特許7064178IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

電解めっき法により錫又は錫合金のめっき膜を形成するための錫又は錫合金めっき液及び該液を用いたバンプの形成方法に関する。更に詳しくは、半導体ウエハやプリント基板用のはんだバンプ(以下、単にバンプという。)の形成に適する錫又は錫合金めっき液及び該液を用いたバンプの形成方法に関するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

最近、半導体の微細化及び複雑化に伴い、バンプを用いるデバイスの多様化が進んでいる。デバイス種が増える中、それぞれのデバイスに適しためっき堆積層を形成する目的で、電解めっき法により、デバイス毎にめっき時の電流密度を調整して、バンプを形成している。このとき、目的を達成するために、幅広い電流密度範囲において、バンプ内にボイドを発生させないめっき液が求められている。この点において、特許文献1に記載のめっき浴では、その実施例1~10において、2A/dm2(以下、ASDという。)の電流密度のみで電気めっきを行っており、バンプ内にボイドの発生を抑制できる電流密度範囲が広くないという課題があった。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者は、の課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、特定の質量平均分子量を有するポリプロピレングリコールを特定の質量割合でめっき液中に含有させることで、例えば、2ASD~14ASDといった幅広い電流密度の範囲においてバンプ内におけるボイドの発生を抑制できることを見出し本発明に到達した。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の第1の観点の錫又は錫合金めっき液は、質量平均分子量が610~740のポリプロピレングリコールを0.05g/L~5g/L含むことで、例えば、2ASD~14ASDといった幅広い電流密度範囲においてバンプ内におけるボイドの発生を抑制することができる。
バンプ内にボイドが生じる理由については、以下のような理由が考えられる。
先ず、はんだめっきバンプにおけるボイドには、2つの発生メカニズムが考えられる。 第1の発生メカニズムは、添加剤(界面活性剤)による錫(Sn)の析出の抑制力が不足する場合である。この場合、適切に抑制された条件で錫(Sn)が析出しないと、緻密なめっき堆積層が形成されずに、めっき液がめっき堆積層中に取り込まれることで、リフロー後のバンプ内にボイドが発生し易くなる。
第2の発生メカニズムは、添加剤(界面活性剤)の抑制力が過剰な場合である。この場合、Snの析出と同時に水の電気分解により水素発生が起こり、生じた水素ガスがめっき堆積層中に取り込まれることで、リフロー後のバンプ内にボイドが発生し易くなる。
質量平均分子量が610~740の範囲にあるポリプロピレングリコールは、親水性と疎水性の両方の性質があることから、添加剤(界面活性剤)のカソード面への吸着不足を補助するととともに、過度の吸着を緩衝する効果があるため、Snの析出が適切に行われ、結果としてボイドが抑制されると考えられる。

本発明の第2の観点の錫又は錫合金めっき液では、界面活性剤が、ポリオキシエチレン(EO)とポリオキシプロピレン(PO)が縮合したノニオン系界面活性剤であるため、ポリプロピレングリコールと併用することで、より一層ボイドの発生を抑制することができる。

本発明の第3の観点のバンプの形成では、第1の観点又は第2の観点の錫又は錫合金めっき液を用いて、基材上に複数のバンプ前駆体となる錫又は錫合金めっき堆積層を、例えば、2ASD~14ASDといった幅広い電流密度の範囲において形成する。次いで、リフロー処理をする。これにより、各種デバイスに適した電流密度でめっき堆積層を形成できるとともに、内部にボイドの少ない複数のバンプを形成することができる。

この特許の権利範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 本発明の実施例で作製したレジスト層を有する半導体ウエハの平面図である。
【図2】 めっき後のめっき堆積層がリフロー後にバンプになる状況を示す断面図である。図2(a)はめっき後の断面図であり、図2(b)はリフロー後の上部が膨らんだ球状の正常バンプが形成された断面図であり、図2(c)はリフロー後の上部が膨らんだ球状のバンプ内にボイドが形成された欠陥バンプの断面図である。

代表図 図1本件の代表的な図

1 ウエハ 2 ビア(開口部) 3 レジスト層 4 バンプ 5 ボイド

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります