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特許7064544癌の治療のための抗VEGFR-2抗体と抗PD-L1抗体との組み合わせ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-26
(45)【発行日】2022-05-10
(54)【発明の名称】癌の治療のための抗VEGFR-2抗体と抗PD-L1抗体との組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20220427BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220427BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220427BHJP
【FI】
A61K39/395 N ZMD
A61P43/00 121
A61P35/00 ZNA
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020156306
(22)【出願日】2020-09-17
(62)【分割の表示】P 2019520069の分割
【原出願日】2017-10-27
(65)【公開番号】P2021011484
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2020-10-26
(31)【優先権主張番号】62/414,320
(32)【優先日】2016-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/460,366
(32)【優先日】2017-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508188662
【氏名又は名称】イムクローン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Imclone LLC
(73)【特許権者】
【識別番号】508098350
【氏名又は名称】メドイミューン・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MedImmune Limited
【住所又は居所原語表記】Milstein Building,Granta Park,Cambridge CB21 6GH,England
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ブライアン・ゲイナー
(72)【発明者】
【氏名】マリア・カラサリデス
【審査官】柴原 直司
(56)【参考文献】
【文献】Ann. Oncol., (2016.10.01), 27, [suppl.6], Article.1100Tip
【文献】胃がんperspective, (2014), 7, [2], p.140-143
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 39/395
A61P 35/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む医薬組成物であって、前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与し、そして
患者は、処置に対して病勢安定、部分奏効、または完全奏効で応答する、
医薬組成物
【請求項2】
進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療において、抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む医薬組成物であって、前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与し、そして
患者は、処置に対して病勢安定、部分奏効、または完全奏効で応答する、
医薬組成物
【請求項3】
前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、請求項1または2に記載の使用のための医薬組成物
【請求項4】
前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物
【請求項5】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物
【請求項6】
非小細胞肺癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物
【請求項7】
肝細胞癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物
【請求項8】
進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の使用であって、前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域とを含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与し、そして
患者は、処置に対して病勢安定、部分奏効、または完全奏効で応答する、
使用
【請求項9】
進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療において、抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための医薬の製造のための抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の使用であって、前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域とを含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与し、そして
患者は、処置に対して病勢安定、部分奏効、または完全奏効で応答する、
使用
【請求項10】
前記抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、請求項8または9に記載の使用。
【請求項11】
前記抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、請求項8~11のいずれか一項に記載の使用。
【請求項13】
非小細胞肺癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、請求項8~11のいずれか一項に記載の使用。
【請求項14】
肝細胞癌を治療し、前記抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ前記抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、請求項8~11のいずれか一項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ヒトVEGFR-2抗体と抗ヒトPD-L1抗体との組み合わせ、および局所進行性および切除不能または転移性の胃腸または胸部悪性腫瘍などの特定の障害を治療するための当該組み合わせの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腫瘍の増殖は、多くの場合、血管新生や免疫抑制と一致する。プログラム死受容体-1(プログラム死-1またはPD-1)は、健康な条件下で活性化T細胞の細胞表面上に発現できる。そのリガンドであるプログラム死リガンド-1(PD-L1)またはプログラム死リガンド-2(PD-L2)を介したPD-1の関与は、抗腫瘍免疫応答を含む免疫応答を下方制御することが知られている。これに関して、PD-L1発現は、T細胞遊走の抑制、細胞傷害性メディエータの増殖および分泌をもたらし、そして腫瘍細胞の死滅を制限することが知られている。抗VEGFR-2(血管内皮細胞増殖因子受容体-2)抗体は、前臨床試験において、腫瘍へのT細胞浸潤を改善し、腫瘍関連マクロファージの遊走を阻害することが示されている。
【0003】
ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))は、ヒト血管内皮細胞増殖因子受容体2(VEGFR-2)に対するヒトIgG1モノクローナル抗体である。ラムシルマブ、ならびにラムシルマブを作製および使用する方法は、WO2003/075840に開示されている。ラムシルマブは、以前のフルオロピリミジンまたは白金含有化学療法の途中または後に疾患の進行があった進行胃癌または食道胃接合部腺癌の治療のために、単剤としてまたはパクリタキセルと組み合わせて、および、白金ベースの化学療法の途中または後に疾患の進行があった転移性非小細胞肺癌の治療のために、ドセタキセルと組み合わせて、米国食品医薬品局によって認可されている。上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)または未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)ゲノム腫瘍異常を有する患者は、CYRAMZA(登録商標)を投与する前に、これらの異常に対してFDAに認可された療法の施行中に疾患が進行しているはずであり、ベバシズマブ、オキサリプラチン、およびフルオロピリミジンを用いた以前の療法の途中または後に疾患の進行があった転移性結腸直腸癌の治療のためには、FOLFIRI(イリノテカン、フォリン酸、および5-フルオロウラシル)と組み合わされる。
【0004】
デュルバルマブ(Durvalumab)は、ヒトPD-L1に対する治験用ヒトモノクローナル抗体である。デュルバルマブは現在、広範な臨床試験プログラムで研究中である。
【0005】
多くの場合、胃癌または食道癌の患者は外科的治療が利用できなくなった段階で進行した段階で診断される。化学療法は依然としてこれらの進行した病気に苦しんでいる人々のための治療のモードであるが、第一線として化学療法で治療された彼らはしばしば1年未満の生存期間中央値を有する。進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療するために化学療法と組み合わせた場合、ラムシルマブ療法は相加的な利益をもたらす可能性があるが、これらの患者の有意な部分は2年以上生存しない。したがって、局所的に進行し切除不能または転移性の胃腸または胸部の悪性腫瘍を治療するための改善された療法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、ラムシルマブとデュルバルマブとの組み合わせの進行中の第Ia相臨床試験に由来する(局所進行および切除不能または転移性の胃腸または胸部悪性腫瘍を治療する患者(pt)におけるラムシルマブ(R)+デュルバルマブ(D)の第1相試験(“Phase 1 study of ramucirumab(R)plus durvalumab(D)in patients(pts)for treating locally advanced and unresectable or metastatic gastrointestinal or thoracic malignancies(NCT02572687(当該「試験」)))。驚くべきことに、本発明は、進行した胃または胃食道接合部腺癌のための効果的かつ改善された治療レジメンの一部としての抗ヒトVEGFR-2抗体と抗ヒトPD-L1抗体との組み合わせを開示する。驚くべきことに、本発明はまた、進行した胃または胃食道接合部腺癌のための効果的かつ改善された治療レジメンの一部としてのラムシルマブとデュルバルマブとの組み合わせを開示する。
【0007】
本明細書で使用される場合、「ヒトVEGFR-2」という用語は、配列番号9のアミノ酸配列を有する、ヒト血管内皮細胞増殖因子受容体2を指す。VEGFR-2は、KDRとしても知られている。
【0008】
本明細書で使用される場合、「ヒトPD-L1」という用語は、配列番号10のアミノ酸配列を有するヒトプログラム死受容体リガンドワンを指す。
【0009】
ラムシルマブはCYRAMZA(登録商標)としても知られており、CAS登録番号947687-13-0を有する。ラムシルマブは、それぞれの軽鎖が配列番号3のアミノ酸配列を有する2つの軽鎖および、それぞれ重鎖が配列番号4のアミノ酸配列を有する2つの重鎖を含む抗ヒトVEGFR-2抗体である。ラムシルマブの軽鎖可変領域は、配列番号1に示されるものである。ラムシルマブの重鎖可変領域は、配列番号2で示されるものである。
【0010】
選択された抗ヒトVEGFR-2抗体は、ヒトVEGFR-2に対する十分に強い結合親和性を有する。例えば、抗体は、一般に、約100nM~約1pMのK値でVEGFR-2に結合する。抗体の親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴に基づくアッセイ(例えば、BIAcoreアッセイがWO2005/012359に記載されている)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、および競合アッセイ(例えば、放射標識抗原結合アッセイ(RIA))によって決定され得る。一実施形態において、Kdは、ラムシルマブを用いて行われるRIAによって測定される。
【0011】
デュルバルマブは、2本の軽鎖および2本の重鎖を含む抗ヒトPD-L1抗体であり、各軽鎖は配列番号7のアミノ酸配列を含み、および各重鎖は配列番号8のアミノ酸配列を含む。デュルバルマブの軽鎖可変領域は、配列番号5に示されるものである。デュルバルマブの重鎖可変領域は、配列番号6で示されるものである。デュルバルマブは以前に記載されている(例えば、World Health Organization(2014)および”International Nonproprietary Names for Pharmaceutical Substances(INN),Proposed INN:List 112”WHO Drug Information 28(4),pages 496-497を参照されたい)。デュルバルマブのCAS登録番号は1428935-60-7である。
【0012】
別段の記載がない限り、「抗体」という用語は、ジスルフィド結合によって相互接続された2つの重鎖(HC)および2つの軽鎖(LC)を含む免疫グロブリン分子を指す。各鎖のアミノ末端部分は、その中に含まれる相補性決定領域(CDR)を介した抗原認識を主に担う約100~約110個のアミノ酸からなる可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能を主に担う定常領域を画定する。
【0013】
本明細書で使用する場合、「軽鎖可変領域」または「LCVR」という用語は、CDRおよびフレームワーク領域(FR)のアミノ酸配列を含む抗体分子の軽鎖の一部を指す。
【0014】
本明細書で使用する場合、「重鎖可変領域」「HCVR」という用語は、CDRおよびFRのアミノ酸配列を含む抗体分子の重鎖の一部を指す。
【0015】
本明細書で使用する場合、「キット」という用語は、少なくとも2つの別個の容器を含むパッケージであって、第1の容器が抗ヒトVEGFR-2抗体を含み、第2の容器が抗ヒトPD-L1抗体を含む、パッケージを指す。いくつかの例では、第1の容器はラムシルマブを含み、第2の容器はデュルバルマブを含む。「キット」はまた、これらの第1および第2の容器の内容物のすべてまたは一部を癌患者、好ましくは進行した胃または胃食道接合部腺癌患者に投与するための指示書を含むことができる。
【0016】
本明細書で使用する場合、「治療すること」、「治療する」、または「治療」という用語は、既存の症状、障害、容態、もしくは疾患の進行もしくは重症度を抑制、減速、弱化、低下、もしくは逆転させること、または容態の臨床症状を緩解させることを指す。有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であろうと検出不可能であろうと、症状の緩和、疾患または障害の程度の低減、疾患または障害の安定化(すなわち、疾患もしくは障害が悪化していない場合)、疾患または障害の進行の遅延または減速、疾患または障害の緩解または緩和、および疾患または障害の寛解(部分的であろうと全体としてであろうと)が含まれるが、これらに限定されない。治療は、治療を受けていない場合に期待される生存期間と比較して、生存期間を延ばすことも意味することができる。治療を必要とする者には、すでにその疾患に罹患している者が含まれる。一実施形態では、本発明は薬剤として使用することができる。
【0017】
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、哺乳類動物、好ましくはヒトを指す。
【0018】
本明細書で使用される場合、「癌」という用語は、典型的には制御されていない細胞増殖を特徴とする、患者における生理学的状態を指すか、または説明する。この定義には、良性および悪性の癌が含まれる。
【0019】
本明細書で使用する場合、「有効量」という用語は、診断または治療下にある患者に有効な反応を提供する、抗ヒトVEGFR-2抗体または抗ヒトPD-L1抗体、好ましくはラムシルマブまたはデュルバルマブの、量または用量を指す。
【0020】
本明細書で使用する場合、患者の「有効な反応」、または薬剤の組み合わせを用いた治療に対する患者の「反応性」の用語は、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体、好ましくはラムシルマブおよびデュルバルマブの投与の際に患者に付与される臨床上または治療上の利益を指す。
【0021】
一般に、投薬レジメンは、最適な所望の反応(例えば、治療反応)を提供するように調整され得る。治療投薬量は、安全性および有効性を最適化するために、当業者に既知の日常的な方法を用いて滴定することができる。投与スケジュールは、典型的には、単一ボーラス投与または連続注入から、1日当たり複数回の投与(例えば、4~6時間毎)までの範囲であるか、または治療する医師および患者の状態によって示される通りである。抗体の投与頻度は、患者を治療する医師によって決定され、毎日、1週間に3回、週1回、3週間毎、またはより少ない頻度で投与され得、より好ましくは2週間毎に投与され得る抗体の投与量もまた、患者を治療する医師によって決定され、常用範囲内であり得る。
【0022】
いくつかの事例では、本明細書に記載の抗体の前述の投与量の下限よりも低い投薬レベルで十分過ぎる場合があり、一方他の場合には、許容可能な副作用を伴ってより多くの用量が用いられてもよく、したがって、前述の投薬量は、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0023】
抗ヒトVEGFR-2抗体は、腫瘍の種類および患者因子に応じて、週1回、2週間毎、または3週間毎に2~20mg/kg投与され得る。好ましくは、ラムシルマブは、21日周期の1日目から始めて2週間毎に静脈内に8mg/kgで投与され得る。
【0024】
抗ヒトPD-L1抗体は、腫瘍の種類および患者因子に応じて、2週間毎、または3週間毎に750mgで投与され得る。好ましくは、デュルバルマブは、28日周期の1日目から始めて2週間毎に静脈内に750mgで投与され得る。
【0025】
ラムシルマブは、腫瘍の種類および患者因子に応じて、週1回、2週間毎、または3週間毎に2~20mg/kg投与され得る。好ましくは、ラムシルマブは、21日周期の1日目から始めて2週間毎に静脈内に8mg/kgで投与され得る。
【0026】
デュルバルマブは、腫瘍の種類および患者因子に応じて、2週間毎、または2週間毎に750mgで投与され得る。好ましくは、デュルバルマブは、28日周期の1日目から始めて2週間毎に750mgで静脈内投与され得る。投与経路は、任意の形で変化し、薬物の物理的特性ならびに患者および介護人の利便性によって限定され得る。好ましくは、ラムシルマブおよびデュルバルマブは、静脈内投与または皮下投与等の非経口投与のために処方される。
【0027】
本明細書で使用される場合、句「と組み合わせて」は、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体、好ましくはラムシルマブおよびデュルバルマブの投与を指す。
【0028】
本発明の治療の治療有効量は、限定されるものではないが、生存期間の延長(OSおよびPFSを含む)、客観的奏効(CRまたはPRを含む)をもたらすこと、腫瘍退縮、腫瘍重量またはサイズ縮小、疾患進行までの期間の延長、生存期間の延長、より長期のPFS、OS率の改善、奏効期間の延長、ならびにクオリティ・オブ・ライフの改善および/または癌の徴候もしくは症状の改善を含む、癌治療を評価する際に一般的に使用される様々なエンドポイントによって測定することができる。
【0029】
本明細書で使用する場合、「病勢進行」(PD)という用語は、試験で最小の径和(ベースライン径和が試験の最小値である場合はベースライン径和を含む)を基準として、標的病変の径和が少なくとも20%増加することを指す。20%の相対的増加に加えて、径和は、少なくとも5mmの絶対的増加も示さなければならない。また、1つ以上の新たな病変の出現は、進行と考えられる。
【0030】
本明細書で使用する場合、「部分奏効」(PR)という用語は、ベースライン径和を基準として、標的病変の径和が少なくとも30%減少することを指す。
【0031】
本明細書で使用する場合、「完全奏効」(CR)という用語は、すべての標的病変が消失し、任意の標的リンパ節の短軸が<10mmまで縮小することを指す。
【0032】
本明細書で使用する場合、「病勢安定」(SD)という用語は、試験で最小の径和を基準として、PRであると認めるには縮小が不十分であり、PDであると認めるには増加が不十分であることを指す。
【0033】
本明細書で使用する場合、「評価不能」(NE)という用語は、標的病変の不完全な放射線学的評価が行われる場合、または反応の信頼できる評価を行う能力に影響を及ぼすベースラインからの測定方法に変化がある場合を指す。
【0034】
本明細書で使用する場合、「客観的奏功率」(ORR)という用語は、RECIST1.1に従って部分奏効または完全奏効(PR+CR)の最良総合効果を達成する患者の割合に等しい。
【0035】
本明細書で使用する場合、「全生存期間」(OS)という用語は、診断または治療の時点から1年、5年等の一定期間生存している患者の割合を指す。好ましい実施形態において、OSは、当該試験におけるランダム化の日から任意の原因による死亡日までの期間を指す。患者が追跡期間の終了時に生存している場合、または追跡不能となった場合、OSデータは、患者が生存していたことが分かっている最後の日に中途打ち切りとされる。全生存期間はKaplan-Meier法により評価され、95%信頼区間(CI)が各治療群のOS中央値に対して提供される。
【0036】
本明細書で使用する場合、「無増悪生存期間」(PFS)という用語は、癌が進行または増悪することなく生存している患者を指す。本発明の好ましい態様において、PFSは、当該試験におけるランダム化から、RECIST(バージョン1.1)によって定義された客観的進行が最初にX線撮影により記録されるまでの期間、または任意の原因による死亡までの期間として定義される。以前の進行が報告されずに死亡した患者は、死亡した日に進行があったとみなされる。進行がなかった、または追跡不能となった患者は、最後のX線撮影による腫瘍評価の日に中途打ち切りとされる。
【0037】
本明細書で使用する場合、「病勢コントロール率」(DCR)という用語は、疾患の進行およびその割合の欠如を指す。これは、CR、PRまたはSD(特にPDを有する患者を除外する)に分類された最良総合効果を有する患者の群を指し、最良総合効果は、治療の開始からPDまで記録される最良の効果である。
【0038】
本明細書で使用する場合、「臨床的有用率」という用語は、12週間でSDまたはそれより良好であることを指す。12週間でのSDまたはそれより良好な腫瘍反応率(すなわち、CR+PR+SD)は、治験薬の最初の投与後12週間で、RECIST1.1によって定義されるSDまたはそれより良好な反応を有する患者の割合として定義される。12週間またはそれ以前に患者が死亡した場合、またはX線撮影による評価がPDの反応を示した場合、患者は「失敗」であるとみなされる。
【0039】
本明細書で使用する場合、「生存期間の延長」という用語は、i)未治療の患者、ii)特定の併用療法においてすべての抗腫瘍剤を用いずに治療された患者、またはiii)対照治療プロトコルと比較して、治療された患者においてOSまたはPFSが増加することを意味する。生存期間は、治療の開始後または癌の初期診断後にモニタリングされる。
【0040】
本明細書で使用する場合、「最良総合効果」という用語は、確認のためのあらゆる要件を考慮して、試験治療の開始から、最も早期の客観的な進行または新しい抗癌治療の開始までに記録される最良の効果である。患者の最良総合効果の割り当ては、標的疾患および非標的疾患の両方の所見に依存し、新しい病変の外観も考慮される。最良総合効果は、治験の過程にわたって治験責任医師によって提供される評価反応を用いてアルゴリズムによって計算される。
【0041】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含む、方法。
【0042】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含み、任意に、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、方法。
【0043】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含み、かつここで抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、方法。
【0044】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与する、方法。
【0045】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで、抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、方法。
【0046】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、方法。
【0047】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体はラムシルマブである、方法。
【0048】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで抗ヒトPD-L1抗体はデュルバルマブである、方法。
【0049】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体はラムシルマブであり、抗ヒトPD-L1抗体はデュルバルマブである、方法。
【0050】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療するためのキットであって、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体と、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と、を含む、キット。
【0051】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療するためのキットであって、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む第1の薬学的組成物と、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む第2の薬学的組成物と、を含む、キット。
【0052】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療するためのキットであって、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体と、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と、を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体はラムシルマブであり、抗ヒトPD-L1抗体はデュルバルマブである、キット。
【0053】
進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療するためのキットであって、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体と、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と、を含み、ここで、第1の薬学的組成物が1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤をさらに含み、第2の薬学的組成物が1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤をさらに含む、キット。
【0054】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0055】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0056】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0057】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0058】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0059】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0060】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0061】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、任意に、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体はラムシルマブであり、抗ヒトPD-L1抗体はデュルバルマブである、抗ヒトVEGFR-2抗体。
【0062】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体。
【0063】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体。
【0064】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体。
【0065】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体。
【0066】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体は2週間毎に8mg/kgの用量で投与され、抗ヒトPD-L1抗体は2週間毎に750mgの用量で投与される、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体。
【0067】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、任意に、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、ここで抗ヒトVEGFR-2抗体がラムシルマブであり、抗ヒトPD-L1抗体がデュルバルマブである、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体
【0068】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む第2の薬学的組成物と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む第1の薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、第1の薬学的組成物。
【0069】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)を含む第2の薬学的組成物と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む第1の薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖をさらに含む、第1の薬学的組成物。
【0070】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)を含む第2の薬学的組成物と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む第1の薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、第1の薬学的組成物。
【0071】
進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)を含む第2の薬学的組成物と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む第1の薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、任意に、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体はラムシルマブであり、抗ヒトPD-L1抗体はデュルバルマブである、第1の薬学的組成物。
【0072】
いくつかの実施形態において、本発明は、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、方法を含む。
【0073】
いくつかの実施形態では、本発明は、進行した胃または胃食道接合部腺癌を治療する方法であって、それを必要とする患者に、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)の有効量を、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体の有効量と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与することを含み、(a)抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、方法を含む。
【0074】
いくつかの実施形態において、本発明は、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と、同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体を含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、本発明は、進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、進行した胃または胃食道接合部腺癌の場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体を含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、本発明は、非小細胞肺癌の治療において、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含みならびに抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、本発明は、肝細胞癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体と同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ここで、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体を含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、本発明は、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域とを含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体を含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、本発明は、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域とを含み、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体を含む。
【0080】
いくつかの実施形態において、本発明は、非小細胞肺癌の治療用医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトVEGFR-2抗体は3週間毎に10mg/kgの用量で投与され、抗ヒトPD-L1抗体は3週間毎に1125mgの用量で投与される、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、本発明は、肝細胞癌の治療用の医薬の製造のための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体および抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、抗ヒトVEGFR-2抗体および抗ヒトPD-L1抗体を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、本発明は、進行した胃または胃食道接合部腺癌、非小細胞肺癌、または肝細胞癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む薬学的組成物と同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための、抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、(a)進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌、または肝細胞癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与し、または(b)非小細胞肺癌を治療する場合、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、薬学的組成物を含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、本発明は、進行した胃または胃食道接合部腺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む薬学的組成物と、同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を2週間毎に750mgの用量で投与する、薬学的組成物を含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、本発明は、非小細胞肺癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む薬学的組成物と、同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトVEGFR-2抗体を3週間毎に10mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体を3週間毎に1125mgの用量で投与する、薬学的組成物を含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、本発明は、肝細胞癌の治療における、抗ヒトPD-L1(配列番号10)抗体を含む薬学的組成物と、同時に、別々に、または逐次組み合わせて使用するための、抗ヒトVEGFR-2(配列番号9)抗体を含む薬学的組成物であって、抗ヒトVEGFR-2抗体は、配列番号1のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトPD-L1抗体は、配列番号5のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、抗ヒトVEGFR-2抗体を2週間毎に8mg/kgの用量で投与し、かつ抗ヒトPD-L1抗体は2週間毎に750mgの用量で投与する、薬学的組成物を含む。
【0086】
本明細書に記載される抗体は哺乳動物細胞において容易に産生され得、その非限定的な例としてはCHO、NS0、HEK293またはCOS細胞が挙げられる。宿主細胞は、当該技術分野において周知の技術を使用して培養される。これに関して、適切な宿主細胞は、最適な所定のHC:LCベクター比、またはHC(重鎖)およびLC(軽鎖)の両方をコードする単一のベクター系を使用して、抗体を分泌するための発現系で一時的または安定的にトランスフェクトされ得る。関心のあるポリヌクレオチド配列(例えば、抗体のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよび発現制御配列)を含むベクターは、細胞宿主の型に応じて変動する周知の方法によって、宿主細胞に導入され得る。抗体が分泌された既知組成培地は、多くの一般的に使用される技術のうちのいずれかを使用して精製されてもよい。タンパク質精製の様々な方法が用いられ得、そのような方法は、当該技術分野において既知であり、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83-89(1990)、およびScopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)に記載される。いくつかの例では、培地は、適合性緩衝液で平衡化されているカラムに都合よく適用され得る。カラムは、非特異的結合成分を除去するために洗浄され得る。結合した抗体を、例えばpH勾配によって溶出する。抗体画分は、UV吸光度またはSDS-PAGEなどによって検出され得、次いで、プールされ得る。意図する使用に応じて、さらなる精製は任意選択的である。抗体は、一般的な技術を使用して濃縮および/または滅菌濾過され得る。可溶性凝集体および多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、マルチモーダル、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む一般的な技術によって効果的に除去され得る。これらのクロマトグラフィーステップ後の抗体の純度は、95%を超える。生成物は、-70℃ですぐに冷凍されてもよく、または凍結乾燥されてもよい。以下は、ラムシルマブとデュルバルマブの組み合わせで治療された患者の予想外の改善を示している。
【0087】
局所進行および切除不能または転移性の胃腸または胸部悪性腫瘍を有する患者(pt)におけるラムシルマブ(R)+デュルバルマブ(D)の第1相試験(NCT02572687)
進行した非小細胞肺癌(NSCLC)、進行した胃もしくは胃食道接合部腺癌(G/GEJ)、または以前の全身療法で進行した肝細胞癌(HCC)の適格患者が登録された。2つの投与スケジュールを、次の6+3デザイン:NSCLCについては、ラムシルマブ(10mg/kg静脈内(IV))およびデュルバルマブ(1125mg IV)Q3W(21日周期)、ならびにG/GEJおよびHCCについては、ラムシルマブ(8mg/kg IV)およびデュルバルマブ(750mg IV)Q2W(28日周期)、の第1a相/用量制限毒性(DLT)観察フェーズにおいて評価する第1a相の後、疾患の進行が確認されたまたは許容できない毒性があるまで試験治療を受ける20人の患者に腫瘍コホートを拡大した(第1b相)。主な目的は、デュルバルマブと組み合わせたラムシルマブの安全性/耐容性を評価することであり、予備的有効性は拡大コホートで検討される。
【0088】
2016年6月27日のデータカットオフの時点で、合計20人の患者がフェーズ1aで治療され、NSCLCとG/GEJのDLTの観察が完了した。第1a相の1人のG/GEJ患者は、部分奏効(サイクル2)を確認し、その結果、14.3%のORRが得られた。データカットオフの時点で、患者はDLT期間後にベースラインから約-41.89%の腫瘍パーセント変化を示した。
【0089】
2016年12月12日のデータカットオフの時点で、26人のG/GEJ患者が治療された。年齢の中央値は55歳、73%男性、65%ECOG PS1であった。治療期間の中央値は、ラムシルマブが2.30ヶ月、デュルバルマブが2.43ヶ月で、13人の患者が治療を続けている。治療中に発生したAE(TEAE)は23人(88%)の患者に発生し、最も一般的には頭痛(38%)、疲労(38%)、高血圧(35%)、下痢(35%)、悪心(35%)、腹痛(31%)、嘔吐(31%)、食欲減退(27%)、発熱(27%)が発生した。13人(50%)の患者がTEAE≧グレード3を経験した。治療に関連した有害事象は、17人(65%)の患者に発生し、最も一般的には高血圧(31%)、頭痛(27%)、下痢(23%)、疲労(23%)、発熱(12%)(発熱性好中球減少なし)が発生した。5人(19%)の患者がグレード3のTRAEを経験した(タンパク尿n=1、高血圧n=4)。治療関連のグレード4または5の事象は発生しなかった。6人(23%)の患者が重篤な有害事象を経験し、2人(7%)の患者が治療に関連したSAEを経験した(グレード2下痢n=1、グレード3タンパク尿n=1)。4人(15%)の患者が部分奏効を示し、8人(31%)の患者が病勢安定を有し、10人(38%)の患者が病勢進行を有し、そして4人(15%)の患者が評価不能だった。病勢コントロール率は46%であった(12/26)。奏功率は15%であり、奏効までの期間の中央値は1.46ヶ月であった。4人中3人が治療を受けている。ラムシルマブおよびデュルバルマブのPKプロファイルは、IgG1mAbについて典型的なものであった。PD-L1の発現状態および胃癌に関連する他の遺伝的要因が評価されている。
【0090】
配列表
配列番号1(抗ヒトVEGFR-2抗体、LCVR)(人工配列)
DIQMTQSPSSVSASIGDRVTITCRASQGIDNWLGWYQQKPGKAPKLLIYDASNLDTGVPSRFSGSGSGTYFTLTISSLQAEDFAVYFCQQAKAFPPTFGGGTKVDIK
【0091】
配列番号2(抗ヒトVEGFR-2抗体、HCVR)(人工配列)
EVQLVQSGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSSISSSSSYIYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARVTDAFDIWGQGTMVTVSS
【0092】
配列番号3(抗ヒトVEGFR-2抗体、LC)(人工配列)
DIQMTQSPSSVSASIGDRVTITCRASQGIDNWLGWYQQKPGKAPKLLIYDASNLDTGVPSRFSGSGSGTYFTLTISSLQAEDFAVYFCQQAKAFPPTFGGGTKVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0093】
配列番号4(抗ヒトVEGFR-2抗体、LC)(人工配列)
EVQLVQSGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSSISSSSSYIYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARVTDAFDIWGQGTMVTVSSASTKGPSVLPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0094】
配列番号5(抗ヒトPD-L1抗体、LCVR)(人工配列)
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRASQRVSSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASSRATGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGSLPWTFGQGTKVEIK
【0095】
配列番号6(抗ヒトPD-L1抗体、HCVR)(人工配列)
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYWMSWVRQAPGKGLEWVANIKQDGSEKYYVDSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGGWFGELAFDYWGQGTLVTVSS
【0096】
配列番号7(抗ヒトPD-L1抗体、LC)(人工配列)
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRASQRVSSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASSRATGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGSLPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKH KVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0097】
配列番号8(抗ヒトPD-L1抗体、HC)(人工配列)
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYWMSWVRQAPGKGLEWVANIKQDGSEKYYVDSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGGWFGELAFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEFEGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPASIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0098】
配列番号9(ヒトVEGFR-2)(ホモサピエンス)
MQSKVLLAVALWLCVETRAASVGLPSVSLDLPRLSIQKDILTIKANTTLQITCRGQRDLDWLWPNNQSGSEQRVEVTECSDGLFCKTLTIPKVIGNDTGAYKCFYRETDLASVIYVYVQDYRSPFIASVSDQHGVVYITENKNKTVVIPCLGSISNLNVSLCARYPEKRFVPDGNRISWDSKKGFTIPSYMISYAGMVFCEAKINDESYQSIMYIVVVVGYRIYDVVLSPSHGIELSVGEKLVLNCTARTELNVGIDFNWEYPSSKHQHKKLVNRDLKTQSGSEMKKFLSTLTIDGVTRSDQGLYTCAASSGLMTKKNSTFVRVHEKPFVAFGSGMESLVEATVGERVRIPAKYLGYPPPEIKWYKNGIPLESNHTIKAGHVLTIMEVSERDTGNYTVILTNPISKEKQSHVVSLVVYVPPQIGEKSLISPVDSYQYGTTQTLTCTVYAIPPPHHIHWYWQLEEECANEPSQAVSVTNPYPCEEWRSVEDFQGGNKIEVNKNQFALIEGKNKTVSTLVIQAANVSALYKCEAVNKVGRGERVISFHVTRGPEITLQPDMQPTEQESVSLWCTADRSTFENLTWYKLGPQPLPIHVGELPTPVCKNLDTLWKLNATMFSNSTNDILIMELKNASLQDQGDYVCLAQDRKTKKRHCVVRQLTVLERVAPTITGNLENQTTSIGESIEVSCTASGNPPPQIMWFKDNETLVEDSGIVLKDGNRNLTIRRVRKEDEGLYTCQACSVLGCAKVEAFFIIEGAQEKTNLEIIILVGTAVIAMFFWLLLVIILRTVKRANGGELKTGYLSIVMDPDELPLDEHCERLPYDASKWEFPRDRLKLGKPLGRGAFGQVIEADAFGIDKTATCRTVAVKMLKEGATHSEHRALMSELKILIHIGHHLNVVNLLGACTKPGGPLMVIVEFCKFGNLSTYLRSKRNEFVPYKTKGARFRQGKDYVGAIPVDLKRRLDSITSSQSSASSGFVEEKSLSDVEEEEAPEDLYKDFLTLEHLICYSFQVAKGMEFLASRKCIHRDLAARNILLSEKNVVKICDFGLARDIYKDPDYVRKGDARLPLKWMAPETIFDRVYTIQSDVWSFGVLLWEIFSLGASPYPGVKIDEEFCRRLKEGTRMRAPDYTTPEMYQTMLDCWHGEPSQRPTFSELVEHLGNLLQANAQQDGKDYIVLPISETLSMEEDSGLSLPTSPVSCMEEEEVCDPKFHYDNTAGISQYLQNSKRKSRPVSVKTFEDIPLEEPEVKVIPDDNQTDSGMVLASEELKTLEDRTKLSPSFGGMVPSKSRESVASEGSNQTSGYQSGYHSDDTDTTVYSSEEAELLKLIEIGVQTGSTAQILQPDSGTTLSSPPV
【0099】
配列番号10(ヒトPD-L1)(ホモサピエンス)
MRIFAVFIFMTYWHLLNAFTVTVPKDLYVVEYGSNMTIECKFPVEKQLDLAALIVYWEMEDKNIIQFVHGEEDLKVQHSSYRQRARLLKDQLSLGNAALQITDVKLQDAGVYRCMISYGGADYKRITVKVNAPYNKINQRILVVDPVTSEHELTCQAEGYPKAEVIWTSSDHQVLSGKTTTTNSKREEKLFNVTSTLRINTTTNEIFYCTFRRLDPEENHTAELVIPELPLAHPPNERTHLVILGAILLCLGVALTFIFRLRKGRMMDVKKCGIQDTNSKKQSDTHLEET
【配列表】
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