図である。図中の第1方向(以下、X方向)、第2方向(以下、Y方向)、及び、第3方向(以下、Z方向)は、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していても良い。X方向及びY方向で規定されるX-Y平面は、表示部30や照明装置IL等の光学部品の主面と平行であり、Z方向は、照明装置IL及び表示部30の積層方向あるいは照明装置ILから出射された光の進行方向に相当する。
【0015】
図示した例では、表示部30は、液晶表示パネルであり、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCを備えている。液晶層LCは、表示機能層として第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に保持されている。第1基板SUB1は、例えばガラス基板又はフィルム基板である。また、第2基板SUB2は、例えばガラス基板又はフィルム基板である。第1基板SUB1の背面側には、偏光板PL1が配置されている。また、第2基板SUB2の前面側には、偏光板PL2が配置されている。例えば、偏光板PL1及び偏光板PL2のそれぞれの吸収軸はX-Y平面内において直交している。なお、ここでは、表示部30から見て照明装置ILが配置されている側を背面側、表示部30の背面側とは反対側を前面側と定義する。
【0016】
表示部30は、画像を表示する表示領域DAを備えている。表示部30は、表示領域DAにおいて、X方向及びY方向にマトリクス状に配置された複数の画素PXを備えている。画素PXは、例えば、第1画素PXRと、第2画素PXGと、第3画素PXBと、を含んでいる。第1画素PXRには、第1色が対応づけられる。例えば、第1色として赤色のカラーフィルタが配置され、第1画素PXRは赤色を表示する。第2画素PXGには、第2色が対応づけられる。例えば、第2色として緑色のカラーフィルタが配置され、第2画素PXGは緑色を表示する。第3画素PXBには、第3色が対応づけられる。例えば、第3色として青色のカラーフィルタが配置され、第3画素SPX3は青色を表示する。ここで、信号処理部20から出力される表示制御信号SGOには、第1色に対応する第1色表示制御信号SGOR、第2色に対応する第2色表示制御信号SGOG、第3色に対応する第3色表示制御信号SGOBが含まる。そして、第1画素PXRは、第1色表示制御信号SGORに基づいて駆動されて第1色である赤色を表示し、第2画素PXGは第2色表示制御信号SGOGに基づいて駆動されて第2色である緑色を表示し、第3画素SPXBは、第3色表示制御信号SGOBに基づいて駆動されて第3色である青色を表示する。
【0017】
第1基板SUB1には、複数の走査線GL(ゲート線ともいう)、及び、走査線GLと交差する複数の信号線SL(データ配線あるいはソース線ともいう)が配置されている。各走査線GLは、表示領域DAの外側に引き出され、走査回路42に接続されている。各信号線SLは、表示領域DAの外側に引き出され、信号出力回路41に接続されている。走査回路42及び信号出力回路41は、表示領域DAに画像を表示するための画像データを含む表示制御信号SGOに基づいて制御される。
【0018】
各画素PXは、スイッチング素子SW(例えば薄膜トランジスタ)、画素電極PE、共通電極CEなどを備えている。スイッチング素子SWは、走査線GL及び信号線SLと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。共通電極CEは、複数の画素電極PEと対向している。画素電極PE及び共通電極CEは、表示機能層である液晶層LCを駆動する駆動電極として機能する。画素電極PE及び共通電極CEは、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成されている。
【0019】
照明装置ILは、表示部30の背面に配置され、表示部30に向けて光を照射する。照明装置ILは、表示領域DAに対向する照明領域IAを備えている。照明装置ILは、照明領域IAにおいて、光源LSを備えている。光源LSはマトリクス状に配置されている。光源LSは、例えば白色に発光する発光ダイオードであるが、これに限定されるものではない。白色に発光する光源LSとしては、例えば、赤色、緑色、及び、青色にそれぞれ発光する発光ダイオードを1チップ化したものや、青色または近紫外に発光する発光ダイオードと蛍光体とを組み合わせたものなどが適用可能である。このような光源LSは、供給される電流の大きさに応じて輝度を制御することができる。
【0020】
一例では、1個の光源LSは、m*n個の画素PXからなるサブ表示領域と対向するように配置されている。但し、m及びnは正の整数であり、mはX方向に並んだ画素PXの個数に相当し、nはY方向に並んだ画素PXの個数に相当する。光源LSの各々について、点灯および消灯は、個別に制御することができる。このため、照明装置ILは、照明領域IAにおいて、点灯および消灯を個別に制御可能なサブ照明領域を形成することができる。サブ照明領域は、少なくとも1個の光源LSを備えている。サブ照明領域は、X-Y平面内において、X方向に延びた帯状、Y方向に延びた帯状、X方向及びY方向に並んだマトリクス状など種々の形状に形成することができる。
【0021】
次に、ローカルディミング制御について説明する。
【0022】
図3は、ローカルディミング制御が適用される表示装置DSPの一構成例を示すブロック図である。照明装置ILは、照明領域IAにおいて、複数のサブ照明領域IA11、IA12…を備えている。サブ照明領域IA1は、マトリクス状に配置される。表示部30は、表示領域DAにおいて、複数のサブ表示領域DA11、DA12…を備えている。サブ表示領域DA1はマトリクス状に配置されている。図2を参照して説明した通り、サブ照明領域の各々は、1個以上の光源を備えている。サブ表示領域の各々は、サブ照明領域と対向し、m*n個の画素PXを備えている。サブ照明領域の輝度は、光源に供給される電流値に応じて制御することができる。このため、サブ照明領域の各々の光源の電流値を変えることで、サブ照明領域毎に輝度を変えることができる。各サブ照明領域から出射された光は、対向するサブ表示領域を照明する。このため、表示領域DAにおいて、階調が低い画素PXを多く含むサブ表示領域を照明するサブ照明領域の輝度は低く設定し、階調が高い画素PXを多く含むサブ表示領域を照明するサブ照明領域の輝度は高く設定することで、表示領域DAに表示された画像のコントラスト比を向上することができる。
【0023】
以下、制御の一例について簡単に説明する。図1に示すように、信号処理部20には、表示する画像の情報である画像信号SGIが外部の画像出力部11から入力される。信号処理部20は、タイミング生成部21、画像処理部22、画像解析部23、光源駆動値決定部24を備えている。
【0024】
タイミング生成部21は、表示部30が画像を表示する駆動と、照明装置ILの駆動を同期させる。すなわち、タイミング生成部21は、入力される画像信号SGIを処理することで、1フレーム期間ごとに表示部30と照明装置制御部60とのタイミングを同期するための同期信号を表示駆動部40及び照明装置制御部60へ送信する。
【0025】
画像処理部22は、照明装置ILの駆動に応じて、表示部30に画像を表示するための処理を行う。すなわち、画像処理部22は、入力される画像信号SGIに基づいて、第1乃至第3画素のそれぞれの表示階調を決定するための表示制御信号SGOを生成し、表示駆動部40に出力する。また、画像処理部20は、後述する光源駆動値決定部24からの補正信号に応じて、入力される画像信号SGIに基づくデータを光源駆動に応じた画像を表示するように補正した上で、表示制御信号SGOを生成する。画像解析部23は、入力信号SGIに基づいて、サブ照明領域IA11、IA12…ごとに表示する画像を解析し、解析データを光源駆動値決定部24に出力する。光源駆動値決定部24は、画像解析部23において解析されたデータに基づいて各光源の駆動値を決定し、画素ごとの輝度データを画像処理部22に出力し、照明装置制御部60に輝度データに基づく照明装置制御信号SGILを出力する。また、照明装置制御部60は、光源駆動値決定部24から出力された照明装置制御信号SGILに基づき、照明装置ILを制御する。
【0026】
図4は、本実施形態の表示装置DSPの分解斜視図である。
照明装置ILは、表示部30の背面側に位置している。照明装置ILは、複数の光源LSと、複数の光源LSと表示部30との間に位置した仕切り部材PTと、を備えている。照明装置ILと表示部30の間には、色分離素子A1が配置される。色分離素子A1は、特定の波長の光を所定の方向に分離する。複数の光源LSは、X方向及びY方向にマトリクス状に配置されている。これらの光源LSは、回路基板LFPCにそれぞれ実装されている。
【0027】
仕切り部材PTは、各光源LSからの出射光を色分離素子A1に向けて導く導光部LGを備えている。導光部LGは、光源LSの各々と対向して、X方向X及びY方向にマトリクス状に配置されている。1つの導光部LGは、1つの光源LSと対向している。ここで、1つの光源LSは、LED(Light Emitting Diode)等の少なくとも1つの発光素子を含んでいる。
【0028】
以下、1つの導光部LGに着目して、その構造について説明する。
導光部LGは、光源LSと対向する第1開口部OP1と、色分離素子A1と対向する第2開口部OP2と、光源LSを囲む側面P10と、を備えている。図示した例では、導光部LGは、1個の光源LSを囲む4つの側面P10を備えている。また、第1開口部OP1及び第2開口部OP2は、いずれも四角形であり、第1開口部OP1の面積は、第2開口部OP2の面積よりも小さい。なお、一例では、第1開口部OP1の面積は光源LSの面積と同等以上であり、また、第1開口部OP1の形状は光源LSの外形に応じて適宜決定され、光源LSは第1開口部OP1に嵌め込まれている。このような導光部LGは、光源LSから色分離素子A1に向かって広がる角錐台状に形成されている。
【0029】
なお、ここでは、1つの光源LSを囲む側面P10の個数が4つである場合について説明したが、この例に限らない。また、第1開口部OP1及び第2開口部OP2の形状について、四角形である場合について説明したが、円形、楕円形、他の多角形などのいずれの形状であってもよい。
【0030】
図5は、本実施形態に係る表示装置に用いられる色分離素子による色分離の概念を従来と比較して示す断面図である。図5(a)が本実施形態に係る表示装置の構造を示し、図5(b)が従来の表示装置の構造を示している。それぞれの表示装置は、色分離素子A1,A2のいずれかと、表示部30に含まれる第1画素PXR,第2画素PXG,第3画素PXBが配列される画素列B1,B2で構成される。それぞれの表示装置に、照明装置ILから光軸が一定方向の平行光PRが照射された場合、従来の色分離素子A2が、図5(b)に示すように、同一の領域からの光を隣接する異なる色が対応づけられる3つの画素にそれぞれ回折させているのに対して、本実施形態の色分離素子A1では、図5(a)に示すように、1画素ずつずれた領域からの光が、隣接する異なる色が対応付けられる3つの画素にそれぞれ回折されている。なお、R,G,Bの画素列B1,B2は基本的に同じである。
【0031】
すなわち、本実施形態では、照明装置ILとして平行光PRを照射する平行光源を用い、各波長に分離する色分離素子A1に垂直に入射する。この色分離素子A1は、R,G,Bの3色を分離・集光することができる。集光面付近には、表示パネルの各画素の画素列B1が配置され、3色を集光する範囲が各色ごとに1画素ずつずれるような構造をもつ。広視野角化が必要な場合には、画素列B1の集光後に拡散層もしくはレンズを配置する。
【0032】
図6において、(a)は、図5(a)に示す表示装置に用いられる画素列B1に対する1周期当たりの色分離素子A1の構造を示し、(b),(c),(d)は、それぞれ、色分離素子A1に含まれる第1構造を有する第1素子A1a、第2構造を有する第2素子A1b、第3構造を有する第3素子A1cのパターン構造を示す断面図である。本実施形態において、第1素子A1aは、第1画素PXR1に対応付けられた位置に配置され、第2素子A1bは、第2画素PXG2に対応付けられた位置に配置され、第3素子A1cは、第3画素PXB3に対応付けられた位置に配置される。色分離素子A1は、透明な誘電体材料を任意の凹凸形状に成形した構造であり、第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cがそれぞれ有する第1構造、第2構造、第3構造はそれぞれ異なる構造である。また、色分離素子A1は、平行光PRが入射したときに、その形状に応じて入射された平行光PRに位相変調を生じさせ、その位相変調により透過光を任意の方向に回折させる特性を有する。画素列B1が第1画素PXR⇒第2画素PXG⇒第3画素PXRと周期的に配列されるのに対応し、第1素子A1a、第2素子A1b、第3素子A1cも周期的に配列されている。
【0033】
図6(a)に示すように、色分離素子は、第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cからなる1つの素子群A1Uを有し、この素子群AUがX方向に周期的に配列されている。言い換えると、色分離素子の構造周期は、素子群AUのX方向の幅に対応する。また、画素配列層は、第1画素PXR、第2画素PXG、第3素子PXBからなる画素群PXUを有し、画素群PXUがX方向に周期的に配列されている。言い換えると画素配列層の画素周期は、画素群PXUのX方向の幅に対応する。そして、色分離素子の構造周期とが画素配列の画素周期が同一である。また、本実施形態において、第1画素PXR,第2画素PXG,第3画素PXBの表示に対応する波長は、それぞれ第1波長λ1,第2波長λ2,第3波長λ3であり、各波長の大小関係は、第1波長λ1>第2波長λ2>第3波長λ3である。
【0034】
図6(b)に示すパターン構造の第1素子A1aは、第1波長λ1の光を対向位置にある第1画素PXR1に集光するように回折させ、第3波長λ3の光を第1画素PXR1の左側に位置する第3画素PXB1に集光するように回折させ、第2波長λ2の光を第1画素PXRの右側に位置する第2画素PXGに集光するように回折させる特性を有する。言い換えると、第1素子A1aは色分離素子の基板平面に対して、垂直方向である第1回折方向に第1波長λ1の光が集光するように回折させ、垂直方向に対して所定の角度pを有する第2回折方向に第3波長λ3の光が集光するように回折させ、垂直方向に対して所定の角度qを有する第3回折方向に第2波長λ2の光が集光するように回折させる構造を有する。
【0035】
図6(c)に示すパターン構造の第2素子A1bは、第2波長λ2の光を対向位置にある第2画素PXG2に集光するように回折させ、第1波長λ1の光を第2画素PXG2の左側に位置する第1画素PXR2に集光するように回折させ、第3波長λ3の光を第2画素PXG2の右側に位置する第3画素PXB2に集光するように回折させる特性を有する。言い換えると、第2素子A1bは第1回折方向に第2波長λ2の光が集光するように回折させ、第2回折方向に第1波長λ1の光が集光するように回折させ、第3回折方向に第3波長λ3の光が集光するように回折させる構造を有する。
【0036】
図6(d)に示すパターン構造の第3素子A1cは、第3波長λ3の光を対向位置にある第3画素PXB3に集光するように回折させ、第2波長λ2の光を第3画素PXB3の左側に位置する第2画素PXG3に集光するように回折させ、第1波長λ1の光を第3画素PXB3の右側に位置する第1画素PXR3に集光するように回折させる特性を有する。言い換えると、第3素子A1cは第1回折方向に第3波長λ3の光が集光するように回折させ、第2回折方向に第2波長λ2の光が集光するように回折させ、第3回折方向に第1波長λ1の光が集光するように回折させる構造を有する。
【0037】
なお、各画素の幅と各素子の幅は同一の幅としているが、これに限られない。例えば、各素子の幅は各画素の幅に対して所定の幅α分大きくしてもよい。
【0038】
また、図6(a)に示すように、隣接配置された第1画素PXRと第2画素PXGと第3画素PXBからなる1つの画素群PXU1に対向して1つの素子群AU1が配置される。そして、素子群AU1と画素群PXU1を対向配置すると、第2波長λ2の全ての光は、素子群AU1によって対応画素群PXU1の第2画素PXGへ回折される。また、第1波長λ1の2/3の光は、素子群AU1によって対応画素群PXU1の第2画素PXRへ、残りの1/3の光は素子群AU1によって右側に隣接する画素群PXU2の第1画素PXRへ回折される。また、第3波長λ3の2/3の光は、素子群AU1によって対応画素群PXU1の第3画素PXBへ、残りの1/3の光は左側に隣接する画素群PXU3の第3画素PXBへ回折される。
【0039】
ここで、上記配列の設計方法は、1つの画素群PXUに対応する1つの素子群AU単位ではなく、それぞれの色を異なる方向に回折させる3種類のパターン構造を有する第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cをそれぞれ設計し、それらを順番に3つ組み合わることで1つの素子群AUを設計する(第1素子A1a+第2素子A1b+第3素子A1c=素子群AU)。その素子群AUの左1/3のパターン構造に対応する第1構造を有する第1素子A1aは、図6(b)に示すように、第1波長λ1の光を中心に集め、第2波長λ2の光を右側に集め、第3波長λ3の光を左側に集める特性を有する。また、上記素子群AUの中央1/3のパターン構造に対応する第2構造を有する第2素子A1bは、図6(c)に示すように、第2波長λ2の光を中心に集め、第3波長λ3の光を右側に集め、第1波長λ1の光を左側に集める特性を有する。また、上記素子群AUの右側1/3のパターン構造に対応する第3構造を有する第3素子A1cは、図6(d)に示すように、第3波長λ3の光を中心に集め、第1波長λ1の光を右側に集め、第2波長λ2の光を左側に集める特性を有する。
【0040】
但し、色分離素子は、通常、回折強度を位相によらず振幅の2乗で決定し、振幅だけを設計位置で強くする最適化方法を採用するが、本実施形態において、別々の色分離素子をただ組み合わせただけでは位相が異なると打ち消しあって弱め合う構造になってしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、以下の方法を採用する。
【0041】
図7は、図6に示す1画素単位の色分離素子A1の3パターンの組み合わせによる位相状態の変化を説明するための断面図で、(a)は第1素子A1aと第2素子A1bによる位相の違い、(b)は第2素子A1bと第3素子A1cによる位相の違い、(c)は第3素子A1cと第1素子A1aによる位相の違い、(d)は第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cを1つの画素群PXUに合わせて配置した様子を示している。
【0042】
例えば、図7(a)の第1素子A1aと第2素子A1bとの配列においては、第1素子A1aを通過する第1波長λ1と第2素子A1bを通過する第1波長λ1の光のそれぞれが位相を強めあい、かつ、第1素子A1aを通過する第2波長λ2の光と第2素子A1bを通過する第2波長λ2の光が位相を強めあう様に、それぞれの素子の共通の厚みWAを最適化させる。
【0043】
同様に、図7(b)の第2素子A1bと第3素子A1cとの配列においては、第2素子A1bを通過する第2波長λ2と第3素子A1cを通過する第2波長λ2の光のそれぞれが位相を強めあい、かつ、第2素子A1bを通過する第3波長λ3の光と第3素子A1cを通過する第3波長λ3の光が位相を強めあう様に、それぞれの素子の共通の厚みWAを最適化させる。
【0044】
図7(c)の第3素子A1cと第1素子A1aとの配列においては、第3素子A1cを通過する第1波長λ1と第1素子A1aを通過する第1波長λ1の光のそれぞれが位相を強めあい、かつ、第3素子A1cを通過する第3波長λ3の光と第3素子A1cを通過する第3波長λ3の光が位相を強めあう様に、それぞれの素子の共通の厚みWAを最適化させる。ここで、素子の共通の厚みWAとは、各素子において、光分子素子の底面から最も深い溝までの距離を示す。
【0045】
このように構成することで、色分離素子A1に対して垂直に光を入射するとき、一定の厚みを加えても、回折強度は全く変化せず、位相の状態だけが変化するため、それぞれ設計した素子の厚みWAを最適化させて配列することで、3色全ての色を強め合うようにすることができる。
【0046】
図8は、色分離素子A1が果たすそれぞれ異なる色に対応する3種類のレンズとしての役割を示す断面図である。具体的には、色分離素子A1は、第1色に対応する第1画素PXRに対向する第1レンズLRと、第2色に対応する第2画素PXGに対向する第2レンズLGと、第3色に対応する第3画素PXBに対向する第3レンズLBとしての機能を有する。また、第1レンズLR、第2レンズLG、第3レンズLBはそれぞれ焦点の軸が各レンズに対向する画素の中心にあり、対向するレンズを中心とする3つの画素に対応する大きさを有する。色分離素子A1は、これらの3種類のレンズの繰り返しのような役割を1つの素子で担う。
【0047】
図9は、図6に示す各色に対応する画素PXと、色分離素子を構成する各素子との対応関係を説明するための断面図で、(a)は各画素と素子との対応関係(b)は色分離素子に平行光PRが照射された際の各波長の光の分布を示している。図9に示す通り、第1画素PXR1に光を集光させる構造である第1構造体AUR1と、第2画素PXG1に光を集光させる構造である第2構造体AUG1と、第3画素PXB1に光を集光させる構造である第3構造体AUB1は、1画素ずつずれて形成されている。
【0048】
本実施形態において、第1構造体AUR1は、第3素子A1cと第1素子A1aと第2素子A1bが順番に配置され、第2構造体AUG1は、第1素子A1aと第2素子A1bと第3素子A1cが順番に配置され、第3構造体AUB1は、第2素子A1bと第3素子A1cと第1素子A1aが順番に配置される。第1構造体AUR、第2構造体AUG、第3構造体AUBは、それぞれ第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBに応じて周期的に配列される。そして、このように、色ごとに集光させる構造体の位置をずらす事によって、3色全ての色が同じ角度で回折され、画素透過後の各色の角度ずれをなくすことができる。
【0049】
図10は、異なる色に対応付けられた画素が周期的に配列される方向をX方向とした場合における、色分離素子A1の画素色違い方向(X方向)の形状とそれに垂直な方向(Y方向)の形状とを説明するための図である。図10(a)は第1素子A1a,第2A1b,第3A1cのパターン形状による入射する平行光PRの位相変調部分(X方向)の構造を示す断面図、(b)は色分離素子A1のXY方向の形状を示す斜視図、(c)はRGBがX方向で一様なストライプ状の場合の画素配列を示す斜視図である。色分離素子A1は、具体的にはガラスやポリカーボネートなどの透明誘電体物質で構成され、画素列B1が図10(c)に示すように第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBがX方向にストライプ状に配列される構造の場合、画素の色違い方向(X方向)に位相変調を生じる構造を有し、素子群AUの周期=画素群PXUの周期となる。但し、前述したように、各色を集光する範囲はそれぞれの色で1画素ずつずれている。一方で、垂直方向には一様な構造を有する。なお、画素の色違い方向はY方向であってもよい。
【0050】
なお、色分離素子A1の画素色違い方向の構造は、3色の光を空間的に分離できることができれば任意の構造でよい。但し、構造の作製難易度を考慮すると、図10(a)のように色分離素子の底面に平行なマルチレベルの段差構造であることが望ましい。言い換えると、底面に対して平行かつ高さの異なる辺を有する複数の溝Gを有する。このとき、溝Gの横幅Wの最小値は使用する光源の最大波長程度~0.6μmに抑えることが望ましい。なお、色分離素子A1の溝の横幅Wは、素子毎若しくは溝毎に異なっていてもよい。また、色分離素子A1の底面から溝の底面に平行な辺までの高さを溝の高さHとすると、溝の高さHの最大高MaxHと最小高MinHの差Δhについても、作製難易度を考慮すると、なるべく薄くすることが望ましい(~5μm以内)。なお、屈折率が高い物質を使用するほど薄く形成できる。
【0051】
図11(a)は図6に示す色分離素子A1の1周期構造で組み合わされる3パターンの第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cの其々の溝の幅W1、溝の幅W2、溝の幅W3を示し、図11(b)は色分離素子A1と画素列B1との分離距離を示し、図11(c)は図6に示す色分離素子A1の3パターンの第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cそれぞれの溝の高さH1、溝の高さH2、溝の高さH3の最大値-最小値を説明するための断面図である。第1素子A1aに含まれる溝G1の横幅が溝の幅W1であり、第2素子A1bに含まれる溝G2の横幅が溝の幅W2であり、第3素子A1cに含まれる溝G3の横幅が身の幅W3である。更に、第1素子A1aに含まれる複数の溝G1の幅W1の平均溝WA1とし、第2素子A1aに含まれる複数の溝G2の幅W2の平均溝WA2とし、第1素子A1aに含まれる複数の溝G3の幅W3の平均溝WA3とすると、WA2≦WA1≦WA3の関係を満たす方が好ましい。なお、各素子における溝の幅は一定に限らず、各素子内で溝の幅は異なってもよい。また、溝G1の数をN1、溝G2の数をN2、溝G3の数をN3とすると、N2≧N1≧N3の関係を満たす方が好ましい。ここで、第1素子A1aは第1波長λ1の光を中心に集める構造、第2素子A1bは第2波長λ2の光を中心に集める構造、第3素子A1cは第3波長λ3の光を中心に集める構造であって、λ1>λ2>λ3の関係にある。
【0052】
溝の幅W1、W2、W3は、画素群PXUの色違い方向(X方向)における幅である画素群幅PXUWと、画素群PUXと色分離素子A1までの距離である分離距離Lに応じて増減される。例えば、画素群幅PXUWが一定である場合、分離距離Lが短くなるほど各素子の平均幅WAは小さくなる。
【0053】
なお、画素群幅PXUWは言い換えると、同一の色に対応する画素が配列される画素周期に対応しており、例えば、1つの方向(X方向)において、1つの第1画素PXR1の一方端から隣接する第1画素PXR2の他方端までの距離に対応する。また、分離距離Lは、画素を構成する画素配列層PXLに含まれるいずれかの層のZ方向の端部との距離を示し、画素を構成する画素配列層PXLには、少なくとも表示機能層DFL(液晶層LQ)、カラーフィルタ層CF、画素電極層PELを含む。
【0054】
例えば、画素群PXUと分離素子の間が空気とした場合、図11(b)に示す画素周期(画素群幅PXUW):分離距離Lの比率が1:6程度の場合、
WA1=1.7~2.7μm
WA2=1.5~2.5μm
WA3=2.0~3.0μm
程度が望ましい。
【0055】
また、画素群PXUと分離素子の間が空気とした場合、画素周期(画素群幅PXUW):分離距離Lの比率が1:4程度の場合、
WA1=1.2~1.7μm
WA2=1.0~1.5μm
WA3=1.3~1.8μm
程度が望ましい。
【0056】
図11(c)において、色分離素子A1の素子群AUで組み合わされる3パターンの第1素子A1a,第2素子A1b,第3素子A1cのそれぞれの溝G1の高さを溝の高さH1、溝G2の高さを溝の高さH2、溝G3の高さを溝の高さH3とし、それぞれの溝の高さHの最大値MaxH-最小値MinHをΔh1,Δh2,Δh3とすると、Δh1≦Δh2,Δh3を満たす方が好ましい。但し、Δh2とΔh3の関係は任意である。
【0057】
図12は、本実施形態に係る表示装置の具体的な表示素子構造を例示する断面図で、(a)に示す構造は、第1層:照明装置IL、第2層:色分離素子A1、第3層:第1偏光板PL1、第4層:第1基板SUB1、第5層:画素配列層PXL、第6層:第2基板SUB2、第7層:拡散板DP、第8層:第2偏光板PL2を順に積層したものである。画素配列層PXLは、少なくとも画素電極層PEL、表示機能層DFL(液晶層LQ)、カラーフィルタCFを積層したものである。(b)に示す構造は、例として(a)に示す構造における第2層と第3層、第7層と第8層をそれぞれ選択的に入れ替えたものである。なお、画素配列層PXLの積層順はこれに限られず、例えば、画素電極層PEL、カラーフィルタCF、表示機能層DFLの順で積層されてもよい。
【0058】
なお、拡散板DPは、画素配列層PXLより前面側(光の透過面側の上部)に配置されていればどこでもよい。また、色分離素子A1は、素子素材の複屈折性が小さければ、第1偏光板PL1から見て画素側にあってもよい。また、色分離素子A1は、画素配列層PXLの光入射面側に配置される第1偏光版PL1と照明装置ILの間、または画素配列層PXLの光入射面側に配置される第1偏光版PL1と第1基板SUB1との間に配置される。位置ずれ対策として、画素配列層PXLと色分離素子A1との分離距離Lが近い方が好ましい。そのため、第1偏光板PL1と第1基板SUB1との間に色分離素子A1が配置される方が好ましい。また、分離距離Lを近づけるために、第1基板SUB1の厚さをできるだけ薄くした方が好ましい(例えば、500μm以下)。位置ずれ対策として、画素との位置精度が重要なので、色分離素子A1は第1基板SUB1、第1偏光板PL1に貼り付けておく方が好ましい。
【0059】
また、上記色分離素子A1の凹凸の向きはZ方向に関しては逆でもよい。つまり、凹凸の無い平面から平行光PRを入射させる必要はない。但し、平行光PRが凹凸面から入光した場合と凹凸の無い平面から入光した場合、回折する波長は逆になるので注意を要する。また、色分離素子A1の溝Gの間は空気層である方が好ましい。そのため、他部材との接着層は全面でなく、周辺を両面テープ等で接着することが好ましい。
【0060】
図13は、本実施形態に係る表示装置において、照明装置ILからの光の軸と画素配列層PXLの形成された平面が完全に垂直でない場合の臨界角度を説明するための図である。図13に示すように、色分離素子A1及び画素列B1に対して、Z方向に対して所定の角度βを有する平面波は、目的の画素とは違う隣の色の画素へと集光してしまう。目的の画素に集光できる臨界角度は、同じ画素周期(画素群幅PXUW)を一定とした場合、焦点距離(分離距離L:色分離素子A1と画素列B1との距離)が短ければ短いほど大きくなる。正確には画素周期(画素群幅PXUW)と分離距離Lの比で決まる。具体的には、画素周期を1としたとき、分離距離は6以下にすることが望ましく、4以下にすることがさらに望ましい。更に、光源の平行性が良くない場合、色分離素子A1を第1基板SUB1と第1偏光板PL1の間に配置し、さらに第1基板SUB1をなるべく薄くして分離距離Lを短くすることが望ましい。
【0061】
なお、色分離素子A1の素材に複屈折性がないものを使用することが望ましい。また、完全な平行光光源を用いるときは、視野角が小さくなるので、画素通過後に拡散板などを用いて視野角を任意の角度に広げることも考えられる。
【0062】
照明装置ILとしては、表示領域DAに対向する位置に光源を配置した直下型の照明装置を例として説明したが、平行光を照射することができればこれに限られない。例えば、表示領域DA外の周辺領域に光源を配置して導光板およびプリズムシートを利用して平行光PRを照射するサイドライト型の照明装置を適用可能である。但し、サイドライト型の照明装置において導光板やプリズムシートで平行光PRを生成する過程のロスを考えると直下型の照明装置の方が望ましい。
用途は、透過型のディスプレイデバイスとして有用である。特に、ある程度の指向性が要求され、広すぎる視野角は要求されないHUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)等が最適である。視野角が要求されるモバイル端末やTVなどにおいても、視認側に拡散板を配置して任意の視野角に制御することで使用することができる。
【0063】
図14は、異なる色が対応付けられた第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBがX方向に対してストライプ構造の場合に用いて好適な照明装置ILの光源の特性を示す図であり、(a)は1つの画素におけるX方向、Y方向に対する指向性特性、(b)は異なる色が対応づけられた画素がストライプ構造を有する表示装置のX方向、Y方向に対する指向性特性、(c)は光源からの光の指向性特性を示す。
【0064】
図14に示す通り、X方向において、異なる色が対応づけられた画素が配列され、Y方向において同一の色が対応付けられた画素が配列されている場合、照明装置ILからの光の平行性は少なくともX方向すなわち色を分離させる方向のみ有していればよい。すなわち、同一の色に対応する画素が配列されるY方向は、照明装置からの光がZ方向に対して任意の角度広がりを持つ異方指向性の照明装置を照明装置ILとして用いてもよい。勿論、X方向、Y方向のいずれの方向にも任意の角度広がりを持たない照明装置、例えば、全方向の指向性を持つ照明装置でもよい。なお、X方向又はY方向のいずれか一方の方向において、同一色に対応する画素を配置する場合は、同一色に対応する画素を配列した方向については、照明装置から照射される光の指向性を弱くしてもよい。
【0065】
図15は、白色に対応する第4画素PXWを含む実施形態の適用例を説明するための図で、(a)は第4画素PXWを含む画素群PXUの配置例、(b)は各画素に対する光分離入射例を示している。なお、第4画素PXWとは、例えば、白色若しくは透明なカラーフィルタが配置された画素、若しくは、カラーフィルタが配置されない画素である。言い換えると、第4画素PXWとは、入力信号SGIに基づいて、信号処理部20で生成される第4色出力信号SGOWに基づいて制御される画素である。このように、第4画素PXWを追加することで白の輝度を向上させることができる。例えば、第1波長λ1、第2波長λ2、第3波長λ3以外の波長を有する光を利用することで白の輝度を向上させることができる。
【0066】
比較例として、第1画素PXRと第2画素PXGと第3画素PXBと第4画素PXWをX方向においてストライプ状に配置した場合、第4画素PXWに対して色分離素子Aによって分離された全ての光、若しくは、分離されない光が照射される必要がある。そのため、図5(b)に示される色分離機能を有する色分離素子A2の場合、第4画素PXWに対応する位置において、色分離機能を有さない素子またはスリットを形成する必要がある。一方で、図5(a)の色分離機能を有する色分離素子A1の場合は色によって光を集める周期が1画素ずつ異なっているので、第1素子A1a、第2素子A1b、第3素子A1cの間に色分離機能を有さない素子又はスリットを形成することが難しい。
【0067】
そこで、図15(a)に示すように、X方向において、第4画素PXWが配列された第1列と、第1画素PXRと第2画素PXGと第3画素PXBがストライプ状に配列された第2列を有する構造が適している。なお、X方向において、第4画素PXWの幅は、第1画素PXRの幅と第2画素PXGの幅と第3画素PXBの幅に対応する。すなわち、本実施形態の色分離素子A11によれば、X方向において、第1波長λ1、第2波長λ2、第3波長λ3の光がそれぞれ分離されるが、第4画素PXWにおいて1つの画素として制御され、白画素としての役割を果たす。なお、このように第1列に第4画素PXWを配置し、第2列に第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBを配列する構造は、図5(b)のような色分離機能を有する色分離素子A2を利用した表示装置であっても従来のような色分離素子でも適用可能である。
【0068】
図16は、X方向、Y方向の両方の方向において、異なる色が対応づけられた画素が周期的に配置された場合に用いられる色分離素子A12の具体的な構造を示す概念図で、(a)は、異なる色が対応づけられた画素が市松状に配置された画素列B11の例を示し、(b)は(a)の画素列B11に対する色分離素子A12の形成例を示している。
【0069】
照明装置ILから照射される光に、画素配列平面に対して垂直な方向に対して所定の角度βを有する光を許容する平行光条件は、画素周期(画素群幅PXUW)と分離距離Lに依存する。例えば、画素周期に対して分離距離が短くなるほど平行光条件は緩和される。しかし、現実的に第1基板SUB1の厚さ分の距離はどうしても必要である。すなわち、第1基板SUB1の厚さを固定したときは、高精細になればなるほど平行光の条件が厳しくなってしまう。そこで、平行光条件を緩和する方法として、高精細であって、画素周期の大きさを大きくする構成を考える。
【0070】
図16(a)に示す通り、X方向において、第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBが周期的に配列されており、Y方向においても第1画素PXR、第2画素PXG、第3画素PXBが周期的に配列されている。また、図16(b)に示す通り、X方向において、第1素子A1a、第2素子A1b、第3画素A1cが周期的に配列されており、Y方向においても第1素子A1a、第2素子A1b、第3素子A1cが周期的に配列されている。第1素子A1a、第2素子A1b、第3素子A1cは、照明装置ILからの平行光PRをY方向に分離する。ここで、1つの画素PXのY方向の幅は1つの画素PXのX方向の幅の約3倍に対応するため、Y方向の画素周期もX方向の画素周期に比べて3倍となる。そのため、Y方向に光を分離する素子を有する色分離素子A12の平行光条件を緩めることができる。なお、本実施形態において、X方向、Y方向のいずれの方向についても各画素の幅と各素子の幅は対応していたが、各画素の幅に対して各素子の幅が所定の幅α分だけ大きくてもよい。
【0071】
なお、図16において、X方向は一様ではなく1画素ずつ溝が存在することになるが、その構造横幅はY方向における色分離方向の溝横幅~数μmにくらべて十分大きく、色分素子A12から画素までの距離程度では目に見えた回折は起こらない。しかし、実際の素子作製時を考えると、色分離素子のX方向に隣接する素子の各溝GのY方向の幅は、一定の方が望ましい。例えば、第1素子A1aと第3素子A1cがX方向に隣接する場合、第1素子A1aの溝G1と第3素子A1cの溝G3のY方向の幅は一定の方が望ましい。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る表示装置は、色分離素子を用いることで各色に対応する波長に分散された光がいずれも一定の方向に偏ることなく、同一の分布で輝度範囲を持つように分離制御が可能となり、特定の方向に偏った光を正面に向けるための光学部品が不要となる。
【0073】
なお、上記実施形態では、表示部30が液晶表示装置の場合について説明したが、白色発光層を行う有機EL表示装置の場合でも同様に実施可能である。つまり、本実施形態の照明装置ILの代わりに白色発光層が配置され、白色発光層の上に色分離素子A1が配置される構成であってもよい。また、カラーフィルタCFを採用する場合について説明したが、本実施形態は色分離を行っているため、カラーフィルタCFレス方式の場合でも適用可能である。
その他、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0074】
DSP…表示装置、10…制御部、11…画像出力部、PNL…表示パネル、IL…照明装置、20…信号処理部、21…タイミング生成部、22…画像処理部、23…画像解析部、24…光源駆動値決定部、40…表示パネル駆動部、41…信号出力回路、42…走査回路、60…照明装置制御部、A1,A11,A2…色分離素子、B1,B11,B2…画素列。
図1
図2
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図16