(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-25
(45)【発行日】2022-05-09
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20220426BHJP
G02B 7/04 20210101ALI20220426BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20220426BHJP
H04N 5/232 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/04 E
H04N5/225 300
H04N5/225 700
H04N5/232 480
(21)【出願番号】P 2020122127
(22)【出願日】2020-07-16
(62)【分割の表示】P 2015220295の分割
【原出願日】2015-11-10
【審査請求日】2020-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2014-0158683
(32)【優先日】2014-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0158686
(32)【優先日】2014-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン オク
(72)【発明者】
【氏名】ミン、サン ジュン
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特表昭61-502648(JP,A)
【文献】特開2010-134375(JP,A)
【文献】特開2012-197325(JP,A)
【文献】特開2014-126668(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0327965(US,A1)
【文献】特開2014-219675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00 - 5/06
G02B 7/02 - 7/16
H04N 5/222- 5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コイル
が配置されたボビンと、
前記第1コイルに対向するよう配置された第1マグネットと、
前記第1マグネットを支持するハウジングと、
前記ボビン及び前記ハウジングにそれぞれ結合された上側及び下側弾性部材と、
前記ハウジングから離れて配置されたベースと、
前記第1マグネットに対向するよう配置された第2コイルと、
前記第2コイルが
配置された
印刷回路基板と、
前記ハウジングが第2及び/又は第3方向に移動できるよう前記ハウジングを支持し、前記上側及び下側弾性部材の少なくとも一方を前記
印刷回路基板に
電気的に接続される複数の支持部材とを備え、
前記支持部材は、前記
印刷回路基板と
また電気的に接続され、
前記支持部材は、
一体化された2つの通電性ワイヤ
を含む、レンズ駆動装置。
【請求項2】
前記上側及び下側弾性部材を電気的に接続する通電部材を備え、前記上側弾性部材は、互いに分離された4つの第1~第4上側弾性部材を含み、前記通電部材は、前記上側弾性部材のうち互いに分離された少なくとも2つと電気的にそれぞれ接続された少なくとも2つの通電部材を含む、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記第1~第4上側弾性部材のそれぞれは、
前記ボビンと結合される第1内側フレームと、
前記ハウジングと結合され、前記支持部材と連結された第1外側フレームと、
前記第1内側フレームと前記第1外側フレームとを連結する第1フレーム連結部とを含む、請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記上側弾性部材の下面から前記下側弾性部材の上面まで測定される前記通電部材の長さに該当する第1長さは、前記上側弾性部材の下面から前記
印刷回路基板の上面まで測定される前記支持部材の長さに該当する第2長さよりも短く設けられる、請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
第1方向への前記ボビンの変位を感知する第1センサを備え、
前記上側弾性部材は、互いに分離された少なくとも4つの第1~第4上側弾性部材を含み、前記第1センサは、前記第1~第4上側弾性部材を介して前記複数の支持部材と接続され、
前記下側弾性部材は、互いに分離された少なくとも2つの第1及び第2下側弾性部材を含み、前記第1コイルは、前記第1及び第2下側弾性部材を介して前記複数の支持部材と接続される、請求項1又は4に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
第1方向への前記ボビンの変位を感知する第1センサと、
前記第1センサと対向するように配置される第2マグネットとをさらに含み、
前記第1及び第2マグネットは、一体または別個に
配置される、請求項1乃至4のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記複数の支持部材の形状及び数は、前記第2及び第3方向に互いに対称となる、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記下側弾性部材は、互いに分離された少なくとも4つの第1~第4下側弾性部材を含み、
前記第1センサは、前記第1~第4下側弾性部材を介して前記複数の支持部材と接続される、請求項6に記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記上側弾性部材は、互いに分離され、前記
印刷回路基板と電気的に接続される第1~第4上側弾性部材と、互いに分離され、前記下側弾性部材と電気的に接続される第5及び第6上側弾性部材とを含み、
前記第1~第6上側弾性部材は互いに分離される、請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項10】
前記下側弾性部材は、互いに分離される第1及び第2下側弾性部材を含み、
前記支持部材は、前記2つの通電性ワイヤが前記第1~第4上側弾性部材のいずれか1つにそれぞれ接続される第1支持部材を含む、請求項9に記載のレンズ駆動装置。
【請求項11】
前記第1支持部材は、前記2つの通電性ワイヤを被覆する電気絶縁性被覆体を備え、前記2つの通電性ワイヤは、前記被覆体によって互いに電気的に絶縁される、請求項10に記載のレンズ駆動装置。
【請求項12】
前記複数の支持部材は、前記2つの通電性ワイヤのいずれか一方は、前記第1~第4上側弾性部材のいずれか1つと接続され、前記2つの通電性ワイヤの他方は、前記第5及び第6上側弾性部材のいずれか1つと接続される第2支持部材を含む、請求項10又は11に記載のレンズ駆動装置。
【請求項13】
前記通電部材は、前記第5及び第6上側弾性部材のいずれか一方と、前記第1及び第2下側弾性部材のいずれか一方とを接続する第1通電部材と、
前記第5及び第6上側弾性部材の他方と、前記第1及び第2下側弾性部材の他方とを接続する第2通電部材と、を含む、請求項10乃至12のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項14】
前記支持部材は、前記2つの通電性ワイヤを被覆する電気絶縁性被覆体を備え、一端に前記被覆体の一部が突出して形成され、前記2つの通電性ワイヤの間に配置され、互いに隣接する前記上側弾性部材が互いに電気的に絶縁されるように一定距離離隔させる突出絶縁部を備える、請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、レンズ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超小型、低電力消耗のためのカメラモジュールは、既存の一般的なカメラモジュールに使用されたボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor)の技術を適用することが困難であるため、これと関連する研究が盛んに行われてきた。
【0003】
スマートフォンのような小型電子製品に実装されるカメラモジュールの場合、使用中に頻繁にカメラモジュールが衝撃を受けることがあり、撮影する間、ユーザの手ぶれなどによって微細にカメラモジュールが揺れることがある。このような点を勘案して、最近は、手ぶれ補正手段をカメラモジュールに追加設置する技術に対する開発が要求されている。
【0004】
このような手ぶれ防止手段は様々に研究されており、手ぶれ補正時の駆動力を減少させる必要があり、レンズ駆動装置及びカメラモジュールの耐久性を向上させる必要がある。
【0005】
また、手ぶれ防止手段の一つとして、光学モジュールを光軸に対して垂直な平面に該当するx軸及びy軸に動かして手ぶれを補正することができる技術がある。この技術の場合、イメージ補正のために光学系を光軸と垂直な平面内で正確且つ迅速に移動させる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、手ぶれ補正時の駆動力を減少させることができ、耐久性が向上したレンズ駆動装置及びそれを含むカメラモジュールを提供することに目的がある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、構成が比較的単純であり、正確且つ迅速な手ぶれ補正が可能なレンズ駆動装置及びそれを含むカメラモジュールを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の態様のレンズ駆動装置は、外周面に第1コイルが設置されたボビン;前記第1コイルと対向する第1マグネット;前記第1マグネットを支持するハウジング;前記ボビン及び前記ハウジングと結合される上側及び下側弾性部材;前記ハウジングと一定間隔離隔して配置されたベース;前記第1マグネットに対向して配置される第2コイル;前記第2コイルが設置される印刷回路基板;前記ハウジングを前記ベースに対して第2及び第3方向に移動可能に支持し、前記上側又は下側弾性部材のうちの少なくとも1つと前記印刷回路基板とを連結する複数の支持部材;及び前記上側及び下側弾性部材を電気的に接続する通電部材を含むことができる。
【0009】
本発明の他の態様のレンズ駆動装置は、ハウジング;前記ハウジングの内側に設けられて第1方向に移動するボビン;前記ハウジング及びボビンと結合される上側及び下側弾性部材;前記上側及び下側弾性部材のうちの少なくとも1つと電気的に接続される印刷回路基板;及び前記ハウジングを前記ベースに対して第2及び第3方向に移動可能に支持し、前記上側又は下側弾性部材のうちの少なくとも1つと前記印刷回路基板とを電気的に接続し、2つの通電性ワイヤが一体化されて設けられる少なくとも1つの支持部材を含むことができる。
【0010】
本発明の更に他の態様のレンズ駆動装置は、ハウジング;前記ハウジングの内側に設けられて第1方向に移動するボビン;前記ハウジング及びボビンと結合される上側及び下側弾性部材;前記上側及び下側弾性部材のうちの少なくとも1つと電気的に接続される印刷回路基板;及び前記ハウジングを前記ベースに対して第2及び第3方向に移動可能に支持し、前記上側又は下側弾性部材のうちの少なくとも1つと前記印刷回路基板とを連結し、少なくとも2つの通電性ワイヤが一体化されて設けられる少なくとも1つの支持部材を含み、前記支持部材は、前記2つの通電性ワイヤを被覆する電気絶縁性被覆体を備え、一端に前記被覆体の一部が突出して形成され、前記2つの通電性ワイヤの間に配置され、互いに隣接する前記上側弾性部材が互いに電気的に絶縁されるように一定距離離隔させる突出絶縁部を備えることができる。
【発明の効果】
【0011】
実施例によれば、手ぶれ補正時の駆動力を減少させることができ、耐久性が向上したレンズ駆動装置及びそれを含むカメラモジュールを提供することができる。
【0012】
また、実施例によれば、構成が比較的単純であり、正確且つ迅速な手ぶれ補正が可能なレンズ駆動装置及びそれを含むカメラモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施例によるレンズ駆動装置の概略的な斜視図である。
【
図2】
図1に例示されたレンズ駆動装置の分解斜視図である。
【
図3】
図1及び
図2に例示されたカバー部材を除去した実施例によるレンズ駆動装置の斜視図である。
【
図4】実施例によるレンズ駆動装置において、ボビン、第1コイル、マグネット、第1センサ及びセンサ基板の分解斜視図である。
【
図5A】
図4に示されたボビン及びマグネットの平面図である。
【
図5B】
図4に示されたセンサ基板の他の実施例による斜視図である。
【
図5C】
図4に示された第1センサ及びセンサ基板の一実施例による背面斜視図である。
【
図6】実施例によるハウジングの平面斜視図である。
【
図7】実施例によるハウジング及びマグネットの底面分解斜視図である。
【
図8】
図3に示されたI-I’線に沿って切断した断面図である。
【
図9】第1センサの最適の位置による精度を示すグラフである。
【
図10】ボビン、ハウジング、上側弾性部材、第1センサ、センサ基板及び複数の支持部材が結合された平面斜視図である。
【
図11】ボビン、ハウジング、下側弾性部材及び複数の支持部材が結合された底面斜視図である。
【
図12】実施例による上側弾性部材、下側弾性部材、支持部材、通電部材及び印刷回路基板の結合斜視図である。
【
図13】実施例による上側弾性部材、下側弾性部材、支持部材、通電部材、印刷回路基板、ボビン及び第1コイルの結合正面図である。
【
図14】ベース、第2コイル及び印刷回路基板の分解斜視図である。
【
図15】第2実施例に係るレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【
図16】第2実施例に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
【
図17】第2実施例に係るレンズ駆動装置の構成部品の一部を示す斜視図である。
【
図18】
図17においてボビン、第1コイルを除いた状態を示す斜視図である。
【
図19B】一実施例に係る支持部材を示す図である。
【
図19C】他の実施例に係る支持部材を示す図である。
【
図20B】更に他の実施例に係る支持部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して実施例を詳細に説明する。図面において、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面上に示されても、できるだけ同一の符号を付している。以下の説明において、公知の機能あるいは構成についての詳細な説明は、発明の要旨が不明瞭にならないように省略されるということに留意しなければならない。当業者は、図面の一部の機能が誇張、減少、または説明での便宜のために単純化した図面及びその構成要素が必ずしも適切な割合で示されてはいないことを認識できるであろう。
【0015】
参考に、各図面において、直交座標系システム(x,y,z)が使用され得る。
【0016】
各図面において、x軸とy軸は、光軸方向であるz軸に対して垂直な平面を意味し、便宜上、光軸方向であるz軸方向を‘第1方向’と呼び、x軸方向を‘第2方向’と呼び、y軸方向を‘第3方向’と呼ぶことができる。
【0017】
スマートフォンまたはタブレットPCなどのようなモバイルデバイスの小型カメラモジュールに適用される‘手ぶれ補正装置’は、静止画の撮影時、ユーザの手ぶれに起因する振動によって、撮影されたイメージの外郭線がはっきりと形成されないことを防止できるように構成された装置を意味し得る。
【0018】
また、‘オートフォーカシング装置’は、被写体の画像の焦点を自動でイメージセンサ面に結像させる装置である。このような手ぶれ補正装置とオートフォーカシング装置は様々に構成することができ、実施例によるレンズ駆動装置は、少なくとも一枚のレンズで構成された光学モジュールを光軸に対して平行な第1方向に動かしたり、第1方向に垂直な第2及び第3方向によって形成される面に対して動かしたりして手ぶれ補正動作及び/又はオートフォーカシング動作を行うことができる。
【0019】
ここで、第2、第3方向は、x軸、y軸方向だけでなく、x軸、y軸方向に実質的に近い方向を含むことができる。すなわち、実施例の駆動の面から見ると、ハウジング140は、x軸、y軸に平行に動くこともできるが、また、支持部材220によって支持されたまま動く場合、x軸、y軸に若干傾斜して動くこともできる。
【0020】
第1実施例
【0021】
図1は、第1実施例によるレンズ駆動装置の概略的な斜視図を示し、
図2は、
図1に例示されたレンズ駆動装置の分解斜視図を示す。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、実施例に係るレンズ駆動装置は、第1レンズ駆動ユニット、第2レンズ駆動ユニット及びカバー部材300を含むことができる。
【0023】
第1レンズ駆動ユニットは、前述したオートフォーカシング装置の役割を果たすことができる。すなわち、第1レンズ駆動ユニットは、マグネット130と第1コイル120との相互作用によってボビン110を第1方向に移動させる役割を果たすことができる。
【0024】
第2レンズ駆動ユニットは、前述した手ぶれ補正装置の役割を果たすことができる。すなわち、第2レンズ駆動ユニットは、マグネット130と第2コイル230との相互作用によって第1レンズ駆動ユニットの全体又は一部を第2及び/又は第3方向に移動させる役割を果たすことができる。
【0025】
カバー部材300は、略箱状に設けられてもよく、第1及び第2レンズ駆動ユニットを覆うことができる。
【0026】
図3は、
図1及び
図2に例示されたカバー部材300を除去した実施例によるレンズ駆動装置の斜視図を示す。
【0027】
第1レンズ駆動ユニットは、ボビン(bobbin)110、第1コイル(coil)120、マグネット(magnet)130、ハウジング(housing)140、上側弾性部材150、下側弾性部材160、第1センサ170及びセンサ基板180を含むことができる。
【0028】
図4は、実施例によるレンズ駆動装置において、ボビン110、第1コイル120、マグネット130(130-1,130-2,130-3,130-4)、第1センサ170及びセンサ基板180の分解斜視図を示す。
【0029】
図5Aは、
図4に示されたボビン110及びマグネット130(130-1,130-2,130-3,130-4)の平面図を示し、
図5Bは、
図4に示されたセンサ基板180の他の実施例による斜視図を示し、
図5Cは、
図4に示された第1センサ170及びセンサ基板180の一実施例による背面斜視図を示す。
【0030】
前述した図面を参照すると、ボビン110は、ハウジング140の内部空間に光軸方向である第1方向または第1方向に対して平行な方向に往復移動可能に設置することができる。ボビン110の外周面に第1コイル120が、
図4に例示されたように設置されて、第1コイル120とマグネット130とが電磁的相互作用をすることができる。そのために、マグネット130は、ボビン110の周辺に第1コイル120と対向して配置され得る。
【0031】
また、ボビン110が光軸と平行な第1方向または第1方向に平行な方向に上昇及び/又は下降してオートフォーカシング機能を行うとき、上側及び下側弾性部材150,160によって弾力的に支持され得る。そのために、上側及び下側弾性部材150,160は、後述するように、ボビン110及びハウジング140と結合することができる。
【0032】
図示してはいないが、レンズ駆動装置は、ボビン110の内部の側面(即ち、内側)に少なくとも一枚のレンズが設置され得るレンズバレル(図示せず)を含むことができる。レンズバレルは、ボビン110の内側に様々な方式で設置されてもよい。例えば、レンズバレルは、ボビン110の内側に直接固定されてもよく、または、レンズバレルなしに一枚のレンズがボビン110と一体に形成されてもよい。レンズバレルに結合されるレンズは一枚で構成されてもよく、2つまたはそれ以上のレンズが光学系を形成するように構成してもよい。
【0033】
他の実施例によれば、図示してはいないが、ボビン110の内周面に雌ねじ山を形成し、レンズバレルの外周面には雌ねじ山に対応する雄ねじ山を形成して、これらのねじ結合でレンズバレルをボビン110に結合することができるが、実施例はこれに限定されない。
【0034】
ボビン110は第1及び第2突出部111,112を含むことができる。
【0035】
第1突出部111は、ガイド(guide)部111a及び第1ストッパー(stopper)111bを含むことができる。ガイド部111aは、上側弾性部材150の設置位置をガイドする役割を果たすこともできる。例えば、
図3に例示されたように、ガイド部111aは、上側弾性部材150の第1フレーム連結部153が通過する経路をガイドすることができる。そのために、実施例によれば、複数個のガイド部111aが、第1方向に直交する第2及び第3方向に突出形成され得る。また、例示されたように、ガイド部111aは、x軸とy軸が形成する平面上で、ボビン110の中心に対して対称構造で設けられてもよく、例示とは異なり、他の部品との干渉が排除された非対称構造で設けられてもよい。
【0036】
第2突出部112は、第1方向と直交する第2及び第3方向に突出して形成され得る。また、第2突出部112の上部面112aは、後述する上側弾性部材150の第1内側フレーム151を載置可能な形状を有することができる。
【0037】
図6は、実施例によるハウジング140の平面斜視図を示し、
図7は、実施例によるハウジング140及びマグネット130の底面分解斜視図を示す。
【0038】
図6を参照すると、ハウジング140は、第1及び第2突出部111,112と対応する位置に形成された第1載置溝146を含むことができる。
【0039】
また、第1突出部111の第1ストッパー111b及び第2突出部112は、ボビン110がオートフォーカシング機能のために光軸に平行な方向である第1方向または第1方向に平行な方向に動くとき、外部衝撃などによって、ボビン110が規定された範囲以上に動いても、ボビン110のボディー底面がベース210及び印刷回路基板250の上部面に直接衝突することを防止する役割を果たすことができる。そのために、第1ストッパー111bは、ボビン110の外周面から円周方向である第2又は第3方向にガイド部111aよりもさらに突出形成され得、第2突出部112も、上側弾性部材150が載置される上部面112aよりも横へさらに突出して形成され得る。
【0040】
図6を参照すると、第1及び第2突出部111,112の底面と第1載置溝146の底面146aが接触した状態が初期位置として構成されると、オートフォーカシング機能は、既存のボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor)での単方向制御のように制御され得る。すなわち、電流が第1コイル120に供給されるときにボビン110が上昇し、電流の供給が遮断されるときにボビン110が下降して、オートフォーカシング機能が具現され得る。
【0041】
しかし、第1及び第2突出部111,112の底面と第1載置溝146の底面146aが一定距離離隔した位置が初期位置として構成されると、オートフォーカシング機能は、既存のボイスコイルモータでの両方向制御のように電流の方向によって制御され得る。すなわち、ボビン110を光軸に平行な上側又は下側方向に動かす動作を通じてオートフォーカシング機能が具現されてもよい。例えば、正方向電流が印加されると、ボビン110が上側に移動し、逆方向電流が印加されると、ボビン110が下側に移動することができる。
【0042】
第1及び第2突出部111,112の間の第1幅W1を有する空間と対応するハウジング140の位置に、ハウジング140の第3突出部148が膨らんで形成され得る。第3突出部148においてボビン110と対向する面は、ボビン110の側部の形状と同一の形状を有することができる。このとき、
図4に示された第1及び第2突出部111,112の間の第1幅W1と、
図6に示された第3突出部148の第2幅W2とが一定の公差を有するように形成され得る。これによって、第1及び第2突出部111,112の間で第3突出部148が回転することを規制することができる。すると、ボビン110が、光軸方向ではなく、光軸を中心に回転する方向に力を受けても、第3突出部148がボビン110の回転を防止することができる。
【0043】
一方、実施例によれば、第1センサ170は、ボビン110に配置、結合、または実装されて、ボビン110と共に移動することができる。第1センサ170は、光軸に平行な第1方向または第1方向と平行な方向でのボビン110の変位を感知し、感知された結果を帰還(feedback)信号として出力することができる。帰還信号を用いてボビン110の第1方向または第1方向と平行な方向での変位を感知した結果を用いて、ボビン110の第1方向または第1方向と平行な方向での変位が調整され得る。
【0044】
第1センサ170は、様々な形態でボビン110やハウジング140に配置、結合、または実装されてもよく、第1センサ170が配置、結合または実装される形態に応じて、第1センサ170に様々な方法で電流が印加され得る。
【0045】
一実施例によれば、第1センサ170をハウジング140に締結し、第1センサ170に対向する別途のセンサ用マグネット(図示せず)がボビン110に配置されてもよい。第1センサ170は、
図6に例示されたハウジング140の第1載置溝146の側部面または角部(例えば、第3突出部148の表面)に配置、結合、または実装されてもよい。この場合、別途のセンサ用マグネットがマグネット130に及ぼす磁力によって、光軸方向である第1方向または第1方向に平行な方向に移動するボビン110にチルトが発生して、帰還信号の正確度が低下することがある。これを考慮して、別途のセンサ用マグネットとマグネット130との相互作用が最小化されたボビン110の位置に別途のセンサ用マグネットを配置、結合、または実装することができる。
【0046】
他の実施例によれば、第1センサ170は、ボビン110の周りの外周面に直接的に配置、結合、または実装されてもよい。この場合、ボビン110の外周面に表面電極(図示せず)が形成され、第1センサ170は、表面電極を介して電流が印加され得る。
【0047】
更に他の実施例によれば、図示のように、第1センサ170は、ボビン110に間接的に配置、結合、または実装されてもよい。例えば、第1センサ170はセンサ基板180に配置、結合、または実装され、センサ基板180はボビン110に結合されてもよい。すなわち、第1センサ170は、センサ基板180を介してボビン110に間接的に配置、結合、または実装され得る。
【0048】
前述した他の実施例及び更に他の実施例のように、第1センサ170がボビン110に直接的又は間接的に配置される場合、センサ用マグネットはマグネット130と別途に配置されてもよく、マグネット130がセンサ用マグネットとして使用されてもよい。
【0049】
以下、第1センサ170がセンサ基板180を介してボビン110に間接的に配置、結合、または実装され、マグネット130がセンサ用マグネットとして使用される場合を説明するが、実施例はこれに限定されない。
【0050】
図4及び
図5Aを参照すると、ボビン110の側部に支持溝114が設けられ、センサ基板180は、支持溝114に挿入されてボビン110に結合され得る。例えば、センサ基板180は、図示のように、リング(ring)状であってもよいが、実施例は、センサ基板180の形状に限定されない。支持溝114は、ボビン110の外周面と第1及び第2突出部111,112との間に設けることができる。このとき、第1センサ170は、センサ基板180に配置、結合、または実装可能な形状を有することができる。例えば、
図4及び
図5Bに例示されたように、第1センサ170は、センサ基板180の外周面の上側A1、中間A2または下側A3に様々な形態で配置、結合、または実装されてもよい。このとき、第1センサ170は、センサ基板180の回路を介して外部から電流が印加され得る。例えば、
図5Bに例示されたように、センサ基板180の外周面に装着溝183が形成され、第1センサ170は装着溝183に配置、結合、または実装されてもよい。装着溝183の少なくとも一つの面にはテーパー状の傾斜面(図示せず)を形成して、第1センサ170の組み立てのためのエポキシ注入などがより円滑に行われるように構成することができる。また、装着溝183に別途のエポキシなどが注入されなくてもよいが、エポキシなどを注入して第1センサ170の配置力、結合力、または実装力を増加させてもよい。
【0051】
または、
図4に例示されたように、第1センサ170は、センサ基板180の前面にエポキシまたは両面テープなどの接着部材を用いて付着されて支持されてもよい。
図4に例示されたように、第1センサ170は、センサ基板180の中央に配置、結合、または実装されてもよい。
【0052】
ボビン110は、センサ基板180に配置、結合、または実装された第1センサ170を収容するのに適した収容溝116を含むことができる。また、収容溝116は、第1及び第2突出部111,112の間の空間に形成することができる。
【0053】
センサ基板180は、ボディー182、弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4及び回路パターンL1,L2,L3,L4を含むことができる。
【0054】
ボビン110の外周面と第1及び第2突出部111,112との間に形成された支持溝114がボビン110の外周面と同じ形状を有する場合、支持溝114に挿入されるボディー182は、支持溝114に挿入されて固定可能な形状を有することができる。
図3乃至
図5Aに例示されたように、支持溝114及びボディー182は円形の平面形状を有することができるが、実施例はこれに限定されない。他の実施例によれば、支持溝114及びボディー182は多角形の平面形状を有してもよい。
【0055】
センサ基板180のボディー182は、その外周面に第1センサ170が配置、結合、または実装される第1セグメント、及び第1セグメントに接して延びる第2セグメントを含むことができる。また、センサ基板180は、第1セグメントと対向する部分にオープニング(opening)181を設けることで支持溝114に容易に挿入することができるが、実施例は、センサ基板180の特定の形状に限定されない。
【0056】
また、弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4は、ボディー182から第1内側フレーム151と接触可能な方向、例えば、光軸方向である第1方向または第1方向に対して平行な方向に突出してもよい。弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4は、後述する上側弾性部材150の第1内側フレーム151と連結される部分である。
【0057】
回路パターンL1,L2,L3,L4は、ボディー182に形成され、第1センサ170と弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4とを電気的に接続することができる。例えば、第1センサ170はホールセンサであってもよいが、磁力の変化を感知できるセンサであれば、いずれも使用可能である。
【0058】
もし、第1センサ170がホールセンサとして具現される場合、ホールセンサ170は複数のピンを有することができる。例えば、複数のピンは第1及び第2ピンを含むことができる。例えば、
図5Cを参照すると、第1ピンは、電圧と接地にそれぞれ接続される第1-1ピンP11及び第1-2ピンP12を含むことができ、第2ピンは、センシングされた結果を出力する第2-1ピンP21及び第2-2ピンP22を含むことができる。ここで、第2-1及び第2-2ピンP21,P22を介して出力される帰還信号であるセンシングされた結果は電流の形態であってもよいが、実施例は帰還信号の形態に限定されない。
【0059】
第1センサ170の第1-1、第1-2、第2-1及び第2-2ピンP11,P12,P21,P22は、回路パターンL1,L2,L3,L4を介して弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4と互いに電気的にそれぞれ接続され得る。例えば、
図5Cを参照すると、回路パターンである第1、第2、第3及び第4ラインL1,L2,L3,L4によって第1-1、第1-2、第2-1及び第2-2ピンP11,P12,P21,P22を第4、第3、第2及び第1弾性部材接触部184-4,184-3,184-1,184-2にそれぞれ接続することができる。一実施例によれば、第1~第4ラインL1,L2,L3,L4は肉眼で見えるように形成されてもよく、他の実施例によれば、これらL1,L2,L3,L4は肉眼で見えないようにボディー182に形成されてもよい。
【0060】
図8は、
図3に示されたI-I’線に沿って切断した断面図を示す。
【0061】
図8を参照すると、第1センサ170の光軸方向の中心を通り、光軸と直交する第2方向に形成された仮想の中心水平線172が、マグネット130の上部先端131と一致するように、第1センサ170をマグネット130に対向して配置させることができる。
【0062】
このとき、仮想の中心水平線172がマグネット130の上部先端131と一致する地点を基準点として、ボビン110は、光軸方向である第1方向または第1方向と平行な方向に昇降移動することができるが、実施例はこれに限定されない。
【0063】
図9は、第1センサ170の最適の位置による精度を示すグラフであって、横軸は第1センサ170の位置を示し、縦軸は第1センサ170の精度を示す。
【0064】
図8及び
図9を参照すると、仮想の中心水平線172がマグネット130の上部先端131に位置するとき、第1センサ170のセンシング効率が最大となることがわかる。
【0065】
図10は、ボビン110、ハウジング140、上側弾性部材150、第1センサ170、センサ基板180及び複数の支持部材220が結合された平面斜視図を示す。
【0066】
図11は、ボビン110、ハウジング140、下側弾性部材160及び複数の支持部材220が結合された底面斜視図を示す。
【0067】
一方、第1コイル120は、作業者または機械によってボビン110の外周面に巻線された後、第1コイル120の両端部である始線と終線は、それぞれボビン110の底面から第1方向に突出した一対の巻線突起119に巻いて固定することができる。このとき、作業者に応じて、巻線突起119に巻かれる第1コイル120の端部の位置は可変し得る。
図11に例示されたように、巻線突起119は、ボビン110の中心に対して対称となる位置に一対が配置されてもよいが、実施例はこれに限定されない。
【0068】
図8に例示されたように、第1コイル120は、ボビン110の外側に形成されたコイル溝部118に挿入結合され得る。また、
図2に例示されたように、第1コイル120は、角ばったリング状のコイルブロックとして設けられてもよいが、これに限定されるものではない。他の実施例によれば、第1コイル120は、ボビン110の外周面に直接巻線してもよく、コイルリング(図示せず)を用いて巻線されてもよい。ここで、コイルリングは、センサ基板180が支持溝114に嵌められて固定される様子と同様にボビン110に結合され得、第1コイル120は、ボビン110の外側に巻かれたり配置されたりする代わりに、コイルリングに巻かれ得る。いずれの場合にも、第1コイル120の始線と終線は巻線突起119に巻いて固定することができ、その他の構成は同一である。
【0069】
第1コイル120は、
図2に示されたように、略8角形状に形成することができる。これは、ボビン110の外周面の形状に対応するもので、
図5Aに例示されたように、ボビン110が8角形状であるためである。また、第1コイル120において少なくとも4つの面は直線であり、これらの面を連結する角部も直線であってもよいが、これに限定するものではなく、ラウンド状に形成することも可能である。
【0070】
第1コイル120において直線で形成された部分が、マグネット130と対応する面となるように形成することができる。また、第1コイル120と対応するマグネット130の面は、第1コイル120の曲率と同じ曲率を有することができる。すなわち、第1コイル120が直線であれば、対応するマグネット130の面は直線であり、第1コイル120が曲線であれば、対応するマグネット130の面は曲線であり得る。また、第1コイル120が曲線であっても、対応するマグネット130の面は直線であってもよく、または、その反対であってもよい。
【0071】
第1コイル120は、ボビン110を光軸に平行な第1方向または第1方向に平行な方向に動かしてオートフォーカス機能を行わせるためのもので、電流が供給されると、マグネット130との相互作用を通じて電磁力を形成することができ、形成された電磁力がボビン110を第1方向または第1方向と平行な方向に移動させることができる。
【0072】
第1コイル120は、マグネット130と対応するように構成することができ、マグネット130が、単一のボディーで構成され、第1コイル120と対向する面全体が同一の極性を有するように設けられる場合、第1コイル120も、マグネット130と対応する面が同一の極性を有するように構成され得る。
【0073】
または、マグネット130が、光軸に垂直な面で2分割又は4分割されて、第1コイル120と対向する面が2つ又はそれ以上に区分される場合、第1コイル120も、分割されたマグネット130と対応する個数に分割されて構成されることも可能である。
【0074】
マグネット130は、第1コイル120と対応する位置に設置することができる。例えば、
図8を参照すると、マグネット130は、第1センサ170と対向すると共に、第1コイル120とも対向するように配置することができる。これは、前述したように、一実施例によって、第1センサ170用マグネットが別途に配置されずに、マグネット130が第1センサ170用マグネットとして使用される場合である。
【0075】
この場合、マグネット130は、
図7に示されたように、ハウジング140の第1側部141に収容されて支持され得る。マグネット130の形状は、ハウジング140の第1側部141に対応する形状であって、略直方体形状であってもよく、第1コイル120と対向する面は、第1コイル120の対応する面の曲率と対応するように形成され得る。
【0076】
マグネット130は、一つのボディーで構成することができ、実施例の場合、
図5Aを参照すると、第1コイル120と対向する面をS極132、外側の面はN極134となるように配置することができる。しかし、これを限定するものではなく、逆に構成することも可能である。
【0077】
マグネット130は、少なくとも2つ以上設置することができ、実施例によれば、4つ設置することができる。このとき、マグネット130は、
図5Aに例示されたように、平面が略四角形状であってもよく、または、これとは異なり、三角形状、菱形状であってもよい。
【0078】
ただし、マグネット130において、第1コイル120と対向する面は、直線で形成されてもよいが、これを限定するものではなく、第1コイル120の対応する面が曲線である場合、対応する曲率を有する曲線で形成されてもよい。このように構成すれば、第1コイル120との距離を一定に維持することができる。実施例の場合、ハウジング140の4つの第1側部141にそれぞれ1つずつ設置することができる。しかし、これを限定するものではなく、設計に応じて、マグネット130と第1コイル120のいずれか一方のみが平面であり、他方は曲面で構成されてもよい。または、第1コイル120とマグネット130の対向する面はいずれも曲面であってもよく、このとき、第1コイル120とマグネット130の対向する面の曲率は同一に形成されてもよい。
【0079】
図5Aに例示されたように、マグネット130の平面が四角形状である場合、複数個のマグネット130のうちの一対は第2方向に平行に配置され、他の一対は第3方向に平行に配置され得る。このような配置構造によって、後述する手ぶれ補正のためのハウジング140の移動制御が可能となる。
【0080】
一方、ハウジング140は、多角形の平面形状を有することができ、実施例によれば、
図6に例示されたように、ハウジング140の外郭の上側は四角の平面形状を有するが、
図6及び
図7に例示されたように、内郭の下側は8角の平面形状を有することができる。したがって、ハウジング140は、複数の側部を含むことができ、例えば、4つの第1側部141及び4つの第2側部142を含むことができる。
【0081】
第1側部141は、マグネット130が設置される部分に該当し、第2側部142は、後述する支持部材220が配置される部分に該当し得る。第1側部141は、複数の第2側部142を互いに連結し、一定の深さの平面を含むことができる。
【0082】
実施例によれば、第1側部141は、マグネット130と対応する面積又はそれより大きく形成されてもよい。
図7を参照すると、マグネット130は、第1側部141の内側下端部に形成されたマグネット収容部141aに固定され得る。マグネット収容部141aは、マグネット130の大きさと対応する凹溝として形成することができ、マグネット130と少なくとも3つの面、すなわち、両側面及び上部面が対向するように配置され得る。マグネット収容部141aの底面、すなわち、後述する第2コイル230と対向する面に開口を形成し、マグネット130の底面が第2コイル230と直接対向するように形成され得る。
【0083】
マグネット130は、マグネット収容部141aに接着剤で固定されてもよいが、これを限定するものではなく、両面テープのような接着部材などが使用されてもよい。または、マグネット収容部141aを、
図7のように凹状の凹溝として形成する代わりに、マグネット130の一部が露出または嵌められる装着孔として形成してもよい。
【0084】
第1側部141は、カバー部材300の側面と平行に配置することができる。また、第1側部141は、第2側部142よりも大きい面を有するように形成されてもよい。第2側部142は、支持部材220が通過する経路を形成することができる。第2側部142の上部は第1通孔147を含むことができる。支持部材220は、第1通孔147を貫通して上側弾性部材150と連結され得る。
【0085】
また、ハウジング140は、第2ストッパー144をさらに含むことができる。第2ストッパー144は、ハウジング140のボディー上側面が、
図1に示されたカバー部材300の内側面に直接衝突することを防止することができる。
【0086】
また、ハウジング140の第2側部142において、上部面に複数個の第1上側支持突起143が突出形成されてもよい。複数の第1上側支持突起143は、例示されたように半球形状を有してもよく、これとは異なり、円筒形状または角柱形状を有してもよいが、実施例は、第1上側支持突起143の形状に限定されない。
【0087】
また、
図6及び
図7を参照すると、ハウジング140の第2側部142に第1凹溝142aが形成された理由は、支持部材220が通過する経路を形成するためであり、それだけでなく、ダンピングの役割を果たすことができるダンピング部材を充填するための空間を確保するためである。すなわち、凹溝142aにダンピング部材を充填することができる。
【0088】
前記ダンピング部材は光硬化性樹脂で構成されてもよい。好ましくは、前記ダンピング部材は、UV硬化性樹脂で構成されてもよく、より好ましくは、前記ダンピング部材はUV硬化性シリコンで構成されてもよく、前記ダンピング部材はゲル(gel)の形態で形成されてもよい。
【0089】
図12は、実施例による上側弾性部材150、下側弾性部材160、支持部材220、通電部材154及び印刷回路基板250の結合斜視図を示す。
【0090】
実施例において、下側弾性部材160は、第1コイル120に電源を印加するために2分割構造で形成することができ、上側弾性部材150は、第1センサ170から帰還信号を出力し、前記第1センサ170に電源を印加するために4分割構造で形成することができる。
【0091】
また、実施例において、第1コイル120は、上側弾性部材150、下側弾性部材160及び印刷回路基板250と通電されて印刷回路基板250から電源が印加され得、これを具現するための具体的な構造は、以下の通りである。
【0092】
実施例によれば、上側弾性部材150は、互いに電気的に分割された少なくとも4つの第1~第4上側弾性部材150(150-1,150-2,150-3,150-4)を含むことができる。第1センサ170と連結された弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4は、第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4を介して複数の支持部材220と連結され得る。すなわち、弾性部材接触部184-4と連結された第1上側弾性部材150-1は、第1支持部材220-1である第1-1及び第1-2支持部材220-1a,220-1bと連結され、弾性部材接触部184-3と連結された第2上側弾性部材150-2は、第2支持部材220-2と連結され、弾性部材接触部184-2と連結された第3上側弾性部材150-3は、第3支持部材220-3である第3-1及び第3-2支持部材220-3a,220-3bと連結され、弾性部材接触部184-1と連結された第4上側弾性部材150-4は、第4支持部材220-4と連結され得る。
【0093】
第1及び第3上側弾性部材150-1,150-3のそれぞれ150aは、第1内側フレーム151、第1-1外側フレーム152a及び第1フレーム連結部153を含み、第2及び第4上側弾性部材150-2,150-4のそれぞれ150bは、第1内側フレーム151、第1-1外側フレーム152b及び第1フレーム連結部153を含むことができる。第1内側フレーム151は、ボビン110及び該当する弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4と結合することができる。
図4に示されたように、第2突出部112の上部面112aが平坦な場合、第1内側フレーム151は上部面112aに載置された後、接着部材によって固定され得る。他の実施例によれば、
図4とは異なり、上部面112aに支持突起(図示せず)が形成される場合、第1内側フレーム151に形成された第2-1通孔151aに支持突起が挿入された後、熱融着で固定されてもよく、エポキシなどのような接着部材で固定されてもよい。
【0094】
第1-1外側フレーム152a,152bは、ハウジング140と結合され、支持部材220と連結され得、第1フレーム連結部153は、第1内側フレーム151と第1-1外側フレーム152a,152bとを連結することができる。第1-1外側フレーム152bは、第1-1外側フレーム152aを二分した形態を有するが、実施例はこれに限定されない。すなわち、他の実施例によれば、第1-1外側フレーム152aは、第1-1外側フレーム152bと同一の形態で二分されてもよい。
【0095】
第1フレーム連結部153は、少なくとも一回以上折り曲げられて形成されて一定の形状のパターンを形成することができる。第1フレーム連結部153の位置変化及び微細変形を通じて、ボビン110は、光軸に平行な第1方向への上昇及び/又は下降動作が弾力支持され得る。
【0096】
ハウジング140において複数の第1上側支持突起143は、
図12に例示された上側弾性部材150の第1-1外側フレーム152a,152bとハウジング140とを結合及び固定することができる。実施例によれば、第1-1外側フレーム152a,152bにおいて第1上側支持突起143と対応する位置に、対応する形状の第2-2通孔157が形成され得る。このとき、第1上側支持突起143と第2-2通孔157は熱融着で固定されてもよく、エポキシなどのような接着部材で固定されてもよい。複数個の第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4を固定するためには、十分な数の第1上側支持突起143を設けることができる。したがって、第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4とハウジング140が不完全に結合されることを防止することができる。
【0097】
また、複数個の第1上側支持突起143の間の距離は、周辺部品との干渉を避けられる範囲内で適切に配置することができる。すなわち、ボビン110の中心に対して対称的にそれぞれの第1上側支持突起143が一定の間隔でハウジング140の角部側に配置されてもよく、これらの間隔が一定ではないが、ボビン110の中心を通る特定の仮想線に対して対称となるように配置されてもよい。
【0098】
第1内側フレーム151がボビン110と結合し、第1-1外側フレーム152a,152bがハウジング140に結合された後、センサ基板180の弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4と第1内側フレーム151に半田付けなどのような通電性接続CP11,CP12,CP13,CP14を、
図10に示されたように行うことで、第1センサ170の4つのピンP11,P12,P21,P22のうちの2つのピンP11,P12に互いに異なる極性の電源が印加され、第1センサ170の4つのピンの残りの2つのピンP21,P22からの帰還信号を送り出すことができる。このように、互いに異なる極性の電源が印加され、互いに異なる極性の帰還信号を出力できるように、上側弾性部材150は、第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4に4分割することができる。
【0099】
第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4は、支持部材220を介して印刷回路基板250に連結される。すなわち、第1上側弾性部材150-1は、第1-1又は第1-2支持部材220-1a,220-1bのうちの少なくとも1つを介して印刷回路基板250に連結され、第2上側弾性部材150-2は、第2支持部材220-2を介して印刷回路基板250に連結され、第3上側弾性部材150-3は、第3-1又は第3-2支持部材220-3a,220-3bのうちの少なくとも1つを介して印刷回路基板250に連結され、第4上側弾性部材150-4は、第4支持部材220-4を介して印刷回路基板250に連結され得る。したがって、第1センサ170は、支持部材220と上側弾性部材150を介して印刷回路基板250から提供される電源の供給を受けたり、自身から出力される帰還信号を印刷回路基板250に提供することもできる。
【0100】
一方、下側弾性部材160は、互いに電気的に分離された第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2を含むことができる。第1コイル120は、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2を介して複数の支持部材220と連結され得る。
【0101】
第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれは、少なくとも1つの第2内側フレーム161-1,161-2、少なくとも1つの第2外側フレーム162-1,162-2及び少なくとも1つの第2フレーム連結部163-1,163-2を含むことができる。
【0102】
第2内側フレーム161-1,161-2はボビン110と結合され、第2外側フレーム162-2,162-2はハウジング140と結合され得る。第2-1フレーム連結部163-1は、第2内側フレーム161-1と第2外側フレーム162-1を連結し、第2-2フレーム連結部163-2は2つの第2外側フレーム162-1,162-2を連結し、第2-3フレーム連結部163-3は第2内側フレーム161-2と第2外側フレーム162-2を連結することができる。
【0103】
また、第1下側弾性部材160-1は第1コイルフレーム164-1をさらに含み、第2下側弾性部材160-2は第2コイルフレーム164-2をさらに含むことができる。
図11を参照すると、第1及び第2コイルフレーム164-1,164-2は、第1コイル120の両先端が巻線される一対の巻線突起119と近接した位置の上部面において、第1コイル120の先端がソルダなどのような通電性接続部材によって通電可能に接続されて、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2は、互いに異なる極性の電源の印加を受け、第1コイル120に伝達することができる。このように、互いに異なる極性の電源の印加を受け、第1コイル120に伝達できるように、下側弾性部材160は、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2に2分割され得る。
【0104】
また、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれは第2-4フレーム連結部163-4をさらに含むことができる。第2-4フレーム連結部163-4は、コイルフレーム164と第2内側フレーム161-2を連結することができる。
【0105】
前述した第2-1~第2-4フレーム連結部163-1,163-2,163-3,163-4のうちの少なくとも1つは、少なくとも一回以上折り曲げられて一定の形状のパターンを形成することができる。特に、第2-1及び第2-3フレーム連結部163-1,163-3の位置変化及び微細変形を通じて、ボビン110は、光軸に平行な第1方向への上昇及び/又は下降動作が弾力的に支持され得る。
【0106】
一実施例によれば、図示のように、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれは第2突出フレーム165をさらに含むことができる。前記第2突出フレーム165は、第2-2フレーム連結部163-2から突出形成されて通電部材154が固定的に結合できる部位である。上側弾性部材150は、互いに電気的に分離された第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6をさらに含むことができる。
【0107】
第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6のそれぞれは、通電部材154が固定的に結合する第1突出フレーム155を含むことができる。一方、通電部材154は、第2突出フレーム165と連結され、その長手方向が第1方向に配置され得る。
【0108】
また、前記第1及び第2突出フレーム155,165は、前記通電部材154の両端が結合して、その長手方向が第1方向に配置され得るように、第1方向に互いに対応する位置に配置され得る。
【0109】
一方、第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6は、それぞれ支持部材220と連結され得る。すなわち、第5上側弾性部材150-5は第5支持部材220-5と連結され、第6上側弾性部材150-6は第6支持部材220-6と連結され得る。
【0110】
このとき、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2には、それぞれの第2突出フレーム165が一体に形成され得、同様に、第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6には、第1突出フレーム155が一体に形成され得る。また、通電部材154の上端は第1突出フレーム155と固定的に結合し、通電部材154の下端は第2突出フレーム165と固定的に結合することができる。
【0111】
このとき、第1及び第2突出フレーム155,165と通電部材154は、ソルダリング、電気伝導性接着剤などを用いて互いに固定的に結合することができる。このとき、第1及び第2突出フレーム155,165と通電部材154との堅固な結合及び結合作業を容易にするために、第1及び第2突出フレーム155,165のそれぞれには、通電部材154を挿入できるホールまたは溝を設けることができる。
【0112】
このように、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれと第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6のそれぞれは、その長手方向が第1方向に配置される通電部材154によって機械的及び電気的に接続され得る。
【0113】
一方、前記通電部材154は、第2方向、第3方向にボビン110が移動するので、その長手方向に対して垂直な方向にベンディング可能な柔軟な材質または弾性材質で形成することが適切である。
【0114】
このとき、前記複数の支持部材220は、その下端が前記印刷回路基板250に固定的に結合することができる。または、前記複数の支持部材220は、その下端が前記第2コイルに固定的に結合することができる。したがって、ボビンが第2方向、第3方向に移動するときにも、下端は、印刷回路基板250または第2コイル230に固定されて動かないように備えることができる。
【0115】
また、他の実施例によれば、
図12とは異なり、ハウジング140にインサート(insert)または付着される金属片(図示せず)がさらに設けられてもよい。この場合、例えば、第1-2外側フレーム158と第2-2フレーム連結部163-2は、金属片によって互いに連結され得る。この場合、
図12に示された第1及び第2突出フレーム155,165及び通電部材154は省略できる。
【0116】
一方、第1-2外側フレーム158は、第1-1外側フレーム152bと同様に第2-2通孔157をさらに含むことができる。
【0117】
一実施例によれば、第1~第6上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4,150-5,150-6の第1-1外側フレーム152a,152bは、互いに対角線方向に対向して配置され得、第1-2外側フレーム158は、互いに対角線方向に対向して配置され得る。すなわち、第1上側弾性部材150-1の第1-1外側フレーム152aと第3上側弾性部材150-3の第1-1外側フレーム152aは、互いに対角線方向に対向して配置され得る。また、第2上側弾性部材150-2の第1-1外側フレーム152bと第4上側弾性部材150-4の第1-1外側フレーム152bは、互いに対角線方向に対向して配置され得る。また、第5上側弾性部材150-5の第1-2外側フレーム158と第6上側弾性部材150-6の第1-2外側フレーム158は、互いに対角線方向に対向して配置され得る。
【0118】
一方、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2は、複数の支持部材220と連結された第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2と第5及び第6上側弾性部材150-5,150-6を連結する通電部材154を介して印刷回路基板250から電源を受けて第1コイル120に提供することがわかる。すなわち、第1下側弾性部材160-1は、通電部材154、第6上側弾性部材150-6及び第6支持部材220を介して印刷回路基板250に接続され、第2下側弾性部材160-2は、通電部材154、第5上側弾性部材150-5及び第5支持部材220-5を介して印刷回路基板250に接続され得る。
【0119】
図11を参照すると、ボビン110の下部面には複数の第1下側支持突起117が突出形成され、下側弾性部材160の第2内側フレーム161-1,161-2とボビン110とを結合及び固定することができる。ハウジング140の下部面には複数の第2下側支持突起145が突出形成され、下側弾性部材160の第2外側フレーム162-1,162-2とハウジング140とを結合及び固定することができる。
【0120】
このとき、第2下側支持突起145は、第1下側支持突起117の数よりも多い数で形成することができる。これは、下側弾性部材160の第2フレーム連結部163-2の長さが第1フレーム連結部163-1の長さよりも長いからである。
【0121】
前述したように、下側弾性部材160は、2つに分割された構造を有するので、第1上側支持突起143の数と同様に、第1及び第2下側支持突起117,145の数も十分に多く形成することで、下側弾性部材160が分離される場合に発生し得る浮き上がり現象を防止することができる。
【0122】
もし、下側弾性部材160が、分割された構造ではなく、一つのボディーで構成された場合、第1及び第2下側支持突起117,145を第1上側支持突起143だけ多く形成する必要がない。なぜなら、少ない数の第1及び第2下側支持突起117,145のみでも、下側弾性部材160をハウジング140に安定に結合できるからである。
【0123】
しかし、実施例のように、下側弾性部材160が互いに電気的に接続されないように第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2に分離される場合、分離された第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2を固定するために、十分な数の第1及び第2下側支持突起117,145を設けることができる。したがって、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2とハウジング140が不完全に結合されることを防止することができる。
【0124】
図12を参照すると、実施例によれば、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれの第2内側フレーム161-1,161-2において第1下側支持突起117と対応する位置に、対応する形状で第3通孔161aを形成することができる。このとき、第1下側支持突起117と第3通孔161aは熱融着で固定されてもよく、エポキシなどのような接着部材で固定されてもよい。
【0125】
また、第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のそれぞれの第2外側フレーム162-1,162-2において第2下側支持突起145と対応する位置には第4通孔162aを形成することができる。このとき、第2下側支持突起145と第4通孔162aは熱融着で固定されてもよく、エポキシなどのような接着部材で固定されてもよい。
【0126】
また、複数の第1及び第2下側支持突起117,145の間の距離は、周辺部品との干渉を避けることができる範囲内で適切に配置することができる。すなわち、ボビン110の中心に対して対称的に第1及び第2下側支持突起117,145のそれぞれが一定の間隔で配置されてもよい。
【0127】
前述した上側弾性部材150及び下側弾性部材160のそれぞれは板バネとして設けられてもよいが、実施例は、上側及び下側弾性部材150,160の材質に限定されない。
【0128】
一方、ボビン110、ハウジング140、及び上側及び下側弾性部材150,160は、熱融着及び/又は接着剤などを用いたボンディング作業などを通じて組み立てることができる。このとき、組み立ての順序に従って熱融着固定後、接着剤を用いたボンディングで固定作業を完了することができる。
【0129】
例えば、1番目に、ボビン110と下側弾性部材160の第2内側フレーム161-1,161-2を組み立て、2番目に、ハウジング140と下側弾性部材160の第2外側フレーム162-1,162-2を組み立てる場合、ボビン110の第1下側支持突起117及びこの117と結合される第3通孔161a、及びハウジング140の第2下側支持突起145及びこの145と結合される第4通孔162aは熱融着固定され得る。3番目に、上側弾性部材150の第1内側フレーム151を先に組み立てる場合、センサ基板180の弾性部材接触部184-1,184-2,184-3,184-4と第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4のそれぞれの第1内側フレーム151は熱融着固定され得る。その後、最後の4番目に、ハウジング140と上側弾性部材150の第1-1及び第1-2外側フレーム152a,152b,158を固定する場合、ハウジング140の第1上側支持突起143と結合される第2-2通孔157は、エポキシなどのような接着剤の塗布を通じてボンディング結合され得る。しかし、このような組立順序は変更可能であり、すなわち、1番目から3番目までの組立工程では熱融着を行い、最後の4番目のステップの固定時にボンディングを行えばよい。これは、熱融着時に歪むなどの変形を伴うことがあるため、最後のステップでは、ボンディングを通じてこれを補完することができる。
【0130】
前述した実施例の場合、電気的に分離された2つの上側弾性部材150を用いて第1センサ170に電源を供給し、第1センサ170から出力される帰還信号を電気的に分離された他の2つの上側弾性部材150を用いて印刷回路基板250に伝達し、電気的に分離された2つの下側弾性部材160を用いて第1コイル120に電源を供給することができる。しかし、実施例はこれに限定されない。
【0131】
すなわち、他の実施例によれば、複数の上側弾性部材150の役割と複数の下側弾性部材160の役割は互いに変わってもよい。すなわち、電気的に分離された2つの上側弾性部材150を用いて第1コイル120に電源を供給し、電気的に分離された2つの下側弾性部材160を用いて第1センサ170に電源を供給し、第1センサ170から出力される帰還信号を電気的に分離された他の2つの下側弾性部材160を用いて印刷回路基板250に伝達することもできる。これは、図示してはいないが、前述した図面から自明である。
【0132】
一方、
図3、
図6、
図7、
図10及び
図11を参照すると、ハウジング140の側面には複数個の第3ストッパー149を突出形成することができる。第3ストッパー149は、第1レンズ駆動ユニットが第2及び第3方向に動くとき、カバー部材300とハウジング140ボディーとの衝突を防止するためのもので、外部衝撃の発生時に、ハウジング140の側部面がカバー部材300の内側面に直接衝突することを防止することができる。図示のように、第3ストッパー149は、ハウジング140の外部面のそれぞれに2つずつ一定に離隔して配置されているが、実施例は、第3ストッパー149の位置と数に限定されない。
【0133】
図示してはいないが、ハウジング140の下側には、付加的に第4ストッパーがさらに配置されてもよい。第4ストッパーは、ハウジング140の下部面から突出して形成されてもよい。第4ストッパーは、ハウジング140の底面が、後述するベース210及び/又は印刷回路基板250と衝突することを防止することができる。また、第4ストッパーは、初期状態及び正常動作中にはベース210及び/又は印刷回路基板250と一定距離離隔した状態を維持することができる。このような構成によって、ハウジング140は、下方にはベース210と離隔し、上方にはカバー部材300と離隔して、上下干渉なしに光軸方向の高さが維持されるようにすることができる。したがって、ハウジング140は、第2及び第3方向にシフト動作を行うこともできる。
【0134】
実施例による第1レンズ駆動ユニットは、第1センサ170を用いて、ボビン110の光軸方向である第1方向または第1方向と平行な方向への位置をセンシングして、ボビン110の移動を精密に制御することができる。これは、第1センサ170でセンシングされた位置を印刷回路基板250を介して外部に帰還させることによって可能である。
【0135】
一方、一実施例によれば、ボビン110を光軸方向である第1方向または第1方向と平行な方向に動かすために、第1コイル120と対向するマグネット130(以下、‘AF用マグネット’)以外に、第1センサ170と対向するマグネット(以下、‘センシング用マグネット’)(図示せず)を別途に配置することができる。このとき、AF用マグネット130と第1コイル120との相互作用がセンシング用マグネットによって妨げられることがある。これは、センシング用マグネットによって磁場が発生し得るからである。したがって、別途に配置されるセンシング用マグネットがAF用マグネット130と相互作用を引き起こさないように、または、AF用マグネット130との相互作用を引き起こすものの、ボビン110がチルティング(tilting)しないように、第1センサ170は、別途のセンシング用マグネットと対向するように配置されてもよい。この場合、第1センサ170はボビン110に配置、結合、または実装され、センシング用マグネットはハウジング140に配置、結合、または実装されてもよい。または、第1センサ170はハウジング140に配置、結合、または実装され、センシング用マグネットはボビン110に配置、結合、または実装されてもよい。
【0136】
他の実施例によれば、センシング用マグネットを別途に配置する代わりに、ボビン110を光軸方向である第1方向または第1方向と平行な方向に動かすために、AF用マグネットをセンシング用マグネットとして用いてもよい。例えば、AF用マグネット130がセンシング用マグネットの役割も果たすことができるように、第1センサ170をハウジング140に配置させずに、ボビン110に配置、結合、または実装させてボビン110と共に移動するようにすることができる。したがって、AF用マグネットとセンシング用マグネットが共存する場合、2つのマグネットの相互作用による問題を根本的に解消することができる。例えば、AF用マグネットとセンシング用マグネットとの相互作用を最小化させるための磁場補償用金属(図示せず)の必要性をなくすことができる。
【0137】
一方、第1レンズ駆動ユニットは、第1センサ170以外に、第1レンズ駆動ユニットのオートフォーカシング機能を向上させるための各種デバイスをさらに含むこともできる。この場合、デバイスの配置位置、または印刷回路基板250を介して電源の供給を受け、印刷回路基板250に帰還信号を供給する方法や過程は、第1センサ170と同一であってもよい。
【0138】
一方、再び
図2を参照すると、第2レンズ駆動ユニットは、前述したように、手ぶれ補正用レンズ駆動ユニットであって、第1レンズ駆動ユニット、ベース210、複数の支持部材220、第2コイル230、第2センサ240及び印刷回路基板250を含むことができる。
【0139】
第1レンズ駆動ユニットは、前述したような構成を有することができるが、前述した構成以外に、他の形態のオートフォーカシング機能を具現した光学系に代替されてもよい。すなわち、ボイスコイルモータ方式のオートフォーカシングアクチュエータを使用する代わりに、単レンズムービングアクチュエータまたは屈折率可変方式のアクチュエータを用いる光学モジュールで構成されてもよい。すなわち、第1レンズ駆動ユニットは、オートフォーカシング機能を行うことができる光学アクチュエータであれば、いずれも使用可能である。ただし、後述する第2コイル230と対応する位置にマグネット130が設置される必要がある。
【0140】
図13は、実施例による上側弾性部材150、下側弾性部材160、支持部材220、通電部材154、印刷回路基板250、ボビン110及び第1コイル120の結合正面図を示す。
【0141】
通電部材154は、支持部材220に比べてその長さを短く形成することができる。すなわち、前記上側弾性部材150の下面から前記下側弾性部材160の上面まで測定される前記通電部材154の長さに該当する第1長さL1は、前記上側弾性部材150の下面から前記印刷回路基板250の上面まで測定される前記支持部材220の長さに該当する第2長さL2よりも短く備えることができる。
【0142】
これは、通電部材154の下端は下側弾性部材160に固定的に結合し、支持部材220の下端は印刷回路基板に挿入又は結合され、前記下側弾性部材160と印刷回路基板との間には一定の隔離距離が存在するためである。
【0143】
一方、前記第1長さL1は、レンズ駆動装置の組立作業の容易性、ボビン110の大きさなどを考慮して適切に選択することができる。したがって、第1長さL1は0.1mm~1mmであってもよく、より好ましくは0.3mm~0.5mmであってもよい。
【0144】
実施例において、上側弾性部材150と下側弾性部材160とが通電部材154によって互いに機械的及び電気的に接続されて、下側弾性部材160は、印刷回路基板250から電流が印加される構造を有する。
【0145】
下側弾性部材160が支持部材220と直接連結される場合、印刷回路基板250または第2コイル230に固定される部位である支持部材220の下端と隣接して下側弾性部材160が位置するようになり、ボビン110が第2方向、第3方向に駆動する場合、上側弾性部材150と下側弾性部材160がいずれも結合された支持部材220は、第2方向、第3方向にベンディングされるためには強い駆動力が必要である。
【0146】
しかし、実施例では、支持部材220が上側弾性部材150にのみ結合した構造であり、その結合部位も、印刷回路基板250又は第2コイル230に固定される部位である支持部材220の下端から比較的遠い距離に位置するので、支持部材220が第2方向、第3方向にベンディングされるためには、前記の下側弾性部材160が支持部材220と直接連結される場合に比べて著しく小さな駆動力でも十分である。
【0147】
したがって、実施例では、前記の構造により、ボビン110が第2方向、第3方向に駆動する場合に必要な駆動力を減少させることができるという効果がある。
【0148】
したがって、実施例において、レンズ駆動装置は、小さな駆動力で手ぶれ補正を行うことができるという効果がある。また、支持部材220に過度な駆動力が加わらないので、支持部材220を含むレンズ駆動装置の耐久性を高めることができるという効果がある。
【0149】
図14は、ベース210、第2コイル230及び印刷回路基板250の分解斜視図を示す。
【0150】
まず、第2レンズ駆動ユニットのベース210は、
図2及び
図14に例示されたように、略四角の平面形状を有することができる。ベース210には、カバー部材300を接着固定するとき、接着剤を塗布できるように、
図14に例示されたように段差211が形成されてもよい。このとき、段差211は、上側に結合されるカバー部材300をガイドすることができ、カバー部材300の端部が面接触するように結合され得る。段差211とカバー部材300の端部とは接着剤などによって接着固定及びシールされ得る。
【0151】
ベース210は、第1レンズ駆動ユニットと一定間隔離隔して配置され得る。ベース210において、印刷回路基板250の端子251が形成された部分と対向する面には、対応する大きさの受け部255を形成することができる。受け部255は、ベース210の外側面から一定の断面で段差211なしに形成され、端子251が形成された端子面253が支えられるようにすることができる。
【0152】
ベース210の角部は第2凹溝212を有する。カバー部材300の角部が突出した形態を有する場合、カバー部材300の突出部は、第2凹溝212においてベース210と締結され得る。
【0153】
また、ベース210の上部面には、第2センサ240を配置できる第2載置溝215-1,215-2を設けることができる。実施例によれば、第2載置溝215-1,215-2は計2つが設けられ、第2センサ240が第2載置溝215-1,215-2にそれぞれ配置されることによって、ハウジング140が第2方向及び第3方向に動く程度を感知することができる。そのために、第2載置溝215-1,215-2とベース210の中心とを連結する仮想の線がなす角度は90°になるように2つの第2載置溝215-1,215-2を配置することができる。
【0154】
第2載置溝215-1,215-2の少なくとも一つの面には、テーパー状の傾斜面(図示せず)を形成してもよい。第2センサ240の組み立てのためのエポキシ注入などがより円滑に行われるように構成することができる。また、第2載置溝215-1,215-2に別途のエポキシなどが注入されなくてもよいが、エポキシなどを注入して第2センサ240を固定させてもよい。第2載置溝215-1,215-2の位置は、第2コイル230の中央又は中央付近に配置されてもよい。または、第2コイル230の中心と第2センサ240の中心とを一致させてもよい。実施例によれば、第2載置溝215-1,215-2は、ベース210の辺部分に設置され得る。
【0155】
カバー部材300での段差211と対応する位置には溝部が形成され、この溝部を介して接着剤などを注入することができる。このとき、注入される接着剤は、粘性が低く設定されて、溝部を介して注入された接着剤が段差211とカバー部材300の端部との面接触位置に染み込むことができる。このように、溝部に塗布された接着部材は、溝部を介して、カバー部材300とベース210の互いに対向する面の間のギャップ(gap)を埋めることで、カバー部材300がベース210と結合されながらシールされるように構成することができる。
【0156】
また、ベース210の下面には、フィルターが設置される載置部(図示せず)を形成してもよい。このようなフィルターは赤外線遮断フィルターであってもよい。しかし、これを限定するものではなく、ベース210の下部に別途のセンサホルダーにフィルターが配置されてもよい。また、後述するが、ベース210の下面には、イメージセンサが実装されたセンサ基板が結合されてカメラモジュールを構成してもよい。
【0157】
一方、複数の支持部材220は、ハウジング140の第2側部142にそれぞれ配置することができる。例えば、前述したように、ハウジング140が多角形の平面形状を有する場合、ハウジング140の第2側部142の数は複数個であり得る。もし、ハウジング140の内郭下側が八角の底面形状である場合、複数の支持部材220は、8個の側部のうち第2側部142に配置され得る。例えば、4個の第2側部142のそれぞれに2個の支持部材220が配置されて、計8個の支持部材220を設けることができる。
【0158】
または、ハウジング140において、4つの第2側部142のうちの2つの第2側部142のそれぞれには1つの支持部材220のみが配置され、残りの2つの第2側部142のそれぞれには2つの支持部材220が配置されて、計6個の支持部材220が設けられてもよい。
【0159】
支持部材220は、前述したように、第1センサ170及び第1コイル120で要求される電源を伝達する経路を形成し、第1センサ170から出力される帰還信号を印刷回路基板250に提供する経路を形成することができる。
【0160】
また、支持部材220は、第1レンズ駆動ユニットにおいてハウジング140が第2及び第3方向に移動した後、元の位置に復元させる役割を果たすので、対角線方向に同じ数の支持部材220が配置される場合、弾性係数(K)のバランスを合わせることができる。すなわち、支持部材220は、ハウジング140が光軸に垂直な平面である第2及び/又は第3方向に動くとき、ハウジング140が動く方向または支持部材220の長手方向に微細に弾性変形し得る。ここで、長手方向は、支持部材220の各ワイヤの上端と下端を連結する方向であり得る。すると、ハウジング140は、光軸と平行な方向である第1方向に対してはほとんど位置変化がなく、実質的に光軸と垂直な平面である第2及び第3方向に動くことができるので、手ぶれ補正の正確度を高めることができる。これは、支持部材220が長手方向に伸びる特性を活用したものである。
【0161】
例えば、
図12に例示されたように、4個の第1~第4支持部材220-1,220-2,220-3,220-4は、ハウジング140の8個の側部のうち、4個の第2側部142に個別的に2個ずつ配置されて、ハウジング140をベース210に対して一定距離離隔させて支持することができる。
【0162】
実施例に係る第1~第4支持部材220-1,220-2,220-3,220-4のそれぞれは、ハウジング140の第2側部142にそれぞれ配置され、互いに対称的に設置されてもよい。しかし、これを限定するものではない。すなわち、複数の支持部材220の形状及び数は、第1方向に垂直な方向、例えば、第2及び第3方向に互いに対称となるように決定されてもよい。前述した弾性係数を考慮するとき、支持部材220の数は、前述したように8個であってもよい。
【0163】
前述した例において、支持部材220は、一定のパターンなしにサスペンションワイヤの形態で具現されたが、実施例はこれに限定されない。すなわち、他の実施例によれば、支持部材220は、弾性変形部(図示せず)を有する板状に形成されてもよい。
【0164】
一方、
図14を参照すると、第2コイル230は、回路部材231の角部を貫通する第5通孔230aを含むことができる。支持部材220は、第5通孔230aを貫通して印刷回路基板250に連結され得る。
【0165】
このとき、支持部材220は、第5通孔230aに挿入されてソルダリング、導電性接着剤などによって第2コイル230に固定的に結合してもよい。一方、前記のように、支持部材220は、印刷回路基板250に固定的に結合してもよい。
【0166】
第2コイル230は、ハウジング140に固定されるマグネット130と対向するように配置することができる。一例として、第2コイル230はマグネット130の外側に配置されてもよい。または、第2コイル230は、マグネット130の下側に一定距離離隔して設置されてもよい。
【0167】
実施例によれば、
図14に例示されたように、第2コイル230は、印刷回路基板250の4個の辺に計4個設置されてもよいが、これを限定するものではなく、第2方向用に1個、第3方向用に1個などの2個のみが設置されることも可能であり、4個以上設置されてもよい。実施例の場合、印刷回路基板250に第2コイル230の形状に回路パターンを形成し、追加的に別途の第2コイル230が印刷回路基板250の上部に配置されてもよいが、これに限定されず、印刷回路基板250に第2コイル230の形状に回路パターンを形成せずに、印刷回路基板250の上部に別途の第2コイル230のみが配置されてもよい。または、ドーナツ状にワイヤを巻線して第2コイル230を構成したり、またはFPコイルの形態で第2コイル230を形成して印刷回路基板250に電気的に接続して構成することも可能である。
【0168】
第2コイル230を含む回路部材231は、ベース210の上側に配置される印刷回路基板250の上部面に設置することができる。しかし、これを限定するものではなく、第2コイル230は、ベース210と密着配置されてもよく、一定距離離隔して配置されてもよく、別途の基板に形成され、この基板を印刷回路基板250に積層連結してもよい。
【0169】
前述したように、互いに対向するように配置されたマグネット130と第2コイル230との相互作用によって、ハウジング140が第2及び/又は第3方向に動いて手ぶれ補正を行うことができる。そのために、前述した第1~第4支持部材220は、ハウジング140をベース210に対して第1方向に直交する第2及び第3方向に移動可能に支持することができる。
【0170】
一方、第2センサ240は、光軸に直交する第2及び第3方向でのベース210に対する第1レンズ駆動ユニットの変位を感知することができる。そのために、第2センサ240は、印刷回路基板250を挟んで第2コイル230の中心側に配置されてハウジング140の動きを感知することができる。すなわち、第2センサ240は、第2コイル230と直接接続されるものではなく、印刷回路基板250を基準として上部面には第2コイル230が、下部面には第2センサ240が設置され得る。実施例によれば、第2センサ240、第2コイル230及びマグネット130は互いに同一の軸に配置され得る。
【0171】
第2センサ240はホールセンサとして設けることができ、磁力の変化を感知できるセンサであれば、いずれも使用可能である。第2センサ240は、
図14に示されたように、印刷回路基板250の下側に配置されるベース210の辺部分に計2個が設置され得、実装された第2センサ240は、ベース210に形成された第2載置溝215-1,215-2に挿入配置され得る。
【0172】
印刷回路基板250は、支持部材220が貫通可能な第6通孔250a1,250a2を含むことができる。支持部材220は、印刷回路基板250の第6通孔250a1,250a2を介して、印刷回路基板250の底面に配置できる該当する回路パターンとソルダリングなどによって電気的に接続され得る。
【0173】
印刷回路基板250は、第7通孔250bをさらに含むことができる。ベース210の第2上側支持突起217と第7通孔250bは、
図14に示されたように結合されて熱融着で固定されてもよく、エポキシなどのような接着部材で固定されてもよい。
【0174】
印刷回路基板250は、複数の端子251をさらに含むことができる。印刷回路基板250には、折り曲げられた端子面253を形成することができる。実施例によれば、印刷回路基板250の1つの折り曲げられた端子面253には、少なくとも1つの端子251が設置されてもよい。
【0175】
実施例によれば、端子面253に設置された複数個の端子251を介して外部電源が印加されて、第1及び第2コイル120,230、第1及び第2センサ170,240に電源を供給することもでき、第1センサ170から出力された帰還信号を外部に出力することもできる。端子251が設置される端子面253に形成された端子の数は、制御が必要な構成要素の種類に応じて増減し得る。
【0176】
実施例によれば、印刷回路基板250はFPCBとして設けられてもよいが、これを限定するものではなく、印刷回路基板250の端子の構成などを、ベース210の表面に表面電極方式などを用いて直接形成することも可能である。
【0177】
前述したように、印刷回路基板250は、第1コイル120及び第1センサ170で必要とする電源(又は、電流)を供給し、第1センサ170からの帰還信号を受信してボビン110の変位が調整されるようにすることができる。
【0178】
以上のような構成によれば、マグネット130を共用して第1及び第2レンズ駆動ユニットのオートフォーカシング動作及び手ぶれ補正動作を具現することができる。
【0179】
前述した実施例によるレンズ駆動装置及びそれを含むカメラモジュールの場合、第1センサ170がハウジング140やボビン110に配置、結合、または実装され、AF用マグネット130をセンサ用マグネットとして共用したり、センサ用マグネットを別途に配置したりすることができる。もし、AF用マグネット130をセンサ用マグネットとして共用したり、センサ用マグネットがAF用マグネット130と相互作用しないように配置されたりする場合、センサ用マグネットがAF用マグネット130に影響を及ぼさないので、ボビン110にチルトが発生せず、帰還信号の正確度が向上し、部品数が増加せず、ハウジング140の重量を減少させて応答性を向上させることができる。もちろん、オートフォーカシング用マグネットと手ぶれ補正用マグネットは別個に構成されてもよい。
【0180】
第2実施例
【0181】
図15は、第2実施例に係るレンズ駆動装置を示す斜視図である。
図16は、第2実施例に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
【0182】
図15、
図16に示したように、実施例に係るレンズ駆動装置は可動部を含むことができる。このとき、可動部は、レンズのオートフォーカシング及び手ぶれ補正の機能を行うことができる。可動部は、ボビン110、第1コイル120、第1マグネット130、ハウジング140、上側弾性部材150、下側弾性部材160を含むことができる。
【0183】
ボビン110は、ハウジング300の内側に備えられ、外周面には、前記第1マグネット130の内側に配置される第1コイル120が備えられ、前記第1マグネット130と前記第1コイル120との電磁的相互作用によって前記ハウジング140の内部空間に第1方向に往復移動可能に設置され得る。ボビン110の外周面には第1コイル120が設置されて、前記第1マグネット130と電磁的相互作用が可能なようにすることができる。
【0184】
また、前記ボビン110は、上側及び下側弾性部材150,160によって弾力支持されて、第1方向に動いてオートフォーカシング機能を行うことができる。
【0185】
前記ボビン110は、内部に少なくとも1つのレンズが設置されるレンズバレル(図示せず)を含むことができる。前記レンズバレルをボビン110の内側に様々な方式で結合可能である。
【0186】
オートフォーカシング機能は、電流の方向によって制御され、ボビン110を第1方向に動かす動作を通じてオートフォーカシング機能が具現されてもよい。例えば、正方向電流が印加されると、初期位置からボビン110が上側に移動することができ、逆方向電流が印加されると、初期位置からボビン110が下側に移動することができる。または、一方向の電流の量を調節して、初期位置から一方向への移動距離を増加または減少させてもよい。
【0187】
ボビン110の上部面と下部面には、複数個の上側支持突起と下側支持突起が突出形成され得る。上側支持突起は、円筒形状または角柱形状に設けられてもよく、上側弾性部材150を結合及び固定することができる。下側支持突起は、前記の上側支持突起と同様に、円筒形状または角柱形状に設けられてもよく、下側弾性部材160を結合及び固定することができる。
【0188】
このとき、上側弾性部材150には、前記上側支持突起に対応する通孔を形成し、下側弾性部材160には、前記下側支持突起に対応する通孔を形成することができる。前記各支持突起と通孔は、熱融着またはエポキシなどのような接着部材によって固定的に結合することができる。
【0189】
ハウジング140は、第1マグネット130を支持する中空柱状を有し、略四角形状に形成することができる。ハウジング140の側面部には、第1マグネット130と支持部材220がそれぞれ結合して配置され得る。また、前記のように、ハウジング140の内周面には、ハウジング140にガイドされて第1方向に移動するボビン110を配置することができる。
【0190】
上側弾性部材150及び下側弾性部材160は、前記ハウジング140及びボビン110と結合され、上側弾性部材150及び下側弾性部材160は、前記ボビン110の第1方向に上昇及び/又は下降する動作を弾力的に支持することができる。上側弾性部材150及び下側弾性部材160は板バネとして設けられてもよい。
【0191】
前記上側弾性部材150は、
図16に示されたように、互いに分離された複数であり得る。このような多分割構造を通じて、上側弾性部材150の分割された各部分は、互いに異なる極性の電流または互いに異なる電源が印加され得る。また、前記下側弾性部材160も、多分割構造で構成されて前記上側弾性部材150と電気的に接続され得る。
【0192】
一方、上側弾性部材150、下側弾性部材160、ボビン110及びハウジング140は、熱融着及び/又は接着剤などを用いたボンディング作業などを通じて組み立てられてもよい。このとき、組立順序に従って熱融着固定後、接着剤を用いたボンディングで固定作業を完了し得る。
【0193】
ベース210は、前記ボビン110の下部に配置され、略四角形状に設けることができ、印刷回路基板250が載置され得る。
【0194】
ベース210の前記印刷回路基板250の端子面253が形成された部分と対向する面には、対応する大きさの支持溝を形成することができる。この支持溝は、ベース210の外周面から一定の深さだけ内側に凹んで形成されて、前記端子面253が形成された部分が外側に突出しないようにしたり、突出する量を調節したりすることができる。
【0195】
支持部材220は、前記ハウジング140の側面に配置され、上側が前記ハウジング140に結合し、下側が前記ベース210に結合し、前記ボビン110及び前記ハウジング140が前記第1方向と垂直な第2方向及び第3方向に移動可能なように支持することができ、また、前記第1コイル120と電気的に接続され得る。
【0196】
実施例に係る支持部材220は、ハウジング140の角部の外側面にそれぞれ配置されるので、計4個が互いに対称に設置され得る。また、前記支持部材220は、上側弾性部材150と電気的に接続され得る。すなわち、例えば、前記支持部材220は、上側弾性部材150の貫通孔が形成される部位と電気的に接続され得る。
【0197】
また、支持部材220は、上側弾性部材150と別途の部材として形成されるので、支持部材220と上側弾性部材150が導電性接着剤、半田付けなどによって電気的に接続され得る。したがって、上側弾性部材150は、電気的に接続された支持部材220を介して第1コイル120に電流を印加することができる。
【0198】
一方、
図16では、一実施例として、線状支持部材220が示されているが、これに限定されない。すなわち、支持部材220は、板状部材などの形態で設けられてもよい。
【0199】
第2コイル230は、第1マグネット130との電磁的相互作用を通じて、前記の第2及び/又は第3方向にハウジング140を動かすことで、手ぶれ補正を行うことができる。したがって、前記第2コイル230と対応する位置に第1マグネット130が設置される必要がある。
【0200】
第2コイル230は、前記ハウジング140に固定される第1マグネット130と対向するよう配置することができる。一実施例として、前記第2コイル230は、前記第1マグネット130の外側に配置することができる。または、前記第2コイル230は、第1マグネット130の下側に一定距離離隔して設置されてもよい。
【0201】
実施例によれば、前記第2コイル230は、回路部材231の4個の辺部分に計4個設置することができるが、これを限定するものではなく、第2方向用に1個、第3方向用に1個などの2個のみが設置されることも可能であり、4個以上設置されてもよい。
【0202】
実施例の場合、回路部材231に第2コイル230の形状に回路パターンを形成し、追加的に別途の第2コイルが前記回路部材231の上部に配置されてもよいが、これに限定されず、前記回路部材231に第2コイル230の形状に回路パターンを形成せずに、前記回路部材231の上部に別途の第2コイル230のみが配置されてもよい。
【0203】
または、ドーナツ状にワイヤを巻線して第2コイル230を構成したり、またはFPコイルの形態で第2コイル230を形成して印刷回路基板250に電気的に接続して構成することも可能である。
【0204】
第2コイル230を含む回路部材231は、ベース210の上側に配置される印刷回路基板250の上部面に設置することができる。しかし、これを限定するものではなく、第2コイル230は、ベース210と密着配置されてもよく、一定距離離隔して配置されてもよく、別途の基板に形成され、この基板を印刷回路基板250に積層連結してもよい。
【0205】
印刷回路基板250は、前記上側弾性部材150及び下側弾性部材160のうちの少なくとも1つと電気的に接続され、ベース210の上部面に結合され、
図16に示されたように、前記支持部材220の端部に対応する位置に、前記支持部材220が挿入される通孔を形成することができる。
【0206】
印刷回路基板250には、端子251が設置される、折曲形成される端子面253を形成することができる。実施例は、
図21を参照すると、2つの折り曲げられた端子面253が形成された印刷回路基板250が示されている。前記端子面253には複数の端子251が配置されて、外部電源が印加されて前記第1コイル120及び第2コイル230に電流を供給することができる。前記端子面253に形成された端子の数は、制御が必要な構成要素の種類に応じて増減し得る。また、前記印刷回路基板250は、前記端子面253が1つ又は3つ以上設けられてもよい。
【0207】
カバー部材300は、略箱状に設けることができ、前記の可動部、第2コイル230、印刷回路基板250の一部などを収容し、ベース210と結合することができる。カバー部材300は、その内部に収容される前記可動部、第2コイル230、印刷回路基板250などが損傷しないように保護し、特に、その内部に収容される第1マグネット130、第1コイル120、第2コイル230などによって発生する電磁場が外部に漏洩することを制限して、電磁場が集束するようにすることができる。
【0208】
図17は、第2実施例に係るレンズ駆動装置の構成部品の一部を示す斜視図である。
図18は、
図17においてボビン110、第1コイルを除いた状態を示す斜視図である。
図17、
図18に示したように、上側弾性部材150と下側弾性部材160は複数に分離されて設けられてもよい。
【0209】
例えば、前記上側弾性部材150は、互いに分離され、前記印刷回路基板250と電気的に接続される第1上側弾性部材150-1、第2上側弾性部材150-2、第3上側弾性部材150-3、第4上側弾性部材150-4を含むことができる。
【0210】
また、例えば、前記上側弾性部材150は、互いに分離され、前記下側弾性部材160と電気的に接続される第5上側弾性部材150-5、第6上側弾性部材150-6を含むことができる。このとき、前記それぞれの上側弾性部材150は電気的に互いに分離されて、それぞれ互いに異なる極性の電源が印加されるように設けることができる。
【0211】
また、例えば、前記下側弾性部材160は、互いに分離される第1下側弾性部材160-1及び第2下側弾性部材160-2を含むことができる。このとき、前記第1下側弾性部材160-1は前記第6上側弾性部材150-6と電気的に接続され、前記第2下側弾性部材160-2は前記第5上側弾性部材150-5と電気的に接続され得る。
【0212】
上側弾性部材150と下側弾性部材160は、通電部材400によって互いに電気的に接続され得る。前記通電部材400は、第5上側弾性部材150-5及び第6上側弾性部材150-6のいずれか一方と、前記第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2のいずれか一方とを接続する第1通電部材400-1を含むことができる。
【0213】
また、前記通電部材400は、第5上側弾性部材150-5及び第6上側弾性部材150-6のいずれか他方と、前記第1及び第2下側弾性部材160-1,160-2の他方とを接続する第2通電部材400-2を含むことができる。
【0214】
すなわち、
図17、
図18に示されたように、例えば、第1通電部材400-1は、第6上側弾性部材150-6と第1下側弾性部材160-1を電気的に接続し、第2通電部材400-2は、第5上側弾性部材150-5と第2下側弾性部材160-2を電気的に接続するように設けることができる。
【0215】
一方、前記第5上側弾性部材150-5及び前記第6上側弾性部材150-6のそれぞれは、前記通電部材400と接続される第1突出フレーム150aを備えることができる。また、前記第1下側弾性部材160-1及び第2下側弾性部材160-2のそれぞれは、前記第1突出フレーム150aに第1方向に対向する位置に形成され、前記通電部材400と接続される第2突出フレーム160aを備えることができる。
【0216】
このとき、第1突出フレーム150a及び第2突出フレーム160aと通電部材400とは、ソルダリング、電気伝導性接着剤などを用いて互いに固定的に結合することができる。このとき、第1突出フレーム150a及び第2突出フレーム160aと通電部材400との堅固な結合及び結合作業を容易にするために、第1突出フレーム150a及び第2突出フレーム160aのそれぞれには、通電部材400を挿入できるホールまたは溝を形成することができる。
【0217】
一方、前記通電部材400は、第2方向、第3方向にボビン110が移動するので、その長手方向に対して垂直な方向にベンディング可能な柔軟な材質または弾性材質で形成することが適切である。
【0218】
一方、支持部材220は、前記ハウジング300を前記ベースに対して第2及び第3方向に移動可能に支持し、前記上側又は下側弾性部材150,160のうちの少なくとも1つと前記印刷回路基板250とを電気的に接続し、2つの通電性ワイヤ221が一体化された形態で設けることができる。
【0219】
また、前記支持部材220は複数設けられ、前記複数の支持部材220は、前記第2及び第3方向に互いに対称となるように設けることができる。支持部材220についての具体的な構造は後述する。
【0220】
【0221】
支持部材220は、前記2つの通電性ワイヤ221が前記第1~第4上側弾性部材150-1,150-2,150-3,150-4のいずれか1つにそれぞれ接続される第1支持部材220-1を含むことができる。例えば、
図19Aに示したように、第1支持部材220-1は、印刷回路基板250と電気的に直接接続される第1上側弾性部材150-1または第3上側弾性部材150-3に接続されるように設けることができる。
【0222】
続けて
図19Aを参照すると、前記第1支持部材220-1は、前記2つの通電性ワイヤ221を被覆する電気絶縁性被覆体222を備え、前記2つの通電性ワイヤ221は、前記被覆体222によって互いに電気的に絶縁されるように設けることができる。
【0223】
このとき、前記被覆体222は、2つの通電性ワイヤ221を互いに電気的に絶縁するだけでなく、ダンパー(damper)の役割を果たし、手ぶれ補正機能の実行時に第1支持部材220-1が第2方向及び/又は第3方向にベンディング(bending)される場合、前記通電性ワイヤ221とそれを含む第1支持部材220-1が受ける衝撃を緩和することができるという効果がある。
【0224】
一方、上述したように、第1支持部材220-1と、第1上側弾性部材150-1又は第3上側弾性部材150-3とは導電性接着剤、半田付けなどによって電気的に接続され得る。
【0225】
一方、前記第1支持部材220-1は、前記2つの通電性ワイヤ221が互いに電気的にショート(short)されるように設けることができる。第1支持部材220-1は、一端が一つの上側弾性部材150、例えば、実施例の第1上側弾性部材150-1又は第3上側弾性部材150-3に接続される場合、2つの通電性ワイヤ221が互いに電気的にショートされても構わないからである。
【0226】
図19Bに示したように、例えば、前記第1支持部材220-1は、前記2つの通電性ワイヤ221がその長手方向に撚り合わされた状態で設けられて、前記2つの通電性ワイヤ221が互いにショートされ得る。
【0227】
前記上側弾性部材150又は下側弾性部材160と同様に、第1支持部材220-1は、ハウジング300及びボビン110の第2方向及び/又は第3方向の動きを弾性的に支持する役割を果たすので、弾性力を有する必要があり得る。
【0228】
このとき、レンズ駆動装置の手ぶれ補正の性能、動作特性などを考慮して、第1支持部材220-1の弾性力は調節できるように設けられることが適切である。
【0229】
したがって、実施例において、2つの通電性ワイヤ221が撚り合わされた状態で設けられる第1支持部材220-1の場合、その撚りの程度、すなわち、2つの通電性ワイヤ221を撚り合わせるためにその長手方向を中心に回転させる回数を調節することで、前記第1支持部材220-1の弾性力を調節できるという効果がある。
【0230】
また、第1支持部材220-1の弾性力を調節して、手ぶれの補正時、支持部材220の第2方向及び/又は第3方向の振動周波数を調節することができ、振動周波数を調節して機械共振を回避したり、機械共振による振幅の最大値を低減することができるという効果がある。
【0231】
また、第1支持部材220-1は、前記2つの通電性ワイヤ221が撚り合わされる程度を調節して第1方向の剛性を調節できるという効果がある。
【0232】
また、通電性ワイヤ221の抵抗値は、その断面積に反比例するので、前記2つの通電性ワイヤ221が互いに電気的にショートされる場合、ワイヤ全体の断面積が1つのワイヤに比べて2倍となり、したがって、ショートされたワイヤは、ショートされていないワイヤに比べて抵抗値が半分に減少するという効果がある。
【0233】
このように抵抗値が半分に減少すると、手ぶれ補正のための駆動に消費される電流を減少させることができるという効果がある。これは、逆に、抵抗値が減少して、手ぶれ補正のための駆動に必要な電流の供給を増加させることができるという効果もある。
【0234】
このような電流供給の増加により、手ぶれ補正のための支持部材220の第2方向及び/又は第3方向の駆動の幅を増加させることもできる。これは、支持部材220に流れる電流量と、支持部材220の第2方向及び/又は第3方向の駆動の幅とは比例するためである。
【0235】
図19Cに示したように、例えば、前記第1支持部材220-1は、前記2つの通電性ワイヤ221がその長手方向に撚り合わされた状態で設けられて、前記2つの通電性ワイヤ221が互いにショートされ、前記2つの通電性ワイヤ221を被覆する電気絶縁性被覆体222を備えることができる。
【0236】
このような実施例の場合、前記の
図19Aに示された実施例の被覆体222を備えて得られる効果と、前記の
図19Bに示された実施例の前記2つの通電性ワイヤ221がその長手方向に撚り合わされた状態で設けられて、前記2つの通電性ワイヤ221が互いにショートされる構造から得られる効果とを同時に得ることができるという利点がある。
【0237】
【0238】
前記支持部材220は、他の実施例として、前記2つの通電性ワイヤ221のいずれか一方は、前記第1上側弾性部材150-1、第2上側弾性部材150-2、第3上側弾性部材150-3、及び第4上側弾性部材150-4のいずれか1つと接続され、前記2つの通電性ワイヤ221の他方は、前記第5上側弾性部材150-5及び第6上側弾性部材150-6のいずれか1つと接続される第2支持部材220-2を含むことができる。
【0239】
例えば、
図20A、
図20Bに示したように、前記第2支持部材220-2は、通電性ワイヤ221のうちの一方は第2上側弾性部材150-2と接続され、通電性ワイヤ221のうちの他方は第5上側弾性部材150-5と接続されてもよい。このとき、第2上側弾性部材150-2と第5上側弾性部材150-5は、互いに電気的に絶縁された状態で配置され得る。
【0240】
または、前記第2支持部材220-2は、通電性ワイヤ221のうちの一方は第4上側弾性部材150-4と接続され、通電性ワイヤ221のうちの他方は第6上側弾性部材150-6と接続されてもよい。同様に、第4上側弾性部材150-4と第6上側弾性部材150-6は、互いに電気的に絶縁された状態で配置され得る。
【0241】
このとき、前記第2支持部材220-2は、前記2つの通電性ワイヤ221を被覆する電気絶縁性被覆体222を備え、前記2つの通電性ワイヤ221は、前記被覆体222によって互いに電気的に絶縁され得る。前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6は、残りの上側弾性部材と互いに分離されて構成され、前記第2支持部材220-2によって残りの上側弾性部材と電気的に接続され得る。
【0242】
したがって、前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6が、残りの上側弾性部材と直接接触しないように配置される必要がある。そのために、第2支持部材220-2の上端、すなわち、上側弾性部材150と接続される部位には突出絶縁部222aを備えることができる。
【0243】
前記突出絶縁部222aは、
図20Bに示したように、前記第2支持部材220-2の一端に前記被覆体222の一部が突出して形成され、前記2つの通電性ワイヤ221の間に配置され、互いに隣接する前記上側弾性部材150が互いに電気的に絶縁されるように一定距離離隔させる役割を果たすことができる。
【0244】
前記第2支持部材220-2の通電性ワイヤ221のうちの一方が、前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6に接続され、前記通電性ワイヤ221のうちの他方が、残りの上側弾性部材150に接続される場合、前記突出絶縁部222aは、前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6と、隣接する残りの上側弾性部材150との間に介在し、前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6と残りの上側弾性部材150とを一定距離離隔させることができる。
【0245】
前記突出絶縁部222aは、このような構造により、前記第5上側弾性部材150-5又は前記第6上側弾性部材150-6と、隣接する残りの上側弾性部材150とが互いに近い距離に位置して互いに接触して電気的ショートが発生し得ることを防止する役割を果たすことができる。
【0246】
第2支持部材220-2に備えられる被覆体222は、第1支持部材220-1の被覆体222と同様に、2つの通電性ワイヤ221を互いに電気的に絶縁するだけでなく、ダンパー(damper)の役割を果たして、手ぶれ補正機能の実行時に第2支持部材220-2が第2方向及び/又は第3方向にベンディング(bending)される場合、前記通電性ワイヤ221とそれを含む第2支持部材220-2が受ける衝撃を緩和する役割を果たすことができる。
【0247】
一方、第1支持部材220-1と同様に、第2支持部材220-2は、それぞれの上側弾性部材150と導電性接着剤、半田付けなどによって電気的に接続され得る。
【0248】
【0249】
図21に示したように、実施例は、例えば、第1上側弾性部材150-1又は第3上側弾性部材150-3には第1支持部材220-1が接続され得る。したがって、実施例では、計2個の第1支持部材220-1を備えることができる。
【0250】
また、実施例は、例えば、第2支持部材220-2の2つの通電性ワイヤ221のうちの一方は第2上側弾性部材150-2に接続され、他方は、第5上側弾性部材150-5に接続され得る。また、第2支持部材220-2の2つの通電性ワイヤ221のうちの一方は第4上側弾性部材150-4に接続され、他方は第6上側弾性部材150-6に接続され得る。したがって、実施例では、計2個の第2支持部材220-2を備えることができる。
【0251】
結局、実施例では、2つの第1支持部材220-1と2つの第2支持部材220-2を含むことで、計4個の支持部材220を備えることができる。
【0252】
図22Aに示したように、第1支持部材220-1の一実施例は、その上端が2つの通電性ワイヤ221によって第1上側弾性部材150-1又は第2上側弾性部材150-2に電気的に接続され得る。
【0253】
図22Aでは、支持部材220の断面が略楕円形に形成されたが、これに限定されず、支持部材220の断面は、円形、多角形、その他の様々な形態で設けられてもよい。
【0254】
図22Bに示したように、第1支持部材220-1の他の実施例は、
図19Bを参照して、前記のように被覆体222を備えずに2つの通電性ワイヤ221が撚り合わされた形態で設けることができる。
【0255】
この場合にも、第1支持部材220-1は、被覆体222を備えないだけで、
図8を参照して説明したものと同様に、例えば、その上端が2つの通電性ワイヤ221によって第1上側弾性部材150-1又は第2上側弾性部材150-2に電気的に接続され得る。
【0256】
図23に示したように、第2支持部材220-2の一実施例は、その上端が前記第2上側弾性部材150-2と前記第5上側弾性部材150-5に接続され得る。このとき、第2支持部材220-2が含む通電性ワイヤのうちの一方は前記第2上側弾性部材150-2と接続され、他方は前記第5上側弾性部材150-5と接続され得る。
【0257】
また、第2支持部材220-2は、その上端が前記第4上側弾性部材150-4と前記第6上側弾性部材150-6に接続され得る。このとき、第2支持部材220-2が含む通電性ワイヤのうちの一方は前記第4上側弾性部材150-4と接続され、他方は、前記第6上側弾性部材150-6と接続され得る。
【0258】
前記と同様に、
図23では、第2支持部材220-2の断面が略楕円形に形成されたが、これに限定されず、第2支持部材220-2の断面は、円形、多角形、その他の様々な形態で設けられてもよい。
【0259】
突出絶縁部222aは、例えば、前記第2上側弾性部材150-2と前記第5上側弾性部材150-5との間に介在したり、前記第4上側弾性部材150-4と前記第6上側弾性部材150-6との間に介在したりして、隣接する前記各弾性部材が互いに直接接触しないように一定距離離隔させて互いに電気的に絶縁させる役割を果たすことができる。
【0260】
一方、通電性ワイヤ221を覆って絶縁させる被覆体222、または前記被覆体222に形成される突出絶縁部222aは、電気絶縁性を有する材料であれば、いずれも使用可能である。例えば、支持部材220の作製の容易性、作製コストなどを考慮すると、ポリマー系列の材質を使用して被覆体222または突出絶縁部222aを形成することができる。
【0261】
一方、前述した実施例によるレンズ駆動装置は、様々な分野、例えば、カメラモジュールに用いることができる。例えば、カメラモジュールは、携帯電話などのモバイル機器などに適用可能である。
【0262】
実施例によるカメラモジュールは、ボビン110と結合されるレンズバレル、イメージセンサ(図示せず)、印刷回路基板250及び光学系を含むことができる。
【0263】
レンズバレルは、前述した通りであり、印刷回路基板250は、イメージセンサが実装される部分からカメラモジュールの底面を形成し得る。
【0264】
また、光学系は、イメージセンサに画像を伝達する少なくとも一枚のレンズを含むことができる。このとき、光学系には、オートフォーカシング機能及び手ぶれ補正機能を行うことができるアクチュエータモジュールを設置することができる。オートフォーカシング機能を行うアクチュエータモジュールは様々に構成することができ、一般的にボイスコイルユニットモータを多く使用する。前述した実施例によるレンズ駆動装置は、オートフォーカシング機能及び手ぶれ補正機能をいずれも行うアクチュエータモジュールの役割を果たすことができる。
【0265】
また、カメラモジュールは、赤外線遮断フィルター(図示せず)をさらに含むことができる。赤外線遮断フィルターは、イメージセンサに赤外線領域の光が入射することを遮断する役割を果たす。この場合、
図2に例示されたベース210において、イメージセンサと対応する位置に赤外線遮断フィルターを設置することができ、ホルダー部材(図示せず)と結合され得る。また、ベース210は、ホルダー部材の下側を支持することができる。
【0266】
ベース210には、印刷回路基板250との通電のために別途のターミナル部材が設置されてもよく、表面電極などを用いてターミナルを一体に形成することも可能である。一方、ベース210は、イメージセンサを保護するセンサホルダーの機能を行うことができ、この場合、ベース210の側面に沿って下側方向に突出部が形成されてもよい。しかし、これは、必須の構成ではなく、図示してはいないが、別途のセンサホルダーがベース210の下部に配置されて、その役割を果たすように構成してもよい。
【0267】
実施例は、これら例示的な実施例の番号を参照して説明されたが、数多くの他の変形及び実施例が、本発明の原理の思想及び範囲内に属する分野における通常の知識を有する者によって考案され得るということを理解しなければならない。特に、様々な変形及び修正が、構成部品及び/又は明細書、図面及び添付の特許請求の範囲内で磁気結合装置の配列が可能である。構成部品及び/又は配列において変更及び修正に加えて、他の用途は当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0268】
110 ボビン、
120 第1コイル、
130 第1マグネット、
140 ハウジング、
150 上側弾性部材、
154 通電部材、
160 下側弾性部材、
210 ベース、
220 支持部材、
230 第2コイル、
250 印刷回路基板。