(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-26
(45)【発行日】2022-05-10
(54)【発明の名称】散乱チャンバを有し呼吸を支援するマスク、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
A61M 16/06 20060101AFI20220427BHJP
【FI】
A61M16/06 A
(21)【出願番号】P 2019524125
(86)(22)【出願日】2017-07-18
(86)【国際出願番号】 US2017042582
(87)【国際公開番号】W WO2018017565
(87)【国際公開日】2018-01-25
【審査請求日】2020-05-27
(32)【優先日】2016-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519022300
【氏名又は名称】ニホン コーデン アメリカ インク
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビューチャット チャールズ エドワード
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-519948(JP,A)
【文献】米国特許第08707950(US,B1)
【文献】特開2015-073751(JP,A)
【文献】特開2016-000157(JP,A)
【文献】特表2004-507333(JP,A)
【文献】特表2014-525341(JP,A)
【文献】特開2011-115543(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の呼吸を支援するように構成されたマスクであって、
前記患者の肌との間にチャンバを形成するシールドと、
ガス供給源
から供給された供給ガス流を前記
チャンバへ導くように配置されたガス入口部と、
前記ガス入口部と連通された入口部、および前記供給ガス流を散乱させる複数の出口部を有する散乱チャンバと、
前記患者の口よりも鼻の近くに位置するように前記チャンバ内に配置され、
当該鼻から
放出されたアウトガスを捕集するとともに当該アウトガスを前記
チャンバから排出
する鼻アウトガスコレク
タと、を備えており、
前記複数の出口部
により散乱された前記供給ガス流が前記鼻アウトガスコレクタから離れつつ前記
シールドの内面に向かうように、前記複数の出口部が配置されている、
マスク。
【請求項2】
前記内面は、前記複数の出口部により散乱された前記供給ガス流を当該患者の口と鼻へ向けてはね返す部分を有している、
請求項1に記載のマスク。
【請求項3】
センサが前記患者の肌と前記マスクの内面の間に位置する領域と連通するように接続されている、
請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
前記散乱チャンバは、前記入口部から流入した前記供給ガス流を衝突させて前記複数の出口部へ向けるように配置された偏向面を有するフロー偏向部をさらに備えている、
請求項1に記載のマスク。
【請求項5】
前記散乱チャンバは、前記偏向面に向かって前記入口部の中央軸とほぼ直交する向きに延びる中央部を有している、
請求項4に記載のマスク。
【請求項6】
前記複数の出口部
の各中央軸は、前記偏向面とほぼ平行に延びている、
請求項5に記載のマスク。
【請求項7】
前記複数の出口部は、矩形、円形、楕円形、またはこれらの組合せである形状を有する開口である、
請求項6に記載のマスク。
【請求項8】
前記散乱チャンバは、
前記複数の出口の断面積を調
節するための調節部材をさらに備えている、
請求項4に記載のマスク。
【請求項9】
前記調節部材は、前記複数の出口部の少なくとも一つに回転可能に隣接している、
請求項8に記載のマスク。
【請求項10】
前記調節部材は、前記複数の出口部の少なくとも一つに摺動可能に隣接している、
請求項8に記載のマスク。
【請求項11】
前記複数の出口部の断面積は、所望の体積流量に基づいて定められている、
請求項4に記載のマスク。
【請求項12】
前記患者の鼻よりも口の近くに位置するように前記チャンバ内に配置され、当該口から放出されたアウトガスを捕集するとともに当該アウトガスを前記チャンバから排出する口アウトガスコレク
タを備えている、
請求項1に記載のマスク。
【請求項13】
前記マスクの通常使用時において、前記患者と前記口アウトガスコレクタの間に空隙が区画される、
請求項12に記載のマスク。
【請求項14】
前記口アウトガスコレクタおよび前
記鼻アウトガスコレクタと連通されたアウトガス組成分析部をさらに備えている、
請求項12に記載のマスク。
【請求項15】
前記鼻アウトガスコレクタは、マスクに対して固定的に接続されている、
請求項12に記載のマスク。
【請求項16】
前記
鼻アウトガスコレク
タは、取り外し可能である、
請求項1に記載のマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに記載される例は、患者の顔に装着されうるマスクを含む。マスクの装着は、当該患者へ供給される気体を導入するようになされる。例示されるマスクは、散乱チャンバを有しうる。散乱チャンバは、供給されて進入する空気が患者の肌に直接当たらないように拡散させやすくできる。
【背景技術】
【0002】
酸素供給マスクは、患者に酸素を供給するために当該患者の顔の肌の近くに接続されうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
供給された酸素の流れは、患者の素肌に直接当たると害をなす場合があり、当該患者を不快にするとともに、肌を乾燥させたり冷やしたりする。患者が不快感を覚えると、位置の調節が繰り返されたり、場合によってはマスクが取り外されたりする。これにより、当該患者によって吸入される空気の質が低下し、処置が進行中の場合は当該患者の回復の妨げになりうる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この概要は例示に過ぎず、いかなる限定の意図を有するものではない。上述の態様、実施形態、および特徴の例とは別の態様、実施形態、および特徴は、図面および以降の詳細な説明を参照することにより明らかになる。
【0005】
一例として、マスクは、患者の呼吸を支援するように構成され、ガス入口部を備える。前記ガス入口部は、ガス供給源を前記マスクに接続するとともに、供給ガス流を患者の肌へ向けるように配置される。前記ガス入口部と連通された入口部、および前記供給ガス流が前記患者の肌から離れて前記マスクの内面および当該肌と当該内面の間の領域へ向かうように散乱させるべく配置された複数の出口部を有する散乱チャンバが設けられる。前記散乱チャンバと隣接するように接続され、患者から吐出されたアウトガスを捕集するとともに当該アウトガスを前記マスクから排出すべく配置されたアウトガスコレクタアセンブリが設けられる。
【0006】
一例として、マスクを用いた補助呼吸中に患者の肌を保護する方法は、ガスを患者の顔に向けるように配置された前記マスクのガス入口部にガスを導入し、前記マスクの散乱チャンバに前記ガスを通過させることによって当該ガスを前記患者の顔から逸らし、前記患者の呼気に伴うアウトガスをアウトガスコレクタに捕集する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示に係る前述の特徴および他の特徴は、添付の図面と併せ、以降の説明および添付の特許請求の範囲からより明らかになる。これらの図面は、本開示に係る複数の例を示しているに過ぎず、開示の範囲を限定するものとみなされるべきではない。本開示は、以下に列挙される添付の図面の使用を通じて、より特定的かつ詳細に説明される。
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態に係るマスクの斜視図である。
【
図7】
図6のマスクにおける線1-1に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタの一部を示している。
【
図8A】
図6のマスクにおける線2-2に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタと散乱チャンバの一部を示している。
【
図8B】
図8Aのマスクにおける散乱チャンバの一部拡大図である。
【
図9】
図6のマスクにおける線3-3に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、口アウトガスコレクタの一部を示している。
【
図10】
図6のマスクにおける線4-4に沿ってマスクの上端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタと散乱チャンバの一部を示している。
【
図11】
図6のマスクにおける線5-5に沿ってマスクの上端を臨む断面斜視図であり、アウトガスコレクタチャネルの一部を示している。
【
図12】
図2のマスクにおける線6-6に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、口アウトガスコレクタ、鼻アウトガスコレクタ、およびアウトガスコレクタチャネルの一部を示している。
【
図13】
図2のマスクにおける線7-7に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、散乱チャンバの一部を示している。
【
図14】
図2のマスクにおける線8-8に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、散乱チャンバの別例の一部を示している。
【0009】
全ての図面は、本開示における複数の実施形態に対応するように作成されている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以降の詳細な説明においては、本開示の一部をなす添付の図面が参照される。図面においては、特に断りのない限り、同様の符号が同様の要素を特定する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載された例は、限定されることを意図していない。ここに開示された事項の趣旨から逸脱しなければ、他の例が利用されてもよいし、変更がなされてもよい。本明細書に記載され、図面に例示された本開示に係る複数の態様は、暗示される多様な別構成として置き換え、組み合わせ、分離などがなされうる。
【0011】
本開示は、患者の呼吸を支援するように構成されたマスクと関連する方法、システム、製品、デバイス、および装置の少なくとも一つの例を記載している。一例において、マスクは、ガス供給源をマスクに接続し、ガス流を患者の肌とマスクの内面の間の領域へ向けるように配置されたガス入口を備えうる。当該マスクは、一つの入口と複数の出口が設けられた散乱チャンバをさらに備えうる。当該入口は、ガス入口と連通されている。当該複数の出口は、ガス流を散乱して患者の肌からマスクの内面へ向かうように配置されている。当該マスクは、散乱チャンバ付近に接続されたアウトガスコレクタアセンブリをさらに備えうる。アウトガスコレクタアセンブリは、患者から吐出されたアウトガスを集め、当該アウトガスをマスクから排出するように配置されている。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態に係るマスクの斜視図である。
図1は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、リブリーザ開口118、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスアライメント部132(各々がタブ134と開口136を有する)、二つの供給ガスライン133、チャンバ138、および肌接触部140を示している。
【0013】
図1のマスク100は、ほぼドーム形状の外観を呈している。他の全体形状や外観が用いられてもよい。口と鼻の少なくとも一方を覆いつつ患者の顔に沿う形状が用いられうる。マスク100は、上端104、下端106、右側部108、および左側部110を有するシールド102を含みうる。当該シールドは、様々な材料のいずれか(プラスチックなど)で形成されうる。シールドの形成に使用される材料は、透明でありうる。また、当該材料は柔軟でありうる。
【0014】
当該シールドは、シールド102の下縁を囲む肌接触部140も有しうる。肌接触部140は、マスク100の内側から外側へ円弧状に張り出した形状を含みうる。当該肌接触部は、患者の顔に対する封止性を高めうる別材料(ガスケット材料など)から形成されうる。
【0015】
シールド102は、内面112と外面114を有しうる。チャンバ138は、シールド102の内面112、リブリーザ開口118、および患者の肌の間に形成されうる。チャンバ138は、患者により吸入された空気の向きを制御しつつ混合された空気を当該患者が呼吸可能な領域に保持するための混合チャンバとして機能しうる。例えば、チャンバ138は、供給されたガスが患者により吸入される前に内面112により跳ね返されて外気と混合されるような形状とされうる。例えば、患者から吐出されたアウトガスの一部は、当該患者により再吸入される前にチャンバ138へ進入して外気および供給されたガスと混合されうる。
【0016】
リブリーザ開口118は、シールド102の上端104、下端106、右側部108、および左側部110の各縁により形成されうる。リブリーザ開口118は、患者から吐出されたアウトガスが直接再吸入されることの抑制または防止を助けうる。リブリーザ開口118は、外気のチャンバ138への連通を許容しうる。リブリーザ開口118は、吐出されたアウトガスが患者に再吸入される前に外気および供給されたガスと混合することにより、当該アウトガスの希釈を助けうる。例えば、当該リブリーザ開口は、矩形状を有する。当該矩形の長辺はシールド112の右側部108および左側部110に隣接し、湾曲した短辺は、シールド112の上端104および下端106に隣接する。患者が異なれば、顔の形やリブリーザの必要性も異なりうる。こうした要請に応じて、リブリーザ開口の大きさや形状は変更されうる。
【0017】
マスク100は、二つの供給ガス入口部130を有しうる。二つの供給ガス入口部130は、二つの供給ガスライン133を通じて供給されるガス流をマスク100に接続し、当該ガス流をチャンバ138へ導くために使用されうる。
図1には二つの供給ガス入口部130が示されているが、一つ、三つ、四つなど別の数の供給ガス入口が設けられてもよい。一実施形態においては、供給ガス入口部130は円筒形状であるが、他の断面形状が用いられてもよい。マスク100は、右側部108と左側部110に二つの供給ガスアライメント部132を備えうる。例えば、加圧されたタンクなどのガス供給源が設けられうる。本開示に係るマスクとともに多様な供給ガスが使用されうる。供給ガスの例としては、酸素、窒素、酸素混合物、笑気、あるいはその組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。供給ガスラインは、タンクから供給ガス入口部130へと延伸されうる。供給ガスラインは、供給ガスアライメント部132と結合されうる。
【0018】
各供給ガスアライメント部132は、タブ134と開口136を含みうる。一実施形態においては、開口136は円形であるが、他の断面形状が用いられてもよい。二つの供給ガスアライメント部132は、患者が快適性を助長するように供給ガスライン133をマスク100に取り付け、マスク100にガス供給ライン133が接続された状態を保持するために使用されうる。例えば、供給ガスライン133は、開口136を通されて供給ガス入口部130へ接続されうる。
【0019】
マスク100は、口と鼻の少なくとも一方を部分的に覆うように、患者の顔に配置されうる。シールド102は、様々な形状の患者の顔構造に応じて側部や端部を調節しやすいように、柔軟な材料から形成されうる。上端104は、様々な形状の患者の鼻を柔軟に収容する形状とされうる。右側部108と左側部110は、様々な形状の患者の頬を柔軟に収容する形状とされうる。下端106は、様々な形状の患者の顎を柔軟に収容する形状とされうる。肌接触部140は、患者の顔の肌に接触する。例えば、肌接触部140の湾曲凸形状は、マスク100が患者の肌に心地よく接することを許容する。加えて、肌接触部140の湾曲形状は、供給ガスがチャンバ138から抜け出すことを抑制または防止しうる。これにより、肌接触部140と患者の肌の間でガスの流れが抑制されるかガスが流れない。
【0020】
アウトガスコレクタアセンブリ200は、リブリーザ開口118を横切って右側部108と左側部110を接続しうる。アウトガスコレクタアセンブリ200は、口アウトガスコレクタ202を備えうる。口アウトガスコレクタ202は、患者の口に隣接するように配置され、患者の口から放出されたアウトガスの少なくとも一部を捕集する。これに加えてあるいは代えて、アウトガスコレクタアセンブリ200は、鼻アウトガスコレクタ204を備えうる。鼻アウトガスコレクタ204は、患者の鼻の少なくとも一方に隣接するように配置され、患者の鼻から放出されたアウトガスを捕集する。アウトガスコレクタアセンブリ200は、
図3に示される散乱チャンバ300と接続され、患者から放出されたアウトガスを捕集するとともに、当該アウトガスをマスクから排出するように配置される。
【0021】
例えば、口アウトガスコレクタ202は、患者の肌と直接に接触しない。これにより、口アウトガスコレクタ202の底部と患者の口の間に隙間が形成される。隙間の大きさは問わない。ミリメートルオーダーでもよいし、センチメートルオーダーでもよい。当該隙間は、ガス供給源からの新鮮なガスが患者の口に向かって確実に流れるようにしうる。一実施形態においては、鼻アウトガスコレクタ204は、患者の肌と直接に接触しない。これにより、鼻アウトガスコレクタ204の底部と患者の少なくとも一方の鼻の間に隙間が形成される。口アウトガスコレクタ202と鼻アウトガスコレクタ204を用いてアウトガスを捕集しても、患者から放出された別のアウトガスが、シールド102の内面112と患者の肌との間に形成されたチャンバ138に流入しうる。放出されたアウトガスを吸入することは、患者にとって害をなしうるので、リブリーザ開口118は、チャンバ138を外気と連通しうる。これにより、チャンバ138内の放出されたアウトガスは、患者により吸入される前に外気および供給ガスによって希釈されうる。
【0022】
一実施形態においては、アウトガスコレクタアセンブリ200は、取り外し可能でありうる。この特徴は、マスク全体を外すことなく医療従事者が患者の口や鼻を検査できるようにするために必要とされうる。例えば、口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えたアウトガスコレクタアセンブリ200は、マスク100との接続を解除されて取り外されうる。これにより、患者の口と鼻が、リブリーザ開口118を通じて露出される。アウトガスコレクタアセンブリ200の接続解除は、供給ガスライン133を通じての供給ガス入口部130へのガス供給を断つものではない。これにより、供給ガスの流れが供給され続け、患者の呼吸を支援しうる。
【0023】
図1に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0024】
図2は、
図1のマスクの正面図である。
図2は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、リブリーザ開口118、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスライン133、および二つの供給ガスアライメント部132を示している。
図2に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0025】
図3は、
図1のマスクの背面図である。
図3は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、リブリーザ開口118、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、およびアウトガスコレクタ通路206を備えている)、二つの供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、複数の散乱チャンバ出口部302を備えた散乱チャンバ300、二つのフレキシブル部材210、および肌接触部140を示している。
【0026】
図3は、二つの散乱チャンバ300を示している。散乱チャンバ300は、それぞれ供給ガス入口部130(例えば
図1と
図2に示されるもの)に連通されている。例えば、供給ガス入口部130へ流入するガスは、対応する散乱チャンバ300へ進入し、当該チャンバを通過して出口部302から出る。散乱チャンバの数は任意でありうるが、普通は一つの入口ごとに一つの散乱チャンバが設けられる。複数の入口が一つの散乱チャンバと繋げられてもよい。散乱チャンバ300は、患者の肌から離れるように(例えば、患者の肌に直接向かわないように)、かつマスク100の内面112に向かうようにガス流を散乱させうる。
【0027】
複数の出口部302は、患者の肌から離れるように(例えば、患者の肌に直接向かわないように)、かつマスク100の内面112に向かうようにガス流を散乱させるべく配置されている。出口部の数は任意でありうる。出口部は、スロット、穴、あるいは他の形状の開口でありうる。当該開口は、通過するガス流が患者の肌から離れる(例えば、直接向かわない)方向に配置される。これにより、ガスは、患者の肌に直接向けられることなく、マスクの内部へ導入されうる。例えば、患者の肌から離れるガス流を散乱させることにより、当該ガス流は、概ね患者の肌表面に垂直でない方向へ向けられる。マスク100の内面112は、散乱された供給ガスを患者の口および鼻へ向けてはね返して当該患者に吸引させるように配置されうる。
【0028】
図3に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0029】
図4は、
図1のマスクの上面図である。
図4は、マスク100、シールド102(上端104、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、アウトガスコレクタアセンブリ200(鼻アウトガスコレクタ204、およびアウトガスコレクタ通路206を備えている)、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、および肌接触部140を示している。
図4に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0030】
図5は、
図1のマスクの底面図である。
図5は、マスク100、シールド102(下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、アウトガスコレクタアセンブリ200(アウトガスコレクタ通路206およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、リブリーザ開口118、および肌接触部140を示している。
【0031】
アウトガスコレクタ分析部208は、アウトガスコレクタ通路206またはアウトガスコレクタアセンブリ200の別の箇所へガス組成センサを接続するために使用されうる。これにより、患者から吐き出されたアウトガスがアウトガスコレクタアセンブリ200から排出される前に、当該アウトガスの測定が可能とされうる。例えば、アウトガスコレクタ分析部208は、患者のアウトガスの組成を測定可能な分析器を含みうる。当該分析器は、例えばガス検出器を用いることにより実現されうる。患者から吐き出されたアウトガスの正確な放出組成は、当該アウトガスが外気により十分に希釈される前に測定されうることが望ましい。
図5に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0032】
図6は、
図1のマスクの右側面図である。
図6は、マスク100、シールド102(上端104、下端部106、右側部108、および外面114を有している)、アウトガスコレクタ分析部208を備えたアウトガスコレクタアセンブリ200、供給ガス入口部130、供給ガスアライメント部132、供給ガスライン133、および肌接触部140を示している。
図6に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0033】
図7は、
図6のマスクにおける線1-1に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタの一部を示している。
図7は、マスク100、シールド102(下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、肌接触部140、二つの供給ガス入口部130、供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、アウトガスコレクタアセンブリ200(アウトガスコレクタ通路206、口アウトガスコレクタ202、および鼻アウトガスコレクタ204を備えている)、二つのフレキシブル部材210、および複数の出口部302を備えた二つの散乱チャンバ300を示している。
【0034】
フレキシブル部材210は、散乱チャンバ300の外面と鼻アウトガスコレクタ204に接続されうる。フレキシブル部材210は、様々な患者の顔形状と快適さの要求に応えるべく、マスク100内で口アウトガスコレクタ202と鼻アウトガスコレクタ204を調節可能に位置決めするために使用されうる。口アウトガスコレクタ202と鼻アウトガスコレクタ204は、アウトガスコレクタ通路206と連通されている。これにより、患者の口および鼻から放出されたアウトガスが、マスク100から排出される前に集められる。
図7に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0035】
図8Aは、
図6のマスクにおける線2-2に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタと散乱チャンバの一部を示している。
図8は、マスク100、シールド102(下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、肌接触部140、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、アウトガスコレクタアセンブリ200(アウトガスコレクタ通路206、口アウトガスコレクタ202、および鼻アウトガスコレクタ204を備えている)、二つのフレキシブル部材210、および二つの散乱チャンバ300(各々が中央軸304、中央軸314を有する入口部306、上面310を有するフロー偏向部308、および各々が中央軸312を有する複数の出口部302を備えている)を示している。
【0036】
散乱された供給ガスがはね返されることにより、当該供給ガスとリブリーザ開口118から供給される外気の混合が促進されうる。これにより、患者の肌に接触する散乱流が当該肌に及ぼす望ましくない影響が抑制されうる。患者の口と口アウトガスコレクタ202の間の隙間、および患者の鼻と鼻アウトガスコレクタ204の間の隙間は、散乱された供給ガス流の患者による吸入を促進しうる。
【0037】
各散乱チャンバ300は、中央軸304、中央軸314を有する入口部306、上面310を有するフロー偏向部308、および各々が中央軸312を有する複数の出口部302を備えている。
【0038】
フロー偏向部308は、散乱チャンバ300の底部として形成されてもよいし、散乱チャンバ300に組付けあるいは接続される別部品であってもよい。一実施形態においては、フロー偏向部308の上面310は、供給ガス流を入口部306から出口部302へ向かわせるように配置される。
図8Aと
図8Bに示される実施形態においては、フロー偏向部308は円筒形状を有しており、その上面310は、概ね平坦であり、散乱チャンバ300の中央軸304とほぼ直交する。別実施形態においては、フロー偏向部308は、上面310が概ね平坦ではなく起伏あるいは傾斜を有する形状とされうる。
【0039】
各散乱チャンバ300は、供給ガス入口部130と連通するように配置されている。一実施形態においては、散乱チャンバ300に流入する供給ガスは、入口部306を通じて進入し、散乱チャンバ300の中央部を通過し、フロー偏向部308の上面310に衝突する。当該箇所においてフローが偏向され、出口部302からチャンバ138へ進入し、マスク100の内面112へ向かう。
図8Aに記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0040】
図8Bは、
図8Aのマスクの散乱チャンバ300の一部拡大図である。
図8Aは、供給ガス入口部130、供給ガスライン133、および散乱チャンバ300(各々が中央軸304、中央軸314を有する入口部306、各々が中央軸312を有する複数の出口部302、および上面310を有するフロー偏向部308を備えている)を示している。
【0041】
図8Aの実施形態に関して説明したように、散乱チャンバ300へ流入する供給ガスは、入口部306を通じて進入し、中央軸304とほぼ平行な経路に沿って散乱チャンバ300の中央部を通過し、フロー偏向部308によって偏向され、出口部302から出る。
【0042】
図8Bの実施形態においては、入口部306は、中央軸314を有している。中央軸314は、散乱チャンバ300の中央軸304とほぼ直交しており、フロー偏向部308の上面310とほぼ平行である。中央軸304と中央軸314が直交していることにより、散乱チャンバ300の上部の内面から離れるように供給ガスが偏向され、フローの向きが中央軸304とほぼ平行とされうる。フローが中央軸304とほぼ平行であることは、当該フローが散乱チャンバ300を出る前にフロー偏向部308によってより完全に偏向されるようにすることを助けうる。これにより、より多くのフローが患者の肌へ直接向かうのではなくマスクの内面112へ向かいうる。これは、患者が直ちに必要とするガスの体積流量が少ない場合(例えば、患者の体重が軽い場合や、外気に付加される供給ガスの量がさほど多くならないように患者の医療呼吸処方がなされている場合)に望ましいことでありうる。
【0043】
例えば、中央軸304と中央軸314の間の角度は、鈍角でありうる。これにより、より多くの供給ガスの初期フローが直ちに散乱チャンバ300の底部へ向けられるか、あるいは出口部302から出される。これは、患者が直ちに必要とするガスの体積流量が多い場合(例えば、患者の体重が重い場合や、多量の供給ガスが患者の医療呼吸に処方されている場合)に望ましいことでありうる。
【0044】
例えば、中央軸304と中央軸314の間の角度は、より多くの供給ガスの初期フローが散乱チャンバ300の上部へ向けられるように鋭角でありうる。これにより、散乱チャンバ300内における供給ガスと外気の混合が促進されうる。これは、患者が直ちに必要とするガスの体積流量が少ない場合(例えば、患者の体重が軽い場合や、外気に付加される供給ガスの量がさほど多くならないように患者の医療呼吸処方がなされている場合)に望ましいことでありうる。
【0045】
出口部302から出る偏向されたフローの方向は、フロー偏向部308の形状と出口部302の位置に基づいて定められうる。各出口部302は、散乱チャンバ300の壁により形成された開口でありうる。本実施形態においては、各出口部302の中央軸は、フロー偏向部308の上面310と平行でありうる。これにより、偏向されたフローが散乱チャンバ300の中央軸304にほぼ直交する角度で出口部から出され、患者の肌ではなくほぼマスクの内面112へ向けられうる。これは、患者が直ちに必要とするガスの体積流量が少ない場合(例えば、患者の体重が軽い場合や、外気に付加される供給ガスの量がさほど多くならないように患者の医療呼吸処方がなされている場合)に望ましいことでありうる。
【0046】
図8Bに示されるように、出口部302は、フロー偏向部308内における散乱チャンバ300の壁により形成された開口でありうる。出口部は、矩形、円形、楕円形、あるいはそれらの組合せでありうる。
図8Bの実施形態においては、出口部302の中央軸312は、中央軸304と入口部の中央軸314の交点から見て鈍角でありうる。この出口部302の位置により、散乱チャンバ300から出て患者の肌へ向かうフローがやや下方へ向けられうる。これは、患者が直ちに必要とするガスの体積流量が多い場合(例えば、患者の体重が重く、より多くのガスが必要とされる場合や、より多量の供給ガスが患者の医療呼吸に処方されている場合)に望ましいことでありうる。
【0047】
図8Bに示されるように、各散乱チャンバ300の出口部302は、当該散乱チャンバ300におけるアウトガスコレクタアセンブリに最も近い側ではなく、マスク100の内面に最も近い側に配置されている。この配置は、例えば、供給ガスの流れを患者の口および鼻から遠ざけるように偏向することを助けうる。これにより、マスク100のリブリーザ開口118を通じて進入した外気と供給ガスが、当該患者による吸入に先立って混合されうる。この配置は、例えば、供給ガスが患者により吐出されたアウトガスに捕えられて当該患者に吸入されないこと(短絡)を防止しうる。「短絡」の防止は、所望の量の供給ガスを患者が受け取るために望ましいことでありうる。これにより、供給ガスが無駄にならず、アウトガスコレクタ分析部208による患者のアウトガス組成の測定前に供給ガスが付加されることによって当該組成が不必要に希釈されてしまうことがない。
【0048】
複数の出口部の断面積は、所望の体積流量に基づいて定められうる。システムの体積流量は、当該システムにおける一地点を単位時間あたりに通過する流体の体積を示す値である。体積流量は、流れの断面積と平均流速の積として算出されうる。例えば、供給ガスの流速が一定である場合、出口部の断面積が大きい方が、同じ時間内に許容されるガス流量が大きくなる。ガス流量が大きいと、患者に供給されるガスの量が多くなる。ガス流量が小さいと、患者に供給されるガスの量が少なくなる。
【0049】
出口部302の断面積は、調節可能でありうる。これにより、出口部から出る供給ガスの流れが調節される。例えば、散乱チャンバ300は、通過する供給ガス流の調節を許容する調節部材を備えうる。調節部材は、少なくとも一つの出口部302に隣接して回転可能あるいは摺動可能でありうる。例えば、調節部材は、散乱チャンバの下部の周囲に嵌められたスリーブであり、出口部302と同様の複数の出口部を有しうる。調節部材は、摺動あるいは回転を通じて、その出口部が出口部302と完全に揃うように調節されうる。このとき出口部302が塞がれない。調節部材は、出口部302の一部を塞ぐように調節されうる。この場合、出口部302を通過する流れが減少する。
【0050】
一実施形態においては、散乱チャンバ300は、出口部302の断面積を増大させるためにフロー偏向部308の位置を調節可能に形成されうる。フロー偏向部308は、散乱チャンバ300内で回転調節あるいは摺動調節可能でありうる。これにより、出口部302から出る供給ガスの流れが調節される。例えば、フロー偏向部308は、内面112へ向かって鉛直上方に、あるいは内面112から離れるように鉛直下方に調節されうる。これにより、出口部の断面積が変更される。例えば、フロー偏向部は、散乱チャンバ300の中心軸304に沿って上面310とほぼ垂直に延びる縁部を有しうる。フロー偏向部308の鉛直上方または下方への調節により、当該縁部は、出口部302を塞いだり塞がなかったりする。
【0051】
図8Bに記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0052】
図9は、
図6のマスクにおける線3-3に沿ってマスクの下端を臨む断面斜視図であり、口アウトガスコレクタの一部を示している。
図9は、マスク100、シールド102(下端106、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、肌接触部140、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、二つのフレキシブル部材210、および二つの散乱チャンバ300を示している。
【0053】
図9の実施形態は、口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、およびアウトガスコレクタ通路206間の連通を示している。
図9に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0054】
図10は、
図6のマスクにおける線4-4に沿ってマスクの上端を臨む断面斜視図であり、鼻アウトガスコレクタと散乱チャンバの一部を示している。
図10は、マスク100、シールド102(上端104、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、肌接触部140、二つの供給ガス入口部130、二つの供給ガスアライメント部132、二つの供給ガスライン133、鼻アウトガスコレクタ204、二つのフレキシブル部材210、および二つの散乱チャンバ300(各々が中央軸304、中央軸314を有する入口部306、上面310を有するフロー偏向部308、および複数の出口部302を備えている)を示している。
図10は、散乱チャンバ300とその出口部302を
図8Aおよび
図8Bとは別角度から見た図である。
図10に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0055】
図11は、
図6のマスクにおける線5-5に沿ってマスクの上端を臨む断面斜視図であり、アウトガスコレクタチャネルの一部を示している。
図11は、マスク100、シールド102(上端104、右側部108、左側部110、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、二つの供給ガス入口部130、二つの散乱チャンバ300(各々がフロー偏向部308、中央軸312を有する複数の出口部302、および二つのフレキシブル部材210を備えている)、二つの供給ガスアライメント部132、および二つの供給ガスライン133を示している。
図11は、散乱チャンバ300とその出口部302を
図7とは別角度から見た図である。
図11に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0056】
図12は、
図2のマスクにおける線6-6に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、口アウトガスコレクタ、鼻アウトガスコレクタ、およびアウトガスコレクタチャネルの一部を示している。
図12は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、および肌接触部140を示している。
図12は、口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、およびアウトガスコレクタ通路206の間の連通を
図3とは別角度から見た図である。
図12に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0057】
図13は、
図2のマスクにおける線7-7に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、散乱チャンバの一部を示している。
図13は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、供給ガス入口部130、散乱チャンバ300(複数の出口部302、および上面310を有するフロー偏向部308を備えている)、および肌接触部140を示している。
図13は、散乱チャンバ300とその出口部302を供給ガス入口部130との関わりで別角度から見た図である。
図13に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0058】
図14は、
図2のマスクにおける線8-8に沿ってマスクの左側を臨む断面右側面図であり、散乱チャンバの別例の一部を示している。
図14は、マスク100、シールド102(上端104、下端106、内面112、外面114、および壁厚116を有している)、散乱チャンバ300(上面310を有するフロー偏向部308を備えている)、アウトガスコレクタアセンブリ200(口アウトガスコレクタ202、鼻アウトガスコレクタ204、アウトガスコレクタ通路206、およびアウトガスコレクタ分析部208を備えている)、および肌接触部140を示している。
図14は、散乱チャンバ300をアウトガスコレクタアセンブリ200との関わりで別角度から見た図である。
図14に記載された様々なコンポーネントは例示に過ぎず、コンポーネントの除去、結合、および置き換えを含む様々な変更がなされうる。
【0059】
様々な態様や形態を開示したが、当業者にとっては他の態様や形態も明らかである。ここに開示された様々な態様や形態は例示に過ぎず、限定の意図もない。真の範囲は、添付の請求項に示される。