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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】洗濯物処理装置及びその給水弁制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/08 20060101AFI20220426BHJP
   D06F 58/32 20200101ALI20220426BHJP
   D06F 58/22 20060101ALI20220426BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
D06F39/08 301R
D06F58/32
D06F58/22
D06F58/02 F
D06F58/02 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018534635
(86)(22)【出願日】2016-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-02-14
(86)【国際出願番号】 KR2016012815
(87)【国際公開番号】W WO2017119595
(87)【国際公開日】2017-07-13
【審査請求日】2019-10-30
(31)【優先権主張番号】10-2016-0001214
(32)【優先日】2016-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】キム,テワン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヒョンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウォンジョン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-187449(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0167662(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/08
D06F 58/32
D06F 58/22
D06F 58/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物処理装置であって、
キャビネットと、
前記キャビネットの内部に備えられる水槽と、
前記水槽の内部に回転可能に備えられる回転槽と、
前記水槽の内部の空気が外部を経由して前記水槽の内部に循環する循環流路と、
前記循環流路に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズルと、
一側は給水源に連結され、他側は分岐されて前記複数の掃除ノズルにそれぞれ連結される複数の給水流路と、
前記複数の給水流路をそれぞれ開閉する複数の給水弁と、
前記複数の掃除ノズルのいずれかは開放されて前記給水源の水が連続的に流出するように前記複数の給水弁のいずれかを開放し、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように前記複数の給水弁を順次制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部は、前記複数の給水弁が予め設定された回数でそれぞれ開閉されるように、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように前記複数の給水弁を開閉する動作を繰り返し、
前記制御部は、前記複数の給水弁が0.5秒間~3秒間開放されるようにそれぞれ制御し、
前記給水源の水は、前記複数の給水弁のうち開放された給水弁から連続的に流出する、洗濯物処理装置。
【請求項2】
前記循環流路には、空気中のリントを捕集するリントフィルタ、及び空気と熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプが備えられ、
前記複数の掃除ノズルは、前記リントフィルタに水を噴射するリントフィルタノズル、及び前記熱交換器に水を噴射する熱交換器ノズルを備えてなる、請求項1に記載の洗濯物処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方の給水弁が開放され、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの他方の給水弁が開放され、次に前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち先に開放された給水弁が閉鎖され、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち先に閉鎖された給水弁が開放され、その後前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち後に開放された給水弁が閉鎖される順序で、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁が5回~15回それぞれ開閉されるように制御する、請求項2に記載の洗濯物処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方の給水弁を開放し、その後先に開放された給水弁の閉鎖時点より予め設定された時間前に前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの他方の給水弁を開放する、請求項2に記載の洗濯物処理装置。
【請求項5】
前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方は、複数で構成される、請求項2に記載の洗濯物処理装置。
【請求項6】
前記掃除ノズルの設置領域の掃除時期を検知する検知部を更に備えてなり、
前記制御部は、前記検知部により前記掃除ノズルの設置領域の掃除時期が検知されると、前記複数の給水弁が順次開閉されるように制御する、請求項1~5の何れか一項に記載の洗濯物処理装置。
【請求項7】
洗濯物処理装置の給水弁制御方法であって、
前記洗濯物処理装置が、キャビネットと、前記キャビネットの内部に備えられる水槽と、前記水槽の内部に回転可能に備えられる回転槽と、前記水槽の内部の空気が外部を経由して前記水槽の内部に循環する循環流路と、前記循環流路に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズルと、一側は給水源に連結され、他側は分岐されて前記複数の掃除ノズルにそれぞれ連結される複数の給水流路と、前記複数の給水流路をそれぞれ開閉する複数の給水弁と、を備えてなるものであり、
前記複数の給水弁の少なくとも1つを開放する段階と;
前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で閉鎖された給水弁の少なくとも1つを開放する段階と;及び、
前記段階により開放された2つの給水弁のうち先に開放された給水弁を閉鎖する段階と;を含んでなり、
前記複数の給水弁は、予め設定された回数でそれぞれ開閉され、
前記複数の給水弁が前記予め設定された回数でそれぞれ開閉されるように、前記複数の給水弁の少なくとも1つを開放する段階と;
前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で閉鎖された給水弁の少なくとも1つを開放する段階と;及び、
前記段階により開放された2つの給水弁のうち先に開放された給水弁を閉鎖する段階を前記予め設定された回数で繰り返す段階と;を更に含んでなり、
前記複数の給水弁は0.5秒間~3秒間それぞれ開放され、
前記給水源の水は、前記複数の給水弁のうち開放された給水弁から連続的に流出する、洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【請求項8】
前記複数の給水弁は、5回~15回それぞれ開閉される、請求項7に記載の洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【請求項9】
前記循環流路には、空気中のリントを捕集するリントフィルタ、及び空気と熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプが備えられ、
前記掃除ノズルは、前記リントフィルタに備えられるリントフィルタノズル、及び前記熱交換器に備えられる熱交換器ノズルを備えられ、
前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する検知部を更に備えてなり、
前記複数の給水弁の少なくとも1つを開放する段階の前に、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する段階を更に含んでなる、請求項7又は8に記載の洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【請求項10】
洗濯物処理装置の給水弁制御方法であって、
前記洗濯物処理装置が、キャビネットと、前記キャビネットの内部に備えられる水槽と、前記水槽の内部に回転可能に備えられる回転槽と、前記水槽の内部の空気が外部を経由して前記水槽の内部に循環する循環流路と、前記循環流路に備えられるリントフィルタと、前記循環流路に備えられて熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプと、前記リントフィルタに水を噴射するリントフィルタノズルと、前記熱交換器に水を噴射する熱交換器ノズルと、一側は給水源に連結され、他側は分岐されて前記リントフィルタノズルに連結される第1給水流路と、一側は前記給水源に連結され、他側は分岐されて前記熱交換器ノズルに連結される第2給水流路と、前記第1給水流路を開閉する第1給水弁と、前記第2給水流路を開閉する第2給水弁と、を備えてなり、
前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方を開放する段階と;
前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方が開放された状態で他方を開放する段階と;
前記第1給水弁及び前記第2給水弁が開放された状態で開放された順序で前記第1給水弁及び前記第2給水弁を閉鎖する段階と;を含んでなり、
前記第1給水弁及び前記第2給水弁が予め設定された回数でそれぞれ開閉されるように、前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方を開放する段階と;
前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方が開放された状態で他方を開放する段階と;及び、
前記第1給水弁及び前記第2給水弁が開放された状態で開放された順序で前記第1給水弁及び前記第2給水弁を閉鎖する段階を前記予め設定された回数でそれぞれ開閉されるように繰り返す段階と;を更に含んでなり、
前記第1給水弁及び前記第2給水弁は、0.5秒間~3秒間それぞれ開放され、
前記給水源の水は、前記第1給水弁及び前記第2給水弁のうち開放された給水弁から連続的に流出する、洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【請求項11】
前記第1給水弁及び前記第2給水弁は、5回~15回それぞれ開閉されるように設定される、請求項10に記載の洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【請求項12】
前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する検知部を更に含んでなり、
前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方を開放する段階の前に、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する段階を更に含んでなる、請求項10又は11に記載の洗濯物処理装置の給水弁制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物処理装置及びその給水弁制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、洗濯物処理装置は、衣類又は洗濯物を洗濯過程及びすすぎ過程により処理(洗濯)する装置の一種である。
【0003】
前記洗濯物とは、衣類だけでなく、布団などの寝具類、カーテン、ぬいぐるみなど、洗濯可能な物品を意味する。
【0004】
前記洗濯物処理装置は、洗濯された衣類又は洗濯物を予め設定された速度で回転させて水分を除去する脱水機能を備える。
【0005】
前記洗濯物処理装置のうち一部は、洗濯機能に加え、洗濯された衣類又は洗濯物に加熱された空気を供給して乾燥させる乾燥機能を備えるように構成される。
【0006】
前記洗濯機能及び前記乾燥機能を備えた洗濯物処理装置のうち一部は、水槽と、前記水槽の空気を前記水槽の外部に取り出して処理した後に前記水槽の内部に再流入させる循環流路と、前記循環流路に備えられる乾燥モジュールとを備える。
【0007】
前記乾燥モジュールのうち一部は、ヒートポンプを備えて構成される。
【0008】
前記循環流路には、前記水槽から取り出された空気中のリントを捕集できるように、リントフィルタが備えられる。
【0009】
前記ヒートポンプは、前記循環流路の内部に備えられて空気を冷却する蒸発器、前記空気を加熱できるように配置される凝縮器、前記凝縮器に圧縮された冷媒を供給する圧縮機、及び凝縮された冷媒を膨張させる膨張装置を備えて構成される。
【0010】
前記リントフィルタ又は前記蒸発器には循環する空気中のリントを含む異物が付着する。
【0011】
前記リントフィルタ及び前記蒸発器には、水を供給して前記リントフィルタ及び前記蒸発器に付着した異物を除去するノズルがそれぞれ備えられる。
【0012】
前記各ノズルの給水流路には給水弁がそれぞれ備えられる。
【0013】
前記給水弁は、予め設定された回数で前記給水流路を開閉して前記リントフィルタ及び前記蒸発器に水が供給されるようにする。
【0014】
しかし、このような従来の洗濯物処理装置においては、各ノズルに水を選択的に供給するために給水弁を予め設定された回数でそれぞれ開閉するようになっており、給水弁の閉鎖時の圧力変化により給水流路に衝撃が加わる、いわゆるウォータハンマ(WATER HAMMERING)効果という水撃作用が発生するという問題がある。
【0015】
前記給水弁の選択的な開閉により水撃作用が発生した場合、前記給水流路の強制劣化が促進されて寿命が短縮されるという問題がある。
【0016】
また、前記給水弁の閉鎖時の衝撃圧及び振動が前記給水弁の故障の原因となり、前記給水弁の寿命が短縮されることがある。
【0017】
さらに、前記給水弁の閉鎖時の衝撃及び/又は振動による騒音が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
そこで、本発明は、掃除のための給水時の水撃作用の発生を抑制できる洗濯物処理装置及びその給水弁制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、掃除のための給水時の衝撃及び騒音の発生を抑制できる洗濯物処理装置及びその給水弁制御方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、上記目的を達成するために、水槽及び前記水槽の空気を取り出して前記水槽の外部を経由して循環させる循環流路を備えた洗濯物処理装置本体と、前記循環流路に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズルと、一側は給水源に連結されて他側は前記複数の掃除ノズルにそれぞれ連結される複数の給水流路と、前記複数の給水流路をそれぞれ開閉する複数の給水弁と、前記複数の掃除ノズルのいずれかは開放されて前記給水源の水が連続的に流出するように、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように前記複数の給水弁を順次制御する制御部とを含む、洗濯物処理装置を提供する。
【0021】
一実施形態において、前記洗濯物処理装置本体は、外観を形成するキャビネットと、前記水槽の内部に回転可能に備えられる回転槽とをさらに含んでもよい。
【0022】
前記水槽は、前記キャビネットの内部に備えられてもよい。
【0023】
一実施形態において、前記循環流路には、空気中のリントを捕集するリントフィルタ、及び空気と熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプが備えられてもよい。
【0024】
一実施形態において、前記複数の掃除ノズルは、前記リントフィルタに水を噴射するリントフィルタノズル、及び前記熱交換器に水を噴射する熱交換器ノズルを備えてもよい。
【0025】
一実施形態において、前記制御部は、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方の給水弁が開放され、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの他方の給水弁が開放され、次に前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち先に開放された給水弁が閉鎖され、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち先に閉鎖された給水弁が開放され、その後前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁のうち後に開放された給水弁が閉鎖される順序で、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの給水弁が予め設定された回数で開閉されるように制御するように構成されてもよい。
【0026】
一実施形態において、前記制御部は、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方の給水弁を開放し、その後先に開放された給水弁の閉鎖時点より予め設定された時間前に前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルの他方の給水弁を開放するように構成されてもよい。
【0027】
一実施形態において、前記リントフィルタノズル及び前記熱交換器ノズルのいずれか一方は、複数で構成されてもよい。
【0028】
一実施形態において、前記洗濯物処理装置は、前記掃除ノズルの設置領域の掃除時期を検知する検知部をさらに含んでもよい。
【0029】
一実施形態において、前記制御部は、前記検知部により前記掃除ノズルの設置領域の掃除時期が検知されると、前記複数の給水弁が順次開閉されるように制御するように構成されてもよい。
【0030】
一方、本発明の他の態様によれば、水槽及び前記水槽の空気を取り出して前記水槽の外部を経由して循環させる循環流路を備えた洗濯物処理装置本体と、前記循環流路に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズルと、一側は給水源に連結されて他側は前記複数の掃除ノズルにそれぞれ連結される複数の給水流路と、前記複数の給水流路をそれぞれ開閉する複数の給水弁とを備えた洗濯物処理装置の給水弁制御方法であって、前記複数の給水弁の少なくとも1つを開放する段階と、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で閉鎖された給水弁の少なくとも1つを開放する段階と、複数の開放された給水弁のうち先に開放された給水弁を閉鎖する段階とを含む、洗濯物処理装置の給水弁制御方法を提供する。
【0031】
一実施形態において、前記複数の給水弁は、予め設定された回数でそれぞれ開閉され、前記洗濯物処理装置の給水弁制御方法は、前記複数の給水弁が前記予め設定された回数でそれぞれ開閉されるように、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で複数の給水弁のうち閉鎖された給水弁の少なくとも1つを開放する段階、及び前記複数の開放された給水弁のうち先に開放された給水弁を閉鎖する段階を繰り返す段階をさらに含んでもよい。
【0032】
一実施形態において、前記循環流路には、空気中のリントを捕集するリントフィルタ、及び空気と熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプが備えられ、前記掃除ノズルは、前記リントフィルタに備えられるリントフィルタノズル、及び前記熱交換器に備えられる熱交換器ノズルを含み、前記洗濯物処理装置は、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する検知部をさらに含み、前記洗濯物処理装置の給水弁制御方法は、前記複数の給水弁の少なくとも1つを開放する段階の前に、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する段階をさらに含んでもよい。
【0033】
一方、本発明のさらに他の態様によれば、水槽及び前記水槽の空気を取り出して前記水槽の外部を経由して循環させる循環流路を備えた洗濯物処理装置本体と、前記循環流路に備えられるリントフィルタと、前記循環流路に備えられて熱交換する熱交換器を備えたヒートポンプと、前記リントフィルタに水を噴射するリントフィルタノズルと、前記熱交換器に水を噴射する熱交換器ノズルと、一側は給水源に連結されて他側は前記リントフィルタノズルに連結される第1給水流路と、一側は前記給水源に連結されて他側は前記熱交換器ノズルに連結される第2給水流路と、前記第1給水流路を開閉する第1給水弁と、前記第2給水流路を開閉する第2給水弁とを備えた洗濯物処理装置の給水弁制御方法であって、前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方を開放する段階と、前記第1給水弁及び前記第2給水弁の他方を開放する段階と、前記第1給水弁及び前記第2給水弁を開放された順序で閉鎖する段階とを含む、洗濯物処理装置の給水弁制御方法を提供する。
【0034】
一実施形態において、前記第1給水弁及び前記第2給水弁は、予め設定された回数で開閉され、前記第1給水弁及び前記第2給水弁を開放された順序で閉鎖する段階において、前記第1給水弁及び前記第2給水弁は、いずれか一方が開放された状態で他方が閉鎖されるようにしてもよい。
【0035】
一実施形態において、前記洗濯物処理装置は、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する検知部をさらに含み、前記洗濯物処理装置の給水弁制御方法は、前記第1給水弁及び前記第2給水弁のいずれか一方を開放する段階の前に、前記リントフィルタ又は前記熱交換器の掃除時期を検知する段階をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、前記複数の掃除ノズルのいずれかは開放されて前記給水源の水が連続的に流出するように、前記複数の給水弁の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように前記複数の給水弁を順次制御する制御部を設けることにより、掃除のための給水弁の開閉時の水撃作用の発生を抑制することができる。
【0037】
また、水撃作用による部品損傷の発生を抑制することができ、衝撃的騒音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態による洗濯物処理装置の斜視図である。
図2図1の要部を示す斜視図である。
図3図2における空気の循環を説明するための図である。
図4図3の正面図である。
図5図3の平面図である。
図6図5の循環流路の内部を示す部分切欠平面図である。
図7図6のVII-VII線断面図である。
図8図6のVIII-VIII線断面図である。
図9図1の洗濯物処理装置の制御ブロック図である。
図10図9の給水弁の開閉動作の一例を説明するための図である。
図11図9の給水弁の開閉動作の他の例を説明するための図である。
図12】本発明の一実施形態による洗濯物処理装置の給水弁制御方法を説明するためのフローチャートである。
図13】本発明の他の実施形態による洗濯物処理装置の要部断面図である。
図14図13の洗濯物処理装置の制御ブロック図である。
図15図13の給水弁の開閉動作の一例を説明するための図である。
図16】本発明の他の実施形態による洗濯物処理装置の給水弁制御方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、添付図面を参照して、本明細書に開示された実施形態について詳細に説明する。本明細書においては、異なる実施形態であっても、同一又は類似の構成には同一又は類似の符号を付し、その説明は省略する。本明細書で用いられる単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。また、本明細書に開示された実施形態について説明する上で、関連する公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。なお、添付図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本明細書に開示された技術的思想が限定されるものと解釈されてはならない。
【0040】
図1図2及び図5に示すように、本発明の一実施形態による洗濯物処理装置は、水槽130及び水槽130の空気を取り出して水槽130の外部を経由して循環させる循環流路160を備えた洗濯物処理装置本体110と、循環流路160に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズル210と、一側は給水源240に連結されて他側は複数の掃除ノズル210にそれぞれ連結される複数の給水流路241と、複数の給水流路241をそれぞれ開閉する複数の給水弁250と、複数の掃除ノズル210のいずれかは開放されて給水源240の水が連続的に流出するように、複数の給水弁250の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように複数の給水弁250を順次制御する制御部270(図9参照)とを備えて構成されてもよい。
【0041】
洗濯物処理装置本体110は、外観を形成するキャビネット120を備えてもよい。
【0042】
キャビネット120は、略直方体状に実現されてもよい。
【0043】
キャビネット120の内部には、水を貯蔵する水槽130が備えられてもよい。
【0044】
水槽130は、例えば、一側が開口した円筒形状を有するようにしてもよい。
【0045】
水槽130は、例えば、前記開口がキャビネット120の前面を向くように配置されてもよい。
【0046】
キャビネット120の前面には、水槽130の前面開口に対応する開口が形成されてもよい。
【0047】
キャビネット120の前面には、キャビネット120の前面開口及び水槽130の前面開口を開閉するドア125が備えられてもよい。
【0048】
ドア125は、キャビネット120の上下方向に配置された回動軸127を中心として左右方向に回動可能に配置されてもよい。
【0049】
水槽130は、複数の弾性部材142及びダンパー145又はスプリングダンパー(図示せず)により支持されてもよい。
【0050】
こうすることにより、水槽130の振動を緩和することができる。
【0051】
水槽130の内部には、回転槽140が備えられてもよい。
【0052】
回転槽140は、水槽130の後方に備えられた駆動モータ(図示せず)により回転する。
【0053】
水槽130の外部には、水槽130の空気を取り出して循環させる循環流路160が形成されてもよい。
【0054】
循環流路160は、例えば図3及び図4に示すように、空気が水槽130の上部後方から流出して水槽130の前方に流入するように構成されてもよい。
【0055】
水槽130の上部後方には、空気が流出する流出部132が貫通形成されてもよい。
【0056】
水槽130の上部前方には、空気が流入する流入部134が貫通形成されてもよい。
【0057】
循環流路160は、例えば、流出部132に連結される連結ダクト162、連結ダクト162に連通するように連結される熱交換ダクト部164、及び熱交換ダクト部164に連通するように連結されるファンダクト部166を備えて構成されてもよい。
【0058】
循環流路160の一側には、循環流路160の空気と熱交換するヒートポンプ180が備えられてもよい。
【0059】
ヒートポンプ180は、例えば図5及び図6に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機182、圧縮された冷媒を放熱する凝縮器184、冷媒に周囲の潜熱を吸収させて蒸発させる蒸発器186、並びに、冷媒を減圧及び膨張させる膨張装置(図示せず)を備えた、いわゆる蒸気圧縮式冷凍サイクル装置で構成されてもよい。
【0060】
圧縮機182は、例えば、水槽130の上側空間のうち熱交換ダクト部164の後方に配置されてもよい。
【0061】
蒸発器186は、熱交換ダクト部164の内部に備えられてもよい。
【0062】
凝縮器184は、熱交換ダクト部164の内部の蒸発器186の一側に備えられてもよい。
【0063】
凝縮器184の一側には、水槽130の空気を循環させる循環ファン200が備えられてもよい。
【0064】
循環ファン200は、例えば、ファン202及びファン202を回転駆動するファン駆動モータ204を備えてもよい(図7参照)。
【0065】
循環流路160を循環する空気の移動方向に沿って、蒸発器186は凝縮器184の上流側に配置され、循環ファン200は凝縮器184の下流側に配置されてもよい。
【0066】
よって、水槽130の内部から流出した相対的に高温多湿の空気が蒸発器186と熱交換して冷却されることにより、空気中の水分が除去される。
【0067】
蒸発器186を通過した相対的に低温乾燥の空気は、凝縮器184を通過して熱交換することにより相対的に高温乾燥の空気となり、水槽130の内部に流入する。
【0068】
水槽130の流出部132には、例えば図7に示すように、空気中のリントを捕集するリントフィルタ135が備えられてもよい。
【0069】
リントフィルタ135は、例えば、流出部132に配置されて空気の通過を許容して異物を捕集するフィルタ部材137、及び流出部132に固定されてフィルタ部材137を支持するフレーム136を備えて構成されてもよい。
【0070】
フィルタ部材137は、例えば、所定の大きさの網目を備えるメッシュ部材で構成されてもよい。
【0071】
一方、循環流路160には、循環流路160の内部の構成部品を掃除できるように、掃除ノズル210が備えられてもよい。
【0072】
掃除ノズル210には、水を供給できるように、給水流路241が連結されてもよい。
【0073】
給水流路241の一側は、給水源240(例えば、上水道の水栓)に連結されてもよい。
【0074】
給水流路241には、給水流路241を開閉する給水弁250が備えられてもよい。
【0075】
掃除ノズル210は、例えば、連結ダクト162に備えられてリントフィルタ135に水を噴射するリントフィルタノズル220、及び熱交換ダクト部164に備えられて熱交換器に水を噴射する熱交換器ノズル230を備えてもよい。
【0076】
リントフィルタノズル220は、例えば図7に示すように、リントフィルタ135の上側に配置されてもよい。
【0077】
よって、リントフィルタノズル220が水を噴射することにより、リントフィルタ135の上流側、すなわちリントフィルタ135の下側に付着したリントを容易に分離及び落下させて除去することができる。
【0078】
リントフィルタノズル220は、例えば、内部に水が移動可能なノズル本体222と、ノズル本体222に貫通形成されて水が噴射される複数のノズル孔224とを備えてもよい。
【0079】
熱交換器ノズル230は、例えば図8に示すように、相対的にリントが多く付着する蒸発器186の前方上側に備えられてもよい。
【0080】
よって、相対的にリントが多く付着する蒸発器186の前方への水噴射が容易になる。
【0081】
熱交換器ノズル230は、熱交換ダクト部164の天井に備えられてもよい。
【0082】
熱交換器ノズル230は、循環流路160の空気の移動方向に沿って蒸発器186の上流側に配置されてもよい。
【0083】
熱交換ダクト部164の底面は、水を収集及び排出できるように、一側に傾斜して形成されてもよい。
【0084】
熱交換ダクト部164の一側には、収集された水を排出できるように、排水孔165が形成されてもよい。
【0085】
排水孔165は、例えば、水槽130の下側に設けられた排水流路に連結されてもよい。
【0086】
キャビネット120の内部には、図6に示すように、掃除ノズル210に水を供給する給水流路241が形成されてもよい。
【0087】
給水流路241は、例えば、リントフィルタノズル220に連結される第1給水流路242、及び熱交換器ノズル230に連結される第2給水流路244を備えてもよい。
【0088】
給水弁250は、例えば、第1給水流路242に連結されて第1給水流路242を開閉する第1給水弁252、及び第2給水流路244に連結されて第2給水流路244を開閉する第2給水弁254を備えてもよい。
【0089】
一方、本発明の一実施形態による洗濯物処理装置は、例えば図9に示すように、制御プログラムを備えたマイクロプロセッサで実現される制御部270を備えて構成されてもよい。
【0090】
制御部270は、例えば、複数の掃除ノズル210のいずれかは開放されて給水源240の水が連続的に流出するように、複数の給水弁250の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように複数の給水弁250を順次制御するように構成されてもよい。
【0091】
制御部270には、第1給水弁252及び第2給水弁254が制御可能にそれぞれ接続されてもよい。
【0092】
制御部270には、掃除ノズル210の設置領域の掃除時期を検知する検知部275が通信可能に接続されてもよい。
【0093】
制御部270は、検知部275の前記検知の結果に基づいて、第1給水弁252及び第2給水弁254が順次開閉されるように制御することにより、それぞれリントフィルタノズル220及び熱交換器ノズル230に水を供給するように構成されてもよい。
【0094】
制御部270は、例えば、第1給水弁252及び第2給水弁254をそれぞれ予め設定された回数(例えば、5~15回)だけ開閉するように設定されてもよい。
【0095】
制御部270は、例えば、第1給水弁252及び第2給水弁254が同じ開放時間で開閉されるように制御するように構成されてもよい。
【0096】
より具体的には、例えば、制御部270は、第1給水弁252及び第2給水弁254が0.5秒~3秒間開放されるように制御してもよい。
【0097】
第1給水弁252及び第2給水弁254の開放時間及び閉鎖時間、開閉回数は適宜設定可能である。
【0098】
制御部270は、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放された状態で予め設定された回数だけ第1給水弁252及び第2給水弁254が順次制御されるように、第1給水弁252及び第2給水弁254の開放及び閉鎖時点を設定して制御してもよい。
【0099】
熱交換器ノズル230及びリントフィルタノズル220に水が順次供給される場合を例に挙げてより具体的に説明する。
【0100】
制御部270は、図10に示すように、検知部275により掃除時期が検知されると、熱交換器ノズル230に先に給水されるように第2給水弁254を開放し(t1)、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252の開放時点が到来すると、第1給水弁252を開放する(t2)。第1給水弁252が開放された直後に第2給水弁254を閉鎖し(t3)、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252を開放する(t4)。
【0101】
制御部270は、第2給水弁254の最終開放時点が到来すると(tn)、第2給水弁254を開放し、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252を閉鎖する。
【0102】
制御部270は、第2給水弁254が最終的に開放された状態で第1給水弁252の最終開放時点が到来すると(tn+2)、第1給水弁252を開放する。
【0103】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で第2給水弁254の最終閉鎖時点が到来すると(tn+3)、第2給水弁254を閉鎖する。
【0104】
制御部270は、第2給水弁254が最終的に閉鎖された状態で第1給水弁252の最終閉鎖時点が到来すると、第1給水弁252を最終的に閉鎖する(tn+4)。
【0105】
本実施形態において、t1、t2、・・・、tn、tn+2、tn+3、tn+4とは、それぞれ第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放された状態で予め定められた回数で開閉するために順次定められた第1給水弁252及び第2給水弁254の開放時点を意味する。
【0106】
前述したように、制御部270は、前記給水流路が同時に閉鎖されるのではなく順次開閉されるように第1給水弁252及び第2給水弁254を制御することにより、給水源240の急激な遮断による水撃作用の発生を抑制することができる。
【0107】
本実施形態においては、第2給水弁254が先に開放されて第1給水弁252が後に開放される場合を例示しているが、第1給水弁252が先に開放されて第2給水弁254が後に開放されるように制御してもよい。
【0108】
本実施形態において、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放されてから他方が開放される時点は、先に開放された給水弁の閉鎖時点の直前に設定されてもよい。
【0109】
また、本実施形態において、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放されてから他方が開放された後に先に開放された給水弁が閉鎖される時点は、後に開放された給水弁の閉鎖時点の直後に設定されてもよい。
【0110】
本実施形態において、制御部270は、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放された状態で他方を開放し、他方が開放された直後に先に開放された給水弁を直ちに閉鎖するように制御するように構成されてもよい。
【0111】
制御部270は、前述したように、第1給水弁252及び第2給水弁254が予め設定された回数だけ順次開放及び閉鎖されるように制御することにより、給水源240の水が連続的に流出することになり、給水流路241の急激な閉鎖による水撃作用の発生が抑制される。
【0112】
一方、制御部270は、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が先に開放され、先に開放された給水弁の閉鎖時点より予め設定された時間前の時点で他方の給水弁が開放されるように制御するように構成されてもよい。
【0113】
こうすることにより、複数の掃除ノズル210(リントフィルタノズル220及び熱交換器ノズル230)の全動作時間を短縮することができる。
【0114】
より具体的には、例えば図11に示すように、制御部270は、リントフィルタノズル220に先に給水されるように第1給水弁252を先に開放し(t1)、第1給水弁252の閉鎖時点より予め設定された時間(T)前の時点で熱交換器ノズル230に給水されるように第2給水弁254を開放するように制御する(t2)。
【0115】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252の閉鎖時点が到来すると、第1給水弁252を閉鎖し(t3)、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252の開放時点が到来すると、第1給水弁252を再び開放するように制御する(t4)。
【0116】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で第2給水弁254を閉鎖する(t5)。制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で再び第2給水弁254を開放するように制御する(t6)。
【0117】
制御部270は、前述した過程を繰り返して、予め設定された第1給水弁252の開放時点が到来すると、第1給水弁252を開放し、第1給水弁252が開放された状態で第2給水弁254を閉鎖する。
【0118】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で第2給水弁254の開放時点が到来すると、第2給水弁254を開放し、第2給水弁254が開放された状態で第1給水弁252の最終閉鎖時点が到来すると、第1給水弁252を閉鎖する(tn+3)。
【0119】
制御部270は、第1給水弁252が閉鎖された状態で第2給水弁254の最終閉鎖時点が到来すると、第2給水弁254を閉鎖する(tn+4)。
【0120】
本実施形態においては、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が開放された状態で先に開放された給水弁の閉鎖時点より予め設定された時間前の時点で他方の給水弁が開放されるように制御することにより、水撃作用の発生を抑制するだけでなく、第1給水弁252及び第2給水弁254が同時に給水動作する時間が増加し、掃除ノズル210の全動作時間、すなわち掃除時間を短縮することができる。
【0121】
以下、図12図14を参照して、本発明の他の実施形態による洗濯物処理装置について説明する。
【0122】
本実施形態の洗濯物処理装置は、前述したように、水槽130及び水槽130の空気を取り出して水槽130の外部を経由して循環させる循環流路160を備えた洗濯物処理装置本体110と、循環流路160に備えられて水を噴射する複数の掃除ノズル210と、一側は給水源240に連結されて他側は複数の掃除ノズル210にそれぞれ連結される複数の給水流路241と、複数の給水流路241をそれぞれ開閉する複数の給水弁250と、複数の掃除ノズル210のいずれかは開放されて給水源240の水が連続的に流出するように、複数の給水弁250の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように複数の給水弁250を順次制御する制御部270(図13参照)とを備えて構成されてもよい。
【0123】
洗濯物処理装置本体110は、外観を形成するキャビネット120、及び水槽130の内部に備えられる回転槽140を備えてもよい。
【0124】
水槽130には空気の循環のための流入部134及び流出部132が備えられてもよい。
【0125】
循環流路160は、流出部132に連結される連結ダクト162、連結ダクト162に連通するように連結される熱交換ダクト部164、及び熱交換ダクト部164に連通するように連結されるファンダクト部166を備えて構成されてもよい。
【0126】
流出部132にはリントフィルタ135が備えられてもよい。
【0127】
リントフィルタ135の上側にはリントフィルタノズル220が備えられてもよい。
【0128】
リントフィルタノズル220には第1給水流路242が備えられ、第1給水流路242には第1給水弁252が備えられてもよい。
【0129】
一方、本実施形態の洗濯物処理装置においては、図12に示すように、熱交換ダクト部164には複数の熱交換器ノズル230が備えられてもよい。
【0130】
熱交換器ノズル230は、例えば、熱交換ダクト部164の空気の移動方向に沿って、蒸発器186の前方に配置される第1熱交換器ノズル230a、及び蒸発器186の後方に配置される第2熱交換器ノズル230bを備えてもよい。
【0131】
第1熱交換器ノズル230a及び第2熱交換器ノズル230bには、給水源240に連結された給水流路241がそれぞれ連結され、各給水流路241には、当該給水流路241を開閉できるように第2給水弁254及び第3給水弁256がそれぞれ備えられてもよい。
【0132】
第1熱交換器ノズル230aは、例えば図12に示すように、蒸発器186の前方上側から蒸発器186に向かって下方に傾斜して水を噴射するように構成されてもよい。
【0133】
第2熱交換器ノズル230bは、例えば図13に示すように、蒸発器186の後方上側から蒸発器186に向かって前方及び前下方に傾斜して水をそれぞれ噴射するように構成されてもよい。
【0134】
第2熱交換器ノズル230bは、例えば、互いに離隔した垂直面232及び各垂直面232の下端を連結する水平面236を備えて断面「U」字形状を有するように構成されてもよい。
【0135】
第2熱交換器ノズル230bは、例えば、垂直面232のうち蒸発器186側に形成される第1ノズル孔234、及び水平面236に形成される第2ノズル孔238を備えてもよい。
【0136】
第1ノズル孔234は、例えば、蒸発器186の上部領域に向けて水を噴射するように構成されてもよい。
【0137】
第2ノズル孔238は、例えば、蒸発器186の下部領域に水を噴射するように構成されてもよい。
【0138】
第2熱交換器ノズル230bは、蒸発器186の後方から前方に水を噴射することにより、蒸発器186の前面に付着したリントを容易に除去することができる。
【0139】
一方、本実施形態の制御部270には、図13に示すように、リントフィルタノズル220、第1熱交換器ノズル230a及び第2熱交換器ノズル230bの給水流路をそれぞれ開閉できるように、第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256がそれぞれ制御可能に接続されてもよい。
【0140】
制御部270には、リントフィルタ135の設置領域及び熱交換器の設置領域の掃除時期を検知できるように、検知部275が通信可能に接続されてもよい。
【0141】
制御部270は、例えば、複数の掃除ノズル210(リントフィルタノズル220、第1熱交換器ノズル230a及び第2熱交換器ノズル230b)のいずれかは開放されて給水源240の水が連続的に流出するように、複数の給水弁250の少なくとも1つが開放された状態で他の1つが閉鎖されるように複数の給水弁250を順次制御するように構成されてもよい。
【0142】
また、制御部270は、給水弁250のうち先に開放された給水弁250の閉鎖時点より予め設定された時間前の時点で他の給水弁250が開放されるように制御するように構成されてもよい。
【0143】
より具体的には、図14に示すように、制御部270は、第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256のうち先に第1給水弁252が開放されるようにする(t1)。
【0144】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で、第2給水弁254が開放されるように制御する(t2)。
【0145】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、第1給水弁252が閉鎖されるように制御する(t3)。
【0146】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、第3給水弁256が開放されるように制御する(t4)。
【0147】
制御部270は、第3給水弁256が開放された状態で、第2給水弁254が閉鎖されるようにする(t5)。
【0148】
制御部270は、第3給水弁256が開放された状態で、第1給水弁252が開放されるようにする(t6)。
【0149】
制御部270は、このような順序で第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256が順次開閉されるようにそれぞれ制御し、第1給水弁252の予め設定された最終回の開放時点(tn)で、第3給水弁256を閉鎖する。
【0150】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で、第2給水弁254の予め設定された最終回の開放時点(tn+2)が到来すると、第2給水弁254を開放し、第2給水弁254が開放された状態で、第1給水弁252を最終的に閉鎖する(tn+3)。
【0151】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、第3給水弁256の予め設定された回数の最終回の開放をする(tn+4)。
【0152】
制御部270は、第3給水弁256が開放された状態で、第2給水弁254を最終的に閉鎖する(tn+5)。
【0153】
制御部270は、第3給水弁256の最終閉鎖時点が到来すると、第3給水弁256を最終的に閉鎖する(tn+6)。
【0154】
本実施形態において、制御部270は、第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256を予め設定された回数でそれぞれ開閉する間、給水源240の遮断が発生しないように第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256を順次制御することにより、水撃作用の発生を抑制することができる。
【0155】
また、制御部270は、第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256を予め設定された回数でそれぞれ開閉する間、前記各給水弁の閉鎖時点より予め設定された時間前の時点で後続の給水弁が開放されるように制御することにより、前記各給水弁の総動作時間を短縮して全般的な掃除時間を短縮することができる。
【0156】
なお、本実施形態においては、制御部270が第1給水弁252、第2給水弁254及び第3給水弁256の順序で開放されるように制御する場合を例示しているが、これは一例示にすぎず、順序は給水弁250のいずれかが開放された状態で他の給水弁250を順次制御できれば適宜調整できることは言うまでもない。
【0157】
また、本実施形態においては、リントフィルタ135にリントフィルタノズル220が1つ備えられ、熱交換器ノズルが複数で構成された場合を例示しているが、これは例示にすぎず、リントフィルタノズル220が複数で構成され、熱交換器ノズルが1つで構成されるようにしてもよい。
【0158】
以下、図15及び図16を参照して、本発明の一実施形態による洗濯物処理装置の給水弁制御方法について説明する。
【0159】
図15に示すように、制御部270は、検知部275により掃除時点が検知されると、第1給水弁252が開放されているか否かを確認し(S110)、第1給水弁252を開放する(S120)。
【0160】
制御部270は、第1給水弁252が開放されると、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S130)、第2給水弁254が開放されるように制御する(S140)。
【0161】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、第1給水弁252が閉鎖されるように制御する(S150)。
【0162】
こうすることにより、給水源240の水が流出し続けることになり、給水源240の急激な遮断による水撃作用の発生を抑制することができる。
【0163】
制御部270は、第1給水弁252が閉鎖されると、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)をカウントする(S160)。
【0164】
制御部270は、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)と設定回数(N1s)とを比較する(S170)。
【0165】
制御部270は、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)が設定回数(N1s)より少ないと、第1給水弁252が開放されているか否かを確認し(S110)、第1給水弁252を開放する(S120)。
【0166】
制御部270は、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S130)、第1給水弁252が開放された状態であるので、第2給水弁254を閉鎖する(S180)。
【0167】
制御部270は、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)をカウントし(S190)、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)と第2給水弁254の設定回数(N2s)とを比較する(S200)。
【0168】
制御部270は、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)が設定回数(N2s)より少ないと、第1給水弁252が開放されているか否かを確認し(S110)、第1給水弁252が開放された状態であるので、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S130)、第2給水弁254が開放されるように制御する(S140)。
【0169】
制御部270は、このような過程を繰り返して、第1給水弁252及び第2給水弁254を順次開閉し、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)が設定回数(N1si)に到達すると(S170)、第2給水弁254を閉鎖する(S180)。
【0170】
制御部270は、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)をカウントし(S190)、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)が設定回数(N2s)に到達すると(S200)、掃除過程を全て終了する。
【0171】
前述したように、制御部270は、第1給水弁252及び第2給水弁254のいずれか一方が先に開放された状態で他方が開放され、先に開放された給水弁が閉鎖されるように順次制御することにより、給水源240の水が流出し続けることになり、給水源240の水の流出が急激に抑制されて発生する水撃作用の発生を抑制することができる。
【0172】
以下、図16を参照して、本発明の他の実施形態による洗濯物処理装置の掃除ノズル制御方法について説明する。
【0173】
制御部270は、図16に示すように、検知部275により掃除ノズル210の設置領域の掃除時期が検知されると、第1給水弁252が開放されているか否かを確認し(S210)、第1給水弁252が開放されるように制御する(S220)。
【0174】
制御部270は、第1給水弁252が開放された状態で、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S230)、第2給水弁254が開放されるように制御する(S240)。
【0175】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、先に開放された第1給水弁252が閉鎖されるように制御する(S250)。
【0176】
制御部270は、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)をカウントし(S260)、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)が設定回数(N1s)より少ないと(S270)、第3給水弁256が開放されているか否かを確認し(S280)、第3給水弁256が開放されるように制御する(S290)。
【0177】
制御部270は、第3給水弁256が開放された状態で、第2給水弁254を閉鎖し(S300)、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)をカウントする(S310)。
【0178】
制御部270は、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)が設定回数(N2s)より少ないと(S320)、第1給水弁252を開放し(S330)、第1給水弁252が開放された状態で、第3給水弁256が閉鎖されるように制御する(S340)。
【0179】
制御部270は、第3給水弁256の閉鎖回数(N3i)をカウントし(S350)、第3給水弁256の閉鎖回数(N3i)が設定回数(N3s)より小さいと(S360)、第1給水弁252が開放されているか否かを確認する(S210)。
【0180】
制御部270は、第1給水弁252が開放されていると、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S230)、第2給水弁254が開放されるように制御する(S240)。
【0181】
制御部270は、第2給水弁254が開放された状態で、第1給水弁252を閉鎖し(S250)、第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)をカウントする(S260)。
【0182】
第1給水弁252の閉鎖回数(N1i)が設定回数(N1s)に到達すると(S270)、第2給水弁254が開放されているか否かを確認し(S230)、第2給水弁254が開放されていると、第3給水弁256が開放されているか否かを確認し(S280)、第3給水弁256を開放する(S290)。
【0183】
制御部270は、第3給水弁256が開放された状態で、第2給水弁254を閉鎖し(S300)、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)をカウントする(S310)。
【0184】
制御部270は、第2給水弁254の閉鎖回数(N2i)が設定回数(N2s)に到達すると(S320)、第3給水弁256が開放されているか否かを確認し(S290)、第3給水弁256が閉鎖されるように制御する(S340)。
【0185】
制御部270は、第3給水弁256が閉鎖されると、第3給水弁256の閉鎖回数(N3i)をカウントし(S350)、第3給水弁256の閉鎖回数(N3i)が設定回数(N3s)に到達すると(S360)、掃除ノズル210の給水過程を全て終了する。
【0186】
前述したように、制御部270は、第1給水弁252、第2給水弁2542及び第3給水弁256のいずれかが先に開放された状態で他の1つが開放され、先に開放された給水弁が閉鎖されるように順次制御することにより、給水源240の水が流出し続けることになり、給水源240の水の流出が急激が遮断されて発生する水撃作用の発生を抑制することができる。
【0187】
以上、本発明の特定の実施形態について図示して説明した。しかし、本発明はその思想又は本質的な特徴を逸脱しない範囲で様々な形態で実施できるので、上記実施形態はその詳細な説明の内容により限定されない。
【0188】
また、上記詳細な説明において具体的に列挙していない実施形態であっても、請求の範囲に定義されたその技術思想の範囲内で広く解釈されるべきである。さらに、請求の範囲の技術的範囲とその均等範囲に含まれるあらゆる変更及び変形は請求の範囲に含まれるべきである。
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