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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】光照射器用電源装置及び光照射システム
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/00 20150101AFI20220426BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220426BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20220426BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220426BHJP
【FI】
F21V23/00 120
F21S2/00 320
F21V23/00 160
F21V23/06
F21Y115:10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018226105
(22)【出願日】2018-11-30
(65)【公開番号】P2020087894
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】596099446
【氏名又は名称】シーシーエス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(72)【発明者】
【氏名】笠井 久史
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 康晴
(72)【発明者】
【氏名】尾迫 佑樹
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-219231(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0244692(US,A1)
【文献】特開2001-291423(JP,A)
【文献】特表2010-538433(JP,A)
【文献】国際公開第2012/120994(WO,A1)
【文献】特開2009-039249(JP,A)
【文献】特開2012-114207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00
F21S 2/00
F21V 23/06
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面又は背面のいずれかから延伸する電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を当該サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットのいずれかの側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタが設けられており、
前記サブユニットの両側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続される第2の接続コネクタがそれぞれ設けられており、
前記メインユニットとサブユニットとが、
前記メインユニットの第1の接続コネクタに対し、前記サブユニットの一方の側面に設けられた第2の接続コネクタを接続した場合には、それらの正面を同じ向きとした状態で一体的に連結される一方、
前記サブユニットの他方の側面に設けられた第2の接続コネクタを接続した場合には、メインユニットの正面とサブユニットの背面とを同じ向きとした状態で一体的に連結されるように構成してあることを特徴とする光照射器用電源装置。
【請求項2】
前記サブユニットが複数種類用意されており、異なる種類のサブユニットを前記メインユニットに接続可能に構成されている請求項1記載の光照射器用電源装置。
【請求項3】
前記メインユニットに連結されたサブユニットに、さらに別のサブユニットを連結できるように構成されている請求項1又は2記載の光照射器用電源装置。
【請求項4】
正面又は背面のいずれかから延伸する電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を当該サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットの両側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタがそれぞれ設けられており、
前記サブユニットのいずれか一方の側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続可能な第2の接続コネクタが設けられており、
メインユニットとサブユニットとが、
前記サブユニットに設けられた第2の接続コネクタに対し、前記メインユニットの一方の側面に設けられた第1の接続コネクタを接続した場合には、それらの正面を同じ向きにして一体的に連結される一方、
前記メインユニットの他方の側面に設けられた第1の接続コネクタに接続した場合には、メインユニットの正面とサブユニットの背面とが同じ向きとなった状態でメインユニットとサブユニットとが一体的に連結されるように構成してあることを特徴とする光照射器用電源装置。
【請求項5】
電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を前記サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットの側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタが設けられており、
前記サブユニットの側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続可能な第2の接続コネクタが設けられており、
前記第1の接続コネクタと前記第2の接続コネクタとを接続することにより、サブユニットと前記メインユニットとが一体的に連結されるように構成してあるものであって、
前記サブユニットが複数種類用意されており、異なる種類のサブユニットを前記メインユニットに接続可能に構成されていることを特徴とする光照射器用電源装置。
【請求項6】
請求項1乃至5いずれかに記載の光照射器用電源装置と、これに接続される光照射器とを備えている光照射システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面検査や露光等に用いられる光照射器に対して、所望の態様で駆動電流を供給する光照射器用電源装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の光照射器用電源装置(以下、単に電源装置ともいう。)は、正面から延伸する電流供給ケーブルを介して光照射器に接続され、これに点灯のための駆動電流を供給するものである。また、この電源装置の正面には、操作あるいは表示のためのパネル部が設けられていて、例えば、そのパネル部を操作することによって、前記駆動電流の態様、すなわち、電流量や電圧値、あるいはそれらの波形などが変化し、光照射器の光量や発光タイミングなどを調整できるようにしてある。
【0003】
しかしながら、このような光照射器及び電源装置は、工場などに配備されるものであり、他の設備との関係で配置場所や電流供給ケーブルの取り回しなどが制限される場合がある。
【0004】
例えば、電流供給ケーブルを電源装置の背面側から引き出したいときには、前述したように正面から電流供給ケーブルが出ているため、その取り回しに無理が生じる場合がある。もちろん、背面から電流供給ケーブルが延出する機種を別途用意すれば対応できるが、それでは、製品種類が増え、製造に負担がかかる。
【0005】
また、同種あるいは別種にかかわらず複数台の光照射器を用いる場合や、光照射器を増設する場合、電源装置も光照射器の台数分必要となるところ、各電源装置にパネル部が付帯しているので、このパネル部を共通化できれば、省スペース化や低価格化により寄与できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002―39956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述したような問題に鑑みてなされたものであり、電流供給ケーブルの取り回しに柔軟に対応でき、あるいは省スペース化や低価格化に寄与できる光照射器用電源装置等を提供することを主たる所期課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係る光照射器用電源装置は、
正面又は背面のいずれかから延伸する電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を当該サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットのいずれかの側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタが設けられており、
前記サブユニットの両側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続される第2の接続コネクタがそれぞれ設けられており、
前記メインユニットとサブユニットとが、
前記メインユニットの第1の接続コネクタに対し、前記サブユニットの一方の側面に設けられた第2の接続コネクタを接続した場合には、それらの正面を同じ向きとした状態で一体的に連結される一方、
前記サブユニットの他方の側面に設けられた第2の接続コネクタを接続した場合には、メインユニットの正面とサブユニットの背面とを同じ向きとした状態で一体的に連結されるように構成してあることを特徴とするものである。
【0009】
このようなものであれば、メインユニットに対し、サブユニットを前後何れの向きにも取り付けることができるので、電流供給ケーブルの引き出し口を、前後何れにも設定することができる。したがって、例えば工場内での設備レイアウトに応じた電流供給ケーブルの最適な引き回しを実現することができるようになる。
【0010】
しかも、コネクタ同士の接続だけで、各ユニットが機械的にも連結されるため、連結に手間がかからない。
【0011】
複数種類の光照射器に接続できるようにするには、前記サブユニットが複数種類用意されており、異なる種類のサブユニットを前記メインユニットに接続可能に構成されているものが好ましい。
【0012】
多数の光照射器に接続できるようにするには、前記メインユニットに連結されたサブユニットに、さらに別のサブユニットを連結できるように構成されているものが好ましい。
【0013】
このようなものであれば、同種あるいは別種にかかわらず複数台の光照射器を用いる場合や、光照射器を増設する場合、電源装置も光照射器の台数分必要となるところ、パネル部が共通の1つで済むので、省スペース化や低価格化に寄与できる。
【0014】
また、本発明に係る光照射器用電源装置は、
正面又は背面のいずれかから延伸する電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を当該サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットの両側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタがそれぞれ設けられており、
前記サブユニットのいずれか一方の側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続可能な接続可能な第2の接続コネクタが設けられており、
メインユニットとサブユニットとが、
前記サブユニットに設けられた第2の接続コネクタに対し、前記メインユニットの一方の側面に設けられた第1の接続コネクタを接続した場合には、それらの正面を同じ向きにして一体的に連結される一方、
前記メインユニットの他方の側面に設けられた第1の接続コネクタに接続した場合には、メインユニットの正面とサブユニットの背面とが同じ向きとなった状態でメインユニットとサブユニットとが一体的に連結されるように構成してあることを特徴とするものでもよい。
【0015】
このような構成でも、前記同様の作用効果を奏し得る。
【0016】
また、本発明に係る光照射器用電源装置は、
電流供給ケーブルを介して光照射器に電流を供給するサブユニットと、
表示または操作するためのパネル部が正面に設けられているとともに、前記サブユニットによる電流供給態様を設定するための設定信号を当該サブユニットに出力するメインユニットとを備え、
前記メインユニットの側面には、前記設定信号を出力する第1の接続コネクタが設けられており、
前記サブユニットの側面には、前記第1の接続コネクタに機械的にリジッドに接続可能な第2の接続コネクタが設けられており、
前記第1の接続コネクタと前記第2の接続コネクタとを接続することにより、サブユニットと前記メインユニットとが一体的に連結されるように構成してあるものであって、
前記サブユニットが複数種類用意されており、異なる種類のサブユニットを前記メインユニットに接続可能に構成されていることを特徴とするものでも構わない。
【0017】
このようなものであれば、ユーザはメインユニットを1つ用意さえしておけば、例えば、光照射器を別のものに交換して、それに対応する電源装置が必要になった場合でも、サブユニットだけを対応するものに代えればよく、費用削減等を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る光照射器用電源装置によれば、電流供給ケーブルの取り回しに柔軟に対応でき、あるいは省スペース化や低価格化に寄与できる等の効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態における光照射システムを示す全体図。
図2】同実施形態における光照射システムの機能ブロック図。
図3】同実施形態における光照射器用電源の全体及び分解斜視図。
図4】同実施形態におけるサブユニットの内部構造を示す模式的断面図。
図5】同実施形態におけるサブユニットおよびメインユニットを示す模式的斜視図。
図6】同実施形態におけるサブユニットおよびメインユニットを示す側面図。
図7】同実施形態において、サブユニットおよびメインユニットを組み合わせて光照射器用電源を構成したときの2通りの態様を示す正面図。
図8】本発明の他の実施形態における第2サブユニットを示す模式的斜視図。
図9】同実施形態における光照射器用電源の全体及び分解斜視図。
図10】同実施形態において、サブユニット、第2サブユニットおよびメインユニットを組み合わせて光照射器用電源を構成したときの種々の態様を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0021】
本実施形態に係るLED光照射システム200は、図1に示すように、LEDを光源とする表面検査用乃至露光用の光照射器300と、この光照射器300に電力を供給して点灯させる光照射器用電源装置100(以下、単に電源装置100ともいう。)とを備えている。
【0022】
前記光照射器300は、内部に光源たるLED301を有し、このLED301のアノード及びカソードを電流入力端子としたものである。
【0023】
前記電源装置100は、前記光照射器300に対し、電流供給ケーブルCを介して点灯のための電流を供給するものであり、LED数等が異なる各種の光照射器300に応じて、容量や出力電圧、出力電流等の異なる複数種類のものが用意されている。
【0024】
この実施形態で取り上げる電源装置100は、そのうちの一種であり、図2図3等に示すように、サブユニット2とメインユニット1との2つのユニットが連結されて構成されている。
【0025】
前記サブユニット2は、図2図4に示すように、筐体21と、その内部に収容された電源回路22と、前記電流供給ケーブルCが抜脱可能に接続される電流供給コネクタ23とを備えたものである。なお、サブユニット2に接続可能な光照射器300は複数個かつ複数種類あるため、ここでは、電流供給コネクタ23がそれに対応して、複数個、かつ複数種類設けられている。
【0026】
前記筐体21は、直方体状をなす金属製のものである。
【0027】
前記電源回路22は、物理的にいえば、図4に示すように、プリント基板22cに各種の電気部品を搭載してなるものであり、回路的にいえば、図2に示すように、商用AC電源から供給される交流電流を直流に変換するAC-DCコンバータ22aと、該AC-DCコンバータ22aから出力される電流量や電圧値を変更したり、あるいは波形を矩形波などに変更したりして、光照射器300にLED駆動電流を出力する出力回路22bとを備えている。そして、この出力回路22bから出力されるLED駆動電流の態様、すなわち、電流量や電圧値あるいは波形などによって、光照射器300の光量や発光タイミングなどの発光態様が定められる。
【0028】
前記電流供給コネクタ23は、図3図5等に示すように、筐体21の正面に設けられたものであり、この電流供給コネクタ23に光照射器300から延びる前記電流供給ケーブルCが接続されることにより、前記出力回路22bから出力されたLED駆動電流が光照射器300に供給される。
【0029】
他方、前記メインユニット1は、図2図3等に示すように、筐体11と、その内部に収容された制御回路12と、パネル部13とを備えたものである。
【0030】
前記筐体11は、直方体状をなす金属製のものであり、この実施形態では、サブユニット2の筐体21と少なくとも奥行き及び高さが等しくなるように設定されている。
【0031】
前記制御回路12は、物理的にいえば、例えばCPUやメモリ、DAコンバータなどの各種電子部品をプリント基板(図示しない)に搭載してなるものであり、機能的にいえば、前記メモリに記憶されたプログラムに従って動作することにより、図2に示すように、電流供給態様を定める設定信号を前記出力回路22bに送信するものである。なお、CPUやメモリは必ずしも必要なく、これをディスクリートの回路で組んでも構わないし、FPGAなどを利用してもよい。
【0032】
パネル部13は、図2図3等に示すように、筐体11の正面に設けられたもので、ここでは、デジタルパネルメータや各種操作キーからなり、このパネル部13を操作することにより、光照射器300の光量や発光タイミングなどに係る発光態様を設定することができる。この実施形態では、図2に示すように、このパネル部13で入力操作された設定内容を前記制御回路12が読み取り、その設定内容に応じた設定信号を生成して、これを前記出力回路22bに送信する。前記出力回路22bは、この設定信号の内容にしたがって、出力するLED駆動電流の態様を設定する。
なお、このパネル部13は、例えばタッチパネルなどでも構わないし、動作ランプや設定電流値などの動作状況を示す表示部のみが設けられたものでもよい。その場合は、設定信号は他の端末機器などから受信するようにしておけばよい。
【0033】
しかして、この実施形態では、図3図5等に示すように、前記設定信号を送信するための第1の接続コネクタ1aが、前記メインユニット1の一方の側面に設けられている。また、前記設定信号を受信するための第2の接続コネクタ2aが、前記サブユニット2の双方の側面にそれぞれ設けられている。
【0034】
これら第1の接続コネクタ1aと一対の第2の接続コネクタ2aとは、同じ高さに配置してあり、さらにここでは、これらが各筐体11、21における奥行き方向の中央に配置してある。なお、図5では、煩雑を避けるため、これらコネクタ1a、1bを三角形の凹凸で簡易に表現している。
【0035】
ところで、この第2の接続コネクタ2aは、図4に示すように、筐体21内のプリント基板22cに対して例えばケーブルによって接続されているところ、図6に示すように、各第2の接続コネクタ2aにおいて、その端子の順序関係が前後で互いに逆になるように配線されている。なお、同図中、コネクタ内の番号は端子番号を示している。
【0036】
かかる第1の接続コネクタ1aと第2の接続コネクタ2aとは、この実施形態では、直接リジッドに接続され、この接続によって筐体11、12同士が、その側面同士を隣接又は近接させながら相対位置が不変となるように機械的に連結されるようにしてある。
【0037】
また、サブユニット2の両側面に第2の接続コネクタ2aを設けた構成により、図7に示すように、前記メインユニット1の第1の接続コネクタ1aに対し、前記サブユニット2の一方の側面に設けられた第2の接続コネクタ2aを接続した場合には、それらの正面がいずれも前側となり、かつ略面一となった状態で各ユニット1、2が一体的に連結される。
【0038】
他方、前記サブユニット2の他方の側面に設けられた第2の接続コネクタ2aを接続した場合には、メインユニット1の正面とサブユニット2の背面とが前側となり、かつそれら正面と背面とが面一となった状態で各ユニット1、2が一体的に連結される。
【0039】
しかしてこのようなものであれば、メインユニット1に対し、サブユニット2を前後何れの向きにも取り付けることができるので、電流供給ケーブルCの引き出し口を、前後何れにも設定することができる。したがって、例えば工場内での設備レイアウトに応じた電流供給ケーブルCの最適な引き回しを実現することができるようになる。
【0040】
しかも、コネクタ1a、2a同士の接続だけで、各ユニット1、2同士が機械的にも連結されるため、連結に手間がかからない。
【0041】
さらに、メインユニット1に対しサブユニット2を前後何れの向きに取り付けても、この電源装置100を全体としてみた場合の正面及び背面は略面一であり、輪郭形状は変わらない、すなわち、フットプリントや高さが変わることがない。したがって、電源装置100の配置スペースがぎりぎりで、その後、何らかの事情でサブユニット2の前後向きを変えなければならなくなっても、それに支障をきたすことはない。
【0042】
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではない。
【0043】
例えば、メインユニット1の両側面に、前記第1の接続コネクタ1aをそれぞれ設けておいてもよい。この場合は、メインユニット1の左右いずれにもサブユニット2を連結できるという選択肢が増え、設備レイアウトの制限に対する柔軟性がさらに増す。
【0044】
また、上述したように、メインユニット1において、第1の接続コネクタ1aが両側面に設けられている場合、サブユニット2には、その片方の側面にのみ、第2の接続コネクタ2aを設けておいてもよい。このようにしても、サブユニット2の前後を変えて連結できる。
【0045】
前記実施形態において、メインユニット1に接続・連結されたサブユニット2においては、接続されていない第2の接続コネクタ2aが開放状態で残ることになるが、図8及び図9に示すように、ここにさらに別種のサブユニット2’(以下、第2サブユニット2’ともいう。また、ここでいう別種のサブユニットとは、形態、電流供給容量、電流供給態様などのいずれかが異なるもののことをいう。)を接続・連結できるようにしても構わない。
この第2サブユニット2’の一方の側面には、メインユニット1に設けられている第1の接続コネクタ1aが設けられており、サブユニット2に設けられている第2の接続コネクタ2aと接続できるようになっている。
【0046】
このとき、メインユニット1からの設定信号は、サブユニット2用のものと第2サブユニット2’用のものとが識別できるように出力されるようにしておくことが好ましい。例えば、パネル部13において、前記サブユニット2と第2サブユニット2’に設定信号を送信するときには、サブユニット2と第2サブユニット2’とにそれぞれ予め定められた識別番号を入力してから、光量などを設定すれば、各サブユニット2、2’の光量等が別々に設定されるようにしておけばよい。
【0047】
また、図8及び図9において、第2サブユニット2’の他方の側面には、前記第2の接続コネクタ2aが設けられている。このような第2サブユニット2’であれば、サブユニット2に対する前後位置関係は変えられないものの、図10(a)に示すように、この第2サブユニット2’を次々と連結していくことができる。また、図10(b)に示すように、メインユニット1に第2サブユニット2’を1以上接続することもでき、さらにその外側にサブユニット2を接続することもできる。
【0048】
さらに一方の側面にのみ第2の接続コネクタ2aが設けられているサブユニット2を複数種類用意しておいてもよい。
このようなものであれば、メインユニット1に対する前後を変えられないものながら、複数種類のサブユニット2をメインユニット1に変更可能に取り付けられる。
【0049】
したがって、ユーザはメインユニット1を1つ用意さえしておけば、例えば、光照射器300を別のものに交換して、それに対応する電源装置100が必要になった場合でも、サブユニット2だけを対応する種類のものに代えればよく、費用削減等を図ることができる。
【0050】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の一部同士を組み合わせて変形しても構わない。
【符号の説明】
【0051】
100 光照射器用電源装置
200 光照射システム
300 光照射器
C 電流供給ケーブル
1 メインユニット
1a 第1の接続コネクタ
2 サブユニット
23 パネル部
2a 第2の接続コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10