IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-容器 図1
  • 特許-容器 図2
  • 特許-容器 図3
  • 特許-容器 図4
  • 特許-容器 図5
  • 特許-容器 図6
  • 特許-容器 図7
  • 特許-容器 図8
  • 特許-容器 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   A24F 25/00 20060101AFI20220502BHJP
   A24F 23/00 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
A24F25/00
A24F23/00
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018074359
(22)【出願日】2018-04-09
(62)【分割の表示】P 2016508228の分割
【原出願日】2014-04-15
(65)【公開番号】P2018134092
(43)【公開日】2018-08-30
【審査請求日】2018-05-09
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】1307016.4
(32)【優先日】2013-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュフォース、デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ソマルストレム、エヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ギブソン、ポール
【合議体】
【審判長】林 茂樹
【審判官】槙原 進
【審判官】平城 俊雅
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第1935840(US,A)
【文献】特開2011-62189(JP,A)
【文献】国際公開第2004/034819(WO,A1)
【文献】特表2012-510260(JP,A)
【文献】特表2012-511311(JP,A)
【文献】国際公開第2011/108385(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 23/00 - 25/02
A24B 1/00 - 15/42
B65D 67/00 - 81/38
B65D 85/00 - 85/575
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と円筒状の側壁を含み、円筒状の主胴体を有する容器であって、当該容器は、主胴体内のスペースに画定された第1チェンバーと、前記第1チェンバーを閉じるための前記主胴体に取り外し自在に取り付けられ主要蓋とを含み、前記主要蓋は凹部を有し、該主要蓋が主胴体に取り付けられた際に第1チェンバー内に突出し、第2チェンバーが前記凹部内に画定され、容器は更に補助蓋を含み、該補助蓋は、前記第2チェンバーを閉じるために前記主要蓋に取り付けられるようにされており、前記凹部の壁は仕切り壁になり、該仕切り壁は第2チェンバーに収容された供与物によって発せられた少なくとも1つの物質が第2チェンバーから該仕切り壁を通って第1チェンバーへと搬送され、第1チェンバー内のスヌースタバコ製品にある特性を付与するように構成されている容器。
【請求項2】
前記仕切り壁は前記物質が通って搬送される少なくとも1つの開口部を含むことを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項3】
前記仕切り壁は前記物質が通って搬送される透過性又は半透過性膜であることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項4】
前記補助蓋は前記主要蓋に取り外しできないようにされていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の容器。
【請求項5】
前記補助蓋前記主要蓋に取り外し自在に取り付けることができることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の容器。
【請求項6】
前記主要蓋の凹部は更に廃棄チェンバーを含み、凹部内の第2チェンバーから廃棄チェンバーを仕切る分割壁を含むことを特徴とする請求項5記載の容器。
【請求項7】
分割壁は物質が廃棄チェンバーと第2チェンバーとの間を移動できないように廃棄チェンバーと第2チェンバーとの間を封止することを特徴とする請求項6記載の容器。
【請求項8】
分割壁は廃棄チェンバーと第2チェンバーとの間を物質が移動可能であることを特徴とする請求項6記載の容器。
【請求項9】
補助蓋はさらに突起を含み、この突起は補助蓋が容器に取り付けられた際に廃棄チェンバー内にまたは第2チェンバー内に延びるように構成されていることを特徴とする請求項6乃至8いずれか1項記載の容器。
【請求項10】
前記第2チェンバーは複数のサブチェンバーを含むことを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項11】
中に第2チェンバーが画定される取り外し可能なカートリッジを含み、このカートリッジはカートリッジ内の第2チェンバーが容器内の第1チェンバーと連通できるように容器に取り付け可能であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の容器。
【請求項12】
前記第1チェンバーは2つ以上のスヌースタバコ製品を含むことを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項記載の容器。
【請求項13】
前記第2チェンバーは1つ以上の供与物を含むことを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載の容器。
【請求項14】
前記供与物によって発せられる物質は、容器内のスヌースタバコ製品に感覚刺激特性を付与するための知覚物質であることを特徴とする請求項13記載の容器。
【請求項15】
前記供与物によって発せられる物質は、容器内のスヌースタバコ製品に水分を与えるための保湿物質であることを特徴とする請求項13記載の容器。
【請求項16】
前記供与物は非タバコ有機物質であることを特徴とする請求項13乃至15いずれか1項記載の容器。
【請求項17】
前記凹部の開口部は、主要蓋の上面と面一であることを特徴とする請求項1記載の容器。
【請求項18】
底壁と円筒状の側壁を含み、円筒状の主胴体を有する容器の第1チェンバーに収容されたスヌースタバコ製品にある特性を付与する方法であって、前記第1チェンバーは、主胴体内のスペースに画定され、容器は第1チェンバーを閉じるための前記主胴体に取り外し自在に主胴体に取り付けられ主要蓋を含み、前記主要蓋を主胴体に取り付けた際に第1チェンバー内に突出し、該主要蓋内の凹部によって形成される第2チェンバーを容器に提供する工程と、容器は更に補助蓋を含み、該補助蓋を、前記第2チェンバーを閉じるために前記主要蓋に取り付けられるようする工程と、前記凹部は、壁によって第1チェンバーから分離され、前記第2チェンバーに収容された供与物によって発せられた少なくとも1つの物質が第2チェンバーから前記壁を通って第1チェンバーへと搬送され、前記スヌースタバコ製品にある特性を付与するように壁を構成する工程とを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器に関し、特にしかしながら限定されるものではないが、スヌース無煙タバコ製品用の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
スヌースタバコは、ばらばらの状態または透過性の袋に入れられたポーションで販売され、スヌースの水分を商品の輸送、貯蔵および展示中、維持するために再封止可能な蓋を有する携帯容器に梱包されている。通常、スヌースは上唇の下に長時間入れて消費される。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの態様において、壁によって仕切られた第1チェンバーと第2チェンバーとを含む容器が提供され、仕切り壁は第2チェンバーに収容された供与物によって発せられた少なくとも1つの物質が第2チェンバーから仕切り壁を通って第1チェンバーへと搬送され、第1チェンバー内の受容物にある特性を付与するように構成されている。
【0004】
1つの実施態様において、仕切り壁は物質が通って搬送される少なくとも1つの開口部を含んでもよい。
【0005】
別の実施態様では仕切り壁は物質が通って搬送される透過性または半透過性膜であってもよい。
【0006】
容器は2つの開口部を有する胴体で形成してもよく、仕切り壁が胴体内のスペースを第1および第2チェンバーに分割するように胴体内で延びる。
【0007】
第1チェンバーおよび第2チェンバーはそれぞれ1つの開口部を有してもよく、主要蓋が第1チェンバーを閉じるために胴体の1つの開口部に取り付け可能であってもよく、補助蓋が第2チェンバーを閉じるために胴体の別の開口部に取り付け可能であってもよい。
【0008】
容器は底壁と、第1チェンバーを囲むために主要蓋が取り外し自在に取り付けられる直立した側壁とを含んでもよく、前記底壁は第1チェンバー内に突出した凹部を含んでもよい。
【0009】
凹部の壁は仕切り壁であってもよく、凹部内のスペースを囲んで、その中に第2チェンバーを画定するために補助蓋を取り外し自在に取り付けられるようにしてもよい。
【0010】
第2チェンバーは凹部と容器の側壁との間のスペースに画定されてもよく、仕切り壁は凹部および容器の側壁の間のスペースを横断して延びてもよい。
【0011】
底壁の凹部は廃棄チェンバーであってもよい。
【0012】
容器は底壁と、主要蓋が取り外し自在に取り付けられる直立した側壁とを含んでもよく、第1チェンバーが主胴体内のスペースに画定され、主要蓋は蓋が容器に取り付けられた際に第1チェンバー内に突出する凹部を有してもよく、第2チェンバーは前記凹部内に画定されてもよく、凹部の壁は仕切り壁になる。
【0013】
主要蓋の凹部は第2チェンバーと、廃棄チェンバーと、凹部内の第2チェンバーから廃棄チェンバーを仕切る分割壁とを含んでもよい。
【0014】
容器は突起を含む補助蓋をさらに含んでもよく、この突起は補助蓋が容器に取り付けられた際に廃棄チェンバー内にまたは第2チェンバー内に延びるように構成されている。
【0015】
第2チェンバーは複数のサブチェンバーを含んでもよい。
【0016】
仕切り壁は円筒状であり、第1チェンバー内を延びてもよく、第2チェンバーは円筒状の仕切り壁内に画定される。
【0017】
本発明の容器は中に第2チェンバーが画定される取り外し可能なカートリッジを含んでもよく、このカートリッジはカートリッジの第2チェンバーが容器内の第1チェンバーと連通できるように容器に取り付け可能であってもよい。
【0018】
第1チェンバーは1つ以上の受容物を含んでもよい。
【0019】
第2チェンバーは1つ以上の供与物を含んでもよい。
【0020】
受容物はタバコ製品であってもよい。
【0021】
受容物はスヌースタバコ製品であってもよい。
【0022】
供与物によって発せられる物質は、容器内の受容物に感覚刺激特性を付与するための知覚物質であってもよい。
【0023】
供与物によって発せられる物質は、容器内の受容物に水分を与えるための保湿物質であってもよい。
【0024】
供与物は非タバコ有機物質であってもよい。
【0025】
本発明のいくつかの態様において、容器の第1チェンバーに収容された受容物に特性を付与する方法が提供され、この方法は壁によって第1チェンバーから仕切られた第2チェンバーを有する容器を供する工程と、第2チェンバーに収容された供与物によって発せられた少なくとも1つの物質が第2チェンバーから前記壁を通って第1チェンバーに搬送され、前記受容物に特性を付与するように壁を構成する工程とを含む。
【0026】
本発明のいくつかの態様において、容器に取り付けるためのカートリッジが提供され、前記カートリッジは、第2チェンバーを含み、この第2チェンバーは、前記カートリッジが前記容器に取り付けられた際に前記容器の第1チェンバーと連通するように構成され、第2チェンバーに収容された供与物によって発せられる少なくとも1つの物質が第2チェンバーから前記壁を通って第1チェンバーに搬送され、前記受容物に特性を付与するようになっている。
【0027】
あくまで例示を目的として、本発明の実施態様を添付図面を参照し、以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】供与物用の第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器を示している。
図2図1の容器の底面図である。
図3】蓋に形成された第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の一例を示している。
図4】蓋に形成された第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の別の例を示している。
図5】サブチェンバーを含む第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の一例を示している。
図6】第1チェンバー内に形成された第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の一例を示している。
図7】取り外し可能なカートリッジの形状の第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の一例を示している。
図8】第1チェンバー内に形成された環状の第2チェンバーを有するスヌースタバコ用容器の一例を示している。 および,
図9図8の容器の一部の断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面を参照して説明した容器は、容器に収容されているばらの状態のスヌースタバコまたはスヌースパウチなどのスヌース製品を梱包後に容器内で所定の時間、芳香性植物および/または他の風味/香味成分などの供与物に晒す。このようにして供与物からの揮発性風味/香味成分は、貯蔵、輸送および/または販売展示中にスヌース製品となじませて、消費者に風味揮発性物質が自由に付与されたスヌース製品が提示されるようにしてもよい。これとは別に消費者自身が、製品を購入した後、供与物とスヌース製品間の芳香揮発性物質の均質化の工程を作動させてもよい。
【0030】
梱包後にスヌース製品に付与される新鮮な特性は、貯蔵、輸送および保存可能期間および容器を最初に開封した後供与物の強度および影響は減少しないので好ましい。またこのことは経年劣化によって生じるスヌース製品の特性のあらゆる変化に対抗することに役立つ。消費者に種々の供与物および種々の供与物の組み合わせを選択させることによって、消費者はどの特性をスヌース製品に付与するかを選択することができる。
【0031】
図1および2は、スヌース製品を収容するための第1チェンバー3を有する円筒状の主胴体2を有するスヌース製品用容器1を示し、例えば、図1は第1チェンバー3内のスヌースパウチ4を示している。容器1の主胴体2は円形であり、消費者の利便性のためにポケットサイズであってもよい。主胴体2は2つの開口部、即ち主胴体2の一端にある第1開口部6および主胴体2の対向端にある第2開口部7を有する円筒状の側壁を含む。第1チェンバー3が円筒状の側壁5内のスペース内に画定されている。第1チェンバー3の円形端部6は開口しており、第1チェンバー3およびスヌース製品4に触れられるようになっている。第1チェンバー3は、第1開口端部6を覆って主胴体2に取り外し自在に取り付けられる主要蓋8によって閉じられる。主要蓋8は胴体2に押し込み式に嵌められてもよく、摩擦嵌合によって保持されてもよい。これとは別に蓋8は胴体2とねじ式係合してもよい。これとは別にあらゆる他の好適な取り外し可能な取り付け手段を使用してもよい。
【0032】
図2に示すように仕切り壁9は主胴体2の2つの端部6、7の間の内部スペースを横断して延び、第2チェンバー11から第1チェンバー3を仕切る。
【0033】
第2チェンバー11は、供与物、例えば揮発性の芳香知覚物質を収容するためのものであり、供与物が揮発性の香りを放出するような多孔性の袋に収容されてもよい、またはばらばらの状態であってもあらゆる他の形体であってもよい。図1の例は第2チェンバー11内に挿入される芳香性パウチ12を示している。芳香性パウチ12は供与物を含み、供与物からの揮発性物質が袋を透過するようにする透過性ウェブで形成される。
【0034】
図1および2に示す例では第2チェンバー11は円形であり、主胴体2の円筒状の側壁5の延長部および仕切り壁9によって画定されている。補助蓋13は第2チェンバー11を密閉式に閉じ、主胴体2に押し込み式に取り外し可能に取り付けられる。これとは別に補助蓋13はねじまたは他の好適な取り付け手段によって主胴体2に取り外し可能に取り付けてもよい。
【0035】
図1および図2の容器1の第1および第2チェンバー3、11は、容器1の主胴体2内で互いに対向して形成されている。第1チェンバー3は第2チェンバー11より胴体2内で大きなスペースを占めて、容器1が供与物12よりスヌース製品4を多く保持できるようにしてもよい。
【0036】
円筒状の主胴体2内のスペースを横断して延びて、第2チェンバー11から第1チェンバー3を仕切る仕切り壁9は、スヌース製品4が第2チェンバー11内に移動するのを妨げ、供与物12が第1チェンバー3内に移動するのを妨げるように構成されている。しかしながら、壁9は第1および第2チェンバー3、11を連通させる複数の開口部14を有し、これにより供与物12から発せられる知覚物質を第1および第2チェンバー3、11間で、従って供与物12およびスヌース製品4の間で均質化させる。第2チェンバー11内の供与物12から発せられる知覚物質は、仕切り壁9の開口部14を通過し、第1チェンバー3内のスヌース製品4内に浸透する。供与物12は、仕切り壁9の開口部14を通って第1チェンバー内に入る芳香性の蒸気、液体または類似の知覚物質を発してスヌース製品4に風味または香りなどの特性を付与してもよい。知覚物質は感覚によって認識可能な特性をスヌース製品4に付与する。特に知覚物質はスヌース製品4に風味および/または香りを付与してもよい。
【0037】
仕切り壁9の開口部14は仕切り壁9が透過性、半透過性、多孔性または穿孔された材料で構成されることによって結果的に生じたものであってもよい。仕切り壁9が半透過性である場合、知覚物質は第2チェンバー11から第1チェンバー3へと移動してもよいが、スヌース製品4からの他の物質は第1チェンバー3から第2チェンバー11へと移動することができない。これにより供与物12の鮮度が維持され、スヌース製品4によって発せられる可能性のある物質によって供与物12が変化することを妨げるので有利である。
【0038】
一例ではスヌース製品製造の最初の梱包段階ではスヌースおよび供与物4、12はそれぞれ容器1の第1および第2チェンバー3、11内に挿入され、容器1は主要蓋および補助蓋8、13によって閉じられる。その後容器1はさらなる梱包工程、輸送、貯蔵および店頭での展示へと移動し、その間に供与物12から放出された揮発性知覚物質は第1および第2チェンバー3、11の間で均質化し、これによりスヌース製品4にある特性が付与される。例えば、供与物12が香りまたは風味を放出する場合、スヌース製品4には感覚刺激特性が付与されてもよい。
【0039】
別の例では消費者は第1チェンバー3内にスヌース製品4だけを含む容器1を購入して、第2チェンバー11内に入れられる供与物12を別個に購入してスヌース製品4に感覚刺激特性を付与してもよい。これにより消費者はどのような特性をスヌース製品4に付与するか(どの供与物を消費者が買うことを選択するか)および特性の強度に影響を与えるであろうどんなときにそしてどの位の長さの時間(いつそしてどの位の長さの時間、消費者が第2チェンバーに供与物を加えるか)に対して管理することができる。さらに種々の組み合わせの供与物を第2チェンバー11に入れて、消費者にさらに大きな製品範囲に亘ってより多くの選択肢および機会を与えるようにしてもよい。
【0040】
図3はスヌース製品4、例えば図示したようなスヌースパウチを収容するための第1チェンバー3を画定する円筒状の主胴体2を有する容器1を示している。この例では供与物12を収容するための第2チェンバー11は、第1チェンバーを密閉式に閉じるために胴体2に取り付けられる容器1の主要蓋8内に形成される。
【0041】
図3に示す例では主胴体2は円形の底壁15および起立した円筒状の側壁5から形成され、第1チェンバー3はそのスペース内にある。図3に示す容器1の主要蓋8は、蓋8が胴体2に取り付けられると円筒状の側壁5内のスペース内に突出する凹部16を有する。この凹部16は第2チェンバー11用のスペースを画定する。第1チェンバー3内に向いた凹部の底壁は仕切り壁9であり、これは第2チェンバー11に収容された供与物12からの知覚物質を第1チェンバー3内のスヌース製品4へと移行させるように構成されている。蓋8が胴体2の所定の位置にあるとき、第2チェンバー11は蓋8に形成された仕切り壁9によって第1チェンバー3から離隔される。壁9は複数の開口部14を含み、これはチェンバー3、11間のスヌース製品4および供与物12自体の移動を妨げつつ、供与物12からむスヌース製品4へと知覚物質を移動させる。仕切り壁9は、知覚物質が仕切り壁9を通過するように透過性、半透過性または多孔性材料を含んでもよい。これとは別に仕切り壁9は図3に示すようにミシン目14を含んでもよい。半透過性材料の場合、仕切り壁9は知覚物質を第2チェンバー11から第1チェンバー3内に移動させるが、第1チェンバーから第2チェンバー11内に物質が移動するのを妨げる。
【0042】
補助蓋13は蓋8に形成された第2チェンバー11を密閉式に閉じる、従って容器1を封止するために第1の蓋8に取り付けられる。
【0043】
供与物12が第2チェンバー11に入れられると、供与物12から放出された揮発性知覚物質が仕切り壁9の開口部14を通過し、第1および第2チェンバー3、11の間で均質化し、これによりスヌース製品4に特性を付与する。供与物12が風味または芳香性知覚物質である場合、スヌース製品4は感覚刺激特性が付与される。
【0044】
注目すべきことは図1および2並びに図3では容器1の第2チェンバー11は、第2チェンバー11を開いて、供与物12を第2チェンバー11が収容できるようにするために取り外すことができる補助蓋13を有する。別の実施態様では補助蓋13は予め容器1に取り付けられた取り外しできないものであってもよく、製造中に取り外しできないように製造してもよい。これにより供与物12が製造中に第2チェンバー11内に挿入されるが、消費者が後で供与物12を取り除くことができなくなる。これは例えば供与物12が第2チェンバー11を開けた際に無くなったり、散らばったりしやすい場合に有利である。
【0045】
図4図3に示した例と類似のスヌース製品4用容器1の別の例を示しており、底壁15を有する第1チェンバー3が円筒状の側壁5内に形成され、主要蓋8によって封止される。この例では主要蓋8は使用済みスヌース製品を保存するための廃棄チェンバー17と供与物12を収容するための第2チェンバー11を含む。
【0046】
第2チェンバー11と廃棄チェンバー17は主要蓋8の凹部16内で互いに隣接して形成され、分割壁18によって離隔されている。廃棄チェンバー17および第2チェンバー11は両方とも主要蓋8に取り外し可能に取り付けられる補助蓋13によって閉じられる。蓋8が胴体2に取り付けられると、第2チェンバー11は仕切り壁9の開口部14を介して第1チェンバー3と連通することができ、供与物12から発せられた知覚物質を第1チェンバー3のスヌース製品4に移行させる。
【0047】
補助蓋13が第1の蓋8に取り付けられると、廃棄チェンバーおよび第2チェンバー17、11を仕切る分割壁18は廃棄チェンバーおよび第2チェンバー17、11間を封止し、これにより物質が廃棄チェンバーおよび第2チェンバー17、11間を移動できなくなる。これとは別に分割壁18が廃棄チェンバーおよび第2チェンバー17、11の間で物質を移動させて、水分が廃棄チェンバー17の使用済みスヌースから第2チェンバー11内に移動できるようにしてもよい。この水分は供与物12から発せられる知覚物質を吸収してもよく、仕切り壁9の開口部14を通って第1チェンバー3内に移動してその知覚物質をスヌース製品4に付与する。このようにして廃棄チェンバー17に入れられた使用済みスヌースからの水分が供与物12からスヌース製品4への物質の移行速度を速めるようにしてもよい。
【0048】
別の例では廃棄チェンバー17と第2チェンバー11は、図4に示したような主要蓋8の代わりに容器1の主胴体2の底部に形成してもよい。凹部16は底壁15から側壁5内のスペース内に突出し、廃棄チェンバー17、第2チェンバー11、仕切り壁9、中実の壁19および分割壁18をその中に画定することができる。この例では主要蓋8は単に封止する蓋となり、それ以外の機能は持たない。
【0049】
図5図4に示した容器と類似の容器1を示し、使用済みスヌース用の廃棄チェンバー17および供与物12用の第2チェンバー11が容器1の主要蓋8に形成されている。
【0050】
容器の主胴体2は円形の底壁15および起立した円筒状の側壁5で形成され、第1チェンバー3のためのスペースを画定する。
【0051】
この例では廃棄チェンバー17に隣接する第2チェンバー11はいくつかの個別のサブチェンバー20を含む。この例では第2チェンバー11はそれぞれが異なる供与物12を収容する3つのサブチェンバー20に分けられているが、第2チェンバー11はあらゆる数のサブチェンバー20を含んでもよい。
【0052】
種々のサブチェンバー20内の供与物12は同時に知覚物質を第1チェンバー3内のスヌース製品4に移行させてもよい。これとは別にユーザーはどの供与物12が望ましいかを選択できるようにしてもよい。例えば図5に示すように供与物12は、スヌース製品4に移行するように知覚物質を放出するために破裂して開口しなければならないカプセルまたはタブレットであってもよい。消費者は供与物12の種々の組み合わせを選択することができ、従ってスヌース製品4に付与される感覚刺激特性を変えることができる。また、この構成は製品の有効期限の間、リフレッシュ効果を供するために使用してもよい。例えば、消費者は最初に容器1を開封した際に1つの供与カプセル12を使用することができ、その後最初にカプセルの効果が弱まったら他のカプセルを使用してスヌース製品4の感覚刺激特性を増加させてもよい。これとは別に第2チェンバー11内の異なるサブチェンバー20は異なる強度の供与物を含んで、ユーザーが所望の強度の特性を選択してスヌース製品に付与するようにしてもよい。
【0053】
図5に示すように第1の蓋および補助蓋8、13は円筒状の主胴体2の形状に合うように通常円形であり、廃棄チェンバー17と第2チェンバー11は共に主要蓋8の凹部16内でほぼ円形の領域を形成する。第2チェンバー11内のサブチェンバー20は、円形の主要蓋8の中心からから各サブチェンバー20までの距離が等しくなるように廃棄チェンバー17の縁部の周囲に円周方向に配置されている。廃棄チェンバー17と第2チェンバー11を閉じる補助蓋13は、ユーザーが選択したカプセル12内に押し込んでそのカプセルを破裂させて知覚物質を放出させる針21を含んでもよい。所望のサブチェンバー20は、補助蓋13を主要蓋8に対して種々の角度に回すことによって選択することができ、これにより針21を1つのサブチェンバーと位置が合わせられた状態から別のサブチェンバーと位置合わせするように移動させることができる。この場合容器の主要蓋8にはユーザーが所望のサブチェンバー20に針21を位置合わせしやすくする印22を付けてもよい。ユーザーがカプセルを破裂させずに補助蓋13で廃棄チェンバーおよび第2チェンバー17、11を閉じたいときには補助蓋13を針21が廃棄チェンバー17と位置合わせするように回せばよい。別の例では補助蓋は針を有さず、ユーザーが手でカプセルを破裂させることができる。
【0054】
第2チェンバーは廃棄チェンバー17から分割壁18によって仕切られ、類似の分割壁が第2チェンバー11を複数のサブチェンバー20に分割してもよい。これらの分割壁は種々の領域を封止してその間のあらゆる物質の移動を妨げるようにしてもよい。これとは別に分割壁はこれらの領域の間で、例えば廃棄チェンバー17内の使用済みスヌースから第2チェンバー11内に水分が移動するようにして、知覚物質が第1チェンバー3に移動しやすくしてもよい。
【0055】
別の実施態様において図5に示したもの類似する廃棄チェンバー17と複数のサブチェンバー20を有する第2チェンバー11を主要蓋8の代わりに主胴体2の底壁15の凹部に配置してもよい。
【0056】
図6はスヌース製品を収容するための第1チェンバー3を画定する円形の底壁15および起立した円筒状の側壁5から形成された円筒状の主胴体2を有する容器1の別の例を示している。先の例と同じように円形の主要蓋(図示せず)は第1チェンバー3の開口端部6を密閉式に閉じるために主胴体2に取り付けられる。この実施態様において容器1は、主胴体2の直立した側壁5の1つの側から反対の側へと第1チェンバー3を横断して延びた長尺の円筒状チェンバー23を含む。円筒状チェンバー23は、第1チェンバー3内で主胴体2の側壁5の内側の面の2つの位置24、25で固定されている。円筒状チェンバー23は供与物を保持するための第2チェンバー11であり、複数の開口部14を有する中空の円筒状胴体で形成され、第2チェンバー11の内部は第1チェンバー3と連通する。このようにして供与物が第2チェンバー11に収容されると、知覚物質が供与物から開口部14を介して第1チェンバー3内に移動し、スヌース製品に感覚刺激特性を付与する。円筒状チェンバー23の胴体は、知覚物質を第2チェンバー11から第1チェンバー3へと移動させるために少なくとも部分的に透過性、半透過性、多孔性または穿孔された材料で作製してもよい。半透過性材料の場合、知覚物質は第2チェンバー11から第1チェンバー3内に移動できるが、物質は第1チェンバー3から第2チェンバー11内には移動できない。
【0057】
第2チェンバー11の長尺の円筒状の形状およびそれがスヌース製品によって囲まれる第1チェンバー3内の位置によって接触表面積が大きくなり、第2チェンバー11と第1チェンバー3の間の距離が短くなり、供与物からスヌース製品への物質の移動速度を速くする。
【0058】
注目すべきことは長尺の円筒状チェンバー23は代わりにあらゆる他の好適な形状のチェンバーにすることも可能である。さらに長尺の円筒状チェンバー23(またはこれとは別に)は側壁5および/または底壁15の3つ以上の位置で固定することも可能である。これはチェンバー23がより強固に容器1に固定されるという意味で有利である。
【0059】
図7はスヌース製品用容器1の別の例を示している。この容器1もまたスヌース製品を収容するための第1チェンバー3を画定する円筒状の主胴体2および第1チェンバー3を密閉式に閉じる取り外し可能な主要蓋(図示せず)を有する。また図7に示す例は第2チェンバー11を有し、これは供与物を含む第2チェンバー11を画定する内部スペースを有する取り外し自在なカートリッジ26の形状である。カートリッジ26は主要蓋と反対側の主胴体2の底壁15内の凹部27または開口部に取り付けられる。カートリッジ26は主胴体2の凹部27または開口部にカートリッジ26を容器1から取り外せるようにする留め金または類似の機構(図示せず)によって取り付けてもよい。
【0060】
カートリッジ26が凹部27に収容された際に第1チェンバー3の内部に向くカートリッジ26の壁28は複数の開口部14を有し、これら開口部は、主胴体2の底壁15の凹部27の1つの開口部または複数の開口部と合致する。これにより知覚物質がカートリッジ26内の第2チェンバー11の供与物から第1チェンバー3内のスヌース製品へと移動することができる。
【0061】
カートリッジ26は、ユーザーが異なる特性をスヌースが有するのを望む場合、ユーザーがカートリッジ26を挿入できるように取り外し可能である。これとは別にカートリッジ26は供与物の効力が無くなったときまたは消耗したときに変えることができる。容器1は、容器にカートリッジが取り付けられてないときに凹部の開口部を覆うために容器に取り付ける封止されたカートリッジまたはプレートを設けて、第1チェンバーが確実に封止されるようにしてもよい。
【0062】
種々の知覚物質を含む種々のカートリッジ26が利用可能である。これにより消費者は種々の感覚刺激特性をスヌース製品に付与できるように一連のカートリッジ26から選択することができる。カートリッジは容器1と一緒に販売してもよく、または別個に販売してもよい。
【0063】
図8および9はスヌース製品4を収容するための第1チェンバー3を画定する円筒状の主胴体2を含むスヌース製品4用の別の容器1を示している。先の例と同じように取り外し可能な主要蓋8が第1チェンバー3を密閉式に閉じている。また図8および9の容器1は第1チェンバー3から仕切られた主胴体2の底壁15の凹部16に形成された任意の廃棄チェンバー17を有する。この例では廃棄チェンバー17は環状であり、凹部16は主胴体2の円筒状の側壁5より円周が小さい第1チェンバー3内に突出し、これにより主胴体2の側壁5と廃棄チェンバー17の間で第1チェンバー3内に環状のスペースを画定する。仕切り壁9を第1チェンバー3内に挿入してこの環状のスペースを第1チェンバーから離隔し、これにより供与物12を収容するための第2チェンバー11を画定する。仕切り壁9は図8に示すようにリング状であってもよく、または円形で第1チェンバー3を横断して延びてもよい。
【0064】
図9図8の容器1の1つの側の断面を示し、第2チェンバー11が主胴体2の側壁5と主胴体2の底壁15の凹部16に形成された廃棄チェンバー17の間の環状のスペースに位置する。廃棄チェンバー17は取り外し可能な補助蓋13を有する。
【0065】
第2チェンバー11は供与物12を収容し、仕切り壁9は第1および第2チェンバー3、11の間で知覚物質を移動させる開口部(図示せず)を有してもよい。これとは別に仕切り壁9は透過性、半透過性または多孔性材料からなる層であってもよい。仕切り壁9は環状の第2チェンバー11を第1チェンバー3から離隔し、スヌースまたは供与物4、12がチェンバー3、11の間を移動するのを妨げるが、供与物12から発せられる知覚物質を第2チェンバー11から第1容器3内に移動させて感覚刺激特性をスヌース製品4移行させる。
【0066】
先に説明したように図面を参照して説明した容器には梱包する間にスヌース製品および供与物を供して、消費者が容器を開封するまでの間供与物がスヌース製品になんらかの特性を付与する。これとは別に容器にはスヌース製品だけを詰めて、消費者自身が供与物を挿入して、その後供与物はスヌース製品に特性を付与するようになる。
【0067】
当然のことながら図1~9を参照して説明した例の形状は特許請求の範囲に定義された本発明から逸脱することなく変更可能である。上述の例はそれぞれ円筒状の主胴体およびほぼ円形の部材を有するが、主胴体および/またはチェンバーの形状は正方形、長方形、三角形またはあらゆる他の形状に変更可能である。さらに容器はユーザーが容器を携帯しやすくするためにポケットサイズであってもよいが、これとは別に多くのまたは少ないスヌース製品を保持するためにそれより大きくても小さくてもよい。
【0068】
図1~9を参照して説明した例の主要および補助蓋は、容器の第1および第2チェンバー密閉してもしなくてもよい。密閉された容器は水分が逃げるのを防ぎ、スヌースの水分量を維持するが、封止された容器はその中の空気およびスヌースタバコの鮮度を失わせてしまう場合がある。防腐剤または他の活性成分を容器/スヌースに加えて鮮度を維持する
ようにしてもよい。
【0069】
図1~9に示した容器はスヌースパウチ製品に使用するものと説明したが、当然のことながら本発明の容器はこれとは別にばらばらの状態または透過性パウチに梱包された他のスヌースまたは無煙タバコ製品に使用してもよい。さらに本発明の容器はばらの巻きタバコなどの他のタバコ製品用に使用してもよい。またニコチンを含むまたは含まない不活性材などの非タバコ製品またはタバコ以外の植物も使用可能である。第1チェンバー3に含まれる無煙スヌースタバコ製品(または別のもの)は受容物として知られている。
【0070】
知覚物質を放出し、感覚刺激特性を製品に付与する図1~9を参照して説明した容器に使用可能な供与物としてはハーブまたは植物などの有機知覚物質、例えばユーカリまたはミント葉などが挙げられる。これらの有機物質は小さくするおよび/または それらが発
する物質の強度を増加するための処理を施してもよい。またこれらの物質は製品に知覚物質を搬送する水分および/または油分を放出するように処理してもよい。
【0071】
供与物の別の例としてはポリマー発泡体が挙げられ、これは所望の形状に形成され、その後それによって吸収される知覚物質に晒される。知覚物質は保持され、時間を掛けて徐々に 放出される。放出の速度は材料を暖めることによって加速させてもよい。
【0072】
供与物の別の例としては知覚物質を吸収するセルロースアセテート繊維で構成された材料であってもよい。
【0073】
供与物の別の例としては木材などの植物性吸収材料であってもよい。木は天然の吸収材であり、吸着される全ての知覚物質は徐々に放出される。木は天然のまたは加工された木であってもよい。別の好適な植物性吸収材はタバコ材であってもよい。当然のことながら木またはタバコなどの植物性吸収材はそれ自体が知覚物質として機能してもよい。
【0074】
知覚物質は芳香性植物物質などの揮発性物質であってもよい。この例では知覚物質が供与物から放出されるまたは発せられると、知覚物質が蒸発し、第1チェンバー3に充満する。蒸発した知覚物質が受容物に遭遇すると、知覚物質がその受容物に製品に感覚刺激特性を付与する。
【0075】
これとは別に知覚物質は供与物から徐々に放出され、接触によって受容物に移行する液体であってもよい。液体は物質を担持する油または溶液であってもよく、受容物に移行すると受容物に 感覚刺激特性を付与する。
【0076】
知覚物質は受容物2に風味を供してもよい。本明細書中で使用する「知覚物質」および「風味」なる用語は各地の条例で許可されており、成人消費者が望む味や香りを製品に加えるのに用いることができる材料を指す。このような材料としては、抽出物(例えば、ユーカリ、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、クローブ、メントール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエキス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ピメント、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油など)、調味料、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容器部位活性化剤または刺激剤、糖及び/または糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サイクラミン酸塩、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マンニトールなど)や、木炭、クロロフィル、鉱物、植物息消臭剤などのその他の添加剤などが挙げられる。これら材料は模造品、合成または天然成分であってもよく、またはこれらのブレンドであってもよい。これら材料は、例えば油、液体、粉末などの任意の好適な形態であってもよい。
【0077】
これとは別に感覚刺激特性は例えばメンソールの香りまたは他の香りなどの香りであってもよい。メンソール知覚物質はそれが注入された製品が消費または使用されているとき、清涼感を生じ、風味および/または香りを供する。当然のことながらあらゆる組み合わせの感覚刺激特性が消費者が容器を開けた際に知覚物質の匂いを嗅げるようにチェンバー内の空気に香りを付与するように作用する知覚物質によって提供されてもよい。
【0078】
注目すべきことは実施態様において第1および第2チェンバー3、11は受容物および供与物それぞれを貯蔵するあらゆる数のサブチェンバーに分割してもよいということである。
【0079】
図を参照して上述した例では供与物12は知覚物質を発して容器1内の受容物4に感覚刺激特性を付与する。しかしながら、当然のことながら供与物12はこれとは別に受容物にあらゆる他の特性を付与する他の物質を発してもよい。
【0080】
例えば、供与物は受容物4に水分を与える保湿物質を発してもよい。供与物12によって発せられる保湿物質は受容物4に水分を与えるあらゆる物質、例えば水系溶液またはあらゆる他の物質であってもよい。この例で供与物12によって与えられる水分は受容物4が購入前または購入後の容器内での保管中に乾燥するのを防ぐので有利である。保湿供与物12は梱包の際に容器に入れて、最初に開封した際に新鮮な製品が消費者に供されるようにしてもよい。これとは別に消費者は保湿供与物12を容器に入れて最初に開けた後に受容物4に水分を付与して容器を最初に開けた後に受容物4が乾燥するのを防ぐことも可能である。
【0081】
当然のことながら供与物12は知覚物質および保湿物質の両方を発してもよく、それは単独の物質または2つ以上の物質を組み合わせたものであってもよい。例えば、発せられる物質は水系または水系物質に担持された知覚物質であってもよく、従って感覚刺激特性および保湿特性の両方を供することができる。
【0082】
従って当然のことながら供与物によって発せられる物質は受容物に望ましいとされるあらゆる特性を付与してもよく、例えばその物質は風味、香り、水分、品質または寿命またはあらゆる他の有効な特性を付与してもよい。
【0083】
また当然のことながらいくつかの実施態様ではあらゆる数の受容物および供与物を使用してもよい。
【0084】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた容器を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9