(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】携帯用圧縮ティッシュケース
(51)【国際特許分類】
B65D 83/08 20060101AFI20220502BHJP
A47K 10/16 20060101ALI20220502BHJP
B65D 81/32 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
B65D83/08 D
A47K10/16 E
B65D81/32 U
(21)【出願番号】P 2020128322
(22)【出願日】2020-07-29
【審査請求日】2020-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0051038
(32)【優先日】2020-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519305856
【氏名又は名称】株式会社クリーンゾーン
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】リ・ワンク
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10537212(US,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1789473(KR,B1)
【文献】特開平6-217894(JP,A)
【文献】特開2016-16876(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
A47K 10/16
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の圧縮ティッシュを積層させて収納するようにして収容部11と、圧縮ティッシュ浸漬のための溶液を貯水して保管するようにする溶液保存部12と、前記収容部11を外部と遮断するように、前記収容部11に結合される固定ソケット部13と、を形成したケース本体10と、前記圧縮ティッシュ浸漬のための浸漬部20と、によって構成された携帯用圧縮ティッシュケースにおいて、
前記ケース本体10の前記溶液保存部12は、一側に
上下長手方向に突出した突出具12aと、内側面の上側部分に備えられた係止爪12bと、を形成し、
前記固定ソケット部13は、前記ケース本体10との結合のための固定ホール13aと、前記ケース本体1下面に突出し、前記固定ホール13aに凹入されるようにした固定突起13bと、前記収容部11の内部に挿入されて支持されるように突出した挿入具13cと、を形成し、
前記浸漬部20は、前記溶液保存部12の上側に備えられるように形成し、前記圧縮ティッシュを内入させて移動されるようにする浸漬具21と、
前記浸漬具21の上部を密閉させるようにするカバー22と、内部の溶液漏れを遮断するように、前記カバー22の内部に
設けられるパッキング23と、を含むことを特徴とする携帯用圧縮ティッシュケース。
【請求項2】
前記浸漬部20の前記浸漬具21は、前記溶液保存部12に収容された溶液が流通されるように、下部の内部に形成された多数の通孔21aと、上下移動時に案内されるように、前記突出具12a
が挿入される凹入部21bと、が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用圧縮ティッシュケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用圧縮ティッシュのケースに係り、特に、圧縮ティッシュを貯水された溶液の水位によって調節して浸漬されるように形成することにより、圧縮ティッシュと溶液とを保持するケースを利用し、ユーザに、携帯と保管とが簡単であって容易なだけではなく、圧縮ティッシュケースに備えられた浸漬部を介して、残余溶液により、圧縮ティッシュを適切に浸漬させるようにし、外部における圧縮ティッシュの使用が便利なようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ティッシュは、衛生のために使用する物品であり、主に、紙や不織布などの素材で製造され、家庭用や携帯用などの乾ティッシュ及びウェットティッシュまたは圧縮ティッシュなどの種類でもって使用されている代表的な衛生用品である。
【0003】
前述の乾ティッシュは、野外などの外出時、乳幼児の洗浄および衛生のために使用するは限界があり、食堂などにおいて、食事前に簡単に使用するためのウェットティッシュの必要性が増大している。
【0004】
このようなウェットティッシュは、携帯用または業務用として使用するために、単位包装で製造され、それらの一回使用ウェットティッシュは、韓国消費者院において、業務用衛生用品安全性実態調査を行った結果、食堂ウェットティッシュから、一般細菌が、許容基準値よりも最高880倍高く検出されたと報告され、メディアにおいても、ウェットティッシュの有害性論議を報道するほど、消費者にとって、衛生に否定的な面が大きい。
【0005】
一方、コインティッシュ、すなわち、圧縮ティッシュは、乾燥圧縮されたティッシュを携帯保管し、必要時、水に浸漬させれば、水を吸収して膨張し、ウェットティッシュとして使用されるようになっている。
【0006】
それらの圧縮ティッシュを使用するためには、水などの溶液が必要であるために、圧縮ティッシュと溶液とを同時に所持・携帯することができる携帯用ケースの開発がなされ、それらの携帯用圧縮ティッシュケースに関連し、本出願人である株式会社クリーンゾーンは、携帯圧縮ティッシュケースに関連した特許を多数件出願し、特許登録されている。
【0007】
携帯圧縮ティッシュケースに係わる従来の先行技術文献としては、特許文献1「携帯用圧縮ティッシュディスペンサ」があり、そのような従来の発明は、携帯に適する小型サイズに製作され、多数の圧縮ティッシュ内在と共に、別の溶液淡水貯蔵のためのウォーターチャンバが設けられており、圧縮ティッシュの浸漬を容易にしたものである。
【0008】
そして、他の先行技術文献としては、特許文献2「コインティッシュ用ケース」は、コインティッシュ(以下、圧縮ティッシュ)を摺動可能に出し入れされ、上部開口部を有し、多数の圧縮ティッシュが1列以上に載置される引き出しと、ケースの外側に、水(以下、溶液)が込められるウェットティッシュ生成部とから構成されることにより、圧縮ティッシュを携帯して外出できるようにしたものである。
【0009】
しかし、従来の携帯用圧縮ティッシュケースの浸漬ソケットを利用した浸漬方法は、浸漬過程において、溶液の液漏れまたは流失によって浸漬効果を低下させ、製品の不良率を上昇させる原因となった。
【0010】
また、圧縮ティッシュを溶液に浸漬させる場合、溶液の残量により、選択的に適正に圧縮ティッシュに溶液を吸収させるようにする別途手段がなく、使用上、不便であるという問題点が出てきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】大韓民国登録特許公報第10-1789473号
【文献】大韓民国登録特許公報第10-1984459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述の問題点を解決するために、本発明は、圧縮ティッシュを、貯水された溶液の水位によって調節して浸漬されるように形成することにより、圧縮ティッシュと溶液とを保管するケースを利用し、ユーザにとって、携帯と保管とが簡単であって容易であるだけではなく、圧縮ティッシュケースに備えられた浸漬部を介して、残余溶液の水位により、圧縮ティッシュを適量の溶液に浸漬させるようにするために、外部からの圧縮ティッシュ使用が便利になり、溶液を効率的に使用することができるようにするところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、多数の圧縮ティッシュを積層させて収納するようにする収容部と、圧縮ティッシュ浸漬のための溶液を貯水して保管するようにする溶液保存部と、該収容部の外部と遮断するように結合する固定ソケット部と、を形成したケース本体;及び圧縮ティッシュ浸漬のための浸漬部;によって構成された携帯用圧縮ティッシュケースにおいて、
該ケース本体の溶液保存部は、一側に上下長手方向に突出した突出具と、内側面の上側部分に備えられた係止爪と、を形成し、
該固定ソケット部は、ケース本体との結合のための固定ホールと、ケース本体下面に突出し、固定ホールに凹入されるようにした固定突起と、収容部の内部に挿入して支持されるように突出した挿入具と、を形成し、
該浸漬部は、溶液保存部上側に備えられるように形成し、圧縮ティッシュを内入させて移動されるようにする浸漬具と、前記浸漬具の上部を密閉させるようにするカバーと、内部溶液の漏れを遮断するように、カバー内部に設けられるパッキングと、を形成するように構成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記浸漬部の浸漬具は、溶液保存部の収容された溶液が流通されるように、下部浸漬部材内部の多数の通孔と、上下移動時に案内されるように突出具が挿入されるようにする凹入部と、を形成するように構成されることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、圧縮ティッシュを、貯水された溶液の水位によって調節して浸漬されるように形成することにより、圧縮ティッシュと溶液とを保管するケースを利用し、ユーザにとって、携帯と保管とが簡単であって容易であるだけではなく、圧縮ティッシュケースに備えられた浸漬部を介して、残余溶液の水位により、圧縮ティッシュを適量の溶液に浸漬させるようにするために、外部からの圧縮ティッシュの使用が便利なようにし、溶液を効率的に使用できるようにした有益な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の携帯用圧縮ティッシュケースを示した斜視図である。
【
図2】本発明の分離された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、添付した図面を参照し、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施することができるように、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0018】
しかし、本発明は、さまざまな異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。そして、図面において、本発明について明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて、類似した部分については、類似した符号を付した。
【0019】
まず、本発明に係わる構成及び作用効果について、添付された図面を参照して詳細に説明すれば、次の通りである。
【0020】
図1ないし
図4に図示されているように、本発明は、多数の圧縮ティッシュと、水のような浸漬溶液とを収容するようにするケース本体10と、圧縮ティッシュ浸漬のための浸漬部20と、によって構成されている。
【0021】
前記ケース本体10は、複数の圧縮ティッシュを積層させて収納するようにする収容部11と、圧縮ティッシュ浸漬のための溶液を貯水して保管するようにする溶液保存部12と、収容部11を外部と遮断するように、前記収容部に結合される固定ソケット部13と、を形成する。
【0022】
前記収容部11は、圧縮ティッシュが内入されるようにした円筒状に備えられるように形成する。
【0023】
前記溶液保存部12は、一側に長手方向に突出した突出具12aと、内側面の上側部分に備えられた係止爪12bと、を形成する。
【0024】
前記固定ソケット部13は、ケース本体10との結合のための固定ホール13aを形成し、ケース本体10下面に突出して具備され、固定ホール13aに凹入して締結されるようにした固定突起13bが形成され、ケース本体10に固定ソケット部13を結合させるように形成し、収容部11の内部に挿入されて支持されるように突出した挿入部13cを備える。
【0025】
前記浸漬部20は、溶液保存部12の上側に備えられるように形成し、圧縮ティッシュを内入させて移動させる浸漬具21と、上部を密閉させるようにするカバー22と、内部の溶液漏れを遮断するように、カバー22内部に締結されるパッキング23と、を形成する。
【0026】
前記浸漬具21は、溶液保存部12に収容された溶液が流通されるように、下部浸漬部材の内部の多数の通孔21aと、突出具12aに締結され、上下移動時に案内されるように、前記突出具12aに締結されるようにする凹入部21bと、を形成する。
【0027】
未説明符号1は、水などの溶液である。
【0028】
以下、本発明の構成による作用と効果とについて、添付された図面を参照して詳細に説明すれば、次の通りである。
【0029】
図1ないし
図4に図示されているように、固定突起13bと凹入されて締結された状態の固定ホール13aを離脱させれば、収容部11の内部に挿入されて支持される挿入具13cも離脱することにより、固定ソケット部13をケース本体10と分離させ、ケース本体10の収容部11に、圧縮ティッシュ1を保管したり、必要時に取り出すようにする。
【0030】
また、ケース本体10のカバー22を開放し、浸漬部20の浸漬具21内に、圧縮ティッシュを内入させれば、浸漬具21の下面に備えられた通孔21aを介して、溶液保存部12の溶液1が圧縮ティッシュに吸収され、ウェットティッシュを使用することができるようになるのである。
【0031】
溶液保存部12の溶液1水位が下がる場合、浸漬具21を加圧して下方に下降させれば、浸漬具21の凸入部21bが凹入されて締結された突出具12aによって案内され、溶液1の貯水部位まで下降し、浸漬具21に内入された圧縮ティッシュが溶液に浸漬させるようにし、ウェットティッシュとして使用することができるのである。
【0032】
図4に示すように、浸漬具21は、浸漬部20の内部において密着して上下動するために、必要な高さに固定され、溶液保存部12の内面に備えられた係止爪12bにより、一定の高さ以上下降しないようにし、溶液の保存部12に保存された溶液の残量が少ない場合には、カバー22を密閉させ、ケース本体10を逆さにしたり、カバー22内に圧縮ティッシュを位置させ、カバー22の溶液を注入し、溶液が吸収された圧縮ティッシュをウェットティッシュとして使用することができる。
【0033】
また、カバー22に締結されるパッキング23を介して、溶液保存部12に保存されて保管される溶液の漏れを遮断するようにし、携帯による溶液の漏れによる汚染を防ぐことができるようにし、固定ソケット部13の固定突起13bと固定ホール13aとの締結及び分離の構造が単純であるために、圧縮ティッシュの収納と引き出しとが便利であり、分離と結合とが容易な構造により、洗浄が容易であって衛生的な管理が可能である。
【0034】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で、多様な修正及び変形が可能である。
【0035】
従って、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、そのような実施形態により、本発明技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0036】
本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるものであり、それと同等である範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものであると解釈されるなければならない。
【符号の説明】
【0037】
1 溶液
10 ケース本体
11 収容部
12 溶液保存部
13 固定ソケット部
20 浸漬部
21 浸漬具
22 蓋
23 パッキング