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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-27
(45)【発行日】2022-05-11
(54)【発明の名称】状況表示が一体化された照明付き目盛盤
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/28 20060101AFI20220428BHJP
   G01D 7/00 20060101ALI20220428BHJP
   G12B 11/02 20060101ALI20220428BHJP
   G12B 11/04 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
G01D11/28 D
G01D11/28 B
G01D7/00 A
G12B11/02 A
G12B11/04 P
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019506689
(86)(22)【出願日】2017-08-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 US2017048399
(87)【国際公開番号】W WO2018057223
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-06-17
(31)【優先権主張番号】15/271,710
(32)【優先日】2016-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ラヴグレン,エリック
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,スコット
(72)【発明者】
【氏名】カーシュニア,ロバート
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-052900(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0146645(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0272313(US,A1)
【文献】特開2010-175472(JP,A)
【文献】特開2008-089479(JP,A)
【文献】特開2014-032089(JP,A)
【文献】特開2011-226900(JP,A)
【文献】実開平05-045521(JP,U)
【文献】特開平02-298818(JP,A)
【文献】特開2012-145571(JP,A)
【文献】特開2003-302262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/28,11/00
G01D 13/02,12/22,13/28
G01D 7/00
B60K 35/00
G12B 11/04,11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス変数を表示するために位置を変えるように構成されたインジケータと、
前記インジケータに光を供給するように構成された照明源と、
前記照明源からの光を受け取るよう構成された高照度部分と、
前記照明源からの光を受け取るよう構成された低照度部分と、
ここで、前記高照度部分と前記低照度部分とが前記照明源から異なる強度の光を受け取り、
前記照明源に対し、プロセス状況を示す少なくとも1つの追加の出力様式を提供するように前記照明源を制御するように構成された状況構成要素と
を含む、プロセス計測表示器。
【請求項2】
前記インジケータが針である、請求項1に記載の表示器。
【請求項3】
前記針が前記照明源に結合されたライトパイプを含む、請求項2に記載の表示器。
【請求項4】
前記照明源が前記インジケータに異なる照明色を提供するように構成された、請求項1に記載の表示器。
【請求項5】
前記追加の出力様式が装置状況を含む、請求項1に記載の表示器。
【請求項6】
前記追加の出力様式がプロセス変数状況を含む、請求項1に記載の表示器。
【請求項7】
前記追加の出力様式がプロセスアラートを含む、請求項1に記載の表示器。
【請求項8】
ゲージ面をさらに含み、前記インジケータが前記ゲージ面に対して位置を変えるように構成された、請求項1に記載の表示器。
【請求項9】
前記ゲージ面が表面に計測のしるしを含む、請求項8に記載の表示器。
【請求項10】
前記ゲージ面が前記照明源に結合されたライトパイプを含む、請求項8に記載の表示器。
【請求項11】
前記ゲージ面が反射材料を含む、請求項8に記載の表示器。
【請求項12】
センサ信号を受け取り、プロセス計測値の表示を提供するように構成された計測機構と、
前記プロセス計測値の前記表示を表示するための信号を生成するように構成されたプロセス変数出力と、
プロセス変数を表示するために位置を変えるように構成されたインジケータと、
ゲージ面と、
ここで、前記インジケータが当該ゲージ面に対して位置を変えるように構成され、当該ゲージ面が光源からの光を受け取るよう構成された第1部分及び光源からの光を受け取るよう構成された第2部分を含み、前記第1部分が前記第2部分とは異なる照度を有しており、
前記プロセス計測値の前記表示に基づいてプロセス状況を判断し、プロセスパラメータを識別し、前記プロセスパラメータで前記プロセス計測値の前記表示を評価するように構成された状況構成要素と、
前記判断されたプロセス状況の表示を前記ゲージ面に提供する状況インジケータと
を含む、プロセス計測表示器。
【請求項13】
前記プロセスパラメータが許容プロセス計測値の範囲を含む、請求項12に記載のプロセス計測表示器。
【請求項14】
前記状況インジケータが光源から照明を提供するように構成され、前記照明が前記プロセス状況を表す、請求項12に記載のプロセス計測表示器。
【請求項15】
前記照明が前記プロセス状況を表す色を有する、請求項14に記載のプロセス計測表示器。
【請求項16】
前記光源からの前記照明を前記状況インジケータに誘導する光透過要素であって、前記光源が環境光源を含む、前記光透過要素
をさらに含む、請求項14に記載のプロセス計測表示器。
【請求項17】
前記状況インジケータが計測識別子の一部分に配置され、前記計測識別子が前記プロセス計測値の前記表示を識別するように構成された、請求項16に記載のプロセス計測表示器。
【請求項18】
前記光透過要素がライトパイプを含む、請求項16に記載のプロセス計測表示器。
【請求項19】
前記計測機構がプロセス変数センサを含む、請求項12に記載のプロセス計測表示器。
【請求項20】
前記ゲージ面が前記照明源からの光を受け取るよう構成された第1部分及び前記照明源からの光を受け取るよう構成された第2部分を含み、前記第1部分が前記第2部分とは異なる照度を有している、請求項8に記載の表示器。
【請求項21】
プロセス変数を表示するために位置を変えるように構成されたインジケータと、
前記インジケータに光を供給するように構成された照明源と、
前記照明源からの光を受け取るよう構成された高照度部分及び前記照明源からの光を受け取るよう構成された低照度部分を含むゲージ面と、
ここで、前記高照度部分と前記低照度部分とが前記照明源から異なる強度の光を受け取り、
前記照明源に対し、プロセス状況を示す少なくとも1つの追加の出力様式を提供するように前記照明源を制御するように構成された状況構成要素と
を含む、プロセス計測表示器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般的にプロセス計測装置に関する。より具体的には、これに限定されないが、本開示はプロセス計測装置用の表示機構に関する。
【背景技術】
【0002】
多種多様なプロセス計測装置が現在使用されている。装置の中には、ゲージ、流量計、及び計測トランスミッタを含むものがある。これらの装置は、多くの場合、温度、圧力、湿度、濁度、又はpHを監視するために工業環境で使用される。これらの装置は表示器を使用して計測結果を示すこともできる。表示器は、内部電源又は外部電源から電力供給されるか、又は電力供給されずに電気部品なしで動作する。
【発明の概要】
【0003】
プロセス変数を表示するために位置を変えるように構成されたインジケータを含むプロセス計測表示器が開示される。この表示器は、インジケータに光を供給するように構成された照明源も含む。この表示器は、少なくとも1つの追加の出力様式を提供するように照明源を制御するように構成されたプロセッサをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の一実施形態によるプロセス計測表示器を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるプロセス計測表示器を示す図である。
図3A】本発明の一実施形態によるプロセス表示構成要素を示す斜視図である。
図3B】本発明の一実施形態によるプロセス表示構成要素の後方斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による計測表示器を照明する方法を示す流れ図である。
図5】本発明の一実施形態による照明構成を示すブロック図である。
図6】本発明の一実施形態による状況表示を生成する方法の流れ図である。
図7】本発明の一実施形態による計測表示器に状況表示を提供する方法の流れ図である。
図8】本発明の一実施形態による計測表示器のパラメータ入力を処理する方法の流れ図である。
【0005】
例示的な実施形態の詳細な説明
図1は、本発明の一実施形態によるプロセス計測表示器を示すブロック図である。プロセス計測表示器100は、プロセス変数センサ104を使用してローカルプロセス変数を感知してもよく、又はリモートプロセス変数トランスミッタ150からプロセスサンプル102の表示を受信してもよい。
【0006】
プロセス変数トランスミッタ150を介してプロセスサンプルの表示を受信することは、表示器200がリモートインジケータの一部である実施形態において有益であり得る。よって、表示器は、プロセス102からの変数の伝達を円滑化する通信構成要素144を含み得る。通信構成要素144は、例えば、プロセス環境100内で信号を送受信するように構成された無線送受信機であり得る。一例では、通信構成要素144は、IEC62591(WirelessHART)に従って通信するように構成される。一実施形態では、プロセス計測表示器100は、表示器がプロセス情報を無線で受信し、その情報を無線圧力計(wireless pressure gauge(WPG))上に表示するよう、WPGと併用されるように構成される。
【0007】
表示器100が表示又はプロセス102をセンサ104を介して受け取るかそれとも通信構成要素144を介して受け取るかにかかわらず、図1には、表示が最終的に変数出力106として提供され得ることが例示されている。
【0008】
プロセッサ140によって容易化される表示器の様々な構成要素は、状況を生成し、状況表示とプロセス変数表示の両方を高度な表示形式で提供するように構成され得る。これらの構成要素には、例えば、照明構成要素108や状況構成要素130が含まれる。これらの構成要素について詳細に論じる前に、表示器100は表示構成要素160にプロセス102の表示を提供することについて一般的に述べる。
【0009】
表示構成要素160は、例えば、インジケータ122及びゲージ124を含む。表示構成要素160は様々な他の構成要素も含み得るが、以下では表示構成要素160をこれらの特定の特徴に関して一般的に説明する。
【0010】
インジケータ122は、針、ポインタ、又はプロセス表示を指し示すように動かされる他の機構を含み得る。一実施形態では、インジケータ122はプロセス計測値を表示するためにゲージ124と連動して動作する。インジケータ122は電源138によって電力供給され得る。例えば、電源138は、インジケータ122にゲージ124の表面を回転させるように構成されたモータ(図示せず)に結合される。この実施形態及び類似した実施形態について、状況構成要素130に関して以下でさらに詳細に説明する。ゲージ124は、例えば、可能なプロセス表示の目盛りを表示する一連の数字を有する目盛盤を含み得る。よって、インジケータ122は、ゲージ124上の数字まで回転することによって計測された計測値を指し示し得る。
【0011】
図2を簡単に見ると、プロセス計測表示器200(すなわち、WPG用の表示器)は、表示構成要素160を含み得る。ゲージ200は、例えば、インジケータ202、変数識別子220、及び表面に計測のしるしを有するゲージ面204を含む。(1つ以上の)表示構成要素160は、計測表示を受け取り、その計測値の表示を、プロセス計測表示器上でプロセス変数出力として表示するように構成される。
【0012】
次に、スマートアラートゲージに照明及び状況情報を提供する機構についてさらに詳細に論じる。図1を見ると、プロセス計測表示器100は、プロセッサ140、メモリ142、電源138、照明構成要素108、及び状況構成要素130を含む。
【0013】
プロセッサ140は、表示器内の、又は表示器に結合された他の構成要素の機能によって作動され、その機能を円滑化するプロセス計測表示器100の機能構成要素である。プロセッサ140はマイクロプロセッサであってよい。さらに、プロセッサ140は、メモリ142に結合されていてもよく、又はメモリ142を含んでいてもよい。メモリ142は、揮発性及び/又は不揮発性のコンピュータ記憶媒体、又は他の任意の種類のコンピュータメモリ記憶構成であってよい。
【0014】
プロセスサンプルがデジタル的に(すなわちトランスミッタ150を介して)受信される実施形態では、表示は通信構成要素144によって提供される。一実施形態では、プロセス計測表示器100は、プロセッサ140にプロセス102の表示を提供する計測回路も含む。プロセッサ140は、計測されたプロセス変数の表示を生成するために表示器100の様々な構成要素に命令を提供し得る。そのような方法の1つは、表示器100で計測表示を生成することによるものである。例えば、プロセッサ140は電源138に、インジケータ122を回転させる電気モータに電力供給する命令を提供し得る。電源138は、様々な方法でインジケータ122の回転を駆動でき、よって、プロセッサ140は、インジケータ122の全体的な動きを命令するように構成され得る。
【0015】
照明構成要素108は、プロセス計測表示器100に照明を提供するように構成される。照明表示器100は、変数出力106の視認性を高めて、計測報告の有効性を高めることができる。照明構成要素108は、光透過要素110、ライトパイプ116、及び光源118を含み得る。電源138、プロセッサ140、及びメモリ142は、表示器100の照明を円滑化するために照明構成要素108に動作可能に結合され得る。プロセッサ140は、メモリ142に格納された命令を利用して、光源118に電圧が供給される(すなわち、照明される)べき時、色の種類、照明パターン、及び照明が表示される持続時間を決定し得る。生成される特定の種類の照明は、特定の装置又はプロセス状況又はアラート条件の表示であり得る。一実施形態では、最小限の電力量を消費しながら変数出力106の視認性を高めることが有利であり得る。
【0016】
一実施形態では、照明構成要素108は、それが針(すなわち図2に示される針202)を照明するようにインジケータ122上に配置される。照明構成要素108は、さらに又は代替として、ゲージ124上に配置され、ゲージ124を照明するように構成されてもよい。例えば、照明構成要素108は、ゲージ上の文字盤(すなわち、図2に示されるゲージ面204)上に配置され、文字盤を照明するように構成される。照明構成要素108は、それが配置される場所にかかわらず、光源118が計測出力の表示を照明するように光源118によって供給される光の少なくとも一部分を伝えるように構成され得る。照明構成要素108は、例えば、針に光を供給するための経路や、針に対して光源118を反射し、又は増強する材料又は組成物や、上述した特徴の任意の組み合わせをさらに含むことができる。さらに、照明構成要素108は、電源138なしで表示構成要素を照明するように構成されてもよい。
【0017】
光透過要素110は、表示構成要素160に光を透過するように構成され得る。一実施形態では、光透過要素110は、高照度部分112及び低照度部分114を含む。高照度部分と低照度部分の組み合わせにより、表示器が光源118からの光を表示器100の特定の部分に分散させることが可能になる。例えば、高照度部分112と低照度構成要素114とは、光源118から異なる強度の光を受ける。高照度部分112は、光源118から高い強度の光を受けるように構成され得る。一方、低照度部分114は、光源118からより低い強度の光を受けるように構成され得る。一実施形態では、高照度部分112は光学的に半透明の材料を含み、低照度構成要素114は光学的に半透明でない材料を含む。
【0018】
照明構成要素108は、ライトパイプ116をさらに含み得る。ライトパイプ116は、光透過要素110の各部分への電力供給光源又は非電力供給光源118の透過を円滑化するように構成され得る。さらに、ライトパイプ116は、光源118が環境光源である場合に高照度部分で高輝度の光を発生するようにも構成され得る(例えば、ライトパイプ116は環境光源を反射して、電力供給された光源によって供給される輝度に匹敵する強度の輝度を発生させる)。一実施形態では、ライトパイプ116は、高照度構成要素112及び低照度構成要素114への光の透過を増大させる。照明構成要素108については、図2図3A、及び図3Bに関してさらに論じる。
【0019】
図1に戻って、プロセス計測表示器100は状況構成要素130も含み得る。一実施形態では、状況構成要素130はプロセス計測表示器100の状況の表示を提供する。例えば、状況構成要素130は、計測されたサンプルが定義されたパラメータとどのように比較されるか、又は装置及び表示器が正しく機能しているかどうかを表す状況表示及び診断表示を生成する。様々な状況表示及び診断表示にはプロセスアラートが含まれ得る。これらのプロセスアラートを、プロセス計測表示器100の他の構成要素と共に照明構成要素108に提供することができる。
【0020】
計測装置の状況を判断することと関連付けられるいくつかの課題がある。第1の課題は、ゲージが正しく機能しているかどうかに関する表示がないことである。装置が問題又はユーザアラート条件を検出しているかのどうかを表示する方法があれば、計測報告操作の助けとなり得る。よって、状況構成要素130は、ゲージが正しく機能しているかどうかに関する表示を提供するように構成され得る。これにより、プロセス計測表示器100が目盛り上の障害及び/又はプロセス条件アラートを表示することが可能になる。状況構成要素130は、プロセッサ140が構成要素130への命令を容易化し、命令を提供するように、プロセッサ140に動作可能に結合される。
【0021】
状況構成要素130は、例えば、計測分析器132及びプロセス警報器136を含む。計測分析器132は、通信構成要素144を介してプロセス変数トランスミッタ150によって提供される、プロセス表示を受け取るように構成され得る。一実施形態では、計測分析器132は、メモリ142に格納された計測パラメータと対照して計測値を評価する。例えば、オペレータがプロセス102のパラメータを設定する。パラメータは、一実施形態では、変数出力5106の許容範囲及び非許容範囲を定義する。よって、計測分析器132は、計測値が識別されたパラメータの範囲内にあるかそれとも範囲外にあるかを判定し得る。
【0022】
さらに、プロセス警報器136は、計測分析器132から分析された計測値を受け取り、プロセス計測表示器100に1つ以上のアラート表示を提供するように構成され得る。アラート表示は、一般的に、識別された計測値が許容範囲内にあるか、非許容範囲内にあるか、それともアラート範囲内にあるかを示し得る。一実施形態では、プロセス警報器136は、照明構成要素108及び例えば光源118に、分析された計測値に基づいて照明付き表示を生成するよう命令する。これらのアラートは、潜在的に危険な誤動作している装置があるか、それとも正しく機能しているプロセス102があるかをさらに表示し得る。
【0023】
よって、図1には、プロセス計測表示器100が、プロセス表示を受け取り、表示構成要素160を用いて計測値の表示を提供し、照明構成要素108を用いて出力の視認性を高め、状況構成要素130を用いて変数出力を分析して状況を判断し、判断した状況の表示を表示器に提供することが例示されている。よって、表示器100は、高い視認性で計測値及び状況アラートを一般的に識別する照明付き表示を生成し得る。
【0024】
図2に、本発明の一実施形態によるプロセス計測表示器を示す。プロセス計測表示器200は、プロセス計測表示器100に関して論じた要素のいずれか又は全部を含み得る。プロセス計測表示器200は、例えば、ゲージ面204及び針202を含む。プロセス計測表示器200は、光源(例えば、図1に示される光源118)から光を受け、その光を針202及び目盛盤204に誘導する。例えば、照明構成要素108は、針202が高照度部分210及び低照度部分212を含むように針202上に配置される。照明構成要素108はまた、目盛盤が高照度部分216及び低照度部分214を含むように、ゲージ面204の照明器に動作可能に結合されてもよい。一実施形態では、高照度部分210及び216は、光を通しやすい光学的に半透明の材料を含む。低照度部分214及び212は、光を通さない非半透明材料を含み得る。したがって、針202及びゲージ面204は、表示器200の視認性を高めるためにプロセス計測表示器200に様々な輝度を提供することができる。光源118は、プロセス計測表示器200上に配置されるか又はこれに含まれるように構成され得る。例えば、光源118は、針202の基部206及び/又は目盛盤204の基部208又はその近くに配置され得る。
【0025】
プロセス計測表示器200は、状況インジケータ218も含み得る。状況インジケータ218は、プロセス警報器136からのプロセスアラート又は診断表示を伝達するように構成され得る。一実施形態では、状況インジケータ218は、プロセス表示を分析する状況構成要素130によって判断された状況を表示するライトインジケータを含む。例えば、状況インジケータ218は、判断された状況に従って色を変える。例えば、緑色は良好な状況を表示し、黄色は警告状況を表示し、赤色は不良又は非機能状況を表示し得る。状況インジケータ218は、様々な他の表示機構を含むことができ、色を変える光に限定されない。さらに、状況インジケータ218は、針202及び目盛盤204、又は上述した実施形態の任意の組み合わせに配置されてもよい。
【0026】
図2に示されるように、プロセス計測表示器200は、変数識別子220をさらに含み得る。この例では、変数識別子220は、プロセス計測値がポンド/平方インチ(pounds per square inch(PSI))単位で表示器200に報告される圧力であるという表示を提供する。変数識別子220は、様々な他の変数も識別することができ、PSIを識別することに限定されない。
【0027】
図3Aは、本発明の一実施形態によるプロセス表示構成要素を示す斜視図である。プロセス表示構成要素300は、表示器上に位置決めされたインジケータ(すなわちインジケータ122)であり得る。一実施形態では、構成要素300は、プロセス計測表示器用の針(すなわち、プロセス計測表示器200の針202)を含む。プロセス表示構成要素300は、構成要素の遠位端に位置決めされた先端又はポインタ306を含み得る。先端306は、ゲージ面204で、変数識別子220に関して、プロセス表示を直接指し示すように構成され得る。構成要素300は、高照度部分302及び低照度部分304も含み得る。高照度部分302は、高照度構成要素112に関して論じた特徴のいずれか又は全部を含み得る。低照度構成要素304は、低照度構成要素114に関して論じた特徴のいずれか又は全部を含み得る。
【0028】
図3Bは、本発明の一実施形態によるプロセス表示構成要素の後方斜視図である。構成要素300は、基部308上で計測軸312によって支持され得る。一実施形態では、計測軸312は計測機構104の機能構成要素である。別の実施形態では、計測軸312は、電源138によって電力供給されるモータ(図示せず)によって動かされるように構成される。
【0029】
一実施形態では、基部308は針202の基部206を含む。基部308は光源310を含み得る。光源310は、構成要素300の1つ以上の照明部分に光を透過するように構成される。例えば、これに限定されないが、光源310は、構成要素300の様々な部分に光を直接透過させてもよい。あるいは、光源は光をライトパイプ314に透過させる。例えば、ライトパイプ314は、LED又は環境光源の反射を受けるように構成された開口部を含む。その場合ライトパイプ314は、光源からの光を高照度構成要素302及び低照度構成要素304に透過させる。
【0030】
よって、ライトパイプ314は、光源310によって供給された光を構成要素300の様々な部分に(すなわち、高照度部分302及び低照度部分304にそれぞれ)分配するように構成される。一例では、ライトパイプ314は、針300の長さの少なくとも一部分に沿って先端306まで光を分配するように構成される。ライトパイプ314は、針300に沿った反射部分も含み得る。さらに、ライトパイプ314は、高照度構成要素302だけに光を伝送、分配するように構成された1つ以上のライトチューブを含むことができる。よって、構成要素300は、光学的に半透明か又は光を通す部分において、プロセス計測表示器100上の針300の視認性を高めるために光源310によって供給される輝度を分配又は増強するように照明され得る。
【0031】
図4に、本発明の一実施形態による計測表示器に照明及び状況表示を提供する方法の流れ図を示す。方法400のブロック402で、プロセス計測表示器が設置され、プロセス表示を表示するように構成され得る。例えば、計測表示器を備えた無線圧力計が設置され、圧力表示を出力するように構成される。プロセス計測機構を設置することは、設置したプロセス計測表示器を、状況アラート及び照明の提供をサポートするように構成することを含み得る。
【0032】
ブロック404で、方法400は、例えば、プロセス変数入力を受け取ることを含む。プロセス変数入力は、例えば、プロセス変数センサ414又はプロセス変数トランスミッタ416によって受け取られ得る。プロセス変数入力は、特に、圧力、温度、流量などのプロセスサンプルの表示を含むことができる。
【0033】
プロセス計測表示器は、プロセス変数入力を受け取り、計測出力を決定するように構成され得る。これはブロック406に概ね示されている。例えば、表示器はプロセス102の表示を受け取る。表示器は、状況構成要素130を用いて計測出力を決定する。プロセス計測表示器100は、例えば、計測分析器132を利用してプロセス102の計測値を決定し得る。
【0034】
計測表示器は、プロセス102に関連した、計測状況及びアラート条件について計測入力を分析するように構成され得る。これはブロック408に概ね示されている。例えば、プロセス警報器136は、決定された計測値をメモリ142に格納された計測パラメータと比較する。状況及びアラート条件の判断については、以下でさらに詳細に論じる。
【0035】
表示器がそうした条件をどのように決定するかを論じる前に、ブロック410に、プロセス計測表示器が表示器に照明を提供するように構成され得ることを示す。表示器に照明を提供することは、光源402、ライトパイプ424、及び分散照明要素426を利用することを含み得る。照明の提供には、本明細書に記載される照明構成要素108のうちのいずれか又は全部、および様々な他の照明機構が利用され得る。
【0036】
ブロック412で、プロセス計測表示器は、決定された変数出力で状況アラート及び照明を提供するように構成される。照明付き計測出力を生成することは、照明付き出力を高照度部分428及び低照度部分430に提供することを含むことができる。よって、様々な強度の照明をプロセス計測表示器100に送ることができる。様々な輝度は、例えば、プロセス計測表示器上の重要な領域を区別する。さらに、状況アラート及び条件は、変数出力の照明と共に提供され得る。さらに、これらの様々な条件及び計測値は、出力をより明確に区別するために、色付き表示432及び/又はパターン化表示434で提供されてもよい。
【0037】
図5に、本発明の少なくとも1つの実施形態による照明構成を示すブロック図を示す。光源500は、一実施形態では、電源530から電力を受け取るように構成され得る。電源530を用いて動作することにより、プロセス計測表示器に提供される照明の精度及び視認性をさらに向上させることができ、また、本質的安全性をもって動作するようにも構成され得る。
【0038】
光源500は、計測表示532に直接照明を提供し得る様々な照明要素を含む。光源500は、ライトパイプ534に照明を提供し得る様々な照明要素も含む。ライトパイプ534は、続いて照明を計測インジケータ532に伝えるように構成され得る。ライトパイプ534はまた、計測インジケータ532に提供される照明を増強するように構成されてもよい。例えば、ライトパイプは、計測インジケータ532の視認性を高めるために光源500によって提供される輝度を反射又は増加させる。
【0039】
図5には、光源500が以下の照明要素を含み得ることが例示されている:環境502、LED504、OLED506、量子ドット508、フォトルミネッセンス512、光ファイバ518、反射材料520、及び他の照明要素510。フォトルミネッセンス素子512は、例えば、りん光材料514や蛍光材料516を含み得る。フォトルミネッセンス材料512は、例えば、高照度構成要素(すなわち、高照度部分112)上に配置され得る。高照度構成要素はまた、フォトルミネッセンス材料512の少なくとも一部分を含む材料で構築されてもよい。同様に、フォトルミネッセンス材料512は、低照度構成要素上にも配置され得る。低照度構成要素(すなわち、低照度部分114)もまた、フォトルミネッセンス材料512の少なくとも一部分を含む材料で構築されてもよい。あるいは、低照度構成要素は光学的に半透明ではなく、よってフォトルミネッセンス材料512を含まない。
【0040】
フォトルミネッセンス材料512が表示器の針及びゲージ上に配置され得るのとまったく同様に、反射材料520も、環境光源又は電力供給光源を反射するためにそれらの要素上に配置され得る。例えば、オペレータは、懐中電灯を利用して、反射材料520に光を当てることによってプロセス計測表示器を見てもよい。
【0041】
(1つ以上の)照明要素(すなわち、要素502~520)が、針又はゲージの基部に配置され、高照度部分及び低照度部分の少なくとも一部分に投影され得る。一実施形態では、光ファイバ518は針300に沿って配置される。例えば、光ファイバ518は、具体的には、高照度部分302に、又はその近くに、針300の長さに沿って先端306に向かって配置される。よって、光ファイバ518は、高照度部分302及び低照度部分304の少なくとも一部分に沿って光透過要素を保持する。さらに又は代替として、光ファイバ518はゲージ124の一部分にも配置される。光ファイバ518は、それぞれ、高照度部分216及び低照度部分214に、又はその近くに配置され得る。
【0042】
図6は、本発明の一実施形態による状況表示を生成する方法の流れ図である。方法600はブロック604で始まり、そこでプロセス計測値が得られる。例えば、プロセス計測表示器100は、プロセス変数センサ又は他の装置からプロセス計測値102を受け取る。
【0043】
ブロック606で、プロセス計測表示器の1つ以上の構成要素がプロセスパラメータを識別するように構成される。本明細書に記載されるプロセス計測表示器の1つの利点は、サンプル計測値を以前に定義された計測基準と比較できることである。そうするために、表示器の1つ以上の構成要素は、プロセスのパラメータを識別するように構成される。プロセスパラメータを識別することは、現在のプロセス626、許容サンプル計測範囲628、非許容計測範囲630、アラート範囲632、及びユーザ設定パラメータ634を識別することを含み得る。現在のプロセス626は、現在のプロセスフローの識別子を含み得る。許容計測範囲628は、プロセス102が正しく機能していることを表示する計測値の範囲を含むことができる(すなわち、55より小さいが、35より大きいPSIは、プロセスの圧力についての「良好な」範囲である)。非許容範囲630は、プロセス102が適切に機能しておらず、プロセス環境に誤りがあり得ることを表示する計測値の範囲を含むことができる(すなわち、25より大きいが35より小さいPSI、55より大きいが65より小さいPSI)。アラート632は、局所的な、又はプロセス内の任意の装置若しくは施設における装置故障やプロセス劣化などのプロセスアラートの表示を含むことができる。
【0044】
例えば、状況構成要素130は最初に、プロセス変数トランスミッタ150によって提供された、プロセッサ140からの計測表示を受け取り得る。計測分析器132は初期計測表示を識別する。この初期表示をメモリ142に格納し、即時に又は後で取り出すために使用することができる。
【0045】
識別される様々なプロセスパラメータ(すなわち、パラメータ628~634)は、例えば、プロセス管理システムのオペレータによって構成され得る。一実施形態では、ユーザ設定パラメータ634は、例えばオペレータによって定義されるプロセス102及び変数出力106に関連したパラメータである。よって、プロセス計測表示器100は、サンプル計測値を評価する際に使用される範囲及びパラメータを識別する構成要素を含む。
【0046】
パラメータと対照してサンプル計測値を評価することが、図6のブロック608で概ね示されている。サンプル計測値を評価する際に、プロセス計測表示器100は、計測分析器132及びプロセス警報器136を利用して、サンプル計測値が識別された範囲内又は範囲外にあるか否かを判定し得る。さらに、ユーザ設定パラメータ634は、アラート又は他の状況表示を生成するようにフラグが立てられている特定のサンプル計測出力を識別することもできる。例えば、プロセス計測表示器100が圧力を表すサンプル計測値を出力する場合、オペレータは、サンプル計測値が70PSIより大きいときにプロセス警報器136がアラート表示を生成するようにユーザパラメータを設定し得る。よって、プロセス警報器136及び計測分析器132を利用してサンプル計測値を範囲及びパラメータと対照して評価する動的なプロセス計測表示器を提供するために、様々な範囲及びパラメータを設定することができる。
【0047】
ブロック610で、プロセス計測表示器は、計測表示が許容範囲内にあるかどうかを判定する。一実施形態では、状況構成要素130は、サンプル計測値がいずれかの範囲内にあるかどうかを判定する。状況構成要素130は、評価されたサンプル計測値及び判断された状況の表示を生成し得る。例えば、プロセス警報器136は、サンプル計測値が指定された範囲のうちの1つの範囲内にあるかどうかに関する判定に基づいて状況表示を生成する。
【0048】
サンプル計測値(例えば、圧力や温度計測値)が許容範囲内にあると判定された場合、状況構成要素130及び、よって、表示器100は、許容状況であると判断する。これはブロック636で概ね示されている。プロセス計測表示器100は、プロセス警報器136を利用して許容出力を生成し得る。これはブロック638で概ね示されている。しかしながら、状況構成要素130が、計測表示は許容範囲内にないと判定した場合、状況構成要素130は引き続き、計測表示がアラート範囲内にあるか否かを判定する。これはブロック612で概ね示されている。計測値がアラート範囲内にあると判定された場合、状況構成要素130はアラート状況と判断し得る。アラート状況の判断は、ブロック640に概ね示されている。よって、状況構成要素130は、ブロック642で示されるようにアラート出力を生成する。サンプル計測値がアラート範囲内にない場合、状況構成要素130は、計測値は許容範囲内にもアラート範囲内にもなく、よって、非許容状況範囲内にあると判断する。これはブロック614で概ね示されている。よって、状況構成要素130は、非許容状況出力を生成し、これはブロック616で示されている。状況構成要素130によって決定される様々なアラート出力は、図1に関して説明した特徴のうちのいずれかを利用し得る。プロセス計測表示器は、照明機構(例えば、照明構成要素108、照明源500など)を利用して、表示器上で状況アラート表示の少なくとも一部分を生成し得る。
【0049】
本明細書では許容範囲、非許容範囲、及びアラート範囲について主に論じているが、様々な他の範囲及びパラメータが利用されてもよい。さらに、判断された状況にかかわらず、プロセス計測表示器100は少なくとも計測出力を生成し得る。計測出力の生成は、ブロック618で概ね示されている。プロセス計測表示器は、計測出力を生成する際に、図1に関して論じた要素のいずれかと共に、電力供給644機構及び非電力供給646機構を使用し得る。
【0050】
図7は、本発明の一実施形態による計測表示器に状況表示を提供する方法の流れ図である。方法700は、装置状況を判断することを含み得る。これはブロック702で概ね示されている。装置状況を判断することは、方法600に関して論じた方法のうちのいずれかを含むことができる。プロセス計測表示器に状況表示を提供することは、図7のブロック704で概ね示されている。状況表示を提供することは、計測表示714、表示器性能表示716、プロセス状況表示718、及び様々な他の表示720を提供することを含むことができる。計測表示714は、プロセス102の変数の表示についての決定された計測値の表示であり得る。表示器性能表示716は、プロセス計測表示器が正しく機能しているかどうかの表示を含み得る。最後に、プロセス状況表示718は、プロセス102が正しく機能しているかどうかの表示を提供し得る。これらの表示、並びに他の表示は、状況構成要素130によって決定され、例えば、照明構成要素108を介して表示器に送られ得る。
【0051】
状況表示を提供することは、許容表示を提供することを含んでいてよく、これはブロック706に概ね示されている。許容表示の提供では、表示を生成するために許容状況(すなわち、許容計測表示714及び/又は表示器性能及び/又はプロセス状況)を判断する様々な機構を利用することができる。これらの機構は、例えばオペレータによって設定されたプリファレンスに基づいてカスタマイズされ得る。一実施形態では、状況インジケータ(すなわち、図2に示される状況インジケータ218)は、許容状況表示を受け取り、緑色の照明を生成する。これはブロック722で概ね示されている。緑色の照明は、例えば、状況インジケータ218及び照明構成要素108のうちの少なくとも1つに提供される。一実施形態では、許容表示の提供では、表示器にいかなる照明も提供されない。照明を提供しないことは、ブロック724で概ね示されている。
【0052】
プロセス表示器はまた、非許容状況を判断し、対応する表示を提供し得る。非許容表示の提供は、ブロック708によって一般的に示されている。許容表示は緑色の照明を含み得るが、表示器は、非許容状況の判断に応答して黄色の照明726を生成し得る。よって、照明構成要素108は、判断された状況を受け取り、非許容状況表示を生成するように構成され得る。プロセス計測表示器は、断続照明728も提供し得る。断続照明728は、例えば、プロセス計測表示器の表示構成要素への提供である点滅照明及び/又は様々なタイミングのオン・オフ照明の提供を含むことができる。
【0053】
最後に、プロセス計測表示器はアラート状況を判断し、対応する表示を提供し得る。アラート表示の提供は、ブロック710で一般的に示されている。これは、赤色の表示730を生成することを含むことができ、連続照明732を提供することも含み得る。よって、照明構成要素108は、判断された状況を受け取り、アラート状況表示を生成するように構成され得る。
【0054】
様々な色及び照明が使用されてよく、それらは、緑色、黄色、及び赤色、並びに上述した照明のタイミングに限定されない。これらは、プロセス計測表示器の視認性及び診断上の理解を高めるために最適化される表示の例にすぎない。様々な色の照明を光源要素500によって提供することができ、それらの照明の長さ及び持続時間は様々であってよく、それらの照明を、本明細書で論じる照明構成要素及び状況インジケータのいずれか及び全部に提供することができる。一実施形態では、オペレータは、計測されたプロセス値に基づいてプロセスアラート状態により針の色が変わるように、「良好、不良、及び警告」アラートをセットアップする。
【0055】
上述したように、プロセス計測表示器100は状況インジケータ(すなわち、図2に示される状況インジケータ218)を含み得る。一例では、計測分析器132は、プロセス102の圧力がアラート範囲内にあると判断する。よって、プロセス警報器136は、照明構成要素108に、連続照明される赤色の照明を有するインジケータ218に光源118を供給するよう命令する。オペレータは表示器200を見て、プロセスが「不良」領域にあると迅速に見分けて、プロセス102が誤動作しているか又は危険な圧力を発生していると指示し得る。一実施形態では、照明は、光ファイバ518又はLED504によって針300上に配置された高照度構成要素302に提供され得る。アラート表示の種類とそれに関連付けられた色及び照明持続時間とにかかわらず、プロセス計測表示器200は、判断された条件(すなわち、許容、非許容、アラート、状況)が満たされている間、状況を表示するように構成される。これはブロック712で概ね示されている。
【0056】
図8は、本発明の一実施形態による計測表示器のパラメータ入力を処理する方法の流れ図である。ブロック802で、方法800は、計測表示器がユーザからパラメータ入力を受け取ることを示している。簡単に上述したように、ユーザ(すなわちオペレータ)は、アラート表示及び診断表示をカスタマイズするために、プロセス計測表示器100に範囲及び/又はパラメータを提供し得る。ユーザパラメータ入力は、計測、プロセス状況、表示器性能表示に関する様々な識別子を含むことができる。例えば、図8には、ユーザ入力を受け取ることが、計測状況範囲812、状況表示プリファレンス814、適用可能なプロセス816、適用可能な装置818、アラート出力820、及び他のパラメータ入力822を受け取ることを含むことができることが示されている。
【0057】
計測状況範囲812は、プロセス計測の種類の様々な範囲、及びそれらの範囲が許容範囲、非許容範囲、及びアラート範囲であるか否かを含むことができる。プロセス計測表示器は、様々な他のパラメータ入力及び範囲も処理し得る。よって、プロセス計測表示器100は、許容範囲、非許容範囲、及びアラート範囲のみに限定されない。例えば、オペレータは、120PSIを上回る特定の圧力計測値が危険範囲内にあると指示し得る。別の例では、プロセス計測表示器は、「電源オフ」計測範囲を表すパラメータ入力を処理する。サンプル計測値がこの範囲内にあると判断されると、表示器は自動的に電源オフになるか又は装置の消費電力量の少なくとも一部分を削減する。これは、危険なプロセス状況やバッテリ電源の可用性が低下する状況において有用であり得る。
【0058】
オペレータは、例えば、アラート出力820のためのパラメータも提供し得る。アラート出力820は、その範囲が危険な範囲又はアラート範囲内にあることを表示するフィードバック出力とすることができる。一実施形態では、アラート出力820は、触覚、音声、及び視覚の出力機構を含む。アラート出力はまた、プロセス管理システム、コントローラ、及び他の出力場所に通知するように構成されてもよい。
【0059】
状況表示プリファレンス814は、ユーザが色、表示器の一部分、及び様々な状況出力の表示の持続時間を設定することを可能にする様々なプリファレンスを含むことができる。例えば、オペレータは、アラート表示の結果として点滅する赤色の照明が針300に伝わるように、針300に提供される照明の色及び持続時間をカスタマイズすることができる。
【0060】
プロセス計測表示器100はまた、計測状況範囲812及び状況表示プリファレンス814を適用可能なプロセス816及び適用可能な装置818と関連付けるように構成されてもよい。よって、オペレータは、完全にカスタマイズ可能な状況及び計測表示を得るために様々なプロセス102と共にプロセス環境内の各プロセス変数センサ304を構成することができる。
【0061】
ブロック804で、プロセス計測表示器100は、パラメータを適用可能なシステムと関連付けるように構成され得る。一実施形態では、状況構成要素130は、適用可能な装置818及び/又は適用可能なプロセス816と関連付けられた一意の識別子を受け取り、その一意の識別子を後で取り出し、使用するために格納する。パラメータ及びパラメータの関連付けの格納は、ブロック806で概ね示されている。これは、表示装置824、プロセス環境システム826、及び他の場所828に配置され得る任意の種類のメモリ記憶構成を含むことができる。よって、プロセス計測表示器及びそれと関連付けられる構成要素は、プロセス環境において状況アラートを提供するためのプリファレンスを格納し、固有の装置と関連付けるための様々な機構を提供するように構成される。
【0062】
ブロック808で、プロセス計測表示器100は、例えば、プロセス計測値を得る。プロセス計測値が得られると、ブロック810で示されるように、プロセスと関連付けられたパラメータが識別され、取り出されて、それらが最終的に出力されるように状況構成要素130と共に使用される。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8