(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 43/239 20180101AFI20220426BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20220426BHJP
F21S 43/243 20180101ALI20220426BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20220426BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20220426BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220426BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20220426BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20220426BHJP
F21W 103/10 20180101ALN20220426BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20220426BHJP
【FI】
F21S43/239
F21V8/00 310
F21V8/00 320
F21V8/00 340
F21S43/243
F21W103:00
F21W103:35
F21Y115:10
F21Y115:15
F21W103:20
F21W103:10
F21W103:45
(21)【出願番号】P 2017095692
(22)【出願日】2017-05-12
【審査請求日】2020-05-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横山 孝也
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-225254(JP,A)
【文献】特開2014-123547(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0224385(US,A1)
【文献】特開2016-091825(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21V 8/00
F21W 103/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウターカバーと、
前記アウターカバーの第1透光領域及び第2透光領域を介して光を出射する第1機能ランプと、
前記第1透光領域と前記第2透光領域との間の前記アウターカバーの第3透光領域を介して光を出射する第2機能ランプと、を備え、
前記第1機能ランプは、第1発光素子と、前記第1発光素子からの光を前記第1透光領域に導く第1導光体と、第2発光素子と、前記第2発光素子からの光を前記第2透光領域に導く第2導光体と、を有し、
前記第1導光体の出射面における光の拡散角と、前記第2導光体の出射面における光の拡散角とが異なり、
前記第1導光体と前記第2導光体との境界は、前記第1透光領域と前記第3透光領域との境界よりも前記第2透光領域と前記第3透光領域との境界に近い位置に設けられ、
前記第2透光領域と、前記第1導光体と前記第2導光体との境界との間に配置されるカバー部材を備える、
車両用灯具。
【請求項2】
車両に装着されるタイヤの接地面と実質的に平行な所定面内において、前記第1導光体と前記第2導光体とは隣接し、
前記第1透光領域は、後方を向き、
前記第2透光領域は、側方を向き、
前記第1導光体の出射面における光の拡散角は、前記第2導光体の出射面における光の拡散角よりも小さい、
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記第1導光体の出射面は、マトリクス状に配置される複数の凸面を含み、
前記第2導光体の出射面は、マトリクス状に配置される複数の凸面を含む、
請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記第1導光体の複数の前記凸面は、前記第1導光体の前記凸面の光軸方向において異なる位置に配置され、
前記第2導光体の複数の前記凸面は、前記第2導光体の前記凸面の光軸方向において実質的に同一の位置に配置される、
請求項3に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記第2機能ランプは、第3発光素子と、前記第3発光素子からの光を前記第3透光領域に導く第3導光体と、を有し、
前記所定面において、前記第3導光体は、前記アウターカバーと前記第1導光体及び前記第2導光体との間に配置される、
請求項
2から請求項
4のいずれか一項に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記第1導光体と前記第2導光体との境界は、前記第3透光領域の車両内側に配置される、
請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2に開示されているような、発光素子と導光体とを備える車両用灯具が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-201278号公報
【文献】特開2016-004667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両用灯具として、テールランプ、ストップランプ、及びターンシグナルランプのような様々な機能ランプが知られている。車両用灯具には、見栄えの良さが要求される。
【0005】
本発明は、見栄えの良い車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、アウターカバーと、前記アウターカバーの第1透光領域及び第2透光領域を介して光を出射する第1機能ランプと、を備え、前記第1機能ランプは、第1発光素子と、前記第1発光素子からの光を前記第1透光領域に導く第1導光体と、第2発光素子と、前記第2発光素子からの光を前記第2透光領域に導く第2導光体と、を有し、前記第1導光体の出射面における光の拡散角と、前記第2導光体の出射面における光の拡散角とが異なる、車両用灯具が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、見栄えの良い車両用灯具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る車両の一例を示す側面図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る車両の一例を後方から見た図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る車両の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る車両用灯具の外観の一例を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る車両用灯具の一例を後方から見た図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る車両用灯具の一例を側方から見た図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る車両用灯具の一例を示す断面図である。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る第1光学系の一部を拡大した図である。
【
図10】
図10は、本実施形態に係る第1導光体の出射面の一部を拡大した図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る第2光学系の一部を拡大した図である。
【
図12】
図12は、本実施形態に係る第2導光体の入射面の一例を示す断面図である。
【
図13】
図13は、本実施形態に係る第2導光体の出射面の一部を拡大した図である。
【
図14】
図14は、本実施形態に係る第1導光体及び第2導光体の一部を拡大した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[車両及び用語の定義]
図1は、本実施形態に係る車両1の一例を示す側面図である。
図2は、本実施形態に係る車両1の一例を後方から見た図である。
図1及び
図2に示すように、車両1は、車体2と、走行装置3と、車両用灯具100とを備える。
【0011】
車体2は、運転者が搭乗する運転室を有する。車体2は、走行装置3に支持される。走行装置3は、タイヤ4が装着されるホイール5と、車両1の進行方向を変えるための操舵装置と、走行装置3を減速又は停止させるためのブレーキ装置とを有する。走行装置3は、エンジンが発生する動力により作動する。
【0012】
以下の説明においては、車両1が水平面と平行な地面に配置されることとし、運転室に搭乗した運転者を基準として、前、後、上、下、左、及び右という用語を用いて各部の位置関係について説明する。また、以下の説明においては、地面と接触するタイヤ4の接地面と平行な面を適宜、所定面、と称する。所定面は、水平面と平行である。
【0013】
上下方向は、所定面と直交する方向である。左右方向は、直進状態の車両1のホイール5の回転軸と平行な方向である。前後方向は、上下方向及び左右方向のそれぞれと直交する方向である。左右方向は、車幅方向と同義である。車幅方向外側は、車幅方向において中心から遠い部位又は中心から離れる方向を意味し、車幅方向内側は、車幅方向において中心に近い部位又は中心に向かう方向を意味する。また、側方は、左方及び右方の少なくとも一方を意味し、側部は、左部及び右部の少なくとも一方を意味する。
【0014】
本実施形態において、車両外側とは、所定面内の車両1の中心に対する放射方向においてその中心から遠い部位又は中心から離れる方向をいう。車両内側とは、所定面内の車両1の中心に対する放射方向においてその中心に近い部位又は中心に向かう方向をいう。所定面内の車両1の中心は、例えば運転室に位置する。
【0015】
車両1は、車体2の側部に設けられる乗降用ドア6と、車体2の後部に設けられるバックドア7とを備える。乗降用ドア6及びバックドア7はそれぞれ、ヒンジ機構を介して車体2に移動可能に支持される。
【0016】
車両用灯具100は、機能ランプを含む。機能ランプとして、車体2の前部に設けられ車両1の前方を照明するヘッドランプ、車体2の前部に設けられ車両1の前方を補助的に照明するフォグランプ、車体2の前部に設けられ車両1の進行方向を周囲に示すために点灯するフロントターンシグナルランプ、車体2の後部に設けられヘッドランプの点灯と連動して点灯するテールランプ、車体2の後部に設けられブレーキ装置の作動と連動して点灯するストップランプ、車体2の後部に設けられ車両1の進行方向を周囲に示すために点灯するリアターンシグナルランプ、及び車両1の車幅方向の大きさを示すために点灯するクリアランスランプなどが挙げられる。
【0017】
[制御装置]
図3は、本実施形態に係る車両1の一例を示す機能ブロック図である。車両1は、制御装置8と、制御装置8に接続される複数の機能ランプとを有する。制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサと、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリ及びストレージとを含む。制御装置8は、複数の機能ランプのそれぞれを制御する複数の制御部を有する。複数の機能ランプと複数の制御部とは1対1で対応する。制御部は、対応する機能ランプに制御信号を出力して、その機能ランプを制御する。
【0018】
図3は、機能ランプとして、第1機能ランプ101、第2機能ランプ102、第3機能ランプ103、…、第N機能ランプ10Nが設けられ、制御部として、第1機能ランプ101に制御信号を出力する第1制御部81、第2機能ランプ102に制御信号を出力する第2制御部82、第3機能ランプ103に制御信号を出力する第3制御部83、…、第N機能ランプ10Nに制御信号を出力する第N制御部8Nが設けられている例を示す。
【0019】
また、制御装置8は、信号取得部80を有する。信号取得部80は、運転室に設けられている操作装置9からの指令信号、及び車両1に設けられているセンサ10からの検出信号を取得する。操作装置9は、例えばヘッドランプを点灯させるための操作スイッチ、及びターンシグナルランプを点灯させるための操作スイッチなどを含む。操作装置9は、運転者に操作されることにより指令信号を生成する。センサ10は、例えば照度センサなどを含む。制御部は、信号取得部80に取得された信号に基づいて、機能ランプに制御信号を出力する。
【0020】
本実施形態においては、車両用灯具100が、第1機能ランプ101と第2機能ランプ102とが一体化されたコンビネーションランプであることとする。また、第1機能ランプ101がターンシグナルランプ(リアターンシグナルランプ)であり、第2機能ランプ102がテールストップランプであることとする。すなわち、以下の説明においては、車両用灯具100が、ターンシグナルランプ101とテールストップランプ102とが一体化されたコンビネーションランプ(リアコンビネーションランプ)であることとする。
【0021】
[車両用灯具の概要]
次に、本実施形態に係る車両用灯具100について説明する。本実施形態において、車両用灯具100は、車体2の後部に設けられる。車両用灯具100の一部は、可動部材であるバックドア7に設けられ、車両用灯具100の一部は、固定部材である車体2の車体パネルに設けられる。バックドア7と車体パネルとは隣接する。バックドア7が閉じられることによって、バックドア7に設けられる車両用灯具100の一部と車体パネルに設けられる車両用灯具100の一部とに一体感が生じる。
【0022】
車両用灯具100は、車体2の後部の左部及び右部のそれぞれに設けられる。車体2の後部の左部に設けられる車両用灯具100の構造と車体2の後部の右部に設けられる車両用灯具100の構造とは実質的に同一である。以下、車体2の後部の左部に設けられる車両用灯具100について主に説明し、車体2の後部の右部に設けられる車両用灯具100についての説明は簡略又は省略する。
【0023】
図4は、本実施形態に係る車両用灯具100の外観の一例を示す斜視図である。
図5は、本実施形態に係る車両用灯具100の一例を後方から見た図である。
図6は、本実施形態に係る車両用灯具100の一例を左方から見た図である。
図7は、本実施形態に係る車両用灯具100の一例を示す断面図である。
図8は、
図7の一部を拡大した図である。
図5、
図6、
図7、及び
図8は、車体パネルに設けられる車両用灯具100の一部を示す。
【0024】
図4、
図5、
図6、
図7、及び
図8に示すように、車両用灯具100は、ランプボディ20と、アウターカバー30と、ターンシグナルランプ101と、テールストップランプ102とを備える。本実施形態において、車両用灯具100は、ターンシグナルランプ101とテールストップランプ102とを含むコンビネーションランプである。
【0025】
ランプボディ20は、車体2に固定される。ランプボディ20は、ターンシグナルランプ101及びテールストップランプ102を支持する支持部材である。ランプボディ20は、例えば合成樹脂製である。アウターカバー30は、ランプボディ20の開口を覆う。ランプボディ20とアウターカバー30との間に灯室が形成される。ターンシグナルランプ101及びテールストップランプ102は、灯室に配置される。
【0026】
[アウターカバー]
アウターカバー30は、ターンシグナルランプ101から出射された光の少なくとも一部を透過させる。また、アウターカバー30は、テールストップランプ102から出射された光の少なくとも一部を透過させる。アウターカバー30は、例えば透光性の合成樹脂製である。
【0027】
アウターカバー30は、ターンシグナルランプ101から出射された光を透過させる第1透光領域31及び第2透光領域32と、テールストップランプ102から出射された光を透過させる第3透光領域33とを有する。タイヤ4の接地面と平行な所定面内において、第1透光領域31と第2透光領域32と第3透光領域33とは隣り合う。所定面内において、第3透光領域33は、第1透光領域31と第2透光領域32との間に設けられる。
【0028】
ターンシグナルランプ101は、アウターカバー30の第1透光領域31及び第2透光領域32を介して光を車両1の外部に出射する。テールストップランプ102は、アウターカバー30の第3透光領域33を介して光を車両1の外部に出射する。
【0029】
本実施形態において、第1透光領域31は、車両1の後方を向く。第2透光領域32は、車両1の左方(側方)を向く。第3透光領域33は、車両1の後方を向く。
【0030】
本実施形態において、アウターカバー30は、第1透光領域31を有する第1アウターカバー30Aと、第2透光領域32を有する第2アウターカバー30Bと、第3透光領域33を有する第3アウターカバー30Cとを含む。第1アウターカバー30Aと第3アウターカバー30Cとが連結される。第2アウターカバー30Bと第3アウターカバー30Cとが連結される。
【0031】
第1アウターカバー30A及び第2アウターカバー30Bは、透明な合成樹脂製である。第3アウターカバー30Cは、例えば赤色に着色された透光性の合成樹脂製である。
【0032】
[ターンシグナルランプ]
ターンシグナルランプ101は、第1透光領域31に光を導く第1光学系40と、第2透光領域32に光を導く第2光学系50とを有する。
【0033】
図7及び
図8に示すように、第1光学系40は、第1発光素子41と、第1発光素子41からの光を第1透光領域31に導く第1導光体42とを含む。第2光学系50は、第2発光素子51と、第2発光素子51からの光を第2透光領域32に導く第2導光体52とを含む。
【0034】
第1発光素子41及び第2発光素子51はそれぞれ、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)のような半導体発光素子である。第1発光素子41及び第2発光素子51はそれぞれ、直方体状の部材である。
【0035】
第1発光素子41は、光を出射する光出射面と、光出射面の反対方向を向く実装面とを有する。第1発光素子41の光出射面は、第1導光体42と対向する。第1発光素子41の実装面は、フレキシブルプリント基板41Pに接続される。
【0036】
第2発光素子51は、光を出射する光出射面と、光出射面の反対方向を向く実装面とを有する。第2発光素子51の光出射面は、第2導光体52と対向する。第2発光素子51の実装面は、フレキシブルプリント基板51Pに接続される。
【0037】
第1発光素子41は、所定面内において左右方向に複数設けられる。本実施形態において、第1発光素子41は、左右方向に4つ設けられる。また、第1発光素子41は、上下方向に1つ設けられる。すなわち、本実施形態において、第1発光素子41は、4つ設けられる。
【0038】
左右方向に配置される複数の第1発光素子41のうち、最も左方(車幅方向外側)に配置される第1発光素子41は、最も前方に配置され、最も右方(車幅方向内側)に配置される第1発光素子41は、最も後方に配置される。すなわち、車幅方向に配置される複数の第1発光素子41において、車幅方向外側の第1発光素子41ほど前方に配置される。
【0039】
第2発光素子51は、所定面内において前後方向に複数設けられる。本実施形態において、第2発光素子51は、前後方向に4つ設けられる。また、第2発光素子51は、上下方向に1つ設けられる。すなわち、本実施形態において、第2発光素子51は、4つ設けられる。
【0040】
前後方向に配置される複数の第2発光素子51のうち、最も前方に配置される第2発光素子51は、最も左方(車幅方向外側)に配置され、最も後方に配置される第2発光素子51は、最も右方(車幅方向内側)に配置される。すなわち、前後方向に配置される複数の第2発光素子51において、前方の第2発光素子51ほど車幅方向外側に配置される。
【0041】
第1導光体42及び第2導光体52はそれぞれ、透光性樹脂を出射成形することにより製造される。本実施形態において、第1導光体42の光学構造と第2導光体52の光学構造とは異なる。
【0042】
第1導光体42及び第2導光体52はそれぞれ、板状の部材である。第1導光体42は、第1発光素子41からの光が入射する入射面43と、光を出射する出射面44と、入射面43と出射面44との間の導光路45とを有する。第2導光体52は、第2発光素子51からの光が入射する入射面53と、光を出射する出射面54と、入射面53と出射面54との間の導光路55とを有する。
【0043】
上述のように、第1発光素子41は、上下方向に1つ設けられる。第1導光体42も、上下方向に1つ設けられる。
【0044】
上述のように、第2発光素子51は、上下方向に1つ設けられる。第2導光体52も、上下方向に1つ設けられる。
【0045】
第1導光体42は、入射面43を複数有する。第1導光体42の入射面43は、第1発光素子41に対応して4つ設けられる。第1発光素子41の光出射面は、第1導光体42の入射面43と対向する。第1導光体42の出射面44の少なくとも一部は、第1透光領域31と対向する。
【0046】
第2導光体52は、入射面53を複数有する。第2導光体52の入射面53は、第2発光素子51に対応して4つ設けられる。第2発光素子51の光出射面は、第2導光体52の入射面53と対向する。第2導光体52の出射面54の少なくとも一部は、第2透光領域32と対向する。
【0047】
図7及び
図8に示すように、所定面内において、第1導光体42と第2導光体52とは隣接する。第1導光体42と第2導光体52との境界70において、第1導光体42の出射面44と第2導光体52の出射面54との間に段差は形成されない。所定面内において、第1導光体42の出射面44は、車幅方向内側から車幅方向外側に向かって徐々に前方に曲がる。所定面内において、第2導光体52の出射面54は、後方から前方に向かって徐々に車幅方向外側に曲がる。第1導光体42と第2導光体52との境界70において、第1導光体42の出射面44と第2導光体52の出射面54とは滑らかに連なる。
【0048】
図9は、本実施形態に係る第1光学系40の一部を拡大した図である。
図10は、本実施形態に係る第1導光体42の出射面44の一部を拡大した図である。
図9に示すように、第1導光体42の入射面43は、第1発光素子41の光出射面と対向する入射面43Aと、入射面43Aの周囲に配置される入射面43Bとを含む。入射面43Aは、第1発光素子41側に膨らむ凸面である。本実施形態において、入射面43Aは、凸なレンズ面(曲面)である。入射面43Aの周囲に突起部46が設けられる。入射面43Bは、突起部46に配置される。
【0049】
第1発光素子41から出射され、入射面43Aに入射した光は、入射面43Aにおいて屈折した後、導光路45を通過して出射面44から出射される。
【0050】
第1発光素子41から出射され、入射面43Bに入射した光は、突起部46の反射面43Cで内面反射した後、導光路45を通過して出射面44から出射される。
【0051】
図10に示すように、第1導光体42の出射面44は、マトリクス状に配置される複数の微小な凸面47を含む。本実施形態において凸面47は、上下方向に3つ配置され、左右方向に多数配置される。
【0052】
凸面47は、後方(アウターカバー30側)に膨らむ凸面である。凸面47は、凸なレンズ面(曲面)である。本実施形態において、凸面47の垂直断面形状の曲率と、凸面47の水平断面形状の曲率とは等しい。なお、凸面47の垂直断面形状の曲率は、凸面47の水平断面形状の曲率よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0053】
図9に示すように、本実施形態において、第1光学系40の光軸AXは、後方に延在する。換言すれば、第1光学系40の光軸AXは、前後方向に延在する。第1光学系40の光軸AXとは、第1光学系40において、第1光学系40全体を通過する光束の代表となる仮想的な光線をいう。第1光学系40の光軸AXは、第1発光素子41の光軸、第1導光体42の入射面43Aの光軸、及び第1導光体42の出射面44の凸面47の光軸の少なくとも一つを含む。第1発光素子41の光軸とは、第1発光素子41の光出射面の中心を通りその光出射面と直交する軸をいう。第1導光体42の入射面43Aの光軸とは、入射面43Aの回転対称軸と一致する軸をいう。第1導光体42の出射面44の凸面47の光軸とは、凸面47の回転対称軸と一致する軸をいう。
【0054】
所定面内において、第1導光体42の複数の凸面47は、第1導光体42の凸面47の光軸方向(前後方向)において異なる位置に配置される。すなわち、
図10に示すように、左右方向において、凸面47は、ステップ状に配置される。複数の凸面47は、車幅方向中央から外側に向かって前方に変位するように設けられる。なお、上下方向に配置される複数の凸部47の前後方向の位置は、実質的に等しい。
【0055】
図11は、本実施形態に係る第2光学系50の一部を拡大した図である。
図12は、本実施形態に係る第2導光体52の入射面53の一例を示す断面図である。
図13は、本実施形態に係る第2導光体52の出射面54の一部を拡大した図である。
【0056】
図11及び
図12に示すように、第2導光体52の入射面53は、第2発光素子51の光出射面と対向する入射面53Aと、入射面53Aの上下方向両側に配置される入射面53Bとを含む。入射面53Aは、第2発光素子51側に膨らむ凸面である。本実施形態において、入射面53Aは、凸なレンズ面(曲面)である。入射面53Aの上下両側に突起部56が設けられる。入射面53Bは、突起部56に配置される。
【0057】
第2発光素子51から出射され、入射面53Aに入射した光は、入射面53Aにおいて屈折した後、導光路55を通過して出射面54から出射される。
【0058】
第2発光素子51から出射され、入射面53Bに入射した光は、突起部56の反射面53Cで内面反射した後、導光路55を通過して出射面54から出射される。
【0059】
図13に示すように、第2導光体52の出射面54は、マトリクス状に配置される複数の微小な凸面57を含む。本実施形態において、凸面57は、上下方向に3つ配置され、前後方向に多数配置される。
【0060】
凸面57は、左方(アウターカバー30側)に膨らむ凸面である。凸面57は、凸なレンズ面(曲面)である。本実施形態において、凸面57の垂直断面形状の曲率と、凸面57の水平断面形状の曲率とは等しい。なお、凸面57の垂直断面形状の曲率は、凸面57の水平断面形状の曲率よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0061】
図9及び
図11に示すように、本実施形態において、第1光学系40の光軸AXの向きと、第2光学系50の光軸BXの向きとは、異なる。
【0062】
本実施形態において、第2光学系50の光軸BXは、側方に延在する。換言すれば、第2光学系50の光軸BXは、左右方向に延在する。第2光学系50の光軸BXとは、第2光学系50において、第2光学系50全体を通過する光束の代表となる仮想的な光線をいう。第2光学系50の光軸BXは、第2発光素子51の光軸、第2導光体52の入射面53Aの光軸、及び第2導光体52の出射面54の凸面57の光軸の少なくとも一つを含む。第2発光素子51の光軸とは、第2発光素子51の光出射面の中心を通りその光出射面と直交する軸をいう。第2導光体52の入射面53Aの光軸とは、入射面53Aの回転対称軸と一致する軸をいう。第2導光体52の出射面54の凸面57の光軸とは、凸面57の回転対称軸と一致する軸をいう。
【0063】
所定面内において、第2導光体52の複数の凸面57は、第2導光体52の凸面57の光軸方向(左右方向)において実質的に同一の位置に配置される。すなわち、
図13に示すように、前後方向において、凸面57は、平坦状に配置される。また、上下方向に配置される複数の凸面57の左右方向の位置も、実質的に等しい。
【0064】
また、
図9及び
図11に示すように、本実施形態においては、第1導光体42の出射面44における光の拡散角θ1と、第2導光体52の出射面54における光の拡散角θ2とが異なる。
【0065】
本実施形態においては、後方に光を出射する第1導光体42の出射面44における光の拡散角θ1は、側方に光を出射する第2導光体52の出射面54における光の拡散角θ2よりも小さい。
【0066】
本実施形態において、第1導光体42の出射面44の凸面47の曲率は、第2導光体52の出射面54の凸面57の曲率よりも小さい。これにより、拡散角θ1を拡散角θ2よりも小さくすることができる。
【0067】
[テールストップランプ]
図7及び
図8に示すように、テールストップランプ102は、第3透光領域33に光を導く第3光学系60を備える。第3光学系60は、第3発光素子61と、第3発光素子61からの光を第3透光領域33に導く第3導光体62とを含む。第3発光素子61は、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)のような半導体発光素子である。第3発光素子61は、直方体状の部材である。
【0068】
第3発光素子61は、光を出射する光出射面と、光出射面の反対方向を向く実装面とを有する。第3発光素子61の光出射面は、第3導光体62と対向する。第3発光素子61の実装面は、フレキシブルプリント基板61Pに接続される。第3発光素子61は、所定面内において1つ設けられる。なお、第2発光素子51は、所定面内において複数設けられてもよい。
【0069】
第3導光体62は、透光性樹脂を出射成形することにより製造される。本実施形態において、第3導光体62の光学構造は、第1導光体42の光学構造及び第2導光体52の光学構造とは異なる。
【0070】
第3導光体62は、第3発光素子61からの光が入射する入射面63と、光を出射する出射面64と、入射面63と出射面64との間の導光路65とを有する。第3発光素子61の光出射面は、第3導光体62の入射面63と対向する。第3導光体62の出射面64の少なくとも一部は、第3透光領域33と対向する。
【0071】
また、テールストップランプ102は、第3導光体62と第1導光体42及び第2導光体52との間に配置される遮光部材21を有する。遮光部材21は、第1導光体42を通過した光及び第2導光体52を通過した光が第3導光体62に入射することを抑制する。遮光部材21により、ターンシグナルランプ101の第1導光体42及び第2導光体52と、テールストップランプ102の第3導光体62とが、光学的に分離される。
【0072】
また、テールストップランプ102は、第3導光体62とアウターカバー30との間に配置される透光部材22を有する。第3導光体62の出射面64から出射された光は、透光部材22を通過した後、アウターカバー30の第3透光領域33を通過する。
【0073】
[ターンシグナルランプとテールストップランプとの位置関係]
図7及び
図8に示すように、本実施形態においては、所定面内において、テールストップランプ102は、ターンシグナルランプ101よりも車両外側に配置される。本実施形態においては、ターンシグナルランプ101とテールストップランプ102とは、テールストップランプ102がターンシグナルランプ101よりも車両外側に配置されるように、立体的に交差する。
【0074】
所定面内において、第3導光体62は、アウターカバー30と第1導光体42及び第2導光体52との間に配置される。換言すれば、所定面内において、第3導光体62は、第1導光体42及び第2導光体52よりも車両外側に配置される。
【0075】
図7及び
図8に示すように、本実施形態においては、ランプボディ20、第1導光体42、第2導光体52、第3導光体62、及びアウターカバー30のうち、アウターカバー30が最も車両外側に配置され、アウターカバー30に次いで第3導光体62が車両外側に配置され、第3導光体62に次いで第1導光体42及び第2導光体52が車両外側に配置され、ランプボディ20が最も車両内側に配置される。
【0076】
[カバー部材]
図14は、本実施形態に係る第1導光体42及び第2導光体52の一部を拡大した斜視図である。
図14に示すように、第1導光体42は、導光路45よりも上下方向に突出するフランジ部48を有する。第2導光体52は、導光路55よりも上下方向に突出するフランジ部58を有する。第1導光体42と第2導光体52との境界70において、第1導光体42の出射面44と第2導光体52の出射面54との間に段差は形成されない。また、第1導光体42と第2導光体52との境界70において、第1導光体42のフランジ部48と第2導光体52のフランジ部58との間に段差は形成されない。
【0077】
図7及び
図8に示すように、第1導光体42と第2導光体52との境界70は、第3透光領域33を含む第3アウターカバー30C及び第3導光体62の車両内側に配置される。すなわち、境界70は、車両1の外部から視認することが困難な位置に配置される。
【0078】
また、第1導光体42と第2導光体52との境界70は、第1透光領域31と第3透光領域33との境界71よりも、第2透光領域32と第3透光領域33との境界72に近い位置に設けられる。境界71は、第1アウターカバー30Aと第3アウターカバー30Cとの境界を含む。境界72は、第2アウターカバー30Bと第3アウターカバー30Cとの境界を含む。すなわち、本実施形態において、第1導光体42と第2導光体52との境界70は、第3アウターカバー30Cの車両内側(第3アウターカバー30Cの裏面側)において、第3アウターカバー30Cの中央よりも前方に位置する。
【0079】
図4、
図6、
図7、及び
図8に示すように、本実施形態において、車両用灯具100は、第2透光領域32と、第1導光体42と第2導光体52との境界70との間に配置されるカバー部材23を備える。カバー部材23は、板状部材を含む。カバー部材23は、車両用灯具100の美感を向上させる。また、カバー部材23は、境界70を隠すように配置され、境界70が車両1の外部から視認されることを抑制する。
【0080】
[作動方法]
本実施形態において、ターンシグナルランプ101は、シーケンシャルターンシグナルランプである。シーケンシャルターンシグナルランプとは、複数の発光素子を決められた順番で順次点灯させる連鎖式点灯のターンシグナルランプをいう。本実施形態において、制御装置8の第1制御部81は、ターンシグナルランプ101に制御信号を出力して、複数の第1発光素子41及び複数の第2発光素子51を順次発光させる。
【0081】
本実施形態においては、第1制御部81は、複数の第1発光素子41及び複数の第2発光素子51が車幅方向内側から外側に向かって順次発光するように、制御信号を出力する。すなわち、本実施形態においては、複数の第1発光素子41が順次発光した後、複数の第2発光素子51が順次発光する。
【0082】
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、車両用灯具100のターンシグナルランプ101は、光学構造が異なる第1導光体42と第2導光体52とを有する。本実施形態においては、第1導光体42の出射面44における光の拡散角θ1と、第2導光体52の出射面54における光の拡散角θ2とは異なる。これにより、第1導光体42を見た人に起こさせる美感と、第2導光体52を見た人に起こさせる美感とを異ならせることができる。したがって、車両用灯具100の見栄えは向上する。
【0083】
また、本実施形態においては、第1透光領域31は、後方を向き、第2透光領域32は、側方を向く。これにより、ターンシグナルランプ101を後方から見た人に起こさせる美感と、ターンシグナルランプ101を側方から見た人に起こさせる美感とを異ならせることができる。また、本実施形態においては、後方を向く第1導光体42の出射面44における光の拡散角θ1は、側方を向く第2導光体52の出射面54における光の拡散角θ2よりも小さい。そのため、車両用灯具100の後方には鋭い光が出射され、車両用灯具100の側方には淡い光が出射される。したがって、例えば車両1の後方を走行する他の車両の運転者は、第1導光体42の出射面44から出射される鋭い光を感度良く認識することができる。また、車両1の側方には淡い光が出射されるので、ターンシグナルランプ101の美感が向上する。そのため、車両用灯具100の見栄えは向上する。
【0084】
また、本実施形態においては、第1導光体42の出射面44は、マトリクス状に配置される複数の微小な凸面47を含み、第2導光体52の出射面54は、マトリクス状に配置される複数の微小な凸面57を含む。そのため、凸面47の曲率及び凸面57の曲率を調整することにより、任意の拡散角θ1及び拡散角θ2を得ることができる。
【0085】
また、本実施形態においては、第1導光体42の複数の凸面47は、光軸AXと平行な方向において異なる位置に配置され、第2導光体52の複数の凸面57は、光軸BXと平行な方向において実質的に同一の位置に配置される。これにより、ターンシグナルランプ101を後方から見た人に与える印象とターンシグナルランプ101を側方から見た人に与える印象とを異ならせることができる。したがって、車両用灯具100の見栄えはより向上する。
【0086】
また、本実施形態においては、第1導光体42と第2導光体52との境界70は、アウターカバー30の第3透光領域33の車両内側に配置される。これにより、境界70が外部から直接的に視認されることが抑制される。したがって、車両用灯具100の見栄えは向上する。
【0087】
また、本実施形態においては、第1導光体42と第2導光体52との境界70は、第1透光領域31と第3透光領域33との境界71よりも第2透光領域32と第3透光領域33との境界72に近い位置に設けられる。また、第2透光領域32と、第1導光体42と第2導光体52との境界70との間にカバー部材23が配置される。境界70が第1透光領域31よりも第2透光領域32の近傍に配置されることにより、境界70が後方から直接的に視認されることが抑制される。また、カバー部材23が第2透光領域32の後部に配置されることにより、境界70が側方から直接的に視認されることが抑制される。したがって、車両用灯具100の見栄えはより向上する。また、カバー部材23の意匠により、車両用灯具100の見栄えはより向上する。
【0088】
また、本実施形態においては、ターンシグナルランプ101は、隣接する第1導光体42と第2導光体52とを有する。テールストップランプ102は、第1導光体42及び第2導光体52よりも車両外側に配置される第3導光体62を有する。光が通過する第1導光体42及び第2導光体52と、光が通過する第3導光体62とが立体的に交差するため、車両用灯具100の見栄えはより向上する。
【0089】
なお、上述の実施形態においては、発光素子(41,51,61)が発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)であることとした。発光素子(41,51,61)は、有機エレクトロルミネッセンス発光体でもよい。
【0090】
なお、上述の実施形態においては、第1機能ランプ101がターンシグナルランプであり、第2機能ランプ102がテールストップランプであることとした。第1機能ランプ101がテールストップランプであり、第2機能ランプ102がターンシグナルランプでもよい。また、第1機能ランプ101が、テールランプ、クリアランスランプ、ストップランプ、及びバックランプのいずれか一つであり、第2機能ランプ102が他の一つでもよい。
【符号の説明】
【0091】
1…車両、2…車体、3…走行装置、4…タイヤ、5…ホイール、6…乗降用ドア、7…バックドア、8…制御装置、9…操作装置、10…センサ、20…ランプボディ、21…遮光部材、22…透光部材、23…カバー部材、30…アウターカバー、30A…第1アウターカバー、30B…第2アウターカバー、30C…第3アウターカバー、31…第1透光領域、32…第2透光領域、33…第3透光領域、40…第1光学系、41…第1発光素子、41P…フレキシブルプリント基板、42…第1導光体、43…入射面、43A…入射面、43B…入射面、43C…反射面、44…出射面、45…導光路、46…突起部、47…凸面、48…フランジ部、50…第2光学系、51…第2発光素子、51P…フレキシブルプリント基板、52…第2導光体、53…入射面、53A…入射面、53B…入射面、53C…反射面、54…出射面、55…導光路、56…突起部、57…凸面、58…フランジ部、60…第3光学系、61…第3発光素子、61P…フレキシブルプリント基板、62…第3導光体、63…入射面、64…出射面、65…導光路、70…境界、71…境界、72…境界、80…信号取得部、81…第1制御部、82…第2制御部、83…第3制御部、8N…第N制御部、100…車両用灯具、101…第1機能ランプ(ターンシグナルランプ)、102…第2機能ランプ(テールストップランプ)、103…第3機能ランプ、10N…第N機能ランプ、AX…光軸、BX…光軸。