(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-26
(45)【発行日】2022-05-10
(54)【発明の名称】正極電池端子アンテナのグランドプレーン
(51)【国際特許分類】
H01M 50/569 20210101AFI20220427BHJP
H01M 6/06 20060101ALI20220427BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220427BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20220427BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20220427BHJP
H01Q 1/50 20060101ALI20220427BHJP
H01M 50/559 20210101ALN20220427BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M6/06 B
H01M10/48 P
H01M50/284
H01Q1/22 Z
H01Q1/50
H01M50/559
(21)【出願番号】P 2019522283
(86)(22)【出願日】2017-11-01
(86)【国際出願番号】 US2017059465
(87)【国際公開番号】W WO2018085343
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-09-28
(32)【優先日】2016-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315014051
【氏名又は名称】デュラセル、ユーエス、オペレーションズ、インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】ジョーダン、ブーリルコフ
(72)【発明者】
【氏名】ジョルン、リーマー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート、パブリンスキー
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン、ジェイ.スペクト
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ、タルコ
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ、コロナド
【審査官】上野 文城
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-518682(JP,A)
【文献】特開2010-142083(JP,A)
【文献】特開2007-282102(JP,A)
【文献】特開2001-053522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/22
H01M 6/06
H01M 10/48
H01M 50/284
H01M 50/543 - 569
H01Q 1/50
H02J 7/00 - 12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
アンテナのグランドプレーンとしての電池の正端子であって、第1の表面積を含む第1の導電性外面を有する電池の正端子と、
第2の表面積を含む第2の導電性外面を有する電池の負端子と、
通信回路、前記アンテナおよび前記電池の前記第1の導電性外面に電気的に接続されたアンテナインピーダンス整合回路と
を含み、
前記第1の表面積が前記第2の表面積よりも大きい、装置。
【請求項2】
前記第1の導電性外面がアルカリ電池の正極に電気的に接続し、前記第2の導電性外面がアルカリ電池の負極に電気的に接続する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記通信回路のグランドプレーンが前記電池の前記負端子に電気的に接続する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記アンテナインピーダンス整合回路が、第1の通信周波数について、前記インピーダンス整合回路の入力インピーダンスを前記インピーダンス整合回路の出力インピーダンスに変換するように構成されたバランを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の導電性外面の電気長が、前記通信回路によって前記アンテナインピーダンス整合回路に伝送された信号の波長0.25よりも長く、
前記第1の導電性外面の前記電気長が、(i)前記第1の導電性外面を介した信号の伝搬時間と(ii)前記第1の導電性外面の物理長に等しい距離にわたる自由空間における信号の伝搬時間との比率が乗算された前記第1の導電性外面の物理長である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の導電性外面の前記電気長が、前記通信回路が前記信号を伝送した結果として、前記アンテナから前記アンテナインピーダンス整合回路に戻る反射電力を最小限にするように構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記アンテナインピーダンス整合回路が、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを含み、(i)前記コンデンサおよび(ii)前記インダクタのうちの少なくとも1つが、前記通信回路と前記電池の前記正端子との間で電気的に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電池が一次アルカリ電池を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記バランが磁性フェライトに巻かれた第1の巻線および第2の巻線を含み、前記第1の巻線の第1の端部が前記アンテナに電気的に接続され、前記第1の巻線の第2の端部が前記電池の前記正端子に電気的に接続される、請求項4に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の巻線の第1の端部
および第2の端部が前記アンテナに電気的に接続さ
れる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
方法であって、
アンテナのグランドプレーンとしての電池の正端子であって、第1の表面積を含んだ第1の導電性外面を含む電池の正端子を提供することと、
前記第1の表面積よりも小さい第2の表面積を含んだ第2の導電性外面を含む電池の負端子を提供することと、
アンテナインピーダンス整合回路を提供することと、
前記アンテナインピーダンス整合回路を前記電池の前記正端子に電気的に接続することと、
前記アンテナインピーダンス整合回路を通信回路および前記アンテナに電気的に接続することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記通信回路のグランドプレーンを前記電池の前記負端子に電気的に接続することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記通信回路によって前記インピーダンス整合回路に伝送された信号に生ずる入力インピーダンスを、出力インピーダンスに変換するように構成されたバランを提供することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記通信回路によって前記アンテナインピーダンス整合回路に伝送される信号の波長0.25よりも長い電気長を含む前記第1の導電性外面を提供することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記通信回路が前記信号を伝送した結果として、前記アンテナから前記アンテナインピーダンス整合回路に戻る反射電力を最小限にする電気長を含む前記第1の導電性外面を提供することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを含む前記アンテナインピーダンス整合回路を提供することと、(i)前記コンデンサおよび(ii)前記インダクタのうちの少なくとも1つを、前記通信回路と前記電池の前記正端子との間で電気的に接続することとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
一次アルカリ電池を提供することと、
前記一次アルカリ電池の正極を金属電池缶に電気的に接続することと、
前記アンテナインピーダンス整合回路を前記一次アルカリ電池の前記正極に電気的に接続することと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
バランの出力インピーダンスが前記アンテナの入力インピーダンスに近似するように、磁性フェライトに巻かれた第1の巻線および第2の巻線を含む前記バランを提供することと、
前記第1の巻線の第1の端部を前記アンテナに電気的に接続することと、
前記第1の巻線の第2の端部を前記電池の前記正端子に電気的に接続することと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の巻線の第1の端部
および第2の端部を前記通信回路に電気的に接続するこ
と を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記通信回路、前記アンテナインピーダンス整合回路、前記アンテナ、および前
記電池の前記正端子を使用したデータの送受信に関連して、前記電池にかかる負荷の補正を含む、前記電池の残容量に関連するデータを計算すること
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記通信回路、前記インピーダンス整合回路、前記アンテナ、および前
記電池の前記正端子を使用して、前
記電池の残容量に関連する前記データを伝送すること
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第1の電流を前
記電池から引き込む間に前
記電池の前記正端子を前記アンテナの前記グランドプレーンとして使用して、前記アンテナの第1の実効放射電力を含む前記電池の残容量に関連する前記データを伝送すること
を含み、
前記アンテナの第2の実効放射電力が、前記第1の電流を前
記電池から引き込む間に前
記電池の前記負端子を前記アンテナの前記グランドプレーンとして使用した前記アンテナの実効放射電力を含み、
前記アンテナの前記第1の実効放射電力が、前記アンテナの前記第2の実効放射電力の少なくとも2倍である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第1の電流を前
記電池から引き込む間に前
記電池の前記正端子を前記アンテナの前記グランドプレーンとして使用して、前記アンテナの第1の実効放射電力を含む前
記電池の残容量に関連する前記データを伝送すること
を含み、
前記アンテナの第2の実効放射電力が、第2の電流を前
記電池から引き込む間に前
記電池の前記負端子を前記アンテナのグランドプレーンとして使用した前記アンテナの実効放射電力を含み、
前記アンテナの前記第1の実効放射電力が、前記アンテナの前記第2の実効放射電力と
等しく、前記第2の電流が前記第1の電流よりも大きい、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記アンテナの前記第1の実効放射電力で伝送された前記データを、前記データが前記アンテナの前記第2の実効放射電力で伝送された場合よりもアンテナから離れた距離にある読取機で受信すること
を含む、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、通信システムにおいて電池の外面をアンテナのグランドプレーンとして使用するための装置および方法に関し、具体的には、電池状態情報を通信するアンテナのグランドプレーンとしての電池の正端子および導電性外面、一般的には金属電池の缶もしくはケーシングを使用するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セル上の電池残量計では、ユーザが2つのボタンを押し、数秒間待ってから、電池の充電状態の表示を観察する必要がある。このような解決策は、電池を交換する必要があるかどうかを判断するために電池を機器から取り外して、電池を確認することが必要な場合がある。したがって、残容量を確認するために電池を機器から取り外すことを回避する解決策は、消費者に大きな利点を提供する。
【0003】
いくつかの実施形態では、電池状態は、磁気ダイバータおよび電池ラベル上の薄箔アンテナと共に、アナログ・ディジタル変換器(ADC)および近距離無線通信(NFC)集積回路(IC)を使用した遠隔表示によって検出されてもよい。例えばスマートフォン上で実行されるアプリケーションソフトウェアは、電池状態情報を遠隔的に受信するために使用されてもよい。このような電池状態情報は、電池状態をユーザに示すために使用される電池電圧を含んでもよい。
【0004】
例えば電池セルのラベル上に直接設けられる場合、従来の実装されたシリコン集積回路は、関連する個別の抵抗器およびコンデンサと共に、多くの既存の機器の空洞の能力を超えてセルの直径を増大させる場合がある。さらにいくつかの実施形態では、NFC検出範囲は数センチメートルに制限されてもよい。
【0005】
金属表面付近でのRF送受信機の動作は、例えばアンテナを金属表面に寄生結合させるなどの技術的課題を呈することがある。いくつかの実施形態では、電池セルを導電性金属缶で構築してもよく、例えば鋼鉄、特に消費者が入手可能な一次アルカリ電池で構築してもよい。無線送信機回路に設けられたアンテナ付近にこのような金属表面が存在すると、アンテナは著しく離調し、性能が低下し、受信機器までの使用可能範囲が狭くなる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
例示的な一実施形態は、第1の表面積を含む第1の導電性外面を有する電池の正端子と、第2の表面積を含む第2の導電性外面を有する電池の負端子と、通信回路、アンテナおよび電池の正端子に電気的に接続されたアンテナインピーダンス整合回路とを含んだ装置を含む。第1の表面積は第2の表面積よりも大きい。
【0007】
別の例示的な実施形態は、第1の表面積を含む第1の導電性外面を有する電池の正端子を提供することと、第1の表面積よりも小さい第2の表面積を含む第2の導電性外面を有する電池の負端子を提供することと、アンテナインピーダンス整合回路を提供することと、アンテナインピーダンス整合回路を電池の正端子に電気的に接続することとを含んだ方法を含む。
【0008】
さらに別の例示的な実施形態は、第1の表面積を含む一次アルカリ電池の負端子を提供することと、第1の表面積よりも大きい第2の表面積を含む一次アルカリ電池の正端子をアンテナのグランドプレーンとして提供することと、アンテナインピーダンス整合回路を提供することと、アンテナインピーダンス整合回路を一次アルカリ電池の正端子に電気的に接続することと、アンテナインピーダンス整合回路を通信回路およびアンテナに電気的に接続することと、通信回路、アンテナインピーダンス整合回路、アンテナ、および一次アルカリ電池の正端子を使用したデータの送受信に関連して電池にかかる負荷の補正を含む、電池の残容量に関連するデータを計算することとを含んだ方法を含む。このような一次アルカリ電池では、負極は亜鉛を含み、正極は酸化マンガンを含むことができる。さらに別の任意の形態では、電池は一次亜鉛-炭素電池であり、電池は負極、正極および電解液を含む。一次アルカリ電池または一次亜鉛-炭素電池などの一次電池であることに加えて、電池は一次リチウム電池であってもよい。あるいは、電池は二次電池とすることができ、例えばニッケル水素(NiMH)電池、ニッケルカドミウム(NiCad)電池、銀/亜鉛電池、ニッケル/亜鉛電池、またはリチウム固体充電式電池などの二次電池とすることができる。充電式電池ケミストリの場合、電池の端子は充電中または放電中に切り替わる。一般に、導電性金属電池缶が正端子に電気的に接続されるという条件で、本開示に従って任意の電池ケミストリを使用してもよい。
【0009】
本開示の教示によれば、任意の1つ以上の装置または方法の前述の態様は、以下の任意の1つ以上の任意の形態をさらに含んでもよい。
【0010】
任意の一形態では、第1の導電性外面は一次アルカリ電池の正極に電気的に接続し、第2の導電性外面は一次アルカリ電池の負極に電気的に接続する。
【0011】
別の任意の形態では、通信回路のグランドプレーンは電池の負端子に電気的に接続する。
【0012】
さらに別の任意の形態では、アンテナインピーダンス整合回路は、第1の通信周波数について、インピーダンス整合回路の入力インピーダンスをインピーダンス整合回路の出力インピーダンスに変換するように構成されたバランを含む。
【0013】
さらに別の任意の形態では、第1の導電性外面の電気長は、通信回路によってアンテナインピーダンス整合回路に伝送された信号の波長0.25よりも長く、第1の導電性外面の電気長は、(i)第1の導電性外面を介した信号の伝搬時間と(ii)第1の導電性外面の物理長に等しい距離にわたる自由空間における信号の伝搬時間との比率が乗算された第1の導電性外面の物理長である。
【0014】
さらに別の任意の形態では、第1の導電性外面の電気長は、通信回路が信号を伝送した結果としてアンテナからアンテナインピーダンス整合回路に戻る反射電力を最小限にするように構成される。
【0015】
さらに別の任意の形態では、アンテナインピーダンス整合回路は、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを含み、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つは、通信回路と電池の正端子との間で電気的に接続される。
【0016】
さらに別の任意の形態では、電池は一次アルカリ電池であり、電池は負極、正極およびアルカリ性電解液を含む。このような一次アルカリ電池では、負極は亜鉛を含み、正極は酸化マンガンを含むことができる。さらに別の任意の形態では、電池は一次亜鉛-炭素電池であり、電池は負極、正極および電解液を含む。一次アルカリ電池または一次亜鉛-炭素電池などの一次電池であることに加えて、電池は一次リチウム電池であってもよい。あるいは、電池は二次電池とすることができ、例えばニッケル水素(NiMH)電池、ニッケルカドミウム(NiCad)電池、銀/亜鉛電池、ニッケル/亜鉛電池、リチウムイオン電池またはリチウム固体充電式電池などの二次電池とすることができる。一般に、外部金属電池缶が正端子に電気的に接続されるという条件で、本開示に従って任意の電池ケミストリを使用してもよい。
【0017】
さらに別の任意の形態では、バランは磁性フェライトに巻かれた第1の巻線および第2の巻線を含み、第1の巻線の第1の端部はアンテナに電気的に接続され、第1の巻線の第2の端部は電池の正端子に電気的に接続される。
【0018】
さらに別の任意の形態では、第2の巻線の第1の端部は通信回路に電気的に接続され、第2の巻線の第2の端部はアンテナに電気的に接続される。
【0019】
別の任意の形態は、アンテナインピーダンス整合回路を通信回路およびアンテナに電気的に接続することを含む。
【0020】
さらに別の任意の形態は、通信回路のグランドプレーンを電池の負端子に電気的に接続することを含む。
【0021】
さらに別の任意の形態は、通信回路によってインピーダンス整合回路に伝送された信号に生ずる入力インピーダンスを、出力インピーダンスに変換するように構成されたバランを提供することを含む。
【0022】
さらに別の任意の形態は、通信回路によってアンテナインピーダンス整合回路に伝送された信号の波長0.25よりも長い電気長を含む第1の導電性外面を提供することを含む。
【0023】
さらに別の任意の形態は、通信回路が信号を伝送した結果としてアンテナからアンテナインピーダンス整合回路に戻る反射電力を最小限にする電気長を含む第1の導電性外面を提供することを含む。
【0024】
さらに別の任意の形態は、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを含むアンテナインピーダンス整合回路を提供することと、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを、通信回路と電池の正端子との間で電気的に接続することとを含む。
【0025】
さらに別の任意の形態は、負極、正極、およびアルカリ性電解液を含む一次アルカリ電池を提供することと、電池の正極を電池の第1の導電性外面に電気的に接続することと、電池の負極を電池の第2の導電性外面に電気的に接続することとを含む。このような一次アルカリ電池では、負極は亜鉛を含み、正極は酸化マンガンを含むことができる。一次アルカリ電池などの一次電池であることに加えて、電池は一次リチウム電池であってもよい。あるいは、電池は二次電池とすることができ、例えばニッケル水素(NiMH)電池、ニッケルカドミウム(NiCad)電池、銀/亜鉛電池、ニッケル/亜鉛電池、またはリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池もしくはリチウム固体充電式電池などの二次電池とすることができる。一般に、外部金属電池缶が正端子に電気的に接続されるという条件で、本開示に従って任意の電池ケミストリを使用してもよい。
【0026】
さらに別の任意の形態は、バランの出力インピーダンスがアンテナの入力インピーダンスに近似するように、磁性フェライトに巻かれた第1の巻線および第2の巻線を含むバランを提供することと、第1の巻線の第1の端部をアンテナに電気的に接続することと、第1の巻線の第2の端部を電池の正端子に電気的に接続することとを含む。
【0027】
さらに別の任意の形態は、第2の巻線の第1の端部を通信回路に電気的に接続することと、第2の巻線の第2の端部をアンテナに電気的に接続することとを含む。
【0028】
例示的な実施形態は、他の実施形態において当該方法を実施するように構成された装置、および/またはプロセッサに当該方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を含んでもよいコンピュータによって実施される方法を含んでもよい。
【0029】
例示として示し、かつ説明した以下の好ましい実施形態の説明から、これらの利点は当業者にとってより明らかになるであろう。理解されるように、本実施形態は他の異なる実施形態が可能であってもよく、それらの詳細を様々な点で変更することが可能であってもよい。したがって、図面および説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきではない。
【0030】
以下に記載の図は、本明細書に開示のシステムおよび方法の様々な態様を示している。各図は開示されたシステムおよび方法の特定の態様を示しており、これらの図の各々は可能な態様と一致するように意図されている。さらに、可能な限り、以下の説明は以下の図に含まれる参照番号を参照し、複数の図に示される特徴は、一貫した参照番号で指定される。
【0031】
図面には現在説明している構成が示されているが、本実施形態は、図示された正確な構成および手段に限定されないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の一態様による、電池状態情報を送信するために設置されたプリント回路基板を含む例示的な消費者向けアルカリ電池を示す図である。
【
図2】電池の電圧を検出し、負極がグランドプレーンとして使用されるアンテナを介して電池状態情報を通信するための装置の例示的なブロック図である。
【
図3】本開示の一態様による、コンデンサ/インダクタを基礎としたインピーダンス整合回路を含む、アルカリ電池の正極をアンテナのグランドプレーンとして使用するための装置の例示的なブロック図である。
【
図4】本開示の一態様による、バランを基礎としたインピーダンス整合回路を含む、アルカリ電池の正極をアンテナのグランドプレーンとして使用するための装置の例示的なブロック図である。
【
図5】本開示の一態様による、負極グランドプレーンおよび正極グランドプレーンを含む様々なサンプルに対する例示的な受信信号強度表示(RSSI)座標プロットを示す図である。
【
図6】本開示の一態様による、負極グランドプレーンおよび正極グランドプレーンに対する受信機の水平配向の例示的なRSSI極座標プロットを示す図である。
【
図7】本開示の一態様による、負極グランドプレーンおよび正極グランドプレーンに対する受信機の垂直方向の例示的なRSSI極座標プロットを示す図である。
【
図8】アンテナインピーダンス整合回路を電池の外面に電気的に接続する方法の例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図面は、例示のみを目的として好ましい実施形態を示している。本明細書に記載のシステムおよび方法の代替実施形態は、本明細書に記載の本発明の原理から逸脱することなく採用されてもよい。
【0034】
以下の文章は、多数の異なる実施形態の詳細な説明を述べているが、本明細書の法的範囲は、本特許の最後に記載の特許請求の範囲の用語および等価物によって定義されることが理解されるべきである。可能な全ての実施形態を説明することは実際的でないため、詳細な説明は例示的なものに過ぎないと解釈され、全ての可能な実施形態を説明するものではない。現在の技術または本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して多数の代替実施形態を実施してもよく、それらは依然として特許請求の範囲内に含まれるであろう。
【0035】
本開示の一実施形態は、RF無線センサが正の側にバイアスされたケースまたは缶を含む電池上で動作して、電池上に設けられた送信機と読取機との間の範囲または最大読取距離を改善することができるようにすることを含む。読取機は、スマートフォン、タブレット、ローカルネットワークハブ、または計算装置の別の実施形態を含んでもよい。
【0036】
図1は、消費者向けアルカリ電池110と、電池の状態を送信する様々な相互接続構成要素を含む設置されたプリント回路基板120とを含む例示的な装置100を示している。プリント回路基板120は、例えばワイヤ、クリップまたは他の方法で低インピーダンス接続を行うことによって、電池の正極130および電池の負極140に電気的に接続されてもよい。アルカリ電池は、消費者向け電子機器における交換を必要とし、新しい電池を購入するために小売店に行く必要がある場合が多く、電池状態情報が特に関係するので、消費者向けアルカリ電池110には設置されたプリント回路基板120が特に有効な場合がある。
【0037】
負極の活物質は亜鉛を含んでもよい。正極の活物質は、酸化マンガンおよび/または二酸化マンガンを含む組成物を含んでもよい。二酸化マンガンは、ガンマ型二酸化マンガン、ラムダ型二酸化マンガン、またはそれらの組合せを含んでもよい。二酸化マンガンを、電解二酸化マンガン(EMD)として電解的に調製するか、または化学二酸化マンガン(CMD)として化学的に調製してもよい。二酸化マンガンはまた天然二酸化マンガン(NMD)として入手可能であるが、NMDは一般的にはアルカリ電池には使用されない。EMD、CMDおよびNMDのうちの2つ以上の混合物を使用してもよい。したがって本明細書で使用されるように、二酸化マンガンは、EMD、CMD、NMDおよびそれらの組合せを指している。
【0038】
二酸化マンガンを含む正極用の活物質組成物は、少なくとも約91重量パーセントを含んでいてもよい(例えば硫酸塩や様々な金属などの不純物が9重量%以下の量で存在する)。市販のEMDは、高純度かつ高密度のガンマ型二酸化マンガンを含む組成物として提供され、そしてアルカリ電池用の正極活物質として望ましい。CMDはまた、アルカリ電池およびヘビーデューティ電池を含む電気化学電池中の電気化学的に活性な正極材料として使用されてきた。しかし、商業的化学処理では高純度のMnO2が生成されるが、EMDの密度に相当するMnO2の密度は生成されない。その結果、このような用途ではこれらの電池の容量を増大させるために高密度のMnO2を使用することが最も望ましくなったので、EMDは、特にアルカリ電池およびリチウム電池用の、最も広く使用される形態の電池グレードのMnO2になった。
【0039】
EMDは、一般的には硫酸マンガンおよび硫酸の溶液の直接電気分解から製造される。電池グレードのCMDを、(Welshによる)米国特許第2,956,860号明細書に開示されているように、MnSO4とアルカリ金属塩素酸塩、好ましくはNaClO3との反応混合物を使用して「Sedema法」によって製造してもよい。二酸化マンガンの販売代理店として、Tronox、Erachem、Tosoh、Delta Manganese、およびXiangtanが挙げられる。
【0040】
従来の電池グレードの二酸化マンガン含有組成物は、真の化学量論式MnO2を有しないが、式MnOxによって良好に表され、式中、xは、約3.84~3.92のマンガン原子価に対応して、一般的には約1.92~1.96である。従来のEMDは、典型的には、それぞれ3.90および3.92のマンガン原子価に対応して、約1.95または1.96のxの値を有してもよい。従来のEMDはまた、約4.4~4.6g/cm3の真密度を有する。
【0041】
本開示の他の実施形態では、プリント回路基板120は他の一次電池または二次電池に設けられ、例えば一次リチウムイオン電池など、またはニッケル水素(NiMH)電池、ニッケルカドミウム(NiCad)電池、銀/亜鉛電池、ニッケル/亜鉛電池、またはリチウム固体充電式電池などの二次電池に設けられる。充電式電池ケミストリの場合、電池の端子は充電中または放電中に切り替わる。それにもかかわらず二次充電式電池では、放電中および機器に電力供給するために使用される間、電池の導電性外面は正端子を含んでいる。
【0042】
図2は、電池状態情報を検出して送信するための例示的な装置200のブロック図を示している。装置200は電池210を含み、電池の負極はグランド215に電気的に接続され、電池の正極は電圧調整器220の入力に電気的に接続される。いくつかの実施形態では、電圧調整器220は、単一のアルカリ電池の電圧を通信回路230に電力供給するのに適切な、例えば2.4ボルトまたは3ボルトなどの電圧に昇圧してもよい。電圧調整器220は、グランド215および電池210の負極への低インピーダンス電路によってグランド225に電気的に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、電池セルの電圧は、アナログ・ディジタル変換器(ADC)の入力でオフセットされて、ADCの分解能を効果的に改善することができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、通信回路230は、グランド235への低インピーダンス経路を含むグランドプレーンを含んでもよい。グランド235は、通信回路230内に配置されたADCを正確に機能させるための適切な電気的基準を提供するために、電圧調整器のグランド225および電池の負極のグランド215と低インピーダンス経路を共有してもよい。いくつかの実施形態では、通信回路230のディジタル回路のグランドプレーンは、高周波伝送回路のグランドプレーンから相対的に高いインピーダンスで電気的に絶縁されてもよい。
【0044】
通信回路230内に配置された送信機は、インピーダンス整合回路240への平衡接続を含んでもよい。他の実施形態では、通信回路230とインピーダンス整合回路240との間の接続は不平衡接続を含んでもよく、この不平衡接続は、50オームのインピーダンスで、または別の態様ではインピーダンス整合回路240への特性入力インピーダンスとして行われる。
【0045】
インピーダンス整合回路240は、様々な受動的電気部品および能動的電気部品を使用して、通信回路230に生ずる入力インピーダンスを特定の周波数の出力インピーダンスに変換するように構成される。インピーダンス整合回路240の出力インピーダンスは、アンテナ250および任意の関連する配線または電気的接続の特性入力インピーダンスに近似していてもよい。他の実施形態では、インピーダンス整合回路は、通信回路から特定の周波数または一組の周波数で伝送された信号の結果としてのアンテナ250からの反射電力を最小限にするように構成されてもよい。
【0046】
インピーダンス整合回路240の実施形態は、グランド245への1つ以上の接続を含んでもよい。グランド245は、装置200の残りの部分のグランド235、グランド225およびグランド215への低インピーダンス経路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、インピーダンス整合回路240のグランド245はアンテナ250のグランドプレーンを含んでもよい。他の実施形態では、アンテナ250のグランドプレーンは電池210の負極を含んでもよく、電池210の負極の電気長は、通信回路230によってインピーダンス整合回路240に伝送された信号の波長0.25よりも著しく短くてもよい。
【0047】
別の実施形態では、電池に設けられた送信機は、例えばTexas Instruments社のCC2540集積回路に基づくBluetooth(登録商標)低エネルギー無線センサを含んでもよい。他の実施形態では、送信機は、短距離でデータを交換するUHF送受信機を含んでもよい。送信機は、単一のアルカリ電池の電圧を増加させるための電圧ブースタまたは電圧調整器を含んでもよい。このような実施形態は、ほとんどの機器の電池の空洞内の空間の制約のために、電池210に近接して設置されたプリント回路基板を含んでもよい。取付ばねは電池に電気的接続を提供して、測定のための電位および通信回路230への電力供給を可能にすることができる。
【0048】
金属がアンテナ250に近接することにより、アンテナ250は関心周波数範囲から離調され、信号の送受信に悪影響を及ぼす可能性がある。空間の制約のために、センサと電池210との間の距離が減少するにつれて、離調効果はより顕著になる。最適な同調送信機が例えば電池210の近傍など金属物体の近傍で機能する場合、RF送受信機は、比較的大きな正極端子もしくは電池ケースをより効果的なグランドプレーンとして利用するために、正の電力供給レールまたは電池210の正極に接地されてもよい。この場合、追加の電池セルおよび監視される電池の近傍の機器の金属部分などの他の金属物体は、アンテナおよび電池の同調システムに実質的に干渉しない可能性がある。
【0049】
グランドプレーンとしての電池の正端子
本開示の例示的な一実施形態は、アナログ・ディジタル変換器(ADC)と、Bluetooth(登録商標)低エネルギー送受信機、受動型または能動型の超高周波(UHF)帯無線周波数識別(RFID)、WiFi、Zigbeeまたは他のRF通信手段、アンテナおよび抵抗器および/またはコンデンサ、ならびにシステムの動作に必要とされる可能性がある他の構成要素などの通信回路とを含む1つ以上のシリコン集積回路を含んだ、汎用の再利用可能電池遠隔表示システムを含む。
【0050】
表示システムを電池にスナップ方式で取り付けると電池端子へ電気的に接続され、または、柔軟な接続を利用することもできる。任意には、電池と機器との電池接点に挿入され、かつ両側の間で電気的に接続される両面可撓性プリント回路基板(PCB)、または機器の電池端子に取り付けるための導電性磁石を含む可撓性ワイヤが含まれてもよい。
【0051】
電池残量インジケータは読取機または受信機に接続し、かつ読取機または受信機と通信して、スマートフォンまたは他のBLE、RFID、UHF、WiFiもしくは同様の有効な通信機器を含んでもよい。読取機上で実行されているソフトウェアアプリケーションは、例えば電圧、インピーダンス、負荷、距離、温度、時間または他のパラメータなどの電池の状態を表示してもよい。ソフトウェアアプリケーションはこれらのパラメータを解釈して、アプリケーションのユーザに電池状態を表示し、および/または電池を交換するかまたは再充電する時期を推奨してもよい。
【0052】
本開示の一実施形態は、単セルBLEモニタ(Bluetooth(登録商標)Low-Energy、別名Bluetooth(登録商標)4.xxまたは「Smart」)を含み、ここでは、電子機器が、電池の正の電力供給レールもしくは正極に接続された共通グランド(DC/DC、ADC、およびRF)を含むASIC(特定用途向け集積回路)に一体化されている。アンテナは、(印刷されたかまたは一体化された)センサPCBの外側に配置されてもよく、電池セルに対して固定位置に調整されてもよく、その位置は、1つのPCBの厚さに電池ラベルの厚さを加えた距離であってもよい。組み込まれた電圧昇圧変換器は、0.8V~0.9Vに下げての動作を可能にすることができる。基板は、電池とセンサとの間に電力および電圧測定用の接続を提供する2つのスナップ式電池付属品を含んでもよい。センサは、単一の電池セルに取り付けられてもよく、他の電池セル間で干渉しないように機器内に配置されてもよい。電池室の仕様によっては、アセンブリは最適な位置まで回転してもよい。いくつかの実施形態では、電池の付属品を特定の電池の型に合わせてカスタマイズすることができる。
【0053】
BLE電池モニタは、統合読取ソフトウェアアプリケーションを含むBLE対応スマートフォンを使用して無線で読み取られてもよい。読取ソフトウェアアプリケーションは、機器までの距離を表示し、ユーザが移動しながらRF信号強度の上昇(近づいていることを示す)または低下(遠ざかっていることを示す)を観察することで機器を発見するのに役立つことができる。
【0054】
再利用可能な無線電池モニタの機能を、電池の充電状態および機器までの距離の表示に限定しなくてもよい。BLEモジュールは、電池インピーダンスまたは内部抵抗測定(健康状態)、温度、圧力、漏れ、安全性および低電池残量警告、充電制御、電力管理機能、または他の電池関連特性などの様々な追加機能にプログラムすることができる内蔵MCUを含んでもよい。
【0055】
図3は、装置300のブロック図を含む本開示の例示的な一実施形態を示している。装置300は、電池の負端子がグランド360に低インピーダンスで電気的に接続された電池310を含む。電池310の正端子は、電圧調整器320およびインピーダンス整合回路340の1つ以上のグランド接続に低インピーダンスで電気的に接続されてもよい。
【0056】
図示のように、インピーダンス整合回路340は、インピーダンス整合回路340の入力インピーダンスをインピーダンス整合回路340の出力インピーダンスに変換するように共に構成された、コンデンサ、抵抗器、およびインダクタなどの様々な受動的電気部品を含んでもよい。
図3に示すようないくつかの実施形態では、インピーダンス整合回路340への入力は平衡差動型導体の対を含んでもよく、出力は不平衡出力および様々なグランド接続を含む。しかし、他の代替実施形態は、不平衡入力、平衡出力または他の組合せを含んでもよい。
【0057】
通信回路330は、電位を電池310から受信し、かつアナログ電位を伝送用のディジタル信号に変換するための1つ以上のアナログ・ディジタル変換器(ADC)を含んでもよい。他の実施形態では、通信回路は、ADCを使用せずに電池310からのアナログ電位を変換してRF信号を直接変調し、電位のみで、または電池310のセルによって提供される電流のみでRF信号を変調してもよい。いくつかの実施形態では、通信回路330は、低インピーダンスのグランド接続360を電池310の負極と共有してもよい。
【0058】
例えば50オームのインピーダンスでの不平衡接続で示されるように、インピーダンス整合回路340はアンテナ350に電気的に接続されてもよい。このような実施形態は、比較的無指向性のパターンでRFエネルギーを放射し、かつ反射電力が通信回路330またはインピーダンス整合回路340に戻るのを防ぐのに有効なグランドプレーンを必要とするアンテナ350を含んでもよい。
図3に示すように、インピーダンス整合回路340のグランド接続を電池310の正極に接続することによって、電池310の正極はアンテナ350のグランドプレーンとして機能してもよい。電池310が消費者向けアルカリ電池である実施形態では、電池310の正極は、電池の外部表面積の大部分を占めてもよく、通信回路330からインピーダンス整合回路340への伝送信号の波長0.25より長い電気長を提供してもよい。
【0059】
図3に示す実施形態の一実施例は、利用可能な電池の空洞に干渉しないように可撓性アセンブリに一体化された装置300を含んでもよい。このような実施形態は、さらなる変更を加えることなく、例えば単3形、単4形、単2形または単1形の電池に適用されてもよい。アルカリ電池ケースまたは正端子をグランドプレーンとして効果的に利用するために、BLE送受信機のアンテナインピーダンス整合回路は、正の電力供給レールに接地されるか、またはインピーダンス整合回路内のインダクタおよびコンデンサのグランド端に接地されてもよい。効果的に機能するために別の態様では、装置の残りの部分は負の電力供給レールまたは電池の負極に接地されてもよい。このような実施形態では、電池の金属ケースへの近接によって引き起こされる離調は解消される。
【0060】
あるいは、
図4の例示的実施形態に示されるように、DC遮断構成要素であってもよい出力インピーダンス整合バランを正極電池缶に接地することができる。
図4は、電圧調整器420に電気的に接続された電池410の正極とグランド460に電気的に接続された電池410の負極とを同様に含んだ電池410を含む装置400のブロック図を示している。電圧調整器は、電池410の状態を通信するための通信回路430と共に、
図3の実施形態と同様に機能する。同様に通信回路430は、効果的に機能するようにグランド接続460を電池の負極と共有してもよい。
【0061】
しかし、
図4に示す実施形態は、通信回路430からの平衡信号をアンテナ450用の不平衡信号に変換するバラン445を含んだインピーダンス整合回路440を含む。電池の正極をアンテナ450のグランドプレーンとして効果的に使用するために、バラン445の不平衡端の負端は電池の正極に電気的に接続されてもよい。
【0062】
特定の一実施形態では、バラン445は、必要に応じて平衡入力インピーダンスを不平衡出力インピーダンスに変換するように構成された、磁性フェライトに巻かれた平衡巻線および不平衡巻線を含んでもよい。
図4に示すように、平衡接続の両端は通信回路430に電気的に接続され、不平衡巻線の一端はアンテナ450に電気的に接続され、不平衡巻線の他端は電池の正極に電気的に接続される。
【0063】
図4に示すように電池接続を使用することによって、例えばPCBまたは表面実装型チップアンテナの外側に印刷されたセンサモジュール、したがってアンテナは、金属電池缶または電池410の正極から一定の短い距離に留まってもよく、バラン445は、特にその距離に合わせて調整されてもよい。特定の一実施形態では、電池の長さ(例えばそれぞれ、単3形のサイズに対して50mm、単4形のサイズに対して45mm)は、中心の搬送波周波数2.45GHzの半分の波長(例えば61.2mm)に近似していてもよく、アンテナ450用の有効なグランドプレーンを形成してもよい。
【0064】
正端子アンテナのグランドプレーンによる信号受信の改善
図5は、グランドプレーン540としての正端子と比較して、負端子をグランドプレーン530として使用してプロットされた様々なサンプル510についてTexas Instrumentsの「Sensor Tag」アプリを使用して、20フィート離れた場所にあるiPhone6によって測定された、Duracell製アルカリ単3形電池に取り付けられたBluetooth低エネルギーセンサからの受信信号強度520を表す受信信号強度表示(RSSI)グラフ500を示している。
【0065】
一実施形態では、正極をグランドプレーンとして使用する受信RF電力は、電池の負極をグランドプレーンとして使用する場合の-95dBmと比較して、1ミリワットに対して-85デシベル(dBm)に近似している。受信信号強度は、通信が確立されるかどうか、および例えば電池とスマートフォンとの間など、センサと読取機との間でのデータパケットの交換が成功するかどうかを決定してもよい。より強い信号は、センサと読取機との間のより良好な範囲または最大距離、あるいは同じ距離に対するセンサのより低い電力消費につながる。例えば、電池寿命を著しく減少させることなく数年間の耐用年数が望まれる場合、センサの平均電流ドレインは約10マイクロアンペアに制限されてもよい。
図5に示す約10dBmの差は、アンテナ用の正極グランドプレーンを含むセンサに対して約10倍低いRF電力をもたらす可能性がある。能動的なRFの伝送および/または受信は、電池に対する最も重い負荷を示す可能性があり、電池寿命計算を考慮に入れてもよい。したがって、伝送中および/または受信中のこのような負荷に対する補正は、電池残容量の計算中に考慮に入れてもよい。
【0066】
正端子アンテナのグランドプレーンによる信号受信の指向性
図6および
図7は、水平配向600および垂直配向700についてのRSSI極座標プロットを示しており、2つの単3形アルカリ電池を並べて、それら2つの単3形アルカリ電池の一方に電圧センサ基板を取り付けた状態でさらに試験を行った結果を示している。機器を、水平配向および垂直配向の各々に対して4つの相対方向に回転させた。回転度は、軸線610および軸線710に対しては0度、軸線620および軸線720に対しては90度、軸線630および軸線730に対しては180度、および軸線640および軸線740に対しては270度である。RSSIの平均は、1分間にわたり各方向について60個の点から得た(毎秒1サンプル)。
【0067】
図6および
図7に示すように、試験結果は、プロット650およびプロット750が示す負極グランドプレーンまたは負端子グランドプレーンに対して、プロット660およびプロット760が示す正極グランドプレーンまたは正端子グランドプレーンの一貫した有意な利点を示している。正端子接地の利点は、センサに近接している他の機器および金属製物体でもさらに確認された。
【0068】
正端子アンテナのグランドプレーンの製造および使用
図8は、電池の正端子をアンテナのグランドプレーンとして製造し、および/または使用する方法の一実施形態を表すブロック
図800を示している。例えばブロック
図800は、第1の表面積を含む第1の導電性外面を有する電池の正端子を提供することを含む(ブロック805)。さらにブロック
図800は、第1の表面積よりも小さい第2の表面積を含む第2の導電性外面を有する電池の負端子を提供することを含む(ブロック815)。アンテナインピーダンス整合回路を提供すること(ブロック830)によって、アンテナインピーダンス整合回路は電池の正端子に電気的に接続されてもよい(ブロック845)。
【0069】
他の実施形態は、アンテナインピーダンス整合回路を通信回路およびアンテナに電気的に接続することを含む。さらに代替実施形態は、通信回路のグランドプレーンを電池の負端子に電気的に接続することを含む。さらに代替実施形態は、通信回路によってインピーダンス整合回路に伝送された信号に生ずる入力インピーダンスを、出力インピーダンスに変換するように構成されたバランを提供することを含む。他の実施形態は、通信回路によってアンテナインピーダンス整合回路に伝送された信号の波長0.25よりも長い電気長を含む電池の第1の導電性外面を提供することを含む。
【0070】
代替実施形態は、通信回路が信号を伝送した結果としてアンテナからアンテナインピーダンス整合回路に戻る反射電力を最小限にする電気長を含む電池の第1の導電性外面を提供することを含む。さらに実施形態は、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを含むアンテナインピーダンス整合回路を提供することと、(i)コンデンサおよび(ii)インダクタのうちの少なくとも1つを、通信回路と電池の正端子との間で電気的に接続することとを含む。
【0071】
他の代替実施形態は、負極、正極、およびアルカリ性電解液を含むアルカリ性一次電池を提供することと、電池の正極を電池の第1の導電性外面に電気的に接続することと、電池の負極を電池の第2の導電性外面に電気的に接続することとを含む。さらに、実施形態は、バランの出力インピーダンスがアンテナの入力インピーダンスに近似するように、磁性フェライトに巻かれた第1の巻線および第2の巻線を含むバランを提供することと、第1の巻線の第1の端部をアンテナに電気的に接続することと、第1の巻線の第2の端部を電池の第1の導電性外面に電気的に接続することとを含む。
【0072】
さらに別の実施形態は、第2の巻線の第1の端部を通信回路に電気的に接続することと、第2の巻線の第2の端部をアンテナに電気的に接続することとを含む。
【0073】
代替実施形態
一実施形態では、RFアンテナを電池ケースから一定の距離に保って、グランドプレーンとしての電池缶で同調放射器を形成することができる。回路基板は、2つの真円形の円筒形電池セルをより良好に適合させ、かつアンテナ位置の一貫性を確保するために、三角柱形状もしくは台形柱形状または他の形状の筐体によって保護されてもよい。
【0074】
他の実施形態では、アンテナインピーダンス整合構成要素は、電池缶をグランドプレーンに効果的に変更するために負極グランドから正極グランドに切り替えられてもよい。
【0075】
さらに他の代替実施形態では、High Frequency RF Solutions製のBPF P/N2450BM15A0002などの2.45GHzインピーダンス整合バランを、共通の負極グランドの代わりに電池ケース(正の電力供給レール)に接地してもよい。DC遮断はバランの接地には必要とされない場合があるので、DC遮断の機能はバランの接地の変化による影響を受けない場合がある。このような実施形態におけるアンテナおよびグランドプレーンとしてのアルカリ電池ケースは、最適なRF放射器を形成してもよい。いくつかの実施形態では、センサモジュールは電池駆動式機器の内部に恒久的に取り付けられてもよい。
【0076】
追加の考慮事項
前述のコンピュータシステムは全て、本明細書で説明したものを含む追加の機能、より少ない機能または代替の機能を含んでもよい。コンピュータによって実施される方法は全て、本明細書で説明したものを含む追加の動作、より少ない動作または代替の動作を含んでもよく、1つ以上のローカルプロセッサもしくはリモートプロセッサおよび/または送受信機を介して、および/または単一または複数のコンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を介して実施されてもよい。
【0077】
本明細書で説明したプロセッサ、送受信機、モバイル機器、サービス端末、サーバ、遠隔サーバ、データベースサーバ、ヒューリスティックサーバ、取引サーバおよび/または他の計算装置は、無線通信ネットワークまたは電子通信ネットワークを介して互いに通信してもよい。例えば計算装置間の通信は、1つ以上の無線リンクを介した無線通信もしくはデータ伝送、または無線通信チャネルもしくはディジタル通信チャネルであってもよい。
【0078】
顧客は、自らの許可または肯定的な同意を得て、モバイル機器および/または顧客をサービスプロバイダの遠隔サーバと共有することを許可するプログラムを選択してもよい。その見返りとして、サービスプロバイダの遠隔サーバは、セキュリティ、不正行為または他の監視を含む本明細書で説明した機能を提供し、顧客への推奨を生成し、および/または異常活動の検出に応答して顧客に対する警告を生成してもよい。
【0079】
以下の追加の考慮事項は前述の説明に適用される。本明細書を通して、複数のインスタンスは、単一のインスタンスとして記載した構成要素、動作または構造を実装してもよい。1つ以上の方法の個別の動作を別々の動作として図示し、かつ説明したが、1つ以上の個別の動作は同時に実行されてもよく、動作が図示の順序で実行される必要はない。例示的な構成において別々の構成要素として提示した構造および機能は、組み合わされた構造もしくは構成要素として実装されてもよい。同様に、単一の構成要素として提示した構造および機能は、別々の構成要素として実装されてもよい。これらおよび他の変形、変更、追加および改良は、本明細書の主題の範囲内に含まれる。
【0080】
さらに、本明細書では、特定の実施形態を、論理またはいくつかのルーチン、サブルーチン、アプリケーションまたは命令を含むものとして説明している。これらの論理またはいくつかのルーチン、サブルーチン、アプリケーションまたは命令は、ソフトウェア(例えば機械可読媒体上または伝送信号内で具現化されたコード)またはハードウェアのいずれかを構成してもよい。ハードウェアでは、ルーチンなどは、特定の動作を実行することが可能な有形のユニットであり、特定の方法で構成されるかまたは配置されてもよい。例示の実施形態では、1つ以上のコンピュータシステム(例えばスタンドアロン型、クライアント型もしくはサーバ型のコンピュータシステム)またはコンピュータシステムの1つ以上のハードウェアモジュール(例えばプロセッサまたはプロセッサ群)は、ソフトウェア(例えばアプリケーションまたはアプリケーション部分)によって、本明細書に記載の特定の動作を実行するように動作するハードウェアモジュールとして構成されてもよい。
【0081】
様々な実施形態では、ハードウェアモジュールは機械的に実装されるかまたは電子的に実装されてもよい。例えばハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するように(例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)恒久的に構成された専用の回路もしくは論理を含んでもよい。ハードウェアモジュールはまた、ソフトウェアによって特定の動作を実行するように一時的に構成された(例えば、汎用プロセッサまたは他のプログラム可能プロセッサ内に含まれるような)プログラム可能な論理もしくは回路を含んでもよい。専用の恒久的に構成された回路内に、または一時的に構成された(例えばソフトウェアによって構成された)回路内にハードウェアモジュールを機械的に実装することは、コストおよび時間を考慮して決定されてもよいことが理解されるであろう。
【0082】
したがって、「ハードウェアモジュール」という用語は、特定の方法で動作するかまたは本明細書に記載の特定の動作を実行するように物理的に構築されたか、恒久的に構成されたか(例えばハードウェアに組込みの)、または一時的に構成された(例えばプログラム化された)エンティティである有形のエンティティを含むものであると理解されるべきである。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(例えばプログラム化された)実施形態を考慮すると、ハードウェアモジュールの各々は、いずれか1つのインスタンスの時点で構成されるかまたはインスタンス化される必要はない。例えば、ハードウェアモジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用プロセッサを含む場合、汎用プロセッサは、異なる時期にそれぞれ異なるハードウェアモジュールとして構成されてもよい。したがってソフトウェアは、例えば特定のハードウェアモジュールをある時間のインスタンスで構築し、異なるハードウェアモジュールを異なる時間のインスタンスで構築するようにプロセッサを構成してもよい。
【0083】
ハードウェアモジュールは他のハードウェアモジュールに情報を提供し、当該他のハードウェアモジュールから情報を受け取ってもよい。したがって、記載のハードウェアモジュールは通信可能に結合されていると見なしてもよい。複数のこのようなハードウェアモジュールが同時に存在する場合、ハードウェアモジュールを接続する信号伝送を介して(例えば適切な回路およびバスを介して)通信を達成してもよい。複数のハードウェアモジュールが異なる時間に構成されるかまたはインスタンス化される実施形態では、このようなハードウェアモジュール間の通信は、例えば複数のハードウェアモジュールがアクセスするメモリ構造内の情報の記憶および検索を介して達成されてもよい。例えば1つのハードウェアモジュールが動作を実行して、その動作の出力を通信可能に結合された記憶装置に記憶してもよい。そこで、さらなるハードウェアモジュールは、その後に記憶装置にアクセスして、記憶された出力を検索して処理してもよい。ハードウェアモジュールはまた、入力装置もしくは出力装置との通信を開始してもよく、リソース(例えば情報の集合)上で動作してもよい。
【0084】
本明細書に記載の例示的な方法の様々な動作は、関連する動作を実行するように(例えばソフトウェアによって)一時的に構成されたかまたは恒久的に構成された1つ以上のプロセッサによって、少なくとも部分的に実行されてもよい。一時的に構成されているか、または恒久的に構成されているかにかかわらず、このようなプロセッサは、1つ以上の動作または機能を実行するように動作するプロセッサ実装モジュールを構築してもよい。本明細書で言及されるモジュールは、いくつかの例示的な実施形態においてプロセッサ実装モジュールを含んでもよい。
【0085】
同様に、本明細書に記載の方法またはルーチンは、少なくとも部分的にプロセッサによって実施されてもよい。例えば方法の少なくともいくつかの動作は、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装ハードウェアモジュールによって実行されてもよい。特定の動作の性能は、単一のマシン内に存在するだけでなく多数のマシンに展開されている1つ以上のプロセッサ間で分散されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、単一または複数のプロセッサは、単一の場所(例えば家庭環境内、職場環境内、またはサーバファームとして)に配置してもよいが、他の実施形態では、プロセッサはいくつかの場所に分散されてもよい。
【0086】
特定の動作の性能は、単一のマシン内に存在するだけでなく多数のマシンに展開されている1つ以上のプロセッサ間で分散されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、単一または複数のプロセッサもしくはプロセッサ実装モジュールは、単一の地理的位置(例えば家庭環境内、職場環境内、またはサーバファーム内)に配置してもよい。他の例示的な実施形態では、1つ以上のプロセッサもしくはプロセッサ実装モジュールは、いくつかの地理的位置に分散されてもよい。
【0087】
特に記載のない限り、「処理」、「計算」、「算出」、「決定」、「提示」、「表示」などの語を使用した本明細書における説明は、1つ以上のメモリ(例えば揮発性メモリ、不揮発性メモリまたはそれらの組合せ)、レジスタ、または情報を受信し、記憶し、送信するかまたは表示する他のマシン構成要素内の物理的な(例えば電子的な、磁気的な、または光学的な)量として表されるデータを操作するかまたは変換するマシン(例えばコンピュータ)の動作またはプロセスを指してもよい。
【0088】
本明細書で使用されるように、「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、当該実施形態に関連して説明した特定の要素、特徴、構造もしくは特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所において見られる「一実施形態では」という句は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0089】
「結合された」および「接続された」という表現をそれらの派生語と共に使用して、いくつかの実施形態を説明してもよい。例えば、2つ以上の要素が物理的もしくは電気的に直接接触していることを示すために「結合された」という用語を使用して、いくつかの実施形態を説明してもよい。しかし、「結合された」という用語はまた、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、それでもなお互いに協働するかもしくは相互作用することを意味する場合がある。実施形態はこの文脈において限定されない。
【0090】
本明細書で使用されるように、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」という用語またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な含意を含むことを意図している。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品または装置は必ずしもそれらの要素のみに限定されないが、明示的にリスト化されていないかまたはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の他の要素を含んでもよい。さらに、それとは逆に明示的な記載がない限り、「または」という用語は包括的な「または」を指し、排他的な「または」を指すものではない。例えば条件Aまたは条件Bは、Aが真(または存在)でありBが偽(または存在しない)である場合、Aが偽(または存在しない)でありBが真(または存在)である場合、および、AおよびBの両方が真(または存在)である場合のいずれか1つによって満たされる。
【0091】
さらに、「a」または「an」の使用は、本明細書の実施形態の要素および構成要素を説明するために採用されている。これは、単に便宜のためであり、かつ説明の一般的な意味を与えるためである。この説明および添付の特許請求の範囲は、1つまたは少なくとも1つを含むように解釈されるべきであり、単数形はまた、別の態様が意図されていることが明らかでない限り複数形も含む。
【0092】
本特許出願の最後に記載の特許請求の範囲は、「~する手段」または「~するステップ」などの伝統的なミーンズプラスファンクション形式の表現が特許請求の範囲に明示的に記載されていない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図していない。
【0093】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、コンピュータの機能性の向上、および従来のコンピュータの機能の向上を対象としている。
【0094】
可能な全ての実施形態を説明することは不可能ではないにしても実際的でないため、この詳細な説明は例示的なものに過ぎないと解釈され、全ての可能な実施形態を説明するものではない。現在の技術または本願の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多数の代替実施形態を実施してもよい。