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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/08 20060101AFI20220502BHJP
   G11C 16/04 20060101ALI20220502BHJP
   G11C 8/10 20060101ALI20220502BHJP
   H01L 27/11573 20170101ALI20220502BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220502BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20220502BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
G11C16/08 130
G11C16/08 140
G11C16/04 150
G11C8/10
H01L27/11573
H01L29/78 371
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018030032
(22)【出願日】2018-02-22
(65)【公開番号】P2019145189
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2020-07-09
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樫原 洋次
【審査官】堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-139449(JP,A)
【文献】特開2019-145979(JP,A)
【文献】特開2019-146021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/08
G11C 16/04
G11C 8/10
H01L 27/11573
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
しきい値電圧のレベル変化によりデータを記憶する複数のメモリトランジスタと、前記複数のメモリトランジスタのゲートにそれぞれ電圧を供給する複数のメモリゲート線とを含む第1および第2のメモリブロックと、
前記第1のメモリブロックに対応して設けられ、前記複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第1および第2の電圧制御線と、
前記第2のメモリブロックに対応して設けられ、前記複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第3および第4の電圧制御線と、
前記第1および第3の電圧制御線を駆動する第1デコーダと、
前記第2および第4の電圧制御線を駆動する第2デコーダと、
前記第1および第2デコーダに供給する電圧を制御する電圧制御回路とを備え、
前記電圧制御回路は、
書込動作前に前記第1デコーダに第1の電圧および前記第1の電圧よりも低い第2の電圧をそれぞれ供給し、前記第2デコーダに前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、
書込動作時に前記第1デコーダに前記第1の電圧および前記第3の電圧をそれぞれ供給し、前記第2デコーダに前記第3の電圧と前記第2の電圧との間の第4の電圧および前記第2の電圧よりも低い第5の電圧をそれぞれ供給し、
前記第4の電圧は、各前記メモリトランジスタのしきい値電圧よりも低い、半導体装置。
【請求項2】
前記第1~第2デコーダは、
前記第1~第4の電圧制御線にそれぞれ対応して設けられ、対応する電圧制御線を駆動する第1~第4ドライバ回路と、
前記第1~第4ドライバ回路にそれぞれ対応して設けられ、入力信号の電圧レベルを変換して対応するドライバ回路に出力する第1~第4レベルシフタとを含む、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1レベルシフタは、前記書込動作時に前記第3の電圧により前記第1ドライバ回路を駆動して前記第1の電圧を前記第1の電圧制御線に供給し、
前記第2レベルシフタは、前記書込動作時に前記第5の電圧により前記第2ドライバ回路を駆動して前記第4の電圧を前記第2の電圧制御線に供給し、
前記第3レベルシフタは、前記書込動作時に前記第1の電圧により前記第3ドライバ回路を駆動して前記第3の電圧を前記第3の電圧制御線に供給し、
前記第4レベルシフタは、前記書込動作時に前記第5の電圧により前記第4ドライバ回路を駆動して前記第4の電圧を前記第4の電圧制御線に供給する、請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1~第4ドライバ回路は、前記対応する電圧制御線を駆動するための第1導電型トランジスタと、第2導電型トランジスタとを含み、
前記書込動作時に前記第1導電型トランジスタのゲートに前記第5の電圧が印加された場合に、対応する電圧制御線に前記第4の電圧が供給される、請求項3記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの一つと、前記第2のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの一つとを共通に制御する第5および第6の電圧制御線と、
前記第1のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの別の一つと、前記第2のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの別の一つとを共通に制御する第7および第8の電圧制御線と、
前記第5および第7の電圧制御線を駆動する第3デコーダと、
前記第6および第8の電圧制御線を駆動する第4デコーダと、
前記第3デコーダおよび第4デコーダに供給する電圧を制御する第2電圧制御回路とを備え、
前記第2電圧制御回路は、
書込動作前に前記第3デコーダに前記第1の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、前記第4デコーダに前記第3の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、
書込動作時に前記第3デコーダに前記第1の電圧および前記第3の電圧をそれぞれ供給し、前記第4デコーダに前記第3の電圧および前記第4の電圧をそれぞれ供給する、請求項1~4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
しきい値電圧のレベル変化によりデータを記憶する複数のメモリトランジスタと、前記複数のメモリトランジスタのゲートにそれぞれ電圧を供給する複数のメモリゲート線とを含む第1および第2のメモリブロックと、
前記第1のメモリブロックに対応して設けられ、前記複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第1および第2の電圧制御線と、
前記第2のメモリブロックに対応して設けられ、前記複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第3および第4の電圧制御線と、
前記第1および第3の電圧制御線を駆動する第1デコーダと、
前記第2および第4の電圧制御線を駆動する第2デコーダと、
前記第1および第2デコーダに供給する電圧を制御する第1電圧制御回路とを備え、
前記第1電圧制御回路は、
消去動作前に前記第1デコーダに第1の電圧および前記第1の電圧よりも低い第2の電圧をそれぞれ供給し、前記第2デコーダに前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の第3の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、
消去動作時に前記第1デコーダに前記第3の電圧と前記第2の電圧との間の第4の電圧および前記第2の電圧よりも低い第5の電圧をそれぞれ供給し、前記第2デコーダに前記第4の電圧および前記第5の電圧よりも低い第6の電圧をそれぞれ供給し、
前記第4の電圧は、各前記メモリトランジスタのしきい値電圧よりも低い、半導体装置。
【請求項7】
前記第1のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの一つと、前記第2のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの一つとを共通に制御する第5および第6の電圧制御線と、
前記第1のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの別の一つと、前記第2のメモリブロックの前記複数のメモリゲート線のうちの別の一つとを共通に制御する第7および第8の電圧制御線と、
前記第5および第7の電圧制御線を駆動する第3デコーダと、
前記第6および第8の電圧制御線を駆動する第4デコーダと、
前記第3デコーダおよび第4デコーダに供給する第2電圧制御回路とを備え、
前記第2電圧制御回路は、
消去動作前に前記第3デコーダに前記第1の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、前記第4デコーダに前記第1の電圧および前記第2の電圧をそれぞれ供給し、
消去動作時に前記第3デコーダに前記第4の電圧および前記第5の電圧をそれぞれ供給し、前記第4デコーダに前記第4の電圧および前記第6の電圧をそれぞれ供給する、請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1~第2デコーダは、
前記第1~第4の電圧制御線にそれぞれ対応して設けられ、対応する電圧制御線を駆動する第1~第4ドライバ回路と、
前記第1~第4ドライバ回路にそれぞれ対応して設けられ、入力信号の電圧レベルを変換して対応するドライバ回路に出力する第1~第4レベルシフタとを含む、請求項6または7記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1レベルシフタは、前記消去動作時に前記第5の電圧により前記第1ドライバ回路を駆動して前記第4の電圧を前記第1の電圧制御線に供給し、
前記第2レベルシフタは、前記消去動作時に前記第4の電圧により前記第2ドライバ回路を駆動して前記第6の電圧を前記第2の電圧制御線に供給し、
前記第3レベルシフタは、前記消去動作時に前記第5の電圧により前記第3ドライバ回路を駆動して前記第4の電圧を前記第3の電圧制御線に供給し、
前記第4レベルシフタは、前記消去動作時に前記第6の電圧により前記第4ドライバ回路を駆動して前記第4の電圧を前記第4の電圧制御線に供給する、請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1~第4ドライバ回路は、前記対応する電圧制御線を駆動するための第1導電型トランジスタと、第2導電型トランジスタとを含み、
前記消去動作時に前記第1導電型トランジスタのゲートに前記第5の電圧あるいは前記第6の電圧が印加された場合に、対応する電圧制御線に前記第4の電圧が供給される、請求項9記載の半導体装置。
【請求項11】
各前記第1~第4レベルシフタは、
前記入力信号をラッチするラッチ回路と、
前記ラッチ回路の信号の電圧レベルを変換して出力するドライバとを含む、請求項8記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1電圧制御回路は、前記ラッチ回路と、前記ドライバとにそれぞれ異なる電圧を供給する、請求項11記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第1~第2デコーダは、
前記第1~第4のレベルシフタにそれぞれ対応して設けられ、前記入力信号の電圧レベルを変換した変換入力信号を対応するレベルシフタに出力する第5~第8レベルシフタをさらに含む、請求項8記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第5の電圧および前記第6電圧は、共通の負電源回路により生成される、請求項6記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第2電圧および前記第6電圧に基づいて前記第5電圧を生成する電圧生成回路をさらに備え、
前記電圧生成回路は、
第1および第2の負電圧レベルシフト回路と、
ソースに前記第2の電圧が接続され、ドレインが出力ノードと接続され、前記第1の負電圧レベルシフト回路の出力をゲートに受ける第1導電型の第1スイッチトランジスタと、
前記第1導電型の第1スイッチトランジスタと並列にドレインが出力ノードと接続され、ソースに第6の電圧が接続され、前記第2の負電圧レベルシフト回路の出力をゲートにうける第1導電型の第2スイッチトランジスタとを含む、請求項14記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、入力信号とは異なる電圧の出力信号を出力するレベルシフト回路ひいてはデコーダ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ロジック混載の不揮発性メモリ回路で使用される電源は、種々の電源がある。ロジック回路部の低電圧電源(VDD、1V程度)と不揮発性メモリの周辺回路に使用される中電圧電源(VCC、3V程度)、さらにメモリセルの書き込み/消去で使用する中電圧電源から昇圧して発生させる正の高電圧電源(VPP、最大11V程度)及び負の高電圧電源(VEE、最大-8V程度)を使用するのが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
ロジック回路部で使用される低電圧MOSトランジスタはスケーリングが進み年々微細化が進行している。これに伴い耐圧上、低い電源電圧で動作させる必要があるため、低電圧電源の電圧が低下してきている。
【0004】
一方、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ部を構成する高電圧MOSトランジスタは微細化が難しいので、中電圧および高電圧は依然として維持されている。
【0005】
高電圧を扱うデコード回路は基本的に高電圧MOSトランジスタで構成する必要がある。一方で、デコード回路内部で低電圧電源レベルの信号を扱う必要がある。
【0006】
低電圧電源の電圧レベルが高電圧MOSトランジスタの閾値電圧より低下するような場合には、デコード回路内で低電圧電源の電圧レベルの信号が正常に扱えない状況が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2011-165269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであって、安定的に低電圧電源の電圧レベルの信号を扱うことが可能な半導体装置を提供する。
【0009】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示のある局面に従う半導体装置は、しきい値電圧のレベル変化によりデータを記憶する複数のメモリトランジスタと、複数のメモリトランジスタのゲートにそれぞれ電圧を供給する複数のメモリゲート線とを含む第1および第2のメモリブロックを備える。半導体装置は、第1のメモリブロックに対応して設けられ、複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第1および第2の電圧制御線と、第2のメモリブロックに対応して設けられ、複数のメモリゲート線を駆動するために設けられる第3および第4の電圧制御線とをさらに備える。半導体装置は、第1および第3の電圧制御線を駆動する第1デコーダと、第2および第4の電圧制御線を駆動する第2デコーダと、第1および第2デコーダに供給する電圧を制御する電圧制御回路とをさらに備える。電圧制御回路は、書込動作前に第1デコーダに第1の電圧および第1の電圧よりも低い第2の電圧をそれぞれ供給し、第2デコーダに第1の電圧と第2の電圧との間の第3の電圧および第2の電圧をそれぞれ供給する。電圧制御回路は、書込動作時に第1デコーダに第1の電圧および第3の電圧をそれぞれ供給し、第2デコーダに第3の電圧と第2の電圧との間の第4の電圧および第2の電圧よりも低い第5の電圧をそれぞれ供給する。
【発明の効果】
【0011】
一実施例によれば、半導体装置は、安定的に低電圧電源の電圧レベルの信号を扱うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1に基づく半導体装置の構成を示すブロック図である。
図2図1のフラッシュメモリモジュール(FMDL)の構成を表わすブロック図である。
図3】データ書込み時にメモリセルに印加される電圧の例を表形式で示す図である。
図4】データ消去時にメモリセルに印加される電圧の例を表形式で示す図である。
図5図2における高電圧スイッチ回路の具体的な構成例を示す図である。
図6図2における高電圧スイッチ回路の別の具体的な構成例を示す図である。
図7】高電圧スイッチ回路の書込み・消去状態での昇圧電源の選択状態について説明する図である。
図8】高電圧デコード回路24と、MGドライバ回路23の詳細な構成について説明する図である。
図9】ブロックデコーダ24aの高電位側の電圧制御線を駆動するMGBPデコーダの構成について説明する図である。
図10】ブロックデコーダ24aの低電位側の電圧制御線を駆動するMGBNデコーダの構成について説明する図である。
図11】ゲートデコーダ24bの電圧制御線を駆動するMGPデコーダの構成について説明する図である。
図12】ゲートデコーダ24bの電圧制御線を駆動するMGNデコーダの構成について説明する図である。
図13】ラッチ型レベルシフタの構成を説明する回路図である。
図14】高電圧デコーダ回路の書込み・消去状態での電圧制御線およびメモリゲート線の状態について説明する図である。
図15】メモリセルのバイアス状態を実現するための、各状態での昇圧電圧の出力例について説明する図である。
図16】書込み時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
図17】消去動作時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
図18】実施形態2に従うラッチ型レベルシフタの構成を説明する回路図である。
図19】実施形態2に従うブロックデコーダ24aのMGBNデコーダの構成について説明する図である。
図20】実施形態2に従う消去動作時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
図21】実施形態3に基づくブロックデコーダ24aのMGBNデコーダの構成について説明する図である。
図22】実施形態3に基づくレベルシフタ213の構成について説明する図である。
図23】実施形態4に従う昇圧回路および高電圧スイッチ回路について説明するブロック図である。
図24】実施形態4の変形例に従う昇圧回路および高電圧スイッチ回路について説明するブロック図である。
図25】実施形態4に従うVEESスイッチの構成を説明する図である。
図26】実施形態5に従う高電圧スイッチ回路について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、各実施形態について図面を参照して詳しく説明する。以下では、レベルシフタを備えた半導体装置の一例として、フラッシュメモリモジュールを備えたマイクロコンピュータについて説明するが、半導体装置は以下の例に限定されるものではない。たとえば、フラッシュメモリのみによって半導体装置が構成されていてもよい。レベルシフタを備えた半導体装置であれば本開示の技術を適用可能である。
【0014】
なお、以下の説明において同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
【0015】
<実施形態1>
[マイクロコンピュータ]
図1は、実施形態1に基づく半導体装置の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1では、半導体装置の例としてマイクロコンピュータもしくはマイクロコントローラユニット(MCU:Micro Controller Unit)1の構成が示されている。
【0017】
図1を参照して、マイクロコンピュータ1は、たとえばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)集積回路製造技術などを用いることによって、単結晶シリコンのような1個の半導体チップに形成される。
【0018】
図1に示すように、マイクロコンピュータ1は、中央処理装置(CPU)2と、ランダムアクセスメモリ(RAM)5と、フラッシュメモリモジュール(FMDL)6とを備える。中央処理装置2は、命令制御部と実行部を備えて命令を実行する。ランダムアクセスメモリ5は、中央処理装置2のワーク領域などに利用される。フラッシュメモリモジュール6は、データおよびプログラムなどを格納する不揮発性メモリモジュールとして設けられる。
【0019】
マイクロコンピュータ1は、さらに、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)3と、バスインタフェース回路(BIF)4と、フラッシュシーケンサ(FSQC)7と、外部入出力ポート(PRT)8,9と、タイマ(TMR)10と、クロックパルスジェネレータ(CPG)11と、高速バス(HBUS)12と、周辺バス(PBUS)13とを備える。
【0020】
バスインタフェース回路4は、高速バス12と周辺バス13とのバスインタフェース制御もしくはバスブリッジ制御を行う。フラッシュシーケンサ7は、フラッシュメモリモジュール(FMDL)6に対するコマンドアクセス制御を行う。クロックパルスジェネレータ11は、マイクロコンピュータ1を制御するための内部クロックCLKを生成する。
【0021】
マイクロコンピュータ1のバス構成は特に制限されないが、図1の場合には、高速バス(HBUS)12と周辺バス(PBUS)13とが設けられている。高速バス12および周辺バス13の各々は、特に制限されないが、データバス、アドレスバスおよびコントロールバスを有する。高速バス12および周辺バス13という2本のバスを設けることによって、単一の共通バスに全ての回路を接続する場合に比べてバスの負荷を軽くし、高速アクセス動作を保証することができる。
【0022】
高速バス12には、中央処理装置2、ダイレクトメモリアクセスコントローラ3、バスインタフェース回路4、ランダムアクセスメモリ5、およびフラッシュメモリモジュール6が接続される。周辺バス13には、フラッシュシーケンサ7、外部入出力ポート8,9、タイマ10、およびクロックパルスジェネレータ11が接続される。
【0023】
マイクロコンピュータ1は、さらに、発振子が接続されるかまたは外部クロックが供給されるクロック端子XTAL,EXTALと、スタンバイ状態を指示する外部ハードウェアスタンバイ端子STBと、リセットを指示する外部リセット端子RESとを備える。マイクロコンピュータ1は、さらに、デジタル回路用の電源電圧VDD、アナログ回路用の電源電圧VCC、および接地電圧VSSをそれぞれ受ける端子を備える。
【0024】
図1では、ロジック回路としてのフラッシュシーケンサ7と、アレイ構成のフラッシュメモリモジュール6とは、別CADツールを用いて設計されているため、便宜上別々の回路ブロックとして図示されているが、双方併せて1つのフラッシュメモリモジュール6を構成しても良い。
【0025】
フラッシュメモリモジュール6は、読出し専用の高速アクセスポート(HACSP)15を介して高速バス(HBUS)12に接続される。中央処理装置2またはダイレクトメモリアクセスコントローラ3は、高速バス12から高速アクセスポート15を介してフラッシュメモリモジュール6をリードアクセスすることができる。中央処理装置2またはダイレクトメモリアクセスコントローラ3は、フラッシュメモリモジュール6に対して書込みおよび初期化のアクセスを行うときは、バスインタフェース回路4を介して周辺バス(PBUS)13経由でフラッシュシーケンサ7にコマンドを発行する。このコマンドに応答して、フラッシュシーケンサ7は、周辺バスPBUSから低速アクセスポート(LACSP)14を通じてフラッシュメモリモジュールの初期化や書込み動作の制御を行う。
【0026】
[フラッシュメモリモジュール]
図2は、図1のフラッシュメモリモジュール(FMDL)の構成を表わすブロック図である。
【0027】
フラッシュメモリモジュール6は、メモリセルアレイ21と、CGドライバ回路22と、MGドライバ回路23と、高電圧デコード回路24と、高電圧スイッチ回路25と、昇圧回路26と、センスアンプ/書込み制御回路27とを備える。
【0028】
メモリセルアレイ21は、行列状に配列された複数のメモリセルMCを備える。図2では、代表的に1個のメモリセルMCのみ図示している。本開示では図2図4に示すように、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)型のメモリセルMCを例に挙げて説明する。しかしながら、フローティングゲート型など他の構造のメモリセルMCであっても、本開示の技術を適用可能である。MONOS型のメモリセルMCの詳細な構造は図3で説明する。
【0029】
さらに、メモリセルアレイ21は、メモリセルMCの制御信号線として、複数のメモリセルMCの各行に対応して設けられている、複数のメモリゲート線MGL、複数のコントロールゲート線CGL、および複数のソース線SLと、複数のメモリセルMCの各列に対応して設けられている複数のビット線BLを含む。図2では、1つのメモリセルMCに接続された制御信号線が代表的に示されている。
【0030】
CGドライバ回路22は、コントロールゲート(CG)信号を発生することによってコントロールゲート線CGLを駆動する複数のゲートドライバを備える。
【0031】
MGドライバ回路23は、メモリゲート(MG)信号を発生することによってメモリゲート線MGLを駆動する複数のゲートドライバを備える。
【0032】
昇圧回路26は、チャージポンプ回路を内蔵し、種々の大きさの昇圧電圧を生成して高電圧デコード回路24に供給する。具体的に、昇圧回路26は、書き込みMG用正電圧VPPA、書き込み非選択MG用正電圧VPPC、書き込みSL用正電圧VPPB、耐圧緩和用正電圧VPPR、消去MG用負電圧VEEM、消去ベリファイMG用負電圧VEEV、高電圧スイッチ制御用負電圧VEESを発生する。
【0033】
以下、書き込みMG用正電圧VPPAを高電源電圧VPPAと称し、書き込み非選択MG用正電圧VPPCを中間電圧VPPCと称し、耐圧緩和用正電圧VPPRを中間電圧VPPRと称する場合がある。中間電圧VPPCおよび中間電圧VPPRは、高電源電圧VPPAと接地電圧VSSの間の電圧値である。また、以下の実施形態では、中間電圧VPPRは高電源電圧VPPAと中間電圧VPPCとの間の電圧値に設定される。
【0034】
高電圧スイッチ回路25は、昇圧回路26が発生した種々の昇圧電圧を選択することにより電圧を生成する。
【0035】
具体的には、高電圧スイッチ回路25は、電圧VMGPP、電圧VMGPN,電圧VMGNP、電圧VMGNN、電圧VMGBPP、電圧VMGBPN、電圧VMGBNP、電圧VMGBNN、電圧VSLP、電圧VSLNを生成する。
【0036】
高電圧スイッチ回路25は生成した電圧を、デコーダ用電源電圧として高電圧デコード回路24に供給する。
【0037】
高電圧デコード回路24は、MGドライバ回路23およびソース線SLに高電圧を供給する。より詳細には、高電圧デコード回路24は、高電圧スイッチ回路25で生成されたデコーダ用電源電圧を使用し、デコード信号をMGドライバ回路23に供給するとともにソース線SLに供給するソース線信号を発生する。
【0038】
センスアンプ/書込み制御回路27は、選択されたメモリセルの記憶内容を、ビット線BLを介して読出したり、選択されたメモリセルにビット線BLを通じて記憶内容を書き込んだりする。
【0039】
[メモリセルへの供給電圧]
次に、上記のCGドライバ回路22、MGドライバ回路23、高電圧デコード回路24、およびセンスアンプ/書込み制御回路27から、選択/非選択のブロックの選択/非選択メモリセルに供給される電圧の例について説明する。
【0040】
図3および図4などこの明細書中で示す数値例は説明のための一例であって、この数値に限定されるものではない。
【0041】
(データ書込み時にメモリセルに印加される電圧の例)
図3は、データ書込み時にメモリセルに印加される電圧の例を表形式で示す図である。
【0042】
まず、図3(A)を参照して、MONOS型の不揮発性メモリセルMCの構成について簡単に説明する。メモリセルMCは、コントロールゲート(CG)81、窒化シリコン膜82、メモリゲート(MG)83、ソース84、およびドレイン85を含む。コントロールゲート81は、P型シリコン基板80の表面上に絶縁層(不図示)を介して形成される。窒化シリコン膜82は、酸化シリコン膜(不図示)、窒化シリコン膜82、および酸化シリコン膜(不図示)からなるONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜として、コントロールゲート81の側壁に形成される。ONO膜上には、サイドウォール構造のメモリゲート83が形成される。ソース84およびドレイン85は、コントロールゲート81およびメモリゲート83の両側にN型不純物を注入することによってそれぞれ形成される。ソース84は対応のソース線SLと接続され、ドレイン85は対応のビット線BLと接続される。
【0043】
次に、データ書込み時にメモリセルMCに印加される電圧について説明する。耐圧緩和が必要になるような高電圧が印加される電極はメモリゲートMGであるので、以下ではメモリゲートMGの印加電圧に着目する。
【0044】
図3(A)に示す選択ブロックの選択メモリセルに関して、選択メモリゲートMGには電圧VMGPPが印加される。書込み時には電圧VMGPPとして電圧VPPAが選択される。一例として、電圧VPPAは6.4~11[V]程度の電圧となる。
【0045】
図3(B)に示す選択ブロックの非選択メモリセルに関して、非選択メモリゲートMGには電圧VMGPNが印加される。書込み時には電圧VMGPNとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0046】
図3(C)に示す非選択ブロックの選択メモリセルに関して、選択メモリゲートMGには電圧VMGNPが印加される。書込み時には電圧VMGNPとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0047】
図3(D)に示す非選択ブロックの非選択メモリセルに関して、非選択メモリゲートMGには電圧VMGNNが印加される。書込み時には電圧VMGNNとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0048】
(データ消去時にメモリセルに印加される電圧の例)
図4は、データ消去時にメモリセルに印加される電圧の例を表形式で示す図である。耐圧緩和が必要になるような負の高電圧が印加される電極はメモリゲートMGであるので、以下ではメモリゲートMGの印加電圧に着目する。
【0049】
図4(A)に示す選択ブロックの選択メモリセルに関して、消去時に選択メモリゲートMGには電圧VMGPNが印加される。消去時には電圧VMGPNとして電圧VEEMが選択される。一例として、電圧VEEMは-3.3~-8[V]程度の電圧となる。
【0050】
図4(B)に示す選択ブロックの非選択メモリセルに関して、消去時に非選択メモリゲートMGには電圧VMGPPが印加される。消去時には電圧VMGPPとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0051】
図4(C)に示す非選択ブロックの選択メモリセルに関して、消去時に選択メモリゲートMGには電圧VMGPNが印加される。消去時には電圧VMGPNとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0052】
図4(D)に示す非選択ブロックの非選択メモリセルに関して、消去時に非選択メモリゲートMGには電圧VMGPNが印加される。消去時には電圧VMGPNとして電圧VDDが選択される。一例として、電圧VDDは1.0[V]程度の電圧である。
【0053】
[高電圧スイッチ回路]
図5は、図2における高電圧スイッチ回路の具体的な構成例を示す図である。
【0054】
図5(A)は、電圧VMGBPPを発生する回路を示す。
電圧制御線L0は、電圧VMGBPPを供給する。
【0055】
電圧制御線L0には、スイッチ31を通して電圧VPPAが供給され、スイッチ32を通して電圧VDDが供給される。
【0056】
動作モードにより電圧VPPAと電圧VDDとのどちらかが選択されて電圧VMGPPとして電圧制御線L0に供給される。
【0057】
スイッチ31として1段以上のPMOSトランジスタが用いられる。スイッチ32として1段以上のNチャネルMOSトランジスタが用いられる。図5(A)では、スイッチ31,32の各々は簡単のために1段のMOSトランジスタで示されているが、耐圧のために必要であれば、複数段のMOSトランジスタを用いてもよいし、耐圧緩和用のMOSトランジスタを挿入してもよい。後述するスイッチ33~40についても同様に、耐圧のために必要であれば、複数段のMOSトランジスタを用いてもよいし、耐圧緩和用のMOSトランジスタを挿入してもよい。
【0058】
選択信号selbpp_aおよびselbpp_dは、それぞれ電圧VPPAまたはVDDを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0059】
選択信号selbpp_aおよびselbpp_dはそれぞれ正電圧レベルシフタ41,42によりVPPA/VDDレベルに変換される。
【0060】
図5(B)は電圧VMGBPNを発生する回路を示す。
電圧制御線L1は、電圧VMGBPNを供給する。
【0061】
電圧制御線L1には、スイッチ33を通して電圧VPPCが供給され、スイッチ34を通して電圧VSSが供給され、スイッチ35を通して電圧VEEMが供給される。
【0062】
動作モードにより、電圧VPPC,VSS,VEEMのいずれかが選択されて電圧VMGBPNとして電圧制御線L1に供給される。
【0063】
スイッチ33として1段以上のPMOSトランジスタが用いられる。スイッチ34,35として1段以上のNチャネルMOSトランジスタが用いられる。
【0064】
選択信号selbpn_c,selbpn_g,selbpn_sは、それぞれ電圧VPPC、VSSまたはVEESを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0065】
選択信号selbpn_cは,正電圧レベルシフタ43よりVPPC/VDDレベルに変換される。
【0066】
選択信号selbpn_gおよびselbpn_sは、それぞれ負電圧レベルシフタ44,45によりVCC/VEESレベルに変換される。
【0067】
ここで、スイッチ34に電圧VSSを通すためには、ゲートレベルが電圧VDDでは低すぎるため、負電圧レベルシフタの正側電源は電圧VDDより高い電圧、例えば電圧VCC等が必要となる。
【0068】
図5(C)は、電圧VMGBNPを発生する回路を示す。
電圧制御線L2は、電圧VMGBNPを供給する。
【0069】
電圧制御線L2には、スイッチ36を通して電圧VPPCが供給され、スイッチ37を通して電圧VDDが供給される。
【0070】
スイッチ36として1段以上のPMOSトランジスタが用いられる。スイッチ37として1段以上のNチャネルMOSトランジスタが用いられる。
【0071】
動作モードにより、電圧VPPC,VDDのいずれかが選択されて電圧VMGBNPとして電圧制御線L2に供給される。
【0072】
選択信号selbnp_cおよび選択信号selbnp_dは、それぞれ電圧VPPCまたは電圧VDDを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0073】
選択信号selbnp_cおよびselbnp_dは、それぞれ正電圧レベルシフタ46,47によりVPPC/VDDレベルに変換される。
【0074】
図5(D)は、電圧VMGBNNを発生する回路を示す。
電圧制御線L3は、電圧VMGBNNを供給する。
【0075】
電圧制御線L3には、スイッチ38を通して電圧VSSが供給され、スイッチ39を通して電圧VEESが供給され、スイッチ40を通して電圧VEEMが供給される。
【0076】
動作モードにより、電圧VSS,VEES,VEEMのいずれかが選択されて電圧VMGBNNとして電圧制御線L3に供給される。
【0077】
スイッチ38~40として1段以上のNMOSトランジスタが用いられる。
選択信号selbnn_g、selbnn_sおよびselbnn_mは、それぞれ電圧VSS、VEESまたはVEEMを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0078】
選択信号selbnn_g、selbnn_sおよびselbnn_mは、それぞれ負電圧レベルシフタ48,49,50によりVCC/VEEMレベルに変換される。
【0079】
図6は、図2における高電圧スイッチ回路の別の具体的な構成例を示す図である。
図6(A)は、電圧VMGPPを発生する回路を示す。
【0080】
電圧制御線L4は、電圧VMGPPを供給する。
電圧制御線L4には、スイッチ51を通して電圧VPPAが供給され、スイッチ52を通して電圧VDDが供給される。
【0081】
動作モードにより、電圧VPPA,VDDのいずれかが選択されて電圧VMGPPとして電圧制御線L4に供給される。
【0082】
選択信号selgpp_aおよびselgpp_dはそれぞれ電圧VPPAまたは電圧VDDを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0083】
選択信号selgpp_aおよびselgpp_dは、それぞれ正電圧レベルシフタ62、63によりVPPA/VDDレベルに変換される。
【0084】
図6(B)は、電圧VMGPNを発生する回路を示す。
電圧制御線L5は、電圧VMGPNを供給する。
【0085】
電圧制御線L5には、スイッチ53を通して電圧VPPCが供給され、スイッチ54を通して電圧VSSが供給され、スイッチ55を通して電圧VEESが供給される。
【0086】
動作モードにより、電圧VPPC,VSS,VEESのいずれかが選択されて電圧VMGPNとして電圧制御線L5に供給される。
【0087】
選択信号selgpn_c、selbgpn_gおよびselgpn_sはそれぞれ電圧VPPC、VSSまたはVEESを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0088】
選択信号selgpn_cは正電圧レベルシフタ64よりVPPC/VDDレベルに変換され、選択信号selgpn_g及びselgpn_sはそれぞれ負電圧レベルシフタ65、66によりVCC/VEESレベルに変換される。
【0089】
図6(C)は、電圧VMGNPを発生する回路を示す。
電圧制御線L6は、電圧VMGNPを供給する。
【0090】
電圧制御線L6には、スイッチ56を通して電圧VPPAと、スイッチ57を通して電圧VPPCと、スイッチ58を通して電圧VDDが供給される。
【0091】
動作モードにより、電圧VPPA,VPPC,VDDのいずれかが選択されて電圧VMGNPとして電圧制御線L6に供給される。
【0092】
選択信号selgnp_a、selgnp_cおよびselgnp_dはそれぞれ電圧VPPA、VPPCまたはVDDを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0093】
選択信号selgnp_a、selgnp_cおよびselgnp_dはそれぞれ正電圧レベルシフタ67、68、69よりVPPA/VDDレベルに変換される。
【0094】
図6(D)は、電圧VMGNNを発生する回路を示す。
電圧制御線L7は、電圧VMGNNを供給する。
【0095】
電圧制御線L7には、スイッチ59を通して電圧VDDと、スイッチ60を通して電圧VSSと、スイッチ61を通して電圧VEEMがそれぞれ供給される。
【0096】
動作モードにより、電圧VDD,VSS,VEEMのいずれかが選択されて電圧VMGNNとして電圧制御線L7に供給される。
【0097】
選択信号selgnn_d、selgnn_gおよびselgnn_mはそれぞれVDD、VSSまたはVEEMを選択するためのVDDレベルの選択信号である。
【0098】
選択信号selgnn_gおよびselgnn_mはそれぞれ負電圧レベルシフタ70、71によりVCC/VEEMレベルに変換される。
【0099】
選択信号selgnn_dはVDD/VSSレベルのまま使用可能である。
図7は、高電圧スイッチ回路の書込み・消去状態での昇圧電源の選択状態について説明する図である。
【0100】
図7を参照して、書込み状態と消去状態とで、発生させる電圧の切り替えの態様を説明する。
【0101】
電圧VMGBPPとして、電圧VPPAと電圧VDDとを切り替える。
電圧VMGBPNは、電圧VPPC,VSS,VEESとを切り替える。
【0102】
電圧VMGBNPは、電圧VPPC,VDDを切り替える。
電圧VMGBNNは、電圧VSS,VEES,VEEMを切り替える。
【0103】
電圧VMGPPは、電圧VPPA,VDDを切り替える。
電圧VMGPNは、電圧VPPC,VSSとVEESを切り替える。
【0104】
電圧VMGNPは、電圧VPPA,VPPCとVDDを切り替える。
電圧VMGNNは、電圧VDD、VSSとVEEMを切り替える。
【0105】
なお、ベリファイモードやテストモード等に対応するため、追加のスイッチを設ける必要が生じる場合もあるが、ここでは省略する。
【0106】
図8は、高電圧デコード回路24と、MGドライバ回路23の詳細な構成について説明する図である。
【0107】
図8を参照して、高電圧デコード回路24は、MGドライバ回路23のドライバトランジスタのソース電位を発生するブロックデコーダ24aと、MGドライバ回路23のドライバトランジスタのゲート電位を発生するゲートデコーダ24bとを含む。
【0108】
本例においては、代表的に選択ブロック/非選択ブロックが各1個ずつの場合について説明する。
【0109】
MGドライバ回路23は、メモリゲート線MGL_ss,MGL_us,MGL_su,MGL_uuを駆動するゲートドライバ231~234を含む。
【0110】
メモリゲート線MGL_ssは、選択ブロックの選択メモリゲートと接続される。
メモリゲート線MGL_usは、選択ブロックの非選択メモリゲートと接続される。
【0111】
メモリゲート線MGL_suは、非選択ブロックの非選択メモリゲートと接続される。
メモリゲート線MGL_uuは、非選択ブロックの非選択メモリゲートと接続される。
【0112】
ゲートドライバ231~234は、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとを含む。
【0113】
ゲートドライバ231のPチャネルMOSトランジスタは、電圧制御線MGBPL_sとメモリゲート線MGL_ssとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGPL_sと接続される。
【0114】
ゲートドライバ231のNチャネルMOSトランジスタは、メモリゲート線MGL_ssと電圧制御線MGBNL_sとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGNL_sと接続される。
【0115】
ゲートドライバ232のPチャネルMOSトランジスタは、電圧制御線MGBPL_sとメモリゲート線MGL_usとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGPL_uと接続される。
【0116】
ゲートドライバ232のNチャネルMOSトランジスタは、メモリゲート線MGL_usと電圧制御線MGBNL_sとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGNL_uと接続される。
【0117】
ゲートドライバ233のPチャネルMOSトランジスタは、電圧制御線MGBPL_uとメモリゲート線MGL_suとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGPL_sと接続される。
【0118】
ゲートドライバ233のNチャネルMOSトランジスタは、メモリゲート線MGL_suと電圧制御線MGBNL_uとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGNL_sと接続される。
【0119】
ゲートドライバ234のPチャネルMOSトランジスタは、電圧制御線MGBPL_uとメモリゲート線MGL_uuとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGPL_uと接続される。
【0120】
ゲートドライバ234のNチャネルMOSトランジスタは、メモリゲート線MGL_uuと電圧制御線MGBNL_uとの間に設けられ、そのゲートは電圧制御線MGNL_uと接続される。
【0121】
電圧制御線MGPL_s,MGNL_s,MGPL_u,MGNL_uは、同一列に対して選択ブロック、非選択ブロックで共通に設けられる。
【0122】
ブロックデコーダ24aは、電圧VMGBPP,VMGBPN,VMGBNP,VMGBNNの入力を受けて、電圧制御線MGBPL_s,MGBNL_s,MGBPL_u,MGBNL_uをそれぞれ駆動する。
【0123】
ブロックデコーダ24aは、MGBPデコーダ200と、MGBNデコーダ210とを含む。
【0124】
MGBPデコーダ200は、電圧VMGBPP,VMGBPNの入力を受けて、電圧制御線MGBPL_s,MGBPL_uを駆動する。
【0125】
MGBNデコーダ210は、電圧VMGBNP,VMGBNNの入力を受けて、電圧制御線MGBNL_s,MGBNL_uを駆動する。
【0126】
ゲートデコーダ24bは、電圧VMGBPP,VMGBPN,VMGBNP,VMGBNNの入力を受けて、電圧制御線MGPL_s,MGNL_s,MGPL_u,MGNL_uをそれぞれ駆動する。
【0127】
ゲートデコーダ24bは、MGPデコーダ220と、MGNデコーダ230とを含む。
MGPデコーダ220は、電圧VMGPP,VMGPNの入力を受けて、電圧制御線MGPL_s,MGPL_uを駆動する。
【0128】
MGNデコーダ230は、電圧VMGNP,VMGNNの入力を受けて、電圧制御線MGNL_s,MGNL_uを駆動する。
【0129】
なお、図8において、ゲートデコーダ24bについて、MGドライバ回路23の耐圧緩和を考慮してMGドライバ回路23のPチャネルMOSトランジスタのゲート用のMGPデコーダ220と、MGドライバ回路23のNチャネルMOSトランジスタのゲート用のMGNデコーダ230とをそれぞれ分けた構成として説明している。しかしながら、MGドライバ回路23の耐圧に余裕がある場合は、ゲートデコーダ24bについて、PチャネルMOSトランジスタのゲート用のデコーダとNチャネルMOSトランジスタのゲート用のデコーダとを共通のゲートデコーダに置き換えることも当然可能である。
【0130】
この場合、電圧制御線MGPL_s,MGPL_uを共通の電圧制御線、電圧制御線MGNL_sとMGNL_uを共通の電圧制御線に置き換えることが可能である。
【0131】
図9は、ブロックデコーダ24aの高電位側の電圧制御線を駆動するMGBPデコーダ200の構成について説明する図である。
【0132】
図9を参照して、MGBPデコーダ200は、電圧制御線MGBPL_sを駆動するドライバ回路202aと電圧制御線MGBPL_uを駆動するドライバ回路202bと、ドライバ回路202aを制御するラッチ型レベルシフタ201aと、ドライバ回路202bを制御するラッチ型レベルシフタ201bとを含む。
【0133】
ドライバ回路202a,202b,ラッチ型レベルシフタ201a,201bは、高電位側および低電位側の電圧として電圧VMGBPP,VMGBPNの入力をそれぞれ受ける。
【0134】
ラッチ型レベルシフタ201a,201bには、ブロック選択信号が入力される。制御信号としてVDDレベルのブロック選択信号BLKP_s,BLKP_uが入力される。
【0135】
ブロック選択信号はブロックの数だけ入力される。
本例においては、複数のブロックとして2つのブロックを設ける場合が示されており、代表的に選択ブロック/非選択ブロックが各1個ずつの場合について説明する。
【0136】
本例においては、ブロック選択信号BLKP_sが「H」レベルに設定される。ブロック選択信号BLKP_uは「L」レベルに設定される。
【0137】
なお、ブロック選択信号BLKP_sとBLKP_uとは、個別に全選択/全非選択等の制御が必要であるため、必ずしも同じ信号ではない。
【0138】
ブロック選択信号BLKP_sは、ラッチ型レベルシフタ201aよりVDD/VSSレベルから電圧VMGBPP/VMGBPNレベルに変換される。
【0139】
ブロック選択信号BLKP_uは、ラッチ型レベルシフタ201bよりVDD/VSSレベルから電圧VMGBPP/VMGBPNレベルに変換される。
【0140】
ラッチ型レベルシフタ201a,201bに変換された信号に従いドライバ回路202a,202bが電圧制御線MGBPL_s,MGBPL_uを駆動する。
【0141】
図10は、ブロックデコーダ24aの低電位側の電圧制御線を駆動するMGBNデコーダの構成について説明する図である。
【0142】
図10を参照して、MGBNデコーダは、電圧制御線MGBNL_sを駆動するドライバ回路212aと電圧制御線MGBNL_uを駆動するドライバ回路212bと、ドライバ回路212aを制御するラッチ型レベルシフタ211aと、ドライバ回路212bを制御するラッチ型レベルシフタ211bとを含む。
【0143】
ドライバ回路212a,212b,ラッチ型レベルシフタ211a,211bは、高電位側および低電位側の電圧として電圧VMGBNP,VMGBNNの入力をそれぞれ受ける。
【0144】
ラッチ型レベルシフタ211a,211bには、ブロック選択信号が入力される。ブロック選択信号としてVDDレベルの制御信号BLKN_s,BLKN_uが入力される。
【0145】
ブロック選択信号はブロックの数だけ入力される。
本例においては、複数のブロックとして2つのブロックを設ける場合が示されており、代表的に選択ブロック/非選択ブロックが各1個ずつの場合について説明する。
【0146】
本例においては、ブロック選択信号BLKN_sが「H」レベルに設定される。ブロック選択信号BLKN_uは「L」レベルに設定される。
【0147】
なお、制御信号BLKN_sとBLKN_uとは、個別に全選択/全非選択等の制御が必要であるため、必ずしも同じ信号ではない。
【0148】
ブロック選択信号BLKN_sは、ラッチ型レベルシフタ211aによりVDD/VSSレベルから電圧VMGBNP/VMGBNNレベルに変換される。
【0149】
ブロック選択信号BLKN_uは、ラッチ型レベルシフタ211bによりVDD/VSSレベルから電圧VMGBNP/VMGBNNレベルに変換される。
【0150】
ラッチ型レベルシフタ211a,211bに変換された信号に従いドライバ回路212a,212bが電圧制御線MGBNL_s,MGBNL_uを駆動する。
【0151】
図11は、ゲートデコーダ24bの電圧制御線を駆動するMGPデコーダの構成について説明する図である。
【0152】
図11を参照して、MGPデコーダは、電圧制御線MGPL_sを駆動するドライバ回路222aと電圧制御線MGPL_uを駆動するドライバ回路222bと、ドライバ回路222aを制御するラッチ型レベルシフタ221aと、ドライバ回路222bを制御するラッチ型レベルシフタ221bとを含む。
【0153】
ドライバ回路222a,222b,ラッチ型レベルシフタ221a,221bは、高電位側および低電位側の電圧として電圧VMGPP,VMGPNの入力をそれぞれ受ける。
【0154】
ラッチ型レベルシフタ221a,221bには、ゲート選択信号が入力される。制御信号としてVDDレベルのゲート選択信号GATE_s,GATE_uが入力される。
【0155】
ゲート選択信号は、各ブロックにおけるメモリセルの行数分入力される。
本例においては、各ブロックにおいて2行のメモリセル行が設けられる場合が示されており、代表的に選択ゲート/非選択ゲートが各1個ずつの場合について説明する。
【0156】
本例においては、ゲート選択信号GATE_sが「H」レベルに設定される。ゲート選択信号GATE_uは「L」レベルに設定される。
【0157】
なお、ゲート選択信号GATE_sとGATE_uとは、個別に全選択/全非選択等の制御が必要であるため、必ずしも同じ信号ではない。
【0158】
ゲート選択信号GATE_sは、ラッチ型レベルシフタ221aによりVDD/VSSレベルから電圧VMGPP/VMGPNレベルに変換される。
【0159】
ゲート選択信号GATE_uは、ラッチ型レベルシフタ221bによりVDD/VSSレベルから電圧VMGPP/VMGPNレベルに変換される。
【0160】
ラッチ型レベルシフタ221a,221bに変換された信号に従いドライバ回路222a,222bが電圧制御線MGPL_s,MGPL_uを駆動する。
【0161】
図12は、ゲートデコーダ24bの電圧制御線を駆動するMGNデコーダの構成について説明する図である。
【0162】
図12を参照して、MGNデコーダは、電圧制御線MGNL_sを駆動するドライバ回路232aと電圧制御線MGNL_uを駆動するドライバ回路232bと、ドライバ回路232aを制御するラッチ型レベルシフタ231aと、ドライバ回路232bを制御するラッチ型レベルシフタ231bとを含む。
【0163】
ドライバ回路232a,232b,ラッチ型レベルシフタ231a,231bは、高電位側および低電位側の電圧として電圧VMGNP,VMGNNの入力をそれぞれ受ける。
【0164】
ラッチ型レベルシフタ231a,231bには、ゲート選択信号が入力される。ゲート選択信号としてVDDレベルの制御信号GATEs_,GATE_uが入力される。
【0165】
ゲート選択信号は、各ブロックにおけるメモリセルの行数分入力される。
本例においては、各ブロックにおいて2行のメモリセル行が設けられる場合が示されており、代表的に選択ゲート/非選択ゲートが各1個ずつの場合について説明する。
【0166】
本例においては、ゲート選択信号GATE_sが「H」レベルに設定される。ゲート選択信号GATE_uは「L」レベルに設定される。
【0167】
なお、ゲート選択信号GATE_sとGATE_uとは、個別に全選択/全非選択等の制御が必要であるため、必ずしも同じ信号ではない。
【0168】
ゲート選択信号GATE_sは、ラッチ型レベルシフタ231aよりVDD/VSSレベルから電圧VMGNP/VMGNNレベルに変換される。
【0169】
ゲート選択信号GATE_uは、ラッチ型レベルシフタ231bよりVDD/VSSレベルから電圧VMGNP/VMGNNレベルに変換される。
【0170】
ラッチ型レベルシフタ231a,231bに変換された信号に従いドライバ回路232a,232bが電圧制御線MGNL_s,MGNL_uを駆動する。
【0171】
図13は、ラッチ型レベルシフタの構成を説明する回路図である。
なお、各ラッチ型レベルシフタの構成は同一であるので、以降においては、その詳細な説明については繰り返さない。
【0172】
ラッチ型レベルシフタは、PチャネルMOSトランジスタMP0,MP1,MP6,MP7と、NチャネルMOSトランジスタMN0~MN7と、インバータIVとを含む。
【0173】
インバータIVは、入力信号innを反転した信号inpを出力する。
PチャネルMOSトランジスタMP0は、ノードN3とノードN0との間に設けられ、そのゲートは、ノードN1と接続される。
【0174】
PチャネルMOSトランジスタMP1は、ノードN3とノードN1との間に設けられ、そのゲートはノードN0と接続される。
【0175】
ノードN3は、高電位側端子upが接続される。
NチャネルMOSトランジスタMN2,MN4は、ノードN0とノードN2との間に設けられ、それぞれのゲートは、制御信号enおよび入力信号inpの入力をそれぞれ受ける。
【0176】
NチャネルMOSトランジスタMN0は、NチャネルMOSトランジスタMN2,MN4と並列にノードN0とノードN2との間に設けられ、そのゲートは、ノードN1と接続される。
【0177】
ノードN2は、低電位側端子unが供給される。
NチャネルMOSトランジスタMN3,MN5は、ノードN1とノードN2との間に設けられ、それぞれのゲートは、制御信号enおよび入力信号innの入力をそれぞれ受ける。
【0178】
NチャネルMOSトランジスタMN1は、NチャネルMOSトランジスタMN3,MN5と並列にノードN1とノードN2との間に設けられ、そのゲートは、ノードN0と接続される。
【0179】
PチャネルMOSトランジスタMP6とNチャネルMOSトランジスタMN6は、ノードN3とノードN2との間に直列に接続され、そのゲートは、ノードN0と接続される。
【0180】
PチャネルMOSトランジスタMP6とNチャネルMOSトランジスタMN6の接続ノードN4から出力信号outが出力される。
【0181】
PチャネルMOSトランジスタMP7とNチャネルMOSトランジスタMN7は、ノードN3とノードN2との間に直列に接続され、そのゲートは、ノードN1と接続される。
【0182】
PチャネルMOSトランジスタMP7とNチャネルMOSトランジスタMN7の接続ノードN5から出力信号out_nが出力される。
【0183】
入力信号innと入力信号inpは、互いに相補の信号である。
例えば、制御信号enが「H」レベルであり、入力信号innが「H」レベルである場合について説明する。このとき、入力信号inpは「L」レベルである。
【0184】
この状態においては、NチャネルMOSトランジスタMN3,MN5が導通する。
これにより、ノードN1は、電圧unと接続される。
【0185】
一方、ノードN1が「L」レベルに設定されるに従い、PチャネルMOSトランジスタMP0がオンする。これに伴い、ノードN0が「H」レベルとなる。
【0186】
ノードN0,N1が「H」レベル、「L」レベルに従い、NチャネルMOSトランジスタMN6およびPチャネルMOSトランジスタMP7がオンする。したがって、出力信号out,out_nは、それぞれ「L」レベル、「H」レベルに設定される。
【0187】
一方、制御信号enが「H」レベルであり、入力信号innが「L」レベルである場合について説明する。このとき、入力信号inpは「H」レベルである。
【0188】
この状態においては、NチャネルMOSトランジスタMN2,MN4が導通する。
これにより、ノードN0は、電圧unと接続される。
【0189】
ノードN0が「L」レベルに設定されると、PチャネルMOSトランジスタMP1がオンする。これに伴い、ノードN1が「H」レベルとなる。
【0190】
ノードN0,N1が「L」レベル、「H」レベルになると、PチャネルMOSトランジスタMP6およびNチャネルMOSトランジスタMN7がオンする。したがって、出力信号out,out_nは、それぞれ「H」レベル、「L」レベルに設定される。
【0191】
なお、上記の図9~12のラッチ型レベルシフタでは制御信号enが省略されている。また、本例においては、入力信号をインバータ等を組み合わせて相補化する場合について説明している。さらに、出力信号についても2つの出力信号が出力される構成について説明しているが、使用しない側はオープン状態としても良い。
【0192】
図14は、高電圧デコーダ回路の書込み・消去状態での電圧制御線およびメモリゲート線の状態について説明する図である。
【0193】
図14を参照して、初期状態、書込み状態と消去状態とで、電圧制御線に供給する昇圧電圧の切り替えの態様を説明する。
【0194】
また、初期状態、書込待機、書込印加、消去待機、消去印加時において電圧を切り替えることで、ゲート選択線の電圧を切り替える。
【0195】
より詳細には、電圧制御線MGBPL_s,MGBPL_u,MGBNL_s,MGBNL_u,MGPL_s,MGPL_u,MGNL_s,MGNL_uは、初期状態、書込待機、書込印加、消去待機、消去印加時において電圧が切り替わる。
【0196】
これに従いゲート選択線MGL_ss,MGL_su,MGL_us,MGL_uuの電圧が切り替わる。
【0197】
図15は、メモリセルのバイアス状態を実現するための、各状態での昇圧電圧の出力例について説明する図である。
【0198】
図15に示されるように、各状態に応じて電圧VPPA,VPPB,VPPC,VPPR,VEEM,VEEV,VEESの電圧レベルが切り替わる。
【0199】
図16は、書込み時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
【0200】
図16を参照して、[IS]は、書き換え開始前の初期状態を示す。[PH]は、プログラムパルス印加前の書込待機状態を示す。換言すると、高電圧デコード回路24に入力されるアドレスを切り替えることができる中間状態である。[PP]は、プログラムパルス印加時の書込印加状態を示す。
【0201】
時刻T1において[IS]から[PH]への状態遷移が開始される。
時刻T2においてパルスが印加されるアドレスが選択され、時刻T3で[PH]から[PP]への状態遷移が開始される。
【0202】
まず、[IS]においては、電圧VPPR以外の昇圧電圧は停止している。
電圧VPPA=VPPC=VDD=1Vに設定されている。
【0203】
また、電圧VEEM=VEES=VSS=0Vに設定されている。
この時、高電圧スイッチ回路25は、ブロックデコーダ24aに対して、電圧VMGBPP=電圧VPPA(1V)、電圧VMGBPN=電圧VSS(0V)、電圧VMGBNP=電圧VDD(1V)、電圧VMGBNN=電圧VSS(0V)を選択して出力する。
【0204】
高電圧スイッチ回路25は、ゲートデコーダ24bに対して、電圧VMGPP=電圧VDD(1V)、電圧VMGPN=電圧VSS(0V)、電圧VMGNP=電圧VDD(1V)、電圧VMGNN=電圧VSS(0V)を選択して出力する。
【0205】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_s=電圧VMGBPN(0V)、電圧制御線MGBNL_s=電圧MGBNN(0V)、電圧制御線MGPL_u=電圧VMGPP(1V)、電圧制御線MGNL_u=電圧VMGNP(1V)に設定する。したがって、全メモリゲートMGは全非選択状態(0V)である。
【0206】
時刻T1において、昇圧電圧が活性化されると、電圧VPPAが1Vから5V、電圧VPPCが1Vから3V、電圧VEEMが0Vから-3V、電圧VEESが0Vから-0.5Vにそれぞれ変化する。
【0207】
同時に、ブロックデコーダ24aには、図7で説明したように高電圧スイッチ回路25の切り替えが実施されるため、電圧VMGBPPが1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)、電圧VMGBNPが1V(電圧VDD)から3V(電圧VPPC)にそれぞれ切り替えられて入力される。このとき、電圧VMGBPN及び電圧VMGBNNは0Vから変化しない。
【0208】
同様に、ゲートデコーダ24bには、高電圧スイッチ回路25の切り替えが実施されるため、電圧VMGPPが1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)、電圧VMGNPが1V(電圧VDD)から3V(電圧VPPC)にそれぞれ切り替えられて入力される。このとき、電圧VMGPN及び電圧VMGNNは0Vから変化しない。
【0209】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_s=電圧制御線MGBPL_u=電圧制御線MGBNL_s=電圧制御線MBBNL_u=0Vのまま維持する。
【0210】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGPL_s及びMGPL_uを1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)、MGNL_s及びMGNL_uを1V(VDD)から3V(電圧VPPC)にそれぞれ設定する。この時点ではメモリゲートMGは全非選択状態(0V)のままである。
【0211】
時刻T2において、書込印加状態となりパルス印加アドレスが選択されると、高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_sを0Vから5V(電圧VMGBPP)、電圧制御線MGPL_sを5Vから0V(電圧VMGPN)、電圧MGNL_sを3Vから0V(電圧VMGNN)にそれぞれ設定する。このとき、電圧制御線MGBNL_sは0V(電圧VMGBNN)から変化させない。
【0212】
この段階で、選択ブロック/選択メモリゲートMGのみ0Vから5V(電圧制御線MGBPL_S)となり、その他のメモリゲートMGは非選択(0V)のままである。
【0213】
時刻T3において、昇圧電圧が中間レベルからパルス印加レベルに遷移すると、電圧VPPAが5Vから11Vとなる。このとき、他の昇圧電圧はそのままの電圧レベルを維持する。
【0214】
同時に、ブロックデコーダ24aには、図7で説明したように高電圧スイッチ回路25の切り替えが実施されるため、電圧VMGBPPが5Vから11V(電圧VPPA)、電圧VMGBPNが0Vから3V(電圧VPPC)、電圧VMGBNPが3Vから1V(電圧VDD)、電圧VMGBNNが0Vから-0.5V(電圧VEES)にそれぞれ切り替えられて入力される。
【0215】
ゲートデコーダ24bには、電圧VMGPPが5Vから11V(電圧VPPA)、電圧VMGPNが0Vから3V(電圧VPPC)、電圧VMGNNが0Vから1V(電圧VDD)にそれぞれ切り替えられて入力される。電圧VMGNPは、3V(電圧VPPC)から変化させない。
【0216】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_sを5Vから11V(電圧VMGBPP)、電圧制御線MGBNL_sを0Vから1V(電圧VMGBNP)、電圧制御線MGPL_sを0Vから3V(電圧VMGPN)、電圧制御線MGNL_sを0Vから1V(電圧VMGNN)に変更する。
【0217】
また、高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_uを0Vから3V(電圧VMGBPN)、電圧制御線MGBNL_uを0Vから1V(電圧VMGBNP)、電圧制御線MGPL_uを5Vから11V(電圧VMGPP)に変更する。また、電圧制御線MGNL_uを3V(電圧VMGNP)から変化させない。
【0218】
その結果、選択ブロック/選択MGは、5Vから11V(電圧制御線MGBPL_s)、選択ブロック/非選択MGおよび非選択ブロックの選択/非選択MGはすべて0Vから1V(電圧VDD)となる。
【0219】
次に、消去時の動作について説明する。
図17は、消去動作時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
【0220】
図17を参照して、[IS]は、消去開始前の初期状態で図16の[IS]と同じ状態である。
【0221】
[EH]は、消去パルス印加前で、消去待機状態を示す。換言すると、高電圧デコード回路24に入力されるアドレスを切り替えることができる中間状態である。[EP]は、消去パルスの印加状態を示す。
【0222】
時刻T4において[IS]から[EH]への状態遷移が開始される。
時刻T5でパルスが印加されるアドレスが選択され、時刻T6において、[EH]から[EP]への状態遷移が開始される。[IS]の状態は図16と同様である。
【0223】
時刻T4において昇圧電圧が活性される。
昇圧回路26は、電圧VPPAを1Vから5V、電圧VPPCを1Vから3V、電圧VEEMを0Vから-3V、電圧VEESを0Vから-0.5Vにそれぞれ変更する。
【0224】
高電圧スイッチ回路25は、ブロックデコーダ24aに対して、電圧VMGBPPを1V(VDD)から5V(電圧VPPA)、電圧VMGBNPを1V(電圧VDD)から3V(電圧VPPC)にそれぞれ変更して出力する。
【0225】
電圧VMGBPN=電圧VMGBNN=0Vは変化しない。
同様に、高電圧スイッチ回路25は、ゲートデコーダ24bに対して、電圧VMGPPを1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)、電圧VMGNPを1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)に変更して出力する。このとき、電圧VMGPNおよび電圧VMGNNは0Vから変化しない。
【0226】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_s,MGBPL_u,MGBNL_s,MGBNL_uは0Vから変化させない。一方、高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGPL_sおよびMGPL_uを1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)、電圧制御線MGNL_sおよびMGNL_uを1V(電圧VDD)から5V(電圧VPPA)に変更して設定する。この時点では、メモリゲートMGは全非選択状態(0V)である。
【0227】
時刻T5において、消去印加状態となりパルス印加アドレスが選択されると、高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBP_sを0Vから5V(電圧VMGBPP)に変更して設定する。また、電圧制御線MGBNL_sを0V(電圧VMGBNN)、電圧制御線MGPL_sを5V(電圧VMGPP)、電圧制御線MGNL_sを5V(電圧VMGNP)に設定する。
【0228】
一方、高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_uを0Vから5V(電圧VMGBPP)、電圧制御線MGPL_uを5Vから0V(電圧VMGPN)、電圧制御線MGNL_uを5Vから0V(電圧VMGNN)に変更して設定し、電圧制御線MGBN_uは0V(電圧VMGBNN)から変化させない。この段階では、全てのメモリゲートMGはまだ非選択状態(0V)である。
【0229】
時刻T6において、昇圧電圧が中間レベルからパルス印加レベルに遷移すると、電圧VPPMは-3Vから-8Vに設定される。他の昇圧信号はそのままの電圧を維持する。
【0230】
ブロックデコーダ24aには、図7で説明したように高電圧スイッチ回路25の切り替えが実施されるため、電圧VMGBPPを5Vから11V(電圧VPPA)、電圧VMGBPNを0Vから-0.5V(電圧VEES)、電圧VMGBNPを3Vから1V(電圧VDD)、VMGBNNを0Vから-8V(電圧VEEM)に切り替えて入力される。
【0231】
ゲートデコーダ24bには、電圧VMGPPを5Vから1V(電圧VDD)、電圧VMGPNを0Vから-0.5V(電圧VEES)、電圧VMGNPを3Vから1V(電圧VDD)、電圧VMGNNを0Vから-8V(電圧VEEM)にそれぞれ切り替えられて入力される。
【0232】
高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_sを5Vから1V(電圧VMGBPP)、電圧制御線MGBNL_sを0Vから-8V(電圧VMGBNN)、電圧制御線MGPL_sを5Vから1V(電圧VMGPP)、MGNL_sを5Vから1V(電圧VMGNP)に変更して設定する。高電圧デコード回路24は、電圧制御線MGBPL_uを5Vから1V(電圧VMGBPP)、電圧制御線MGBNL_uを0Vから1V(電圧VMGBNP)、電圧制御線MGPL_uを0Vから-0.5V(電圧VMGPN)、電圧制御線MGNL_uを0Vから-8V(電圧VMGNN)に変更する。その結果、選択ブロック/選択MGは0Vから-8V(電圧制御線MGBNL_S)、非選択ブロック/選択MGは、Hi-Z(0~1V)、選択/非選択ブロックの非選択MGは全て0Vから1V(電圧VDD)に設定される。
【0233】
まず、高電圧デコード回路24において、各ラッチ型レベルシフタおよびドライバ回路の正側電源と負側電源の電位差が十分大きくなければ、高電圧デコード回路24を構成する高電圧MOSトランジスタゲートソース間電圧Vgsが十分に取れない。したがって、信号を正常に処理することができない。
【0234】
[IS]状態においては、昇圧電圧が発生していないため、ブロックデコーダ24aおよびゲートデコーダ24bは、ともに正電圧VDD、負電圧VSS(0V)に設定されている。したがって、正側電源と負側電源の電位差は、正電圧分VDDである。
【0235】
電圧VDDが1V程度と低い場合には、十分なゲートソース間電圧Vgsが取れない。しかし、[IS]状態においては、状態を変化させる必要が無いため、この状態でも問題は生じない。
【0236】
書き込み/消去動作とも、アドレスを切り替える時刻T2([PH]状態)及び時刻T5([EH]状態)においては、正側電源と負側電源の電位差は3V以上である。
【0237】
ゲートソース間電圧Vgsが十分取れるためにレベルシフタ反転動作およびゲートドライバ負荷の充電は問題なく可能である。
【0238】
書込み時の問題は、時刻T3以降で電圧VMGBNP=電圧VDDとしたときに発生する。なお、選択ブロック/非選択MGを電圧VDDにするには、電圧VMGBNP=電圧VDDとすることが必須となる。非選択MGを電圧VDDより高くすると、メモリセルに対するディスターブ特性が悪化するため、信頼性を確保するためには電圧VDDより高い電圧は選択できない。
【0239】
一方、ゲートドライバにおける耐圧を考えた場合、電圧VDDより低い電圧では条件が厳しくなるため、電圧VDD以外が選択できない。
【0240】
このため、選択ブロック/非選択MGは、時刻T3以降で電圧VSSから電圧VDDに充電する必要が有り、ブロックデコーダ24aおよびゲートデコーダ24bにある程度の駆動能力が必要である。
【0241】
時刻T3以降も電圧VMGBNN=VSSのままであると、[PP]状態において、ブロックデコーダ24aのMGBNデコーダのPチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgs=VDDしかとれず、電圧制御線MGBNL_sおよびその先に繋がる選択ブロック/非選択MGが十分に駆動できず、電圧VDDまで十分に充電することができない。
【0242】
実施形態1においては、時刻T1以降において、[PH]及び[PP]時に電圧VEES=-0.5Vを発生させる。
【0243】
そして、時刻T3以降で、電圧VMGBNN=-0.5V(電圧VEES)に設定する。これにより、ブロックデコーダ24aのMGBNデコーダのPチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgsを1Vから1.5Vに拡大する。
【0244】
同様に、消去時の問題は時刻T6以降で電圧VMGBPP=電圧VDD、電圧VMGPP=VDDとした場合に発生する。なお、選択メモリゲートMGに電圧VEEM=-8Vを印加するために、電圧VMGBNNおよび電圧VMGNNは-8Vに設定する必要があるが、ゲートデコーダ24bの耐圧の観点から対抗する正側の電圧VMGBNPおよび電圧VMGNPは電圧VDDしか選択できない。
【0245】
このため、ゲートデコーダ24bの耐圧の観点から、必然的に電圧VMGBPP=VDD、電圧VMGPP=VDDとすることが必要となる。
【0246】
このため、選択・非選択ブロック/非選択MGは、時刻T6以降で電圧VSSから電圧VDDに充電する必要が有る。
【0247】
ブロックデコーダ24aおよびゲートデコーダ24bにある程度の駆動能力が必要である。
【0248】
時刻T6以降も電圧VMGBPN=電圧VSS、電圧VMGPN=電圧VSSのままであると、[EP]状態においてブロックデコーダ24a/ゲートデコーダ24bのMGBPデコーダ/MGPデコーダでPチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgs=電圧VDDしかとれない。このため、電圧制御線MGBPL_s/MGBPL_u、MGPL_sおよびその先に繋がる選択・選択ブロック/非選択MGが十分に駆動できず、電圧VDDまで十分に充電することができない。
【0249】
また、電圧制御線MGPL_u=電圧VSSのままであると、ドライバ回路でゲートソース間電圧Vgs=電圧VDD分しかとれず、同様に非選択MGを電圧VDDに充電するのを阻害することになる。
【0250】
実施形態1においては、時刻T4以降、[EH]および[EP]時に電圧VEES=-0.5Vを発生させ、時刻T6以降で電圧VMGBPN=-0.5V(電圧VEES)、VMGPN=-0.5V(電圧VEES)に設定することで、高電圧デコード回路24におけるドライバ回路のPチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgsを1Vから1.5Vに拡大する。
【0251】
これにより、電圧制御線を電圧VDDに充電することが可能となる。
なお、電圧VEES=-0.5Vは、高電圧デコード回路24でしか使用されず、メモリゲートMGそのものには伝わらない。
【0252】
したがって、電圧VEESは、大きな容量を充電する必要が無いため、メモリゲートMGを充電する他の高圧電源ほどの能力は必要としない。
【0253】
なお、上記においては、ゲートデコーダ24bに供給する電圧の制御に関して、消去動作時([EH]および[EP]時)に適用する場合について説明したが、書込動作時([PH]および[PP]時)にも消去動作時と同様に適用可能である。
【0254】
(実施形態2)
実施形態1では書込み/消去時のパルス印加前状態[PH]/[EH]状態で浅い負電圧VEEM(-0.5V)を発生させ、パルス印加状態[PP]/[EP]でデコーダ電源までVEESを接続し、メモリゲートMG負荷の充電を高速に実施する構成について説明した。
【0255】
一方で、図13で説明したラッチ型レベルシフタ回路においては、低電位側端子UNに-0.5V等の0Vより小さい負電圧を印加するには、制御信号端子enを低電位側端子UN以下の電圧まで低下させて、入力信号端子inp/innをカットし、ラッチ状態にしなくてはならない。
【0256】
なぜなら、入力信号端子inp/innの「L」レベルは、0Vであるため、低電位側端子un<0Vであると入力信号が入力されるNチャネルMOSトランジスタを完全にオフすることができない。
【0257】
そのため、低電位側端子un<0Vの状態では制御信号端子enで入力をカットすることが必須である。しかしながら、これにより入力が受け付けられなくなるため、デコーダ内の接続切り替えは低電位側端子un=0Vの期間に完了させ、その後、低電位側端子unを負に低下させる必要がある。
【0258】
図16および図17おいて、時刻T2/T5におけるアドレスの切り替えは、低電位側端子un=0Vの状態で実行されるため特に問題はないが、この場合、図17の消去状態時においては、アドレスの切替後に選択ブロック/非選択MGおよび非選択ブロック/選択MGが5V(電圧VPPA)まで上昇することとなる。
【0259】
したがって、メモリセルに対するディスターブ特性の観点からは不利になる。これを避けるためアドレス切り替えを時刻T3/時刻T6以降に実施し、メモリゲートMGが上昇する期間を短くするのが有効である。しかしながら、同時に低電位側端子UNを0Vから-0.5Vに遷移させる必要があるため、上述の制約を考慮して信号切り替えタイミングを詳細に制御する必要がある。
【0260】
実施形態2では、消去時にこれを実現するための回路構成、及び信号切り替え方式について説明する。
【0261】
メモリゲートMGの大多数を占める非選択メモリゲートMGの消去時電圧は、非選択ブロックのVMGBN電圧(電圧制御線MGBNL_u)であり、実施形態1では[EH]状態で電圧VMGBNP=5V(電圧VPPA)となっている。
【0262】
非選択MGにこの電圧を印加させないためには電圧VMGBNP=1V(電圧VDD)まで下げたいが、単純に電圧VPPAから電圧VDDに置き換えると、ラッチ型レベルシフト回路の高電位側端子up-低電位側端子un間の電圧が低下し過ぎて正常動作しなくなる。
【0263】
図18は、実施形態2に従うラッチ型レベルシフタの構成を説明する回路図である。
図18を参照して、図13のラッチ型レベルシフタと比較して、ラッチ部の正電源の高電位側端子upxとドライバ部の正電位側端子upとを分離した構成である。
【0264】
高電位側端子upx=VPPAかつ高電位側端子up=VDDに設定する。
当該構成にすることによりレベルシフタの安定動作と出力信号の低電源を両立することが可能である。
【0265】
図19は、実施形態2に従うブロックデコーダ24aのMGBNデコーダ210#の構成について説明する図である。
【0266】
図19を参照して図10の構成と比較してラッチ型レベルシフタ211a,211bをそれぞれラッチ型レベルシフタ211#a,211#bに置換した点が異なる。
【0267】
ラッチ型レベルシフタ211#a,211#bは、それぞれ図18で説明した回路構成である。
【0268】
具体的には、上記で説明したように、正電位側端子upとupxとを分けた構成である。
【0269】
ラッチ部の正電位側端子upxを設け、ドライバ部に対して正電位側端子upを設けた構成が示されている。
【0270】
なお、この回路ではupx≧upであるが、VPPA≧VDDの関係は自動的に満たされる。このラッチ型レベルシフタを用い、図9等で説明したラッチ型レベルシフタに適用する。
【0271】
これにより、電圧制御線MGBNL_u=1V(電圧VDD)とすることが可能であり、非選択MGに長期間高電圧が印加されないようにすることが可能である。
【0272】
図20は、実施形態2に従う消去動作時の電圧および電圧制御線について説明するタイミングチャート図である。
【0273】
[EH]~[EP]に切り替える時刻T6は時刻T61~T67の状態に分かれている。
【0274】
時刻T67において、消去用負電圧VEEMが-3Vから-8Vに切り替わる。
一方、時刻T61~T66の期間は全ての昇圧電源は同じ状態を保っている。
【0275】
また、ブロックデコーダ24aに対する負電源として電圧VMGBNPxが追加されており、全期間において電圧VMGBNP=1V(VDD)である。
【0276】
以下、時間を追って具体的な動作を説明する。
まず、時刻T61に非選択ブロックのメモリゲートMGを電圧VDDまで充電するため、電圧制御線MGBNL_uを電圧VMGBNN(0V)から電圧VMGBNP(1V)に切り替える。この時、電圧制御線MGBNL_uには非選択ブロックのメモリゲート線MGL_us/MGL_uuに接続され、かつ、MGBNデコーダのドライバ部の正電位側端子up-負電位側端子un間の電圧が1Vと低いため、負荷に対してドライバの能力が十分とれないので、充電速度は非常に遅い。
【0277】
次に、時刻T62において電圧VMGBNN=0Vから-0.5V(電圧VEES)に設定する。これによって、MGBNデコーダのドライバ部の正電位側端子up-負電位側端子unが1.5Vまで上昇するので、当該ドライバの能力不足が解消し、電圧制御線MGBNL_uおよびメモリゲート線MGL_us/MGL_uuは高速に電圧VDDまで充電される。
【0278】
なお、図示していないが、電圧VMGBNN=0Vから-0.5Vとなった場合に、ラッチ型レベルシフタの制御端子enも0Vから-0.5Vとする必要が有り、同時にラッチの入力がカットされるので、この期間切り替えが不可となる。
【0279】
また、電圧VMGBNNが-0.5Vとなることで、電圧制御線MGBNL_sおよび選択ブロックのメモリゲート線MGL_ss/MGL_suも-0.5Vとなる。この期間、電圧VEESが選択ブロックのメモリゲートMGにも充電されるが、選択ブロックのみなので、充電すべき容量は全メモリゲートMGに対してはまだ小さいと言える。
【0280】
非選択MGの充電が完了すると、時刻T63において電圧VMGBNNを-0.5Vから0Vに戻す。これは、ラッチ型レベルシフタの制御端子enの制御を統一化している場合、一旦ラッチを解除して電圧制御線MGPL/MGNLを切り替えるために必要となる。これに伴い、選択ブロックのメモリゲート線MGL_ss/MGL_suも0Vに戻る。
【0281】
その後、時刻T64において選択ブロック中の所望のメモリゲートMGのみにパルスを印加するため、電圧制御線MGPL/MGNLを切り替えてパルス印加するメモリゲートMGを選択する。
【0282】
これまでメモリゲートMGに電圧VDDより高い電圧を印加していないため、電圧制御線MGPL/MGNLは非選択状態であったが、ここで電圧制御線MGPL_u/MGNL_Uを5V(電圧VMGPP/VMGNP)から0V(電圧VMGPN/VMGNN)に変化させる。
【0283】
この時、一時的にメモリゲート線MGL_suおよびメモリゲート線MGL_uuが5V(VPPA)まで充電しようとするが、メモリゲート線MGL_suが1Vを超えるまで充電した時点で充電動作を終了させても構わない。
【0284】
電圧制御線MGPL/MGNLの切り替えが完了した後、時刻T65において非選択MG=電圧VDDにするために高電圧デコード回路24の電圧を切り替える。
【0285】
まず、ブロックデコーダ24aの正電源に関し、非選択MGを電圧VDDに戻すために電圧VMGBPPを5V(電圧VPPA)から1V(電圧VDD)に切り替える。
【0286】
これにより、ブロックデコーダ24aは、電圧制御線MGBPL_s/MGBPL_uも5Vから1Vに設定する。非選択MGのメモリゲート線MGL_su/MGL_uuは、5Vから1Vに変化する。
【0287】
よって、非選択MGが電圧VDDより高い状態となるのは時刻T64-T65の1期間のみとなり、この期間を出来るだけ短縮することでメモリセルへのディスターブ特性の影響を低減することができる。
【0288】
これに合わせて、MGBPデコーダのドライバ部の構成の駆動能力を確保するため、電圧VMGBPNを0Vから-0.5V(電圧VEES)へ遷移させる。これにより、電圧VMGBPP=1Vとなった後も、MGBPデコーダのドライバ部の高電位側端子up-低電位側端子unは1.5Vを確保することができ、高電位側端子up-低電位側端子unが低下することによるMGBPデコーダのドライバ部のドライブ能力低下を避けることができる。
【0289】
なお、電圧VMGBPNを0Vから-0.5Vとすると同時にラッチ型レベルシフタをラッチ状態にする必要があるが、切り替えは時刻T64までにすべて完了しているため、特に問題はない。
【0290】
同時に、ブロックデコーダ24aの負電源に関し、負電圧を印加した場合の耐圧緩和を考慮して、電圧VMGBPを3V(電圧VPPC)から1V(電圧VDD)に切り替える。これに合わせて、MGBNデコーダのドライバ部でのラッチ型レベルシフタの動作を考慮して、電圧VMGBNNを0Vから-0.5V(電圧VEES)へ遷移させる。
【0291】
これにより、電圧VMGBNP=1Vとなった後も、MGBNデコーダのドライバ部の高電位側端子up-低電位側端子unは1.5Vを確保することができ、高電位側端子up-低電位側端子unが低下することによるMGBNデコーダのラッチ型レベルシフタの安定動作を保証できる。
【0292】
時刻T65ではゲートデコーダ24bの電圧もブロックデコーダ24aに合わせて遷移させる。
【0293】
正側電源の電圧VMGPP/VMGNPは、その後の耐圧緩和を考慮して5V(電圧VPPA)から1V(電圧VDD)に切り替える。
【0294】
これに合わせて、負側電源の電圧VMGNP/VMGNNも、ゲートデコーダ24b内の高電位側端子up-低電位側端子unの電位差確保のために0Vから-0.5V(電圧VEES)へ遷移させる。
【0295】
その後、時刻T66では選択MGに負電圧をかけるため、電圧VMGBNNを-0.5V(電圧VEES)から-3V(電圧VEEM)に切り替える。
【0296】
これにより、電圧制御線MGBNL_sも-0.5Vから-3Vとなり、選択MGの電圧制御線MGL_ssも-0.5Vから-3Vに変化する。
【0297】
あわせて、MGドライバ回路23を正常に動作させるため、電圧VMGNNも-0.5V(電圧VEES)から-3V(電圧VEEM)に変化させ、電圧制御線MGNL_uも-0.5Vから-3Vとする必要がある。なぜなら、MGドライバ回路23において電圧制御線MGBNL_s≧電圧制御線MGNL_Uとしないと、非選択側のメモリゲートMGに対して負電圧を切断できないからである。
【0298】
時刻T66までに、ブロックデコーダ24a、ゲートデコーダ24bの切り替えは全て完了したため、時刻T67より電圧VEEMを-3Vから-8Vに変更する。これにより、電圧制御線MGBNNL/MGBNL_s/MGL_ssも-3Vから-8Vに遷移し、選択メモリセルに-8Vが印加され、それ以外のメモリゲートMGであるメモリゲート線MGL_su/MGL_us/MGL_uuはすべて電圧VDDのままとなり、非選択メモリセルにはストレスがかからない状態となる。
【0299】
実施形態1では、[EH]中にアドレスを切り替えた後、[EP]で状態を切り替えるまで長期間の間、非選択MGに電圧VPPA(5V)が印加される期間が有り、メモリセルにディスターブ特性がかかる問題があった。実施形態2ではアドレスの切替えを[EP]の値に移動させ、適切なタイミングで電圧VEES(-0.5V)を利用することによって、高電圧デコード回路24の動作マージンを保ちつつ、非選択MGに高電圧がかかる期間を短縮できるため、メモリセルの信頼性を向上させることができる。
【0300】
(実施形態3)
実施形態2では、ゲートデコーダ24bに対して電圧VEES(-0.5V)を適用した場合、ラッチ型レベルシフタをラッチ状態にする必要があるため、この期間は選択状態の切り替えができなかった。
【0301】
これにより、動作マージン確保のために電圧VEESを適用した後にレベルシフタを切り替える場合、一旦電圧VEESを電圧VSSに戻した後にラッチ型レベルシフタを切り替え、その後に再度電圧VEESを適用する必要があり、制御を複雑化する要因となっていた。
【0302】
図21は、実施形態3に基づくブロックデコーダ24aのMGBNデコーダ210#Aの構成について説明する図である。
【0303】
図21を参照して、図19の構成と比較して、ラッチ型レベルシフタ211a,211bの前段にレベルシフタ213a,213bを設けた点が異なる。総称してレベルシフタ213とも称する。
【0304】
その他の構成については上記で説明した構成と同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0305】
図22は、実施形態3に基づくレベルシフタ213の構成について説明する図である。
図22を参照して、レベルシフタ213は、PチャネルMOSトランジスタMP10,MP11と、NチャネルMOSトランジスタMN10~MN13と、インバータIV1とを含む。
【0306】
インバータIV1は、入力信号inを反転した信号をノードN15に出力する。
PチャネルMOSトランジスタMP10は、ノードN13とノードN11との間に設けられ、そのゲートは、ノードN15と接続される。
【0307】
PチャネルMOSトランジスタMP11は、ノードN13とノードN12との間に設けられ、そのゲートはノードN10と接続される。
【0308】
ノードN13は、電圧VDDが供給される。
NチャネルMOSトランジスタMN10,MN11は、ノードN11とノードN14との間に設けられ、そのゲートは、ノードN12およびノードN15とそれぞれ接続される。
【0309】
NチャネルMOSトランジスタMN12,MN13は、NチャネルMOSトランジスタMN10,MN11と並列にノードN12とノードN14との間に設けられ、そのゲートは、ノードN11およびノードN10とそれぞれ接続される。
【0310】
ノードN14は、低電位側端子unと接続される。
ノードN10は、入力信号inの入力を受ける。
【0311】
入力信号inが「L」レベルに設定されると、NチャネルMOSトランジスタMN10,MN11がオンする。これに伴い、ノードN11が「L」レベルに設定される。
【0312】
入力信号inが「H」レベルに設定されると、PチャネルMOSトランジスタMP10がオンする。これに伴い、ノードN11が「H」レベルに設定される。
【0313】
入力信号BLKN_s/BLKN_uは、レベルシフタ213によりVDD/VMGBNNレベルの中間信号int_s/int_uに変換され、それらがラッチ型レベルシフタ211に入力される。最終的に電圧VMGBNP/VMGBNNのいずれかの電圧レベルに変換されて、電圧制御線MGBNL_s/MGBNL_uに出力される。
【0314】
中間信号int_s/int_uの「L」レベルは電圧VMGBNNに変換されているためラッチ型レベルシフタ211は、制御信号enで入力信号をカットしなくても、中間信号int_s/int_uのみで非選択側のNチャネルMOSトランジスタをカットできる。このため、低電位側端子unを負にした場合でもレベルシフタ211の反転が可能となるため、状態の切り替えが、電圧VEESが有効な状態でも実施できる。したがって、切替制御の単純化が可能となる。
【0315】
(実施形態4)
実施形態4では、電圧VEESの生成について説明する。
【0316】
図23は、実施形態4に従う昇圧回路および高電圧スイッチ回路について説明するブロック図である。
【0317】
図23を参照して、電圧VPPR,VPPA,VPPB,VPPC,VEEMをそれぞれ出力するチャージポンプが設けられている。
【0318】
また、本例においては、電圧VEEVを電圧VEEMに従って生成する場合が示されている。さらに、電圧VEESを電圧VEEVに基づいて生成する場合が示されている。
【0319】
電圧VEEVは、消去ベリファイ時のメモリゲートMGに印加される負電圧である。
本実施形態においては、電圧VEEVは、電圧VEEMに基づいてレギュレータ等で発生させる電圧である。本実施形態ではベリファイ動作を省略しているため、詳細な説明はしていないが、消去ベリファイ時には必要な電圧である。
【0320】
従って、ベリファイ以外の状態である[PH]/[PP]/[EH]/[EP]の状態では使用されない。したがって、この状態でVEEVアンプで-0.5Vを発生させる。
【0321】
そして、VEESスイッチを導通させることによりVEEVアンプで生成した電圧VEESを供給する。
【0322】
当該構成とすることにより、チャージポンプを新たに設ける必要がなく面積的にも有利である。
【0323】
なお、ブロックデコーダ用スイッチ回路は、図5で説明した回路である。ゲートデコーダ用スイッチ回路は、図6で説明した回路である。
【0324】
図24は、実施形態4の変形例に従う昇圧回路および高電圧スイッチ回路について説明するブロック図である。
【0325】
図24を参照して、図23の構成と比較して、高電圧スイッチ回路の構成が異なる。具体的には、VEESスイッチを高電圧スイッチ回路内に設けた点が異なる。その他の構成については同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0326】
図25は、実施形態4に従うVEESスイッチの構成を説明する図である。
図25を参照して、電圧制御線L10は、電圧VEESを供給する。
【0327】
電圧制御線L10には、スイッチ74を通して電圧VSSが供給され、スイッチ75を通して電圧VEEVが供給される。
【0328】
スイッチ74のゲートには、負電圧レベルシフタ72を介して選択信号selvees_vssが入力される。
【0329】
スイッチ75のゲートには、負電圧レベルシフタ73を介して選択信号selvees_veemが入力される。
【0330】
動作モードにより、電圧VSS,VEESのいずれかが選択されて電圧VEESとして電圧制御線L10に供給される。
【0331】
選択信号selvees_vssとselvees_veemによってNチャネルMOSトランジスタで電圧VSS/VSSVレベルに切り替える構成である。
【0332】
本回路は、スイッチ用のNチャネルMOSトランジスタ2個と、スイッチを駆動するための負電圧レベルシフタ2個のみで構成することが可能であり、新規にチャージポンプまたはレギュレータを追加するよりも小さい面積で実現することが可能である。
【0333】
(実施形態5)
実施形態5は、電圧VEESを高電圧スイッチ回路で用いる構成について説明する。
【0334】
図26は、実施形態5に従う高電圧スイッチ回路について説明する図である。
図26には、電圧VMGNNを発生する回路が示されている。
【0335】
図6(D)で説明した構成と比較して、スイッチ59のゲートにレベルシフタ76を設けた点が異なる。その他の構成については図6(D)の構成と同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0336】
具体的には、図22で説明したレベルシフタ213と同様の回路を用いることが可能である。
【0337】
図6(D)において、PチャネルMOSトランジスタのスイッチ59のゲートが電圧VDD/VSSレベルであると、PチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgsは電圧VDD分しかとれず、電圧VEESを使ってMGドライバ回路の低電圧VDD対策を実行したとしても、結局はこのPチャネルMOSトランジスタのスイッチで駆動能力が決まってしまう。したがって、全体としての低電圧VDD対策が十分実行できない可能性がある。
【0338】
実施形態5では、PチャネルMOSトランジスタのゲートの「L」レベルの電圧を電圧VSSEまで下げる。
【0339】
これにより、PチャネルMOSトランジスタのゲートソース間電圧Vgsは電圧VDDから電圧VDD-VEESに緩和される。
【0340】
例えば、電圧VDD(1V)/電圧VEES(-0.5V)の条件では1Vから1.5Vに緩和される。
【0341】
したがって、高電圧スイッチ回路25のPチャネルMOSトランジスタのスイッチでの駆動能力が制限されることが無くなるため、電圧VEESを用いたMGドライバ回路の低電圧VDD対策が有効に働くことになる。
【0342】
当該構成は、PチャネルMOSトランジスタのスイッチで電圧VDDレベルの信号を通す場合に、一般的に使用することが可能であり、既存の電圧VEESを用いるものであるため、レベルシフタ76を設けることにより、簡易に実現することが可能である。
【0343】
以上、本開示を実施形態に基づき具体的に説明したが、本開示は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0344】
1 マイクロコンピュータ、2 中央処理装置、3 ダイレクトメモリアクセスコントローラ、4 バスインタフェース回路、5 ランダムアクセスメモリ、6 フラッシュメモリモジュール、7 フラッシュシーケンサ、8,9 外部入出力ポート、10 タイマ、11 クロックパルスジェネレータ、21 メモリセルアレイ、22 CGドライバ回路、23 MGドライバ回路、24 高電圧デコード回路、25 高電圧スイッチ回路、26 昇圧回路、27 センスアンプ/書込み制御回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26