(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220502BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2018223866
(22)【出願日】2018-11-29
【審査請求日】2020-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】續木 清貴
【審査官】鶴岡 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-008978(JP,A)
【文献】特開2018-046931(JP,A)
【文献】特開2013-212289(JP,A)
【文献】特開2018-019969(JP,A)
【文献】特開2013-066653(JP,A)
【文献】特開2003-299775(JP,A)
【文献】特開2008-307075(JP,A)
【文献】「真・黄門ちゃま」,パチスロ攻略マガジンドラゴン2008年5月号,株式会社双葉社,2008年04月21日,p.68-70
【文献】「CR北斗の拳7 百裂乱舞」,パチンコ攻略マガジン2018年7.14号,株式会社プランドピア,2018年06月14日,p.22-26
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を制御可能な遊技制御手段と、
所定の表示を制御可能な演出制御手段と、を備える遊技機において、
前記演出制御手段は、
所定期間における遊技の結果を示唆する示唆表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に応じて前記示唆表示の表示態様が異なることにより、前記評価表示の表示態様を変化させ
、
前記所定期間における遊技の結果に基づいて特別演出を実行可能とし、
前記評価表示を実行する場合に、前記所定期間における前記特別演出の実行回数を示唆する表示を実行可能とし、
前記評価表示の表示態様には、所定の第1表示態様と、前記第1表示態様よりも前記所定期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する第2表示態様とが含まれていて、
前記特別演出が実行される場合の方が、その特別演出が実行されない場合よりも、前記評価表示の表示態様が前記第2表示態様にされ易く、
前記特別演出の実行回数が所定の第1回数よりも多い第2回数である場合には、前記評価表示の表示態様が前記第2表示態様にされ易いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技を制御可能な遊技制御手段と、
所定の表示を制御可能な演出制御手段と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
入球口への入球に基づいて取得情報を取得し、その取得情報を上限数まで記憶可能とし、前記取得情報に基づいて判定処理を行い、その判定処理により当たりと判定すると、遊技者に有利な特別遊技を実行可能とし、
前記演出制御手段は、
所定期間における遊技の結果を示唆する示唆表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に応じて前記示唆表示の表示態様が異なることにより、前記評価表示の表示態様を変化させ、
前記遊技の結果は、前記所定期間において前記判定処理の前に前記遊技制御手段により記憶されている前記取得情報が当たりと判定されるものとなっていた回数であることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に記載の遊技機のように、所定期間(通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまで)における遊技の結果を示唆する示唆表示を実行することで、遊技者に所定期間における遊技の結果を把握させることが可能となっているものがある。ところが、下記特許文献1のような遊技機では、前記示唆表示によって、単に所定期間における遊技の結果を把握させるだけとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、所定期間における遊技の結果を示唆する表示を実行する遊技機について、遊技の趣向性を向上させるために未だ改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題は、遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技機は、
遊技を制御可能な遊技制御手段と、
所定の表示を制御可能な演出制御手段と、を備える遊技機において、
前記演出制御手段は、
所定期間における遊技の結果を示唆する示唆表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に応じて前記示唆表示の表示態様が異なることにより、前記評価表示の表示態様を変化させ、
前記所定期間における遊技の結果に基づいて特別演出を実行可能とし、
前記評価表示を実行する場合に、前記所定期間における前記特別演出の実行回数を示唆する表示を実行可能とし、
前記評価表示の表示態様には、所定の第1表示態様と、前記第1表示態様よりも前記所定期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する第2表示態様とが含まれていて、
前記特別演出が実行される場合の方が、その特別演出が実行されない場合よりも、前記評価表示の表示態様が前記第2表示態様にされ易く、
前記特別演出の実行回数が所定の第1回数よりも多い第2回数である場合には、前記評価表示の表示態様が前記第2表示態様にされ易いことを特徴とする遊技機である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の遊技機によれば、遊技の趣向性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】同遊技機が備える遊技機枠の構造を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。
【
図6】同遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図7】同遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図9】遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。
【
図10】(A)は大当たり判定テーブルであり、(B)はリーチ判定テーブルであり、(C)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。
【
図12】電チューの開放パターン決定テーブルである。
【
図13】各種の演出モードが設定されているときの背景画像を示す図である。
【
図15】バトル演出の種類を説明するための図である。
【
図17】第1形態の保留連の演出例を説明するための図である。
【
図18】(A)は賞球数に対する示唆表示の表示態様のテーブルであり、(B)は連荘回数に対する示唆表示の表示態様のテーブルであり、(C)は保留連の回数に対する示唆表示の表示態様のテーブルであり、(D)は大当たり遊技の種類に対する示唆表示の表示態様のテーブルであり、(E)はレア演出回数に対する示唆表示の表示態様のテーブルであり、(F)は示唆表示の合計数に対する評価表示の表示態様のテーブルである。
【
図21】リザルト演出後の演出モードが設定されているときの背景画像を説明するための図である。
【
図22】主制御メイン処理のフローチャートである。
【
図23】メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図28】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【
図29】大当たり判定処理のフローチャートである。
【
図30】変動パターン選択処理のフローチャートである。
【
図31】変動パターン選択処理のフローチャートである。
【
図32】特別図柄変動中処理のフローチャートである。
【
図33】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【
図34】遊技状態管理処理のフローチャートである。
【
図35】特別電動役物処理のフローチャートである。
【
図36】遊技状態設定処理のフローチャートである。
【
図37】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【
図38】受信割り込み処理のフローチャートである。
【
図39】1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図40】10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図41】受信コマンド解析処理のフローチャートである。
【
図42】モードステータス設定処理のフローチャートである。
【
図43】低確非時短状態モードステータスセット処理のフローチャートである。
【
図44】オープニング演出選択処理のフローチャートである。
【
図45】特別ラウンド演出選択処理のフローチャートである。
【
図46】通常ラウンド演出選択処理のフローチャートである。
【
図47】エンディング演出選択処理のフローチャートである。
【
図48】モードステータス変更処理のフローチャートである。
【
図49】第2形態における保留連の演出例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機PY1ついて、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機PY1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機PY1の各部の前方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機PY1の各部の後方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
【0010】
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、
図2に示すように、外枠22と内枠21と前扉23(前枠)とを備えている。外枠22は、パチンコ遊技機PY1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠21は、外枠22の内側に配置されていて、後述の遊技盤1を取付ける縦長方形状の枠体である。前扉23は、外枠22及び内枠21の前面側に配置されていて、遊技盤1を保護する縦長方形状のものである。前扉23は、遊技者に正対する部分であり、種々の飾り付けがなされている。
【0011】
遊技機枠2は、左端側にヒンジ部24を備えて構成されている。このヒンジ部24により、前扉23は、外枠22及び内枠21に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠21は、外枠22及び前扉23に対してそれぞれ回動自在になっている。前扉23の中央には開口部23aが形成されていて、遊技者が後述の遊技領域6を視認できるように透明の透明板23tが開口部23aに取付けられている。透明板23tは、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。すなわち、透明板23tは、前方から遊技領域6を視認可能なものであればよい。
【0012】
図1~
図3に示すように、前扉23には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル72k(遊技球打込手段)、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)34、及び打球供給皿34に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)35が設けられている。また前扉23には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン(入力部)40k及びセレクトボタン42kが設けられている。なおセレクトボタン(十字キー)42kは、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。また前扉23には、装飾用の枠ランプ212及び音を出力するスピーカ(
図1において不図示)が設けられている。
【0013】
遊技機枠2には、
図4に示す遊技盤1が取付けられている。
図4に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が、レール部材62で囲まれて形成されている。また遊技盤1には、装飾用の盤ランプ54が多数設けられている。また遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。なお遊技盤1は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置50、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
【0014】
また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(演出表示手段,画像表示手段)が設けられている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄EZ(装飾図柄)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
【0015】
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示領域からなる。左演出図柄表示領域には左演出図柄EZ1が表示され、中演出図柄表示領域には中演出図柄EZ2が表示され、右演出図柄表示領域には右演出図柄EZ3が表示される。演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」~「8」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組み合わせによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
【0016】
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
【0017】
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
【0018】
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する保留アイコン表示領域がある。保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器83bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
【0019】
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ61sへ遊技球を流出させるワープ61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aの中央と前後方向に重なる演出位置に移動可能なものである。
【0020】
遊技領域6における画像表示装置50の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
【0021】
また遊技領域6における第1始動口11の下方には、第2始動口12を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12を、第2入球口や、可変入球口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。
【0022】
電チュー12Dは、開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12k(入球口開閉部材)を備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
【0023】
また、遊技領域6における第1始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞装置(特別電動役物)14Dが設けられている。大入賞口14を、特別入賞口ともいう。また大入賞装置14Dを、アタッカー(AT)や、特別入賞手段、特別可変入賞装置ともいう。大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとるAT開閉部材14k(特別入賞口開閉部材)を備え、AT開閉部材14kの作動により大入賞口14を開閉するものである。AT開閉部材14kは、後述のATソレノイド14sにより駆動される。大入賞口14は、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
【0024】
また、センター枠61の右方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
【0025】
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
【0026】
第1流路R1上には、第1始動口11と、一般入賞口10、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口11や一般入賞口10への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていないため、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
【0027】
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、一般入賞口10と、大入賞装置14Dと、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート13への通過や、一般入賞口10、第2始動口12、及び大入賞口14への入賞を狙うことができる。
【0028】
また
図4に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、
図5に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特
図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特
図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
【0029】
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
【0030】
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。
【0031】
特図表示器81では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
【0032】
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
【0033】
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限数)はそれぞれ「4」となっている。なお上限値は「4」に限定されることはなく、4未満であっても良い。
【0034】
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
【0035】
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
【0036】
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
【0037】
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(
図5参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
【0038】
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
【0039】
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
【0040】
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
【0041】
2.遊技機の電気的構成
次に
図6及び
図7に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。
図6及び
図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100は、メイン制御部を構成し、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声制御基板161、及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部を構成する。
【0042】
なお、サブ制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ600、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ212等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
【0043】
またパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190(電源供給部)は、外部からAC24Vの電源を入力して、AC24Vの電源に基づいてパチンコ遊技機PY1の動作に必要な各種電圧(DC5V,DC12V,DC18V,DC24V,DC37V)の電源を生成するものである。電源基板190は、生成した電源を遊技制御基板100、演出制御基板120、及び払出制御基板170に対して供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して供給する。
【0044】
電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM(Random Access Memory)104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
【0045】
図6に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106とが設けられている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
【0046】
遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、および一般入賞口センサ10aが接続されている。
【0047】
第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ14aは、大入賞口14内に設けられて大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10内に設けられて一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。
【0048】
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動するものである。
【0049】
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、および普図保留表示器84が接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
【0050】
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(
図1参照)が含まれる。
【0051】
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、パチンコ遊技機PY1に接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
【0052】
なお遊技者による発射装置72のハンドル72k(
図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動されることとなる。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
【0053】
また遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
【0054】
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート138が含まれている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
【0055】
また
図7に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140、音声制御基板161(音声制御回路)、サブドライブ基板162(サブドライブ回路)が接続されている。画像制御基板140には画像表示装置50が接続され、音声制御基板161にはスピーカ600が接続されている。またサブドライブ基板162には、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ212が接続されている。
【0056】
図7に示すように、演出制御基板120の演出制御用マイコン121(演出制御手段)は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の制御を行わせる。画像制御基板140は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。なお、画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
【0057】
また演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板161を介してスピーカ600から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ600から出力する音声等の音響データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御基板161にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板161にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ600を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141又は画像制御基板140に設ける音声用のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音響データを格納してもよい。
【0058】
また
図7に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、枠ランプ212や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプ駆動データともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
【0059】
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、盤可動体55kの駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、盤可動体55kの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って、盤可動体55kを駆動させるためのモータの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
【0060】
なお、サブドライブ基板162にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体55kの駆動制御を行わせてもよい。さらにこの場合、サブドライブ基板162にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
【0061】
また演出制御基板120には、入力部検知センサ(演出ボタン検知センサ)40aおよびセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。入力部検知センサ40aは、入力部40k(
図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。入力部40kが押下操作されると入力部検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(
図1参照)が押下操作されたことを検知するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
【0062】
なお
図6及び
図7は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、
図6及び
図7に示す基板だけが設けられているわけではない。遊技制御基板100を除いて、
図6及び
図7に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、
図6及び
図7に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
【0063】
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
【0064】
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
【0065】
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は
図8に示す通りである。
図8に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。確変大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する高確率状態に制御する大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する通常確率状態(低確率状態)に制御する大当たりである。
【0066】
本形態の特
図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たりは、各々ラウンド数が異なるものとなっている。より具体的には、1Rから4Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり1と、1Rから6Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり2と、1Rから8Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり3が存在する(
図8参照)。よって本形態の特
図1の抽選にて確変大当たりに当選すると、実質的なラウンド数が4Rである大当たり遊技1、実質的なラウンド数が6Rである大当たり遊技2、又は実質的なラウンド数が8Rである大当たり遊技3の何れかが実行されることになる。ここで実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では10個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。なお、特
図1の抽選によって「確変大当たり1」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特
図1_確変図柄1」が停止表示され、特
図1の抽選による「確変大当たり1」の振分率は20%となる(
図8参照)。また、特
図1の抽選によって「確変大当たり2」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特
図1_確変図柄2」が停止表示され、特
図1の抽選による「確変大当たり2」の振分率は20%となる(
図8参照)。さらに、特
図1の抽選によって「確変大当たり3」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特
図1_確変図柄3」が停止表示され、特
図1の抽選による「確変大当たり1」の振分率は25%となる(
図8参照)。
【0067】
また、特
図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な通常大当たりは、1Rから4Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである(
図8参照)。よって本形態の特
図1の抽選にて通常大当たりに当選すると、実質的なラウンド数は4Rである大当たり遊技4が実行されることになる。「通常大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特
図1_通常図柄」が停止表示され、特
図1の抽選によって「通常大当たり」の振分率は35%となる(
図8参照)。
【0068】
また、特
図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たりは、各々ラウンド数が異なるものとなっている。より具体的には、1Rから4Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり4と、1Rから6Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり5と、1Rから8Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり6と、1Rから10Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する確変大当たり7である(
図8参照)。よって本形態の特
図2の抽選にて確変大当たりに当選すると、実質的なラウンド数が4Rである大当たり遊技5、実質的なラウンド数が6Rである大当たり遊技6、実質的なラウンド数が8Rという大当たり遊技7、又は実質的なラウンド数が10Rという大当たり遊技8の何れかが実行されることになる。なお、特
図2の抽選によって「確変大当たり4」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特
図2_確変図柄1」が停止表示され、特
図2の抽選による「確変大当たり4」の振分率は20%となる(
図8参照)。また、特
図2の抽選によって「確変大当たり5」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特
図2_確変図柄2」が停止表示され、特
図2の抽選による「確変大当たり5」の振分率は20%となる(
図8参照)。さらに、特
図2の抽選によって「確変大当たり6」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特
図2_確変図柄3」が停止表示され、特
図2の抽選による「確変大当たり6」の振分率は20%となる(
図8参照)。また、特
図2の抽選によって「確変大当たり7」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特
図2_確変図柄4」が停止表示され、特
図2の抽選による「確変大当たり7」の振分率は5%となる(
図8参照)。
【0069】
また、特
図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な通常大当たりは、1Rから4Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。よって本形態の特
図2の抽選にて通常大当たりに当選すると、実質的なラウンド数が4Rである大当たり遊技9が実行される。「通常大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特
図2_通常図柄」が停止表示され、特
図2の抽選による「通常大当たり」の振分率は35%となる。
【0070】
いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技後には後述する電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。電サポ制御状態は、高確率状態に伴って制御される場合には次回の大当たり当選まで継続する。一方、通常確率状態(低確率状態)に伴って制御される場合には、電サポ回数(時短回数)が100回に設定される。電サポ回数とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
【0071】
なお
図8に示すように、特
図1の抽選および特
図2の抽選における大当たりの振分率は、共に確変大当たりが65%、通常大当たりが35%となっている。ただし、上述したように、特
図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が4ラウンド、6ラウンド、又は8ラウンドの何れかの大当たり遊技が実行される。一方、特
図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には4ラウンド、6ラウンド、又は8ラウンドの大当たり遊技だけでなく、10ラウンドの大当たり遊技も実行可能であることから、特
図1の抽選よりも特
図2の抽選の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
【0072】
ここで本パチンコ遊技機PY1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。
図9(A)に示すように、大当たり乱数は0~65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
【0073】
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0~255までの範囲で値をとる。
【0074】
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~99までの範囲で値をとる。また、ゲート13への通過に基づいて取得される乱数には、
図9(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
【0075】
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機PY1の特図表示器81および普図表示器82には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特図表示器81の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(
図10(A)参照)。つまり、特図表示器81の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器81による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
【0076】
また、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(
図11参照)。つまり、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
【0077】
特図表示器81の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器81の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(
図10(C)参照)。つまり、普図表示器82の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普図表示器82による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
【0078】
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では7秒であるが、時短状態では1秒である(
図10(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(
図12参照)。すなわち、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が非時短状態よりも多くなっている(
図12参照)。すなわち、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している。
【0079】
普図表示器82の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー12Dの開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
【0080】
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、および電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dが開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
【0081】
本形態のパチンコ遊技機PY1では、確変大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり本形態では、高確高ベース状態は実質的に次回の大当たり当選まで継続する。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
【0082】
また、通常大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
【0083】
なお、パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することとする。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
【0084】
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域6R(
図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
【0085】
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域6L(
図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されにくくなっており、第2始動口12への入賞よりも第1始動口11への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
【0086】
5.本形態の演出の特徴
本形態では各遊技状態に対応して演出モードが設定される。演出モードは、画像表示装置50における演出の態様である。演出モードが異なると、登場するキャラクタやアイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置50の表示画面50aに表示される画像が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。本形態では6種類の演出モードが存在する。その中の基本的な演出モードである低確非時短状態に対応する昼モードと、低確時短状態に対応する夜モードと、高確時短状態に対応する宇宙モードについて
図13を用いて説明する。残りの演出モードについては後述する。
【0087】
昼モードに設定されているときには、
図13(A)に示すように、表示画面50aに昼を示す昼背景画像H1が表示される。そのため、昼背景画像H1を見た遊技者に対して、低確非時短状態(通常遊技状態)に制御されていると認識させることが可能である。
【0088】
夜モードに設定されているときには、
図13(B)に示すように、表示画面50aに夜を示す夜背景画像H2が表示される。そのため、夜背景画像H2を見た遊技者に対して、比較的有利な遊技状態(低確時短状態)に制御されていると認識させることが可能である。また夜モードの設定中には、
図13(B)に示すように、表示画面50aの右上部に右打ちを促すための右打ち画像Raが表示される。この右打ち画像Raの表示により、遊技者は右打ちすべき状況を把握して、電チュー12Dへの入賞を狙うことが可能である。
【0089】
また宇宙モードに設定されているときには、
図13(C)に示すように、表示画面50aに宇宙を示す宇宙背景画像H3が表示される。そのため、宇宙背景画像H3を見た遊技者に対して、最も有利な遊技状態(高確時短状態)に制御されていると認識させることが可能である。また宇宙モードの設定中には、
図13(C)に示すように、表示画面50aの右上部に右打ちを促すための右打ち画像Raが表示される。この右打ち画像Raの表示により、遊技者は右打ちすべき状況を把握して、電チュー12Dへの入賞を狙うことが可能である。なお電チュー12Dへの入賞を狙う状況であることを把握させるために、特定のランプの発光や特定の音声の出力等であっても良い。
【0090】
<演出例1>
次に本形態の演出例1について、
図14に基づいて説明する。先ず
図14(A)に示すように、昼モードに設定されているときに、表示画面50aにて特
図1の抽選に基づく変動演出が実行される。この特
図1の抽選では、特
図1_確変図柄1に当選することを前提条件とする。この場合、大当たりへの当選を示す変動演出を経て、大当たり遊技が開始される。そして
図14(B)に示すように、オープニング演出として通常バトル突入演出が開始される。また
図14(B)に示すように、表示画面50aにてオープニング演出に係る通常バトル突入画像BUAが表示される。本形態では、特図の抽選により確変図柄に当選すると通常バトル突入演出が実行され、その通常バトル突入演出を経由してバトル演出が行われる場合がある。また、特図の抽選により通常図柄に当選した場合にも通常バトル突入演出が実行され、その通常バトル突入演出を経由してバトル演出が行われる場合がある。
図14(C)に示すように、ラウンド演出としてバトル演出Aが実行される。また
図14(C)に示すように、バトル演出Aでは、表示画面50aにて敵キャラクタが表示される第1バトル演出画像BTAが表示される。また
図14(C)に示すように、バトル演出Aでは、表示画面50aにて敵の危険度を示す第1危険度表示画像JAが表示される。その後
図14(D)に示すように、バトル勝利演出が実行される。また
図14(D)に示すように、表示画面50aにてバトル勝利演出画像BSが表示される。その後、
図14(E)に示すように、エンディング演出として通常エンディング演出が実行される。また
図14(E)に示すように、表示画面50aにて通常エンディング演出画像IAが表示される。そして大当たり遊技後に高確時短状態に移行すると、
図14(F)に示すように、宇宙モードに設定されると、表示画面50aに宇宙背景画像H3が表示される。
【0091】
<バトル演出の種類>
次に、通常バトル突入演出を経由して行われるバトル演出について、
図15に基づいて説明する。本形態では、通常バトル突入演出を経由して行われるバトル演出は4種類存在する。本形態のバトル演出では、表示画面50aにて敵キャラクタが表示されるバトル演出画像(第1バトル演出画像BTA、第2バトル演出画像BTB、第3バトル演出画像BTC、第4バトル演出画像BTD)が表示される。また、
図15に示すバトル演出では、表示画面50aにて敵キャラクタの危険度を示す危険度表示画像(第1危険度表示画像JA、第2危険度表示画像JB、第3危険度表示画像JC、第4危険度表示画像JD)が表示される。
図15に示すように、表示画面50aにて表示される各バトル演出に応じてバトル演出画像及び危険度表示画像が異なるものとなっている。
【0092】
ここで、バトル演出と特図の抽選により当選する大当たりとの関連性について説明する。本形態で、特図の抽選により4ラウンドの大当たり遊技が実行される確変図柄1(確変大当たり1又は確変大当たり4)に当選し、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出A(
図15(A)参照)が行われる。また特図の抽選により4ラウンドの大当たり遊技が実行される通常図柄に当選し、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出A(
図15(A)参照)が行われる場合がある。
図15(A)に示すように、バトル演出Aでは、表示画面50aにて第1バトル演出画像BTAが表示される。また
図15(A)に示すように、表示画面50aにて「危険度★★」の第1危険度表示画像JAが表示される。ここで本形態の第1バトル演出画像BTAに表示される敵キャラクタは、
図15に示す4種類のバトル演出に係るバトル演出画像の敵キャラクタの中で最弱の敵キャラクタである。
【0093】
また特図の抽選により6ラウンドの大当たり遊技が実行される確変図柄2(確変大当たり2又は確変大当たり5)に当選し、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出B(
図15(B)参照)が行われる。また特図の抽選により4ラウンドの大当たり遊技が実行される通常図柄に当選して、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出B(
図15(B)参照)が行われる場合がある。そして
図15(B)に示すように、バトル演出Bでは、表示画面50aにて第2バトル演出画像BTBが表示される。また
図15(B)に示すように、表示画面50aにて「危険度★★★」の第2危険度表示画像JBが表示される。ここで本形態の第2バトル演出画像BTBに表示される敵キャラクタは、
図15に示す4種類のバトル演出に係るバトル演出画像の敵キャラクタの中で2番目に弱い敵キャラクタである。
【0094】
また特図の抽選により8ラウンドの大当たり遊技が実行される確変図柄3(確変大当たり3又は確変大当たり6)に当選して、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出C(
図15(C)参照)が行われる。また特図の抽選により4ラウンドの大当たり遊技が実行される通常図柄に当選して、大当たり遊技が実行されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出C(
図15(C)参照)が行われる場合がある。そして
図15(C)に示すように、バトル演出Cでは表示画面50aにて、第3バトル演出画像BTCが表示される。また
図15(C)に示すように、表示画面50aにて「危険度★★★★」の第3危険度表示画像JCが表示される。ここで本形態の第3バトル演出画像BTCに表示される敵キャラクタは、
図15に示す4種類のバトル演出に係るバトル演出画像の敵キャラクタの中で2番目に強い敵キャラクタである。
【0095】
また特
図2の抽選により10ラウンドの大当たり遊技が実行される特
図2_確変図柄4(確変大当たり7)に当選して、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出D(
図15(D)参照)が行われる。また特
図2の抽選により4ラウンドの大当たり遊技が実行される通常図柄に当選し、大当たり遊技が開始されると、通常バトル突入演出を経由してバトル演出D(
図15(D)参照)が行われる場合がある。そして
図15(D)に示すように、バトル演出Dでは表示画面50aにて、第4バトル演出画像BTDが表示される。また
図15(D)に示すように、表示画面50aにて「危険度★★★★★」の第4危険度表示画像JDが表示される。ここで本形態の第4バトル演出画像BTDに表示される敵キャラクタは、
図15に示す4種類のバトル演出に係るバトル演出画像の敵キャラクタの中で1番強い敵キャラクタである。
【0096】
以上の説明から本形態では、特図の抽選により当選した確変大当たりに応じて、バトル演出に係るバトル演出画像及び危険度表示画像を異なるものとなっている。また、大当たり遊技に含まれるラウンド数が多くなるほど、危険度表示画像にて表示される「★」の数も増える場合がある。さらに、大当たり遊技に含まれるラウンド数が多いほど、バトル演出画像にて強い敵キャラクタが表示される場合がある。
【0097】
<演出例2>
本形態では、特図の抽選により確変大当たりに当選すると、表示画面50aにて、所定の確率(1/20)で特別バトル突入演出が表示され、その特別バトル突入演出を経由して特別バトル演出が表示される場合がある。次に
図16に基づいて、特別バトル演出について説明する。先ず特図の抽選により確変大当たりに当選し、大当たり遊技が実行されると、所定の確率(1/20)で特別バトル突入演出が実行され、その特別バトル演出を経由して特別バトル演出が実行されることを前提条件とする。
【0098】
この場合、大当たりへの当選を示す変動演出を経て、大当たり遊技が開始される。そして
図16(A)に示すように、表示画面50aにてオープニング演出として特別バトル突入演出が開始される。なお、
図16(A)に示すように、表示画面50aにてオープニング演出に係る特別バトル突入画像BUBが表示される。
【0099】
上述した特別バトル突入演出を経由して、
図16(B)に示すようにラウンド演出として特別バトル演出が行われる。
図16(B)に示すように、特別バトル演出では、表示画面50aにて特別バトル演出画像BTEが表示される。その特別バトル演出画像BTEには、
図15を用いて説明した敵キャラクタとは別の敵キャラクタが表示される。また、
図16(B)に示すように、特別バトル演出では、表示画面50aにて「危険度★×6」の危険度表示画像JEが表示される。
【0100】
続いてラウンド演出として特別バトル演出が行われた後、
図16(C)に示すように、表示画面50aにてラウンド演出として覚醒演出が行われる。本形態の覚醒演出では、
図16(C)に示すように、覚醒した主人公キャラを示す演出画像KQが表示される。続いて、
図16(D)に示すように、表示画面50aにてバトル勝利演出が行われる。こうして、特別バトル突入演出、特別バトル演出、覚醒演出及びバトル勝利演出を見た遊技者には、単にバトル突入演出からバトル勝利演出が行われる場合に比して、大当たり遊技後に高確高ベース状態に移行することが確定であることを把握させることが可能である。
【0101】
<エンディング演出>
本形態のパチンコ遊技機PY1は、事前判定の結果に基づいて、当否判定が行われていない特図保留に対する大当たり期待度を示唆する先読み演出を行うことが可能となっている。先読み演出として、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出である連続予告や、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出である保留変化予告や、事前判定の結果に基づいて大当たり確定であることを示唆する特別表示態様のエンディング演出を表示する保留連エンディング演出などが存在する。ここで「保留連」とは大当たり遊技の実行中に記憶されている特図保留に大当たりと判定されるものがあり、その特図保留に基づいて、大当たり遊技の実行後に新たな大当たり遊技が連続的に実行されることをいう。そして本形態では、大当たり遊技の実行中に、事前判定の結果に基づいて特図保留に大当たりに当選するものがある場合に保留連エンディング演出が実行される。
【0102】
先ず大当たり遊技の実行中に、事前判定の結果に基づいて特図保留に大当たりに当選するものがない場合に表示画面50aにて表示される通常エンディング演出について、
図17(A)に基づいて説明する。
図17(A)に示すように、通常エンディング演出では、表示画面50aにて通常エンディング演出画像IAが表示される。
【0103】
一方、大当たり遊技の実行中に、事前判定の結果に基づいて特図保留に大当たりに当選するものがある場合には表示画面50aにて表示される保留連エンディング演出について、
図17(B)に基づいて説明する。
図17(B)に示すように、保留連エンディング演出では、表示画面50aにて保留連エンディング演出画像IBが表示される。こうして、表示画面50aに表示される保留連エンディング演出を見た遊技者には、記憶されている特図保留に大当たりに当選するものがあることを把握させることが可能となる。
【0104】
<リザルト演出>
次に、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでの所定の遊技期間(所定期間)における遊技の結果を示唆するリザルト演出について、
図18から
図20を用いて説明する。先ず本形態では、時短状態が終了して通常遊技状態に戻るときに、表示画面50aに所定の遊技期間における遊技の結果を示唆するリザルト演出が表示される。ここで遊技の結果とは、大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、及びレア演出の実行回数のことである。なお大当たり遊技の種類とは、即ち所定の大当たり遊技(大当たり遊技3、大当たり遊技8、大当たり遊技9)が実行された回数のことである。また本形態のレア演出とは、
図16(A)に示す特別バトル突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の特別バトル演出のことである。
【0105】
また、リザルト演出では、表示画面50aにて所定の遊技期間における遊技の結果を示唆する示唆表示画像と、所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価表示画像が表示される。次に、示唆表示画像と評価表示画像について説明する。先ずリザルト演出では、表示画面50aにて所定の遊技期間における大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数に対応した表示態様からなる賞球数示唆表示画像Kが表示される(
図18(A)、
図19(C)、
図20参照)。また、所定の遊技期間における実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)に対応した表示態様からなる連荘回数示唆表示画像Lが表示される(
図18(B)、
図19(C)、
図20参照)。さらに、所定の遊技期間における保留連となった回数に対応した表示態様からなる保留連回数示唆表示画像Mが表示される(
図18(C)、
図19(C)、
図20参照)。また、所定の遊技期間における所定の大当たり遊技(大当たり遊技3、大当たり遊技8、大当たり遊技9)が実行された回数に対応した表示態様からなる敵キャラクタ示唆表示画像Nが表示される(
図18(D)、
図19(C)、
図20参照)。さらに、所定の遊技期間におけるレア演出の実行回数に対応した表示態様からなるレア演出回数示唆表示画像Oが表示される(
図18(E)、
図19(C)、
図20参照)。
【0106】
また、表示画面50aにて表示される評価表示画像Pの表示態様は、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数に対応した賞球数示唆表示画像Kと、所定の遊技期間における実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)に対応した連荘回数示唆表示画像Lと、所定の遊技期間における保留連となった回数に対応した保留連回数示唆表示画像Mと、所定の遊技期間における所定の大当たり遊技(大当たり遊技3、大当たり遊技8、大当たり遊技9)が実行された回数に対応した敵キャラクタ示唆表示画像Nと、所定の遊技期間におけるレア演出の実行回数に対応したレア演出回数示唆表示画像Oとの合計数をもとに決定されることになる(
図18(F)参照)。本形態の評価表示画像の表示態様は、「RANK SSS」>「RANK SS」>「RANK A」>「RANK B」>「RANK C」の順番で評価が高くなっている。なお本形態では、表示画面50aにて表示される賞球数示唆表示画像Kは数字で示されることになるが(
図19、
図20参照)、演出制御用マイコン121による評価表示画像の表示態様の決定に関しては、賞球数示唆表示画像Kの表示態様を「A」、「B」及び「C」として扱っている(
図18(A)、
図18(F)参照)。
【0107】
ここで、
図18(A)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技にて獲得した賞球数が0~4999個である場合には、賞球数示唆表示画像Kの表示態様は「C」となる。また
図18(A)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技にて獲得した賞球数が5000~9999個である場合には、賞球数示唆表示画像Kの表示態様は「B」となる。
図18(A)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技にて獲得した賞球数が10000個以上であれば、賞球数示唆表示画像Kの表示態様は「A」となる。これにより本形態では、所定の遊技期間において実行された大当たり遊技にて獲得した賞球数が多いほど、評価が高い評価表示画像の表示態様になり易い(
図18(A)、
図18(F)参照)。
【0108】
また
図18(B)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行回数が0~3個である場合には、連荘回数示唆表示画像Lの表示態様は「C」となる。また
図18(B)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行回数が4~6個である場合には、連荘回数示唆表示画像Lの表示態様は「B」となる。
図18(B)に示すように、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行回数が7個以上である場合には、連荘回数示唆表示画像Lの表示態様は「A」となる。これにより本形態では、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行回数が多いほど、評価が高い評価表示画像の表示態様になり易い(
図18(B)、
図18(F)参照)。
【0109】
ここで
図18(C)に示すように、大当たり遊技の実行中に保留連となった回数が1回以上である場合には、保留連回数示唆表示画像Mの表示態様が「A」となる。そのため本形態では、所定の遊技期間において大当たり遊技の実行中に保留連となった場合には、その所定の遊技期間において大当たり遊技の実行中に保留連とならなかった場合よりも、表示画面50aに表示される評価表示画像Pの表示態様が「RANK SS」又は「RANK SSS」になり易い(
図18(C)、
図18(F)参照)。
【0110】
また
図18(D)に示すように、大当たり遊技3又は大当たり遊技8(
図8参照)の実行回数が2未満である場合には、敵キャラクタ示唆表示画像Nの表示態様は「C」となる。
図18(D)に示すように、大当たり遊技3又は大当たり遊技8(
図8参照)の実行回数が2以上である場合には、敵キャラクタ示唆表示画像Nの表示態様は「B」となる。また
図18(D)に示すように、大当たり遊技9(
図8参照)の実行回数が1以上である場合には、敵キャラクタ示唆表示画像Nの表示態様は「A」となる。これにより本形態では、所定の遊技期間における大当たり遊技3、大当たり遊技8、又は大当たり遊技9(
図8参照)の実行回数が多いほど、評価が高い評価表示画像の表示態様になり易い(
図18(D)、
図18(F)参照)。
【0111】
また
図18(E)に示すように、レア演出の回数が1回以上である場合には、レア演出回数示唆表示画像Oの表示態様が「A」となる。そのため、本形態では、所定の遊技期間におけるレア演出が1回以上実行された場合には、所定の遊技期間におけるレア演出の実行回数が0回である場合、即ちレア演出が実行されなかった場合よりも、表示画面50aに表示される評価表示画像Pの表示態様が「RANK SS」又は「RANK SSS」になり易い(
図18(E)、
図18(F)参照)。
【0112】
ここで
図19に基づいて低確時短状態から通常遊技状態に戻ったときにリザルト演出が表示される場合について説明する。
図19(A)に示すように、夜モードに設定されていて、特
図2の変動表示中(特図変動演出中)であり、電サポ回数(時短回数)が残り1回であるとする。そして、変動表示中の特
図2がハズレとなり、電サポ回数(時短回数)を全て消化して、次の特
図2の抽選でもハズレであった場合には、
図19(B)に示すように、ハズレとなったことを示唆する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(「258」)が停止表示される。
【0113】
こうして、電サポ回数(時短回数)を全て消化したことで、低確高ベース状態から通常遊技状態に戻るときには、
図19(C)に示すように、表示画面50aにてリザルト演出が表示される。
図19(C)に示すように、リザルト演出では、表示画面50aにて大当たりとなって獲得した賞球数を示唆する賞球数示唆表示画像Kが表示される。これにより、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでに大当たりとなって獲得した賞球数を遊技者に把握させることが可能である。
図19(C)に示すように、賞球数示唆表示画像Kでは「01200」と表示されている。
【0114】
また
図19(C)に示すように、リザルト演出では表示画面50aにて大当たりとなった回数を示唆する連荘回数示唆表示画像Lが表示される。これにより、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでに大当たりとなった回数を遊技者に把握させることが可能である。
図19(C)に示すように、その連荘回数示唆表示画像Lでは「C」と表示されている。
【0115】
さらに、
図19(C)に示すように、リザルト演出では、表示画面50aにて大当たり遊技の実行中に記憶されている保留記憶に基づく事前判定により大当たり確定であった回数を示唆する保留連回数示唆表示画像Mが表示される。これにより、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでに大当たり遊技の実行中に記憶されている保留記憶に基づく事前判定により大当たり確定であった回数を遊技者に把握させることが可能である。
図19(C)に示すように、その保留連回数示唆表示画像Mでは「C」と表示されている。
【0116】
また
図19(C)に示すように、リザルト演出では、表示画面50aにて大当たりの種類を示唆する敵キャラクタ示唆表示画像Nが表示される。これにより、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでに所定の大当たり遊技(大当たり遊技3、大当たり遊技8、大当たり遊技9)が実行された回数を遊技者に把握させることが可能である。
図19(C)に示すように、その敵キャラクタ示唆表示画像Nでは「C」と表示されている。
【0117】
さらに
図19(C)に示すように、表示画面50aにレア演出が実行された回数を示唆するレア演出回数示唆表示画像Oが表示される。これにより、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでにレア演出(例えば、
図16(A)から
図16(D)参照)が実行された回数を遊技者に把握させることが可能である。
図19(C)に示すように、そのレア演出回数示唆表示画像Oでは「C」と表示されている。
【0118】
次に
図20(A)を用いて、表示画面50aにて「RANK SSS」を示す評価表示画像Pが表示された場合について説明する。
図20(A)に示すように、賞球数示唆表示画像Kには「12300」と表示されている。また連荘回数示唆表示画像Lには「A」と表示されている。さらに保留連回数示唆表示画像Mには「C」と表示されている。また敵キャラクタ示唆表示画像Nには「A」と表示されている。さらにレア演出回数示唆表示画像Oには「A」と表示されている。上述した示唆表示画像のうち、「A」を示す示唆表示画像が2個以上であるため、
図20(A)に示すように、表示画面50aにて「RANK SSS」を示す評価表示画像Pが表示されることになる(
図18(F)参照)。これにより、遊技者に他の表示態様からなる評価表示画像Pが表示される場合よりも最も評価が高い遊技の結果であったことを把握させることが可能である。
【0119】
次に
図20(B)を用いて、表示画面50aにて「RANK SS」を示す評価表示画像Pが表示された場合について説明する。
図20(B)に示すように、賞球数示唆表示画像Kには「06600」と表示されている。また連荘回数示唆表示画像Lには「B」と表示されている。さらに保留連回数示唆表示画像Mには「C」と表示されている。また敵キャラクタ示唆表示画像Nには「B」と表示されている。さらにレア演出回数示唆表示画像Oには「C」と表示されている。上述した示唆表示画像のうち、「B」を示す示唆表示画像が3個であるため、
図20(B)に示すように、表示画面50aにて「RANK SS」を示す評価表示画像Pが表示されることになる(
図18(F)参照)。これにより、遊技者に「RANK SSS」を示す評価表示画像Pが表示された場合の次に評価が高い遊技の結果であったことを把握させることが可能である。
【0120】
次に
図20(C)を用いて、リザルト演出にて「RANK A」の表示態様からなる評価表示画像Pが表示される場合について説明する。
図20(C)に示すように、賞球数示唆表示画像Kには「04500」と表示されている。また連荘回数示唆表示画像Lには「B」と表示されている。さらに保留連回数示唆表示画像Mには「C」と表示されている。また敵キャラクタ示唆表示画像Nには「B」と表示されている。さらにレア演出回数示唆表示画像Oには「C」と表示されている。上述した示唆表示画像のうち、「B」を示す示唆表示画像が2個であるため、
図20(C)に示すように、表示画面50aにて「RANK A」を示す評価表示画像Pが表示されることになる(
図18(F)参照)。これにより、遊技者に「RANK SS」を示す評価表示画像Pが表示された場合よりも評価が低い遊技の結果ではあるが、「RANK B」を示す評価表示画像Pが表示された場合よりは評価が高い遊技の結果であることを把握させることが可能である。
【0121】
次に
図20(D)を用いて、リザルト演出にて「RANK B」の表示態様からなる評価表示画像Pが表示される場合について説明する。
図20(D)に示すように、賞球数示唆表示画像Kには「02400」と表示されている。また連荘回数示唆表示画像Lには「B」と表示されている。さらに保留連回数示唆表示画像Mには「C」と表示されている。また敵キャラクタ示唆表示画像Nには「C」と表示されている。さらにレア演出回数示唆表示画像Oには「C」と表示されている。上述した示唆表示画像のうち、「B」を示す示唆表示画像が1個であるため、
図20(D)に示すように、表示画面50aにて「RANK B」を示す評価表示画像Pが表示されることになる(
図18(F)参照)。これにより、遊技者に「RANK C」を示す評価表示画像Pが表示された場合の次に評価が低い遊技の結果であったことを把握させることが可能である。
【0122】
次に
図20(E)を用いて、リザルト演出にて「RANK C」の表示態様からなる評価表示画像Pが表示される場合について説明する。
図20(E)に示すように、賞球数示唆表示画像Kには「01200」と表示されている。また連荘回数示唆表示画像Lには「C」と表示されている。さらに保留連回数示唆表示画像Mには「C」と表示されている。また敵キャラクタ示唆表示画像Nには「C」と表示されている。さらにレア演出回数示唆表示画像Oには「C」と表示されている。上述した示唆表示画像のうち、「C」を示す示唆表示画像のみであるため、
図20(E)に示すように、表示画面50aにて「RANK C」を示す評価表示画像Pが表示されることになる(
図18(F)参照)。これにより、遊技者に他の表示態様の評価表示画像Pが表示された場合の中で、最も評価が低い遊技の結果であったことを把握させることが可能である。
【0123】
<リザルト演出後の演出モード>
次に、リザルト演出後に設定される演出モードについて、
図21を用いて説明する。本形態では、表示画面50aにて表示されたリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様に対応して、リザルト演出後に設定される演出モードが異なるものとなっている。具体的には、
図21(A)に示すように、表示画面50aにて表示されたリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」であった場合には、リザルト演出後に設定される演出モードとして空モードが設定される。なお空モードに設定されているときには表示画面50aに空を示す空背景画像H4が表示される。そして、演出モードが空モードである場合に特別図柄の変動回数が50回を超えると、演出モードは空モードから昼モードに移行することになる。
【0124】
続いて、
図21(B)に示すように、表示画面50aにて表示されたリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が「RANK SS」であった場合にはリザルト演出後に設定される演出モードとして森モードが設定される。なお森モードに設定されているときには、表示画面50aに森を示す森背景画像H5が表示される。そして、演出モードが森モードである場合に特別図柄の変動回数が30回を超えると、演出モードは森モードから昼モードに移行することになる。
【0125】
続いて、表示画面50aにて表示されたリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が
図21(C)に示すように「RANK A」、又は
図21(D)に示すように「RANK B」であった場合にはリザルト演出後に設定される演出モードとして、火事モードが設定される。なお火事モードに設定されているときには、表示画面50aに火事を示す火事背景画像H6が表示される。そして、演出モードが火事モードである場合に特別図柄の変動回数が10回を超えると、演出モードは火事モードから昼モードに移行することになる。
【0126】
続いて、表示画面50aにて表示されたリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が「RANK C」であった場合には昼モードが設定される(
図21(E)参照)。評価表示画像Pの表示態様が「RANK C」であった場合は、評価表示画像Pの表示態様が他の表示態様(「RANK SSS」、「RANK SS」、「RANK A」、「RANK B」)であった場合と異なり、リザルト演出後に設定される演出モードは昼モードである。また昼モードで特別図柄の変動回数が何回転に到達しても、大当たり遊技を経由しなければ演出モードが変化することはない。
【0127】
ところで、従来のパチンコ遊技機では、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの所定の遊技期間における遊技の結果(例えば、大当たり遊技の実行回数や大当たり遊技にて獲得した賞球数)に関するリザルト演出を実行する。そのリザルト演出では、所定の遊技期間における遊技の結果を評価する評価表示が表示される。従来のリザルト演出に係る評価表示の表示態様は、所定の遊技期間における遊技の結果が複数あったとしても(連荘回数、大当たり遊技にて獲得した賞球数など)、複数の遊技の結果のうちの一の遊技の結果(例えば、連荘回数)のみに対応して変化するだけとなっていた(例えば、連荘回数が「0~3回」であったときには「RANK C」、連荘回数が「4~6回」であったときには「RANK B」)。
【0128】
しかしながら、従来のパチンコ遊技機では、所定の遊技期間における一の遊技の結果(例えば、連荘回数)を数えていれば、所定の遊技期間における評価表示の表示態様がどのような表示態様に変化するかを遊技者は容易に把握できるため、従来のリザルト演出やリザルト演出に係る評価表示の面白みに欠けていた。
【0129】
そこで、本形態では、通常遊技状態において大当たりに当選(初当たり)してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの所定の遊技期間(以下「ラッシュ期間」と呼ぶ)における遊技の結果に対するリザルト演出では、その所定の遊技期間における遊技の結果(大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、及びレア演出の実行回数)を示唆する示唆表示画像と共に、その所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価表示画像Pが表示画面50aに表示されることになる(
図21参照)。このとき、所定の遊技期間における遊技の結果に応じて示唆表示画像の表示態様が異なると、評価表示画像Pの表示態様も変化し得る。これにより、遊技者には示唆表示画像の表示態様だけでなく、評価表示画像Pの表示態様にも注目させることが可能である。そのため、表示画面50aに表示される多様な演出によって楽しさを与え、パチンコ遊技機の遊技の面白さを高めることが可能となる。
【0130】
要するに、本形態では、ラッシュ期間が終了する際に、そのラッシュ期間に対する評価を示すリザルト演出が実行される。このリザルト演出では、
図20(A)~(E)に示すように、ラッシュ期間に対する総合的な評価がすぐに(一目で)把握できるように、「RANK SSS」、「RANK SS」、「RANK A」、「RANK B」、「RANK C」を示す評価表示画像Pが表示される。よって遊技者には、ラッシュ期間が終了した際に、評価表示画像Pを一番注目させるようにしている。その上で、本形態の評価表示画像Pで示される「RANK」は、単にラッシュ期間で獲得した賞球数や、ラッシュ期間での連荘回数という遊技の結果だけが反映されたものではなく、レア演出(特別演出)の実行回数も反映したものになっている(
図18参照)。即ち、ラッシュ期間が終了した際に、遊技者が一般的に気にする賞球数や連荘回数だけでなく、レア演出の実行回数も反映した複合的な評価として、評価表示画像Pが示されている。よって、従来にはない斬新な評価表示画像Pによって、遊技者に当該ラッシュ期間における複合的な評価を把握させることが可能であり、獲得するRANKに大きく興味を抱かせることが可能である。またラッシュ期間で獲得した賞球数や、ラッシュ期間での連荘回数、レア演出(特別演出)の実行回数などの中から1つの項目だけではラッシュ期間に対する総合的な評価がわからないため、従来にはない趣向性が向上したリザルト演出を行うことが出来る。
【0131】
また本形態では、上記した遊技期間における遊技の結果には大当たり遊技の実行中に、事前判定の結果に基づいて次の特図保留に大当たりに当選するものがあった回数(保留連の回数)が含まれる。そのため、所定の遊技期間において保留連が行われたか否かによって表示画面50aに表示される保留連回数示唆表示画像Mの表示態様が変化することで、評価表示画像Pの表示態様も所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する表示態様である「RANK SSS」又は「RANK SS」に変化する(
図18(C)、
図18(F)参照)。これにより遊技者には、従来のパチンコ遊技機のような連荘回数や大当たり遊技にて獲得した賞球数とは異なる保留連の回数という遊技の結果によって評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのか興味を引かせることが可能となり、リザルト演出に係る評価表示によってパチンコ遊技機の遊技をより面白くすることが可能となる。
【0132】
また本形態では、上記した遊技期間における遊技の結果には実行された大当たり遊技の種類(所定の大当たり遊技(大当たり遊技3、大当たり遊技8、大当たり遊技9)が実行された回数)が含まれる。そのため、所定の遊技期間における所定の大当たり遊技が実行された回数に応じて、表示画面50aに表示される敵キャラクタ示唆表示画像Nの表示態様が変化することで、評価表示画像Pの表示態様も評価の高い表示態様に変化し得る(
図18(D)、
図18(F)参照)。これにより遊技者には、従来のパチンコ遊技機のような連荘回数や大当たり遊技にて獲得した賞球数とは異なる大当たり遊技の種類という遊技の結果によって評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのか興味を引かせることが可能となり、リザルト演出に係る評価表示によってパチンコ遊技機の遊技をより面白くすることが可能となる。
【0133】
また本形態では、上記した遊技期間における遊技の結果には特別バトル突入演出を経由した特別バトル演出が実行された回数、即ちレア演出の回数が含まれる。そのため、所定の遊技期間におけるレア演出の回数が実行されたか否かによって表示画面50aに表示されるレア演出回数示唆表示画像Oの表示態様が変化することで、評価表示画像Pの表示態様も所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する表示態様である「RANK SSS」又は「RANK SS」に変化する(
図18(E)、
図18(F)参照)。これにより遊技者には、従来のパチンコ遊技機のような連荘回数や大当たり遊技にて獲得した賞球数とは異なるレア演出の回数という遊技の結果によって評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのか興味を引かせることが可能となり、リザルト演出に係る評価表示によってパチンコ遊技機の遊技をより面白くすることが可能となる。また遊技者には、レア演出が実行されたか否かと評価表示画像Pの表示態様との関係性を推測させてパチンコ遊技機の遊技の面白みを高めることが可能となる。
【0134】
また本形態では、リザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様に応じて、そのリザルト演出後の演出モードを異ならせるものにした(
図21参照)。さらに、所定の遊技期間における遊技の結果の評価が高いほどに、設定された演出モードでの特別図柄の変動回数が多くなる。これにより、リザルト演出後にどの演出モードが設定されるかに興味を抱かせることで、今まで以上に表示画面50aに表示される示唆表示画像の表示態様や評価表示画像Pの表示態様に注目させることが可能となり、リザルト演出に係る評価表示によってパチンコ遊技機の遊技をより面白くすることが可能となる。
【0135】
6.遊技制御用マイコン101の動作
[主制御メイン処理]次に
図22~
図36に基づいて遊技制御用マイコン101の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン101の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1の電源がオンされると、遊技用ROM103から
図22に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0136】
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、
図9に示した普図関連判定情報および特図関連判定情報に係る種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
【0137】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
【0138】
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。
図23に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において遊技制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
【0139】
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機PY1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a等(
図6参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報として遊技用RAM104の出力バッファに記憶(セット)する。具体的には、遊技状態毎にカウンタが区分けされていて、例えば、大当たり遊技状態である場合には、大当たり賞球数カウンタの値を加算する。そして、入賞口の種類に応じた賞球数を払い出すための賞球コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
【0140】
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、
図22の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、
図9に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
【0141】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、および特別動作処理(S106)を実行する。その後、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、後述の特
図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器83bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特
図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器83aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(
図22参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
【0142】
[センサ検出処理]
図24に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート13に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート13を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理を行う(S202)。一方、遊技球がゲート13を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
【0143】
ステップS203では、第2始動口12に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口12に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS207に進むが、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特
図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特
図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、特
図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特
図2保留球数に1を加算する(S205)。
【0144】
続いて特
図2関係乱数取得処理を行う(S206)。特
図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり
図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部105bのうち現在の特
図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部105bの記憶領域に格納する。
【0145】
次に、特
図2事前判定処理を行う(S207)。特
図2事前判定処理では、第2特別図柄に対応する第2先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS206で取得した情報とを照合して事前判定コマンドを特定し、特定した事前判定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお事前判定コマンドには、遊技状態の情報やステップS206で取得した情報から導かれる情報が含まれる。
【0146】
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口11に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S208)。第1始動口11に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)には処理を終えるが、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、特
図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S209)。そして、特
図1保留球数が「4」に達している場合(S209でYES)には、処理を終えるが、特
図1保留球数が「4」未満である場合には(S209でNO)、特
図1保留球数に「1」を加算する(S210)。
【0147】
続いて特
図1関係乱数取得処理(S211)を行い、続いて特
図1事前判定処理(S212)を行って、本処理を終える。特
図1関係乱数取得処理(S211)では、特
図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1)を取得し(つまり
図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部105aのうち現在の特
図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部105aの記憶領域に格納する。
【0148】
次に特
図1事前判定処理(S212)では、第1特別図柄に対応する第1先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS211で取得した情報とを照合して事前判定コマンドを特定し、特定した事前判定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお事前判定コマンドには、遊技状態の情報やステップS206で取得した情報から導かれる情報が含まれる。
【0149】
[ゲート通過処理]
図25に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的には遊技用RAM104に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理を行う(S303)。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、
図9(B)参照)を取得し、その取得乱数値を遊技用RAM104の普図保留記憶部106のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
【0150】
[普通動作処理]遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(
図23参照)。
図26に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー12Dの作動中か否かを判定する(S401)。電チュー12Dの作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
【0151】
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部106に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値)を読み出し、
図10(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データを遊技用RAM104の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
【0152】
続いて遊技制御用マイコン101は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、
図10(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が7秒の普通図柄変動パターンを選択する。
【0153】
次いで遊技制御用マイコン101は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部106における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部106における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン101は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、演出制御基板120に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
【0154】
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、演出制御基板120に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
【0155】
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー12Dの開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして時短状態中の開放パターン(
図12の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー12Dの開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(
図12の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー12Dを作動させる(S418)。
【0156】
また、上述のステップS401にて電チュー12Dの作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー12Dの作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー12Dの作動を終了させる(S420)。
【0157】
[特別動作処理]遊技制御用マイコン101は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う(
図23参照)。
図27に示すように特別動作処理(S106)では、特図表示器81および大入賞装置14Dに関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
【0158】
[特別図柄待機処理]
図28に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口12の保留球数(即ち特
図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特
図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口11の保留球数(即ち特
図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特
図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1415)。ONであれば(S1415でYES)本処理を終え、ONでなければ(S1415でNO)、客待ちコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにして(S1417)、本処理を終える。
【0159】
ステップS1401において特
図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特
図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特
図2大当たり判定処理(S1402)及び特
図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特
図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部105bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部105bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン101は、特
図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特
図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特
図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特
図2変動開始コマンドともいう)には、特
図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特
図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
【0160】
また、特
図2保留球数が「0」であるが特
図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特
図2の保留情報はないが、第1始動口11への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特
図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特
図1大当たり判定処理(S1408)及び特
図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン101は、特
図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部105aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部105aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン101は、特
図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特
図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特
図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンドともいう)には、特
図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特
図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
【0161】
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)、処理を終える。上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
【0162】
[特
図2大当たり判定処理(特
図1大当たり判定処理)]特
図2大当たり判定処理(S1402)と特
図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため
図29に基づいてまとめて説明する。
図29に示すように、特
図2大当たり判定処理(S1402)又は特
図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特
図2大当たり判定処理(S1402)では、遊技用RAM104の第2特図保留記憶部105bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特
図1大当たり判定処理(S1408)では、遊技用RAM104の第1特図保留記憶部105aの第1記憶領域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
【0163】
次に、大当たり判定テーブル(
図10(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(
図10(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「1」~「210」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(
図10(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「1」~「1660」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
【0164】
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、
図8に示す当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定した後(S1506)、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(
図8参照)を、遊技用RAM104に設けた当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1508)処理を終える。
【0165】
[特
図2変動パターン選択処理(特
図1変動パターン選択処理)]特
図2変動パターン選択処理(S1403)と特
図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため
図30及び
図31に基づいてまとめて説明する。
図30に示すように、特
図2変動パターン選択処理(S1403)又は特
図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
【0166】
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たり通常テーブル(
図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。
図11に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
【0167】
本パチンコ遊技機PY1の変動演出では、ドハズレ、ノーマルリーチの他、SP(スーパーリーチ)が実行され得る。ドハズレとは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせが、バラケ目(例えば「458」)で停止表示される変動演出のことである。ノーマルリーチは、上述したリーチを形成した後に発展演出が実行されずに、変動表示し続けている残り一つの演出図柄が停止表示される変動演出のことである。SPリーチは、上述したリーチを形成した後に発展演出が実行されて、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長い変動演出のことである。こうして本形態では、ドハズレ、ノーマルリーチ、SPリーチが実行され得るように、変動パターンが選択される。
【0168】
SPリーチでは、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるように各種の変動パターンの振分率が設定されている(
図11参照)。従って遊技者は、変動時間が長いSPリーチを見れば、ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを把握することができる。ここでSPリーチの中には、弱SPリーチA、弱SPリーチB、強SPリーチという種類が設けられている。弱SPリーチA⇒弱SPリーチB⇒強SPリーチの順番に、大当たりへの当選期待度が高くなるように、各種の変動パターンの振分率が設定されている。よって遊技者は、強SPリーチを見れば当選期待度が非常に高いことを把握することができ、弱SPリーチBを見れば当選期待度がある程度高いことを把握することができ、弱SPリーチAを見れば当選期待度があまり高くないことを把握することができる。
【0169】
図30に示すステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。なお、
図10(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「1」~「30」であり、時短状態であれば「1」~「10」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
【0170】
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(
図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
【0171】
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(
図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている(
図11参照)。
【0172】
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、
図31に示すように、参照する特図変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(
図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602~S1606と同様の流れで処理(S1607~S1611)を行う。
【0173】
すなわち大当たりであれば、
図11の時短状態中且つ大当たりに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。またリーチ有りハズレであれば、
図11の時短状態中且つリーチ有りハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。またリーチ無しハズレであれば、
図11の時短状態中且つリーチ無しハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。
【0174】
なお、時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(
図11に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、短縮変動としての変動時間は、時短状態中の方が非時短状態中よりも短くなっている。つまり、時短状態中の特図変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の特図変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
【0175】
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、
図30に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)により演出制御基板120に送られる。
【0176】
[特別図柄変動中処理]
図32に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、
図11参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
【0177】
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
【0178】
[特別図柄確定処理]
図33に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、
図11参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。
【0179】
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターン(詳しくは
図8参照)をセットする(S1904)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
【0180】
遊技制御用マイコン101は、ステップS1904に続いて、遊技状態リセット処理を行う(S1905)。遊技状態リセット処理(S1905)ではまず、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、本処理を終える。
【0181】
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、本処理を終える。
【0182】
[遊技状態管理処理]
図34に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、確変フラグがONか否か判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否か判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、確変フラグをOFFにして(S2004)、ステップS2005に進む。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2005に進む。
【0183】
ステップS2005では、時短フラグがONか否か判定する。ONであれば(S2005でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2006)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2007)。「0」であれば(S2007でYES)、時短フラグをOFFにして(S2008)、ステップS2009に進む。ステップS2005又はS2007の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2009に進む。ステップS2009では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、確変カウンタの値及び時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、本処理を終える。
【0184】
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]
図35に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口14の開放が全て終了したことを示すフラグである。
【0185】
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口14の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口14を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口14を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
【0186】
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、大当たりの種類に応じた開放パターン(
図8参照)に従って大入賞口14を開放させる(S2204)。
【0187】
続くステップS2205では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2205)では、ステップS2204での大入賞口14の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口14の開放がなされることはない。そのため、このステップS2205では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
【0188】
特別電動役物処理(S1307)のステップS2202において、大入賞口14の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口14の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2206)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口14への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口14を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口14を開放してから所定の開放時間(
図8参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口14の閉鎖条件が成立していなければ(S2206でNO)、処理を終える。
【0189】
これに対して、大入賞口14の閉鎖条件が成立している場合には(S2206でYES)、大入賞口14を閉鎖(閉塞)する(S2207)。そしてステップS2207の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了するか否かを判定する(S2208)。1回のラウンド遊技が終了しない場合には(S2208でNO)、本処理を終える。一方、1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2208でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2209)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2210)。「0」でなければ(S2210でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
【0190】
一方「0」であれば(S2210でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2211)、大当たりのエンディングを開始する(S2212)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2213)、処理を終える。
【0191】
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S2214)。エンディング時間が経過していなければ(S2214でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2214でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2215)、大当たりフラグをOFFし(S2216)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2217)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)において、特別動作処理(
図27参照)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2218)を行って、本処理を終える。
【0192】
[遊技状態設定処理]
図36に示すように、遊技状態設定処理(S2218)ではまず、大当たりの種類が確変大当たり(停止図柄が特
図1_確変図柄1、特
図1_確変図柄2、特
図1_確変図柄3、特
図2_確変図柄1、特
図2_確変図柄2、特
図2_確変図柄3、又は特
図2_確変図柄4、
図8参照)であるか否かを判定する(S2301)。確変大当たりでなければ、即ち通常大当たり(停止図柄が特
図1_通常図柄又は特
図2_通常図柄、
図8参照)の場合には(S2301でNO)、時短フラグをONするとともに(S2306)、時短カウンタに「100」をセットして(S2307)、ステップS2308に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
【0193】
一方、ステップS2301において確変大当たりであれば、確変フラグをONするとともに(S2302)、時短フラグをONにする(S2303)。そして確変カウンタに「10000」をセットすると共に(S2304)、時短カウンタに「10000」をセットして(S2305)、ステップS2308に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、実質的に次の大当たりに当選するまで継続することになる。確変カウンタの値及び時短カウンタの値が「10000」から「0」になるまで特別図柄の変動表示が実行されることがほぼあり得ないため、確変フラグ及び時短フラグが次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることがないためである。なお確変カウンタを設けずに確変フラグだけを用いて、高確率状態が次の大当たりに当選するまで継続するようにしても良い。
【0194】
ステップS2308では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、確変カウンタの値及び時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして、本処理を終える。
【0195】
7.演出制御用マイコン121の動作
[サブ制御メイン処理]次に
図37~
図48に基づいて演出制御用マイコン121の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン121の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1の電源がオンされると、演出用ROM123から
図37に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
【0196】
続いて、電源断信号がONで且つ演出用RAM124の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、演出用RAM124の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、演出用RAM124の初期化をせずにステップS4004に進む。即ち電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであっても演出用RAM124内容が正常でない場合には(S4002でNO)、演出用RAM124を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったが演出用RAM124内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、演出用RAM124を初期化しない。なお、演出用RAM124を初期化すれば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001~S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0197】
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン抽選乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
【0198】
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、コマンドに従い画像表示装置50を用いて各種の演出(変動演出や、大当たり遊技に伴うオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板140による各種の演出の実行に伴って演出制御基板120は、音声制御基板161を介してスピーカ610から音声を出力したり、サブドライブ基板162を介して盤ランプ54や枠ランプ212を発光させたり、盤可動体55kを駆動させたりする。演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004~S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
【0199】
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、遊技制御基板100から送られたストローブ信号(STB信号)が演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力されることに基づいて行われる。つまり、ストローブ信号が演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力されなければ、受信割り込み処理(S4008)は行われない。
図38に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、遊技制御基板100から送信されてきた各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
【0200】
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。
図39に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、入力部検知センサ40a(
図7参照)、セレクトボタン検知センサ42aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。
【0201】
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ54や枠ランプ212を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理(S4010)におけるその他の処理(S4305)で作成したランプデータをサブドライブ基板162に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ54や枠ランプ212を所定の発光態様で発光させる。
【0202】
次いで、駆動制御処理を行う(S4203)。駆動制御処理(S4203)では、SPリーチや大当たり演出中等の演出に合うタイミングで盤可動体55kを駆動させるべく、駆動データ(盤可動体駆動データ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体55kを所定の動作態様で駆動させる。
【0203】
駆動制御処理(S4203)の後、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
【0204】
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。
図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。続いて、後述するモードステータス変更処理を行う(S4302)。
【0205】
続いて、1msタイマ割り込み処理(S4009)の入力処理(S4201)で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして演出用RAM124に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4303)。そして、スイッチ状態取得処理(S4303)にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面50aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。
【0206】
続いて、音声制御処理(S4305)を行う。音声制御処理(S4305)では、音声データ(スピーカ610からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板161への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ610から出力される。そして、各種の演出用の乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4306)、本処理を終える。
【0207】
[受信コマンド解析処理]
図41に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、受信していれば後述するモードステータス設定処理を行う(S4402)。また遊技状態指定コマンドを受信していなければ(S4401でNO)、そのままステップS4403に進む。
【0208】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から事前判定コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば先読み演出判定処理を行う(S4404)。また、事前判定コマンドを受信していなければ(S4403でNO)、そのままステップS4405に進む。事前判定コマンドを受信した演出制御用マイコン121は、その事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)を記憶する。そして、記憶した情報をもとに所謂連続予告、保留変化予告や大当たり遊技中に記憶されている保留記憶に基づく事前判定により次の大当たり確定である場合に実行する保留連エンディング演出などの先読み演出を行うか否かを判定し、行う場合には先読み演出に関する各種の設定を行う。なお連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。さらに、保留連エンディング演出とは、通常表示態様のエンディング演出画像IA(
図17(A)参照)に代えて、記憶されている保留記憶に基づく事前判定により次の大当たり確定であることを示唆する特別表示態様の保留連エンディング演出画像IBを表示するエンディング演出である(
図17(B)参照)。
【0209】
なお本形態の演出制御用マイコン121の演出用RAM124には、保留連エンディング演出(
図17(B)参照)が実行された回数、即ち保留連となった回数をカウントする保留連カウンタが設けられている(図示省略)。この保留連カウンタは、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの所定の遊技期間にて行われた保留連の回数がカウントされる。
【0210】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド又は特
図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出開始処理を行う(S4406)。変動演出開始処理(S4406)では、変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド又は特
図2変動開始コマンド)を解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を開始させるための変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。また変動開始コマンドを受信していなければ(S4405でNO)、そのままステップS4407に進む。
【0211】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動停止コマンド(特
図1変動停止コマンド又は特
図2変動停止コマンド)を受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S4408)。変動演出終了処理(S4408)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。また変動停止コマンドを受信していなければ(S4407でNO)、そのままステップS4409に進む。
【0212】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述するオープニング演出選択処理を行う(S4410)。なお本形態では、オープニングコマンドに、大当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データ(
図8参照)に関する情報が含まれている。またオープニングコマンドを受信していなければ(S4409でNO)、そのままステップS4411に進む。
【0213】
また本形態の演出制御用マイコン121の演出用RAM124には、オープニングコマンドを受信するごとに連荘回数をカウントする連荘回数カウンタが設けられている(図示省略)。連荘回数とは、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの特定の遊技期間に当選した大当たりの合計回数である。なお連荘回数には、通常遊技状態において当選した最初の大当たり(所謂初当たり)もカウントされる。
【0214】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する特別ラウンド演出選択処理を行い(S4412)、続いて後述する通常ラウンド演出選択処理を行う(S4413)。またラウンド指定コマンドを受信していなければ(S4411でNO)、そのままステップS4414に進む。また本形態の演出制御用マイコン121の演出用RAM124には、特別バトル演出(
図16(A)~
図16(D)参照)が実行された回数をカウントする特別演出カウンタが設けられている(図示省略)。この特別演出カウンタは、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの所定の遊技期間にて実行された特別バトル演出の回数がカウントされる。
【0215】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4414)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理を行う(S4415)。またエンディングコマンドを受信していなければ(S4414でNO)、そのままステップS4416に進む。なお本形態では、エンディングコマンドに、大当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データ(
図8参照)に関する情報が含まれている。また本形態の演出制御用マイコン121の演出用RAM124には、受信したエンディングコマンドに含まれる特図停止図柄データ(
図8参照)に関する情報をもとに、所定の大当たり遊技が実行された回数をカウントする大当たりカウンタが設けられている(図示省略)。大当たりカウンタによって、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技中を除く)に戻るまでの所定の遊技期間における各々の大当たり遊技が実行された回数がカウントされる。
【0216】
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から賞球コマンドを受信したか否かを判定し(S4416)、受信していれば賞球数カウント処理を行う(S4417)。また賞球コマンドを受信していなければ(S4416でNO)、そのままステップS4418に進む。賞球数カウント処理(S4417)では、受信した賞球コマンドをもとに入賞口の種類に応じた賞球数がカウントされる。これにより、大当たり遊技状態である場合に獲得した賞球数である大当たり賞球数の合計がカウントされることになる。本形態の演出制御用マイコン121の演出用RAM124には、受信した賞球コマンドをもとに入賞口の種類に応じた賞球数がカウントするカウンタが設けられている(図示省略)。
【0217】
続いて、演出制御用マイコン121は、その他の処理(S4418)として上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば客待ちコマンドの受信に基づいて客待ち演出を行うための処理や、普通図柄変動開始コマンドの受信に基づいて普図変動演出を行うための処理)を行って、受信コマンド解析処理(S4301)を終える。
【0218】
[モードステータス設定処理]モードステータス設定処理(S4402)は、遊技状態への変更に伴って、演出モードの設定を変更するための処理である。演出制御用マイコン121は、低確非時短状態に制御されているときにはモードステータスに「1」、「2」、「3」、又は「4」の何れかをセットする。また低確時短状態に制御されているときに夜モード(
図13(B)参照)に設定する場合には、モードステータスに「5」をセットする。また高確時短状態に制御されているときに宇宙モード(
図13(C)参照)に設定する場合には、モードステータスに「6」をセットする。なおモードステータスは、初期設定では「1」である。
【0219】
図42に示すように、モードステータス設定処理(S4402)ではまず、現在設定されているモードステータスを参照する(S4501)。続いて、受信した遊技状態指定コマンドを解析する(S4502)。次に、遊技状態指定コマンドに含まれている情報(確変カウンタの値の情報、時短カウンタの値の情報)に基づいて、各種演出カウンタの値の情報を更新する(S4503)。具体的には、確変カウンタの値の情報に基づいて、演出用RAM124に設けられている確変演出カウンタの値を更新する。また、時短カウンタの値の情報に基づいて、演出用RAM124に設けられている時短演出カウンタの値を更新する。
【0220】
続いて、遊技状態指定コマンドに基づいて、モードステータスを変更するか否かを判定する(S4504)。即ち、解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報(確変フラグがONか否かの情報、時短フラグがONか否かの情報)が、ステップS4501で参照したモードステータスに基づく遊技状態の情報と異なるか否かを判定する。モードステータスを変更すると判定した場合には(S4504でYES)、ステップS4505に進む。一方、変更しないと判定した場合には(S4504でNO)、本処理を終え、
図41のステップS4403に進む。
【0221】
ステップS4505では、ステップS4502で解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、低確非時短状態の情報であるか否かを判定する。低確非時短状態の情報であれば(S4505でYES)、後述する低確非時短状態モードステータス処理を行い(S4506)、左打ち表示コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S4507)。これにより、左打ち表示コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、表示画面50aの左上部に左打ち画像(図示省略)を所定時間だけ表示する。この左打ち画像の表示により、低確非時短状態(通常遊技状態)に移行したときに、遊技者に左打ちを促すことが可能である。
【0222】
ステップS4507を経て、ステップS4513に進むと、低確非時短状態モードステータス処理にてセットしたモードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(A)又は
図21に示すように、表示画面50aに昼背景画像H1、空背景画像H4、森背景画像H5、又は火事背景画像H6を表示する。こうして遊技者には、昼背景画像H1、空背景画像H4、森背景画像H5、又は火事背景画像H6の表示により、演出モードが昼モード、空モード、森モード、火事モード(通常遊技状態)に設定されているのを把握させることが可能である。
【0223】
またステップS4505でNOと判定された場合、ステップS4502で解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、低確時短状態の情報であるか否かを判定する(S4508)。低確時短状態の情報であれば(S4508でYES)、モードステータスに「5」をセットして(S4509)、右打ち表示コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S4510)。これにより、右打ち表示コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(B)に示すように、表示画面50aの右上部に右打ち画像Raを表示する。この右打ち画像Raの表示により、遊技者に右打ちを促すことが可能である。
【0224】
ステップS4510を経て、ステップS4513に進むと、夜モードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(B)に示すように、表示画面50aに夜背景画像H2を表示する。こうして遊技者には、夜背景画像H2の表示により、演出モードが夜モード(低確時短状態)に設定されているのを把握させることが可能である。
【0225】
またステップS4508でNOと判定された場合、高確時短状態であることになる。この場合、モードステータスに「6」をセットして(S4511)、右打ち表示コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S4512)。これにより、右打ち表示コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(C)に示すように、表示画面50aの右上部に右打ち画像Raを表示する。この右打ち画像Raの表示により、遊技者に右打ちを促すことが可能である。
【0226】
ステップS4512を経て、ステップS4513に進むと、宇宙モードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(C)に示すように、表示画面50aに宇宙背景画像H3を表示する。こうして遊技者には、宇宙背景画像H3の表示により、演出モードが宇宙モード(高確時短状態)に設定されているのを把握させることが可能である。
【0227】
[低確非時短状態モードステータス処理]低確非時短状態モードステータス処理(S4506)は、表示画面50aにて表示したリザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様に応じて演出モードを設定するための処理である。評価表示画像Pの表示態様が「RANK C」であった場合には、モードステータスに「1」をセットする。また、評価表示画像Pの表示態様が「RANK A又はRANK B」であった場合には、モードステータスに「2」をセットする。さらに、評価表示画像Pの表示態様が「RANK SS」であった場合には、モードステータスに「3」をセットする。また、評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」であった場合には、モードステータスに「4」をセットする。
【0228】
図43に示すように、低確非時短状態モードステータス処理(S4506)ではまず、賞球カウント処理(
図41のステップS4417)にてカウントされた賞球数、連荘回数カウンタによりカウントされた連荘回数、特別演出カウンタによりカウントされたレア演出の回数、保留連カウンタによりカウントされた保留連の回数、及び大当たりカウンタによりカウントされたそれぞれの大当たり遊技が実行された回数を参照する(S4601)。そしてリザルト演出に係る示唆表示画像の表示態様(
図18(A)から
図18(E)参照)を決定し、決定した各示唆表示画像の表示態様をもとに評価表示画像Pの表示態様(
図18(F)参照)を決定する(S4602)。
【0229】
そして、ステップS4602で決定した示唆表示画像(
図18(A)から
図18(E)参照)や評価表示画像(
図18(F)参照)を表示するリザルト演出表示コマンドをセットして(S4603)、ステップS4604に進む。このリザルト演出表示コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、リザルト演出として、表示画面50aにてリザルト演出(
図20参照)を実行する。こうして遊技者には、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでの所定の遊技期間における遊技の結果を把握させることが可能である。
【0230】
次に、リザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が「RANK A又はRANK B」であるか否かを判定する(S4604)。「RANK A又はRANK B」である場合には(S4604でYES)、モードステータスに「2」をセットし(S4605)、
図42のステップS4507に進む。
【0231】
またステップS4604でNOと判定された場合、「RANK SS」であるか否かを判定する(S4606)。「RANK SS」である場合には(S4606でYES)、モードステータスに「3」をセットし(S4607)、
図42のステップS4507に進む。
【0232】
またステップS4606でNOと判定された場合、「RANK SSS」であるか否かを判定する(S4608)。「RANK SSS」である場合には(S4608でYES)、モードステータスに「4」をセットし(S4609)、
図42のステップS4507に進む。
【0233】
またステップS4608でNOと判定された場合、即ち「RANK C」である場合には(S4608でNO)、モードステータスに「1」をセットし(S4610)、
図42のステップS4507に進む。
【0234】
[オープニング演出選択処理]
図44に示すように、オープニング演出選択処理(S4410)ではまず、演出制御用マイコン121は、オープニングコマンドを解析する(S4701)。次に、ステップS4701で解析した結果をもとに大当たりへの当選判定時にセットされた停止図柄が確変図柄(特
図1_確変図柄1、特
図1_確変図柄2、特
図1_確変図柄3、特
図2_確変図柄1、特
図2_確変図柄2、特
図2_確変図柄3、又は特
図2_確変図柄4、
図8参照)であるか否かを判定する(S4702)。確変図柄である場合には(S4702でYES)、特別バトル突入演出を実行するか否かの特別バトル突入演出実行抽選処理を行う(S4703)。なお本形態の特別バトル突入演出実行抽選処理(S4703)では、オープニングコマンドを受信した際に抽出した乱数をもとに抽選が行われる。なお、特別バトル突入演出が実行される確率は5%である。
【0235】
続いて、ステップS4703にて抽選した結果に基づいて、特別バトル突入演出を実行するか否かを判定する(S4704)。特別バトル突入演出を実行する場合には(S4704でYES)、特別バトル突入演出パターンを選択し(S4705)、ステップS4707に進む。
【0236】
ステップS4705を経てステップS4707に進むと、特別バトル突入演出パターンにて、オープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4707)、本処理を終え、
図41のステップS4411に進む。このオープニング演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、オープニング演出として、表示画面50aにて特別バトル突入演出を実行する。ここで特別バトル突入演出とは、特別バトル演出の開始を示す演出(
図16(A)参照)であり、この特別バトル演出は前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄(特
図1_確変図柄1、特
図1_確変図柄2、特
図1_確変図柄3、特
図2_確変図柄1、特
図2_確変図柄2、特
図2_確変図柄3、又は特
図2_確変図柄4、
図8参照)であることを報知する演出である。
【0237】
ステップS4702にて確変図柄でなければ、即ち通常図柄である場合には(S4702でNO)、又は特別バトル突入演出を実行しない場合には(S4704でNO)、通常バトル突入演出パターンを選択し(S4706)、ステップS4707に進む。
【0238】
ステップS4706を経てステップS4707に進むと、通常バトル突入演出パターンにて、オープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4707)、本処理を終え、
図41のステップS4411に進む。このオープニング演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、オープニング演出として、表示画面50aにて通常バトル突入演出を実行する。通常バトル突入演出は、バトル演出の開始を示す演出(
図14(B)参照)であり、このバトル演出は前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄(特
図1_確変図柄1、特
図1_確変図柄2、特
図1_確変図柄3、特
図2_確変図柄1、特
図2_確変図柄2、特
図2_確変図柄3、又は特
図2_確変図柄4、
図8参照)であるか否かを煽る演出である。
【0239】
[特別ラウンド演出選択処理]
図45に示すように、特別ラウンド演出選択処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン121は、ラウンド指定コマンドを解析する(S4801)。なお本形態では、ラウンド指定コマンドに、大当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データ(
図8参照)に関する情報が含まれている。次に、オープニング演出選択処理(
図44のステップS4705)にて選択した特別バトル突入演出パターンに基づく特別バトル突入演出を実行したか否かを判定する(S4802)。ここで特別バトル突入演出を実行した場合には(S4802でYES)、特別バトル勝利演出パターンを選択し(S4803)、
図41のステップS4413に進む。また特別バトル突入演出を実行していない場合には(S4802でNO)、そのまま
図41のステップS4413に進む。
【0240】
[通常ラウンド演出選択処理]
図46に示すように、通常ラウンド演出選択処理(S4413)ではまず、演出制御用マイコン121は、特別バトル勝利演出パターンを選択したか否かを判定する(S4901)。特別バトル勝利演出パターンを選択していれば(S4901でYES)、ステップS4911に進む。そして、特別バトル勝利演出パターンにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終えて、
図41のステップS4414に進む。このラウンド演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、ラウンド演出として、表示画面50aにて特別バトル演出から覚醒演出を経て特別バトル勝利演出を実行する。なお覚醒演出は、バトル勝利演出の前に、主人公キャラが覚醒することを示す演出である。本形態の覚醒演出では、
図16(C)に示すように、覚醒した主人公キャラを示す演出画像KQが表示される。
【0241】
ステップS4901の判定結果がNOであれば、次に当選した大当たり図柄が確変図柄1(特
図1_確変図柄1又は特
図2_確変図柄1、
図8参照)であるか否かを判定する(S4902)。当選した大当たり図柄が確変図柄1である場合には(S4901でYES)、バトル勝利演出パターンAを選択し(S4903)、選択したバトル勝利演出パターンAにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終えて、
図41のステップS4414に進む。このラウンド演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、ラウンド演出として、表示画面50aにてバトル演出Aを経てバトル勝利演出を実行する。このバトル演出Aは前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄1(特
図1_確変図柄1又は特
図2_確変図柄1、
図8参照)であるか否かを煽る演出(
図15(A)参照)である。
【0242】
ステップS4902の判定結果がNOであれば、続いて当選した大当たり図柄が確変図柄2(特
図1_確変図柄2又は特
図2_確変図柄2、
図8参照)であるか否かを判定する(S4904)。ステップS4904の判定結果がYESであれば、バトル勝利演出パターンBを選択して(S4905)、選択した通常バトル勝利演出パターンBにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終えて、
図41のステップS4414に進む。このラウンド演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、ラウンド演出として、表示画面50aにてバトル演出Bを経てバトル勝利演出を実行する。このバトル演出Bは前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄2(特
図1_確変図柄2又は特
図2_確変図柄2、
図8参照)であるか否かを煽る演出(
図15(B)参照)である。
【0243】
ステップS4904の判定結果がNOであれば、続いて当選した大当たり図柄が確変図柄3(特
図1_確変図柄3又は特
図2_確変図柄3、
図8参照)であるか否かを判定する(S4906)。ステップS4906の判定結果がYESであれば、バトル勝利演出パターンCを選択して(S4907)、選択したバトル勝利演出パターンCにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終えて、
図41のステップS4414に進む。このバトル演出Cは前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄3(特
図1_確変図柄3又は特
図2_確変図柄3、
図8参照)であるか否かを煽る演出(
図15(C)参照)である。
【0244】
ステップS4906の判定結果がNOであれば、続いて当選した大当たり図柄が確変図柄4(特
図2_確変図柄4、
図8参照)であるか否かを判定する(S4908)。ステップS4908の判定結果がYESであれば、バトル勝利演出パターンDを選択して(S4909)、ステップS4911に進む。そして、バトル勝利演出パターンDにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終えて、
図41のステップS4414に進む。このバトル演出Dは前述したように当選した大当たり図柄が確変図柄4(特
図2_確変図柄4、
図8参照)であるか否かを煽る演出(
図15(D)参照)である。
【0245】
本形態のバトル勝利演出パターンAからバトル勝利演出パターンDの何れかが選択された場合のバトル演出では、
図14(D)に示すように、表示画面50aにて、バトル勝利演出は、主人公キャラが敵キャラに勝利することを示す演出である。本形態のバトル勝利演出では、表示画面50aにて、「勝利」の文字画像BSが表示される。このバトル勝利演出により、遊技者には、確変図柄1,2,3,特
図2_確変図柄4に当選したことを把握させることが可能である。
【0246】
ステップS4908の判定結果がNOであれば、通常図柄(特
図1_通常図柄,特
図2_通常図柄、
図8参照)に当選していることになる。この場合には、バトル敗北演出の演出パターンを選択して(S4910)、ステップS4911に進む。そして、バトル敗北演出パターンにて、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S4911)、本処理を終える。このラウンド演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、ラウンド演出として、表示画面50aにてバトル演出を経てバトル敗北演出を実行する。本形態のバトル敗北演出では、表示画面50aにて、「敗北」の文字画像(図示省略)が表示される。このバトル敗北演出により、遊技者には、通常図柄に当選したことを把握させることが可能である。
【0247】
[エンディング演出選択処理]
図47に示すように、エンディング演出選択処理(S4415)ではまず、演出制御用マイコン121は、エンディングコマンドを解析する(S5001)。次に、エンディングコマンドを解析した結果と
図41の先読み演出判定処理(S4404)で判定した結果をもとに保留連エンディング演出を実行するか否かの保留連エンディング演出抽選処理を行う(S5002)。そして、保留連エンディング演出抽選処理(S5002)の抽選結果に基づいて保留連エンディング演出を実行するか否かの判定を行う(S5003)。保留連エンディング演出を実行する場合には(S5003でYES)、保留連エンディング演出パターンを選択し(S5004)、ステップS5006に進む。この場合、保留連エンディング演出パターンにて、保留連エンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S5006)、本処理を終え、
図41のステップS4416に進む。このエンディング演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図17(B)に示す保留連エンディング演出を実行する。この保留連エンディング演出により、遊技者に大当たり遊技の実行中に、事前判定の結果に基づいて特図保留に次の大当たりに当選するものがある(保留連)ことを把握させることが可能である。
【0248】
ステップS5003の判定結果がNOであれば、通常エンディング演出パターンを選択して(S5005)、ステップS5006に進む。そして、通常エンディング演出パターンにて、通常エンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S5006)、本処理を終え、
図41のステップS4416に進む。このエンディング演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図17(A)に示す通常エンディング演出を実行する。
【0249】
[モードステータス変更処理]
図48に示すように、モードステータス変更処理(S4302)ではまず、演出制御用マイコン121は、モードステータスが「2」であるか、即ち演出モードが火事モード(
図21参照)であるか否かを判定する(S5101)。火事モードである場合には(S5101でYES)、火事モードにて特別図柄の変動回数が10回に到達されたか否かを判定する(S5102)。変動回数が10回に到達された場合には(S5102でYES)、モードステータスに「1」をセットし(S5107)、昼モードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S5108)。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(A)に示すように、表示画面50aに昼背景画像H1を表示する。こうして遊技者には、昼背景画像H1の表示により、演出モードが火事モードから昼モードに変更されたことを把握させることが可能である。また、火事モードにて特別図柄の変動回数が10回に到達されていない場合には(S5102でNO)、そのまま本処理を終えて、
図40のステップS4303に進む。
【0250】
ステップS5101の判定結果がNOであれば、モードステータスが「3」であるか、即ち演出モードが森モード(
図21参照)であるか否かを判定する(S5103)。森モードである場合には(S5103でYES)、森モードにて特別図柄の変動回数が30回に到達されたか否かを判定する(S5104)。変動回数が30回に到達された場合には(S5104でYES)、モードステータスに「1」をセットし(S5107)、昼モードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S5108)。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(A)に示すように、表示画面50aに昼背景画像H1を表示する。こうして遊技者には、昼背景画像H1の表示により、演出モードが森モードから昼モードに変更されたことを把握させることが可能である。また、森モードにて特別図柄の変動回数が30回に到達されていない場合には(S5104でNO)、そのまま本処理を終えて、
図40のステップS4303に進む。
【0251】
ステップS5103の判定結果がNOであれば、モードステータスが「4」であるか、即ち演出モードが空モード(
図21参照)であるか否かを判定する(S5105)。空モードである場合には(S5105でYES)、空モードにて特別図柄の変動回数が50回に到達されたか否かを判定する(S5106)。変動回数が50回に到達された場合には(S5106でYES)、モードステータスに「1」をセットし(S5107)、昼モードの設定に基づく背景演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする(S5108)。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、
図13(A)に示すように、表示画面50aに昼背景画像H1を表示する。こうして遊技者には、昼背景画像H1の表示により、演出モードが空モードから昼モードに変更されたことを把握させることが可能である。また、空モードにて特別図柄の変動回数が50回に到達されていない場合には(S5106でNO)、そのまま本処理を終えて、
図40のステップS4303に進む。
【0252】
8.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでの所定の遊技期間(ラッシュ期間)における遊技の結果を報知するリザルト演出を表示する。そのリザルト演出では、表示画面50aにてそのラッシュ期間における遊技の結果を示唆する示唆表示画像(
図18(A)から
図18(E)、
図20参照)が表示されると共に、その所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価表示画像P(
図18(F)、
図20参照)が表示される。このとき、表示される評価表示画像Pの表示態様は、ラッシュ期間における賞球数や連荘回数という遊技の結果だけでなく、レア演出の実行回数なども反映した形になっている。つまり、評価表示画像Pが示す「RANK」は、ラッシュ期間における賞球数、連荘回数、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、レア演出の実行回数という複合的な結果に基づく評価になっている。そのため、ラッシュ期間における多様な結果を反映した評価表示画像Pによって、遊技者に当該ラッシュ期間における新たな評価の楽しさを与えることができて、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0253】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出(レア演出)が実行された場合の方が、そのレア演出が実行されない場合よりも、所定の遊技期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する表示態様である「RANK SSS」又は「RANK SS」の評価表示画像Pが表示画面50aにて表示され易い(
図18(E)、
図18(F)参照)。そのため遊技者には、所定の遊技期間における遊技の結果を示唆する示唆表示画像の表示態様に注目させるだけでなく、レア演出の実行に基づいて評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」又は「RANK SS」になるのも注目させることが可能である。こうして、遊技者に所定の遊技期間においてレア演出が実行されるか否かに注目させることで、遊技に対する遊技意欲を掻き立てることが可能となり、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0254】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、リザルト演出に係る評価表示画像Pが表示画面50aにて表示された場合に、所定の遊技期間における
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出(レア演出)が実行された回数を示唆するレア演出回数示唆表示画像Oが表示される(
図21参照)。このとき、レア演出回数が1回以上であれば、評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」又は「RANK SS」になり易い(
図18(E)、
図18(F)参照)。そのため遊技者には、レア演出回数と評価表示画像Pの表示態様である「RANK SSS」又は「RANK SS」との関係性を推測させて、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0255】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、所定の遊技期間における大当たり遊技が実行された回数(連荘回数)に応じて表示画面50aに表示される連荘回数示唆表示画像Lの表示態様が異なることにより、評価表示画像Pの表示態様が変化する(
図18(B)、
図18(F)、
図21参照)。これにより、遊技者には所定の遊技期間における連荘回数に応じて評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0256】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、所定の遊技期間における連続して実行された大当たり遊技で獲得した賞球数(賞球数)に応じて表示画面50aに表示される賞球数示唆表示画像Kの表示態様が異なることにより、評価表示画像Pの表示態様が変化する(
図18(A)、
図18(F)、
図21参照)。これにより、遊技者には所定の遊技期間における連続して実行された大当たり遊技で獲得した賞球数に応じて評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0257】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行中に、保留連の回数に応じて表示画面50aに表示される保留連回数示唆表示画像Mの表示態様が異なることにより、評価表示画像Pの表示態様が変化する(
図18(C)、
図18(F)、
図21参照)。これにより、遊技者には所定の遊技期間における保留連の回数に応じて評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0258】
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、所定の遊技期間における実行された大当たり遊技の種類に応じて表示画面50aに表示される敵キャラクタ示唆表示画像Nの表示態様が異なることにより、評価表示画像Pの表示態様が変化する(
図18(D)、
図18(F)、
図21参照)。これにより、遊技者には所定の遊技期間における実行された大当たり遊技の種類に応じて評価表示画像Pの表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、パチンコ遊技機における遊技の趣向性を高めることが可能となる。
【0259】
9.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。なお、変更例の説明において、上記形態(第1形態)のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0260】
<第2形態>
図49に基づいて第2形態のパチンコ遊技機PY1について説明する。上記第1形態では、大当たり遊技の実行中に記憶されている特図保留に大当たりと判定されるものがあり、その特図保留に基づいて、大当たり遊技の実行後に新たな大当たり遊技が連続的に実行されることをエンディング演出にて示唆するパチンコ遊技機であった。これに対して第2形態では、特別図柄の変動表示の開始時などに記憶されている特図保留に大当たりと判定されるものであり、その特図保留に基づいて、大当たり遊技が連続的に実行されることを保留演出にて保留連を示唆することが可能となっている。
【0261】
特
図2の変動表示中(特図変動演出中)であり、特
図2保留数(U1)が「1」であるとする。この状況下において、
図49(A)に示すように、現在保留されている特
図2保留の中で最も先に発生した特
図2保留(保留順1の特
図2保留)を表した保留アイコンHA2が表示され、
図49(B)に示すように、保留アイコンHA2が表す特
図2保留の次に発生した特
図2保留(保留順2の特
図2保留)を表した保留アイコンHA3が表示される。また、保留アイコンHA2の左方には、特
図2の変動表示が実行中であることを示す変動アイコンHA1が表示されている。なお、
図49(B)で表示されているアイコンHA1~HA3の表示態様は通常態様である。
【0262】
また、変動アイコンが示す対象は、保留アイコンが示す対象と異なり、厳密には、特図保留に応じた「保留演出」には含まれないが、保留アイコンの表示と変動アイコンの表示とは関連性を有しているので、以下においては、保留アイコンの表示と変動アイコンの表示とをまとめて、「保留演出」とする。また、保留アイコンと変動アイコンとをまとめて、「アイコン」と称する。
【0263】
このように、保留演出においては、特図保留が発生した順に左端から右に並んで表示される。すなわち、保留されている特別図柄の変動表示、言い換えれば、特図保留記憶部105に記憶されている特図関連判定情報に基づく未実行の特別図柄の変動表示は、個別に保留アイコンで表示される。
【0264】
そして、
図49(C)に示すように、演出図柄EZ1~EZ3の停止表示が行われると、その直前まで特図の変動表示が実行中であることを示していた変動アイコンHA1が消去される。続けて、保留アイコンHA2を表す特
図2保留に基づいて特別図柄の可変表示(特図変動演出)が開始されると、
図49(D)に示すように、保留アイコンHA2と保留アイコンHA3がシフトする。具体的には、
図49(C)に表示されていた保留アイコンHA2および保留アイコンHA3がそれぞれ1つずつ左にシフトする。これは、保留アイコンHA2に対応する特別図柄の変動表示が開始され、保留アイコンHA3が表す特図保留が、現在保留されている特図保留の中で最も先に発生した特図保留になり、次に開始される特別図柄の変動表示になったことに応じて、保留アイコンHA2および保留アイコンHA3をその状況に適応させるためである。
【0265】
また、表示されている保留アイコンHA2は、特別図柄の変動表示が実行中であることを表しているので、表示される際に変動アイコンHA2となる。すなわち、「アイコン」の前に付く言葉として、特図変動表示が実行中ではないアイコンについては「保留」とし、特図変動表示の実行中のアイコンについては「変動」とする。換言すれば、保留アイコンが表示されているときに、該保留アイコンが示す特図保留に対して特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、該開始条件の成立に係る特別図柄の変動表示に対応する保留アイコンが変動アイコンとして表示される。また、保留アイコンから変動アイコンになる際に、言い換えると、アイコンは左へとシフトすると約2倍に拡大する。
【0266】
ところで、前述のとおり、事前判定コマンドには当否情報および特図変動パターン情報が含まれている。そして、パチンコ遊技機PY1は、この当否情報および特図変動パターン情報に基づいて、保留アイコンを通常態様、または特別態様で表示することができる。この保留アイコンを特別態様で表示することを「保留アイコン予告」という。
【0267】
本形態では、事前判定コマンドに含まれる特図変動パターン情報が大当たりへの当選期待度が高い場合には保留アイコン予告が実行され得る。よって保留アイコン予告が行われると、遊技者は、その保留アイコンに対応した特別図柄の可変表示で大当たりに当選できるかもしれないという期待を持つことができる。次に、保留アイコン予告の具体例について説明する。
【0268】
先ず保留アイコン予告の具体例として、
図49(D)に示す保留アイコンHA3の表示態様が特別態様になる場合について説明する。なお、事前判定の結果に基づいて保留アイコンHA2及び保留アイコンHA3が示す特
図2保留に連続して大当たりに当選するものがないことを前提条件とする。この場合には、保留アイコン予告によって、大当たりへの当選期待度を報知することが考えられる。例えば、パチンコ遊技機PY1は、この当否情報および特図変動パターン情報に基づいて、大当たりに当選できる期待度が所定の期待度であれば、
図49(D)に示すように、変動演出の開始時に保留アイコンHA3の表示態様を特別態様(黒丸)で表示することで保留演出を行う。
【0269】
次に保留アイコン予告の別の具体例として、
図49(E)に示す保留アイコンHA3の表示態様が特別態様になる場合について説明する。なお事前判定の結果に基づいて、保留アイコンHA2及び保留アイコンHA3が示す特
図2保留に連続して大当たりに当選するものがある場合には、
図49(E)に示すように、変動演出の開始時に保留アイコンHA3の表示態様を特別態様(丸の中に黒星)で表示することで保留連の保留演出を行う。
【0270】
上述した保留アイコン予告以外にも、保留アイコン予告の1つの種別として、保留アイコンが表示された直後に特別態様になる、言い換えれば、特図保留の発生時に保留アイコン予告が行われる保留アイコン予告種別がある。
【0271】
上述した第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、エンディング演出ではなく保留演出によって保留連がなされることが示唆される。これにより、大当たり遊技の実行中だけでなく変動演出の開始時にも保留連があることを遊技者に把握させることが可能となる。そして、変動演出の開始時に生じる保留連の回数に応じても保留連回数示唆表示画像Mの表示態様が変化する。よって第1形態よりも保留連によって評価表示画像Pの表示態様を「RANK SSS」又は「RANK SS」に変化し易くすることが可能であり、遊技者に保留連の実行に対する興味をより抱かせることが可能である。
【0272】
上記各形態の遊技の結果には、大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、及びレア演出の実行回数といったものが含まれていた。遊技の結果は上述した5種類のみに限定されるものではなく、例えば敵キャラクタに勝利した回数(高確遊技状態に移行した回数)といった他の種類が含まれていても良い。また遊技の結果には、例えば大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)の2種類だけといった、5種類未満であっても良い。
【0273】
上記各形態では、所定の遊技期間における遊技の結果を示唆する示唆表示画像の表示態様の種類は、「A」、「B」、「C」の3種類となっていたが、これらに限定されるものではない。示唆表示画像の表示態様の種類は3種類以上でも良いし、3種類未満であっても良い。
【0274】
上記各形態では、表示画面50aに表示される評価表示画像P(評価表示)の表示態様は所定の遊技期間における遊技の結果である大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、及びレア演出の実行回数という5個の項目を参照して演出制御用マイコン121により決定されるが、これに限定されるものではない。例えば、評価表示の表示態様は、所定の遊技期間における遊技の結果である連荘回数とレア演出の実行回数という5個未満の項目を参照して演出制御用マイコン121により決定されるようにしても良い。また、遊技の結果に5個以上の項目が含まれる場合には、5個以上の項目を参照して演出制御用マイコン121により評価表示の表示態様が決定されるようにしても良い。
【0275】
上記各形態では、表示画面50aに表示される評価表示画像P(評価表示)の表示態様は「RANK SSS」(第2表示態様)、「RANK SS」、「RANK A」、「RANK B」及び「RANK C」(所定の第1表示態様)の5種類であったがこれらに限定されるものではない。例えば、表示態様の種類は5種類以上であっても良い。また、評価表示の表示態様の種類は5種類未満であっても良い。
【0276】
上記各形態では、特別バトル突入演出からバトル勝利演出までの特別バトル演出(レア演出、特別演出)を実行する場合の方が、その特別演出を実行しない場合よりも、評価表示画像Pの表示態様を「RANK SSS」や「RANK SS」にし易いものとなっていたが(
図18(E)、
図18(F)参照)、これに限定されるものではない。
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出(特別演出)を実行する場合及びその特別演出を実行しない場合であっても評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」や「RANK SS」になる可能性が同じであっても良い。
【0277】
上記各形態における特別演出は、
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出に限定されるものではない。例えば、変動演出にて全回転リーチ演出、フリーズ演出、特別な色彩(虹色など)の演出、プレミアム演出、特別表示態様からなる操作手段(入力部40kなど)の操作を示唆する操作示唆演出、可動役物を用いた演出、特別表示態様の予告演出、又は特定の演出キャラクタ画像の表示などが表示される演出を特別演出としても良い。また、保留連に関する演出も特別演出であっても良い。
【0278】
上記各形態では、所定の遊技期間における大当たり遊技の実行中に獲得した賞球数、実行された大当たり遊技の回数(連荘回数)、保留連となった回数、大当たり遊技の種類、及びレア演出の実行回数をもとに、表示画面50aに表示される評価表示画像Pの表示態様が演出制御用マイコン121により決定されるものとなっていたが、これに限定されるものでない。例えば、評価表示画像Pの表示態様は、所定の遊技期間におけるレア演出の実行回数のみによって演出制御用マイコン121によって決定されるようにしても良い。
【0279】
上記各形態では、
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出(特別演出)の実行回数が所定の第1回数(0)よりも多い第2回数(1)である場合には、評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」になり易いものとなっていたが、これに限定されるものではない。例えば、第1回数は0である必要はなく、第2回数も1である必要はない。第1回数よりも第2回数の方が多ければ何回であっても良い。
【0280】
上記各形態では、リザルト演出後に移行する演出モードである空モード、森モード及び火事モードは、各演出モードから昼モードに移行するために必要な特別図柄の変動回数がそれぞれ異なっていたが、限定されるものではない。例えば、空モード、森モード及び火事モードは、各演出モードから昼モードに移行するために必要な特別図柄の変動回数は同じであっても良い。
【0281】
上記各形態では、リザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が「RANK SSS」、「RANK SS」、「RANK A」及び「RANK B」である場合には、各表示態様に応じた演出モードが設定されるものとなっていたが、限定されるものではない。例えば、リザルト演出に係る評価表示画像Pの表示態様が最も遊技の結果の評価が高い「RANK SSS」である場合のみ昼モードとは異なる特別な演出モードが設定されるようにしても良い。
【0282】
上記各形態では、演出制御用マイコン121が示唆表示画像の表示態様を決定し、決定した示唆表示画像の表示態様をもとに評価表示画像の表示態様を決定するものとなっていたが、これに限定されるものではない。例えば、大当たり遊技で獲得した賞球数や連荘回数などに応じてポイントを獲得して、そのポイントの合計値に応じて各々の示唆表示画像の表示態様や評価表示画像の表示態様を決定するようにしても良い。具体的には、所定の遊技期間において、上述した賞球カウント処理(
図41のステップS4417)、連荘回数カウンタ、特別演出カウンタ、保留連カウンタ、及び大当たりカウンタによって各々カウントされるごとに、ポイントが加算されていく。なお各々のカウンタによってカウントされるごとに加算されるポイントが異なっていても良い(例えば、賞球数カウント処理によってカウントされるごとに1ポイント加算され、連荘回数カウンタによってカウントされるごとに100ポイント加算される)。上述した所定の遊技期間が終了したときに、賞球カウント処理によってカウントされるごとに加算されたポイントの合計値によって賞球数示唆表示画像Kの表示態様を決定するといった、各々のカウンタによってカウントされるごとに付与されたポイントの合計値に応じて示唆表示画像の表示態様を決定するようにしても良い。また、各々のカウンタによってカウントされるごとに加算されたポイントの総合計値に応じて評価表示画像Pの表示態様を決定するようにしても良い。
【0283】
また上記各形態では、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成したが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。また上記形態では、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成したが、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本明細書に示されている発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
【0284】
また、特別遊技として、小当たり遊技(大入賞口の総開放時間が所定時間(例えば1.8秒)以下と短い特別遊技)を行うことがあってもよい。小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態と言う。
【0285】
また、大入賞口(大入賞装置)は、複数(例えば2つ)あってもよい。この場合には、第1大入賞口と、第1大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第1大入賞口センサと、第2大入賞口と、第2大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2大入賞口センサとが設けられている遊技機になる。
【0286】
また上記各形態では、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
【0287】
また上記形態では、1種類のみの大当たり判定テーブルが設定されていたが、設定値を変更することで、設定値ごとに設けられた大当たり判定テーブルを変更可能としてもよい。なお、大当たり判定テーブルが変更されることで大当たり判定処理にて大当たりと判定される確率が変更される。その場合、遊技制御基板100に設定値の変更を可能とするための設定値シリンダを設けてもよい。設定値シリンダには、専用の設定鍵を挿入させる挿入穴が設けられている。挿入穴に設定鍵を挿入すると、設定値シリンダを基準の待機状態から90度時計回りに回転させることができる。そして、設定値シリンダを待機状態から90度時計回りに回転させると設定状態となる。これにより、RAMクリアスイッチの操作によって設定値の設定変更を可能としてもよい。RAMクリアスイッチは押下操作可能に構成してもよい。さらに、遊技制御基板100の表面に、現在の設定値を表示する設定値表示器を搭載してもよい。また設定値表示器は、赤色7セグメント表示器で構成されていてもよい。
【0288】
また上記各形態では、大当たりに当選してそのことを示す特別図柄が停止表示されたことを制御条件として、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機として構成した。これに対して、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。
【0289】
また、スロットマシンのタイプは、どのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
【0290】
10.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
【0291】
手段1に係る発明は、
遊技を制御可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
所定の表示を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記演出制御手段は、
所定期間(通常遊技状態において大当たりに当選してから再び通常遊技状態(大当たり遊技状態を除く)に戻るまでの所定の遊技期間)における遊技の結果を示唆する示唆表示(
図20に示す示唆表示画像)を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示(
図20に示す評価表示画像)を実行可能とし、
前記所定期間における遊技の結果に応じて前記示唆表示の表示態様が異なることにより、前記評価表示の表示態様を変化させることを特徴とする遊技機である。
【0292】
この構成の遊技機によれば、所定期間における遊技の結果を示唆する示唆表示が実行されると共に、その所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示が実行される。このとき、所定期間における遊技の結果に応じて示唆表示の表示態様が異なることにより、評価表示の表示態様が変化する。これにより、遊技者には示唆表示の表示態様だけでなく、評価表示の表示態様にも注目させることが可能である。そのため、多様な表示によって面白みを与え、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0293】
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記評価表示の表示態様には、所定の第1表示態様(
図20(E)に示すRANK C)と、前記第1表示態様よりも前記所定期間における遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する第2表示態様(
図20(A)に示すRANK SSS)とが含まれていて、
前記演出制御手段は、
前記所定期間における遊技の結果に基づいて特別演出(
図16(A)に示す特別突入演出から
図16(D)に示すバトル勝利演出までの一連の演出)を実行可能とし、
前記特別演出を実行する場合の方が、その特別演出を実行しない場合よりも、前記評価表示の表示態様を前記第2表示態様にし易いことを特徴とする遊技機である。
【0294】
この構成の遊技機によれば、特別演出が実行された場合の方が、特別演出が実行されない場合よりも、評価表示の表示態様が、遊技の結果に対する評価が高いことを示唆する第2表示態様になり易い。そのため遊技者には、遊技の結果を示唆する示唆表示の表示態様に注目させるだけでなく、特別演出の実行に基づいて評価表示の表示態様が第2表示態様になるのも注目させることが可能である。こうして、遊技者に特別演出が実行されるか否かに注目させることで、遊技意欲を掻き立てることが可能となり、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0295】
手段3に係る発明は、
手段2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記評価表示を実行する場合に、前記所定期間における前記特別演出の実行回数を示唆する表示(
図18(E)に示すレア演出回数示唆表示画像)を実行可能とし、
前記特別演出の実行回数が所定の第1回数(0)よりも多い第2回数(1)である場合には、前記評価表示の表示態様を前記第2表示態様にし易いことを特徴とする遊技機である。
【0296】
この構成の遊技機によれば、評価表示が実行される場合に、所定期間における特別演出の実行回数を示唆する表示が実行される。このとき、特別演出の実行回数が所定の第1回数よりも多い第2回数である場合には、評価表示の表示態様が第2表示態様になり易い。そのため遊技者には、特別演出の実行回数と評価表示の第2表示態様との関係性を推測させて、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0297】
手段4に係る発明は、
手段1乃至手段3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
所定の条件が成立すると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行し、
前記遊技の結果とは、前記特別遊技の実行回数であることを特徴とする遊技機である。
【0298】
この構成の遊技機によれば、所定期間における特別遊技の実行回数に応じて示唆表示の表示態様が異なることにより、評価表示の表示態様が変化する。これにより、遊技者には、所定期間における特別遊技の実行回数に応じての表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0299】
手段5に係る発明は、
手段1乃至手段3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
所定の条件が成立すると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行し、
前記遊技の結果とは、前記特別遊技で獲得した賞球数であることを特徴とする遊技機である。
【0300】
この構成の遊技機によれば、所定期間における特別遊技で獲得した賞球数に応じて示唆表示の表示態様が異なることにより、評価表示の表示態様が変化する。これにより遊技者には、所定期間における特別遊技で獲得した賞球数に応じて評価表示の表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0301】
手段6に係る発明は、
手段1乃至手段3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
入球口(第1始動口11)への入球に基づいて取得情報を取得し、その取得情報を上限数(4)まで記憶可能とし、前記取得情報に基づいて判定処理を行い、その判定処理により当たりと判定すると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能とし、
前記遊技の結果は、前記所定期間において前記判定処理の前に前記遊技制御手段により記憶されている前記取得情報が当たりと判定されるものとなっていた回数(保留連の回数)であることを特徴とする遊技機である。
【0302】
この構成の遊技機によれば、所定期間における判定処理の前に記憶されている取得情報が当たりと判定されるものとなっていた回数(保留連の回数)に応じて、示唆表示の表示態様が異なることにより、評価表示の表示態様が変化する。これにより遊技者には、所定期間における保留連の回数に応じて評価表示の表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0303】
手段7に係る発明は、
手段1乃至手段3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利さが異なる複数種類の特別遊技(
図8に示す大当たり遊技)のうちから、一の特別遊技を実行可能とし、
前記遊技の結果は、実行された特別遊技の種類(
図18(D)に示す大当たり遊技の種類)であることを特徴とする遊技機である。
【0304】
この構成の遊技機によれば、所定期間における実行された特別遊技の種類に応じて示唆表示の表示態様が異なることにより、評価表示の表示態様が変化する。これにより遊技者には、所定期間で実行された特別遊技の種類に応じて評価表示の表示態様がどのように変化するのかに興味を抱かせることが可能であり、遊技の趣向性を向上させることが可能となる。
【0305】
ところで、特開2003-071046号公報に記載の遊技機のように、所定期間における遊技の結果を示唆する示唆表示を実行することで、遊技者に所定期間における遊技の結果を把握させることが可能となっているものがある。そのような遊技機では、示唆表示によって、単に所定期間における遊技の結果を把握させるだけとなっていた。しかしながら、所定期間における遊技の結果を示唆する表示を実行する遊技機について、遊技の趣向性を向上させるために未だ改善の余地があった。そこで上記した手段1~手段7に係る発明は、特開2003-071046号公報に記載の遊技機に対して、演出制御手段は、所定期間における遊技の結果に対する評価を示唆する評価表示を実行可能であり、前記所定期間における遊技の結果に応じて前記示唆表示の表示態様が異なることにより、前記評価表示の表示態様を変化させる点で相違している。これにより、遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
【符号の説明】
【0306】
PY1…パチンコ遊技機
50…画像表示装置
50a…表示画面
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン
K…賞球数示唆表示画像
L…連荘回数示唆表示画像
M…保留連回数示唆表示画像
N…敵キャラクタ示唆表示画像
O…レア演出回数示唆表示画像
P…評価表示画像