IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーチス エレベータ カンパニーの特許一覧

特許7064337乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法
<図1>
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図1
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図2
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図3
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図4
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図5
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図6
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図7
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図8
  • 特許-乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-26
(45)【発行日】2022-05-10
(54)【発明の名称】乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 27/00 20060101AFI20220427BHJP
   B66B 31/00 20060101ALI20220427BHJP
【FI】
B66B27/00 C
B66B31/00 D
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018008498
(22)【出願日】2018-01-23
(65)【公開番号】P2018118856
(43)【公開日】2018-08-02
【審査請求日】2021-01-13
(31)【優先権主張番号】15/416,182
(32)【優先日】2017-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591020353
【氏名又は名称】オーチス エレベータ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Otis Elevator Company
【住所又は居所原語表記】One Carrier Place,Farmington,Connecticut,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】山田 敦
(72)【発明者】
【氏名】宮島 弘光
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-018385(JP,A)
【文献】特開2004-224560(JP,A)
【文献】特開2012-148844(JP,A)
【文献】特開2000-159470(JP,A)
【文献】特開2008-195481(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 27/00
B66B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客コンベアのための診断用ステップであって、
前記乗客コンベアの内部空間の少なくとも1つの側方部を撮影し、第1手すりアセンブリが前記少なくとも1つの側方部に配置される、少なくとも1つのカメラと、
前記乗客コンベアの前記内部空間の前記少なくとも1つの側方部に向けられた、少なくとも1つの指向性マイクと、
前記カメラからの画像データ及び前記指向性マイクからの音声データを受信し、前記データを外部ネットワークに伝達する、分析ユニットと、を備えた、診断用ステップ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのカメラが、前記乗客コンベアの前記内部空間内の第1の側方部を撮影する一方のカメラと、前記乗客コンベアの前記内部空間内の、前記第1の側方部とは反対側の第2の側方部を撮影する他方のカメラとの、2つのカメラを含んでおり、
前記少なくとも1つの指向性マイクが、前記乗客コンベアの前記内部空間内の前記第1の側方部に向けられた一方のマイクと、前記乗客コンベアの前記内部空間内の前記第2の側方部に向けられた他方のマイクとの、2つのマイクを含んでいる、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項3】
前記第1の側方部から発生する音と、前記第2の側方部から発生する音とを分離するための、少なくとも1つのパーティションをさらに備えた、請求項2に記載の診断用ステップ。
【請求項4】
前記診断用ステップが、起立部分と踏面部分とを含むステップ状の構成を有し、前記カメラ、指向性マイク、及び分析ユニットが、前記起立部分と前記踏面部分とによって規定された空間内に位置している、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項5】
前記踏面部分が、少なくとも1つのメンテナンスウィンドウを含んでいる、請求項4に記載の診断用ステップ。
【請求項6】
前記カメラ及び前記指向性マイクが、前記メンテナンスウィンドウを通して調整可能である、請求項5に記載の診断用ステップ。
【請求項7】
加速度センサをさらに備え、前記分析ユニットが前記加速度センサからの加速度データを受信し、前記データを前記外部ネットワークに伝達する、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項8】
バッテリをさらに含む、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項9】
前記分析ユニットが、アンテナを含む無線ネットワークインターフェースを備えている、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項10】
前記分析ユニットが、データを記録するためのメモリを含み、前記分析ユニットが、前記記録されたデータを分析して、分析結果を前記外部ネットワークに提供する、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項11】
前記乗客コンベアがエスカレータである、請求項1に記載の診断用ステップ。
【請求項12】
少なくとも1つのカメラ及び少なくとも1つの指向性マイクを備えた診断用ステップを使用した、乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法であって、
乗客コンベアからステップを除去し、前記除去したステップの代わりに前記診断用ステップを設置することと、
前記乗客コンベアが動作している間に、前記乗客コンベアの内部空間の少なくとも1つの側方部の前記カメラから画像データを収集することであり、第1手すりアセンブリが前記少なくとも1つの側方部に配置される、前記収集することと、
前記乗客コンベアが動作している間に、前記乗客コンベアの前記内部空間の前記少なくとも1つの側方部の前記指向性マイクから音声データを収集することと、
前記画像データ及び前記音声データを外部ネットワークに伝達することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記乗客コンベアの前記内部空間の前記少なくとも1つの側方部に位置する少なくとも1つの構成要素を撮影するか、この構成要素に向くように、前記カメラ及び前記マイクを調整することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記データを分析することと、分析された前記データを前記外部ネットワークに提供することと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記乗客コンベアがエスカレータである、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、乗客コンベアに関する。より詳細には、本発明は、乗客コンベアに係る故障または動作不良の原因の判定を容易にする診断用デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレータなどの乗客コンベアは、通常、建物内の異なる階層に位置し得る踊り場間で乗客を運ぶための、ループ周りで移動する複数のステップを含んでいる。時折、エスカレータのメンテナンスまたは修理が必要である。
【0003】
メンテナンスまたは修理の間、動作音が通常はチェックされて、エスカレータが正常な状態で動作しているかが判定される。異音がする場合、慣習的なメンテナンスまたは修理のプロセスでは、経験に基づく、音を生じる構成要素の推測を行い、エスカレータに係る故障または動作不良の原因を判定するために、エスカレータから複数のステップを除去し、ステップ下のスペースにアクセスして、そのような構成要素の視覚的チェックを行う。
【0004】
このプロセスは、エスカレータの内部空間における音の反射に起因して、この音を生じている構成要素を特定することが困難であること、及び、エスカレータをシャットダウンし、ステップをエスカレータから除去した後に、可視チェックを行う必要があることから、時間がかかるとともに、労力を要する。前述のプロセスは、メンテナンスを行う人員がケガをするリスクをも伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の、及び他の考察に鑑み、乗客コンベアに係る故障または動作不良の原因の判定を容易にする診断用デバイスが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、乗客コンベアのための診断用ステップは、乗客コンベアの内部空間の少なくとも1つの側方部を撮影するための少なくとも1つのカメラと、乗客コンベアの内部空間の該少なくとも1つの側方部に向けられた、少なくとも1つの指向性マイクと、カメラからの画像データ及び指向性マイクからの音声データを受信し、データを外部ネットワークに伝達する、分析ユニットと、を備えている。
【0007】
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つのカメラ及び少なくとも1つの指向性マイクを備えた診断用ステップを使用した、乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法は、乗客コンベアからステップを除去し、除去したステップの位置に診断用ステップを設置することと、乗客コンベアが動作している間に、乗客コンベアの内部空間の少なくとも1つの側方部のカメラから画像データを収集することと、乗客コンベアが動作している間に、乗客コンベアの内部空間の該少なくとも1つの側方部の指向性マイクから音声データを収集することと、画像データ及び音声データを外部ネットワークに伝達することと、を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】エスカレータの断面図である。
図2】本発明の診断用ステップが設置された、エスカレータの概略図である。
図3図3(a)は、図2の診断用ステップの平面図であり、図3(b)は、図2の診断用ステップの正面図であり、図3(c)は、図2の診断用ステップの側面図である。
図4図2の診断用ステップの底面図である。
図5図4の分析ユニットの詳細な図である。
図6】本発明の診断用ステップの別の実施形態の底面図である。
図7】分析ユニットとパーソナルコンピュータとを繋ぐ無線ネットワークの概略図である。
図8】分析ユニットと、パーソナルコンピュータと、サーバとを繋ぐ無線ネットワークの概略図である。
図9】分析ユニットと、パーソナルコンピュータと、サーバとを繋ぐ別の例示的無線ネットワークの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明により、例として図面を参照しつつ、利点及び特徴とともに、本発明の実施形態が説明される。
【0010】
図1は、本発明の診断用デバイスが使用され得る、乗客コンベア1を概略的に示している。この実施例では、乗客コンベア1は、建物内の異なる階層の踊り場間で乗客を運ぶための、ループ周りで移動する複数のエスカレータステップ2を含んでいるエスカレータである。
【0011】
図1の例示的乗客コンベア1は、下の踊り場4と上の踊り場5との間に設置されたトラス3を備えている。第1のスプロケットホイール6は、トラス3の上方端部において回転可能に支持されており、第2のスプロケットホイール7は、トラス3の下方端部において回転可能に支持されている。駆動システム(図示せず)により、第1のスプロケットホイール6と、ハンドレール駆動スプロケット8とが回転する。ハンドレール駆動スプロケット8は、ハンドレール駆動システム10の一部を形成するプーリ9に結合されている。
【0012】
エスカレータステップ2は、複数のリンク14によって接続された複数のローラ13を含み得る、ステップチェーン12に結合されている。ステップチェーン12及びエスカレータステップ2は、駆動システムにより、第1のスプロケットホイール6を介して駆動される。通常のステップチェーン12は、エスカレータステップ2の側方部両方に、一対の平行な無限ループを含んでいる。このループは、エスカレータステップ2間を横切り、エスカレータステップ2の支持の助けになる、横方向の心棒(図示せず)によってともに接続されている。このため、図1には単一のループのみが示されているが、エスカレータが2つのループを含み、ステップチェーン12の各々が、エスカレータの側方部の各々に、トラス3の内部空間内に位置するそれぞれのスプロケットホイール6、7周りに駆動されることを理解されよう。
【0013】
無限ハンドレール15は、手すりアセンブリ16周りに渡っている。図1には単一のハンドレール15のみが示されているが、一対の無限ハンドレール15が、エスカレータステップ2の側方部の両方においてそれぞれの手すりアセンブリ16上に支持されるとともに、エスカレータの側方部の各々において、トラス3の内部空間内に位置するそれぞれのハンドレール駆動システム10によって、各々が駆動されることを理解されよう。
【0014】
図2は、ステップの形態の、本発明の例示的診断用デバイス18を示している。診断用ステップ18は、単一のエスカレータステップ2を除去し、この除去したエスカレータステップ2の位置に診断用ステップ18を取り付けることにより、メンテナンスまたは修理の間にエスカレータに簡単に設置され得る。
【0015】
図3に示すように、診断用ステップ18は、エスカレータステップ2に類似の構成を有し得、当業者には既知であるように、蹴込み部分20に結合した踏面部分19と、踏面部分19を蹴込み部分20に接続するステップアーム21(図3ではただ1つのみを示す)とを含んでいる。ステップアーム21は、心棒24によって互いに接続されており(図4)、各々が、レール上に乗るための、一方の端部上のローラ22と、横断心棒と係合するための、他方の端部上の支持部材23とを備え得、それにより、診断用ステップ18がエスカレータに設置された際に、診断用ステップ18がエスカレータステップ2とともにループ周りに駆動され得るようになっている。図3(a)は診断用ステップ18の平面図を示しており、図3(b)は診断用ステップ18の正面図を示しており、図3(c)は、診断用ステップ18の側面図を示している。
【0016】
踏面部分19の外側表面19aは、乗客の足を受けるとともに、前進パスの間は概して上方を向いている、エスカレータステップ2の表面に対応する。踏面部分19は、診断用ステップ18の内側にアクセスするための、少なくとも1つのメンテナンスウィンドウ25(この実施例では3つ)を含んでいる。
【0017】
診断用ステップ18は、踏面部分19、蹴込み部分20、及びステップアーム21によって規定される空間内に、少なくとも1つのカメラ26、少なくとも1つの指向性マイク28、及び、分析ユニット29を含んでいる。図4に示す実施形態では、診断用ステップ18は、2つのカメラ26と、2つのマイク28とを含んでいる。各カメラ26は、ブラケットなどにより、踏面部分19の内側表面19bに取り付けられ得、様々な方向を撮影するように調整可能であり得る。各カメラ26は、LEDライトを含み得る。この実施形態では、トラス3の内部空間において、1つのカメラが、一方の側方部(たとえば、図2の左側)に位置する1つまたは複数の構成要素を撮影するように調整されており、1つのカメラが、他方の側方部(たとえば、図2の右側)に位置する1つまたは複数の構成要素を撮影するように調整されている。指向性マイク28も、ブラケットなどにより、踏面部分19の内側表面19bに取り付けられ得、様々な方向を向くように調整可能であり得る。この実施形態では、トラス3の内部空間において、1つのマイク28が、右側の1つまたは複数の構成要素を向くように調整されており、1つのマイク28が、左側に位置する1つまたは複数の構成要素を向くように調整されている。
【0018】
この方法で、カメラ26とマイク28とは、左側と右側とに位置する各構成要素の画像または音を別々に収集し得る。そのような構成要素は、ハンドレール駆動システム10またはスプロケットホイール6、7などの構成要素を含み得る。カメラ26及びマイク28は、診断用ステップ18をエスカレータに設置した後に、メンテナンスウィンドウ25を通して調整され得る。
【0019】
分析ユニット29は、踏面部分19の内側表面19bに取り付けられ得る。分析ユニット29の詳細な図が、図5に示されている。分析ユニット29は、メモリ31を含むプリント回路ボード30と、アンテナ34を含む3Gモデム、WiFiインターフェースなどの無線ネットワーク・インターフェース・デバイス32と、診断用ステップ18に含まれる構成要素すべてに電力を提供するためのバッテリ35とを備え得る。指向性マイク28及びカメラ26は、音声データ及び画像データを提供するように、プリント回路ボード30に接続されている。加速度センサ36も、加速度データを提供するように、プリント回路ボードに接続されている場合がある。プリント回路ボード29は、カメラ26、マイク28、及びセンサ36からのアナログデータまたはデジタルデータを受信し、必要に応じてアナログデータをデジタルデータに変換し、そのようなデータをメモリ31に記録する。音声データ及び画像データは、同期する。プリント回路ボード29は、そのようなデータをさらに分析する場合がある。データ及び分析結果は、無線ネットワーク・インターフェース・デバイス32を介して、無線ネットワーク38(図7から図9)に提供され得る。
【0020】
別の実施形態では、カメラ26自体が、SDカードなどのメモリまたはストレージと、WiFiインターフェースなどの無線ネットワーク・インターフェース・デバイスとを含み得る。画像データは、メモリまたはストレージに記録され得、無線ネットワークを通して直接アクセス可能になる。
【0021】
図6は、トラスの右側から発生する音と、トラスの左側から発生する音とを分離して、より正確な音の収集を可能にするために、パーティション37が踏面部分19の内側表面19bに設けられた、さらなる実施形態を示している。この実施形態では、2つのパーティション37が設けられている。しかし、他の実施形態では、音を分離するのに、1つのパーティション37で十分である場合がある。
【0022】
図7を参照すると、データは、タブレット、スマートフォンなどの形態である場合があるパーソナルコンピュータ40に、無線ネットワーク38を介して伝達され得る。サービスエンジニアは、音を生じている、トラス3の左側に位置する構成要素の対応する画像を見ながら、トラス3の左側から発生する音を聞き得る。音と画像は、左側をチェックした後に、右側に切り換えられ得る。これにより、トラス3の内側の音の反響に関わらず、左側に位置する構成要素か、右側に位置する構成要素かの、どの構成要素が、異音を生じているかを、サービスエンジニアが容易に発見することを可能にし、また、同時に、異音を生じている構成要素を、サービスエンジニアが視覚的にチェックすることをも可能にする。これにより、エスカレータに係る故障または動作不良の原因を判定するための時間がかなり短縮され、エスカレータを停止し、エスカレータステップ2の下の空間にアクセスする必要がなくなる。
【0023】
図8は、分析ユニット29が、マイク28、カメラ26、及び/またはセンサ36からのデータを分析し、分析結果がサービスエンジニアのパーソナルコンピュータ40に伝達される、別の実施形態を示している。分析結果には、対応する画像を伴う異音の検出が含まれ得、また、この分析結果により、サービスエンジニアが、エスカレータに係る故障または動作不良の原因を速やかに判定することが可能になり得る。サービスエンジニアは、記録のために、サーバ42にそれらの結果をアップロードし得る。サーバ42は、現場から離れている場合があり、記録されたデータは、予防的メンテナンスのために使用され得る。このプロセスは、無線ネットワーク38を介して実施される。
【0024】
図9は、データ及び/または分析されたデータがサーバ42に伝達される、さらなる実施形態を示している。サーバ42は、現場から離れている場合がある。データは記録され、また、サーバ42でさらに分析され得る。記録されたデータは、予防的メンテナンスのために使用され得る。サーバ42は、さらなる分析結果をサービスエンジニアのパーソナルコンピュータ40に提供し得る。このプロセスも、無線ネットワーク38を介して実施される。
【0025】
本発明を、限定的数の実施形態のみと関連して詳細に記載してきたが、本発明がそのような開示の実施形態に限定されないことは、容易に理解されるものとする。むしろ、本発明は、これまでに記載されていないが、本発明の精神及び範囲と同等である、任意の数の変形形態、変更形態、代替形態、または均等の構成を包含するように変更することができる。さらに、本発明の様々な実施形態を記載したが、本発明の態様には、記載の実施形態のいくつかのみが含まれる場合があることを理解されよう。したがって、本発明は、上述の記載によって限定されるものとは見られず、添付の特許請求の範囲の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9