(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】撮像レンズおよび撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 13/00 20060101AFI20220426BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2018087734
(22)【出願日】2018-04-27
【審査請求日】2020-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】河合 祥子
【審査官】岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-298572(JP,A)
【文献】特開2002-228922(JP,A)
【文献】特開2005-292559(JP,A)
【文献】特開2018-097289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に配置された、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、最も像側に、像側の面が非球面形状であり、当該非球面形状の面と光軸との交点以外の位置に極値を有する形状の第5レンズと、からなり、
前記第2レンズは、像側に凹面を向けた形状であり、
以下に示す条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。
(1) -2.81≦f/r1f≦
1.50
(2) 0.042≦L/Ymax≦0.830
ただし、fは前記撮像レンズ全系の焦点距離、r1fは前記第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、Lは前記開口絞りから前記第1レンズの物体側面までの光軸上の距離、Ymaxは前記撮像レンズの最大像高を示す。
【請求項2】
以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
(3) -10.0≦f2/f≦-0.55
ただし、f2は前記第2レンズの焦点距離を示す。
【請求項3】
以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ。
(4) 0.45≦f3/f≦2.00
ただし、f3は前記第3レンズの焦点距離を示す。
【請求項4】
以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の撮像レンズ。
(5) nd_1≧1.58
ただし、nd_1は前記第1レンズのd線に対する屈折率を示す。
【請求項5】
以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の撮像レンズ。
(6) -1.30≦f4/f5≦-0.15
ただし、f4は前記第4レンズの焦点距離、f5は前記第5レンズの焦点距離を示す。
【請求項6】
以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の撮像レンズ。
(7) TTL/(2×Ymax)≦1.5
ただし、TTLは前記第1レンズの物体側面から像面までの光軸上の距離(バックフォーカス分は空気換算長とする)を示す。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一つに記載の撮像レンズと、該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像レンズおよび撮像装置に関し、特にCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子が搭載された小型の撮像装置に好適な撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CCDやCOMS等の撮像素子の高画素化が進んだことに伴い、撮像レンズにもこのような撮像素子に対応可能な高解像力が求められている。近年広く普及している、容易に携帯可能であったり、スペースが狭くても設置可能であったりするような小型の撮像装置に搭載する撮像レンズに対しても同様である。
【0003】
また、小型の撮像装置においても、標準画角の撮像レンズに比べ撮影範囲を広くとれることから、広画角の撮像レンズが市場から要望されている。なかでも、広画角の撮像レンズの場合は、広範囲を撮影して局所的に拡大する用途で用いられることもあるため、高解像力が強く求められ、かかる要求に応えるための各種撮像レンズが提案されている(たとえば、特許文献1,2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-163970号公報
【文献】特開2015-121668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スマートフォンや携帯電話のカメラに代表されるような小型のカメラでは、絞り径の大きさが固定された固定絞りが搭載されている場合が多かったが、小型のカメラにおいても絞り径の大きさを変えられる可変絞りを搭載したいという要望もある。これは、可変絞りを搭載した場合、絞りでの明るさ調整が可能になるだけではなく、被写界深度やボケ味のコントロールも可能になるというメリットがあるためである。しかし、可変絞りに代表されるような、絞りや絞り付近で可動な部品を有するユニットを搭載する場合、固定絞りの場合とは異なり、メカ機構が複雑化しやすく、広い空間が必要になるため、メカ部品等まで含めた大きさを考えた場合、特にレンズの径方向へ大型化しやすいという問題があった。また、レンズの径方向への大型化を防ぐために、可変絞りのような絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを最物体側に配置するには、絞りユニット分のスペースが必要となるため、絞りからレンズまでの距離を0mmではなく、少なくとも0.1mm程度以上確保する必要がある。
【0006】
たとえば、特許文献1には、画角が80°程度、Fナンバーが2.3程度あり、全長がセンサー対角より短い小型の撮像レンズが開示されている。しかし、この撮像レンズでは、絞りが、光軸上で最物体側レンズの物体側面よりも像側でレンズ面に接触するように配置されているため、可変絞りを設置するのは困難であった。
【0007】
また、一般に、撮像レンズにおいて絞り位置を変更すると、レンズへの軸外の光線の通り方が変化して、軸外の収差が大きく変動することがある。特許文献1に開示された撮像レンズでは、最物体側に可変絞りを配置しようとすると、絞りを最物体側レンズより物体側でかつ当該レンズとのスペースをある程度設けて配置しなければならない。しかし、特許文献1に開示された撮像レンズは、最物体側レンズの物体側面が強い凸面の形状であるため、軸外光線のレンズ面への入射角が大きくなって非点収差の発生が増大し、高い解像力を維持することが困難であった。
【0008】
また、特許文献2には、画角が76°程度、Fナンバーが2.5程度あり、全長がセンサー対角長より短い小型の撮像レンズが開示されている。この撮像レンズは、絞りが第1レンズと第2レンズとの間に配置されているため、可変絞り等の絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを採用した場合、メカ部品等まで含めた大きさが特にレンズの径方向へ大型化する傾向にあった。
【0009】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、絞り径の大きさを変えられる可変絞り等の、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットをレンズ系中に搭載する場合でも、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおける、レンズの径方向の小型化を図ることが可能な、広画角で高解像力を有する撮像レンズを提供することを目的とする。さらに、小型、広画角で高解像力を有する撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる撮像レンズは、物体側から順に配置された、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、を備え、最も像側に、像側の面が非球面形状であり、当該非球面形状の面と光軸との交点以外の位置に極値を有する形状の最終レンズが配置され、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(1) -2.81≦f/r1f≦1.65
(2) 0.042≦L/Ymax≦0.830
ただし、fは前記撮像レンズ全系の焦点距離、r1fは前記第1レンズの物体側面の近軸曲率半径、Lは前記開口絞りから前記第1レンズの物体側面までの光軸上の距離、Ymaxは前記撮像レンズの最大像高を示す。
【0011】
本発明によれば、絞り径の大きさを変えられる可変絞り等の、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットをレンズ系中に搭載する場合でも、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおける、レンズの径方向の小型化を図ることが可能な、広画角で高解像力を有する撮像レンズを提供することができる。
【0012】
また、本発明にかかる撮像装置は、前記撮像レンズと、該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、小型、広画角で高解像力を有する撮像レンズを備えた撮像装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、絞り径の大きさを変えられる可変絞り等の、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを搭載した場合においても、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおける、レンズの径方向の小型化を図ることが可能な、広画角で高解像力を有する撮像レンズを提供することができるという効果を奏する。また、小型、広角で高解像力を有する撮像レンズを備えた撮像装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例1にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図2】実施例1にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図3】実施例2にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図4】実施例2にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図5】実施例3にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図6】実施例3にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図7】実施例4にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図8】実施例4にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図9】実施例5にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図10】実施例5にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図11】実施例6にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図12】実施例6にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図13】実施例7にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図14】実施例7にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図15】実施例8にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。
【
図16】実施例8にかかる撮像レンズの縦収差図である。
【
図17】本発明にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明にかかる撮像レンズおよび撮像装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
本発明にかかる撮像レンズは、開口絞り、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、および正の屈折力を有する第3レンズが物体側から順に配置されるとともに、さらに最も像側に最終レンズが配置されて構成される。
【0018】
本発明にかかる撮像レンズでは、開口絞りを最も物体側に配置することにより、たとえば可変絞りに代表されるような、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを搭載しても、メカ部品等まで含めたレンズユニットの小型化を図ることが可能になる。より具体的には、絞りを最物体側に配置することにより、絞りユニット部品をレンズ側ではなく物体側に配置できるので、レンズ有効径外のフランジ部分と絞りユニットが干渉せずに済み、径方向へ大型化しやすい絞りユニットを光軸側に寄せて配置することが可能になる。この結果、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおいて特にレンズの径方向への小型化が促進される。
【0019】
また、小型で広画角の撮像レンズの場合、撮像素子への主光線入射角度(Chief Ray Angle、以下CRAと云う)が特に大きくなりやすい。CRAが大きいと、撮像素子の集光効率が低下し、画質劣化の要因となったり、周辺光量の不足を招いたりする問題がある。そこで、開口絞りをレンズ系の最も物体側に配置すれば、像面から絞りまでの距離を長くとれるため、CRAを抑制しやすくなる。
【0020】
なお、本発明において、開口絞りが最も物体側に配置されるとは、レンズ等の屈折力を有する光学要素が開口絞りより物体側に存在しないことを意味し、カバーガラス等の屈折力を有さない光学要素が開口絞りより物体側に配置されていても除いて考えるものとする。
【0021】
また、第2レンズを負の屈折力を有するレンズにすることにより、軸上色収差、倍率色収差を良好に補正することができるので、高解像化が可能になる。第3レンズを正の屈折力を有するレンズにすることにより、第1レンズの正の屈折力を強めすぎずに済むので、第1レンズの像側面の正の屈折力を抑制して、球面収差、コマ収差を良好に補正することができ、高解像化が可能になる。
【0022】
さらに、最も像側に配置される最終レンズの像側面を、当該最終レンズの像側面と光軸との交点近傍以外の位置にも極値を有する非球面形状とすることで、高解像力化が可能になる。換言すれば、当該非球面形状は、像側面と光軸との交点近傍の形状が像側に凹面である場合には、光学有効径周辺部の形状が像側に凸面となる。他方、像側面と光軸との交点近傍の形状が像側に凸面である場合には、光学有効径周辺部の形状が像側に凹面となる。
【0023】
なお、最終レンズの像側面の非球面形状は、光軸近傍では像側に凹面を向け、光学有効径周辺部では像側に凸面を向けた形状とすることがより好ましい。この結果、球面収差の発生を抑制し、低像高における非点収差を補正しながらも、最大像高付近におけるCRAを抑制することができ、画質劣化や周辺光量の不足を防止することが可能になる。
【0024】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、撮像レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズの物体側面の近軸曲率半径をr1fとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) -2.81≦f/r1f≦1.65
【0025】
条件式(1)は、第1レンズの物体側面の近軸曲率半径に対する撮像レンズ全系の焦点距離の好ましい範囲を規定するものであり、広画角であっても収差を良好に補正して高解像化を実現するための第1レンズの形状に関する条件を規定する式である。
【0026】
本発明において、第1レンズの形状が像側面が強い正の屈折力を有する、すなわち強い凸面の形状であると、球面収差、コマ収差が大きく発生するため好ましくない。また、開口絞りが第1レンズよりも物体側に配置されるため、第1レンズの物体側面が強い正の屈折力を有する、すなわち強い凸面の形状であると、軸外光線のレンズ面への入射角が大きくなって非点収差が大きく発生するため、高解像化が困難になる。特に、広画角の撮像レンズではその傾向が顕著である。そこで、本発明では、かかる問題を解決する条件として条件式(1)を規定した。
【0027】
条件式(1)においてその下限を下回ると、第1レンズの物体側面の負の屈折力が強くなりすぎて、第1レンズの正の屈折力を像側面で補おうとするため、像側面で正の屈折力が強まりやすく、球面収差、コマ収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(1)においてその上限を超えると、第1レンズの物体側面の正の屈折力が強くなりすぎて、非点収差、倍率色収差を良好に補正することが困難となり、広画角の撮像レンズでは高解像化が困難になる。
【0028】
なお、上記条件式(1)の下限値は、好ましくは-2.39以上、より好ましくは-1.98以上、より好ましくは-1.77以上、より好ましくは-1.56以上、より好ましくは-1.35以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(1)の上限値は、好ましくは1.50以下、より好ましくは1.31以下、より好ましくは1.26以下になるように設定するとよい。
【0029】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、開口絞りから第1レンズの物体側面までの光軸上の距離をL、撮像レンズの最大像高をYmaxとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(2) 0.042≦L/Ymax≦0.830
【0030】
条件式(2)は、撮像レンズの最大像高に対する開口絞りから第1レンズの物体側面までの光軸上の距離の好ましい範囲を規定する式である。
【0031】
レンズ系の径方向への大型化を避け、可変絞りに代表されるような、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを第1レンズよりも物体側に配置するためには、絞りと第1レンズとの間に絞りユニットを配置するためのスペースが必要となるため、開口絞りから第1レンズまでの距離を0mmではなく、少なくとも0.1mm程度以上確保する必要がある。しかし、開口絞りから第1レンズまでの距離が長くなると、レンズ系全長が長くなり、レンズ系の小型化が阻害される。そこで、本発明では、開口絞りから第1レンズまでの最適な距離の条件として条件式(2)を規定した。
【0032】
条件式(2)においてその下限を下回ると、開口絞りから第1レンズまでの距離が短くなりすぎて、可変絞り等の絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットを第1レンズよりも物体側に配置することが困難になる。一方、条件式(2)においてその上限を超えると、開口絞りから第1レンズまでの距離が長くなりすぎて、レンズ系全長が長くなり、小型の撮像レンズを実現することが困難になる。
【0033】
なお、上記条件式(2)の下限値は、好ましくは0.043以上、より好ましくは0.044以上、より好ましくは0.045以上、より好ましくは0.046以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(2)の上限値は、好ましくは0.64以下、より好ましくは0.43以下、より好ましくは0.32以下、より好ましくは0.22以下になるように設定するとよい。
【0034】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第2レンズを像側に凹面を向けた形状に構成することが好ましい。負の屈折力を有する第2レンズを像側に凹面を向けた形状に構成することにより、倍率色収差を良好に補正することができる。
【0035】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第2レンズの焦点距離をf2、撮像レンズ全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(3) -10.0≦f2/f≦-0.55
【0036】
条件式(3)は、撮像レンズ全系の焦点距離に対する第2レンズの焦点距離の好ましい範囲を規定する式である。条件式(3)を満足することにより、撮像レンズの解像力をより向上させることができる。
【0037】
条件式(3)においてその下限を下回ると、第2レンズの負の屈折力が弱くなりすぎて、倍率色収差、軸上色収差の補正効果が不足しやすく、倍率色収差、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(3)においてその上限を超えると、第2レンズの負の屈折力が強くなりすぎて、倍率色収差、軸上色収差の補正が過剰となりやすく、倍率色収差、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。
【0038】
なお、上記条件式(3)の下限値は、好ましくは-8.0以上、より好ましくは-6.0以上、より好ましくは-4.8以上、より好ましくは-3.5以上、より好ましくは-2.8以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(3)の上限値は、好ましくは-0.58以下、より好ましくは-0.61以下、より好ましくは-0.63以下、より好ましくは-0.66以下、より好ましくは-0.69以下になるように設定するとよい。
【0039】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第3レンズの焦点距離をf3、撮像レンズ全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(4) 0.45≦f3/f≦2.00
【0040】
条件式(4)は、撮像レンズ全系の焦点距離に対する第3レンズの焦点距離の好ましい範囲を規定する式である。条件式(4)を満足することにより、撮像レンズの解像力をより向上させることができる。
【0041】
条件式(4)においてその下限を下回ると、第3レンズの正の屈折力が強くなりすぎて、球面収差、コマ収差、非点収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(4)においてその上限を超えると、第3レンズの正の屈折力が弱くなりすぎて、第1レンズの正の屈折力が強まりやすいため、球面収差、コマ収差、非点収差を良好に補正することが困難になる。
【0042】
なお、上記条件式(4)の下限値は、好ましくは0.48以上、より好ましくは0.50以上、より好ましくは0.54以上、より好ましくは0.58以上、より好ましくは0.61以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(4)の上限値は、好ましくは1.84以下、より好ましくは1.79以下、より好ましくは1.67以下、より好ましくは1.55以下、より好ましくは1.43以下になるように設定するとよい。
【0043】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第1レンズのd線に対する屈折率をnd_1とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(5) nd_1≧1.58
【0044】
条件式(5)は、第1レンズのd線に対する屈折率の好ましい範囲を規定する式である。条件式(5)を満足することにより、撮像レンズの解像力をより向上させることができる。条件式(5)においてその下限を下回ると、第1レンズの像側面の曲率がきつくなりやすく、球面収差、コマ収差を良好に補正することが困難になる。
【0045】
なお、上記条件式(5)の下限値は、好ましくは1.61以上、より好ましくは1.65以上、より好ましくは1.69以上になるように設定するとよい。
【0046】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第3レンズと最終レンズとの間に、負の屈折力を有する第4レンズを配置することが好ましい。第3レンズと最終レンズとの間に、負の屈折力を有する第4レンズを配置することにより、非点収差、コマ収差、倍率色収差、軸上色収差を良好に補正することができるため、さらなる高解像化を実現することが可能になる。また、5枚のレンズで撮像レンズを構成することにより、高解像化と小型化との両立が容易になる。レンズ枚数を増やせば、収差の補正能力は高まるが、一方でレンズ系全長が長くなる傾向にある。そこで、5枚のレンズで撮像レンズ構成することにより、収差の補正能力を高めて高解像化を可能にしながらも、レンズ系全長が延びることを回避することができる。
【0047】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第4レンズの焦点距離をf4、最終レンズの焦点距離をf5とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(6) -1.30≦f4/f5≦-0.15
【0048】
条件式(6)は、最終レンズの焦点距離に対する第4レンズの焦点距離の好ましい範囲を規定する式である。条件式(6)を満足することにより、撮像レンズの解像力をより向上させることができる。条件式(6)においてその下限を下回ると、第4レンズに比べ最終レンズの正の屈折力が強くなりすぎて、倍率色収差、非点収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(6)においてその上限を超えると、最終レンズに比べ第4レンズの負の屈折力が強くなりすぎて、非点収差を良好に補正することが困難になる。
【0049】
なお、上記条件式(6)の下限値は、好ましくは-1.20以上、より好ましくは-1.10以上、より好ましくは-1.00以上、より好ましくは-0.90以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(6)の上限値は、好ましくは-0.18以下、より好ましくは-0.21以下、より好ましくは-0.24以下、より好ましくは-0.27以下、より好ましくは-0.30以下になるように設定するとよい。
【0050】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第1レンズ(最も物体側に配置されたレンズ)の物体側面から像面までの光軸上の距離(バックフォーカス分は空気換算長とする)をTTL、撮像レンズの最大像高をYmaxとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(7) TTL/(2×Ymax)≦1.5
【0051】
条件式(7)は、最大像高の2倍の長さ(センサーの対角長に相当)に対するレンズ系全長(最も物体側に配置されたレンズの物体側面から像面までの光軸上の距離)の好ましい範囲を規定するもので、レンズ系の小型化を実現するための条件を示す式である。条件式(7)においてその上限を超えると、レンズ系全長が長くなるので好ましくない。
【0052】
なお、上記条件式(7)の上限値は、好ましくは1.4以下、より好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下になるように設定するとよい。
【0053】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第1レンズの焦点距離をf1、撮像レンズ全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(8) 0.49≦f1/f≦10.0
【0054】
条件式(8)は、撮像レンズ全系の焦点距離に対する第1レンズの焦点距離の好ましい範囲を規定する式である。条件式(8)を満足することにより、撮像レンズの小型化と高解像化との両立を容易に実現することができる。
【0055】
条件式(8)においてその下限を下回ると、第1レンズの正の屈折力が強くなりすぎて、球面収差、コマ収差、非点収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(8)においてその上限を超えると、第1レンズの正の屈折力が弱くなりすぎて、レンズ系全長が長くなりやすく、撮像レンズの小型化が阻害される。
【0056】
なお、上記条件式(8)の下限値は、好ましくは0.54以上、より好ましくは0.59以上、より好ましくは0.64以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(8)の上限値は、好ましくは7.0以下、より好ましくは6.5以下、より好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、より好ましくは3.0以下になるように設定するとよい。
【0057】
また、本発明にかかる撮像レンズにおいて、第1レンズは像側に凸面を向けた形状であることが好ましい。第1レンズを像側に凹面を向けた形状にした場合は、第1レンズの正の屈折力を物体側面で補おうとして、物体側面が強い正の屈折力をもちやすくなり、非点収差の発生量が増えるため好ましくない。
【0058】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第3レンズのd線に対するアッベ数をνd_3とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(9) νd_3≧40.0
【0059】
条件式(9)は、第3レンズのd線に対するアッベ数の適切値を規定する式である。条件式(9)を満足する硝材で第3レンズを形成すれば、倍率色収差を良好に補正することが可能になる。条件式(9)においてその下限を下回ると、倍率色収差を良好に補正することができなくなり、高解像化が困難になる。
【0060】
なお、上記条件式(9)の下限値は、好ましくは45.0以上、より好ましくは50.0以上になるように設定するとよい。
【0061】
また、本発明にかかる撮像装置において、第3レンズを像側に凸面を向けた形状にすることが好ましい。第3レンズを像側に凹面を向けた形状にした場合は、当該レンズの正の屈折力を物体側面で補おうとして、物体側面が強い正の屈折力を持つ傾向が強くなり、倍率色収差の発生量が増え、倍率色収差を良好に補正することが困難になる。
【0062】
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第4レンズの焦点距離をf4、撮像レンズ全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(10) -1.92≦f4/f≦-0.40
【0063】
条件式(10)は、撮像レンズ全系の焦点距離に対する第4レンズの焦点距離の好ましい範囲を規定する式である。条件式(10)を満足することにより、諸収差を良好に補正することが可能になる。条件式(10)においてその下限を下回ると、第4レンズの負の屈折力が弱くなりすぎて、非点収差、コマ収差、倍率色収差、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。一方、条件式(10)においてその上限を超えると、第4レンズの負の屈折力が強くなりすぎて、コマ収差、非点収差を良好に補正することが困難になる。
【0064】
なお、上記条件式(10)の下限値は、好ましくは-1.81以上、より好ましくは-1.70以上、より好ましくは-1.60以上、より好ましくは-1.47以上になるように設定するとよい。一方、上記条件式(10)の上限値は、好ましくは-0.45以下、より好ましくは-0.50以下、より好ましくは-0.55以下、より好ましくは-0.60以下になるように設定するとよい。
【0065】
また、本発明の撮像レンズにおいて、第4レンズの物体側面を物体側に凹面を向けた形状にすれば、軸上色収差、コマ収差、非点収差、倍率色収差を良好に補正することができる。さらに、第4レンズの像側面を像側に凸面を向けた形状にすれば、第4レンズの屈折力が強くなりすぎず、また第3レンズおよび第5レンズの屈折力も強まりすぎず、倍率色収差、非点収差を良好に補正することが可能になる。したがって、第4レンズは、物体側に凹面を向けたメニスカス形状にすることが好ましい。
【0066】
以上説明したように、本発明にかかる撮像レンズは、上記構成を備え、上記条件式を満足することにより、絞り径の大きさを変えられる可変絞り等の、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットをレンズ系中に搭載する場合でも、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおける、レンズの径方向の小型化を図ることができるとともに、広画角で高解像力を備えることが可能になる。
【0067】
さらに、本発明では、上記構成を備えた撮像レンズと、この撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子と、を備えることによって、小型、広画角で高解像力を有する撮像レンズを備えた撮像装置を実現することができる。
【0068】
以下、本発明にかかる撮像レンズの実施例を図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0069】
図1は、実施例1にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、開口絞りSTOPと、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1レンズL1と、像側に凹面を向けた負の屈折力を有する第2レンズL2と、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3レンズL3と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第4レンズL4と、正の屈折力を有する最終レンズL5と、が配置されて構成される。
【0070】
開口絞りSTOPは、光学系へ入射する光束(光量)を制限するためのものである。最終レンズL5の像側面は非球面形状を有し、当該非球面と光軸との交点以外の位置に極値をもっており、光軸近傍では像側に凹面を向けた形状であるが、光学有効径周辺部においては、像側に凸面を向けた形状となっている。最終レンズL5と像面IMGとの間には、必要に応じてカバーガラスCGなどが配置される。また、すべてのレンズL1~L5は、両面が全て非球面形状となっている。
【0071】
以下、実施例1にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。各種数値データにおいて、面番号は物体側から像面側への面の順番を示す。rはレンズ、開口絞り面などの曲率半径(mm)、dはレンズ肉厚または空気間隔(mm)、ndはレンズなどのd線(λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはレンズなどのd線に対するアッベ数を示している。面番号に*を付した面は非球面を示している。なお、曲率半径の符号は、物体側に凸面を向けた場合を正とする。非球面係数において「E-n」は『×10-n』を表している。また、撮像レンズ全系の焦点距離f(mm)、Fナンバー、最大画角2ω(°)、最大像高Ymax(mm)、レンズ系全長TTL(mm)の値は、d線に対する値である。後述する実施例2以降も同様である。
【0072】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.574
*2 303.0574 0.799 1.8820 37.2
*3 -5.2198 0.100
*4 6.7529 0.556 1.6150 25.9
*5 2.4845 0.304
*6 6.1330 1.829 1.5312 56.1
*7 -2.7754 0.533
*8 -0.8723 0.674 1.6340 23.9
*9 -1.6706 0.103
*10 1.7017 1.200 1.5312 56.1
*11 2.5534 1.200
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.773
(像面)14 INF
【0073】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.0227 -1.17869E-02 -6.10838E-03 1.89727E-03 -4.98467E-04
第3面 -1.7207 -1.10850E-02 -4.11435E-03 1.24166E-03 -2.42464E-04
第4面 2.6194 -3.35486E-02 9.79408E-03 -2.13154E-03 1.53193E-04
第5面 -4.7072 -8.72895E-03 4.14215E-03 -1.03474E-03 8.00742E-05
第6面 -18.3504 1.61208E-03 -8.97521E-04 2.27347E-04 -1.12597E-05
第7面 -4.9510 -1.99238E-02 1.79296E-03 1.79568E-04 -3.03506E-05
第8面 -1.6096 -1.60448E-02 7.09652E-03 -3.99041E-04 -1.78944E-05
第9面 -2.1932 -1.16602E-02 4.81795E-03 -4.65985E-04 2.80754E-05
第10面 -3.8062 -3.99355E-03 -1.47168E-03 9.08503E-05 -4.71381E-07
第11面 -1.1141 -1.02547E-02 1.29758E-04 2.00108E-05 -9.21764E-07
【0074】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.175
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 81.5
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 8.97(バックフォーカス分は空気換算長)
【0075】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 5.825(f1)
L2 4 -6.725(f2)
L3 6 3.873(f3)
L4 8 -4.282(f4)
L5 10 6.452(f5)
【0076】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=0.017
【0077】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.123
【0078】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.300
【0079】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.748
【0080】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.88
【0081】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.664
【0082】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.96
【0083】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.126
【0084】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0085】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-0.827
【0086】
図2は、実施例1にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例2】
【0087】
図3は、実施例2にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、実施例1に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0088】
以下、実施例2にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0089】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.219
*2 5.1707 0.799 1.8014 45.5
*3 -111.450 0.224
*4 10.9101 0.504 1.6150 25.9
*5 3.3207 0.321
*6 7.4319 1.198 1.5312 56.1
*7 -3.2357 0.544
*8 -0.8909 0.566 1.6150 25.9
*9 -1.5237 0.100
*10 1.6067 1.061 1.5312 56.1
*11 2.1111 1.151
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.773
(像面)14 INF
【0090】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.9464 -1.55614E-02 -3.04103E-03 -1.74492E-03 2.91607E-04
第3面 -1.7326 -4.48838E-02 9.56783E-03 -2.91899E-03 4.67811E-04
第4面 3.3714 -9.29147E-02 4.30053E-02 -8.24191E-03 7.17052E-04
第5面 -0.1003 -6.46671E-02 3.33410E-02 -7.28612E-03 6.30656E-04
第6面 -17.6862 -9.94322E-03 -3.11106E-04 9.01659E-05 7.30772E-05
第7面 -6.3422 -1.78602E-02 2.93080E-03 -3.00820E-04 -3.13211E-06
第8面 -1.8833 -3.48265E-02 1.83100E-02 -2.45004E-03 8.87753E-05
第9面 -1.9805 -2.15554E-02 8.91772E-03 -8.90918E-04 4.56475E-05
第10面 -4.0397 -6.99641E-03 -1.84841E-03 2.00244E-04 -4.80179E-06
第11面 -1.8811 -1.19616E-02 3.95248E-04 5.69834E-07 -4.89788E-07
【0091】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.178
Fナンバー 2.48
最大画角2ω(°) 81.3
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 7.77(バックフォーカス分は空気換算長)
【0092】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 6.184(f1)
L2 4 -7.963(f2)
L3 6 4.416(f3)
L4 8 -5.287(f4)
L5 10 7.320(f5)
【0093】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=1.001
【0094】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.047
【0095】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.538
【0096】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.853
【0097】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.80
【0098】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.722
【0099】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.83
【0100】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.194
【0101】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0102】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-1.021
【0103】
図4は、実施例2にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例3】
【0104】
図5は、実施例3にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、第1レンズL31が像側に凸面を向けた正メニスカスレンズであること以外、実施例1に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0105】
以下、実施例3にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0106】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.535
*2 -6.5020 0.794 1.7290 54.0
*3 -2.9247 0.100
*4 4.0668 0.706 1.6150 25.9
*5 2.2630 0.415
*6 7.8630 2.046 1.5312 56.1
*7 -2.5968 0.500
*8 -0.8330 0.680 1.6150 25.9
*9 -1.6502 0.100
*10 1.6539 1.075 1.5312 56.1
*11 2.5246 1.185
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.772
(像面)14 INF
【0107】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.2357 -1.15445E-02 -6.28611E-03 2.13871E-03 -4.40812E-04
第3面 -4.2764 -2.00024E-02 -3.40125E-03 1.30429E-03 -1.99289E-04
第4面 0.5131 -1.55592E-02 2.52713E-03 -4.70919E-04 2.54017E-05
第5面 -4.2838 3.36171E-03 -5.12824E-04 -5.14545E-05 2.51766E-06
第6面 -18.0836 1.66527E-03 1.87829E-05 1.40688E-04 -1.57851E-05
第7面 -3.5598 -1.23346E-02 -1.12590E-03 6.94733E-04 -5.85847E-05
第8面 -1.5345 -2.98971E-03 1.88046E-03 2.84463E-04 -4.58119E-05
第9面 -2.2647 -4.22546E-03 3.23269E-03 -3.56510E-04 2.44531E-05
第10面 -3.5868 -3.57439E-03 -1.60536E-03 1.04612E-04 -5.23501E-07
第11面 -0.7535 -1.26907E-02 2.40749E-04 1.98797E-05 -9.57746E-07
【0108】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.175
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 80.7
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 9.24(バックフォーカス分は空気換算長)
【0109】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L31 2 6.668(f1)
L2 4 -9.747(f2)
L3 6 3.943(f3)
L4 8 -4.003(f4)
L5 10 6.321(f5)
【0110】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=-0.796
【0111】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.115
【0112】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.883
【0113】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.762
【0114】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.73
【0115】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.633
【0116】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.99
【0117】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.288
【0118】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0119】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-0.774
【0120】
図6は、実施例3にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例4】
【0121】
図7は、実施例4にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、実施例1に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0122】
以下、実施例4にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0123】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.899
*2 9.4135 0.987 1.8514 40.1
*3 -16.4390 0.100
*4 5.2590 0.505 1.6150 25.9
*5 2.5926 0.307
*6 5.4762 1.521 1.5312 56.1
*7 -3.2913 0.620
*8 -0.8606 0.722 1.6340 23.9
*9 -1.6953 0.100
*10 1.6719 1.176 1.5312 56.1
*11 2.8355 1.191
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.774
(像面)14 INF
【0124】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.4901 -6.69952E-03 -5.06209E-03 1.01159E-03 -3.19463E-04
第3面 -2.1946 -2.47398E-02 -1.01969E-03 5.75713E-04 -1.33992E-04
第4面 1.4351 -5.92213E-02 1.39957E-02 -2.24918E-03 1.75763E-04
第5面 -3.5167 -2.66770E-02 1.09599E-02 -2.10858E-03 1.44685E-04
第6面 -17.9463 -1.37678E-03 -1.43594E-03 4.13264E-04 -2.09397E-05
第7面 -5.9974 -7.08994E-03 3.17959E-05 3.31009E-04 -3.99561E-05
第8面 -1.6211 -1.50671E-02 8.88848E-03 -8.06843E-04 1.78866E-06
第9面 -2.3944 -1.74399E-02 6.60888E-03 -6.53077E-04 3.50831E-05
第10面 -3.5714 -3.16332E-03 -9.70669E-04 4.23315E-05 6.09116E-07
第11面 -0.9329 -8.72642E-03 1.70950E-05 1.95831E-05 -8.28579E-07
【0125】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.308
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 77.8
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 9.23(バックフォーカス分は空気換算長)
【0126】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 7.157(f1)
L2 4 -8.960(f2)
L3 6 4.118(f3)
L4 8 -4.148(f4)
L5 10 5.680(f5)
【0127】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=0.564
【0128】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.193
【0129】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.688
【0130】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.776
【0131】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.85
【0132】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.730
【0133】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.99
【0134】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.348
【0135】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0136】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-0.781
【0137】
図8は、実施例4にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例5】
【0138】
図9は、実施例5にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、第2レンズL52が両凹負レンズであること以外、実施例1に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0139】
以下、実施例5にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0140】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.329
*2 316.4880 1.487 1.8820 37.2
*3 -3.1622 0.100
*4 -34.5956 0.500 1.6150 25.9
*5 2.4912 0.297
*6 7.9936 1.721 1.5312 56.1
*7 -2.8121 0.776
*8 -0.8636 0.550 1.6150 25.9
*9 -1.5332 0.224
*10 1.8033 1.054 1.5312 56.1
*11 2.8016 1.105
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.769
(像面)14 INF
【0141】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.0225 -9.40839E-03 -2.43851E-03 3.13733E-04 -1.31898E-04
第3面 -11.4996 -1.91270E-02 -1.01125E-03 4.08167E-04 -6.32415E-05
第4面 2.1570 -4.91373E-03 -4.47066E-03 8.33469E-04 -6.66199E-05
第5面 -8.9795 4.06910E-03 -1.41112E-03 6.34172E-05 -4.47410E-06
第6面 -18.6725 -3.48290E-03 1.57508E-03 -9.30910E-05 2.08003E-07
第7面 -2.4581 -6.99281E-03 -2.72523E-03 1.11137E-03 -9.03601E-05
第8面 -1.4370 -1.72973E-02 6.34831E-03 -2.43235E-04 -2.52333E-05
第9面 -1.8372 -1.50133E-02 5.43122E-03 -6.40679E-04 4.05213E-05
第10面 -4.4660 -6.44067E-03 -9.35552E-04 1.13352E-06 3.31400E-06
第11面 -1.4549 -8.35276E-03 -9.43920E-05 2.72984E-05 -9.86299E-07
【0142】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.283
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 81.0
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 9.24(バックフォーカス分は空気換算長)
【0143】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 3.557(f1)
L52 4 -3.759(f2)
L3 6 4.146(f3)
L4 8 -4.679(f4)
L5 10 6.974(f5)
【0144】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=0.017
【0145】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.071
【0146】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-0.712
【0147】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.785
【0148】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.88
【0149】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.671
【0150】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.99
【0151】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=0.673
【0152】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0153】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-0.886
【0154】
図10は、実施例5にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例6】
【0155】
図11は、実施例6にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、実施例1に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0156】
以下、実施例6にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0157】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.413
*2 437.9658 0.729 1.8820 37.2
*3 -6.9936 0.155
*4 5.3600 0.523 1.6150 25.9
*5 2.4618 0.245
*6 4.5025 1.906 1.5312 56.1
*7 -2.5429 0.491
*8 -0.8497 0.769 1.6150 25.9
*9 -1.8399 0.166
*10 1.7224 1.333 1.5312 56.1
*11 2.8640 1.175
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.770
(像面)14 INF
【0158】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.0227 -1.01769E-02 -4.69134E-03 2.71177E-04 -2.67236E-04
第3面 -1.6997 -9.91171E-03 -6.15050E-03 4.11021E-04 -4.76034E-05
第4面 1.3429 -3.04238E-02 6.05292E-03 -3.14179E-03 3.81083E-04
第5面 -5.2944 -6.77294E-03 2.86208E-03 -1.23682E-03 1.34389E-04
第6面 -14.4858 2.28252E-04 -2.03765E-03 3.63596E-04 -2.09532E-06
第7面 -5.8469 -2.38801E-02 2.24048E-03 5.94649E-05 -1.82104E-05
第8面 -1.5918 -1.87250E-02 8.84427E-03 -6.87977E-04 -4.90622E-06
第9面 -2.9783 -1.98718E-02 7.38306E-03 -8.29887E-04 4.50237E-05
第10面 -3.6664 -5.48626E-03 -7.29406E-04 -1.19947E-05 3.20453E-06
第11面 -1.1769 -7.58711E-03 -1.11550E-04 2.78410E-05 -1.00790E-06
【0159】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.175
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 80.9
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 9.01(バックフォーカス分は空気換算長)
【0160】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 7.810(f1)
L2 4 -7.949(f2)
L3 6 3.376(f3)
L4 8 -3.646(f4)
L5 10 5.790(f5)
【0161】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=0.012
【0162】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.089
【0163】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.536
【0164】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=0.652
【0165】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.88
【0166】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.630
【0167】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.97
【0168】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.509
【0169】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0170】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-0.705
【0171】
図12は、実施例6にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例7】
【0172】
図13は、実施例7にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、実施例3に示した撮像レンズと同様である。よって、本実施例では、実施例3と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0173】
以下、実施例7にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0174】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.363
*2 -17.2416 0.822 1.7290 54.0
*3 -3.2091 0.100
*4 3.9955 0.512 1.6150 25.9
*5 2.1936 0.504
*6 11.7592 1.420 1.5312 56.1
*7 -4.4168 0.621
*8 -0.9446 0.551 1.6567 21.2
*9 -1.5750 0.100
*10 1.7102 1.221 1.5312 56.1
*11 2.5354 1.063
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.770
(像面)14 INF
【0175】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 3.4716 -2.25582E-02 -5.16750E-03 -2.35321E-04 -2.15083E-04
第3面 -8.8078 -3.42999E-02 -1.38767E-03 5.21917E-04 -2.06711E-04
第4面 -12.8593 1.35635E-02 -9.24744E-03 2.07179E-03 -1.83133E-04
第5面 -5.9542 2.67447E-02 -1.09143E-02 2.06168E-03 -1.87628E-04
第6面 -1.0794 -6.94324E-03 5.80197E-03 -6.89011E-04 2.27079E-05
第7面 2.0700 -2.15949E-03 -1.73555E-03 1.75331E-03 -1.85310E-04
第8面 -1.8198 -1.29121E-02 5.42832E-03 5.71527E-04 -1.43129E-04
第9面 -1.3587 2.10908E-03 1.61640E-03 8.60299E-06 1.48278E-05
第10面 -4.5102 -5.97126E-03 -1.69492E-03 1.19717E-04 4.88238E-07
第11面 -2.6137 -8.20986E-03 -7.75764E-05 3.45985E-05 -1.47621E-06
【0176】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.172
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 80.9
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 8.38(バックフォーカス分は空気換算長)
【0177】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L31 2 5.278(f1)
L2 4 -8.869(f2)
L3 6 6.235(f3)
L4 8 -5.500(f4)
L5 10 6.536(f5)
【0178】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=-0.300
【0179】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.078
【0180】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.715
【0181】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=1.206
【0182】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.73
【0183】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.841
【0184】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.90
【0185】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.020
【0186】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0187】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=-1.063
【0188】
図14は、実施例7にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【実施例8】
【0189】
図15は、実施例8にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。本実施例にかかる撮像レンズの光学構成は、第4レンズL84が物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズであること、最終レンズL85が負の屈折力を有すること以外、実施例1に示した撮像レンズと同様である。最終レンズL85も、実施例1の最終レンズL5と同様、像側面は非球面形状を有し、当該非球面と光軸との交点以外の位置に極値をもっており、光軸近傍では像側に凹面を向けた形状であるが、光学有効径周辺部においては、像側に凸面を向けた形状となっている。本実施例では、実施例1と同様な部材には同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
【0190】
以下、実施例8にかかる撮像レンズに関する各種数値データ(光学諸元表)を示す。
【0191】
(面データ)
面番号 r d nd νd
(絞り)1 INF 0.600
*2 171.3591 0.897 1.8014 45.5
*3 -4.4139 0.182
*4 21.2223 0.500 1.6150 25.9
*5 3.0065 0.299
*6 5.4642 1.320 1.5312 56.1
*7 -9.7867 0.521
*8 -2.4430 1.341 1.5312 56.1
*9 -1.4191 0.100
*10 2.4763 0.712 1.6397 23.5
*11 1.2386 1.389
12 INF 0.500 1.5168 64.2
13 INF 0.772
(像面)14 INF
【0192】
(非球面データ)
円錐係数(ε)および非球面係数(B,C,D,E)
ε B C D E
第2面 5.1351 -1.62483E-02 -5.90497E-03 1.03419E-03 -3.19885E-04
第3面 2.5336 -1.71586E-02 7.40693E-04 8.97956E-05 -1.22707E-04
第4面 -9.7009 -4.46553E-02 1.91554E-02 -3.85068E-03 2.74469E-04
第5面 -7.4955 -1.56774E-02 7.75812E-03 -1.51002E-03 9.78936E-05
第6面 0.2428 -1.51721E-02 1.17343E-03 -4.10569E-05 9.40896E-06
第7面 -4.3849 -1.12736E-02 1.42717E-03 -2.77635E-04 2.37769E-05
第8面 -3.9731 -3.49554E-02 1.08980E-02 -9.15819E-04 2.48490E-05
第9面 -2.1055 -2.52461E-02 4.84850E-03 -1.90995E-04 7.47320E-06
第10面 -5.1007 -6.49922E-03 -5.52709E-04 3.08478E-05 -1.06367E-06
第11面 -2.9362 -7.54555E-03 1.40775E-04 6.85976E-06 -4.58967E-07
【0193】
(各種データ)
焦点距離 f (mm) 5.175
Fナンバー 2.47
最大画角2ω(°) 84.2
最大像高Ymax(mm) 4.66
全長TTL(mm) 8.96(バックフォーカス分は空気換算長)
【0194】
(各レンズの焦点距離)
レンズ番号 始面 焦点距離(mm)
L1 2 5.382(f1)
L2 4 -5.756(f2)
L3 6 6.806(f3)
L84 8 4.384(f4)
L85 10 -4.995(f5)
【0195】
(条件式(1)に関する数値)
f/r1f=0.030
【0196】
(条件式(2)に関する数値)
L/Ymax=0.129
【0197】
(条件式(3)に関する数値)
f2/f=-1.113
【0198】
(条件式(4)に関する数値)
f3/f=1.316
【0199】
(条件式(5)に関する数値)
nd_1=1.80
【0200】
(条件式(6)に関する数値)
f4/f5=-0.878
【0201】
(条件式(7)に関する数値)
TTL/(2×Ymax)=0.96
【0202】
(条件式(8)に関する数値)
f1/f=1.040
【0203】
(条件式(9)に関する数値)
νd_3=56.1
【0204】
(条件式(10)に関する数値)
f4/f=0.847
【0205】
図16は、実施例8にかかる撮像レンズの縦収差図である。球面収差図において、FnoはFナンバーを表し、g,F,d,Cはそれぞれ、g線(λ=435.8nm),F線(λ=486.1nm),d線(λ=587.6nm),C線(λ=656.3nm)に相当する波長の特性を示している。非点収差図において、ωは半画角を表し、Sはサジタル方向、Tはタンジェンシャル方向でのd線に相当する波長の特性を示している。歪曲収差図において、ωは半画角を表し、実線はd線に相当する波長の特性を示している。
【0206】
以下に上記各実施例における条件式の対応表を示す。
【0207】
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
(1)f/r1f 0.017 1.001 -0.796 0.564
(2)L/Ymax 0.123 0.047 0.115 0.193
(3)f2/f -1.300 -1.538 -1.883 -1.688
(4)f3/f 0.748 0.853 0.762 0.776
(5)nd_1 1.88 1.80 1.73 1.85
(6)f4/f5 -0.664 -0.722 -0.633 -0.730
(7)TTL/(2×Ymax) 0.96 0.83 0.99 0.99
(8)f1/f 1.126 1.194 1.288 1.348
(9)νd_3 56.1 56.1 56.1 56.1
(10)f4/f -0.827 -1.021 -0.774 -0.781
【0208】
実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
(1)f/r1f 0.017 0.012 -0.300 0.030
(2)L/Ymax 0.071 0.089 0.078 0.129
(3)f2/f -0.712 -1.536 -1.715 -1.113
(4)f3/f 0.785 0.652 1.206 1.316
(5)nd_1 1.88 1.88 1.73 1.80
(6)f4/f5 -0.671 -0.630 -0.841 -0.878
(7)TTL/(2×Ymax) 0.99 0.97 0.90 0.96
(8)f1/f 0.673 1.509 1.020 1.040
(9)νd_3 56.1 56.1 56.1 56.1
(10)f4/f -0.886 -0.705 -1.063 0.847
【0209】
また、上記各非球面形状は、面頂点を原点とし、光軸に垂直方向の座標をH、Hにおける光軸方向の変位量をX(H)、近軸曲率半径をR、円錐係数をε、4次,6次,8次,10次の非球面係数をそれぞれB,C,D,Eとし、像面方向への変位を正とするとき、以下に示す式により表される。なお、面形状および屈折力の符号は、非球面が含まれているものについては、近軸領域で考えるものとする。さらに、上記各実施例において非球面形状が極値をもつとは、X(H)の値が増加から減少へ変化する点、または減少から増加へ変化する点を有していることを意味する。
【0210】
【0211】
以上説明したように、上記各実施例の撮像レンズは、上記各条件式を満足することにより、絞り径の大きさを変えられる可変絞り等の、絞りや絞り付近で可動な部品を有する絞りユニットをレンズ系中に搭載する場合でも、メカ部品等まで含めたレンズユニットにおける、レンズの径方向および全長の小型化を図ることができるとともに、広画角で高解像力を備えることが可能になる。また、適宜非球面が形成されたレンズを配置したことにより、収差補正能力を向上させることができる。
【0212】
<適用例>
以下、本発明にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。
図17は、本発明にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。
図17に示すように、撮像装置200は、撮像レンズ100と、撮像素子201と、を備えて構成される。
図17において、撮像レンズ100は、実施例1に示したものを記載してある(
図1参照)が、実施例2~8の撮像レンズも同様に適用可能である。
【0213】
撮像レンズ100と撮像素子201とを備えた撮像装置200において、実施例1等に示した像面IMGが撮像素子201の撮像面201aに相当する。撮像素子201としては、たとえば、CCDやCMOSセンサーなどの光電変換素子を用いることができる。
【0214】
撮像装置200において、撮像レンズ100の物体側から入射した光が最終的に撮像素子201の撮像面201aに結像する。そして、撮像素子201が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。なお、撮像装置200が銀塩フィルムカメラである場合は、撮像面201aがフィルム面に相当する。
【0215】
以上のように、撮像レンズ100を備えることにより、小型、広画角で高解像の撮像装置200を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0216】
以上のように、本発明にかかる撮像レンズは、小型、広画角で高解像が要求される撮像装置に有用である。
【符号の説明】
【0217】
100 撮像レンズ
200 撮像装置
201 撮像素子
201a 撮像面
L1,L31 第1レンズ
L2,L52 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4,L84 第4レンズ
L5,L85 最終レンズ
STOP 開口絞り
CG カバーガラス
IMG 像面