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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-26
(45)【発行日】2022-05-10
(54)【発明の名称】包装用箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/493 20060101AFI20220427BHJP
   B65D 5/497 20060101ALI20220427BHJP
【FI】
B65D5/493 110
B65D5/497
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018102013
(22)【出願日】2018-05-29
(65)【公開番号】P2019206357
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2020-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000202154
【氏名又は名称】相互印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】徳田 修
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02964230(US,A)
【文献】実開昭60-101419(JP,U)
【文献】特開2008-290768(JP,A)
【文献】実開平06-051121(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0251797(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/493-5/497
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、側板と、前記底板に対向する蓋板とを含む箱本体部と、
板状のトレイ本体部と、前記トレイ本体部における第1方向に沿って延びる第1仕切部とを含み、前記底板の上に配置されるトレイ
とを備え、
前記第1仕切部は、前記トレイ本体部から前記蓋板に向かって切り起こされる一対の起立片であって、前記第1方向に沿って延びる直線状の連結部を介して前記トレイ本体部と各々連結される一対の起立片を含み、
前記一対の起立片の各前記連結部は、前記第1方向に沿って延びる1つの直線(32)の両側に前記1つの直線(32)からずれた位置において、前記第1方向に第1間隔を空けて並んでおり、
前記一対の起立片は、各々、前記一対の起立片が前記トレイ本体部から前記蓋板に向かって切り起こされる前の前記トレイ本体部から起立していないときに前記1つの直線(32)に対し各前記連結部と同じ側に位置し、前記第1方向に沿って他方の起立片側に突出する突出部であって、前記一対の起立片が前記トレイ本体部から起立しているときに、天側面及び底側面のうち底側面が互いに当接され、互いに係合される突出部を有する、包装用箱。
【請求項2】
前記一対の起立片は、各々、前記天側面及び前記底側面のうちの少なくとも一方に、前記連結部と交差する直線状の凹部が形成されており、各前記突出部は、前記凹部よりも前記他方の起立片側に配設される、請求項1に記載の包装用箱。
【請求項3】
前記トレイは、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2仕切部を有しており、
前記第2仕切部は、山折り可能な第1折目を山折りにし、前記第1折目の両側に前記第1折目と第2間隔を空けて形成され、谷折り可能な2つの第2折目を谷折りにすることによって形成される、請求項1又は請求項2に記載の包装用箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中仕切を有する包装用箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中仕切を有する包装用箱として、特許文献1には、包装用箱の底板の上に載置されるトレイを含む包装用箱が記載されている。特許文献1に記載の包装用箱においては、トレイに複数の横仕切と、複数の縦仕切とが形成される。複数の横仕切は、仕切片をトレイから切り起こすことによって形成される。複数の縦仕切は、各々、1つの山折り線と2つの谷折り線とにおいて、トレイを折り曲げることによって形成される。また、複数の横仕切は、各々、両端部において、隣り合う2つの縦仕切に結合しており、当該2つの縦仕切によって、倒れないように支持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公昭48-790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の包装用箱においては、複数の横仕切が複数の縦仕切と結合するように形成されることから、トレイに中仕切を形成する工程が複雑になり、トレイに中仕切を形成する工程の機械化は困難になる。
【0005】
また、特許文献1に記載の包装用箱においては、縦仕切を形成するトレイ上の一部領域が、横仕切を形成するトレイ上の一部領域として切り起こされ、複数の縦仕切において、横仕切との結合部の片側方向に欠損部分が生じている。複数の縦仕切が、横仕切との結合部の片側方向に欠損部分を有することから、複数の横仕切は、結合部の片側方向に倒れやすくなり、当該方向において、包装用箱に収容される被収容物を支持する支持強度が小さくなっている。従って、横仕切が延びる方向に直交する2方向の両方において、十分な強度で被収容物を支持するためには、設計マージンを大きくとる必要があり、製造コストの増大、又は重量の増大を招く。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、トレイに中仕切を形成する工程を容易にできるとともに、中仕切に直交する2方向の両方において、同程度の支持強度で被収容物を支持でき、十分な支持強度で容易に被収容物を支持できる包装用箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示する包装用箱は、箱本体部と、トレイとを備える。前記箱本体部は、底板と、側板と、前記底板に対向する蓋板とを含む。前記トレイは、板状のトレイ本体部、及び前記トレイ本体部における第1方向に沿って延びる第1仕切部を含み、前記底板の上に配置される。前記第1仕切部は、一対の起立片を含む。前記一対の起立片は、前記トレイ本体部から前記蓋板に向かって切り起こされ、前記第1方向に沿って延びる直線状の連結部を介して前記トレイ本体部と各々連結される。また、前記一対の起立片の各前記連結部は、前記第1方向に沿って延びる1つの直線(32)の両側に前記1つの直線(32)からずれた位置において、前記第1方向に第1間隔を空けて並んでいる。また、前記一対の起立片は、各々、前記一対の起立片が前記トレイ本体部から前記蓋板に向かって切り起こされる前の前記トレイ本体部から起立していないときに前記1つの直線(32)に対し各前記連結部と同じ側に位置する突出部を有する。各前記突出部は、前記第1方向に沿って他方の起立片側に突出し、前記一対の起立片が前記トレイ本体部から起立しているときに、天側面及び底側面のうち底側面が互いに当接され、互いに係合される。
【0008】
本願に開示する包装用箱において、前記一対の起立片は、各々、前記天側面及び前記底側面のうちの少なくとも一方に、前記連結部と交差する直線状の凹部が形成されている。そして、各前記突出部は、前記凹部よりも前記他方の起立片側に配設される。
【0009】
また、本願に開示する包装用箱において、前記トレイは、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2仕切部を有している。前記第2仕切部は、山折り可能な第1折目を山折りにし、谷折り可能な2つの第2折目を谷折りにすることによって形成される。前記2つの第2折目は、前記第1折目の両側に前記第1折目と第2間隔を空けて形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装用箱によれば、第1方向に沿って延びる第1仕切部が一対の起立片を含み、一対の起立片の各連結部が、第1方向に沿って延び、且つ第1方向に第1間隔を空けて並んでいる。一対の起立片の各突出部は、第1方向に沿って他方の起立片側に突出し、一対の起立片がトレイ本体部から起立しているときに、底側面が互いに当接され、互いに係合される。
【0011】
以上のように、各突出部の底側面が互いに当接され、各突出部が互いに係合されることから、一対の起立片は、トレイ本体部から起立しているときに互いに支持し合って、起立状態を維持する。従って、第1仕切部は、第1仕切部に直交する2方向の両方において、同程度の支持強度で被収容物を支持でき、十分な支持強度で容易に被収容物を支持できる。また、一対の起立片がトレイ本体部から起立しているときに、各突出部の底側面を互いに当接させ、各突出部を互いに係合させるだけの簡易な工程によって、第1仕切部を形成でき、トレイに中仕切を形成する工程を容易にできる。その結果、トレイに中仕切を形成する工程の機械化も容易になる。
【0012】
また、本発明の包装用箱によれば、一対の起立片は、各々、直線状の凹部が形成されており、各突出部が、凹部よりも他方の起立片側に配設される。従って、各突出部を互いに係合させるように、一対の起立片を撓ませることが容易になり、一対の起立片を第1仕切部に組み立てる工程を容易にすることができ、トレイに第1仕切部を形成する工程を更に容易にすることができる。その結果、トレイに中仕切を形成する工程の機械化も更に容易になる。
【0013】
また、本発明の包装用箱によれば、トレイは、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2仕切部を有している。第2仕切部は、山折り可能な第1折目を山折りにし、谷折り可能な2つの第2折目を谷折りにすることによって形成される。2つの第2折目は、第1折目の両側に第1折目と第2間隔を空けて形成される。従って、簡易な工程によって第2仕切部を形成でき、様々なサイズの被収容物を安定した状態で収容できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る包装用箱を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る箱本体部を示す展開図である。
図3】本発明の実施形態に係るトレイを示す展開図である。
図4】(a)は、本発明の実施形態に係る第1状態における要部を示す拡大斜視図である。(b)は、本発明の実施形態に係る第2状態における要部を示す拡大斜視図である。
図5】(a)は、本発明の他の実施形態に係る第1状態における要部を示す拡大斜視図である。(b)は、本発明の他の実施形態に係る第2状態における要部を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る包装用箱に関する実施の形態について、添付の図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、本発明を実施するに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この形態に限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る包装用箱を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る箱本体部を示す展開図である。図3は、本発明の実施形態に係るトレイを示す展開図である。図4(a)は、本発明の実施形態に係る第1状態における要部を示す拡大斜視図である。図4(b)は、本発明の実施形態に係る第2状態における要部を示す拡大斜視図である。本明細書においては、図2における紙面の表側面を箱本体部における「外側面」と称し、図2における紙面の裏側面を箱本体部における「内側面」と称する。また、本明細書においては、図3における紙面の表側面をトレイにおける「天側面」と称し、図3における紙面の裏側面をトレイにおける「底側面」と称する。
【0017】
図1に示すように、実施形態に係る包装用箱は、図示しない被収容物を収容可能な収容空間Sを形成する箱本体部10と、トレイ20とを備える。箱本体部10は、底板11と、側板12と、底板11に対向する蓋板13とを含む。底板11、側板12、蓋板13の各内側面は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、箱本体部10の内側に向き、底板11、側板12、蓋板13の各外側面は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、箱本体部10の外側に向く。トレイ20は、板状のトレイ本体部21と、横仕切である複数の第1仕切部22とを含み、底板11の上に配置される。複数の第1仕切部22は、各々、トレイ本体部21における第1方向X1に沿って延びる。第1方向X1は、実施形態においては、矩形状のトレイ本体部21における短辺方向である。また、トレイ20は、縦仕切である少なくとも1つの第2仕切部23を含む。また、トレイ20は、トレイ本体部21の底側面が底板11の内側面に接するように、底板11の上に配置される。
【0018】
実施形態においては、図2に示すように、底板11は、矩形状であり、四辺に4つの側板12、すなわち第1側板12A、第2側板12B、第3側板12C、第4側板12Dが折目51、折目52、折目53、折目54を介して連設される。4つの側板12は、各々、細長い方形状に形成される。折目51及び折目52は、底板11の四辺のうち2つの短辺に形成され、折目53及び折目54は、底板11の四辺のうち2つの長辺に形成される。
【0019】
蓋板13は、図2に示すように、第3側板12Cにおける底板11に連設される辺と反対側の辺に、折目55を介して連設される。蓋板13は、底板11と同一の形状を有する。また、蓋板13における第3側板12Cに連設される辺と反対側の辺には、差込片61が折目を介して連設される。差込片61は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、差込片61の外側面が後述する補強片77の外側面に接するように、収容空間Sに向かって差し込まれる。
【0020】
また、図2に示すように、第3側板12Cは、底板11の2つの長辺に沿って延びる方向における両端部に、第1フラップ片71、第2フラップ片72が各々折目を介して連設される。第4側板12Dは、底板11の2つの長辺に沿って延びる方向における両端部に、第3フラップ片73、第4フラップ片74が各々折目を介して連設される。第1フラップ片71、第3フラップ片73の各外側面は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、第1側板12Aの内側面に貼り合わされる。第2フラップ片72、第4フラップ片74の各外側面は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、第2側板12Bの内側面に貼り合わされる。
【0021】
また、図2に示すように、第4側板12Dにおける底板11と連設される辺と反対側の辺には、補強片77が折目を介して連設される。補強片77は、第4側板12Dとほぼ同一の形状を有する。補強片77の内側面は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、第4側板12Dの内側面に貼り合わされる。
【0022】
また、図2に示すように、第1側板12Aにおける底板11と連設される辺と反対側の辺には、第5フラップ片75が、折目を介して連設される。第2側板12Bにおける底板11と連設される辺と反対側の辺には、第6フラップ片76が、折目を介して連設される。第5フラップ片75、第6フラップ片76は、箱本体部10が収容空間Sを形成するとき、蓋板13の内側で収容空間Sを覆う。
【0023】
第1仕切部22は、図1図3に示すように、一対の起立片30を含む。一対の起立片30は、図4に示すように、直線状の連結部31を介してトレイ本体部21と各々連結され、トレイ本体部21から蓋板13に向かって切り起こされる。連結部31は、第1方向X1に沿って延びている。実施形態においては、6対の起立片30がトレイ本体部21に形成されており、トレイ本体部21に、6つの第1仕切部22が形成されている。6つの第1仕切部22は、第2仕切部23の両側に、3つずつ、2列に並ぶようにトレイ本体部21に形成されており、第1仕切部22と第2仕切部23とによって、収容空間Sは合計8つの小空間に仕切られる。従って、包装用箱は、8個の被収容物を安定的に収容可能である。
【0024】
また、図4に示すように、一対の起立片30の各連結部31は、第1方向X1に第1間隔L1を空けて並んでいる。また、一対の起立片30は、各々、突出部33を有する。一対の起立片30の各突出部33は、第1方向X1に沿って他方の起立片30側に突出している。すなわち、一対の起立片30のうち、第1起立片30Aの突出部33は、第1方向X1に沿って第2起立片30B側に突出しており、第2起立片30Bの突出部33は、第1方向X1に沿って第1起立片30A側に突出している。
【0025】
そして、各突出部33は、一対の起立片30がトレイ本体部21から起立しているときに、天側面33a及び底側面33bのうち底側面33bが互いに当接され、互いに係合される。
【0026】
以上、図1図4を参照して説明したように、実施形態の包装用箱によれば、第1方向X1に沿って延びる第1仕切部22が一対の起立片30を含み、一対の起立片30の各連結部31が、第1方向X1に沿って延び、且つ第1方向X1に第1間隔L1を空けて並んでいる。また、一対の起立片30の各突出部33は、第1方向X1に沿って他方の起立片30側に突出し、一対の起立片30がトレイ本体部21から起立しているときに、底側面33bが互いに当接され、互いに係合される。
【0027】
以上のように、各突出部33の底側面33bが互いに当接され、各突出部33が互いに係合されることから、一対の起立片30は、トレイ本体部21から起立しているときに互いに支持し合って、起立状態を維持する。従って、第1仕切部22は、第1仕切部22に直交する2方向の両方において、同程度の支持強度で被収容物を支持でき、十分な支持強度で容易に被収容物を支持できる。
【0028】
次に、図4を参照して、第1仕切部22を更に詳細に説明する。図4に示すように、一対の起立片30は、各々、概略五角形形状を有し、連結部31に沿った辺に交わる2辺のうち他方の起立片30側の辺33cが、連結部31に直交する方向に対して他方の起立片30側に傾いている。辺33cが、他方の起立片30側に傾いていることによって、他方の起立片30側に突出するように、突出部33が形成される。
【0029】
また、一対の起立片30は、各々、直線状の凹部34が天側面33a及び底側面33bの少なくとも一方に形成されている。実施形態においては、凹部34は天側面33aに形成される。また、一対の起立片30の各凹部34は、連結部31と交差しており、各突出部33は、凹部34よりも他方の起立片30側に配設される。なお、実施形態においては、各凹部34は、連結部31の両端部である第1端部31a及び第2端部31bのうち、他方の起立片30側の第1端部31aにおいて連結部31と交わっている。
【0030】
更に、実施形態においては、一対の起立片30における各連結部31は、第1方向X1に沿って延びる1つの直線32上に配設される。従って、各突出部33が互いに係合されるとき、一対の起立片30は、トレイ本体部21に対して垂直に近い角度に起立され、各突出部33の底側面33bにおいて互いに当接される領域の面積は最大となり、各突出部33の係合状態を安定的に維持できる。
【0031】
以上、図4を参照して説明したように、実施形態の包装用箱によれば、一対の起立片30の各々に、直線状の凹部34が形成されており、各突出部33は、凹部34よりも他方の起立片30側に配設される。従って、各突出部33を互いに係合させるように、一対の起立片30を撓ませることが容易になり、一対の起立片30を第1仕切部22に組み立てる工程を更に容易にすることができる。その結果、トレイ20に第1仕切部22を形成する工程の機械化を更に容易にすることができる。
【0032】
次に、図1及び図3を参照して、第2仕切部23を説明する。第2仕切部23は、第1方向X1に交差する第2方向X2に沿って延びており、山折り可能な第1折目41を山折りにし、谷折り可能な2つの第2折目42を谷折りにすることによって形成される。また、2つの第2折目42は、第1折目41の両側に第1折目41と第2間隔L2を空けて形成される。実施形態においては、第2仕切部23は、第1方向X1におけるトレイ本体部21の中央部に形成されている。なお、実施形態においては、第2方向X2は、第1方向X1に直交する方向である。
【0033】
以上、図1及び図3を参照して説明したように、実施形態の包装用箱によれば、トレイ20は、第1方向X1に交差する第2方向X2に沿って延びる第2仕切部23を有している。第2仕切部23は、山折り可能な第1折目41を山折りにし、谷折り可能な2つの第2折目42を谷折りにすることによって形成される。2つの第2折目42は、第1折目41の両側に第1折目42と第2間隔L2を空けて形成される。従って、簡易な工程によって第2仕切部23を形成でき、様々なサイズの被収容物を安定した状態で収容できる。
【0034】
以上、図面(図1図4)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1))。
【0035】
(1)図1図4を参照して説明したように、上記実施形態においては、一対の起立片30における各連結部31は、1つの直線32上に配設されるが、これに限られず、各連結部31は、第1方向X1に沿って延びてさえいれば、1つの直線32からずれた位置に配設されてもよい。例えば、図5に示すように、一対の起立片30における各連結部31が、第1方向X1に沿って延び、且つ1つの直線32を間に挟んで両側に位置するように、各連結部31を1つの直線32からずれた位置に配設することができる。各連結部31が、1つの直線32に対して各突出部33と同じ側に位置することによって、各突出部33が互いに係合されるとき、各連結部31は、90度よりも大きな角度に折り曲げられることとなり、第1仕切部22によって、より大きな支持強度で被収容物を支持できる。
【符号の説明】
【0036】
L1…第1間隔
L2…第2間隔
X1…第1方向
X2…第2方向
10…箱本体部
11…底板
12、12A、12B、12C、12D…側板
13…蓋板
20…トレイ
21…トレイ本体部
22…第1仕切部
23…第2仕切部
30、30A、30B…起立片
31…連結部
32…直線
33…突出部
33a…天側面
33b…底側面
34…凹部
41…第1折目
42…第2折目
図1
図2
図3
図4
図5