(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】オーガ連結機構
(51)【国際特許分類】
E21B 7/00 20060101AFI20220426BHJP
【FI】
E21B7/00 E
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018038478
(22)【出願日】2018-03-05
【審査請求日】2021-02-16
(32)【優先日】2017-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512045744
【氏名又は名称】タダノ・マンティス・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100174942
【氏名又は名称】平方 伸治
(72)【発明者】
【氏名】レーガン ブル
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ウォレス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル デニー
(72)【発明者】
【氏名】マーク マッキンリー
(72)【発明者】
【氏名】小原 敬
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー フラー
【審査官】三笠 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-009905(JP,A)
【文献】米国特許第03116840(US,A)
【文献】特開昭57-197390(JP,A)
【文献】特開昭52-009906(JP,A)
【文献】米国特許第03207044(US,A)
【文献】実開平03-021492(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00-49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1段と第2段とを有する
クレーンの伸縮式ブーム用のオーガ取付けシステムにおいて、
オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第2段に結合される、固定式マウントと、
前記オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第1段に結合される、伸縮式マウントと、
前記伸縮式マウントから前記固定式マウントまで前記オーガを移送するために、前記伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータと、
を含
み、
前記固定式マウントが、前記オーガの取付け用ブラケットから延在する支持突出部を収容するように構成されたオーガ支持溝を有するオーガ支持アームを含み、
前記固定式マウントがさらに、前記オーガ支持アームに隣接して位置付けされた側方支持プレートを含み、
前記側方支持プレートが、前記オーガの前記取付け用ブラケットの支持孔と整列するように構成されたオーガ支持孔を含み、
前記オーガ取付けシステムがさらに、前記オーガ支持孔及び前記取付け用ブラケットの前記支持孔を通して挿入されるように構成された支えピンを含み、
前記伸縮式マウントが、前記伸縮式マウントから側方に延在する突出部を有する組付け用ブラケットを含み、前記突出部が、前記オーガの取付け用ブラケット内に形成された溝と係合するように構成されている、オーガ取付けシステム。
【請求項2】
前記伸縮式マウントがさらに、前記組付け用ブラケットを通って延在し且つ前記オーガの前記取付け用ブラケットを通って形成された支持ピン孔と整列するように構成された、ピン孔を含み、
前記オーガ取付けシステムがさらに、前記組付け用ブラケットの前記ピン孔及び前記取付け用ブラケットの前記支持ピン孔を通して挿入されるように構成された、保持用ピンを含む、
請求項
1に記載のオーガ取付けシステム。
【請求項3】
スレッドに対する前記オーガの位置を検出するように構成された第1のセンサと、
前記スレッドに取り付けられた前記オーガが完全に収縮してストッパと接触している格納位置に対する前記オーガの位置を検出するように構成された第2のセンサと、
前記線形アクチュエータの位置を検出するように構成された第3のセンサと、
前記伸縮式ブーム及びオーガ駆動機構用の電気制御システムであって、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサ及びクレーンの構成に関連する情報の組合せに基づいて前記伸縮式ブームの伸張及びオーガ駆動機構の動作をロックするように構成された、電気制御システムと、
をさらに含む、請求項
2に記載のオーガ取付けシステム。
【請求項4】
前記伸縮式ブームの前記第1段が、前記伸縮式ブームの固定された根元段を含み、
前記伸縮式ブームの前記第2段が、前記根元段に対して可動である、
請求項1に記載のオーガ取付けシステム。
【請求項5】
第1段及び第2段を有する
クレーンの伸縮式ブーム用のオーガーシステムにおいて、
油圧式オーガと、
オーガ取付けシステムであって、
前記オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第2段に結合される、固定式マウント、
前記オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第1段に結合される、伸縮式マウント、及び、
前記伸縮式マウントから前記固定式マウントまで前記オーガを移送するために、前記伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータ、
を含む、オーガ取付けシステムと、
を備え
、
前記固定式マウントが、前記オーガの取付け用ブラケットから延在する支持突出部を収容するように構成されたオーガ支持溝を有するオーガ支持アームを含み、
前記固定式マウントがさらに、前記オーガ支持アームに隣接して位置付けされた側方支持プレートを含み、
前記側方支持プレートが、前記オーガの前記取付け用ブラケットの支持孔と整列するように構成されたオーガ支持孔を含み、
前記オーガ取付けシステムがさらに、前記オーガ支持孔及び前記取付け用ブラケットの前記支持孔を通して挿入されるように構成された支えピンを含み、
前記伸縮式マウントが、前記伸縮式マウントから側方に延在する突出部を有する組付け用ブラケットを含み、前記突出部が、前記オーガの取付け用ブラケット内に形成された溝と係合するように構成されている、オーガーシステム。
【請求項6】
前記伸縮式マウントがさらに、前記組付け用ブラケットを通って延在し且つ前記オーガの前記取付け用ブラケットを通って形成された支持ピン孔と整列するように構成された、ピン孔を含み、
前記オーガ取付けシステムがさらに、前記組付け用ブラケットの前記ピン孔及び前記取付け用ブラケットの前記支持ピン孔を通して挿入されるように構成された、保持用ピンを含む、
請求項
5に記載のオーガーシステム。
【請求項7】
スレッドに対する前記オーガの位置を検出するように構成された第1のセンサと、
前記スレッドに取り付けられた前記オーガが完全に収縮してストッパと接触している格納位置に対する前記オーガの位置を検出するように構成された第2のセンサと、
前記線形アクチュエータの位置を検出するように構成された第3のセンサと、
前記伸縮式ブーム及びオーガ駆動機構用の電気制御システムであって、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサ及びクレーンの構成に関連する情報の組合せに基づいて前記伸縮式ブームの伸張及びオーガ駆動機構の動作をロックするように構成された、電気制御システムと、
をさらに含む、請求項
6に記載のオーガ取付けシステム。
【請求項8】
クレーンの伸縮式ブームであって、
第1段、及び、
第2段、
を含む、
クレーンの伸縮式ブームと、
油圧式オーガと、
オーガ取付けシステムであって、
前記オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第2段に結合される、固定式マウント、
前記オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、前記伸縮式ブームの前記第1段に結合される、伸縮式マウント、及び
前記伸縮式マウントから前記固定式マウントまで前記オーガを移送するために、前記伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータ、
を含む、オーガ取付けシステムと、
を含
み、
前記固定式マウントが、前記オーガの取付け用ブラケットから延在する支持突出部を収容するように構成されたオーガ支持溝を有するオーガ支持アームを含み、
前記固定式マウントがさらに、前記オーガ支持アームに隣接して位置付けされた側方支持プレートを含み、
前記側方支持プレートが、前記オーガの前記取付け用ブラケットの支持孔と整列するように構成されたオーガ支持孔を含み、
前記オーガ取付けシステムがさらに、前記オーガ支持孔及び前記取付け用ブラケットの前記支持孔を通して挿入されるように構成された支えピンを含み、
前記伸縮式マウントが、前記伸縮式マウントから側方に延在する突出部を有する組付け用ブラケットを含み、前記突出部が、前記オーガの取付け用ブラケット内に形成された溝と係合するように構成されている、ブームマシン。
【請求項9】
スレッドに対する前記オーガの位置を検出するように構成された第1のセンサと、
前記スレッドに取り付けられた前記オーガが完全に収縮してストッパと接触している格納位置に対する前記オーガの位置を検出するように構成された第2のセンサと、
前記線形アクチュエータの位置を検出するように構成された第3のセンサと、
前記伸縮式ブーム及びオーガ駆動機構用の電気制御システムであって、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサ及びブームマシンの構成に関連する情報の組合せに基づいて前記伸縮式ブームの伸張及びオーガ駆動機構の動作をロックするように構成された、電気制御システムと、
をさらに含む、請求項
8に記載のブームマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、オーガ取付けシステムに関し、より詳細には伸縮式ブームマシン用のオーガ取付けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブーム機器又はマシン上に組付けられたオーガは、さまざまな建設、採鉱及び他の産業利用分野において使用され得る。いくつかの関連技術のブーム組付け型オーガーシステムにおいては、オーガは、オーガを取外すことなく採集又は昇降作業のためにブームを伸張又は収縮させることができるように、ブームの根元又は固定段上に組付けられ得る。しかしながら、この位置では、根元段の固定された長さに起因して、オーガを垂直又は鉛直位置に維持するためには、オーガが下向きに掘削するのに併せて、マシン全体を側方に移動させる必要がある。他の関連技術のブーム組付け型オーガーシステムにおいては、ブームの第2段つまり移動段上にオーガを組付けることができる。しかしながら、この位置では、オーガが取外されるまで、いかなる昇降又は採取作業のためにも第2段を使用することができず、この取外しも、オーガの重量及びオーガの動作中に発生するトルクに起因して複雑なプロセスとなる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本出願の態様は、第1段と第2段とを有する伸縮式ブーム用のオーガ取付けシステムに関するものであり得る。オーガ取付けシステムは、オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、伸縮式ブームの第2段に結合される、固定式マウントと、オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、伸縮式ブームの第1段に結合される、伸縮式マウントと、伸縮式マウントから固定式マウントまでオーガを移送するために、伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータと、を含んでもよい。
【0004】
本出願の追加の態様は、第1段及び第2段を有する伸縮式ブーム用のオーガーシステムに関するものであり得る。このオーガーシステムは、油圧式オーガと、オーガ取付けシステムと、を含むことができる。このオーガ取付けシステムは、オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、伸縮式ブームの第2段に結合される、固定式マウントと、オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、伸縮式ブームの第1段に結合される、伸縮式マウントと、伸縮式マウントから固定式マウントまでオーガを移送するために、伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータと、を含んでもよい。
【0005】
本出願のさらなる態様は、伸縮式ブーム、油圧式オーガ及び取付けシステムを含む、ブームマシンに関するものであり得る。伸縮式ブームは、第1段及び第2段を含んでもよい。オーガ取付けシステムは、オーガに結合するように構成された固定式マウントであって、伸縮式ブームの第2段に結合される、固定式マウントと、オーガに結合するように構成された伸縮式マウントであって、伸縮式ブームの第1段に結合される、伸縮式マウントと、伸縮式マウントから固定式マウントまでオーガを移送するために、伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成された線形アクチュエータと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムを含むブームマシンの側面立面図である。
【
図2A】第1の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの斜視図である。
【
図2B】
図2Aの逆の角度から見たオーガ取付けシステムの斜視図である。
【
図3】第1の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの断面図である。
【
図4】第1の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの拡大図である。
【
図5】第2の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの斜視図である。
【
図6】第3の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの斜視図である。
【
図7】本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムによって取付けられたオーガを保持する連動装置の斜視図である。
【
図8】本出願の例示的実施に係るブームマシン用の電子制御システムのための例示的コンピュータ環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明は、本出願の例示的実施及び図のさらなる詳細を提供する。各図間の重複する要素の参照番号及び説明は、明確さのために省略される。説明全体を通して使用される用語は、例として提供されるものであり、限定するものとして意図されていない。例えば、「自動的」なる用語の使用には、本出願の実施を実践する当業者の所望される実施に応じて、実施の或る態様に対するユーザー又はオペレータによる制御が関与する完全自動的又は半自動的実施が含まれてもよい。
【0008】
いくつかの例示的実施において、ブームマシンの根元段(butt stage)又は第2段のいずれかに対するオーガの取付け及びそれらの間の移行を可能にする、オーガ取付けシステムが提供され得る。例えば、オーガ取付けシステムは、第2段ブーム上の固定式マウント及びブームの根元段上の伸縮式マウントを提供することができ、これらのマウントは両方共オーガを保持するように構成されている。さらに、いくつかの例示的実施において、オーガ取付けシステムは、同様に、伸縮式マウントから固定式マウントへとオーガを移送するために、伸縮式マウントを伸張及び収縮させるように構成されたアクチュエータも含んでもよい。
【0009】
図1は、アンダーキャリッジ無限軌道システム105を含むブームマシン100の一実施形態の側面立面図である。「マシン」なる用語は、採鉱若しくは建設などの産業又は当該技術分野で公知の他の任意の産業に結びつけられるいくつかのタイプの作業を行なうあらゆるマシン、例えば油圧式採鉱ショベル、リフティングクレーン、掘削機、無限軌道トラクター(ブルドーザ)、ケーブルショベル、ドラグラインなどを意味することができる。例示された実施形態においては、ブームマシン100は無限軌導ブームクレーンである。
【0010】
ブームマシン100は、マシン本体110、1つ以上の油圧システム115、1つ以上の係合用具120及びアンダーキャリッジ構造125を含んでもよい。マシン本体110は、任意には、マシンのオペレータを収容するための運転台130を含んでもよい。マシンのオペレータが任意の好適な利用分野のために係合用具120を操作し連接することを可能にし、オペレータに実行読出し情報を提供するように適合可能である電子制御システム135を、運転台130内に収容することができる。以下で説明するように、電子制御システム135は、以下で説明する
図8のコンピュータデバイス805などのコンピュータデバイスを含むことができる。
【0011】
オペレータを収容するための運転台130がマシン本体110上に例示されているが、本出願の例示的実施は、運転台を有する必要はない、又は、ブームマシン100上のオペレータによって直接運転される必要はない。例えば、本出願のいくつかの例示的実施は、ブームマシン100に直接搭乗していないオペレータによって遠隔運転されてよい。遠隔のオペレータは、ブームマシン100と同じ全体領域内にいてもよい、又は、かなり距離をおいたところに位置してもよい。いくつかの実施形態において、電気制御システム135は、無線周波数通信、セルラー通信、有線通信、又は、当業者にとって明白であり得る他の任意のタイプの遠隔制御を介して、ブームマシン100の制御を可能にし得る。
【0012】
油圧システム115は一方の端部でマシン本体110に連結してよく、反対側の遠位端部で係合用具120を支持することができる。例示されているように、係合用具120は、張力ライン146上に組付けられた昇降取付け具144を有する昇降具取付け用システム142を伴う昇降ブーム140であってよい。張力ライン146は、運転台130の後ろに組付けられたウインチシステム148を取り巻いている。昇降ブーム140は、根元又は固定段176と、第2の又は伸縮式段178と、を有する伸縮式ブームであってよい。根元段176に対する第2段178の伸張及び収縮は油圧式に行なわれてもよく、電子制御システム135によって制御されてもよい。例示的実施は、この構成に限定されず、第2段178の伸張/収縮は、当業者にとって明白であり得る任意の機構によって制御されてもよい。
【0013】
さらに、係合用具120は、根元段176又は第2段178のいずれかに対するオーガーデバイスの取付けを可能にするための、オーガ取付けシステム174も含んでもよい。オーガ取付けシステム174については、以下で
図2~6に関連してより詳細に説明される。
【0014】
係合用具120は、昇降ブーム140に限定されず、オペレータを昇降させるためのバケットブーム、バックホー用具、又は、当業者に明白であり得る他の任意の用具を含む、当業者に明白であり得るあらゆるタイプの係合用具120であってもよい。
【0015】
アンダーキャリッジ構造125は、支持構造150及びアンダーキャリッジ無限軌道システム105を含むことができる。支持構造150は、アンダーキャリッジ無限軌道システム105をマシン本体110に連結することができ、アンダーキャリッジ無限軌道システム105を支持することができる。
【0016】
アンダーキャリッジ無限軌道システム105は、アンダーキャリッジ構造125の各々の側に、無限軌道ローラフレームアセンブリ152及び付随する無限軌道チェーンアセンブリ154を含むことができる。
図1では、1つのみの無限軌道ローラフレームアセンブリ152及び1つのみの無限軌道チェーンアセンブリ154が視認可能であるということが認識される。
【0017】
ブームマシン100は同様に、運転台130の後方でマシン本体110上に組付けられた動力源156を含んでいてもよい(
図1中)。動力源156は、油圧システム115、係合用具120、電子制御システム135、アンダーキャリッジ無限軌道システム105、オーガ取付けシステム174、又は、当業者に明白であり得る他の任意のシステムのうちの1つ以上に対して、動力を供給することができる。動力源156は、例えばディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、気体燃料式エンジン、又は、当該技術分野において公知の他の任意のタイプの燃焼機関を含んでもよい。動力源156は、代替的に、燃料電池、動力貯蔵デバイス、又は、当業者に明白であり得る別の動力源などの非燃焼動力源を具現することができる。動力源156は、機械的又は電気的出力を生成することができ、この出力は、次に、係合用具120を動かすために水圧空気圧動力へと変換され得る。
【0018】
各々の無限軌道ローラフレームアセンブリ152は1つ以上の遊動輪158、駆動スプロケット輪160及び無限軌道ローラアセンブリ162を含むことができる。例示された実施形態において、遊動輪158は、一方の端部で支持構造150に結合され、駆動スプロケット輪160は、反対側の端部で支持構造150に結合されている。他の実施形態においては、一対の遊動輪158が支持構造150に結合されてよく、駆動スプロケット輪160は、遊動輪158の1つに隣接してもよい。
【0019】
駆動スプロケット輪160は、ブームマシン100の動力源156によって前進方向及び後進方向に動力供給されてよい。いくつかの実施形態において、駆動スプロケット輪160は、最終駆動機構によってブームマシン100のエンジンに結合されてよい。駆動スプロケット輪160は、ブームマシン100を移動させるために無限軌道チェーンアセンブリ154を駆動する。
【0020】
無限軌道ローラアセンブリ162は、支持構造150の端部間で、少なくとも部分的に支持構造150より下に位置付けされてよい。例示された実施形態において、無限軌道ローラアセンブリ162は、遊動輪158と駆動スプロケット輪160との間に位置付けされている。他の実施形態では、無限軌道ローラアセンブリ162は、一対の遊動輪158の間に位置付けされる。無限軌道ローラアセンブリ162は、支持構造150の前端部で遊動輪158に隣接して位置付けされてよい前方ローラアセンブリ164と、支持構造150の後方端部で駆動スプロケット輪160に隣接して位置付けされてよい後方ローラアセンブリ166と、を含むことができる。遊動輪158及び無限軌道ローラアセンブリ162/164/166は、無限軌道チェーンアセンブリ154を支持構造150の周りで案内するように構成されてよい。
【0021】
実施形態中、各々の無限軌道チェーンアセンブリ154は、相互連結され繋ぎ合わされて閉連鎖を形成する、無限軌道リンク(付番無し)を含むことができる。例示された実施形態において、無限軌道リンクは、例えば締め具によって、地面係合用シュー168に連結される。地面係合用シュー又は地面係合用部分は、重なり合うように構成されている。他の実施形態では、各々の無限軌道チェーンアセンブリ154は、相互連結され繋ぎ合わされた無限軌道パッドを含む。無限軌道パッドは、一体のユニットとして鋳造又は鍛造された無限軌道リンク及び地面係合用シューを含むことができる。
【0022】
例示されているように、マシン本体110は、回転機構170によって支持構造150に連結されてよい。さらに、支持構造150は、マシン本体110のための支持ベースを形成するために、アンダーキャリッジ無限軌道システム105の2つの無限軌道ローラフレームアセンブリ152を連結することができる。いくつかの例示的実施において、回転機構170は、マシン本体110がアンダーキャリッジ無限軌道システム105に対して回転できるようにする、油圧式回転アクチュエータであってよい。しかしながら、回転機構170は、この構成に限定されず、支持構造150とマシン本体110との間の相対的回転を可能にする任意の機構であってよい。
【0023】
図1において、ブームマシン100は、無限軌道マシンとして例示されている。しかしながら、例示的実施はこの構成に限定されず、他の例示的実施では、ブームマシン100は、車両、又は、当業者に明白であり得る昇降及び/若しくは設置作業用のブーム140を有する他の任意のタイプのマシンであってよい。
【0024】
図2Aは、第1の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステム174の斜視図である。
図2Bは、
図2Aの逆の角度から見たオーガ取付けシステム174の斜視図である。例示されているように、オーガ取付けシステム174は、第2段178上に組付けられた固定式マウント202と、ブーム140の根元段176上に組付けられた伸縮式マウント204と、を含む。
【0025】
伸縮式マウント204は、固定ブロック206、線形アクチュエータ208及びスレッド210を含んでもよい。固定ブロック206は、線形アクチュエータ208が押すための固定ベースを提供するように固定した形で根元段176に取付けられる。根元段176と固定ブロック206との間の取付け機構は、特に限定されず、溶接、ボルト締め、圧入、又は、当業者に明白であり得る他の任意の連結機構を含み得る。さらに、固定ブロック206は、同様に、根元段176の一体部品(例えば根元段176のハウジングの一部として形成された延長部分又は突出部)として形成されてもよい。
【0026】
線形アクチュエータ208は、スレッド210に取付けられた回転ハウジング214の一方の端部に挿入されたネジ部材212を有する機械的アクチュエータとして例示されている。回転ハウジング214は、回転ハウジング214を回転させるために使用されるように構成され得る、ハンドル216を有することができる。回転ハウジング214をネジ部材212に対して回転させることにより、第2段178上に組付けられた固定式マウント202に向かって及び固定式マウント202から離れるようにスレッド210を動かすために、線形力を生成することができる。
【0027】
線形アクチュエータ208は、
図2A及び
図2Bにおいて機械的アクチュエータとして例示されているものの、例示的実施はこの構成に限定されない。他の例示的実施は、油圧アクチュエータ、電気アクチュエータ又は当業者に明白であり得る他の任意のタイプの線形アクチュエータを含むことができる。
【0028】
スレッド210は、根元段176に取付けられた摺動支持部材220に対し摺動する形で取付けられた組付け用本体218を含む。根元段176と摺動支持部材220との間の取付け機構は、特に限定されず、溶接、ボルト締め、圧入又は当業者に明白であり得る他の任意の連結機構を含むことができる。さらに、摺動支持部材220は、同様に、根元段176の一体部品(例えば根元段176のハウジングの一部として形成された延長部分又は突出部)として形成されてもよい。組付け用本体218は、オーガ226に連結された取付け用ブラケット224と係合するように構成される、組付け用ブラケット222を一方の端部に有してもよい。例示されているように、組付け用ブラケット222は、側方外向きに延在する突出部228を有してもよい。組付け用ブラケット222は、同様に、組付け用ブラケット222を通って延在するピン孔230も含むことができる。いくつかの例示的実施においては、ピン孔230を通って取外し可能な形で保持用ピン232を挿入することができる。さらに、いくつかの例示的実施において、オーガがスレッド内に存在するとき、センサがこれを検出することができ、オーガが完全に収縮してストッパと接触しているとき(例えば格納位置)、センサがこれを検出することができる。
【0029】
固定式マウント202は、オーガ226の取付け用ブラケット224を支持するように構成されたオーガ支持溝236を有する、オーガ支持アーム234を含むことができる。
図2A及び2Bに例示されているように、固定式マウント202は、同様に、オーガ支持アーム234の前方側及び後方側の両方に組付けられた、側方支持プレート238も含むことができる。各側方支持プレート238は、側方支持プレート238の厚みを通って延在する、オーガ支持孔240を有することができる。オーガの取付け用ブラケット224が固定式マウント202に取付けられる場合、オーガ226を所定の場所に保持するために、オーガ支持孔240を通して、及び、取付け用ブラケット224を通して、支えピン242を挿入することができる。取付け用ブラケット224と固定式マウント202との間の係合については、
図3及び4に関連して以下でさらに詳述される。
【0030】
図2A及び2Bの第1の構成において、オーガ226の取付け用ブラケット224は、固定式マウント202に連結されている。さらに、支えピン242は、オーガ226の取付け用ブラケット224と側方支持プレート238のオーガ支持孔240を通して挿入される。いくつかの例示的実施においては、線形アクチュエータの位置を検出するために、センサを具備することができる。さらに、
図2A及び2Bは、第2段又は移動段に対して完全に展開されたオーガ226を例示している。アクチュエータは
図2A及び2Bにおいて部分的に伸張した位置で例示され得るものの、この位置では、スレッド210はそれが進むことのできる最も後方の場所にあり、ストッパと接触している。センサ及びソフトウェアは、この位置を「格納」位置として解釈し得る。
【0031】
図3は、第1の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステム174の断面図である。
図3では、以上で論述した構成要素については類似の参照番号が使用され、重複する論述を省くことができる。
図3に例示されているように、オーガ226が固定式マウント202上に設置される場合、取付け用ブラケット224の支持突出部248は、オーガ支持アーム234のオーガ支持溝236の中に挿入される。さらに、側方支持プレート238のオーガ支持孔240は、取付け用ブラケット224を通って延在する支持孔250と整列させられ、支えピン242は、支持孔250及びオーガ支持孔240を通って挿入される。さらに、
図3に例示されているように、支えピン242を所定の場所に保持するために、支えピン242の端部を通して、保持用クリップ254を挿入することができる。いくつかの例示的実施において、支持突出部248は、オーガ支持溝236がオーガ226の全重量を保持するようにオーガ支持溝236の中にとどまることができ、これによって、いかなる工具も必要とすることなく、支えピン242を挿入し取外すことができるようになっている。
【0032】
図4は、本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステム174の拡大図である。
図4では、以上で論述した構成要素については類似の参照番号が使用され、重複する論述を省くことができる。
図4に例示されているように、オーガ226の取付け用ブラケット224は、オーガ226が伸縮式マウント204上に組付けられる場合に、スレッド210の組付け用ブラケット222の突出部228を収容するように構成された、溝244を含むことができる。さらに、取付け用ブラケット224は、同様に、オーガ226が伸縮式マウント204上に組付けられる場合に、保持用ピン232を収容するように構成された支持ピン孔246をも含むことができる。
【0033】
さらに、取付け用ブラケット224は、同様に、オーガ226が固定式マウント204上に組付けられる場合に、オーガ支持溝236の中に挿入されるように構成された支持突出部248を含むこともできる。いくつかの例示的実施において、オーガ支持孔240は、オーガ226の取付け用ブラケット224の支持突出部248を通って形成された支持孔250と整列させられる。支えピン242は、取付け用ブラケット224を通って延在する支持孔250を通って挿入され得る。ここでもまた、いくつかの例示的実施において、支持突出部248は、オーガ支持溝236がオーガ226の全重量を保持するようにオーガ支持溝236の中にとどまることができ、これによって、いかなる工具も必要とすることなく、支えピン242を挿入し取外すことができるようになっている。
【0034】
取付け用ブラケット224は、同様に、オーガ226の位置付け自由度をさらに大きくできるように、オーガ226の側方運動を可能にするためのピボット252をも含むことができる。
【0035】
図5は、第2の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの斜視図である。
図5では、以上で論述した構成要素については類似の参照番号が使用され、重複する論述を省くことができる。
図5の第2の構成において、オーガ226の取付け用ブラケット224は、固定式マウント202及び伸縮式マウント204のスレッド210の両方に対して連結される。具体的には、線形アクチュエータ208は、スレッド210を固定式マウント202に向かって完全に伸張させるために起動されている。さらに、組付け用ブラケット222の突出部228は、オーガ226の取付け用ブラケット224の溝244の中に挿入されている。さらに、保持用ピン232は、組付け用ブラケット222のピン孔230及び取付け用ブラケット224の支持ピン孔246を通って挿入されている。
【0036】
上述の通り、支えピン242はなお、オーガ226の取付け用ブラケット224及び側方支持プレート238のオーガ支持孔240を通って挿入されている。この構成では、第2段178がブーム140の根元段176に対して移動させられた場合、オーガ取付けシステム174に重大な損傷がもたらされる可能性がある。いくつかの例示的実施において、伸縮式マウント204に対するオーガ226の取付け、線形アクチュエータの位置、又は、オーガが格納位置に存在することは、さまざまな場所に設置されたセンサによって検出され得、センサ読取り値及び他のクレーン構成情報に基づいて、電子制御システム135は、ブーム140の伸張又はオーガ駆動機構の起動を止める(lock-off)ことができる。
【0037】
図6は、第3の構成における本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムの斜視図である。
図6では、以上で論述した構成要素については類似の参照番号が使用され、重複する論述を省くことができる。
図6の第3の構成において、オーガ226の取付け用ブラケット224は、伸縮式マウント204のスレッド210にのみ連結されている。具体的には、摺動用ブラケット222を介してオーガ226及びブラケット224を取外すことができるようにするため、オーガ支持孔240及び支持プレート238から支えピン242が取外されている。支えピン242は、摺動用ブラケット222を介してオーガ226の取付け用ブラケット224を取外した後、保管のために、孔240及びプレート238内に支えピン242を再度挿入することができる。さらに、保持用ピン232を、組付け用ブラケット222のピン孔230及び取付け用ブラケット224の支持ピン孔246を通して挿入することができる。さらに、組付け用ブラケット222の突出部228を、オーガ226の取付け用ブラケット224の溝244の中に挿入することができる。さらに、スレッド210を引張るために、線形アクチュエータ208を収縮させることができ、スレッド210に取付けられたオーガ226は、引っ込められてストッパと接触する。
【0038】
図7は、本出願の例示的実施に係るオーガ取付けシステムにより取付けられるべきオーガ700を保持する連動装置715の斜視図を例示する。例示されているように、オーガ700は、オーガーシャフト710を包囲する複数の羽根705を含む。連動装置715は、昇降ブーム140上に組付けられてよく、オーガーシャフト710を中に挿入できる溝725を含むことができる。連動装置715は、同様に、それぞれ、オーガの解放を制御するための、又は、オーガが溝725の中にある場合にそれを検出するための、センサ720、730を含むこともできる。センサ720は、オーガ取付けシステムの動作に応じて、オーガーシャフト710の解放を制御するために使用されてよい。さらにセンサ730は、オーガが溝725の中にある場合にそれを検知するために使用されてよく、ブームの伸張を防ぐためにソフトウェアと共に機能する。
【0039】
図8は、
図1のブームマシン100の電子制御システム135などの、ブームマシン用の電子制御システムのための例示的コンピュータ環境800を示す。いくつかの例示的実施において、電子制御システムは、ブームマシン上に居るオペレータによる制御を可能にする、ローカル制御システムであってよい。他の例示的実施において、電気制御システムは、直接ブームマシンに居ない遠隔のオペレータによる制御を可能にする、遠隔制御システムであってよい。いくつかの例示的実施において、遠隔のオペレータは、ブームマシンと同じ全体領域内に居てよい。他の例示的実施において、遠隔のオペレータは、ブームマシンからかなり距離の離れた場所に居てよい。電子制御システムは、無線周波数通信、セルラー通信、有線通信又は当業者に明白であり得る他の任意のタイプの遠隔制御を介したブームマシンの制御を可能にすることができる。
【0040】
コンピュータ環境800内のコンピュータデバイス805は、1つ以上の処理ユニット、コア若しくはプロセッサ810、メモリ815(例えばRAM、ROMなど)、内部記憶装置820(例えば磁気、光学、固体記憶装置及び/若しくは有機的記憶装置)、並びに/又は、I/Oインタフェース825を含むことができ、これらのいずれも、情報を通信するために、通信機構又はバス830上に結合させるか又はコンピュータデバイス805内に埋め込むことができる。
【0041】
コンピュータデバイス805は、入力/ユーザーインタフェース835及び出力装置/インタフェース840に対し通信結合され得る。入力/ユーザーインタフェース835及び出力装置/インタフェース840のいずれか一方又は両方が、有線又は無線インタフェースであり得、着脱可能であり得る。入力/ユーザーインタフェース835は、入力を提供するために使用可能である物理的又は仮想の任意のデバイス、構成要素、センサ又はインタフェース(例えばボタン、タッチスクリーンインタフェース、キーボード、ポインティング/カーソルコントロール、マイクロホン、カメラ、点字、運動センサ、光学読取装置など)を含むことができる。出力装置/インタフェース840は、ディスプレー、テレビ、モニター、プリンタ、スピーカー、点字などを含むことができる。いくつかの例示的実施において、入力/ユーザーインタフェース835及び出力装置/インタフェース840は、コンピュータデバイス805に埋込まれるか又はコンピュータデバイス805に対し物理的に結合されることができる。他の例示的実施においては、他のコンピュータデバイスが、コンピュータデバイス805のための入力/ユーザーインタフェース835及び出力装置/インタフェース840として機能するか又はその機能を提供してよい。
【0042】
コンピュータデバイス805の例としては、ハイモバイルデバイス(例えばスマートホン、車両内及び他のマシン内のデバイス、人間又は動物が携行するデバイスなど)、モバイルデバイス(例えばタブレット、ノート型パソコン、ラップトップ型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルテレビ、ラジオなど)、及びモバイル用に設計されていないデバイス(例えばデスクトップコンピュータ、サーバーデバイス、他のコンピュータ、情報キオスク、1つ以上のプロセッサが内部に埋込まれた及び/又は結合されたテレビ、ラジオなど)が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0043】
コンピュータデバイス805は、同じ又は異なる構成の1つ以上のコンピュータデバイスを含む、任意の数のネットワーク化された構成要素、デバイス及びシステムと通信するためのネットワーク850及び外部記憶装置845に対し(例えばI/Oインタフェース825を介して)通信結合され得る。コンピュータデバイス805又は任意の接続されたコンピュータデバイスは、サーバー、クライアント、シンサーバー、汎用マシン、特殊用途マシン又は別のラベルとして、機能しているか、それらのサービスを提供しているか、又は、そのようなものとして言及されることができる。
【0044】
I/Oインタフェース825は、コンピュータ環境800内において、少なくとも全ての接続された構成要素、デバイス及びネットワークへ及び/又はそれらから情報を通信するための任意の通信又はI/Oプロトコル又は規格(例えばイーサネット(登録商標)、802.11x、ユニバーサルシステムバス、WiMAX(登録商標)、モデム、セルラーネットワークプロトコルなど)を用いる有線及び/又は無線インタフェースを含むことができるが、これらに限定されない。ネットワーク850は、任意のネットワーク又はネットワークの組合せ(例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、電話ネットワーク、セルラーネットワーク、衛星ネットワークなど)であり得る。
【0045】
コンピュータデバイス805は、一時的媒体及び非一時的媒体を含むコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読媒体を使用すること及び/又はこれらの媒体を用いて通信することができる。一時的媒体としては、伝送媒体(例えば金属ケーブル、光ファイバ)、信号、搬送波などが含まれる。非一時的媒体としては磁気媒体(例えばディスク及びテープ)、光媒体(例えばCDROM、デジタルビデオディスク、ブルーレイディスク)、固体媒体(例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ、固体記憶装置)及び他の不揮発性記憶装置又はメモリが含まれる。
【0046】
いくつかの例示的なコンピュータ環境において技術、方法、アプリケーション、プロセス又はコンピュータ実行可能命令を実施するために、コンピュータデバイス805を使用することができる。コンピュータ実行可能命令を、一時的媒体から取り出すことができ、非一時的媒体上に記憶しそこから取り出すこともできる。実行可能な命令は、任意のプログラミング言語、スクリプト言語及び機械言語(例えばC、C++、C#、Java(登録商標)、Visual Basic、Python、Perl、JavaScript(登録商標)、他)のうちの1つ以上に由来することができる。
【0047】
プロセッサ(単数又は複数)810は、自然環境又は仮想環境内で、任意のオペレーティングシステム(OS)(図示せず)の下で実行可能である。相互に通信する、OSと通信する、及び、他のアプリケーション(図示せず)と通信するために、論理ユニット855、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)ユニット860、入力ユニット865、出力ユニット870、スレッド内のオーガの存在検知ユニット875、格納位置内のオーガの存在検知ユニット880、ブーム伸張制御ユニット885、線形アクチュエータ検知ユニット890、オーガ駆動機構制御ユニット892及び異なるユニットのためのユニット間通信機構895を含む1つ以上のアプリケーションを展開することができる。例えば、スレッド内のオーガの存在検知ユニット875、格納位置内のオーガの存在検知ユニット880、ブーム伸張制御ユニット885、線形アクチュエータ検知ユニット890及びオーガ駆動機構制御ユニット892は、オーガの位置を検知するために、ブームの伸張を制御するために、オーガ駆動機構を起動するために、及び、アクチュエータ取付けシステムの線形アクチュエータの伸張を検出するために、1つ以上のプロセスを実施することができる。説明されたユニット及び要素は、設計、機能、構成又は実施において変形されることができ、提供された説明に限定されない。
【0048】
いくつかの例示的実施において、情報又は実行命令は、APIユニット860によって受信された時点で、1つ以上の他のユニット(例えば論理ユニット855、入力ユニット865、出力ユニット870、スレッド内のオーガの存在検知ユニット875、格納位置内のオーガの存在検知ユニット880、ブーム伸張制御ユニット885、線形アクチュエータ検知ユニット890及びオーガ駆動機構制御ユニット892)に通信されてよい。例えば、スレッド内のオーガの存在検知ユニット875は、オーガがスレッド内に存在することを検出することができる。同様にして、格納位置内のオーガの存在検知ユニット880は、オーガが格納位置内に存在することを検知することができる。オーガ位置の検出に基づいて、ブーム伸張制御ユニット885は、ブームの伸張をロック又は阻止する(例えばブームの根元段に対する第2段の相対的な動きを防止する)ことができ、又は、オーガ制御ユニット892は、オーガ駆動機構の起動を阻止することができる。さらに、線形アクチュエータ検知ユニット890は、オーガ取付けシステムの配置の伸長を検出してもよく、検出された配置に基づいて、ブーム伸張制御ユニット885又はオーガ駆動機構制御ユニット892を制御してもよい。
【0049】
いくつかの事例において、論理ユニット855は、ユニット間の情報の流れを制御し、上述のいくつかの例示的実施において、APIユニット860、入力ユニット865、出力ユニット870、スレッド内のオーガの存在検知ユニット875、格納位置内のオーガの存在検知ユニット880、ブーム伸張制御ユニット885、線形アクチュエータ検知ユニット890及びオーガ駆動機構制御ユニット(892)によって提供されるサービスを指示するように構成されてよい。例えば、1つ以上のプロセス又は実施の流れは、論理ユニット855によって単独で、又は、APIユニット860を併用して、制御され得る。
【0050】
以上で詳述された説明は、ブロック図、概略図及び実施例を用いて、装置及び/又はプロセスのさまざまな例示的実施を明確に示している。このようなブロック図、概略図及び実施例が1つ以上の機能及び/又はオペレーションを含むかぎりにおいて、このようなブロック図、フローチャート、又は、実施例中の各々の機能及び/若しくはオペレーションは、広範なハードウェアにより個別に及び/又は集合的に実施され得る。
【0051】
一定の例示的実施について説明してきたが、これらの例示的実施は、単なる一例として提示されており、保護の範囲を限定するように意図されていない。実際、本明細書中で説明された新規の装置類は、他のさまざまな形態で具現可能である。さらに、本明細書中に記載のシステムの形態におけるさまざまな削除、置換及び変更を、保護の趣旨から逸脱することなく行なうことができる。添付の特許請求の範囲及びその等価物は、保護の範囲及び趣旨内に入ると考えられる形態又は修正を網羅するように意図されたものである。