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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-27
(45)【発行日】2022-05-11
(54)【発明の名称】ノズル装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/00 20060101AFI20220428BHJP
   F24H 9/13 20220101ALI20220428BHJP
【FI】
A47K3/00 E
F24H9/12 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018069280
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019177065
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2021-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 晴生
【審査官】中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第202933798(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/00-4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口から噴出口へ水を通流する流路を有し、前記噴出口から浴槽内へ水流を噴出するノズルと、
前記流入口に流入する水流とは別系統の水流によって回転する回転部と、
を備え、
前記回転部は、円筒状であり、前記ノズル側である一端側の底部に前記流入口へ水を供給する水供給孔を、外周面に複数の羽根を有し、他端側から前記一端側へ前記流入口に供給する水を通流し、前記別系統の水流が前記羽根を押すことによって回転し、
前記回転部の回転によって、水流を噴出する位置を変化させることを特徴とするノズル装置。
【請求項2】
前記ノズルは、複数の前記流路を備え、
前記回転部の回転によって、水流が流入する前記流路が切替えられることを特徴とする請求項1に記載のノズル装置。
【請求項3】
前記ノズルは、前記回転部とともに回転し、前記噴出口が旋回することによって前記噴出口から螺旋状に水流を噴出することを特徴とする請求項1に記載のノズル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽内へ水流を噴出するノズル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるジェットバスに用いられるノズル装置は、循環ポンプによって供給された水を浴槽内へ噴出する。またユーザの嗜好に合わせて、人体に当たる面積が狭いスポット噴流や、比較的面積が広いワイド噴流を発生するノズル装置が使用されている。
【0003】
例えば特許文献1には、内部に噴流孔を有し該噴流孔の噴流口が軸芯位置から偏心したノズル本体と、ノズル本体の後方に配置され所定圧力でノズル本体の噴流孔内に噴射するオリフィスを備えるノズル装置が開示されている。ノズル装置は、オリフィスから噴射される噴流でノズル本体を回転させ、回転噴流を生じさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-062354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のノズル装置は、噴流の流量とノズル本体の回転数がほぼ比例関係となっているため、ユーザが自分の好みに合う噴流の流量と回転数の組合せを自在に設定することができなかった。ところで、水流によってマッサージ感を受けるような効果は、水流の回転に限らず、水流に何らかの動きがあることで得られるが、特許文献1に記載のノズル装置は、噴出する水流の動きを該水流に拠らずに制御するものではなかった。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、噴出する水流の動きを該水流と独立に制御することができるノズル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るノズル装置は、流入口から噴出口へ水を通流する流路を有し、前記噴出口から浴槽内へ水流を噴出するノズルと、前記流入口に流入する水流とは別系統の水流によって回転する回転部と、を備え、前記回転部の回転によって、水流を噴出する位置を変化させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ノズル装置は、噴出される水流の動きを該水流と独立に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るノズル装置の側面図である。
図2図2(a)はノズル装置の正面図、図2(b)はノズル装置の背面図である。
図3】ノズル装置の分解斜視図である。
図4図2(a)に示すA-A線によるノズル装置の断面図である。
図5図5(a)~図5(c)はノズル装置に対する水流供給の例を説明するための模式図である。
図6】ノズル装置に対する水流供給の別の例を説明するための模式図である。
図7】ノズル装置に対する水流供給の更に別の例を説明するための模式図である。
図8】ノズル装置を流れる水流を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図1から図8を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
(実施形態)
図1は本発明の実施形態に係るノズル装置100の側面図、図2(a)はノズル装置100の正面図、図2(b)はノズル装置100の背面図である。ノズル装置100は、本体部1、ノズル2および回転部3(後述する図3参照)等を備える。ノズル装置100は、浴槽9の外側に配設された本体部1に、浴槽9の内側からノズル2が取り付けられ、フランジ41によってノズル2が浴槽9に固定されている。本体部1には、ノズル2から噴出させる水流を供給する供給口11が設けられており、配管によって循環ポンプ(図示略)に連結される。また本体部1には回転部3を回転させるための水流を供給する回転用供給口12、および回転用供給口12から内部に供給された水を排出する回転用排出口13が設けられている。
【0012】
ノズル2は、浴槽9の内側を臨む端面2aに複数の噴出口21aを有している。ノズル2は、本体部1の供給口11に供給された水流を複数の噴出口21aから順次タイミングを変えて噴出する。回転部3は、本体部1の内部に収容されており、回転用供給口12から内部に供給され、回転用排出口13から排出される水流によって回転し、水流を供給して噴出させるノズル2の噴出口21aを切り換える。噴出口21aが切り換わることで、水流の噴出位置が変化し、噴出される水流に動きが生じる。
【0013】
図3は、ノズル装置100の分解斜視図である。本体部1は、円筒状であり、内部に回転部3を収容する収容部14を有する。回転用供給口12および回転用排出口13は、収容部14の外周に設けられており、収容部14の内部に連通しており、回転用供給口12から収容部14の内部に供給された水流は、収容部14の内周面に沿って周回するように流れ、回転用排出口13から排出される。収容部14の後部側は円板状の蓋体1aで塞がれている。蓋体1aの中心には供給口11が設けられている。
【0014】
回転部3は、前部側に底部3aを有し後部側が開口した円筒状であり、外周面に複数の羽根31が設けられている。羽根31は回転部3の軸線の径方向に延びる薄板状である。回転用供給口12から収容部14の内部に供給された水流は、収容部14の内周面と回転部3の外周面との間に形成される円環状の流路を通流し、上述のように収容部14の内周面に沿って周回するように流れ、羽根31を押して回転部3を回転させる。
【0015】
回転部3の底部3aには、軸線に対して偏心した位置に底部3aを貫通する水供給孔32が設けられている。水供給孔32の径方向の位置は、後述するノズル2における流入口21bの径方向の位置に対応している。水供給孔32は、回転部3の回転に合わせて、軸線まわりに回転する。
【0016】
ノズル2は、円柱状であり、内部に複数の流路21を有する。流路21は、軸線方向に延びており、後部側に流入口21b、前部側(端面2a)に上述のように噴出口21aが形成されている。複数の噴出口21aは、ノズル2の軸線を中心とする円周上に等間隔に6個が配設されている。ノズル2は、後部側の中心に後部側へ突出する軸体22を有し、軸体22に回転部3の前部側に設けた中心穴33(図4参照)が嵌め合わされる。
【0017】
図4は、図2(a)に示すA-A線によるノズル装置100の断面図である。本体部1の供給口11に供給された水流は収容部14内に収容された回転部3の内部側に通流し水供給孔32を通って、流入口21bからノズル2の流路21へ流れ込み、噴出口21aから噴出される。回転用供給口12から収容部14の内部に供給された水流によって回転部3が回転して水供給孔32の位置が変化し、順次、水流が流入する流路21が切り換えられる。ノズル2に設けられた流路21は、後部側の流入口21bから中途部にかけて軸方向に延びる直線状であり、中途部から端面2aに向かうにつれて軸線から径方向に遠ざかる放射状に設けられ、噴出口21aに至る。水流が流入する流路21が切り替わることで、水流の噴出方向が変化し、噴出する水流に動きが生じる。
【0018】
図5(a)~図5(c)は、ノズル装置100に対する水流供給の例を説明するための模式図である。図5(a)~図5(c)に示す水流供給の例ではポンプを2つ用いている。図5(a)では、噴流用ポンプ51によって浴槽9内の水を吸引し、流量調整弁51aを介してノズル装置100の供給口11に供給する。また、回転用ポンプ52によって浴槽9内の水を吸引し、流量調整弁52aを介してノズル装置100の回転用供給口12に供給し、回転用排出口13から排出される水を浴槽9へ還流させる。ノズル2における流入口21bには流量調整弁51aからの水流が流入する。回転部3は、流量調整弁52aからの別系統の水流によって回転する。流量調整弁51aおよび流量調整弁52aは独立に制御される。
【0019】
図5(b)に示すように、噴流用ポンプ51によって浴槽9内の水を吸引する流路をノズル装置100の内部に形成することもできる。また、図5(c)に示すように、噴流用ポンプ51によって浴槽9内の水を吸引する流路の浴槽9内に流量調整機構53を設けることもでき、この場合、流量調整弁51aは不要となる。同様に回転用ポンプ52によって浴槽9内の水を吸引する流路の浴槽9内に同様の流量調整機構53を設けることもでき、この場合、流量調整弁52aは不要となる。
【0020】
図6は、ノズル装置100に対する水流供給の別の例を説明するための模式図である。図6に示す水流供給の例では1つのポンプを共通的に用い、ノズル2から噴出する水流の流量と、回転部3における回転数を独立に制御する。浴槽9内の水をポンプ54によって吸引し、ポンプ54の二次側でノズル2に供給する噴流用流路55と、回転部3を回転させる回転用流路56とに分岐させ、各流路に減圧弁55aおよび56aを設ける。噴流用流路55は、減圧弁55aおよび流量調整弁55bを介してノズル装置100の供給口11に接続され、ノズル2の流入口21bへ水流を供給する。回転用流路56は、噴流用流路55とは別系統の流路として、減圧弁56aおよび流量調整弁56bを介してノズル装置100の回転用供給口12に水流を供給する。
【0021】
噴流用流路55および回転用流路56の一方の流路において、流量調整弁による流量を変化させても、減圧弁が設けられていることで他方の流路での流量には影響しない。このため、流量調整弁55bおよび56bによって、ノズル2の流入口21bへ供給する水流の流量と、回転用供給口12に供給する水流の流量とを独立に制御される。尚、流量調整弁56bは、回転用供給口12に供給する水流の流量を変化させることで、回転部3の回転数を変化させる。
【0022】
図6に示す例では、ポンプ54によって浴槽9内の水を吸引する流路をノズル装置100の内部に形成しているが、ノズル装置100とは別体の取水口を浴槽9に設けてポンプ54に浴槽9内の水を吸引するようにしてもよい。また図6に示す例では、回転用供給口12から供給された水の排出流路をノズル装置100の内部に形成しているが、ノズル装置100とは別体の注水口を浴槽9に設けて、該注水口を通して浴槽9へ還流させるようにしてもよい。
【0023】
図7は、ノズル装置100に対する水流供給の更に別の例を説明するための模式図である。図7に示す水流供給の例では、図6に示す水流供給と同様に、1つのポンプを共通的に用い、ノズル2から噴出する水流の流量と、回転部3における回転数を独立に制御する。ポンプ54の一次側に、回転部3へ水流を供給する回転用流路57aとバイパス流路57bを設けて、浴槽9内の水を吸引する。回転用流路57aには流量調整弁57cを設ける。
【0024】
ポンプ54へ吸引される水の流量Q1と、回転用流路57aの流量Q11およびバイパス流路57bの流量Q12との関係は、Q1=Q11+Q12となる。ポンプ54から二次側へ吐出する流量Q2は、ポンプ54へ吸引される水の流量Q1と等しく、Q1=Q2となる。
【0025】
ポンプ54の二次側は、ノズル2の噴出口21aから噴出する水流を供給する噴出用流路58aおよびバイパス流路58bに分岐させて、噴出用流路58aに流量調整弁58cを設ける。ポンプ54から二次側へ吐出する流量Q2と、噴出用流路58aの流量Q21およびバイパス流路58bの流量Q22との関係は、Q2=Q21+Q22となる。したがって、一次側および二次側の各流路における流量の関係は、Q11+Q12=Q21+Q22となり、回転用流路57aの流量Q11、および噴出用流路58aの流量Q21は、各流量調整弁によって独立に制御される。ポンプ54の一次側において回転部3を回転させる水流は、ポンプ54の二次側においてノズル2へ供給される水流とは流量制御が独立した別系統の水流となる。
【0026】
図7に示す例では、ポンプ54によって浴槽9内の水を吸引する流路をノズル装置100の内部に形成しているが、ノズル装置100とは別体の取水口を浴槽9に設けてポンプ54に浴槽9内の水を吸引するようにしてもよい。また図7に示す例では、二次側のバイパス流路58bをノズル装置100の内部に形成しているが、ノズル装置100とは別体の注水口を浴槽9に設けて、該注水口を通して浴槽9へ還流させるようにしてもよい。
【0027】
次に実施形態に係るノズル装置100の動作について説明する。図8は、ノズル装置100を流れる水流を説明するための模式図である。尚、図8図4に示したノズル装置100の断面図に相当している。本体部1の収容部14に収容された回転部3は、回転用供給口12に供給される水流Rが羽根31を押すことによって回転する。回転部3を水流Rによって回転制御することで、ノズル2からの噴出流とは独立して、水流を噴出する位置を変化させる制御を行うことができる。水流Rは、回転部3の外周面と、収容部14の内周面との間に形成される円環状の流路を周回して回転用排出口13から排出される。水流Rの流量を変化させることによって、収容部14内の円環状の流路を周回する水流の流速が変化し、回転部3の回転数が変化する。回転部3の回転数によって、水流の動きの速さを制御することができる。
【0028】
本体部1の供給口11に供給される水流Sは、回転部3の内側に流れ込み、水供給孔32を通ってノズル2の流入口21bから流路21へ通流する。回転部3の回転によって、水供給孔32は、回転部3の軸線まわりの円周上を移動し、本体部1の供給口11から供給される水流Sが流入するノズル2の流路21が時々刻々と切り換わる。ノズル2の複数の噴出口21aのうち水流を噴出する噴出口は、本体部1からの水流が流入する流路21の切り換わりに合わせて、時々刻々と切り換わる。
【0029】
複数の噴出口21aのうち1つの噴出口21aから噴出された水流は、浴槽9内に浸かって入浴しているユーザの身体に当たって水圧で水撃感を与えることによって、身体にマッサージ感を与える。本体部1の供給口11に供給される水流Sの流速を変化させることによって、噴出口21aから噴出される水流の流速が変わり、ユーザの身体に当たる水撃感の強弱を変化させることができる。各噴出口21aごとに見ると、水流が断続的に一方向に向かって噴出されるので、ユーザはあたかも一塊の水が身体に当たるような水撃感を印象として受ける。この水撃感は、噴出口21aから噴出される水流の流量が大きく、流速が速いほど、大きくなる傾向となる。
【0030】
水流を噴出する噴出口21aが時々刻々と切り換わることにより、浴槽9内には螺旋状の水流が生じ、水流が当たるユーザの身体の箇所が時々刻々と変化する。水流が当たる身体の箇所が変化することで、身体の一定の範囲においてマッサージ感を与えることができる。
【0031】
回転部3は、回転部3の外周面と収容部14の内周面との間に円環状の流路を設けることによって、本体部1の供給口11に供給される水流とは別系統の水流によって回転させることができる。回転部3は、図5(a)~図5(c)、図6および図7によって説明したとおり、回転部3に回転用の水流を供給する回転用流路における流量を変化させることによって、回転数を変化させることができる。回転部3の回転数によって、水流の噴出位置が変化していく速度が変わり、螺旋状に噴出される水流の回転数を設定することができる。ユーザは回転部3の回転数の変化によって、身体に当たる水流の位置が移り変わっていく速さを変えることができる。
【0032】
ユーザは、本体部1の供給口11に供給する水流の流量を変化させる操作によって身体に当たる水圧の強弱を変化させ、これとは独立に回転用供給口12に供給する水流の流量を変化させる操作によって回転部3の回転の仕方や回転数を変化させることができる。例えば、回転部3を一方向へ回転させるだけでなく、逆方向へ回転させたり、回転を止めたりすることで水流の動きを制御できる。これにより、ノズル装置100は、噴出する水流の流量とは独立して、ユーザが自分の好みに合わせて水流の動き方や、螺旋状の水流の回転速度を任意に設定することができる。
【0033】
ノズル2の内部に形成される流路21は、ノズル2の軸線方向における中途部から端面2aに向かうにつれて軸線から径方向に遠ざかる放射状に設けられている。これにより、ノズル装置100は、噴出口21aから噴出される水流を、ノズル2の軸線方向に対して傾斜した拡がりのある水流として形成することができる。ユーザは、ノズル装置100の端面2aに近づくことで、比較的に狭い身体の範囲に水流を当てることができ、端面2aから遠ざかることで、比較的に広い身体の範囲に水流を当てることができる。
【0034】
(変形例)
ノズル2を回転部3とともに一体的に回転する構成によっても、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。この場合、ノズル2と同軸の外筒部を設け、外筒部を浴槽9に固定し、後部側に本体部1を固定する。このような構成により、水流の動きを制御し、回転部3を本体部1の内部で回転させ、回転部3とともにノズル2を回転させることで、噴出口21aが旋回することによって螺旋状に水流を噴出させることができる。この場合、ノズル装置100は、回転部3とノズル2とを一体化して流路を連続的に設けることができ、流路の構成を簡潔化することができる。
【0035】
ノズル装置100は、ノズル2へ供給する水流と別系統の水流で回転部3を回転させることができ、ノズル2から噴出する水流の流量とは独立して、回転部3の回転の仕方や回転数を独立に制御することができる。尚、流路21および噴出口21aは1つであっても良いが、複数の流路21および噴出口21aを設け、同時に各噴出口21aから水流を噴出するようにしても良い。
【0036】
また上述の実施形態に示す例ではノズル2の噴出口21aは、ノズル2の軸線を中心とする1つの円周上に6個設けられているが、噴出口21aが設けられる円周は1つに限られず、また噴出口21aの個数も6個に限られるものではない。また、複数の噴出口21aのうちの1つは軸線上にあってもよく、この軸線上に設けられた噴出口21aに向かう流路21が流入口21bの1つから延びるようにノズル2の内部に形成されていればよい。
【0037】
次に実施形態および変形例に係るノズル装置100の特徴を説明する。
本発明の実施形態および変形例に係るノズル装置100は、ノズル2と回転部3とを備える。ノズル2は、流入口21bから噴出口21aへ水を通流する流路21を有し、噴出口21aから浴槽9内へ水流を噴出する。回転部3は、流入口21bに流入する水流とは別系統の水流によって回転する。ノズル装置100は、回転部3の回転によって、水流を噴出する位置を変化させる。これにより、ノズル装置100は、ノズル2へ供給する水流と別系統の水流で回転部3を回転させることができ、ノズル2から噴出する水流の動きを該水流とは独立に制御する。また回転部3の回転で生じる螺旋状の水流の流量と、回転部3による回転数を独立に制御することができる。
【0038】
またノズル2は複数の流路21を備える。ノズル装置100は、回転部3の回転によって、水流が流入する流路21が切替えられる。これにより、ノズル装置100は、浴槽9に臨むノズル2の後方に設けた回転部3を回転させることで、水流の動きを制御し、また、螺旋状に水流を噴出することができる。
【0039】
またノズル2は、回転部3とともに回転し、噴出口21aが旋回することによって噴出口21aから螺旋状に水流を噴出する。これにより、ノズル装置100は、回転部3とノズル2とを一体化して流路を連続的に設けることができ、流路の構成を簡潔化することができる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【符号の説明】
【0041】
2 ノズル、 21 流路、 21a 噴出口、 21b 流入口、
3 回転部、 100 ノズル装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8