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特許7065785経口投与されるGHB又はその治療上許容可能な塩の一つの即時放出のための単位投薬量、および禁酒を維持するためのその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】経口投与されるGHB又はその治療上許容可能な塩の一つの即時放出のための単位投薬量、および禁酒を維持するためのその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/19 20060101AFI20220502BHJP
   A61P 25/32 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20220502BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
A61K31/19 ZMD
A61P25/32
A61K47/02
A61K47/32
A61K47/36
A61K47/38
A61K47/12
A61K47/26
A61K9/16
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018551270
(86)(22)【出願日】2017-03-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-04-11
(86)【国際出願番号】 FR2017000060
(87)【国際公開番号】W WO2017168059
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2020-03-12
(31)【優先権主張番号】16/00554
(32)【優先日】2016-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513038989
【氏名又は名称】デブルジャ エ アソシエ ファルマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ギロー、ジュリアン
【審査官】榎本 佳予子
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-505094(JP,A)
【文献】特表2013-525480(JP,A)
【文献】特表2008-519847(JP,A)
【文献】特表2012-507532(JP,A)
【文献】特表2013-522373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-33/44
A61K 47/00-47/69
A61K 9/00- 9/72
A61P 1/00-43/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコール中毒症を患う患者において禁酒を維持するための、GHB又はその治療上許容可能な塩を活性成分として含む医薬組成物であって、
前記活性成分のin vitroでの放出が15分以内で85%より大きく、
前記GHB又はその治療上許容可能な塩の単位投薬量が表1に定義される離脱前の患者のアルコール摂取レベルに基づいた患者カテゴリーに応じて下記(i)~(iv)のように決定され、
(i)前記患者が、表1に定義される重度又は非常に重度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っていない患者である場合、前記単位投薬量が1.25~1.75gであり、
(ii)前記患者が、表1に定義される重度又は非常に重度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っている患者である場合、前記単位投薬量が0.62~0.87gであり、
(iii)前記患者が、表1に定義される軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っていない患者である場合、前記単位投薬量が0.75~1.25gであり、
(iv)前記患者が、表1に定義される軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っている患者である場合、前記単位投薬量が0.37~0.62gであり、及び
3単位投薬量が前記患者に経口経路を介して毎日投与される、
上記医薬組成物。
【表1】
【請求項2】
前記活性成分のin vitroでの放出が15分以内で90%であり、及び/又は前記GHB又はその治療上許容可能な塩がオキシバートナトリウムである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記患者が、請求項1に記載の表1に定義される重度又は非常に重度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っている患者である場合、又は前記患者が、請求項1に記載の表1に定義される軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っていない患者である場合、前記単位投薬量が0.75gである、請求項又はに記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記患者が、請求項1に記載の表1に定義される軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っている患者である場合、前記単位投薬量が0.37gである、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記患者が、請求項1に記載の表1に定義される重度又は非常に重度のアルコール依存症を有し、かつ肝疾患を患っていない患者である場合、前記単位投薬量が1.50gである、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項6】
固体、半固体、半液体又は液体の経口形態であり、これらの異なる形態が同じ薬物動態プロフィールを有する、請求項1~のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記経口形態は、TMaxが40分未満である、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記経口形態は、TMaxが30分未満である、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記固体の経口形態が顆粒で構成される、請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記顆粒が、小袋に入れられている、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記小袋が、スティックである、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
請求項11のいずれか一項に記載の医薬組成物であって、前記顆粒が、(顆粒の重量に対して与えられる)以下の組成:
活性成分:50~60%;
発泡剤:5~15%;
希釈剤:2~18%;
バインダー:3~10%;
基質(前記顆粒の固体コア):15~25%;
コーティング剤/香味剤/甘味剤/潤滑剤:3~6%
を有する、上記医薬組成物。
【請求項13】
前記顆粒が、(前記顆粒の重量に対して与えられる)以下の組成:
オキシバートナトリウム(活性成分):56.02%;
炭酸水素ナトリウム(発泡剤):8.40%;
ケイ酸アルミン酸マグネシウム(希釈剤):5.04%;
ポビドン(バインダー):5.60%;
糖球(基質):19.66%(8.5%~37.5%のデンプンあたり、62.5%~91.5%のショ糖の割合で);
コーティング剤:0.95%のヒプロメロース、0.10%のステアリン酸、0.05%の香味剤、0.83%のスクラロース(甘味剤)及び3.34%のタルク
を有する、請求項12に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口経路を介して投与されるGHB又はその治療上許容可能な塩の一つの即時放出型の単位投薬量、およびアルコール断ちを維持するためのその使用に関する。
【0002】
オキシバートナトリウムは、ヒドロキシ酪酸(GHB)の最も広く使用されている塩であり、以下の病状の治療において、治療目的のために使用される。
-アルコール依存症:アルコール依存症患者におけるアルコール離脱症候群の治療および禁酒の維持;
-脱力発作を患う患者におけるナルコレプシー;
-麻痺。
【0003】
オキシバートナトリウムは、向精神薬に関する1971年条約によって列挙されている。
【0004】
治療への使用のために、ベネフィットリスク比を向上させ、過量投与又は過少投与のリスクを避けるために、オキシバートナトリウムの最適投薬量を十分に決定することが重要である。
【0005】
アルコール依存症の治療は、2段階で行われる。
【0006】
第1段階では、患者を酒から離脱させ、場合により、重度の離脱症候群の場合には患者は治療されてもよい。アルコール離脱症候群は、アルコール依存症患者によるアルコール摂取の段階的な中止時又は急激な中止時に起こる症状の一群を意味するものとして一般的に用いられる。これらの症状は、精神的、行動的、身体的な副作用として解釈される。大多数の症例では、アルコール離脱症候群は、自然に、又は2~5日間の治療で解消するが、死亡率はゼロではない(Societe Francaise d’Alcoologie,2006)。アルコール離脱症候群は、抗けいれん薬、抗精神病薬又はオキシバートナトリウムを用いて治療される。
【0007】
離脱後、患者の健康状態を改善し、アルコール中毒症に関連する病状の発症を避けるために、禁酒を維持する段階が必要である。禁酒は、アルコール中毒症の精神疾患を止めるか、又は減らす唯一の効率的な方法のようである。アルコールに関連する罹患率及び死亡率の発生リスクが、日々のアルコール摂取レベルの関数であることが多くの刊行物に示されているため、禁酒は、身体的健康への影響を減らす唯一の手段でもある。
【0008】
禁酒を維持する治療は、数ヶ月にわたる心理社会的フォローアップと、薬理学的治療からなる。
【0009】
イタリア及びオーストリアでは、それぞれ20年及び15年より長い間、アルコール離脱の治療及び禁酒の維持において、オキシバートナトリウムが適応とされ、使用されてきた。これらの適応及びその安全な使用におけるオキシバートナトリウムの効能は、多数の公開された臨床試験で研究されており、数十万人の患者に対し、治療が行われてきた。
【0010】
Giovanni Addolorato、Lorenzo Leggio、Anna Ferrulli、Fabio Caputo及びAntonio Gasbarriniによって署名された文献(Expert Opinion on Investigational Drugs.2009;18(5):675-686)は、アルコール依存症患者の治療におけるGHBの利点を裏付けている。この文献では、有効投薬量は、適応症(すなわち、アルコール離脱又は禁酒の維持)の関数として、1日あたり50~100mg/kgで変動する(3回の投与に分ける)。
【0011】
特許出願WO2011/119839号は、即時放出型ではなく、放出制御された医薬組成物を記載しているが、即時放出型は、禁酒の治療において必須である。これに加え、この出願は、ナルコレプシー及び線維筋痛症の治療のためのGHBの使用に言及しており、禁酒の維持を意図した治療からはかなり離れている。
【0012】
特許出願WO2011/139271号は、即時放出型の医薬組成物を記載しているが、ナルコレプシーの治療に関するものである。
【0013】
米国特許出願US2010/112056号も、即時放出型の医薬組成物を記載しているが、ナルコレプシー、線維筋痛症及び睡眠障害の治療に関するものである。
【0014】
特許出願WO2006/053186号は、異常運動を治療することを意図した医薬組成物を記載している。
【0015】
K.Skalaらによるもっと最近の研究(Expert Opin.Pharmacoter.2013;15(2))によれば、禁酒を維持する分野における推奨投薬量は、1日3回の投与に分けて50mg/kgである。
【0016】
すべての臨床試験に基づき、オーストリア及びイタリアの保健当局は、禁酒を維持するために、3回の投与に分けた50mg/kg/日の投薬量のオキシバートナトリウムの処方を承認し、これは、100mg/kg/日まで上げてもよい。
【0017】
ナルコレプシーに関し、オキシバートナトリウムを活性成分とし、XYREM(登録商標)の名称で上市されている薬物は、1日あたり4.5~9gの投薬量を夜に2回に分けて投薬することが推奨されている。これに加え、種々の特許が、ナルコレプシーの治療のためのGHBの使用を記載している。例えば、国際出願WO2010/053691号又は特許出願US2014/0348917号(両方ともJAZZ Pharmaceuticals Inc.による)。
【0018】
同様に、特許US8591922号(Jazz Pharmaceuticals)は、様々な睡眠障害(特に無呼吸、ナルコレプシー、脱力発作、不眠症、睡眠麻痺)の治療におけるGHBの使用を記載している。
【0019】
欧州特許EP 1017381号(Orphan Medical Inc.)は、線維筋痛症及び慢性疲労症候群の治療に使用される、オキシバートナトリウムを含めた酪酸塩の誘導体に関するものであることを注記しておくべきである。しかしながら、オキシバートナトリウムは、線維筋痛症及び慢性疲労症候群の治療において、実用的なベネフィットリスク比を示さなかったため、これらの病状の適応とはならず、そのため、理論的には、この目的には使用されない。
【0020】
選択された適応症とは無関係に、中程度又は重度の肝疾患を患う患者にとって、GHB又はその塩の一つの主な薬物動態パラメータは、肝疾患を患っていない患者と比較して、同じ投薬量で、ある因子によって増加し、おそらく120%を超えることが知られている(Ferraraら、1996)。その結果、これらの患者については、肝疾患を患っていない患者の推奨投薬量と比較して、GHB又はその塩の投薬量を半分に分けることが示されている。
【0021】
GHBは、その投薬量、したがって検討中の適応症に応じて、活性成分の投薬量が異なるため、中枢神経系の同じ受容体に作用しない。これは、常に、アルコール依存症の治療のために、患者の体重の関数として計算される。
【0022】
GHBは、最初にGABA-B受容体(γ-アミノ酪酸)に作用するようであるが、他の神経伝達物質、特にドーパミン作動性、セロトニン作動性、オピオイド、コリン作動性、ノルアドレナリン作動性、グルタミン酸作動性の系の活性を直接的又は間接的に調節する(Pardiら、2006)。
【0023】
以下の表は、これらの異なるパラメータを適応症の関数としてまとめたものである。
【表1】
【0024】
この表から、GHBの効果は、使用される投薬量の関数として、単純な刺激効果から、鎮静及び麻酔にまで及ぶことが示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明において、GHBは、アルコール関連障害の治療における用途が見つかっている。
【0026】
より特定的には、本発明に係るGHBの適用は、禁酒の維持に関するものである。
【0027】
この適応症に関し、従来技術は、常に、mg/kgで表現されるGHB投薬量を与えており、すなわち、患者の体重に関連している。これらの投薬量は、最適投薬量が、患者の体重の関数であることを意味し得る。それに加え、この科学文献は、投薬量が患者の体重に関連することを正当化する理由をなんら与えておらず、このことは、投薬量の正確な選択が本質的に経験的なものであることを意味しており、必ずしも患者の要求に対応したものではない。
【課題を解決するための手段】
【0028】
このプラクティスに反し、本出願人は、完全に驚くべき様式で、有効投薬量と患者の体重との間に相関関係がないことを見い出し、もはや患者の体重とは無関係に、患者の体重とは独立して患者の毎日のアルコール摂取量との関係で、禁酒の問題をよりよく管理することができることを見い出した。
【0029】
496人の患者を含む最近の第IIb/III相臨床試験では、既存の投薬量(50mg/kg/日、100mg/kg/日まで増える可能性がある)が最適なものであるかどうかを検証するために、効能、安全性及び忍容性という観点で、4種類の投薬量のオキシバートナトリウムをプラセボと比較した。以下の投薬量を調べた。
・0.75gのオキシバートナトリウムを毎日3回、すなわち2.25g/日(99人の患者)
・1.25gのオキシバートナトリウムを毎日3回、すなわち3.75g/日(99人の患者)
・1.75gのオキシバートナトリウムを毎日3回、すなわち5.25g/日(99人の患者)
・2.25gのオキシバートナトリウムを毎日3回、すなわち6.75g/日(100人の患者)
・プラセボ群(99人の患者)
【0030】
小袋に入れられた単位投薬量は、固体形態で、より詳細には顆粒形態で、経口経路を介して投与された。
【0031】
効能は、禁酒した日数の割合(PDA)、1日のアルコール摂取量の減少(TAC)、痛飲した日数(HDD)によって測定された。治療の効能とmg/kg/日単位での投薬量との相関関係を分析することが求められた。この点に関し、以下の式を用い、mg/kg/日への変換を行った。オキシバートナトリウムのg単位での単位投薬量×3/患者の体重。
【0032】
オキシバートナトリウムで治療した集合全体(397人の患者)の結果を、効能とmg/kg単位での投薬量との関係を示す図1に示す。
【0033】
この図に示される結果に基づき、禁酒した日数の割合として表される治療の効能と、投薬量/体重比とに関係はない。相関係数Rは0に近く(正確には0.0014)、効能と投薬量/体重比に相関関係がないことを示している。直線の傾きに関しては、0であるとみなすことができる(有意に負の値ではない)。
【0034】
多数の患者を対象としたこの観察結果は、当該技術分野の常識に反するものである。
本記載の残りの箇所において、
-軽度から中程度のアルコール依存症、
-重度から非常に重度のアルコール依存症
の2つのカテゴリーのアルコール患者について言及している。
【0035】
これらのカテゴリーは、以下の表に与えられるように、これらの異なる患者の毎日のアルコール摂取量の関数である。
【表2】
【0036】
これらの値は、文献<<WHO/MSD/MSB/00.4>>においてWHOによって定義される、毎日のアルコール摂取量に関連して、患者の健康についての異なるリスクレベル(低い、中程度、高い、非常に高いリスク)に対応している。
【0037】
国によって若干異なるが、標準的なグラスは、実質的に、純粋なアルコールとして10~12gに対応する。
【0038】
上に示した第IIb/III相臨床試験の結果の分析に関して、本出願人は、完全に驚くべき様式で、禁酒を維持するためのオキシバートナトリウムの最適投薬量が、離脱前の患者のアルコール摂取レベルに依存することを発見した。
【0039】
低い投薬量(体重に依存しない)は、程度又は中程度のアルコール依存症を有する患者に最も効果的であり、さらに高い投薬量は、重度又は非常に重度のアルコール依存症を有する患者に最適である。本出願人によって発見された最適投薬量は、従来技術で一般的に推奨されていた50~100mg/kg/日を3回に分けて投薬するものとは顕著に異なることがわかっている。また、本出願人は、本出願人によって規定された投薬量に関連して、過剰投与又は過少投与が、治療の効能を著しく下げ、その副作用を著しく増加させ得ることを示すことができた。
【0040】
したがって、本出願人によって決定された投薬量を適用すると、治療の効能が向上し、望ましくない副作用を生じ得る過剰投薬を防ぎ、毎日送達されるべきGHB又はその治療上許容可能な塩の一つの量を調節するために体重を考慮する必要がなくなり、アルコール依存症患者の管理が簡単になる。
【0041】
したがって、本発明は、患者に毎日3回投与し、禁酒の維持状態を得ることを望む患者において、GHB又はその治療上許容可能な塩の一つの(例えば、ナトリウム塩)を含有する即時放出型の単位投薬量に関する。
【0042】
本記載の残りの箇所において、「GHB」との用語は、γーヒドロキシ酪酸及びその薬学的に許容可能な塩の両方を包含し、特に、オキシバートナトリウムとして知られるそのナトリウム塩を包含する。
【0043】
単位投薬量のGHBは、固体、半固体、半液体又は液体の形態の経口経路によって投与され、以下に定義される即時放出性を有する。
【0044】
オキシバートナトリウムは、有機弱酸であるpKaが4.5に近いγ-ヒドロキシ酪酸と、強塩基である水酸化ナトリウムとの塩である。したがって、オキシバートナトリウムは、塩基性pHを有するため、天然では約4.5より高いpHで、イオン形態で見いだされる。オキシバートナトリウムの輸送のための活性系は知られていない。したがって、pKa(4.5)よりも低いpHでは非イオン形態であり、消化粘膜によって吸収することができる。これらの条件は、胃領域でのみ見られる。
【0045】
「空腹」状態(すなわち、食事の30分前及び食事の2時間後)での平均胃内容排出半減期(T50%)は、15~20分である。したがって、消化管の上部のみで有意に吸収される活性成分を送達し、胃排出時間に適合する時間に、この製品を放出する医薬形態が期待される。
【0046】
即時放出形態を定義する目的で、米国食品医薬品局(FDA)は、in vitro放出モデル(Dissolution Testing of Immediate Release Solid Dosage Forms)において満たさなければならない物理的特性を記載している。
【0047】
また、オキシバートナトリウムは、この場合には、より特定的には、上述のpH条件で、Biopharmaceutics Classification System(BCS)のクラス1に分類される(すなわち、きわめて可溶性であり、浸透性の製品)。
【0048】
安全性に余裕をもたせるため、FDA Guideは、胃内容排出の制約に注意をはらうために、「空腹」状態での胃のpHであるpH1の媒体(0.1N HCl)に、活性物質の85%より多くが15分以内に放出されるという基準を理論的に推奨している。
【0049】
例として、上述の顆粒に関し、これらは、
-活性成分(GHB又はその治療上許容可能な塩の一つ)、
-発泡剤(例えば、炭酸水素ナトリウム)、
-希釈剤(例えば、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、例えば、Neusilin(登録商標)の商品名で上市されている製品)、
-バインダー(例えば、ポビドン)、
-基質、例えば、糖球(デンプンと混合したショ糖)によって作られるもの、
-コーティング剤(例えば、ヒプロメロース、ステアリン酸及びタルクを含み、場合により、香味剤及び甘味剤を含んでいてもよい)
を含む。
【0050】
活性成分以外の異なる成分、すなわち、発泡剤、希釈剤、バインダー、基質、コーティング剤、香味剤及び甘味剤は、本出願人の国際出願WO2012/107652号に引用されているものから選択される。同様に、前記顆粒を得るための方法は、上述の国際出願に記載される方法であってもよい。
【0051】
有利には、これらの顆粒は、(顆粒の合計重量に対する重量%の)以下の組成:
-活性成分(オキシバートナトリウム):50~60%;
-発泡剤:5~15%;
-希釈剤:2~18%;
-バインダー:3~10%;
-基質(顆粒の固体コア):15~25%;
-コーティング剤/香味剤/甘味剤/潤滑剤:3~6%
を有する。
【0052】
より特定的には、これらの顆粒は、(顆粒の合計重量に対する重量%の)以下の組成:
-オキシバートナトリウム:56.02%;
-炭酸水素ナトリウム:8.40%;
-ケイ酸アルミン酸マグネシウム:5.04%;
-ポビドン:5.60%;
-糖球:19.66%(8.5%~37.5%のデンプンあたり、62.5%~91.5%のショ糖の割合で);
-コーティング剤:0.95%のヒプロメロース、0.10%のステアリン酸、0.05%の香味剤、0.83%のスクラロース(甘味剤)及び3.34%のタルク
を有する。
【0053】
有利には、これらの顆粒は、小袋、特にスティックに入れられ、施術者及び患者にとって便利なものとなり、より簡単に、より安全な保存及び輸送を可能にしつつ、例えば、投薬間違いのリスクを避ける。
【0054】
すぐ上に記載した「顆粒」以外に、本発明の範囲から逸脱することなく、前記顆粒と同様の薬物動態プロフィールを有する限り、他の医薬形態(固体、半固体、半液体又は液体)を、これも経口経路によって即時放出型で想定することができる。
【0055】
このようなプロフィールを欠いている場合、本出願人は、効能の維持に不適合な活性基質のバイオアベイラビリティーの低下を観察した。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】投薬量/体重(mg/kg)に対する禁酒した日数の割合を示す。
図2】即時放出形態及び非即時放出形態のオキシバートナトリウムのin vivo及びin vitroでの比較を示す。
図3】高いまたは非常に高い飲酒リスクレベルを有する患者における投薬量に依存するPDA、TACおよびHDDに対して標準化された効果量(Cohenのd)を示す。
図4】肝臓機能不全を有しない患者の最適投薬量を示す。
図5】肝臓機能不全を有する患者の最適投薬量を示す。
図6】肝臓機能不全を有しない患者の薬量50mg/kgと、アルコール摂取量に基づく薬量(薬量50mg/kgの%で)との差を示す。
図7】肝臓機能不全を有しない患者の薬量100mg/kgと、アルコール摂取量に基づく薬量(薬量100mg/kgの%で)との差を示す。
図8】肝臓機能不全を有する患者の薬量50mg/kgと、アルコール摂取量に基づく薬量(薬量50mg/kgの%で)との差を示す。
図9】肝臓機能不全を有する患者の薬量100mg/kgと、アルコール摂取量に基づく薬量(薬量100mg/kgの%で)との差を示す。
【実施例
【0057】
以下の表は、即時放出形態(SMO.IR)及び非即時放出形態(SMO.SR)のin vitro及びin vivoでの挙動を比較したものである。これは、12人の健康な志願者に実施された交差試験であった。
【0058】
EMA Guide on Bioequivalence Studiesに従って生物学的に等価であると考えられ、効能の特徴を満足することができるオキシバートナトリウムの医薬形態について、重要な薬物動態パラメータ(CMax及びAUC)は、参照製品の80~125%の範囲内になければならない。Tmax値が重要である場合、速効型即時放出形態の場合であるが、これらの値は、統計学的に有意な差を示してはならない。
【表3】
【0059】
1/2:吸収された分子の50%を排泄するための時間を表す排泄半減期。
【0060】
ある同じ活性基質の2種類の製剤に対する患者の暴露を評価するために、1分子のオキシバートナトリウムの体内での平均滞留時間を表すMRT(Mean Residence Time)を比較することが好ましく、この場合には、吸収速度が考慮される。
【0061】
理論的に等価な排泄値T1/2であるにもかかわらず、SR形態のMRTは、有意に増加し、これは吸収が遅いことに起因する。
【0062】
本発明(即時放出性の固体形態の開発)における最も重要なパラメータは、TMaxである。即時放出形態のTMax(30分)は、平均胃排出時間と一致し、最適なAUC及びCMax値を得ることができ(生成物の損失がない)、したがって、制御された患者の暴露が可能になる。即時放出性ではない形態(SMO.SR)は、暴露が低下し(AUC及びCMaxの有意な低下)、効能が失われる。
【0063】
本出願人は、以下のAUC及びCMax値が、0.37g、0.75g、1.25g及び1.75gの投薬量について、使用された投薬量に依存することを見い出した。
【表4】
【0064】
本発明の特徴を満足するためには、医薬形態は、理想的には、TMaxが約30分、すべての場合において40分(空腹時の最大胃内容排出半減期(すなわち20分)の2倍)を超えないものでなければならない。
【0065】
図2は、即時放出形態及び非即時放出形態のオキシバートナトリウムのin vivo及びin vitroでの比較を示す。この図から、in vitroでの放出速度とin vivoでの吸収速度が同じ傾きを示すことがわかる。したがって、in vitro溶解モデルは、製剤のPK挙動を予測するものである。
【0066】
この内容で、医薬形態は、現行の即時放出形態の定義(即時放出形態の開発に関するFDA Guide)を満たすために、理想的には、in vitroでの活性成分の放出が15分以内に90%を超え、いかなる場合でも85%を超えなければならない。
【0067】
上述の第IIb/III相試験から得たデータの分析は、治療の効能、毎日のアルコール摂取レベル、毎日3回摂取するオキシバートナトリウムの単位投薬量には統計学的に非常に有意な相関関係があることを示した(p=0.0012)。
【0068】
分析された2種類のカテゴリーの患者(上述のカテゴリー参照)について、PDAの線形二次モデルは、効能レベルと、患者に与えられるオキシバートナトリウムの投薬量との間に、統計学的に有意な関係があることを示した。
【0069】
・重度又は非常に重度のアルコール依存症を有する患者
肝疾患を有しない、重度又は非常に重度のアルコール依存症の患者において、これらの統計学的モデルは、毎日3回投与される単位投薬量を増やすと、禁酒を維持する際のオキシバートナトリウムの効能が累増することを示し、投薬量1.75gで統計学的に有意な結果に達した(p<0.05)。これを図3に示す。多項式回帰モデルも、肝疾患を有しない、重度又は非常に重度のアルコール依存症の患者において、投薬量約1.5gで最適値に達することを示した。1.75gを過剰に超える投薬量、又は1.25g未満の投薬量では、効能はかなり低下する。
【0070】
したがって、毎日3回で1.25g~1.75gの投薬量のオキシバートナトリウムが、最も効能が高い結果をもたらす。したがって、毎日3回で1.50gの投薬量が最適投薬量であると考えることができる。
【0071】
1.25gに満たない投薬量、又は1.75gを超える投薬量は、最適投薬量よりも80%低い値までの効能結果を示したことを指摘することが重要である。
【0072】
・軽度又は中程度のアルコール依存症を有する患者
肝疾患を有しない、軽度又は中程度のアルコール依存症の患者において、これらの統計学的モデルは、毎日3回での投薬量0.75gの場合に最適効能に達し、毎日3回で1.25gを超える投薬量のオキシバートナトリウムを用いると、効能は減少していく。
【0073】
したがって、軽度又は中程度のアルコール依存症の患者において、毎日3回での0.75g~1.25gの単位投薬量のオキシバートナトリウムが、最も高い効能結果をもたらし、毎日3回で単位投薬量0.75gが、最適投薬量を表す。
【0074】
投薬量が1.25gより多いと、効能が低下し、おそらく、最適投薬量の効能の約20%まで低下する。
【0075】
・投薬量と応答の関係
上述のように、本発明の単位投薬量は、患者の飲酒レベルの関数として決定される。
【0076】
図4は、肝疾患を有しない患者の離脱前のアルコール摂取量の関数として同定された投薬量-応答を示す。
【0077】
肝疾患を有せず、軽度又は中程度のアルコール依存症を有する患者では、毎日3回で投薬量0.75gが最適投薬量であると思われる。
【0078】
肝疾患を有せず、重度又は非常に重度のアルコール依存症を有する患者では、毎日3回で投薬量1.50gが最適投薬量であると思われる。
【0079】
既に示したように、肝疾患を患う患者の場合、投薬量を半分に分けなければならない。したがって、これらの患者では、軽度又は中程度のアルコール依存症の患者の投薬量範囲は、毎日3回の投薬で0.37~0.62gであり、重度又は非常に重度のアルコール依存患者では、毎日3回の投薬で0.62~0.87gである。これらの範囲内の最適投薬量、すなわち、軽度又は中程度のアルコール依存症の患者では0.37g、重度又は非常に重度のアルコール依存症では0.75gが、図5に示されている。
【0080】
既に述べたように、本出願人は、患者の体重を考慮した投薬量を体系的に推奨する当該技術分野の常識に異論を唱えた。
【0081】
これに加えて、本出願人によって規定された最適投薬量と比較して不正確な投薬量が、効能を顕著に下げ、オキシバートナトリウムに関連する副作用を増大させ得ることを示した。
【0082】
また、本出願人は、以下の図面において、最適ではない投薬量を送達するこれらの状況が、肝疾患を有しない患者(図6及び7)又は肝疾患を有する患者(図8及び9)において非常に頻繁に起こり得ることを示した。
【0083】
肝疾患を有しない患者:
図6は、当該技術分野の常識に基づく投薬量(50mg/kg/日)と、肝疾患を有しない患者に対して本出願人によって発見された投薬量との差(%)を表す。この図は、肝疾患を有しない体重75kgの軽度又は中程度のアルコール依存症患者について、当該技術分野の常識において規定される投薬量の下限(50mg/kg/日)が、本出願人によって発見され、決定された最適投薬量に対して40%程度過剰投薬を引き起こしたことを示す。これとは対照的に、肝疾患を有しない重度又は非常に重度のアルコール依存症患者では、当該技術分野の常識において規定される投薬量である50mg/kg/日は、本出願人によって規定される最適投薬量に関し、患者の体重の関数としておそらく-125%にまで達する過少投薬の量であろう。
【0084】
図7は、当該技術分野における投薬量の上限(100mg/kg/日)と、本出願人によって発見された投薬量との差(%として表される)を示す。この図は、肝疾患を有しない軽度又は中程度のアルコール依存症患者について、当該技術分野の常識において規定される投薬量の上限(100mg/kg/日)が、本出願人によって発見され、決定された最適投薬量に対して44%~80%程度の過剰投薬を引き起こしたことを示す。これとは対照的に、肝疾患を有しない重度又は非常に重度のアルコール依存症患者では、当該技術分野の常識において規定される投薬量である100mg/kg/日は、本出願人によって規定される最適投薬量に関し、50kgを超える体重の患者では、10%~55%の過剰投薬となる量であろう。
【0085】
肝疾患を有する患者:
図8は、当該技術分野の常識に基づく投薬量(50mg/kg/日)と、肝疾患を有する患者に対して本出願人によって発見された投薬量との差(%)を表す。この図は、肝疾患を患う軽度又は中程度のアルコール依存症患者について、当該技術分野の常識において規定される投薬量の下限(50mg/kg/日)が、本出願人によって発見され、決定された最適投薬量に対して45%~80%程度の過剰投薬を引き起こしたことを示す。これとは対照的に、肝疾患を患う重度又は非常に重度のアルコール依存症患者では、当該技術分野の常識において規定される投薬量である50mg/kg/日は、本出願人によって規定される最適投薬量に関し、50kgを超える体重の患者では、10%~55%の過剰投薬となる量であろう。
【0086】
図9は、当該技術分野における投薬量の上限(100mg/kg/日)と、肝疾患を有する患者について本出願人によって発見された投薬量との差(%として表される)を示す。この図は、肝疾患を患う軽度又は中程度のアルコール依存症患者について、当該技術分野の常識において規定される投薬量の上限(100mg/kg/日)が、本出願人によって発見され、
決定された最適投薬量に対して72%~89%程度の過剰投薬を引き起こしたことを示す。肝疾患を患う重度又は非常に重度のアルコール依存症患者では、当該技術分野の常識において規定される投薬量である100mg/kg/日は、本出願人によって規定される最適投薬量に関し、44%~78%の過剰投薬となる量であろう。
【0087】
上述のことから、本発明の単位投薬量は、毎日3回の投薬で0.37g~1.75gで変動し、これより狭い範囲及び最適投薬量は、患者のアルコール中毒症(一方で軽度又は中程度、他方で重度又は非常に重度)と、患者が肝疾患を患っているか、又は患っていないかという事実とを考慮して決定されることがわかる。
【0088】
要約すると、本出願人は、軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、肝疾患を患っていない患者に対して、毎日3回で0.75~1.25gの単位投薬量を投与すると、優れた結果が得られると判定することができた。0.75g未満では、結果は十分に決定的ではないようであった。さらに、毎日3回で1.25gより多い投薬量は、軽度又は中程度のアルコール依存症患者において、有意に低い効能を示した。毎日3回服用した単位投薬量0.75gの場合に、最良の結果が得られた。
【0089】
軽度又は中程度のアルコール依存症を有し、肝疾患を患っている患者の場合、毎日3回で0.37~0.62gの範囲の単位投薬量を投与すると、満足のいく結果が得られ、この理解から、毎日3回での0.37gの投薬量が最適投薬量だと思われる。
【0090】
重度又は非常に重度のアルコール依存症を有し、肝疾患を患っていない患者に関し、本出願人は、毎日3回での1.25~1.75gの単位投薬量の投与が最適な結果を与えることを示すことができた。1.25g未満の投薬量では、重度又は非常に重度のアルコール依存症患者では十分なものではなく、軽度又は中程度のアルコール依存症患者では、すぐ上に述べたようにむしろ示されている量より多い。1.75gより多いと、効能は顕著に下がり、副作用(特に、吐き気を伴う鎮静効果及び患者の顕著な疲労)が多くなり、頻繁になる。本出願人は、肝疾患を有しない重度又は非常に重度のアルコール依存症患者について、最適投薬量が毎日3回で1.50gの投与であることを示すことができた。
【0091】
アルコール摂取がこのレベルであり、肝疾患を患っている患者の場合、推奨される投薬範囲は、毎日3回での0.62~0.87gの投与であり、最適投薬量は、毎日3回での0.75gである。
【0092】
最後に、従来の方法(体重の関数として決定される投薬量)が使用される患者が、出願人の推奨するような適切な投薬量を送達されるのは例外的な場合のみである。
【0093】
この点で、本出願人は、従来の方法が、本出願人によって決定された最適投薬量に対し、過少投薬量又は10倍を超える可能性のある過剰投薬量を生成し得ることを実証することができた。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9