(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-27
(45)【発行日】2022-05-11
(54)【発明の名称】半径方向に調整可能なステントグラフト送達システム
(51)【国際特許分類】
A61F 2/95 20130101AFI20220428BHJP
A61F 2/07 20130101ALI20220428BHJP
A61M 25/09 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
A61F2/95
A61F2/07
A61M25/09
(21)【出願番号】P 2019528076
(86)(22)【出願日】2018-02-23
(86)【国際出願番号】 US2018019356
(87)【国際公開番号】W WO2018156854
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2020-12-08
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506074417
【氏名又は名称】ボルトン メディカル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】アーブフュール,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア,エドゥアルド,アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュ,スコット,エル.
【審査官】鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第2745812(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0248135(US,A1)
【文献】米国特許第5242452(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0188344(US,A1)
【文献】特開2012-139500(JP,A)
【文献】特開2014-117620(JP,A)
【文献】米国特許第8926693(US,B2)
【文献】欧州特許出願公開第2735283(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/95
A61F 2/07
A61M 25/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) i) 外側表面
(16)、内側表面
(18)、近位開放端
(20)、遠位開放端
(22)を有し、管腔
(24)を画定する管腔グラフト構成要素
(14)、および
ii) 管腔
グラフト構成要素(14)に沿って長手方向に伸長する複数のステント
(26)
を含む、ステントグラフト
(12);
b) 管腔グラフト構成要素
(14)に沿って長手方向に伸長する制御棒
(60)、ここで該制御棒(60)が、ワイヤ(70)、および内部開窓(68)を画定する内部管腔棒(62)を含み、該ワイヤ(70)が、該内部管腔棒(62)を通って伸長し得る;ならびに
c) 該ステント
(26)の少なくとも1つを横切り、該制御棒
(62)に制御可能かつ解放可能に固定される少なくとも1つの紐
(71)、ここで
該紐(71)が、該管腔棒(62)とワイヤ(70)の間を内部開窓(68)にわたって伸長し、該紐(71)が、該制御棒(60)の軸の周りの回転により制御され、該紐(71)が該制御棒(60)の周りに巻きつき、それにより横切られたステント(26)の収縮を制御し、該制御棒
(60)での
該紐
(71)の制御は、
該横切られたステント
(26)を半径方向に収縮させる、
を含む、ステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項2】
a) ステントグラフト
(140)の管腔を通って伸長するガイドワイヤカテーテル
(122)、ここで該ガイドワイヤカテーテル
(122)は近位端
(124)および遠位端
(126)を有する;
b) 該ガイドワイヤカテーテル
(122)の遠位端
(126)に固定されるノーズコーン
(130);
c) 該ガイドワイヤカテーテル
(122)の近位端
(124)にある近位ハンドル
(128);
d) 少なくとも部分的にステントグラフト
(140)および制御棒
(132)を含むイントロデューサーシース
(150)、ここで該イントロデューサーシース
(150)は近位端
(152)および遠位端
(154)を有する;ならびに
e) 該イントロデューサーシース
(150)の近位開放端
(152)での遠位ハンドル
(156)
をさらに含む、請求項1記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項3】
該制御棒
(132)が、制御棒
(132)の近位端
(134)に制御棒ハンドル
(138)をさらに含む、請求項
1記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項4】
該制御棒ハンドル
(138)が、近位ハンドル
(128)または遠位ハンドル
(156)のいずれかの方に偏り、外科医による制御棒ハンドル
(138)の解放により、該制御棒ハンドル
(138)が近位ハンドル
(128)または遠位ハンドル
(156)を回転的にロックするようになる、請求項
3記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項5】
該制御棒ハンドル
(138)が、近位ハンドル
(128)または遠位ハンドル
(156)のいずれかを、摩擦、締まりばめおよびラチェットをつけることからなる群の少なくとも1つの構成メンバーにより回転的にロックする、請求項
4記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項6】
該ワイヤ
(70)が該管腔棒
(62)内から引き込み可能であり、それにより該紐
(71)が解放される、請求項
1記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項7】
該制御棒が、外部開窓
(74)を画定する外部管腔棒
(72)をさらに含み、
該内部管腔棒
(76)の内部開窓(78)が該外部開窓
(74)と整列し、該ワイヤ
(80)が該内部棒(76)内を伸長しかつ該制御棒(70)の外部開窓(74)および内部開窓(78)の両方を横切り、該紐が、外部管腔棒
(72)および内部管腔棒
(76)の整列された開窓
(74、78)を横切り、該紐
(86)は、内部管腔棒
(76)および外部管腔棒
(72)とワイヤ
(80)との間に伸長し、ここで該ステントグラフト
(82)は、外部管腔棒
(72)に対して内部
管腔棒
(76)を引き込
み進めることおよび回転することの少なくとも1つにより収縮され得、内部
管腔棒(76)からワイヤ
(80)を引き込むことにより制御棒
(70)から解放され得る、請求項1記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項8】
管腔グラフト構成要素
(140)が開窓
(164)を画定する、請求項1記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項9】
該開窓
(164)が、該紐
(148)により制御されるステント
(144)と少なくとも近位または遠位で接する、請求項
8記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【請求項10】
該開窓
(164)が、該紐
(148)により制御されるステント
(144)と近位および遠位の両方で接する、請求項
9記載のステントグラフト送達システム
(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2017年2月24日に出願された米国仮特許出願第62/463,066号の利益を主張する。上記出願の全教示は、参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
動脈病状、例えば大動脈瘤は、開放外科的再建、または代替的に開放外科的修復の最小侵襲性代替である血管内修復により治療され得る。しかしながら、血管内修復の首尾よい結果を最適化することは、患者の解剖学的構造の評価、および大動脈瘤の場合は、動脈瘤嚢の完全な排除、大動脈内のステントグラフトの固定、および最小のエンドリーク(endoleak)を確実にするための動脈瘤の近位端および遠位端にわたる適切なステントグラフトの選択を必要とする。また、エンドリークおよび手術後の動脈瘤部位の広がりは、動脈瘤嚢の任意の拡張を封じるためのさらなる修復を必要とし得、かつ一般的に手術部位を通る周囲の内臓および関連のある構造への血流を有意に傷つける(compromise)ことなくなされなければならない。
【0003】
そのため、大動脈病状、特に大動脈瘤を治療するための新規の向上された血管内修復デバイスおよび方法についての必要性が存在する。
【発明の概要】
【0004】
概要
本発明は、ステントグラフト送達システム、ならびに大動脈血管損傷、例えば生体臓器および組織に血液を供給する動脈分枝を有する大動脈の領域における大動脈瘤、例えば胸部腹部大動脈瘤、腹部大動脈瘤および胸腹大動脈瘤、例えば腎臓近傍(juxtarenal)大動脈瘤およびショートネック(short-neck)大動脈瘤に関連する血管損傷の治療および修復におけるその使用のための方法に関する。
【0005】
一態様において、本発明は、外側表面、内側表面、近位開放端、遠位開放端を有し、その間で管腔を画定する管腔グラフト構成要素を有するステントグラフトを含むステントグラフト送達システムである。該ステントグラフトはまた、管腔壁に沿って長手方向に伸長する複数のステントを含む。制御棒(control rod)は、管腔グラフト構成要素に沿って長手方向に伸長し、少なくとも1つの紐(ligature)は、ステントの少なくとも1つを横切り、制御棒に制御可能かつ解放可能に固定され、制御棒での紐の制御は、横切られた(traversed)ステントを半径方向(radially)に収縮させる。
【0006】
別の態様において、本発明は動脈瘤を治療するための方法である。ある態様において、動脈瘤は大動脈瘤である。ステントグラフト送達システムのステントグラフトは、患者の動脈瘤に配置される。ステントグラフト送達システムは、外側表面、内側表面、近位開放端、遠位開放端を有し、管腔を画定する管腔グラフト構成要素を有し、管腔壁に沿って長手方向に伸長する複数のステントも含むステントグラフトを含む。ステントグラフト送達システムの制御棒は、管腔グラフト構成要素に沿って長手方向に伸長し、少なくとも1つの紐はステントの少なくとも1つを横切る。紐は、制御棒に制御可能かつ解放可能に固定され、制御棒での選択的な制御は、少なくとも1つの紐に横切られたステントを半径方向に収縮させる。ステントグラフトは、少なくとも1つの紐に横切られたステントを半径方向に収縮させるように紐を制御することにより動脈瘤部位に配置される。紐が制御棒から解放され、これによりステントグラフトが解放され、それにより動脈瘤が治療される。
【0007】
本発明は多くの利点を有する。例えば、半径方向に収縮されるステントが半径方向に自己拡張するか、または当該技術分野で公知のようなバルーンカテーテルなどのいくつかの他の半径方向に拡張する力に反対して半径方向に束縛される場合、医師は、ステントグラフトを少なくとも部分的に半径方向(radially)に拡張させた後に、紐が巻きつけられる制御棒の回転方向の動きによりステントグラフトのステントの周りに伸長する紐を部分的に緩和または復元または再束縛させることなどのみにより、ステントグラフトを回転または再配置し得る。再束縛されたステントグラフトまたはその一部の軸の周りまたは長手方向の再配置は、血管内でのステントグラフトの完全な拡張の前に、ステントグラフトを配置し得るだけである送達システムに対してより大きな制御を提供する。結果的に、ステントグラフトは、手術部位に埋め込まれる際に、より高い正確性で、被験体の脈管構造を傷害するリスクがより低く、かつステントグラフトの意図される形状をゆがめる大きなリスクなく、手術部位で展開され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
前述のものは、添付の図面に図示されるような例示態様の以下のより詳細な記載から明らかであり、図面において、同様の参照符号は、異なる図を通じて同じ部分を言及する。図面は必ずしも一定の割合で作られておらず、その代わりに、態様の例示に重きが置かれる。異なる図面にある同じ番号は同じ項目を示す。
【
図1-1】
図1Aは、半径方向(radial)のステントの支柱を横切る紐ならびに、ステントグラフトおよび紐から別々に示される制御棒を有する本発明のステントグラフト送達システムの一態様の分解組立側面図である。
図1Bは、組み立てられた際の
図1Aに示されるステントグラフト送達システムの側面図である。
【
図1-2】
図1Cは、
図1Aおよび1Bに示されるステントグラフト送達システムの態様の側面図であり、ここで制御棒は、制御棒の周りに紐を巻きつけるように軸の周りに回転され、それにより紐においてステントグラフトが半径方向に収縮される。
【
図2-1】
図2Aは、
図1A~1Cの制御棒およびステントグラフトの遠位端の詳細であり、ここで半径方向のステントの支柱を横切る紐は、制御棒における切れ込みとの嵌合により制御棒に解放可能に固定される。
図2Bは、
図2Aに示される切れ込みおよび制御棒の切れ込みでの紐の解放可能な嵌合の詳細である。
図2Cは、
図1A~1C、2Aおよび2Bに示される態様の表示であり、ここで制御棒は、その長手軸の周りに回転されており、それにより紐は制御棒の周りに巻きつけられ、それにより紐に横切られたステントでステントグラフトが半径方向に収縮される。
【
図2-2】
図2Dは、紐上の張力の緩和により、半径方向のステントが半径方向に自己拡張している場合などのステントグラフトの半径方向のステントを、半径方向に拡張させた後、および紐からの制御棒の引き込みにより制御棒の切れ込みからの紐の解放後の、
図1A~1Cおよび2A~2Cに示されるステントグラフトである。
【
図3】
図3Aは、本発明のステントグラフト送達システムの制御棒構成要素の別の態様の側面図であり、ここで制御棒は、遠位端で制御棒に沿って概して長手方向に走るスロットを画定し、制御棒の周により画定される開口でアクセス可能である。
図3Bは、紐を通した場合の長手方向スロットおよび制御棒により画定される、長手方向スロットに対する開口の詳細である。
図3Cは、制御棒の周縁部にある制御棒のスロットに対する開口を示す、
図3Aおよび3Bに示される制御棒の平面図である。
【
図4】
図4Aは、本発明のステントグラフト送達システムの制御棒構成要素のさらに別の態様の斜視図であり、ここで管は、管により画定される管腔へのアクセスを提供するスロットまたは開窓、および管を通って伸長する棒またはワイヤを画定し、スロットにおいてワイヤと管の間に紐を通している間の管の回転は、紐が管のまわりに巻きつくようにする。
図4Bは、適切な紐を通した、
図4Aに示される制御棒のスロットおよびワイヤの詳細である。
図4Cは、管の軸の周りの回転により紐が管の周りに巻きつけられた
図4Bの詳細である。
【
図5】
図5は、外部管開窓を画定する外部管および内部管開窓を画定する内部管およびワイヤを含む、本発明のステントグラフト送達システムにおける使用のためのさらに別の制御棒の構成要素の側面図である。
【
図6】
図6は、内部管を通って進み、内部管開窓を横切るワイヤおよび外部管の中にある内部管を示す、組み立てられた場合の
図5に示される制御棒の構成部分の側面図であり、ここで内部管および外部管の開窓は整列される。
【
図7-1】
図7Aは、
図6に示される組み立てられた制御棒の側面図であり、ここで本発明のステントグラフト送達システムの半径方向のステントグラフトのステントの支柱を横切る紐は、内部管開窓が外部管開窓と整列されル間に、内部管開窓でワイヤと内部管との間に通される。
【
図7-2】
図7Bは、
図7Aに示される態様の側面図であり、ここで制御棒に連結される紐により横切られるステントは、外部管に対する内部管の近位引き込みにより半径方向に収縮されている。
図7Cは、
図7Aおよび7Bに示される態様の側面図であるが、ここで外部管に対して内部管を近位に引き込むのではなく、紐により横切られるステントは、制御棒の内部管を軸の周りに回転させ、それにより紐を内部管の周りに巻きつけることにより、半径方向に収縮される。
【
図8】
図8は、
図7Aの別の態様の側面図であり、ここで紐はステントグラフトのステントの支柱の上を横切り、任意に紐縫合糸を含む。
【
図9】
図9Aは、本発明のステントグラフト送達システムの別の態様の側面図であり、ここで複数の紐は、ステントグラフトで半径方向のステントの周の周りに伸長し、ステントグラフトの制御棒の回転は、それぞれの半径方向のステントの均一な半径方向の収縮を生じる。
図9Bは、制御棒の回転により、制御棒に連結される紐により横切られるステントを半径方向に収縮した後の、
図8Aのステントグラフト送達システムの側面図である。
【
図10-1】
図10Aは、制御棒の独立した軸の周りの回転により、それぞれ別々にかつ独立して異なる半径方向のステントの半径方向の収縮を制御する複数の制御棒を含む、本発明のステントグラフト送達システムのさらに別の態様の側面図である。
図10Bは、
図10Aに示されるステントグラフト送達システムの側面図であり、ここで半径方向のステントの第1の部分で紐に連結される第1の制御棒は、軸の周りに回転されており、それにより半径方向のステントおよびステントグラフトは、半径方向のステントの第1の部分で半径方向に収縮される。
【
図10-2】
図10Cは、
図10Aおよび10Bに示されるステントグラフト送達システムの側面図であり、ここで半径方向のステントの第2の部分で紐に連結される第2の制御棒は、軸の周りに回転されており、それにより半径方向のステントの第1の部分の収縮とは独立して、半径方向のステントの第2の部分および半径方向のステントの第2の部分にあるステントグラフトは収縮される。
図10Dは、
図10A~10Cに示されるステントグラフト送達システムの側面図であり、ここで第1および第2の制御棒の両方は軸の周りに回転されており、それにより半径方向のステントならびに第1および第2の制御棒に連結される紐におけるステントグラフトは収縮される。
【
図11】
図11は、本発明のステントグラフト送達システムの分解組立図であり、本発明のステントグラフト送達システムのイントロデューサーシース内に装填するためのステントグラフトの態様である。
【
図12】
図12Aは、組み立てられ、ステントグラフト(示さず)を予め装填した場合の
図11に示されるステントグラフト送達システムの側面図である。
図12Bは、患者の動脈瘤部位でイントロデューサーシースをステントグラフトの周りから引き込んだ後であるが、本発明のステントグラフト送達システムの制御棒構成要素によりステントグラフトの半径方向のステントを半径方向に収縮する紐の解放の前の、
図12Aに示されるステントグラフト送達システムの側面図である。
図12Cは、ステントグラフトの半径方向のステントでの紐からの制御棒の解放、および動脈瘤部位でのステントグラフトからの制御棒の引き込みの後の、
図12Bに示される表示の側面図である。
図12Dは、ステントグラフトからのステントグラフト送達システムの近位引き込みの後、およびステントグラフトの開窓を通る分枝プロテーゼの埋め込み、それによる本発明の方法による動脈瘤の治療の完了の後の、
図12Cに示される態様の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
例示態様の説明を以下にする。
【0010】
本発明は一般的に、少なくとも1つの制御棒および該制御棒に解放可能に固定され、ステントグラフトのステントの周りにある少なくとも1つの紐を含むステントグラフト送達システムに関する。本発明はまた、本発明の送達システムの使用方法に関する。ステントグラフト送達システムおよび方法は、大動脈瘤、例えば生体臓器および組織に血液を供給する動脈分枝を有する大動脈の領域におけるもの、例えば腎臓近傍大動脈瘤およびショートネック腹部大動脈瘤に関連する血管損傷などの大動脈血管損傷を治療するために使用される。
【0011】
患者において送達または埋め込まれる「ステントグラフト」、「ステントグラフトプロテーゼ」または「血管プロテーゼ」とも本明細書において称されるプロテーゼを本明細書において参照する場合、単語「近位」は、患者の心臓に相対的に近いプロテーゼの部分またはプロテーゼの構成要素を意味し、「遠位」は、患者の心臓から相対的に遠いプロテーゼの部分またはプロテーゼの構成要素を意味する。
【0012】
しかしながら、プロテーゼを送達または埋め込むために使用される送達システムまたは送達システムの構成要素を参照する場合、本明細書で使用されるように、単語「近位」は、送達システムを使用する臨床医に対してより近いことを意味する。送達システムまたは送達システムの構成要素を参照する場合、「遠位」は、該用語が本明細書で使用される場合、送達システムを使用する臨床医からより遠く離れていることを意味する。
【0013】
明確化のために、単語「最近位(proximate)」は、プロテーゼまたは送達システムのいずれかに関して上述される「近位」または「遠位」に属する意味とは全く違う、「近いこと(close to)」を意味する。
【0014】
一態様において、本発明は、
図1Aおよび1Bに示されるものなどのステントグラフト送達システムである。
図1Aに見られ得るように、ステントグラフト送達システム10はステントグラフト12を含む。ステントグラフト12は、外側表面16、内側表面18、近位開放端20、遠位開放端22を有する管腔グラフト構成要素14を含み、管腔24を画定する。複数の半径方向のステント26は、管腔グラフト構成要素14に沿って長手方向に伸長する。ステント26は、反対の末端で連結されて、それにより近位頂部30および遠位頂部32を画定する支柱28を含む。ベアステント21は近位開放端20にあり、近位頂部23および遠位頂部25を含む。ある態様において、近位頂部23および遠位頂部32の少なくとも1つは、アイレットのブリッジ(示さず)から遠位に伸長するバーブを含む。複数の態様において、本発明の送達システムのステントグラフトの近位開放端はベアステントを有さずにあり得る(示さず)ことが理解される。制御棒34は近位端36および遠位端38を含む。制御棒ハンドル40は制御棒34の近位端36に固定される。
【0015】
図1Bに示されるように、制御棒34は、遠位頂部の少なくとも1つで、ステントグラフト12に沿って長手方向に伸長する。紐42は、半径方向のステント26を横切り、制御棒34に制御可能かつ解放可能に固定される。
図1Aおよび1Bに示される態様において、紐42は、制御棒34において切れ込み44を通って伸長し、半径方向に自己拡張するステント26の支柱28を横切り、本発明の方法の一態様に従って、および
図1Cに見られ得るように、紐42での制御棒34の回転は、紐42が制御棒34の周りに巻きつくようにし、それにより紐42に横切られた少なくとも1つの半径方向のステント26を半径方向に収縮する。任意に、ループ33は、制御棒34を管腔グラフト構成要素14に固定する。ある態様において、紐42は、ステント26の支柱28の一部の下を通過する。別の態様において、紐42は、制御棒34の両側で支柱29を覆い(示さず)、紐42の残りの部分は、ステント26の残りの支柱28の下を通過する。
【0016】
一態様において、紐42において半径方向のステント26は、半径方向に自己拡張しているか、または当該技術分野で公知のようなバルーンカテーテル(示さず)などのいくつかの他の半径方向に拡張する力に反対して半径方向に束縛される。半径方向に自己拡張するステントとしては、例えばニチノールなどの形状記憶合金で作製されるものが挙げられる。ステント26の作製の他の適切な材料の例としては、ステンレス鋼および適切なポリマーが挙げられる。紐42およびループ33は、ポリエステル、ナイロンおよびポリプロピレンを含む、当該技術分野で公知のものなどの適切な材料で形成される。
【0017】
図2Aは、遠位端38で制御棒34により画定される切れ込み44を示す、
図1Bに示される態様の詳細であり、ここで紐42は
図2Bにおける詳細においてより明確に示されるように切れ込み44を横切り、制御棒34の回転により、紐42は、制御棒34に解放可能に固定され、それにより、
図2Cに示されるように、紐42は、制御棒34のその長手軸48の周りの回転により、制御棒34の周りに巻きつく。制御棒34の周りに紐42が巻きつくことで、半径方向に自己拡張するステント26の収縮が生じる。
図2A~2Cにも示されるように、紐42は、ステントグラフト12の外側表面16に取り付けられる支柱28を横切る。この態様において、紐42は、支柱28の両側方で管腔グラフト構成要素14を貫通し、紐42は、管腔グラフト構成要素14の内側表面18を横切って通過しながら支柱28を横切る。制御棒34の解放は、半径方向のステント26の拡張により、例えばステント26の半径方向の自己拡張により、紐42が制御棒34からほどけることを可能にし、ここでステント26は、ニチノールなどの適切な形状記憶合金で作製される。代替的に、制御棒34は、反対の方向に回転され得、それにより、さらに別の態様においては半径方向に自己拡張しないがむしろバルーンカテーテル(示さず)などの当該技術分野で公知のいくつかの他の機構により拡張するステントであり得るステント26の拡張が可能になる。いずれにせよ、ステント26、紐42および制御棒34の位置は、動脈瘤でのステントグラフト12の軸の周りおよび長手方向の配置の少なくとも1つの後、
図2Aおよび2Bに示される位置に戻り得る。ステント26の半径方向の拡張および半径方向の収縮は、軸の周りおよび長手方向の配置の少なくとも1つが完了するまで制御棒34により可変的に制御され得ることが理解される。次いで、制御棒34は紐42から分離される。紐42は制御棒34から解放され、制御棒34は、
図2Aから
図2Dへの移り変わりにおいて見られ得るように、矢印35に示される方向で、制御棒34を近位に引き込むことにより、動脈瘤でステントグラフト12から取り除かれ得る。
【0018】
代替的な態様において、制御棒34、紐42およびステント26の配置は変更され得、なお同じ結果が得られる。例えば、1つの代替的な態様(示さず)において、半径方向のステントは、
図2A~2Dに示されるような外側表面16ではなく、ステントグラフト12の内側表面18に位置し得る。さらに別の態様(これも示さず)において、制御棒34は、
図2A~2Dに示されるようなステントグラフト12の外側表面16に沿ってではなくステントグラフト12の内側表面18に沿って伸長し得る。なおさらに、紐42は、ステントグラフト12内に長手方向に伸長する制御棒34に解放可能に固定される場合、ステントグラフト12の管腔グラフト構成要素14を通過すること、およびステントグラフトの外側表面16を横切って通過しながら支柱26を横切ることにより、ステント12を半径方向に収縮し得る。
【0019】
図3Aは、本発明のステントグラフト送達システムの制御棒の別の態様の側面図である。
図3Aに示されるように、制御棒50は、遠位端54で制御棒50に沿って概して長手方向に伸長するスロット52を画定する。
図3Bに見られ得るように、紐56は、スロット52の開口58でアクセス可能なスロット52内で捕捉され得る。スロット52の開口58は、
図3Bおよび3Cに示されるように、長手スロットの一端にある部分的な横向きの(transverse)切れ目である。制御棒50のその長手軸の周りの回転は、紐56を制御棒50の周りに巻きつける。紐56は、矢印57で示される近位方向に制御棒50を引き込むことにより制御棒50から解放され得、それにより紐56は、開口58を通ってスロット52から抜き取られる。
【0020】
制御棒の別の態様を
図4Aおよび4Bに図示する。
図4Aに示されるように、制御棒60は、近位端64および遠位端66を有する管62を含む。スロット68は遠位端66にある。ワイヤ70は、管62を通って長手方向に伸長する。
図4Aから採られる詳細である
図4Bに見られ得るように、紐71は、スロット68でワイヤ70と管62の間に通され、
図4Cに示されるように、ワイヤ70の周りの管62の回転により、紐71は管62の外側表面の周りに巻きつく。紐71は、紐を管62からほどき、ワイヤ70を、横切っているスロット68から引き込むことによるか、またはいくつかの例において、ワイヤ70を、横切っているスロット68から近位に引き込むことのみにより、制御棒60から解放され得る。
【0021】
図5は、本発明のステントグラフト送達システムの制御棒の別の態様の分解組立図である。
図5に示されるように、制御棒70は、外部管開窓74を画定する外部管72を含む。内部管76は内部管開窓78を画定する。内部管76は、外部管72の内径よりも小さい直径を有する。ワイヤ80は、内部管76の内径よりも小さい直径を有する。組み立てられた場合に
図6に示されるように、ワイヤ80は、内部管76を通って長手方向に伸長し、内部管76は、外部管72内に長手方向に伸長し、内部管開窓78は、外部管開窓74と整列され、ワイヤ80は、内部管開窓76および外部管開窓74の両方を横切る。
【0022】
図7Aは、本発明のステントグラフト送達システムの態様の側面図であり、ここで
図5および6の制御棒70は、外側表面84でステントグラフト82に沿って長手方向に伸長する。紐86は、内部管開窓78と外部管開窓74が整列されル間、ワイヤ80と内部管76の内側表面との間に通される。ステントグラフト82のステント88は、外部管72内の内部管76を引き込むかまたは進め、それにより紐86が外部管72内に引き込まれるようにすることにより半径方向に収縮され得る。ある態様において、紐86は、少なくとも部分的に、紐86にわたる少なくとも1つの紐縫合糸87により安定化される。制御棒70、紐86およびステント88の互いに対する配置は、上述の態様に関して記載されるように、異なる形態をとり得る。本発明の方法の一態様において、ステント88は、
図7Aから
図7Bへの移り変わりにおいて見られ得るように、必要な場合は、外部管72内での内部管76の長手方向の引き込みおよびワイヤ80の矢印73に示される方向の引き込みにより、紐86を外部管72内に近位に引っ張ることにより収縮される。
【0023】
本発明の方法の別の態様において、
図7Aから
図7Cへの移り変わりにおいて見られ得るように、外部管72内で内部管76およびワイヤ80を引き込むのではなく、ステント88の支柱89の下を横切るこの態様に示される紐86は、内部管76を回転することにより半径方向に収縮され、それによりステント88が半径方向に収縮され、ステントの支柱89は、紐86に横切られる。
【0024】
図8に示される別の態様において、紐86は、ステントグラフト82のステント88の少なくとも1つの支柱89の上を横切る。上述される本発明の送達システムの他の態様のステントグラフトの紐はまた、ステントグラフトのステントの少なくとも1つの支柱で外側部分を横切る紐を含み得ることが理解される。
図8に示されるように、紐縫合糸87は、紐86を、ステント88の支柱89の外側に面する部分を横切る位置に固定する。
【0025】
本発明のステントグラフト送達システムの別の態様を
図9Aに示す。該図に示されるように、ステントグラフト送達システム90は、ステントグラフト96においてステント94の周の周りに伸長する複数の紐92を含み、ステントグラフト96の制御棒98の回転により、それぞれのステントの均一な収縮が生じる。
図9Aから
図9Bへの移り変わりにより示される本発明の方法において、制御棒98を軸の周りに回転させることで、紐92が制御棒98の周りに巻きつくようになり、それにより制御棒98に連結される紐92に横切られるステント94が半径方向に収縮される。任意に、少なくとも1つのループ91は、制御棒98をステントグラフト96の管腔グラフト構成要素95に固定する。さらなる態様において、少なくとも1つのループ93は、紐92を管腔グラフト構成要素95に固定する。ベアステント97は、近位開放端にあり、任意にバーブ(示さず)を含む近位頂部99および遠位頂部83を含む。
【0026】
本発明のステントグラフト送達システムの別の態様を
図10Aに示す。ステントグラフト送達システム100は、それぞれ別々にかつ独立して、制御棒102、104の独立の回転によりステントグラフト108のステント106の異なる部分または組の半径方向の収縮を制御する複数の制御棒102、104を含む。例えば
図10Aから
図10Bへの移り変わりにおいて見られ得るように、紐109およびその結果ステント111の近位部分で紐に連結される第1の制御棒102を軸の周りに回転させ、それにより紐109およびステントグラフト108をステント111の近位部分で半径方向に収縮された位置まで半径系方向に収縮する。代替的に、
図10Aから10Cへの移り変わりにおいて見られ得るように、ステント111の遠位部分で紐110に連結される第2の制御棒104を軸の周りに回転させることにより、ステント111の近位部分の半径方向の収縮とは独立して、紐110ならびにその結果ステントおよびステントグラフトをステント111の遠位部分で半径方向に収縮し、それによりステント111の近位部分にあるステントグラフト108は半径方向に収縮される位置をとるようになる。ベアステント112は、ステントグラフト108の近位開放端にあり、近位頂部114および遠位頂部113、ならびに任意に近位頂部114および遠位頂部113の少なくとも1つでバーブ(示さず)を含む。
【0027】
図10Aから
図10Dへの移り変わりに示されるさらに別の代替物において、第1の制御棒102および第2の制御棒104の両方は軸の周りに回転され、それにより紐109、110ならびにステント111およびステントグラフト108の近位および遠位部分は第1の制御棒102および第2の制御棒104に連結される紐109、110において半径方向に収縮され、ステントグラフト108は半径方向に収縮された位置にあるようになる。任意に、ループ101、103の少なくとも1つは、第1の制御棒102および第2の制御棒104のそれぞれの少なくとも1つをステントグラフト108の管腔グラフト構成要素105に固定する。さらなる態様において、少なくとも1つのループ107は、ステント111の遠位部分で第2の制御棒104の紐110を固定し、少なくとも1つのループ(示さず)は、ステント111の近位部分で第1の制御棒102の紐109を固定する。
【0028】
示されないが、別の態様において、本発明のステントグラフト送達システムは、それぞれ別々にかつ独立してステントの同じ部分、特にステントの近位部分の半径方向の拡張を制御する複数の制御棒を含み得る。複数の制御棒は、管腔グラフト構成要素の外側表面または内側表面の周囲の周りで互いに対して側方にかつ長手方向に配置される(示さず)。制御棒は、ステントグラフトの近位部分および遠位部分などのステントグラフトの種々の長手方向の部分を独立して半径方向に収縮させるために、本発明のデバイスおよび方法において使用され得ることが理解される。複数の制御棒は、均一、ステントグラフト中で開窓に関連してもしくは別のパターンで均一、または不均一のいずれかで、ステントグラフトの周りに半径方向に分配され得ることも理解される。
【0029】
図11は、本発明のステントグラフト送達システムの別の態様の分解組立図である。該図に示されるように、ステントグラフト送達システム120は、近位端124および遠位端126を有するガイドワイヤカテーテル122を含む。近位ハンドル128は、ガイドワイヤカテーテル122の近位端124に固定される。ノーズコーン130は、ガイドワイヤカテーテル122の遠位端126に固定される。制御棒132は、近位端134および遠位端136を含む。制御棒ハンドル138は、制御棒132の近位端134に固定される。ステントグラフト140は、管腔グラフト構成要素142およびステント144を含む。ステント144は、近位頂部および遠位頂部を画定する支柱146を含む。紐148は、ステントの支柱を横切る。イントロデューサーシース150は、近位端152および遠位端154を含む。遠位ハンドル156は、イントロデューサーシース150の近位端152に固定される。
【0030】
図12Aは、組み立てられた場合であるが
図11に示される送達システムのステントグラフトの側面図であり、ここでステントグラフト140は、イントロデューサーシース150の遠位端154内に装填されている。ある態様において、ステントグラフト140は、任意にバーブを含む近位頂部および遠位頂部を有する近位開放端152にあるベアステント121を含む。
【0031】
図12Bは、ステントグラフト送達システム120の大動脈瘤などの患者の動脈瘤部位158への方向づけ、ステントグラフト送達システム120のステントグラフト140の動脈瘤部位158にわたる位置での位置づけの後の
図11および12Aのステントグラフト送達システムの側面図である。
図12Bにさらに示されるように、本発明の方法によると、ステントグラフト140は、
図12Aと12Bの間の移り変わりにおいて示されるものなどの動脈瘤158に位置付けられ、少なくとも1つのステント144は、制御棒132の周りに巻きつけられる紐148により半径方向に収縮されつつ、ステントグラフト140が矢印170で示される方向で外科医により動脈瘤158に配置される。
図12Bに示される態様において、ステントグラフト140は、矢印170で示される方向に外科医が遠位ハンドル156を近位ハンドル128に向かって引き込むことにより動脈瘤部位158に暴露される。しかしながら、代替的に、ステントグラフト140は、近位ハンドル128および制御棒132を矢印172の方向に遠位ハンドル156に向かって進めることにより、遠位端159でイントロデューサーシース150内から動脈瘤158まで進められ得ることが理解される。いずれかの場合において、ステントを横切る紐148の部分の長さは、制御棒ハンドル138の軸の周りの回転および結果的にステントグラフト140を動脈瘤158に配置する際の外科医による制御棒132の回転により、制御可能に増加または低下され得る。一態様において、ステントグラフト140は、ステントグラフト140にある開窓164が、開窓164を通る動脈分枝160への分枝プロテーゼ162のその後の配置のために、動脈分枝160と適切に整列されるように配置される。
【0032】
動脈瘤部位158でのステントグラフトの配置の完了の際に、紐148は制御棒132から解放される。上述のように、制御棒132の態様に応じて、例えば、
図12Bから
図12Cへの移り変わりにおいて見られるように制御棒132を近位に引き込み、それにより紐148を解放することにより、または
図4A~4Bおよび
図5~7Cの態様に関して上述されるよう管内のワイヤを近位に引き込み、それにより紐148を解放するなどの他の手段により、紐148は制御棒132から解放され得る。次いでステントグラフト140の展開が完了する。
【0033】
その後、もはやステントグラフト140に連結されないステントグラフト送達システム120の部分をステントグラフト140から引き込み、および適切な場合は、分枝プロテーゼ162を、ステントグラフト140およびステントグラフト140の開窓164を通して動脈分枝160に方向づけ、それにより動脈瘤158の治療が完了する。
【0034】
紐148は、制御棒132の回転により調整され得るだけでなく、(示されない態様において)制御棒ハンドル138を近位ハンドル128もしくは遠位ハンドル156の方に偏らせるなどの適切な手段、またはいくつかの他の手段により制御棒ハンドル138の位置を固定することにより、選択された位置に維持されもし得ることが理解される。制御ハンドル138の偏りは、制御棒ハンドルと近位ハンドル128または遠位ハンドル156などの送達デバイスの別の構成要素との間のばね、摩擦、締まりばめまたはラチェットをつけることにより得られ得る。
【0035】
さらに、他の態様において(示さず)、複数の紐は制御棒に固定され得、それぞれの紐はステントの周の周りに伸長し、制御棒の回転によりそれぞれのステントの均一な収縮が生じることが理解される。1つより多くの制御棒を使用して、それぞれの制御棒が別々にかつ独立して異なるステントを制御し得ることも理解される。
【0036】
本発明のステントグラフトシステムおよび方法により埋めこまれる血管プロテーゼは、例えば経大腿(transfemoral)アクセスにより埋めこまれ得る。本発明の血管プロテーゼに方向づけられるさらなる分枝プロテーゼは、例えば大動脈上(supraaortic)血管アクセス(例えば上腕動脈を通る)、または経大腿アクセスもしくは末梢血管を含む主要血管のいくつかの他の分枝(または複数)からのアクセスにより埋めこまれ得る。
【0037】
本明細書に引用される全ての特許、公開出願および参照文献の教示は、それらの全体において、参照により援用される。本明細書に引用される全ての特許、公開出願および参照文献の関連のある教示は、それらの全体において、参照により援用される。米国特許第8,292,943号;同7,763,063号;同8,308,790号;同8,070,790号;同8,740,963号;同8,007,605号;同9,320,631号;同8,062,349号;同9,198,786号;同8,062,345号;同9,561,124号;同9,173,755号;同8,449,595号;同8,636,788号;同9,333,104号;同9,408,734号;同9,408,735号;同8,500,792号;同9,220,617号;同9,364,314号;同9,101,506号;同8,998,970号;同9,554,929号;同9,439,751号;同9,592,112号;同9,655,712号、同9,827,123号、同9,877,857号、同9,907,686号;米国特許出願第14/575,673号;同15/166,818号;同15/167,055号;同14/272,818号;同14/861,479号;同15/478,424号;同15/478,737号;同15/587,664号;同15/604,032号;同15/672,404号;同15/816,772号;同15/839,272号;同15/417,467号;PCT/US2017/025844;PCT/US2017/025849;PCT/US2017/025912;PCT/US2017/034223およびPCT/US2017/046062の関連のある教示も、それらの全体において参照により援用される。
【0038】
Eduardo Alejandro GarciaによるAttorney Docket No.: 4221.1043-001の2018年2月23日に出願された「Delivery System For Radially Constricting a Stent Graft and Method of Use」;Samuel ArbefeuilleによるAttorney Docket No.: 4221.1044-001の2018年2月23日に出願された「System and Method to Radially Constrict Stent Graft」;Timothy LostetterによるAttorney Docket No.: 4221.1046-001の2018年2月23日に出願された「Delivery System and Method to Radially Constrict a Stent Graft」;Samuel ArbefeuilleによるAttorney Docket No.: 4221.1047-001の2018年2月23日に出願された「Vascular Prosthesis with Moveable Fenestration and Method of Use」;Timothy LostetterによるAttorney Docket No.: 4221.1048-001の2018年2月23日に出願された「Stent Graft Delivery System with Constricted Sheath and Method of Use」;Timothy LostetterによるAttorney Docket No.: 4221.1049-001の2018年2月23日に出願された「Stent Graft with Fenestration Lock and Methods of Use」;Samuel ArbefeuilleおよびNico BaharによるAttorney Docket No.: 4221.1050-001の2018年2月23日に出願された「Stent Graft, Delivery System and Methods of Use」;Samuel ArbefeuilleによるAttorney Docket No.: 4221.1052-001の2018年2月23日に出願された「Vascular Prosthesis with Crimped Adapter and Methods of Use」;Timothy LostetterによるAttorney Docket No.: 4221.1054-001の2018年2月23日に出願された「Vascular Prosthesis with Fenestration Ring and Methods of Use」;Samuel ArbefeuilleによるAttorney Docket No.: 4221.1055-001の2018年2月23日に出願された「Distal Torque Component, Delivery System and Method of Using Same」の関連のある教示も、それらの全体において参照により援用される。
【0039】
例示態様が具体的に示され、記載されているが、形態および詳細における種々の変更が、添付の特許請求の範囲に包含される態様の範囲から逸脱することなく、本発明においてなされ得ることが、当業者には理解されよう。
本発明の態様として以下のものが挙げられる。
[1]a) i) 外側表面、内側表面、近位開放端、遠位開放端を有し、管腔を画定する管腔グラフト構成要素、および
ii) 管腔壁に沿って長手方向に伸長する複数のステント
を含む、ステントグラフト;
b) 管腔グラフト構成要素に沿って長手方向に伸長する制御棒;ならびに
c) 該ステントの少なくとも1つを横切り、該制御棒に制御可能かつ解放可能に固定される少なくとも1つの紐、ここで該制御棒での紐の制御は、横切られたステントを半径方向に収縮させる、
を含む、ステントグラフト送達システム。
[2]a) ステントグラフトの管腔を通って伸長するガイドワイヤカテーテル、ここで該ガイドワイヤカテーテルは近位端および遠位端を有する;
b) 該ガイドワイヤカテーテルの遠位端に固定されるノーズコーン;
c) 該ガイドワイヤカテーテルの近位端にある近位ハンドル;
d) 少なくとも部分的にステントグラフトおよび制御棒を含むイントロデューサーシース、ここで該イントロデューサーシースは近位端および遠位端を有する;ならびに
e) 該イントロデューサーシースの近位開放端での遠位ハンドル
をさらに含む、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[3]該紐が該制御棒の軸の周りの回転により制御され、該紐が該制御棒の周りに巻きつき、それにより該横切られたステントの収縮を制御する、[2]記載のステントグラフト送達システム。
[4]該制御棒が、制御棒の近位端に制御棒ハンドルをさらに含む、[3]記載のステントグラフト送達システム。
[5]該制御棒ハンドルが、近位ハンドルまたは遠位ハンドルのいずれかの方に偏り、外科医による制御棒ハンドルの解放により、該制御棒ハンドルが近位ハンドルまたは遠位ハンドルを回転的にロックするようになる、[4]記載のステントグラフト送達システム。
[6]該制御棒ハンドルが、近位ハンドルまたは遠位ハンドルのいずれかを、摩擦、締まりばめおよびラチェットをつけることからなる群の少なくとも1つの構成メンバーにより回転的にロックする、[5]記載のステントグラフト送達システム。
[7]該制御棒が切れ込みを含み、該紐が該切れ込みを通って伸長し、それにより該紐を該制御棒に対して回転的かつ解放可能に固定する、[3]記載のステントグラフト送達システム。
[8]該制御棒が、該制御棒の一部に沿って長手方向に伸長するスロットを画定し、該紐が該スロットを横切り、それにより該紐が、該制御棒に対して回転的かつ解放可能に固定される、[3]記載のステントグラフト送達システム。
[9]該制御棒が、管腔棒および該管腔棒内に伸長するワイヤを含み、該管腔棒が、横向きの開口を画定し、ここで該紐が、管腔棒とワイヤの間に伸長し、該管腔棒の回転により、該紐が制御棒の周りに巻きつく、[3]記載のステントグラフト送達システム。
[10]該ワイヤが該管腔棒内から引き込み可能であり、それにより該紐が解放される、[9]記載のステントグラフト送達システム。
[11]該制御棒が、外部開窓を画定する外部管腔棒、外部開窓と整列される内部開窓を画定する内部管腔棒、ならびに内部棒内に伸長し、該制御棒の外部開窓および内部開窓の両方を横切るワイヤを含み、ここで該紐が、外部管腔棒および内部管腔棒の整列された開窓を横切り、該紐は、内部管腔棒および外部管腔棒とワイヤとの間に伸長し、ここで該ステントグラフトは、外部管腔棒に対して内部制御棒を引き込むこと、進めることおよび回転することの少なくとも1つにより収縮され得、内部制御管腔からワイヤを引き込むことにより制御棒から解放され得る、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[12]該制御棒が、ステントグラフトの外側表面に沿って伸長する、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[13]該紐に横切られたステントが、半径方向に自己拡張しており、かつ頂部を画定する支柱を含み、ここで該紐が、該ステントの支柱を横切り、該制御棒によるステントの半径方向の収縮が本質的に可逆的である、[12]記載のステントグラフト送達システム。
[14]該紐が、管腔グラフト構成要素を通り、支柱から管腔グラフト構成要素の反対側にある紐の一部で、ステントの支柱を横切る、[13]記載のステントグラフト送達システム。
[15]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の外側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の内側表面にある紐の一部で、該横切られたステントの支柱を横切る、[14]記載のステントグラフト送達システム。
[16]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の内側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の外側表面にある紐の一部で、該横切られたステントの支柱を横切る、[14]記載のステントグラフト送達システム。
[17]制御可能かつ解放可能に該制御棒に固定され、該制御棒に沿って分配される複数の紐を含むステントグラフト送達システムであって、ここで該紐の少なくとも一部がそれぞれ、ステントグラフトのステントを横切り、該制御棒での紐の制御が一斉に、横切られた半径方向に自己拡張するステントを収縮させる、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[18]複数の制御棒およびそれぞれの制御棒に制御可能かつ解放可能に固定される紐を含むステントグラフト送達システムであって、ステントグラフトプロテーゼのそれぞれの横切られたステントの周りの収縮が、独立して制御可能である、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[19]該制御棒が、管腔グラフト構成要素の管腔内に伸長する、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[20]該紐におけるステントが頂部を画定する支柱を含み、該紐が該ステントの支柱を横切る、[19]記載のステントグラフト送達システム。
[21]該紐が、管腔グラフト構成要素を通り、該支柱から管腔グラフト構成要素の反対側にある紐の一部で該ステントの支柱を横切る、[20]記載のステントグラフト送達システム。
[22]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の外側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の内側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[21]記載のステントグラフト送達システム。
[23]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の内側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の外側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[21]記載のステントグラフト送達システム。
[24]管腔グラフト構成要素が開窓を画定する、[1]記載のステントグラフト送達システム。
[25]該開窓が、該紐により制御されるステントと少なくとも近位または遠位で接する、[24]記載のステントグラフト送達システム。
[26]該開窓が、該紐により制御されるステントと近位および遠位の両方で接する、[25]記載のステントグラフト送達システム。
[27]a) ステントグラフト送達システムのステントグラフトを患者の動脈瘤に埋め込む工程、ここで該ステントグラフト送達システムは、
i) 外側表面、内側表面、近位開放端、遠位開放端を含み、管腔を画定する管腔グラフト構成要素、および管腔壁に沿って長手方向に伸長する複数のステントを有するステントグラフト、
ii) 該管腔グラフト構成要素に沿って長手方向に伸長する制御棒、ならびに
iii) 半径方向に自己拡張するステントの少なくとも1つを横切り、該制御棒に制御可能かつ解放可能に固定される少なくとも1つの紐、ここで該制御棒における紐の制御は、該横切られたステントを半径方向に収縮させる、
を含む;
b) 該紐を、少なくとも1つの紐に横切られたステント(the traversed by the at least one ligature stent)を半径方向に収縮させるように制御することにより、該ステントグラフトを動脈瘤部位に配置する工程;および
c) 該紐を該制御棒から解放させ、それによりステントグラフトを解放させ、動脈瘤を治療する工程
を含む、患者の大動脈瘤を治療するための方法。
[28]該ステントグラフトを大動脈瘤に位置させる工程が、該ステントグラフトをイントロデューサーシース内から遠位に進めることを含む、[25]記載の方法。
[29]該ステントグラフトを動脈瘤部位に位置させる工程が、該ステントグラフトからイントロデューサーシースを近位に引き込むことを含む、[25]記載の方法。
[30]該ステントグラフトが、近位端および遠位端を有するイントロデューサーシース内で半径方向に収縮され、ここで該ステントグラフトが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の管腔を通って伸長するガイドワイヤカテーテルに固定され、該イントロデューサーシースが、該イントロデューサーシースの近位端で遠位ハンドルに固定され、該ガイドワイヤカテーテルが、該ガイドワイヤカテーテルの近位端で近位ハンドルに固定され、該ステントグラフトが、該近位ハンドルを遠位ハンドルに向かって進め、それにより該ステントグラフトを、該イントロデューサーシースから大動脈瘤部位に進めることまたは該遠位ハンドルを近位ハンドルに向かって引き込み、それにより該イントロデューサーシースを、大動脈瘤部位で該ステントグラフトから引き込むことにより大動脈瘤部位に位置する、[25]記載の方法。
[31]該ステントグラフトの管腔グラフト構成要素が開窓を画定し、ここで該ステントグラフトを動脈瘤部位に配置する工程が、該ステントグラフトを軸の周りに回転すること、および該ステントグラフトの開窓が、治療されている大動脈瘤がわたる動脈分枝と整列されるまで、制御アームにより該紐を選択的に調整することを含む、[25]記載の方法。
[32]該横切られた自己拡張ステントを半径方向に収縮させる工程が、該ステントを横切る紐の長さを低減することを含む、[31]記載の方法。
[33]a) ステントグラフトの管腔を通って伸長するガイドワイヤカテーテル、ここで該ガイドワイヤカテーテルは近位端および遠位端を有する;
b) 該ガイドワイヤカテーテルの遠位端に固定されるノーズコーン;
c) 該ガイドワイヤカテーテルの近位端での近位ハンドル;
d) ステントグラフトおよび制御棒を少なくとも部分的に含むイントロデューサーシース、ここでイントロデューサーシースは近位端および遠位端を有する;ならびに
e) イントロデューサーシースの近位端にある遠位ハンドル
をさらに含む、[32]記載の方法。
[34]該紐が、該制御棒の軸の周りの回転により制御され、ここで該紐が制御棒の周りに巻きつき、それにより少なくとも1つのステントが半径方向に収縮される、[33]記載の方法。
[35]該制御棒が、制御棒の近位端に制御棒ハンドルをさらに含む、[34]記載の方法。
[36]該制御棒ハンドルが、近位ハンドルまたは遠位ハンドルのいずれかの方に偏り、ここで外科医による該制御棒ハンドルの解放により、制御棒ハンドルが、近位ハンドルまたは遠位ハンドルを回転的にロックするようになる、[35]記載の方法。
[37]該制御棒ハンドルが、摩擦、締まりばめおよびラチェットをつけることからなる群の少なくとも1つの構成メンバーにより、近位ハンドルまたは遠位ハンドルのいずれかを回転的にロックする、[36]記載の方法。
[38]該制御棒が切れ込みを含み、該紐が切れ込みを通って伸長し、それにより該紐を制御棒に対して回転的かつ解放可能に固定する、[34]記載の方法。
[39]該制御棒が、該制御棒の一部に沿って長手方向に伸長するスロットを画定し、該紐が該スロットを横切り、それにより該紐が、該制御棒に対して回転的かつ解放可能に固定される、[34]記載の方法。
[40]該制御棒が、管腔棒および該管腔棒内に伸長するワイヤを含み、該管腔棒が、横向きの開口を画定し、ここで該紐が、管腔棒とワイヤの間に伸長し、該管腔棒の回転により、該紐が制御棒の周りに巻きつく、[34]記載の方法。
[41]該ワイヤが該管腔棒内から引き込み可能であり、それにより該紐が解放される、[40]記載の方法。
[42]該制御棒が、外部開窓を画定する外部管腔棒、外部開窓と整列される内部開窓を画定する内部管腔棒、ならびに内部棒内に伸長し、該制御棒の外部開窓および内部開窓の両方を横切るワイヤを含み、ここで該紐が、外部管腔棒および内部管腔棒の整列された開窓を横切り、該紐が、内部管腔棒および外部管腔棒とワイヤとの間に伸長し、ここで該ステントグラフトが、外部管腔棒に対して内部制御棒を引き込むこと、進めることおよび回転することの少なくとも1つにより収縮され得、内部制御管腔からワイヤを引き込むことにより制御棒から解放され得る、[27]記載の方法。
[43]該制御棒が、該ステントグラフトの外側表面に沿って伸長する、[27]記載の方法。
[44]該紐に横切られたステントが、半径方向に自己拡張しており、かつ頂部を画定する支柱を含み、ここで該紐が、該ステントの支柱を横切り、該制御棒によるステントの半径方向の収縮が本質的に可逆的である、[43]記載の方法。
[45]該紐が、管腔グラフト構成要素を通り、支柱から管腔グラフト構成要素の反対側にある紐の一部で該ステントの支柱を横切る、[44]記載の方法。
[46]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の外側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の内側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[45]記載の方法。
[47]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の内側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の外側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[45]記載の方法。
[48]制御可能かつ解放可能に制御棒に固定され、制御棒に沿って分配される複数の紐を含む方法であって、ここで該紐の少なくとも一部がそれぞれ、ステントグラフトのステントを横切り、制御棒での該紐の制御が一斉に、該横切られたステントを選択的に収縮させる、[27]記載の方法。
[49]複数の制御棒およびそれぞれの制御棒に制御可能かつ解放可能に固定される紐を含む方法であって、ここで該横切られたステントグラフトプロテーゼのそれぞれのステントの周りの収縮が、独立して制御可能である、[27]記載の方法。
[50]該制御棒が管腔グラフト構成要素の管腔内に伸長する、[27]記載の方法。
[51]該紐におけるステントが、頂部を画定する支柱を含み、ここで該紐がステントの支柱を横切る、[50]記載の方法。
[52]該紐が、管腔グラフト構成要素を通り、支柱から管腔グラフト構成要素の反対側にある紐の一部で該ステントの支柱を横切る、[51]記載の方法。
[53]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の外側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の内側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[52]記載の方法。
[54]該紐に横切られたステントが、ステントグラフトの管腔グラフト構成要素の内側表面の周りに伸長し、該紐が、管腔グラフト構成要素の外側表面にある紐の一部で該横切られたステントの支柱を横切る、[52]記載の方法。
[55]管腔グラフト構成要素が開窓を画定する、[27]記載の方法。
[56]該開窓が、該紐により制御されるステントと少なくとも近位または遠位で接する、[55]記載の方法。
[57]該開窓が、該紐により制御されるステントと近位および遠位の両方で接する、[56]記載の方法。